JP2000128702A - 養殖魚の寄生虫駆除剤 - Google Patents
養殖魚の寄生虫駆除剤Info
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- JP2000128702A JP2000128702A JP10306199A JP30619998A JP2000128702A JP 2000128702 A JP2000128702 A JP 2000128702A JP 10306199 A JP10306199 A JP 10306199A JP 30619998 A JP30619998 A JP 30619998A JP 2000128702 A JP2000128702 A JP 2000128702A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ppm
- concentration
- fish
- hydrogen peroxide
- peracetic acid
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
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- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02A—TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
- Y02A40/00—Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
- Y02A40/80—Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production in fisheries management
- Y02A40/81—Aquaculture, e.g. of fish
Landscapes
- Farming Of Fish And Shellfish (AREA)
- Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】 過酢酸を有効成分とし、過酸化水素を８０ｐ
ｐｍから２０００ｐｐｍの濃度になるよう添加した後、
アルカリで中和した処理液中で、養殖魚を浸漬処理する
寄生虫の駆除方法。 【効果】 本発明の駆除方法により、広い温度域でトラ
フグへの傷害を与えることなく、完全に養殖魚の寄生虫
駆除を行うことができる。
ｐｍから２０００ｐｐｍの濃度になるよう添加した後、
アルカリで中和した処理液中で、養殖魚を浸漬処理する
寄生虫の駆除方法。 【効果】 本発明の駆除方法により、広い温度域でトラ
フグへの傷害を与えることなく、完全に養殖魚の寄生虫
駆除を行うことができる。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は養殖魚に寄生する寄生虫
の駆除剤に関する。
の駆除剤に関する。
【０００２】
【従来の技術】養殖魚のトラフグ、ハマチ、メバル、ヒ
ラメ等に寄生虫が寄生すると成長が阻害され、食欲不振
となり衰弱し商品価値が低下してしまう。ハダムシ、エ
ラムシが主な寄生虫である。ハダムシは、魚の皮膚に吸
鈎着し、魚の上皮細胞や色素胞を食害する。エラムシは
魚の鰓葉に寄生し貧血という直接的病因作用で鰓が灰白
色化し、食欲不振となり衰弱し、ひどい時は死に至るこ
ともある。
ラメ等に寄生虫が寄生すると成長が阻害され、食欲不振
となり衰弱し商品価値が低下してしまう。ハダムシ、エ
ラムシが主な寄生虫である。ハダムシは、魚の皮膚に吸
鈎着し、魚の上皮細胞や色素胞を食害する。エラムシは
魚の鰓葉に寄生し貧血という直接的病因作用で鰓が灰白
色化し、食欲不振となり衰弱し、ひどい時は死に至るこ
ともある。
【０００３】これらの寄生虫を駆除する対策としては、
淡水浴、濃塩水浴、薬浴の各方法が採用されている。魚
を一旦取り上げ、止水中に収容して処理する方法であ
る。淡水浴は、大量の淡水の供給：運搬が困難なため、
実質上不可能である。濃塩水浴法は、魚が脱水症状を起
こす危険性が高いことと、多量の食塩が必要なためにこ
れも不可能である。従って現在ではホルマリンを用いた
薬浴法が採用されている。しかし、ホルマリンを用いた
方法では、ハダムシの駆除は可能だがエラムシの駆除が
できない欠点があるとともに、定期的なホルマリン処理
により魚体中に蓄積され、異臭魚の発生する問題が起こ
っている。
淡水浴、濃塩水浴、薬浴の各方法が採用されている。魚
を一旦取り上げ、止水中に収容して処理する方法であ
る。淡水浴は、大量の淡水の供給：運搬が困難なため、
