JP2000129110A - 難燃性ポリカーボネート樹脂組成物及び成形品 - Google Patents

難燃性ポリカーボネート樹脂組成物及び成形品

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Abstract

(57)【要約】 【課題】ポリカーボネート樹脂およびポリエチレン樹脂
からなる組成物に難燃性と摺動性を付与し、しかも成形
品での表層剥離のない、耐衝撃性にもすぐれたポリカー
ボネート樹脂組成物及びこの組成物を用いた成形品の提
供。 【解決手段】(A)ポリカーボネート樹脂70〜99重
量%および(B)粘度平均分子量20,000〜80
0,000のポリエチレン樹脂30〜1重量%からなる
樹脂100重量部に対し、(C)リン酸エステル化合物
1〜30重量部および(D)ポリオルガノシロキサン及
びポリアルキル(メタ)アクリレートからなる複合ゴム
にビニル系単量体がグラフト重合された複合ゴム系グラ
フト共重合体0.5〜30重量部を含有する難燃性ポリ
カーボネート樹脂組成物である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はポリカーボネート樹
脂組成物に関し、詳しくは、すぐれた難燃性、分散性、
成形性、耐衝撃性、特に摺動性を兼ね備え、射出成形な
どによって、OA機器、家庭電化機器などに用いられる
成形品の原料となる組成物及び該組成物からなる成形品
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリカーボネート樹脂は、すぐれた耐衝
撃特性、耐熱性、電気的特性、寸法精度などにより、O
A(オフィスオートメーション)機器、情報・通信機
器、電気・電子機器、家庭電化機器、自動車分野、建築
分野等様々な分野において幅広く利用されている。しか
しながら、ポリカーボネート樹脂は、成形加工温度が高
く、溶融流動性が悪い問題点を有している。一方、近
時、これらの成形品が、複写機、ファックスなどのOA
機器、情報・通信機器、電気・電子機器などのハウジン
グや部品などの場合には、形状が複雑になること、リブ
やボスなどの凹凸が成形品に形成されること、軽量化、
省資源の見地から成形品が薄肉化することなどの理由か
ら、ボリカーボネート樹脂の溶融流動性、すなわち射出
成形性を高めた組成物が求められている。
【0003】ポリカーボネート樹脂の溶融流動性の改良
のために、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹
脂(ABS樹脂)、アクリロニトリル・スチレン樹脂
(AS樹脂)などのスチレン系樹脂をポリカーボネート
樹脂に配合した組成物は、ポリマーアロイとして、その
耐熱性、耐衝撃性の特性を生かし、多くの成形品分野に
用いられてきている。一方、ポリカーボネート樹脂は自
己消化性樹脂ではあるが、これらのポリマーアロイにあ
っては、OA機器、情報・通信機器、電気・電子機器な
どに用いる場合には、その製品の安全性を高めるため
に、より高いレベルの難燃性が求められている。また、
難燃化の方法としては、安全性、環境問題などの社会的
要請から従来のハロゲン系難燃剤に変わる難燃剤が用い
られてきている。
【0004】これらを目的として、多くの方法が提案さ
れている。具体的には、特開昭61−55145号公報
には、(A)芳香族ポリカーボネート樹脂、(B)AB
S樹脂、(C)AS樹脂、(D)ハロゲン化合物、
(E)リン酸エステル、(F)ポリテトラフルオロエチ
レン成分からなる熱可塑性樹脂組成物が記載されてい
る。特開平2−32154号公報には、(A)芳香族ポ
リカーボネート樹脂、(B)ABS樹脂、(C)AS樹
脂、(D)リン酸エステル、(E)ポリテトラフルオロ
エチレン成分からなる難燃性高衝撃性ポリカーボネート
成形用組成物が記載されている。ここで、難燃剤として
のリン酸エステルは可塑剤としても機能し射出成形性の
向上にも寄与するものである。
【0005】一方、ポリカーボネート樹脂は、ナイロン
樹脂やポリアセタール樹脂に比較して摺動特性、耐摩擦
磨耗性が劣る場合があり、摺動部品、軸受けなどには使
用が困難な場合がある。従来、ポリカーボネート樹脂成
形品の摺動特性を向上するために、グリースやオイルを
塗布する方法が採用されていた。しかし、この方法では
グリースやオイルの塗布が必要であること、微粒子が他
の部品の汚染など悪影響をおよぼすこと、摺動特性が経
時的に変化することなどの問題点がある。このためポリ
カーボネート樹脂そのものの摺動特性の改善が望まれて
いる。
【0006】ポリカーボネート樹脂の摺動特性を改善す
る方法としては、(1)ポリテトラフルオロエチレンを
配合する方法が一般的であるが、融点が高く、微粉化す
る必要や高価であるなどその配合量は少なく、多くする
と成形品表面が悪化し摺動特性が必ずしも向上しない場
合もある。(2)シリコーンオイルを配合する方法で
は、シリコーンオイルがポリカーボネート樹脂と非相溶
性であり、成形時に金型表面に付着したり、成形後にも
成形品外に逃げ出し易く、摺動特性が経時的に低下する
場合がある。(3)ポリエチレンワックス、流動パラフ
ィン、高級脂肪酸、脂肪酸アミド、脂肪酸とアルコール
のエステル化物などの滑剤を配合する方法では、比較的
多量の添加が必要であり、滲み出しの問題が生じる場合
がある。
【0007】これらの問題点を解消しようとするものと
して、ポリエチレン樹脂を配合する方法が提案されてい
る。たとえば、(4)特開昭60−144351号公
報、特開平1−259059号公報には、粘度平均分子
量が100万以上の超高分子量ポリエチレンを単独また
はポリテトラフルオロエチレンとともに配合する方法が
開示されている。しかし、この方法では、ポリエチレン
は溶融せず、分散性が劣り、成形品の表面を良好にする
ことが難しい場合がある。(5)特開平9−27900
6号公報、特開平10−101920号公報には、粘度
平均分子量が1,000〜10,000のポリエチレン
樹脂または、低分子量ポリオレフィン樹脂を他の成分と
ともに配合する方法が開示されている。この方法は、溶
融性は満足するものの、粘度が低く成形品の表面に移行
し易く、その配合量は数%以下に制限され摺動特性の改
良も自ずと限界がある。また、特開平7−228763
