JP2000128731A - 皮膚の脂取り・汚れ取り用抗菌・消臭・吸着性紙製品 - Google Patents

皮膚の脂取り・汚れ取り用抗菌・消臭・吸着性紙製品

Info

Publication number
JP2000128731A
JP2000128731A JP10305105A JP30510598A JP2000128731A JP 2000128731 A JP2000128731 A JP 2000128731A JP 10305105 A JP10305105 A JP 10305105A JP 30510598 A JP30510598 A JP 30510598A JP 2000128731 A JP2000128731 A JP 2000128731A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bamboo
component
genus
antibacterial
paper
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP10305105A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4020282B2 (ja
Inventor
Yasuko Ochi
泰子 越智
Nao Takeuchi
奈緒 竹内
Nobuyoshi Sato
伸好 佐藤
Takaaki Oizumi
高明 大泉
Takehiko Oki
武彦 大木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
DAIWA SEIBUTSU KENKYUSHO KK
Ohgi Technological Creation Co Ltd
Original Assignee
DAIWA SEIBUTSU KENKYUSHO KK
Ohgi Technological Creation Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by DAIWA SEIBUTSU KENKYUSHO KK, Ohgi Technological Creation Co Ltd filed Critical DAIWA SEIBUTSU KENKYUSHO KK
Priority to JP30510598A priority Critical patent/JP4020282B2/ja
Publication of JP2000128731A publication Critical patent/JP2000128731A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4020282B2 publication Critical patent/JP4020282B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Cosmetics (AREA)
  • Paper (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】抗菌・消臭・吸着機能を持つ、皮膚の脂取り・
汚れ取り用の紙製品を提供する。 【解決手段】 タケ科ササ属の笹から得られる笹成分及
び/又は植物性繊維質の炭化物成分が配合されている紙
からなることを特徴とする、皮膚の脂取り・汚れ取り用
抗菌・消臭・吸着性紙製品。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、抗菌・消臭・吸
着機能を持つ、皮膚の脂取り・汚れ取り用の紙製品及び
その製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】人の顔面表皮上では皮脂の分泌が盛ん
で、特に額や鼻などいわゆるTゾーンは脂っぽくなりや
すい。たとえば女性が化粧をする際に、分泌された皮脂
をそのままにしておくと、化粧崩れやテカリ・べたつき
の原因となり、またそのままでは化粧料がなじまないた
め、脂取り紙などで皮脂を取り除いて化粧直しを行う必
要がある。また、皮脂中の遊離脂肪酸は肌荒れを起こす
原因となることが知られており、一般的に皮脂をそのま
まにしておくと肌荒れ、にきび、老化を促進するといわ
れている。さらに、最近の清潔志向もあって、肌のテカ
リ・べたつきを嫌う男性などにも脂取り紙は使用されて
いるように、年齢・性別を問わず広く使用されるように
なってきている。
【0003】化粧用脂取り紙としては、古くから箔打ち
紙が使用されてきた。この箔打ち紙は、三椏や楮・雁皮
などに泥を加えて作成した紙を、柿渋や卵・泥などを混
合した液に浸して紙のみうち延ばし、さらに液に浸しな
がら何度も箔打ちを繰り返して作成される。この箔打ち
紙はふるや紙とも呼ばれ、高密度で薄く平坦な紙であ
る。このふるや紙は皮脂の吸収がよいとされているが、
非常に高価である。
【0004】近年、皮脂取り紙の需要に対応して、この
ふるや紙を真似たさまざまな脂取り紙が製造されるよう
になってきた。これらの紙としては、植物繊維パルプに
填料、たとえばタルク、カオリンなどを添加し、定着剤
にて定着させて、抄紙後、カレンダー処理を行うことで
高密度化及び平滑化させたものが商品化されている。
【0005】しかし、従来から出回っている前記したよ
うな脂取り紙にはほとんど抗菌性は認められない。脂取
り紙は主に顔の皮膚に直接接触させて使用するものであ
るから、脂取り紙に菌が付着しているなどの原因で、肌
が荒れたり、あるいは何らかの皮膚病が発生したりする
ことがあればはなはだ問題である。そのような菌の付着
によって生じる問題を抗菌剤の使用によって防ぐことが
考えられるが、通常、市販されていて入手できる抗菌剤
は、銀、銅など金属や有機溶媒を含んでいたりするので
安全性・使用感の面から、脂取り紙に添加するのは難し
い。
【0006】また、顔面は皮脂だけでなく汗の分泌も激
しく、皮脂や汗に汚れが付着したり、皮脂の酸化物や汗
の分解物も発生するので、脂取り・汚れ取り用紙製品に
はこれらの汚れを除去する機能も望まれるが、従来の脂
取り紙では汚れ除去効果が十分でない。さらに、皮脂や
汗の酸化分解によって、アンモニアや尿素のような不快
臭が発生することもあり、近年の清潔指向から、脂取り
