JP2000119737A - ワークの炉内配置方法 - Google Patents

ワークの炉内配置方法

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JP2000119737A
JP2000119737A JP10295470A JP29547098A JP2000119737A JP 2000119737 A JP2000119737 A JP 2000119737A JP 10295470 A JP10295470 A JP 10295470A JP 29547098 A JP29547098 A JP 29547098A JP 2000119737 A JP2000119737 A JP 2000119737A
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JP
Japan
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work
base
flatness
heat treatment
furnace
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JP10295470A
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English (en)
Inventor
Akira Tagawa
昭 田川
Fumihiko Takeda
文彦 竹田
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CHUSHIN KOSHUHA KK
NSK Warner KK
Original Assignee
CHUSHIN KOSHUHA KK
NSK Warner KK
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Publication date
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  • Heat Treatments In General, Especially Conveying And Cooling (AREA)
  • Furnace Charging Or Discharging (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の方法では、焼入れ後のワークの平面度
を良好に保つことができなかった。 【解決手段】 ほぼ環状のワークを浸炭及び焼入れ加工
などの熱処理のため炉内に配置する方法であって、前記
ワークの軸方向端面がセラミックからなり、熱変形が極
めて少ないベース上に載置されることを特徴とする方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ほぼ環状のワークを熱
処理するため炉内に配置する方法であり、より詳細に
は、例えば、自動車(特に自動車用の自動変速機)、二
輪車や産業機械などの駆動装置内でトルク伝達、バック
ストップ等の部品として使用されるワンウェイクラッチ
の内外輪を熱処理のため炉内に配置する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ワンウェイクラッチの内外輪に代
表されるほぼ環状のワーク(被加工物)を、熱処理のた
めに炉内に配置する場合、図4に示すように、炉の床面
30に配置したステンレス製の網12上にほぼ円環状の
ワーク11を載置している。また、図5に示すように、
ワーク11を棒体14に挿通して、吊した状態で炉内に
配置することも知られている。更に、図6に示すよう
に、比較的良好な平面度を有する鋳物などからなる鉄系
のベース15上にワーク11を軸方向に複数重ねて載置
することも知られている。何れの場合も、1チャージ処
理量が可能な限り多くなるよう、平面上の並べ方や段積
み方法などを工夫してセットしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ワークの炉内配置方法は、次のような問題点があった。
ステンレス製の網を用いる方法であると、ワーク保持中
に炉内の高温により変形し、熱処理後のワークの平面度
が悪くなるという欠点がある。また、ワークを吊す方法
ではワークの自重により加工後に、ワークが楕円に変形
してしまうなどの欠点がある。更に、鉄系のベースにワ
ークを積層して載置するような方法においても、処理の
繰り返しサイクルなどにより、ベースの平面度が低下す
るという問題点がある。従って、本発明の目的は、これ
らの問題点を解決し、高い平面度を維持できるワークの
炉内配置方法を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
め、本発明のワークの炉内配置方法は、ほぼ環状のワー
クを浸炭及び焼入れ加工などの熱処理のため炉内に配置
する方法であって、前記ワークの軸方向端面がセラミッ
クからなるベース上に載置されることを特徴としてい
る。
【0005】
【発明の実施態様】例えば、窒化珪素からなる平面度の
高いセラミック製のベース上に、ワークを載置して熱処
理をするので、反りがなく平面度の高いワークが得られ
る。
【0006】
【実施例】以下、添付図面を参照して本発明の各実施例
を詳細に説明する。尚、図面において同一部分は同一符
号で示してある。 (第1実施例)図1は、本発明の第1実施例のワークの
炉内配置方法であり、ベース2上に載置されたワーク1
の軸方向断面図である。被加工物、すなわちワーク1
は、軸方向の両端面が所定の平面度を有するほぼ円環状
の形状であり、輪環部1bの中央にほぼ円形の軸方向の
貫通孔1aを備えている。
【0007】ワーク1を載置するベース2もワーク1と
同様にほぼ円環状であり、中央にほぼ円形の軸方向の貫
通孔2aを備えている。ベース2はワーク1より大径で
あり、ワーク1を載置する関係上、輪環部2bの半径方
向幅は、ワーク1の輪環部1bより大きくなっている。
浸炭および焼入れ加工等の熱処理のため、ワーク1は不
図示の炉の内部に配置されるが、図1に示すように、炉
の炉床3上にベース2を載置し、このベース2の上に、
ワーク1の輪環部1bとベース2の輪環部2bとが重な
るようにワーク1が載置される。この状態で熱処理が行
われる。
【0008】ここで、本発明のかかるベース2につい
て、詳細に述べる。前述のような形状のベース2は、窒
化珪素からなるセラミック製であり、ワーク1の冷却が
均一に行われるように、成形段階で予め、内径に冷却剤
(焼入れ油など)が通過できる貫通孔2aが設けられて
いる。この貫通孔2aとワーク1の貫通孔1aとの組み
合わせにより、冷却剤の流れが円滑になり熱処理後のワ
ーク1の冷却が促進される。また、ワーク1が載置され
る輪環部2bの軸方向端面は平面度が所望のものとなる
よう予め加工しておく。
【0009】ベース2に窒化珪素を用いるのは、一般
に、窒化珪素は、熱処理における加熱保持領域での変
形、及び加熱・冷却の繰り返しサイクル数の変形、割れ
も極めて少ないからである。従って、窒化珪素を主材料
としたセラミック製のベースは、輪環部2bの軸方向端
面の平面度が非常に高く、この上に載置され熱処理され
るワーク1の輪環部1bの面の平面度がこれに倣い、結
果として熱処理後のワーク1の平面度を高いものにでき
る。
【0010】本発明の各実施例で用いられるベース2上
に載置され、熱処理されるワークと、従来のベースに載
置され熱処理されたワークとの平面度の比較をすると以
下のようになった。ワークの材料としては、外径¢13
6.5、内径¢113.5及び厚さ18(mm)のSC
M420Hの浸炭鋼(肌焼き鋼)を用いた。このワーク
を本発明のベースと従来のベースとに載置してそれぞれ
熱処理後の平面度を比較した。 平均 最大 試料数 従来例の平面度(mm) 0.1 0.24 25 実施例の平面度(mm) 0.05 0.10 25 上記のように、本発明の実施例の場合が、明らかに平面
度が高くなっている。
【0011】(第2実施例)図2は、本発明の第2実施
例のワークの炉内配置方法であり、ベース2上に載置さ
れた複数のワーク1の軸方向断面図である。第2実施例
においては、炉内に配置されるベース2に複数のワーク
1を積層して載置している。この場合、最下段のワーク
1の軸方向端面の平面度が良好になると共に、その上に
積層されたワーク1もそれぞれ下のワーク1に倣って良
好な平面度を維持できる。また、第2実施例によれば、
ワーク1を複数個垂直に積層するので、炉内に一度に多
数のワークを入れることができる。
【0012】ここで、図3を参照して、ワンウェイクラ
ッチの外輪を例として、本発明で言及する平面度の重要
性について説明する。ワンウェイクラッチ等の装置の小
型化、軽量化などにより寸法精度が厳しく要求される局
面において、より高い平面度が要求されるようになって
いる。外輪5の内周面6にストップリングが嵌合する溝
7を形成する場合で軸方向の幅での寸法公差が例えば±
0.1となっているような場合、焼入れ後に発生する反り
のため要求公差を維持できないことがある。このような
場合、研磨加工など追加工によって修正できることもあ
るが、溝の端面振れ規格に厳しい要求(例えば、0.15以
下)がある場合や溝の端面からの幅寸法公差に厳しい要
求(例えば、±0.1)がある場合等では、浸炭・焼入れ
した後では溝加工などの切削加工はできない。また、追
加工にはコストも多分にかかるので、焼入れ後の変形を
なるべく抑えることができればコスト的及び工程的な効
果が大きい。本発明の各実施例よれば、このような高い
平面度の要求にも応えられる。
【0013】尚、上記各実施例では、ワークを円環状と
したが、必ずしも円環状でなく、例えばその他の異形の
形状とすることも可能である。また、ベースは必ずしも
環状でなくでもよく、例えば円盤状や多角形状に形成す
ることもできる。
【0014】
【発明の効果】以上説明した本発明のワークの炉内配置
方法によれば、以下のような効果が得られる。窒化珪素
等からなる平面度の高いセラミック製のベース上に、ワ
ークを載置して熱処理をするので、反りがなく平面度の
高いワークが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例のワークの炉内配置方法で
あり、ベース上に載置されたワークの軸方向断面図であ
る。
【図2】本発明の第2施例のワークの炉内配置方法であ
り、ベース上に載置されたワークの軸方向断面図であ
る。
【図3】本発明の各実施例が適用できる外輪の軸方向部
分断面図である。
【図4】従来のワークの炉内配置方法であり、ベース上
に載置されたワークの軸方向断面図である。
【図5】従来のワークの他の炉内配置方法であり、棒体
に吊されたワークの斜視図である。
【図6】従来のワークの更に他の炉内配置方法であり、
ベース上に載置されたワークの軸方向断面図である。
【符号の説明】
1・・・ワーク 2・・・ベース 3・・・炉床
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹田 文彦 長野県松本市大字笹賀5652番地118 株式 会社中信高周波内 Fターム(参考) 4K034 AA05 BA02 BA10 CA05 GA07 4K055 AA06 HA07 HA14 HA18 HA19 HA27

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ほぼ環状のワークを浸炭及び焼入れ加工
    などの熱処理のため炉内に配置する方法であって、前記
    ワークの軸方向端面がセラミックからなるベース上に載
    置されることを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の方法において、前記ワ
    ークは、外輪と、前記外輪と相対回転自在に配置される
    内輪と、前記外輪と前記内輪との間に配置されトルクを
    伝達するトルク伝達部材とからなるワンウェイクラッチ
    の外輪または内輪であることを特徴とする方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の方法におい
    て、1つの前記ワークが、1つの前記ベース上に載置さ
    れることを特徴とする方法。
  4. 【請求項4】 請求項1または2に記載の方法におい
    て、1つの前記ベース上に複数の前記ワークが積層され
    ることを特徴とする方法。
  5. 【請求項5】 請求項1−4のいずれか1項に記載の方
    法において、前記ベースは、環状であることを特徴とす
    る方法。
  6. 【請求項6】 請求項1−5のいずれか1項に記載の方
    法において、前記セラミックは、窒化珪素からなること
    を特徴とする方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002040223A (ja) * 2000-07-24 2002-02-06 Toray Ind Inc 被加熱体保持部材およびそれを用いた加熱炉

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