JP2000118836A - 紙葉類取扱装置 - Google Patents

紙葉類取扱装置

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JP2000118836A
JP2000118836A JP10289559A JP28955998A JP2000118836A JP 2000118836 A JP2000118836 A JP 2000118836A JP 10289559 A JP10289559 A JP 10289559A JP 28955998 A JP28955998 A JP 28955998A JP 2000118836 A JP2000118836 A JP 2000118836A
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sliding
roller
heating
stretching means
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JP10289559A
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English (en)
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Goro Sato
五郎 佐藤
Akira Mochizuki
明 望月
Yutaka Nagasawa
豊 長沢
Kenji Okuna
健二 奥名
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 紙用類取扱装置において、紙葉類のしわを伸
ばす場合、加熱加圧部がベルト構成のため、ベルトの蛇
行を抑制する機構が必要であり、ベルト端部亀裂による
機械的特性の劣化や、装置の複雑化や交換部品の発生に
より低コスト化が難しい。よって、小型且つ簡易な構成
で、紙葉類の十分なしわ伸ばしを行える長寿命な紙用類
取扱装置を提供する。 【解決手段】 紙葉類を加熱加圧する加熱加圧ローラ(2
1,24)と、該加熱加圧ローラ近傍で、上流側又は/及び
下流側に、紙葉類の表面を扱くすべりローラ(25,26)(2
9,30)を設ける。加熱加圧ローラの紙葉類搬送速度及び
加圧力に比較して、搬送速度を上流側すべりローラは遅
く、下流側すべりローラは速く設定し、加圧力は上下流
いずれのすべりローラも低く設定する。これにより、紙
幣表面をしごいて塑性変形させることができ、半永久的
なしわ伸ばしができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は紙葉類取扱装置に係
り、特に、現金自動取引システム等において、入出金処
理中に紙幣のしわ伸ばしを行うのに好適な紙葉類取扱装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の紙幣しわ伸ばし装置は、特開平4
−114652号公報、特開平8−235410号公報
などに記載されているように、ヒータ等の加熱手段を内
蔵した加熱ローラと、この加熱ローラに巻き付くように
取り付けられた無端ベルトとからなる加熱加圧部を搬送
路中に設け、前段の搬送路から加熱ローラと無端ベルト
の間に送り込まれた紙幣を、加熱ローラと無端ベルトの
挟持部で加熱加圧し、後段の搬送路に送り出すことによ
り、紙幣のしわ伸ばしを行っている。
【0003】一方、特開平5−307291号公報で
は、印刷装置におけるシートのしわ防止が記載されてい
る。片面印刷時に黒ベタ画像部と比画像部との境目に発
生したしわを、裏面印刷時に、待機ローラの搬送速度を
画像形成ドラムの搬送速度より遅くして、シートを待機
ローラと画像形成ドラムとで引っ張ることにより、しわ
を抑制し、画質低下を防止しようとしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
4−114652号公報、特開平8−235410号公
報等に記載の装置では、加熱加圧部を構成するのにベル
トを用いているため、ベルトの蛇行を防止あるいは抑制
する機構が必要で、装置が複雑となる結果、低コスト化
を図りにくいという問題がある。また、異物の混入など
により、ベルトの亀裂や破断が生じ、長寿命化するのが
困難で、交換部品となりやすいなどの問題が挙げられ
る。
【0005】また、特開平5−307291号公報に記
