JP2000128014A - 油圧−機械式変速機における駆動動力の出力制御方法 - Google Patents

油圧−機械式変速機における駆動動力の出力制御方法

Info

Publication number
JP2000128014A
JP2000128014A JP10306087A JP30608798A JP2000128014A JP 2000128014 A JP2000128014 A JP 2000128014A JP 10306087 A JP10306087 A JP 10306087A JP 30608798 A JP30608798 A JP 30608798A JP 2000128014 A JP2000128014 A JP 2000128014A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mechanical transmission
output
hydraulic
gear
angle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10306087A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuhiko Hori
泰彦 堀
Yuji Kobashi
雄二 小橋
Osamu Yasuda
修 安田
Yuji Kitasaka
雄治 北坂
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yanmar Co Ltd
Original Assignee
Yanmar Diesel Engine Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yanmar Diesel Engine Co Ltd filed Critical Yanmar Diesel Engine Co Ltd
Priority to JP10306087A priority Critical patent/JP2000128014A/ja
Priority to CA002347827A priority patent/CA2347827C/en
Priority to EP99949405A priority patent/EP1146252B1/en
Priority to US09/830,293 priority patent/US6616559B1/en
Priority to PCT/JP1999/005886 priority patent/WO2000025041A1/ja
Publication of JP2000128014A publication Critical patent/JP2000128014A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 油圧−機械式変速機からの駆動動力の出力を
停止してスピンターンを行うように構成した場合、例え
ば、車両が高速で走行しているときにステアリングハン
ドルを回転操作してスピンターンを行おうとすると、駆
動動力の出力が急激に停止されるため、走行状態が不安
定になったり、作業者に衝撃が加わって不快に感じるこ
ととなる。 【解決手段】 ステアリングハンドル48の切角が増す
に従って油圧−機械式変速機40から出力される駆動動
力を減少させ、該ステアリングハンドルの切角が最大切
角近傍に達すると油圧−機械式変速機から駆動動力が出
力されなくなるように駆動動力の出力を制御し、該駆動
動力の出力制御方法を、車両300の走行速度がある一
定速度よりも低速である場合に行い、駆動動力の出力制
御方法の実施・不実施を、スピンターン切換スイッチ5
1により切換可能に構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、駆動動力と旋回動
力とを機械的に結合可能かつ左右の動力輪の回転方向を
互いに反転可能に構成し、ステアリングハンドルの回転
操作により旋回を行う車両の油圧−機械式変速機におけ
る駆動動力の出力制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、油圧式無段変速機と機械式変
速機とを組み合わせて構成される油圧−機械式変速機は
知られている。このような油圧−機械式変速機を備えた
車両においては、ステアリングハンドルの回転操作によ
り旋回を行うように構成し、該油圧−機械式変速機から
の駆動動力とステアリングハンドルの回転操作による旋
回動力とを機械的に結合可能するとともに、左右の動力
輪の回転方向を互いに反転可能に構成することで、ステ
アリングハンドルの回転操作によりスピンターンを行う
ことが可能となる。そして、このような構成によってス
ピンターンを行う際には、油圧−機械式変速機からの駆
