JP2000129404A - 耐酸化性と耐焼付き性に優れた耐熱合金鋼および加熱炉部材 - Google Patents

耐酸化性と耐焼付き性に優れた耐熱合金鋼および加熱炉部材

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JP2000129404A
JP2000129404A JP10307916A JP30791698A JP2000129404A JP 2000129404 A JP2000129404 A JP 2000129404A JP 10307916 A JP10307916 A JP 10307916A JP 30791698 A JP30791698 A JP 30791698A JP 2000129404 A JP2000129404 A JP 2000129404A
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Toshiro Anraku
敏朗 安楽
Akira Obara
亮 小原
Yoshitaka Nishiyama
佳孝 西山
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Nippon Steel Corp
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Sumitomo Metal Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高温強度が高く、かつ高温での耐酸化性と耐焼
付き性に優れた耐熱合金鋼と、この合金鋼を素材とする
耐ビルドアップ性に優れたなどの加熱炉部材(搬送ロー
ラまたはスキッドボタン)を提供する。 【解決手段】重量%で、C:0.05〜0.5%、S
i:0.5〜1%、Mn:0.3〜1%、Cr:18〜
30%、Ni:15〜25%、Al:1〜5%未満を含
有し、残部がFeおよび不可避的不純物の耐熱合金鋼
と、この合金鋼で少なくとも被加熱鋼材の接触部分が構
成された加熱炉部材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐酸化性と耐焼付
き性に優れた耐熱合金鋼と、この耐熱合金鋼を素材とす
る高温の熱処理炉における被加熱鋼材の搬送用ローラや
スキッドボタンなどの耐ビルドアップ性に優れた加熱炉
部材に関する。
【0002】
【従来の技術】連続的に熱処理を行う鋼材の加熱炉内に
は、被加熱鋼材を搬送するするための多数の搬送ローラ
やスキッドボタンが設けられている。
【0003】上記の搬送ローラやスキッドボタンには、
鋼材の表面に生成する酸化スケールとの反応性が低く、
かつ耐熱性に優れていることが要求される。
【0004】このため、その素材には、従来、JIS
G 5122に規定されるSCH13やSCH22など
のCr−Ni−Fe系の耐熱鋳鋼や、Cr−Ni−Co
−Fe系やCr−Ni−Co−W−Fe系などの各種の
耐熱鋳鋼が使用されている。
【0005】しかし、これらの耐熱鋳鋼で製造された搬
送ローラやスキッドボタン(以下、単に両者を合わせて
加熱炉部材という)の表面には、被加熱鋼材の表面から
剥離する金属粉や酸化スケールが固着するいわゆるビル
ドアップ現象が生じやすい。このビルドアップは、被加
熱鋼材の表面に押し込み疵を発生させ、その製品の商品
価値を著しく低下させる。
【0006】ビルドアップの発生防止方法としては、上
記の耐熱鋳鋼からなる加熱炉部材の表面をセラミックの
溶射膜で被覆する方法(特開平1−176020号公
報)や、セラミック粉末の肉盛層で被覆する方法(特開
平1−147017号公報)がある。
【0007】しかし、上記いずれの方法も、被覆したセ
ラミックの溶射膜(肉盛層)が被加熱鋼材との直接接触
によって摩滅し、使用開始後の早い時点で、セラミック
の溶射膜(肉盛層)が消失してしまい、寿命が短いとい
う問題があった。
【0008】また、セラミックの溶射膜(肉盛層)中に
