JP2000113848A - 電子ビーム検査装置 - Google Patents

電子ビーム検査装置

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JP2000113848A
JP2000113848A JP10282394A JP28239498A JP2000113848A JP 2000113848 A JP2000113848 A JP 2000113848A JP 10282394 A JP10282394 A JP 10282394A JP 28239498 A JP28239498 A JP 28239498A JP 2000113848 A JP2000113848 A JP 2000113848A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子ビームを利用して試料の欠陥箇所を検査
する電子ビーム検査装置に関し、特に高画質の試料画像
を取得することができる。 【解決手段】 ステージ上の試料に電子ビームを照射し
て、二次ビームを検出し、照射領域の画像を生成する電
子検出手段37と、二次ビームを電子検出手段の検出面
に結像させる写像電子光学系29、32、34、35と
を備えた電子ビーム検査装置であって、電子検出手段
は、二次ビームを光に変換する変換器39と、TDIC
CDセンサ41とを備えて構成され、転送信号を出力す
る転送信号制御部51と、ステージを駆動して、検出面
に結像される光学像を移動させるステージ駆動手段49
と、ステージの位置を検出する位置検出手段50と、転
送信号による電荷の移動とステージ駆動手段による光学
像の移動との同期ずれを検出する同期ずれ検出手段48
とを備えて構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子ビームを利用
して試料画像を取得し、試料の欠陥箇所を検査する電子
ビーム検査装置に関し、特に高画質の試料画像を取得す
ることができる電子ビーム検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年のLSIの高集積化に伴い、ウェー
ハ、マスクなどの欠陥箇所を検出する際に要求される検
出感度は、より一層高度なものが望まれている。例え
ば、DRAMのパターン寸法0.25μmウェーハパタ
ーンに対して欠陥検出を行う場合には、0.1μmの検
出感度が必要とされている。そこで、従来の光より最小
分解能の高い電子ビームを利用した試料表面の観察・検
査装置が提案されている。
【0003】例えば、特開平4−242060号公報に
は、電子ビームを試料面上に照射し、その照射領域から
発生する反射電子の像を検出面に投影して試料画像を取
得する反射電子顕微鏡が開示されている。図13を参照
してこの反射電子顕微鏡を説明する。図13において、
電子銃81から照射される電子ビームは、照射レンズ系
82を通過して、ウィーンフィルタ83の中心部に入射
する。詳細は後述するが、このとき電子ビームは、ウィ
ーンフィルタ83によって軌道が曲げられ、ステージ8
4上の試料85に垂直に入射する。
【0004】試料85に電子ビームが照射されると、そ
の照射領域からは、反射電子が発生する。反射電子は、
ウィーンフィルタ83の偏向作用を受けずにそのまま直
進し、結像レンズ系86によって蛍光板87で結像す
る。蛍光板87では、反射電子像が光学像に変換され、
この像をCCDセンサ等で撮像して観察する。このよう
に反射電子顕微鏡では、電子ビームの照射領域を検出面
に投影することで、その領域の像を一括して取得するこ
とができる。
【0005】ところで、CCDセンサの一種にTDI
(Time Delay Integration:時間遅延積分型)CCDセ
ンサがあることは公知である。このTDICCDセンサ
は、撮像面に投影される試料像をステージの移動に伴っ
てシフトする際に、それに同期して、蓄積される信号電
荷をシフトさせ、積算しながら撮像するイメージセンサ
である。
【0006】このTDICCDセンサを利用した撮像動
