JP2000121070A - 加熱調理器 - Google Patents

加熱調理器

Info

Publication number
JP2000121070A
JP2000121070A JP10293525A JP29352598A JP2000121070A JP 2000121070 A JP2000121070 A JP 2000121070A JP 10293525 A JP10293525 A JP 10293525A JP 29352598 A JP29352598 A JP 29352598A JP 2000121070 A JP2000121070 A JP 2000121070A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cooking
heat
resistant insulating
water
enamel
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP10293525A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4006851B2 (ja
Inventor
Kunihiro Tsuruta
邦弘 鶴田
Tadami Suzuki
忠視 鈴木
Koichi Nakano
幸一 中野
Yoshifumi Moriya
好文 守屋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP29352598A priority Critical patent/JP4006851B2/ja
Publication of JP2000121070A publication Critical patent/JP2000121070A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4006851B2 publication Critical patent/JP4006851B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F24HEATING; RANGES; VENTILATING
    • F24CDOMESTIC STOVES OR RANGES ; DETAILS OF DOMESTIC STOVES OR RANGES, OF GENERAL APPLICATION
    • F24C15/00Details
    • F24C15/20Removing cooking fumes
    • F24C15/2007Removing cooking fumes from oven cavities
    • F24C15/2014Removing cooking fumes from oven cavities with means for oxidation of cooking fumes

