JP2000121915A - レンズ鏡筒 - Google Patents

レンズ鏡筒

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JP2000121915A
JP2000121915A JP10297063A JP29706398A JP2000121915A JP 2000121915 A JP2000121915 A JP 2000121915A JP 10297063 A JP10297063 A JP 10297063A JP 29706398 A JP29706398 A JP 29706398A JP 2000121915 A JP2000121915 A JP 2000121915A
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aperture
optical system
switching
focal length
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Hiroshi Terada
洋志 寺田
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Olympus Optical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軽量・小型でしかも単焦点レンズ並の高性能
な光学系を有するレンズ鏡筒を実現すること。 【解決手段】 複数のレンズから成る撮影光学系と、こ
の撮影光学系中の第1のレンズ間(一群と二群の間)に
配置され、上記撮影光学系を通過する光量を規制可能な
第1の可変絞り手段(A)と、上記撮影光学系中の第2
のレンズ間(二群と三群の間)に配置され、上記撮影光
学系を通過する光量を規制可能な第2の可変絞り手段
(B)と、上記複数の可変絞り手段(A,B,)を駆動
制御する単一の駆動源(絞り駆動レバー(30))とを備え
たレンズ鏡筒を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、二焦点や三焦点カ
メラにおける小型で高性能なカメラを実現するレンズ構
成に関する。
【0002】
【従来の技術】光学系の焦点切換に関する技術は種々の
方式があるが、従来より光学機器に付加することで異な
る焦点距離に変えるものが一般的であった。例えば、光
学機器の固定されたレンズ光学系の前/後に変倍光学系
として付加して設置するフロントタイプとリヤタイプが
ある。このフロントタイプは、標準(STAN)レンズの前方
に所望する望遠(TELE)用または広角(WIDE)用の変倍レン
ズユニットを必要に際して取り付ける方式のものや、WI
DE系レンズに望遠コンバージョンレンズを付けてTELE仕
様にしたもの等であるが、焦点切換の都度に挿脱が必要
である。この切換えの煩雑さを解消するため、例えば、
特開昭63−43114号公報に提案された「焦点距離
が切換可能なレンズ構体」は、固定レンズ光学系の前に
1つのフロントコンバージョンレンズ群(変倍レンズ
群)を回動自在に設置し、これを所望によって変倍レバ
ーの操作で反転させることで望遠,標準又は広角の3つ
の焦点距離の変倍効果を簡単に得るものがあった。
【0003】一方、リヤタイプとしては、固定レンズ
(標準レンズ)光学系の後ろにリヤコンバージョンレン
ズ群を挿入して使う例えば二焦点カメラ(通称、TELE/
WIDEカメラ)もあった。そのほか最近では、構成するレ
ンズ間の距離を変えることで連続的に焦点距離を変える
ことのできるズームレンズが多用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
ような固定レンズ光学系に変倍レンズ群を付加する構成
であれば、レンズの総枚数が多くなるというレンズ群構
成上の共通な問題があると共にリヤタイプでは光学系全
体が暗くなるなど光学的性能も低下する。また、広角(W
IDE)使用時でも不要なレンズ群が介在し、コンバージョ
ンレンズ群の挿脱のための機構が両方に必要なので小型
化は困難である。
【0005】さらにまた、特開昭63−43114号公
報の切換可能なレンズ構体によれば、簡単な切換えで使
い易くはなるが、この取り付けられたレンズ構体が固定
レンズ光学系の前方で回動を行なう故に小型化は極めて
困難であることは明らかである。
【0006】また、ズームレンズの場合も、標準焦点距
離であっても鏡筒内のレンズ構成は不変なため、どうし
ても必要以上に大型で重いレンズ構体となりがちである
と共に、小型化を図ると非球面レンズ等の加工の難しい
レンズを用いることとなり、これが高コストの要因とも
なっていた。
【0007】なお、通常のカメラ用撮影レンズでは、絞
りが設置されている位置は、光学系中のレンズ間のどこ
か一箇所のみに設けられている。よって光学上、レンズ
群の所定の一箇所に設けられる絞りの位置が、その撮影
レンズの特性を決定するが、焦点距離を切り換えられる
仕様の撮影レンズを設計するうえでは、この様な固定的
な一箇所のみに設けられた絞りの存在が設計自体を難し
くする要因の1つになっている。よって、この様な単一
の絞りのみを有する基本構成を前提として、単焦点レン
ズに近い高性能な撮影レンズを実現するにはどうしても
レンズ枚数の増加が生じてしまい、この結果、重量の増
加と大型化が避けられなかった。そこで本発明の目的
は、軽量・小型でしかも単焦点レンズ並の高性能な光学
系を有するレンズ鏡筒を実現することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決し目的を達成するために次の手段を講じている。すな
わち、従来技術における絞りの基本構成を見直し、例え
ば、複数箇所に絞りを配置し、単一な駆動源で所定の絞
りをアクセスするような簡単な構成で複数の焦点距離を
切換可能にする撮影レンズの鏡筒を構成するものであ
る。
【0009】第1の発明によれば、撮影光学系と、この