・汚れ取り紙を使用する場合はこれらの原因物質である
皮脂や汗の除去と共に不快臭自体の消臭も望まれている
が、従来の脂取り紙では、消臭効果は殆ど期待できな
い。
【0007】また、皮脂や汗の分泌はなにも顔面に限っ
たものではなく、皮脂や汗は首筋や背中、脇の下など全
身で分泌されているので、肌全体の清浄を保つために、
これらの全身の皮脂や汗の除去およびそれに付随する汚
れや不快臭の除去に使用できる皮膚用の脂取り・汚れ取
り紙が望まれている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、従来
の技術では顔面あるいは全身の皮脂や汗、およびそれに
付随する汚れ、分解物や不快臭などを効率的に除去する
ことが難しい。本発明は、顔面あるいは全身の皮脂や
汗、汚れ、不快臭を除去することができる消臭・抗菌・
吸着効果を持つ、皮膚用の脂取り・汚れ取りのための紙
製品を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、古来から生活
の中で利用されている、笹及び/又は炭化物の消臭・抗
菌・吸着効果を皮膚の脂取り・汚れ取りのための紙製品
に利用することを重要な特徴とする、消臭・抗菌・吸着
効果を持つ皮膚の脂取り・汚れ取りのための紙製品を提
供するものである。
【0010】笹は、葉緑素、多糖体、リグニン、ミネラ
ルなどの有効成分を豊富に含んでいて、それらによるそ
の抗菌作用、消臭作用、血液浄化作用、免疫賦活作用な
どのさまざまな作用が知られており、笹団子や笹鮨など
古来より生活のさまざまな場面で使用されてきている
し、また、その加工品は医薬品・健康食品としても広く
用いられてきている。しかしながら、その抗菌・消臭・
吸着効果を皮膚の脂取り・汚れ取りのための紙製品に使
用した例は知られていない。そこで本発明者らは研究を
重ねて、笹を様々に加工し、その結果、笹から得られる
各種成分を配合して紙製品を製造することにより、皮膚
の脂取り・汚れ取り用抗菌・消臭・吸着性紙製品を製造
することに成功したものである。
【0011】さらに、木炭で代表される各種植物性繊維
質の炭化物も燃料としての用途以外に、遠赤外線効果や
浄水効果などの効果を利用し、生活のさまざまな場面で
使用されていることから、これらの炭化物をも皮膚の脂
取り・汚れ取りのための紙製品の製造に利用しようとし
たものである。近年、粉砕した炭を不織布にくるんだ
り、樹脂で繊維に付着させるような技術も開発されてお
り、これらの技術によれば炭化物粉末を様々な材料に担
持させることが可能であるが、これらの技術では、皮膚
の脂取り・汚れ取りに適した、肌触りの良い薄手の紙製
品は製造できないし、繊維に付着させるためののりを使
用すれば、逆に炭の細孔も覆ってしまい、十分消臭・吸
着効果が発揮できないなどの問題点があった。
【0012】そこで本発明では、炭の効果をより強力に
するために、ゼオライトやモンモリロナイト、ベントナ
イトなどの粘度鉱物を配合して炭化した粘度鉱物配合炭
を粉砕して紙に抄き込むことにより、消臭・抗菌・吸着
効果を十分発揮できる皮膚の脂取り・汚れ取り用紙製品
としての利用に適した肌触りを備えた紙製品の製造に成
功した作成を行ったものである。本発明は、以下の各発
明を内包する。
【0013】(1) タケ科ササ属の笹から得られる笹成分
及び/又は植物性繊維質の炭化物成分が配合されている
ことを特徴とする、皮膚の脂取り・汚れ取り用抗菌・消
臭・吸着性紙製品。
【0014】(2) 前記タケ科ササ属の笹から得られる笹
成分は、タケ科ササ属の笹から得られる水溶性金属クロ
ロフィリンアルカリ金属塩を含有する笹成分であること
を特徴とする、(1) 項記載の皮膚の脂取り・汚れ取り用
抗菌・消臭・吸着性紙製品。
【0015】(3) 前記タケ科ササ属の笹から得られる笹
成分は、タケ科ササ属の笹をそのまま、あるいは乾燥
し、水抽出、熱水抽出、有機溶媒抽出、圧搾抽出、アル
カリ分解抽出、爆砕抽出、発酵分解抽出、酵素分解抽出
及び微生物分解抽出から選ばれた少なくとも1種の抽出
処理を施すことによって得られる抽出物成分及び/又は
抽出残渣物の粉砕物成分であることを特徴とする、(1)
項又は(2) 項に記載の皮膚の脂取り・汚れ取り用抗菌・
消臭・吸着性紙製品。
【0016】(4) 前記タケ科ササ属の笹から得られる笹
成分は、タケ科ササ属の笹に対して、その中に含まれる
クロロフィル化合物のマグネシウムイオンを錯化能を有
する金属化合物の金属イオンで置換する処理を施し、つ
いでアルカリ加水分解処理をして生成した水溶性金属ク
ロロフィリンアルカリ金属塩を抽出して得られる抽出物
成分及び/又は抽出残渣物成分であることを特徴とする
(1) 項又は(2) 項に記載の皮膚の脂取り・汚れ取り用抗
菌・消臭・吸着性紙製品。 (5) 前記錯化能を有する金属化合物は、鉄、銅、ニッケ
ル、アルミニウム、コバルト及びバナジウムの各化合物
から選ばれた少なくとも1種の錯化能を有する金属化合
物であることを特徴とする前記(4) 項に記載の皮膚の脂
取り・汚れ取り用抗菌・消臭・吸着性紙製品。
【0017】(6) 前記植物性繊維質の炭化物成分は、木
本性植物性繊維質及び/又は草本性植物性繊維質を炭化
して得られる炭化物であることを特徴とする、(1) 項〜
(4) のいずれかに記載の皮膚の脂取り・汚れ取り用抗菌
・消臭・吸着性紙製品。 (6) 前記植物性繊維質の炭化物成分は、タケ科ササ属の
笹の茎、地下茎、葉及びそれらを抽出処理して得られる
抽出残渣物から選ばれた少なくとも1種の植物性繊維質
を炭化して得られる炭化物であることを特徴とする、
(1) 項〜(4) のいずれかに記載の皮膚の脂取り・汚れ取
り用抗菌・消臭・吸着性紙製品。
【0018】(7) 前記植物性繊維質の炭化物成分は、粘
土鉱物を添加した植物性繊維質を炭化して得られる炭化
物であることを特徴とする、(1) 項〜(6) 項のいずれか
に記載の皮膚の脂取り・汚れ取り用抗菌・消臭・吸着性
紙製品。 (8) 前記粘土鉱物は、ゼオラオト、ベントナイト及びモ
ンモリロナイトから選ばれた少なくとも1種であること
を特徴とする、(7) 項記載の皮膚の脂取り・汚れ取り用
抗菌・消臭・吸着性紙製品。
【0019】(9) 前記植物性繊維質の炭化物成分は、木
材、竹材、稲わら、麦わら、ビール粕、コーヒー豆粕、