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Electric Ovens (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 触媒の加熱が小電力でしかも短い時間で行わ
れる脱臭装置を、充分な電気絶縁対策をして取り付けた
加熱調理器を提供することを課題とする。 【解決手段】 加熱調理器9は、通電により発熱する金
属薄板20を有する脱臭装置15の外側を、調理ガス通
過側に撥水耐熱絶縁性被膜14を形成した排気筒13に
取り付けている。付着水分に起因する排気筒13と脱臭
装置15との電気的導通が、撥水耐熱絶縁性被膜14の
撥水作用および絶縁作用によって遮断され、金属薄板2
0に流れている電流が加熱調理器9に流れることが防止
される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、調理物から発生す
る調理ガスの脱臭を行う脱臭装置を備えた加熱調理器に
関し、特に脱臭装置の構成に関するものである。
【0002】
【従来の技術】加熱調理器は、調理物から発生する排出
調理ガスが、不快臭を発したり周囲の壁紙を汚したりす
ることのないようにと、調理室に連通する排気筒に触媒
を内部に配置した脱臭装置を取り付けて、きれいな空気
として排出するための工夫が種々提案されている。
【0003】図5は特開平4−29722号公報に記載
されている従来の加熱調理器の断面を、また図6は図5
における触媒装置の要部拡大断面を示す。調理器本体1
は、その加熱室2に排気通路3を連接し、この排気通路
3に触媒装置4を取り付けている。触媒装置4は、電気
ヒータ5と、この電気ヒータ5により加熱される第1の
酸化触媒6および第2の酸化触媒7から構成される。こ
の第1の酸化触媒6および第2の酸化触媒7は、いずれ
も調理ガスが通る多数の小孔8を有する直方体形状物で
あり、丸棒を蛇行状に成形した電気ヒータ5を挟んでい
る。電気ヒータ5が第1の酸化触媒6および第2の酸化
触媒7を所定温度まで加熱する。加熱室2から排出され
る排出調理ガスは、第1の酸化触媒6および第2の酸化
触媒7の小孔8を通る際に浄化される。
【0004】一方、触媒は種々の構成品が提案されてい
るが、特開平05‐301048号公報には、通電を可
能としたエキスパンド加工(ラス網加工とも称す)のス
テンレス鋼薄板に絶縁性無機物を被覆して担体とし、こ
の担体に触媒成分を担持させる構成が記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
加熱調理器に使用されている触媒装置4は、大容積の第
1の酸化触媒6および第2の酸化触媒7を小型の電気ヒ
ータ5が挟む構成としたものである。そのため、第1の
酸化触媒6および第2の酸化触媒7の加熱に電気ヒータ
5は大きな電力と長い加熱時間を必要とし、また第1の
酸化触媒6および第2の酸化触媒7の温度分布が悪いと
いう問題があった。
【0006】一方、新しく提案されている触媒構成品は
通電を可能としたエキスパンド加工のステンレス鋼薄板
に絶縁性無機物を被覆して担体とし、この担体に触媒成
分を担持させるというもので、水分に対する電気絶縁対
策が施こされていない。そのため、この構成品を加熱調
理器の排気通路に配設しても、調理物から発生する水分
が通電を可能としたステンレス鋼薄板の表面に付着し、
この付着水分を介してステンレス鋼薄板と調理器本体が
電気的に導通し、ステンレス鋼薄板に流れている電流が
調理器本体に流れる恐れがあり、これを防ぐために検査
を厳重にしたり、複雑な絶縁構成にしたりする必要があ
った。
【0007】そこで、本発明は、前記する従来例の問題
を解消し、簡単な構成で電気絶縁性能の良い触媒装置を
提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、通電により発熱する金属薄板の上に絶縁層
を介して臭気分解触媒を形成し、この触媒構成品を耐熱
絶縁性の筐体内に配置した脱臭装置の外側周囲を、撥水
耐熱絶縁性被膜を調理ガス排出面に形成した排気筒に取
り付けた加熱調理器としたものである。
【0009】上記構成によれば、通電される金属薄板を
有する脱臭装置の外側を、撥水耐熱絶縁性被膜を調理ガ
ス排出面に形成した排気筒に取り付けているため、排気
筒や脱臭装置に付着する水分によって起こされる両者の
電気的導通が、撥水耐熱絶縁性被膜の撥水作用および絶
縁作用によって遮断される。従って、金属薄板に流れて
いる電流が加熱調理器に流れることが防止される。ま
た、発熱する金属薄板に絶縁層を介して臭気分解触媒が
直接的に形成されているため、触媒の加熱が小電力です
みしかも短時間で均一に昇温できる。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明は、調理物を収納する調理
室と、前記調理物を加熱する加熱熱源と、前記調理室に
取り付けられ内面に撥水耐熱絶縁性被膜を設けた排気筒
と、前記排気筒の調理ガスに含まれる臭気成分を分解す
る脱臭装置とを備え、前記脱臭装置は、ガス通過用空洞
を内部に形成した耐熱絶縁性の筐体と、前記筐体のガス
通過用空洞に配置した複数の開孔部を有し通電により発
熱する金属薄板と、前記金属薄板の表面に絶縁層を介し
て設けた臭気分解触媒とで構成することで、実施するこ
とができる。
【0011】そして、通電される金属薄板を有する脱臭
装置の外側を、撥水耐熱絶縁性被膜を調理ガス排出面に
形成した排気筒に取り付けているため、排気筒や脱臭装
置に付着する水分によって起こされる両者の電気的導通
が、撥水耐熱絶縁性被膜の撥水作用および絶縁作用によ
って遮断される。従って、金属薄板に流れている電流が
加熱調理器に流れることが防止される。また、発熱する
金属薄板に絶縁層を介して臭気分解触媒が直接的に形成
されているため、触媒の加熱が小電力ですみしかも短時
間に均一に昇温できる。
【0012】また、撥水耐熱絶縁性被膜がフッソ樹脂を
主成分とする被膜で構成した。そして、撥水性の優れた
フッソ樹脂系の撥水耐熱絶縁性被膜を使用しているた
め、付着水分に起因する排気筒と脱臭装置との電気的絶
縁が充分に行われ、金属薄板に流れている電流が加熱調
理器に流れることが一層防止される。しかも、耐熱性の
優れたフッソ樹脂系の撥水耐熱絶縁性被膜であるため、
高温の調理ガスに曝されても劣化することなく長期間安
心して使用できる。
【0013】また、脱臭装置の金属薄板を通電した後、
加熱熱源を作動させる構成とした。脱臭装置の金属薄板
を加熱熱源の作動前に予め通電しておくと、金属薄板が
瞬時に高温に保持されるため周囲の付着水分が蒸発し、
付着水分に起因する排気筒と脱臭装置との電気的絶縁が
充分に行われる。
【0014】また、凹状に成形したセラミックからなる
筐体底部と筐体蓋部を上下に配置して空洞を有する筐体
を構成し、前記空洞をガス通過用空洞とするとともに、
前記筐体底部および前記筐体蓋部の空洞側に溝を設け、
金属薄板もしくは通気板を前記溝に略垂直に配置する構
成とした。セラミック片を2個上下に配置して空洞を有
する筐体を構成し、空洞側に設けた溝に金属薄板もしく
は通気板を略垂直に配置すると、ガス漏れすることなく
ガスは効果的に臭気分解触媒を形成した金属薄板と接触
し、臭気成分の分解率が高まる。また、筐体がセラミッ
クでできているため断熱効果が高まり、臭気分解触媒の
温度が高まって臭気成分の分解率がさらに高まる。
【0015】また、金属薄板をラス網状に加工すること
で複数の開孔部を形成した後に更に波付け加工したステ
ンレス薄体からなる構成とした。そして、箔体をラス網
状に加工して複数の開孔部を形成しているため、熱容量
や重量%が小さくしかも開孔率が大きい金属薄板とな
り、一層小さな消費電力で早い昇温スピードを得ること
ができる。また、金属薄板がステンレスであるので耐食
性に優れるとともに、ラス網加工し更に波付け加工する
ことで単位体積当たりの発熱面積が大きくなって高い温
度が得られる。
【0016】また、金属薄板がラス網状に加工したステ
ンレス薄板であり、絶縁層が少なくともアルミニウムを
10〜45重量%含む琺瑯とする構成とした。そして、
琺瑯にアルミニウムが10〜45重量%含まれると、焼
き付けた際にアルミニウムは体積膨張しその表面に酸化
アルミニウムの被膜を形成して電気不導体となる。その
ため琺瑯は多孔質からなる絶縁層となり、琺瑯を焼き付
けた際の金属薄体の熱変形や琺瑯の剥離が生じない。
【0017】また、金属薄板がラス網状に加工したステ
ンレス薄板であり、絶縁層がアルミニウムの10〜45
重量%と酸化チタンの10〜25重量%を少なくとも含
む琺瑯とする構成とした。前述のようにアルミニウムが
10〜45重量%含まれると琺瑯はその焼き付けで多孔
質な絶縁層となり、酸化チタンの10〜25重量%の更
なる含有で耐熱水性に優れた絶縁層となる。そのため、
琺瑯を焼き付けた際の金属薄体の熱変形が無く、しかも
蒸気に長時間曝されても剥離が生じない。
【0018】また、水酸化アルミニウムを主成分とする
ゾルを付着させ焼成した担体層と、前記担体層に担持さ
れた白金とパラジウムのいずれかまたは両方を備えた臭
気分解触媒を、絶縁層の表面に形成する構成とした。ア
ルミニウムを10〜45重量%混合した琺瑯は、前述の
ようにステンレス製の金属薄板の表面に多孔質絶縁層と
なって密着している。そのため、水酸化アルミニウムの
ゾルを琺瑯に付着させると、このゾルは多孔質な琺瑯の
空隙に浸入し、焼成によって多孔質なアルミナとなって
強固に付着する。また、高活性な白金もしくはパラジウ
ムの1種以上の貴金属は、この多孔質な担体層に担持さ
れるため強固に付着する。従って、臭気分解触媒は、優
れた浄化特性と密着性を示す。
【0019】また、複数の開孔部を有するステンレスか
らなる非通電の通気板を、筐体のガス通過用空洞におけ
る金属薄板の後流側に、ガス通過方向に対して略垂直に
配置するとともに、前記通気板の表面に、通気板を熱処
理することによって形成した酸化被膜と、前記酸化被膜
に水酸化アルミニウムを主成分とするゾルを付着させ焼
成した担体層と、前記担体層に担持された白金とパラジ
ウムのいずれかまたは両方を備えた臭気分解触媒を絶縁
層の表面に形成する構成とした。通気板を金属薄板の後
流側に配置すると、通気板によってガスの通過速度が低
下して、前流側の金属薄板上の臭気分解触媒との反応時
間が長くなり臭気の分解率が高まる。しかも、後流側の
通気板の表面にも臭気分解触媒を形成しているため、触
媒との反応回数が増え臭気成分の分解率がさらに高ま
る。
【0020】また、高周波加熱装置を調理室に連通する
外側空間に配置し、調理室と排気筒の間に、複数の開口
孔を有する金属製の高周波電波漏洩防止材を取り付け
て、高周波加熱機能も有する加熱調理機器とし、調理室
と排気筒の間に、複数の開口孔を有する金属製の高周波
電波漏洩防止材を取り付け、前記高周波電波漏洩防止材
の開口孔と非開口孔部を合計した面積を、脱臭装置に形
成したガス通過用空洞の開口面積と同一もしくは大きく
する構成とした。そして、高周波加熱装置を併設すると
その電波漏洩防止のため、複数の開口孔を有する金属製
の高周波電波漏洩防止材を、調理室と排気筒の間に取り
付ける必要がある。この高周波電波漏洩防止材は、調理
ガスの排出に対して比較的圧力損失となるのだが、高周
波電波漏洩防止材の開口孔と非開口孔部を合計した面積
を、脱臭装置に形成したガス通過用空洞の開口面積と同
一もしくは大きくすることで、高周波電波漏洩防止材の
圧力損失が低減され、その分だけ脱臭装置を小型化でき
る。
【0021】また、撥水耐熱絶縁性シートを介在させて
脱臭装置を排気筒に取り付ける構成とした。撥水耐熱絶
縁性シートの持つ弾力作用により脱臭装置が排気筒に隙
間なく嵌合され、取り付ける際のガス洩れが防止され
る。また、排気筒の調理ガス排出面に形成した撥水耐熱
絶縁性被膜に塗布ミスが有っても、その撥水作用により
電気絶縁性低下が防止できる。
【0022】また、撥水耐熱絶縁性シートの設定幅が、
脱臭装置に取り付けた取り付け部の幅より、調理ガス流
れの前流側に大きく設定する構成とした。撥水耐熱絶縁
性シートの設定幅を調理ガス流れの前流側に大きく設定
しているため、付着水分に起因する排気筒と脱臭装置と
の電気的絶縁が益々一層強固に行われ、金属薄板に流れ
ている電流が加熱調理器に流れることが益々一層防止さ
れる。
【0023】また、排気筒の前流側端部を耐熱絶縁シー
トを介在させて調理室外壁に取り付け、設定寸法を大き
くした耐熱絶縁部材を介在させて電気絶縁した固定部材
を用いて排気筒の外側と調理室外壁を固定する構成とし
た。そして、排気筒の前流側端部を耐熱絶縁シートで、