実質上不可能である。濃塩水浴法は、魚が脱水症状を起
こす危険性が高いことと、多量の食塩が必要なためにこ
れも不可能である。従って現在ではホルマリンを用いた
薬浴法が採用されている。しかし、ホルマリンを用いた
方法では、ハダムシの駆除は可能だがエラムシの駆除が
できない欠点があるとともに、定期的なホルマリン処理
により魚体中に蓄積され、異臭魚の発生する問題が起こ
っている。
【０００４】ホルマリンは、生簀１台当り年間１０００
Ｋｇも使用されており、処理後大量のホルマリンが海水
中に投棄されており、近くの漁場の海産魚に対する影響
も大きく、最近では多量のホルマリンが養殖中のアコヤ
貝に蓄積され大量死するという事故も発生している。ホ
ルマリンは呼吸器などの粘膜を刺激し、空気１Ｌ中０．
５ｍｇの存在で死に至ることもある。作業上も非常に危
険な化合物である。従って、人体にも安全で海水中での
分解性も良好、そして残留蓄積されることもなく、寄生
虫を駆除できるような薬剤の開発が切望されている。
Ｋｇも使用されており、処理後大量のホルマリンが海水
中に投棄されており、近くの漁場の海産魚に対する影響
も大きく、最近では多量のホルマリンが養殖中のアコヤ
貝に蓄積され大量死するという事故も発生している。ホ
ルマリンは呼吸器などの粘膜を刺激し、空気１Ｌ中０．
５ｍｇの存在で死に至ることもある。作業上も非常に危
険な化合物である。従って、人体にも安全で海水中での
分解性も良好、そして残留蓄積されることもなく、寄生
虫を駆除できるような薬剤の開発が切望されている。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、海水
中での分解性が良好で海産生物に残留蓄積されないよう
な、安全で効果の高い養殖魚の寄生虫駆除剤を提供する
ことにある。
中での分解性が良好で海産生物に残留蓄積されないよう
な、安全で効果の高い養殖魚の寄生虫駆除剤を提供する
ことにある。
【０００６】
【０００７】上記の問題を解決するために鋭意研究を進
めた結果、過酢酸を有効成分とする処理液中に、養殖魚
を浸漬処理することにより養殖魚に寄生する寄生虫を駆
除できることを見いだした。（特願平１０−１８６１９
１号）
めた結果、過酢酸を有効成分とする処理液中に、養殖魚
を浸漬処理することにより養殖魚に寄生する寄生虫を駆
除できることを見いだした。（特願平１０−１８６１９
１号）
【０００８】過酢酸濃度１．８ｐｐｍ以上でエラムシ
を、３５０ｐｐｍでハダムシを駆除することができる。
又、処理液をｐＨ７．５以上のｐＨに中和することによ
り、養殖魚に対する影響（傷害）を軽減できることもわ
かった。しかし、魚類は、個体差が大きく薬浴処理に耐
えられない魚もいる。実際に漁場で薬浴処理を行う時に
は、一定濃度の処理液（４，０００〜１０，０００Ｌ）
を調整した後、養殖魚２，０００〜５，０００尾を網で
すくって投入し、一定時間後に生け簀網の中へ戻すとい
う作業を行っている。魚の投入に１０分〜２０分時間を
要するため、最初と最後に投入された魚の薬浴時間は、
１０分〜２０分の差が生じてくる。薬浴時間を２０分と
すれば、４０分処理でも魚に影響がないものでなけれ
ば、事実上現場では使用することができない。又、水温
２５℃以上の高水温では、ホルマリン・過酢酸で処理を
行うとトラフグにダメージを与えてしまうため、使用す
ることが難しい。
を、３５０ｐｐｍでハダムシを駆除することができる。
又、処理液をｐＨ７．５以上のｐＨに中和することによ
り、養殖魚に対する影響（傷害）を軽減できることもわ
かった。しかし、魚類は、個体差が大きく薬浴処理に耐
えられない魚もいる。実際に漁場で薬浴処理を行う時に
は、一定濃度の処理液（４，０００〜１０，０００Ｌ）
を調整した後、養殖魚２，０００〜５，０００尾を網で
すくって投入し、一定時間後に生け簀網の中へ戻すとい
う作業を行っている。魚の投入に１０分〜２０分時間を
要するため、最初と最後に投入された魚の薬浴時間は、
１０分〜２０分の差が生じてくる。薬浴時間を２０分と
すれば、４０分処理でも魚に影響がないものでなけれ
ば、事実上現場では使用することができない。又、水温
２５℃以上の高水温では、ホルマリン・過酢酸で処理を
行うとトラフグにダメージを与えてしまうため、使用す
ることが難しい。
【０００９】そこで、安全に使用できる方法について、
さらに研究を進めた結果、過酢酸を有効成分とする処理
液中の過酸化水素濃度を８０ｐｐｍから２０００ｐｐｍ
に調整し、かつｐＨ７．５以上に中和した処理液にて養
殖魚を浸漬処理することにより、魚類への影響を大幅に
軽減できることを見いだした。
さらに研究を進めた結果、過酢酸を有効成分とする処理
液中の過酸化水素濃度を８０ｐｐｍから２０００ｐｐｍ