は、通常、多くの空隙部が存在し、この空隙部に被加熱
鋼材から剥離した酸化スケールが食い込み、この食い込
み部分を起点にビルドアップが発生する。したがって、
セラミックの溶射膜(肉盛層)が摩耗消失するまでの使
用可能な期間中には、発生したビルドアップをグライン
ダーなどを用いて除去する作業を頻繁に行う必要がある
という問題もあった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、鋼材
の加熱炉内の搬送ローラやスキッドボタンなどの加熱炉
部材用の素材に用いる際、その表面をセラミックの溶射
膜や肉盛層で被覆しなくてもビルドアップが発生するこ
とがない耐酸化性と耐焼付き性に優れた耐熱合金鋼と、
この合金鋼を素材とする耐ビルドアップ性に優れた加熱
炉部材(加熱炉内に設置される搬送ローラまたはスキッ
ドボタン)を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、下記
(1)の耐酸化性と耐焼付き性に優れた耐熱合金鋼と、
この合金鋼を素材とする下記(2)の下記加熱炉部材、
具体的には加熱炉内の搬送ローラまたはスキッドボタン
にある。
【0011】(1)重量%で、C:0.05〜0.5
%、Si:0.5〜1%、Mn:0.3〜1%、Cr:
18〜30%、Ni:15〜25%、Al:1〜5%未
満を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物の化学組
成を有する耐熱合金鋼。
【0012】(2)少なくとも被加熱鋼材と接触する部
分が、上記(1)に記載の耐熱合金鋼で構成されている
加熱炉部材(加熱炉内に設置される搬送ローラまたはス
キッドボタン)。
【0013】上記(1)の耐熱合金鋼は、Cr、Wおよ
びCoのうちから選ばれた1種または2種以上を適量含
むものであることが好ましい。
【0014】本発明者らは、上記の目的を達成するため
に鋭意実験研究を行った結果、以下のことを知見し、本
発明を完成させた。
【0015】(a) ビルドアップが発生した部位のローラ
表面を詳細に観察した。その結果、ビルドアップした酸
化スケールとローラ表面の酸化スケールとの界面には、
SiおよびMnを含有する酸化スケールが観察された。
【0016】(b) Si酸化物は、Fe酸化物との間で低
融点酸化物である融点が1170℃のフャイアライトを
形成する。そして、このフャイアライトがローラ表面の
酸化スケールと被加熱鋼材表面の酸化スケールとの反応
性を上昇させるために、該部が被加熱鋼材表面の酸化ス
ケールをローラ表面に固着させる起点になる。
【0017】(c) Mnは、スピネル型酸化スケールを形
成する元素であり、Mnが酸化スケール中に多量に存在
すると、ローラ表面に形成される耐酸化性と耐摩耗性に
優れるCr系のスピネル型酸化スケールの安定形成を阻
害する。その結果、ローラ表面の酸化スケールと被加熱
鋼材表面の酸化スケールとの間の摩滅が激しくなり、ロ
ーラの地金が表面に露出して焼き付きが発生する。
【0018】(d) 上記の(a)〜(c)が原因で発生するビル
ドアップは、ローラの素材をAl含有鋼とし、ローラ表
面の酸化スケールとローラの地金の界面にAlを主成分
とする酸化物を形成させると発生しなくなる。これは、
次の理由による。
【0019】Al含有鋼の表面には、地金側からガス
(雰囲気)側に向かって、FeAl酸化物を主とする
層、FeSi酸化物を主とする層、FeCr酸化物を主
とする層、Fe酸化物を主とする層の4層構造の酸化ス
ケールが形成される。この場合、たとえ、最外層のFe
酸化物を主とする層表面にビルドアップが発生しても、
FeSi酸化物とFeAl酸化物の密着力が他の酸化物
同士の密着力に比べると極めて小さいために、Fe酸化
物を主とする層表面に発生したビルドアップが成長して
地金に到達する前に、FeSi酸化物を主とする層とF
eAl酸化物を主とする層の界面が剥離し、これに伴っ
