JP2000119602A - 線材の繊維状被覆の固定用材料及び固定方法 - Google Patents
線材の繊維状被覆の固定用材料及び固定方法Info
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- JP2000119602A JP2000119602A JP10309524A JP30952498A JP2000119602A JP 2000119602 A JP2000119602 A JP 2000119602A JP 10309524 A JP10309524 A JP 10309524A JP 30952498 A JP30952498 A JP 30952498A JP 2000119602 A JP2000119602 A JP 2000119602A
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- fixing material
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 線材の繊維状被膜を大量に、しかも簡単に効
率良く固定できる固定用材料を提供すること。 【解決手段】 光重合性化合物例えばアクリレート、分
子中にエポキシ基,ビニルエーテル基等を有する化合物
と光開始剤を含有し、粘度が5〜20cpである線材の
繊維状被覆の固定用材料。
率良く固定できる固定用材料を提供すること。 【解決手段】 光重合性化合物例えばアクリレート、分
子中にエポキシ基,ビニルエーテル基等を有する化合物
と光開始剤を含有し、粘度が5〜20cpである線材の
繊維状被覆の固定用材料。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電線、光ファイバー等
の線材に使用される被覆材料のうちの繊維状被覆を固定
するための材料及びその固定方法に関する。
の線材に使用される被覆材料のうちの繊維状被覆を固定
するための材料及びその固定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に電線は、銅やアルミニウム、及び
これらの合金からなる導体の周囲に電気絶縁と物理的、
化学的な保護のために被覆を施してある。この被覆材料
としては、電気絶縁紙、油性エナメル、合成樹脂例えば
ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリアミド樹脂(ナイ
ロン)、ポリエステル、ポリイミド、フッ素樹脂、ゴ
ム、シリコーン樹脂等が使用されている。更にこれらと
組み合わせて繊維状の被覆材料が使われる場合がある。
この繊維状被覆材料には、絶縁性、耐熱性、引張強さ、
耐磨耗性、耐化学薬品性、防食性、耐油性、美装性等の
機能が期待され、被覆材料としては、ジュート、綿糸、
絹糸等の天然繊維、ポリアミド系、ポリエステル系、ポ
リ塩化ビニル系の合成繊維、ガラス繊維、アルミナ繊維
等が使用されている。また、最近通信分野で広く使用さ
れてきた光ファイバーにも、主に引張強度(抗張力)を
増すためにアラミド繊維が使用されている。
これらの合金からなる導体の周囲に電気絶縁と物理的、
化学的な保護のために被覆を施してある。この被覆材料
としては、電気絶縁紙、油性エナメル、合成樹脂例えば
ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリアミド樹脂(ナイ
ロン)、ポリエステル、ポリイミド、フッ素樹脂、ゴ
ム、シリコーン樹脂等が使用されている。更にこれらと
組み合わせて繊維状の被覆材料が使われる場合がある。
この繊維状被覆材料には、絶縁性、耐熱性、引張強さ、
耐磨耗性、耐化学薬品性、防食性、耐油性、美装性等の
機能が期待され、被覆材料としては、ジュート、綿糸、
絹糸等の天然繊維、ポリアミド系、ポリエステル系、ポ
リ塩化ビニル系の合成繊維、ガラス繊維、アルミナ繊維
等が使用されている。また、最近通信分野で広く使用さ
れてきた光ファイバーにも、主に引張強度(抗張力)を
増すためにアラミド繊維が使用されている。
【0003】通常電線や光ファイバーでは、導体や光フ
ァイバー素線上にまず合成樹脂製の被覆が施され、その
上に繊維状被覆材料が設けられる。更にこの繊維状被覆
の上にまた合成樹脂製の被覆が設けられることもある。
また電気炬燵のコードのように、美装性の繊維状被覆が
表面に配置される場合もある。なおこのような繊維状材
料を設ける方法としては、導体の長手方向に対して直角
方向に螺旋状に巻き付ける方法(横巻)や、袋を編む要
領で編み上げて行く方法(編組)等が使われている。こ
のような被覆を有する電線や光ファイバーは、極めて長
い線材として、ロール状に巻き取られながら製造され、
装置や部品、コネクタと接続して使用される。この際に
線材を所定の長さで切断して被覆を一部除去することが
必要となる。しかし繊維状被覆は単に巻いたり編んだり
してあるだけなので、材質によっては切り口からほどけ
て毛羽立つ場合があり、装置、部品、コネクタ等との接
続時にはこれを素早く処理することが求められる。特に
工場で大量に部品やコネクタを線材と接続する場合は、
作業効率の点からも繊維状被覆の末端処理は重要な問題
である。また切断後一度ほぐした繊維状被覆を所定の形
状、例えば折り返して固定することが必要な場合もあ
る。
ァイバー素線上にまず合成樹脂製の被覆が施され、その
上に繊維状被覆材料が設けられる。更にこの繊維状被覆
の上にまた合成樹脂製の被覆が設けられることもある。
また電気炬燵のコードのように、美装性の繊維状被覆が
表面に配置される場合もある。なおこのような繊維状材
料を設ける方法としては、導体の長手方向に対して直角
方向に螺旋状に巻き付ける方法(横巻)や、袋を編む要
領で編み上げて行く方法(編組)等が使われている。こ
のような被覆を有する電線や光ファイバーは、極めて長
い線材として、ロール状に巻き取られながら製造され、
装置や部品、コネクタと接続して使用される。この際に
線材を所定の長さで切断して被覆を一部除去することが
必要となる。しかし繊維状被覆は単に巻いたり編んだり
してあるだけなので、材質によっては切り口からほどけ
て毛羽立つ場合があり、装置、部品、コネクタ等との接
続時にはこれを素早く処理することが求められる。特に
工場で大量に部品やコネクタを線材と接続する場合は、
作業効率の点からも繊維状被覆の末端処理は重要な問題
である。また切断後一度ほぐした繊維状被覆を所定の形
状、例えば折り返して固定することが必要な場合もあ
る。
【0004】上記の毛羽立ち防止には、繊維状被覆全体
に接着剤を含浸する方法があるが、これは線材の柔軟性
を損ないコスト的にも不利であり、また耐熱性を要求さ
れる場合は接着剤を全体に使用すること自体が問題とな
る。繊維状被覆の毛羽立ち防止や一定形状での固定のた
め、粘着テープを巻き付けたり、貼り付けたりする方法
もあるが、これらの方法ではテープの分だけ厚くなり、
耐熱性に劣り、作業性も低下する。更に水系や溶剤系の
接着剤やシアノアクリレート系の瞬間接着剤を使用する
方法もある。しかし前者の方法は加熱工程が必要である
ばかりでなく、揮発する有機溶剤により作業環境が悪く
なる。また後者の方法は瞬間接着剤の使用環境の温湿度
が変動すれば、硬化が同一時間内に完了しなくなるとい
う問題がある。このように線材の繊維状被覆を効率良
く、しかも大量に固定する方法はこれまで知られていな
かった。
に接着剤を含浸する方法があるが、これは線材の柔軟性
を損ないコスト的にも不利であり、また耐熱性を要求さ
れる場合は接着剤を全体に使用すること自体が問題とな
る。繊維状被覆の毛羽立ち防止や一定形状での固定のた
め、粘着テープを巻き付けたり、貼り付けたりする方法
もあるが、これらの方法ではテープの分だけ厚くなり、
耐熱性に劣り、作業性も低下する。更に水系や溶剤系の
接着剤やシアノアクリレート系の瞬間接着剤を使用する
方法もある。しかし前者の方法は加熱工程が必要である
ばかりでなく、揮発する有機溶剤により作業環境が悪く
なる。また後者の方法は瞬間接着剤の使用環境の温湿度
が変動すれば、硬化が同一時間内に完了しなくなるとい
う問題がある。このように線材の繊維状被覆を効率良
く、しかも大量に固定する方法はこれまで知られていな
かった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
の問題点を解決し、線材の繊維状被覆を簡便に効率良く
固定出来、工場での自動化ラインにも適用可能な材料及
び方法を提供することである。
の問題点を解決し、線材の繊維状被覆を簡便に効率良く
固定出来、工場での自動化ラインにも適用可能な材料及
び方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、光重合性化合