動動力の出力を停止して、ステアリングハンドルの回転
操作による旋回動力にて左右の動力輪の回転方向を互い
に反転させることとなる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前述のよう
に、油圧−機械式変速機からの駆動動力の出力を停止し
てスピンターンを行うように構成した場合、例えば、車
両が走行しているときにステアリングハンドルを回転操
作してスピンターンを行おうとすると、油圧−機械式変
速機からの駆動動力の出力が急激に停止されるため、走
行状態が不安定になったり、作業者に衝撃が加わって不
快に感じることとなる。
【0004】
【課題を解決するための手段】以上が本発明の解決する
課題であり、次に課題を解決するための手段を説明す
る。即ち、請求項1においては、油圧−機械式変速機を
備え、駆動動力と旋回動力とを機械的に結合可能かつ左
右の動力輪の回転方向を互いに反転可能に構成し、ステ
アリングハンドルの回転操作により旋回を行う車両の油
圧−機械式変速機において、ステアリングハンドルの切
角が増すに従って油圧−機械式変速機から出力される駆
動動力を減少させ、該ステアリングハンドルの切角が最
大切角近傍に達すると油圧−機械式変速機から駆動動力
が出力されなくなるように構成する。
【0005】また、請求項2においては、前記油圧−機
械式変速機における駆動動力の出力制御方法を、車両の
走行速度がある一定速度よりも低速である場合に行う。
【0006】また、請求項3においては、前記油圧−機
械式変速機における駆動動力の出力制御方法の実施・不
実施を、切換手段により切換可能に構成した。
【0007】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施形態について説
明する。図1は本発明の駆動動力の出力制御方法により
出力制御が行われる油圧−機械式変速機を備えた車両の
概略構成を示すブロック図、図2は油圧−機械式変速機
を示すブロック図、図3は速度倍率係数とステアリング
ハンドルの切角との関係を示す図、図4は駆動動力の出
力制御方法を示すフローチャート図である。
【0008】まず、本発明の駆動動力の出力制御方法に
より出力制御が行われる油圧−機械式変速機を備え、駆
動動力と旋回動力とを機械的に結合可能かつ左右の動力
輪の回転方向を互いに反転可能に構成し、ステアリング
ハンドルの回転操作により旋回を行うように構成した車
両の概略構成について、図1により説明する。図1に示
す車両300は、例えばクローラ式走行装置を具備した
車両に構成しており、エンジン24からの駆動力を、油
圧式無段変速機と機械式変速機とを組み合わせて構成さ
れる油圧−機械式変速機(以降、HMTと記載する)4
0に入力し、該HMT40にて変速した後にディファレ
ンシャルギア47を通じて左右の駆動スプロケット50
・50へ伝達してクローラ式走行装置を走行駆動するよ
うに構成している。
【0009】また、車両300はステアリングハンドル
48を回転操作することにより操向操作を行うように構
成しており、前記ディファレンシャルギア47に操向用
油圧式無段変速機(以降操向用HSTと記載する)46
の出力軸が連結され、該操向用HST46の出力軸の出
力回転数及び出力回転方向が、ステアリングハンドル4
8の回転操作量及び回転操作方向に応じて変化されるよ
うに構成している。そして、ディファレンシャルギア4
7に入力されるHMT40からの駆動動力と、操向用H
ST46からの旋回動力とを、該ディファレンシャルギ
ア47内において機械的に結合し、操向用HST46の
出力軸の出力回転数及び出力回転方向より、左右の駆動
スプロケット50・50の回転数を各々変化させて操向
するように構成している。即ち、左右の駆動スプロケッ
ト50・50を同一方向に回転駆動しようとするHMT
40からの駆動動力と、左右の駆動スプロケット50・
50を反対方向に回転駆動しようとする操向用HST4
6からの旋回動力とを結合することにより、左右の駆動
スプロケット50・50の回転数を互いに異ならせて操
向するのである。例えば、ディファレンシャルギア47
にHMT40からの駆動動力が入力されず、操向用HS
T46からの旋回動力のみが入力された場合は、左右の
駆動スプロケット50・50は同一回転数で互いに逆方
向に回転することとなる。
【0010】前記HMT40にはコントローラ100が
接続され、該コントローラ100には、速度比指示レバ
ー120が位置センサ120aを介して接続されてい
る。そして、速度比指示レバー120を操作すると、位
置センサ120aが該速度比指示レバー120の操作位
置を検出してコントローラ100に入力し、該コントロ
ーラ100から位置センサ120aの検出値に応じた速
度比制御信号がHMT40内に入力されて、該HMT4
0から出力される駆動力を変速するようにしている。