に調整し、かつｐＨ７．５以上に中和した処理液にて養
殖魚を浸漬処理することにより、魚類への影響を大幅に
軽減できることを見いだした。
【００１０】試験１より、２０℃の高水温時に、過酢酸
３５ｐｐｍの濃度で２０分の浸漬処理を行えば、過酸化
水素の濃度に関係なく、エラムシの約８０％を駆除する
ことができる。ＬＣＡＰ（ダイセル化学（株）製、７％
過酢酸溶液）単独では、駆虫効果はあるが、トラフグに
ダメージを与えている。この時、過酸化水素を１５０ｐ
ｐｍ〜６００ｐｐｍになるよう添加することにより、６
０分でもトラフグへの障害はない。使用できる幅が広く
なり、安心して使用することができるのである。試験２
の結果からも、２２℃の水温の時に、処理を行った場
合、過酸化水素を８０ｐｐｍ〜１０００ｐｐｍになるよ
う添加することにより、６０分でもトラフグの障害は発
生しない。２０００ｐｐｍ添加で４０分まで障害は発生
しない。このように、過酢酸を用いて寄生虫を駆除を行
う時に、過酸化水素濃度を８０〜２０００ｐｐｍに調整
し、かつｐＨ７．５以上に中和した処理液を用いて寄生
虫駆除を行えば、魚へのダメージもなく、高水温でも安
全に寄生虫駆除が可能となる。
３５ｐｐｍの濃度で２０分の浸漬処理を行えば、過酸化
水素の濃度に関係なく、エラムシの約８０％を駆除する
ことができる。ＬＣＡＰ（ダイセル化学（株）製、７％
過酢酸溶液）単独では、駆虫効果はあるが、トラフグに
ダメージを与えている。この時、過酸化水素を１５０ｐ
ｐｍ〜６００ｐｐｍになるよう添加することにより、６
０分でもトラフグへの障害はない。使用できる幅が広く
なり、安心して使用することができるのである。試験２
の結果からも、２２℃の水温の時に、処理を行った場
合、過酸化水素を８０ｐｐｍ〜１０００ｐｐｍになるよ
う添加することにより、６０分でもトラフグの障害は発
生しない。２０００ｐｐｍ添加で４０分まで障害は発生
しない。このように、過酢酸を用いて寄生虫を駆除を行
う時に、過酸化水素濃度を８０〜２０００ｐｐｍに調整
し、かつｐＨ７．５以上に中和した処理液を用いて寄生
虫駆除を行えば、魚へのダメージもなく、高水温でも安
全に寄生虫駆除が可能となる。
【００１１】（試験１）アルテミラ水槽に、ＬＣＡＰ５
００ｐｐｍの濃度の海水溶液を１００Ｌ調整した。液中
の過酸化水素濃度がそれぞれ４０ｐｐｍ、８０ｐｐｍ、
１５０ｐｐｍ、３００ｐｐｍ、６００ｐｐｍ、１０００
ｐｐｍ、２０００ｐｐｍになるように過酸化水素を添加
した後、炭酸ソーダを添加しｐＨ７．５まで中和した。
エアレーションをしながらエラムシが寄生しているトラ
フグを１尾ずつ投入し、２０分浸漬処理を行った。処理
液を４０μｍのプランクトンネットで濾過しエラムシを
回収した。水槽に１００Ｌの海水を入れ、トラフグを戻
して２時間経過した後で、海水をプランクトンネットで
濾過し、処理後に脱落したエラムシを回収した。さら
に、海水１００Ｌの中に再びトラフグを投入し、２時間
後の海水を濾過して脱落したエラムシを回収した。これ
らすべて回収したエラムシの総数が魚体より脱落したエ
ラムシの数である。トラフグの鰓に残存しているエラム
シの数を計測し、下式によりエラムシの駆虫率を算出し
た。処理時の水温は２６℃で行った。試験液を再度調整
し、それぞれの試験区にトラフグ３尾を投入し、２０
分、４０分、６０分後に取り出し、海水に戻した１時間
後の状態を観察し、トラフグへの影響を調査した。ＬＣ
ＡＰの組成表を表１に、試験結果を表２に示す。
００ｐｐｍの濃度の海水溶液を１００Ｌ調整した。液中
の過酸化水素濃度がそれぞれ４０ｐｐｍ、８０ｐｐｍ、
１５０ｐｐｍ、３００ｐｐｍ、６００ｐｐｍ、１０００
ｐｐｍ、２０００ｐｐｍになるように過酸化水素を添加
した後、炭酸ソーダを添加しｐＨ７．５まで中和した。
エアレーションをしながらエラムシが寄生しているトラ
フグを１尾ずつ投入し、２０分浸漬処理を行った。処理
液を４０μｍのプランクトンネットで濾過しエラムシを
回収した。水槽に１００Ｌの海水を入れ、トラフグを戻
して２時間経過した後で、海水をプランクトンネットで
濾過し、処理後に脱落したエラムシを回収した。さら
に、海水１００Ｌの中に再びトラフグを投入し、２時間
後の海水を濾過して脱落したエラムシを回収した。これ
らすべて回収したエラムシの総数が魚体より脱落したエ
ラムシの数である。トラフグの鰓に残存しているエラム
シの数を計測し、下式によりエラムシの駆虫率を算出し
た。処理時の水温は２６℃で行った。試験液を再度調整
し、それぞれの試験区にトラフグ３尾を投入し、２０
分、４０分、６０分後に取り出し、海水に戻した１時間
後の状態を観察し、トラフグへの影響を調査した。ＬＣ
ＡＰの組成表を表１に、試験結果を表２に示す。
【００１２】
【数１】
【００１３】
【表１】
【００１４】
