JP2000125473A - 電力調整装置及びその装置の制御方法 - Google Patents

電力調整装置及びその装置の制御方法

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JP2000125473A
JP2000125473A JP10296416A JP29641698A JP2000125473A JP 2000125473 A JP2000125473 A JP 2000125473A JP 10296416 A JP10296416 A JP 10296416A JP 29641698 A JP29641698 A JP 29641698A JP 2000125473 A JP2000125473 A JP 2000125473A
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winding
voltage
adjustment
power
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Yasuhiro Noro
康宏 野呂
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 装置自身のコストおよび設置スペースの削減
する。 【解決手段】 電力調整装置5は、120°位相が異な
る各相u,v,wに対応してそれぞれ設ける3つの鉄心
に巻回される励磁巻線51u,52v,53wの一方端
を結線して中点を形成し、各励磁巻線51u,52v,
53wの他方端a,b,cを母線2のu,v,wへ接続
し、各励磁巻線51u,52v,53wの他方端a,
b,cに対して各相に対して120°位相が遅れる鉄心
に巻回される第1調整巻線54u,55v,56wを直
列接続し、端部d,e,fに、各相に対して120°位
相が進む鉄心に巻回される第2調整巻線57u,58
v,59wを直列接続し、端部g,h,iを母線1の各
相u,v,wへ接続している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電力系統において
電力の潮流制御に用いられる電力調整装置及びその装置
の制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電力系統において潮流制御の目的
で移相器が用いられている。また、負荷端の電圧制御の
目的で変圧器のタップ制御が用いられる。これら潮流制
御により、特定の電力流通設備の過負荷を防止し、シス
テム全体での送電損失を最小とし、システム全体の最適
化を図ると共に、安定度を向上させ、負荷端での電圧を
一定に維持し、電力供給の信頼性の向上を得るようにし
ている。
【0003】図23は上記する移相器の一例を示すもの
である。
【0004】図において、1、2は電力系統の母線、3
は調整用変圧器、4は直列変圧器であり、調整用変圧器
3は、各々同一の鉄心31a,32a,33aに巻かれ
た巻線31b,31c、巻線32b,32c、巻線33
b,33cを有する変圧器31、32、33から構成さ
れている。
【0005】また、直列変圧器4は、各々同一の鉄心4
1a,42a,43aに巻かれた巻線41b,41c、
巻線42b,42c、巻線43b,43cを有する変圧
器41、42、43から構成されている。
【0006】調整用変圧器3と直列変圧器4を図示する
ように結線することにより、図24に示すように、直列
変圧器4には、調整用変圧器3に電力系統の母線1から
印加される電圧ベクトルAに対して直交する電圧ベクト
ルBが印加されて、母線2側の電圧ベクトルCが構成さ
れる。この結果、母線2の電圧位相は母線1の電圧位相
に対してベクトルCで示すように位相が進むようにな
る。
【0007】電力系統の潮流は、母線電圧の大きさ、母
線間の位相差、母線間のインピーダンスに大きく依存す
ることはよく知られた事実であり、上記する移相器はこ
れらの内、主に位相差を調整することにより潮流の大き
さを調整することができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図23及び
図24に示す移相器は、調整用変圧器3と直列変圧器4
とが、別の鉄心に巻かれる構成であり、設置スペースや
コストの観点から最適な構成とは必ずしもいえない。
【0009】すなわち、調整用変圧器3は、各相毎の鉄
心31a,32a,33aに対して巻線31b,31
c、巻線32b,32c、巻線33b,33cとからな
っている。さらに、直列変圧器4は、調整用変圧器3と
全く別の各相毎の鉄心41a,42a,43aに対して
巻線41b,41c、巻線42b,42c、巻線43
b,43cとからなっている。
【0010】また、移相器のみでは、電力系統の潮流制
御のための電圧制御や無効電力制御が行えない。かかる
場合に、移相器による位相調整と変圧器のタップによる
電圧調整の両者を個々に設けた場合、設置スペース、コ
ストの観点から各々の機器は充分活用されているとはい
えず、改善の余地が大きい。
【0011】そこで、本発明は、位相調整による有効電
力の調整機能に加え電圧調整機能を有すると共に、設置
スペースやコストの面で優れる電力調整装置及びその装
置の制御方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、母線
を異にする交流系統間に接続され、各相毎に設ける鉄心
に巻回された励磁巻線と位相調整用の調整巻線とを有す
るY結線接続による3相変圧器によって系統の間の通過
電力及び電圧を調整する電力調整装置であって、各相の
鉄心に巻回された励磁巻線の一方端を結合して中点を形
成すると共に、各自相の鉄心に対して120°位相が遅
れた他相の鉄心に巻回された各第1調整巻線と、各自相
の鉄心に対して120°位相が進んだ他相の鉄心に巻回
された各第2調整巻線と、各自相の励磁巻線の他方端と
直列接続した直列体を形成し、各自相の励磁巻線の他方
端を一方の系統へ接続し、直列体の端部を他方の系統へ
接続するようにしたものである。この手段によれば、各
相毎の鉄心に巻回された各他方端を一方の系統へ接続
し、この他方端と励磁巻線と各自相より120°位相が
進んだ他相の第2調整巻線と直列に接続し、さらに、各
自相より120°位相が遅れた他相の第2調整巻線とを
直列に接続して、端部を他方の系統へ接続するようにし
たので、系統間で電圧位相の差および電圧の大きさの差
を発生させることができ、これにより通過電力および電
圧を調整することができる。その上、従来に比べ設置ス
ペースとコストの削減が図れる。
【0013】請求項2の発明は、母線を異にする交流系
統間に接続され、各相毎に設ける鉄心に巻回された励磁
巻線と位相調整用の調整巻線とを有するY結線接続によ
る3相変圧器によって系統間の通過電力及び電圧を調整
する電力調整装置であって、各相の鉄心に巻回された励
磁巻線の一方端を結合して中点を形成すると共に、励磁
巻線の他方端と各自相に対して120°位相が進んだ他
相の鉄心に巻回された各第1調整巻線とを直列接続して
一方の系統へ接続し、励磁巻線の他方端と各自相に対し
て120°位相が遅れた他相の鉄心に巻回された各第2
調整巻線とを直列接続して他方の系統へ接続するように
したものである。この手段によれば、各相毎の鉄心に巻
回された各励磁巻線と各自相に対して120°位相が進