号公報には、ポリカーボネート樹脂にポリテトラフルオ
ロエチレンとともに粘度平均分子量300,000〜8
00,000のポリエチレンを含む耐摩擦磨耗性樹脂組
成物が開示されている。しかしながら、この方法にあっ
ては、比較的分子量が高いポリテトラフルオロエチレン
を多量に併用するものであり、前記の問題点を有すると
ともに、組成物の難燃性についての記載はない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記現状の
下、ポリカーボネート樹脂による、薄肉化、複雑化する
OA機器、情報・通信機器、電気・電子機器、家庭電化
機器、自動車などに用いられる成形品の成形において、
ポリカーボネート樹脂の摺動特性改良剤として一般成形
用のポリエチレン樹脂を用いて摺動特性を改善するに際
し、分散性不良による成形品での表層剥離がなく、耐衝
撃性、難燃性にもすぐれたポリカーボネート樹脂組成物
及びこの組成物を用いた成形品の提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の目的を達成する
ため、本発明者らは、ポリカーボネート樹脂に一般グレ
ードのポリエチレン樹脂を比較的多く配合した摺動特性
の改良において、難燃性とともに、その分散性、均一性
について他の各種添加剤効果について鋭意検討を行っ
た。その結果、特定の添加剤を選択併用使用することに
より、これらの問題点が解消できることを見出し、本発
明を完成した。
【0010】すなわち、本発明は、 (1)(A)ポリカーボネート樹脂70〜99重量%お
よび(B)粘度平均分子量20,000〜800,00
0のポリエチレン樹脂30〜1重量%からなる樹脂10
0重量部に対し、(C)リン酸エステル化合物1〜30
重量部および(D)ポリオルガノシロキサン及びポリア
ルキル(メタ)アクリレートからなる複合ゴムにビニル
系単量体がグラフト重合された複合ゴム系グラフト共重
合体0.5〜30重量部を含有する難燃性ポリカーボネ
ート樹脂組成物。 (2)さらに、(E)フルオロオレフィン樹脂を、
(A)および(B)からなる樹脂100重量部に対し、
0.05〜5重量部含有する上記(1)記載の難燃性ポ
リカーボネート樹脂組成物。 (3)さらに、(F)ゴム変性スチレン系樹脂を、
(A)および(B)からなる樹脂100重量部に対し
て、1〜50重量部含有する上記(1)または(2)記
載の難燃性ポリカーボネート樹脂組成物。 (4)さらに、(G)シリコーン化合物を、(A)およ
び(B)からなる樹脂100重量部に対し、0.2〜1
0重量部含有する上記(1)〜(3)のいずれかに記載
の難燃性ポリカーボネート樹脂組成物。 (5)さらに、(H)エポキシ基含有化合物を、(A)
および(B)からなる樹脂100重量部に対し、0.2
〜10重量部含有する上記(1)〜(4)のいずれかに
記載の難燃性ポリカーボネート樹脂組成物。 (6)上記(1)〜(5)のいずれかに記載の難燃性ポ
リカーボネート樹脂組成物からなる成形品。 (7)上記(1)〜(5)のいずれかに記載の難燃性ポ
リカーボネート樹脂組成物からなる摺動用成形品。 (8)上記(1)〜(5)のいずれかに記載の難燃性ポ
リカーボネート樹脂組成物からなるCDトレーまたはC
RTモニター回転軸受け部品である。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
まず、本発明のポリカーボネート樹脂組成物の構成成分
(A)〜(D)について説明する。 (A)ポリカーボネート樹脂(PC) 本発明の難燃性ポリカーボネート樹脂組成物を構成する
(A)成分であるポリカーボネート樹脂(PC)として
は、特に制限はなく種々のものが挙げられる。通常、二
価フェノールとカーボネート前駆体との反応により製造
される芳香族ポリカーボネートを用いることができる。
すなわち、2価フェノールとカーボネート前駆体とを溶
液法あるいは溶融法、すなわち、二価フエノールとホス
ゲンの反応、2価フエノールとジフェニルカーボネート
などとのエステル交換法により反応させて製造されたも
のを使用することができる。
【0012】2価フェノールとしては、様々なものが挙
げられるが、特に2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン〔ビスフェノールA〕、ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−
3,5−ジメチルフェニル)プロパン、4,4’−ジヒ
ドロキシジフェニル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)
シクロアルカン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)オキ
シド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィド、ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)スルホキシド、ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)エーテル、ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)ケトンなど、あるいはこれらのハロゲン置換体など
が挙げられる。
【0013】特に好ましい2価フエノールとしては、ビ
ス(ヒドロキシフェニル)アルカン系、特にビスフェノ
ールAを主原料としたものである。また、カーボネート
前駆体としては、カルボニルハライド、カルボニルエス
テル、またはハロホルメートなどであり、具体的にはホ
スゲン、2価フェノールのジハロホーメート、ジフェニ
ルカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカー
ボネートなどである。この他、二価フェノールとして
は、ハイドロキノン、レゾルシン、カテコール等が挙げ
られる。これらの二価フェノールは、それぞれ単独で用
いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
【0014】なお、ポリカーボネート樹脂は、分岐構造
を有していてもよく、分岐剤としては、1,1,1−ト