排気筒の外側を耐熱絶縁部材を介在させて調理室外壁に
固定しているので、これらが2重安全対策となって電気
絶縁が充分に行われる。そのため、排気筒と加熱調理器
との電気的絶縁が一層強固に行われ、金属薄板に流れて
いる電流が加熱調理器に流れることが一層防止される。
【0024】
【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて
説明する。
【0025】(実施例1)図1は本発明の実施例である
加熱調理器の断面図、図2は同加熱調理器に用いる脱臭
装置の要部拡大断面図である。
【0026】加熱調理器9は、調理物を収納する調理室
10と、調理室10に調理物を出し入れするドア11
と、調理物を加熱する加熱熱源12と、調理室10に連
通しており調理物から発生する調理ガスを排出する排気
筒13と、排気筒13の内面に形成した撥水耐熱絶縁性
被膜14と、排気筒13に取付けた調理ガスに含まれる
臭気成分を分解する脱臭装置15を備えている。
【0027】脱臭装置15は、その外側の前流側周囲が
脱臭装置の取り付け部16として利用されており、ガス
通過用空洞17を内部に形成した耐熱絶縁性の筐体18
と、ガス通過用空洞17に配置されておりガスが通過す
る複数の開孔部19を有し通電により発熱する金属薄板
20と、金属薄板20の表面に形成した耐熱性の絶縁層
21と、絶縁層21の表面に形成した臭気分解触媒22
とで構成されている。
【0028】以下、具体的実施例および各種検討結果に
ついて述べる。本発明の加熱調理器9は、ステンレス製
の排気筒13の調理ガス排出面に4フッ化エチレン樹脂
の塗料を塗布して撥水耐熱絶縁性被膜14を形成し、こ
の撥水耐熱絶縁性被膜14に脱臭装置の外側周囲に存在
する取り付け部16を取り付けたものである。
【0029】一方、脱臭装置15は、雲母製の筐体18
と、ラス網状に加工し更に波付け加工したステンレス製
の金属薄板20と、琺瑯製の絶縁層21と、水酸化アル
ミニウムを主成分とするゾルを付着させ焼成したアルミ
ナ系の担体層とこの担体層に担持した白金とパラジウム
の貴金属から構成される臭気分解触媒22で構成した。
金属薄板20は、クロムの18重量%とアルミニウム
3.5重量%を少なくとも含むフェライト系ステンレス
であり、ラス網状でしかも波付け加工した板厚65μm
の箔体である。金属薄板20はラス網状としたためその
孔開口率は約85%であり、その表面に絶縁層20さら
にその表面に臭気分解触媒22を形成しても孔開口率は
75%であった。金属薄板20は、通電により発熱して
臭気分解触媒22を加熱し、筐体18のガス通過用空洞
17にガス通過方向に対して略垂直に配置されている。
脱臭装置15は、特にその通電条件を断らない限り、加
熱調理器9の通電と同時に通電することとしている。
【0030】上記構成において、絶縁抵抗、消費電力お
よび温度到達時間、調理ガスの洩れ状況、炭化水素除去
率の4項目につき検討を行った。その結果につき述べ
る。
【0031】絶縁抵抗は、調理室内で水300ccを30
分かけて予め蒸発させて調理室内を湿った状態にしてお
き、その後に、若とり2枚重量500gを30分調理し
た際における金属薄板20と加熱調理器9間の絶縁抵抗
を測定しその最低値を表したものである。なお、絶縁抵
抗は、その測定最大値が300MΩである測定器を使用
して測定したものである。
【0032】消費電力および所定温度到達時間は、触媒
が効果的に働く温度である400℃になるのに必要な脱
臭装置15の消費電力と、この温度400℃に到達する
までの所用時間を求めたものである。
【0033】調理ガスの洩れ状況は、若とり2枚を調理
した際の、脱臭装置15以外の場所からの調理ガスの洩
れ状況であり、脱臭装置15の圧力損失を知る手懸かり
として求めたものである。
【0034】炭化水素除去率は、若とり2枚を調理した
際の、調理室庫内濃度および脱臭装置出口濃度を炭化水
素濃度として求め、そこから算出したものである。その
測定結果を(表1)に示す。
【0035】なお、従来品は、触媒装置を、調理ガスが
通る多数の小孔8を有する第1の酸化触媒6と第2の酸
化触媒7と、第1の酸化触媒6と第2の酸化触媒7で挟
まれた電気ヒータ5で構成し、ステンレス製の排気通路
3の内側にそのまま取り付けたものである。第1の酸化
触媒6と第2の酸化触媒7は、小孔8を多数有するハニ
カム成形であり、酸化アルミニウムを主成分とする担体
層に白金とパラジウムを担持させた組成としたため、強
度や成形性との兼ね合いでその孔開口率は45%が上限
であった。電気ヒータ5は、ヒータ線を蛇行状金属管の
内部に収納した電気絶縁対策品であり、通電により発熱
して周囲にある第1の酸化触媒6と第2の酸化触媒7を
加熱する。なお、触媒装置の見かけ寸法や白金とパラジ
ウムの量は、本発明品と同一とした。
【0036】参考品は、本発明品より撥水耐熱絶縁性被
膜14を除外した加熱調理器である。
【0037】
【表1】
【0038】本発明品は、従来品と比較して、消費電力
が小さいうえに短時間に所定温度に上昇すること、脱臭
装置以外からの調理ガスの洩れがないこと、炭化水素除
去率が高いことの利点があることがわかる。また、本発
明品は、参考品と比較して絶縁抵抗が高く、電気的に絶
縁されていることがわかる。
【0039】本発明品の優れた利点は、次の理由からで
ある。絶縁抵抗が高い理由は、撥水作用と電気絶縁作用
の優れた4フッ化エチレン樹脂の被膜を排気筒の調理ガ
ス排出面に形成し、この被膜に脱臭装置の外側を取り付
けているため、排気筒の表面に付着した水分を介在させ
ての脱臭装置と排気筒との電気的導通がこの被膜により
遮断されるためである。なお、従来品は、予め電気絶縁
された電気ヒータを使用しているため絶縁抵抗に優れて
いた。一方、参考品は、調理室内で予め蒸発させておい
た水分を介しての電気導通が、通電により金属薄板が約
150℃以上に保持されるまでの間(通電後の約10秒
間)ある。そのため、この間は絶縁抵抗値が小さく、例
えば金属薄板を通電した直後は1MΩ、通電後10秒後
は5MΩの絶縁抵抗値を示した。そして、10秒を越え
ると絶縁抵抗値はどんどん大きくなり1分を過ぎると3
00MΩとなった。
【0040】消費電力が小さくしかも短時間に所定温度
に上昇する理由は、金属薄板が開口率の高いラス網でし
かもこの箔体を更に波付け加工しているためであり、こ
の加工により熱容量が小さくなりさらに単位体積当たり
の発熱面積も大きくなっているのである。
【0041】調理ガスの洩れが無い理由は、金属薄板を
ラス網状としその表面に絶縁層さらに臭気分解触媒を形
成しても、孔開口率が75%と大きく、圧力損失がその
分小さいためである。その点、従来品は、孔開口率が4
5%と小さいため圧力損失が大きくなり、調理ガスが加
熱調理器の前面ドアから洩れる問題が発生した。
【0042】炭化水素除去率が高い理由は、孔開口率が
75%と高いため表面積が大きくなったためである。
【0043】さて、金属薄板20の材料であるが、ニッ
ケル−クロム合金、鉄−ニッケルークロム合金、鉄−ニ
ッケル合金、鉄−クロム−アルミニウム合金、が適切で
ある。これは、比抵抗が高いので発熱特性に優れている
こと、加工性に優れているのでその薄板に孔を開けてガ
スが通過する複数の開孔部を形成することが容易である
との理由からである。
【0044】一方、金属薄板20の表面に形成する絶縁
層21の材料は、ガラス、琺瑯、アルミナゾル、シリカ
ゾル、ポリシロキサン、ポリリン酸が密着性に優れてい
る理由から適切であり、これらはその粘性水溶液を金属
表面に付着させ焼成することで絶縁層を形成した。
【0045】これらの組み合わせ品において、鉄−ニッ
ケル−クロム合金、鉄−ニッケル合金、鉄−クロム−ア
ルミニウム合金のステンレス製の金属薄板に、琺瑯製の
絶縁層を形成した試作品は、特に密着性が優れている。
この理由は、金属薄板に含有する鉄成分と琺瑯に含有さ
れるガラス成分が琺瑯焼成中に反応して固着するためで
ある。またこの中で特に、鉄−クロム−アルミニウム合
金は、金属薄板に含有するアルミニウム成分が琺瑯に含
有されるガラス成分と反応して強固に固着するため、密
着性が最も優れていた。この鉄−クロム−アルミニウム
合金は、クロムの13〜33重量%とアルミニウムの3
〜8重量%を少なくとも含む組成品が市販させており、
この組成範囲において特に組成を限定するものではない
が、この市販品は耐熱性、耐食性、機械的強さ、比抵抗
の点で他の金属発熱材料より優れる利点があった。
【0046】一方、琺瑯は多孔質ほど焼き付けた際の金
属薄体の熱変形が少なく良好である。実験に使用した多
孔質琺瑯の組成を以下に示す。琺瑯は、ガラス成分15
重量%と、金属酸化物系顔料30重量%と、アルミニウ
ム35重量%と、酸化チタン20重量%から構成されて
おり、各々の組成物はその配合割合が最大で±5重量%
変動することが許容されているものを使用した。
【0047】臭気分解触媒22は、白金、パラジウム、
酸化マンガン、酸化コバルト、酸化銅、酸化鉄などの酸
化反応触媒活性物質が適切であり、これらは絶縁層21
に直接担持する方法もしくはアルミナやシリカ系の担体
を絶縁層21の表面に形成しこの担体に担持する方法で
形成している。
【0048】筐体18は、雲母(マイカとも称す)もし
くはセラミックが適切である。撥水耐熱絶縁性被膜14
は、フッソ樹脂、シリコン樹脂、ポリシリキサン樹脂が
適切である。
【0049】(実施例2)実施例2は、排気筒に形成す
る撥水耐熱絶縁性被膜の材質を変えて、絶縁効果を確認
したものである。
【0050】実験は、調理室内で水300ccを30分か
けて予め蒸発させて調理室内を湿った状態にしておき、
その後に、若とり2枚重量500gを30分調理した際
における金属薄板20と加熱調理器9間の絶縁抵抗値を
経過時間ごとに測定し、その最低絶縁抵抗値の大小で効
果の判定を行った。沿面距離を10mmとして撥水耐熱絶
縁性被膜の材質を変化させて、加熱調理器の動作中にお
ける最低絶縁抵抗を測定した結果を(表2)ないし(表
15)に示す。
【0051】以下、表中における「判定」の記号は下記
に示す相対的な基準を示す。すなわち、◎非常に良好、
○良好、△普通、×不可である。
【0052】(表2)において撥水耐熱絶縁性被膜が、
フッソ樹脂であると絶縁抵抗特性に優れることがわか
る。また、フッソ樹脂が60重量%以上含有した樹脂で
あると、絶縁抵抗は充分に確保されることがわかる。ま
た、耐熱性の有るフッソ樹脂であるため、特に耐熱性が
優れた4フッ化エチレン樹脂であると、調理温度の25
0℃前後でも優れた耐久性を長期間維持できる。
【0053】
【表2】
【0054】(実施例3)加熱調理器を長期間使用する
と、撥水耐熱絶縁性被膜に調理物残渣が付着してその撥
水性が低下してくる。そのため、この長期間使用に伴う
撥水性低下を予測して、撥水耐熱絶縁性被膜は絶縁に必
要な沿面距離に余裕をもたせてその寸法および形状を決
めている。しかしながら、加熱調理器の使用形態が当初
予想した以上に過酷であり、長期間使用に伴う撥水性低
下が当初の予想以上に過酷であった場合、電気絶縁性の
低下が起こることが予想される。
【0055】そこで、この予想できない加熱調理器の過
酷使用形態に伴う電気絶縁性低下が起こった際の、漏電
の危険性を低減できる手段の検討を行った。
【0056】漏電の危険性を低減するには、付着水分が
存在する環境でおいて使用する電源の印加電力値を低く
するとよい。そのためには、小電力で動作する脱臭装置
の金属薄板を予め通電しておいて付着水分を除いてお
き、付着水分が無い環境になったら大電力で動作する加
熱熱源を作動させる手段が有効である。
【0057】実施例3は、撥水耐熱絶縁性被膜の撥水性
低下を沿面距離の減少と想定し、脱臭装置の金属薄板を
予め通電した後、加熱熱源を作動させる方法の絶縁効果
を確認したものである。
【0058】実験は、調理室内で水300ccを30分か
けて予め蒸発させておいて調理室内を多湿状態にしてお
き、その後、若とり2枚重量500gを30分調理した
際における金属薄板20と加熱調理器9間の最低絶縁抵
抗値を測定し、その最低絶縁抵抗値の大小で効果の判定
を行った。撥水耐熱絶縁性被膜として用いたフッソ樹脂
被膜の沿面距離および、金属薄板の事前通電の有無が、
加熱調理器の動作中における最低絶縁抵抗に与える影響
を(表3)に示す。
【0059】
【表3】
【0060】撥水耐熱絶縁性被膜の沿面距離を減少させ
て撥水性を低下させると絶縁抵抗が低下するが、金属薄
板を事前通電すると絶縁抵抗が元の特性に戻ることがわ
かる。この効果について説明する。脱臭装置の金属薄板
を加熱熱源の作動前に予め通電しておくと、金属薄板が
瞬時に高温に保持されるため周囲の付着水分が蒸発す