作について、図14を参照して説明する。図14(1)
に示すように、電子ビームは、今、試料の所定箇所に照
射されている。このとき、図14(2)に示すように、
電子ビームの照射領域の像は、TDICCDセンサの水
平走査ラインAにおいて撮像され、このラインに信号電
荷が蓄積される。
【0007】次に、所定のタイミングで、図14(3)
に示すように、ステージおよび試料が、Y方向に一水平
走査ライン分だけ移動する。このとき、図14(4)に
示すように、ラインAとラインBとによって試料が撮像
されるのだが、ステージの移動と同時に、ラインAに蓄
積される信号電荷がラインBに転送される。したがっ
て、ラインBには、前回時に得た信号電荷と今回の撮像
時に得た信号電荷が加算されて累積される。
【0008】さらに、所定のタイミングで、図14
(5)に示すように、ステージおよび試料が、Y方向に
一水平走査ライン分だけ移動する。このとき、図14
(6)に示すように、ラインA、ラインB、ラインCと
によって試料が撮像されるのだが、ステージの移動と同
時に、ラインBの信号電荷がラインCに、ラインAの信
号電荷がラインBに転送される。したがって、ラインC
には、前々回、前回、今回の撮像時に得た信号電荷が加
算されて蓄積され、ラインBには、前回、今回の撮像時
に得た信号電荷が加算されて蓄積される。
【0009】以上の動作を続けることで、水平走査ライ
ンの本数分だけ試料の同一箇所の信号電荷が、順次加算
されて積算されることになる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】前述したようにTDI
CCDセンサでは、撮像面に投影される試料像が、ステ
ージの移動に伴ってシフトするとき、それに同期して、
蓄積される信号電荷を転送することにより、試料の同一
箇所の信号電荷を積算している。
【0011】ところが、ステージの移動と信号電荷の転
送とが同期していないと、試料の異なる箇所同士で信号
電荷が加算されてしまうことになり、画質が低下した。
すなわち、例えばステージ移動の際に、ステージに速度
むら、横ずれ、振動等が発生すると、ステージ位置にず
れが生じ、TDICCDセンサの撮像面に投影される試
料像も本来の位置からずれて投影されてしまう。この状
態のまま、信号電荷を転送して加算すると、試料画像が
ずれた状態のまま積算されてしまうことになるため、試
料画像がぼけてしまい、画像の鮮鋭度が著しく低下し
た。
【0012】したがって、ステージの移動には、一定速
度、無振動かつ横ずれ等がないように厳密な精度で駆動
制御されるが、通常のステージを、振動を完全に抑え
て、一定速度で駆動制御することは極めて困難であり、
多少なりとも速度のばらつき、振動等は存在した。例え
ば、速度むらの許容値は、dalsa社のTDICCDセン
サの場合、±1%である。このため、ステージ制御は、
速度変動を±1%以下に制御しなければならない。これ
を実現するには、ステージをエアガイド方式にする、ま
たはモータをリニアモータするなどの解決策があるが、
このためにステージが高価なものになってしまう。ま
た、これらの装置を備えたとしても、ステージの微細な
振動を補正する必要があり、画質の低下防止は不可欠で
ある。
【0013】そこで、本発明は、ステージ移動と信号電
荷転送との同期ずれによって生じる画質低下を回避し、
鮮明な画像を取得することができる電子ビーム検査装置
を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、ステージ上に載置される試料に電子ビームを照射
し、該試料の照射領域から発生する二次電子または反射
電子の少なくとも一方からなる二次ビームを検出し、前
記照射領域の画像を生成する電子検出手段と、前記試料
と前記電子検出手段との間に配置され、前記二次ビーム
を前記電子検出手段の検出面に結像させる写像電子光学
系とを備えた電子ビーム検査装置であって、前記電子検
出手段は、前記検出面に配置され、前記二次ビームを光
に変換する変換器と、複数ライン状に二次元配列された
