JP2000129074A - 熱変色性エラストマー組成物 - Google Patents

熱変色性エラストマー組成物

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JP2000129074A
JP2000129074A JP32451798A JP32451798A JP2000129074A JP 2000129074 A JP2000129074 A JP 2000129074A JP 32451798 A JP32451798 A JP 32451798A JP 32451798 A JP32451798 A JP 32451798A JP 2000129074 A JP2000129074 A JP 2000129074A
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Japan
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thermochromic
elastomer
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elastomer composition
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JP32451798A
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English (en)
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Kuniyuki Chiga
邦行 千賀
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Pilot Ink Co Ltd
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Pilot Ink Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高弾性、高強度、低比重、軟質性等の特性を
有していると共に成形加工性に優れ、各種形態の造形物
を与えるエラストマー組成物を提供する。 【解決手段】 ポリスチレンブロックとポリオレフィン
構造のエラストマーブロックで構成されるブロック共重
合体エラストマー中に、粒子径1〜30μmの熱変色性
マイクロカプセルを、組成物全量の0.5〜10重量%
ブレンドしてなることを特徴とする熱変色性エラストマ
ー組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は熱変色性エラストマ
ー組成物に関する。更に詳細には、高弾性且つ高強度で
あり、可逆的熱変色機能を持続して発現させる熱変色性
エラストマー組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、熱変色性材料を熱可塑性重合
体中にブレンドした熱変色性重合体組成物に関して幾つ
かの提案が開示されている(特公昭51−35216号
公報等)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、この種の熱
変色性重合体組成物に関し、高弾性かつ高強度であり、
可逆的熱変色機能を持続して発現させると共に、各種形
態への成形加工性を満たす新規な熱変色性エラストマー
組成物を提供し、玩具分野等、多様な分野への適用を図
ろうとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、ポリスチレン
ブロックとポリオレフィン構造のエラストマーブロック
で構成されるブロック共重合体エラストマー中に、
(イ)電子供与性呈色性有機化合物、(ロ)電子受容性
化合物、及び(ハ)前記両者の呈色反応の生起温度を決
める有機化合物媒体を含む必須三成分を内包させた、粒
子径1〜30μmの熱変色性マイクロカプセルが、組成
物全量の0.5〜40重量%ブレンドされてなることを
特徴とする熱変色性エラストマー組成物を要件とする。
更には、ポリスチレンブロックとポリオレフィン構造
のエラストマーブロックで構成されるブロック共重合体
エラストマーにおけるスチレン含有量が5〜40%であ
ること、ポリスチレンブロックとポリオレフィン構造の
エラストマーブロックで構成されるブロック共重合体エ
ラストマーは、引張破断伸度が300%〜1500%の
値を有すること、ポリプロピレン及びプロセスオイルが
ブレンドされていること、等を要件とする。
【0005】前記ブロック共重合体エラストマーは、ポ
リスチレンブロックと柔軟なポリオレフィン構造のエラ
ストマーブロックで構成されており、ジブロックとトリ
ブロックの2種類を基本とするブロック共重合体であ
り、広い温度範囲でゴム的性質を示す一方、加熱するこ
とにより溶融し、熱可塑性樹脂としての流動性を示し、