んだ他相の鉄心に巻回された第1調整巻線とを直列に接
続して一方の系統へ接続し、各自相に対して120°位
相が遅れた他相の第2調整巻線と直列に接続して、他方
の系統へ接続するので、これらの系統間には電圧位相の
差および電圧の大きさの差を発生させることにより、通
過電力および電圧を調整することができる。その上、従
来に比べ設置スペースとコストの削減が図れる。
【0014】請求項3の発明は、母線を異にする交流系
統間に接続され、各相毎に設ける鉄心に巻回された励磁
巻線と位相調整用の調整巻線とを有するY結線接続によ
る3相変圧器によって系統間の通過電力及び電圧を調整
する電力調整装置であって、各相の鉄心に巻回された励
磁巻線の一方端を結合して中点を形成すると共に、励磁
巻線の他方端を一方の系統へ接続し、励磁巻線の他方端
と各自相の鉄心に巻回された各第1調整巻線と各自相に
対して120°位相が進んだ他相の鉄心に巻回された各
第2調整巻線とを直列接続して他方の系統へ接続するよ
うにしたものである。この手段によれば、各相の鉄心に
巻回された各励磁巻線が一方の系統へ接続され各励磁巻
線の鉄心に巻回される各第1調整巻線と各自相に対して
120°位相が進む他相の鉄心に巻回される各第2調整
巻線とが直列接続されて他方の系統へ接続されるので、
系統間の電圧位相及び電圧を調整することができる。そ
の上、従来に比べ設置スペースとコストの削減が図れ
る。
【0015】請求項4の発明は、母線を異にする交流系
統間に接続され、各相毎に設ける鉄心に巻回された励磁
巻線と位相調整用の調整巻線とを有するY結線接続によ
る3相変圧器によって系統間の通過電力及び電圧を調整
する電力調整装置であって、各相の鉄心に巻回された励
磁巻線の一方端を結合して中点を形成すると共に、各相
の鉄心に巻回される励磁巻線に設ける所定のタップから
延設して一方の系統へ接続し、励磁巻線の他方端と各自
相に対して位相が120°進んだ他相の鉄心に巻回され
る調整巻線、あるいは、各自相に対して位相が120°
遅れた他相の調整巻線とを直列接続して他方の系統へ接
続するようにしたものである。この手段によれば、各励
磁巻線に設けられるタップからの線が一方の系統へ接続
される一方、各励磁巻線と各自相に対して位相が進んだ
他相の鉄心に巻回される調整巻線、あるいは、各自相に
対して位相が遅れた他相の調整巻線とを直列接続して他
方の系統へ接続するので、系統間の電圧位相及び電圧の
大きさ可変とでき、通過電力量及び電圧を調整すること
ができる。その上、従来に比べ設置スペースとコストの
削減が図れる。
【0016】請求項5の発明は、請求項1乃至請求項4
記載のいずれかの電力調整装置において、各調整巻線
は、それぞれ複数の巻線とこれら巻線を任意に接続可能
とするスイッチとから構成し、一方の系統と他方の系統
間の電圧位相差及び電圧差を所望の値に可変可能とする
ようにしたものである。この手段によれば、各々の調整
巻線は、さらに小さな電圧を発生する複数の巻線及びこ
れらの巻線出力を選択するためのスイッチから構成さ
れ、スイッチの選択により系統間に発生させる電圧位相
の差および電圧の大きさの差を可変とし、これにより通
過電力調整量および電圧調整量を可変とすることができ
る。
【0017】請求項6の発明は、請求項5記載のいずれ
かの電力調整装置において、各調整巻線は、それぞれ複
数のタップとこれらタップを任意に選択可能とするスイ
ッチで構成し、一方の系統と他方の系統間の電圧位相差
及び電圧差を所望の値に可変可能とするようにしたもの
である。この手段によれば、複数のタップとタップの出
力を選択するスイッチの選択により系統間に発生させる
電圧位相の差および電圧の大きさの差を可変とし、これ
により通過電力調整量および電圧調整量を可変とするこ
とができる。
【0018】請求項7の発明は、請求項5記載のいずれ
かの電力調整装置において、各調整巻線は、それぞれ巻
線比が異なる複数のタップとこれらタップを任意に選択
可能とするスイッチで構成し、一方の系統と他方の系統
間の電圧位相差及び電圧差を所望の値に可変可能とする
ようにしたものである。この手段によれば、巻数比が異
なる複数のタップの入出力を選択するスイッチの選択に
より系統間に発生させる電圧位相の差および電圧の大き
さの差を可変とし、これにより通過電力調整量および電
圧を可変とすることができる。
【0019】請求項8の発明は、請求項5記載の電力調
整装置において、各調整巻線は、それぞれ巻線比が異な
る複数の巻線とこれら巻線を任意に選択可能とするスイ
ッチで構成し、一方の系統と他方の系統間の電圧位相差
及び電圧差を所望の値に可変可能とするようにしたもの
である。この手段によれば、巻数比が異なる複数の巻線
の入出力を選択するブリッジ構成のスイッチの開閉によ
り系統間に発生させる電圧位相の差および電圧の大きさ
の差を可変とし、これにより通過電力調整量および電圧
調整量を可変とすることができる。
【0020】請求項9の発明は、請求項5乃至請求項8
記載のいずれかの電力調整装置において、各調整巻線の
それぞれのスイッチは、全部、あるいは、一部を半導体
スイッチによって構成し、一方の系統と他方の系統間の
電圧位相差及び電圧差を所望の値に可変可能とするよう
にしたものである。この手段によれば、調整用巻線を構
成するスイッチの一部または全部を半導体スイッチを用
いて構成するので、より高速に、系統間に発生させる電
圧位相の差および電圧の大きさの差を可変とし、これに
より通過電力調整量および電圧調整量を可変とすること
ができる。また、機械的なスイッチでないので、信頼性
を向上させることができる。
【0021】請求項10の発明は、請求項1乃至請求項
3記載のいずれかの電力調整装置において、各励磁巻線
は、各相の励磁電圧を任意に可変可能とするタツプを有
するようにしたものである。この手段によれば、各相の
励磁電圧を可変とするので、請求項1の発明の作用に加
え、従来に比べ設置スペース及び装置のコストの削減を
一層図ることができる。
【0022】請求項11の発明は、請求項1乃至請求項
3記載のいずれかの電力調整装置において、各相の鉄心
に巻回される各励磁巻線は、各系統に対応させる一次励
磁巻線と二次励磁巻線とからなり、一次励磁巻線と二次
励磁巻線とは磁束を鎖交させると共に、各系統に対応す
る発生励磁電圧を異なるようにすることを特徴とする。
この手段によれば、請求項1の発明の作用に加え、各相
の励磁巻線を各系統に対応して別々の巻線としたので、
両系統間の絶縁がされる。
【0023】請求項12の発明は、母線を異にする交流
系統間に接続され、各相毎に設ける鉄心に巻回された励
磁巻線と、この励磁巻線に対して位相を調整可能とする
結線を行う調整巻線とを有する3相変圧器によって系統
の間の通過電力及び電圧を調整する電力調整装置の制御
方法であって、励磁巻線と調整巻線の双方、または、い
ずれか一方の巻線量を任意に可変可能として系統間の通
過電力及び電圧を所望の値に可変させるようにしたもの
である。この手段によれば、系統の状態に応じて通過電
力調整量及び電圧調整量を可変とする制御方法の実施が
でき、この制御方法を利用することにより、送電損失の
最小化や負荷端の電圧維持の面で、最適な運用を行うこ
とができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。
【0025】図1は、本発明の第1実施の形態を示す電
力調整装置の構成図であって、従来技術を示す図23と
同一符号は、同一部分または相当部分を示している。
【0026】図1において、母線1の各相u,v,wと
母線2の各相u,v,wに対して、これらの間に電力調
整装置5を接続して構成している。電力調整装置5は、
120°位相が異なる各相u,v,wに対応してそれぞ
れ設ける図示省略する3つの鉄心に巻回される励磁巻線
51u,52v,53wの一方端を結線して中点Oを形
成している。
【0027】そして、各励磁巻線51u,52v,53
wの他方端a,b,cを母線2のu,v,wへ各接続
し、さらに、各励磁巻線51u,52v,53wの他方
端a,b,cに対して各相u,v,wに対して120°
位相が遅れる鉄心に巻回される第1調整巻線54u,5
5v,56wを直列接続し、端部d,e,fに、さら
に、各相u,v,wに対して120°位相が進む鉄心に
巻回される第2調整巻線57u,58v,59wを直列
接続し、端部g,h,iを母線1の各相u,v,wへ接
続している。
【0028】例えば、u相について説明すると、u相に
対応する図示しない鉄心には、励磁巻線51u(この添
字uはu相の鉄心に巻回された励磁巻線を意味する)が
巻回されて一端が中点Oへ接続し、他方端aは、母線2
のuへ接続している。
【0029】そして、励磁巻線51uの他方端aには、
v相の鉄心に巻回された第1調整巻線55v(この添字
vはv相の鉄心に巻回された第1調整巻線を意味する)
を直列接続している。さらに、上記第1調整巻線55v
の端部dには、w相の鉄心に巻回された第2調整巻線5
9w(この添字wは、w相の鉄心に巻回される第2調整
巻線を意味する)を直列接続してその端部gを母線1の
uへ接続している。このようにu相と同様の構成によっ
てv相,w相につていも結線がされている。
【0030】次に、直列に接続された巻線51u,55
v,59wを例に動作を説明する。
【0031】励磁巻線51uには、母線2側の電圧がそ
のまま印加されており、これを図2に示すようにベクト
ルDで示すものとする。巻線55vは、励磁巻線52v
と同じ鉄心に巻かれており、図1の結線では、図2のベ
クトルEで示すようにベクトルDより60°位相が進ん
だ電圧を発生している。
【0032】さらに、巻線59wは、励磁巻線53wと
同じ鉄心に巻かれており、図1の結線では、図2のベク
トルFで示すようにベクトルDより120°位相が進ん
だ電圧を発生している。従って、巻線51u,55v,
59wを直列に接続した母線1側には、ベクトルGで示
すように、ベクトルDと大きさはほぼ同一で、位相が進
んだ電圧が発生する。
【0033】他の相v,wについても、同様の作用によ
り、母線1側には母線2側より位相が進んだ電圧が発生
する。この結果、従来の技術で説明した移相器と同様、
母線1、母線2間に電圧位相差を発生することができ、
通過潮流を調整することができる。以上により、電力調
整装置5は移相器と同じ動作をする。
【0034】なお、二つの調整用巻線の接続の極性を逆
向きにすれば、母線1側には母線2側より位相が遅れた
電圧が発生することは明らかである。
【0035】また、調整用巻線55vの接続の極性は図
1と同一にして、調整用巻線59wの接続の極性のみを
逆向きにすると、巻線51u,55v,59wを直列に
接続した母線1側には、図3に示すように、ベクトルG
で示すように、ベクトルDと位相は同一で、大きさが大
きい電圧が発生する。この場合は、電力調整装置5は母
線1と母線2の間に電圧差を発生させるので、変圧器の
タップと同じ動作となる。さらに、双方の調整用巻線の
接続の極性を逆向きにすることにより、母線1側には母
線2側より同一の位相で大きさの小さい電圧を発生する
ことは明らかである。
【0036】このように第1実施の形態によれば、各相
毎に各鉄心に巻かれた一つの励磁用巻線と二つの調整用
巻線を有する3相変圧器において、第1調整巻線は12
0°位相が進んだ相の励磁巻線と直列に接続し、第2の
調整用巻線は120°位相が遅れた相の励磁巻線および
調整用巻線と直列に接続することにより、電力調整装置
の接続された母線間の位相または電圧を調整でき、通過
電力を調整するという効果を有する。また、本実施の形
態の電力調整装置は鉄心が各相毎に一つで済むため、装
置自身のコストおよび設置スペースの削減効果が期待で
きる。
【0037】図4は、本発明の第2実施の形態であっ
て、第1実施の形態を示す図1と同一符号は、同一部分
または相当部分を示している。
【0038】図4において、電力調整装置5は、120
°位相の異なる各相u,v,wに対応してそれぞれ設け
る図示省略する3つの鉄心に巻回される励磁巻線51
u,52v,53wの一方端を結線して中点Oを形成し
ている。
【0039】そして、各励磁巻線51u,52v,53
wの他方端a,b,cと各位相u,v,wに対して12
0°位相が進む他相の鉄心に巻回される第1調整巻線5
7u,58v,59wを直列接続して端部d,e,fを
母線2のu,v,wへ接続している。
【0040】また、各励磁巻線51u,52v,53w
の前述した他方端a,b,cと各位相u,v,wに対し
て位相が120°遅れる他相の鉄心に巻回される第2調
整巻線54u,55v,56wとを直列接続してその端
部g,h,iを母線1のu,v,wへ接続している。
【0041】例えば、u相について説明すると、u相に
対応する図示しない鉄心には、励磁巻線51u(この添
字uはu相の鉄心に巻回された励磁巻線を意味する)が
巻回されて一方端が中点Oへ接続し、他方端aはw相の
鉄心に巻回される第1調整巻線59w(この添字はw相
の鉄心に巻回された第1調整巻線を意味する)と直列接
続して、その端部dが母線2のuへ接続している。ま
た、他方端aは、v相の鉄心に巻回される第2調整巻線
55v(この添字はv相の第2調整巻線を意味する)と
直列接続してその端部gが母線2のvへ接続している。
このことは、u相,w相でも同様である。
【0042】次に、母線1、2間に接続された巻線51
u,55v,59wを例に動作を説明する。
【0043】励磁巻線51uに印加される電圧を図5の
ベクトルDで示し、これを基準に説明する。巻線55v
は、励磁巻線52vと同じ鉄心に巻かれており、図4の
結線では、図5のベクトルEで示すようにベクトルDよ
り60°位相が進んだ電圧を発生している。
【0044】さらに、巻線59wは、励磁巻線53wと
同じ鉄心に巻かれており、図4の結線では、図5のベク
トルFで示すようにベクトルDより60°位相が遅れた
電圧を発生している。従って、巻線51u,55vを直
列に接続した母線1側にはベクトルGで示す電圧が発生
する。また、巻線51u,59wを直列に接続した母線
2側には、ベクトルKで示すようにベクトルGと大きさ
はほぼ同一で、位相が遅れた電圧が発生する。
【0045】他の相についても、同様の作用により、母
線1側には母線2側より位相が進んだ電圧が発生する。
この結果、従来の技術で説明した移相器と同様、母線
1、母線2間に電圧位相差を発生することができ、通過
潮流を調整することができる。以上により、電力調整装
置5は移相器と同じ動作をする。
【0046】なお、二つの調整用巻線の接続の極性を逆
向きにすることにより、母線1側には母線2側より位相
が遅れた電圧が発生することは明らかである。
【0047】また、調整用巻線55vの接続の極性は図
4と同一にして、調整用巻線59wの接続の極性を逆向