【0011】また、ステアリングハンドル48にはステ
アリング角センサ49が接続され、該ステアリング角セ
ンサ49はコントローラ100に接続されており、該ス
テアリング角センサ49によりステアリングハンドル4
8の切角を検出してコントローラ100に入力するよう
に構成している。
【0012】次に、図2において、油圧−機械式変速機
(HMT)40の構成について説明する。該HMT40
はHST21および遊星歯車部7を備えるミッション3
0により構成されており、エンジン24の出力がHST
21、遊星歯車部7のどちらか一方もしくはHST21
および遊星歯車部7を介して駆動軸27に伝達されるよ
うに構成している。エンジン24には入力軸25の一端
が接続されており、該エンジン24の出力は入力軸25
を介してHST21に導入される。該HST21は油圧
ポンプ22および油圧モータ23により構成されてお
り、該油圧ポンプ22および油圧モータ23は容量を可
変に構成されている。このため、該油圧ポンプ22もし
くは油圧モータ23の容量を調節することにより、油圧
ポンプ22に対する油圧モータ23の駆動比を調節する
ことができる。油圧ポンプ22には前記入力軸25が接
続しており、該入力軸25により油圧ポンプ22が駆動
される。上記の構成によりエンジン24の出力は入力軸
25を介してHST21の油圧ポンプ22を駆動し、該
油圧ポンプ22により油圧モータ23が駆動される。該
油圧モータ23には油圧モータ出力軸26が接続されて
おり、該油圧モータ23により駆動される構成になって
いる。
【0013】また、前記入力軸25の他端は遊星歯車部
7に接続している。遊星歯車部7はサンギヤ1、プラネ
タリーギヤ2、プラネタリーギヤ3、キャリヤ6および
入力ギヤ4により構成されている。該サンギヤ1は入力
軸25の他端に挿嵌固定されており、該サンギヤ1には
プラネタリーギヤ2が噛合している。プラネタリーギヤ
2はプラネタリーギヤ3に噛合しており、プラネタリー
ギヤ3は入力ギヤ4に噛合している。前記プラネタリー
ギヤ2・3はそれぞれキャリヤ6に固設された枢軸に回
動自在に枢支されており、サンギヤ1に対して公転する
構成になっている。
【0014】また、遊星歯車部7において、プラネタリ
ーギヤ2およびプラネタリーギヤ3は、例えば三対配設
されており、プラネタリーギヤ2およびプラネタリーギ
ヤ3は前記キャリア6の回動中心を同心円とした円周上
を回動する構成になっている。サンギヤ1の外周上には
プラネタリーギヤ2が噛合しており、キャリヤ6の回動
中心に対して該プラネタリーギヤ2より外側にプラネタ
リーギヤ3が配設されている。また、キャリヤ6にはギ
ヤ5が固設されており、サンギヤ1、入力ギヤ4、キャ
リヤ6およびギヤ5の回動中心は同一直線上に位置する
ように構成されている。キャリヤ6に固設した前記ギヤ
5は駆動軸27の一端に挿嵌固定されたギヤ9に噛合し
ており、該ギヤ9に駆動力を伝達可能に構成されてい
る。該ギヤ9は駆動軸18に挿嵌固定されたギヤ19に
噛合している。該構成により前記ギヤ5の駆動力がギヤ
9・19を介して駆動軸18に伝達される構成になって
いる。
【0015】前記入力ギヤ4は、その軸部分を構成する
動力電動パイプ28と、その一端において同軸上に一体
形成されており、該動力伝動パイプ28の他端の外周上
にはギヤ10が挿嵌固定されている。該ギヤ10には油
圧モー出力軸26に挿嵌されたギヤ14が噛合してい
る。該ギヤ14には油圧モータ出力軸26に挿嵌固定さ
れたクラッチ11のクラッチボックスに固設されてお
り、該クラッチ11を作動させることにより該油圧モー
タ出力軸26とともにギヤ14が駆動される構成になっ
ている。また、油圧モータ出力軸26の一端の外周上に
はギヤ15が挿嵌固定されており、該ギヤ15は駆動軸
27に挿嵌したギヤ16に噛合している。該ギヤ16は
駆動軸27に挿嵌固定されたクラッチ12のクラッチボ
ックスに固設されており、該クラッチ12を作動させる
ことによりギヤ16により、駆動軸27に駆動力を与え
ギヤ16とともに駆動軸27を回動させる構成になって
いる。
【0016】上記構成において、クラッチ11が切られ
ており、クラッチ12が作動し、ギヤ16と駆動軸27
が接続されている場合には、前記HST21の油圧モー
タ出力軸26の駆動力により駆動軸27が駆動される。
前記エンジン24の出力はHST21において変速され
油圧モータ出力軸26より出力される。該油圧モータ出
力軸26が駆動されることにより、ギヤ15が駆動さ
れ、該ギヤ15に噛合したギヤ16が駆動される。該ギ
ヤ16にはクラッチ12のクラッチボックスが固設され
ており、該クラッチ12が作動しているため、ギヤ16
と駆動軸27が接続される。これにより、油圧モータ出
力軸26の出力により駆動軸27が駆動される。即ち、
クラッチ11の接続を切り、クラッチ12を作動させる
