JP4246596B2 - エラストマー玩具 - Google Patents
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Description
前記プロセスオイルとしては、パラフィン系、ナフテン系、アロマ系のいずれも用いることができ、一般に汎用されるものを使用できる。
また、プロセスオイルが添加されたスチレンモノマーユニットと、ブタジエンゴムモノマーユニットとで構成されるブロック共重合体エラストマーとして具体的には、KRATON D−4270(スチレン/ゴム比=32/68、ショアA硬度46、伸び率1100%、オイル含有量31%)、KRATON D−4271(スチレン/ゴム比=45/55、ショアA硬度72、伸び率1000%、オイル含有量33.3%)以上、クレイトンポリマー社製、JSR TR1086(スチレン/ゴム比=45/55、伸び率1030%、オイル含有量50%)、JSR TR1600(スチレン/ゴム比=32/68、伸び率1020%、オイル含有量45%)以上、日本合成ゴム社製等が例示できる。
前記スチレンモノマーユニットと、イソプレンゴムモノマーユニットとで構成されるブロック共重合体エラストマーとして具体的には、KRATON D−1107(スチレン/ゴム比=15/85、ショアA硬度37、伸び率1300%)、KRATON D−1161(スチレン/ゴム比=15/85、ショアA硬度37、伸び率1300%)、KRATON D−1111(スチレン/ゴム比=22/78、ショアA硬度52、伸び率1200%)以上、クレイトンポリマー社製、JSR SIS5000(スチレン/ゴム比=15/85、伸び率1300%)、JSR SIS5002(スチレン/ゴム比=22/78、伸び率1200%)以上、日本合成ゴム社製等が例示できる。
前記スチレンモノマーユニットと、エチレン−ブチレン共重合体で構成されるゴムモノマーユニットとのブロック共重合体エラストマーとして具体的には、KRATON G1650(スチレン/ゴム比=29/71、ショアA硬度75、伸び率500%)、KRATON G1654X(スチレン/ゴム比=31/69、ショアA硬度75、伸び率700%)、KRATON G1726(スチレン/ゴム比=30/70、ショアA硬度60、伸び率200%)、KRATON G1657(スチレン/ゴム比=13/87、ショアA硬度65、伸び率750%)以上、クレイトンポリマー社製等が例示できる。
前記可逆熱変色性材料は、所定の温度(変色点)を境としてその前後で変色し、変化前後の両状態のうち常温域では特定の一方の状態しか存在しえない。即ち、もう一方の状態は、その状態が発現するのに要する熱又は冷熱が適用されている間は維持されるが、前記熱又は冷熱の適用がなくなれば常温域で呈する状態に戻る。所謂、温度変化による温度−色濃度について小さいヒステリシス幅(ΔH)を示して変色する材料である。
また、本出願人が提案した特公平4−17154号公報、特開平7−179777号公報、特開平7−33997号公報等に記載されている大きなヒステリシス特性を示して変色する感温変色性色彩記憶性熱変色性材料、即ち、温度変化による着色濃度の変化をプロットした曲線の形状が、変色温度域より低温側から温度を上昇させていく場合と、逆に変色温度域より高温側から温度を下降させていく場合とで大きく異なる経路を辿って変化し、低温側変色点と高温側変色点の間の常温域において、前記低温側変色点以下又は高温側変色点以上の温度で変化させた状態を記憶保持できる可逆熱変色性材料も有効である。
前記可逆熱変色性マイクロカプセル顔料の粒子径は0.5〜100μm、好ましくは1〜60μmの範囲のものを適用でき、前記ブロック共重合体エラストマーに均質にブレンドされ実用に供される。
前記透明樹脂層は着色層上に積層されるため、着色層との伸び率の差が300%以内であることが好ましい。300%を越えると、前記積層体を引張った際に透明樹脂層が剥がれてしまったり、伸び率の低い層が裂けたりひび割れを生じることがある。
前記光安定剤としては上述のものを一種、または二種以上混合し適宜用いることができる。
E=〔(L2−L1)/L1〕×100
E:伸び率(%)
L1:引張試験前の標線間距離
L2:切断時の標線間距離