撮影光学系中の第1のレンズ間に配置され、上記撮影光
学系を通過する光量を規制可能な第1の可変絞り手段
と、上記撮影光学系中の第2のレンズ間に配置され、上
記撮影光学系を通過する光量を規制可能な第2の可変絞
り手段と、上記複数の可変絞り手段を駆動制御する単一
の駆動源とを備えるレンズ鏡筒を提案する。
【0010】第2の発明によれば、光軸方向に相対移動
量が異なる少なくとも3群以上のレンズ群から成る焦点
距離切り換え可能な撮影光学系を有するレンズ鏡筒にお
いて、上記撮影光学系中の第1のレンズ群間に配置さ
れ、上記撮影光学系を通過する光量を規制可能な第1の
可変絞り手段と、上記撮影光学系中の第2のレンズ群間
に配置され、上記撮影光学系を通過する光量を規制可能
な第2の可変絞り手段と、上記第1及び第2の可変絞り
手段を駆動制御する単一の駆動源と、焦点距離切り換え
に応じて、上記単一の駆動源により上記第1の可変絞り
手段と第2の可変絞り手段の一方を選択して駆動させる
絞り駆動切換手段とを備えるレンズ鏡筒を提案する。
【0011】また、第3の発明によれば、同様に光軸方
向に相対移動量が異なる少なくとも3群以上のレンズ群
からなる焦点距離切り換え可能な撮影光学系を有するレ
ンズ鏡筒において、上記撮影光学系中のレンズ群間に配
置され、上記撮影光学系を通過する光量を規制可能な可
変絞り手段と、上記可変絞り手段を、上記撮影光学系中
の第1のレンズ群間と第1のレンズ群間とは異なる第2
のレンズ群間とに移動切り換えする切換手段とを備える
レンズ鏡筒を提案する。
【0012】
【発明の実施の形態】図1(a),(b)には、本発明
を適用した「三焦点切換」タイプのレンズ一体型一眼レ
フカメラの外観を示している。図1(a)に示す状態
は、このカメラのメインSW(不図示)がOFFの際の
撮影レンズ1が鏡筒2内に格納された沈胴状態である。
カメラはこの沈胴状態において最短の長さを呈する。使
用に際しメインSWをONにすると、撮影レンズ1が前
方に伸長して撮影スタンバイ状態となる。
【0013】さらに焦点距離切換レバー3を一方向に操
作すると、図1(b)に示すように、撮影レンズ1の構
成レンズ群(一群〜四群)が光軸に沿って鏡筒2の前方
に繰り出され、焦点距離を変化させるように構成されて
いることがわかる。即ちこの撮影レンズ1は、複数の構
成レンズ群(一群〜四群)と、後述する複数の絞りユニ
ット(不図示)から構成されている。複数の絞りユニッ
トも光軸に沿って移動するような機構に組み込まれてい
る。なお、ここに例示したレンズ構成は4群構成の「三
焦点タイプ」と称すものである。
【0014】図2(a),(b)には、一般的な一眼レ
フカメラ用の単焦点レンズの基本構成の概念を模式的に
示している。図2(a)に示すような広角撮影時のワイ
ド(WIDE)系では、バックフォーカスを焦点距離よりも長
くする為に、短焦点の「レトロフォーカスタイプ」が一
般に用いられる。即ちこの広角系のレンズ構成は、光軸
上の被写体方向から負パワーのレンズ、絞り10、正の
パワーのレンズが図示のように配列されて成るレトロフ
ォーカスタイプであることがわかる。
【0015】一方、図2(b)に示すような望遠撮影時
のテレ(TELE)系では、全長を短かくする為、長焦点の
「テレフォトタイプ」が一般に用いられる。即ちこの望
遠系のレンズ構成は、光軸上の被写体方向から正パワー
のレンズ、絞り10、負のパワーのレンズが図示のよう
に配列されているものである。このほかには、図示しな
い「エルノスタータイプ」と呼ばれる基本構成のものも
用いられる。
【0016】なお、広角系と望遠系との中間的なものと
して例えば、焦点距離50mm前後の標準系(STAN)のレン
ズ構成は、絞りを境にして前後のパワー配分が対称形を
成すものである。標準系では絞りに対し前後のレンズ群
がほぼ対称な「ガウスタイプ」等が用いられる。
【0017】またズームレンズでは、高変倍比の場合、
レンズの群数、枚数が多くなり、大きく高価なものとな
る傾向がある。さらに、全域にて所定以上の光学的性能
を確保することが必要な故に、単焦点レンズ並の性能を
確保することは極めて困難であるが、レンズ一体型の一
眼レフの場合、ユーザーからは一般的にズーム比もさる
ことながら、小型化と共に性能が重要視される。
【0018】そこで、本発明に係わる実施形態例では、
高性能な多焦点レンズをレンズ一体型一眼レフに組み込
むことで、所謂「システム一眼」において、カメラボデ
ィと単焦点レンズ3本程度の組合せに相当する性能を有
し、かつ極めて小型で操作性に優れたカメラ用のレンズ
鏡筒を実現するものである。
【0019】以下、複数実施形態例を挙げて本発明の要
旨について更に詳しく説明する。 (第1実施形態例)この第1実施形態例の主な特徴は、
各絞りにアクセス可能なようにこれら絞りを駆動する為
の絞り駆動レバーが設けられているが、手動または1つ
のアクチュエータ(AVモータ)より動力を伝達するこ
の様なレバーは、各焦点距離状態により所定の唯一の絞
りのリング回動部と当接できるように構成された一例で
あり、このような構成により手動または1つのアクチュ
エータで複数の各絞りユニットを選択的に制御でき、こ
の簡単な機構を焦点切換手段として利用するものであ
る。
【0020】最初に、本発明の第1実施形態例として図
3(a)〜(d)には、三焦点タイプの光学系の構成を
模式的に例示する。図3(a)に示す構成は、4つのレ
ンズ群(一群〜四群)により構成された沈胴状態のレン
ズ光学系であり、各群は以下の正/負パワーを有してい
る。すなわち、クイックリターンミラー21を介してフ
ォーカルプレーンシャッタ22の後ろに存在する結像面
23に正しく撮像するため、一群は負パワー、二群は正
パワー、三群は正パワー、四群は負パワーをそれぞれ有
するレンズ群を構成している。(尚、これら各群は、複
数レンズで構成されても1枚のレンズのみで構成されて
もよいものである)。
【0021】またこの第1実施形態例のレンズ構成で
