JP2000122370A - 画像形成方法及びトナー - Google Patents

画像形成方法及びトナー

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JP2000122370A
JP2000122370A JP10289439A JP28943998A JP2000122370A JP 2000122370 A JP2000122370 A JP 2000122370A JP 10289439 A JP10289439 A JP 10289439A JP 28943998 A JP28943998 A JP 28943998A JP 2000122370 A JP2000122370 A JP 2000122370A
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fine powder
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color
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JP10289439A
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English (en)
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Akira Oyamaguchi
章 大山口
Mitsuo Aoki
三夫 青木
Nobutaka Kinoshita
宣孝 木下
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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  • Dry Development In Electrophotography (AREA)
  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 2色以上の多色トナーによる画像形成におい
て、画像パターンによる画像濃度ムラを抑えることを目
的とする。 【解決手段】 後に転写されるトナーの転写率が先に転
写されるトナーの転写率より高いことを特徴とする。転
写率は各色ごとに無機微粉末量、体積平均粒径、微粉含
有率、球形率、帯電量をかえたトナーを用いることで調
節する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真等におけ
る静電荷像を現像する方法およびそのために用いられる
乾式トナーに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真法としては、米国特許第
2297691号明細書、特公昭49−23910号公
報、及び特公昭43−24748号公報等に各種の方法
が記載されているが、一般には光導電性物質を利用し、
種々の手段により感光体上に電気的潜像を形成し、次い
で該潜像を乾式トナーを用いて現像し、紙等にトナー像
を転写したのち、加熱、加圧等により定着し、コピーを
得るものである。これらの方法で用いられる、乾式トナ
ーは公知のように、バインダー樹脂、着色剤を主成分と
し、必要に応じて帯電制御剤、離型剤等の添加物を含有
させたものである。
【0003】これらのトナーに要求される特性として
は、定着性、帯電性、転写性、流動性、環境安定性、機
械的強度、粉砕性等が挙げられる。それらに加え、モノ
カラーコピーやフルカラーコピーにおいては、近年画像
品質がますます重要になってきている。画像品質に関わ
る問題として、光沢、色調再現性、画像濃度ムラ等の課
題がある。
【0004】光沢に関しては、例えば特開平7−120
996号公報、特開平7−199583号公報に、ブラ
ックトナーの光沢を低くすることにより、4色コピー画
像の光沢を均一化する方法が、また、特開平8−314
300号公報には、定着温度と光沢の関係を規定した画
像形成方法が、また、特開平9−269695号公報に
は、光沢を制御する手段として、定着速度、定着圧力、
定着温度及び定着領域に関する方法が考案されている。
【0005】色調再現性に関しては、例えば特開昭50
−62442号公報、特開昭51−144625号公
報、特開昭59−57256号公報等に、新規なカラー
用結着樹脂と着色剤の組合せから透明性を有し再現域の
広いトナーが記載されている。画像濃度ムラに関して
は、例えば特開平10−20560号公報に、トナーの
搬送性、帯電を安定させることで画像濃度ムラを抑制す
る方法が、特開平8−328306号公報には、低温低
湿環境下で耐久を行なった場合でも画像濃度ムラを抑え
るトナーが考案されている。
【0006】しかしながら、画像濃度ムラに関しては、
「単色画像での画像濃度ムラをいかに抑制するか」が目
的であり、「カラー画像における画像パターンによる画
像濃度ムラ」を改善するといった試みはなされていない
のが現状である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、2色
以上の多色トナーを用いるモノカラーやフルカラー画像
において、画像パターンによる画像濃度ムラを抑える画
像形成方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
点を解決するため鋭意研究したところ、2色目以降のト
ナーは記録媒体上に存在するトナー量によって転写率が
異なること、そして各色ごとに無機微粉末量、体積平均
粒径、微粉含有率、球形度、帯電量をかえたトナーを用
いることで上記問題点を格段に改善できることを見いだ
し、本発明に至った。即ち本発明は、モノカラーやフル
カラー画像において、画像パターンによる画像濃度ムラ
を抑える画像形成方法、それに用いられるトナーを提供
しようとするもので下記の構成よりなる。
【0009】(1)2色以上の多色トナーを使用する画
像形成方法において、後に転写されるトナーの転写率が
先に転写されるトナーの転写率より高いことを特徴とす
る画像形成方法。 (2)上記(1)において、1,2,・・・,n色目の
トナーの転写率をそれぞれTR1、TR2、・・・、T
Rnとしたとき、 TRn−1<TRn≦1.05×TRn−1 であることを特徴とする画像形成方法。
【0010】(3)イエロー、マゼンタ、シアン、ブラ
ックの多色トナーを使用する画象形成方法において、連
続する2色のトナーのうち、後に転写されるトナーの転
写率が先に転写されるトナーの転写率よりも高いことを
特徴とする画像形成方法。
【0011】(4)上記(3)において、1,2,3,
4色目のトナーの転写率をそれぞれTR1、TR2、T
R3、TR4としたとき、 TR1<TR2≦1.05×TR1 TR2<TR3≦1.05×TR2 TR3<TR4≦1.05×TR3 であることを特徴とする画像形成方法。
【0012】(5)上記(1)〜(4)のいずれかに記
載されている画像形成方法に使用されるトナーであっ
て、後で転写されるトナーの無機微粉末の量が先に転写
されるトナーの無機微粉末の量よりも多いことを特徴と
するトナー。 (6)上記(5)において、後で転写されるトナーの無
機微粉末量をTA2、先に転写されるトナーの無機微粉