る。そのため、加熱熱源の作動前に、付着水分に起因す
る排気筒と脱臭装置との電気的絶縁が充分に行われてい
る。
【0061】一方、金属薄板の事前通電を行なわないで
加熱熱源を作動させると、調理室内に残存している多量
の水分が蒸発して排気筒の調理ガス排出面や脱臭装置の
金属薄板に付着し、この付着水分を介して電気的導通が
誘発される。そのため、通電により金属薄板が150℃
前後以上まで昇温されるまでの10秒間は、付着水分を
介しての電気的導通が幾分有る。そのため、撥水耐熱絶
縁性被膜の沿面距離減少があると、絶縁抵抗の低下が起
こる。
【0062】(実施例4)実施例4は、筐体の構造につ
いて検討したものである。
【0063】図3は、本発明の実施例の加熱調理器で使
用する脱臭装置の分解斜視図である。 筐体は、凹状に
成形したセラミック製の筐体底部23と、平板状に成形
したセラミック製の筐体蓋部24とで構成されており、
筐体底部23の上部に筐体蓋部24を配置してガスが通
過するためのガス通過空洞17をその内部に形成してい
る。一方、筐体底部23の空洞側窪みには溝25が設け
られており、筐体蓋部24の空洞側に設けられた溝(記
載せず)とともに、金属薄板20がこの溝25へのはめ
込みで略垂直に配置されるようにしている。このため、
ガス漏れすることなくガスは効果的に臭気分解触媒を形
成した金属薄板と接触し、溝25の無い場合より臭気成
分の分解率が高まった。また、筐体がセラミックででき
ているため断熱効果が高まり、マイカで構成した場合よ
り臭気分解触媒の温度が高くなって臭気成分の分解率が
向上した。なお、筐体蓋部24も逆凹状に成形しても同
様の効果が有ることは言うまでもない。
【0064】(実施例5)実施例5は、金属薄板の形状
と配置方法を変えて効果を確認したものである。
【0065】金属薄板は、ラス網状に加工することで複
数の開孔部を形成した後に更に波付け加工したステンレ
ス製箔体であり、その表面に絶縁層さらにその表面に臭
気分解触媒が形成されている。そして、図3のように金
属薄板20は、筐体底部23と筐体蓋部24で構成させ
る筐体のガス通過用空洞17にガス通過方向に対して略
垂直に配置されている。
【0066】形状と配置方法を変えた金属薄板を試作し
その効果を前述と同様に、消費電力50W時の最大到達
温度、調理ガスの洩れ状況、炭化水素除去率(HC除去
率と記す)の3項目で判定した結果を(表4)に示す。
【0067】試作番号1は、図3記載の実施例であり、
ラス網状に加工したのち更に波付け加工したステンレス
製箔体を、ガス通過方向に対して略垂直に配置してい
る。
【0068】試作番号2は、プレスで孔あけ加工したの
ち更に波付け加工したステンレス製箔体を、ガス通過方
向に対して略垂直に配置したものである。
【0069】試作番号3は、ラス網状に加工したステン
レス製箔体を、ガス通過方向に対して略垂直に配置した
ものである。
【0070】試作番号4は、ラス網状に加工したのち更
に波付け加工したステンレス製箔体を、ガス通過方向に
対して略平行に配置したものである。
【0071】なお、いずれの試作番号品も、ステンレス
製箔体の表面には、琺瑯製の絶縁層と、酸化アルミニウ
ムを主成分とする担体層とこの担体層に担持した白金と
パラジウムの貴金属から構成される臭気分解触媒が、順
に形成されており、脱臭装置として加熱調理器に取り付
けて効果を確認した物である。
【0072】
【表4】
【0073】試作番号1は、金属薄板の箔体をラス網状
に加工して複数の開孔部を形成しているため、熱容量や
重量%が小さくしかも開口率が大きい金属薄板が得ら
れ、圧力損失が低減して調理ガスが加熱調理器の前面ド
アから洩れる問題が発生しなかった。しかも、更に波付
け加工しているため、単位体積当たりの発熱面積が大き
くなって高い温度が得られ、炭化水素除去率の分解率が
高まる。また、金属薄板がガス通過方向に対して略垂直
方向に配置されているため、ラス網に設けた開孔部を効
果的にガスが通過して触媒との接触が良くなり、炭化水
素除去率が一層高まった。
【0074】試作番号2は、プレスで孔あけ加工したた
め孔開口率が最大でも50%であった。そのため、抵抗
が小さくなって到達温度がやや低くなり炭化水素除去率
が低下するとともに、逆に孔開口率を大きくできないた
め圧力損失が大きくなり調理ガスが加熱調理器の前面ド
アから洩れる問題が発生したため、不適格である。
【0075】試作番号3は、金属薄板の波付け加工が無
いため、単位体積当たりの発熱面積が小さくなって低い
温度となり、炭化水素除去率も低くなることがわかる。
【0076】試作番号4は、金属薄板をガス通過方向に
対して略平行に配置しているため、相当量のガスが金属
薄板と金属薄板との間を通過して、触媒との接触が悪く
なり炭化水素除去率も低くなることがわかる。
【0077】(表4)の結果より、試作番号1は金属薄
板の形状と配置方法として最適な構成であった。
【0078】(実施例6)実施例6は、絶縁層を多孔質
にするために琺瑯に混合する材料とその混合量を検討し
たものである。
【0079】実験はまず、クロムの18重量%とアルミ
ニウム3.5重量%を少なくとも含むフェライト系ステ
ンレスの板厚65μm箔体を、Lwが5mmでSwが2mm
できざみ幅0.2mmのラス網に加工した。そしてこのラ
ス網加工品(以下に、特に限定しない限りこの加工品を
使用)に、30重量%の多孔質形成材を少なくとも含む
琺瑯を850℃で焼き付けた。そしてこの膜物性を、電
気絶縁性、琺瑯の多孔度、琺瑯を焼き付けた際の金属薄
体の熱変形度、耐蒸気性(温度80℃で相対湿度95%
雰囲中に100時間晒す)で評価した。試作に用いた多
孔質形成材の種類とその評価結果を(表5)に示す。
【0080】多孔質形成材としてアルミニウムを混入し
た試作番号1の琺瑯層は、電気絶縁性に問題がないとと
もに、多孔度に優れるため琺瑯を焼き付けた際の金属薄
体の熱変形が無く、しかも剥離がない。そのため、多孔
質形成材として最適であった。
【0081】アルミニウムは、融点が660℃であるた
め琺瑯焼成温度850℃では完全に溶融し、溶融後はそ
の表面に酸化アルミナの被膜が形成される。この表面に
形成された酸化アルミナ被膜により、試作番号1の琺瑯
層は、電気絶縁性が充分に確保できていた。一方、アル
ミニウムは、熱膨張係数の値(この値に10の−6乗を
乗じた値が真の値、単位は1/deg)が24であり、フ
ェライト系ステンレスの11、琺瑯に含まれるガラス成
分の7〜12に比べてその値が非常に大きい。この熱膨
張係数の大きさが多孔度の優れた琺瑯を形成する源であ
り、琺瑯が多孔質なため金属薄体はその熱変形が防止さ
れている。また琺瑯は、優れた多孔度を有するにもかか
わらず、金属薄体から剥離していない。これは、アルミ
ニウムが融点660℃で溶融して琺瑯と金属薄体の密着
を助けているためである。
【0082】
【表5】
【0083】次に、多孔質形成材であるアルミニウムの
量を変化させた琺瑯を試作し、その膜物性を検討した。
実験は、アルミニウムの量を変化させた琺瑯を使用する
こと以外は、前述と同じである。その結果を(表6)に
示す。
【0084】
【表6】
【0085】アルミニウムを10〜45重量%混入して
その膜性状を多孔質とした試作番号3〜7の琺瑯層は、
電気絶縁性に問題がない、多孔度に優れるため琺瑯を焼
き付けた際の金属薄体の熱変形が無い、外観的にも琺瑯
の剥離がない、の利点があり最適な組成であった。さら
に、抵抗の変化は極めて微小であり実用上問題とならな
いレベルであった。また特に、アルミニウムを20〜4
0重量%混入した琺瑯は、上記利点が極めて優れてい
た。一方、アルミニウムが10重量%未満の琺瑯だと、
多孔度に乏しいため琺瑯を焼き付けた際の金属薄体の熱
変形が発生した。また、アルミニウムが45重量%を越
える琺瑯層だと、多孔質過ぎて金属薄体に対する密着性
が確保されなかった。
【0086】さて、本実施例で用いた琺瑯は、上記量の
アルミニウム以外に、溶融するガラス成分(シリカが略
9割であり少量の酸化ナトリウムや酸化カリウムや酸化
カルシウムなどを含有)と、酸化マンガンと酸化鉄を略
等量混合した金属酸化物系顔料が、残部成分として混合
されている。この残部成分は、ガラス成分の1部に対し
て金属酸化物系顔料を3〜4部の割合で混合した組成物
であり、この組成物が一般に琺瑯と呼ばれておりステン
レスとの密着性を高める作用がある。
【0087】一方、アルミニウムを10〜45重量%と
変化させる範囲において琺瑯層の残部成分を、ガラス成
分の1部に対して金属酸化物系顔料を2〜5部と変化さ
せたり、ガラス成分におけるシリカ組成を9〜6割まで
変化させたり、金属酸化物系顔料における酸化マンガン
の組成を8〜3割まで変化させたり酸化亜鉛もしくは酸
化コバルトを略等量づつ更に混合して同様の検討を行っ
たが、上記の利点が同様に得られた。以上のことより、
琺瑯層中にアルミニウムが10〜45重量%混合される
ことが、この優れた利点の主原因と思われる。
【0088】また、金属薄体の材料はステンレスを使用
する範囲において特に限定されるものでなく、ステンレ
スであれば同様の効果が得られることは言うまでもな
い。
【0089】(実施例7)実施例7は、耐蒸気性向上の
ために琺瑯に混合する酸化チタンの量を検討したもので
ある。
【0090】実験は、アルミニウムおよび酸化チタンの
混合量を変化させた琺瑯を使用すること以外は、前述の
実施例6と同じである。膜物性の評価方法は、琺瑯の多
孔度、琺瑯を焼き付けた際の金属薄体の熱変形度、耐蒸
気性(温度80℃で相対湿度95%雰囲中に100時間
晒す)で評価した。その結果を(表7)に示す。
【0091】
【表7】
【0092】アルミニウムを10〜45重量%混合した
物にさらに酸化チタンを10〜25重量%混入した琺瑯
層は、多孔度に優れるとともに琺瑯を焼き付けた際の金
属薄体の熱変形が無く、蒸気に長時間曝されされた際の
密着性が極めて優れる、利点があった。さらに、抵抗の
変化は極めて微小であり実用上問題とならないレベルで
あった。また特に、アルミニウムの30〜40重量%と
酸化チタンの15〜20重量%を混入した琺瑯層は、上
記利点が特に優れていた。一方、酸化チタンが15重量
%未満の琺瑯だと耐蒸気性は期待するほど向上しない
し、酸化チタンが25重量%を越える琺瑯だと金属薄体
の熱変形が低下する傾向にあるため、混合する酸化チタ
ンの量としては好ましくなかった。
【0093】本実施例で用いた琺瑯は、上記量のアルミ
ニウムおよび酸化チタン以外に、ガラス成分の1部に対
して金属酸化物系顔料を2〜3部の割合で混合した組成
物が残部成分として混合されており、琺瑯の溶着を助け
ている。ガラス成分は、シリカが9割で、ナトリウムや
カリウムやカルシウムやマグネシウムの酸化物が残部で
ある。また金属酸化物系顔料は、酸化マンガンと酸化鉄
を略等量混合したものである。
【0094】一方、アルミニウムの10〜45重量%と
酸化チタンの10〜25重量%の変化範囲において琺瑯
の残部成分を、ガラス成分の1部に対して金属酸化物系
顔料を1〜4部と変化させたり、ガラス成分におけるシ
リカ組成を9〜6割まで変化させたり、金属酸化物系顔
料における酸化マンガンの組成を8〜3割まで変化させ
たり酸化亜鉛や酸化コバルトを略等量づつ更に混合して
同様の検討を行っても、優れた密着性が同様に得られ
た。
【0095】以上のことより、琺瑯中にアルミニウムの
10〜45重量%と酸化チタンの10〜25重量%混入
が、この優れた密着性の主原因と思われる。
【0096】また、金属薄体の材料はステンレスを使用
する範囲において特に限定されるものでなく、ステンレ
スであれば同様の効果が得られることは言うまでもな
い。
【0097】(実施例8)実施例8は、金属薄板および
絶縁層に対して密着性に優れた臭気分解触媒の材料組成
について検討したものである。
【0098】検討は以下の方法で行った。まず、ラス網
状に加工したステンレス製の金属薄板の表面に、アルミ
ニウムの混合量を変化させた琺瑯を850℃で焼き付け
絶縁層とした。次に絶縁層の表面に、水酸化アルミニウ
ムのゾルを付着させ600℃で焼成してアルミナの担体
層とし、最後にこの担体層に白金やパラジウムの貴金属
を担持させ600℃で焼き付けて臭気分解触媒とした。
そして筐体に2層構造として収納して脱臭装置とし、加
熱調理器に取り付けて炭化水素除去率(HC除去率と称
す)、を評価した。また、高温多湿環境(温度80℃で
相対湿度95%)に200時間放置した際の、絶縁層、
臭気分解触媒の密着性をテープ剥離方法で評価した。そ
の結果を(表8)に示す。
【0099】アルミニウムを10〜45重量%混合した
琺瑯層に、水酸化アルミニウムのゾルを付着させ焼成し