リス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、α,α’,
α”−トリス(4−ヒドロキシフェニル)−1,3,5
−トリイソプロピルベンゼン、フロログリシン、トリメ
リット酸、イサチンビス(o−クレゾール)などがあ
る。また、分子量の調節のためには、フェノール、p−
t−ブチルフェノール、p−t−オクチルフェノール、
p−クミルフェノールなどが用いられる。
【0015】また、本発明に用いるポリカーボネート樹
脂としては、ポリカーボネート部とポリオルガノシロキ
サン部を有する共重合体、あるいはこの共重合体を含有
するポリカーボネート樹脂であってもよい。また、テレ
フタル酸などの2官能性カルボン酸、またはそのエステ
ル形成誘導体などのエステル前駆体の存在下でポリカー
ボネートの重合を行うことによって得られるポリエステ
ル−ポリカーボネート樹脂であってもよい。また、種々
のポリカーボネート樹脂の混合物を用いることもでき
る。本発明において用いられる(A)成分のポリカーボ
ネート樹脂は、機械的強度および成形性の点から、その
粘度平均分子量は、10,000〜100,000のも
のが好ましく、特に14,000〜40,000のもの
が好適である。また、リン酸エステルとして、ハロゲン
非含有リン酸エステルを用いる場合には、ポリカーボネ
ート樹脂は、構造中にハロゲンを含まないものが耐環境
性の観点から好ましく用いられる。
【0016】(B)ポリエチレン樹脂 本発明の難燃性ポリカーボネート樹脂組成物を構成する
(B)成分であるポリエチレン樹脂は、粘度平均分子量
20,000〜800,000、好ましくは30,00
0〜400,000の範囲のものである。すなわち、従
来用いられた低分子量でもなく、超高分子量でもなく、
ポリエチレン樹脂として射出成形や押出成形に用いられ
ているものである。ここで粘度平均分子量が20,00
0未満の場合には、ポリエチレン樹脂が成形品表面に移
行し易く、表面剥離が生じ易く、また、摺動特性を十分
に得るために必要な配合量を確保することが困難であ
る。また、800,000を越えるような超高高分子量
では、溶融混練時にポリエチレン樹脂が微細化すること
が困難で、成形品表面特性が低下し、摺動特性が発揮で
きず機械的強度も劣るものとなり易い。
【0017】本発明で用いるポリエチレン樹脂として
は、特に制限はなく、エチレンの単独重合体や他のα−
オレフィンとの共重合体であってもよい。しかし、密度
が940kg/m3 以上の高密度ポリエチレン樹脂が好
ましい。また、ポリエチレン樹脂は、無水マレイン酸、
アクリル酸など、もしくはこれらの誘導体で変性された
変性ポリエチレン樹脂を少量含有して用いることもでき
る。
【0018】(C)リン酸エステル化合物 本発明で用いるリン酸エステル化合物としては、好まし
くはハロゲン非含有リン酸エステル系化合物であり、た
とえば、次式(1)
【0019】
【化1】
【0020】(ここで、R1 、R2 、R3 、R4 は、そ
れぞれ独立して、水素原子または有機基を表し、Xは2
価以上の有機基を表し、pは0または1であり、qは1
以上の整数であり、rは0以上の整数を表す。)で示さ
れるリン酸エステル系化合物である。式(1)におい
て、有機基とは、置換されていても、いなくてもよいア
ルキル基、シクロアルキル基、アリール基などである。
また置換されている場合の置換基としては、アルキル
基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、ア
リールチオ基などがある。さらに、これらの置換基を組
み合わせた基であるアリールアルコキシアルキル基な
ど、またはこれらの置換基を酸素原子、窒素原子、イオ
ウ原子などにより結合して組み合わせたアリールスルホ
ニルアリール基などを置換基としたものなどがある。
【0021】また、式(1)において、2価以上の有機
基Xとしては、上記した有機基から、炭素原子に結合し
ている水素原子の1個以上を除いてできる2価以上の基
を意味する。たとえば、アルキレン基、(置換)フェニ
レン基、多核フェノール類であるビスフェノール類から
誘導されるものである。好ましいものとしては、ビスフ
ェノールA、ヒドロキノン、レゾルシノール、ジフエニ
ルメタン、ジヒドロキシジフェニル、ジヒドロキシナフ
タレン等がある。
【0022】ハロゲン非含有リン酸エステル系化合物
は、モノマー、オリゴマー、ポリマーあるいはこれらの
混合物であってもよい。具体的には、トリメチルホスフ
ェート、トリエチルホスフェート、トリブチルホスフェ
ート、トリオクチルホスフェート、トリブトキシエチル
ホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリクレジ
ルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、オ
クチルジフェニルホスフェート、トリ(2−エチルヘキ
シル)ホスフェート、ジイソプロピルフェニルホスフェ
ート、トリキシレニルホスフェート、トリス(イソプロ
ピルフェニル)ホスフェート、トリナフチルホスフェー
ト、ビスフェノールAビスホスフェート、ヒドロキノン
ビスホスフェート、レゾルシンビスホスフェート、レゾ
ルシノール−ジフェニルホスフェート、トリオキシベン
ゼントリホスフェート、クレジルジフェニルホスフェー
ト、あるいはこれらの置換体などを例示できる。
【0023】(C)成分として好適に用いることができ
る市販のハロゲン非含有リン酸エステル化合物として
は、たとえば、大八化学工業株式会社製の、TPP〔ト
リフェニルホスフェート〕、TXP〔トリキシレニルホ
スフェート〕、PFR〔レゾルシノール(ジフェニルホ
スフェート)〕、PX200〔1,3−フェニレン−テ
スラキス(2,6−ジメチルフェニル)ホスフェート、
PX201〔1,4−フェニレン−テトラキス(2,6
−ジメチルフェニル)ホスフェート、PX202〔4,
4’−ビフェニレン−テスラキス)2,6−ジメチルフ
ェニル)ホスフェートなどを挙げることができる。
【0024】(D)複合ゴム系グラフト共重合体 つぎに、本発明で用いる特定の複合ゴム系グラフト共重
合体は、ポリオルガノシロキサン及びポリアルキル(メ
タ)アクリレートからなる複合ゴムにビニル系単量体が