は、各群のレンズ間には矢印の位置にそれぞれ絞りユニ
ットA〜Cが配置され、通常の沈胴状態では全ての絞り
ユニットA〜Cが開放状態になっている。(尚、絞りユ
ニットA〜Cは公知の複数の羽根で口径を制御するもの
である)。このレンズ光学系の位置的状態を変化させる
ことで焦点距離を変化させ、全体として広角のワイド(W
IDE)、標準のスタンダード(STAN)または、望遠のテレ(T
ELE)の状態を形成するように構成している。
【0022】続く図3(b)に示した構成は、広角(WID
E)状態(焦点距離f=28mm,絞り値F2)のレンズ系
であり、一群と二群の間の群間隔が広くなった状態で、
被写体側の負パワーの一群に対し、二群,三群,四群ト
ータルでは正・正・負パワーとなり、全体では正のパワ
ーとなる。これは所謂「レトロフォーカスタイプ」のレ
ンズ構成であり、広角系のレンズ構成に適したタイプで
ある。この時のそれぞれの絞りユニットA〜Cは、絞り
ユニットAが駆動状態となり、他の絞りユニットB,C
は開放のままで駆動されない状態になっている。
【0023】図3(c)には、標準(STAN)状態(焦点距
離f=50mm,絞り値F2)のレンズ系である。この標
準状態では、一群と二群、三群と四群が近づき、一方で
は二群と三群の間隔が広がる。この状態では、絞りユニ
ットBの前側(被写体側)は負・正パワーの構成で、絞
りユニットBの後ろ側は正・負パワーの構成を呈し、こ
のような構成は絞りユニットBを中央に挟み込んだ対称
形に近い形態である。なお、これは標準系のレンズに適
したレンズタイプであり、この時は絞りユニットBだけ
が駆動状態となる。
【0024】図3(d)は、望遠(TELE)状態(焦点距離
f=100mm,絞り値F2.8)のレンズ系であり、こ
の状態では、一群,二群,三群は近づき、三群,四群の
間隔が広がった状態となる。一群〜三群は負・正・正パ
ワーの構成となり、全体では正パワー、四群は負パワー
で、絞りユニットCのみが駆動状態となる。この構成
は、望遠系に適した「テレフォトタイプ」に相当する状
態であることがわかる。
【0025】一般的にズーム光学系において、絞りユニ
ットの位置は決められたレンズの間で不変である故に、
全焦点域で高性能を確保することが困難であったが、そ
れに対し、本発明では、焦点距離に対して適したレンズ
系となり得るように、絞りユニットの位置を可変にする
という全く新しい概念を用いることで、小型で少ない枚
数にて高性能を実現することができる。なお、前述した
図1(a)の沈胴状態は図3(a)に示す状態に対応
し、図1(b)の状態は図3(d)に示す状態に対応す
ることがこれで理解できる。
【0026】図4には、絞りユニットを例えば3個組み
込んだ撮影レンズ系の概略的な一つの構成を例示する。
この一例は、4群構成の光学系に3つの絞りユニットを
設けて撮影レンズを構成するものである。三箇所に配さ
れた絞りユニットA〜Cは、それぞれのレンズ群の間に
独立して光軸に直交して配列され、その端部にはそれぞ
れリング回動部35が突出して設けられ、この部分を円
周方向に廻すことで絞りが開閉して絞り動作するように
構成されている。絞りユニットA〜Cの駆動はこの撮影
レンズの状態に適合した1つの絞りユニットのみが動作
し、その他の2つの絞りユニットは開放状態になる。そ
して、光軸の後段に配置されたクイックリターンミラー
21またはフォーカルプレーンシャッタ22および結像
面23に絞られた所定の光量を供給することとなる。
【0027】図5(a),(b)には、これら絞りユニ
ットA〜Cの構造を示すためにユニットを構成する複数
の絞り羽根等の組立図と、組立て後の正面図を示してい
る。図5(a)に示す如く絞りユニットA〜Cのそれぞ
れは、絞り動作を行わせるための絞り駆動レバー30
と、鏡筒に固定された絞り地板32と、周縁一端に突出
したリング回動部35及びこの回動部に一端が取着され
他端が絞り地板32に係止されたリング付勢バネ31を
有する駆動リング34と、例えば3枚から成る絞り羽根
(絞りセクタ)37と、これら絞り羽根37及び駆動リ
ング34を保護するため絞り地板32に固定された絞り
蓋40とから構成され、組み立てられて一体的な1つの
絞りユニットA〜Cを形成する。
【0028】また、絞り地板32の片面の3箇所にはボ
ス(ピン)33が突出して設けられ、同様に駆動リング
34の片面の3箇所にもボス(ピン)36が突出して設
けられ、更に、3枚の絞り羽根37のそれぞれには、長
細いガイド(導穴)38と支点穴39が形成されてい
る。そして、ボス(ピン)36は、この絞り羽根37の
ガイド(導穴)38に沿ってそれぞれ移動可能に嵌入し
て組み合わされ、また、ボス(ピン)33は、絞り羽根
37の支点穴39にそれぞれ嵌入して組み合わされる。
【0029】複数の絞りユニットA〜Cの駆動源として
の絞り駆動レバー30は、矢印m方向に駆動リング34
を回動可能に取り付けられている。駆動リング34を回
動させると、回動に伴なって3枚の絞り羽根37がそれ
ぞれの支点穴39を中心に光軸中心に徐々に接近したり
離れたりして、光路の広さを変化させる絞り動作を行う
ように構成されている。
【0030】図5(b)には、組み立てられた絞りユニ
ットが絞り動作している状態を示している。絞り駆動レ
バー30は、リング付勢バネ31で通常は開放状態に維
持されている絞り羽根37を、図示の如くリング回動部
35を介して絞り動作を行わせる。例えば、この絞り駆
動レバー30はカメラ本体内にある絞り用モータ(不図
示)により矢印m方向に回動駆動される。絞り駆動レバ
ー30はこの回動mにより駆動リング34に突出したリ
ング回動部35に当接しながら絞り羽根37を必要な量
だけ絞り閉じる方向へ回動するようになっている。この
制御は、絞り用ステッピングモータの回転角を直接制御
するか又は、絞り駆動レバー30若しくは駆動リング3
4いずれかに検出部(不図示)の例えば非接触のフォト
インタラプタによるパルス量検出機構等を設けてフィー
ドバック制御することにより行える。
