JP2000120551A - 可変容量型圧縮機用の圧力調整弁 - Google Patents

可変容量型圧縮機用の圧力調整弁

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JP2000120551A
JP2000120551A JP10295494A JP29549498A JP2000120551A JP 2000120551 A JP2000120551 A JP 2000120551A JP 10295494 A JP10295494 A JP 10295494A JP 29549498 A JP29549498 A JP 29549498A JP 2000120551 A JP2000120551 A JP 2000120551A
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valve
pressure regulating
regulating valve
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Sadatake Ise
貞武 伊勢
Toshiki Okii
俊樹 沖井
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Fujikoki Corp
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    • F25B2309/00Gas cycle refrigeration machines
    • F25B2309/06Compression machines, plants or systems characterised by the refrigerant being carbon dioxide
    • F25B2309/061Compression machines, plants or systems characterised by the refrigerant being carbon dioxide with cycle highest pressure above the supercritical pressure
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
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    • F25B9/00Compression machines, plants or systems, in which the refrigerant is air or other gas of low boiling point
    • F25B9/002Compression machines, plants or systems, in which the refrigerant is air or other gas of low boiling point characterised by the refrigerant
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  • Compressors, Vaccum Pumps And Other Relevant Systems (AREA)
  • Control Of Positive-Displacement Pumps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 超臨界圧蒸気圧縮サイクルの圧縮機に用いる
ことができ、かつ、自動車のクーラー等にも搭載するこ
とが可能な小型の圧力調整弁を提供する。 【解決手段】 弁体を有する弁本体部と、圧縮ばねを内
装したばね室を形成するばねケースを有する圧力応動部
と、前記弁本体部と前記圧力応動部との間に挟持固定さ
れるダイアフラムと、該ダイアフラムの下部に形成され
る受圧室と、を備え、前記ダイアフラムの移動で前記弁
体を作動させる可変容量型圧縮機用の圧力調整弁であっ
て、前記ばね室内には不活性ガスを封入し、前記圧縮機
の一対のハウジングの空間内に配置され、前記圧力応動
部を配置する前記ハウジングの空間部には、前記圧縮機
の吸入冷媒ガスが導入されてなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車のクーラー