グラフト重合された複合ゴム系グラフト共重合体であ
る。この複合ゴム系グラフト共重合体は、ポリオルガノ
シロキサン成分とポリアルキル(メタ)アクリレートゴ
ム成分とが相互に絡み合って複合一体化されいる構造の
複合ゴムに、1種または2種以上のビニル系単量体がグ
ラフト重合されてなるものであり、それ自体は公知のグ
ラフト共重合体である。
【0025】ここで、複合ゴムを構成する2種のゴム成
分は、ポリオルガノポリシロキサンゴム成分が1〜99
重量%、ポリアルキル(メタ)アクリレート成分が99
〜1重量%である。好ましくは、ポリオルガノポリシロ
キサンゴム成分が30〜95重量%、より好ましくは、
50〜90重量%である。なお、この複合ゴムグラフト
共重合体自体にも、摺動特性改良効果が見られることが
報告されてをり、この点からもポリオルガノポリシロキ
サンゴム成分が50重量%以上であることが好ましいと
考えられる。
【0026】このような複合ゴム系グラフト共重合体
は、公知の方法によって製造されるが、一般的には乳化
重合法によって好適に製造される。その製造方法は、ポ
リオルガノシロキサンゴムのラテックスを調整し、アル
キル(メタ)アクリレートゴム合成用単量体をポリオル
ガノシロキサンゴムラテックスのゴム粒子に含浸させて
から、アルキル(メタ)アクリレートゴム合成用単量体
を重合させるものである。ポリオルガノシロキサンゴム
ラテックスのゴム成分は、ヘキサメチルシクロトリシロ
キサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメ
チルシクロペンタシロキサンなどのオルガノシロキサン
70重量%以上およびトリメトキシメチルシラン、テト
ラエトキシシランなどの3官能性または4官能性のシラ
ン系架橋剤0.1〜30重量%を用いて乳化重合による
調整される。この際、さらに、メタクリロイルオキシシ
ロキサン、テトラメチルテトラビニルシクロテトラシロ
キサンなどのグラフト交叉剤0〜10重量%を併用する
こともできる。
【0027】つぎに、複合ゴム成分を構成するアルキル
(メタ)アクリレートゴム成分は、メチルアクリレー
ト、エチルアクリレート、n−ブチルアクリレートなど
のアルキルアクリレートおよびヘキシルメタクリレー
ト、2−エチルヘキシルメタクリレートなどのアルキル
メタクリレートなどのアルキル(メタ)アクリレート、
エチレングリコールジメタアクリレートなどの架橋剤、
およびアリルメタクリレートなどのグラフト交叉剤を用
いて合成される。ここで、架橋剤、グラフト交叉剤の使
用量は0.1〜20重量%である。
【0028】このポリアルキル(メタ)アクリレートゴ
ムの重合は、アルカリ水溶液の添加によって中和された
ポリオルガノシロキサンゴム成分のラテックス中へ前記
のアルキル(メタ)アクリレート、架橋剤、およびグラ
フト交叉剤を添加し、ポリオルガノシロキサンゴム粒子
へ含浸させた後、ラジカル重合開始剤を作用させて重合
を行う。重合の進行とともにポリオルガノシロキサンゴ
ムの架橋網目に相互に絡んだポリアルキル(メタ)アク
リレートゴム架橋網目が形成され、実質上分離できない
複合ゴムラテックスが得られる。この複合ゴムの平均粒
子径は、0.08〜0.6μmの範囲であることが好ま
しい。
【0029】前記の複合ゴムにグラフト重合させるビニ
ル系単量体としては、スチレン、α−メチルスチレン、
ビニルトルエンなどのスチレン系化合物;メチルメタア
クリレート、2−エチルヘキシルメタクリレートなどの
メタクリル酸エステル;メチルアクリレート、エチルオ
クリレート、ブチルアクリレートなどのアクリル酸エス
テル;アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどのシ
アン化ビニル化合物などのビニル系単量体が挙げられ
る。これらのビニル系単量体の中メチルメタアクリレー
トが好ましく用いられる。このビニル系単量体は、前記
の複合ゴム10〜95重量%に対して90〜5重量%、
好ましくは複合ゴム30〜90重量%に対して70〜1
0重量%である。
【0030】ここでビニル系単量体がこの範囲外である
と分散性、成形性が低下、摺動特性が十分でなくなる。
この複合ゴム系グラフト共重合体は、前記ビニル系単量
体を複合ゴムのラテックスに加えラジカル重合法によつ
て、一段あるいは二段重合することによる製造される。
このような特定の複合ゴム系グラフト共重合体は、三菱
レイヨン株式会社製造になる、メタブレンS−2001
などとして市場より入手できる。
【0031】つぎに、本発明の難燃性ポリカーボネート
樹脂組成物の、(A)〜(D)成分の組成割合について
説明する。まず(A)ポリカーボネート樹脂および
(B)粘度平均分子量20,000〜800,000の
ポリエチレン樹脂からなる樹脂において、(A)ポリカ
ーボネート樹脂70〜99重量%、好ましくは80〜9
8重量%、(B)粘度平均分子量20,000〜80
0,000のポリエチレン樹脂30〜1重量%、好まし
くは(A)20〜2重量%である。ポリカーボネート樹
脂が70重量%未満では耐熱性、強度が十分でなく、9
9重量%を越えると摺動特性の改善効果が十分期待でき
ない。この樹脂組成割合は、ポリカーボネート樹脂の分
子量、メルトインデックス、ポリエチレン樹脂の密度、
粘度平均分子量、メルトインデックスなどの樹脂の特
性、成形品の摺動特性、強度、耐熱性などの要求物性、
用途、大きさ、厚みなどを考慮して適宜決定される。
【0032】(C)成分のリン酸エステル化合物は、
(A)および(B)からなる樹脂100重量部に対し
て、1〜30重量部、好ましくは2〜25重量部、特に
好ましくは3〜20重量部含有することができる。この
リン酸エステル化合物が1重量部未満であると難燃性の
効果が低く、また可塑剤として成形性の向上効果も期待
できない。また、30重量部を越えると、耐熱性、耐衝
撃性が低下する場合がある。この含有量は、リン酸エス
テル化合物の種類、難燃効率によって、成形品の難燃性
要求程度に応じて決められる。
【0033】(D)成分である特定の複合ゴム系グラフ
ト共重合体の含有量は、前記(A)および(B)からな
る樹脂100重量部に対して、0.5〜30重量部、好
ましくは、1〜20重量部、特に好ましくは2〜15重
量部である。ここで、0.5重量部未満であると、目的