末量をTAlとしたとき、 TAl<TA2≦1.5×TAl であることを特徴とするトナー。
【0013】(7)上記(1)〜(4)のいずれかに記
載されている画像形成方法に使用されるトナーであっ
て、後で転写されるトナーの体積平均粒径が先に転写さ
れるトナーの体積平均粒径よりも大きいことを特徴とす
るトナー。 (8)上記(7)において、後で転写されるトナーの体
積平均粒径をTV2、先に転写されるトナーの体積平均
粒径をTVlとしたとき、 TVl<TV2≦1.5×TVl であることを特徴とするトナー。
【0014】(9)上記(1)〜(4)のいずれかに記
載されている画像形成方法に使用されるトナーであっ
て、後で転写されるトナーの微粉含有率が先に転写され
るトナーの微粉含有率よりも低いことを特徴とするトナ
ー。 (10)上記(9)において、後で転写されるトナーの
微粉含有率をTF2、先に転写されるトナーの微粉含有
率をTF1としたとき、 0.5×TFl≦TF2<TF1 であることを特徴とするトナー。
【0015】(11)上記(1)〜(4)のいずれかに
記載されている画像形成方法に使用されるトナーであっ
て、後で転写されるトナーの球形度が先に転写されるト
ナーの球形度よりも高いことを特徴とするトナー。 (12)上記(11)において、後で転写されるトナー
の球形度をSF2、先に転写されるトナーの球形度をS
F1としたとき、 SF1<SF2≦1.05×SF1 であることを特徴とするトナー。
【0016】(13)上記(1)〜(4)のいずれかに
記載されている画象形成方法に使用されるトナーであっ
て、後で転写されるトナーの帯電量が先に転写されるト
ナーの帯電量よりも高いことを特徴とするトナー。 (14)上記(13)において、後で転写されるトナー
の帯電量をTQ2、先に転写されるトナーの帯電量をT
Q1としたとき、 TQl<TQ2≦1.5×TQ1 であることを特徴とするトナー。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明について、具体的に
説明する。本発明によれば、モノカラーやフルカラー画
像において、色間の画像濃度ムラや画像パターンによる
画像濃度ムラを抑えることが可能となる。通常、1色目
に転写されるトナーは記録媒体上にトナーは存在しない
ため、常に同じ転写率を保つことができる。しかし、2
色目以降のトナーは画像パターンによって、すでに記録
媒体上にトナーが転写されている場合と、されていない
場合があり、トナーがすでに転写されている場合はトナ
ーがない場合より転写率が低くなり、画像濃度の低下を
もたらしてしまう。したがって、トナーがすでに記録媒
体上にあることを想定して転写率をあらかじめ高くして
おくことが重要である。また、転写率を高めすぎてもト
ナーがない場合には過剰に転写されて画像濃度が濃くな
ってしまうので、転写率をあまり高く設定しないことが
重要である。ここでいう転写率とは、感光体上のトナー
のうち、トナーが存在しない状態の記録媒体に転写され
るトナーの割合をいう。モノカラーの2色を考えた場
合、1,2色目のトナーの転写率をそれぞれTR1、T
R2としたとき、TR1<TR2≦1.05×TR1と
なるように設定することが重要である。また、イエロ
ー、マゼンタ、シアン、ブラックのフルカラーの場合に
は、1,2,3,4色目のトナーの転写率をそれぞれT
R1、TR2、TR3、TR4としたとき、TR1<T
R2≦1.05×TR1かつTR2<TR3≦1.05
×TR2かつTR3<TR4≦1.05×TR3となる
ように設定することが重要である。3色目は2色目と同
様にTR2<TR3≦1.05×TR2が適切で、4色
目もTR3<TR4≦1.05×TR3に設定すること
が重要だが、先の3色がすべて記録媒体上にある場合、
極端に転写率が落ちることもあり、1.05×TR3≦
TR4≦1.2×TR3と設定すると効果がある場合が
ある。
【0018】ここで、転写率の測定について説明する。
まず、感光体上の一定面積のトナーをテープ等で採取
し、トナーとテープの重さからあらかじめ測っておいた
テープ単独の重さを引いて、感光体上の一定面積のトナ
ー量を算出し、転写前のトナー量とする。次に、上記一
定面積のトナー未定着画像を作成し、記録媒体とトナー
を重さからエアー等でトナーを除去した記録媒体の重さ
を引いて、記録媒体に転写されたトナー量とする。した
がって、転写率は(記録媒体に転写されたトナー量)/
(転写前のトナー量)×100(%)で算出できる。
【0019】色の順序についてはどのような組み合わせ
でも構わない。ただ、ブラックは他の色より多く使用さ
れるので、ほかの色に影響を与えにくい最後が好まし
い。たとえば、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック
のフルカラーの場合、1色目、2色目、3色目にイエロ
ー、マゼンタ、シアン(順不同)を、4色目にブラック
という組み合わせがより好ましい。
【0020】本発明の画像形成方法に使用されるトナー
は、後で転写されるトナーの無機微粉末の量が先に転写
されるトナーの無機微粉末の量よりも多い、後で転写さ
れるトナーの体積平均粒径が先に転写されるトナーの体
積平均粒径よりも大きい、後で転写されるトナーの微粉
含有率が先に転写されるトナーの微粉含有率よりも低
い、後で転写されるトナーの球形度が先に転写されるト
ナーの球形度よりも高い、後で転写されるトナーの帯電
量が先に転写されるトナーの帯電量よりも高い、のうち
少なくとも1つが満たされていれば良く、もちろん2つ
以上を組み合わせても構わない。
【0021】本発明のトナーに含有される無機微粉体と
しては公知のものが用いられるが、帯電安定性、現像
性、流動性、保存性向上のため、シリカ、酸化チタン、
アルミナあるいはその複酸化物等の中から1種類以上使
うことができる。この中で、トナーの流動性を確保し、
トナーに帯電性を付与させるため、少なくとも一部はシ
リカが選定されることがより好ましい。酸化チタンは、
トナーの帯電特性、特に経時の帯電上昇を抑制する効果
があり、シリカと酸化チタンを1:5〜10:1の割合
で用いることが好ましい。酸化チタンは、アナターゼ
型、ルチル型という結晶性のものはもちろん、非結晶性
のものも使用できる。
【0022】また、本発明に用いられる無機微粉体は、
トナーの環境安定性を実現するため、疎水化処理が施さ
れていることが好ましい。また、本発明に用いられる無
機微粉体は、トナー粒子100重量部に対し、0.05
〜5重量部、より好ましくは0.1〜2重量部使用する
ことが好ましい。無機微粉末量が0.05重量部未満の
場合には、トナー粒子の流動性が著しく低下してしま
い、無機微粉末量が5重量部を超える場合には、トナー
粒子に付着せずに遊離したものがキャリア表面を汚染し
て、トナーの帯電量を低下させてしまうからである。ま
た、後で転写されるトナーの無機微粉末量をTA2、先
に転写されるトナーの無機微粉末量をTAlとしたと
き、TA1<TA2≦1.5×TA1であることが重要
である。以上は2色の場合の説明であるが、3色やイエ
ロー、マゼンタ、シアン、ブラックのフルカラーでも同
様に、1,2,3,4色目のトナーの無機微粉末量をそ
れぞれTA1、TA2、TA3、TA4としたとき、T
A2<TA3≦1.5×TA2、TA3<TA4≦1.