また、本発明のショアA硬度は、デュロメータータイプAで測定した値である。
スチレンモノマーユニットと、ブタジエンゴムモノマーユニットとで構成されるブロック共重合体エラストマー(スチレン/ゴム比=18/82、ショアA硬度52、伸び率1200%)97部、非熱変色性白色顔料2部、分散剤1部をエクストルーダーにて溶融混合し、押出成形した後、ペレタイザーにて非熱変色性白色ペレットを得た。得られた白色ペレットを射出成形機にて蜘蛛型の金型で射出成形し、白色蜘蛛型成形物を得た。次に、プロセスオイルを含むスチレンモノマーユニットと、ブタジエンゴムモノマーユニットとで構成されるブロック共重合体エラストマー(スチレン/ゴム比=32/68、ショアA硬度46、伸び率1100%、オイル含有量31%)10部、30℃未満で黒色、30℃以上で無色に可逆的に変色する可逆熱変色性マイクロカプセル顔料1部、非熱変色性赤色顔料0.01部、キシレン80部、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤0.5部、酸化防止剤0.5部を均一に分散・混合し、インキを作成した後、該インキを、前記白色蜘蛛型成形物の表面に均一にスプレー塗装することで、乾燥被膜の厚さが100μmの着色層(可逆熱変色層)を有する可逆熱変色性蜘蛛型玩具を得た。
前記蜘蛛型玩具は、30℃未満で黒色、30℃以上で赤色に可逆的に変色すると共に、手足等の各部位が高強度且つ伸縮性に富むものであり、また、手で触れるとすぐに赤色に変色するものであった。
スチレンモノマーユニットと、ブタジエンゴムモノマーユニットとで構成されるブロック共重合体エラストマー(スチレン/ゴム比=18/82、ショアA硬度52、伸び率1200%)96部、非熱変色性黄色顔料0.5部、分散剤1部、酸化防止剤0.5部をエクストルーダーにて溶融混合し、押出成形した後、ペレタイザーにて非熱変色性黄色ペレットを得た。得られたペレットを射出成形機にて、人形のシャツ形の金型を用いて射出成形を行い、暑さ2mmの非熱変色性黄色人形用シャツを得た。次に、プロセスオイルを含むスチレンモノマーユニットと、ブタジエンゴムモノマーユニットで構成されるブロック共重合体エラストマー(スチレン/ゴム比=32/68、ショアA硬度46、伸び率1100%、オイル含有量31%)10部、20℃未満で青色、20℃以上で無色に可逆的に変色する可逆熱変色性マイクロカプセル顔料1部、キシレン80部、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤0.5部、酸化防止剤0.5部を均一に分散・混合し、可逆熱変色性青色インキを得た。また、プロセスオイルを含むスチレンモノマーユニットと、ブタジエンゴムモノマーユニットとで構成されるブロック共重合体エラストマー(スチレン/ゴム比=32/68、ショアA硬度46、伸び率1100%、オイル含有量31%)10部、20℃未満でピンク色、20℃以上で無色に可逆的に変色する可逆熱変色性マイクロカプセル顔料1部、キシレン80部、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤0.5部、酸化防止剤0.5部を均一に分散・混合し、可逆熱変色性ピンク色インキを得た。前記非熱変色性黄色人形用シャツの表面に、前記可逆熱変色性青色インキ及び可逆熱変色性ピンク色インキを縞模様状に交互にスプレー塗装し、着色層(可逆熱変色層)の乾燥時の厚さが200μmの可逆熱変色性人形用シャツを得た。
前記可逆熱変色性人形用シャツは、20℃未満で緑色と赤色の縞模様となり、20℃以上で全面が黄色に可逆的に変色すると共に、高強度且つ伸縮性に富むものであった。
前記可逆熱変色性人形用シャツを20℃以下の冷水に漬けると、表面全体が素早く黄色に変色した。