載の装置では、シートに速度差を与えて引っ張ることに
より、しわを伸ばす構成になっている。これは、印刷時
に一時的にしわが伸び、それにより転写不良を防止しよ
うとするためである。しかし、この構成では、永久的な
しわ伸ばしを行うことはできず、印刷終了後は、しわが
元に戻るという問題がある。
【0006】よって、本発明の目的は、現金自動取引装
置などのような紙用類取扱システムに搭載可能な小型且
つ簡易な構成で、紙葉類の十分なしわ伸ばしを行える長
寿命な紙用類取扱装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の紙葉類取扱装置
は、紙葉類を加熱する加熱手段と、前記加熱手段に紙葉
類を押し付けて搬送する加圧手段とからなる紙葉類しわ
伸ばし手段の近傍に、前記紙葉類の表面をしごくすべり
部材が設けられてなる。そのため、すべり部材により紙
葉類表面をしごくのでしわが伸ばされ、加熱加圧手段に
よるしわ伸ばしとの相乗作用により、しわや折れ癖の少
ない紙幣が得られる。
【0008】また、前記すべり部材は、前記紙葉類しわ
伸ばし手段の紙葉類搬送方向上流側に設けたことを特徴
とするので、加熱加圧手段でしわを伸ばす前に、大きな
しわを機械的なしごき力(以下、扱き力とも記す)で伸
ばせるので、折れしわの発生を防止できる。
【0009】また、前記すべり部材は、前記紙葉類しわ
伸ばし手段の紙葉類搬送方向下流側に設けたことを特徴
とするので、加熱加圧手段を通過して伸びたしわの復元
を、機械的な扱き力で防止できる。
【0010】また、前記すべり部材は、前記紙葉類しわ
伸ばし手段の紙葉類搬送方向上流側に設けた前段すべり
部材と、下流側に設けた後段すべり部材とからなること
を特徴とするので、前段および後段の機械的な扱き力と
加熱加圧手段とによって、紙葉類のしわを伸ばすことが
できる。
【0011】また、前記前段すべり部材と前記後段すべ
り部材との配置距離は、前記紙葉類の搬送方向長さ以下
であることを特徴とするので、紙葉類の搬送方向長さ全
域にわたり、機械的な扱き力が作用する。
【0012】また、前記すべり部材は、少なくとも一つ
の回転可能なすべりローラと、前記すべりローラに当接
する圧接部材とからなることを特徴とするので、紙葉類
の搬送も兼ねることができる。
【0013】また、前記すべり部材は、前記紙葉類しわ
伸ばし手段の紙葉類搬送方向上流側に設けられ、少なく
とも一つの回転可能なすべりローラと、前記すべりロー
ラに当接する圧接部材とからなり、前記すべりローラ
は、前記紙葉類しわ伸ばし手段の紙葉類搬送速度より遅
い速度で回転し、前記圧接部材との挟持力が、前記紙葉
類しわ伸ばし手段の挟持力より低く設定されていること
を特徴とする。
【0014】また、前記すべり部材は、前記紙葉類しわ
伸ばし手段の紙葉類搬送方向下流側に設けられ、少なく
とも一つの回転可能なすべりローラと、前記すべりロー
ラに当接する圧接部材とからなり、前記すべりローラ
は、前記紙葉類しわ伸ばし手段の紙葉類搬送速度より速
い速度で回転し、前記圧接部材との挟持力が、前記紙葉
類しわ伸ばし手段の挟持力より低く設定されていること
を特徴とする。
【0015】また、前記すべり部材は、前記紙葉類しわ
伸ばし手段の紙葉類搬送方向上流側および下流側に設け
られ、それぞれ少なくとも一つの回転可能なすべりロー
ラと、前記すべりローラに当接する圧接部材とからな
り、上流側すべり部材のすべりローラは、前記紙葉類し
わ伸ばし手段の紙葉類搬送速度より遅い速度で回転し、
下流側すべり部材のすべりローラは、前記紙葉類しわ伸
ばし手段の紙葉類搬送速度より速い速度で回転し、それ
ぞれのすべりローラは、前記圧接部材との挟持力が前記
紙葉類しわ伸ばし手段の挟持力より低く設定されている
ことを特徴とする。
【0016】これらの構成によれば、すべりローラと紙
葉類しわ伸ばし手段とで、紙葉類搬送速度に速度差を設
け、かつ、すべりローラを紙葉類表面とすべらせること
ができるので、ギヤ比で速度差を与えることができ、モ
ータの付加トルクを増加させることなく、紙葉類に機械
的な扱き力を作用させることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を、図面
を参照して詳細に説明する。図6は、本発明の第1の実
施形態である現金自動取扱装置の概要図である。まず、
本例の概要を説明する。現金自動取扱装置1は、その前
面に、利用者が取引きのために磁気カードを挿入し、ま
たそのカードや印字した取引き明細書を取り出すカード
挿入取出口12、利用者が取引きのために通帳を挿入
し、また入出金額、残高などを印字して取り出す通帳挿
入取出口13、預け入れる紙幣が利用者により投入さ
れ、また利用者に支払われる紙幣が取り出される入出金
口14、取引を行う利用者に操作の案内を表示し、また
タッチパネルとして、利用者に取引内容を入力させる操
作部15などを備え、利用者の操作により直接現金の入
出処理を行う。
【0018】図7は、図6に示す現金取扱装置の紙幣機
構部を示す。紙幣機構部は、入金された紙幣や出金する
紙幣を収納する金種ボックス8、9を備える。たとえ
ば、金種ボックス8は一万円紙幣を収納し、金種ボック
ス9は千円紙幣を収納する。紙幣カセット11は、装置
に着脱可能で係員により紙幣をセットし、また取り出す
ことができる。
【0019】そして、金種ボックス8、9に収納されて
いる紙幣の残量が少なくなったとき、紙幣カセット11
から金種ごとに補充、もしくは装填する。さらに、金種
ボックス8、9のいずれかが満杯になったときには、満
杯の金種ボックス8、9から紙幣を紙幣カセットに回収
する。鑑別部3は、金種、真偽、正損、枚数等、必要な
鑑別を行う。
【0020】本例の要部である紙幣クリーン化機構部2
0は、詳細は後述するが、加熱加圧部20bとすべり部
20aとから構成されている。搬送機構2、4、6、7
は、矢印の方向に紙幣を搬送する。
【0021】次に、入金取引きの動作を、図6、図7を
用いて説明する。入金取引では、利用者が入出金口14
に紙幣を投入する。投入された紙幣は、入出金口14に
ある図示されていない分離機構により一枚一枚に分離さ
れ、搬送機構2により鑑別部3に送られる。鑑別部3で
は、金種、真偽、正損、枚数などの必要な鑑別を行い、
搬送機構4により更に搬送され、一時集積部5に集めら
れる。
【0022】ここで、投入され鑑別された金額を操作部
15に表示して、利用者がそれを確認し、操作部15に
確認入力を入れると入金取引が成立し、一時集積部5に
集積されている紙幣を、図示されていない分離機構によ
り分離して、搬送機構6により再び鑑別部3へ送られて
鑑別を行う。
【0023】鑑別された紙幣は、搬送機構7、2を通
り、この際、クリーン化機構部20のゲート10を切り
替え、すべり部20aおよび加熱加圧部20bを通過さ
せ、その後、金種毎に、紙幣の保管部である金種ボック
ス8、9に搬送し、収納して終了する。
【0024】出金取引き動作は、金種ボックス8、9か
ら、利用者の要求枚数の紙幣が、図示されない分離機構
により分離され、搬送路2、鑑別部3、搬送路4、7を
通って入出金口14に集積され、取り出されて出金取引
きを終了する。クリーン化機構部20は通過しない。
【0025】図1は、本発明の要部の一例を示す図で、
図7に示すクリーン化機構20の第1の具体例を示す。
クリーン化機構20は、加熱加圧部20bと、すべり部
20aから構成される。加熱加圧部20bは、内部に熱
源たとえばハロゲンランプ22を具備した中空の加熱ロ
ーラ21と、これに、ばね28(押圧部材)により所定
の圧力で圧接された加圧ローラ24とからなる。
【0026】そして、加熱ローラ21の表面には、加熱
ローラ21の温度を検出する温度検出器23が設けてあ
る。そして、温度検出器の信号を基に、図示されない温
度調節器により、加熱ローラ21の表面は所定の温度に
制御される。加熱ローラ21は金属ローラからなり、加
圧ローラ24は、金属の芯金24aに耐熱性に優れるシ
リコーンゴム24bが被覆されている。
【0027】一方、すべり部20aは、ばね31により
所定の圧力で圧接された2つのゴムローラ25、26か
らなり、加熱加圧部20bの近傍で、加熱加圧部20b
の搬送路上流側に設けてある。ゴムローラ対25、26
の材質は、加熱加圧部の近傍に配するため、耐熱性に優
れるシリコーンゴムが望ましい。
【0028】すべり部20aのローラ間圧力は、加熱加
圧部20bのローラ間圧力に比べ、低く設定する。そし
て、加熱加圧部20bのローラ周速度V0に対し、すべ
りローラ対25、26の周速度V1は遅く設定し、すべ
りローラ25、26が紙幣BLの表面(または裏面)を
すべるようにする。
【0029】次に、クリーン化機構20の動作を、図
1、図7を用いて説明する。搬送路32から送られてき
た紙幣BLは、すべりローラ対25、26からなるすべ
り部20aのニップ部を通過し、加熱ローラ21と加圧
ローラ24からなる加熱加圧部20bのニップ部に供給
される。
【0030】ここで、すべり部20aより加熱加圧部2
0bの紙幣搬送速度を速くすることにより、紙幣BLは
すべり部20aで、加熱加圧部20bの方に引っ張られ
ながら、押圧された状態ですべり、扱かれることによ
り、紙幣表面は平滑に塑性変形して、しわの伸ばされた
状態になる。こうして、加熱加圧前に、すべりローラ2
5、26により紙幣BLの表面をすべらせて扱くことに
より、紙幣BLの大きなしわをあらかじめ伸ばすことが
できる。
【0031】次いで、紙幣BLは、すべり部20aでし
わを伸ばされた部分が、加熱加圧部20bのニップ部に
おいて、すべり部20aではまだ伸びなかった細かなし
わが、加熱加圧されて伸ばされ、最終的にしわが伸ばさ
れた紙幣が得られる。
【0032】そして、紙幣BLは、搬送路33を通り、
それぞれの金種ボックス8、9に集積収納される。紙幣
BLのしわが、クリーン化機構20で伸ばされてから金
種ボックス8、9に収納するので、紙幣BLの収納容量
(枚数)を増すことができる。
【0033】次に、図2を用いて、本発明の第2の実施
形態について説明する。図2は、クリーン化機構20の
第2の具体例を示す。本例が、上記第1の実施形態のク
リーン化機構20と異なるのは、加熱加圧部20bの搬
送路下流側に、後段すべり部20cを配した点である。
すべり部20cの構成は、第1の実施形態のすべり部2
0aと同様で、加圧ばね27により所定の圧力で圧接さ
れたローラ対29、30からなる。
【0034】また、すべり部20cのローラ間圧力は、
加熱加圧部20bのローラ間圧力に比べて低く設定す
る。そして、加熱加圧部20bのローラ周速度V0に対
し、すべりローラ対29、30の周速度V2は速く設定
し、すべりローラ29、30が、紙幣BLを引っ張りな
がら表面(または裏面)をすべるようにする。
【0035】次いで、第2の具体例でのクリーン化機構
20の動作を説明する。加熱加圧部20bを通過した紙
幣BLは、圧力によってしわを伸ばされ、加熱すること
で紙幣に含まれる水分を取り除かれ、伸びた状態を保持
しつつ、後段すべりローラ対29、30からなるニップ
部に供給される。
【0036】ここで、後段すべりローラ対29、30の
周速度V2は、加熱加圧部20bのローラ周速度V0よ
り速く設定され、すべり部20cのローラ間圧力は加熱
加圧部20bの圧力より低く設定されているので、ロー
ラ29、30と紙幣BLの間では、紙幣を引っ張りなが
らも滑りが発生する状態になる。
【0037】よって、紙幣はローラ対29、30で搬送
方向に扱かれる結果、しわがさらに伸ばされ、最終的に
しわが伸ばされた紙幣BLが得られる。すべりローラ2
9、30を加熱加圧ローラ21、24の下流側に配した
ので、紙幣のしわが、加熱加圧部20bを通過後に復元
するのを、紙幣表面が暖かいうちに扱くことができる。
よって、第1の実施形態に比べて、しわ伸ばし効果はよ
り向上する。
【0038】次に、図3を用いて、本発明の第3の実施
形態について説明する。図3は、クリーン化機構20の
第3の具体例を示す。本例は、上記第1および第2の実
施形態のクリーン化機構を併せ持つ構成となっている。
そして、3つのローラ対(25、26)、(21、2
4)、(29、30)の周速度の関係は、前段すべりロ
ーラ対(25、26)の周速度をV1、加熱加圧ローラ
対(21、24)の周速度をV0、後段すべりローラ対
(29、30)の周速度をV2とすると、 V1<V0<V2 となるように設定する。
【0039】また、上記3つのローラ対の圧力の関係
は、前段すべりローラ対の圧力をP1、加熱加圧ローラ
対の圧力をP0、後段すべりローラ対の圧力をP2とす
ると、 P1<P0 P2<P0 となるよう設定する。
【0040】なお、前段すべりローラ対の圧力P1と、
後段すべりローラ対の圧力P2との関係は、特に定める
必要はない。また、前段すべりローラ対25、26のニ
ップ位置と、後段すべりローラ対29、30のニップ位
置との距離Lrは、紙幣BLの搬送方向の長さLb以下
となるよう設定する。
【0041】次いで、図4を用いて、第3の実施形態の
動作を簡単に説明する。図4(a)において、前段すべ
りローラ25、26を紙幣が通過し、加熱加圧部20b
のニップ部に紙幣先端が噛み込まれてから、紙幣後端が
前段すべりローラ25、26を通過する間は、紙幣BL
の領域L1の大きなしわは、加熱加圧部20bで引っ張
られながら、前段すべりローラ25、26で扱かれて伸
ばされ、加熱加圧部20bのニップを通過する。
【0042】図4(b)において、加熱加圧部20bを
通過し、紙幣先端が後段すべりローラ29、30に噛み
込まれてから、紙幣後端が加熱加圧部20bのニップ部
を通過するまでの紙幣BLの領域L2では、復元したし
わが後段すべりローラ29、30で、引っ張られながら
扱き伸ばされる。
【0043】ここで、各実施形態において、すべりロー
ラで扱ける紙幣の領域を比較する。第1実施形態の前段
すべりローラでは、図4(a)の領域L1のみ、第2実
施形態の後段すべりローラでは、図4(b)の領域L2
のみで、紙幣全長にはわたっていない。第3実施形態で
は、最終的に前段および後段すべりローラで扱かれた紙
幣のしわの領域は、図5に示すそれぞれの領域L1、L
2となるので、領域L0となり紙幣全長Lbに等しい。
【0044】ゆえに、すべりローラを加熱加圧部を挟ん
で上流と下流に設けることにより、紙幣全長にわたっ
て、扱き効果によるしわ伸ばしを行える。さらに、前段
すべりローラと後段すべりローラ間の設置距離をできる
だけ短くすれば、両すべりローラによって伸ばせる紙幣
の領域(図5で領域L3)が増し、一層しわの少ないク
リーンな紙幣を得ることができる。
【0045】以上説明した各実施形態のクリーン化機構
部においては、すべりローラ部での扱きの効果を高める
には、紙幣温度が高いほどよいため、加熱加圧部に近い
位置にすべりローラを配すると良い。また、すべりロー
ラ部に直接熱源を配すると、紙幣温度がさらに上昇し、
しわ伸ばし効果は向上する。
【0046】さらに、他の形態として、加熱加圧部の圧
力を、すべりローラ対の圧力よりも低く設定し、本実施
形態の加熱加圧部をすべりローラとして用いて紙幣を扱
く構成にしても、しわ伸ばしに効果はある。
【0047】次に、発明者らは、以下の実験を行い、し
わ伸ばし率を比較した。しわ伸ばし率は、以下のように
定義した。紙幣同等の紙質の紙葉にしわを付け、クリー
ン化機構を通した前後のしわ高さを測定し、数式1で求
めることとした。しわ伸ばし後のしわ高さをh、しわ伸
ばし前のしわ高さをHとすると、しわ伸ばし率をμは、
【0048】
【数1】μ=〔1−(h/H)〕×100% となる。
【0049】ここで、しわ高さ(hまたはH)は、しわ
紙葉の全体の反りをなくすために、軽量の石英ガラス板
で押さえ、紙葉表面をレーザ変位計((株)キーエンス
製センサヘッド:LB−045、アンプ:LB101
0)で、紙葉のしわをそのままトレースし測定する。そ
して、しわ高さは、トレースした結果の平均しわ高さを
用いる。
【0050】実験は以下の条件で行った。紙葉搬送速度
は200mm/sec、加熱ローラの温度は185〜1
90℃、加熱加圧ローラ間の線圧力は0.64kgf/
cm(総押圧力13kgf)、すべりローラ間の線圧力
は0.12kgf/cm(総押圧力2.4kgf)、加熱
加圧ローラ周速度とすべりローラ周速度比dvは、0%
と±12.5%に設定し、すべりローラを加熱加圧ロー
ラの上流側または下流側に設けてしわ伸ばし率の変化を
測定した。
【0051】その結果、紙葉表面を扱かない場合(dv
=0%)に比べ、扱いた場合のほうがしわ伸ばし率は高
くなった。加熱加圧前に扱いた場合(dv=−12.5
%)は、紙葉表面を扱かない場合に比べ、しわ伸ばし率
が10〜30%向上し、加熱加圧後に扱いた場合(dv
=+12.5%)は30〜50%向上し、すべりローラ
によるしわ伸ばし効果が確認できた。
【0052】
【発明の効果】本発明によれば、現金自動取引装置など
のような紙用類取扱システムに、搭載可能な小型且つ簡
易な構成で、紙葉類の十分なしわ伸ばしを行える長寿命
な紙用類取扱装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態のクリーン化機構の構成
図である。
【図2】本発明の第2実施形態のクリーン化機構の構成
図である。
【図3】本発明の第3実施形態のクリーン化機構の構成
図である。
【図4】本発明の第3実施形態のクリーン化機構の動作
説明図である。
【図5】各実施形態のしわ伸ばし領域を示す図である。
【図6】本発明を適用する現金自動取扱装置の概観図で
ある。
【図7】図1のクリーン化機構を搭載した紙葉類取扱装
置の構成図である。
【符号の説明】
1 現金自動取扱装置 2、4、6、7、32、33 搬送機構 3 鑑別部 8、9 金種ボックス 10 ゲート 11 紙幣カセット 20 クリーン化機構 20a すべり部 20b 加熱加圧部 20c すべり部 21 加熱ローラ 22 熱源 23 温度検出器 24 加圧ローラ 25、26 前段すべりローラ 27、28 押圧ばね 29、30 後段すべりローラ 31 押圧ばね BL 紙幣
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長沢 豊 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 奥名 健二 愛知県尾張旭市晴丘町池上1番地 株式会 社日立製作所情報機器事業部内 Fターム(参考) 3F053 HA01 HB01 HB24 LA08 LB04

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紙葉類を加熱する加熱手段と、前記加熱
    手段に紙葉類を押し付けて搬送する加圧手段とからなる
    紙葉類しわ伸ばし手段の近傍に、前記紙葉類の表面をし
    ごくすべり部材が設けられてなる紙葉類取扱装置。
  2. 【請求項2】 前記すべり部材は、前記紙葉類しわ伸ば
    し手段の紙葉類搬送方向上流側に設けたことを特徴とす
    る請求項1に記載の紙葉類取扱装置。
  3. 【請求項3】 前記すべり部材は、前記紙葉類しわ伸ば
    し手段の紙葉類搬送方向下流側に設けたことを特徴とす
    る請求項1に記載の紙葉類取扱装置。
  4. 【請求項4】 前記すべり部材は、前記紙葉類しわ伸ば
    し手段の紙葉類搬送方向上流側に設けた前段すべり部材
    と、下流側に設けた後段すべり部材とからなることを特
    徴とする請求項1に記載の紙葉類取扱装置。
  5. 【請求項5】 前記前段すべり部材と前記後段すべり部
    材との配置距離は、前記紙葉類の搬送方向長さ以下であ
    ることを特徴とする請求項4に記載の紙葉類取扱装置。
  6. 【請求項6】 前記すべり部材は、少なくとも一つの回
    転可能なすべりローラと、前記すべりローラに当接する
    圧接部材とからなることを特徴とする請求項1に記載の
    紙葉類取扱装置。
  7. 【請求項7】 前記すべり部材は、前記紙葉類しわ伸ば
    し手段の紙葉類搬送方向上流側に設けられ、少なくとも
    一つの回転可能なすべりローラと、前記すべりローラに
    当接する圧接部材とからなり、前記すべりローラは、前
    記紙葉類しわ伸ばし手段の紙葉類搬送速度より遅い速度
    で回転し、前記圧接部材との挟持力が、前記紙葉類しわ
    伸ばし手段の挟持力より低く設定されていることを特徴
    とする請求項1に記載の紙葉類取扱装置。
  8. 【請求項8】 前記すべり部材は、前記紙葉類しわ伸ば
    し手段の紙葉類搬送方向下流側に設けられ、少なくとも
    一つの回転可能なすべりローラと、前記すべりローラに
    当接する圧接部材とからなり、前記すべりローラは、前
    記紙葉類しわ伸ばし手段の紙葉類搬送速度より速い速度
    で回転し、前記圧接部材との挟持力が、前記紙葉類しわ
    伸ばし手段の挟持力より低く設定されていることを特徴
    とする請求項1に記載の紙葉類取扱装置。
  9. 【請求項9】 前記すべり部材は、前記紙葉類しわ伸ば
    し手段の紙葉類搬送方向上流側および下流側に設けら
    れ、それぞれ少なくとも一つの回転可能なすべりローラ
    と、前記すべりローラに当接する圧接部材とからなり、
    上流側すべり部材のすべりローラは、前記紙葉類しわ伸
    ばし手段の紙葉類搬送速度より遅い速度で回転し、下流
    側すべり部材のすべりローラは、前記紙葉類しわ伸ばし
    手段の紙葉類搬送速度より速い速度で回転し、それぞれ
    のすべりローラは、前記圧接部材との挟持力が前記紙葉
    類しわ伸ばし手段の挟持力より低く設定されていること
    を特徴とする請求項1に記載の紙葉類取扱装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015171922A (ja) * 2014-03-11 2015-10-01 富士ゼロックス株式会社 用紙搬送装置および画像形成装置

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