JP2000129529A - ヘルメット - Google Patents

ヘルメット

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JP2000129529A
JP2000129529A JP10303068A JP30306898A JP2000129529A JP 2000129529 A JP2000129529 A JP 2000129529A JP 10303068 A JP10303068 A JP 10303068A JP 30306898 A JP30306898 A JP 30306898A JP 2000129529 A JP2000129529 A JP 2000129529A
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隆行 島崎
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武雄 徳永
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 部品点数の削減が可能で、換気性の良好な換
気装置を備えたヘルメットを提供する。 【解決手段】 シェル2の頂部の前後にベンチレーショ
ン用の前側及び後側貫通孔13,14を形成する。これら貫
通孔13,14を開閉する頂部開閉機構11L,11Rとを備
え、頂部開閉機構11L,11Rは、前側及び後側貫通孔1
3,14を囲んで取付ける取付ベース15を有する。また、
この取付ベース15は両側に空気ガイド壁31,31Sを有す
る。この取付ベース15の前側にスライド板18を設け、取
付ベース15の後側で後側貫通孔14の上部に揺動板41を設
ける。共通の取付ベース15にスライド板18と揺動板41と
が組込まれているから、換気装置に関わる部品点数の削
減を図ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明はヘルメットに関わ
り、特に換気装置を備えたヘルメットに関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】従来、この種のヘルメ
ットとして、実公平6−13215号公報には、吸気孔
は、横方向に長いスリット状に形成されており、シャッ
タは上下方向に摺動(公報第8欄第17〜18行)するもの
があり、このように外気を取り込むベンチレーション用
の吸気孔を設けたヘルメットが知られている。そして、
ヘルメットの前面に設けたベンチレーション用の吸気孔
では、シャッタを開閉することにより外部の空気が直接
的に吸気孔に流れ込んでくる。
【0003】一方、ヘルメットの前面以外に設けるベン
チレーションでは、吸気孔を開いただけでは十分に空気
が流れ込んでこないため、別個の装置が必要となる。例
えば、実公平6−406号公報の換気装置には、ヘルメ
ットの帽体外面には空気入口と連通する連通孔を開口し
た比較的薄い平面略小判形状のベースプレートが接着剤
等によって固着されており、そのベースプレートの外周
縁下面には誘導ダクトに形成した掛合爪が掛合する段差
部が形成され(公報第4欄第36〜11行)、前記誘導ダク
トを前向きにすることにより外気を導入し、前記誘導ダ
クトを前後方向に摺動して前記連通孔を閉成することに
より、外気導入を停止することができる。
【0004】さらに、特公平6−102844号公報に
は、通路に外気を導入するインレットポートを帽体前部
に設ける一方、通風路から内気を吸出す第1及び第2ア
ウトレットポートを帽体の頂部及び後部にそれぞれ設け
た(公報特許請求の範囲)乗用ヘルメットの換気装置が
提案されている。
【0005】そして、上記実公平6−406号公報や特
公平6−102844号公報のように、ヘルメットの頂
部側に換気装置を設けるものでは、ヘルメットの前面か
ら空気を取り込むものとは異なり、ヘルメットの表面に
沿って流れる空気を効率よく取り込む必要がある。
【0006】また、上記のような従来のヘルメットで
は、換気性を高めるため、シェルの前部や頂部などに複
数のベンチレーションが設けられているが、部分毎に別
部材からなる開閉部材を設けるものであるから、換気装
置に必要な部品点数が増加する問題がある。
【0007】そこで、本発明は部品点数の削減が可能
で、換気性の良好な換気装置を備えたヘルメットを提供
することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、シェ
