JP2000121966A - マイクロマシン及びマイクロマシンの製造方法及び空間光変調装置及び空間光変調装置の製造方法 - Google Patents

マイクロマシン及びマイクロマシンの製造方法及び空間光変調装置及び空間光変調装置の製造方法

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JP2000121966A JP29121898A JP29121898A JP2000121966A JP 2000121966 A JP2000121966 A JP 2000121966A JP 29121898 A JP29121898 A JP 29121898A JP 29121898 A JP29121898 A JP 29121898A JP 2000121966 A JP2000121966 A JP 2000121966A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 空間光変調装置において、高速で安定的なス
イッチングを行なうと共に、精度よくスイッチング行な
うため、スイッチング部エバネッセント波を安定的に抽
出する。 【解決手段】 駆動部上に型転写により反射面構造、及
びマイクロプリズム3を形成する事により、高精度のエ
バネッセント波抽出のスイッチング部を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光通信、光演算、
光記憶装置、光プリンター、画像表示装置、光スイッチ
ング装置、流体制御装置、温度検出装置、マイクロポン
プ等に使用される、マイクロマシン及び、マイクロマシ
ンの製造方法及び、空間光変調装置及び、その空間光変
調装置の製造方法及に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来技術の説明については、マイクロマ
シンの応用が進む空間光変調装置の従来技術である液晶
用いた空間光変調装置を例に挙げて説明する。光をオン
オフ制御できる空間光変調装置としては液晶を用いたも
のが知られている。図9にその概略構成を示す。この空
間光変調装置は、光スイッチング素子900として実現
されており、偏向板901及び908、ガラス板902
及び903、透明電極904および905、液晶906
及び907より構成され、透明電極間に電圧を印可する
事により液晶分子の方向を変えて偏向面を回転させ光ス
イッチングを行なうものである。例えば、このような光
スイッチング素子(液晶セル)を二次元に並べて液晶パ
ネルとして画像表示装置を構成する事が可能である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この液晶を用いた光ス
イッチング素子(空間光変調装置)は、高速応答性が悪
く、数ミリ程度の応答速度でしか動作しない。このため
応答速度を要求される、光通信、光演算、ホログラムメ
モリー等の光記憶装置、光プリンター等に対し液晶を用
いた空間光変調装置は難しかった。また、液晶を用いた
空間光変調装置では、偏向板により光の利用効率が低下
してしまうという問題も有った。
【0004】これらの用途に対応できる、高速動作可能
な空間光変調装置が求められており、このため光を制御
できるスイッチング素子を機械的に動かして高速で変調
できる空間光変調装置が開発されている。その一つはマ
イクロミラーデバイスであり、このデバイスはミラーを
ヨークで旋回可能に支持し、ミラーの角度を変えて電気
的または光学的な入力に対応して入射光を変調して出射
するようになっている。
【0005】また、反射機能あるいは等価機能を備えた
平面要素を薄膜などで保持し、平面要素を平行に動かし
て入射光を変調する事が可能であり、そのような原理に
基づき空間光変調装置を構成することも可能である。本
出願人が出願中の、光を全反射して伝達可能な導光部の
全反射面に対しスイッチング部の抽出面を接触させてエ
バネセント光を抽出し、スイッチング部の1波長程度あ
るいはそれを以下の微小な動きによって、高速で光を変
調制御可能な光スイッチング素子は、スイッチング部を
支持するための電極とを備えた駆動部によって駆動され
るようになっている。駆動部により、導光部の全反射面
にスイッチング部の抽出面が略接触した状態になると光
を抽出して出射する事ができ、また、全反射面から抽出
面を離すと、光は抽出されないので光は出射されない。
このように、エバネセント波を利用した光スイッチング
素子は、全反射面に対し抽出面の位置を微小距離移動す
る事により入射光を変調する事ができるので、高速動作
が可能な空間光変調装置の1つとして実現化に向けて開
発が進められている。
【0006】空間光変調装置において、安定的なスイッ
チングを行なうと共に、精度良くスイッチングできる事
は、重要な課題であり、開発中の空間光変調装置におい
ても同様である。そこで、本発明においては、エバネセ
ント光を利用した光スイッチング素子のような、平面的
な要素を備えたスイッチング部を移動制御して光を変調
する機構を備えた空間光変調装置において、導光面の全
反射面にスイッチング部の抽出面が略接触した状態を形
成するためには、高精度な抽出面を形成すると共に、反
射光の角度を意とする方向に反射させるための高精度な
反射面を形成する言う課題を抱えており、本発明はその
課題を解決した空間光変調装置を提供する事を目的とし
ている。
【0007】また、これら空間光変調装置を含むマイク
ロマシン(微細構造を持ち可動部を有するもの)におけ
る、微細加工及び製造の効率化をも目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の空間光変調装
置は、複雑な形状の空間光変調装置構造を容易に形成す
るためのものであり、その具体的な手段は可動可能な第
1の構造物上に、型転写により第2の構造物を形成する
ものであり、可動可能な第1の構造物はシリコン基板上
にフォトリソグラフィ工程とドライエッチング、ウエッ
トエッチング、酸化膜形成、結晶成長、CMP平坦化処
理、らを組み合わせるシリコンプロセスやレーザ加工、
ゾルゲル成形及び焼結、機械切削、などの方法で形成す
る。第2の構造物は、予め形成された第1の構造物上に
樹脂を塗布し、第2の構造物を形成するための型を当て
る事により、第1の構造物上に型転写によって得られた
第2の構造物を形成する事が可能である。またこの時、
第2の構造物を形成する樹脂に光硬化型樹脂を用いる場
合においては、光が透過するガラス材や、プラスチック
部材を機械加工により作る方法も可能であるが、より微
細な形状を高精度で作るに当たっては、第2の構造物を
形成するための型を、不透明なシリコンベースの型形状
を透明樹脂に転写し2次型を作成する事により、2次型
側からの光照射が可能となり、第2の構造物を転写でき
る。この時、第1の構造物側または、第2の構造物形成
型に、第1の構造物と第2の構造物の位置関係を制限す
るための形状を設け転写する事により位置関係を限定で
きる。第2の構造物の位置合わせは、前にも述べた通り
第2の構造物を形成するための型は光が透過する材料で
形成されている事から、型側から光学的に確認し型の位
置を制御できる。また、転写樹脂材料も、光硬化樹脂を
用い型を通して光り硬化する事が可能である。更に、第
2の構造物転写後、反射膜を成膜した後第2の構造物の
形成と第3の構造物の形成を行なう。この時、第2の構
造物と第3の構造物は同一の型から転写されるため第2
の構造物と第3の構造物の位置関係は制御できる。以下
に詳細を述べる。
【0009】可動可能な第1の構造物は、稼動可能な構
造物を指し、空間光変調装置構造の外部動力により稼動
する素子、外部エネルギーにより稼動するアクチェータ
や、周囲の環境の変化に応じて変化するセンサー型アク
チェータが考えられ、外部動力により稼動する構造物と
しては、ギア、ヒンジ、板ばね、などがが考えられる。
外部エネルギーにより稼動するアクチェータとしては、