等に搭載される可変容量型圧縮機の圧力調整弁に係わ
り、特に、冷媒に二酸化炭素を用いて好適な可変容量型
圧縮機の圧力調整弁に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動車の冷房方式には蒸気圧縮
式のものが多く用いられている。この方式は、フロン系
冷媒が、圧縮機において断熱圧縮されて高温高圧のガス
になり、凝縮器にて外部に熱を放出して液化し、膨張弁
にて断熱膨張され、蒸発器において外部から熱を吸収す
ることによって空気の冷却作用を果たし、気化した冷媒
は再び圧縮機に戻されるという冷媒の蒸発熱を利用した
冷凍サイクルの一種である。図5は、前記蒸気圧縮式の
冷凍装置を示したものであり、圧縮機A、凝縮器B、膨
張弁C、蒸発器Dから構成されている。
【0003】図5における圧縮機Aは、斜板(ウォッブ
ル板)を利用した往復動式圧縮機であり、駆動軸81、
斜板82、連接棒83、ピストン84、シリンダ85か
らなる。クランクケース80内を回転できる駆動軸81
は一端に備えられたプーリ86とベルト87を介してエ
ンジン(図示省略)によって駆動され、駆動軸81に設
けられた斜板82はこれに伴って回転する。斜板82と
連接棒83は斜板上の環状溝88において球面結合さ
れ、連接棒83とピストン84はソケット89により結
合されており、回転する斜板82の傾斜状態に応じて連
接棒83とピストン84は往復運動をする。
【0004】圧縮機Aの各シリンダ85には吸入室sと
吐出室dがそれぞれ設置されており、各吸入室sと各吸
入室s、各吐出室dと各吐出室dとはそれぞれ相互に連
通されている。吸入室sにはピストン84の吸入行程で
開く弁、吐出室dにはピストン84の吐出行程で開く弁
がそれぞれ設けられている。また、吐出室dと凝縮器
B、蒸発器Dと吸入室sとが接続されており、吐出室d
から出た冷媒は、凝縮器B、膨張弁C、蒸発器Dを通っ
て所定の冷房を行い、吸入室sに戻るように構成されて
いる。
【0005】ここで、圧縮機Aには適宜の位置に圧力調
整弁1′が内蔵されている。圧縮機Aに対する圧力調整
弁1′の密閉は、圧力応動部10′を圧縮機Aの外に出
し、圧力調整弁1′の弁本体部20′側のみを密閉して
いる。圧力調整弁1′は、シリンダ85に吸入される圧
力を感知し、これに伴ってクランクケース80内に流れ
る冷媒の容量を可変することによって圧縮機A内部の圧
力を制御し、蒸発器Dにおける圧力の調整を図るもので
ある。そしてシリンダ85の吸入室sと圧力調整弁1′
の受圧室21′、クランクケース80内と圧力調整弁
1′の中間室22′、シリンダ85の吐出室dと圧力調
整弁1′の弁室23′とがそれぞれ連通されている。な
お、クランクケース80内と吸入室s間にはクランクケ
ース80内の圧力の逃がし通路が設けられている。
【0006】前記圧力調整弁1′は、図6に示されてお
り、圧力応動部10′及び弁本体部20′から構成され
る。弁本体部20′の一側に設けられる圧力応動部1
0′は、弁本体部20′に一体化させた下蓋22′に対
してダイアフラム11′を挟持する上蓋12′と、上蓋
12′に溶接して一体化させたばねケース13′とを設
け、ばねケース13′内には螺着させた調整ねじ17′
とダイアフラム11′の上当金14′に当接するばね受
15′との間に圧力設定ばね16′がボール弁体25′
を開く方向に付勢して設けられている。
【0007】弁本体部20′は、ダイアフラム11′の
下当金32′に当接する作動棒24′と、弁本体部2
0′を貫通する摺動孔28′とを有し、作動棒24′の
一端と下当金32′が位置する受圧室21′にはシリン
ダ85の吸入圧力(吸入圧力:Ps)導入口29′が形
成されている。作動棒24′の他端は弁室23′に達
し、弁室23′内には作動棒24′の他端に当接された
ボール弁体25′と、弁座27′と、ボール弁体25′
に当接する弁押え33′と弁室23′に組み込まれたば
ね受46′との間にはボール弁体支持ばね26′がボー
ル弁体25′を閉じる方向に付勢して設けられている。
【0008】弁座27′を挟んで圧縮機A内部の圧力
(クランクケース内の圧力:Pc)供給口30′とシリ
ンダ85の吐出圧力(吐出圧力:Pd)導入口31′が
形成されている。蒸発器Dからの圧力は、吸入室s及び
受圧室21′に入り、吸入圧力Psの低下、すなわち受
圧室21′内の圧力が低くなると、圧力設定ばね16′
の力が、ダイアフラム11′及びボール弁体支持ばね2