とする表層剥離防止、衝撃改良効果、摺動性も十分では
ない。また、30重量部を越えると耐熱性、剛性が低下
する場合があり、本発明の目的は30重量部以下で十分
達成される。したがって、この含有量は、成形品の要求
特性を考慮して、特定分子量のポリエチレン樹脂、難燃
剤であるリン酸エステル化合物、他のスチレン系樹脂、
無機充填剤の含有量などをもとに総合的に判断して決定
される。本発明では、(D)成分を併用することで、ポ
リエチレン樹脂のリン酸エステル化合物を含有するポリ
カーボネート樹脂への分散性を向上することができるも
のである。
【0034】本発明は、基本的には(A)〜(D)から
なる四成分で本発明の摺動特性の改善が可能で有る。し
かし、必要により本発明の難燃性ポリカーボネート樹脂
組成物には、燃焼時の溶融滴下防止を目的にさらに、
(E)フルオロオレフィン樹脂を含有することができ
る。燃焼時の溶融滴下防止剤としては、公知のフルオロ
オレフィン樹脂、シリコーン樹脂、無機ウイスカー、無
機繊維などがあるが、フルオロオレフィン樹脂が好まし
く用いられる。ここで(E)フルオロオレフィン樹脂と
しては、フルオロエチレン構造を含む重合体、共重合体
であり、たとえば、ジフルオロエチレン重合体、テトラ
フルオロエチレン重合体、テトラフルオロエチレン−ヘ
キサフルオロプロピレン共重合体、テトラフルオロエチ
レンとフッ素を含まないエチレン系モノマーとの共重合
体である。好ましくは、ポリテトラフルオロエチレン
(PTFE)であり、その平均分子量は、500,00
0以上であることが好ましく、特に好ましくはは50
0,000〜10,000,000である。本発明で用
いることができるポリテトラフルオロエチレンとして
は、現在知られているすべての種類のものを用いること
ができる。
【0035】なお、ポリテトラフルオロエチレンのう
ち、フィブリル形成能を有するものを用いると、さらに
高い溶融滴下防止性を付与することができる。フィブリ
ル形成能を有するポリテトラフルオロエチレン(PTF
E)には特に制限はないが、例えば、ASTM規格にお
いて、タイプ3に分類されるものが挙げられる。その具
体例としては、例えばテフロン6−J(三井・デュポン
フロロケミカル株式会社製)、ポリフロンD−1、ポリ
フロンF−103、ポリフロンF201(ダイキン工業
株式会社製)、CD076(旭アイシーアイフロロポリ
マーズ株式会社製)等が挙げられる。
【0036】また、上記タイプ3に分類されるもの以外
では、例えばアルゴフロンF5(モンテフルオス株式会
社製)、ポリフロンMPA、ポリフロンFA−100
(ダイキン工業株式会社製)等が挙げられる。これらの
ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)は、単独で用
いてもよいし、2種以上を組み合わせてもよい。上記の
ようなフィブリル形成能を有するポリテトラフルオロエ
チレン(PTFE)は、例えばテトラフルオロエチレン
を水性溶媒中で、ナトリウム、カリウム、アンモニウム
パーオキシジスルフィドの存在下で、1〜100psi
の圧力下、温度0〜200℃、好ましくは20〜100
℃で重合させることによって得られる。
【0037】ここで、フルオロオレフィン樹脂の含有量
は、前記(A)および(B)からなる樹脂100重量部
に対して、0.05〜5重量部、好ましくは、0.1〜
2重量部である。ここで、0.05重量部未満である
と、目的とする難燃性における溶融滴下性が十分でない
場合があり、5重量部を越ても、これに見合った効果の
向上はなく、耐衝撃性、成形品外観に悪影響を与える場
合がある。したがって、それぞれの成形品に要求される
難燃性の程度、たとえば、UL−94のV−0、V−
1、V−2などにより他の含有成分の使用量などを考慮
して適宜決定することができる。
【0038】本発明の難燃性ポリカーボネート樹脂組成
物には、組成物の溶融粘度の低下、すなわち、主として
射出成形性の向上を目的にさらに、(F)スチレン系樹
脂を含有することができる。ここで(F)スチレン系樹
脂としては、スチレン、α−メチルスチレンなどのモノ
ビニル系芳香族単量体20〜100重量%、アクリロニ
トリル、メタクリロニトリルなどのシアン化ビニル系単
量体0〜60重量%、およびこれらと共重合可能なマレ
イミド、(メタ)アクリル酸メチルなどの他のビニル系
単量体0〜50重量%からなる単量体または単量体混合
物を重合して得られる重合体がある。これらの重合体と
しては、ポリスチレン(GPPS)、アクリロニトリル
−スチレン共重合体(AS樹脂)などがある。
【0039】また、スチレン系樹脂としてはゴム変性ス
チレン系樹脂が好ましく用いられる。このゴム変性スチ
レン系樹脂としては、好ましくは、少なくともスチレン
系単量体がゴムにグラフト重合した耐衝撃性スチレン系
樹脂である。ゴム変性スチレン系樹脂としては、たとえ
ば、ポリブタジエンなどのゴムにスチレンが重合した耐
衝撃性ポリスチレン(HIPS)、ポリブタジエンにア
クリロニトリルとスチレンとが重合したABS樹脂、ポ
リブタジエンにメタクリル酸メチルとスチレンが重合し
たMBS樹脂などがあり、ゴム変性スチレン系樹脂は、
二種以上を併用することができるとともに、前記のゴム
未変性であるスチレン系樹脂との混合物としても使用で
きる。
【0040】ゴム変性スチレン系樹脂中のゴムの含有量
は、例えば2〜50重量%、好ましくは、5〜30重量
%、特に5〜15重量%である。ゴムの割合が2重量%
未満であると、耐衝撃性が不十分となり、また、50重
量%を超えると熱安定性が低下したり、溶融流動性の低
下、ゲルの発生、着色などの問題が生じる場合がある。
上記ゴムの具体例としては、ポリブタジエン、アクリレ
ートおよび/またはメタクリレートを含有するゴム質重
合体、スチレン・ブタジエン・スチレンゴム(SB
S)、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)、ブタジエ
ン・アクリルゴム、イソプレン・ゴム、イソプレン・ス
チレンゴム、イソプレン・アクリルゴム、エチレン・プ
ロピレンゴム等が挙げられる。このうち、特に好ましい
ものはポリブタジエンである。ここで用いるポリブタジ
エンは、低シスポリブタジエン(例えば1,2−ビニル