シリコンプロセスのフォトリソ工程で形成される、静電
式アクチェータや、ゾルゲル法で形成されるピエゾアク
チェータ、スパッタ法で形成されるピエゾ薄膜アクチェ
ータ、積層型ピエゾアクチェータ、封印した流体をヒー
タにより加熱し流体の熱膨張による力を利用した加熱ア
クチェータ、形状記憶合金を組み合わせ、各々の形状記
憶合金を別々に加熱する事によりアクチェータ機能を有
する形状記憶合金アクチェータなどが考えられる。ま
た、周囲の環境の変化により稼動する素子としては、異
なる膨張係数を持つ金属を重ね合わせ、周囲の温度変化
に合わせ金属の熱膨張で変形するバイメタルアクチェー
タなどが考えられる。
【0010】本発明ではこれら稼動可能な第1の構造物
上に、型転写により第2の構造物を形成する場合の、第
2の構造物を転写するための型は、精密機械加工で型形
状を形成する方法や、シリコン基板に対してフォトリソ
で形状を形成する方法、レジストを直接感光させる事に
より造形する光造形、レーザ加工による形状形成、放電
加工による形状形成などが有る。ここで、光が透過する
材料を用いる事で複数の工程を経なくても、光が透過す
る型を起こす事も可能である。
【0011】次に前記形状形成例の中のシリコン基板に
対してフォトリソグラフィでの型形成について説明す
る。シリコン基板上にレジストを塗付しマスクし露光す
る。その後不要レジストを取り除き、KOH溶液でエッ
チングを行なう。この時ウエハは結晶方位面とマスクを
110面に合わせてエッチングを行なう事により、異方
性エッチングが進み54.74度の角度を持ちエッチングが
進む。従って両サイドから54.74度でのエッチングとな
り109.48度の角度の逆三角形状でのエッチングが進む事
となる。この逆三角形が規定深さ出来たところで、レジ
ストを除去し、再度レジストを表面に塗布し、第3の構
造物を作るための形状にマスクし露光する。不要レジス
トを取り除きフッ素系ガスであるSF6等でドライエッ
チングを行ない。垂直方向にエッチングする。このエッ
チングにより得られた深さは、第1の構造物と第2の構
造物の高さ関係を制御するための度当たりとなる。ま
た、同一のシリコン基板に第2の構造物と第3の構造物
をエッチングにより形成する事で、第2の構造物と第3の
構造物の位置関係が拘束される。ここで形成された型の
反転型を得るために、透明部材で作られた2次型を作成
する。2次型は光を透過する材料である紫外線硬化樹脂
(樹脂は熱硬化樹脂、エポシキ系乾燥型樹脂、ポリカー
ボネイト、ポリミド、紫外線硬化樹脂などを用いる事が
可能であるが、ここでは紫外線硬化樹脂を例にとって製
造方法を説明する。紫外線硬化樹脂の一例としてはラジ
カル重結合系である、不飽和ポリエステルやアクリル型
のポリエステルアクリル、ウレタンアクリル、エポキシ
アクリル、ポリエーテルアクリル、側鎖アクリロイル型
アクリル樹脂や、チオール・エン型のポリチオール・ア
クリル誘導体、ポリチオール・スピロアセタール系、や
カチオン重合系であるエポキシ型エポキシ樹脂が使用で
きる。)を用い、エッチングにより第2の構造物形状と
第3の構造物形状を形成したシリコン基板表面に紫外線
硬化樹脂を塗布し、紫外線照射を行なう事により2次型
を作成する。また、紫外線硬化樹脂上にポリカーボネイ
トやガラス、ポリミド等の透明板材を載せ紫外線効果し
た場合は、シリコン型と2次型の離形が容易にできる事
から2次型の形成に当たってはより望ましい。
【0012】また、可動可能な第1の構造物上に型転写
により第2、第3の構造物を形成するために可動可能な
第1の構造物は、型転写時のストレスにより破壊する場
合も有る。よって第1の構造物の破壊防止として、事前
に、樹脂の塗布による犠牲層形成やプラズマCVDなど
でSiO2やアルミニュウムなどの犠牲層で可動部を固
定する事により、転写時の第1へのストレスを軽減する
事が可能となり、型転写による可動部上への構造物の形
成には有効である。
【0013】次に第1の構造物および第1の構造物周辺
の犠牲層の平坦化処理を行なう事により、第1の構造物
と第2の構造物への位置合わせ精度が向上する。また、
この時の平坦化処理は、機械研磨、機械化学研磨、が有
効である。また、第1の構造物と第2、第3の構造物と
の結合面は、第2、第3の構造物に樹脂を用いる事か
ら、結合性を高めるため金属膜を用いない方がより適し
ている事が確認されている。よって。第2の構造物が転
写される範囲に金属膜を有する際には、シリコンなどの
非金属層を設ける事が望ましい。また、金属膜と型転写
で形成する第2の構造物の密着性の向上を図るため、表
面を荒らす方法や楔型の形状を持つ接触面とする事によ
り、より密着性は向上する。
【0014】次に第1の構造物上への第2の構造物、及び
第3の構造物の形成に当たっては、第1の構造物上に、
紫外線樹脂を塗布し型を透過して、第1の構造物のベー
スの位置合わせマーク又及び、第2の構造物を形成する
ための2次型に形成された位置合わせマークを利用し、
光学的情報に基づき位置合わせを行ない第2の構造物を
形成するための2次型の度当たりにより、第1の構造物
と第2の構造物の位置関係を拘束できる。第1の構造物
と第2の構造物間の高さ方向の位置関係をよりシビアに
合わせるためには、第1の構造物上に紫外線硬化樹脂を
塗布し2次型を載せた状態で、チャンバに入れ周囲大気
圧に比べそれより低い圧力状態にするか、更に真空状態
にする事により紫外線硬化樹脂中などの気泡を除去する
事が有効である。この状態で紫外線を照射する事により
紫外線硬化樹脂が硬化し第2の構造物が形成される。
【0015】また、第2の構造物を光造形により形成す
る場合は、第1の構造物上に先に述べた紫外線硬化樹脂
を塗布し、造形形状に合わせ紫外線光源を制御し、照射
する事により紫外線に照射された部分が硬化し第2の構
造物が形成される。また、高さ方向に高い形状を形成す
る場合は、容器内に第1の構造物を固定し容器に紫外線
硬化樹脂を入れ、第1の構造物上の感光樹脂に光照射を
行ない形状を形成し、第1の構造物の高さを徐々に変更
し形状形成の光照射を繰り返した後洗浄する事により、
複雑な形状の第2の構造物を形成する事が可能となる。
【0016】可動可能な第1の構造物上に第2の構造物
を型転写により硬化させた後、第2の構造物である、2
次型で形成したV溝形状を反射面にするため、スパッ
タ、蒸着、結晶成長などの手段により、反射率の高いア
ルミニュウム、金、銀、白金などの金属膜を数百オーム
ストロング程度成膜する。これにより第2の構造物が光
スイチングを行なうための反射面を形成する事が可能と
なる。
【0017】次に、2次型で形成した、第2の構造物の
V溝形状及び第3の構造物であるポスト部分に紫外線樹
脂を塗布し、平坦化したガラス、ポリカーボネイト、ア
クリル、等の透明部材をでカバーし、平坦化した透明部
材の上から紫外線を照射する事により、紫外線硬化樹脂
が硬化し、第2の構造物のV溝を埋め、マイクロプリズ
ムが形成されると同時に表面を平坦化できる。また、同
時に第3の構造物であるポストも硬化し、第1の構造
物、及び第2の構造物、第3の構造物の位置関係が定ま
る。この時、樹脂を塗布した状態で周囲を周囲圧力より
低くするか、真空状態にする事により、樹脂内の気泡が
取り出され、より平坦なマイクロプリズムが作られ、ス
イッチング精度が向上し、安定的なスイッチングと高コ
ントラストが得られる。
【0018】次に、第2の構造物を可動可能な第1の構
造物上で動かすために、型転写によって設けられた第2
の構造物の不要部分については、フォトリソグラフィー
を用いてマスクを行ない、ウエットエッチング、ドライ
エッチング、を行なう事により、第2の構造物の不要部
分を除去する。また、第2の構造物は、樹脂で作られて
いる事から、エキシマレーザの照射による除去も可能で
ある。第1の構造物を固定するために設けられた犠牲層
は、最後に犠牲層エッチングを行なう事により、除去す
る事が可能である。
【0019】ここで第2の構造物であるマイクロプリズ