ことにより、HST21により変速された駆動力のみに
より前記駆動軸27を駆動する。そして、該駆動軸27
の駆動力がギア9・19を介して駆動軸18に伝達され
る。
【0017】また、クラッチ11が作動し、ギヤ14と
油圧モータ出力軸26が接続され、クラッチ12の接続
が切られている場合には、入力軸25の駆動力と油圧モ
ータ出力軸26の駆動力が遊星歯車部7において合成さ
れ、該遊星歯車部7において合成された出力により駆動
軸27が駆動される。サンギヤ1には入力軸25を介し
てエンジン24の出力が伝達され、該サンギヤ1により
入力軸25の駆動力が遊星歯車部7に導入される。ま
た、油圧モータ出力軸26の駆動力はクラッチ11の接
続によりギヤ14を介してギヤ10に伝達される。該ギ
ヤ10により入力ギヤ4の軸部分を構成する動力伝動パ
イプ28が駆動されて該入力ギヤ4が駆動される。該入
力ギヤ4により油圧モータ出力軸26の駆動力が遊星歯
車部7に伝達される。該遊星歯車部7において入力軸2
5と油圧モータ出力軸26の駆動力が合成され、キャリ
ヤ6が駆動される。該キャリヤ6の駆動力は該キャリヤ
6に固設されたギヤ5によりギヤ9に伝達され、ギヤ9
により駆動軸27に伝達される。これにより、入力軸2
5により遊星歯車部7に伝達された駆動力とHST21
により変速された駆動力により駆動軸27が駆動され
る。そして、該駆動軸27の駆動力がギア9・19を介
して駆動軸18に伝達される。
【0018】また、入力軸25の近傍には動力源回転数
検出器104が配設されており、該入力軸25の回転数
を検出可能に構成されている。駆動軸27の一端に挿嵌
固定されたギヤ9近傍にも回転検出器103が配設さ
れ、該ギヤ9の回転数を検出する構成になっている。動
力源回転数検出器104および回転検出器103は前記
コントローラ100に接続されており、該動力源回転数
検出器104および回転検出器103の検出値が該コン
トローラ100に入力される構成になっている。
【0019】該コントローラ100には速度表示器およ
び電磁弁105・106が接続されており、コントロー
ラ100により制御される。該速度表示器には前記動力
源回転数検出器104および回転検出器103の検出値
より速度が算出され、表示される構成になっている。ま
た、該コントローラ100に接続された電磁弁105・
106により前記クラッチ11およびクラッチ12の作
動が制御される構成になっている。コントローラ100
において、前記動力源回転数検出器104および回転検
出器103の検出値により演算がなされ、該コントロー
ラ100により電磁弁105・106が制御されクラッ
チ11・12の切断もしくは接続がなされ駆動状態の切
り換えを行うことができる。即ち、コントローラ100
によりHMT40の駆動速度に応じて自動的に駆動状態
の切り換えを行うことができ、円滑な変速が実現され
る。
【0020】また、前記出力軸27にはブレーキパック
110が配設され、ブレーキペダル140の踏み込みに
よりメカニカルリンク141を介してブレーキパック1
10制御し、出力軸27にブレーキ作用を発生させるよ
う構成している。また、ブレーキスイッチ111はブレ
ーキペダル140の踏み込みにより作動信号をコントロ
ーラ100に出力するように構成している。
【0021】また、前記コントローラ100には、走行
操作レバーである速度比指示レバー120、ポンプ斜板
制御器121、モータ斜板制御器122が連動されてお
り、該速度比指示レバー120とコントローラ100間
には速度比指示レバー120の操作量を検出する位置セ
ンサ120aが配設されている。そして位置センサ12
0aの検出結果を入力したコントローラ100が、該ポ
ンプ・モータ斜板制御器121・122にそれぞれ傾斜
角度を出力することにより、該ポンプ・モータ斜板制御
器121・122に連動した前記油圧ポンプ・モータ2
2・23の可動斜板22a・22bを調節し、HST2
1の回転出力を制御している。これにより、HMT40
からの駆動出力が制御されるのである。
【0022】また、該コントローラ100には電磁弁1
05・106が連動しており、該電磁弁105・106
を制御して前記クラッチ11・12の断接を制御してい
る。さらに、前記駆動軸27に固設されたギヤ9には、
駆動軸27の回転数及び回転方向を検出可能に回転検出
器103が配設されており、該回転検出器103により
駆動軸27の回転数及び回転方向をコントローラ100
で入力可能としている。
【0023】次に、ステアリングハンドル48の切角に
応じてHMT40から出力される駆動動力を変化させる
駆動動力の出力制御方法について説明する。前述の如
く、HMT40から出力される駆動動力は、前記速度指
示レバー120の操作により指示されて制御されるが、
本HMT40においては、ステアリングハンドル48の