ルの頂部の前後に並んで設けられたベンチレーション用
の前側及び後側貫通孔と、これら貫通孔を開閉する頂部
開閉機構とを備え、前記頂部開閉機構は、前記シェルに
取付けられ前記前側及び後側貫通孔を囲んで設けられる
取付ベースと、この取付ベースの前側にスライド可能に
設けられ前記前側貫通孔を開閉するスライド板と、前記
取付ベースの後側で前記後側貫通孔の上部に上下方向揺
動可能に設けられ該後側貫通孔への吸気と排気とを切替
可能な揺動板とを備えたものである。
【0009】この請求項1の構成によれば、頂部開閉機
構は、前側及び後側貫通孔を囲む取付ベースを備え、こ
の共通の取付ベースにスライド板と揺動板とが組込まれ
ているから、部品点数の削減が図られると共に、取付作
業性の向上が図られる。また、取付べースが前後方向に
連続して設けられているから、この取付ベースにより空
気の流れを換気に適したものにすることが可能となる。
【0010】また、請求項2の発明は、前記取付ベース
の両側に前後方向の空気ガイド壁を設けたものである。
【0011】この請求項2の構成によれば、両側に設け
た空気ガイド壁により、取付ベース上を流れる空気を効
率よく取り込むことができる。また、揺動板を操作して
後側貫通孔から排気を行う場合も、空気ガイド壁により
空気が案内されて揺動板の後方に効率よく負圧を発生さ
せることができる。
【0012】また、請求項3の発明は、前記シェルの前
面開口部の上部に貫通孔を設けると共に、この貫通孔を
開閉する前面開閉機構を設け、この前側開閉機構と前後
方向に並んで前記頂部開閉機構を配置したものである。
【0013】この請求項3の構成によれば、シェルには
少なくとも3つの貫通孔が空気の流れ方向である前後方
向に並んで設けられると共に、後側貫通孔は吸気と排気
が切替可能であるから、空気の導入と排気を効率よく行
うことができる。
【0014】また、請求項4の発明は、前記両側の空気
ガイド壁の上部間を連結し、前記後側貫通孔に空気を導
入する空気導入部材を設けたものである。
【0015】この請求項4の構成によれば、空気ガイド
壁の上部を連結する空気導入部材により、空気がシェル
の外面側に案内され、空気を後側貫通孔に効率よく導入
することができる。
【0016】
【発明の実施形態】以下、本発明の実施例を添付の図面
を参照して説明すると、図1ないし図25は本発明の一
実施例を示し、同図に示すように、本発明のヘルメット
本体1は、外殻をなす合成樹脂製のシェル2の前面に、
下部が開放した前面開口部3を設けジェット型であっ
て、前記シェル2の内面にビーズ発泡ポリ塩化ビニリデ
ン製の衝撃吸収ライナー4を設けている。前記シェル2
は、ポリプロピレンやABS樹脂などの弾性変形可能な
合成樹脂によって一体成型されている。前記開口部3
は、開閉自在なシールド5により覆われ、このシールド
5は、前記シェル2の左右両側面に設けた取付軸部6に
より回転自在に取付けられている。また、前記シェル2
の内面左右両側部には、顎ベルト7が一対のリベット
8,8により固定されている。また、前記前側開口部3
の縁には、弾性縁部材3Aが装着されている。
【0017】前記シェル2の頂部左右には、ベンチレー
ション用の左,右の頂部開閉機構11L,11Rが設けられ
ている。それら頂部開閉機構は11L,11Rは、左右対称
であって、シェル2の上部左右に、前後方向に長い凹部
12,12を形成すると共に、各凹部12,12の前後にシェル
2の内外を連通する前側及び後側貫通孔13,14を形成
し、これら前側及び後側貫通孔13,14を囲む取付ベース
15,15を取付けている。この取付ベース15の前側と後側
には、前記貫通孔13,14に連通し筒状をなす前側及び後
側連通孔16,17が設けられている。
【0018】前記取付ベース15の前側に、前記貫通孔13
を開閉するスライド板18を設けると共に、このスライド
板18を案内する案内溝19,19を形成し、各案内溝19,19
には、前記貫通孔13の開成と閉成位置に対応して前後の
係合受部19A,19Aが設けられ、また、前記スライド板
18の左右下面側には、前記案内溝19,19に係入する弾性
縁部20,20が設けられており、この弾性縁部20には、前
記係合受部19Aと係合する係合突起20Aが設けられ、該
弾性縁部20はその両端20T,20Tがスライド板18に固定
されている。尚、図中19Bは、弾性縁部取付用の切り欠
き部19Bであり、底板部15Tの縁において内側に凹んで
形成されており、スライド板18を取付ける際に、前記切
り欠き部19Bの分だけ弾性縁部20を内側に撓ませること