パルプカス及びおからから選ばれた少なくとも1種の植
物性繊維質に粘土鉱物を添加して炭化して得られる炭化
物からなることを特徴とする、(1) 項〜(4) のいずれか
に記載の皮膚の脂取り・汚れ取り用抗菌・消臭・吸着性
紙製品。
【0020】(10)紙原料として楮、三椏、雁皮、マニラ
麻、ケナフ、バガス、木材パルプなどの植物繊維の少な
くとも1種を使用して抄紙することによって製造されて
いることを特徴とする、前記(1) 〜(9) 項のいずれかに
記載の皮膚の脂取り・汚れ取り用抗菌・消臭・吸着性紙
製品。
【0021】(11)前記紙原料は、さらにシルクや毛糸な
ど動物性繊維質を少なくとも1種以上含有することを特
徴とする前記(10)項記載の皮膚の脂取り・汚れ取り用抗
菌・消臭・吸着性紙製品。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明の皮膚の脂取り・汚れ取り
用抗菌・消臭・吸着性紙製品に配合される笹成分又は炭
化物成分としては、つぎの各成分が各単独又は複数を任
意に組み合わされて使用される。
【0023】(1) タケ科ササ属の笹の葉、茎、地下茎を
そのまま、あるいは乾燥して粉砕した粉砕物。 (2) タケ科ササ属の笹の葉、茎、地下茎をそのまま、あ
るいは乾燥し、粉砕したのち、水抽出、熱水抽出、有機
溶媒抽出、圧搾抽出、アルカリ分解抽出、爆砕抽出、発
酵分解抽出、酵素分解抽出及び微生物分解抽出などから
選ばれた少なくとも1種の抽出処理することによって得
られる抽出成分及び/又は抽出残渣物成分の粉砕物から
なる笹成分。
【0024】(3) タケ科ササ属の笹の葉、茎、地下茎に
含まれるクロロフィル化合物のマグネシウムイオンを、
鉄、銅、ニッケル、アルミニウム、コバルト、バナジウ
ムなどの錯化能を有する金属化合物の金属イオンで置換
する処理を施したもの、又は、引き続いてさらにアルカ
リ加水分解処理が施されたものを粉砕した笹成分。
【0025】(4) タケ科ササ属の笹の葉、茎、地下茎に
含まれるクロロフィル化合物のマグネシウムイオンを、
鉄、銅、ニッケル、アルミニウム、コバルト、バナジウ
ムなどの錯化能を有する金属化合物の金属イオンで置換
する処理を施したものから、引き続いて、さらにアルカ
リ性水溶液で水溶性金属クロロフィリンアルカリ金属塩
を加熱抽出して得た抽出成分、又は抽出残渣物成分を粉
砕した粉砕物からなる笹成分。
【0026】(5) タケ科ササ属の笹の葉、茎、地下茎、
その各種抽出処理残渣物、それらのクロロフィル化合物
を金属イオン置換して生成する水溶性金属クロロフィリ
ンアルカリ金属塩をアルカリ水溶液で加熱抽出した抽出
残渣物に、たとえばゼオライト、ベントナイト、モンモ
リロナイトのような粘土鉱物を添加して炭化することに
よって得られる炭化物を粉砕してなる笹成分。
【0027】木材、竹材、稲わら、麦わらなどの木本
性、又は草本性の植物繊維質を炭化して得られる炭化物
成分。
【0028】ビール粕、コーヒー豆粕、パルプカス、お
からなどの植物性廃棄物の炭化物から選ばれた少なくと
も1種の炭化物成分。
【0029】タケ科ササ属の笹の葉、茎、地下茎、その
各種抽出処理残渣物からなる植物性繊維質を炭化して得
られる炭化物成分。
【0030】前記各種の植物性繊維質に粘土鉱物、たと
えば、ゼオライト、ベントナイト、モンモリロナイトな
どの粘土鉱物を加えて炭化して得られる炭化物成分。
【0031】前記の笹成分及び/又は植物性繊維質の炭
化物成分を配合する紙原料としては、楮、三椏、雁皮、
マニラ麻、ケナフ、バガス、木材パルプなどの植物繊維
の少なくとも1種が使用され、該紙原料に笹成分及び/
又は植物性繊維質の炭化物成分を配合して抄紙すること
によって紙製品が製造される。また、該紙原料には、さ
らにシルクや毛糸など動物性繊維質を添加することがで
きる。
【0032】笹成分及び/又は炭化物成分を配合した紙
原料から笹成分や炭化物成分配合紙を製造する方法は、
手漉き法、機械漉き法のいずれであってもよい。笹成分
は液体であるか、粉末状であるので、紙原料スラリー中
に添加混合定着させて通常の抄紙機によって抄紙するこ
とによって製造することができる。また、粉砕物として
粗い粉砕物を使用して手漉きすることにより、笹粉砕物
が不均一に分布している和紙様の模様紙を製造すること
もできる。
【0033】笹成分の配合量には制限はない。笹成分が
抽出液である場合は、pH値を中性乃至弱アルカリ性に
調整して、紙原料中に適宜の量で添加される。通常、抄
紙原料スラリー中に0.01〜30重量%、好ましくは
0.1〜10重量%、より好ましくは2〜10%の量で
添加される。また、笹成分が粉砕物である場合は、特に
制限はないが、粗すぎると肌触りが悪くなる。通常50
〜200メッシュ程度に粒度が調整されことが好まし
く、配合量は、一般的には紙原料繊維全体の0.1〜3
0重量%、好ましくは2〜10重量%程度である。
【0034】タケ科ササ属の笹の葉から得られる水溶性
金属クロロフィリンアルカリ金属塩を含有する笹抽出物
(緑色染料)に抗菌消臭効果があることは、すでに特開
平9-48925 号公報により知られている。また、タケ科サ
サ属の笹の葉から得られる水溶性金属クロロフィリンア
ルカリ金属塩を含有する笹抽出残渣物に抗菌消臭効果が
あることも、本発明者らはすでに特願平9-134530号によ
り確認している。しかし、笹抽出物や笹抽出残渣物に抗
菌消臭効果のみならず、皮膚の脂取り・汚れ取り効果が
あることは本発明者による新たな発見である。同様に、
植物性繊維質がの抗菌消臭効果を有することも知られて
いるが、それが皮膚の脂取り・汚れ取り効果があること
は本発明者による新たな発見である。
【0035】特に、タケ科ササ属の笹の葉から得られる
水溶性金属クロロフィリンアルカリ金属塩を含有する笹
成分を脂取り・汚れ取り紙製品に配合することにより、
清潔感のある上品な天然の緑色の脂取り・汚れ取り紙が
提供される。さらに、これら笹成分の配合により、さわ
やかな笹の香りをほのかにつけることができ、リラック
ス効果も期待できる。
【0036】本発明では、笹成分と植物性繊維質の炭化
物粉末を併用することができる。使用する植物性繊維質
の炭化物は、以下のように製造することができる。ま
ず、原料の植物性繊維質原料を少なくとも5cm角以下