スチレンモノマーユニットと、エチレン−ブチレン共重合体から構成されるゴムモノマーユニットからなるブロック共重合体エラストマー(スチレン/ゴム比=29/71、ショアA硬度75、伸び率500%)65部、プロセスオイル35部、非熱変色性白色顔料2部、分散剤1部をエクストルーダーにて溶融混合し、押出成形した後、ペレタイザーにて可逆熱変色性ペレットを得た。得られたペレットをチューブ状成形物となるように押出成形し、外径3cm厚さ2mmの非熱変色性白色チューブ状成形物を得た。次に、スチレンモノマーユニットと、エチレン−ブチレン共重合体から構成されるゴムモノマーユニットとからなるブロック共重合体エラストマー(スチレン/ゴム比=31/69、ショアA硬度75、伸び率700%)7部、30℃未満で青色、30℃以上で無色に可逆的に変色する可逆熱変色性マイクロカプセル1部、非熱変色ピンク色顔料0.1部、キシレン80部、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤0.5部、酸化防止剤0.5部を均一に分散・混合し、可逆熱変色性インキを得た。また、スチレンモノマーユニットと、エチレン−ブチレン共重合体から構成されるゴムモノマーユニットとからなるブロック共重合体エラストマー(スチレン/ゴム比=31/69、ショアA硬度75、伸び率700%)7部、非熱変色黄色顔料1部、キシレン80部、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤0.5部、酸化防止剤0.5部を均一に分散・混合し、非熱変色性インキを得た。前記非熱変色性白色チューブ状成形物の表面に、前記可逆熱変色性インキ及び非変色性インキをスプレー塗装により、それぞれが交互に並ぶような水玉模様に塗装した。更に、スチレンモノマーユニットと、エチレン−ブチレン共重合体から構成されるゴムモノマーユニットとからなるブロック共重合体エラストマー(スチレン/ゴム比=31/69、ショアA硬度75、伸び率700%)10部、キシレン80部、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤0.5部、酸化防止剤0.5部を均一に分散・混合し、スプレー塗装により、前記塗装物全面に塗装し、可逆熱変色性チューブ状成形物を得た。
前記可逆熱変色性チューブ状成形物は、30℃未満で白地に紫と黄色の水玉模様が見え、30℃以上では白地にピンク色と黄色の水玉模様が見えるものであった。また、前記可逆熱変色性チューブ状成形物は、引張ると約2倍に伸長し、伸縮を繰り返すと紫色の水玉がピンク色に変色し、動作を止め暫くすると再びもとの紫色に戻るという、伸縮時の内部発熱が発色を惹起させるマジック性に富んだ可逆熱変色性チューブ状成形物を構成できた。
スチレンモノマーユニットと、ブタジエンゴムモノマーユニットとで構成されるブロック共重合体エラストマー(スチレン/ゴム比=18/82、ショアA硬度52、伸び率1200%)97部、非変色性白色顔料2部、分散剤1部をエクストルーダーにて溶融混合し、押出成形した後、ペレタイザーにて非熱変色性白色ペレットを得た。得られた白色ペレットを人形型の金型で押出ブロー成形機にて成形し、白色人形型成形物を得た。次に、プロセスオイルを含むスチレンモノマーユニットと、ブタジエンゴムモノマーユニットとで構成されるブロック共重合体エラストマー(スチレン/ゴム比=32/68、ショアA硬度46、伸び率1100%、オイル含有量31%)10部、非熱変色性赤色顔料0.5部、キシレン80部、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤0.5部、酸化防止剤0.5部を均一に分散・混合し、インキを作製した後、該インキを、前記白色人形型成形物の表面に均一にスプレー塗装することで、乾燥被膜の厚さが50μmの着色層(非熱変色着色層)を有する非熱変色性人形型玩具を得た。
スチレンモノマーユニットと、エチレン−ブチレン共重合体から構成されるゴムモノマーユニットからなるブロック共重合体エラストマー(スチレン/ゴム比=29/71、ショアA硬度75、伸び率500%)65部、プロセスオイル35部、非熱変色性ピンク顔料2部、分散剤1部をエクストルーダーにて溶融混合し、押出成形した後、ペレタイザーにて非熱変色性ピンク色ペレットを得た。得られたペレットを象の形状をしたパペットとなるように射出成形し、ピンク色の象型パペット成形物を得た。次に、スチレンモノマーユニットと、エチレン−ブチレン共重合体から構成されるゴムモノマーユニットとからなるブロック共重合体エラストマー(スチレン/ゴム比=31/69、ショアA硬度75、伸び率700%)7部、非熱変色青色顔料1部、キシレン80部、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤0.5部、酸化防止剤0.5部を均一に分散・混合し、非熱変色性インキを得た。