てアルミナの担体層とし白金やパラジウムの貴金属を担
持させた臭気分解触媒は、優れた浄化特性と密着性を示
している。また、アルミニウムを20〜40重量%混合
した琺瑯層に対して特に優れた密着性を示した。
【0100】
【表8】
【0101】アルミニウムは、融点660℃であり琺瑯
の焼成時に溶融してその表面は比表面の大きいアルミナ
に変化するとともに、熱膨張係数が他の琺瑯成分やステ
ンレス製の金属薄体さらにアルミナの担体層に対して格
段に大きい性質がある。そのため、アルミニウムを10
〜45重量%混合した琺瑯は、表面にアルミナが露出し
た多孔質体となって金属薄体に強固に密着しているとと
もに、水酸化アルミニウムのゾルがこの表面露出のアル
ミナに付着し易いため焼成で得られるアルミナの担体層
も強固に密着させる。一方、アルミニウムが10重量%
未満の琺瑯層だと、表面露出のアルミナが少ない緻密体
であるため、担体層に対する密着性が確保されなかっ
た。また、アルミニウムが45重量%を越える琺瑯層だ
と、多孔質過ぎて金属薄体に対する密着性が確保されな
かった。
【0102】さて、上記実施例で用いた琺瑯は、上記量
のアルミニウム以外に、ガラス成分(シリカが略9割で
ナトリウムやカリウムやカルシウムやマグネシウムの酸
化物が残部)の1部に対して、金属酸化物系顔料(酸化
マンガンと酸化鉄が略等量混合)を3〜4部混合した組
成物が、残部成分として混入した物である。そこで実施
例6に記載の様に、ガラス成分と金属酸化物系顔料の混
合割合やその組成を変動させて検討したが、上記効果が
同様に得られた。
【0103】次に、さらに酸化チタンをさらに混合した
琺瑯で同様の検討を行った。実験はまず、酸化マンガン
と酸化鉄を略等量混合した金属酸化物系顔料の2〜3部
と、ガラス成分の1部とを混合した組成物に、アルミニ
ウムを10〜45重量%と酸化チタンを10〜25重量
%変化させて混合して琺瑯を試作した。そして、前述と
同様に実験したその結果を(表9)に示す。
【0104】
【表9】
【0105】アルミニウムを10〜45重量%混合した
物にさらに酸化チタンを10〜25重量%混入した琺瑯
は、優れた浄化特性と一層優れた密着性を示すことがわ
かる。さらに実施例7に記載の様に、ガラス成分と金属
酸化物系顔料の混合割合やその組成を変動させて検討し
たが、上記効果が同様に得られた。
【0106】このように、金属酸化物系顔料およびガラ
ス成分の材料組成や配合が変化してもアルミニウムが1
0〜45重量%混合された琺瑯であれば、金属薄体およ
び臭気分解触媒に対する密着性は問題ないことより、琺
瑯層中にアルミニウムが10〜45重量%混合されるこ
とが、この優れた密着性の主原因と思われる。
【0107】一方、担体層として用いる水酸化アルミニ
ウムのゾル組成を検討したところ、他化合物の30重量
%以内好ましくは15重量%以内の混合なら、琺瑯と担
体層の密着性は特に変化しなかった。そのため、酸素吸
着能力の優れた酸化セリウムをゾルに2〜30重量%好
ましくは2〜15重量%混合すると、琺瑯との密着性を
保持しつつ浄化特性の向上がはかれる特性が得られた。
また、調理油煙のガス化能力の優れた酸化バリウムや酸
化カルシウムさらに酸化マグネシウムをゾルに1〜30
重量%好ましくは1〜10重量%混合すると、琺瑯との
密着性や浄化特性を保持しつつ嫌な臭気が低減できる特
性があり、特に酸化バリウムはこの特性が優れていた。
【0108】また、金属薄体の材質はステンレスを使用
する範囲において特に限定されるものでなく、ステンレ
スであれば同様の効果が得られることは言うまでもな
い。
【0109】なお、水酸化アルミニウムのゾルは、酸化
アルミニウム含水物のゾル、アルミナゾルと称される場
合があるが、特にその名称を限定するものでない。
【0110】(実施例9)実施例9は、臭気分解触媒付
き金属薄板20の後流側に、複数の開孔部を有する非通
電の通気板26を配置し、この通気板23の表面に臭気
分解触媒を形成した脱臭装置の効果について検討したも
のである。
【0111】図3に記載したように、複数の開孔部を有
する通電なしの通気板26が、筐体底部23の空洞側窪
みに設けられた溝27および、筐体蓋部24の空洞側に
設けられた溝(記載せず)とともに、これら溝27への
はめ込みで略垂直に配置されるようにしている。このこ
とで、ガス漏れすることなくガスは効果的に臭気分解触
媒を形成した通気板26と接触し、臭気成分の分解率が
高まるようにした。
【0112】通気板の効果は、この脱臭装置を加熱調理
器に取り付け、消費電力と到達温度、調理ガスの洩れ状
況、炭化水素除去率の3項目で判定した。その結果を
(表10)に示す。
【0113】
【表10】
【0114】試作番号1は、通気板なしの脱臭装置であ
り、臭気分解触媒付き金属薄板だけが1層構造で配置さ
れている。
【0115】試作番号2は、ラス網加工で複数の開孔部
を形成したステンレス製の通気板(通電なし)を、臭気
分解触媒付き金属薄板の後流側に配置した脱臭装置であ
る。
【0116】なお、いずれの試作番号も、通電により発
熱する臭気分解触媒付き金属薄板が前流側に配置されて
いる。この臭気分解触媒付き金属薄板は、ラス網加工し
更に波付け加工したステンレス製箔体の表面に、琺瑯製
の絶縁層と、水酸化アルミニウムのゾルを付着させ焼成
してアルミナの担体層とこの担体層に担持した白金とパ
ラジウムの貴金属から構成される臭気分解触媒を、順に
形成したものである。そして、50Wの通電で400℃
に保持されている。
【0117】複数の開孔部を有する通気板を、臭気分解
触媒付き金属薄板の後流側に配置すると、臭気成分の分
解率が一層高まることがわかる。これは、通気板によっ
てガスの通過速度が低下して、金属薄板に設けている臭
気分解触媒との反応時間が長くなるためである。また、
調理ガスの漏れもなかった。
【0118】通気板の表面に形成した臭気分解触媒の効
果を、この脱臭装置を加熱調理器に取り付けて、到達温
度、調理ガスの洩れ状況、炭化水素除去率の3項目で判
定した。その結果を(表11)に示す。
【0119】
【表11】
【0120】試作番号1は、通気板だけを有する脱臭装
置であり、通気板はラス網加工し更に波付け加工したス
テンレス製箔体を使用した。
【0121】試作番号2は、通気板に臭気分解触媒を形
成した脱臭装置である。臭気分解触媒を形成した通気板
は、ラス網加工し更に波付け加工したステンレス製箔体
の表面に、熱処理により形成した酸化被膜と、水酸化ア
ルミニウムのゾルを付着させ焼成してアルミナの担体層
とこの担体層に担持した白金とパラジウムの貴金属から
構成される臭気分解触媒を、順に形成したものを使用し
た。
【0122】なお、いずれの試作番号品も、前流側には
通電により発熱する臭気分解触媒付き金属薄板が配置さ
れており、後流側の通気板は通電なしである。
【0123】通気板に臭気分解触媒を形成すると、臭気
成分の分解率が一層高まることがわかる。これは、前流
側に配置した臭気分解触媒付き金属薄板が通電によって
400℃まで昇温し、この熱が後流側に配置した通気板
に伝わって通気板が380℃まで上昇し、触媒の効果が
発揮されるためである。また、臭気分解触媒は、ステン
レス製箔体を熱処理にして形成した酸化被膜の表面に、
水酸化アルミニウムのゾルを付着させ焼成してアルミナ
の担体層を形成しさらにこの担体層に白金とパラジウム
の貴金属を担持させた製法で得ているため、密着性が優
れている。
【0124】一方、通気板は通電されないため、金属薄
板だけに電力が集中しその結果、金属薄板は高い温度に
保持されその表面に形成した臭気分解触媒の分解特性が
益々向上する。
【0125】(実施例10)実施例10は、高周波加熱
装置を有する加熱調理器への応用例であり、その応用例
を図1に示す。
【0126】高周波加熱装置28を併設すると、その電
波漏れ防止のため調理室10と排気筒13の間に、複数
の開口孔を有する金属製の高周波電波漏洩防止材29を
取り付ける必要がある。そのため、この高周波電波漏洩
防止材29と脱臭装置15が排出調理ガスの流れを妨
げ、取り付け条件が最適でないと加熱調理器の前面ドア
11などから調理ガスが漏れ、脱臭が効果的になされな
い。そこで、その取り付け条件の最適化を検討した。
【0127】実験はまず、脱臭装置を取り付けない状態
にある高周波加熱装置付き加熱調理器において、最適な
高周波電波漏洩防止材の条件を求めた。電波漏れ防止の
ためには、その開口孔は開口孔と非開口孔部の合計面積
に対して45%以下(以下、開口比45%以下と称す)
とし、金属板の板厚1.0mm以上とする必要がある。そ
こで、開口比45%で板厚1.0mmの条件において、加
熱調理器のドアなどから調理ガスが漏れない寸法を求め
たところ、その開口孔と非開口孔部の合計面積が高さ
2.5cm×横幅6cm以上あれば調理ガスが漏れないこと
を確認した。以後、これを基礎に最適化の検討を進め
た。(表12)は、高周波電波漏洩防止材の開口孔と非
開口孔部の合計面積と、脱臭装置の筐体に形成したガス
通過用空洞の開口面積の関係について検討したものであ
る。
【0128】
【表12】
【0129】高周波電波漏洩防止材の開口孔と非開口孔
部の合計面積を、筐体に形成したガス通過用空洞の開口
面積と同一もしくは大きくすることで、調理ガスの漏れ
がなく、しかも脱臭装置を小型にできる。
【0130】(実施例11)排気筒の調理ガス排出面に
脱臭装置の外側を取り付ける場合、脱臭装置の外寸法が
嵌合に必要な寸法より小さいと隙間が生じ、この隙間よ
り調理排ガスが漏れる。この漏れた調理排ガスは脱臭装
置の外側に付着し、この付着した調理排ガスに含まれる
水分を介して脱臭装置の外側と排気筒の外側との電気的
導通を誘発する。そこで、脱臭装置を排気筒に嵌合する
際に生じる隙間に伴う電気絶縁性低下を低減できる手段
の検討を行った。
【0131】実施例を図4に記載する。脱臭装置15を
排気筒13に嵌合する際に生じる隙間に伴う電気絶縁性
低下を低減するために、排気筒13の内側と脱臭装置1
5の外側の間に撥水耐熱絶縁性シート30を介在させ
た。
【0132】実験は、調理室内で水300ccを30分か
けて予め蒸発させておいて調理室内を多湿状態にしてお
き、その後、若とり2枚重量500gを30分調理した
際における金属薄板20と加熱調理器9間の最低絶縁抵
抗値を測定し、その最低絶縁抵抗値の大小で効果の判定
を行った。脱臭装置と排気筒の隙間および、フッソ樹脂
製の撥水耐熱絶縁性シートの介在の有無が、加熱調理器
の動作中における最低絶縁抵抗に与える影響を(表1
3)に示す。
【0133】
【表13】
【0134】脱臭装置と排気筒の間に隙間が有ると絶縁
抵抗が減少するが、撥水耐熱絶縁性シートで隙間を閉塞
すると、絶縁抵抗が元の特性に戻ることがわかる。ま
た、弾力性の優れた撥水耐熱絶縁性シートで両者の閉塞
ができるため、脱臭装置の外寸法および排気筒の内寸法
の寸法精度が粗くてもよく、その分加工しやすいため量
産性に優れたものとなる。さらに、ステンレス製の排気
筒に撥水耐熱絶縁性被膜を形成する際に稀におこる、被
膜の塗布斑やピンホール発生に起因する電気絶縁性低下
を、撥水耐熱絶縁性シートはその介在により撲滅してく
れるため、電気絶縁性の信頼性が一層優れたものとな
る。
【0135】(実施例12)撥水耐熱絶縁性シート30
は、脱臭装置15と排気筒13の間の隙間閉塞による電
気絶縁性の向上や、撥水耐熱絶縁性被膜14の塗布ミス
に起因する電気絶縁性低下撲滅の効果がある。この効果
を一層高めるため、撥水耐熱絶縁性シート30の設定幅
について検討した。
【0136】まず、調理室側方向に設定する撥水耐熱絶
縁性シートの幅について検討した。実験は、効果を顕著
にするため、排気筒の調理ガス排出面に塗布する撥水耐
熱絶縁性被膜の塗布ミスを想定して、撥水耐熱絶縁性被
膜であるフッソ樹脂被膜を斑状に塗布したもので行っ
た。撥水耐熱絶縁性シートは、4フッ化エチレン樹脂製
の厚み0.5mmの帯状シート(長さ190mmを周囲介在
分として使用)であり、幅5mmを脱臭装置の取り付け部
16として利用している。そして、撥水耐熱絶縁性シー
トの調理ガス通過方向への設定幅を変えて、電気絶縁性
の評価を行った。なお、撥水耐熱絶縁性シートの調理ガ
ス通過方向への設定幅は、取り付け部16からの調理ガ
ス通過方向における端部からの距離で表している。
【0137】調理室内で水300ccを30分かけて予め
蒸発させておいて調理室内を多湿状態にしておき、その
後、若とり2枚重量500gを30分調理した際におけ
る金属薄板17と加熱調理器9間の最低絶縁抵抗値を測
定し、その最低絶縁抵抗値の大小で効果の判定を行った
結果を(表14)に示す。
【0138】
【表14】
【0139】撥水耐熱絶縁性シートは、取り付け部端部