射出成形、押出成形、カレンダー成形等による成形性を
満たす。スチレン含有量が40重量%を越えると、ゴム
状弾性が不十分となり、一方、5重量%未満では軟弱で
あり、加工適正及び実用性の面より前記5〜40重量%
の範囲が好適である。更には、物性面よりみて、引張破
断強度が300%未満の系では、伸縮性が不足してお
り、1500%を越える系では、伸長性が過大であり、
柔軟性に過ぎて形態保持性に欠け、前記300〜150
0%の範囲、好ましくは、500〜1200%の範囲が
有効である。前記ブロック共重合体にポリオレフィン、
プロセスオイル等をブレンドすることにより、柔軟で加
硫ゴム代替に適したコンパウンドを与え、射出成形性等
を満足させる。具体的には、前記ブロック共重合体10
0重量部に対し、10〜80重量部のポリオレフィン、
100〜140重量部のプロセスオイルを配合すること
ができ、硬度や成形性を調整することができる。本発明
熱変色性エラストマー組成物は、通常、ペレットの形態
として、成形加工に供されるが、トルエン、ヘキサン、
シクロヘキサン等の溶媒に溶解させて、塗布手段により
塗膜を形成できる。この際、粘着性を付与するために、
脂環族飽和炭化水素系樹脂、水添テルペン樹脂、テルペ
ン樹脂、芳香族系樹脂、スチレン系樹脂、脂肪族系石油
樹脂、等を適宜、配合することができる。更には、従来
より汎用の光安定剤、例えば、紫外線吸収剤、酸化防止
剤、老化防止剤、一重項酸素消光剤、可視光線吸収剤、
赤外線吸収剤等の光安定剤を適宜に配合できる。更に、
加工性、物性等を改善するために、炭酸カルシウム、炭
酸マグネシウム、酸化チタン、タルク、その他の着色顔
料等を添加することもできる。
【0006】前記エラストマーにブレンドされる熱変色
性マイクロカプセルは、電子供与性呈色性有機化合物と
電子受容性化合物と呈色反応の生起温度を決める有機化
合物媒体の必須三成分を含む可逆熱変色性材料をマイク
ロカプセルに内包させたものが有効であり、具体的に
は、本出願人の提案による特公昭51−35414号公
報、特公昭51−44706号公報、特開平7−186
540号公報、特公平1−29398号公報等に記載さ
れている熱変色性材料が有効である。前記熱変色性材料
は、所定の温度(変色点)を境としてその前後で変色
し、変化前後の両状態のうち常温域では特定の一方の状
態しか存在しえない。即ち、もう一方の状態は、その状
態が発現するのに要する熱又は冷熱が適用されている間
は維持されるが、前記熱又は冷熱の適用がなくなれば常
温域で呈する状態に戻る。所謂、温度変化による温度−
色濃度について小さいヒステリシス幅(ΔH)を示して
変色する材料である。又、本出願人が提案した特公平4
−17154号公報、特開平7−179777号公報、
特開平7−33997号公報等に記載されている、大き
なヒステリシス特性を示して変色する感温変色性色彩記
憶性熱変色性材料、即ち、温度変化による着色濃度の変
化をプロットした曲線の形状が、温度を変色温度域より
低温側から温度を上昇させていく場合と逆に変色温度よ
り高温側から下降させていく場合とで大きく異なる経路
を辿って変色し、低温側変色点と高温側変色点の間の常
温域において、前記低温側変色点以下又は高温側変色点
以上の温度で変化させた状態を記憶保持できる可逆熱変
色性材料が有効である。
【0007】前記した可逆熱変色性材料を公知のマイク
ロカプセル化手段、例えば、界面重合法、界面重縮合法
等によりマイクロカプセル化して使用することにより、
種々の使用条件において可逆熱変色性材料は同一の組成
に保たれ、同一の作用効果を奏することができ、化学的
及び物理的に安定な顔料形態を構成できる。前記可逆熱
変色性マイクロカプセルの粒子径は1〜30μm、好ま
しくは2〜15μmの範囲のものを適用でき、組成物全
量中、0.5〜40重量%配合され、均質にブレンドさ
れ、実用に供される。塗布を形成する系では、コーティ
ングされた熱変色性エラストマー組成物層中、0.5〜
40重量%、好ましくは1〜30重量%含有させること
ができる。0.5重量%未満の配合量では鮮明な熱変色
効果を視覚させ難いし、40重量%を越えると、過剰で
あり、消色状態にあって残色を生じさせる。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明のエラストマー組成物は、
射出成形、押出成形、カレンダー成形、その他の成形手
段による成形材料、或いは塗工液となしてコーティング
材料として適用される。以下に実施例を記載する。尚、
以下の実施例中の部は重量部である。
【0009】実施例1ポリスチレンブロックとポリオレ
フィン構造のエラストマーブロックで構成されるブロッ
ク共重合体エラストマー(破断伸度:1200%、スチ
レン含有量:13%)96部中に、30℃未満で橙色、
30℃以上で無色に可逆的に変色する粒子径8μmの可
逆熱変色性マイクロカプセル3部、非熱変色性黄色顔料
0.05部、及び分散剤1部をエクストルーダーにて溶
融混合し押出成形後、ペレタイザーにて可逆熱変色性ペ