て発生したビルドアップも剥離脱落するからである。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。なお、以下において、「%」は「重量%」を意味
する。
【0021】《鋼の化学組成》 C:Cは、高温での強度確保に極めて重要な元素であ
り、その含有量が0.05%未満では必要な強度が確保
できず、使用中の加熱炉部材が変形し、この変形部分で
被加熱鋼材表面の酸化スケールを機械的に剥ぎ取るよう
になり、当該変形部分がビルドアップの起点になる。ま
た、その含有量が0.5%を超えると靭性が不足し、使
用中の加熱炉部材に欠損が生じやすくなる。このため、
C含有量は0.05〜0.5%とした。
【0022】Si:Siは、鋼の耐酸化性と耐焼付き性
を高め、加熱炉部材の耐ビルドアップ性を確保するのに
重要な元素であるが、その含有量が0.5%未満では、
必要な耐酸化性が確保できないだけでなく、鋳込み時の
湯流れが悪くなって生産性が低下するようになる。ま
た、その含有量が1%を超えると、鋼の表面に生成する
酸化スケール中に融点の低いファイアライトが形成さ
れ、ビルドアップが発生する。このため、Si含有量は
0.5〜1%とした。
【0023】Mn:Mnは、高温での耐酸化性と強度確
保に重要な元素であるが、その含有量が0.3%未満で
は、高温強度が不足して使用中の加熱炉部材が変形し、
この変形部分で被加熱鋼材表面の酸化スケールを機械的
に剥ぎ取るようになり、当該変形部分がビルドアップの
起点になる。また、その含有量が1%を超えると、高温
での耐酸化性に重要なFe−Crのスピネル型酸化スケ
ールの生成を阻害し、耐ビルドアップ性が低下する。こ
のため、Mn含有量は0.3〜1%とした。
【0024】Cr:Crは、高温での耐酸化性の確保に
極めて重要な元素であるが、その含有量が18%未満で
は、必要な耐酸化性が確保されない。また、30%を超
えて含有させてもその効果が飽和し、コスト上昇を招く
だけである。このため、Cr含有量は18〜30%とし
た。
【0025】Ni:Niは、高温での強度を確保するの
に極めて重要な元素であるが、その含有量が15%未満
では、高温強度が不足して使用中の加熱炉部材が変形
し、この変形部分で被加熱鋼材表面の酸化スケールを機
械的に剥ぎ取るようになり、当該変形部分がビルドアッ
プの起点になる。この変形部分がビルドアップの起点に
なる。また、その含有量が25%を超えると、鋼の表面
にメタル状のNiを含む酸化スケールが生成し、メタル
/メタルの焼き付きが発生しやすくなる。このため、N
i含有量は15〜25%とした。
【0026】Al:Alは、耐ビルドアップ性を確保す
るうえで最も重要な元素であるが、その含有量が1%未
満では、地金と酸化スケールとの界面にFeAl酸化物
を主とする酸化スケール層が安定して形成されず、ビル
ドアップの起点となる融点の低いフャイアライトが形成
される。また、その含有量が5%以上になると、鋼の機
械的特性、特に衝撃値が低下し、使用中の加熱炉部材に
欠損が生じやすくなる。このため、Al含有量は1〜5
%未満とした。
【0027】Mo、Co、W:これらの元素は、添加し
なくてもよい。添加すれば、いずれの元素も高温強度の
向上に寄与するので、この効果を得たい場合は、これら
のうちから選んだいずれか1種を単独または2種以上を
複合で添加することができる。その効果は、単独または
複合添加のいずれの場合も合計で2%以上で顕著になる
が、合計5%で飽和し、5%超の添加はコスト上昇を招
くだけになる。このため、添加する場合のこれらの元素
の含有量は合計で2〜5%とした。
【0028】上記の本発明合金鋼は、大気雰囲気や真空
雰囲気の製鋼炉を用いて常法にしたがって容易に製造で
きるが、上記の製鋼炉で溶製して得られた溶鋼を、AO
D炉やVOD炉を用いて精錬処理して製造するのがより
好ましい。
【0029】《加熱炉部材》図1は、本発明になる加熱
炉部材の一例を示し、部材が鋼板熱処理炉用のハースロ
ーラである場合の縦断面図である。図1に示すように、
ハースローラ1は、中空のローラ本体1aと、その中空