から調理ガス通過方向へ幅5mm以上設定すれば、絶縁抵
抗が充分に確保されることがわかる。
【0140】また、取り付け部からはみ出す撥水耐熱絶
縁性シートの設定幅は、水分量の多い排出調理ガス側を
大きく設定し、水分量の少ない大気側は小さくすると、
水分の撥水が充分に行われ、付着水分に起因する排気筒
と脱臭装置との電気的絶縁が一層充実し、金属薄板に流
れている電流が加熱調理器に流れることが一層防止され
た。
【0141】次に、撥水耐熱絶縁性シートの材質につい
て検討したものである。実験は、撥水耐熱絶縁性シート
の材質が異なる以外は、前述と同じでありそのポイント
は以下の通りである。撥水耐熱絶縁性シート14は、厚
み0.5mmの帯状シート(長さ190mmを周囲介在分と
使用)であり、調理ガス通過方向に設定される幅20mm
の内側部5mmを脱臭装置15および排気筒13への取り
付け部16とし、外側部5mmを大気側方向への設定幅、
他方の外側部10mmを調理室側方向への設定幅としてい
る。撥水耐熱絶縁性シートの材質を変化させて、最低絶
縁抵抗を測定した結果を(表15)に示す。
【0142】撥水耐熱絶縁性シートは、フッソ樹脂であ
ると絶縁抵抗特性に優れ、特にフッソ樹脂が60重量%
以上含有した樹脂であると、絶縁抵抗は充分に確保され
ることがわかる。また、耐熱性の有るフッソ樹脂である
ため、特に耐熱性が優れた4フッ化エチレン樹脂である
と、調理温度の250℃前後でも優れた耐久性を長期間
維持できる。
【0143】
【表15】
【0144】(実施例13)排気筒13をステンレスな
どの金属で構成し、この内側表面に撥水耐熱絶縁性被膜
14を形成する際に、塗布ミスで被膜の塗布斑やピンホ
ール発生が有ると、金属を介しての導通が生じて電気絶
縁性の低下が起こる。さらに、排気筒13の調理室外壁
31への取り付けが不充分で、製作ミスで両者の取り付
け部分に隙間が有った場合、調理ガス中水分を介して両
者の電気導通が起こる。
【0145】実施例13は、この問題発生による電気導
通を防止するため、排気筒13の調理室外壁31への固
定方法を検討したものである。その構成は、図4に記載
した通りであるが、実施例13では撥水耐熱絶縁性シー
ト30を除外して検討を進めている。
【0146】ステンレス製の排気筒13は、その前流側
端部35が外側に略90度に折り曲げられており、この
排気筒の前流側端部35が、その寸法を大きく設定した
フッソ樹脂製シートからなる耐熱絶縁シート32の介在
により、ステンレス製の調理室外壁31に固着されてい
る。一方、フッソ樹脂製の耐熱絶縁部材33がその設定
寸法を大きくして、固定部材34と排気筒13の外側と
の間に介在されており、この固定部材34により排気筒
13と調理室外壁31が固定されている。
【0147】この構成品の効果を確認した。効果を顕著
にするため、排気筒13をステンレスで構成し、この内
側表面に塗布斑やピンホール発生が有るフッソ樹脂製の
撥水耐熱絶縁性被膜14を形成するとともに、排気筒1
3の前流側端部35を調理室外壁31へ取り付ける部分
に微小の隙間が有る加熱調理器を模擬的に製作した。そ
して、この加熱調理器に、フッソ樹脂製シートからなる
耐熱絶縁シート32およびフッソ樹脂製の耐熱絶縁部材
33を図4のように取り付けた。調理室内で水300cc
を30分かけて予め蒸発させておいて調理室内を多湿状
態にしておき、その後、若とり2枚重量500gを30
分調理した際における金属薄板20と加熱調理器9間の
最低絶縁抵抗値を測定したところ300MΩを示した。
【0148】一方、耐熱絶縁シート32および耐熱耐熱
絶縁部材33の介在の無い構成品は、最低絶縁抵抗値が
1MΩであった。この挙動を詳しく説明すると以下の通
りである。最初は電気絶縁されていたが、水を予め蒸発
させる段階で排気筒13と調理室外壁31が導通し1M
Ωを示した。そして、調理開始直後の10秒間は絶縁抵
抗が1MΩを示したが、10秒を過ぎると絶縁抵抗がど
んどん大きくなり1分を過ぎると300MΩを示した。
【0149】このように実施例13は、耐熱絶縁シート
32および耐熱絶縁部材33を外側に介在させて調理室
外壁に固定しているため、調理ガス水分に起因する排気
筒と脱臭装置との電気的絶縁が2重安全対策となってい
る。そのため、撥水耐熱絶縁性被膜14の塗布ミスで被
膜の塗布斑やピンホール発生が有っても、排気筒13の
調理室外壁31への取り付けミスで両者の取り付け部分
に隙間が有っても、排気筒と加熱調理器との電気的絶縁
が強固に行われ、金属薄板に流れている電流が加熱調理
器に流れることが一層防止されることがわかる。なお、
耐熱絶縁シート32や耐熱絶縁部材33は、フッソ樹脂
以外にマイカ、シリコン樹脂などが適している。また、
排気筒13の前流側端部35は、外側に略90度に折り
曲げなくとも同様の効果が得られることは言うまでもな
い。
【0150】
【発明の効果】以上の説明から明らかのように本発明の
加熱調理機器によれば、次の効果が得られる。
【0151】本発明の請求項1記載の発明によれば、通
電される金属薄板を有する脱臭装置の外側周囲を、調理
ガス排出面に撥水耐熱絶縁性被膜を形成した排気筒に取
り付けているため、排気筒や脱臭装置に付着する水分に
よって起こされる両者の電気的導通が、撥水耐熱絶縁性
被膜の撥水作用および絶縁作用によって遮断される。従
って、金属薄板に流れている電流が加熱調理器に流れる
ことが防止される。また、発熱する金属薄板に絶縁層を
介して臭気分解触媒が直接的に形成されているため、触
媒の加熱が小電力ですみ、しかも短時間に昇温できる。
【0152】また、請求項2記載の発明によれば、撥水
性の優れたフッソ樹脂系の撥水耐熱絶縁性被膜を使用し
ているため、付着水分に起因する排気筒と脱臭装置との
電気的絶縁が充分に行われ、金属薄板に流れている電流
が加熱調理器に流れることが一層防止される。しかも、
耐熱性の優れたフッソ樹脂系の撥水耐熱絶縁性被膜であ
るため、高温の調理ガスに曝されても劣化することなく
長期間安心して使用できる。
【0153】また、請求項3記載の発明によれば、小電
力で動作する脱臭装置の金属薄板を予め通電しておいて
付着水分を除いておき、付着水分が無い環境になったら
大電力で動作する加熱熱源を作動させると、加熱調理器
の過酷使用形態に伴う撥水耐熱絶縁性被膜の電気絶縁性
低下が万が一起こっても安全である。
【0154】また、請求項4記載の発明によれば、凹状
に成形したセラミックからなる筐体底部と筐体蓋部を上
下に配置してガス通過用空洞を有する筐体を構成し、空
洞に設けた溝に金属薄板を略垂直に配置すると、ガス漏
れすることなくガスは効果的に臭気分解触媒を形成した
金属薄板と接触し、臭気成分の分解率が高まる。また、
筐体がセラミックでできているため断熱効果が高まり、
臭気分解触媒の温度が高まって臭気成分の分解率がさら
に高まる。
【0155】本発明の請求項5載の発明によれば、箔体
をラス網状に加工して複数の開孔部を形成しているた
め、熱容量や重量%が小さくしかも開孔率が大きい金属
薄板となり、小さな消費電力で早い昇温スピードを得る
ことができる。しかも、金属薄板はステンレスであるの
で耐食性に優れるとともにラス網加工が自由にでき、更
に波付け加工することで単位体積当たりの発熱面積が大
きくなって高い温度が得られる。また、金属薄板は、筐
体のガス通過用空洞にガス通過方向に対して略垂直に配
置されているので、ラス網に設けた開孔部を効果的にガ
スが通過して圧力損失が低減するとともに、絶縁層を介
して形成した触媒との接触が良くなり臭気成分の分解率
が高まる。
【0156】本発明の請求項6記載の発明によれば、琺
瑯層にアルミニウムが10〜45重量%含まれるため、
焼き付けた際にアルミニウムは体積膨張しその表面に酸
化アルミニウムの被膜を形成する。そのため琺瑯層は多
孔質な絶縁層となり、琺瑯焼き付け時のラス網状金属薄
体の熱変形や琺瑯層の剥離が発生しない。
【0157】本発明の請求項7記載の発明によれば、琺
瑯層はアルミニウムの10〜45重量%のほかに酸化チ
タンが10〜25重量%含まれているため、耐熱水性に
優れた多孔質絶縁層となり蒸気に長時間曝されても剥離
が生じないし、琺瑯焼き付け時のラス網状金属薄体の熱
変形や琺瑯層の剥離も発生しない。
【0158】本発明の請求項8記載の発明によれば、請
求項6または請求項7記載のアルミニウムを10〜45
重量%混合した琺瑯層に、水酸化アルミニウムを主成分
とするゾルを付着させ焼成した担体層とこの担体層に担
持された白金とパラジウムのうち少なくともいずれかも
しくは両方の貴金属から構成される臭気分解触媒を形成
したため、臭気分解触媒は、優れた浄化特性と密着性を
示す。これは、アルミニウムの混合で多孔質となった琺
瑯層の空隙に担体層が浸入して強固に付着するととも
に、高活性な白金とパラジウムのうち少なくともいずれ
かもしくは両方の貴金属がこの多孔質な担体層に強固に
付着しているためである。
【0159】本発明の請求項9記載の発明によれば、複
数の開孔部を有する通気板を、筐体のガス通過用空洞に
おける金属薄板の後流側に、ガス通過方向に対して略垂
直に配置するため、通気板によってガスの通過速度が低
下して、金属薄板に設けている臭気分解触媒との反応時
間が長くなり臭気成分の分解率が一層高まる。またさら
に、金属製の通気板を熱処理することによって形成した
酸化被膜の表面に、水酸化アルミニウムを主成分とする
ゾルを付着させ焼成した担体層とこの担体層に担持され
た白金とパラジウムのうち少なくともいずれかもしくは
両方の貴金属から構成される臭気分解触媒を形成したた
め、触媒との反応回数が増え臭気成分の分解率がさらに
高まり、その密着性も良好となる。
【0160】本発明の請求項10記載の発明によれば、
高周波加熱装置付きの加熱調理機器とし、調理室と排気
筒の間に、複数の開口孔を有する金属製の高周波電波漏
洩防止材を取り付け、前記高周波電波漏洩防止材の開口
孔と非開口孔部を合計した面積を、筐体に形成したガス
通過用空洞の開口面積と同一もしくは大きくしたため、
高周波電波漏洩防止材の圧力損失が低減され、さらにそ
の分だけ脱臭装置を小型化できる。また、圧力損失が低
減して全ての調理ガスが脱臭装置を通過し、調理ガスが
脱臭装置以外の場所から漏れることなく、脱臭が効果的
に行われる。
【0161】本発明の請求項11記載の発明によれば、
撥水耐熱絶縁性シートの持つ弾力作用により脱臭装置が
排気筒に隙間なく嵌合され、取り付ける際のガス洩れが
防止される。また、排気筒の調理ガス排出面に形成した
撥水耐熱絶縁性被膜に塗布ミスが有っても、その撥水作
用により電気絶縁性低下が防止できる。
【0162】本発明の請求項12記載の発明によれば、
請求項11記載において、撥水耐熱絶縁性シートの設定
幅を調理ガス通過方向に大きく設定しているため、前述
の付着水分に起因する排気筒と脱臭装置との電気的絶縁
が一層強固に行われ、金属薄板に流れている電流が加熱
調理器に流れることが一層防止される。
【0163】本発明の請求項13記載の発明によれば、
排気筒の前流側端部を耐熱絶縁シートで、排気筒の外側
を耐熱絶縁部材を介在させて調理室外壁に固定している
ため、調理ガス水分に起因する排気筒と脱臭装置との電
気的絶縁がこの構成にすることで2重安全対策となって
一層強固になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である加熱調理器の断面図
【図2】同加熱調理器に用いる脱臭装置の要部拡大断面
【図3】同脱臭装置の分解斜視図
【図4】本発明の他実施例の加熱調理器に用いる排気筒
の断面図
【図5】従来の加熱調理器の断面図
【図6】同加熱調理器に用いる触媒装置の拡大断面図
【符号の説明】
9 加熱調理器 10 調理室 12 加熱熱源 13 排気筒 14 撥水耐熱絶縁性被膜 15 脱臭装置 16 脱臭装置の取り付け部 17 ガス通過用空洞 18 筐体 19 開孔部 20 金属薄板 21 絶縁層 22 臭気分解触媒 23 筐体底部 24 筐体蓋部 25 溝 26 通気板 28 高周波加熱装置 29 高周波電波漏洩防止材 30 撥水耐熱絶縁性シート 31 調理室外壁 32 耐熱絶縁シート 33 耐熱絶縁部材 34 固定部材 35 排気筒の前流側端部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中野 幸一 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 守屋 好文 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 3L086 AA01 BA05 BB14 BE02 BE06 BF02 BF03 DA14 DA16