ムを樹脂で形成する事により、ガラス材料で形成した場
合に比べ硬度が低い事と、型転写により、光抽出面の平
坦度が確保できる事から、導光部への密着度が向上し、
より安定的なスイッチングと高コントラストの空間光変
調が可能となる。
【0020】また、マイクロマシンについては先ずマイ
クロマシン光スイッチを例に挙げて説明する。マイクロ
マシン光スイッチは、光ファイバーで通信されるデータ
をスイッチングするものであり、光ファイバーの伝送直
線部分を切断し空間を用いて光を飛ばす構造とし、空間
部分にアクチェータ上に固定された光の遮光物を置きア
クチェータを動かす事により、光ファイバー間を転送さ
れる光を遮光または、光通信の邪魔にならないエリアに
退避する事により、光ファイバー間を伝送される信号を
スイッチングするものである。
【0021】構造は駆動回路を含むシリコン基板上にポ
ストを設け、ポストを支持台として可動可能である第1
の構造物のピエゾアクチェータを形成する。この第1の
構造物であるピエゾアクチェータ上に型転写により第2
の構造物である遮光物が転写されている。一方、ポスト
上には型転写を用いた第3の構造物である光ファイバー
固定台が型転写により形成されており、ここに光ファイ
バーを固定する。光ファイバーを固定する光ファイバー
固定台は、型転写によりV溝形状に溝が形成されてお
り、光ファイバーが容易に固定できる構造となってい
る。この第2の斜光物及び、第3の構造物である光ファ
イバー固定台は同一の型から転写されている為、位置合
わせをするまでもなく、第2の構造物である遮光物で光
ファイバーの光を遮光できる位置に配置されると共に、
第3の構造物である光ファイバー固定台も出射側光ファ
イバーと受光側光ファイバーの中心線は合う事になる。
ここでは光ファイバーの例をもって説明しているが、光
ファイバーを用いずV溝形状を光り導波路として用いる
た場合も同様である。
【0022】次に動作について説明する。この可動可能
な第1の構造物であるピエゾアクチェータは駆動回路が
実装されたシリコン基板から供給される電源のオン、オ
フにより薄膜の上下に供給された電荷によりピエゾ膜の
膨張または収縮が発生し、オン時ではベース側に変形す
る。この時、可動可能な第1の構造物上に型転写により
形成された第2の構造物である遮光物は、ポスト上に形
成された第3の構造物である光ファーバー固定台に固定
された光ファイバーの空間伝送の障害とならない位置に
退避する。よって、第3の構造物である光ファイバー支
持台に固定された出射側光ファイバーから、受光側光フ
ァイバーに光信号が伝送される。
【0023】次にオフの状態について説明する。駆動回
路が実装されたシリコン基板から供給される電源がオフ
の状態になると可動可能な第1の構造物であるピエゾ薄
膜に印可された電荷が無くなる事により、可動可能な第
1の構造物であるピエゾ薄膜のもつ本来のほぼ平坦な形
状に戻る。この時、可動可能な第1の構造物であるピエ
ゾ薄膜上に型転写により形成された第2の構造物である
遮光物は、ポスト上に形成された第3の構造物である光
ファーバー固定台に固定された光ファイバーの空間伝送
を遮光する位置に移動する。よって、第3の構造物であ
る光ファイバー支持台に固定された出射側光ファイバー
から、受光側光ファイバーに伝送される光信号が遮光さ
れ、光信号の伝達が行なわれなくなる。
【0024】次に、マイクロマシンの一つである流体バ
ルブの例で説明する。流体バルブは空間を遮る仕切り板
に遮断された空間間をつなぐ穴でオリフィスを設ける。
このオリフィスを周囲温度に応じて動くアクチェータ上
に設けた弁を動かす事により、オリフィスと弁間の距離
が制御され、流体の移動を制限する流体バルブを形成す
る事ができる。
【0025】次に流体バルブの構造について説明する。
流体バルブは可動可能な第1の構造物であるバイメタル
アクチェータを支えるためポストと、ポストを固定する
ためのベースと、温度変化により変形する可動可能な第
1の構造物であるバイメタルアクチェータと、可動可能
な第1の構造物上に型転写により形成された第2の構造
物である弁と、流体を隔てる仕切りと、流体が通過する
オリフィスから構成されている。
【0026】次に動作について説明する。この流体バル
ブは周囲の温度変化に応じて第1の構造物であるバイメ
タルアクチェータが変形する。高温時においては、第1
の構造物であるバイメタルアクチェータは2種類の金属
の膨張係数の違いから変形し反り返る。この時、第1の
構造物であるバイメタルアクチェータ上に、型転写によ
って形成された第2の構造物である弁が、仕切り板に設
けられたオリフィスとの間を広げる事により、流体は仕
切り板で分離された空間の差圧に応じて移動する。次
に、温度が下がると、第1の構造物であるバイメタルア
クチェータの2つの金属は収縮し反り返りが無くなり直
線的な従来の形に戻る。第2の構造物である弁が、仕切
り板に設けられたオリフィスとの間を狭くする事によ
り、流体は仕切り板で分離された空間の移動を抑制さ
れ、流体が仕切り板で分離された空間を移動できなくな
る。このように流体の移動はオリフィスと第2の構造物
である弁の間隔によって制御される流体バルブとなる。
【0027】ここで、流体バルブを全閉状態にする為に
は、弁はオリフィスに密着させる必要が有り、高度の柔
らかいゴムや樹脂が有効である。また第1の構造物であ
るバイメタルアクチェータは金属である事から、第2の
構造物である弁を第1の構造物上に転写する前に、第1
の構造物上の第2の構造物の弁が転写される位置に、非
金属を成膜した後、第2の構造物である弁を転写する事
により第1の構造物であるバイメタルアクチェータと第
2の構造物である転写によって形成される弁の密着度が
向上し耐久性に優れた流体バルブを提供できる。
【0028】以上説明したマイクロマシンの一例である
マイクロマシン光スイッチ装置や流体バルブの製造方法
について以下に説明する。第1の構造物をベース上に形
成するため、シリコン基板やアルミニウム等の金属板上
にシリコンプロセスである、フォトリソグラフィ工程
や、シリコン、窒化シリコン、シリコンナイトライト、
酸化シリコンやアルミニウム、白金、金、ニッケル、
銅、黄銅などの金属膜デポジット、ドライエッチングや
ウエットエッチング、等によるエッチング、スパッタリ
ングや蒸着、CVD、ゾルゲル及びベークによる薄膜形成
工程などを用いて、必要とする形状を造形する。これら
の工程により可動可能な第1の構造物が形成でき、この
可動可能な第1の構造物上に樹脂や、溶解されたガラ
ス、金属を塗布し型転写により第2の構造物を形成す
る。第2の構造物の型転写時には、周囲圧力を通常の状
態に比べ低くする事により、樹脂やガラス、金属中の気
体を外部に出す事により、型転写の精度を向上させる事
ができる。型転写による第2の構造物の硬化に当たって
は、冷却や、紫外線硬化、加熱硬化などが有効である。
特に型に光が透過する材料を用いた場合には、視覚によ
るアライメントが容易にできる他、紫外線の照射による
硬化が可能となる。
【0029】最後に、第2の構造物および第3の構造物
の転写完了後、フォトリソグラフィ工程とエッチング工
程を用い可動可能である第1の構造物を固定した犠牲層
の除去を行なう。次にフォトリソグラフィ工程で作成し
たマスク膜を取り去りマイクロマシンが完成する。ここ
では第1の構造物形成及び、構造物周辺の固定をシリコ
ンプロセスを用いた例で説明したが、第1の構造物を機
械加工で形成した場合においても、樹脂やアルミニュウ
ム、SIO2などの犠牲層で固定した後、第2の構造物
を型転写で形成する事も可能である。
【0030】また、型転写に当たっては、第2の構造物
と第3の構造物を同一の型から転写する事により、第1
の構造物及び、第2の構造物、第3の構造物間の位置関
係を容易に制御する事ができる。ここで用いる型は光が
透過するガラスや金属、樹脂に対し機械加工、で作る方
法や、光造形形成する方法、シリコンプロセスでシリコ
ン基板上に等方向エッチングと異方性エッチングで形状