画素を備え、前記変換器を介して得られる光学像の受光
によって生じる各ラインの画素の電荷を、転送信号に同
期して順次隣接するラインの対応画素へそれぞれ転送
し、転送毎に、該電荷と該電荷が転送された画素から生
じる電荷とを加算し、終端に相当するラインまでの所定
のライン数積算した電荷を、順次出力するアレイ撮像部
とを備えて構成され、前記転送信号を出力する転送信号
制御部と、前記ステージを駆動して、前記検出面に結像
される前記光学像を移動させるステージ駆動手段と、前
記ステージの位置を検出する位置検出手段と、前記転送
信号と前記位置検出手段の検出信号とに基づいて、前記
転送信号による前記電荷の移動と前記ステージ駆動手段
による前記光学像の移動との同期ずれを検出する同期ず
れ検出手段とを備えて構成される。
【0015】このような構成においては、アレイ撮像部
(具体的には、TDICCDセンサ)の電荷転送のタイ
ミングと、ステージ駆動のタイミングとにずれが生じて
も、そのずれを検出することができる。請求項2に記載
の発明は、前記同期ずれに基づいて算出される前記検出
面上の光学像の位置ずれを補正する補正手段を備えて構
成される。
【0016】このような構成においては、同期ずれがあ
る場合(例えば、ステージに速度むらがある場合)に
は、光学像は、検出面上で本来の位置からずれて結像す
る。しかしながら、補正手段によってこの位置ずれを補
正することができる。
【0017】請求項3に記載の発明は、前記補正手段
は、前記二次ビームを偏向するビーム偏向手段であるこ
とを特徴とする。このような構成においては、検出面上
の光学像の結像位置にずれが発生してもビーム偏向手段
による二次ビームの偏向によって本来の位置に結像させ
ることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて本発明の実施
形態を説明する。 (第1の実施形態)図1は、第1の実施形態の全体構成
図である。なお、第1の実施形態は、請求項1〜3に記
載の発明に対応する。以下、本実施形態の構成について
図面を参照して説明する。
【0019】図1において、検査装置は、一次コラム2
1、二次コラム22およびチャンバー23を有してい
る。一次コラム21は、二次コラム22の側面に斜めに
取り付けられており、二次コラム22の下部に、チャン
バー23が配置される。一次コラム21の内部には、電
子銃24が配置され、電子銃24から照射される電子ビ
ーム(一次ビーム)の光軸上に、一次光学系25および
偏向器26が配置されている。
【0020】一方、チャンバー23の内部には、ステー
ジ27が設置され、ステージ27上には試料28が載置
される。また、二次コラム22の内部には、試料28か
ら発生する二次ビームの光軸上に、カソードレンズ2
9、ニューメニカルアパーチャ30、ウィーンフィルタ
31、第2レンズ32、フィールドアパーチャ33、第
3レンズ34、第4レンズ35、偏向器36および検出
器37が配置される。なお、カソードレンズ29、第2
レンズ32〜第4レンズ35は、二次光学系を構成して
いる。
【0021】検出器37は、MCP(マイクロチャネル
プレート)38と、蛍光面39を有するFOP(ファイ
バオプティックプレート)40と、TDICCDセンサ
41とから構成される。検出器37は、画像処理ユニッ
ト42と接続され、画像処理ユニット42は、CPU4
3およびCRT44と接続される。
【0022】また、CPU43は、一次コラム制御ユニ
ット45、二次コラム制御ユニット46およびDSP4
8と接続される。一次コラム制御ユニット45は、一次
光学系25のレンズ電圧および偏向器26に供給する電
流(または電圧)を制御し、二次コラム制御ユニット4
6は、カソードレンズ29および第2レンズ32〜第4
レンズ35の各レンズ電圧を制御する。
【0023】DSP48の出力端子は、偏向器制御ユニ
ット47およびステージ制御ユニット49の入力端子と
接続され、DSP48の入力端子は、レーザ干渉計ユニ
ット50および同期パルス生成回路51の出力端子と接
続される。偏向器制御ユニット47は、偏向器36に供