【0031】ここで図6(a),(b)に、焦点距離f
とレンズが繰り出される光軸上の位置関係をグラフで示
す。図6(a)のグラフは、広角、標準および望遠の三
箇所で固定的に焦点距離fを切り換えることのできる三
焦点切換タイプの固定式レンズの場合を示している。例
えばこれは、前述した図4の3個の絞りユニットA〜C
にそれぞれ広角、標準または望遠の何れかの専用の絞り
機能を発揮させることで3つの所定の固定的な焦点距離
fを切り換える方式である。
【0032】また、図6(b)のグラフには、広角、標
準および望遠のそれぞれ3つの所定の焦点距離fを中心
としてその前後のある範囲で焦点距離を僅かながら連続
的に変えられるズーム機能を付加した撮影レンズの場合
のレンズ繰出し位置の関係を示している。このように、
所望により切り換えた何れかの専用絞り機能のほかに、
図示しないレンズ駆動系によってズーム動作を行わせる
こともできることがわかる。
【0033】図7には、本発明の要旨に係わる主要部分
を中心とする電気ブロック図を例示する。この発明に係
わるカメラを制御するCPU50には、電源53に連動
するカメラのメインSW51と共に、焦点距離を選択的
に切り換える為の焦点切換SW52が設けられている。
なおこの構成は、このカメラの焦点切換操作を行う形態
が1つのスイッチのみで行うものであり、この操作の為
に焦点切換スイッチ52が1つだけ設けられる。この焦
点切換スイッチ52を1回押す毎に所定の焦点距離を順
次切り換えてゆくものであり、「サイクリック」に焦点
距離が変更されるように構成されている。
【0034】また、CPU50にはモータドライバ54
が接続され、このモータドライバ54は、図示しないカ
ム環などの焦点切換の為の駆動機構を駆動する駆動源と
しての焦点切換用モータ55(ステッピングモータM)
を、右または左回転の何れかを必要に応じて行わせるも
のである。さらにCPU50には、PIドライブ用のト
ランジスタ56が接続され、焦点検出用PI57にドラ
イブ可能に接続されている。この焦点検出用PI57
は、図示しない焦点切換位置を検知するデバイスであ
り、例えば上記カム環の回転量を検知することで、レン
ズ光学系の焦点距離を検知するためのものである。
【0035】この焦点検出用PI57内に設けられたパ
ルス発生用円板58は、図示しない例えばカム環の回転
に連動して回転する部材であり、上記PI57からパル
スを発生させる為、光を通過させる穴と遮光する部分と
が交互に回転方向に並んだ回転板部材である。さらにC
PU50には、現在のレンズの焦点距離に関するデータ
を書換え可能に記憶しておく為のEEPROM59が接
続され、検知したパルス数と焦点距離との関連データを
書換え可能に記憶したり、焦点距離切換えの為に上記モ
ータの回転した方向に関するデータも書換え可能に一時
記憶しておくことができるように構成されている。
【0036】次に、本発明のレンズ鏡筒がカメラに採用
された場合の制御について説明する。図8には、本発明
のレンズ鏡筒の制御のための「焦点切換え」サブルーチ
ンを表わしており、焦点切換スイッチが押されると、図
示しないカメラシーケンスを制御するメインルーチンか
ら、当サブルーチン(S1)がコールされるようにプロ
グラムされている。
【0037】ステップS2では、現在のレンズの焦点距
離が最も短焦点側(最短焦点)になっているかをEEP
ROM上のデータで判断する(S2)。この焦点切換ス
イッチが押された時に、最短焦点距離でも最長焦点距離
でもない途中の焦点距離に設定されていた場合は、ステ
ップS8に移行する。一方もし最短焦点距離であれば、
ステップS3において長焦点方向へモータを回転させ
る。(この時モータを正転とする)(S3)。そして、
このモータの回転を方向フラグON(“H”レベルのラ
ッチという形)にしてEEPROMに記憶させる(S
4)。
【0038】続くステップS5では、次の焦点距離にな
ったか否かを、発生しているパルス量とEEPROM上
の記憶データを参照して判断する(S5)。もしまだ次
の焦点距離になっていなければ上記ステップS3に戻り
モータを正転し続ける。一方、次の焦点距離になったな
らばモータ駆動をOFFにし(S6)、メインルーチン
にリターンする(S7)。
【0039】ステップS8では、方向フラグのON/O
FFを判定する(S8)。前回の焦点切換えが、短焦点
側から長焦点側への切換えであったならば、方向フラグ
はONである故に、現在レンズが最長焦点距離になって
いるか否かを判断し(S9)、まだ最長焦点距離になっ
ていなければステップS3に戻って更なるに長焦点側へ
のレンズ駆動を行う。
【0040】ステップS10においては、上記ステップ
S8で方向フラグがOFFであれば前回の焦点距離の切
換えは長焦点側から短焦点側であるから、短焦点側へレ
ンズを駆動するため、もし、レンズが最長焦点になって
いた場合にモータを逆転させる(S10)。そしてここ
で、このモータの逆転した記録をEEPROMに方向フ
ラグOFF(“L”レベルのラッチという形)にして記
憶しておく(S11)。
【0041】次に、モータが逆転され、次の、焦点距離
へ即ち(短焦点側へ)到達したか否かを判断する(S1
2)。まだ到達していない場合は上記ステップS10に
戻り、モータを逆転し続ける。一方、到達した状態なら
ばステップS6に移行してモータをOFFにして、メイ
ンルーチンにリターンする。以上のフローチャートに示
す制御手順によって、レンズの焦点距離の切換えは、ス
イッチ1つで複数の焦点距離切換を「サイクリック」に
行うことができる。
【0042】次に、図9〜図10を参照しながら本発明
の絞りユニットを切り換える機構とその絞りユニットが
絞り駆動レバーにより駆動される動きについて説明す
る。図9(a),(b)には、広角(WIDE)状態における
絞りユニットと絞り駆動レバーの関係を模式的に示す。
特に図9(a)は、鏡筒の繰出しが広角状態で絞りが開
放状態、即ち絞り駆動レバーも初期状態にあるところを
