JP4477397B2 - ドリル工具およびこれを用いた下孔の内周面の切削方法 - Google Patents
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Description
特許文献2には、棒状の本体の軸方向片側半面に切削用チップを1箇所以上備えた治具が記載されている。
特許文献3には、シャフトから半径方向に突出するよう、シャフトの長手方向に沿って配列された一連の切削要素とを具え、装着端部に近接する側で互いに隣接する一対の切削要素間の間隔を、装着端部から離間する側で互いに隣接する一対の切削要素間の間隔よりも大としたドリル工具が記載されている。
特許文献2,3に記載の工具は、切削用チップが工具本体の片側に配設されているので、工具本体を回転させた時に回転軸が揺動し、切削用チップが孔の内周面を切削するようになっている。
特許文献4には、下孔の内壁面と略同径の外周面に、螺旋軌道上に沿って複数個の超硬合金あるいはダイヤモンドからなる超硬チップを突設した施工切削ビットが記載されている。
特許文献2,3,4に記載されたような工具では、せいぜいチップの突出高さ程度しか切削することができず、孔の内周面に形成される凹部の深さをあまり深くすることはできない。このため、孔が大径(例えば直径90mm)である場合に、凹部があまり浅いとアンカーなどの棒材を固着させる強度の改善効果が低くなる。しかし、チップをあまり高く突出させるとチップに加わる衝撃が大きくなり、耐久性が悪化するおそれがある。
上記ドリル工具において切刃は、ヘッドの周方向に沿う角度がリブごとにずれるように配置されていることが好ましい。
また、前記切刃の前記シャンクの中心軸線からの高さが、リブごとに前記ヘッドの基端から先端に向かって大きくなっている構成を採用することも可能である。
前記ヘッドは、前記シャンクに対して着脱可能になっていることが好ましい。
また、本発明は、上記の本発明のドリル工具を用いて下孔の内周面を切削する方法であって、前記ドリル工具をヘッド側から下孔に挿入し、前記ガイドプレートを下孔の内周面に当接させ、前記下孔に対して前記ガイドプレートが停止した状態で前記シャンクを回転させながら、前記ガイドプレートを支点として前記下孔に対して前記シャンクを傾け、前記切刃によって前記下孔の内周面を切削することを特徴とする下孔の内周面の切削方法を提供する。
ヘッドがシャンクよりも大径なので、ガイドプレートを支点としてヘッドを揺動させやすい。しかもシャンクを孔径よりも細く形成することができるので、治具の軽量化が可能である。リブの間が凹溝となるので、切粉の排出も容易となる。
アンカーボルト等を躯体に施工する際に、下孔の目荒らしを効率よく実施できる。工具本体に対して切刃を突出及び後退させるための機構が不要であり、構造を単純化して耐久性を向上することができる。
孔が大径(例えば直径90mm程度又はそれ以上)であっても、充分に深い凹部を形成することができ、アンカーボルトなどを施工する際に下孔の目荒らしを効果的に実施することができる。
図1(a)は、本発明のドリル工具の一形態例を示す図面である。図1(b)は、本形態例のドリル工具の先端側を拡大して示した部分切欠断面図である。図2は、図1(b)のII−II線に沿う切断面からヘッドの先端側を図示した断面図である。
図3(a)は、本形態例のドリル工具の使用状態の一例を示す図面である。図3(b)は、図3(a)に示す作業によって孔の内周面に凹部が形成された様子の一例を示す図面である。
図4(a)は、本形態例のドリル工具の使用状態の第2例を示す図面である。図4(b)は、図4(a)に示す作業によって孔の内周面に凹部が形成された様子の第2例を示す図面である。
なお、図面および以下の説明では、便宜的区別のため、環状リブの符号をヘッド11の先端部11a側から基端部11b側に向かって順に15a,15b,15cとして区別した。
本形態例においては、各環状リブ15a,15b,15cは径を同じくしてあり、環状リブ15a,15b,15cの径は、図1(a)に示すように、コンクリート等の躯体1に穿設された下孔2の径(内径)よりも小さくなるように選択されている。
また、図4に示すように、それぞれの環状リブ15a,15b,15cによって切削された環状溝3をつなげて、より大きな拡径部4を形成する場合には、環状リブ15a,15b,15cの幅:凹溝14の幅の比を比較的大きくすることが好ましい。
図2に示すように、切刃16a,16b,16cは、各リブ15a,15b,15cにつき、等間隔に複数(図示例では90°間隔で4個)植設されている。また、切刃16a,16b,16cは、隣接するリブ(15aと15b,15bと15c)との間で環状リブ15a,15b,15cの周方向に30°ずつずらして配置されている。すなわち、切刃16a,16b,16cはすべて回転方向に沿う角度がずれるように配置されている。これにより、ドリル工具10を回転させたときに、切刃16a,16b,16cが一個ずつ下孔2の内周面に当接されるようになり、シャンク20を介して伝達された回転工具40の駆動力を有効に利用し、切削能率を高くすることができる。
図1,図2に示すように、ヘッド11の基端部11bおよび第1シャンク21の外周には、ヘッド11と第1シャンク21とが連結された状態で露出される位置に、それぞれ一対の平面切欠部13,23が形成されている。これにより、上記ネジを締結または緩める際に平面切欠部13,23に工具(図示略)を当接させてヘッド11および第1シャンク21を挟みつけることができ、ヘッド11と第1シャンク21との脱着作業を容易に実施できるようになっている。
図1に示すように、第1シャンク21の基端21b側および第2シャンク31の先端31a側の外周には、第1シャンク21と第2シャンク31とが連結された状態で露出される位置に、それぞれ一対の平面切欠部25,33が形成されている。これにより、上記ネジを締結または緩める際に平面切欠部25,33に工具(図示略)を当接させて第1シャンク21および第2シャンク31を挟みつけることができ、第1シャンク21と第2シャンク31との脱着作業を容易に実施できるようになっている。
ガイドプレート35は、透孔35aを有する円環状の部材である。このガイドプレート35は、第1シャンク21の基端21bと第2シャンク31のフランジ部34との間に、多少のクリアランスを介して挟み込むことにより、シャンク20に対して回動自在に保持されている。
ガイドプレート35の透孔35aの内面と、この透孔35a内面に接触する第2シャンク31の摺り合わせ部36(フランジ部34とネジ部32aとの間)の外周面は、メタル受けにより、滑らかに回動するようになっている。
図1に示すように、工具接続部37を介してドリル工具10を回転工具40に接続し、図3に示すように、躯体1に穿設された下孔2にドリル工具10をヘッド11側から挿入する。さらに、ガイドプレート35を下孔2の内周面に当接させながら、上述の回転工具40によってドリル工具10を回転させる。この際、ガイドプレート35が軸受けとなるので、下孔2に対してガイドプレート35が停止したとしても、シャンク20はガイドプレート35の透孔35a内で円滑に回転することができる。
例えば、図3(b)では、下孔2の底面2aから開口2bに向かって徐々にドリル工具10の挿入長さを短くすることにより、下孔2の内周面に多数の環状溝3を段々に形成することができる。
このように多数の環状溝3を形成することにより、下孔の内周面を目荒らししておけば、下孔の内周面に対する接着材の付着力が高まり、前記棒材をより強固に施工することができる。
なお、この場合は、ガイドプレート35に対してシャンク20が遊動しやすいように、第1シャンク21の基端21bと第2シャンク31のフランジ部34の隙間を大きめにすることが好ましい。
ヘッドがシャンクよりも大径なので、ガイドプレートを支点にしたヘッドの揺動が容易である。しかもシャンクを孔径よりも細く形成することができるので、治具の軽量化が可能である。リブの間の凹溝を通して切粉の排出も容易となる。
アンカーボルト等を躯体に施工する際に、下孔の目荒らしを効率よく実施できる。工具本体に対して切刃を突出及び後退させるための機構が不要であり、構造を単純化して耐久性を向上することができる。
ガイドプレートも第1シャンクと第2シャンクとの接続を外すことにより、交換可能であるので、下孔の径など応じて適当なガイドプレートに交換することができる。
図5(a)は、改変例のドリル工具を示す図面である。図5(b)は、図5(a)に示すドリル工具を用いて孔の内周面に形成された凹部の一例を示す図面である。
図5(a),(b)において、図1〜図4で用いた符号と同一の符号は、図1〜図4に示した構成と同一又は同様のものであることを示し、重複する説明を省略する。
ヘッド11が下孔2に容易に挿入されるためには、環状リブ15a,15b,15cの半径はいずれも、内周面を切削する前の直孔の段階での下孔2の内径よりも小さくなっていることが望ましい。
例えば、シャンクの中途部にガイドプレートを回動自在な装着する構成としては、上記実施例のようにメタル受けとすることに限定されるものではなく、他の構成のベアリングを採用することも可能である。
Claims (5)
- 長尺棒状のシャンクの中途部の外周に前記シャンクに対して回動自在な円環状のガイドプレートが装着され、前記シャンクは、前記ガイドプレートを下孔の内周面に当接させ、前記下孔に対して前記ガイドプレートが停止した状態でも回転可能であり、前記シャンクの先端には前記シャンクより大径のヘッドが設けられ、このヘッドの側面にはヘッドの周方向に沿って形成された環状のリブが1または複数突設されており、これらのリブの突端縁には切刃が突出配置されていることを特徴とするドリル工具。
- 前記切刃は、ヘッドの周方向に沿う角度がリブごとにずれるように配置されていることを特徴とする請求項1に記載のドリル工具。
- 前記切刃の前記シャンクの中心軸線からの高さが、リブごとに前記ヘッドの基端から先端に向かって大きくなっていることを特徴とする請求項1または2に記載のドリル工具。
- 前記ヘッドが前記シャンクに対して着脱可能になっていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のドリル工具。
- 請求項1ないし4のいずれかに記載のドリル工具を用いて下孔の内周面を切削する方法であって、前記ドリル工具をヘッド側から下孔に挿入し、前記ガイドプレートを下孔の内周面に当接させ、前記下孔に対して前記ガイドプレートが停止した状態で前記シャンクを回転させながら、前記ガイドプレートを支点として前記下孔に対して前記シャンクを傾け、前記切刃によって前記下孔の内周面を切削することを特徴とする下孔の内周面の切削方法。
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