を形成した後、この型から更に2次型を作り第2の構造
物転写して作る事により、シリコンの異方性エッチング
の形状の反転などの形状が得られる事から、1次型は作
成しやすい形状を形成すれば良いという利点がある。
【0031】この時空間光変調装置と同様に型転写によ
る第2の構造物の形成に当たっては、可動可能な第1の
構造物は型転写による第2の構造物形成時のストレスに
よる、第1の構造物の破壊を防止するため、後から排除
できる犠牲層で固定する事が有効であることが確認され
ている。
【0032】また、第2の構造物の転写時に形成された
第2の構造物周辺の不要物を、後から取り去る工程を設
けた場合については、第2の構造物がギアなどのアスペ
クト比の高い形状が近い位置に配置される場合には、複
数の第2の構造物を型転写によって形成すことが困難で
ある。その場合、予め複数の第2の構造物が配置される
範囲に、第2の構造物を形成する為の形状を型転写によ
り設けた後、フォトリソグラフィ工程及びエッチングに
よって複数の第2の構造物を形成する場合に有効であ
る。
【0033】これらの構造物は、第1の構造物の上に型
転写により第2の構造物及び第3の構造物が同一の型か
ら形成されるために、容易に位置関係を制御できると共
に、型は複数回の使用が可能な事から、機械切削や、シ
リコンプロセスで製造される空間光変調装置に比べ、複
雑な形状が容易に製造する事が可能であり、低コストで
の生産に適している。
【0034】
【発明の実施の形態】〔実施の形態1〕図1は本発明に
係わる空間光変調装置の構成を示す。光スイッチング素
子100は、光を全反射して伝達可能な導光部1の全反
射面122に対し、透光性の抽出面132を備えたスイ
ッチング部130を接触させてエバネセント光を抽出し
導光部1の入射光170を導光部1からから出力でき
る。この光スイッチング素子は100はスイッチング部
130の1波長程度、あるいはそれ以下の微小な動きに
よって、入射光170を高速で変調(オンオフ制御)す
る事ができ、スイッチング部130を駆動するために静
電力を用いた駆動部140が設けられている。
【0035】光スイッチング素子の構成を更に詳しく説
明すると、光スイッチング素子100は、ガラス製で入
射光170の透明性の高い光ガイド(導光部、カバーガ
ラス)1を備えており、この光ガイドは、スイッチング
部130の微細な動き(1波超長さ以下)で、光のスイ
ッチングができるよう光ガイド1はポスト2で支えられ
ると共にクリアランスの保持がなされている。光ガイド
1の下面には全反射面122で入射光170が全反射す
るように全反射面122がある。スイッチングを行なう
場合は図1(a)に示すように、スイッチング部130
の抽出面132が全反射面122と平行な向き(第1の
方向)で接近あるいは密着してエバネセント光を抽出で
きる位置(第1の位置)になると、導光部1から入射光
170がスイッチング部130に抽出される。本例のス
イッチング部130は抽出された入射光170を導光部
1に向けて反射可能なマイクロプリズム3を備えてお
り、抽出され光は導光部1を通ってほぼ垂直な出射光1
72となり出力される。一方図1(b)に示すように、
スイッチング部130が第1の位置から離れて、抽出面
132が全反射面122で全反射され導光部1からエバ
ネセント光として抽出されない。したがって出射光17
2は導光部1から出射される事はなく出射光は得られな
い。
【0036】このように、本例の光スイッチング素子1
00においては、スイッチング部130を第1及び第2の
位置に移動する事により、入射光170を出射光172
として変調する事ができる空間光変調装置である。した
がって、光スイッチング素子100を用いて出射光17
2をオンオフできるので、光スイッチング素子をアレイ
状に配列して画像表示装置を構成するなど、先に説明し
た液晶あるいはマイクロミラーデバイスなどの空間光変
調装置と同様に用いる事ができる。さらに、エバネセン
ト光は、スイッチング部130を波長程度あるいはそれ
以下の距離を移動する事により制御できるので、スイッ
チング部130を非常に高速に動作させる事が可能であ
り、動作速度の速い光スイッチング素子として実現する
事ができる。
【0037】光スイッチング素子100は入射光170
が入射する導光部1と、スイッチング部130はエバネ
セント波を抽出するための抽出面132を持ち、入射光
170をスイッチングするためのマイクロプリズム3及
び、入射光170を反射するための反射膜31及び、入
射光170を導光部1側に反射させる角度を制限するV
溝構造5及び、駆動部140とスイッチング部130を
連結するための支持台6から構成されている。スイッチ
ング部130の下にはスイッチング部130を下方に動
かす層の駆動部140と、駆動部140を制御する駆動
用ICが構成されたシリコン基板(ICチップ)10の層を
備えている。駆動部140は、支持台6をつうじてスイ
ッチング部130を導光部1(上側)側に動かす際に用
いるアドレス上電極7(第1の電極)と、アドレス上電
極7に対峙した位置にスイッチング部130に直結し可
動する中間電極8(第2の電極)を配置する。更に、中
間電極8の下面のシリコン基板10側に動かす際に用い
るアドレス下電極9(第3の電極)をシリコン基板10
上に備えている。アドレス上電極7はアドレス上電極の
支持台7aによって支えられている。また、中間電極8
は中間電極の支持台8aによって支えられている。
【0038】射されずエバネセント波として光信号が抽
出される事はない。
【0039】次に、この光スイッチング素子100の製
造方法について説明する。図2は光スイッチング素子の
製造過程のスイチング部130のV溝構造形成工程を示
した図である。以下に各部位の名称及び製造方法につい
て記述する。10は、第1の構造物である駆動部140
を形成するためのベースであるシリコン基板(ICチッ
プ)。9はシリコン基板(ICチップ)上に設けられたア
ドレス下電極、8はシリコン基板10上に中間電極の支
持台8aを設け、アドレスした電極に対峙する位置に設け
られた中間電極、7はシリコン基板10上にアドレス上
電極の支持台7aを設け中間電極8に対峙する位置に設け
られたアドレス上電極、6は中間電極8上に設けられ、
スイッチ部130を支持するための支持台。21は駆動
部140上に塗布された樹脂。20は樹脂21にV形状
を転写するための型。2Aは、導光部1を支持するため
にシリコン基板10上に設けられたポスト。22は駆動
部140を形成する際に設けられた犠牲層である。アド
レス下電極9はシリコン基板10上にプラズマCVDに
よって形成されたポリシリコン層によって設けられ、不
要部分はフォトリソグラフィ工程とエッチング工程によ
り除去する。この時、アドレス下電極9は導電性の材料
であれば良くアルミニュウム、白金、銅、金などの金属
膜や、Si基板へのボロンドーピングでも良い。形成に
当たっては、スパッタリングや、蒸着、または、インプ
ラによって形成する事も可能である。また、アドレス下
電極9の形成と平行して、ポスト2A及び、中間電極8
を支えるための中間電極ポスト8a、アドレス上電極7
を支えるためのアドレス上電極の支持台7a、の形成も平
行して積層する事も可能である。次に、エッチングによ
って除去されたエリアに、プラズマCVDによってSi
O2の犠牲層22を充填する。次にポスト2A、アドレス
下電極9アドレス上電極ポスト7a、中間電極の支持台8a
上の不要犠牲層を、フォトリソグラフィ工程とエッチン
グ工程で除去した後、更にプラズマCVDでポリSiを積層
し、フォトリソグラフィ工程とエッチング工程を繰り返
し駆動部140を形成する。以上の工程が済んだところ
で、駆 図1(a)に示すオン状態では、電源スイッチ
12を切り替える事により、アドレス上電極7に対し電
源部11から直流電力が供給され、中間電極8の間に生
ずる静電力により中間電極8は上方に引き上げられ、中
間電極8上に作られた構造物である支持台6は中間電極