物と光開始剤とを少なくとも含有し、5〜200cpの
粘度で実質的に溶剤を含まないことを特徴とする線材の
繊維状被覆の固定用材料である。本発明の固定用材料は
着色剤を含有していることが好ましく、また、本発明に
使用される光重合性化合物としてはビニルエーテル化合
物が好ましい。また、本発明の第1の固定方法は被覆の
少なくとも一部に繊維状の被覆を有する線材において、
該繊維状の被覆を所定の形状に保持する工程と、該所定
の形状に保持された繊維状の被覆に固定用材料を付着さ
せる工程と、該固定用材料を光硬化させる工程とを少な
くとも含むことを特徴とする線材被覆の固定方法であ
る。さらに、本発明の第2の固定方法は被覆の少なくと
も一部に繊維状の被覆を有する線材において、該繊維状
の被覆に固定用材料を付着させる工程と、該固定用材料
を光硬化させる工程と、該固定用材料の付着部分かその
近傍で線材を切断する工程を少なくとも含むことを特徴
とする線材被覆の固定方法である。
物と光開始剤とを少なくとも含有し、5〜200cpの
粘度で実質的に溶剤を含まないことを特徴とする線材の
繊維状被覆の固定用材料である。本発明の固定用材料は
着色剤を含有していることが好ましく、また、本発明に
使用される光重合性化合物としてはビニルエーテル化合
物が好ましい。また、本発明の第1の固定方法は被覆の
少なくとも一部に繊維状の被覆を有する線材において、
該繊維状の被覆を所定の形状に保持する工程と、該所定
の形状に保持された繊維状の被覆に固定用材料を付着さ
せる工程と、該固定用材料を光硬化させる工程とを少な
くとも含むことを特徴とする線材被覆の固定方法であ
る。さらに、本発明の第2の固定方法は被覆の少なくと
も一部に繊維状の被覆を有する線材において、該繊維状
の被覆に固定用材料を付着させる工程と、該固定用材料
を光硬化させる工程と、該固定用材料の付着部分かその
近傍で線材を切断する工程を少なくとも含むことを特徴
とする線材被覆の固定方法である。
【0007】本発明に使用される光重合性化合物は、光
開始剤の存在下、紫外線または可視光線を照射すること
により重合・固化する化合物を意味し、具体的にはラジ
カル重合性化合物とカチオン重合性化合物が挙げられ
る。ラジカル重合性化合物は、主に分子中に1個以上の
不飽和二重結合を有するものであり、主にアクリレート
が使用される。アクリレートとしては、2−エチルヘキ
シルアクリレート、イソアミルアクリレート、ラウリル
アクリレート、ステアリルアクリレート、ブトキシエチ
ルアクリレート、エトキシジエチレングリコールアクリ
レート、メトキシトリエチレングリコールアクリレー
ト、メトキシポリエチレングリコールアクリレート、メ
トキシジプロピレングリコールアクリレート、フェノキ
シエチルアクリレート、フェノキシポリエチレングリコ
ールアクリレート、ノニルフェノールエチレンオキサイ
ド付加物アクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリ
レート、イソノルボルニルアクリレート、2−ヒドロキ
シエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリ
レート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアク
リレート、2−アクリロイロキシエチルコハク酸、2−
アクリロイロキシフタル酸、2−アクリロイロキシエチ
ル−2−ヒドロキシエチルフタル酸、ジシクロペンテニ
ルアクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチルアク
リレート等のモノアクリレート化合物、トリエチレング
リコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジア
クリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、
トリプロピレングリコールジアクリレート、ポリプロピ
レングリコールジアクリレート、1,3−ブタンジオー
ルジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレ
ート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,
9−ノナンジオールジアクリレート、ジメチロールトリ
シクロデカンジアクリレート、ビスフェノールAのエチ
レンオキサイド付加物ジアクリレート、ビスフェノール
Aのプロピレンオキサイド付加物ジアクリレート等のジ
アクリレート化合物、トリメチロールプロパントリアク
リレート、エチレンオキサイド変性トリメチロールプロ
パントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアク
リレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、
ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ジペン
タエリスリトールヘキサアクリレート等の3官能以上の
アクリレート化合物等のモノマー類と、エポキシアクリ
レート、ウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレ
ート、ポリエーテルアクリレート、ポリブタジエンアク
リレート、シリコーンアクリレート等の名称で呼ばれる
アクリルオリゴマーが挙げられる。これらの化合物は単
独で用いてもよく、複数混合して用いてもよい。また上
記の如き各種アクリレート化合物のメタクリレートも使
用可能である。なお、一般的にはメタクリレートよりも
アクリレートの方が光重合速度が速いので好ましい。
開始剤の存在下、紫外線または可視光線を照射すること
により重合・固化する化合物を意味し、具体的にはラジ
カル重合性化合物とカチオン重合性化合物が挙げられ
る。ラジカル重合性化合物は、主に分子中に1個以上の
不飽和二重結合を有するものであり、主にアクリレート
が使用される。アクリレートとしては、2−エチルヘキ
シルアクリレート、イソアミルアクリレート、ラウリル
アクリレート、ステアリルアクリレート、ブトキシエチ
ルアクリレート、エトキシジエチレングリコールアクリ
レート、メトキシトリエチレングリコールアクリレー
ト、メトキシポリエチレングリコールアクリレート、メ
トキシジプロピレングリコールアクリレート、フェノキ
シエチルアクリレート、フェノキシポリエチレングリコ
ールアクリレート、ノニルフェノールエチレンオキサイ
ド付加物アクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリ
レート、イソノルボルニルアクリレート、2−ヒドロキ
シエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリ
レート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアク
リレート、2−アクリロイロキシエチルコハク酸、2−
アクリロイロキシフタル酸、2−アクリロイロキシエチ
ル−2−ヒドロキシエチルフタル酸、ジシクロペンテニ
ルアクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチルアク
リレート等のモノアクリレート化合物、トリエチレング
リコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジア
クリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、
トリプロピレングリコールジアクリレート、ポリプロピ
レングリコールジアクリレート、1,3−ブタンジオー
ルジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレ
ート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,
9−ノナンジオールジアクリレート、ジメチロールトリ
シクロデカンジアクリレート、ビスフェノールAのエチ
レンオキサイド付加物ジアクリレート、ビスフェノール
Aのプロピレンオキサイド付加物ジアクリレート等のジ
アクリレート化合物、トリメチロールプロパントリアク
リレート、エチレンオキサイド変性トリメチロールプロ
パントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアク
リレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、
ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ジペン
タエリスリトールヘキサアクリレート等の3官能以上の