の形状に整え、水分含量を30〜80%に整える。望ま
しくは水分含量を60〜80%に調整すると良い。これ
に、ベントナイト、モンモリロナイトなど粘土鉱物を1
0〜40%添加して、良く混合する。混合物を適当な大
きさに成型し、通常使用される炭化用の釜に入れて、炭
化を行う。炭化温度は少なくとも500℃を超える温度
で、望ましくは、炭化時の最終温度が900℃になるよ
うにするとよい。
【0037】このようにして得られる粘土鉱物含有炭
は、笹成分と共に紙製品に配合することができる。粘土
鉱物含有炭は粉砕して使用されるが、肌触りの点から5
0〜200メッシュ、好ましくは80〜150メッシュ
に粒度を調整される。粒子が細かすぎると肌触り悪くな
いが紙への定着性が悪くなる。80〜150メッシュに
粒度を調整して紙に抄き込むと、肌触りは良好で、炭の
特性を生かした脂取り・汚れ取り性能のよい紙製品を得
ることができる。
【0038】植物性繊維質は、そのまま炭化するより
も、上記のようにゼオライト、ベントナイト、モンモリ
ロナイトなどの粘度鉱物のうち少なくともひとつを添加
して炭化を行うと、粘度鉱物がセラミックス化されるこ
とで触媒的な機能も追加されるため、炭の特性である消
臭・抗菌・吸着効果をより強化することができる。炭の
添加量は0.1〜50%程度まで可能であり、望ましく
は2〜5%程度である。
【0039】これらの粘土鉱物含有炭を笹成分とともに
脂取り・汚れ取り紙製品に配合することにより、その脂
取り・汚れ取り効果および消臭・抗菌・吸着効果を高め
ることができる。粘土鉱物炭はそれだけでも消臭・抗菌
・吸着効果を有する脂取り・汚れ取り紙製品を作成する
ことができるが、笹成分と併用することにより、脂取り
・汚れ取り効果をさらに向上させることができる。
【0040】このようにして製造された抗菌・消臭・吸
着性の皮膚用の脂取り・汚れ取り紙は、顔面の皮脂、
汗、汚れ、不快臭の除去のみならず、体全体の皮脂、
汗、汚れ、不快臭の除去に利用することができる。ま
た、この抗菌・消臭脂取り・汚れ取り紙製品の特性を利
用して、例えば、頭皮の脂や汚れ取り、脇の下パットな
どどして利用できるものであるから、高齢化社会におい
て、老人介護の負担は大きな問題となっているので、老
人用の体ふきや床じきなどに使用できる。
【0041】さらに、この抗菌・消臭・吸着性脂取り・
汚れ取り紙製品には、トルマリンやカテキンなどを配合
することもでき、これらの配合により消臭などの効果を
さらに向上させることができる。これはトルマリンの静
電効果や、カテキンの抗酸化効果によるものと考えられ
ている。また、これらの抗菌・消臭・吸着脂取り・汚れ
取り紙製品の技術は、食品用包装紙や鮮度保持剤などに
も応用の可能性がある。
【0042】
【実施例】以下、実施例により本発明の詳細な説明をす
るが、本発明はこれらの実施例により限定されるもので
はない。 実施例1:銅クロロフィリンナトリウム含有クマザサ抽
出物(エキス)の製造 タケ科ササ属、チマキザサ節のクマザサの葉27kgを
熱水290リッターに浸し、硫酸銅・5水和物216g
を加え、沸点まで加熱した。沸騰させた後、苛性ソーダ
38.5(w/v)%を4リッター添加し、20分煮沸
を続け、煮沸後、クマザサを取り出してよく水洗した。
ついで、熱水83リッターに上記のように銅置換したク
マザサの葉を入れて沸騰させ、38.5%の苛性ソーダ
4リッターを加えて90分間煮沸し、加水分解すること
により、銅クロロフィリンナトリウムを含むクマザサエ
キスを抽出した。ついで固液分離を行い、緑色の液体と
して銅クロロフィリンナトリウムを含むクマザサエキス
と、緑色固形分として銅クロロフィリンナトリウムを含
む抽出残渣物を得た。
【0043】実施例2:クマザサ抽出残渣の炭化 クマザサ抽出残渣物の粘土鉱物配合炭の製造を行った。
実施例1で製造された銅クロロフィリンナトリウムを含
むクマザサ抽出残渣物の水分含量は70%〜80%であ
った。これを5cm程度に裁断し、ベントナイト20%
を添加して、ホッパー中で良く混合した。混合物は、
(株)日比野染工社製のロータリーキルン中に直径1〜
2cm程度になるように絞り出し、炭化を行った。炭化
は約4時間で終了し、最終的には釜内の温度は900℃
程度まで上昇した。
【0044】実施例3:銅クロロフィリンナトリウム含
有クマザサエキス配合の皮膚の脂取り・汚れ取り用抗菌
・消臭・吸着性紙製品 下記の紙料をパルパーにて溶解・刃締めを行い、実施例
1で得た銅クロロフィリンナトリウム含有クマザサエキ
ス、定着剤を添加し均一分散させ、円網ヤンキー式抄紙
機にて、坪量20g/m2 の紙を抄造した。抄紙後スー
パーカレンダー処理を行った。 マニラ麻 250kg パルプ 100kg 銅クロロフィリンナトリウム含有クマザサエキス 175kg 硫酸バンド 7リッター 定着剤〔サンドフィックスTPSリキッド(クラリアントジャパン)〕 24リッター
【0045】実施例4:銅クロロフィリンナトリウム含
有抽出残渣物配合の皮膚の脂取り・汚れ取り用抗菌・消
臭・吸着性紙製品 実施例1にて製造した、銅クロロフィリンナトリウム含
有クマザサ抽出残渣物を粉砕し、50〜150メッシュ
程度にそろえた。下記の紙料をパルパーにて溶解・刃締
めを行い、銅クロロフィリンナトリウム含有クマザサ抽
出残渣物、定着剤を添加して均一分散させ、円網ヤンキ
ー式抄紙機にて、秤量20g/m2 の紙を抄造した。抄
紙後スーパーカレンダー処理を行った。 マニラ麻 250kg パルプ 100kg 銅クロロフィリンナトリウム含有クマザサ抽出残渣 10kg 硫酸バンド 7リッター 定着剤〔パルフィックスP−810(明成化学)〕 1リッター
【0046】実施例5:銅クロロフィリンナトリウム含
有クマザサ抽出残渣物及びクマザサ抽出残渣物炭化物配
合の皮膚の脂取り・汚れ取り用抗菌・消臭・吸着性紙製
品 実施例1にて製造した、銅クロロフィリンナトリウム含
有クマザサ抽出残渣物を粉砕し、50〜150メッシュ
程度にそろえた。また、実施例2にて製造した、クマザ
サ抽出残渣物炭化物を粉砕し、50〜150メッシュ程
度にそろえた。下記の紙料をパルパーにて溶解・刃締め
を行い、銅クロロフィリンナトリウム含有クマザサ抽出
残渣物粉砕物、クマザサ抽出残渣物炭化物の粉砕物、定
着剤を添加し均一分散させ、円網ヤンキー式抄紙機に
て、坪量20g/m2 の紙を抄造した。抄紙後スーパー