6′の合力よりも大きくなり、ダイアフラム11′は作
動棒24′を押し下げる方向に作動し、ボール弁体2
5′が開かれ、吐出圧力Pdを有する冷媒が圧力調整弁
1′を介してクランクケース80内に導かれ、クランク
ケース内の圧力Pcが高くなり、駆動軸81と斜板82
とのなす角θを大きくさせることによってピストン84
のストローク量は小さくなる。
【0009】一方、受圧室21′内の圧力が高くなる
と、圧力設定ばね16′の力が、ダイアフラム11′及
びボール弁体支持ばね26′の合力よりも小さくなり、
ダイアフラム11′は作動棒24′を押し上げる方向に
作動し、ボール弁体25′が閉じられ、駆動軸81と斜
板82とのなす角θを小さくさせることによってピスト
ン84のストローク量は大きくなる(図5)。つまり、
圧力調整弁1′は、吸入圧力Psを感知し、クランクケ
ース内の圧力Pcを制御してピストン84のストローク
量を変化させることにより、蒸発器Dの圧力の調整を図
るものである。
【0010】自動車は、あらゆる運転環境の変化、特に
気圧及び温度等による環境の変化に対応することが望ま
れている。例えば、圧力応動部10′は、自動車が低地
から高地にわたって走行する場合の変化にも影響を受け
ないものでなければならない。このような状況を打開す
べく、特開平5−39876号公報には、圧力設定ばね
16′をねじ17′によって調整し、その後ばねケース
13′に真空蓋18′を溶接し、キャピラリチューブ
(図示省略)を用いて所定の気体圧力に至るまで排気等
を行い、先端をろう付けにて封印することによって気圧
と温度変化の影響を受けないようにした圧力調整弁の技
術が記載されている。
【0011】
【発明が解決しょうとする課題】ところで、前記圧縮機
の冷媒として用いられてきた特定フロンについては、大
気環境問題による規制が厳しくなり、近年の自動車のク
ーラー等には、代替フロンが冷媒として使用されつつあ
る。しかし、この代替フロンも回収しなければ特定フロ
ンと同様に生態系に影響を与えるおそれがあることか
ら、健康又は環境に対するリスクを少なくするために
は、生態系に安全な冷媒を用いることが望まれる。ここ
で、冷媒に二酸化炭素を用いた超臨界圧CO2蒸気圧縮
サイクルが研究され、高能率かつ生態系に安全な冷凍サ
イクルとして期待されている。
【0012】冷媒として二酸化炭素を用いることは、オ
ゾン破壊能が無く、他のフロン系冷媒と比較すると実質
的な温室効果も無いため、生態系に安全なものであり、
さらに、低価格、入手容易、並びに特性が充分に把握さ
れている等の経済的及び実用的な点においてもメリット
のあるものである。二酸化炭素は、臨界温度304.2
K、臨界圧力7.4MPaといわれ、これを冷媒に用い
る場合には、ばねケース内の開弁ばねの付勢力が、前記
臨界圧力に対向できるように強力であることを要し、開
弁ばねの強化が必要になる。一方、このシステムを自動
車のクーラー等で実用化されるには、圧縮機及び圧力調
整弁の小型軽量化という問題に対処できなければならな
い。そして、前記二酸化炭素は、圧力がフロン等に比べ
て高いので、圧力調整弁の破損等の安全性の面でも配慮
しなければならないという問題がある。本発明は、この
ような問題に鑑みてなされたもので、その目的とすると
ころは、超臨界圧蒸気圧縮サイクルの圧縮機に用いるこ
とができ、かつ、自動車のクーラー等にも搭載すること
が可能な小型の圧力調整弁を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成すべ
く、本発明に係る圧縮機用の圧力調整弁は、弁体を有す
る弁本体部と、圧縮ばねを内装したばね室を形成するば
ねケースを有する圧力応動部と、前記弁本体部と前記圧
力応動部との間に挟持固定されるダイアフラムと、該ダ
イアフラムの下部に形成される受圧室と、を備え、前記
ダイアフラムの移動で前記弁体を作動させ、前記ばね室
内には、不活性ガスを封入することを特徴としている。
また、前記ダイアフラムは、該ダイアフラムの端部に形
成された立ち上がり部を有し、該立ち上がり部が、前記
弁本体部と前記圧力応動部との間に挟持されるとともに
溶接されることを特徴としている。
【0014】さらに、前記ばねケースは、前記不活性ガ
スを前記ばね室に封入するキャピラリチューブを備え、
該キャピラリチューブは、前記不活性ガスを押切り封印
で密封することを特徴とし、前記ばねケースは、前記キ