8に連動して上昇する。同様に支持台6上に形成された
V溝構造5及びマイクロプリズム3は連動して、第1の
位置に移動する事により、入射光170は導光部1から
マイクロプリズム3を経て反射面4で反射する事によ
り、出射光172として光信号が抽出される。一方、図
1(b)に示すオフ状態では、スイッチ12を切り替え
る事によりアドレス下電極9に対し電源部11から直流
電力が供給され、中間電極8の間に生ずる静電力により
中間電極8は下方に引き下げられ、中間電極8上に作ら
れた構造物である支持台6は中間電極8に連動してシリ
コン基板10側に下降する。同様に支持台6上に形成さ
れたV溝構造5及びマイクロプリズム3は連動して、第
2の位置に移動する事により、入射光170は全反射面
122で反射し、出射光172は導光部1から出動部1
40上に樹脂、(樹脂は熱硬化樹脂、エポシキ系乾燥型
樹脂、ポリカーボネイト、ポリミド、紫外線硬化樹脂な
どを用いる事が可能であるが、ここでは紫外線硬化樹脂
を例にとって製造方法を説明する。紫外線硬化樹脂の一
例としてはラジカル重結合系である、不飽和ポリエステ
ルやアクリル型のポリエステルアクリル、ウレタンアク
リル、エポキシアクリル、ポリエーテルアクリル、側鎖
アクリロイル型アクリル樹脂や、チオール・エン型のポ
リチオール・アクリル誘導体、ポリチオール・スピロア
セタール系、やカチオン重合系であるエポキシ型エポキ
シ樹脂が使用できる。)を塗布し、V溝構造を形成する
ための型20でV溝形状を転写する。
【0040】V溝形状を形成するための型は、機械加工
で金属、ガラス、プラスチック材、等を用いる事も可能
であるが、ここでは、シリコン基板に酸化膜を設け結晶
方位110面に合わせ、フォトリソグラフィー工程と異
方性エッチングを行なう事によりV溝構造を形成するた
めの54.74度の角度のV溝を形成した。更に、フォトリ
ソグラフィ工程と等方向性エッチングを行なう事によ
り、垂直エッチングを行ない垂直エッチングの深さを制
御する事により、ポスト2Bが形成される深さが決ま
り、スイッチ部130の厚みの制御の位置決めが可能と
なる。このシリコン型に紫外線硬化樹脂のエポキシ樹脂
を塗布し、紫外線硬化する事により、シリコン型を反転
した2次型が得られ、これを型20として用いる。この
2次型を用いる事により、シリコン型では不可能だった
紫外線照射による硬化が可能となり、紫外線硬化硬化樹
脂を用いてスイッチ部130のV溝構造5の形成ができ
る。
【0041】図3は、樹脂21が硬化されV溝構造が、
駆動部140上に形成された図である。この段階の樹脂
21は、ポスト2Aを除く範囲に広く形成されている。
また、樹脂21の厚みは型20の等方向性エッチングを
行なった深さで制御されている。
【0042】次に、図4を参照して反射面の成膜につい
て説明する。V溝構造が成形された樹脂21上に光スイ
チングを行なうための反射膜を形成する。反射膜は反射
率の高いアルミニウム、白金、銀、金等の金属膜を用
い、蒸着、スパッタリング、プラズマCVDによって成
膜可能であるが、今回はスパッタリングの例で説明す
る。シリコン基板10上に形成した駆動部140及び型
転写によって形成したV溝構造をした樹脂21が転写さ
れたシリコン基板10を、スパッタマシンのトレイに固
定し、合わせてV溝構造を除くエリアには、反射膜の成
膜を抑制するためのマスク30を固定する。マスク30
は、ポスト2A上や不要部分で後にエッチングによって
取り去る部分の型転写された樹脂21を覆う事により、
ポスト2の形成の精度向上及び、不要部分のエッチング
の効率化に寄与する。またこのマスクは、V溝構造部分
には充分に成膜可能な状態とするために、V溝構造より
大き目な範囲をマスク領域から外す必要がある。この状
態で、スパッタリングを行なう事により、樹脂21のV
溝構造の上には反射膜31が形成される。また、微細な
V溝構造に対する成膜においては、マスクを設けない方
がより均一な反射膜31が得られる事も確認されてい
る。
【0043】次に図5を参照してマイクロプリズム3及
びポスト2Bの形成について説明する。40はマイクロ
プリズム3の表面を平坦化し抽出面132を形成すると
共に、ポスト2Bの高さを決定するための平坦化型で、
ガラス、プラスチック板や、金属板、シリコン板など、
平面を実現できる平坦なものであれば特に材質は問わな
い。今回はプリズム41に先に説明した紫外線硬化樹脂
を用いて形成する事から、平坦化型40は紫外線を透過
できる石英ガラスを用いた例で説明する。V溝形状を形
成した樹脂21に対してスパッタリングで反射膜31を
成膜した上及びポスト2A上に紫外線硬化樹脂を塗布
し、上部に平坦化型40を載せ平坦型40側より紫外線
を照射する。紫外線硬化樹脂は紫外線が照射される事に
より硬化し、マイクロプリズム3を形成する。同時にポ
スト2A上に充填された紫外線硬化樹脂も硬化しポスト
2Bが形成される。この時、平坦型40とマイクロプリ
ズム3及びポスト2B間をより高精度で平坦にする方法
として、チャンバー内に紫外線照射前のシリコン基板1
0を入れ、真空状態に引いた状態で数分放置する事によ
り、樹脂内の気体が放出され樹脂内の気泡の影響を受け
る事無くより平坦な抽出面132を作れる。
【0044】次に図6を参照して光スイッチング素子の
不要部分の除去について説明する。紫外線硬化樹脂の充
填により、スイッチング部130を動かす際、障害にな
るエリアに充填、硬化した部位の不要樹脂23を取り去
るため、空間光変調装置に必要なスイッチング部130
の上部及びポスト2の上部にレジストを塗布し、フォト
リソグラフィ工程を用いてポスト2上部及びスイチング
部上部にマスク50を形成する。マスク50形成後、不
要樹脂22のエッチング、不要反射膜24のエッチン
グ、及び犠牲層22のエッチングを行なう事により、可
動可能な第1の構造物である駆動部140上に、型転写
により第2の構造物であるスイッチング部130を形成
できる。このエッチングにおいては、樹脂のエッチング
ではウエットエッチを行ない、金属反射膜のエッチング
においては、ドライエッチングにより除去するのが適し
ている。また、不要樹脂23のエッチングに関しては、
エキシマレーザの照射によっても除去する事が可能であ
る。犠牲層除去においては、フッ酸等でのウエットエッ
チングを用いる事により除去が可能である。
【0045】以上説明した通り、可動可能な第1の構造
物上に型転写により第2の構造物を転写する際には、可
動可能な第1の構造物を犠牲層22等を用いて固定した
状態で行なう事により、可動可能な第1の構造物の機能
を損なう事無く第2の構造物を形成する事が可能であ
る。また、全ての工程の最後に、フォトリソグラフィー
工程で形成したマスク50を除去する事により、スイッ
チング部130のマイクロプリズム3の表面の光抽出面
132を劣化させる事無く組み上げる事が可能となる。
この状態でポスト2上部に導光部1を載せ固定する事に
より光スイッチング素子100が完成する。ここでマイ
クロプリズム3を樹脂を用いて形成する事により、ガラ
ス材料で形成した場合に比べ硬度が低い事と、型転写に
より、光抽出面132の平坦度が確保できる事から、導
光部1への密着度が向上しより安定的なスイッチングと
高コントラストの空間光変調が実現できる。
【0046】〔実施の形態2〕図7は本発明に係わるマ
イクロマシンであるマイクロマシン光スイッチ装置56
を示した図である。マイクロマシン光スイッチ装置56
は、光ファイバーで伝送される光データをスイッチング
するものであり、図7(a)で示す通り、出射側光ファ
イバー51から出射された光信号57が空間58を経て
受光側光ファイバー52に受光され、光信号57が伝達
される。この状態では、遮光物54は光信号57の伝達
に障害とならないエリアに退避している。一方、図7
(b)では、空間58で遮光物54が光信号57を遮光
する事により、光信号57は受光側光ファイバー52に
伝達されない状態となる。この様にマイクロマシン光ス