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】調理物を収納する調理室と、前記調理物を
    加熱する加熱熱源と、前記調理室に取り付けられ、内面
    に撥水耐熱絶縁性被膜を設けた排気筒と、前記排気筒の
    取付部に取付けた調理ガスに含まれる臭気成分を分解す
    る脱臭装置とを備え、前記脱臭装置は、ガス通過用空洞
    を内部に形成した耐熱絶縁性の筐体と、前記筐体のガス
    通過用空洞に配置した複数の開孔部を有し通電により発
    熱する金属薄板と、前記金属薄板の表面に絶縁層を介し
    て設けた臭気分解触媒とを有する構成とした加熱調理
    器。
  2. 【請求項2】撥水耐熱絶縁性被膜が、フッソ樹脂を主成
    分とした被膜である請求項1記載の加熱調理器。
  3. 【請求項3】脱臭装置の金属薄板を通電した後、加熱熱
    源を作動させる構成とした請求項1記載の加熱調理器。
  4. 【請求項4】凹状に成形したセラミックからなる筐体底
    部と筐体蓋部を上下に配置して空洞を有する筐体を構成
    し、前記空洞をガス通過用空洞とするとともに、前記筐
    体底部および前記筐体蓋部の空洞側に溝を設け、金属薄
    板を前記溝に略垂直に配置した脱臭装置とした請求項1
    記載の加熱調理器。
  5. 【請求項5】金属薄板が、ラス網状に加工することで複
    数の開孔部を形成した後に更に波付け加工したステンレ
    ス薄板である請求項1記載の加熱調理器。
  6. 【請求項6】金属薄板がラス網状に加工したステンレス
    薄板であり、絶縁層はアルミニウムを少なくとも10〜
    45重量%含む琺瑯とした請求項1記載の加熱調理器。
  7. 【請求項7】金属薄板がラス網状に加工したステンレス
    薄板であり、絶縁層はアルミニウムの10〜45重量%
    と酸化チタンの10〜25重量%を少なくとも含む琺瑯
    とした請求項1記載の加熱調理器。
  8. 【請求項8】水酸化アルミニウムを主成分とするゾルを
    付着させ焼成した担体層と、前記担体層に担持された白
    金とパラジウムのいずれかまたは両方を備えた臭気分解
    触媒を、絶縁層の表面に形成した請求項6または7記載
    の加熱調理器。
  9. 【請求項9】複数の開孔部を有するステンレスからなる
    非通電の通気板を、筐体のガス通過用空洞における金属
    薄板の後流側に、ガス通過方向に対して略垂直に配置
    し、前記通気板の表面に、通気板を熱処理することによ
    って形成した酸化被膜と、前記酸化被膜に水酸化アルミ
    ニウムを主成分とするゾルを付着させ焼成した担体層
    と、前記担体層に担持された白金とパラジウムのうちの
    少なくともいずれかまたは両方を備えた貴金属とから構
    成される臭気分解触媒を、形成した請求項1記載の加熱
    調理器。
  10. 【請求項10】高周波加熱装置を調理室に連通する外側
    空間に配置し、調理室と排気筒の間に、複数の開口孔を
    有する金属製の高周波電波漏洩防止材を取り付けて、高
    周波加熱機能も有する加熱調理機器とし、前記高周波電
    波漏洩防止材の開口孔と非開口孔部を合計した面積を、
    脱臭装置に形成したガス通過用空洞の開口面積と同一も
    しくは大きくした請求項1記載の加熱調理器。
  11. 【請求項11】撥水耐熱絶縁性シートを介在させて脱臭
    装置を排気筒に取り付けた請求項1記載の加熱調理器。
  12. 【請求項12】撥水耐熱絶縁性シートの設定幅が、脱臭
    装置に取り付けた取り付け部の幅より、調理ガス流れの
    前流側に大きく設定されている請求項11記載の加熱調
    理器。
  13. 【請求項13】排気筒の前流側端部を耐熱絶縁シートを
    介在させて調理室外壁に取り付け、設定寸法を大きくし
    た耐熱絶縁部材を介在させて電気絶縁した固定部材を用
    いて排気筒の外側と調理室外壁を固定した請求項1記載
    の加熱調理器。
JP29352598A 1998-10-15 1998-10-15 加熱調理器 Expired - Fee Related JP4006851B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29352598A JP4006851B2 (ja) 1998-10-15 1998-10-15 加熱調理器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29352598A JP4006851B2 (ja) 1998-10-15 1998-10-15 加熱調理器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000121070A true JP2000121070A (ja) 2000-04-28
JP4006851B2 JP4006851B2 (ja) 2007-11-14