前記非熱変色性象型パペット成形物の表面に、前記非熱変色性インキをスプレー塗装により、耳の部分に膜厚が50μmとなるように塗装した。更に、スチレンモノマーユニットと、エチレン−ブチレン共重合体から構成されるゴムモノマーユニットとからなるブロック共重合体エラストマー(スチレン/ゴム比=31/69、ショアA硬度75、伸び率700%)10部、キシレン80部、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤0.5部、酸化防止剤0.5部を均一に分散・混合し、スプレー塗装により、前記塗装物全面に塗装し、非熱変色性象型パペット成形物を得た。
実施例1の可逆熱変色層を形成するインキ中に含まれる、プロセスオイルを含むスチレンモノマーユニットと、ブタジエンゴムモノマーユニットから構成されるブロック共重合体エラストマー(スチレン/ゴム比=32/68、ショアA硬度46、伸び率1100%、オイル含有量31%)の代わりに、スチレンモノマーユニットと、ブタジエンゴムモノマーユニットから構成されるブロック共重合体エラストマー(スチレン/ゴム比=43/57、ショアA硬度88、伸び率690%)を使用する以外は実施例4と同様にして可逆熱変色性蜘蛛型玩具を得た。
実施例1の蜘蛛型玩具は伸縮後も着色層(可逆熱変色層)の剥離を発生しなかったのに対し、前記蜘蛛型玩具は、色変化及び変色速度は同じであるが、伸縮により支持体から着色層(可逆熱変色層)の剥離が発生した。
Claims (9)
- ブタジエン、イソプレン、エチレン−ブチレン共重合体のいずれかで構成されるゴムモノマーユニットと、スチレンモノマーユニットとから構成されるブロック共重合体エラストマー成形物からなる支持体の表面に、該支持体と同組成のブロック共重合体エラストマーに、電子供与性呈色性有機化合物、電子受容性化合物、呈色反応を可逆的に生起させる有機化合物媒体の三成分からなる可逆熱変色性組成物をマイクロカプセルに内包したマイクロカプセル顔料を組成物全量中0.5〜40重量%、及び/又は、非熱変色性着色剤を組成物全量中0.1〜40重量%含有した着色層を塗布手段により積層することを特徴とするエラストマー玩具。
- 前記支持体及び着色層を構成するブロック共重合体エラストマーの総重量に対して、スチレンモノマーユニットの含有率が10〜60重量%であることを特徴とする請求項1記載のエラストマー玩具。
- 前記支持体及び着色層を構成するブロック共重合体エラストマーの伸び率が200%〜1600%であることを特徴とする請求項1又は2記載のエラストマー玩具。
- 前記支持体及び着色層を構成するブロック共重合体エラストマーのショアA硬度が5以上90以下であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のエラストマー玩具。
- 前記支持体及び着色層にプロセスオイルが添加されてなることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のエラストマー玩具。
- 前記支持体の伸び率と、着色層の伸び率との差が300%以内であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のエラストマー玩具。
- 前記マイクロカプセル顔料を含有した着色層の厚みが10μm以上、5mm以下であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のエラストマー玩具。
- 前記非熱変色性着色剤を含有した着色層の厚みが1μm以上、5mm以下であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のエラストマー玩具。
- 前記支持体と同組成であり、着色層との伸び率の差が300%以内であるブロック共重合体エラストマーと、光安定剤とからなる透明樹脂層を、着色層の表面に積層させてなることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載のエラストマー玩具。
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