ができるため、その取付けを容易にできる。また、前記
スライド板18には、前記貫通孔13と連通可能な孔21が穿
設され、この孔21の前側縁には後側に向って低くなるよ
うに傾斜した傾斜案内面22が設けられ、前記孔21の後側
縁にはスライド板18の前側上面より高く形成された導入
突起23が形成され、この導入突起23の上面には円弧状の
操作部24が突設されている。さらに、前記前側貫通孔13
に対応して前記ライナー4には通気孔413が穿設され、
また、前記後側貫通孔14に対応して前記ライナーには貫
通孔414が穿設されている。
【0019】そして、スライド板18が前側位置では、該
スライド板18により、前側連通孔16が閉成され、スライ
ド板18を後方にスライドさせると、前側連通孔16に孔21
が連通して開成する。
【0020】前記取付ベース18の左右方向両側には、断
面略三角形状の空気ガイド壁31,31Sが設けられてい
る。この空気ガイド壁31は、シェル2の左右方向外側に
位置し、その空気ガイド壁31Sは、シェル2の左右方向
中央側に位置し、両側の空気ガイド壁31,31Sは後方に
向って次第に間隔が広くなるように形成されている。前
記後側連通孔17の前側に位置して、前記取付ベース15の
底板部15Tには開口32が設けられ、この開口32の上方
に、前記両側の空気ガイド壁31,31Sの上部を連結する
横桟33が設けられ、この空気導入部材である横桟33と空
気ガイド壁31,31Sとシェル2の外面との間に、斜め上
向きで前側が開口した空気導入口34が形成される。ま
た、前記空気ガイド壁31,31Sの後端は左右方向の連結
壁35により連結されている。また、前記横桟33の後方に
おいては、前記両側の空気ガイド壁31,31Sの内壁部3
6,36はシェル2に対してほぼ垂直に形成され、該内壁
部36の前後方向略中央には、切り欠き孔である軸受部37
が開設され、この軸受部37の前後で前記内壁部36には、
前後の弾性受片38,39が設けられている。また、図16
などに示すように、それら前後の弾性受片38,39は、下
端が自由端であり、その下端内側に爪部38A,39Aが突
設されている。
【0021】前記後側貫通孔14の上部には揺動板41が設
けられ、この揺動板41は前記取付ベース15の後側の上縁
開口42を塞ぐ大きさを有する。尚、その上縁開口42は、
前記横桟33の後縁と空気ガイド壁31,31S及び連結壁35
の上縁との間に形成された開口である。前記揺動板41の
両側に、前記軸受部37、37に軸支される軸部43,43を設
けると共に、前後には前記弾性受片38,39に対応して弾
性片44,45を設け、これら弾性片44,45は下端が自由端
となっており、前記爪部38A,39Aに係脱する爪部44
A,45Aを下端外側に突設している。また、前記揺動板
41の前端には前記横桟33の下面に当接する当接片46が突
設され、この当接片46が横桟33下面に当接した状態で前
記揺動板41の上面が前記上縁開口42を塞いでほぼ面一と
なる。さらに、前記揺動板41の下面には、複数の前後リ
ブ47,47Aと横リブ48とが設けられ、その前後リブ47,
47Aの間隔は前記後側連通孔17位置からそれぞれ前後に
向って拡大すると共に、その前側及び後側がそれぞれ左
右方向外向きに形成されている。また、揺動板41の上面
前側には横方向の操作部49が突設されている。
【0022】前記シェル2には、前記前面開口部3の上
部左右にベンチレーション用の左右の前面開閉機構51
L,51Rが前記弾性縁部材3Aに近接して設けられてい
る。図24及び図25に示すように、それら開閉機構51
L,51Rは、前記前面開口部3の上部左右に凹部52,52
を形成すると共に、各凹部52,52の上下に、シェル2の
内外を連通する上下の貫通孔53,53Aを形成し、前記凹
部52に開閉部材54を設けてなり、左右の開閉機構51L,
51Rの開閉部材54,54はそれぞれ上方が斜め外側向きに
設けられ、その下部を前記前面開口部3の弾性縁部材3
Aに近接して設けられている。尚、それら左右の前面開
閉機構51L,51Rは左右対称である。前記開閉部材54
は、前記凹部52に設けられる取付ベース55と、この取付
ベース55にスライド可能に設けたスライド板56とからな
り、前記取付ベース55には、前記上下の貫通孔53,53A
に対応して上下に連通筒57,57Aが突設され、これら上
下の連通筒57,57Aを前記スライド板56が開閉し、前記
スライド板56には前記上の連通筒57と連通可能な孔58が
穿設されている。前記取付ベース55の左右下面側には、