5×TA3と設定することが好ましい。
【0023】本発明の画像形成方法に使用されるトナー
は、後で転写されるトナーの体積平均粒径が先に転写さ
れるトナーの体積平均粒径よりも大きいことが重要であ
る。後で転写されるトナーの体積平均粒径をTV2、先
に転写されるトナーの体積平均粒径をTV1としたと
き、TV1<TV2≦1.5×TV1と設定することが
より好ましい。TV2がTV1の1.5倍より大きい
と、解像度の差が大きくなり、画像品質を損なうことが
ある。以上は2色の場合の説明であるが、3色やイエロ
ー、マゼンタ、シアン、ブラックのフルカラーでも同様
に、1,2,3,4色目のトナーの体積平均粒径をそれ
ぞれTV1、TV2、TV3、TV4としたとき、TV
2<TV3≦1.5×TV2、TV3<TV4≦1.5
×TV3と設定することが好ましい。
【0024】本発明における粒径の測定装置としては、
コールターカウンターTAII、コールターマルチサイザ
ー(以上コールター社製)を用いる。また、100μm
のアパーチャーにより測定し、電解液としては1%塩化
ナトリウム水溶液を用いる。電解液50mlに界面活性
剤を滴下し、トナー粒子を約10mg加える。この溶液
を超音波洗浄機に約1分間かけ、トナー分散溶液を作成
し、これを前記測定装置で測定する。
【0025】本発明の画像形成方法に使用されるトナー
は、後で転写されるトナーの微粉含有率が、先に転写さ
れるトナーの微紛含有率よりも小さいことが重要であ
る。本発明でいう微粉とは4μm以下のトナーを意味
し、微粉含有率は全トナーに占める4μm以下のトナー
の割合をいう。後で転写されるトナーの微粉含有率をT
F2、先に転写されるトナーの微粉含有率をTF1とし
たとき、0.5×TF1≦TF2<TF1と設定するこ
とがより好ましい。微粉含有率が30%より高いと、ク
リーニング性の低下、スリーブ、ブレード、キャリア等
の帯電付与部材へのスペントを引き起こす。また、微粉
含有率を5%より低くするには微粉をカットする必要が
あり、生産性が落ちてしまう。したがって、微粉含有率
はそれらの間に設定される。以上は2色の場合の説明で
あるが、3色やイエロー、マゼンタ、シアン、ブラック
のフルカラーでも同様に、1,2,3,4色目のトナー
の微粉含有率をそれぞれTF1、TF2、TF3、TF
4としたとき、0.5×TF2≦TF3<TF2、0.
5×TF3≦TF4<TF3と設定することが好まし
い。
【0026】本発明の画像形成方法に使用されるトナー
は、後で転写されるトナーのSF(球形度)が先に転写
されるトナーのSFよりも高いことが重要である。SF
はトナーの長径/短径の差(歪み)を表す形状指数で、
トナー形状が完全に球だと、その値は1になる。SF
は、フロー式粒子像分析装置FPIA−1000(東亜
医用電子株式会社製)により容易に測定できる。この方
法は、フラットシースフロー形成技術と画像処理技術を
組み合わせたものである。後で転写されるトナーの球形
度をSF2、先に転写されるトナーの球形度をSF1と
したとき、SF1<SF2≦1.05×SF1であるこ
とが重要である。SFが1に近いほど、感光体との接点
が減少するため、転写効率が上昇する。また、2成分現
像剤の場合、キャリア表面へのトナーの融着やスペント
が発生しにくいため、現像剤の寿命が長くなるという効
果もある。SFは転写性を考えると、0.93以上が好
ましい。以上は2色の場合の説明であるが、3色やイエ
ロー、マゼンタ、シアン、ブラックのフルカラーでも同
様に、1,2,3,4色目のトナーの球形度をそれぞれ
SF1、SF2、SF3、SF4としたとき、SF1<
SF2≦1.05×SF1、SF2<SF3≦1.05
×SF2、SF3<SF4≦1.05×SF3と設定す
ることが好ましい。
【0027】本発明の画像形成方法に使用されるトナー
は、後で転写されるトナーの帯電量が先に転写されるト
ナーの帯電量よりも高いことが重要である。後で転写さ
れるトナーの帯電量をTQ2、先に転写されるトナーの
帯電量をTQ1としたとき、TQ1<TQ2≦1.5×
TQ1であることが好ましい。帯電量が15μC/gよ
り低いとトナー飛散を引き起こしやすく、40μC/g
より高いと画像濃度が薄くなってしまうので、帯電量は
それらの間に設定される。ここでの帯電量は、トナー担
持体上のトナーをエアーでファラデーゲージ内に捕集す
る、いわゆる吸引式ファラデーゲージ法を用いて測定し
た値である。本発明の画像形成方法に用いられるトナー
は、バインダー樹脂として、少なくともポリエステル樹
脂、エポキシ樹脂のどちらか一方を含有する事が重要で
ある。ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂は他の樹脂に比
べ、保存性、発色性に優れるのでカラー用のバインダー
樹脂として極めて有用である。
【0028】本発明で用いられるポリエステル樹脂は、
アルコールとカルボン酸との縮重合によって得られる。
使用されるアルコールとしては、例えばエチレングリコ
ール、ジエングリコール、トリエチレングリコール、プ
ロピレングリコール等のグリコール類、1,4−ビス
(ヒドロキシメタ)シクロヘキサン、及びビスフェノー
ルA等のエーテル化ビスフェノール類、その他二価のア
ルコール単量体、三価以上の多価アルコール単量体を挙
げることができる。また、カルボン酸としては、例えば
マレイン酸、フマール酸、フタル酸、イソフタル酸、テ
レフタル酸、コハク酸、マロン酸等の二価の有機酸単量
体、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,2,5
−ベンゼントリカルボン酸、1,2,4−シクロヘキサ
ントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボ
ン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−
ジカルボキシル−2−メチレンカルボキシプロパン、
1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸等の三価以
上の多価カルボン酸単量体を挙げることができる。
【0029】本発明で用いられるエポキシ樹脂はビスフ
ェノールとエピクロロヒドリンとの縮重合により得られ
る。使用されるビスフェノールとしては、エチレンオキ
サイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド及
びこれらの混合物とビスフェノールAやビスフェノール
F等の反応生成物である、二価フェノールのアルキレン
オキサイド付加物が挙げられる。これらのビスフェノー
ルをエピクロロヒドリンやβ−メチルエピクロロヒドリ
ン等でグリシジル化して得られる。特にビスフェノール
Aのアルキレンオキサイド付加物のグリシジルエーテル
が好ましい。また、これら、ポリエステル樹脂、エポキ
シ樹脂のTgは58〜75℃が好ましい。
【0030】また、本発明のトナーはポリエステル樹
脂、エポキシ樹脂以外の他の樹脂も使用可能である。本
発明に用いられる他の樹脂としては、従来より公知の樹
脂が使用される。例えば、スチレン、ポリ−α−スチル
スチレン、スチレン−クロロスチレン共重合体、スチレ
ン−プロピレン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合
体、スチレン−塩化ビニル共重合体、スチレン−酢酸ビ
ニル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレ
ン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリ
ル酸エステル共重合体、スチレン−α−クロルアクリル
酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル−アク
リル酸エステル共重合体等のスチレン系樹脂(スチレン
またはスチレン置換体を含む単重合体または共重合
体)、塩化ビニル樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、フ
ェノール樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹
脂、石油樹脂、ポリウレタン樹脂、ケトン樹脂、エチレ
ン−エチルアクリレート共重合体、キシレン樹脂、ポリ
ビニルブチラート樹脂などが挙げられるが、これらの樹
脂はポリエステル樹脂、エポキシ樹脂と併用しても良い
が、単独使用も可能である。また、二種類以上併用して
も良い。また、これら樹脂の製造方法も特に限定される
ものではなく、塊状重合、溶液重合、乳化重合、懸濁重
合いずれも使用できる。
【0031】本発明に使用される着色剤としては、従来
からトナー用着色剤として使用されてきた顔料及び染料
の全てが適用される。具体的には、カーボンブラック、
ランプブラック、鉄黒、群青、ニグロシン染料、アニリ
ンブルー、カルコオイルブルー、デュボンオイルレッ
ド、キノリンイエロー、メチレンブルークロリド、フタ
ロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、ハンザイ
エロー、ローダミン6Cレーキ、クロムイエロー、キナ
クリドン、ベンジジンイエロー、マラカイトグリーン、
マラカイトグリーンヘキサレート、オイルブラック、ア
ゾオイルブラック、ローズベンガル、モノアゾ系染顔
料、ジスアゾ系染顔料、トリスアゾ系染顔料などが挙げ
られる。
【0032】本発明のトナーにおいては、極性を制御す
るために、極性制御を配合することが効果的である。こ
の場合の極性制御剤としては、例えばニグロシン系染
料、四級アンモニウム塩、アミノ基含有のポリマー、含
金属アゾ染料、サリチル酸の錯化合物、フェノール化合
物などが挙げられるが色調に影響を与えない四級アンモ
ニウム塩アミノ基含有ポリマー、サリチル酸の錯化合物
が有用である。
【0033】本発明のトナーを二成分系乾式トナーとし
て使用する場合に使用するキャリアとしては、ガラス、
鉄、フェライト、ニッケル、ジルコン、シリカ等を主成
分とする、粒径30〜1000μm程度の粉末が用いら
れる。該粉末を芯材としてスチレン−アクリル系樹脂、
シリコン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリフッ化ビニリ
デン系樹脂等をコーティングしたものはトナーによる表
面劣化が少なく、現像剤を長寿命化できるため、より好
ましい。
【0034】
【実施例】以下に本発明を実施例によってさらに詳しく
説明する。なお、本発明の実施例は記録媒体として記録
紙を用いているが、転写ベルト、OHPシート等の記録
媒体も使用可能である。また、実施例は2成分現象剤を
取り上げているが、もちろんこれに限定されるものでは
ない。
【0035】実施例1 M1トナーの抵抗値を変えたM2トナーを得て、その他
は比較例1と同様にして行った。M2トナーの物性値を
表1に、転写率、画俊強度の結果を表2に示す。2色重
ねあわせ時のM2トナーの転写率、画像濃度はY1トナ
ー並みになり、大幅に改善された。ただ、Y1トナーが
記録紙上に存在しない状態でのM2トナーの転写率、画
像濃度が若干高めであった。
