JP2000129075A - 熱可塑性エラストマー組成物 - Google Patents

熱可塑性エラストマー組成物

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JP2000129075A JP30852798A JP30852798A JP2000129075A JP 2000129075 A JP2000129075 A JP 2000129075A JP 30852798 A JP30852798 A JP 30852798A JP 30852798 A JP30852798 A JP 30852798A JP 2000129075 A JP2000129075 A JP 2000129075A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ABS樹脂との2色成形において、従来のP
VCと同様の加工工程が可能でかつ優れた接着強度を有
する熱可塑性エラストマー組成物を提供すること。 【解決手段】 下記の成分a、b、c、dまたは成分
a、b、c、eからなる熱可塑性エラストマー組成物。 (a)少なくとも2個のビニル芳香族化合物を主体とす
る末端重合体ブロックAと、少なくとも1個の共役ジエ
ン化合物を主体とする中間重合体ブロックBとからなる
ブロック共重合体を水素添加して得られる水添ブロック
共重合体5〜60重量%、(b)少なくとも2個のビニ
ル芳香族化合物を主体とする末端重合体ブロックAと、
少なくとも1個の共役ジエン化合物を主体とする中間重
合体ブロックBとからなるブロック共重合体を水素添加
して得られる水添ブロック共重合体を極性基で変成した
もの1〜20重量%、(c)プロピレンと炭素数2〜8
のα−オレフィンとの共重合体5〜60重量%、(d)
熱可塑性ポリウレタン20〜80重量%、(e)飽和ポ
リエステル樹脂20〜80重量%

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、従来硬質PVC
(ポリ塩化ビニル)と軟質PVCの2色同時成形が用い
られていた分野(例えば戸当たりパッキンなど)におい
て、環境問題等からPVC以外の材料が使われようとす
るときに、硬質PVC代替として通常用いられるABS
と溶融接着が可能な軟質PVC代替エラストマー組成物
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、建材や家電製品分野の様々な用途
に硬質PVC/軟質PVCの2色同時成形(押出成形、
射出成形など)が用いられていた。しかしながら昨今の
環境問題などからPVCの使用が敬遠されるようになり
その代替材料として硬質側にはABS樹脂が用いられる
ことが多いが、ABSと溶融接着する適当な軟質材料が
なく、界面に接着剤を用いるなどより複雑な工程を経て
成形品が生産される場合が多かった。この場合トータル
コストがかなり高価になり、限定された分野でしかPV
Cからの置き換えが進んでいないのが現状であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来技術
の問題点を解決し、PVCと同様の加工工程で十分な接
着強度を持った、ABS樹脂との2色成形品を得ること
を可能にした新規な熱可塑性エラストマー組成物を提供
するところにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、種々の研
究を進めた結果、水添ブロック共重合体として知られる
スチレン系エラストマーのうち特に数平均分子量が70
000以上のものを主成分とし、極性基で変成したスチ
レン系エラストマーの存在下、熱可塑性ポリウレタンま
たは飽和ポリエステル樹脂を添加アロイ化することによ
ってABSとの良好な溶融接着性を発現し、更にプロピ
レンと炭素数2〜8のα−オレフィンとの共重合体を添
加しアロイ化することによって耐熱性、成形性を保持す
るという配合設計思想で、ABSとの2色同時押出成形
によって良好な接着性をもつ成形品が得られることを見
いだし、本発明を完成するに至ったものである。
【0005】即ち本発明は、下記の記載の成分a、b、
c、dまたは成分a、b、c、eからなる熱可塑性エラ
ストマー組成物である。 (a)少なくとも2個のビニル芳香族化合物を主体とす
る末端重合体ブロックAと、少なくとも1個の共役ジエ
ン化合物を主体とする中間重合体ブロックBとからなる
