JP2000116118A - 電子回路装置 - Google Patents

電子回路装置

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JP2000116118A
JP2000116118A JP10284221A JP28422198A JP2000116118A JP 2000116118 A JP2000116118 A JP 2000116118A JP 10284221 A JP10284221 A JP 10284221A JP 28422198 A JP28422198 A JP 28422198A JP 2000116118 A JP2000116118 A JP 2000116118A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】装置の体格重量の増大を招くことなく高密度実
装が可能な電子回路装置を提供すること。 【解決手段】多くの熱を発生して高温となるたとえばト
ランスなどの大発熱部品62の側面は、高温に耐えると
ともに自身はそれほど発熱しないたとえばブスバーBを
挟んで、たとえば半導体部品などの低温使用型回路部品
61に対面する。このようにすれば、高温の大発熱部品
62からの放射熱が低温使用型回路部品61の表面に照
射されることがなく、対流による大発熱部品62から低
温使用型回路部品61への熱伝達も小発熱部品Bにより
阻害されるので、低温使用型回路部品61の望ましくな
い温度上昇を防止することができ、その結果として、低
温使用型回路部品61の寿命、信頼性を低下させること
なく高密度実装が実現する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、大発熱部品が実装
される電子回路装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電気自動車などには、商用交流電源など
からバッテリを充電するためにトランスを有する電圧変
換型の電力変換装置が用いられる。この電圧変換型の電
力変換装置は、交流電圧を電圧変換するトランス、この
トランスで電圧変換された交流電圧を整流する一個ない
し複数個の半導体整流器、および、半導体整流器で整流
された直流電圧からリップル成分を除去する平滑コイル
および平滑コンデンサを備えている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、電気自
動車ではバッテリにその重量およびスペースを割かざる
を得ないために、このトランス内蔵型の電力変換装置に
許される重量、スペースを極力圧縮する必要がある。ト
ランス内蔵型の電力変換装置の重量、スペースの削減に
は、重量、スペースが他の部品より格段に大きく、か
つ、実質的に電気絶縁用の樹脂の許容温度まで使用可能
なトランスの小型化が最も有効である。特に、主バッテ
リと補機バッテリとの間での送電を行うためのDC−D
Cコンバータに用いられる電力変換装置の1回あたりの
使用時間は数分程度と短いので、多少は送電効率が低下
したとしても問題はないので、トランスを小型化するこ
とにより電力変換装置の必要な小型軽量化を実現するこ
とが可能となる。
【0004】ところが、このようなトランスの小型化に
よるその発熱の増大は、このトランスの二次コイルに接
続される整流用の半導体整流器の大幅な温度上昇を招く
という問題を派生させてしまう。すなわち、この整流用
の半導体整流器は、電力変換装置の体積縮小と、トラン
スの二次コイルと整流用の半導体整流器との間の配線の
抵抗による電力損失低減のためにトランスの二次コイル
に接近して配置せざるを得ず、その結果、自己の発熱の
他に高温のトランスから上記配線を通じて、更にトラン
スの外表面からの放射および対流による熱伝達により予
想以上に高温化してしまう。また、このトランスの外表
面から半導体整流器への熱伝達を低減するには、両者を
離すことが有効であるが、この場合、電力変換装置の体
格が増大するという問題が生じてしまう。
【0005】この種の問題、すなわちたとえば上記トラ
ンスのような大発熱部品から放射などで伝達される熱が
この大発熱部品に近接するたとえばダイオードモジュー
ルのような低温使用型回路部品特に半導体部品に悪影響
を与えるという問題は、電子回路装置を高密度化すれば
電力用電子回路装置では必然的に派生する問題であり、
この問題のために装置の体格縮小に限界が生じていた。
【0006】一方、水冷装置などの特別の冷却方式を追
加すれば上記問題を改善して回路実装密度の向上を図る
ことができるが、この場合には水冷装置やなどの冷却装
置の体積、重量が増大し、装置構成が複雑化してしまう
という新たな問題が派生してしまう。特に、高密度実装
を図った電子回路装置では、投影面積縮小のために複数
の回路基板を互いに平行に重ねることが一般的である
が、このような積層形式の電子回路装置では、大発熱部
品の周囲における熱の逃げが悪くなりがちであるので、
上記問題が一層深刻となった。
【0007】本発明は上記問題点に鑑みなされたもので
あり、装置の体格重量の増大を招くことなく高密度実装
が可能な電子回路装置を提供することを目的としてい
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の電子回路
装置によれば、多くの熱を発生して高温となるたとえば
トランスなどの大発熱部品の側面は、高温に耐えるとと
もに自身はそれほど発熱しないたとえばブスバーやチョ
ークコイルやコンデンサなどの小発熱部品を挟んで、た
とえば半導体部品などの低温使用型回路部品に対面す
る。
【0009】このようにすれば、高温の大発熱部品から
の放射熱が低温使用型回路部品の表面に照射されること
がなく、対流による大発熱部品から低温使用型回路部品
への熱伝達も小発熱部品により阻害されるので、低温使
用型回路部品の望ましくない温度上昇を防止することが
でき、その結果として、低温使用型回路部品の寿命、信
頼性を低下させることなく高密度実装が実現する。
【0010】請求項2記載の構成によれば請求項1記載
の構成において更に、大発熱部品の側面を多数の小発熱
部品により囲み、更に外側に低温使用型回路部品を設け
る。このようにすれば、大発熱部品の周囲にこの大発熱
部品の熱影響を排除しつつ多くの低温使用型回路部品を
配置することができるので、低温使用型回路部品の寿
命、信頼性を低下させることなく一層の高密度実装が実
現する。
【0011】請求項3記載の構成によれば請求項2記載
の電子回路装置において更に、大発熱部品の頂面に対面
する位置に低温使用型回路部品を設けないので、二つの
回路基板を少ない間隔で対面させることができ、その結
果として、低温使用型回路部品の寿命、信頼性を低下さ
せることなく一層の高密度実装が実現する。請求項4記
載の電子回路装置によれば、大発熱部品は実装基板の反
実装基板対向側の一面に実装され、低温使用型回路部品
は実装基板の実装基板対向側の他面に実装されているの
で、大発熱部品から放射や対流により発散される熱が低
温使用型回路部品に影響することがなく、その結果とし
て、低温使用型回路部品の寿命、信頼性を低下させるこ
となく一層の高密度実装が実現する。
【0012】請求項5記載の電子回路装置によれば、ブ
スバー(小発熱部品)は、大発熱部品と低温使用型回路
部品との間に位置して他の部位よりも両回路部品を遮断
する向きに広幅化されているので、低温使用型回路部品
の低温使用型回路部品の寿命、信頼性を低下させること
なく一層の高密度実装が実現する。更に、ブスバーの上
記部分的な広幅化は、大発熱部品と低温使用型回路部品
との間に単なる熱遮蔽部材を介設させるのに比べて、部
材の追加を必要とせず、かつ、ブスバーの電気抵抗を減
らしてその発熱を低減する効果も奏することができる。
【0013】
【発明を実施するための態様】本発明の電子回路装置が
適用されるハイブリッド車用の充電装置の好適な態様を
以下の実施例を参照して説明する。
【0014】
【実施例1】この充電装置は、図1に示すように、低圧
の補機バッテリ2、DC/DCコンバ−タ6、主機バッ
テリ7、制御回路8、電流センサ10を備えている。D
C−DCコンバータ6は、図2に示すように、入力直流
電力を交流電力に変換するためのインバータ回路として
の一対のパワ−MOSFET61、パワ−MOSFET
61の出力電圧を変更するトランス62、トランス62
の出力を整流する全波整流回路63、及び、全波整流回
路63の出力電圧を平滑化する出力平滑回路64を有す
る。また、DC/DCコンバ−タ6のスイッチングで生
じる電圧変動を低減するために、DC/DCコンバ−タ
6の一対の入力端間に接続される入力側平滑コンデンサ
5を有している。
【0015】一対のパワ−MOSFET61は、ダイオ
ードがそれぞれ逆並列接続されて交互に断続制御される
パワ−MOSトランジスタからなる。これらパワ−MO
Sトランジスタ61の交互逆相断続によりトランス62
の二次側に生じた交流電圧は全波整流回路63で整流さ
れ、出力平滑回路64を構成するチョークコイル65及
び平滑コンデンサ66で平滑されて主機バッテリ7に印
加される。
【0016】全波整流回路63は4つのダイオードモジ
ュールDをブリッジ接続してなる。上述したトランス6
2、全波整流回路63、チョークコイル65及び平滑コ
ンデンサ66は、本発明でいう電力変換装置を構成して
いる。 (電力変換装置の配置)この実施例の特徴をなす上述し
た電力変換装置の配置例を図3〜図5を参照して以下に
説明する。図3は、図1に示す充電装置の斜視図、図4
は側面図、図5は回路基板101、104の展開図であ
る。
【0017】100は金属プレート、101は金属プレ
ート100の上面に所定間隔を隔てて平行に設けられて
複数の金属突起100aに固定された第1の回路基板で
あり、トランス62、全波整流回路63、チョークコイ
ル65及び平滑コンデンサ66は、回路基板101上に
固定されている。また、104は、金属プレート100
の一端縁から立設する支壁部100bの上部に締結され
て、回路基板101と平行に延設される第2の回路基板
である。
【0018】全波整流回路63を構成する4つのダイオ
ードモジュールDは、回路基板101に立設される直立
回路基板103の一面に実装されており、直立回路基板
103のこの一面はトランス62の最も近接する一側面
と直角かつ回路基板101と直角となる姿勢を有してい
る。また、ダイオードモジュールDの最も広い表面は直
立回路基板103の上記一面と平行となっている。
【0019】このようにすれば、直立回路基板103の
主面やダイオードモジュールDの最も広い頂面がトラン
ス62の側面に対向しないので、トランス62から放射
熱を受けることが少なく、それによるダイオードモジュ
ールDの温度上昇を防止することができる。また、支壁
部100bのトランス62に対面する表面には、一対の
パワ−MOSFET61が設けられている。
【0020】これらパワ−MOSFET61は、金属容
器に収容されており、それらのゲート電極及びドレイン
電極は、これら金属容器の表面に電気絶縁されつつ設け
られた複数の外部取り出し端子に個別に接続され、これ
ら外部取り出し端子は、図示しないブスバーに接続され
ている。また、パワ−MOSFET61のソース電極は
上記金属容器を通じて支壁部100bに接地されてい
る。
【0021】この実施例では特に、トランス62の一側
面とパワ−MOSFET61との間に、ブスバーBが支
壁部100b及びトランス62の対向側面と平行にパワ
−MOSFET61を覆うに足る長さだけ延設されてい
る。更に、このブスバーBは、他のブスバー(図示せ
ず)に比較して、その幅(回路基板(実装基板)101
と直角方向の長さ)が広く設定され、特に、トランス6
2からパワ−MOSFET61を覆うに足るだけの幅に
拡大されている。
【0022】このようにすれば、高温となったトランス
(本発明でいう大発熱部品)62から放射される熱はこ
のブスバー(本発明でいう小発熱部品)Bにより遮断さ
れてパワ−MOSFET(本発明でいう低温使用型回路
部品)61に照射されることがない。更に、このトラン
ス62の表面で熱せられた空気が対流移動してパワ−M
OSFET61の表面に接触することもほとんどない。
【0023】このため、パワ−MOSFET61を高温
のトランス62の側面に近接配置するにもかかわらず、
パワ−MOSFET42、61の過熱を防止することが
でき、信頼性を確保しつつ高密度実装を実現することが
できる。
【0024】
【実施例2】本発明の電子回路装置の他の配置例を図6
を参照して以下に説明する。200は裏面に放熱フィン
を有する金属プレート、201は金属プレート200の
上面に所定間隔を隔てて平行に設けられた回路基板、2
02は支壁部、203は上側の回路基板、204は大発
熱部品、205は小発熱部品、206は低温使用型回路
部品、207は金属蓋板である。
【0025】支壁部202は、ねじ208により金属プ
レート200の上面端縁に固定されており、回路基板2
01は、ねじ209により支壁部202の平坦な段差面
に固定されている。更に、上側の回路基板203と金属
蓋板で207とは、ねじ210により支壁部202の上
端面に固定され、これにより、部品収容用の上室21
1、中室212、下室213が区画形成されている。な
お、支壁部202及び金属蓋板207の側壁には多数の
窓が開口され、冷却用空気が流通可能となっている。
【0026】金属プレート200の上面中央部には突起
部202aが突設され、突起部202aの上面周囲の段
差面は回路基板201を支承し、更に、突起部202a
は回路基板201の開口から突出して大発熱部品204
の金属ケースに密着している。この実施例では、大型の
大発熱部品204は中室212の中央部に設けられ、そ
の周囲には小発熱部品205すなわち比較的許容温度が
高いにもかかわらず自己発熱が少ない回路部品が設けら
れ、そして半導体モジュールのような低温使用型回路部
品206は大発熱部品204からみて小発熱部品205
の背後に設けられている。
【0027】このようにすれば、実施例1の場合と同様
に、中室212の低温使用型回路部品206は大発熱部
品204からの放射熱により過熱することがない。ま
た、上室211と下室213には、大発熱部品204は
設けられないので、これら上室211、下室213内の
低温使用型回路部品206が大発熱部品204により過
熱されることがない。
【0028】更に、大発熱部品204は、それを載置す
るとともに冷却する突起部202aを通じて金属プレー
ト200に良好に放熱することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1に用いる本発明の電子回路装置を用
いた充電装置の回路図である。
【図2】 図1に示す充電装置のDC−DCコンバータ
の回路図である。
【図3】 図1に示す充電装置の斜視図である。
【図4】 図1に示す充電装置の側面図である。
【図5】 図1に示す充電装置の回路基板の展開図であ
る。
【図6】 本発明の電子回路装置の変形態様を示す縦断
面図である。
【符号の説明】
101、103は回路基板(実装基板)、62はトラン
ス(大発熱部品)、65はチョークコイル(小発熱部
品)、5は平滑コンデンサ(小発熱部品)、Bはブスバ
ー(小発熱部品)、42、61はパワ−MOSFET
(低温使用型回路部品)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5E344 AA01 AA22 AA26 BB02 BB07 EE01 5H730 AA15 AS17 BB25 BB57 DD04 EE04 EE08 ZZ07 ZZ11

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】最大許容温度が所定値以下の低温使用型回
    路部品と、前記低温使用型回路部品よりも高温使用が可
    能な複数の高温使用型回路部品と、互いに所定間隔を隔
    てて重なる姿勢を有して前記回路部品を実装する一対の
    実装基板とを有し、前記高温使用型回路部品は、発熱量
    が大きい大発熱部品及び発熱量が小さい小発熱部品を有
    する電子回路装置において、 前記小発熱部品は、前記大発熱部品と前記低温使用型回
    路部品との間に位置して前記両実装基板の少なくとも一
    方に設けられることを特徴とする電子回路装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の電子回路装置において、 前記大発熱部品の側面を多数の前記小発熱部品により囲
    み、更に外側に前記低温使用型回路部品を設けることを
    特徴とする電子回路装置。
  3. 【請求項3】請求項2記載の電子回路装置において、 前記大発熱部品の頂面に対面する位置に前記低温使用型
    回路部品を設けないことを特徴とする電子回路装置。
  4. 【請求項4】最大許容温度が所定値以下の低温使用型回
    路部品と、前記低温使用型回路部品よりも高温使用が可
    能な複数の高温使用型回路部品と、互いに所定間隔を隔
    てて重なる姿勢を有して前記回路部品を実装する一対の
    実装基板とを有し、前記高温使用型回路部品は、発熱量
    が大きい大発熱部品及び発熱量が小さい小発熱部品を有
    する電子回路装置において、 前記大発熱部品は、前記実装基板の反実装基板対向側の
    一面に実装され、前記低温使用型回路部品は前記実装基
    板の実装基板対向側の他面に実装されることを特徴とす
    る電子回路装置。
  5. 【請求項5】最大許容温度が所定値以下の低温使用型回
    路部品と、前記低温使用型回路部品よりも高温使用が可
    能な複数の高温使用型回路部品と、前記両回路部品の間
    に延設されるブスバーとを備える電子回路装置におい
    て、 前記ブスバーは、前記両回路部品の間に位置して他の部
    位よりも前記両回路部品を遮断する向きに広幅化されて
    いることを特徴とする電子回路装置。
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