例示している。絞りユニットA〜Cは、図5(a)の組
立図に相当するものが三箇所にそれぞれ配置されてい
る。但しこれら3つのリング回動部の位相は図示のよう
にそれぞれ異なっている。この状態で絞り駆動を開始す
ると、絞り駆動レバー30がカメラ本体側のモータ(不
図示)により矢印の駆動方向(即ちリング回動部35A
に当接する方向)へ移動する。そして、図9(b)に示
すように、この状態では接触部にて絞りユニットAのリ
ング回動部35Aのみがこの絞り駆動レバー30の先端
部近傍に当接し、よって広角状態ではこの絞りユニット
Aのみを所望の量だけ絞ることができる。
【0043】同様に図10(a),(b)にはそれぞ
れ、標準(STAN)状態と望遠(TELE)状態において絞りユニ
ットを切り換える動作について模式的に示している。図
10(a)が示す如く、鏡筒の繰出しが標準状態で絞り
が開放状態である場合は、絞り駆動レバー30が駆動方
向(即ちリング回動部35Bに当接する方向)へ移動す
ると、絞りユニットBのリング回動部35Bのみがこの
絞り駆動レバー30の凸部に当接し、よってこの標準状
態ではこの絞りユニットBのみを所望の量だけ絞ること
ができる。
【0044】また図10(b)に示す如く、上述の標準
状態から移行し、鏡筒の繰出しが望遠状態に長くなり絞
りが開放状態である場合は、絞り駆動レバー30が駆動
方向(即ちリング回動部35Cに当接する方向)へ移動
すると、絞りユニットCのリング回動部35Cのみがこ
の絞り駆動レバー30の前述凸部に隣接する部位に当接
する。よってこの望遠状態ではこの絞りユニットCのみ
を所望の量だけ絞ることができる。このように、本発明
に係わる絞り駆動レバー30は、単一の駆動源で三箇所
の絞りユニットの回動部のいずれをも選択的に駆動する
ことができる独特な異形状に構成されていることがわか
る。
【0045】(変形例1)なお、絞り駆動レバー30は
モータにより駆動される以外にも、公知な技術を適用し
て手動操作によって駆動されるようにも変形が可能であ
る。また、例示した絞り駆動レバー30の形状は、開放
状態での複数ある3つのリング回動部35の位相と初期
位置(絞り開放時の位置)に基づいて、前述したと等価
な動作を実現できる範囲内であればその形状は変形可能
である。
【0046】(作用効果1)第1実施形態例によれば、
このように鏡筒内のレンズ光学系に複数設けられた各絞
りにアクセス可能なように、これら絞りを駆動する為の
絞り駆動レバーを設けて、1つの駆動力を各焦点距離状
態により所定の唯一の絞りのリング回動部に伝達するこ
とで1つの絞りユニットを選択的に制御できるので、こ
の簡単な機構を広角〜標準〜望遠の焦点切換手段として
例えば一眼レフカメラに適用して、軽量・小型でしかも
単焦点レンズ並の高性能な光学系を有するレンズ鏡筒と
して提供することが可能となる。
【0047】(第2実施形態例)この第2実施形態例の
特徴は、アクチュエータ付きの絞りを有する所定のレン
ズ群から成る「レンズ・絞りユニット」が、広角状態〜
望遠状態への双方向の切換の為に180°回動すること
で、絞りとレンズ群との位置を交替するという動きを行
うものであり、二焦点切換にて第二群レンズを回動(反
転)させる機構を有するものである。
【0048】図11(a),(b)には、本発明の第2
実施形態例の3群構成の「二焦点タイプ」のレンズ・絞
りユニットを含む構成を模式的に示している。図11
(a)に例示の構成図は、広角状態におけるレンズ・絞
りユニットであり、破線で囲まれた第二群のレンズとこ
れに隣接する絞りユニットが一体として可動するように
構成されている。この3群構成では、第一群が正パワー
のレンズ、二群が負パワーのレンズ、三群が正パワーの
レンズを成し、後続のクイックリターンミラー21また
は、フォーカルプレーンシャッタ22及び結像面23に
光束が供給される。
【0049】そして、図11(b)には、180°反転
して望遠状態になったレンズ・絞りユニットを含む光学
系の構成が示されている。図示の如く、破線で囲まれた
第二群のレンズと絞りユニットが一体的に光軸に沿って
その位置を入れ替えられていることがわかる。この状態
では、第一群が正パワーのレンズのままであるが光軸の
前方向に繰り出された位置に移動している。また、反転
した二群と三群は全体として負パワーを成し、同様に後
続のクイックリターンミラー21または、フォーカルプ
レーンシャッタ22及び結像面23に望遠状態で光束を
供給する。
【0050】上述した様な反転する「二焦点タイプ」の
レンズ・絞りユニットについて、図12(a)〜(c)
にその構成を詳しく説明する。ステッピングモータM6
0で駆動する絞りと、枠に固定された第二群としてのレ
ンズが一体的に構成されたレンズ・絞りユニットは、最
初に図12(a)が示す広角(WIDE)状態にあるレンズ・
絞りユニットは、図12(b)に示す様に、光軸上の回
動中心0で矢印m方向に回動して、広角状態から望遠状
態へ切り換わる途中の状態となり、図12(c)に示す
様な180°反転した望遠(TELE)状態となる。
【0051】以上の様にレンズ・絞りユニットを180
°反転させる為の手段には、種々のものが適用できる
が、その一例として次に本第2実施形態例のレンズ・絞
りユニットの為の方向を切り換える機構について図13
〜図14に例示する。図13(a)に断面図で示すレン
ズ・絞りユニット70は、図13(b)に斜視図で示す
外観を成し、絞りユニットと、この絞りユニットの絞り
駆動の為の駆動源としての絞り用モータM60と、第二
群レンズと、この第二群レンズ自体を嵌着して成るレン
ズ枠65とから構成されている。このレンズ枠65の下
部には円柱状の二群枠ピンA61及び二群枠ピンB62
が光軸に対して下方鉛直に突設されている。
【0052】レンズ・絞りユニット70は、このユニッ
ト70の為の方向切換え手段を構成する切換カム81
と、この下の切換板82とに二群枠ピンA61及び二群
枠ピンB62で摺動可能に緩嵌支持されている。そし