穴1bに挿入配置された冷却水Wを供給するための給水
管2とからなっており、ローラ本体1aの全体が上記の
化学組成を有する本発明の耐熱合金鋼からなっている。
【0030】図2は、本発明になる加熱炉部材の他の例
を示し、上記と同様に、部材が鋼板熱処理炉用のハース
ローラである場合の縦断面図である。この図2に示すハ
ースローラ10は、中空のローラ軸体10aと、その中
空穴10bに挿入配置された冷却水Wを供給するための
給水管20と、スペーサー部材10cを介してローラ軸
体10aに密に外嵌装着されたスリーブ10dとからな
っている。そして、ローラ軸体10aは、前述したJI
S G 5122に規定されるSCH13やSCH22
などの従来の耐熱鋳鋼からなっているが、スリーブ10
dは上記の化学組成を有する本発明の耐熱合金鋼からな
っている。
【0031】なお、ローラ軸体10aとスリーブ10d
とで画成されるスペーサー部材10c、10c間の空隙
部10e、10eは、空隙のままであってもよいが、例
えばアルミナセラミックファイバなどの断熱材料を充填
した断熱層にしてもよい。
【0032】図3は、本発明になる加熱炉部材のさらに
他の例を示し、部材がスラブ加熱炉用のスキッドボタン
である場合の縦断面図である。図3に示すように、スキ
ッドボタン4は、スキッドレール3の上面に突設装着さ
れたスキッドボタン本体部4aと、このスキッドボタン
本体部4aの上端部を除く部分とスキッドレール3の上
面をと被覆する耐火物層4bとからなっている。そし
て、スキッドレール3は、図2に示すハースローラ10
と同様に、前述したJIS G 5122に規定される
SCH13やSCH22などの従来の耐熱鋳鋼からなっ
ているが、スキッドボタン本体部4aは、その全体が上
記の化学組成を有する本発明の耐熱合金鋼からなってい
る。
【0033】なお、スキッドボタン本体部4aは、図示
は省略するが、例えばその下半分をスキッドレール3と
同じ材質とし、その上部の半分のみを上記の化学組成を
有する本発明の耐熱合金鋼としてもよい。
【0034】上記の図1、図2および図3に示すように
構成された本発明のハースローラ1と10およびスキッ
ドボタン4は、いずれも被加熱鋼材と直接接触する部分
が上記の化学組成を有する耐酸化性と耐焼付き性に優れ
た本発明の耐熱合金鋼で構成されている。このため、そ
の表面には、ビルドアップが発生しないだけでなく、高
温強度に優れることから変形も生じないか、仮に生じて
も極めて小さい変形にとどまる。
【0035】これは、前述したように、本発明になる合
金の表面には、地金側からガス(雰囲気)側に向かっ
て、FeAl酸化物を主とする層、FeSi酸化物を主
とする層、FeCr酸化物を主とする層、Fe酸化物を
主とする層の4層構造の酸化スケールが形成されるから
である。
【0036】
【実施例】表1に示す化学組成を有する21種類の鋼を
真空溶解炉を用いて溶製した。
【0037】
【表1】
【0038】得られた鋼塊は、これを外削し、外形20
mm、長さ50mmの試験片を採取した。
【0039】採取した試験片は、JIS G 4051
に規定されるSS41製で、外径が試験片と同じ圧下治
具を有する全体構成が図4に示す構成の試験装置を用い
る摩擦摩耗試験に供した。その際、試験は、実際の熱処
理炉における加熱炉部材の使用状態を模擬し、試験装置
内の雰囲気を、体積%で、Co2 :6%、H2 O:20
%、残部:N2 とし、表2に示す条件で行った。
【0040】
【表2】
【0041】そして、試験後の試験片を大気雰囲気に曝
すことなく、その表面を光学式の顕微鏡を用いて観察
し、表面の酸化スケール付着状況(ビルドアップ発生状
況)を調べた。評価は、ビルドアップも変形も認められ
なかった場合を良好(○)、ビルドアップは認められな
かったが変形が認められた場合をやや良好(△)、ビル
ドアップと変形がともに認められた場合を不芳(×)と
した。その結果を、表3に示した。
【0042】
【表3】
【0043】表3に示すように、本発明の合金鋼(No.