切角に応じて、速度指示レバー120の操作により指示
される速度比にかかわらずHMT40から出力される駆
動動力を制御可能に構成している。即ち、ステアリング
ハンドル48を回転操作すると、その切角が前記ステア
リング角センサ49により検出されてコントローラ10
0に入力される。そして、コントローラ100に入力さ
れた切角の大きさに応じた速度倍率係数nを、速度指示
レバー120の操作により指示されている速度比に乗じ
てコントローラ100から出力し、この出力に基づいて
HMT40内のHST21の回転出力を制御するのであ
る。
【0024】例えば、図3に示すように、ステアリング
ハンドル48の左右への切角が角度aよりも小さい場合
には、前記速度倍率係数nを1とし、速度指示レバー1
20の操作により指示されている速度比に応じた駆動動
力がHMT40から出力され、ステアリングハンドル4
8の左右への切角が角度aより大きくなるに従って速度
倍率係数nの値が減少して、該切角が最大切角近傍の角
度bまで達すると速度倍率係数nが0となるように構成
している。従って、ステアリングハンドル48の左右へ
の切角が角度aから角度bの範囲にある状態において
は、該切角が大きくなるに従ってHMT40から出力さ
れる駆動動力が減少して、該切角が角度bを超えるとH
MT40から駆動動力が出力されなくなる。
【0025】また、車両300は、ステアリングハンド
ル48の回転操作により旋回するが、ステアリングハン
ドル48の切角が大きくなるに従って、左右の駆動スプ
ロケット50・50の回転差が大きくなるように構成し
ているので、ステアリングハンドル48の切角が0から
角度aまでの範囲内においては、車両300は該切角が
大きくなるに従って、走行速度を略一定に保ちながら旋
回半径が小さくなる。そして、ステアリングハンドル4
8の切角が角度aから角度bまでの範囲内にあるとき
は、車両300は該切角が大きくなるに従って、走行速
度が減少するとともに旋回半径が小さくなり、ステアリ
ングハンドル48の切角が角度bを超えると、HMT4
0から駆動動力が出力されなくなって、車両300はそ
の場で旋回を行う。即ち、ステアリングハンドル48の
切角が増すに従って走行速度が減少され、該切角が角度
bを超えると車両300はスピンターンするのである。
【0026】また、前記コントローラ100には、切換
手段であるスピンターン切換スイッチ51が接続されて
おり、該スピンターン切換スイッチ51を切換操作する
ことにより、前述の駆動動力の出力制御を行うか否かの
切り換えを可能としている。さらに、この駆動動力の出
力制御は、本HMT40においては、例えば、車両30
0の走行速度がある一定速度以下の場合のみ実施される
ようにコントローラ100内で制御が行われている。
【0027】このように構成した駆動動力の出力制御の
フローについて図4により説明する。即ち、まず、ステ
ップS301においてスピンターン切換スイッチ51が
ONか否かの判断がなされ、スピンターン切換スイッチ
51がONであると、ステップS302において車両3
00の走行速度が一定速度以下であるか否かの判断がな
される。ステップS302において車両300の走行速
度が一定速度以下であると判断されれば、速度指示レバ
ー120により指示されている速度比に前記速度倍率係
数nを乗じ、その結果に基づいてHST21の回転出力
の制御が行われる。そして、ステップS301において
スピンターン切換スイッチ51がOFFであると判断さ
れた場合、及び、S302において車両300の走行速
度が一定速度以下でないと判断された場合は、ステップ
S304の如く、速度指示レバー120により指示され
ている速度比そのままに基づいてHST21の回転出力
の制御が行われる。
【0028】以上のように、ステアリングハンドル48
の切角が増すに従ってHMT40から出力される駆動動
力を減少させ、該ステアリングハンドル48の切角が最
大切角近傍の角度bに達するとHMT40駆動動力が出
力されなくなるように構成することにより、ハンドル角
に応じて連続的に旋回半径を小さくしてゆくことで、車
両300の急激な挙動変化がなく、走行状態が不安定に
なったり、作業者が不快な思いをしたりすることが防止
されて、安定して快適にスピンターンを行うことができ
る。
【0029】また、前記駆動動力の出力制御方法を、車
両300の走行速度がある一定速度よりも低速である場
合に行うように構成することにより、ステアリングハン
ドル48を回転操作してスピンターンを行う場合の車両
300の急減速を確実に防止して、安定性や快適性をさ
らに向上させることが可能となる。
【0030】さらに、前記駆動動力の出力制御方法の実
施・不実施を、切換手段であるスピンターン切換スイッ
チ51により切換可能に構成したことにより、スピンタ
ーンを行う必要がない場合に該出力制御を行わないよう