カレンダー処理を行った。
【0047】 マニラ麻 250kg パルプ 100kg 銅クロロフィリンナトリウム含有クマザサ抽出残渣物 10kg クマザサ抽出残渣炭化物 5kg 硫酸バンド 7リッター 定着剤〔パルフィックスP−810(明成化学)〕 1リッター
【0048】実施例6:クマザサ抽出残渣物の炭化物配
合の皮膚の脂取り・汚れ取り用抗菌・消臭・吸着性紙製
品 実施例2にて製造した、クマザサ抽出残渣物の炭化物を
粉砕し、50〜150メッシュ程度にそろえた。下記の
紙料をパルパーにて溶解・刃締めを行い、クマザサ抽出
残渣物の炭化物粉砕物、定着剤を添加し均一分散させ、
円網ヤンキー式抄紙機にて、坪量20g/m2 の紙を抄
造した。抄紙後スーパーカレンダー処理を行った。
【0049】 マニラ麻 250kg パルプ 100kg クマザサ抽出残渣炭化粉砕物 35kg 定着剤〔セラフィックスST(明成化学)〕 24リッター
【0050】実施例7:竹炭配合の皮膚の脂取り・汚れ
取り用抗菌・消臭・吸着性紙製品 竹炭を粉砕し、50〜150メッシュ程度にそろえた。
下記の紙料をパルパーにて溶解・刃締めを行い、竹炭粉
砕物、定着剤を添加し均一分散させ、円網ヤンキー式抄
紙機にて、坪量20g/m2 の紙を抄造した。抄紙後ス
ーパーカレンダー処理を行った。
【0051】 マニラ麻 25kg パルプ 100kg 竹炭粉末 50kg 定着剤〔セラフィックスST(明成化学)〕 24kg
【0052】実施例8:銅クロロフィリンナトリウム含
有クマザサエキス配合の皮膚の脂取り・汚れ取り用抗菌
・消臭・吸着性紙製品の使用テスト結果 実施例3で製造された銅クロロフィリンナトリウム含有
クマザサエキス配合の皮膚用の脂取り・汚れ取り紙につ
いて、女性9名、男性3名の合計12名のパネラーを使
って、使用試験を行った。試験項目は、脂の取れ具合、
吸脂の確認性、肌触り、総合評価の4項目で行った。評
価方法は、ブランクとして無配合(白)の脂取り・汚れ
取り紙を用いて、このブランクの使用感を「3.普通」
とした場合、クマザサエキス配合に脂取り・汚れ取り紙
の使用感を「5.良好」から「1.悪い」まで、5段階
評価する方法で行った。評価結果を表1に示す。
【0053】使用テストの結果、脂取り・汚れ取り紙に
銅クロロフィリン含有クマザサエキスを配合することに
より、未配合のものと比較して、83%のパネラーが脂
の取れ具合が向上したと回答している。また、吸脂の確
認性についても未配合のものと比較して、92%のパネ
ラーが向上したと回答している。肌触りに関しても、6
7%のパネラーが向上したと回答している。総合評価で
は、33%のパネラーが無配合品と比較して良好である
と回答しており、50%のパネラーがやや良好であると
回答している。これらの結果から、脂取り・汚れ取り紙
に銅クロロフィリン含有クマザサエキスを配合すること
により、脂取り・汚れ取り効果が向上することが確認さ
れた。また、肌触りなどの脂取り・汚れ取り紙に必要な
特性も、銅クロロフィリン含有クマザサエキス配合によ
り向上することが確認された。
【0054】
【表1】
【0055】実施例9:銅クロロフィリンナトリウム含
有クマザサエキス配合の皮膚の脂取り・汚れ取り用抗菌
・消臭・吸着性紙製品の抗菌試験 実施例3で製造された銅クロロフィリンナトリウム含有
クマザサエキス配合の皮膚用の脂取り・汚れ取り紙につ
いて、繊維製品衛生加工協議会の抗菌加工評価試験法で
ある統一試験法により試験を行い、評価を行った。この
方法は、銅クロロフィリン含有クマザサエキス配合の脂
取り・汚れ取り紙と無加工試料を着用時に近い条件で、
菌の増殖に対する抑制効果を、増減値あるいは増減値差
として比較測定する方法である。試験菌種として、黄色
葡萄状球菌(Staphylococcus aureus ATCC 6538P)、大腸
菌(Escherichia coli IFO3301)、緑膿菌(Pseudomonas a
eruginosa IPO 3080)を使用した。滅菌試料O.4gに
それぞれに菌数が1〜3×104 個/mlとなるように
調整した試験菌の液体培養液0.2mlを注加し、密閉
容器中で37℃、18時間培養後の生菌数を測定し、植
菌数と比較して、静菌活性を求めた。
【0056】表2には、黄色葡萄状球菌の静菌活性につ
いて示した。黄色葡萄状球菌に対する、抗菌防臭加工製
品の評価基準値は、静菌活性値が2.2以上であること
が目安とされている。銅クロロフィリン含有クマザサエ
キス配合の脂取り・汚れ取り紙の静菌活性値は、4.8
であり、この基準値を大きく上回る。無加工脂取り・汚
れ取り紙の静菌活性値が0.2であり、銅クロロフィリ
ン含有クマザサエキス配合の有無により、静菌活性値に
大きな差が認められることが確認された。
【0057】表3には、大腸菌の静菌活性について示し
た。銅クロロフィリン含有クマザサエキス配合脂取り・
汚れ取り紙の静菌活性値は、4.4であった。無加工脂
取り・汚れ取り紙の静菌活性値は0.1であり、銅クロ
ロフィリン含有クマザサエキス配合の有無により、静菌
活性値に大きな差が認められることが確認された。
【0058】表4には、緑膿菌の静菌活性について示し
た。銅クロロフィリン含有クマザサエキス配合脂取り・
汚れ取り紙の静菌活性値は、3.7であった。無加工の
脂取り・汚れ取り紙の静菌活性値は0であり、銅クロロ
フィリン含有クマザサエキス配合の有無により、静菌活
性値に大きな差が認められることが確認された。これら
の結果から、脂取り・汚れ取り紙に銅クロロフィリン含
有クマザサエキスを配合することにより、皮膚上などに
存在する黄色葡萄状球菌、大腸菌、緑膿菌に対して抗菌
活性を付与できることが確認された。
【0059】
【表2】
【0060】
【表3】
【0061】
【表4】
【0062】実施例10:銅クロロフィリンナトリウム
含有クマザサエキス配合の皮膚用の脂取り・汚れ取り紙
の消臭試験 実施例3で製造した銅クロロフィリンナトリウム含有ク
マザサエキス配合脂取り・汚れ取り紙の酢酸に対する消
臭効果を確かめるために、消臭試験を行った。銅クロロ
フィリンナトリウム含有クマザサエキス配合脂取り・汚
れ取り紙(10cm×10cm)を内容積500mlの
ガラスボトルに入れた。ガラスボトルにアンモニアを1
00ppmになるように注入し、5分後、10分後、3