A〜N)は、試験温度が1000℃の場合では、いずれ
もビルドアップも変形も発生しなかった。また、試験温
度が1100℃の場合では、いずれもビルドアップの発
生は認められなかったが、高温強度の向上元素であるM
o、WおよびCoを添加しないか、添加してもその量が
本発明で規定する量に満たない合金鋼(No. A〜Jおよ
びL〜K)は、変形が認められた。
【0044】これに対し、比較例の合金(No. O〜W o
r O〜U)は、試験温度1000℃および1100℃の
いずれにおいても、ビルドアップと変形が発生した。具
体的に説明すると、No. Oの合金鋼は、Cの含有量が低
すぎるために高温強度が不足して変形が発生し、さらに
SiとMnの含有量が高すぎるためにその表面に生成す
る酸化スケール中に融点の低いファイアライトが形成さ
れた結果、激しいビルドアップが発生した。
【0045】また、No. Pの合金鋼は、Alの含有量が
低すぎるために、地金と酸化スケールの界面にファイア
ライトが形成された結果、激しいビルドアップが発生し
た。No. Qの合金鋼は、Crの含有量が低すぎるために
耐酸化性が不足し、またAlの含有量が多すぎるために
靭性が低く欠損が発生し、この欠損部分に激しいビルド
アップが生じた。
【0046】さらに、No. Rの合金鋼は、Crの含有量
が過剰なため耐酸化性は良好であったが、Mnの含有量
が低すぎ高温強度が不足したために欠損が発生し、この
欠損部分に激しいビルドアップが生じた。No. Sの合金
鋼は、Niの含有量が低すぎ高温強度が不足したために
欠損が発生し、この欠損部分に激しいビルドアップが生
じた。No. Uの合金鋼は、C含有量が高すぎ靭性が低か
ったために欠損が発生し、この欠損部分に激しいビルド
アップが生じた。
【0047】
【発明の効果】本発明の合金鋼は、高い高温強度を有す
とともに、高温での耐酸化性と耐焼付き性に優れてい
る。また、本発明の合金鋼で製造された搬送ローラーや
スキッドボタンなどの加熱炉部材は、耐ビルドアップ性
に優れるために、その表面にビルドアップが生じない。
このため、その使用寿命が長いだけでなく、従来必要で
あった定期的なビルドアップの除去作業が不要であるの
で、除去作業のための加熱炉停機が必要でなくなる分だ
け、生産性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明になる加熱炉部材の一例を示す縦断面図
である。
【図2】本発明になる加熱炉部材の他の一例を示す縦断
面図である。
【図3】本発明になる加熱炉部材のさらに他の一例を示
す縦断面図である。
【図4】本発明の実施例において摩擦摩耗試験に用いた
試験装置の全体構成を示す模式的縦断面図である。
【符号の説明】
1、10:ハースローラ、 1a:ローラ本体、 1b、10b:中空穴、 2、20:給水管、 10a:ローラ軸体、 10c:スペーサー部材、 10d:スリーブ、 10e:空隙部、 3:スキッドレール、 4:スキッドボタン、 4a:スキッドボタン本体部4a、 4b:耐火物層、 W:冷却水。
フロントページの続き (72)発明者 西山 佳孝 大阪府大阪市中央区北浜4丁目5番33号住 友金属工業株式会社内 Fターム(参考) 4K034 EB08 EB27

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】重量%で、C:0.05〜0.5%、S
    i:0.5〜1%、Mn:0.3〜1%、Cr:18〜
    30%、Ni:15〜25%、Al:1〜5%未満を含
    有し、残部がFeおよび不可避的不純物よりなることを
    特徴とする耐酸化性と耐焼付き性に優れた耐熱合金鋼。
  2. 【請求項2】重量%で、C:0.05〜0.5%、S
    i:0.5〜1%、Mn:0.3〜1%、Cr:18〜
    30%、Ni:15〜25%、Al:1〜5%未満を含
    有し、さらに、Mo、WおよびCoのうちから選ばれた
    1種または2種以上を合計で2〜5%含有し、残部がF
    eおよび不可避的不純物よりなることを特徴とする耐酸
    化性と耐焼付き性に優れた耐熱合金鋼。
  3. 【請求項3】少なくとも被加熱鋼材と接触する部分が、
    請求項1または請求項2に記載の耐熱合金鋼で構成され
    ていることを特徴とする耐ビルドアップ性に優れた加熱
    炉部材。
  4. 【請求項4】部材が、スキッドボタンまたは搬送用ロー
    ラであることを特徴とする請求項3に記載の耐ビルドア
    ップ性に優れた加熱炉部材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003073745A (ja) * 2001-08-31 2003-03-12 Kawasaki Steel Corp ステンレス鋼板の焼鈍炉用ハースロール
CN104181067A (zh) * 2013-05-22 2014-12-03 宝山钢铁股份有限公司 一种检测石墨辊套在不同气氛中抗高温氧化性的装置
CN105401099A (zh) * 2015-11-10 2016-03-16 太仓捷公精密金属材料有限公司 一种热作模具钢材料
CN105401098A (zh) * 2015-11-10 2016-03-16 太仓捷公精密金属材料有限公司 一种耐磨合金金属材料

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