に設定することが可能となり、作業者の多様なニーズに
応えることができる。また、不用意に該出力制御が行わ
れることを防止することができる。
【0031】
【発明の効果】本発明は、請求項1記載の如く、ステア
リングハンドルの切角が増すに従って油圧−機械式変速
機から出力される駆動動力を減少させ、該ステアリング
ハンドルの切角が最大切角近傍に達すると油圧−機械式
変速機から駆動動力が出力されなくなるように構成する
ことにより、ハンドル角に応じて連続的に旋回半径を小
さくしてゆくことで、車両300の急激な挙動変化がな
く、走行状態が不安定になったり、作業者が不快な思い
をしたりすることが防止されて、安定して快適にスピン
ターンを行うことができる。
【0032】また、請求項2記載の如く、前記油圧−機
械式変速機における駆動動力の出力制御方法を、車両の
走行速度がある一定速度よりも低速である場合に行うこ
とにより、ステアリングハンドルを回転操作してスピン
ターンを行う場合の車両の急減速を確実に防止して、安
定性や快適性をさらに向上させることが可能となる。
【0033】また、請求項3記載の如く、前記油圧−機
械式変速機における駆動動力の出力制御方法の実施・不
実施を、切換手段により切換可能に構成したことによ
り、スピンターンを行う必要がない場合に該出力制御を
行わないように設定することが可能となり、作業者の多
様なニーズに応えることができる。また、不用意に該出
力制御が行われることを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の駆動動力の出力制御方法により出力制
御が行われる油圧−機械式変速機を備えた車両の概略構
成を示すブロック図である。
【図2】油圧−機械式変速機を示すブロック図である。
【図3】速度倍率係数とステアリングハンドルの切角と
の関係を示す図である。
【図4】駆動動力の出力制御方法を示すフローチャート
図である。
【符号の説明】
7 遊星歯車部 21 油圧式無段変速器 22 油圧ポンプ 23 油圧モータ 24 エンジン 30 ミッション 46 操向用油圧式無段変速機 47 ディファレンシャルギア 48 ステアリングハンドル 49 ステアリング角センサ 51 スピンターン切換スイッチ 100 コントローラ 120 速度比指示レバー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安田 修 大阪府大阪市北区茶屋町1番32号 ヤンマ ーディーゼル株式会社内 (72)発明者 北坂 雄治 大阪府大阪市北区茶屋町1番32号 ヤンマ ーディーゼル株式会社内 Fターム(参考) 3D052 AA13 AA16 BB08 BB11 DD01 DD03 EE01 FF01 GG03 GG05 HH01 HH02 HH03 JJ00 JJ08 JJ10 JJ21 JJ22 JJ37

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 油圧−機械式変速機を備え、駆動動力と
    旋回動力とを機械的に結合可能かつ左右の動力輪の回転
    方向を互いに反転可能に構成し、ステアリングハンドル
    の回転操作により旋回を行う車両の油圧−機械式変速機
    において、ステアリングハンドルの切角が増すに従って
    油圧−機械式変速機から出力される駆動動力を減少さ
    せ、該ステアリングハンドルの切角が最大切角近傍に達
    すると油圧−機械式変速機から駆動動力が出力されなく
    なることを特徴とする油圧−機械式変速機における駆動
    動力の出力制御方法。
  2. 【請求項2】 前記油圧−機械式変速機における駆動動
    力の出力制御方法を、車両の走行速度がある一定速度よ
    りも低速である場合に行うことを特徴とする請求項1に
    記載の油圧−機械式変速機における駆動動力の出力制御
    方法。
  3. 【請求項3】 前記油圧−機械式変速機における駆動動
    力の出力制御方法の実施・不実施を、切換手段により切
    換可能に構成したことを特徴とする請求項1又は請求項
    2に記載の油圧−機械式変速機における駆動動力の出力
    制御方法。
JP10306087A 1998-10-26 1998-10-27 油圧−機械式変速機における駆動動力の出力制御方法 Pending JP2000128014A (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10306087A JP2000128014A (ja) 1998-10-27 1998-10-27 油圧−機械式変速機における駆動動力の出力制御方法
CA002347827A CA2347827C (en) 1998-10-26 1999-10-25 Continuously variable transmission