0分後、60分後におけるガラスボトル中の酢酸濃度の
測定を行った。酢酸濃度測定はガステック社製ガス検知
管を用いて行った。各時間における、酢酸の残存率を表
5に示した。表5から、たばこの煙や汗の分解物に含ま
れる臭気である酢酸を、銅クロロフィリンナトリウム含
有クマザサエキス配合脂取り・汚れ取り紙製品が効率的
に消臭していることが確認された。
【0063】
【表5】
【0064】実施例11:竹炭配合脂取り・汚れ取り紙
製品の消臭試験 実施例7で製造した竹炭配合脂取り・汚れ取り紙のアン
モニアに対する消臭効果を確かめるために、消臭試験を
行った。竹炭配合脂取り・汚れ取り紙(30cm×30
cm)を内容積11.4リッターのガラスボトルに入れ
た。ガラスボトルの底部には攪拌装置がついており、周
期が均一になるように設定されている。ガラスボトルに
アンモニアを100ppmになるように注入し、10分
後、30分後、60分後、120分後におけるガラスボ
トル中のアンモニア濃度の測定を行った。アンモニア濃
度測定はガステック社製ガス検知管を用いて行った。各
時間における、アンモニアの残存率を表6に示した。表
6から、たばこの煙や尿・汗の分解物に含まれる臭気で
あるアンモニアを、竹炭配合脂取り・汚れ取り紙製品が
効率的に消臭していることが確認された。
【0065】
【表6】
【0066】
【発明の効果】以上の実施例からも明らかなように、タ
ケ科ササ属の笹から得られる笹成分、あるいは水溶性金
属クロロフィリンアルカリ金属塩を含有する笹成分を脂
取り・汚れ取り紙製品に配合することにより、脂取り・
汚れ取り効果が高まったり、抗菌・消臭効果が得られる
ことが確認された。さらに、これら笹成分の配合によ
り、清潔感のある上品な天然の緑色の脂取り・汚れ取り
紙になるため、心地よい使用感が得られる。さらに、さ
わやかな笹の香りをほのかにつけることができ、リラッ
クス効果も期待できる。
【0067】また、脂取り・汚れ取り紙製品に上記の笹
成分とともに、ベントナイト、モンモリロナイトなどの
粘度鉱物のうち少なくともひとつを添加して炭化した炭
化物を配合すると、よりその脂取り・汚れ取り効果を高
めることができる。植物性繊維質は、そのまま炭化する
よりも、ベントナイト、モンモリロナイトなどの粘度鉱
物のうち少なくともひとつを添加して炭化を行うと、粘
度鉱物がセラミックス化されることで触媒的な機能も追
加されるため、炭の特性である消臭・抗菌・吸着効果を
より強化することができる。
【0068】これらの粘土鉱物炭を笹成分とともに脂取
り・汚れ取り紙製品に配合すると、よりその脂取り・汚
れ取り効果および消臭・抗菌・吸着効果を高めることが
できるが、粘土鉱物炭だけでも、消臭・抗菌・吸着効果
を有する脂取り・汚れ取り紙製品を作成することができ
る。粘度鉱物配合炭を微粉砕し、脂取り・汚れ取り紙製
品に漉き込むことで、炭の消臭・吸着特性を生かした脂
取り・汚れ取り紙を作成することができる。粘度鉱物配
合炭を微粉砕し、脂取り・汚れ取り紙製品に漉き込むこ
とで、紙の厚さが薄手〜やや厚手まで調整でき、十分に
消臭・吸着効果が発揮できる脂取り・汚れ取り紙製品を
作成することができる。
【0069】このようにして作成された抗菌・消臭・吸
着脂取り・汚れ取り紙製品は、顔面の皮脂、汗、汚れ、
不快臭の除去のみならず、体全体の皮脂、汗、汚れ、不
快臭の除去に利用することができる。また、高齢化社会
において、老人介護の負担は大きな問題となっている
が、頭皮の脂や汚れ取り、脇の下パッドなどとして利用
できるにで、この抗菌・消臭脂取り・汚れ取り紙製品の
特性を利用して、老人用の体ふきや床じきなどに使用で
きる。また、これらの抗菌・消臭・吸着脂取り・汚れ取
り紙製品の技術は、食品用包装紙や鮮度保持剤などにも
応用の可能性がある。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年11月12日(1998.11.
12)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項9
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正内容】
【0019】(9) 前記植物性繊維質の炭化物成分は、木
材、竹材、稲わら、麦わら、コーヒー豆粕、パルプカス
及びおからから選ばれた少なくとも1種の植物性繊維質
に粘土鉱物を添加して炭化して得られる炭化物からなる
ことを特徴とする、(1) 項〜(4) のいずれかに記載の
皮膚の脂取り・汚れ取り用抗菌・消臭・吸着性紙製品。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0028
【補正方法】変更
【補正内容】
【0028】ーヒー豆粕、パルプカス、おからなどの
植物性廃棄物の炭化物から選ばれた少なくとも1種の炭
化物成分。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0040
【補正方法】変更
【補正内容】
【0040】このようにして製造された抗菌・消臭・吸
着性の皮膚用の脂取り・汚れ取り紙は、顔面の皮脂、
汗、汚れ、不快臭の除去のみならず、体全体の皮脂、
汗、汚れ、不快臭の除去に利用することができる。ま
た、この抗菌・消臭脂取り・汚れ取り紙製品の特性を利
用して、例えば、脇の下パッドなどして利用できるも
のであるから、高齢化社会において、老人介護の負担は
大きな問題となっているので、老人用の体ふきや床じき
などに使用できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) D21H 21/14 D21H 21/14 B 21/36 21/36 (72)発明者 佐藤 伸好 長野県茅野市泉野5931−70 (72)発明者 大泉 高明 東京都世田谷区上野毛2−10−16 (72)発明者 大木 武彦 滋賀県大津市上田上中野町256 株式会社 大木工藝内 Fターム(参考) 4C083 AA111 AA112 AB131 AB132 AB352 AB441 AB442 AC931 AC932 BB51 CC24 EE12 FF01 FF05 4L055 AA05 AF03 AF09 AG27 AG43 AH21 FA30 GA27 GA46 GA50