給する電流(または電圧)を制御し、ステージ制御ユニ
ット49は、ステージ27をXY方向に駆動し、レーザ
干渉計ユニット50は、ステージ27の移動量に応じた
パルス信号をDSP48へ出力する。また、同期パルス
生成回路51は、TDICCDセンサ41にTDI同期
パルス信号を供給する。
【0024】一次コラム21、二次コラム22、チャン
バー23は、真空排気系(不図示)と繋がっており、真
空排気系のターボポンプにより排気されて、内部は真空
状態を維持している。なお、請求項1に記載の発明と本
実施形態との対応関係については、電子検出手段は、検
出器37に対応し、写像電子光学系は、カソードレンズ
29、第2レンズ32〜第4レンズ35に対応し、変換
器は、蛍光面39に対応し、アレイ撮像部は、TDIC
CDセンサ41に対応し、転送信号制御部は、同期パル
ス生成回路51に対応し、ステージ駆動手段は、ステー
ジ制御ユニット49に対応し、位置検出手段は、レーザ
干渉計ユニット50に対応し、同期ずれ検出手段は、D
SP48に対応する。
【0025】また、請求項2に記載の発明と本実施形態
との対応関係については、補正手段は、偏向器36、偏
向器制御ユニット47およびステージ制御ユニット49
に対応する。また、請求項3に記載の発明と本実施形態
との対応関係については、ビーム偏向手段は、偏向器3
6および偏向器制御ユニット47に対応する。次に、本
実施形態の電子ビーム検査装置における試料画像の取得
動作について説明する。
【0026】図2に示すように、電子銃24から出射す
る一次ビームは、電子銃24の加速電圧よって加速さ
れ、一次光学系25のレンズ作用および偏向器26の偏
向作用を受けながらウィーンフィルタ31の中心に入射
する。電子銃24の陰極は、ここでは矩形陰極で大電流
を取り出すことができるランタンヘキサボライト(La
6)を用いる。
【0027】また、一次光学系25は、回転軸非対称の
四重極(または八重極)の静電レンズ(または電磁レン
ズ)を使用する。このレンズは、いわゆるシリンドリカ
ルレンズと同様に、矩形陰極の長軸(X軸)、短軸(Y
軸)各々で集束と発散とを引き起こすことができる。図
2では、矩形陰極のX方向断面に放出された電子の軌道
とY方向断面に放出された電子の軌道とを示している。
【0028】具体的なレンズ構成は、図3に示すよう
に、静電レンズを用いた場合、4つの円柱ロッドを使用
する。対向する電極同士を等電位に設定し、互いに逆の
電圧特性(aとbに+Vq、cとdに−Vq)を与え
る。このレンズを3段(図2の25a、25b、25
c)で構成し、各レンズ条件を最適化することによっ
て、照射電子を損失することなく、試料面上のビーム照
射領域を、任意の矩形状、または楕円形状に成形するこ
とができる。
【0029】一次光学系25により矩形状に成形された
一次ビームは、ウィーンフィルタ31の中心箇所に入射
するように偏向器26によって偏向される。ウィーンフ
ィルタ31に入射した一次ビームは、ウィーンフィルタ
31の偏向作用により軌道が曲げられ、ニューメニカル
アパーチャ30の開口部で結像する。ウィーンフィルタ
31は、磁界と電界とを直交させ、電界をE、磁界を
B、荷電粒子の速度をvとした場合、E=vBのウィー
ン条件を満たす荷電粒子のみを直進させ、それ以外の荷
電粒子の軌道を曲げる偏向装置である。
【0030】また、ニューメニカルアパーチャ30は、
開口絞りに相当するものでカソードレンズ29の開口角
を決定する。その形状は、円形の穴が開いた金属製(M
o等)の薄膜板であり、装置内に散乱する余計な電子ビ
ームが試料面に到達することを阻止し、試料28のチャ
ージアップやコンタミネーションを防いでいる。ニュー
メニカルアパーチャ30の開口部で結像した一次ビーム
は、カソードレンズ29を介して、試料28面上に垂直
に照射される。試料面上に一次ビームが照射されると、
そのビーム照射領域からは、二次電子または反射電子の
少なくとも一方を含む二次ビームが発生する。
【0031】この二次ビームは、ビーム照射領域の二次
元画像情報を有していることになるが、特に、一次ビー