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
【0038】
【表3】
【0039】
【表4】
【0040】
【表5】
【0041】実施例2 さらに抵抗値を変えたM3トナーを得て、その他は比較
例1と同様にして行った。M3トナーの物性値を表1
に、転写率、画像濃度の結果を表2に示す。Y1トナー
が記録紙上に存在しない状態でのM3トナーの転写率、
画像濃度が実施例1より低くなり、適切な画像濃度にな
った。
【0042】実施例3 さらに抵抗値を変えたM4トナーを得て、その他は比較
例1と同様にして行った。M4トナーの物性値を表1
に、転写率、画像濃度の結果を表2に示す。Y1トナー
が記録紙上に存在しない状態でのM4トナーの転写率、
画像温度が実施例1より低くなり、適切な画像温度にな
った。
【0043】比較例1 下記表3に示す材料をヘンシェルミキサーに入れ混合
し、得られた混合物を二軸エクストルーダーにて溶融混
練した。その後混練物を冷却、ハンマーミルで粗粉砕
し、エアージェットミル粉砕機で微粉砕した。さらに、
分級機により微粉を除去し、各色トナーを得た。
【0044】
【表6】
【0045】得られた各色トナー100重量部に対し、
無機微粉末として疎水化シリカ0.6重量部と酸化チタ
ン0.4重量部をヘンシェルミキサーで混合した。続い
て、各色トナー5重量部とシリコンコートされたフェラ
イトキャリア95重量部を混合し、2成分現象剤を調製
した。得られた各色トナーの物性値を表1に示す。
【0046】次に、これら現像剤を未定着画像が得られ
るように改造した複写機(リコー製プリテール550)
にセットして、未定着画像を得た。そして、1色目(Y
1トナー)のTR1、2色目(M1トナー)については
TR2のほかに、Y1トナーの上に転写されたM1トナ
ーの転写率も測定した。これはY1トナーとM1トナー
を重ねて転写した画像パターンの一定面積のトナー量か
らY1トナー単独の画像パターンの一定面積のトナー量
を差し引くことで算出できる。これらの結果を表2に示
す。次に、未定着の画像を図1に示す定着装置で定着を
行い、マクベス反射濃度計にて画像濃度を測定した。こ
れらの結果も表2に示す。なお、図1中、1は転写紙、
2は熱源、3はカバー、4は搬送ベルトである。2色重
ねあわせ時のM1トナーの転写率、画像濃度が極端に低
く、本来赤に見えるべき画像が若干オレンジをおびてい
た。
【0047】比較例2 下記表4に示す材料をヘンシェルミキサーに入れ混合
し、得られた混合物を二軸エクストルーダーにて溶融混
練した。その後混練物を冷却、ハンマーミルで粗粉砕
し、エアージェットミル粉砕機で微粉砕した。さらに、
分級機により微分を除去し、各色トナーを得た。
【0048】
【表7】
【0049】得られた各色トナー100重量部に対し、
無機微粉末として疎水化シリカ0.6重量部と酸化チタ
ン0.4重量部をヘンシェルミキサーで混合した。続い
て、各色トナー5重量部とシリコンコートされたフェラ
イトキャリア95重量部を混合し、2成分現像剤を調製
した。得られた各色トナーの物性値を表1に示す。
【0050】次に、これら現象剤を未定着画像が得られ
るように改造した複写機(リコー製プリテール550)
にセットして、未定着画像を得た。そして、1色目(Y
2トナー)のTR1、2色目(M5トナー)については
TR2のほかに、Y2トナーの上に転写されたM5トナ
ーの転写率も測定した。同様に3色目(C1トナー)に
ついてはTR3のほかに、Y2トナーの上に転写された
C1トナーの転写率、Y2トナーとM5トナーの上に転
写されたC1トナーの転写率も測定した。同様に4色目
(K1トナー)についてはTR4のほかに、Y2トナー
の上に転写されたK1トナーの転写率、Y2ナーとM5
トナーの上に転写されたK1トナーの転写率、Y2トナ
ーとM5トナーとC1トナーの上に転写されたK1トナ
ーの転写率も測定した。次に、未定着の画像を図1に示
す定着装置で定着を行い、マクベス反射濃度計にて画像
濃度を測定した。これらの結果を表2に示す。2色重ね
あわせ時のM5トナー、2色および3色重ねあわせ時の
C1トナー、2色および3色及び4色重ねあわせ時のK
1トナーの転写率、画像濃度が低くなってしまった。
【0051】実施例4 M5トナーの抵抗値を変えたM6トナー、C1トナーの
抵抗値を変えたC2トナー、K1トナーの抵抗値を変え
たK2トナーを得て、その他は比較例2と同様にして行
った。M6、C2トナー、K2トナーの物性値を表1
に、転写率、画像濃度の結果を表2に示す。2色重ねあ
わせ時のM6トナー、3色重ねあわせ時のC2トナー、
4色重ねあわせ時のK2トナーの転写率、画像濃度はY
2トナー並みになり、大幅に改善された。ただ、上記パ
ターン以外でのM6トナー、C2トナー、K2トナーの
転写率、画像濃度が高めであった。
【0052】実施例5 M5トナーの抵抗値を変えたM7トナー、C1トナーの
抵抗値を変えたC3トナー、K1トナーの抵抗値を変え
たK3トナーを得て、その他は比較例2と同様にして行
った。M7、C3トナー、K3トナーの物性値を表1
に、転写率、画像濃度の結果を表2に示す。Y2トナー
が記録紙上に存在しない状態でのM7トナー、2色重ね
あわせ時のC3トナー、3色重ねあわせ時のK3トナー
の転写率、画漁港度はY2トナー並みになり、さらに改
善された。ただ、Y2トナーが記録紙上に存在しない状
態でのC3トナー、K3トナー、2色重ねあわせ時のK
3トナーの転写率、画像濃度がまだ若干高めであった。
【0053】実施例6 M5トナーの抵抗値を変えたM8トナー、C1トナーの
抵抗値を変えたC4トナー、K1トナーの抵抗値を変え
たK4トナーを得て、その他は比較例2と同様にして行