て、図14(a)〜(c)に示す様なレンズ・絞りユニ
ット70を反転する為の「カム機構」を構成している。
なお、二群枠ピンA61及び二群枠ピンB62はカムフ
ォロワとして働き、この二群枠ピンA61は二群枠ピン
B62よりも短く、切換板82の厚さにほぼ等しい。ま
た、二群枠ピンB62の長さは、切換カム81と切換板
82が重なった厚さにほぼ等しい。
【0053】図14(a)に示す如く、このレンズ・絞
りユニット70は最初、初期状態(広角状態)として光
軸方向に沿って整列され、このカム機構上に静止してい
る。このとき、二群枠ピンA61は切換カム81に開口
したガイド( 導穴) 84の端部近傍に移動可能に嵌入
し、一方、二群枠ピンB62はこの切換カム81に開口
したガイド( 導穴) 85を貫通して更にその下の切換板
82に開口したガイド( 導穴) 83の端部近傍にも移動
可能に嵌入している。
【0054】なお、これらガイド84,83はそれぞ
れ、光軸方向およびこれに直交する方向に直線的に開口
して、二群枠ピンB62と二群枠ピンA61をそれぞれ
誘導する所定長の行程を有している。詳しくは、切換カ
ム81に設けられたガイド84は、所定の長さの行程を
有し、光軸方向に直線的に延びた長円形状を成して成
り、その幅と二群枠ピンA61の直径とは精密に嵌合
し、相対的に摺動移動可能となっている。
【0055】同じくこの切換カム81にもう1つ蛇行し
た比較的長い行程で設けられて成るガイド85は、上述
のガイド84に平行する位置に開口部を中央に部分的に
有すると共に、この中央の開口部の両方からそれぞれ延
長して全体として、言うなれば「裾野をもつ山形状」に
形成されている。すなわち、この中央にある開口の両側
はそれぞれ、上記ガイド84の長軸延長方向に接近する
ように屈曲して延び、更にそのガイド84の延長線上に
達した部分では逆に再び屈曲して直線的に延びている形
状を成する。なお、図示のように四箇所で屈曲して成る
ガイド85の幅もまた、二群枠ピンB62の直径より極
く僅かに広い。
【0056】また、切換カム82に設けられたガイド8
3は、ユニット70の直径のほぼ半分の長さの行程を有
し、光軸方向に直交する方向に直線的に延びた直線形状
を成し、その幅と二群枠ピンB62の直径とは精密に嵌
合し、相対的に摺動移動可能となっている。上述のよう
に構成されたカム機構においては、図示しない鏡筒に固
定された切換カム81に隣接して設けられた切換板82
を矢印で示す双方向に動かすと、固定間隔を維持する二
群枠ピンA61と二群枠ピンB62は、これらガイド8
3,84,85に沿って誘導され、この結果、レンズ・
絞りユニット70は徐々に回動して反転する動きを行
う。
【0057】つまり、図14(a)が示す初期状態(例
えば広角状態)のとき、切換板82を矢印方向(光軸方
向に沿って例えば図中の左方向)に平行移動して行く
と、このカム機構によって、図14(b)が示すような
中間的位置、即ちこのユニット70を光軸方向に対して
ほぼ45°程度の斜めになる様に時計廻りに回動させ
る。このときの二群枠ピンA61と二群枠ピンB62
は、これらガイド83〜85中のほぼ中間的な行程に移
動している。更に切換板82を動かして行くと、これら
二群枠ピンA61及び二群枠ピンB62は、最終的には
図14(c)に示す如くの、ガイド83〜85中の他端
部近傍まで移動し、その結果、このユニット70を反転
が完了した位置にもっていくことがわかる。
【0058】このように、切換カム81に対して切換板
82を相対的に光軸方向に動かすことにより、二群枠ピ
ンA61及び二群枠ピンB62をガイド83〜85が誘
導して、レンズ・絞りユニット70を初期の向きから1
80°反転することができ、よって、変倍機能付きのレ
ンズ鏡筒において、カム機構を応用したこの方向切換え
手段を用いて焦点切換えを行うことが可能である。
【0059】(作用効果2)この第2実施形態例によれ
ば、このように、第1実施形態例と実質的には同様な考
え方に基づき、駆動する絞りの位置は広角状態〜望遠状
態への双方向で変化させることで実施している。広角状
態〜望遠状態への切換え時においては、例えば第二群を
有したレンズ・絞りユニットを、上述のカム機構で18
0°反転させることにより、絞り及びレンズ位置を変化
させることができ、これにより同様な効果が得られるこ
とがわかる。
【0060】(変形例2―1)上述の第2実施形態例の
レンズ・絞りユニットの切換え機構の一変形例として、
絞りユニットは、二群レンズと一体でも二群レンズにバ
ネ等で付勢されて、広角状態〜望遠状態への双方向の切
換動作のために、二群レンズとの光軸方向の位置関係が
若干変化するように構成してもかまわない。また、18
0°の回動駆動は、広角状態〜望遠状態への双方向の切
換え時のレンズ枠(不図示)の移動にて行なうが、戻す
為には逆方向に180°だけ逆転するのではなく、更に
同じ方向に180°回動する方式(即ち360°回転方
式)に変形実施しても同様な効果が得られる。
【0061】(変形例2―2)次にもう1つの上述の第
2実施形態例のレンズ・絞りユニットの切換え機構の変
形例として、アクチュエータ付きの絞りを有するユニッ
トの駆動方式を例示する。なお、その切換え機構の特徴
と前述の第2実施形態例との違いを中心に以下に詳説す
る。
【0062】図15(a),(b)には、第2実施形態
例の第2の変形例としてのレンズ・絞りユニット80の
構成を示している。図15(a)に断面図で示すレンズ
・絞りユニット80は、図15(b)に斜視図で示すよ
うな外観を成し、絞りユニットの絞り駆動の為の駆動源
としての絞り用モータM60と、第二群レンズ自体を嵌
め込んで成るレンズ枠65とから構成され、このレンズ
枠65の下部に鉛直に突設された円柱軸91aの端部に
は、切換えギヤとしてのピニオン91が固定されてい
る。なお、この円柱軸91aは支持枠85に開口した穴
に回転可能に嵌入して取り付けられている。
【0063】そして図15(b)に示す如く、このピニ
オン91は切換ラック92に形成されている直線的な歯