ムが試料28に垂直に照射されるので、二次ビームは影
のない鮮明な像を有することができる。図4に示すよう
に、二次ビームは、カソードレンズ29によって集束作
用を受ける。カソードレンズ29は、通常、2〜4枚の
電極で構成されている。ここでは、3枚の電極(29
a、29b、29c)の構成例を示す。通常、レンズと
して機能させるには、カソードレンズ29の下から1番
目の電極29a、2番目の電極29bに電圧を印加し、
3番目の電極29cをゼロ電位に設定することで行う。
【0032】ステージ27には電圧(リターディング電
圧)が印加されており、電極29a−試料面間には、一
次ビームに対しては負の電界、二次ビームに対しては正
の電界が形成されている。リターディング電圧によっ
て、カソードレンズ29は、一次ビームに対しては、減
速させて試料のチャージアップや破壊を防ぎ、二次ビー
ムに対しては、電子(特に、指向性の低い二次電子)を
引き込み、加速させて、効率よくレンズ内に導くように
作用する。
【0033】カソードレンズ29およびニューメニカル
アパーチャ30を通過した二次ビームは、ウィーンフィ
ルタ31の偏向作用を受けずに、そのまま直進する。こ
のとき、ウィーンフィルタ31に印加する電磁界を変え
ることで、二次ビームから、特定のエネルギー帯を持つ
電子(例えば二次電子、または反射電子)のみを検出器
37に導くことができる。
【0034】また、ニューメニカルアパーチャ30は、
二次ビームに対しては、後段の第2レンズ32〜第4レ
ンズ35のレンズ収差を抑える役割を果たしている。と
ころで、二次ビームを、カソードレンズ29のみで結像
させると、レンズ作用が強くなり収差が発生しやすい。
そこで、第2レンズ32と合わせて、1回の結像を行わ
せる。二次ビームは、カソードレンズ29および第2レ
ンズ32により、フィールドアパーチャ33上で中間結
像を得る。
【0035】また、後段には中間像を投影するためのレ
ンズが配置されるが、二次光学系として必要な投影倍率
を確保するため、第3レンズ34、第4レンズ35の2
つのレンズを加えた構成にする。二次ビームは、第3レ
ンズ34、第4レンズ35各々により結像し、ここで
は、合計3回結像する。なお、第3レンズ34と第4レ
ンズ35とを合わせて1回(合計2回)結像させてもよ
い。
【0036】第2レンズ32〜第4レンズ35はすべ
て、ユニポテンシャルレンズまたはアインツェルレンズ
と呼ばれる回転軸対称型のレンズであり、各レンズは、
3枚の電極で構成されている。通常は外側の2電極をゼ
ロ電位とし、中央の電極に印加する電圧を変えることで
レンズ作用を制御する。
【0037】また、中間の結像点には、フィールドアパ
ーチャ33が配置されているが、このフィールドアパー
チャ33は光学顕微鏡の視野絞りと同様に、視野を必要
範囲に制限している。特に電子ビームの場合、余計なビ
ームを、後段の第3レンズ34および第4レンズ35と
共に遮断して、検出器37のチャージアップやコンタミ
ネーションを防いでいる。
【0038】二次ビームは、第3レンズ34と第4レン
ズ35とによって集束発散を繰り返し、検出器37の検
出面で再結像し、ビーム照射領域の像が検出面に投影さ
れる。なお、偏向器36は、詳細は後述するが、検出面
に投影される像の位置ずれを補正するための偏向器であ
る。図1に示すように、二次ビームは、検出器37内部
のMCP38に入射し、MCP38を通過する際に加速
増幅されて、蛍光面39に衝突する。蛍光面39では、
二次ビームを光に変換し、投影される電子像を光学像に
変換する。
【0039】光学像は、FOP40を通過して、TDI
CCDセンサ41で撮像される。ここでは、蛍光面40
での画像サイズとTDICCDセンサ41の撮像サイズ
とを合わせるために、FOP40で、約1/3に縮小し
て投影している。光学像は、TDICCDセンサ41に
よって光電変換され、TDICCDセンサ41は、同期
パルス生成回路51のTDI同期パルス信号に従って、
信号電荷を画像処理ユニット42に転送する。なお、T
DICCDセンサ41の撮像動作については後述する。