アクリレート化合物等のモノマー類と、エポキシアクリ
レート、ウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレ
ート、ポリエーテルアクリレート、ポリブタジエンアク
リレート、シリコーンアクリレート等の名称で呼ばれる
アクリルオリゴマーが挙げられる。これらの化合物は単
独で用いてもよく、複数混合して用いてもよい。また上
記の如き各種アクリレート化合物のメタクリレートも使
用可能である。なお、一般的にはメタクリレートよりも
アクリレートの方が光重合速度が速いので好ましい。
【0008】カチオン重合性化合物としては、分子中に
エポキシ基、ビニルエーテル基またはオキセタン基を有
する化合物が使用出来る。エポキシ基を有する化合物と
しては、2−エチルヘキシルジグリコールグリシジルエ
ーテル、高級アルコールのグリシジルエーテル等のモノ
グリシジルエーテル類、ビフェニルのグリシジルエーテ
ル、ビスフェノールA、水添ビスフェノールA、ビスフ
ェノールF、ビスフェノールAD、ビスフェノールS、
テトラメチルビスフェノールA、テトラメチルビスフェ
ノールF、テトラクロロビスフェノールA、テトラブロ
モビスフェノールA等のビスフェノール類のジグリシジ
ルエーテル類、フェノールノボラック、クレゾールノボ
ラック、ブロム化フェノールノボラック、オルトクレゾ
ールノボラック等のノボラック樹脂のポリグリシジルエ
ーテル類、エチレングリコール、ポリエチレングリコー
ル、ポリプロピレングリコール、ブタンジオール、1,
6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、トリ
メチロールプロパン、1,4−シクロヘキサンジメタノ
ール、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、
ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物等のア
ルキレングリコール類のジグリシジルエーテル類、ヘキ
サヒドロフタル酸のグリシジルエステルやダイマー酸の
ジグリシジルエステル等のグリシジルエステル類が挙げ
られる。
エポキシ基、ビニルエーテル基またはオキセタン基を有
する化合物が使用出来る。エポキシ基を有する化合物と
しては、2−エチルヘキシルジグリコールグリシジルエ
ーテル、高級アルコールのグリシジルエーテル等のモノ
グリシジルエーテル類、ビフェニルのグリシジルエーテ
ル、ビスフェノールA、水添ビスフェノールA、ビスフ
ェノールF、ビスフェノールAD、ビスフェノールS、
テトラメチルビスフェノールA、テトラメチルビスフェ
ノールF、テトラクロロビスフェノールA、テトラブロ
モビスフェノールA等のビスフェノール類のジグリシジ
ルエーテル類、フェノールノボラック、クレゾールノボ
ラック、ブロム化フェノールノボラック、オルトクレゾ
ールノボラック等のノボラック樹脂のポリグリシジルエ
ーテル類、エチレングリコール、ポリエチレングリコー
ル、ポリプロピレングリコール、ブタンジオール、1,
6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、トリ
メチロールプロパン、1,4−シクロヘキサンジメタノ
ール、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、
ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物等のア
ルキレングリコール類のジグリシジルエーテル類、ヘキ
サヒドロフタル酸のグリシジルエステルやダイマー酸の
ジグリシジルエステル等のグリシジルエステル類が挙げ
られる。
【0009】更に、3,4−エポキシシクロヘキシルメ
チル−3′,4′−エポキシシクロヘキサンカルボキシ
レート、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル−5,
5−スピロ−3,4−エポキシ)シクロヘキサン−メタ
−ジオキサン、ジ(3,4−エポキシシクロヘキシルメ
チル)アジペート、ジ(3,4−エポキシ−6−メチル
シクロヘキシルメチル)アジペート、3,4−エポキシ
−6−メチルシクロヘキシル−3′,4′−エポキシ−
6′−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、メチレ
ンビス(3,4−エポキシシクロヘキサン)、ジシクロ
ペンタジエンジエポキシド、エチレングリコールのジ
(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)エーテル、
エチレンビス(3,4−エポキシシクロヘキサンカルボ
キシレート)ラクトン変性3,4−エポキシシクロヘキ
シルメチル−3′,4′−エポキシシクロヘキサンカル
ボキシレート、テトラ(3,4−エポキシシクロヘキシ
ルメチル)ブタンテトラカルボキシレート、ジ(3,4
−エポキシシクロヘキシルメチル)−4,5−エポキシ
テトラヒドロフタレート等の脂環式エポキシ化合物も挙
げられるが、これらに限定されるものではない。
チル−3′,4′−エポキシシクロヘキサンカルボキシ
レート、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル−5,
5−スピロ−3,4−エポキシ)シクロヘキサン−メタ
−ジオキサン、ジ(3,4−エポキシシクロヘキシルメ
チル)アジペート、ジ(3,4−エポキシ−6−メチル
シクロヘキシルメチル)アジペート、3,4−エポキシ
−6−メチルシクロヘキシル−3′,4′−エポキシ−
6′−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、メチレ
ンビス(3,4−エポキシシクロヘキサン)、ジシクロ
ペンタジエンジエポキシド、エチレングリコールのジ
(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)エーテル、
エチレンビス(3,4−エポキシシクロヘキサンカルボ
キシレート)ラクトン変性3,4−エポキシシクロヘキ
シルメチル−3′,4′−エポキシシクロヘキサンカル
ボキシレート、テトラ(3,4−エポキシシクロヘキシ
ルメチル)ブタンテトラカルボキシレート、ジ(3,4
−エポキシシクロヘキシルメチル)−4,5−エポキシ
テトラヒドロフタレート等の脂環式エポキシ化合物も挙
げられるが、これらに限定されるものではない。
【0010】ビニルエーテル基を有する化合物として
は、例えばジエチレングリコールジビニルエーテル、ト
リエチレングリコールジビニルエーテル、ブタンジオー
ルジビニルエーテル、ヘキサンジオールジビニルエーテ
ル、シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、ヒ
ドロキシブチルビニルエーテル、エチルビニルエーテ
ル、ドデシルビニルエーテル、トリメチロールプロパン
トリビニルエーテル、プロペニルエーテルプロピレンカ
ーボネート等が挙げられるが、これらに限定されるもの
ではない。またオキセタン基を有する化合物としては、
1,4−ビス〔(3−エチル−3−オキセタニルメトキ
シ)メチル〕ベンゼン、3−エチル−3−(ヒドロキシ
メチル)オキセタン等が使用できる。これらのカチオン
重合性化合物は単独で用いてもよく、複数混合して用い
てもよい。
は、例えばジエチレングリコールジビニルエーテル、ト
リエチレングリコールジビニルエーテル、ブタンジオー
ルジビニルエーテル、ヘキサンジオールジビニルエーテ
ル、シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、ヒ
ドロキシブチルビニルエーテル、エチルビニルエーテ
ル、ドデシルビニルエーテル、トリメチロールプロパン
トリビニルエーテル、プロペニルエーテルプロピレンカ
ーボネート等が挙げられるが、これらに限定されるもの
ではない。またオキセタン基を有する化合物としては、
1,4−ビス〔(3−エチル−3−オキセタニルメトキ
シ)メチル〕ベンゼン、3−エチル−3−(ヒドロキシ
メチル)オキセタン等が使用できる。これらのカチオン
重合性化合物は単独で用いてもよく、複数混合して用い
てもよい。
【0011】ラジカル重合性化合物を重合させることの
出来る光開始剤としては、ベンゾフェノン、ベンジル、
ミヒラーズケトン、2−クロロチオキサントン、2,4
−ジエチルチオキサントン、ベンゾインエチルエーテ
ル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソ
ブチルエーテル、2,2−ジエトキシアセトフェノン、
ベンジルジメチルケタール、2,2−ジメトキシ−1,
2−ジフェニルエタン−1−オン、2−ヒドロキシ−2
−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒド
ロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1
−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルフォリノ
プロパン−1−オン、1−〔4−(2−ヒドロキシエト
キシ)−フェニル〕−2−ヒドロキシ−2−メチル−1
−プロパン−1−オン、ビス(シクロペンタジエニル)
−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(ピル−1−イル)
チタニウム、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−
(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、2,
4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィン
オキサイド等が挙げられる。これらの化合物は単独で用
いてもよく、複数混合して用いてもよい。
出来る光開始剤としては、ベンゾフェノン、ベンジル、
ミヒラーズケトン、2−クロロチオキサントン、2,4
−ジエチルチオキサントン、ベンゾインエチルエーテ
ル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソ
ブチルエーテル、2,2−ジエトキシアセトフェノン、
ベンジルジメチルケタール、2,2−ジメトキシ−1,
2−ジフェニルエタン−1−オン、2−ヒドロキシ−2
−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒド
ロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1
−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルフォリノ
プロパン−1−オン、1−〔4−(2−ヒドロキシエト
キシ)−フェニル〕−2−ヒドロキシ−2−メチル−1
−プロパン−1−オン、ビス(シクロペンタジエニル)
−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(ピル−1−イル)
チタニウム、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−
(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、2,
4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィン
オキサイド等が挙げられる。これらの化合物は単独で用
いてもよく、複数混合して用いてもよい。
【0012】またカチオン重合性の光開始剤は光照射に
よって酸を発生させ、この発生した酸によりカチオン重
合性化合物を重合させることが出来る化合物であり、一
般的にはオニウム塩、メタロセン錯体が用いられる。オ
ニウム塩としては、ジアゾニウム塩、スルホニウム塩、
ヨードニウム塩、ホスホニウム塩、セレニウム塩等が使
用され、これらの対イオンには、BF4 - 、PF6 - 、
AsF6 - 、SbF6 - 等のアニオンが用いられる。具
体例としては、4−クロロベンゼンジアゾニウムヘキサ
フルオロホスフェート、トリフェニルスルホニウムヘキ
サフルオロアンチモネート、トリフェニルスルホニウム
ヘキサフルオロホスフェート、(4−フェニルチオフェ
ニル)ジフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモ
ネート、(4−フェニルチオフェニル)ジフェニルスル
ホニウムヘキサフルオロホスフェート、ビス〔4−(ジ
フェニルスルホニル)フェニル〕スルフィド−ビス−ヘ
キサフルオロアンチモネート、ビス〔4−(ジフェニル
スルホニル)フェニル〕スルフィド−ビス−ヘキサフル
オロホスフェート、(4−メトキシフェニル)ジフェニ
ルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、(4−
メトキシフェニル)フェニルヨードニウムヘキサフルオ
ロアンチモネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨ
ードニウムヘキサフルオロホスフェート、ベンジルトリ
フェニルホスホニウムヘキサフルオロアンチモネート、
トリフェニルセレニウムヘキサフルオロホスフェート、
(η5 −イソプロピルベンゼン)(η5 −シクロペンタ
ジエニル)鉄(II)ヘキサフルオロホスフェート等が挙
げられるが、これらに限定されるものではない。またこ
れらの化合物は単独で用いてもよく、複数混合して用い
てもよい。
よって酸を発生させ、この発生した酸によりカチオン重
合性化合物を重合させることが出来る化合物であり、一
般的にはオニウム塩、メタロセン錯体が用いられる。オ
ニウム塩としては、ジアゾニウム塩、スルホニウム塩、
ヨードニウム塩、ホスホニウム塩、セレニウム塩等が使
用され、これらの対イオンには、BF4 - 、PF6 - 、
AsF6 - 、SbF6 - 等のアニオンが用いられる。具
体例としては、4−クロロベンゼンジアゾニウムヘキサ
フルオロホスフェート、トリフェニルスルホニウムヘキ
サフルオロアンチモネート、トリフェニルスルホニウム
ヘキサフルオロホスフェート、(4−フェニルチオフェ
ニル)ジフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモ
ネート、(4−フェニルチオフェニル)ジフェニルスル
ホニウムヘキサフルオロホスフェート、ビス〔4−(ジ
フェニルスルホニル)フェニル〕スルフィド−ビス−ヘ
キサフルオロアンチモネート、ビス〔4−(ジフェニル
スルホニル)フェニル〕スルフィド−ビス−ヘキサフル
オロホスフェート、(4−メトキシフェニル)ジフェニ
ルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、(4−
メトキシフェニル)フェニルヨードニウムヘキサフルオ
ロアンチモネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨ
ードニウムヘキサフルオロホスフェート、ベンジルトリ
フェニルホスホニウムヘキサフルオロアンチモネート、
トリフェニルセレニウムヘキサフルオロホスフェート、
(η5 −イソプロピルベンゼン)(η5 −シクロペンタ
ジエニル)鉄(II)ヘキサフルオロホスフェート等が挙
げられるが、これらに限定されるものではない。またこ
れらの化合物は単独で用いてもよく、複数混合して用い
てもよい。
【0013】光開始剤の配合量は、光重合性化合物10
0重量部に対して、通常は0.01〜10重量部、好ま
しくは0.1〜7重量部、より好ましくは0.1〜5重
量部である。光開始剤の配合量が0.01重量部未満で
は光硬化性が低下し、10重量部を越えると表面だけが
硬化して内部の硬化性が低下することがある。光開始剤
は光重合性化合物中に溶解して使用されるが、溶解性が
低い場合は予め光開始剤を溶剤に高濃度に溶解させて使
用してもよい。この場合、固定用材料中に含まれる溶剤
は極少量(例えば2%以下)となるようにすることが好
ましい。このような溶剤としては、光硬化性であること
が好ましく、例えば炭酸プロピレン、γ−ブチロラクト
ン等が挙げられる。また、光重合性を向上させるために
公知の染料や増感剤を添加してもよい。さらに光重合性
化合物を加熱により硬化させることの出来る熱硬化開始
剤を光開始剤と共に併用してもよい。
0重量部に対して、通常は0.01〜10重量部、好ま
しくは0.1〜7重量部、より好ましくは0.1〜5重
量部である。光開始剤の配合量が0.01重量部未満で
は光硬化性が低下し、10重量部を越えると表面だけが
硬化して内部の硬化性が低下することがある。光開始剤
は光重合性化合物中に溶解して使用されるが、溶解性が
低い場合は予め光開始剤を溶剤に高濃度に溶解させて使
用してもよい。この場合、固定用材料中に含まれる溶剤
は極少量(例えば2%以下)となるようにすることが好
ましい。このような溶剤としては、光硬化性であること
が好ましく、例えば炭酸プロピレン、γ−ブチロラクト
ン等が挙げられる。また、光重合性を向上させるために
公知の染料や増感剤を添加してもよい。さらに光重合性
化合物を加熱により硬化させることの出来る熱硬化開始
剤を光開始剤と共に併用してもよい。
【0014】本発明の固定用材料は、光開始剤を含む組
成物が液状であり、その25℃における粘度が5〜20
0cp、好ましくは5〜150cp、より好ましくは7
〜80cpである。粘度が5cp未満では繊維状被覆へ
のしみ込み量が多く不経済であるばかりでなく、固定用
材料が線材の長さ方向にも浸透していき固定すべき範囲
を限定できなくなる。またしみ込みが多く表面の被膜形
成能が劣るため繊維状被覆の固定が不十分となる。一
方、粘度が200cpを越えると固定用材料が回り込ま
ないため、線材の全周に塗工しなければならず作業効率
が低下する。また繊維状被覆へのしみ込みも悪いため、
液の厚みが不必要に厚くなり光硬化性が低下するだけで
なく、使用量が増すために不経済である。本発明におい
ては上記のような粘度に調整するには、光重合性化合物
と光開始剤の種類を適宜選択することにより、固定用材
料の粘度を5〜200cpの範囲に調整することができ
る。また、粘度の異なる2種以上の光重合性化合物を使
用したり、ラジカル重合性のものとカチオン重合性のも
のを混合使用することにより粘度を調整することもでき
る。一般にはラジカル重合性の官能基数の少ないアクリ
レートが、カチオン重合性のエポキシ化合物よりも粘度
が低い点で好ましい。また、前述のビニルエーテル化合
物は、酸素障害を受けることが極めて少なく、硬化速度
が極めて速い点で好ましい。なおビニルエーテル化合物
は、一般にカチオン重合性であるが、アクリレートと組
み合わせることによりラジカル重合も可能である。
成物が液状であり、その25℃における粘度が5〜20
0cp、好ましくは5〜150cp、より好ましくは7
〜80cpである。粘度が5cp未満では繊維状被覆へ
のしみ込み量が多く不経済であるばかりでなく、固定用
材料が線材の長さ方向にも浸透していき固定すべき範囲
を限定できなくなる。またしみ込みが多く表面の被膜形
成能が劣るため繊維状被覆の固定が不十分となる。一
方、粘度が200cpを越えると固定用材料が回り込ま
ないため、線材の全周に塗工しなければならず作業効率
が低下する。また繊維状被覆へのしみ込みも悪いため、
液の厚みが不必要に厚くなり光硬化性が低下するだけで
なく、使用量が増すために不経済である。本発明におい
ては上記のような粘度に調整するには、光重合性化合物
と光開始剤の種類を適宜選択することにより、固定用材
料の粘度を5〜200cpの範囲に調整することができ
る。また、粘度の異なる2種以上の光重合性化合物を使
用したり、ラジカル重合性のものとカチオン重合性のも
のを混合使用することにより粘度を調整することもでき
る。一般にはラジカル重合性の官能基数の少ないアクリ
レートが、カチオン重合性のエポキシ化合物よりも粘度
が低い点で好ましい。また、前述のビニルエーテル化合
物は、酸素障害を受けることが極めて少なく、硬化速度
が極めて速い点で好ましい。なおビニルエーテル化合物
は、一般にカチオン重合性であるが、アクリレートと組
み合わせることによりラジカル重合も可能である。
【0015】本発明の固定用材料は、着色剤を含有して
いることが好ましい。光重合性化合物と光開始剤からな
る固定用材料は無色か淡色であるため、塗布位置が判別
し難いという欠点を着色剤により改善できる。この着色
は、肉眼で判別できるだけでなく、センサーで読み取る
ことにより自動化ラインでも有効に活用できるものであ
る。着色剤としては、例えばウルトラマリンブルー、ベ
ルリンブルー、チタニウムイエロー、モリブデン赤、ギ
ネー緑、コバルトブルー、カーボンブラック等の無機着
色顔料、シアニン色素、メロシアニン色素、ローダシア
ニン色素、オキソノール色素、スチリル色素、ナフトー
ル染料、アントラキノン染料、イソインドリノン、キナ
クリドン、ジオキサジンバイオレット、ペリノンオレン
ジ、ペリレンスカーレット、フタロシアニン、パーマネ
ントレッド、ベンジジンイエロー、ブリリアントファス
トスカーレット等の染料及び有機顔料が挙げられるがこ
れらに限定されるものではない。
いることが好ましい。光重合性化合物と光開始剤からな
る固定用材料は無色か淡色であるため、塗布位置が判別
し難いという欠点を着色剤により改善できる。この着色
は、肉眼で判別できるだけでなく、センサーで読み取る
ことにより自動化ラインでも有効に活用できるものであ
る。着色剤としては、例えばウルトラマリンブルー、ベ
ルリンブルー、チタニウムイエロー、モリブデン赤、ギ
ネー緑、コバルトブルー、カーボンブラック等の無機着
色顔料、シアニン色素、メロシアニン色素、ローダシア
ニン色素、オキソノール色素、スチリル色素、ナフトー
ル染料、アントラキノン染料、イソインドリノン、キナ
クリドン、ジオキサジンバイオレット、ペリノンオレン
ジ、ペリレンスカーレット、フタロシアニン、パーマネ
ントレッド、ベンジジンイエロー、ブリリアントファス
トスカーレット等の染料及び有機顔料が挙げられるがこ
れらに限定されるものではない。
【0016】また固定用材料が光照射により重合硬化す
るに従い着色してくるような染料を使用することによ
り、硬化状態を同時に観測することもできる。前述の光
開始剤が光照射を受けて発生するラジカルやカチオンの
作用により発色するものとしては、ロイコクリスタルバ
イオレット、ロイコマラカイトグリーン、ロイコメチレ
ンブルー等のロイコベース、3−ジエチルアミノ−7−
クロロフルオラン、3−メチルアミノ−6−クロロフル
オラン、3−ジメチルアミノ−6−メトキシフルオラ
ン、3−シクロヘキシルアミノ−6−クロロフルオラ
ン、3−ジエチルアミノ−6−アミノフルオラン、3−
ジエチルアミノ−7−ジベンジルアミノフルオラン、3
−ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロロフルオラ
ン、3−(N−テトラハイドロフルフリル−N−エチ
ル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン等の
フルオラン化合物、ビス(4−ジエチルアミノ−2−メ
チルフェニル)フェニルメタン、トリス(4−ジエチル
アミノ−2−メチルフェニル)メタン、ビス(4−ジメ
チルアミノ−2−メトキシフェニル)フェニルメタン、
ビス(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)(4
−ジエチルアミノフェニル)メタン、ビス(4−ジベン
ジルアミノ−2−メチルフェニル)フェニルメタン等の
ポリアリールアルカン化合物、1−フェニル−3−(p
−ジエチルアミノ)スチリル−5−(p−ジエチルアミ
ノ)フェニルピラゾリン等のピラゾリン化合物が挙げら
れる。更にアリールアミン類、複素環式アミン類、N−
ビニル化合物、トリフェニルメタンフタリド類、フェノ
チアジン類、インドリルフタリド類、ロイコオーラミン
類、ローダミンラクタム類、ローダミンラクトン類、イ
ンドリン類、アザフタリド類等も使用できる。なお、こ
れらの着色剤はテトラブロモジメチルスルフォン、α,
α,α,−トリブロムアセトフェノン、トリクロルメチ
ルフェニルスルフォン、ヘキサブロモメチルスルフォキ
サイド等のハロゲン化合物を併用することにより着色の
速度や濃度が向上する。これらの着色剤の配合量は、光
重合性化合物100重量部に対し、0.01〜15重量
部、好ましくは0.1〜10重量部である。着色剤の配
合量がこれより少ないと着色濃度が低いために視認性に
劣り、これより多いと光重合性化合物の重合硬化が阻害
されるおそれがある。
るに従い着色してくるような染料を使用することによ
り、硬化状態を同時に観測することもできる。前述の光
開始剤が光照射を受けて発生するラジカルやカチオンの
作用により発色するものとしては、ロイコクリスタルバ
イオレット、ロイコマラカイトグリーン、ロイコメチレ
ンブルー等のロイコベース、3−ジエチルアミノ−7−
クロロフルオラン、3−メチルアミノ−6−クロロフル
オラン、3−ジメチルアミノ−6−メトキシフルオラ
ン、3−シクロヘキシルアミノ−6−クロロフルオラ
ン、3−ジエチルアミノ−6−アミノフルオラン、3−
ジエチルアミノ−7−ジベンジルアミノフルオラン、3
−ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロロフルオラ
ン、3−(N−テトラハイドロフルフリル−N−エチ
ル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン等の
フルオラン化合物、ビス(4−ジエチルアミノ−2−メ
チルフェニル)フェニルメタン、トリス(4−ジエチル
アミノ−2−メチルフェニル)メタン、ビス(4−ジメ
チルアミノ−2−メトキシフェニル)フェニルメタン、
ビス(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)(4
−ジエチルアミノフェニル)メタン、ビス(4−ジベン
ジルアミノ−2−メチルフェニル)フェニルメタン等の
ポリアリールアルカン化合物、1−フェニル−3−(p
−ジエチルアミノ)スチリル−5−(p−ジエチルアミ
ノ)フェニルピラゾリン等のピラゾリン化合物が挙げら
れる。更にアリールアミン類、複素環式アミン類、N−
ビニル化合物、トリフェニルメタンフタリド類、フェノ
チアジン類、インドリルフタリド類、ロイコオーラミン
類、ローダミンラクタム類、ローダミンラクトン類、イ
ンドリン類、アザフタリド類等も使用できる。なお、こ
れらの着色剤はテトラブロモジメチルスルフォン、α,
α,α,−トリブロムアセトフェノン、トリクロルメチ
ルフェニルスルフォン、ヘキサブロモメチルスルフォキ
サイド等のハロゲン化合物を併用することにより着色の
速度や濃度が向上する。これらの着色剤の配合量は、光
重合性化合物100重量部に対し、0.01〜15重量
部、好ましくは0.1〜10重量部である。着色剤の配
合量がこれより少ないと着色濃度が低いために視認性に
劣り、これより多いと光重合性化合物の重合硬化が阻害
されるおそれがある。
【0017】本発明の固定用材料は繊維状被覆材料や上
述の着色剤との密着性を向上させるためにシランカップ
リング剤を配合することもできる。シランカップリング
剤としては、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエ
トキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシ
ル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロ
ピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメ
チルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリ
エトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメト
キシシラン等が挙げられる。中でも、エポキシ基含有シ
ランカップリング剤を用いることが好ましい。このシラ
ンカップリング剤の配合量は、光重合性化合物100重
量部に対し、0.01〜10重量部、特に0.1〜5重
量部が好ましい。配合量がこれより少ないと密着力の向
上が認められず、これより多くすると光重合性化合物の
光重合を阻害し、また重合物の機械的強度が低下するこ
とがある。その他、本発明の固定用材料の繊維状被覆材
料への濡れ性を向上するために各種の界面活性剤を添加
することもできる。界面活性剤としては、アニオンタイ
プ、カチオンタイプ、ノニオンタイプ及び両性タイプの
いずれでもよい。
述の着色剤との密着性を向上させるためにシランカップ
リング剤を配合することもできる。シランカップリング
剤としては、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエ
トキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシ
ル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロ
ピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメ
チルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリ
エトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメト
キシシラン等が挙げられる。中でも、エポキシ基含有シ
ランカップリング剤を用いることが好ましい。このシラ
ンカップリング剤の配合量は、光重合性化合物100重
量部に対し、0.01〜10重量部、特に0.1〜5重
量部が好ましい。配合量がこれより少ないと密着力の向
上が認められず、これより多くすると光重合性化合物の
光重合を阻害し、また重合物の機械的強度が低下するこ
とがある。その他、本発明の固定用材料の繊維状被覆材
料への濡れ性を向上するために各種の界面活性剤を添加
することもできる。界面活性剤としては、アニオンタイ
プ、カチオンタイプ、ノニオンタイプ及び両性タイプの
いずれでもよい。
【0018】繊維状被覆を所定の形状に固定するために
は、本発明の第1の固定方法では、まず線材の繊維状被
覆を剥き出しにし、固定したい形状に整え保持する。こ
れは通常線材の切断部分の繊維状被覆を処理する場合に
適用される。線材の繊維状被覆を固定したい形状に保持
するには、線材の直径や目的の形状に応じて適当な冶具
例えばピンセット、ペンチ等を使用できる。短時間に大
量に処理する場合は専用の自動化設備を使って行うこと
もできる。また、第2の固定方法では切断する前に予め
繊維状被覆を固定するので、以下の工程つまり固定用材
料を付着する工程から始まることになる。次に繊維状被
覆の固定したい部分に固定用材料を滴下または塗布等に
より付着させる。そのためには、はけ塗り、デイスペン
サー、スプレー塗工、ディッピング等の方法が使用され
る。なお本発明の固定用材料は粘度を調整してあるた
め、線材が細く、固定したい部分が小さい場合は、滴下
するだけで線材の周囲に回り込むため、全周に塗布する
必要はない。次いで、光照射により固定用材料を硬化さ
せる。光照射にはキセノンランプ、メタルハライドラン
プ、高圧水銀灯、レーザー等が使用される。光照射によ
る硬化は、硬化したい部分だけに光を照射でき、発熱も
小さいため、繊維状被覆材料やその近傍にある部材の耐
熱性が低い場合でも、使用出来、また短時間に硬化でき
るという利点がある。本発明の第2の固定方法において
は、上記の如く固定用材料を硬化した後、付着硬化部分
もしくはその近傍で線材を切断すればよい。なお、近傍
とは例えば切断した所と付着硬化部分との間の繊維状被
覆を除去して電線等の芯材を露出させて他のものと接続
する様な場合に適用されることが挙げられ、この程度の
長さを意味するものである。繊維状被覆を有する線材を
切断する際に生じる繊維状被覆の毛羽立ちを防止するに
は、上記の第2の固定方法により、まず切断箇所周辺に
固定用材料を付着させ、これを硬化させてから切断すれ
ばよい。
は、本発明の第1の固定方法では、まず線材の繊維状被
覆を剥き出しにし、固定したい形状に整え保持する。こ
れは通常線材の切断部分の繊維状被覆を処理する場合に
適用される。線材の繊維状被覆を固定したい形状に保持
するには、線材の直径や目的の形状に応じて適当な冶具
例えばピンセット、ペンチ等を使用できる。短時間に大
量に処理する場合は専用の自動化設備を使って行うこと
もできる。また、第2の固定方法では切断する前に予め
繊維状被覆を固定するので、以下の工程つまり固定用材
料を付着する工程から始まることになる。次に繊維状被
覆の固定したい部分に固定用材料を滴下または塗布等に
より付着させる。そのためには、はけ塗り、デイスペン
サー、スプレー塗工、ディッピング等の方法が使用され
る。なお本発明の固定用材料は粘度を調整してあるた
め、線材が細く、固定したい部分が小さい場合は、滴下
するだけで線材の周囲に回り込むため、全周に塗布する
必要はない。次いで、光照射により固定用材料を硬化さ
せる。光照射にはキセノンランプ、メタルハライドラン
プ、高圧水銀灯、レーザー等が使用される。光照射によ
る硬化は、硬化したい部分だけに光を照射でき、発熱も
小さいため、繊維状被覆材料やその近傍にある部材の耐
熱性が低い場合でも、使用出来、また短時間に硬化でき
るという利点がある。本発明の第2の固定方法において
は、上記の如く固定用材料を硬化した後、付着硬化部分
もしくはその近傍で線材を切断すればよい。なお、近傍
とは例えば切断した所と付着硬化部分との間の繊維状被
覆を除去して電線等の芯材を露出させて他のものと接続
する様な場合に適用されることが挙げられ、この程度の
長さを意味するものである。繊維状被覆を有する線材を
切断する際に生じる繊維状被覆の毛羽立ちを防止するに
は、上記の第2の固定方法により、まず切断箇所周辺に
固定用材料を付着させ、これを硬化させてから切断すれ
ばよい。
【0019】
【実施例】以下に本発明を実施例により説明するが、本
発明はこれに限定されるものではない。なお実施例中の
「部」は「重量部」を意味する。 実施例1 3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3′,4′−
エポキシシクロヘキサンカルボキシレート70部、トリ
エチレングリコールジビニルエーテル30部及びトリフ
ェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート2部を
混合し、液状の固定用材料を調製した。この固定用材料
の粘度は40cpであった。直径0.85mmの導線
(金属線直径0.5mm)を4本束ねたものにアルミナ
繊維を編組により設けた直径2.3mmの電線に、前記
の固定用材料を15μl滴下した。滴下した固定用材料