きにすると、巻線51u,55vを直列に接続した母線
1側には、図6のベクトルGに示すように、ベクトルD
より位相が進み大きさが大きい電圧が発生し、巻線5
1、59を直列に接続した母線2側には、ベクトルKで
示すように、ベクトルDより位相が進み大きさが小さい
電圧が発生する。
【0048】この場合は、母線1と母線2の間に電圧差
を発生させるので、電力調整装置5は変圧器のタップと
同じ動作となる。
【0049】なお、双方の調整用巻線の接続の極性を逆
向きにすることにより、母線1側には母線2側より同一
の位相で大きさの小さい電圧を発生することは明らかで
ある。
【0050】このように第2実施の形態によれば、各相
毎に一つの鉄心に巻かれた一つの励磁用巻線と二つの調
整用巻線を有する3相変圧器において、第1の調整用巻
線は120°位相が進んだ相の励磁巻線と直列に接続
し、第2の調整用巻線は120°位相が遅れた相の励磁
巻線と直列に接続することにより、電力調整装置の接続
された母線間の位相または電圧を調整でき、通過電力を
調整するという効果を有する。また、本実施の形態の電
力調整装置は鉄心が各相毎に一つで済むため、装置自身
のコストおよび設置スペースの削減効果が期待できる。
【0051】図7は、本発明の第3実施の形態であっ
て、第1実施の形態を示す図1と同一符号は、同一部分
または相当部分を示している。
【0052】図7において、電力調整装置5は、120
°位相の異なる各相u,v,wに対応してそれぞれ設け
る図示省略する3つの鉄心に巻回される励磁巻線61
u,62v,63wの一方端を結線して中点Oを形成し
ている。
【0053】そして、各励磁巻線61u,62v,63
wの他方端a,b,cと母線2のu,v,wへ接続して
いる。
【0054】また、各励磁巻線61u,62v,63w
の前述した他方端a,b,cと自相の鉄心に巻回される
同相となる第1調整巻線64u,65v,66wとを直
列接続してその端部d,e,fと、さらに、各相u,
v,wに対して位相が120°進む他相の鉄心に巻回さ
れる第2調整巻線67u,68v,69wとを直列接続
してその端部g,h,iを母線1のu,v,wへ接続し
ている。
【0055】例えば、u相について説明すると、u相に
対応する図示しない鉄心には、励磁巻線61u(この添
字uはu相の鉄心に巻回された励磁巻線を意味する)が
巻回されて一方端が中点Oへ接続し、他方端aは母線2
のu,v,wへ接続している。そして、他方端aと同相
である同じ鉄心に巻回される第1調整巻線64u(この
添字uはu相の鉄心に巻回された第1調整巻線を意味す
る)と直列接続して、その端部dとw相の鉄心に巻回さ
れる第2調整巻線69w(この添字wはw相の第2調整
巻線を意味する)と直列接続してその端部gが母線2の
uへ接続している。このことは、u相,w相でも同様で
ある。
【0056】次に、母線1、2間に接続された巻線61
u,64v,69wを例に動作を説明する。
【0057】励磁巻線61uに印加される母線2側の電
圧を図8のベクトルDで示し、これを基準に説明する。
調整用巻線64vは、励磁巻線61uと同じ鉄心に巻か
れており、図7の結線では、図8のベクトルEで示すよ
うにベクトルDと同相の電圧を発生している。
【0058】さらに、調整用巻線69wは、励磁巻線6
3wと同じ鉄心に巻かれており、図7の結線では、図8
のベクトルFで示すようにベクトルDより120°位相
が進んだ電圧を発生している。従って、巻線61u,6
4v,69wを直列に接続した母線1側にはベクトルG
で示すようにベクトルDと大きさはほぼ同一で、位相が
進んだ電圧が発生する。他の相についても、同様の作用
により、母線1側には母線2側より位相が進んだ電圧が
発生する。
【0059】これにより、従来の技術で説明した移相器
と同様、母線1、母線2間に電圧位相差を発生すること
ができ、通過潮流を調整することができる。以上によ
り、電力調整装置5は移相器と同じ動作をする。
【0060】なお、二つの調整用巻線の接続の極性を逆
向きにすることにより、母線1側には母線2側より位相
が遅れた電圧が発生することは明らかである。
【0061】また、調整用巻線69wは直列に接続せず
に、調整用巻線64wのみ励磁用巻線61uと直列に接
続すると、図9に示すように、巻線61u,64vを直
列に接続した母線1側には、ベクトルGで示すように、
ベクトルDと同相で大きさが大きい電圧が発生する。こ
の場合は、電力調整装置5は変圧器のタップと同じ動作
となる。
【0062】なお、調整用巻線64uの接続の極性を逆
向きにすることにより、母線1側には母線2側と同位相
で大きさの小さい電圧を発生することは明らかである。
【0063】このように第3実施の形態によれば、各相
毎に一つの鉄心に巻かれた一つの励磁用巻線と二つの調
整用巻線を有する3相変圧器において、第1の調整用巻
線は自相の励磁用巻線と直列に接続し、第2の調整用巻
線は120°位相が遅れた相の励磁用巻線および調整用
巻線と直列に接続することにより、電力調整装置の接続
された母線間の位相または電圧を調整でき、通過電力を
調整するという効果を有する。また、本実施の形態の電
力調整装置は鉄心が各相毎に一つで済むため、装置自身
のコストおよび設置スペースの削減効果が期待できる。
【0064】図10は、本発明の第4実施の形態であっ
て、第1実施の形態を示す図1と同一符号は、同一部分
または相当部分を示している。
【0065】図10において、電力調整装置5は、12
0°位相の異なる各相u,v,wに対応してそれぞれ設
ける図示省略する3つの鉄心に巻回される励磁巻線61
1u,621v,631wの一方端を結線して中点Oを
形成している。
【0066】そして、各励磁巻線61u,61v,61
wの所定位置にタップa,b,cを有し、タップa,
b,cから母線2のu,v,wへ接続している。
【0067】また、各励磁巻線611u,621v,6
31wの他方端d,e,fと各位相u,v,wに対して
位相が120°進む他相の鉄心に巻回される第1調整巻
線67u,68v,69wとを直列接続してその端部
g,h,iを母線1のu,v,wへ接続している。
【0068】例えば、u相について説明すると、u相に
対応する図示しない鉄心には、励磁巻線611u(この
添字uはu相の鉄心に巻回された励磁巻線を意味する)
が巻回されて一方端が中点Oへ接続し、励磁巻線611
uの所定位置のタップaが母線2のuへ接続している。
励磁巻線611vの他方端dはw相の鉄心に巻回される
第1調整巻線69w(この添字はw相の鉄心に巻回され
た第1調整巻線を意味する)と直列接続して、その端部
gが母線1のuへ接続している。
【0069】次に、母線1、2間に接続された巻線61
1u、69wを例に動作を説明する。
【0070】励磁巻線611uのタップa位置に印加さ
れる母線2側の電圧を図11のベクトルDで示し、これ
を基準に説明する。励磁巻線611uの端部には、図1
1のベクトルEで示すようにベクトルDと同相の電圧が
印加されている。
【0071】さらに、調整用巻線69wは、励磁巻線6
31wと同じ鉄心に巻かれており、図10の結線では、
図11のベクトルFで示すようにベクトルDより120
°位相が進んだ電圧を発生している。従って、巻線61
1u、69wを直列に接続した母線1側には、ベクトル
Gで示すようにベクトルDより位相が進んだ電圧が発生
し、このときのベクトルの大きさは励磁用巻線のタップ