結合を1〜30モル%、1,4−シス結合を30〜42
モル%含有するもの)、高シスポリブタジエン(例えば
1,2−ビニル結合を20モル%以下、1,4−シス結
合を78モル%以上含有するもの)のいずれを用いても
よく、また、これらの混合物であってもよい。
【0041】これらのスチレン系樹脂は、(A)ポリカ
ーボネート樹脂および(B)特定のポリエチレン樹脂か
らなる樹脂100重量部に対して、1〜50重量部、好
ましくは2〜30重量部含有することができる。ここ
で、スチレン系樹脂が、1重量部未満であると、成形性
の改良効果が低く、また50重量部を越えると、耐熱
性、強度、摺動性が低下する恐れがある。
【0042】本発明の難燃性ポリカーボネート樹脂組成
物には、さらに、少量の(G)シリコーン化合物を含有
させることができる。ここで、シリコーン化合物として
は、(ポリ)オルガノシロキサン類であり、ジメチルシ
ロキサン、フエニルメチルシロキサンやこれらを重合し
て得られるポリジメチルシロキサン、ポリフェニルメチ
ルシロキサン、共重合体などが例示できる。また、これ
らのシリコーン化合物としては、アルコキシ基、水素
基、カルボキシル基、シアノール基、アミノ基、エポキ
シ基などの官能基を含有するものであってもよい。これ
らシリコーン化合物は液状物、パウダーなどである。
【0043】この(G)成分のシリコーン化合物は、
(A)ポリカーボネート樹脂および(B)特定のポリエ
チレン樹脂からなる樹脂100重量部に対して、0.1
〜10重量部、好ましくは0.2〜5重量部含有するこ
とができる。このシリコーン化合物は、摺動性の更なる
改良効果に寄与するものである。本発明の難燃性ポリカ
ーボネート樹脂組成物には、さらに、少量の(H)エポ
キシ基含有化合物を含有させることができる。ここで、
エポキシ基含有化合物は、分子内に少なくとも1つ以上
のエポキシ基を有する化合物であり、ハロゲンを含まな
いものが好ましい。具体的には、エポキシ化大豆油、エ
ポキシ化あまに油、エポキシブチルステアレート、エポ
キシアクリルステアレート、フエニルグリシジルエーテ
ル、アリルグリシジルエーテル、p−ブチルフェニルグ
リシジルエーテル、スチレンオキシド、ネオヘキセンオ
キシド、アジピン酸ジグリシジルエステル、セバシン酸
ジグリシジルエステル、フタル酸ジグリシジルエステ
ル、ビス−エポキシジシクロペンタジエニルエーテル、
エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレン
グリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコ
ールジグリシジルエーテル、ブタジエンジエポキシド、
テトラフェニルエチレンエポキシド、エポキシ化ポリブ
タジエン、ビスフェノール−A型エポキシ化合物、ビス
フェノール−S型エポキシ化合物、フエノールノボラッ
ク型エポキシ化合物、レゾルシノール型エポキシ化合
物、さらにはエポキシ化スチレン−ブタジエン系共重合
体、エポキシ化水素化スチレン−ブタジエン系共重合体
などのエポキシ変性ブロック共重合体などを挙げること
ができる。これらは、単独で用いても、2種以上混合し
て用いることもできる。
【0044】なお、エポキシ変性ブロック共重合体は、
同一分子内にビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブ
ロック(S)と、共役ジエン化合物を主体とする重合体
ブロック(B)とからなるブロック共重合体、またはこ
のブロック共重合体の部分水添物である水添ブロック共
重合体を原料として、共役ジエン化合物に由来する二重
結合をエポキシ化したものである。ここで、ブロック共
重合体を構成する、ビニル芳香族化合物としては、スチ
レン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ビニ
ルトルエン、ジビニルベンゼンなどを例示でき、これら
は組み合わせて用いることもでき、好ましくはスチレン
である。
【0045】他方、ブロック共重合体を構成する共役ジ
エン化合物としては、ブタジエン、イソプレン、1,3
−ペンタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエ
ンなどが例示でき、これらは組み合わせて用いることも
でき、好ましくは、ブタジエン、イソプレン、これらの
組み合わせがある。このブロック共重合体の共重合比
(重量)は、ビニル芳香族化合物/共役ジエン化合物が
5/95〜70/30の範囲であり、好ましくは10/
90〜60/40の範囲である。
【0046】また、ブロック共重合体の分子構造は、直
鎖状、分岐状、放射状など任意である。たとえば、重合
体ブロック(S)と重合体ブロック(B)とが、S−B
−S、B−S−B−S、S−B−S−B−S、(S−B
−)4 Siなどを例示できる。これらのブロック共重合
体は、部分的に水添されたものであってもよい。これら
ブロック共重合体の分子量は、通常5,000〜60
0,000、好ましくは10,000〜400,000
の範囲である。また、分子量分布〔重量平均分子量(M
w)/数平均分子量(Mn)〕は、10以下のものが好
ましい。
【0047】つぎに、これらのブロック共重合体の変性
方法は、上記ブロック共重合体またはその部分水添物を
不活性溶媒中において、過酸化水素、ターシャリブチル
ハイドロパーオキサイド、クメンパーオキサイドなどの
ハイドロパーオキサイド類、過酢酸、過安息香酸などの
過酸類などのエポキシ化剤と反応させることにより得る
ことができる。このエポキシ変性ブロック共重合体は、
ダイセル化学工業株式会社製の「SBS A1020」
「SEBS420」などとして入手できる。
【0048】なお、(H)成分のエポキシ基含有化合物
の含有量は、前期(A)および(B)からなる樹脂10
0重量部に対して、0.1〜10重量部である。ここ
で、1重量部未満であると、成形時の耐熱性の改良効果
が低く、10重量部を越えると得られた成形品の衝撃強
度などの物性が低下する場合がある。このエポキシ基含
有化合物の作用は明らかではないが、リン酸エステル化
合物の分解生成物と反応することにより不活性化し、ポ
リカーボネート樹脂自体への悪影響を防止するものと考
えられる。
【0049】また、本発明のポリカーボネート樹脂組成