イッチ装置56は、伝送される光信号57を空間58で
遮光物54を用いてスイッチングするものである。
【0047】次に図7(a)を参照してマイクロマシン
光スイッチ装置56の構造を説明する。10は、可動可
能な第1の構造物であるピエゾアクチェータ50を駆動
するための駆動回路を備えるシリコン基板。11はピエ
ゾアクチェータ50を駆動するための電源。12は電源
11からピエゾアクチェータ50に電源を供給する為の
スイッチ。2は、ピエゾアクチェータ50及び光ファイ
バー固定台53をシリコン基板10上に固定する為のポ
スト。54は、可動可能な第1の構造物であるピエゾア
クチェータ50上に設けられ、ピエゾアクチェータ50
の動作に応じて光信号57を遮光する為の第2の構造物
である遮光物。50はスイッチ12に応じて変形する可
動可能な第1の構造物であるピエゾアクチェータ。53
はポスト2上に型転写によって形成された第3の構造物
である光ファイバー固定台。51は光信号57を伝送す
る為に出射する出射側光ファイバー。52は出射側光フ
ァーバー51から出射された光信号57を受光し伝送す
るための受光側光ファイバー。53は、出射側光ファイ
バー51及び受光側ファイバー52を固定する為の第3
の構造物である光ファイバー固定台。55は、第3の構
造物である光ファイバー固定台53に型転写時に形成さ
れた、光ファイバーを固定する為の光ファイバ固定V
溝。58は出射側光ファイバー51から出射された光信
号57が受光側光ファイバー52に伝送される際に通過
する空間。57は出射側光ファイバーから受光側光ファ
イバー52に向け出射される光信号である。マイクロマ
シン光スイッチ装置56は、以上のパーツから構成され
ている。
【0048】次に動作について説明する。この可動可能
な第1の構造物であるピエゾアクチェータ50は、スイ
ッチ12の制御により電源11のオン、オフにより駆動
回路が実装されたシリコン基板10からピエゾアクチェ
ータの上下に供給された電荷によりピエゾ膜の膨張また
は収縮が発生し、ピエゾアクチェータであるピエゾ薄膜
の変形がオン時ではシリコン基板側に変形する。この
時、可動可能な第1の構造物上に型転写により形成され
た第2の構造物である遮光物54は、出射側光ファイバ
ー51から受光側光ファイバー52に向けて空間58中
を伝送される光信号57の伝播に障害とならない位置に
退避する。よって、光ファイバー支持台53に固定され
た出射側光ファイバー51から、受光側光ファイバー5
2に光信号が伝送される。
【0049】次に図7(b)を参照してオフの状態につ
いて説明する。スイッチ12がオフの状態となる事によ
り、電源11からのピエゾアクチェータ50への電荷の
供給が遮断され、ピエゾアクチェータ50のピエゾ薄膜
の膨張または収縮による変形が解消され、本来の形状に
に変化する。この時、可動可能な第1の構造物であるピ
エゾアクチェータ50上に型転写により形成された第2
の構造物である遮光物54は、ポスト上に形成された第
3の構造物である出射側光ファーバー51から出射され
空間58を経て受光側光ファイバー52に伝送される光
信号57を遮光する位置に移動する。よって、第3の構
造物である光ファイバー支持台53に固定された出射側
光ファイバー51から、受光側光ファイバー52への光
信号57が遮光され、光信号57の伝播が行なわれなく
なる。
【0050】ここで、光ファイバーを固定する光ファイ
バー固定台53には光ファイバ固定V溝55が、型転写
により形成されており出射側光ファイバー51及び受光
側光ファイバー52が容易に固定できる構造となってい
る。この斜光物54及び、第3の構造物である光ファイ
バー固定台53及び光ファイバ固定V溝55、および遮
光物54は同一の型から転写されている為位置合わせを
するまでもなく、遮光物54がピエゾアクチェータ50
の動きに応じて、光信号57を遮光できる位置に移動で
きると共に、第3の構造物である光ファイバー固定台5
3にも行けられた光ファイバ固定V溝55で位置合わせ
される、出射側光ファイバー51と受光側光ファイバー
52の中心線は精度よく合う事から空間58中を伝播す
る光信号57は受光側光ファイバー52で受光される信
号減衰は最小限に留める事ができる。ここでは光ファイ
バーの例をもって説明しているが、光ファイバーを用い
ずV溝形状を光り導波路として用いるた場合も同様であ
る。また、溝形状もV溝に限定する事無く四角、U溝な
ど多種の形状であっても上記の利点が得られる。
【0051】次に、図8(a)を参照してマイクロマシ
ンを用いた流体バルブの実施の形態について説明する。
流体バルブは、周囲の温度変化に応じて仕切り板によっ
て仕切られた空間で、仕切り板に設けられたオリフィス
を通過する流体の流れを制御する為のものである。
【0052】次に図8(b)を参照して流体バルブ62
の構造について説明する。60はポスト2を固定する為
のベース、2はバイメタルアクチェータ65及び仕切り
板61を支えるためポスト、65は2種類の膨張係数の
異なる金属膜で形成されたバイメタルアクチェータ、6
3はバイメタルアクチェータ65上に設けられたオリフ
ィス64を通過する流体の流れ66を制御する為の弁、
64は第1空間の空間67と第2の空間68を流体が移
動する為の仕切り板61に設けられたオリフィス、67
は仕切り板61によって仕切られたベース60側に設け
られた第1の空間、68は仕切り板61によって仕切ら
れた仕切り板61の上側に設けられた第2の空間、64
はオリフィス64を経て第1の空間67から第2の空間
68に流れる流体である。ここで、温度変化に応じて変
形するバイメタルアクチェータ65は、可動可能な第1
の構造物であり、弁63は可動可能な第1の構造物であ
るバイメタルアクチェータ上に型転写によって設けられ
た第2の構造物である。
【0053】次に周囲温度が低い状態で流体バルブ62
が閉まる状態を図8(a)を用いて説明する。ベース6
0上に固定されたポスト2を通じて片端を固定されたバ
イメタルアクチェータ65は温度の低い状態で、はほぼ
平面な状態に保たれている。このバイメタルアクチェー
タ65上に型転写によって設けられた弁63は、オリフ
ィス64の位置にオリフィス64を閉鎖する状態で拘束
されている。これによりベース60側の第1の空間67
及び仕切り板61の上側の第2の空間68は、分離され
ており、オリフィス64を経て流体の移動はできない。
この時、弁63の形成において、ガラス、シリコンなど
に比べ樹脂やゴムなどの硬度の低い材料を用いる事によ
り、オリフィス64と、弁63間の密着度が向上し第1
の空間と第2の空間を遮断できる。また、バイメタルア
クチェータ65の材料は金属である事から弁63を樹脂
で成形した場合密着性が悪い場合がある。そのため第1
の構造物であるバイメタルアクチェータ65上に、非金
属の材料である、シリコンやガラスなどの層を設けた上
に弁63の第2の構造物を型転写により形成する事も有
効である。
【0054】次に、図8(b)を参照して、周囲温度が
高い状態での流体バルブ62が開でる状態の動作ににつ
いて説明する。ベース60上に固定されたポスト2を通
じて片端を固定されたバイメタルアクチェータ65は温
度が高くなるにつれて、バイメタルアクチェータ65の
形成されている2種類の金属の膨張係数の違いで、バイ
メタルアクチェータ65はベース60側に徐々に反り返
る。このバイメタルアクチェータ65の動きに連動し
て、弁63は、オリフィス64との間隔を徐々に広げる
事となる。図で示すとおりオリフィス64をふさぐ形で
配置されていた弁63がオリフィス64から離れる事に
より、第1の空間67と第2の空間68は仕切り板61
で仕切られた状態からオリフィス64を通じて空間的な
つながりが得られ、第1の空間67の圧力が第2の空間
68の圧力より高い為に、流体の流れ64が発生する。
この流体の流れは図の示す通りニードル型になってお
り、ニードル型にする事により、流体弁の開口率をリニ
アに制御できるという利点を持っている。このように型