ブロック共重合体を水素添加して得られる水添ブロック
共重合体で数平均分子量が70000以上のもの 5〜
60重量% (b)少なくとも2個のビニル芳香族化合物を主体とす
る末端重合体ブロックAと、少なくとも1個の共役ジエ
ン化合物を主体とする中間重合体ブロックBとからなる
ブロック共重合体を水素添加して得られる水添ブロック
共重合体を極性基で変成したもので酸価が1〜30mg
(CH3ONa)/gのもの 1〜20重量% (c)プロピレンと炭素数2〜8のα−オレフィンとの
共重合体で熱変形温度が90℃以上のもの 5〜60重
量% (d)熱可塑性ポリウレタン 20〜80重量% (e)飽和ポリエステル樹脂 20〜80重量%
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明に関して詳細に説明
する。本発明で用いられる水添ブロック共重合体は、少
なくとも2個のビニル芳香族化合物を主体とする末端重
合体ブロックAと、少なくとも1個の共役ジエン化合物
を主体とする中間重合体ブロックBとからなるブロック
共重合体を水素添加して得られるものであり、下記一般
式で示される構造を有するビニル芳香族化合物−共役ジ
エン化合物ブロック共重合体の水素添加されたものであ
る。 A−(B−A)n (1≦n≦5) この水添ブロック共重合体は、水添ブロック共重合体エ
ラストマー組成物を得るために硬度99以下、好適には
90以下のものを使用する必要があるので、ビニル芳香
族化合物を5〜50重量%、好ましくは10〜40重量
%含む。さらにブロック構造については、ビニル芳香族
化合物を主体とする末端重合体ブロックAは、ビニル芳
香族化合物重合体ブロック、またはビニル芳香族化合物
を50重量%を越え好ましくは70重量%以上含有する
ビニル芳香族化合物と水素添加された共役ジエン化合物
との共重合体ブロックの構造を有しており、水素添加さ
れた共役ジエン化合物を主体とする中間重合体ブロック
Bは、水素添加された共役ジエン化合物重合体ブロッ
ク、または水素添加された共役ジエン化合物を50重量
%を越え好ましくは70重量%以上含有する水素添加さ
れた共役ジエン化合物とビニル芳香族化合物との共重合
体ブロックの構造を有するものである。また、ビニル芳
香族化合物を主体とする重合体ブロック及び水素添加さ
れた共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックがそ
れぞれ2個以上ある場合は、各重合体ブロックはそれぞ
れが同一構造でもよく、異なる構造であっても良い。
【0007】水添ブロック共重合体を構成するビニル芳
香族化合物としては、例えばスチレン、α−メチルスチ
レン、ビニルトルエン、p−第3ブチルスチレン等のう
ちから1種または2種以上が選択でき、中でもスチレン
が好ましい。また水素添加された共役ジエン化合物を構
成する水添前の共役ジエン化合物としては、例えばブタ
ジエン、イソプレン、2.3−ジメチル−1.3−ブタ
ジエン等のうちから1種または2種以上が選ばれ、中で
もブタジエン、イソプレン及びこれらの組み合わせが好
ましい。さらに水添ブロック共重合体の分子構造は、直
鎖状、分岐状、放射状或いはこれらの任意の組み合わせ
のいずれであっても良い。また、本発明で用いるa成分
の水添ブロック共重合体の数平均分子量(Mn)は70
000以上、好ましくは90000〜200000の範
囲であり、分子量分布Mw/Mnは10以下(Mw:重
量平均分子量)、好ましくは5以下、さらに好ましくは
2以下である。数平均分子量が70000未満の場合、
十分な強度を付与することができない。分子量分布が1
0を超えると強度が低下する。a成分の配合量として
は、5〜60重量%で、好ましくは20〜50重量%で
ある。a成分の配合量が5重量%未満では、充分な強
度、柔軟性付与することができず、60重量%を越える
場合は、流動性が著しく低下するため成形時後に良好な
外観の成形品を得ることができない。また、a成分の水
添ブロック共重合体は、数平均分子量が大きいため作業
性改善のために、パラフィン系オイルの油展品を適宜用
いることができる。更にa成分の水添ブロック共重合体
は、柔軟性を要求される用途においてはスプリング硬度
(JIS K6301) が99以下のものが好ましい。
【0008】本発明の成分bとして用いられている水添
ブロック共重合体の極性基変成物は、得られる成分aと
成分d、または成分aと成分eとの相溶性を向上させ、
結果として組成物の加工性、外観、機械特性の向上に寄