案内溝59,59が形成され、各案内溝59には係合突部59A
が形成され、この係合突部59Aは案内溝59の長さ方向略
中央に設けられている。また、前記スライド板56の左右
には、前記案内溝59,59に係入する前記弾性縁部20,20
が設けられており、この弾性縁部20の前記係合突起20A
は、前記係合突起59Aの長さ方向両側に係合する。
【0023】また、前記スライド板56には、前記孔58の
下側縁に上側に向って低くなるように傾斜した前記傾斜
案内面22が設けられ、前記孔21の上側縁にはスライド板
56の下側上面より高く形成された前記導入突起23が形成
され、この導入突起23の上面には円弧状の前記操作部24
が突設されている。また、前記上の貫通孔53に対応して
前記ライナー4には、内外を連通する通気孔453が穿設
され、さらに、前記下の貫通孔53Aに対応して前記ライ
ナー4の外面には通気凹所453Aが形成され、この通気
凹所453Aは、前記前面開口部3の周縁側に向かって拡
大形成されている。
【0024】そして、スライド板56が下部位置では、該
スライド板56により、上下の連通筒57,57Aが閉成さ
れ、スライド板56を上方にスライドさせると、スライド
板56の孔58と上の連通筒57Aが連通すると共に、下の連
通筒57Aが開成する。そして、その上の連通筒57から入
った空気は、シェル2の貫通孔53,ライナー4の孔453
を通ってヘルメット本体1内に流れ込み、一方、下の連
通筒57Aから入った空気は、シェル2の貫通孔53Aの後
方の通気凹所453Aにより、シールド5の内面に沿って
流れる。このように下の連通筒57Aから入った空気は、
シールド5の内面に沿って下向きに流れるため、シール
ド5の内面の曇りを軽減できる。
【0025】次に、前記構成につきその作用を説明する
と、ヘルメット本体1の組立て時においては、スライド
板18及び揺動板41を組み付けた取付ベース15を、シェル
2の凹部12に接着などにより取付ける。このように1つ
の取付ベース15の取付けにより、前後二箇所の貫通孔1
3,14の操作を行う換気装置を取付けることができ、従
来に比べ、部品点数が削減され、また、組み立て工程の
簡略化を図ることができる。そして、スライド板18を後
にスライドさせると、該スライド板18の孔21に取付ベー
ス15の前側連通孔16が連通し、ライナー4の通気孔413
から内部に空気が導入される。この場合、図21などに
示すように、孔21の前側には傾斜案内面22が形成されて
いると共に、孔21の後側には導入突起23が形成されてい
るから、シェル2の外面に沿って後方に流れる空気を効
率よく孔21に取り込むことができ、かつ単に導入突起23
を高くするのではなく、前側を傾斜案内面22により低く
したから、空気の抵抗が増大することなく、効率よく空
気を取り込むことができる。さらに、シェル2の外面に
沿って流れる空気は、両側の空気ガイド壁31,31Sに沿
って空気導入口34へと案内され、揺動板41により上縁開
口42を閉めた状態では、図22に示すように、後側連結
孔17内に空気が導入され、吸気状態となる。この場合、
図2などに示すように、空気導入口34の上部を構成する
横桟33は、ヘルメット本体1の正面から見てシェル2の
上部に位置し、後側が低くなるように傾斜しているか
ら、該横桟33により空気が取付ベース15側に案内され、
また、揺動板41の下面には、図17に示したように、空
気を案内する前後リブ47,47Aが設けられ、その前後リ
ブ47,47Aの間隔は前記後側連通孔17位置からそれぞれ
前後に向って拡大すると共に、その前側及び後側がそれ
ぞれ左右方向外向きに形成されているから、それら前後
方向リブ47,47Aにより、空気導入口34から入った空気
が、後側連通孔17に集められるように流れて、効率よく
空気を導入できる。一方、図23に示すように、揺動板
41の前側を押し下げ、空気導入口34の後側を閉めると、
揺動板41の外面及び両側の空気の流れにより、揺動板41
の後側に負圧が生じ、この負圧により、後側連通孔17か
ら空気が吸引されて排気がなされる。この場合、両側の
空気ガイド壁31,31Sは、後方に向って間隔が拡大する
から、それら空気ガイド壁31,31Sによって流れる空気
により負圧を効果的に発生させることができる。また、
前後リブ47,47Aの間隔は前記後側連通孔17位置からそ
れぞれ前後に向って拡大すると共に、その前側及び後側
がそれぞれ左右方向外向きに形成されているから、連通
孔17から流れ出した空気が左右に広がる流れとなり、負