EP99949405A EP1146252B1 (en) 1998-10-26 1999-10-25 Continuously variable transmission
US09/830,293 US6616559B1 (en) 1998-10-26 1999-10-25 Continuously variable transmission
PCT/JP1999/005886 WO2000025041A1 (fr) 1998-10-26 1999-10-25 Transmission variable en continu

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10306087A JP2000128014A (ja) 1998-10-27 1998-10-27 油圧−機械式変速機における駆動動力の出力制御方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000128014A true JP2000128014A (ja) 2000-05-09

Family

ID=17952881

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10306087A Pending JP2000128014A (ja) 1998-10-26 1998-10-27 油圧−機械式変速機における駆動動力の出力制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000128014A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103786602A (zh) * 2014-01-14 2014-05-14 同济大学 基于分布式驱动电动汽车的操纵性改善控制方法
CN105059285A (zh) * 2015-08-12 2015-11-18 江苏大学 基于多智能体的分布式驱动汽车集成控制系统及方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103786602A (zh) * 2014-01-14 2014-05-14 同济大学 基于分布式驱动电动汽车的操纵性改善控制方法
CN105059285A (zh) * 2015-08-12 2015-11-18 江苏大学 基于多智能体的分布式驱动汽车集成控制系统及方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4928239B2 (ja) 作業車
CN102829175B (zh) 作业车的传动切换结构
JP3950358B2 (ja) 作業車の操向装置
JP2010209990A (ja) 作業機
CN103782063B (zh) 变速器装置
JP3936853B2 (ja) 作業車両の変速装置
JP2000128014A (ja) 油圧−機械式変速機における駆動動力の出力制御方法
JP2007298050A (ja) 作業車両の変速制御装置
JP2003130174A (ja) 作業車両の変速装置
JP5534573B2 (ja) 作業機
JP3993764B2 (ja) 変速装置
JP2003301940A (ja) 移動車両の自動変速制御装置
JP2002156038A (ja) 作業車両のhst斜板制御機構
JPH08256519A (ja) 移動農機における操向制御装置
JP2002166846A (ja) 走行車両の走行駆動機構
JP4098903B2 (ja) トラクタの正逆転切替装置
JP3927398B2 (ja) 作業車両の変速装置
JPH11105562A (ja) 作業車両の油圧式変速装置
JPH08205664A (ja) 移動農機の走行伝動装置
JP4889600B2 (ja) 作業車両の変速装置
JPH1159479A (ja) クローラ式作業車における操向制御装置
JP4797599B2 (ja) トロイダル無段変速式トラクタの変速制御装置
JPH0830522B2 (ja) トロイダル形無段変速機を用いた自動変速装置
JPH11113316A (ja) クローラ式車両の操向機構
JP2004175189A (ja) コンバインの走行伝動装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040716

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060328

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060524

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20060808