の大きさに依存する。すなわち、タップの位置を適切に
設定することにより、ベクトルDの大きさとベクトルG
の大きさをほぼ同じに設定することも可能であるし、変
圧器と同じように定格電圧を変化させることも可能であ
る。
【0072】他の相についても、同様の作用により、母
線1側には母線2側より位相が進んだ電圧が発生し、電
圧の大きさも変化する。以上により、電力調整装置5は
移相器および変圧器と同じ動作をする。
【0073】なお、調整用巻線69wの接続の極性を逆
向きにし、励磁用巻線611uのタップ位置を適切に設
定することにより、母線1側には母線2側より位相が遅
れた電圧が発生することは明らかである。
【0074】このように第4実施の形態によれば、各相
毎に一つの鉄心に巻かれたタップを有する励磁用巻線と
調整用巻線を有する3相変圧器において、調整用巻線は
120°位相が遅れた相の励磁用巻線と直列に接続する
ことにより、電力調整装置の接続された母線間の位相お
よび電圧を調整でき、通過電力を調整するという効果を
有する。また、本実施の形態の電力調整装置は鉄心が各
相毎に一つで済むため、装置自身のコストおよび設置ス
ペースの削減効果が期待できる。
【0075】図12は、本発明の第5実施の形態を示す
電力調整装置の一部である調整用巻線の構成を示す図で
ある。
【0076】第1実施の形態乃至第4実施の形態で述べ
た調整用巻線54u〜59wおよび64u〜69wは、
図12に示すように、さらに小さな電圧を発生する複数
の巻線7およびこれらの巻線出力を選択するためのスイ
ッチ8から構成される。なお、図12では、図1に対応
させている。
【0077】スイッチ8の切り替えにより、巻線7a〜
7nの出力の組み合わせを選択することにより、調整用
巻線54uの両端c,fの発生電圧を可変とすることが
できる。この結果、母線1と母線2間の電圧位相差およ
び電圧差を可変とすることができ、通過電力調整量およ
び電圧調整量を可変とすることができる。
【0078】このように第5実施の形態によれば、電力
系統の状態に応じて、電力調整装置5の通過電力調整量
および電圧調整量を可変とすることができ、送電損失最
小化や負荷端の電圧維持の面で、より、最適な運用を行
うことができる。
【0079】図13は、本発明の第6実施の形態を示す
電力調整装置の一部である調整用巻線の構成を示す図で
ある。
【0080】第6実施の形態は、第1実施の形態乃至第
4実施の形態で述べた調整用巻線54u〜59wおよび
64u〜69w等について、図13に示すように、複数
のタップを有する巻線71およびタップの出力を選択す
るためのスイッチ81とから構成したものである。な
お、図13では、図1に対応させている。
【0081】この構成により、スイッチ81を切り替え
ると、巻線71の出力タップ71a〜71nの選択がさ
れ、調整用巻線54uの発生電圧を可変とすることがで
きる。この結果、母線1と母線2間の電圧位相差および
電圧差を可変とすることができ、通過電力調整量および
電圧調整量を可変とすることができる。
【0082】このように第6実施の形態によれば、電力
系統の状態に応じて、電力調整装置5の通過電力調整量
および電圧調整量を可変とすることができ、送電損失最
小化や負荷端の電圧維持の面で、より、最適な運用を行
うことができる。
【0083】図14は、本発明の第7実施の形態を示す
電力調整装置の一部である調整用巻線の構成を示す図で
ある。
【0084】第7実施の形態は、第5実施の形態で述べ
た調整用巻線54u〜59wおよび64u〜69wにつ
いて、図14に示すように、巻数比が異なる複数のタッ
プを有する巻線72およびタップの出力を選択するため
のスイッチ82とから構成したものである。
【0085】ここで、巻線72は、例えば、巻数比が
1:3:2となる部分巻線721、722、723から
構成され、スイッチ82は、図14に示すようにスイッ
チ821から826で構成・結線されている。
【0086】この構成で、スイッチ82の切り替える
と、巻線72の出力タップが選択され、調整用巻線54
uの発生電圧を可変とすることができる。例えば、スイ
ッチ821と823を閉じ、残りのスイッチは開放する
と、調整用巻線54uでは部分巻線721の電圧のみ発
生する。この電圧の大きさを基準とする。次に、スイッ
チ824と826を閉じ、残りのスイッチは開放する
と、調整用巻線54uでは部分巻線723の電圧のみ発
生する。この場合の電圧の大きさは基準に対して2倍と
なる。
【0087】以下、同様にスイッチ821と826を閉
じ、残りのスイッチは開放すると、調整用巻線54uで
は部分巻線721〜723の全ての電圧が発生し、この
場合の電圧の大きさは基準に対して6倍となる。
【0088】以上のように、調整用巻線54uの出力電
圧を可変とすることで、母線1と母線2間の電圧位相差
および電圧差を可変とすることができ、通過電力調整量
および電圧調整量を可変とすることができる。
【0089】なお、図15に示すように、二つのスイッ
チ827、828を追加することにより、逆方向の電圧
調整が可能となる。
【0090】すなわち、スイッチ827、828を閉
じ、残りのスイッチは開放すると、調整用巻線54uで
は部分巻線721〜723の全ての電圧が発生し、この
場合の電圧の大きさは基準に対して6倍となり、極性は
図14の場合と逆方向となる。この結果、スイッチ82
の選択で電圧の大きさを基準値から6倍の範囲で調整で
きる。
【0091】このように第7実施の形態によれば、電力
系統の状態に応じて、電力調整装置5の通過電力調整量
および電圧調整量を可変とすることができ、送電損失最
小化や負荷端の電圧維持の面で、より、最適な運用を行
うことができる。また、調整用巻線は少ないタップ数で
細かい調整ができるようになり、構造が簡単になる。
【0092】図16は、本発明の第8実施の形態を示す
電力調整装置の一部である調整用巻線の構成を示す図で
ある。
【0093】第8実施の形態は、第5実施の形態で述べ
た調整用巻線54u〜59wおよび64u〜69w等に
ついて、図16に示すように、巻数比が異なる複数の巻
線73および巻線73の入出力を選択するためのブリッ
ジ構成のスイッチ群83から構成したものである。
【0094】ここで、巻線73は、例えば巻数比が1:
3:9となる部分巻線731、732、733から構成
され、スイッチ83は図16に示すようにスイッチ83
1から842で構成・結線されている。
【0095】この構成で、スイッチ83の切り替えによ
り、巻線73の入出力が選択され、調整用巻線54uの
発生電圧を可変とすることができる。例えば、スイッチ
831と838〜842を閉じ、残りのスイッチは開放
すると、調整用巻線54uでは部分巻線731の電圧の
み発生する。この電圧の大きさを基準とする。
【0096】次に、スイッチ837と832〜836を
閉じ、残りのスイッチは開放すると、調整用巻線54u
では部分巻線731の電圧のみ発生する。この場合の電
圧の大きさは基準と同じであるが、逆極性となる。
【0097】さらに、スイッチ831〜833と840
〜842を閉じ、残りのスイッチは開放すると、調整用
巻線54uでは部分巻線732の電圧のみ発生する。こ
の電圧の大きさは基準に対して3倍となる。
【0098】次に、スイッチ837と832、833お
よび840〜842を閉じ、残りのスイッチは開放する
と、調整用巻線54uでは部分巻線731と732の電