った。M8、C4トナー、K4トナーの物性値を表1
に、転写率、画像濃度の結果を表2に示す。Y2トナー
が記録紙上に存在しない状態でのC4トナー、K4トナ
ー、2色重ねあわせ時のK4トナーの転写率、画像濃度
がさらに改善され、適切な画像濃度になった。
【0054】比較例3 下記表5に示す材料をヘンシェルミキサーに入れ混合
し、得られた混合物を二軸エクストルーダーにて溶融混
練した。その後混練物を冷却、ハンマーミルで粗粉砕
し、エアージェットミル粉砕機で微粉砕した。さらに、
分級機により微粉を除去し、各色トナーを得た。
【0055】
【表8】
【0056】得られた各色トナー100重量部に対し、
無機微粉末として疎水化シリカ0.6重量部と酸化チタ
ン0.4重量部をヘンシェルミキサーで混合した。続い
て、各色トナー5重量部とシリコンコートされたフェラ
イトキャリア95重量部を混合し、2成分現像剤を調製
した。得られた各色トナーの物性値を表1に示す。その
後は比較例1と同様にして行った。Y3トナー、M9ト
ナーの物性値を表1に、転写率、画像濃度の結果を表2
に示す。2色重ねあわせ時のM9トナーの転写率、画像
濃度が極端に低かった。
【0057】実施例7 M9トナーの疎水化シリカを0.9重量部、酸化チタン
0.7重量部としてM10トナーを得て、その他は比較
例3と同様にして行った。M10トナーの物性値を表1
に、転写率、画像濃度の結果を表2に示す。2色重ねあ
わせ時のM10トナーの転写率、画像濃度はY3トナー
並みになり、大幅に改善された。ただ、Y3トナーが記
録紙上に存在しない状態でのM10トナーの転写率、画
像濃度が若干高めであった。帯電の環境安定性が向上し
た。 実施例8 M9トナーの疎水化シリカを0.9重量部、酸化チタン
0.6重量部としてM11トナ−を得て、その他は比較
例3と同様にして行った。M11トナーの物性値を表1
に、転写率、画像濃度の結果を表2に示す。Y3トナー
が記録紙上に存在しない状態でのM11トナーの転写
率、画像濃度が実施例7より低くなり、適切な画像濃度
になった。また、帯電の環境安定性が向上した。
【0058】実施例9 M9トナーの疎水化シリカを0.6重量部、酸化チタン
0.5重量部としてM12トナーを得て、その他は比較
例3と同様にして行った。M12トナーの物性値を表1
に、転写率、画像濃度の結果を表2に示す。Y3トナー
が記録紙上に存在しない状態でのM12トナーの転写
率、画像濃度が実施例7より低くなり、適切な画像濃度
になった。また、帯電の環境安定性が向上した。
【0059】比較例4 下記表6に示す材料をヘンシェルミキサーに入れ混合
し、得られた混合物を二軸エクストルーダーにて溶融混
練した。その後混練物を冷却、ハンマーミルで粗粉砕
し、エアージェットミル粉砕機で微粉砕した。さらに、
分級機により微粉を除去し、各色トナーを得た。
【0060】
【表9】
【0061】得られた各色トナー100重量部に対し、
無機微粉末として疎水化シリカ0.6重量部と酸化チタ
ン0.4重量部をヘンシェルミキサーで混合した。続い
て、各色トナー5重量部とシリコンコートされたフェラ
イトキャリア95重量部を混合し、2成分現象剤を調製
した。得られた各色トナーの物性値を表1に示す。その
後は比較例1と同様にして行った。Y4トナー、M13
トナーの物性値を表1に、転写率、画像濃度の結果を表
2に示す。2色重ねあわせ時のM13トナーの転写率、
画像濃度が極端に低かった。
【0062】実施例10 M13トナーの微粉砕条件を変えることで、体積平均粒
径を大きくしたM14トナーを得て、その他は比較例4
と同様にして行った。M14トナーの物性値を表1に、
転写率、画像濃度の結果を表2に示す。2色重ねあわせ
時のM14トナーの転写率、画像濃度はY4トナー並み
になり、大幅に改善された。ただ、Y4トナーが記録紙
上に存在しない状態でのM14トナーの転写率、画像継
が若干高めであった。トナーの流動性が良く、トナー補
給が容易に行えた。
【0063】実施例11 M13トナーの微粉砕条件を変えることで、体積平均粒
径を大きくしたM15トナーを得て、その他は比較例4
と同様にして行った。M15トナーの物性値を表1に、
転写率、画像濃度の結果を表2に示す。Y4トナーが記
録紙上に存在しない状態でのM15トナーの転写率、画
像濃度が実施例10より低くなり、適切な画像濃度にな
った。また、トナーの流動性が良く、トナー補給が容易
に行えた。
【0064】実施例12 M13トナーの微粉砕条件を変えることで、体積平均粒
径を大きくしたM16トナーを得て、その他は比較例4
と同様にして行った。M16トナーの物性値を表1に、
転写率、画像濃度の結果を表2に示す。Y4トナーが記
録紙上に存在しない状態でのM16トナーの転写率、画
像濃度が実施例10より低くなり、適切な画像濃度にな
った。また、トナーの流動性が良く、トナー補給が容易
に行えた。
【0065】比較例5 下記表7に示す材料をヘンシェルミキサーに入れ混合
し、得られた混合物を二軸エクストルーダーにて溶融混
練した。その後混練物を冷却、ハンマーミルで粗粉砕
し、エアージェットミル粉砕機で微粉砕した。さらに、
分級機により微粉を除去し、各色トナーを得た。
【0066】
【表10】
【0067】得られた各色トナー100重量部に対し、
無機微粉末として疎水化シリカ0.6重量部と酸化チタ
ン0.4重量部をヘンシェルミキサーで混合した。続い
て、各色トナー5重量部とシリコンコートされたフェラ
イトキャリア95重量部を混合し、2成分現象剤を調製
した。得られた各色トナーの物性値を表1に示す。その
後は比較例1と同様にして行った。C5トナー、K5ト
ナーの物性値を表1に、転写率、画像濃度の結果を表2