与する。成分aの水添ブロック共重合体を無水マレイン
酸やエポキシ環含有基などで変成した重合体がこれに相
当するが、その中でも酸価が1〜30mg(CH3ON
a)/gのものが好ましい。酸価が1mg(CH3ONa)
/g未満では十分な相溶性向上効果が得られず、30m
g(CH3ONa)/gを超えると強度低下や成形外観の
悪化が見られる。b成分の配合量としては、1〜20重
量%であり、好ましくは2〜10重量%である。1重量
%未満では相溶性向上効果が得られず、20重量%を越
えると強度低下、外観悪化を招く。
【0009】本発明のc成分として用いられるプロピレ
ンと炭素数2〜8のα−オレフィンとの共重合体として
は、例えばプロピレンと他の少量のα−オレフィンのラ
ンダム及びまたはブロック共重合体、具体的にはプロピ
レン−エチレン共重合体、プロピレン−1−ヘキセン共
重合体、プロピレンー4ーメチルー1ペンテン共重合
体、及びポリ4ーメチルー1−ペンテン、ポリブテン−
1等があげられ、なかでもエチレン−プロピレンブロッ
ク共重合体が好ましく、その中でもエチレン含有量が2
〜30重量%のものが好ましい。さらに高温老化試験、
耐候性試験での物性の変化を抑えるために造核剤が添加
されていることが好ましい。このプロピレンと炭素数2
〜8のα−オレフィンとの共重合体のメルトフローレー
ト(ASTM-D-1238L条件、230℃)は0.1〜60g/1
0min特に0.5〜50g/10minの範囲のもの
が好適に使用できる。メルトフローレートが0.1g/
10min未満では、成形時の流動性が悪化し、60g
/10minより大きいと耐熱性が低下するので好まし
くない。また、ここで熱変形温度(ASTM-D-648、4.6kgf
/cm2)を90℃以上に制限したのは、90℃未満の場合
は耐熱性向上に効果がないためである。c成分の配合量
としては、5〜60重量%であり、好ましくは10〜5
0重量%である。c成分の配合量が5重量%未満では十
分な耐熱性を付与することができず、60重量%を超え
ると、低温での耐衝撃性が著しく低下する。
【0010】本発明で用いるd成分の熱可塑性ポリウレ
タンは、ABSとの熱融着強度を向上させる。熱可塑性
ポリウレタンは通常ジイソシアネートとポリオールとの
重付加反応によって作られる。ジイソシアネートとして
は、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−
4,4’−ジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイ
ソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイ
ソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等が、
ポリオールとしてはエチレングリコール、1,4−ブタ
ンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ポリ(1,4
−ブチレンアジペート、ポリ(1,6−ヘキシレンアジ
ペート)、ポリ−ε−カプロラクトン、ポリ(ヘキサメチ
レンカーボネート)、ポリ(オキシテトラメチレン)グリ
コール等が挙げられ、これらの複数の組み合わせで作ら
れたものでも良い。熱可塑性ポリウレタンは使用される
ポリオールの種類によってエステル系ポリウレタン、エ
ーテル系ポリウレタンに大別されるが、本発明において
使用される熱可塑性ポリウレタンはこれらのうちのどち
らでもよい。d成分の配合量としては20〜80重量%
であり、好ましくは25〜60重量%である。20重量
%未満では所望のABSに対する十分な熱融着強度が得
られず、80重量%以上を超えると強度低下やコストア
ップを招く。
【0011】本発明で用いるe成分の飽和ポリエステル
樹脂は、d成分と同様、ABSとの熱融着強度を向上さ
せる。飽和ポリエステル樹脂は、通常二塩基酸と二価ア
ルコールとの重縮合によって得られる。飽和ポリエステ
ル樹脂としてはポリエチレンテレフタレート、ポリブチ
レンテレフタレート、ポリアリレート、ポリ−p−オキ
シベンゾイル等が挙げられる。本発明には、これらの飽
和ポリエステル樹脂の結晶状態を第三成分によって制御
したもの、またこれらを構成成分とするエラストマーを
用いても良い。e成分の配合量としては20〜80重量
%であり、好ましくは25〜60重量%である。20重
量%未満では所望のABSに対する十分な熱融着強度が