圧が発生する。この場合の電圧の大きさは部分巻線73
1が逆極性で基準と同じ、部分巻線732が基準の3倍
であるから、全体では基準の(−1+3=)2倍とな
る。
【0099】以下、同様に、スイッチ831、838、
833、840、835、842を閉じ、残りのスイッ
チは開放すると、調整用巻線54uでは部分巻線731
〜733の全ての電圧が発生し、この場合の電圧の大き
さは基準に対して(1+3+9=)13倍となる。
【0100】本実施の形態では、調整用巻線54uにお
いて、スイッチ83の切替により、基準となる巻線73
1の電圧の−13倍から13倍の範囲で電圧を調整でき
る。これにより、調整用巻線54uの出力電圧を可変と
することで、母線1と母線2間の電圧位相差および電圧
差を可変とすることができ、通過電力調整量および電圧
調整量を可変とすることができる。
【0101】このように第8実施の形態によれば、電力
系統の状態に応じて、電力調整装置5の通過電力調整量
および電圧調整量を可変とすることができ、送電損失最
小化や負荷端の電圧維持の面で、より、最適な運用を行
うことができる。また、調整用巻線は少ない巻線数で細
かい調整ができるようになり、構造を簡単にすることが
できる。
【0102】図17は、本発明の第9実施の形態を示す
電力調整装置の一部である調整用巻線を構成するスイッ
チの一部を示す図である。
【0103】第9実施の形態は、第5実施の形態乃至第
8実施の形態で述べた調整用巻線54u〜59wおよび
64u〜69w等のスイッチ8、81、82、83を半
導体スイッチを用いて構成したものである。なお、図1
7は図16のスイッチ831、832、837、838
を逆方向で並列に接続した半導体スイッチ(サイリス
タ)91〜98で構成する例を示している。
【0104】この構成で、サイリスタ91、93のゲー
トにオン信号を与えることにより、スイッチ831は閉
状態となり、ゲート信号を停止することによりスイッチ
831は開状態となる。同様に他のスイッチ832、8
37、838も構成するサイリスタのゲート信号によっ
て開閉状態を切り替えることができる。
【0105】これによって、第5実施の形態から第8実
施の形態のスイッチの全部または一部を半導体スイッチ
で置き換えても、同様の作用となる。この結果、母線1
と母線2間の電圧位相差および電圧差を可変とすること
ができ、通過電力調整量および電圧調整量を可変とする
ことができる。
【0106】このように第9実施の形態によれば、電力
系統の状態に応じて、電力調整装置5の通過電力調整量
および電圧調整量を可変とすることができ、送電損失の
最小化や負荷端の電圧維持の面で、より最適な運用を行
うことができる。また、半導体スイッチは機械式のスイ
ッチ等に比べて高速で動作することが可能であるため、
電力系統側の状態に応じて高速に通過電力調整量や電圧
調整量を可変とすることができる。
【0107】なお、図17で示した半導体スイッチは、
サイリスタを用いているが、トランジスタやゲートター
ンオフサイリスタなど、スイッチング機能を持つ半導体
であれば、個々のスイッチ831、832、837、8
38をそれぞれ適切な半導体スイッチに置き換える構成
で、本実施の形態と同一の作用、効果を得ることができ
る。
【0108】図18は、本発明の第10実施の形態を示
す電力調整装置の構成図であって、図1と同一の要素は
同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
【0109】図18が図1と異なる点は、励磁用巻線5
11u,521v,531wがタップを有し、2次(母
線2側)定格電圧が1次(母線1側)定格電圧と異なる
点である。
【0110】この構成は、電力調整装置5が変圧器と同
等の機能をさらに有し、母線1側と母線2側との間の電
圧の変圧作用が行われる。
【0111】このように第10実施の形態によれば、第
1実施の形態の効果に加えて、変圧器の機能をさらに有
するため、装置自身のコストおよび設置スペースの一層
の削減効果が期待できる。
【0112】なお、本実施の形態は、第1実施の形態の
励磁用変圧器にタップを設ける例で説明したが、本発明
の第4実施の形態を除く第1実施の形態から第10実施
の形態のいずれに適用しても、同一の作用・効果を有す
ることは明らかである。
【0113】図19は、本発明の第11実施の形態を示
す電力調整装置の構成図であって、図1と同一の要素は
同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
【0114】図19が図1と異なる点は、2次巻線51
2u、522v、532wが追加されており、2次(母
線2側)定格電圧が1次(母線1側)定格電圧と異なる
点である。
【0115】この構成で、電力調整装置5が変圧器と同
等の機能をさらに有し、母線1側と母線2側とで電圧の
変圧作用が行われる。
【0116】このように第11実施の形態によれば、第
1実施の形態の効果に加えて、母線間を絶縁し、変圧器
の機能をさらに有するため、装置自身のコストおよび設
置スペースの一層の削減効果が期待できる。
【0117】なお、本実施の形態は、第1実施の形態の
励磁用変圧器に2次巻線を設ける例で説明したが、本発
明の第4実施の形態を除く第1実施の形態乃至第10実
施の形態のいずれに適用しても、同一の作用・効果を有
することは明らかである。
【0118】図20は、本発明の第12実施の形態を示
す電力調整装置の制御方法を説明する図である。
【0119】第12実施の形態は、第5実施の形態乃至
第9実施の形態で述べた調整用巻線54u〜59wおよ
び64u〜69wについて、電力調整装置の制御方法に
関するものである。
【0120】図20において、ベクトルDは母線2側の
電圧ベクトルでこれを基準とする。ベクトルE、Fはそ
れぞれ調整用巻線55v,59wで発生する電圧ベクト
ルで、ベクトルGは母線1側の電圧ベクトルである。
【0121】第5実施の形態から第9実施の形態で述べ
たように、調整用巻線の出力電圧はスイッチ80〜83
の切り替えにより、可変とすることができる。この変化
範囲は、調整用巻線55v、59wの出力電圧ベクトル
E、Fの大きさが最小(零)の場合、ベクトルGはベク
トルDに一致する。
【0122】逆に、最大の場合、調整用巻線55vで大
きさHの電圧ベクトルEを発生させ、調整用巻線59w
で大きさJの電圧ベクトルFを発生させると、ベクトル
Gは点Pを示す。ここで、ベクトルEとベクトルFの大
きさをそれぞれ可変とすることにより、領域1で示す菱
形で囲まれた任意の点をベクトルGは発生することがで
きる。
【0123】同様に、調整用巻線59wで発生する電圧
ベクトルFの極性を逆向きにすることで領域IIで示した
菱形で囲まれた任意の点をベクトルGは軌跡する。
【0124】また、調整用巻線55uで発生する電圧ベ
クトルEの極性を逆向きにすると、領域4で示した菱形
で囲まれた任意の点をベクトルGは軌跡する。
【0125】また、調整用巻線55vおよび59wで発
生する電圧ベクトルE、Fの両者の極性を逆向きにする
と、領域IIIで示した菱形で囲まれた任意の点を、ベク
トルGは軌跡する。
【0126】この結果、母線1と母線2間の電圧位相差
および電圧差を図中PQRSで囲まれた範囲で可変とするこ
とができ、通過電力調整量および電圧調整量を可変とす
ることができる。
【0127】このように第12実施の形態によれば、電