転写によって第2の構造物を形成する事により、容易に
複雑な形状を形成できる。この他に光造形によっても複
雑な形状を作り出す事もできる。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のマイクロ
マシンは可動可能な第1の構造物上に型転写により第2
の構造物を形成する事により、シリコンプロセスなどの
複雑な工程を経る事無く、複雑な形状を容易に再現性良
く形成できると共に生産性の向上にも寄与する。また、
空間光変調装置のようにアレイ状に複数の素子を配置す
る際には、シリコンプロセスで全てを製造する場合に比
べて、型転写は安定的に複製が可能な事から、欠陥の発
生確率は格段に低くなり歩留りの向上にも大きく寄与す
る。更に、可動可能な第1の構造物周辺に犠牲層を設
け、犠牲層のエッチング工程前に第2の構造物を型転写
で形成する事により、第1の構造物が犠牲層により固定
される状態で第2の構造物を形成する事で、第1の構造
物上に形成する第2の構造物の位置決め精度が向上する
と共に、型転写時のストレスから第1の構造物の破壊を
回避でき安定的な製造が可能となる。また、同一の型を
用いて可動可能な第1の構造物上に設けられた第2の構
造物及び第1の構造物上に無い第3の構造物を型転写に
より形成する事により、位置ずれがなく精密な位置合わ
せを実現でき微細構造の組立てに有効である。また、型
転写を行なう際の型を、光が透過する材料を用いる事に
より光透過によって型の位置合わせをできる事から、C
CDカメラを用いた位置合わせが可能となり生産性が向
上する。また、型転写に用いる材料を紫外線硬化樹脂と
した場合には、光が透過する型を用いる事で型を通して
紫外線照射での硬化を行なう事ができる。紫外線硬化樹
脂での型転写は、溶解による型転写に比べ取り扱いが容
易でアライメントにかける時間も十分に取れる事から安
定した生産が可能となる。さらに、材料に樹脂やゴムな
どガラス、金属に比べ硬度の低い材料を用いて型形成す
る事により、型転写によって作られた第2の構造物を他
の構造物に接しさせて使用する際に密着度が向上すると
いう利点を持っている。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1の(a)及び(b)は、それぞれ本発明の
実施の形態1に関わる空間光変調装置の構成図である。
【図2】本発明の実施の形態1に関わる空間光変調装置
の製造方法を示す図である。
【図3】本発明の実施の形態1に関わる空間光変調装置
の製造方法を示す図である。
【図4】本発明の実施の形態1に関わる空間光変調装置
の製造方法を示す図である。
【図5】本発明の実施の形態1に関わる空間光変調装置
の製造方法を示す図である。
【図6】本発明の実施の形態1に関わる空間光変調装置
の製造方法を示す図である。
【図7】図7の(a)及び(b)は、それぞれ本発明の
実施の形態2に関わるマイクロマシン光スイッチング装
置の構成及び動作を示す図である。
【図8】図8の(a)及び(b)は、それぞれ本発明の
実施の形態2に関わる流体バルブの構成及び動作を示す
図である。
【図9】従来の液晶を用いた光スイッチング素子を示す
図である。
【符号の説明】
1・・・導光部 2、2A、2B・・・ポスト 3・・・マイクロプリズム 4・・・反射面 5・・・V溝構造 6・・・支持台 7・・・アドレス上電極 7a・・・アドレス上電極の支持台 8・・・中間電極 8a・・・中間電極の支持台 9・・・アドレス下電極 10・・・シリコン基板(ICチップ) 11・・・電源部 12・・・スイッチ 21・・・樹脂 22・・・犠牲層 23・・・不要樹脂 24・・・不要反射膜 30・・・マスク 31・・・反射膜 40・・・平坦型 50・・・ピエゾアクチェータ 51・・・出射側光ファイバー 52・・・受光側光ファイバー 53・・・光ファイバー固定台 54・・・遮光物 55・・・光ファイバ固定V溝 56・・・マイクロマシン光スイッチ装置 57・・・光信号 58・・・空間 60・・・ベース 61・・・仕切り板 62・・・流体バルブ 63・・・弁 64・・・オリフィス 65・・・バイメタルアクチェータ 66・・・流体の流れ 67・・・第1の空間 68・・・第2の空間 100・・・光スイッチング素子 122・・・全反射面 130・・・スイッチング部 132・・・抽出面 140・・・駆動部 170・・・入射光 172・・・出射光 903・・・ガラス板 904、905・・・透明電極 906、907・・・液晶 908・・・偏向板
フロントページの続き (72)発明者 武田 高司 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 (72)発明者 西川 尚男 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 Fターム(参考) 2H041 AA04 AB02 AB12 AB40 AC06 AC07 AC08 AZ02 AZ08

Claims (38)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可動可能な第1の構造物と、該第1の構
    造物上に形成される第2の構造物とからなるマイクロマ
    シンにおいて、前記第2の構造物が、前記第1の構造物
    上に型転写によって形成された事を特徴とするマイクロ
    マシン。
  2. 【請求項2】 請求項1のマイクロマシンにおいて、前
    記第1の構造物がフォトリソグラフィ工程を経て作られ
    た事を特徴とするマイクロマシン。
  3. 【請求項3】 請求項1のマイクロマシンにおいて、前
    記第1の構造物上に位置しない第3の構造物を更に有
    し、前記第2の構造物と前記第3の構造物が同一の型から
    転写されて形成された事を特徴とするマイクロマシン。
  4. 【請求項4】 可動可能な第1の構造物と、該第1の構
    造物上に形成される第2の構造物とからなるマイクロマ
    シンにおいて、前記第1の構造物上に光造形によって前
    記第2の構造物が形成された事を特徴とするマイクロマ
    シン。
  5. 【請求項5】 可動可能な第1の構造物と、該第1の構
    造物上に第2の構造物を形成するマイクロマシンの製造
    方法において、前記第1の構造物上に型転写によって前
    記第2の構造物を形成することを特徴とするマイクロマ
    シンの製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項5のマイクロマシンの製造方法に
    おいて、前記第1の構造物をフォトリソグラフィ工程を
    経て製造する事を特徴とするマイクロマシンの製造方
    法。
  7. 【請求項7】 請求項5のマイクロマシンの製造方法に
    おいて、前記第1の構造物の周辺に設けられた犠牲層を
    エッチングするエッチング工程の前に、前記第2の構造
    物を型転写工程にて形成することを特徴とするマイクロ
    マシンの製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項5のマイクロマシンの製造方法に
    おいて、前記第2の構造物を型転写で形成した後に、前
    記第2の構造物の転写時に転写された第2の構造物の周辺
    の不要部位を除去する事を特徴とするマイクロマシンの
    製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項5のマイクロマシンの製造方法に
    おいて、型転写に用いる型形成にシリコン基板を用い、
    形状を異方性エッチングと等方向エッチングを組み合わ
    せて形成する事を特徴とするマイクロマシンの製造方
    法。
  10. 【請求項10】 請求項5のマイクロマシンの製造方法
    において、前記第2の構造物を型転写するエリアに金属
    膜を有しない事を特徴とするマイクロマシンの製造方