得られず、80重量%を超えると強度低下やコストアッ
プを招く。
【0012】上記の(a)〜(e)成分のほかに、本発
明の組成物はさらに必要に応じて、パラフィン系オイ
ル、無機充鎮剤、ポリスチレン樹脂のような安価な樹脂
を配合することも可能である。これらは、増量剤として
製品コストの低下をはかることの利益があるばかりでな
く、品質改良(無機充填剤:耐熱保形、難燃性付与等ポ
リスチレン樹脂:加工性向上等)に積極的効果を付与す
る利点もある。また、この目的で使用できるポリスチレ
ン樹脂は、ラジカル重合法、イオン性重合法で得られる
ものが好適に使用でき、その数平均分子量は5000〜
500000、好ましくは10000〜200000の
範囲から選択でき、分子量分布Mw/Mnは5以下のも
のが好ましい。無機充鎮剤としては、例えば炭酸カルシ
ウム、カーボンブラック、タルク、水酸化マグネシウ
ム、マイカ、硫酸バリウム、天然ケイ酸、合成けい酸
(ホワイトカーボン)、酸化チタン等があり、カーボン
ブラックとしてはチャンネルブラック、ファーネスブラ
ック等が使用できる。これらの無機充填剤のうちタル
ク、炭酸カルシウムは経済的にも有利で好ましいもので
ある。さらに必要に応じて造核剤、外滑剤、内滑剤、紫
外線吸収剤、ヒンダードアミン系光安定剤、ヒンダード
フェノール系酸化防止剤、着色剤等を添加しても良い。
【0013】本発明の組成物を製造する方法としては、
通常の樹脂組成物、ゴム組成物の製造に用いられる一般
的な方法を採用できる。基本的には機械的溶融混練方法
であり、これらには単軸押出機、二軸押出機、バンバリ
ーミキサー、各種ニーダー、ブラベンダー、ロール等が
用いられる。この際、各成分の添加順序には制限がな
く、例えば、全成分をヘンシェルミキサー、ブレンダー
等の混合機で予備混合し上記の混練機で溶融混練した
り、任意の成分を予備混合しマスターバッチ的に溶融混
練し、さらに残りの成分を添加し溶融混練する等の添加
方法を採用できる。また、この際溶融混練する温度は1
80℃〜300℃の中から好適に選ぶことができる。
【0014】
【実施例】以下、本発明を実施例によって更に詳細に説
明するが、本発明は、これら実施例に限定されるもので
はない。実施例及び比較例において配合した各成分は以
下の通りである。 <成分a>旭化成工業製タフテックH1272:ポリス
チレン−水素添加されたポリブタジエン−ポリスチレン
の構造を有し、結合スチレン量35重量%、数平均分子
量が約120000(パラフィン系オイル(出光興産製
ダイアナプロセスオイルPW−380[パラフィン系プ
ロセスオイル、動粘度:381.6cst(40℃)、
30.1(100℃)、平均分子量746、環分析値:
CA=0%、CN=27%、CP=73%])35重量%
油展品)。 <成分b>旭化成工業製タフテックM1913:ポリス
チレン−水素添加されたポリブタジエン−ポリスチレン
の構造を有し、結合スチレン量30重量%で極性基導入
による酸価が10mg(CH3ONa)/g。 <成分c>旭化成工業製エチレン−プロピレンブロック
共重合体:旭ポリプロM7646:メルトフローレート
15dg/min(ASTM D1238)、熱変形温
度120℃(ASTM D648(4.6Kgf/cm2) <成分d>大日本インキ化学工業製パンデックスT50
00V:エステル系ポリウレタン(ジフェニルメタン−
4,4’−ジイソシアネート/ポリオール)。 <成分e>イーストマンケミカル製Eastapak
PET9921:結晶状態を制御したポリエステル−
1,4−シクロヘキサンジメタノールコポリマー。
【0015】実施例1〜2及び比較例1〜12は表に示
した配合割合のものを十分ドライブレンドした後、二軸
混練機を用いて樹脂温度が180〜270℃になるよう
な条件で溶融混練し押し出しペレタイズ化した。このペ
レットを使用して以下の評価を行った。 (1)外観:このペレットより押出成形機で、0.5mm
厚、20mm幅のダイスを用いてテープ状に成形し、目
視にてブツ、肌荒れ等を観察し、良好なものを○、不良
なものを×とした。 (2)ABS接着強度:射出成形機で、ABS樹脂板をイ
ンサートした金型中に、このペレットを溶融射出し、2
層成形品を得た。この成形品を20mm幅に切断して試
験片とし、万能引張試験機にて180°剥離試験を行っ
た(単位:kgf/20mm)。 (3)引張強さ:このペレットをロールにてシート状に延
ばし、プレス機にて2mm厚のシートとし、このシート