力系統の状態に応じて、電力調整装置5の通過電力調整
量および電圧調整量を可変とすることができ、この制御
方法を利用することにより、送電損失の最小化や負荷端
の電圧維持の面で、最適な運用を行うことができる。
【0128】図21は、本発明の第12実施の形態の他
実施の形態を示す電力調整装置の制御方法を説明する図
である。
【0129】第5実施の形態乃至第9実施の形態で述べ
た調整用巻線54u〜59wおよび64u〜69w等
は、各々複数の(タップを有する)巻線および巻線の出
力(またはタップ)を選択するためのスイッチから構成
され、電圧位相差および電圧差を可変とすることができ
るが、第2実施の形態の電力調整装置を例にこの制御方
法を説明する。
【0130】図21において、ベクトルDは励磁巻線5
1uの電圧ベクトルでこれを基準とする。ベクトルE、
Fはそれぞれ調整用巻線55v、59wで発生する電圧
ベクトルで、ベクトルGは母線1側の電圧ベクトル、ベ
クトルKは母線2側の電圧ベクトルである。
【0131】この構成で、第5実施の形態乃至第9実施
の形態で述べたように、調整用巻線の出力電圧はスイッ
チ80〜83の切り替えにより、可変とすることができ
る。この変化範囲は、調整用巻線55v、59wの出力
電圧ベクトルE、Fの大きさが最小(零)の場合、ベク
トルG、KはベクトルDに一致する。
【0132】逆に、最大の場合、調整用巻線55vで大
きさHの電圧ベクトルEを発生させ、調整用巻線59w
で大きさJの電圧ベクトルFを発生させると、ベクトル
Gは点Tを示し、ベクトルKは点uを示すようになる。
ここで、ベクトルEとベクトルFの大きさをそれぞれ可
変とすると、OT上の任意の点をベクトルGは発生し、
Ou上の任意の点をベクトルKは軌跡することができ
る。
【0133】同様に、調整用巻線59wで発生する電圧
ベクトルFの極性を逆向きにすると、Ow上の任意の点
をベクトルKは軌跡することができる。
【0134】また、調整用巻線55vで発生する電圧ベ
クトルEの極性を逆向きにすると、Ov上の任意の点を
ベクトルGは軌跡することができる。
【0135】この結果、母線1と母線2間の電圧位相差
および電圧差を図中直線Tv上の任意の点と、直線uw
上の任意の点の差分で表される範囲で可変とすることが
でき、通過電力調整量および電圧調整量を可変とするこ
とができる。
【0136】このように本実施の形態によれば、電力系
統の状態に応じて、電力調整装置5の通過電力調整量お
よび電圧調整量を可変とする制御方法を提供することが
でき、この制御方法を利用することにより、送電損失最
小化や負荷端の電圧維持の面で、最適な運用を行うこと
ができる。
【0137】図22は、本発明の第12実施の形態の別
の他実施の形態を示す電力調整装置の制御方法を説明す
る図である。
【0138】第5実施の形態乃至第9実施の形態で述べ
た調整用巻線54u〜59wおよび64u〜69wは、
各々複数の(タップを有する)巻線および巻線の出力
(またはタップ)を選択するためのスイッチから構成さ
れ、電圧位相差および電圧差を可変とすることができる
が、第3実施の形態の電力調整装置を例にこの制御方法
を説明する。
【0139】図22において、ベクトルDは母線2側の
電圧ベクトルでこれを基準とする。ベクトルE、Fはそ
れぞれ調整用巻線64u、69wで発生する電圧ベクト
ルで、ベクトルGは母線1側の電圧ベクトルである。
【0140】この構成で、第5実施の形態乃至第9実施
の形態で述べたように、調整用巻線の出力電圧はスイッ
チ80〜83の切り替えにより、可変とすることができ
る。この変化範囲は、調整用巻線64u、69wの出力
電圧ベクトルE、Fの大きさが最小(零)の場合、ベク
トルGはベクトルDに一致する。
【0141】逆に、最大の場合、調整用巻線64uで大
きさLの電圧ベクトルEを発生させ、調整用巻線69w
で大きさMの電圧ベクトルFを発生させると、ベクトル
Gは点Pを示すようになる。ここで、ベクトルEとベク
トルFの大きさをそれぞれ可変とすると、領域1で示し
た四角形で囲まれた任意の点をベクトルGは発生するこ
とができる。
【0142】同様に、調整用巻線69wで発生する電圧
ベクトルFの極性を逆向きにすると、領域IIで示した四
角形で囲まれた任意の点についてベクトルGを軌跡させ
ることができる。
【0143】また、調整用巻線64uで発生する電圧ベ
クトルEの極性を逆向きにすると、領域4で示した四角
形で囲まれた任意の点についてベクトルGを軌跡させる
ことができる。
【0144】また、調整用巻線64uおよび69wで発
生する電圧ベクトルE、Fの両者の極性を逆向きにする
と領域IIIで示した四角形で囲まれた任意の点について
ベクトルGを発生することができる。
【0145】この結果、母線1と母線2間の電圧位相差
および電圧差を図中PQRSで囲まれた範囲で可変とするこ
とができ、通過電力調整量および電圧調整量を可変とす
ることができる。
【0146】このように本実施の形態によれば、電力系
統の状態に応じて、電力調整装置5の通過電力調整量お
よび電圧調整量を可変とする制御方法を実施することが
でき、この制御方法を利用することにより、送電損失の
最小化や負荷端の電圧維持の面で、最適な運用を行うこ
とができる。
【0147】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、励
磁用巻線と調整用巻線が同一の鉄心に巻かれた3相変圧
器からなる電力調整装置において、接続された系統間の
位相または電圧を調整することができるので、通過電力
や電圧の調整により電力系統を構成する設備の過負荷を
防止することができ、送電損失を最小とすることがで
き、負荷端の電圧を一定に維持し、最適化運転、電力供
給の信頼性の向上に役立てることができる。また、従来
の移相器や変圧器のタップ制御を組み合わせたシステム
に比べて、装置自身のコストおよび設置スペースを削減
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施の形態を示す電力調整装置の
構成図である。
【図2】図1の電力調整装置の第1の作用図である。
【図3】図1の電力調整装置の第2の作用図である。
【図4】本発明の第2実施の形態を示す電力調整装置の
構成図である。
【図5】図4の電力調整装置の第1の作用図である。
【図6】図4の電力調整装置の第2の作用図である。
【図7】本発明の第3実施の形態を示す電力調整装置の
構成図である。
【図8】図7の電力調整装置の第1の作用図である。
【図9】図7の電力調整装置の第2の作用図である。
【図10】本発明の第4実施の形態を示す電力調整装置
の構成図である。
【図11】図10の電力調整装置の作用図である。
【図12】本発明の第5実施の形態を示す電力調整装置
の一部である調整用巻線の構成図である。
【図13】本発明の第6実施の形態を示す電力調整装置
の一部である調整用巻線の構成図である。
【図14】本発明の第7実施の形態を示す電力調整装置
の一部である調整用巻線の構成図である。
【図15】図14の調整用巻線の他の構成図である。
【図16】本発明の第8実施の形態を示す電力調整装置
の一部である調整用巻線の構成図である。
【図17】本発明の第9実施の形態を示す半導体スイッ
チの構成図である。
【図18】本発明の第10実施の形態を示す電力調整装
置の構成図である。