【0040】画像処理ユニット42は、読み出された信
号電荷をA/D変換し、内部のVRAMに格納して試料
画像を作成し、CRT44に試料画像を表示させる。ま
た、CPU43は、作成された試料画像に対してテンプ
レートマッチング等を実行することで、試料の欠陥箇所
を特定する。このように本発明の検査装置では、試料面
上に電子ビームを照射し、ビーム照射領域の像を検出器
37の検出面に投影して一括して試料画像を取得するこ
とができる。
【0041】次に、TDICCDセンサ41の撮像動作
を図1、図5、図6を参照して具体的に説明する。図5
に示すように、(X1,Y1)から(X512,Y25
6)までの領域がチップ上に定められており、この領
域に電子ビームを照射し、照射領域の像をTDICC
Dセンサ41に投影して撮像する。このとき、TDIC
CDセンサ41は、512×256の画素数を有してお
り、領域は、TDICCDセンサ41に適合するよう
に投影される。
【0042】今、領域の(X1,Y1)から(X51
2,Y1)に一次ビームが照射されているとする。この
とき、この1ラインの像がTDICCDセンサ41に投
影され、撮像される。信号電荷は、図6に示すTDIC
CDセンサ41のROW1に蓄積される。次に、同期パ
ルス生成回路51は、TDICCDセンサ41およびD
SP48に同期パルス信号を出力する。
【0043】DSP48は、同期パルス信号が入力され
ると、ステージ制御ユニット49に駆動制御信号を出力
し、ステージ制御ユニット49はステージ27をY方向
に駆動する。すると、ビーム照射領域がTDICCDセ
ンサ41の一水平走査ライン分だけ走査方向に移動す
る。一方、同期パルス生成回路51からの同期パルス信
号が入力されたTDICCDセンサ41は、ROW1に
蓄積されていた信号電荷をROW2に転送する。このと
き、ROW2には、(X1,Y1)から(X512,Y
1)までの像が撮像され、既に信号電荷が蓄積されてい
るため、ROW1から転送されてきた信号電荷が加算さ
れて蓄積されることになる。また、このとき、ROW1
では、(X1,Y2)から(X512,Y2)までの像が
撮像され、新たに信号電荷が蓄積される。
【0044】さらに、同期パルス生成回路51の同期パ
ルス信号に従って、ステージ制御ユニット49がステー
ジ27を一水平走査ライン分駆動すると、ROW3に
は、(X1,Y1)から(X512,Y1)までの像が撮
像されて信号電荷が蓄積される。TDICCDセンサ4
1に同期パルス信号が入力されると、ROW3には、R
OW2から転送されてきた信号電荷が加算されて蓄積さ
れる。また、ROW2には、(X1,Y2)から(X5
12,Y2)までの像が撮像され、信号電荷が既に蓄積
されているが、先程の同期パルス信号が入力されると、
ROW1から転送されてきた信号電荷が加算されて蓄積
される。また、ROW1では、(X1,Y3)から(X
512,Y3)までの像が撮像され、新たに信号電荷が
蓄積される。
【0045】このようにステージ27がY方向に順次駆
動することによって、ビーム照射領域が領域を走査
し、TDICCDセンサ41は、ステージ27の駆動に
応じて、蓄積する信号電荷を隣接するROWへ順次転送
する。この動作が繰り返され、領域の(X1,Y25
6)から(X512,Y256)までの像が撮像され、
その信号電荷がROW1に蓄積されるとき、(X1,Y
1)から(X512,Y1)までの信号電荷は、水平走
査ラインの本数分加算累積されて、ROW256に蓄積
される。
【0046】この状態で、TDICCDセンサ41に同
期パルス信号が入力されると、ROW256に蓄積され
ている信号電荷は、転送ゲート(不図示)を介して、C
CDシフトレジスタに転送され、TDICCDセンサ4
1から一水平走査ラインずつ取り出され、画像処理ユニ
ット42に転送される。画像処理ユニット42は、順次
転送されてくる信号電荷を、A/D変換してVRAMに
格納し、領域の画像を生成する。
【0047】以下、同様にステージ27を移動させなが
ら、領域、領域・・・についてもTDICCDセン
サ41によって撮像を行い、チップ全面を撮像する。こ