は被覆の周囲に回り込み電線の長さ方向に約10mm広
がった。この固定用材料を施した電線に、200Wのス
ポット型高圧水銀灯により紫外線を4分岐ライトガイド
を使って四方から照射した。100mW/cm2 の照度
で5秒間照射することで硬化が完了した。この硬化部分
の中央をペンチで切断したが、被覆材料の毛羽立ちは一
切見られなかった。
発明はこれに限定されるものではない。なお実施例中の
「部」は「重量部」を意味する。 実施例1 3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3′,4′−
エポキシシクロヘキサンカルボキシレート70部、トリ
エチレングリコールジビニルエーテル30部及びトリフ
ェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート2部を
混合し、液状の固定用材料を調製した。この固定用材料
の粘度は40cpであった。直径0.85mmの導線
(金属線直径0.5mm)を4本束ねたものにアルミナ
繊維を編組により設けた直径2.3mmの電線に、前記
の固定用材料を15μl滴下した。滴下した固定用材料
は被覆の周囲に回り込み電線の長さ方向に約10mm広
がった。この固定用材料を施した電線に、200Wのス
ポット型高圧水銀灯により紫外線を4分岐ライトガイド
を使って四方から照射した。100mW/cm2 の照度
で5秒間照射することで硬化が完了した。この硬化部分
の中央をペンチで切断したが、被覆材料の毛羽立ちは一
切見られなかった。
【0020】実施例2 3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3′,4′−
エポキシシクロヘキサンカルボキシレート30部、トリ
エチレングリコールジビニルエーテル70部及びトリフ
ェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート2部を
混合し、液状の固定用材料を調製した。この固定用材料
の粘度は20cpであった。この固定用材料を使用し、
実施例1と同様の方法で繊維状被覆を固定した(光硬化
時間5秒間)。その結果、液の回り込みは実施例1と同
様であり、切断部の被覆材料の毛羽立ちは一切見られな
かった。 実施例3 テトラエチレングリコールジアクリレート100部及び
2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−
1−オン3部を混合し、液状の固定用材料を調製した。
この固定用材料の粘度は12cpであった。この固定用
材料を使用し、実施例1と同様の方法で繊維状被覆を固
定した(光硬化時間8秒間)。その結果、液の回り込み
は実施例1と同様であり、切断部の被覆材料の毛羽立ち
は一切見られなかった。
エポキシシクロヘキサンカルボキシレート30部、トリ
エチレングリコールジビニルエーテル70部及びトリフ
ェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート2部を
混合し、液状の固定用材料を調製した。この固定用材料
の粘度は20cpであった。この固定用材料を使用し、
実施例1と同様の方法で繊維状被覆を固定した(光硬化
時間5秒間)。その結果、液の回り込みは実施例1と同
様であり、切断部の被覆材料の毛羽立ちは一切見られな
かった。 実施例3 テトラエチレングリコールジアクリレート100部及び
2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−
1−オン3部を混合し、液状の固定用材料を調製した。
この固定用材料の粘度は12cpであった。この固定用
材料を使用し、実施例1と同様の方法で繊維状被覆を固
定した(光硬化時間8秒間)。その結果、液の回り込み
は実施例1と同様であり、切断部の被覆材料の毛羽立ち
は一切見られなかった。
【0021】実施例4 トリメチロールプロパントリアクリレート100部及び
2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−
1−オン3部を混合し、液状の固定用材料を調製した。
この固定用材料の粘度は120cpであった。この固定
用材料を使用し、実施例1と同様の方法で繊維状被覆を
固定した(光硬化時間7秒間)。その結果、液の回り込
みは実施例1と同様であり、切断部の被覆材料の毛羽立
ちは一切見られなかった。 実施例5 実施例3において、固定用材料に着色剤として可溶性フ
タロシアニンを0.2部添加した他は実施例3と同様に
して、液状の固定用材料(粘度12cp)を調製した。
また、この固定用材料を用いて、実施例3と同様に被覆
を行った。その結果、実施例3と同様に被覆材料の毛羽
立ちは一切見られなかった。また固定用材料の付着部分
が青色として一目で判別できた。
2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−
1−オン3部を混合し、液状の固定用材料を調製した。
この固定用材料の粘度は120cpであった。この固定
用材料を使用し、実施例1と同様の方法で繊維状被覆を
固定した(光硬化時間7秒間)。その結果、液の回り込
みは実施例1と同様であり、切断部の被覆材料の毛羽立
ちは一切見られなかった。 実施例5 実施例3において、固定用材料に着色剤として可溶性フ
タロシアニンを0.2部添加した他は実施例3と同様に
して、液状の固定用材料(粘度12cp)を調製した。
また、この固定用材料を用いて、実施例3と同様に被覆
を行った。その結果、実施例3と同様に被覆材料の毛羽
立ちは一切見られなかった。また固定用材料の付着部分
が青色として一目で判別できた。
【0022】実施例6 実施例1において、固定用材料に着色剤として3−シク
ロヘキシルアミノ−6−クロロフルオランを3部添加し
た他は実施例1と同様にして、液状の固定用材料(粘度
42cp)を調製した。また、この固定用材料を用い
て、実施例1と同様に被覆を行った。その結果、実施例
1と同様に被覆材料の毛羽立ちは一切見られなかった。
また固定用材料は紫外線照射により硬化が進行するにつ
れて黒色から橙色に着色し、固定用材料付着部分を明瞭
に識別することができた。 実施例7 実施例1において固定用材料を硬化した後、硬化部分の
端から50mm離れたところを切断した。使用した電線
を切断後、固定用材料を使用した側の端面のアルミナ繊
維被覆50mmをほぐして、被覆を20mm程度切断除
去した。更に中から現れた導線の一本を直角に引出し、
ほぐしたアルミナ繊維を専用治具により残りの3本の導
線に添わせる形で一時的に固定した。実施例1の固定用
材料を再度このアルミナ繊維被覆に施し同様に光硬化さ
せた。これにより本電線は、中の一本が直角に引き出さ
れ、残りの3本の導線は周囲をアルミナ繊維で固定され
た状態の末端を作製することができた。
ロヘキシルアミノ−6−クロロフルオランを3部添加し
た他は実施例1と同様にして、液状の固定用材料(粘度
42cp)を調製した。また、この固定用材料を用い
て、実施例1と同様に被覆を行った。その結果、実施例
1と同様に被覆材料の毛羽立ちは一切見られなかった。
また固定用材料は紫外線照射により硬化が進行するにつ
れて黒色から橙色に着色し、固定用材料付着部分を明瞭
に識別することができた。 実施例7 実施例1において固定用材料を硬化した後、硬化部分の
端から50mm離れたところを切断した。使用した電線
を切断後、固定用材料を使用した側の端面のアルミナ繊
維被覆50mmをほぐして、被覆を20mm程度切断除
去した。更に中から現れた導線の一本を直角に引出し、
ほぐしたアルミナ繊維を専用治具により残りの3本の導
線に添わせる形で一時的に固定した。実施例1の固定用
材料を再度このアルミナ繊維被覆に施し同様に光硬化さ
せた。これにより本電線は、中の一本が直角に引き出さ
れ、残りの3本の導線は周囲をアルミナ繊維で固定され
た状態の末端を作製することができた。
【0023】比較例1 実施例1に示すアルミナ繊維被覆の電線を、そのままペ
ンチで切断したところ、被覆は急速に毛羽立ち、端面か
ら15mmの被覆はほどけてしまった。 比較例2 トリメチロールプロパントリアクリレート40部、ペン
タエリスリトールトリアクリレート60部及び2−ヒド
ロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン
3部を混合し、粘度が250cpの固定用材料を調製し
た。この固定用材料を使用し、実施例1と同様の方法で
繊維状被覆を固定した(光硬化時間7秒間)。その結
果、液の回り込みは不十分であり、切断部の被覆材料の
一部に毛羽立ちが見られた。
ンチで切断したところ、被覆は急速に毛羽立ち、端面か
ら15mmの被覆はほどけてしまった。 比較例2 トリメチロールプロパントリアクリレート40部、ペン
タエリスリトールトリアクリレート60部及び2−ヒド
ロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン
3部を混合し、粘度が250cpの固定用材料を調製し
た。この固定用材料を使用し、実施例1と同様の方法で
繊維状被覆を固定した(光硬化時間7秒間)。その結
果、液の回り込みは不十分であり、切断部の被覆材料の
一部に毛羽立ちが見られた。
【0024】比較例3 3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3′,4′−
エポキシシクロヘキサンカルボキシレート100部及び
トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロフォスフェー
ト2部を混合し、粘度が300cpの固定用材料を調製
した。この固定用材料を使用し、実施例1と同様の方法
で繊維状被覆を固定した(光硬化時間15秒間)。その
結果、固定用材料はほとんど滴下部で硬化し、液の回り
込みはほとんどなく、切断部の被覆材料に毛羽立ちが見
られた。 比較例4 トリエチレングリコールジビニルエーテル100部及び
トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート
2部を混合し、粘度が3cpの固定用材料を調製した。
この固定用材料を使用し、実施例1と同様の方法で繊維
状被覆を固定した(光硬化時間5秒間)。その結果、液
の回り込みは良好であったが、浸透量が多く成膜性が不
十分であり、切断部の被覆材料に毛羽立ちが見られた。
エポキシシクロヘキサンカルボキシレート100部及び
トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロフォスフェー
ト2部を混合し、粘度が300cpの固定用材料を調製
した。この固定用材料を使用し、実施例1と同様の方法
で繊維状被覆を固定した(光硬化時間15秒間)。その
結果、固定用材料はほとんど滴下部で硬化し、液の回り
込みはほとんどなく、切断部の被覆材料に毛羽立ちが見
られた。 比較例4 トリエチレングリコールジビニルエーテル100部及び
トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート
2部を混合し、粘度が3cpの固定用材料を調製した。
この固定用材料を使用し、実施例1と同様の方法で繊維
状被覆を固定した(光硬化時間5秒間)。その結果、液
の回り込みは良好であったが、浸透量が多く成膜性が不
十分であり、切断部の被覆材料に毛羽立ちが見られた。
【0025】
【発明の効果】本発明の固定用材料を使用することによ
り、線材の切断部分に生じる繊維状被覆の毛羽立ちを有
効に防止できるとともに、繊維状被覆を任意の形状に効
率良く固定することができる。このような線材の固定
は、短時間で極めて簡単に行うことができるため、工場
の自動化ライン等で大量に処理することが可能となる。
また、実質的に溶剤を含有していないため、固定作業時
に加熱して溶剤を揮発する必要がなく、臭気等による作
業環境の悪化を防止できる。
り、線材の切断部分に生じる繊維状被覆の毛羽立ちを有
効に防止できるとともに、繊維状被覆を任意の形状に効
率良く固定することができる。このような線材の固定
は、短時間で極めて簡単に行うことができるため、工場
の自動化ライン等で大量に処理することが可能となる。
また、実質的に溶剤を含有していないため、固定作業時
に加熱して溶剤を揮発する必要がなく、臭気等による作
業環境の悪化を防止できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J040 DD051 EC031 EC061 EC071 EC091 EC261 EE031 FA061 FA131 FA231 FA241 FA261 FA271 FA281 FA291 HB19 HD19 JB08 KA13 KA35 LA01 MA02 MB02 NA17 NA19 PA32 5G325 FA02 KA14 KB24 KC03 KD04
Claims (5)
- 【請求項1】 光重合性化合物と光開始剤とを少なくと
も含有し、5〜200cpの粘度で実質的に溶剤を含ま
ないことを特徴とする線材の繊維状被覆の固定用材料。 - 【請求項2】 光重合性化合物がビニルエーテル化合物
であることを特徴とする請求項1記載の固定用材料。 - 【請求項3】 着色剤を含有することを特徴とする請求
項1記載の固定用材料。 - 【請求項4】 被覆の少なくとも一部に繊維状の被覆を
有する線材において、該繊維状の被覆を所定の形状に保
持する工程と、該繊維状の被覆に固定用材料を付着させ
る工程と、該固定用材料を光硬化させる工程とを少なく
とも含むことを特徴とする線材被覆の固定方法。 - 【請求項5】 被覆の少なくとも一部に繊維状の被覆を
有する線材において、該繊維状の被覆に固定用材料を付
着させる工程と、該固定用材料を光硬化させる工程と、
該固定用材料の付着部分かその近傍で線材を切断する工
程を少なくとも含むことを特徴とする線材被覆の固定方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10309524A JP2000119602A (ja) | 1998-10-16 | 1998-10-16 | 線材の繊維状被覆の固定用材料及び固定方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10309524A JP2000119602A (ja) | 1998-10-16 | 1998-10-16 | 線材の繊維状被覆の固定用材料及び固定方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000119602A true JP2000119602A (ja) | 2000-04-25 |
Family
ID=17994055
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10309524A Withdrawn JP2000119602A (ja) | 1998-10-16 | 1998-10-16 | 線材の繊維状被覆の固定用材料及び固定方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000119602A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006511041A (ja) * | 2002-12-18 | 2006-03-30 | アゴスチネッリ・パオロ | 電気伝導体 |
JP2016196541A (ja) * | 2015-04-02 | 2016-11-24 | 山本化成株式会社 | 活性線硬化型接着剤用液状樹脂組成物 |
JP2019196493A (ja) * | 2015-04-02 | 2019-11-14 | 山本化成株式会社 | 活性線硬化型接着剤用液状樹脂組成物 |
JP2020184449A (ja) * | 2019-05-07 | 2020-11-12 | サエクコマース株式会社 | 信号伝送機器用ケーブル及び信号伝送機器用ケーブル製造方法 |
-
1998
- 1998-10-16 JP JP10309524A patent/JP2000119602A/ja not_active Withdrawn
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006511041A (ja) * | 2002-12-18 | 2006-03-30 | アゴスチネッリ・パオロ | 電気伝導体 |
JP4914009B2 (ja) * | 2002-12-18 | 2012-04-11 | アゴスチネッリ・パオロ | 電気伝導体 |
JP2016196541A (ja) * | 2015-04-02 | 2016-11-24 | 山本化成株式会社 | 活性線硬化型接着剤用液状樹脂組成物 |
JP2019196493A (ja) * | 2015-04-02 | 2019-11-14 | 山本化成株式会社 | 活性線硬化型接着剤用液状樹脂組成物 |
JP2020184449A (ja) * | 2019-05-07 | 2020-11-12 | サエクコマース株式会社 | 信号伝送機器用ケーブル及び信号伝送機器用ケーブル製造方法 |
JP7254265B2 (ja) | 2019-05-07 | 2023-04-10 | サエクコマース株式会社 | 信号伝送機器用ケーブル及び信号伝送機器用ケーブル製造方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20060110 |