圧の発生に適したものとなる。しかも、それら前後リブ
47,47Aにより、揺動板41の強度が向上する。さらに、
空気ガイド壁31,31Sの前後両側に、スプリング作用を
有する弾性片38,38,39,39を設け、これら弾性片38,
38,39,39に係脱しスプリング作用を有する弾性片44,
44,45,45を、揺動板41の前後両側にそれぞれ設けたか
ら、閉めた状態と揺動した状態で揺動板41の位置を確実
に保持することができ、また、揺動板41の外面前後を押
すことにより、簡単にその操作を行うことができる。
【0026】このように本実施例では、請求項1に対応
して、シェル2の頂部の前後に並んで設けられたベンチ
レーション用の前側及び後側貫通孔13,14と、これら貫
通孔13,14を開閉する頂部開閉機構11L,11Rとを備
え、頂部開閉機構11L,11Rは、シェル2に取付けられ
前側及び後側貫通孔13,14を囲んで設けられる取付ベー
ス15と、この取付ベース15の前側にスライド可能に設け
られ前側貫通孔13を開閉するスライド板18と、取付ベー
ス15の後側で後側貫通孔14の上部に上下方向揺動可能に
設けられ該後側貫通孔14への吸気と排気とを切替可能な
揺動板41とを備えたものであるから、頂部開閉機構11
L,11Rは、前側及び後側貫通孔13,14を囲む取付ベー
ス15を備え、この共通の取付ベース15にスライド板18と
揺動板41とが組込まれているから、換気装置に関わる部
品点数の削減を図ることができると共に、取付作業性の
向上が図られる。また、取付べース15が連続して設けら
れているから、この取付ベース15により空気の流れを換
気に適したものにすることが可能となる。
【0027】また、このように本実施例では、請求項2
に対応して、取付ベース15の両側に前後方向の空気ガイ
ド壁31,31Sを設けたものであるから、両側に設けた空
気ガイド壁31,31Sにより、取付ベース15上を流れる空
気を効率よく取り込むことができる。また、揺動板41を
操作して後側貫通孔14から排気を行う場合も、空気ガイ
ド壁31,31Sにより空気が案内されて効率よく揺動板の
後方に負圧を発生させることができる。
【0028】また、このように本実施例では、請求項3
に対応して、シェル2の前面開口部3の上部に貫通孔5
3,53Aを設けると共に、この貫通孔53,53Aを開閉す
る前面開閉機構51L,51Rを設け、この前側開閉機構51
L,51Rと前後方向に並んで前記頂部開閉機構11L,11
Rを配置したものであるから、シェル2には少なくとも
3つの貫通孔53,53A,13,14が空気の流れ方向である
前後方向に並んで設けられると共に、後側貫通孔14は吸
気と排気が切替可能であるから、空気の導入と排気を効
率よく行うことができる。
【0029】また、このように本実施例では、請求項4
に対応して、両側の空気ガイド壁31,31Sの上部間を連
結し、後側貫通孔14に空気を導入する空気導入部材たる
横桟33を設けたものであるから、空気ガイド壁31,31S
の上部を連結する横桟33により、空気がシェル2の外面
側に案内され、その空気を後側貫通孔14側に効率よく導
くことができる。
【0030】尚、本発明は上記実施例に限定されるもの
ではなく、本発明の要旨の範囲内において、種々の変形
実施が可能である。例えば、本発明は、ジェット型のヘ
ルメットに限らず、フルフェース型、スクーターなどの
半キャップ型など各種のヘルメットに適用可能である。
また、前面開閉機構は横方向にスライド部材が横方向に
スライドして開閉するなど各種のものを用いることがで
きる。
【0031】
【発明の効果】請求項1の発明は、シェルの頂部の前後
に並んで設けられたベンチレーション用の前側及び後側
貫通孔と、これら貫通孔を開閉する頂部開閉機構とを備
え、前記頂部開閉機構は、前記シェルに取付けられ前記
前側及び後側貫通孔を囲んで設けられる取付ベースと、
この取付ベースの前側にスライド可能に設けられ前記前
側貫通孔を開閉するスライド板と、前記取付ベースの後
側で前記後側貫通孔の上部に上下方向揺動可能に設けら
れ該後側貫通孔への吸気と排気とを切替可能な揺動板と
を備えたものであり、部品点数の削減が可能で、換気性
の良好な換気装置を備えたヘルメットを提供することが
できる。
【0032】また、請求項2の発明は、前記取付ベース
の両側に前後方向の空気ガイド壁を設けたものであり、
部品点数の削減が可能で、換気性の良好な換気装置を備
えたヘルメットを提供することができる。
【0033】また、請求項3の発明は、前記シェルの前