【表２】
【００１５】（試験２）処理水温を２２℃に変えて、そ
の他の操作は試験１と同様に行った。試験結果を表３に
示す。
の他の操作は試験１と同様に行った。試験結果を表３に
示す。
【００１６】
【表３】
【００１７】
【発明の効果】過酢酸を有効成分とし、過酸化水素を８
０ｐｐｍから２０００ｐｐｍの濃度になるよう添加した
後、アルカリで中和した処理液中で養殖魚を浸漬処理す
ることにより、養殖魚への障害を軽減し、高水温での寄
生虫駆除を行うことができる。
０ｐｐｍから２０００ｐｐｍの濃度になるよう添加した
後、アルカリで中和した処理液中で養殖魚を浸漬処理す
ることにより、養殖魚への障害を軽減し、高水温での寄
生虫駆除を行うことができる。
Claims (1)
- 【請求項１】 過酢酸を有効成分とし、過酸化水素を８
０ｐｐｍから２０００ｐｐｍの濃度になるよう添加した
後、アルカリで中和した処理液中で、養殖魚を浸漬処理
する寄生虫の駆除方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10306199A JP2000128702A (ja) | 1998-10-28 | 1998-10-28 | 養殖魚の寄生虫駆除剤 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10306199A JP2000128702A (ja) | 1998-10-28 | 1998-10-28 | 養殖魚の寄生虫駆除剤 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000128702A true JP2000128702A (ja) | 2000-05-09 |
Family
ID=17954204
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10306199A Pending JP2000128702A (ja) | 1998-10-28 | 1998-10-28 | 養殖魚の寄生虫駆除剤 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2000128702A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2001062090A1 (en) * | 2000-02-25 | 2001-08-30 | Elvin Bugge | Disinfectant and method for control of parasites |
| JP2011004652A (ja) * | 2009-06-25 | 2011-01-13 | Katayama Chem Works Co Ltd | 活エビ類の保存方法 |
| KR20110118590A (ko) | 2010-04-23 | 2011-10-31 | 페르메렉덴꾜꾸가부시끼가이샤 | 양식어에 기생하는 외부 기생충의 구제 방법 |
| JPWO2015056769A1 (ja) * | 2013-10-18 | 2017-03-09 | 日本水産株式会社 | 低濃度過酸化水素水による魚類外部寄生虫駆除方法 |
-
1998
- 1998-10-28 JP JP10306199A patent/JP2000128702A/ja active Pending
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2001062090A1 (en) * | 2000-02-25 | 2001-08-30 | Elvin Bugge | Disinfectant and method for control of parasites |
| JP2011004652A (ja) * | 2009-06-25 | 2011-01-13 | Katayama Chem Works Co Ltd | 活エビ類の保存方法 |
| KR20110118590A (ko) | 2010-04-23 | 2011-10-31 | 페르메렉덴꾜꾸가부시끼가이샤 | 양식어에 기생하는 외부 기생충의 구제 방법 |
| JPWO2015056769A1 (ja) * | 2013-10-18 | 2017-03-09 | 日本水産株式会社 | 低濃度過酸化水素水による魚類外部寄生虫駆除方法 |
| JP2018057406A (ja) * | 2013-10-18 | 2018-04-12 | 日本水産株式会社 | 低濃度過酸化水素水による魚類外部寄生虫駆除方法 |
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