    法。
  11. 【請求項11】 請求項5のマイクロマシン製造方法に
    おいて、前記第2の構造物を型転写する型に光りが透過
    する部材を用いる事を特徴とするマイクロマシンの製造
    方法。
  12. 【請求項12】 請求項5のマイクロマシンの製造方法
    において、前記第2の構造物を型転写する際、1次型か
    ら反転型である2次型を転写し、該2次型を用いて前記
    第2の構造物を型転写する事を特徴とするマイクロマシ
    ンの製造方法。
  13. 【請求項13】 請求項5のマイクロマシンの製造方法
    において、前記第1の構造物及び前記第1の構造物の周
    辺を平坦化処理した後に、前記第2の構造物を形成する
    事を特徴とするマイクロマシンの製造方法。
  14. 【請求項14】 請求項5のマイクロマシンの製造方法
    において、前記第1の構造物上に型転写により前記第2の
    構造物を形成する前に、前記第1の構造物の周辺に犠牲
    層を設けた事を特徴とするマイクロマシンの製造方法。
  15. 【請求項15】 請求項5のマイクロマシンの製造方法
    において、型転写を行なう工程で樹脂内の気泡を取り去
    る手段として、周囲の圧力に比べ型転写工程での圧力を
    低くした状態の過程を設ける事を特徴とするマイクロマ
    シンの製造方法。
  16. 【請求項16】 請求項5のマイクロマシン製造方法に
    おいて、型転写を行なう工程で樹脂内の気泡を取り去る
    手段として、周囲環境を真空状態にする過程を設ける事
    を特徴とするマイクロマシンの製造方法。
  17. 【請求項17】 請求項5のマイクロマシンにおいて、
    前記第2の構造物を樹脂で形成する事を特徴とするマイ
    クロマシンの製造方法。
  18. 【請求項18】 可動可能な第1の構造物と、該第1の
    構造物上に設けられた第2の構造物と、前記第1の構造
    物上に無い第3の構造物とを有するマイクロマシンにお
    いて、前記第2の構造物と前記第3の構造物とを同一の型
    から転写する事を特徴とするマイクロマシンの製造方
    法。
  19. 【請求項19】 可動可能な第1の構造物と、該第1の
    構造物上に形成される第2の構造物と、からなるマイク
    ロマシンにおいて、前記第1の構造物上に光造形によっ
    て前記第2の構造物を形成する事を特徴とするマイクロ
    マシンの製造方法。
  20. 【請求項20】 可動可能な第1の構造物と、該第1の
    構造物上に形成される第2の構造物からなる空間光変調
    装置において、前記第2の構造物が、前記第1の構造物
    上に型転写によって形成された事を特徴とする空間光変
    調装置。
  21. 【請求項21】 請求項20の空間光変調装置におい
    て、前記第1の構造物がフォトリソグラフィ工程を経て
    作られた事を特徴とする空間光変調装置。
  22. 【請求項22】 請求項20の空間光変調装置におい
    て、前記第1の構造物上に形成された前記第2の構造物
    と、前記第1の構造物上に位置しない第3の構造物を更
    に有し、前記第2の構造物と前記第3の構造物が同一の型
    から転写されて形成された事を特徴とする空間光変調装
    置。
  23. 【請求項23】 可動可能な第1の構造物と、該第1の
    構造物上に形成された第2の構造物とからなる空間光変
    調装置において、前記第1の構造物上に光造形によって
    前記第2の構造物が形成された事を特徴とする空間光変
    調装置。
  24. 【請求項24】 可動可能な第1の構造物と、該第1の
    構造物上に第2の構造物を形成する空間光変調装置の製
    造方法において、前記第1の構造物上に型転写によって
    前記第2の構造物を形成することを特徴とする空間光変
    調装置の製造方法。
  25. 【請求項25】 請求項24の空間光変調装置の製造方
    法において、前記第1の構造物をフォトリソグラフィ工
    程を経て製造する事を特徴とする空間光変調装置の製造
    方法。
  26. 【請求項26】 請求項24の空間光変調装置の製造方
    法において、前記第1の構造物の周辺に設けられた犠牲
    層をエッチングするエッチング工程の前に前記第2の構
    造物を型転写工程にて形成することを特徴とする空間光
    変調装置の製造方法。
  27. 【請求項27】 請求項24の空間光変調装置の製造方
    法において、前記第2の構造物を型転写で形成した後
    に、前記第2の構造物の転写時に転写された前記第2の構
    造物の周辺の不要部位を除去する事を特徴とする空間光
    変調装置の製造方法。
  28. 【請求項28】 請求項24の空間光変調装置の製造方
    法において、型転写に用いる型の形成にシリコン基板を
    用い、形状を異方性エッチングと等方向エッチングを組
    み合わせて形成する事を特徴とする空間光変調装置の製
    造方法。
  29. 【請求項29】 請求項24の空間光変調装置の製造方
    法において、前記第2の構造物を型転写するエリアに金
    属膜を有しない事を特徴とする空間光変調装置の製造方
    法。
  30. 【請求項30】 請求項24の空間光変調装置の製造方
    法において、前記第2の構造物を型転写する型に光りが
    透過する部材を用いる事を特徴とする空間光変調装置の
    製造方法。
  31. 【請求項31】 請求項24の空間光変調装置の製造方
    法において、前記第2の構造物を型転写する際、1次型
    から反転型である2次型を転写し、該2次型を用いて構
    造物を型転写する事を特徴とする空間光変調装置の製造
    方法。
  32. 【請求項32】 請求項24の空間光変調装置の製造方
    法において、前記第1の構造物を平坦化処理した後に、
    前記第2の構造物を形成する事を特徴とする空間光変調
    装置の製造方法。
  33. 【請求項33】 請求項24の空間光変調装置の製造方
    法において、前記第1の構造物上に型転写により前記第2
    の構造物を形成する前に、前記第1の構造物の周辺に犠
    牲層を設けた事を特徴とする空間光変調装置の製造方
    法。
  34. 【請求項34】 請求項24の空間光変調装置の製造方
    法において、型転写を行なう工程で樹脂内の気泡を取り
    去る手段として、周囲の圧力に比べ型転写工程での圧力
    を低くした状態の過程を設ける事を特徴とする空間光変
    調装置の製造方法。
  35. 【請求項35】 請求項24の空間光変調装置の製造方
    法において、型転写を行なう工程で樹脂内の気泡を取り
    去る手段として、周囲環境を真空状態の過程を設ける事
    を特徴とする空間光変調装置の製造方法。
  36. 【請求項36】 請求項24の空間光変調装置の製造方
    法において、前記第2の構造物を樹脂で形成する事を特
    徴とする空間光変調装置の製造方法。
  37. 【請求項37】 可動可能な第1の構造物と、該第1の
    構造物上に設けられた第2の構造物と、前記第1の構造
    物上に無い第3の構造物とを有する空間光変調装置にお
    いて、前記第2の構造物と前記第3の構造物とを同一の型
    から転写する事を特徴とする空間光変調装置の製造方
    法。
  38. 【請求項38】 可動可能な第1の構造物と、該第1の
    構造物上に形成される第2の構造物と、からなる空間光
    変調装置において、前記第1の構造物上に光造形によっ
    て前記第2の構造物を形成する事を特徴とする空間光変
    調装置の製造方法。
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