【図19】本発明の第11実施の形態を示す電力調整装
置の構成図である。
【図20】本発明の第12実施の形態を示す図である。
【図21】本発明の第12実施の形態の他実施の形態を
示す図である。
【図22】本発明の第12実施の形態の別の他実施の形
態を示す図である。
【図23】従来の移相器の構成図である。
【図24】図23の移相器の作用図である。
【符号の説明】
1,2 電力系統の母線 3 調整用変圧器 31,32,33 調整用変圧器の各相変圧器 4 直列変圧器 41,42,43 直列変圧器の各相変圧器 5,6 電力調整装置 51,52,53,61,62,63 励磁用巻線 54,55,56,57,58,59,64,65,6
6,67,68,69調整用巻線 511,521,531,611,621,631 タ
ップ付き励磁用巻線 512,522,532 2次巻線 7,73 分割された調整用巻線 71,72 タップ付き巻線 721,722,723 タップ付き巻線の各巻線 731,732,733 分割された調整用巻線の各巻
線 8,81,82,83 選択スイッチ 821〜828,831〜842 スイッチ 91〜98 半導体スイッチ

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 母線を異にする交流系統間に接続され、
    各相毎に設ける鉄心に巻回された励磁巻線と位相調整用
    の調整巻線とを有するY結線接続による3相変圧器によ
    って系統の間の通過電力及び電圧を調整する電力調整装
    置であって、 各相の鉄心に巻回された励磁巻線の一方端を結合して中
    点を形成すると共に、各自相の鉄心に対して120°位
    相が遅れた他相の鉄心に巻回された各第1調整巻線と、
    各自相の鉄心に対して120°位相が進んだ他相の鉄心
    に巻回された各第2調整巻線と、前記各自相の励磁巻線
    の他方端とを直列接続した直列体を形成し、各自相の励
    磁巻線の前記他方端を一方の系統へ接続し、前記直列体
    の端部を他方の系統へ接続することを特徴とする電力調
    整装置。
  2. 【請求項2】 母線を異にする交流系統間に接続され、
    各相毎に設ける鉄心に巻回された励磁巻線と位相調整用
    の調整巻線とを有するY結線接続による3相変圧器によ
    って系統間の通過電力及び電圧を調整する電力調整装置
    であって、 各相の鉄心に巻回された励磁巻線の一方端を結合して中
    点を形成すると共に、前記励磁巻線の他方端と各自相に
    対して120°位相が進んだ他相の鉄心に巻回された各
    第1調整巻線とを直列接続して一方の系統へ接続し、前
    記励磁巻線の前記他方端と各自相に対して120°位相
    が遅れた他相の鉄心に巻回された各第2調整巻線とを直
    列接続して他方の系統へ接続することを特徴とする電力
    調整装置。
  3. 【請求項3】 母線を異にする交流系統間に接続され、
    各相毎に設ける鉄心に巻回された励磁巻線と位相調整用
    の調整巻線とを有するY結線接続による3相変圧器によ
    って系統間の通過電力及び電圧を調整する電力調整装置
    であって、 各相の鉄心に巻回された励磁巻線の一方端を結合して中
    点を形成すると共に、前記励磁巻線の他方端を一方の系
    統へ接続し、前記励磁巻線の前記他方端と各自相の鉄心
    に巻回された各第1調整巻線と各自相に対して120°
    位相が進んだ他相の鉄心に巻回された各第2調整巻線と
    を直列接続して他方の系統へ接続したことを特徴とする
    電力調整装置。
  4. 【請求項4】 母線を異にする交流系統間に接続され、
    各相毎に設ける鉄心に巻回された励磁巻線と位相調整用
    の調整巻線とを有するY結線接続による3相変圧器によ
    って系統間の通過電力及び電圧を調整する電力調整装置
    であって、 各相の鉄心に巻回された励磁巻線の一方端を結合して中
    点を形成すると共に、各相の鉄心に巻回される前記励磁
    巻線に設ける所定のタップから延設して一方の系統へ接
    続し、前記励磁巻線の他方端と各自相に対して位相が1
    20°進んだ他相の鉄心に巻回される調整巻線、あるい
    は、各自相に対して位相が120°遅れた他相の調整巻
    線とを直列接続して他方の系統へ接続することを特徴と
    する電力調整装置。
  5. 【請求項5】 前記各調整巻線は、それぞれ複数の巻線
    とこれら巻線を任意に接続可能とするスイッチとから構
    成し、一方の系統と他方の系統間の電圧位相差及び電圧
    差を所望の値に可変可能とすることを特徴とする請求項
    1乃至請求項4記載のいずれかの電力調整装置。
  6. 【請求項6】 前記各調整巻線は、それぞれ複数のタッ
    プとこれらタップを任意に選択可能とするスイッチで構
    成し、一方の系統と他方の系統間の電圧位相差及び電圧
    差を所望の値に可変可能とすることを特徴とする請求項
    5記載のいずれかの電力調整装置。
  7. 【請求項7】 前記各調整巻線は、それぞれ巻線比が異
    なる複数のタップとこれらタップを任意に選択可能とす
    るスイッチで構成し、一方の系統と他方の系統間の電圧
    位相差及び電圧差を所望の値に可変可能とすることを特
    徴とする請求項5記載のいずれかの電力調整装置。
  8. 【請求項8】 前記各調整巻線は、それぞれ巻線比が異
    なる複数の巻線とこれら巻線を任意に選択可能とするス
    イッチで構成し、一方の系統と他方の系統間の電圧位相
    差及び電圧差を所望の値に可変可能とすることを特徴と
    する請求項5記載の電力調整装置。
  9. 【請求項9】 前記各調整巻線のそれぞれのスイッチ
    は、全部、あるいは、一部を半導体スイッチによって構
    成し、一方の系統と他方の系統間の電圧位相差及び電圧
    差を所望の値に可変可能とすることを特徴とする請求項
    5乃至請求項8記載のいずれかの電力調整装置。
  10. 【請求項10】 前記各励磁巻線は、各相の励磁電圧を
    任意に可変可能とするタツプを有することを特徴とする
    請求項1乃至請求項3記載のいずれかの電力調整装置。
  11. 【請求項11】 前記各相の鉄心に巻回される前記各励
    磁巻線は、各系統に対応させる一次励磁巻線と二次励磁
    巻線とからなり、前記一次励磁巻線と前記二次励磁巻線
    とは磁束を鎖交させると共に、各系統に対応する発生励
    磁電圧を異なるようにすることを特徴とする請求項1乃
    至請求項3記載のいずれかの電力調整装置。
  12. 【請求項12】 母線を異にする交流系統間に接続さ
    れ、各相毎に設ける鉄心に巻回された励磁巻線と、この
    励磁巻線に対して位相を調整可能とする結線を行う調整
    巻線とを有する3相変圧器によって系統の間の通過電力
    及び電圧を調整する電力調整装置の制御方法であって、 前記励磁巻線と前記調整巻線の双方、または、いずれか
    一方の巻線量を任意に可変可能として前記系統間の通過
    電力及び電圧を所望の値に可変させることを特徴とする
    電力調整装置の制御方法。
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