に示す。2色重ねあわせ時のK5トナーの転写率、画像
濃度が極端に低かった。
【0068】実施例13 K5トナーの微粉除去条件を変えることで、微粉含有率
を低くしたK6トナーを得て、その他は比較例5と同様
にして行った。K6トナーの物性値を表1に、転写率、
画像濃度の結果を表2に示す。2色重ねあわせ時のK6
トナーの転写率、画像濃度はC5トナー並みになり、大
幅に改善された。ただ、C5トナーが記録紙上に存在し
ない状態でのK6トナーの転写率、画像濃度が若干高め
であった。クリーニング性が良く、キャリアへのスペン
トも少なかった。
【0069】実施例14 K5トナーの微粉除去条件を変えることで、微粉含有率
を低くしたK7トナーを得て、その他は比較例5と同様
にして行った。K7トナーの物性値を表1に、転写率、
画像濃度の結果を表2に示す。C5トナーが記録紙上に
存在しない状態でのK7トナーの転写率、画像濃度が実
施例13より低くなり、適切な画像濃度になった。ま
た、クリーニング性が良く、キャリアへのスペントも少
なかった。
【0070】実施例15 K5トナーの微粉除去条件を変えることで、微粉含有率
を低くしたK8トナーを得て、その他は比較例5と同様
にして行った。K8トナーの物性値を表1に、転写率、
画像濃度の結果を表2に示す。C5トナーが記録紙上に
存在しない状態でのK8トナーの転写率、画像濃度が実
施例13より低くなり、適切な画像濃度になった。ま
た、クリーニング性が良く、キャリアへのスペントも少
なかった。
【0071】比較例6 下記表8に示す材料をヘンシェルミキサーに入れ混合
し、得られた混合物を二軸エクストルーダーにて溶融混
練した。その後混練物を冷却、ハンマーミルで粗粉砕
し、エアージェットミル粉砕機で微粉砕した。さらに、
分級機により微粉を除去し、各色トナーを得た。
【0072】
【表11】
【0073】得られた各色トナー100重量部に対し、
無機微粉末として疎水化シリカ0.6重量部と酸化チタ
ン0.4重量部をヘンシェルミキサーで混合した。続い
て、各色トナー5重量部とシリコンコートされたフェラ
イトキャリア95重量部を混合し、2成分現像剤を調製
した。得られた各色トナーの物性値を表1に示す。その
後は比較例1と同様にして行った。C6トナー、K9ト
ナーの物性値を表1に、転写率、画像濃度の結果を表2
に示す。2色重ねあわせ時のK9トナーの転写率、画像
濃度が極端に低かった。
【0074】実施例16 K9トナーの微粉砕条件を変えることで、球形度を高く
したK10トナーを得て、その他は比較例6と同様にし
て行った。K10トナーの物性値を表1に、転写率、画
像強度の結果を表2に示す。2色重ねあわせ時のK10
トナーの転写率、画像濃度はC6トナー並みになり、大
幅に改善された。ただ、C6トナーが記録紙上に存在し
ない状態でのK10トナーの転写率、画像濃度が若干高
めであった。虫喰い画像が極端に減った。
【0075】実施例17 K9トナーの微粉砕条件を変えることで、球形度を高く
したK11トナーを得て、その他は比較例6と同様にし
て行った。K11トナーの物性値を表1に、転写率、画
像濃度の結果を表2に示す。C6トナーが記録紙上に存
在しない状態でのK11トナーの転写率、画像濃度が実
施例16より低くなり、適切な画像濃度になった。ま
た、虫喰い画像が極端に減った。
【0076】実施例18 K9トナーの微粉砕条件を変えることで、球形度を高く
したK12トナーを得て、その他は比較例6と同様にし
て行った。K12トナーの物性値を表1に、転写率、画
像濃度の結果を表2に示す。C6トナーが記録紙上に存
在しない状態でのK12トナーの転写率、画像濃度が実
施例16より低くなり、適切な画像濃度になった。ま
た、虫喰い画像が極端に減った。
【0077】比較例7 下記表9に示す材料をヘンシェルミキサーに入れ混合
し、得られた混合物を二軸エクストルーダーにて溶融混
練した。その後混練物を冷却、ハンマーミルで粗粉砕
し、エアージェットミル粉砕機で微粉砕した。さらに、
分級機により微粉を除去し、各色トナーを得た。
【0078】
【表12】
【0079】得られた各色トナー100重量部に対し、
無機微粉末として疎水化シリカ0.6重量部と酸化チタ
ン0.4重量部をヘンシェルミキサーで混合した。続い
て、各色トナー5重量部とシリコンコートされたフェラ
イトキャリア95重量部を混合し、2成分現像剤を調製
した。得られた各色トナーの物性値を表1に示す。
【0080】その後は比較例1と同様にして行った。C
7トナー、K13トナーの物性値を表1に、転写率、画
像濃度の結果を表2に示す。2色重ねあわせ時のK13
トナーの転写率、画像濃度が極端に低かった。
【0081】実施例19 K13トナーの疎水化シリカと酸化チタンの比率を変え
ることで、帯電量を高くしたK14トナーを得て、その
他は比較例7と同様にして行った。K14トナーの物性
値を表1に、転写率、画像濃度の結果を表2に示す。2
色重ねあわせ時のK14トナーの転写率、画像濃度はC
7トナー並みになり、大幅に改善された。ただ、C7ト
ナーが記録紙上に存在しない状態でのK14トナーの転
写率、画像濃度が若干高めであった。トナー飛散が減少
した。
【0082】実施例20 K13トナーの疎水化シリカと酸化チタンの比率を変え
ることで、帯電量を高くしたK15トナーを得て、その
他は比較例7と同様にして行った。K15トナーの物性
値を表1に、転写率、画像濃度の結果を表2に示す。C
7トナーが記録紙上に存在しない状態でのK15トナー
の転写率、画像濃度が実施例19より低くなり、適切な
画像濃度になった。また、トナー飛散が減少した。