ャピラリチューブの押切り封印部を覆うキャップを備
え、該キャップには貫通孔が設けられていることを特徴
としている。さらにまた、前記弁本体部は、前記弁体を
配置した弁室と、前記ダイアフラムの動きに連動して前
記弁体を作動する作動棒とを備え、前記弁体と前記作動
棒とは、一体又は当接して別体に形成されることを特徴
としている。
【0015】また、前記弁本体部と前記圧力応動部とか
らなる前記圧力調整弁が、前記圧縮機の一対のハウジン
グの空間内に配置され、該ハウジングによって密閉され
ることを特徴とし、前記ハウジングの前記圧力応動部を
配置する前記空間部には、前記圧縮機の吸入冷媒ガスが
導入されることを特徴としている。このように、本発明
の圧力調整弁は、圧力設定ばねを備えたばねケースのば
ね室内に不活性ガスを封入して冷媒の臨界圧力に対向さ
せたので、ばね室内の圧力を増大させてダイアフラムの
下方への付勢力を大きくすることができ、圧力設定ばね
が小さくなり、結果として圧力調整弁の小型化を達成す
ることができる。
【0016】前記不活性ガスの封入に用いられたキャピ
ラリチューブが、封入後にばねケース近傍にて押切り封
印によって切断・封印されるため、キャピラリチューブ
を従来のものよりも短くでき、圧力応動部の小型化を図
ることができる。さらに、切断後のキャピラリチューブ
の押切り封印部は、キャップにより保護されるので、破
損等が起こらない。また、作動棒と弁体とを一体化した
ので、圧力調整弁に大きな圧力差が生ずる場合にも作動
棒と弁体とが一体になって作動し、動作ロスがない。さ
らに、圧力調整弁全体が圧縮機のハウジングにより密閉
状態で覆われているので、圧縮機外部への安全性を確保
することができ、そして、吸入側の冷媒ガスが前記ハウ
ジング内の空間部に導入されることで、ばね室内の不活
性ガスが気圧及び温度等の外部環境の変化によってガス
圧力が変動するのを防ぎ、外気温度等に影響されない圧
力調整弁とすることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面により本発明の実施の
形態について説明する。また、実施の形態を説明するに
あたって、従来技術と同一機能を奏するものは同じ符号
を付して説明する。図1は、本実施形態の圧力調整弁を
適用した超臨界圧CO2蒸気圧縮サイクルの冷凍システ
ムであり、可変容量型圧縮機A、ガスクーラB、内部熱
交換器X、膨張弁C、蒸発器D、アキュムレータYから
なっている。図2は、本発明の一実施形態の圧力調整弁
1を示したものであり、該圧力調整弁1は、前記システ
ムの可変容量型圧縮機Aに用いられ、圧力応動部10及
び弁本体部20から構成される。弁本体部20の上側に
設けられる圧力応動部10は、弁本体部20に一体化さ
せた下蓋22に対してダイアフラム11を挟持する上蓋
12と、上蓋12に一体化させたばねケース13とを設
け、ばねケース13内のばね室15には、圧力設定ばね
16がボール弁体25を開く方向に付勢すべく圧縮状態
で配置されている。
【0018】前記圧力設定ばね16は、円筒状のコイル
ばねで構成され、両端面を研磨によって平面を出し、該
端面は、ばねケース13の上端部13aと有底円筒状当
金14で支持されている。前記平面出しにより、ばね1
6の力が作動棒24を介してボール弁体25に垂直方向
に作用し、受圧室21の圧力変化に対する作動棒24の
動きの安定化を図ることができる。また、前記有底円筒
状当金14は、圧力設定ばね16の下端部に挿入される
形状をなし、前記ばね付勢力の強化に対する圧力応動部
10の強度の向上を図っている。
【0019】ばねケース13の上端部13aには、キャ
ピラリチューブ17と、そのチューブ切断部17aを覆
うキャップ18が圧入されて配置されている。前記キャ
ピラリチューブ17は、前記上端部13aにろう付けに
より固定され(ろう付け部19)、N2若しくはHe等
の不活性ガスを外部から封入するのに必要な長さを有し
ており、該不活性ガスは、前記キャピラリチューブ17
を介して外部からばね室15内に封入されることで、圧
力設定ばね16の付勢力を補助している。前記キャピラ
リチューブ17は、前記不活性ガス封入後、ばねケース
13の上端部13a近傍にて押切り封印具(図示省略)
によって切断・封印されてばね室15内を密封し、その
チューブ切断部17aは、ばねケース13の上端部13
aに圧入された前記キャップ18に覆われて保護され
る。該キャップ18には、その頂部の平坦部に貫通孔1
8aが設けられており、該貫通孔18aは、前記圧入の
際のエア抜き孔として作用するとともに、該エア抜き孔
18aを介してキャップ18の内側と外側の圧力差をな
くすことができる。
【0020】弁本体部20は、ダイアフラム受け部32
を介してダイアフラム11に当接する作動棒24と、弁
本体部20を貫通する摺動孔28とを有し、作動棒24
の一端が位置する受圧室21には吸入圧力導入口29が
形成されている。また、作動棒24の他端は弁室23に
達し、弁室23には作動棒24の他端に一体に備えられ
たボール弁体25と、弁室23の連通孔を有する弁座2
7とを備え、ボール弁体25に当接する弁押え33と弁
室23に螺合される調整ばねストッパ部46との間に
は、ボール弁体支持ばね26がボール弁体25を閉じる
方向に付勢して設けられており、弁室23を挟んでクラ
ンクケース内圧力供給口30と吐出圧力導入口31が形
成されている。そして、圧力調整弁1は、吸入圧力Ps
を感知してクランクケース内の圧力Pcを制御し、前記
圧縮機Aのピストン(図示省略)のストローク量を変化
させることにより、蒸発器Dの圧力の調整を図るもので
ある。
【0021】ここで、超臨界圧CO2蒸気圧縮サイクル
においては、クランクケース内圧力供給口30と吐出圧
力導入口31との間に生ずる圧力差が特に大きいことを
考慮して、作動棒24の動きにボール弁体25をスムー
ズに作動させるため、前記作動棒24と前記ボール弁体
25は、スポット溶接により一体化されている。なお、
圧力調整弁1には、吐出圧力導入口31に六角穴付調整
ねじ47を螺合させ、流路の確保及び設定圧力の微調整
を可能にし、さらに、冷媒の循環において混入する不純
物が圧力調整弁1内に侵入することを避けるため、吐出
圧力導入口31にストレーナ41が外装にて圧入固定さ
れている。
【0022】圧力調整弁1の圧力応動部10と弁本体部
20の接合は、圧力応動部10の上蓋12と弁本体部2
0の下蓋22によって行われる。下蓋22は、筒状嵌合
部33を有し、該嵌合部33は、弁本体部摺動孔28の
長手方向軸と同軸の円筒形をなし、上方に向かって伸び
ている。一方、上蓋12は嵌合周部34を有している。
前記下蓋22の筒状嵌合部33の内周面に前記上蓋12
の嵌合周部34を嵌合させ、上蓋12の下面と下蓋22
の上面との間、及び筒状嵌合部33の内周面と嵌合周部
34との間にダイアフラム11を介在挟持するように圧
入固定することで、ダイアフラム11が有底筒状に形成
される。そして、前記ダイアフラム11の周端部、上蓋
12及び下蓋22を一体に溶接して結合させる。このよ
うに、ダイアフラム11の端部を折り曲げて形成したダ
イアフラム立ち上がり部11aを上蓋12と下蓋22と
で挟持して溶接するので、溶接が強固に行われることと
なり、上蓋と下蓋との合わせ部が開くという、いわゆる
貝殻状の割れの発生を防止できる。
【0023】蒸発器Dからの圧力は受圧室21に入り、
吸入圧力Psの低下、すなわち受圧室21内の圧力が低
くなると、ばね室15内の圧力設定ばね16及び不活性
ガスの圧力が、受圧室21内のダイアフラム11及び弁
室23内のボール弁体支持ばね26の合力よりも大きく
なり、ダイアフラム11は作動棒24を押し下げる方向
に作動し、ボール弁体25が開かれ、吐出圧力Pdを有
する冷媒が圧力調整弁1を介して圧縮機A内のクランク
ケース(図示省略)内に導かれ、駆動軸(図示省略)と
斜板(図示省略)とのなす角を大きくさせることによっ
てピストン(図示省略)のストローク量は小さくなる。
【0024】一方、受圧室21内の圧力が高くなると、
ばね室15内の圧力設定ばね16及び不活性ガスの圧力
が、受圧室21内のダイアフラム11及び弁室23内の
ボール弁体支持ばね26の合力よりも小さくなり、ボー
ル弁体25が閉じられ、前記駆動軸と前記斜板とのなす
角を大きくさせることによって前記ピストンのストロー
ク量は大きくなる。
【0025】図3は、本実施形態における圧力調整弁1
の圧縮機Aへの装着状態を示したものであり、圧力調整
弁1の圧力応動部10が圧縮機Aの一方のハウジング5
5に、弁本体部20が他方のハウジング56によってそ
れぞれ覆われ、前記ハウジング55,56が接合された
状態で圧力調整弁全体を圧縮機A内に内包するものであ
る。前記ハウジング55は、その内側に、前記ばねケー
ス13及びキャップ18と間隙をおいて配置する空間5
1と、該空間51に連通する通路53とを有し、該通路
53の他側が圧縮機Aの吸入室と連通することにより、
低温の吸入側の圧力Psの冷媒ガスを前記空間51に導
入できる構造となっている。
【0026】また、圧力調整弁1の弁本体部20は、弁
本体部外周面において吸入圧力導入口29から吐出圧力
導入口31に向けてその外径を段階的に小さくする段部
48を有し、ハウジング56の嵌合孔54の内周面に
は、前記弁本体部外周面における段部48の形状に適合
する段部54aが穿設され、これら弁本体部20の段部
48と嵌合孔54の段部54aとをOリング52を介し
て嵌合することで、圧力調整弁1の弁本体部20とハウ
ジング56の嵌合孔54との密閉を図っている。
【0027】以上のように、本発明の前記実施形態の圧
力調整弁1は、上記構成としたことによって次の機能を
奏するものである。ばねケース13のばね室15内に
は、開弁方向に強力な付勢力を有する圧力設定ばね16
を備えるとともに、この付勢力を補助する不活性ガスを
キャピラリチューブを介して封入し、前記ばね付勢力及
びガス圧力によって二酸化炭素の臨界圧力に対向できる
ようにしたので、圧力応動部のばねケースの小型化を図
ることができ、ひいては圧力調整弁の小型化を達成する
ことができる。例えば、不活性ガスを用いない場合には
全長が約94mm程になるのに対し、本実施例の圧力調
整弁においては約60mm程で済むようになる。
【0028】前記不活性ガスは、ばねケース13の上端
部13aに備えられたキャピラリチューブ17を介し
て、ばね室15内に封入され、その封入後には、前記キ
ャピラリチューブ17のばねケース上端部13aの近傍
部が押切り封印されることで、キャピラリチューブを短
くでき、圧力応動部10の小型化に繋がる。さらに、そ
のチューブ切断部17aを覆うキャップ18を装着した
ので、前記切断部17aが他の部材と接触することから
保護される。
【0029】また、ダイアフラム11の動きに連動する
作動棒24と、該作動棒24に連動して弁孔を開閉する
弁体25とをスポット溶接により一体化させたので、例
えば、超臨界圧CO2蒸気圧縮サイクルでは、クランク
ケース内圧力3.4MPa、吐出圧力12.5MPaの
ように、クランクケース内圧力供給口30と吐出圧力導
入口31との間に特に大きな圧力差が生ずる場合におい
ても、作動棒の動作、特に閉弁方向動作のときに作動棒
24及び弁体25がダイアフラム11の動きにスムーズ
に対応できる。
【0030】本実施形態の圧力調整弁における圧縮機A
内への配置構造は、圧力応動部10側と、弁本体部20
側とに分かれ、該弁本体部20側の配置は、弁本体部外
周面の段部48がハウジング56の嵌合孔54内に嵌合
することで行われ、前記圧力応動部10側の配置は、該
圧力応動部10がハウジング55内の空間51内に配置
されることで行われ、さらに、前記ハウジング55とハ
ウジング56とが互いに接合されることで、圧力調整弁
全体が圧縮機A内のハウジング55,56内に封入され
るため、圧力調整弁1が、二酸化炭素の臨界圧力に曝さ
れて、仮に破壊されるようなことがあっても圧縮機A外
部への安全性を確保することができる。
【0031】また、前記ハウジング55は、前記ばねケ
ース13及びキャップ18等を内包する空間51と、該
空間51に連通する通路53とを有し、該通路53の他
側が圧縮機Aの吸入室と連通しているので、前記空間5
1には低温の吸入側の冷媒ガスが導入され、圧力応動部
10の冷却を図ることができ、さらに、圧力応動部10
が受ける温度を一定に維持できることによって、ばね室
15内の不活性ガスの圧力が外部の温度変化による影響
を受けずに一定とすることができる。さらに、図2に示
す実施の形態では、作動棒24とボール弁体25とは溶
接により一体化する場合を説明したが、本発明はこれに
限らず、図4に示す実施の形態の如く、作動棒24とボ
ール弁体25とを当接させて別体として構成してもよい
のは勿論である。この場合には、組立工程が簡易化さ
れ、安価とすることができる。
【0032】
【発明の効果】以上の説明から理解できるように、本発
明による圧力調整弁は、ばね室内に不活性ガスを封入し
たため、圧力設定ばねを小型にでき、その結果として圧
力調整弁の小型化を達成することができる。また、圧力
調整弁は、その全体をハウジング内に配置したので、安
全性を確保することができ、さらに、圧力応動部側は、
吸入冷媒ガスがハウジング内に導入されるので、温度変
化の影響を受け難く、圧力調整弁の性能を一定にするこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】超臨界圧CO2蒸気圧縮サイクルの冷凍システ
ムを示す図。
【図2】本発明の一実施形態である圧力調整弁の縦断面
図。
【図3】図2の圧力調整弁と圧縮機等との組み付けを示
す図。
【図4】本発明の他の実施形態である圧力調整弁の部分
断面図。
【図5】蒸気圧縮式冷凍装置の全体図。
【図6】従来の圧力調整弁の縦断面図。
【符号の説明】
1 圧力調整弁 10 圧力応動部 11 ダイアフラム 11a ダイアフラム立ち上がり部 13 ばねケース 15 ばね室 16 圧縮ばね 17 キャピラリチューブ 18 キャップ 18a 貫通孔 20 弁本体部 21 受圧室 24 作動棒 25 弁体 51 空間部 55 ハウジング 56 ハウジング
フロントページの続き Fターム(参考) 3H045 AA04 AA10 AA13 AA27 BA19 CA01 CA02 CA03 DA25 EA33 3H056 AA01 BB32 BB45 BB47 CA07 CB02 CB09 CC07 CD03 EE06 GG02 GG04 GG08 GG09 GG13 3H059 AA08 BB06 BB22 BB35 CD05 CD13 DD17 EE13 FF05 FF08 FF09 FF12 FF15 3H076 AA06 BB26 CC12 CC20 CC27 CC41 CC85 CC92 CC93

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弁体を有する弁本体部と、圧縮ばねを内
    装したばね室を形成するばねケースを有する圧力応動部
    と、前記弁本体部と前記圧力応動部との間に挟持固定さ
    れるダイアフラムと、該ダイアフラムの下部に形成され
    る受圧室と、を備え、前記ダイアフラムの移動で前記弁
    体を作動させる可変容量型圧縮機用の圧力調整弁におい
    て、 前記ばね室内には、不活性ガスを封入することを特徴と
    する可変容量型圧縮機用の圧力調整弁。
  2. 【請求項2】 前記ダイアフラムは、該ダイアフラムの
    端部に形成された立ち上がり部を有し、該立ち上がり部
    が、前記弁本体部と前記圧力応動部との間に挟持される
    とともに溶接されることを特徴とする請求項1に記載の
    可変容量型圧縮機用の圧力調整弁。
  3. 【請求項3】 前記ばねケースは、前記不活性ガスを前
    記ばね室に封入するキャピラリチューブを備え、該キャ
    ピラリチューブは、前記不活性ガスを押切り封印で密閉
    することを特徴とする請求項1又は2に記載の可変容量
    型圧縮機用の圧力調整弁。
  4. 【請求項4】 前記ばねケースは、前記キャピラリチュ
    ーブの押切り封印部を覆うキャップを備え、該キャップ
    には貫通孔が設けられていることを特徴とする請求項3
    に記載の可変容量型圧縮機用の圧力調整弁。
  5. 【請求項5】 前記弁本体部は、前記弁体を配置した弁
    室と、前記ダイアフラムの動きに連動して前記弁体を作
    動する作動棒とを備え、前記弁体と前記作動棒とは、一
    体に形成されることを特徴とする請求項1乃至4のいず
    れか一項に記載の可変容量型圧縮機用の圧力調整弁。
  6. 【請求項6】 前記弁本体部は、前記弁体を配置した弁
    室と、前記ダイアフラムの動きに連動して前記弁体を作
    動する作動棒とを備え、前記弁体と前記作動棒とは、当
    接して別体に形成されることを特徴とする請求項1乃至
    4のいずれか一項に記載の可変容量型圧縮機用の圧力調
    整弁。
  7. 【請求項7】 前記弁本体部と前記圧力応動部とからな
    る前記圧力調整弁が、前記圧縮機の一対のハウジングの
    空間内に配置され、該ハウジングによって密閉されるこ
    とを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の
    可変容量型圧縮機用の圧力調整弁。
  8. 【請求項8】 前記ハウジングの前記圧力応動部を配置
    する前記空間部には、前記圧縮機の吸入冷媒ガスが導入
    されることを特徴とする請求項7に記載の可変容量型圧
    縮機用の圧力調整弁。
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