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タケ科ササ属の笹から得られる笹成分及
    び/又は植物性繊維質の炭化物成分が配合されている紙
    からなることを特徴とする、皮膚の脂取り・汚れ取り用
    抗菌・消臭・吸着性紙製品。
  2. 【請求項2】 前記タケ科ササ属の笹から得られる笹成
    分は、タケ科ササ属の笹から得られる水溶性金属クロロ
    フィリンアルカリ金属塩を含有する笹成分であることを
    特徴とする、請求項1記載の皮膚の脂取り・汚れ取り用
    抗菌・消臭・吸着性紙製品。
  3. 【請求項3】前記タケ科ササ属の笹から得られる笹成分
    は、タケ科ササ属の笹をそのまま、あるいは乾燥し、水
    抽出、熱水抽出、有機溶媒抽出、圧搾抽出、アルカリ分
    解抽出、爆砕抽出、発酵分解抽出、酵素分解抽出及び微
    生物分解抽出から選ばれた少なくとも1種の抽出処理を
    施すことによって得られる抽出物成分及び/又は抽出残
    渣物の粉砕物成分であることを特徴とする、請求項1又
    は請求項2に記載の皮膚の脂取り・汚れ取り用抗菌・消
    臭・吸着性紙製品。
  4. 【請求項4】前記タケ科ササ属の笹から得られる笹成分
    は、タケ科ササ属の笹に対して、その中に含まれるクロ
    ロフィル化合物のマグネシウムイオンを錯化能を有する
    金属化合物の金属イオンで置換する処理を施し、ついで
    アルカリ加水分解処理をして生成した水溶性金属クロロ
    フィリンアルカリ金属塩を抽出して得られる抽出物成分
    及び/又は抽出残渣物成分であることを特徴とする請求
    項1又は請求項2に記載の皮膚の脂取り・汚れ取り用抗
    菌・消臭・吸着性紙製品。
  5. 【請求項5】 前記植物性繊維質の炭化物成分は、木本
    性植物性繊維質及び/又は草本性植物性繊維質を炭化し
    て得られる炭化物であることを特徴とする、請求項1〜
    請求項4のいずれか1項に記載の皮膚の脂取り・汚れ取
    り用抗菌・消臭・吸着性紙製品。
  6. 【請求項6】 前記植物性繊維質の炭化物成分は、タケ
    科ササ属の笹の茎、地下茎、葉及びそれらを抽出処理し
    て得られる抽出残渣物から選ばれた少なくとも1種の植
    物性繊維質を炭化して得られる炭化物であることを特徴
    とする、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の皮
    膚の脂取り・汚れ取り用抗菌・消臭・吸着性紙製品。
  7. 【請求項7】 前記植物性繊維質の炭化物成分は、粘土
    鉱物を添加した植物性繊維質を炭化して得られる炭化物
    であることを特徴とする、請求項1〜請求項6のいずれ
    か1項に記載の皮膚の脂取り・汚れ取り用抗菌・消臭・
    吸着性紙製品。
  8. 【請求項8】 前記粘土鉱物は、ゼオライト、ベントナ
    イト及びモンモリロナイトから選ばれた少なくとも1種
    であることを特徴とする、請求項7記載の皮膚の脂取り
    ・汚れ取り用抗菌・消臭・吸着性紙製品。
  9. 【請求項9】 前記植物性繊維質の炭化物成分は、木
    材、竹材、稲わら、麦わら、ビール粕、コーヒー豆粕、
    パルプカス及びおからから選ばれた少なくとも1種の植
    物性繊維質に粘土鉱物を添加して炭化して得られる炭化
    物からなることを特徴とする、請求項1〜請求項4のい
    ずれか1項に記載の皮膚の脂取り・汚れ取り用抗菌・消
    臭・吸着性紙製品。
JP30510598A 1998-10-27 1998-10-27 皮膚の脂取り・汚れ取り用紙製品 Expired - Fee Related JP4020282B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30510598A JP4020282B2 (ja) 1998-10-27 1998-10-27 皮膚の脂取り・汚れ取り用紙製品