と噛合してラック&ピニオン機構90を構成している。
よって、この切換ラック92の矢印方向への移動に伴な
ってレンズ・絞りユニット80は回動して光軸に対する
向きを反転することが可能となる。この変形例によれ
ば、ラック&ピニオン機構の採用でも第2実施形態例と
同等な作用効果が得られることがわかる。
【0064】(その他の変形例)本発明は上述した実施
形態に限定されるものではなく、例えば、各実施形態例
で示した要旨はレンズ交換式のカメラにおいても同様に
適用することができる。
【0065】また、例示したカム機構やラック&ピニオ
ン機構に代わり、同様の作用効果を得られる機構であれ
ば如何なる機構を適用してもよい。好ましくは、簡単な
操作でできる簡単な機構が望ましいことは勿論である。
この他にも本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形
実施が可能である。
【0066】以上実施の形態に基づいて本発明を説明し
たが、ここで、本明細書中には以下の発明が含まれる。
例えば、 (1) 少なくとも3群以上の構成から成る撮影光学系
を有するカメラにおいて、少なくとも二箇所の群間にそ
れぞれ配設され、上記撮影光学系を通過する光量を調整
可能な複数の絞り手段と、上記複数の絞り手段を駆動制
御する単一の駆動源と、を具備することを特徴とするカ
メラ。 (2) 焦点距離切り換え可能な撮影光学系を有するカ
メラにおいて、上記撮影光学系のレンズ間に位置して上
記撮影光学系を通過する光量を規制可能であって、少な
くとも二箇所の異なるレンズ間に切り換え移動可能な絞
り手段と、を具備することを特徴とするカメラ。
【0067】(3) 焦点距離切り換え可能な撮影光学
系を有するカメラにおいて、少なくとも二箇所の群間に
それぞれ配設され、上記撮影光学系を通過する光量を調
整可能な複数の絞り手段と、上記複数の絞り手段を駆動
制御する単一の駆動源と、焦点距離切り換えに応じて、
上記単一の駆動源の動力を上記複数の絞り手段の1つに
選択的に伝達可能とする絞り駆動切換手段と、を具備す
ることを特徴とするカメラ。
【0068】(4) 焦点距離切り換え可能な撮影光学
系を有するカメラにおいて、上記撮影光学系の第1のレ
ンズ間に配置され、上記撮影光学系を通過する光量を規
制可能な第1の絞り手段と、上記撮影光学系の第2のレ
ンズ間に配置され、上記撮影光学系を通過する光量を規
制可能な第2の絞り手段と、上記第1及び第2の絞り手
段を駆動制御する単一の駆動源と、焦点距離切り換えに
応じて、上記単一の駆動源により上記第1の絞り手段と
第2の絞り手段の一方を選択的に駆動する絞り駆動切換
手段と、を具備することを特徴とするカメラ。 (5) 上記絞り駆動源は、ステッピングモータである
ことを特徴とする(4)に記載のカメラ。
【0069】(6) 焦点距離切り換えに応じて、上記
第1の絞り手段又は上記第2の絞り手段を切り換えて駆
動する絞り切換手段を備え、上記第1の絞り手段が駆動
される場合には上記撮影光学系が第1の焦点距離にあ
り、また上記第2の絞り手段が駆動される場合には上記
撮影光学系が第1の焦点距離とは異なる第2の焦点距離
にあることを特徴とする(4)に記載のカメラ。 (7) 上記第1及び第2の絞り手段は、開口絞り口径
が可変するように複数枚の絞り羽根を有することを特徴
とする(4)又は(5)に記載のカメラ。
【0070】(8) 複数のレンズ群の間隔を変位させ
て焦点距離切り換えを行なう撮影光学系を有するカメラ
において、上記撮影光学系の第1のレンズ間に配置さ
れ、上記撮影光学系を通過する光量を調整可能に口径を
変更自在な第1の絞り機構と、上記撮影光学系の第2の
レンズ間に配置され、上記撮影光学系を通過する光量を
規制可能に口径を変更自在な第2の絞り機構と、上記第
1の絞り機構又は第2の絞り機構に係合可能に設けら
れ、係合した絞り機構を口径変更させるように駆動させ
る絞り駆動部材と、上記絞り駆動レバーを駆動する単一
の駆動源と、を具備することを特徴とするカメラ。
【0071】(9) 上記絞り駆動部材を、上記第1の
絞り機構と上記第2の絞り機構とに選択的に係合可能に
切り換える駆動切換手段を具備することを特徴とする
(8)に記載のカメラ。 (10) 上記第1の絞り機構及び上記第2の絞り機構
は、焦点距離切り換えによる上記撮影光学系の上記レン
ズ群の移動に応じて光軸方向移動することを特徴とする
(9)に記載のカメラ。 (11) 上記絞り駆動部材は、上記第1の絞り機構及
び上記第2の絞り機構の光軸方向移動位置に応じて係合
可能な絞り機構が変更されるように形成されていること
を特徴とする(10)に記載のカメラ。
【0072】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
軽量・小型でしかも単焦点レンズ並の高性能な光学系を
有するレンズ鏡筒を実現することができ、カメラ等の小
型軽量化に寄与することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1(a),(b)は本発明を適用したカメ
ラを示し、図1(a)は、沈胴状態にある「三焦点切
換」タイプのレンズ一体型一眼レフカメラを示す斜視
図、図1(b)は、前方に伸長した撮影レンズの構成を
透視して示す斜視図。
【図2】 図2(a),(b)は一般的な一眼レフカメ
ラ用の単焦点レンズの基本構成を示し、図2(a)は、
広角撮影時の「レトロフォーカスタイプ」の構成を示す
説明図、図2(b)は、望遠撮影時の「テレフォトタイ
プ」の構成を示す説明図。
【図3】 図3(a)〜(d)は本発明の第1実施形態
例の4群構成の「三焦点タイプ」のレンズ光学系の構成
を示し、図3(a)は、沈胴状態のレンズ光学系の構成
図、図3(b)は、広角状態のレンズ光学系の構成図、
図3(c)は、標準状態のレンズ光学系の構成図、図3
(d)は、望遠状態のレンズ光学系の構成図。
【図4】図4は、絞りユニットを複数個組み込んだ撮影
レンズ系の概略構成図。
【図5】図5は、絞りユニットの構成を示す組立構成
図。
【図6】 図6(a),(b)はレンズの焦点距離とレ
ンズ繰出し位置の関係を示し、図6(a)は、三焦点切
換タイプの固定式レンズの場合のグラフ、図6(b)
は、三焦点切換タイプのズーム式レンズの場合のグラ
フ。
【図7】図7は、本発明に係わるカメラの電気ブロック
図。
【図8】図8は、本発明に係わるカメラの「焦点切換
え」サブルーチン。
【図9】図9(a),(b)は、広角状態における本発
明の絞りユニットと絞り駆動レバーとの関係についての
模式図。
【図10】図10(a),(b)は、標準〜望遠状態に
おける本発明の絞りユニットと絞り駆動レバーとの関係
についての模式図。
【図11】 図11(a),(b)は、本発明の第2実
施形態例の3群構成の「二焦点タイプ」のレンズ・絞り
ユニットの構成を示し、図11(a)は、広角状態のレ
ンズ・絞りユニットの構成図、図11(b)は、反転し
て望遠状態になったレンズ・絞りユニットの構成図。
【図12】 図12(a)〜(c)は同じく第2実施形
態例の反転する「二焦点タイプ」のレンズ・絞りユニッ
トの構成を示し、図12(a)は、広角状態のユニット
の断面図、図12(b)は、広角状態から望遠状態への
途中のユニットの状態を示す説明図、図12(c)は、
望遠状態になったユニットの断面図。
【図13】 図13(a),(b)は、第2実施形態例
のレンズ・絞りユニットの構成を示し、図13(a)
は、レンズ・絞りユニットとその切換え機構を示す断面
図、図13(b)は、レンズ・絞りユニットの外観を示
す斜視図。
【図14】 図14(a)〜(c)は、レンズ・絞りユ
ニットを移動するためのカム機構を示し、図14(a)
は、光軸上に配されたユニットのカム機構の状態を示す
平面図、図14(b)は、ユニットを移動途中のカム機
構の状態を示す平面図、図14(c)は、移動完了した
ユニットのカム機構の状態を示す平面図。
【図15】 図15(a),(b)は、第2実施形態例
の変形例のレンズ・絞りユニットの構成を示し、図15
(a)は、レンズ・絞りユニットとその切換え機構を示
す断面図、図15(b)は、レンズ・絞りユニットの外
観を示す斜視図。
【符号の説明】
1…撮影レンズ、 2…鏡筒、 3…焦点距離切換レバー、 4…レリーズ釦、 5…グリップ部、 6…ペンタ部、 10…絞り(絞りユニット)、 21…クイックリターンミラー、 22…フォーカルプレーンシャッタ、 23…結像面、 30…絞り駆動レバー、 31…リング付勢バネ、 32…絞り地板、 33,36…ボス(ピン)、 34…駆動リング、 35…リング回動部、 37…絞り羽根(絞りセクタ)、 38…ガイド(導穴)、 39…支点穴、 40…絞り蓋、 50…CPU、 51…メインSW、 52…焦点切換SW、 53…電源(バッテリ)、 54…焦点切換用モータ駆動ドライバ、 55…焦点切換用モータ、 56…PI(フォトインタラプタ)ドライブ用トランジ
スタ、 57…焦点検知用PI、 58…パルス発生用円板、 59…EEPROM、 60…絞り用モータ(M)、 61,62…二群枠ピンA,B(カムフォロア)、 65…レンズ枠、 70,80…レンズ・絞りユニット、 81…切換カム、 82…切換板、 83〜85…ガイド(導穴)、 86…支持枠、 90…ラック&ピニオン機構、 91…切換ギヤ(ピニオン)、 91a…円柱軸(シャフト)、 92…切換ラック。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 撮影光学系と、 上記撮影光学系中の第1のレンズ間に配置され、上記撮
    影光学系を通過する光量を規制可能な第1の可変絞り手
    段と、 上記撮影光学系中の第2のレンズ間に配置され、上記撮
    影光学系を通過する光量を規制可能な第2の可変絞り手
    段と、 上記複数の可変絞り手段を駆動制御する単一の駆動源
    と、 を具備することを特徴とするレンズ鏡筒。
  2. 【請求項2】 光軸方向に相対移動量が異なる少なくと
    も3群以上のレンズ群から成る焦点距離切り換え可能な
    撮影光学系を有するレンズ鏡筒において、 上記撮影光学系中の第1のレンズ群間に配置され、上記
    撮影光学系を通過する光量を規制可能な第1の可変絞り
    手段と、 上記撮影光学系中の第2のレンズ群間に配置され、上記
    撮影光学系を通過する光量を規制可能な第2の可変絞り
    手段と、 上記第1及び第2の可変絞り手段を駆動制御する単一の
    駆動源と、 焦点距離切り換えに応じて、上記単一の駆動源により上
    記第1の可変絞り手段と第2の可変絞り手段の一方を選
    択して駆動させる絞り駆動切換手段と、 を具備することを特徴とするレンズ鏡筒。
  3. 【請求項3】 光軸方向に相対移動量が異なる少なくと
    も3群以上のレンズ群からなる焦点距離切り換え可能な
    撮影光学系を有するレンズ鏡筒において、 上記撮影光学系中のレンズ群間に配置され、上記撮影光
    学系を通過する光量を規制可能な可変絞り手段と、 上記可変絞り手段を、上記撮影光学系中の第1のレンズ
    群間と第1のレンズ群間とは異なる第2のレンズ群間と
    に移動切り換えする切換手段と、 を具備することを特徴とするレンズ鏡筒。
JP10297063A 1998-10-05 1998-10-19 レンズ鏡筒 Withdrawn JP2000121915A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007271670A (ja) * 2006-03-30 2007-10-18 Nidec Copal Corp レンズ鏡筒及びその組立方法
JP2016114861A (ja) * 2014-12-17 2016-06-23 キヤノン株式会社 レンズ鏡筒および光学機器

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