からダンベルを打ち抜いて、JIS K 6301により万能引張
試験機にて引張試験を行った(単位:MPa)。
【0016】熱可塑性ポリウレタンを用いた系の実施例
1および比較例1〜6の結果を表1に、飽和ポリエステ
ル樹脂を用いた系の実施例2および比較例7〜12に結
果を表2に示した。この結果から、本発明で得られた組
成物は外観、強度、ABS熱融着性に優れていることが
わかる。
【0017】
【表1】
【0018】
【表2】
【0019】
【発明の効果】本発明の組成物によれば、従来硬質PV
C/軟質PVCの組み合わせで2色成形による成形品が
用いられていた用途において、昨今の脱PVCの風潮か
ら硬質PVCがABS樹脂に置き換えられた場合に、軟
質PVCに取って代わる材料として良好なABS熱融着
性を示し、外観、強度とも優れた成形品を提供すること
ができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記(a)〜(d)からなる熱可塑性エ
    ラストマー組成物。 (a)少なくとも2個のビニル芳香族化合物を主体とす
    る末端重合体ブロックAと、少なくとも1個の共役ジエ
    ン化合物を主体とする中間重合体ブロックBとからなる
    ブロック共重合体を水素添加して得られる水添ブロック
    共重合体で数平均分子量が70000以上のもの 5〜
    60重量% (b)少なくとも2個のビニル芳香族化合物を主体とす
    る末端重合体ブロックAと、少なくとも1個の共役ジエ
    ン化合物を主体とする中間重合体ブロックBとからなる
    ブロック共重合体を水素添加して得られる水添ブロック
    共重合体を極性基で変成したもので酸価が1〜30mg
    (CH3ONa)/gのもの 1〜20重量% (c)プロピレンと炭素数2〜8のα−オレフィンとの
    共重合体で熱変形温度が90℃以上のもの 5〜60重
    量% (d)熱可塑性ポリウレタン 20〜80重量%
  2. 【請求項2】 下記(a)〜(e)からなる熱可塑性エ
    ラストマー組成物。 (a)少なくとも2個のビニル芳香族化合物を主体とす
    る末端重合体ブロックAと、少なくとも1個の共役ジエ
    ン化合物を主体とする中間重合体ブロックBとからなる
    ブロック共重合体を水素添加して得られる水添ブロック
    共重合体で数平均分子量が70000以上のもの 5〜
    60重量% (b)少なくとも2個のビニル芳香族化合物を主体とす
    る末端重合体ブロックAと、少なくとも1個の共役ジエ
    ン化合物を主体とする中間重合体ブロックBとからなる
    ブロック共重合体を水素添加して得られる水添ブロック
    共重合体を極性基で変成したもので酸価が1〜30mg
    (CH3ONa)/gのもの 1〜20重量% (c)プロピレンと炭素数2〜8のα−オレフィンとの
    共重合体で熱変形温度が90℃以上のもの 5〜60重
    量% (e)飽和ポリエステル樹脂 20〜80重量%
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002105278A (ja) * 2000-09-29 2002-04-10 Kuraray Co Ltd 熱可塑性重合体組成物
WO2007021060A1 (en) * 2005-08-19 2007-02-22 Cheil Industries Inc. Polymer composition comprising a rubber modified styrenic polymer resin and an ethylenic rubber polymer

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JP2002105278A (ja) * 2000-09-29 2002-04-10 Kuraray Co Ltd 熱可塑性重合体組成物
WO2007021060A1 (en) * 2005-08-19 2007-02-22 Cheil Industries Inc. Polymer composition comprising a rubber modified styrenic polymer resin and an ethylenic rubber polymer

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