Family

ID=17795879

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP29352598A Expired - Fee Related JP4006851B2 (ja) 1998-10-15 1998-10-15 加熱調理器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4006851B2 (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007057166A (ja) * 2005-08-25 2007-03-08 Matsushita Electric Ind Co Ltd 加熱調理器
JP2007107851A (ja) * 2005-10-17 2007-04-26 Matsushita Electric Ind Co Ltd 加熱調理器
JP2007271107A (ja) * 2006-03-30 2007-10-18 Osaka Gas Co Ltd 加熱調理器
JP2008281267A (ja) * 2007-05-10 2008-11-20 Matsushita Electric Ind Co Ltd 加熱調理器
JP2010139177A (ja) * 2008-12-12 2010-06-24 Mitsubishi Electric Corp 加熱調理器およびこの加熱調理器を有する誘導加熱調理器
JP2011056062A (ja) * 2009-09-10 2011-03-24 Mitsubishi Electric Corp 加熱調理器
KR20110058154A (ko) * 2009-11-25 2011-06-01 주식회사 대우일렉트로닉스 탈취장치 및 이를 구비하는 전자레인지
JP2011117060A (ja) * 2009-12-01 2011-06-16 Aiko Hirota トレース・エマーユ

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007057166A (ja) * 2005-08-25 2007-03-08 Matsushita Electric Ind Co Ltd 加熱調理器
JP2007107851A (ja) * 2005-10-17 2007-04-26 Matsushita Electric Ind Co Ltd 加熱調理器
JP2007271107A (ja) * 2006-03-30 2007-10-18 Osaka Gas Co Ltd 加熱調理器
JP2008281267A (ja) * 2007-05-10 2008-11-20 Matsushita Electric Ind Co Ltd 加熱調理器
JP2010139177A (ja) * 2008-12-12 2010-06-24 Mitsubishi Electric Corp 加熱調理器およびこの加熱調理器を有する誘導加熱調理器
JP2011056062A (ja) * 2009-09-10 2011-03-24 Mitsubishi Electric Corp 加熱調理器
KR20110058154A (ko) * 2009-11-25 2011-06-01 주식회사 대우일렉트로닉스 탈취장치 및 이를 구비하는 전자레인지
KR101649682B1 (ko) * 2009-11-25 2016-08-22 동부대우전자 주식회사 탈취장치 및 이를 구비하는 전자레인지
JP2011117060A (ja) * 2009-12-01 2011-06-16 Aiko Hirota トレース・エマーユ

Also Published As

Publication number Publication date
JP4006851B2 (ja) 2007-11-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR0130128B1 (ko) 탈취용 발열체
JP2000121070A (ja) 加熱調理器
JP4994352B2 (ja) 加熱調理器およびこの加熱調理器を有する誘導加熱調理器
US3428435A (en) Self-sustaining catalytic oxidation unit
JP2000018600A (ja) 加熱調理器
JP2000249350A (ja) 加熱調理器
JP2000246062A (ja) 排ガス浄化触媒装置
US4359039A (en) Self-cleaning plate
JP2001170484A (ja) 排ガス浄化触媒およびこの排ガス浄化触媒を備えた排ガス浄化装置
JPH057734A (ja) 脱臭装置
JPH11347416A (ja) 排ガス浄化触媒およびその触媒を備えた排ガス浄化装置
JP3004520B2 (ja) 脱臭素子およびその防水処理方法
JPS60102941A (ja) 自己浄化被覆体
JP3329104B2 (ja) 脱臭ヒータおよび脱臭装置
JP3606113B2 (ja) 生ごみ乾燥処理機
CN111448422B (zh) 具有特别设计的催化装置的烹饪装置以及用于制造烹饪装置的方法
JP5206306B2 (ja) 脱臭装置
JPH0328790B2 (ja)
JPH0559114U (ja) 加熱調理器
JP2002267182A (ja) 加熱調理装置
RU68658U1 (ru) Нагреватель текучей среды
JPH09106883A (ja) セラミックヒータの製造方法
JP2003106538A (ja) 加熱調理器
JP2004119355A (ja) 平面発熱体
JP2506781B2 (ja) 焼物器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20051013

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20051114

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070216

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070220

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070313

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070807

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070820

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100907

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100907

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110907

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees