JP2000118662A

JP2000118662A - 空気浮上式ベルトコンベヤ装置

Info

Publication number: JP2000118662A
Application number: JP10286890A
Authority: JP
Inventors: Yukinobu Nishikita; 行伸西北; Kimihide Kuroda; 公秀黒田; Shinichi Sumino; 真一隅野; Motohiro Shiraishi; 基洋白石
Original assignee: Bridgestone Corp
Current assignee: Bridgestone Corp
Priority date: 1998-10-08
Filing date: 1998-10-08
Publication date: 2000-04-25

Abstract

(57)【要約】【課題】ベルト支持材の内面を覆うライナを利用し
て、エア洩れのおそれのない透光性の窓孔をベルト支持
材に設けることができ、この透光性の窓孔を通して、ベ
ルトの位置を検知できるようにした空気浮上式ベルトコ
ンベヤ装置を提供する。【解決手段】無端ベルト６ａの下方に配設したベルト
支持材７の下方に、圧縮空気源に接続したエアダクト１
９を設け、エアダクト１９内の圧縮空気を、ベルト支持
材７に穿設した空気吹出孔２１より、ベルト６ａに向か
って吹き出すことにより、ベルト６ａをベルト支持材７
より浮上させて走行させるようにした空気浮上式ベルト
コンベヤ装置において、ベルト支持材７の少なくとも一
部の内面を、ベルト６ａとの摩擦係数が小さく、かつ透
光性を有するライナ１８で覆い、ライナ１８により覆わ
れたベルト支持材７の一部に窓孔２２を穿設する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、ベルト支持材に穿
設した空気吹出孔より空気を吹き出すことにより、ベル
トの一部をベルト支持材より浮上して走行させるように
した空気浮上式ベルトコンベヤ装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の上記型式の空気浮上式のベルトコ
ンベヤ装置としては、例えば、前後１対のプーリ間に掛
け回した無端の可撓性ベルトの往路部分と復路部分と
を、樋状すなわちトラフ形状をなすようにして円管状の
ベルト支持材内に挿通させるとともに、ベルト支持材の
下面にエアダクトを設けて、ベルト支持材とアクリル板
の底部に、一定間隔で空気吹出孔を穿設したものがあ
る。

【０００３】エアダクト内の圧縮空気が、空気吹出孔か
らベルト支持材の内部に吹き出すと、圧縮空気の圧力に
よりベルトは浮上し、ベルトの走行抵抗が軽減される。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】上述のベルトコンベヤ
装置では、圧縮空気によってベルトがアクリル板から浮
上しているか否かを確認することができないので、ベル
トがアクリル板に接触したままの状態を続けたり、逆
に、ベルトの浮上量が大きすぎて、圧縮空気が無駄に使
われている状態を続けてしまうことがある。

【０００５】このような問題を解決した空気浮上式のベ
ルトコンベヤ装置としは、例えば、特許第２６３４７８
４号の特許掲載公報に記載されているものがある。この
ベルトコンベヤ装置は、ベルト支持材の下面に光センサ
を埋め込んで、光センサの先端に設けられたレーザ光の
発射部をベルトの下面に向け、この光センサによりベル
トの浮上量を計測し、計測された浮上量に応じて圧縮空
気の圧力を調整するものである。

【０００６】しかし、このベルトコンベヤ装置では、ベ
ルトに積載される粉体等の被搬送物が、ベルトからこぼ
れてベルト支持材の底面に貯まると、被搬送物により光
センサの発射部が塞がれてしまい、ベルトの浮上量を検
出できなくなってしまう。

【０００７】本発明は、従来の技術が有する上記のよう
な問題点に鑑み、ベルト支持材の内面を覆うライナを利
用して、エア洩れのおそれのない透光性の窓孔をベルト
支持材に設けることができ、この透光性の窓孔を通し
て、ベルトの位置を検知できるようにした空気浮上式ベ
ルトコンベヤ装置を提供することを目的としている。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明によると、上記課
題は次のようにして解決される。 (１) 前後１対のプーリ間に掛け回した無端ベルトの少
なくとも一部の下方に、ベルト支持材を近接して配設す
るとともに、前記ベルト支持材の下方に、圧縮空気源に
接続したエアダクトを設け、前記エアダクトに連通する
ように、前記ベルト支持材に穿設した空気吹出孔より、
前記エアダクト内の圧縮空気をベルトに向かって吹き出
すことにより、ベルトをベルト支持材より浮上させて走
行させるようにした空気浮上式ベルトコンベヤ装置にお
いて、前記ベルト支持材の少なくとも一部の内面を、ベ
ルトとの摩擦係数が小さく、かつ透光性を有するライナ
で覆い、該ライナにより覆われたベルト支持材の一部に
窓孔を穿設したことを特徴とする空気浮上式ベルトコン
ベヤ装置。

【０００９】(２) 上記(１)項において、窓孔の外側近
傍に、窓孔を通して、ベルトの外周面の位置を検知する
センサを設ける。

【００１０】(３) 上記(１)項または(２)項において、
ベルト支持材を、管状または樋状とし、前記窓孔を、ベ
ルト支持材の側面に設ける。

【００１１】

【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を、添
付図面に基づいて説明する。

【００１２】図１〜図３に示すように、横長のフレーム
(１)の前後の端部に、それぞれ左右方向を向く軸(２)
(３)をもって枢支したヘッドプーリ(４)とテールプーリ
(５)とには、可撓性を有する無端の平板状のベルト(６)
を掛け回わし、テールプーリ(５)をモータ（図示略）に
より回転させることにより、ベルト(６)を、図１に矢印
で示す時計方向に走行させるようになっている。

【００１３】フレーム(１)に支持された、前後方向を向
く互いに平行な上下１対の鋼管からなる円筒形のベルト
支持材(７)(８)には、ベルト(６)の往路部分(以下往路
ベルト(6a)という)と復路部分(以下復路ベルト(6b)とい
う)との各中間部が挿通されており、ベルト(６)は、上
向きのほぼ半円弧状の樋状断面となって走行するように
なっている。

【００１４】往路ベルト(6a)におけるテールプーリ(５)
とベルト支持材(７)の後端との間、及びベルト支持材
(７)の前端とヘッドプーリ(４)との間における各トラフ
変換部(９)の下方には、それぞれベルト支持材(７)に接
続されている側の端部が、ベルト支持材(７)の下半部と
ほぼ同一の上向きの半円弧状をなし、かつそこからテー
ルプーリ(５)またはヘッドプーリ(４)に向かって、漸次
曲率が大となるとともに、最後にほぼ平板状となるベル
ト支持材(10)(11)が配設され、これら支持材(10)(11)
は、フレーム(１)上に固定されている。

【００１５】また、復路ベルト(6b)におけるヘッドプー
リ(４)とそれに近接するベルト支持材(８)の一端との
間、及びベルト支持材(８)の他端とテールプーリ(５)と
の間のトラフ変換部(12)の上方には、それぞれフレーム
(１)に枢支されたガイドプーリ(13)(14)が配設されてい
る。

【００１６】往路ベルト(6a)におけるトラフ変換部(９)
の上方には、粉体等の被搬送物(15)を往路ベルト(6a)上
に供給するシュート(16)が、またヘッドプーリ(４)の直
下の位置には、荷受けホッパ(17)が設けられており、シ
ュート(16)より往路ベルト(6a)上に供給された被搬送物
(15)は、往路ベルト(6a)とともにベルト支持材(10)(７)
(11)内を通り、ヘッドプーリ(４)を通過した後、荷受け
ホッパ(17)に投下されるようになっている。

【００１７】ヘッドプーリ(４)を回って空荷となった復
路ベルト(6b)は、ベルト支持材(８)内を通ってテールプ
ーリ(５)側に戻される。

【００１８】ベルト支持材(７)の下半部の内面には、ベ
ルト(６)との摩擦係数が小さく、かつ耐磨耗性に優れ
る、透明なアクリルや超高分子ポリエチレン等により成
形された、上向半円筒状のライナ(18)が固着されてい
る。図示は省略したが、ベルト支持材(８)(10)(11)の内
面にも、アクリル等の低摩擦材料よりなるライナを設け
てある。

【００１９】ベルト支持材(７)(８)と、それに連なるベ
ルト支持材(10)(11)の直下には、ベルト(６)の走行方向
を向くエアダクト(19)(20)が設けられている。各ベルト
支持材(７)(８)(10)(11)及びライナ(18)の下部中央に
は、エアダクト(19)(20)の内部と連通する複数の空気吹
出孔(21)が、長手方向に適宜の間隔をもって穿設されて
いる。

【００２０】エアダクト(19)(20)の一端は、圧縮空気源
（図示略）に接続されており、エアダクト(19)(20)内に
送られた圧縮空気は、空気吹出孔(21)よりベルト(６)の
下面に向かって吹き出して、ベルト(６)を各ベルト支持
材(７)(８)(10)(11)及びライナ(18)よりわずかに離間浮
上させ、ベルト(６)の走行抵抗を、ローラ等によりベル
ト(６)を支持する場合よりも著しく低減させる。

【００２１】また、万一、ベルト支持材(７)の空気吹出
孔(21)より噴出する圧縮空気の流量や圧力が低下し、ベ
ルト(６)の浮上力が低下しても、ベルト(６)は、ベルト
(６)との摩擦係数が小さく、かつ耐磨耗性のよいライナ
(18)に接触するだけであるので、ベルト(６)の走行抵抗
が著しく増大することはなく、ベルト(６)は常に円滑に
走行する。

【００２２】図４及び図５に示すように、ベルト支持材
(７)(８)の側壁における内面がライナ(18)により覆われ
ている部分には、ほぼ方形の窓孔(22)が穿設されてい
る。この窓孔(22)の内側は、透光性のライナ(18)により
閉塞されているので、ライナ(18)を通して、ベルト(６)
の外面を視認することができ、しかも、ライナ(18)とベ
ルト(６)との間に導入された圧縮縮空気が、窓孔(22)を
通して外部に洩れることはない。

【００２３】このような窓孔(22)は、ベルト(６)の湾曲
走行部や、ベルト支持材(７)(８)の入口端部または出口
端部等の、ベルト(６)に応力が生じやすい部分に、任意
の数だけ設けるのがよい。

【００２４】図４に示すように、窓孔(22)の外側近傍に
は、窓孔(22)を通して、ベルト(６)の外周面の位置を検
知するセンサ(Ｓ)を必要に応じて設けるのがよい。

【００２５】図４に示す例では、センサ(Ｓ)は、発信部
から発射されたレーザ光線を、窓孔(22)とライナ(18)と
を通して、ベルト(６)の外周面で反射させ、その反射光
を受信部で受光して、センサ(Ｓ)からベルト(６)の外周
面までの距離の変動を検出できるようにしたレーザ式変
位計としてある。

【００２６】このセンサ(Ｓ)により、ベルト(６)の外周
面がライナ(18)の内面に接触したときの値を原点とし
て、そこからのベルト(６)の外周面の変位量を測定する
ことにより、ベルト(６)とライナ(18)との間の間隙幅
(Ｄ)を求めることができる。

【００２７】その値に基づいて、その値が予め設定した
値より小となると、圧縮空気源の圧力を増大させ、ま
た、上記値が設定値より大となると、圧縮空気源の圧力
を低下させることにより、上記間隔幅(Ｄ)を常に一定に
保って、ベルト(６)を適正かつ円滑に回走させることが
できる。

【００２８】また、ベルト(６)に積載されている粉体等
の被搬送物(15)が、万一ベルト(６)からライナ(18)にこ
ぼれた場合でも、ライナ(18)における窓孔(22)に対応す
る部分の傾斜は大であるので、この部分に被搬送物(15)
が付着したり、堆積したりするおそれは小さく、レーザ
光が被搬送物(15)により遮られて、センサ(Ｓ)の作動に
支障がでることはほとんどない。

【００２９】なお、センサ(Ｓ)等を設けることなく、窓
孔(22)から、目視によりベルト(６）の浮上量を確認す
ることも可能である。

【００３０】また、図６に示すように、ベルト（６)が
正常に走行しているときに、ベルト(６)の一側端が窓孔
(23)のほぼ中位部に位置するように、窓孔(23)を、円筒
形のベルト支持材(７)の真横、またはやや上部に設ける
と、窓孔(23)を通して、ベルト(６)の側端の上下位置
を、目視（またはセンサ）により確認し、ベルト(６)の
蛇行やねじれを検知することもできる。

【００３１】さらに、ベルト支持材(７)(８)は、平板状
として、ベルト支持材(７)の下面に窓孔(22)を設け、ベ
ルト(６)を平板状のまま走行させるようにしたり、また
は上述と同様の円管状として、ベルト(６)を完全な円管
状になるまで丸めて、いわゆるパイプコンベヤとして走
行させるようにしてもよい。また、ベルト支持材(７)
(８)を樋状のものとして、その側壁に窓孔(22)を穿設し
てもよい。

【００３２】

【発明の効果】本発明によると以下の効果を奏すること
ができる。 (Ａ) 請求項１記載の発明によると、ベルト支持材の内
面を覆うことにより、ベルトとの接触時の摩擦を軽減す
るようにしたライナを透光性のものとし、かつその外側
のベルト支持材に窓孔を穿設したので、窓孔は透光性の
ライナにより閉塞され、ライナとベルトとの間に導入さ
れた圧縮空気が窓孔より洩れることはなく、しかも窓孔
と透光性のライナとを通して、ベルトの位置を確認する
ことができる。また、万一、圧縮空気の圧力が弱まっ
て、ベルトがライナに接触したとしても、ベルトとライ
ナとの間の摩擦係数は小さいので、ベルトが大きなダメ
ージを受けることはない。

【００３３】(Ｂ) 請求項２記載の発明によると、窓孔
の外側近傍に設けたセンサにより、ベルトの位置を、目
視に頼らずに正確に検知することができる。

【００３４】(Ｃ) 請求項３記載の発明によると、窓孔
に対応する部分のライナの上向き傾斜角度が大となるの
で、万一ベルトに積載された被搬送物がベルトからライ
ナ上にこぼれ落ちたとしても、ライナにおける窓孔に対
応する部分に被搬送物が付着したり、堆積したりするお
それは少なく、被搬送物により、センサや目視によるベ
ルト位置の確認が妨げられることはない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施形態の外観を示す側面図であ
る。

【図２】同じく図１のII−IIより見た横断平面図であ
る。

【図３】同じく図１のIII−IIIより見た縦断正面図であ
る。

【図４】同じく図１のIV−IVより見た拡大縦断面図であ
る。

【図５】同じく図４のＶ−Ｖより見た要部の縦断面図で
ある。

【図６】窓孔を設ける位置を変更した変形例を示す、図
４と同様の縦断面図である。

【符号の説明】

(１)フレーム (２)(３)軸 (４)ヘッドプーリ (５)テールプーリ (６)ベルト (6a)往路ベルト (6b)復路ベルト (７)(８)ベルト支持材 (９)トラフ変換部 (10)(11)ベルト支持材 (12)トラフ変換部 (13)(14)ガイドプーリ (15)被搬送物 (16)シュート (18)ライナ (19)(20)エアダクト (21)空気吹出孔 (22)(23)窓孔 (Ｓ)光センサ (Ｄ)間隙幅

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続きＦターム(参考） 3F023 AA02 BA03 BB01 BC01 CA02 3F025 CA01 CB10

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】前後１対のプーリ間に掛け回した無端ベ
ルトの少なくとも一部の下方に、ベルト支持材を近接し
て配設するとともに、前記ベルト支持材の下方に、圧縮
空気源に接続したエアダクトを設け、前記エアダクトに
連通するように、前記ベルト支持材に穿設した空気吹出
孔より、前記エアダクト内の圧縮空気をベルトに向かっ
て吹き出すことにより、ベルトをベルト支持材より浮上
させて走行させるようにした空気浮上式ベルトコンベヤ
装置において、前記ベルト支持材の少なくとも一部の内面を、ベルトと
の摩擦係数が小さく、かつ透光性を有するライナで覆
い、該ライナにより覆われたベルト支持材の一部に窓孔
を穿設したことを特徴とする空気浮上式ベルトコンベヤ
装置。
【請求項２】窓孔の外側近傍に、窓孔を通して、ベル
トの外周面の位置を検知するセンサを設けたことを特徴
とする請求項１記載の空気浮上式ベルトコンベヤ装置。
【請求項３】ベルト支持材を、管状または樋状とし、
前記窓孔を、ベルト支持材の側壁に設けたことを特徴と
する請求項１または２記載の空気浮上式ベルトコンベヤ
装置。