物は、必要により、無機充填剤を、成形品の剛性、強
度、さらには難燃性をさらに向上させるために含有させ
ることができる。ここで、無機充填剤としては、タル
ク、マイカ、カオリン、珪藻土、炭酸カルシウム、硫酸
カルシウム、硫酸バリウム、ガラス繊維、炭素繊維、チ
タン酸カリウム繊維などをあげることができる。なかで
も、板状であるタルク、マイカなどや、繊維状の充填剤
が好ましい。タルクとしては、、マグネシウムの含水ケ
イ酸塩であり、一般に市販されているものを用いること
ができる。タルクには、主成分であるケイ酸と酸化マグ
ネシウムの他に、微量の酸化アルミニウム、酸化カルシ
ウム、酸化鉄を含むことがあるが、本発明の樹脂組成物
を製造するには、これらを含んでいてもかまわない。ま
た、タルクなどの無機充填剤の平均粒径は0.1〜50
μm、好ましくは、0.2〜20μmである。これら無
機充填剤、特にタルクを含有させることにより、剛性向
上効果に加えて、難燃剤としてのハロゲン非含有リン酸
エステルの配合量を減少させることができる。
【0050】ここで、無機充填剤の含有量は、、前記
(A)および(B)成分からなる樹脂100重量部に対
して、1〜100重量部、好ましくは、2〜50重量部
である。ここで、1重量部未満であると、目的とする剛
性、難燃性改良効果が十分でない場合があり、100重
量部を越えると、耐衝撃性、溶融流動性が低下する場合
があり、成形品の厚み、樹脂流動長など、成形品の要求
性状と成形性を考慮して適宜決定することができる。
【0051】本発明の難燃性ポリカーボネート樹脂組成
物は、成形性、耐衝撃性、外観改善、耐候性改善、剛性
改善等の目的で、上記(A)、(B)、(C)、(D)
からなる必須成分に、(E)〜(H)から選ばれた任意
成分の一種以上とともに、熱可塑性樹脂に常用されてい
る無機充填剤、添加剤成分を必要により添加含有するこ
とができる。例えば、フェノール系、リン系、イオウ系
酸化防止剤、帯電防止剤、ポリアミドポリエーテルブロ
ック共重合体(永久帯電防止性能付与)、ベンゾトリア
ゾール系やベンゾフェノン系の紫外線吸収剤、ヒンダー
ドアミン系の光安定剤(耐候剤)、抗菌剤、相溶化剤、
着色剤(染料、顔料)等が挙げられる。任意成分の配合
量は、本発明のポリカーボネート樹脂組成物の特性が維
持される範囲であれば特に制限はない。
【0052】次に、本発明の難燃性ポリカーボネート樹
脂組成物の製造方法について説明する。本発明の難燃性
ポリカーボネート樹脂組成物は、前記の各成分(A)、
(B)、(C)、(D)を上記範囲の割合で、さらに必
要に応じて用いられる、(E)〜(H)の各種任意成
分、さらには他の成分を所定の割合で配合し、混練する
ことにより得られる。このときの配合および混練は、通
常用いられている機器、例えばリボンブレンダー、ドラ
ムタンブラーなどで予備混合して、ヘンシェルミキサ
ー、バンバリーミキサー、単軸スクリュー押出機、二軸
スクリュー押出機、多軸スクリュー押出機、コニーダ等
を用いる方法で行うことができる。混練の際の加熱温度
は、通常240〜300℃の範囲で適宜選択される。な
お、ポリカーボネート樹脂とポリエチレン樹脂以外の含
有成分は、あらかじめ、ポリカーボネート樹脂、エチレ
ン系樹脂あるいはこれ以外の他の熱可塑性樹脂と溶融混
練、すなわちマスターバッチとして添加することもでき
る。
【0053】本発明の難燃性ポリカーボネート樹脂組成
物は、上記の溶融混練成形機、あるいは、得られたペレ
ットを原料として、射出成形法、射出圧縮成形法、押出
成形法、ブロー成形法、プレス成形法、真空成形法、発
泡成形法などにより各種成形品を製造することができ
る。しかし、上記溶融混練方法により、ペレット状の成
形原料を製造し、ついで、このペレットを用いて、射出
成形、射出圧縮成形による射出成形品の製造に特に好適
に用いることができる。なお、射出成形方法としては、
外観のヒケ防止のため、あるいは軽量化のためのガス注
入成形を採用することもできる。
【0054】本発明の難燃性ポリカーボネート樹脂組成
物から得られる射出成形品(射出圧縮を含む)として
は、複写機、ファックス、テレビ、ラジオ、テープレコ
ーダー、ビデオデッキ、パソコン、プリンター、電話
機、情報端末機、冷蔵庫、電子レンジなどのOA機器、
情報機器、電気・電子機器、家庭電化機器のハウジウン
グや各種部品、さらには、自動車部品など他の分野にも
用いられる。特に、摺動性部品であり、例えば、CD
(Conpact disk)トレー、CRT(Cathode-ray tube:
通常ブラウン管)デイスプレーの回転軸受け部品などに
好適に用いられる。
【0055】
【実施例】本発明について実施例および比較例を示して
より具体的に説明するが、本発明はこれらに、何ら制限
されるものではない。 実施例1〜3および比較例1〜4 表1に示す割合で各成分を配合〔(A)、(B)成分は
重量%、他の成分は、(A)および(B)からなる樹脂
100重量部に対する重量部で示す。〕し、押出機(機
種名:VS40、田辺プラスチック機械株式会社製)に
供給し、260℃で溶融混練し、ペレット化した。な
お、すべての実施例および比較例において、酸化防止剤
としてイルガノックス1076(チバ・スペシャリティ
・ケミカルズ株式会社製)0.2重量部およびアデカス
タブC(旭電化工業株式会社社製)0.1重量部をそれ
ぞれ配合した。得られたペレットを、80℃で12時間
乾燥した後、成形温度260℃で射出成形して試験片を
得た。得られた試験片を用いて各種試験によって評価
し、その結果を表1に示した。
【0056】なお、用いた成形原料および性能評価方法
を次に示す。 〔成形原料〕 (A)ポリカーボネート樹脂 PC:タフロン A1900(出光石油化学株式会社
製):ビスフェノールAポリカーボネート樹脂、MI=
20g/10分(300℃、1.2Kg荷重)、粘度平
均分子量:19000 (B)ポリエチレン樹脂 PE−1:高密度ポリエチレン樹脂(HDPE):ID
EMITSU PE 230J(出光石油化学社株式会
社製)、MI:5.5g/10分(190℃、2.16
Kg、密度:961kg/m3 、粘度平均分子量=10
0,000 PE−2:ポリエチレンワックス:ハイワックス(三井