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30510598A JP4020282B2 (ja) 1998-10-27 1998-10-27 皮膚の脂取り・汚れ取り用紙製品

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000128731A true JP2000128731A (ja) 2000-05-09
JP4020282B2 JP4020282B2 (ja) 2007-12-12

Family

ID=17941168

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP30510598A Expired - Fee Related JP4020282B2 (ja) 1998-10-27 1998-10-27 皮膚の脂取り・汚れ取り用紙製品

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4020282B2 (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000067707A1 (fr) * 1999-05-06 2000-11-16 Yuzo Tsuchida Preparations nettoyantes renfermant de l'extrait de kumazasa
WO2002007745A1 (fr) * 2000-07-26 2002-01-31 Yuuzou Tsuchida Compositions antipruritiques et compositions favorisant la suberification des blessures
WO2002016366A1 (fr) * 2000-08-23 2002-02-28 Itoi Textile Co., Ltd Chlorophylline de cuivre ou de fer sodee, pate, solution aqueuse de pigment, file de papier et procede de production de celui-ci
JP2007197871A (ja) * 2006-01-27 2007-08-09 Kami Shoji Kk 機能紙及びその製造方法
CN100402275C (zh) * 2004-02-11 2008-07-16 徐华 可降解的植物纤维包装袋及其制备方法
JP2010229579A (ja) * 2009-03-26 2010-10-14 Hodogaya Chem Co Ltd 着色紙、着色ペーパーモールドおよびこれらの製造方法
US7927460B2 (en) 2007-04-04 2011-04-19 Ito En, Ltd. Silver skin-containing paper and method for producing the same
TWI405577B (zh) * 2002-06-13 2013-08-21 Hououdou Co Ltd 抗菌劑
JP2015196657A (ja) * 2014-03-31 2015-11-09 株式会社ナリス化粧品 体臭除去剤

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021195676A (ja) * 2020-06-16 2021-12-27 セイコーエプソン株式会社 繭糸成形体、繭糸成形体の製造方法、セルロース繊維再生成形体の製造方法

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000067707A1 (fr) * 1999-05-06 2000-11-16 Yuzo Tsuchida Preparations nettoyantes renfermant de l'extrait de kumazasa
WO2002007745A1 (fr) * 2000-07-26 2002-01-31 Yuuzou Tsuchida Compositions antipruritiques et compositions favorisant la suberification des blessures
WO2002016366A1 (fr) * 2000-08-23 2002-02-28 Itoi Textile Co., Ltd Chlorophylline de cuivre ou de fer sodee, pate, solution aqueuse de pigment, file de papier et procede de production de celui-ci
TWI405577B (zh) * 2002-06-13 2013-08-21 Hououdou Co Ltd 抗菌劑
CN100402275C (zh) * 2004-02-11 2008-07-16 徐华 可降解的植物纤维包装袋及其制备方法
JP2007197871A (ja) * 2006-01-27 2007-08-09 Kami Shoji Kk 機能紙及びその製造方法
US7927460B2 (en) 2007-04-04 2011-04-19 Ito En, Ltd. Silver skin-containing paper and method for producing the same
JP2010229579A (ja) * 2009-03-26 2010-10-14 Hodogaya Chem Co Ltd 着色紙、着色ペーパーモールドおよびこれらの製造方法
JP2015196657A (ja) * 2014-03-31 2015-11-09 株式会社ナリス化粧品 体臭除去剤

Also Published As

Publication number Publication date
JP4020282B2 (ja) 2007-12-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN105754768B (zh) 一种含天然油茶皂苷的婴儿护理手工皂及其制备方法
KR102162992B1 (ko) 항균성 황사마스크
JP7315985B2 (ja) 山養参を用いた石鹸組成物、及びそれを含む石鹸
KR101653534B1 (ko) 원적외선 방사 및 한방성분을 함유한 여성용 패드 및 그 제조방법
JP2000128731A (ja) 皮膚の脂取り・汚れ取り用抗菌・消臭・吸着性紙製品
KR102173772B1 (ko) 항균성 황사마스크 및 그 제조방법
JP4537352B2 (ja) プーアール茶の製造方法
KR101932427B1 (ko) 케나프와 백토가 함유된 천연비누 제조용 비누조성물 및 이를 이용한 천연비누 제조방법
KR100403976B1 (ko) 위생기능성 혼합물 제조방법 및 그 혼합물이 부착된속내의류
JP3567308B2 (ja) 卵殻膜微細粉末配合紙、並びに卵殻膜微細粉末を利用した各種機能紙
CN109847711A (zh) 一种环保型冰箱抑菌除臭剂
KR20200064724A (ko) 제올라이트와 숯을 이용한 편백수 제조방법
CN106752028A (zh) 一种抗菌咖啡渣保健铅笔笔杆及其制备方法
CN1565423A (zh) 超微细蛋壳粉的制备方法
KR101557063B1 (ko) 홍삼찌꺼기를 이용한 종이
CN108559670B (zh) 一种复合男性私处保健皂及其制备方法
KR102051754B1 (ko) 한지 원료로서 섬유질의 닥 펄프 지료를 포함하는 복합 기능 커피 여과용 필터
KR101347678B1 (ko) 연잎추출 액상차 및 그의 제조방법
JP2001321119A (ja) 笹 塩
JPH10108900A (ja) 大麦由来の天然系消臭剤
CN106752030A (zh) 一种海藻碳改性咖啡渣保健铅笔笔杆及其制备方法
JP2003119499A (ja) 柿の葉粉末を配合した固形石鹸およびその製造方法
JPH10310992A (ja) 笹の葉成分配合紙
JP3590719B2 (ja) キトサン含有赤土水性抽出液剤
KR0124390B1 (ko) 연옥분(軟玉粉)이 함유된 종이 및 그 제품

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20051007

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060120

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20061130

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070109

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20070307

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070309

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20070424

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20070424

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070820

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070829

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070920

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070920

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101005

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101005

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131005

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees