JP2000120365A - 拡孔用工具 - Google Patents

拡孔用工具

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JP2000120365A
JP2000120365A JP10294773A JP29477398A JP2000120365A JP 2000120365 A JP2000120365 A JP 2000120365A JP 10294773 A JP10294773 A JP 10294773A JP 29477398 A JP29477398 A JP 29477398A JP 2000120365 A JP2000120365 A JP 2000120365A
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秀夫 更谷
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 下孔の底面が傾斜していたり凸凹していたり
する場合にも、先端部を安定した状態に支持できて、容
易に拡径部を形成することができる拡孔用工具を提供す
ること。 【解決手段】 この拡孔用工具1は、基端側に駆動軸に
連結される連結部4を有する軸状の本体2と、本体2の
先端側に放射状に配置されて先端部が開閉するように支
持された複数の孔壁切削刃体14と、これらの孔壁切削
刃体14の内側に本体2と相対回転不能で且つ軸方向に
相対移動可能に設けられ、本体2の基端側に向かって移
動するときに各孔壁切削刃体14を外方へ押し拡げる拡
開操作部11と、拡開操作部11の先端に本体2と同心
の軸心まわりに相対回転自在に設けられた脚部23とを
備え、脚部23には複数のスパイク体29を突設したも
のである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンクリート,岩
盤等に穿設された下孔にその孔径よりも大径の拡径部を
形成するための拡孔用工具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば固化したコンクリートや岩
盤等(以下「母材」という)に構造物を固定する場合、
母材に穿設した孔にアンカーボルトを挿入・固着し、こ
のアンカーボルトを利用して構造物を固定する方法が広
く採用されている。
【0003】この場合に用いられるアンカーボルトとし
ては、先端側に設けられた複数の拡開片を打撃又は回転
締め付けにより拡開させて孔壁に食い込ませ、機械的に
固着するもの(いわゆる拡開アンカー)が一般的であ
る。また、孔壁とアンカーボルトとの間にエポキシ樹脂
等の接着剤を充填し、この接着剤の硬化によりアンカー
ボルトを母材に固着させるもの(いわゆる樹脂アンカ
ー)も実用されている。
【0004】ところで、前記いずれのタイプのアンカー
ボルトを用いる場合でも、母材に穿設した孔の底部に他
の部分よりも大径の拡径部を形成しておけば、その孔径
の差から生じる係止効果によりアンカーボルトの固着強
度すなわち引き抜き耐力が向上するのは言うまでもない
ことである。そこで、こうした拡径部を形成するための
拡孔用工具が、例えば実開昭56−96193号公報,
実開平3−29590号公報等に記載されている。
【0005】図8は、前記実開昭56−96193号公
報に記載された拡孔用工具を示している。この拡孔用工
具71においては、軸状の本体72に固設された作動体
73に一対の孔壁切削刃体74が支軸75により開閉自
在に支持されるとともに、各孔壁切削刃体74は板バネ
76で内方へ付勢されている。各孔壁切削刃体74の先
端部には外向きの切削刃77が固設されている。本体7
2の先端には、先端側に向かって拡径する円錐台形状の
拡開操作部78が、本体72と相対回動不能で且つ軸方
向に相対移動可能に設けられている。作動体73と拡開
操作部78との間の本体72には圧縮型のコイルバネ7
9が嵌装されている。さらに、拡開操作部78の先端側
には倒立円錐形状の脚部80が一体に設けられている。
【0006】この拡孔用工具71を使用する場合は、対
象となる母材にドリル等を用いて下孔81を予め穿設し
ておく。そして、本体72の基端側を回転穿孔装置の駆
動軸(不図示)に連結し、この拡孔用工具71を前記下
孔81に、脚部80の先端が下孔81の底面82に当接
するまで挿入する。次いで、回転穿孔装置により拡孔用
工具71を回転駆動しながら、同時に本体72を下向き
に押圧する。すると、コイルバネ79の付勢力に抗して
本体72が下降し、一対の孔壁切削刃体74間に拡開操
作部78が挿入されてゆくので、各孔壁切削刃体74は
板バネ76の付勢力に抗して外方に押し拡げられてゆ
き、やがて各孔壁切削刃体74先端の切削刃77が下孔
81の周壁83を切削する。これにより、孔底に向かっ
て拡径する円錐台形状の拡径部が下孔81の底部近傍に
形成される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前記のような従来の拡
孔用工具71にあっては、使用時には拡孔用工具71を
その回転軸が下孔81の中心線とほぼ一致する状態に支
持しながら回転駆動するのが望ましい。しかしながら、
拡孔用工具71の基端側は回転穿孔装置で支持されてい
るので支持状態が安定しているが、脚部80と下孔81
の底面82との接触で支持されている拡孔用工具71の
先端側は支持状態が不安定であった。すなわち、使用時
には脚部80を含めた拡孔用工具71の全体が一体的に
回転するので、回転する脚部80と底面82との間に摩
擦が生じ、これにより脚部80に横ズレ力(本体72の
軸心方向と直交する方向の力)がはたらき、この横ズレ
力により、拡孔用工具71の先端側が横方向に激しく振
れるのであった。
【0008】また、図8のように底面82が平坦な下孔
81を穿設することは現実的には不可能に近く、例えば
コアードリルと呼ばれる円筒状の刃体を有する穿孔用工
具を用いて下孔を形成する場合には、母材に円筒状の切
り込み溝を形成し、次いで前記切り込み溝で囲まれた円
柱状の部分をその基部から折って抜き取り、その抜き取
られた跡を下孔とするので、母材を折った際の破断面で
ある下孔底面は、傾斜していたり、凸凹していたりする
のが通常である。このような底面に回転する脚部80を
当接させると、脚部80は底面82の低い箇所に向かっ
て逃げようとする。そのために、拡孔用工具71先端側
の支持状態はより一層不安定となるのであった。
【0009】以上のように、従来の拡孔用工具71にあ
っては、使用時に、その先端側の支持状態が不安定とな
って激しく振れるため、拡径部の形成が極めて困難とな
ったり、下孔81の周壁83と激しく衝突して孔壁切削
刃体74等が損傷するので、拡孔用工具71の耐用寿命
が短くなるという欠点を有していた。なお、詳しい説明
は省略するが、前記実開平3−29590号公報等に記
載された拡孔用工具も、以上のような欠点を有している
点では同様であった。
【0010】本発明は以上のような問題に鑑みてなされ
たものであって、下孔の底面が傾斜していたり凸凹して
いたりする場合にも、先端部を安定した状態に支持でき
て、容易に拡径部を形成することができる拡孔用工具の
提供を目的とするのである。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明は、コンクリート,岩盤等に穿設された下孔
にその孔径よりも大径の拡径部を形成する拡孔用工具で
あって、基端側に駆動軸に連結される連結部を有する軸
状の本体と、この本体の先端側に対向状もしくは放射状
に配置されて先端部が開閉するように支持された複数の
孔壁切削刃体と、これらの孔壁切削刃体の内側に前記本
体と相対回転不能で且つ軸方向に相対移動可能に設けら
れ、本体基端側に向かって移動するときに各孔壁切削刃
体を外方へ押し拡げる拡開操作部とを備えたものにおい
て、前記拡開操作部の先端に、本体と同心の軸心まわり
に相対回転自在な脚部を設け、使用時に前記脚部が下孔
の底面に当接するようにしたことを特徴とするものであ
る。
【0012】また、前記構成において、脚部の、使用時
に下孔底面に対向する面に複数のスパイク体を突設した
ものである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態に係る
拡孔用工具を図1〜図6を参照しつつ説明する。この実
施形態の拡孔用工具1は、本体2と、この本体2の基端
側にネジ3で取り付けられ一体化されたシャンク部4
(連結部)とを有している。本体2及びシャンク部4は
断面円形の軸状に形成されている。シャンク部4のネジ
3と反対側の端部には周囲に雌ネジが刻設されたネジ孔
5が形成されている。そして、例えばコアードリル用等
の回転穿孔装置(不図示)の駆動軸に形成された雄ネジ
と前記ネジ孔5とを螺合することにより、拡孔用工具1
を前記駆動軸に連結できるようになっている。
【0014】本体2の中心には、本体2を軸方向に貫通
する中心孔6が穿設され、この中心孔6に丸棒状の芯体
7が挿入されている。芯体7の周面には一対のピン8,
8が突設され、各ピン8は本体2に、その軸方向に延在
して形成された長孔9,9にそれぞれ挿入されている。
したがって、本体2と芯体7とは相対回転不能で且つピ
ン8及び長孔9により定められる移動範囲を軸方向に相
対移動可能となっている。
【0015】また、芯体7基端側の端面とシャンク部4
底面との間の中心孔6には圧縮型のコイルバネ10が収
容されており、このコイルバネ10が芯体7を中心孔6
から押し出す方向に付勢している。よって、通常の状態
では図1〜図3に示すようにピン8が長孔9の長手方向
の一端部と衝合する位置まで芯体7が突出しているが、
この芯体7を本体2基端側に向かって押し込むような外
力が加わると、コイルバネ10の付勢力に抗し、図6
(b) に示すようにピン8が長孔9の他端部と衝合する位
置まで芯体7が移動するようになっている。
【0016】芯体7の本体2から突出した先端部には、
先端に向かって拡径する円錐台形状をなす拡開操作部1
1が芯体7と一体に形成され、この拡開操作部11の周
面には、それぞれ円錐台形の母線方向に延在する8本の
ガイド溝12が形成されている。図5に示すように、こ
れらのガイド溝12は芯体7の軸方向に見て放射状に配
設されている。また、本体2の先端部には、前記ガイド
溝12に対応する放射状に配された8本の刃体支持溝1
3が形成されている(図4参照)。各刃体支持溝13は
本体2先端部の周壁を、ガイド溝12の溝幅と等しい幅
で径方向に切り欠いて形成されており、各刃体支持溝1
3の底部は中心孔6と連通している。
【0017】そして、基端部が各刃体支持溝13に、先
端部が各ガイド溝12に、それぞれ嵌め込まれた状態
で、合計8本の孔壁切削刃体14が設けられている。各
孔壁切削刃体14は刃体支持溝13及びガイド溝12に
ほぼ隙間なく嵌まる程度の幅を有する矩形断面の杆状の
部材であって、その基端近傍の表面には、孔壁切削刃体
14長手方向と直交する方向の凹溝15(図2〜図4参
照)が形成されている。また、本体2の、各凹溝15と
対応する位置の外周面には、各刃体支持溝13と交差す
る環状溝16が形成されている。そして、各凹溝15と
環状溝16とにわたって、一部が切り欠かれた環状の係
止リング17(図4参照)が嵌め込まれ、これにより各
孔壁切削刃体14の本体2からの脱落が防止されてい
る。また、各孔壁切削刃体14は、凹溝15の裏側に突
設された凸部18(図3参照)において芯体7の周面に
当接しており、係止リング17を揺動軸として、各孔壁
切削刃体14の先端部が開閉揺動できるように支持され
ている。
【0018】各孔壁切削刃体14の長手方向中間部の表
面には凹溝19(図2,図3参照)が形成され、各凹溝
19に落とし込むようにして、伸縮性を有する強化ゴム
製のゴム環20が取り付けられている。そして、このゴ
ム環20の収縮力により、各孔壁切削刃体14はその先
端部が閉じる向きに付勢されている。
【0019】各孔壁切削刃体14の先端にはそれぞれ、
本体2の周方向に沿うように湾曲した形状の取付板部2
1を介して、切削刃部22が設けられている。この切削
刃部22は、コンクリート,岩盤等の母材を切削可能な
ものであればどのような構成でも構わないが、例えば、
鋼材等の基材の表面にダイヤモンド等の超砥粒を添着し
た切削刃部22が考えられる。なお、この場合は切削刃
部22の、下孔周壁に対面する表面はもちろんのこと、
下孔底面に対面する先端面にも超砥粒を添着する。
【0020】拡開操作部11の先端には、拡開操作部1
1と相対回転自在な脚部23が設けられている。脚部2
3は、回転軸24と、この回転軸24の先端に固着され
た円板部材25とを備えている。図3に示すように、拡
開操作部11の先端面から内方に形成された凹部には軸
受支持部材26がねじ込まれており、この軸受支持部材
26に支持されたニードルベアリング(針状ころ軸受)
27を介して、前記回転軸24が枢支(ラジアル支持)
されている。また、軸受支持部材26の裏側に突き出し
た回転軸24の軸端部が略円錐形状に形成されるととも
に、この軸端部と摺接する略半球状断面の凹部が拡開操
作部11内方に形成され、これらにより構成されるピボ
ット軸受28で回転軸24からのスラスト方向の荷重を
受けるようになっている。このようにして、脚部23
は、本体2(及び芯体7)の軸心と同心の軸心まわりに
回転自在となるように構成されている。
【0021】なお、符号29は、円板部材25の回転軸
24取付面と反対側の面に突設された円錐形状の複数の
スパイク体を示している。また、図3で符号30はニー
ドルベアリング27への泥水等の浸入を防止するために
設けられたオイルシールを、符号31は軸受支持部材2
6の不用意な脱落を防止するために設けられた止め輪
を、それぞれ示している。
【0022】次いで、以上のように構成された拡孔用工
具1の使用状態を、図6(a),(b) を参照しつつ説明す
る。先ず、コアードリル等の穿孔用工具(不図示)を用
いて、対象となる母材(ここではコンクリートを図示)
に、所望の直径及び深さの下孔61(ストレート孔)を
予め穿設しておく。そして、ネジ孔5を用いて基端側を
回転穿孔装置の駆動軸(不図示)に連結した拡孔用工具
1を前記下孔61に、脚部23のいずれかのスパイク体
29が下孔61の底面62に当接するまで挿入する(図
6(a) の状態)。
【0023】次いで、回転穿孔装置による回転駆動を開
始し、同時に回転穿孔装置を介してシャンク部4及び本
体2を下向きに押圧する。すると、脚部23を除いた拡
孔用工具1の全体が回転するとともに、脚部23を介し
て伝えられる底面62からの反力により拡開操作部11
及び芯体7がコイルバネ10を押し縮めながら本体2基
端側に向かって相対移動してゆく。(すなわち、コイル
バネ10の付勢力に抗して本体2が下降してゆく。)よ
って、各孔壁切削刃体14は、ガイド溝12に案内され
つつ底面62に向かって摺動し、ゴム環20の付勢力に
抗してその先端側が徐々に拡開してゆき、切削刃部22
が下孔61の周壁に圧接される。この圧接状態で切削刃
部22が回転することにより下孔61の周壁が切削さ
れ、また、切削が進むにつれて各孔壁切削刃体14は底
面62に接近しつつさらに拡開してゆくので、これによ
り下孔61の底部近傍には、底面62に向かって拡開す
る円錐台形状の拡径部63が形成される(図6(b) の状
態)。
【0024】以上のような動作において、この拡孔用工
具1では、下孔61の底面62に当接している脚部23
は母材に対して回転しないので、底面62から脚部23
に横ズレ力がはたらくことはなく、底面62による脚部
23の支持状態は安定している。そして、この安定状態
にある脚部23を介して拡孔用工具1の先端部が底面6
2に回転自在に支持された状態で、周壁の切削が行なわ
れる。したがって、拡孔用工具1先端部の支持状態が安
定しており、従来の拡孔用工具71のように横方向に激
しく振れることがないため、容易に拡径部63を形成す
ることができ、しかも、振れに起因する下孔61周壁と
の衝突による損傷を防止できて、拡孔用工具1の長寿命
化を図ることができる。
【0025】また、円板部材25に突設された複数のス
パイク体29のいずれかが底面62の凸部と係合すれ
ば、脚部23は底面62に支持されるので、例えばコア
ードリルで下孔61を穿設した場合のように底面62が
傾斜したり凸凹したりしている場合にも、脚部23が底
面62の低い箇所に向かって逃げるようなことがなく、
拡孔用工具1先端側を安定した状態に支持することがで
きる。
【0026】なお、本発明の実施形態が以上の説明に限
定されないことは言うまでもなく、例えば前記では縦方
向の下孔に拡径部を形成したが、本発明の拡孔用工具
で、垂直なコンクリート壁面等に横向きに穿設された下
孔に拡径部を形成することも可能である。
【0027】また、拡孔用工具の細部構造は任意であ
り、例えば回転軸24のスラスト支持はピボット軸受2
8ではなくスラストベアリングにより行なってもよい。
また、前記ゴム環20の代わりに、径方向に弾性変形す
る鋼,ステンレス製等の環状のバネ部材を用いて、孔壁
切削刃体14を内向きに付勢してもよい。さらに、孔壁
切削刃体14の数は任意であり、例えば一対の孔壁切削
刃体14を本体2の軸心対称に対向状に配置したような
構成も考えられる。さらにまた、本体2とシャンク部4
(連結部)とが一体に形成されていてもよい。
【0028】また、前記拡孔用工具1では孔壁切削刃体
14の基端部を揺動自在に枢支したが、前記実開平3−
29590号公報に記載されたもののように、孔壁切削
刃体を本体2の軸方向に長い板バネ状の部材とし、この
孔壁切削刃体の基端部を本体2側に固着した(又は本体
2と一体に形成した)構成としてもよい。この場合は孔
壁切削刃体それ自体が弾性変形することにより、その先
端部が開閉することになる。こうした拡孔用工具にも本
発明の適用は可能である。
【0029】また、前記拡孔用工具1は下孔61の底部
近傍に拡径部を形成するものであったが、必要であれ
ば、例えば拡開操作部の先端から本体の軸方向に延びた
延長部を形成して、この延長部の先端に回転自在な脚部
を設けるか、又は、脚部それ自体を本体の軸方向に長く
形成することにより、下孔の中間部に拡径部を形成する
拡孔用工具としてもよい。
【0030】さらに、スパイク体の形状,数,及び設け
る位置等は任意であり、例えば図7のような構成も考え
られる。すなわち、この図のものでは、脚部23の回転
軸心33からの距離が互いに異なるように、複数のスパ
イク体32が径方向にランダムな位置に配されている。
このようにすれば、下孔底面の凸部が下孔半径方向のい
ずれの位置にあっても、いずれかのスパイク体32が凸
部に引っ掛かることになり、脚部23を下孔底面に確実
に係合させることができる。また、各スパイク体32
は、その尖端が、矢印rで示される本体(不図示)の回
転駆動方向に向かうように傾斜した円錐状に形成されて
いるので、スパイク体が直立円錐状の場合よりも確実に
下孔底面に係止させることができ、脚部23が本体と一
緒に回転してしまうことを一層防止できる。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
使用時に下孔底面に当接する脚部は下孔に対して回転し
ないので、脚部に横ズレ力がはたらくことはなく、下孔
底面による脚部の支持状態は安定している。そして、こ
の安定状態にある脚部によって拡孔用工具の先端部が回
転自在に支持された状態で、下孔周壁の切削が行なわれ
る。したがって、従来の拡孔用工具のように先端部が横
方向に激しく振れることを防止できて、容易に拡径部を
形成することが可能となり、しかも、振れに起因する下
孔周壁との衝突による損傷を防止して、拡孔用工具の長
寿命化を図ることができる。
【0032】また、複数のスパイク体のいずれかが下孔
底面の凸部と係合すれば、脚部は底面に回転不能に支持
されるので、例えばコアードリルで下孔を穿設した場合
のように底面が傾斜したり凸凹したりしている場合に
も、拡孔用工具の先端側を安定した状態に支持すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る拡孔用工具の一部を
断面で示した正面図である。
【図2】拡孔用工具の要部拡大正面図である。
【図3】図2のA−A線における断面図である。
【図4】図3のB−B線における拡大断面図である。
【図5】図3のC−C線における拡大断面図である。
【図6】拡孔用工具の使用状態を説明する断面図であ
る。
【図7】スパイク体の別の形態を説明する図であって、
図7(a) は脚部の底面図、図7(b) は図7(a) のD−D
線における断面図である。
【図8】従来の拡孔用工具の正面図である。
【符号の説明】
1 拡孔用工具 2 本体 3 シャンク部(連結部) 11 拡開操作部 14 孔壁切削刃体 23 脚部 29,32 スパイク体 61 下孔 62 底面 63 拡径部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンクリート,岩盤等に穿設された下孔
    にその孔径よりも大径の拡径部を形成する拡孔用工具で
    あって、基端側に駆動軸に連結される連結部を有する軸
    状の本体と、この本体の先端側に対向状もしくは放射状
    に配置されて先端部が開閉するように支持された複数の
    孔壁切削刃体と、これらの孔壁切削刃体の内側に前記本
    体と相対回転不能で且つ軸方向に相対移動可能に設けら
    れ、本体基端側に向かって移動するときに各孔壁切削刃
    体を外方へ押し拡げる拡開操作部とを備えたものにおい
    て、 前記拡開操作部の先端に、本体と同心の軸心まわりに相
    対回転自在な脚部を設け、使用時に前記脚部が下孔の底
    面に当接するようにしたことを特徴とする拡孔用工具。
  2. 【請求項2】 脚部の、使用時に下孔底面に対向する面
    に複数のスパイク体を突設した請求項1に記載の拡孔用
    工具。
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