化学株式会社製)、粘度平均分子量=4,000 (C)リン酸エステル化合物 P−1:トリフェニルホスフェート:TPP(大八化学
株式会社製) P−2:レゾルシノールビス(ジフェニルホスフェー
ト):リン酸エステルPFR(旭電化工業株式会社製) (D)複合ゴム系グラフト共重合体 メタブレンS2001(三菱レーヨン株式会社製):ポ
リジメチルシロキサン含有量:50重量%以上 (E)フルオロオレフィン樹脂 PTFE:F201L(ダイキン化学工業株式会社
製):分子量400万〜500万 (F)スチレン系樹脂 HIPS:耐衝撃ポリスチレン樹脂(HIPS):ID
EMITSU PS IT44(出光石油化学社株式会
社製):ポリブタジエンにスチレンがグラフト重合した
もの、ゴム含有量=10重量%、MI:8g/10分
(200℃、5Kg荷重) (G)シリコーン化合物 ジメチルシリコーンオイル (H)エポキシ基含有化合物 エポキシ化SBS:A1020(ダイセル化学工業株式
会社製):ブタジエン含有量=60重量%、エポキシ当
量=400 〔性能評価方法] (1)摺動特性 JIS K 7218(プラスチックの滑り磨耗試験方
法)のC法に準拠、板状の試験片を、5kg荷重の下
で、回転する相手材軟鉄の円盤の円周面に接触させて、
5分間の抵抗力の平均値(kg)で評価した。 (2)剥離性 成形品の切断面を目視観察、〇:剥離なく良好、×:表
層剥離見られる (3)IZOD(アイゾット衝撃強度) ASTM D256に準拠、23℃(肉厚1/8イン
チ)、単位:kJ/m2 (4)難燃性 UL94燃焼試験に準拠(試験片厚み:1.5mm) (5)耐グリース性 耐薬品性評価法(1/4楕円による限界歪み)に準拠し
た。図1(斜視図)に示す、1/4楕円の面に試料片
(厚み=3mm)を固定し、試料片にアルバニアグリー
ス(昭和シェル石油株式会社製)を塗布し、48時間保
持した。クラックが発生する最小長さ(X)を読み取
り、下記の式(1)より限界歪(%)を求めた。
【0057】
【数1】
【0058】
【表1】
【0059】表1の結果より、本発明の難燃性ポリカー
ボネート樹脂組成物からの成形品は、摺動特性、耐剥離
性、衝撃強度にすぐれるとともに、耐グリース性を含め
て外観、物性バランスにすぐれていることが明らかであ
る。さらに、ゴム変性スチレン系樹脂、シリコーン化合
物、エポキシ基含有化合物との併用により成形性、熱安
定性、耐衝撃強度などの改良が図られる。
【0060】
【発明の効果】本発明の難燃性ポリカーボネート樹脂組
成物は、ポリカーボネート樹脂に一般成形用のポリエチ
レン樹脂を比較的多く含むものであるが、ポリエチレン
樹脂の分散性が向上し、表層剥離が生じないとともに、
衝撃強度、難燃性にすぐれるものである。したがって、
OA機器、情報・通信機器、電気・電子機器、家庭電化
機器、自動車部品などの大型化、薄肉化にも十分対応で
きるものであり、その応用分野の拡大が期待される。特
に、摺動性、耐グリース性にすぐれるため、摺動による
摩擦を受ける部品、例えばCDトレー、CRTデスプレ
ー回転軸受け部などに好適に利用できる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年12月4日(1998.12.
4)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】追加
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明組成物の耐薬品性評価法に用いる試験片
を固定する治具の斜視図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 51:00 51:08 27:12 51:04 83:04)

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)ポリカーボネート樹脂70〜99
    重量%および(B)粘度平均分子量20,000〜80
    0,000のポリエチレン樹脂30〜1重量%からなる
    樹脂100重量部に対し、(C)リン酸エステル化合物
    1〜30重量部および(D)ポリオルガノシロキサン及
    びポリアルキル(メタ)アクリレートからなる複合ゴム
    にビニル系単量体がグラフト重合された複合ゴム系グラ
    フト共重合体0.5〜30重量部を含有する難燃性ポリ
    カーボネート樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 さらに、(E)フルオロオレフィン樹脂
    を、(A)および(B)からなる樹脂100重量部に対
    し、0.05〜5重量部含有する請求項1記載の難燃性
    ポリカーボネート樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 さらに、(F)ゴム変性スチレン系樹脂
    を、(A)および(B)からなる樹脂100重量部に対
    して、1〜50重量部含有する請求項1または2記載の
    難燃性ポリカーボネート樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 さらに、(G)シリコーン化合物を、
    (A)および(B)からなる樹脂100重量部に対し、
    0.2〜10重量部含有する請求項1〜3のいずれかに
    記載の難燃性ポリカーボネート樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 さらに、(H)エポキシ基含有化合物
    を、(A)および(B)からなる樹脂100重量部に対
    し、0.2〜10重量部含有する請求項1〜4のいずれ
    かに記載の難燃性ポリカーボネート樹脂組成物。
  6. 【請求項6】請求項1〜5のいずれかに記載の難燃性ポ
    リカーボネート樹脂組成物からなる成形品。
  7. 【請求項7】請求項1〜5のいずれかに記載の難燃性ポ
    リカーボネート樹脂組成物からなる摺動用成形品。
  8. 【請求項8】請求項1〜5のいずれかに記載の難燃性ポ
    リカーボネート樹脂組成物からなるCDトレーまたはC
    RTモニター回転軸受け部品。
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