面開口部の上部に貫通孔を設けると共に、この貫通孔を
開閉する前面開閉機構を設け、この前側開閉機構と前後
方向に並んで前記頂部開閉機構を配置したものであり、
部品点数の削減が可能で、換気性の良好な換気装置を備
えたヘルメットを提供することができる。
【0034】また、請求項4の発明は、前記両側の空気
ガイド壁の上部間を連結し、前記後側貫通孔に空気を導
入する空気導入部材を設けたものであり、部品点数の削
減が可能で、換気性の良好な換気装置を備えたヘルメッ
トを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すヘルメット本体の斜視
図である。
【図2】本発明の一実施例を示すヘルメット本体の正面
図である。
【図3】本発明の一実施例を示すヘルメット本体の左側
面図である。
【図4】本発明の一実施例を示すヘルメット本体の平面
図である。
【図5】本発明の一実施例を示すヘルメット本体を後側
から見た斜視図である。
【図6】本発明の一実施例を示す前面開閉機構の斜視図
である。
【図7】本発明の一実施例を示す頂部開閉機構の斜視図
である。
【図8】本発明の一実施例を示す頂部開閉機構のスライ
ド板の平面図である。
【図9】本発明の一実施例を示す頂部開閉機構のスライ
ド板の長さ方向の断面図である。
【図10】本発明の一実施例を示す頂部開閉機構のスラ
イド板の左右幅方向の断面図である。
【図11】本発明の一実施例を示し、図11(A)は頂
部開閉機構の平面図、図11(B)は頂部開閉機構の底
面図である。
【図12】本発明の一実施例を示す頂部開閉機構の取付
ベースの平面図である。
【図13】本発明の一実施例を示す頂部開閉機構の前側
の底面図である。
【図14】本発明の一実施例を示す頂部開閉機構の前側
における左右幅方向に断面図である。
【図15】本発明の一実施例を示す頂部開閉機構の取付
ベースの長さ方向の断面図である。
【図16】本発明の一実施例を示す頂部開閉機構の弾性
爪の断面図である。
【図17】本発明の一実施例を示す揺動板の底面図であ
る。
【図18】本発明の一実施例を示す図17のI−I線断
面図である。
【図19】本発明の一実施例を示す前側の弾性片回りの
断面図である。
【図20】本発明の一実施例を示す頂部開閉機構の後部
における左右幅方向の断面図である。
【図21】本発明の一実施例を示す後側の弾性片回りの
断面図である。
【図22】本発明の一実施例を示す揺動板の作用を説明
する断面図であり、吸気状態を示す。
【図23】本発明の一実施例を示す揺動板の作用を説明
する断面図であり、排気状態を示す。
【図24】本発明の一実施例を示す前面開閉機構の正面
図である。
【図25】本発明の一実施例を示す前面開閉機構回りの
断面図である。
【符号の説明】
2 シェル 3 前面開口部 11L,11R 頂部開閉機構 13 前側貫通孔 14 後側貫通孔 15 取付ベース 18 スライド板 31,31S 空気ガイド壁 33 横桟(空気導入部材) 41 揺動板 51L,51R 前側開閉機構 53,53A 貫通孔

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シェルの頂部の前後に並んで設けられた
    ベンチレーション用の前側及び後側貫通孔と、これら貫
    通孔を開閉する頂部開閉機構とを備え、前記頂部開閉機
    構は、前記シェルに取付けられ前記前側及び後側貫通孔
    を囲んで設けられる取付ベースと、この取付ベースの前
    側にスライド可能に設けられ前記前側貫通孔を開閉する
    スライド板と、前記取付ベースの後側で前記後側貫通孔
    の上部に上下方向揺動可能に設けられ該後側貫通孔への
    吸気と排気とを切替可能な揺動板とを備えたことを特徴
    とするヘルメット。
  2. 【請求項2】 前記取付ベースの両側に前後方向の空気
    ガイド壁を設けたことを特徴とする請求項1記載のヘル
    メット。
  3. 【請求項3】 前記シェルの前面開口部の上部に貫通孔
    を設けると共に、この貫通孔を開閉する前面開閉機構を
    設け、この前側開閉機構と前後方向に並んで前記頂部開
    閉機構を配置したことを特徴とする請求項1又は2記載
    のヘルメット。
  4. 【請求項4】 前記両側の空気ガイド壁の上部間を連結
    し、前記後側貫通孔に空気を導入する空気導入部材を設
    けたことを特徴とする請求項2記載のヘルメット。
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