【0083】実施例21 K13トナーの疎水化シリカと酸化チタンの比率を変え
ることで、帯電量を高くしたK16トナーを得て、その
他は比較例7と同様にして行った。K16トナーの物性
値を表1に、転写率、画像濃度の結果を表2に示す。C
7トナーが記録紙上に存在しない状態でのK16トナー
の転写率、画像濃度が実施例19より低くなり、適切な
画像濃度になった。また、トナー飛散が減少した。
【0084】
【発明の効果】本発明の画像形成方法及びトナーを用い
ることによって、2色以上の多色トナーを用いるカラー
画像形成において、画像パターンによる画像濃度ムラを
抑えて、均質が美しい画像を形成する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例で使用した非接触型定着装置の
概略図である。
【符号の説明】
1 転写紙 2 熱源 3 カバー 4 搬送ベルト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木下 宣孝 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 Fターム(参考) 2H030 AA02 AB02 AD01 BB23 BB24 BB41 2H032 BA03 CA12 2H077 DB15 DB25 GA12

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2色以上の多色トナーを使用する画像形
    成方法において、後に転写されるトナーの転写率が先に
    転写されるトナーの転写率より高いことを特徴とする画
    像形成方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、1,2,・・・,n
    色目のトナーの転写率をそれぞれTR1、TR2、・・
    ・、TRnとしたとき、 TRn−1<TRn≦1.05×TRn−1 であることを特徴とする画像形成方法。
  3. 【請求項3】 イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック
    の多色トナーを使用する画象形成方法において、連続す
    る2色のトナーのうち、後に転写されるトナーの転写率
    が先に転写されるトナーの転写率よりも高いことを特徴
    とする画像形成方法。
  4. 【請求項4】 請求項3において、1,2,3,4色目
    のトナーの転写率をそれぞれTR1、TR2、TR3、
    TR4としたとき、 TR1<TR2≦1.05×TR1 TR2<TR3≦1.05×TR2 TR3<TR4≦1.05×TR3 であることを特徴とする画像形成方法。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載されてい
    る画像形成方法に使用されるトナーであって、後で転写
    されるトナーの無機微粉末の量が先に転写されるトナー
    の無機微粉末の量よりも多いことを特徴とするトナー。
  6. 【請求項6】 請求項5において、後で転写されるトナ
    ーの無機微粉末量をTA2、先に転写されるトナーの無
    機微粉末量をTAlとしたとき、 TAl<TA2≦1.5×TAl であることを特徴とするトナー。
  7. 【請求項7】 請求項1〜4のいずれかに記載されてい
    る画像形成方法に使用されるトナーであって、後で転写
    されるトナーの体積平均粒径が先に転写されるトナーの
    体積平均粒径よりも大きいことを特徴とするトナー。
  8. 【請求項8】 請求項7において、後で転写されるトナ
    ーの体積平均粒径をTV2、先に転写されるトナーの体
    積平均粒径をTVlとしたとき、 TVl<TV2≦1.5×TVl であることを特徴とするトナー。
  9. 【請求項9】 請求項1〜4のいずれかに記載されてい
    る画像形成方法に使用されるトナーであって、後で転写
    されるトナーの微粉含有率が先に転写されるトナーの微
    粉含有率よりも低いことを特徴とするトナー。
  10. 【請求項10】 請求項9において、後で転写されるト
    ナーの微粉含有率をTF2、先に転写されるトナーの微
    粉含有率をTF1としたとき、 0.5×TFl≦TF2<TF1 であることを特徴とするトナー。
  11. 【請求項11】 請求項1〜4のいずれかに記載されて
    いる画像形成方法に使用されるトナーであって、後で転
    写されるトナーの球形度が先に転写されるトナーの球形
    度よりも高いことを特徴とするトナー。
  12. 【請求項12】 請求項11において、後で転写される
    トナーの球形度をSF2、先に転写されるトナーの球形
    度をSF1としたとき、 SF1<SF2≦1.05×SF1 であることを特徴とするトナー。
  13. 【請求項13】 請求項1〜4のいずれかに記載されて
    いる画象形成方法に使用されるトナーであって、後で転
    写されるトナーの帯電量が先に転写されるトナーの帯電
    量よりも高いことを特徴とするトナー。
  14. 【請求項14】 請求項13において、後で転写される
    トナーの帯電量をTQ2、先に転写されるトナーの帯電
    量をTQ1としたとき、 TQl<TQ2≦1.5×TQ1 であることを特徴とするトナー。
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Cited By (3)

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