レットを得た。得られたペレットを射出成型機にて蜘蛛
型の金型にて射出成型を行い、熱変色性の蜘蛛玩具を得
た。前記蜘蛛玩具は30℃未満で橙色、30℃以上で黄
色に可逆的に変色すると共に手足は、強度及び伸縮性に
富み、玩具としての商品性を満たす。
【0010】実施例2 スチレン−ポリオレフィン共重合エラストマー(破断伸
度:570%、スチレン含有量:30%)、ポリプロピ
レン、プロセスオイルの配合からなるコンパウンド97
部と32℃未満で青色、32℃以上で無色に可逆的に変
色する可逆熱変色性マイクロカプセル2部と非熱変色性
桃色顔料0.05部、分散剤1部をエクストルーダーに
て溶融混合し、押し出された溶融物を水冷しつつ、巻き
取り装置で巻き取り、1mm径のフィラメントを得た。
得られたフィラメントを人形の髪の毛として植毛し、伸
縮性ヘアーとした。このヘアーは32℃未満で青色、3
2℃以上でピンクに変色し、伸縮性ヘアーとしての持久
性を満たした。
【0011】実施例3 スチレン−ポリオレフィン共重合エラストマー、ポリプ
ロピレン、及びプロセスオイルを含むコンパウンド(破
断伸度800%)を押出成形にて直径2mm、長さ20
cmの棒状成形物を得た。 熱変色性エラストマー組成物(インキ)の調製 ポリスチレンブロックとポリオレフィン構造のエラスト
マーブロックで構成されるブロック共重合体エラストマ
ー(破断伸度:1200%、スチレン含有量:13%)
の30%トルエン溶液60部と、30℃未満で赤色、3
0℃以上で無色に可逆的に変色する可逆熱変色性マイク
ロカプセル6部と、30℃未満で赤色、30℃以上で無
色に可逆的に変色する可逆熱変色性マイクロカプセル6
部、及びトルエン120部により熱変色性エラストマー
インキを得た。前記インキを前記棒状成形物にスプレー
塗装し、乾燥することにより表面に熱変色性エラストマ
ーが塗装された棒状成形物を得た。前記成形物は30℃
未満で赤色、30℃以上で無色に可逆的に変色した。前
記棒状成形物を引っ張ると約2倍に伸長し、伸縮を繰り
返すと赤色から無色になり、動作を止め暫くすると再び
赤色に戻った。伸縮時の内部発熱が変色を惹起させ、マ
ジック性に富む棒状成形物を構成できた。
【0012】
【発明の効果】本発明の熱変色性エラストマー組成物
は、高弾性、高強度、低比重(比重1以下)、軟質性等
の特性を有していると共に成形加工性に優れており、前
記特性を利用した各種形態の造形物、例えば、フィラメ
ント状、シート状、その他の形態の造形体を提供でき
る。具体例として、玩具(各種形象の造形玩具、摩擦熱
による変色を呈する造形部材等)、水中遊具、釣り具、
パッキン、ホース、各種グリップ(ボールペン等の筆記
具軸、ゴルフクラブ、ラケット等の握り部)、スポーツ
用具等への適用性を有している。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリスチレンブロックとポリオレフィン
    構造のエラストマーブロックで構成されるブロック共重
    合体エラストマー組成物中に、(イ)電子供与性呈色性
    有機化合物、(ロ)電子受容性化合物、及び(ハ)前記
    両者の呈色反応の生起温度を決める有機化合物媒体から
    なる必須三成分を内包させた、粒子径1〜30μmの熱
    変色性マイクロカプセルが、組成物全量の0.5〜40
    重量%ブレンドされてなることを特徴とする熱変色性エ
    ラストマー組成物。
  2. 【請求項2】 ポリスチレンブロックとポリオレフィン
    構造のエラストマーブロックで構成されるブロック共重
    合体エラストマーにおけるスチレン含有量が5〜40%
    である請求項1記載の熱変色性エラストマー組成物。
  3. 【請求項3】 ポリスチレンブロックとポリオレフィン
    構造のエラストマーブロックで構成されるブロック共重
    合体エラストマーは、引張破断伸度が300%〜150
    0%である請求項1記載の熱変色性エラストマー組成
    物。
  4. 【請求項4】 ポリプロピレン及びプロセスオイルがブ
    レンドされている請求項1記載の熱変色性エラストマー
    組成物。
JP32451798A 1998-10-28 1998-10-28 熱変色性エラストマー組成物 Pending JP2000129074A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008056060A (ja) * 2006-08-30 2008-03-13 Toyo Tire & Rubber Co Ltd 空気入りタイヤ

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008056060A (ja) * 2006-08-30 2008-03-13 Toyo Tire & Rubber Co Ltd 空気入りタイヤ

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