のようにTDICCDセンサ41では、ステージ27の
移動に合わせて信号電荷をシフトさせて撮像するため、
ステージ27の移動と撮像動作とを並行して実行するこ
とができ、チップ全面を極めて短時間に撮像することが
できる。また、TDICCDセンサ41では、水平走査
ラインの本数分だけ試料の同一箇所の信号電荷を加算し
て積算することができるため、画像のS/Nの向上を図
ることができる。
【0048】ところで、このTDICCDセンサ41に
よる撮像では、前述したように、ステージ制御ユニット
49によるステージ27の移動と、TDICCDセンサ
41による電荷の転送との同期をとらなくてはならな
い。例えば、ステージ27に速度むら、横ずれ、振動等
が発生すると、TDICCDセンサ41の撮像面に投影
される試料像に位置ずれが生じ、像の異なる箇所同士で
信号電荷が積算されてしまうため、像の鮮鋭度が極端に
低下してしまう。したがって、ステージ位置ずれおよび
これに伴う撮像面上における試料像の位置ずれが生じた
場合には、この補正を行う。
【0049】以下、位置ずれの補正動作について、図面
を参照して説明する。図7は、補正動作を説明するブロ
ック図である。図7において、ステージ制御ユニット4
9内部には、モータ53が配置され、モータ53の両端
には、TG(タコジェネレータ)52とRE(ロータリ
エンコーダ)54とが直結されている。TG52は、モ
ータ53の回転量に比例したアナログ電圧信号を出力す
る。また、RE54は、モータ53の回転に応じて発生
するパルス信号をカウントし、回転速度に比例したデジ
タル信号を出力する。
【0050】TG52は、A/D変換部55を介してバ
ス56と接続される。また、バス56は、D/A変換部
58を介してパワーアンプ57と接続され、パワーアン
プ57は、モータ53と接続される。また、RE54
は、カウンタ59を介してバス56と接続される。図8
は、DSP48の動作を説明するブロック図であり、図
9は、位置ずれ補正動作を説明するフローチャートであ
る。
【0051】図8において、CPU43には、レーザ干
渉計ユニット50から現在のステージY座標データが入
力される。CPU43は、現在のステージY座標データ
が、有効スタートY座標から有効エンドY座標までの範
囲内にあるときには、「補正動作可能である」と判断
し、DSP48に動作開始命令を出力する。また、範囲
内にないときには、「補正動作不可能である」と判断
し、DSP48に動作停止命令を出力する。
【0052】分周器63は、発振器62の基準クロック
を分周し、ステージ27の速度とTDICCDセンサ4
1とのピクセルサイズから決まるTDI同期パルス信号
を作成する。また、分周器64は、発振器62の基準ク
ロックを分周し、ステージ速度と干渉計分解能から決ま
る同期パルス信号を作成し、カウンタ65に供給する。
【0053】カウンタ65には、ステージ27のスター
トY座標データが記憶されているため、供給される同期
パルス信号に基づいて目標となるステージY座標データ
が計数される。レーザ干渉計ユニット50内部の干渉計
60は、ステージ移動中のX、Y方向のステージ座標デ
ータを読み取り、その信号はラッチ61により保持さ
れ、サンプリング周波数100kHzでサンプリングさ
れ、DSP48に出力される。
【0054】DSP48内部の引き算器66には、レー
ザ干渉計ユニット50から現在のステージY座標データ
が、カウンタ65から目標のステージY座標データが入
力される。DSP48は、その差分を求め、Y方向のス
テージ位置ずれ量を算出する(ステップS1)。このY
方向のステージ位置ずれ量は、ステージ27のY方向の
速度むらによって生じる位置ずれ量である。DSP48
は、この位置ずれ量を補正するためのモータ53の回転
速度を算出する。
【0055】DSP48からは、Yステージ制御信号と
して回転速度制御信号が出力され、この回転速度制御信
号は、D/A変換部58を介してアナログデータに変換
され、パワーアンプ57により増幅されてモータ53に
供給される。モータ53は、目的の回転速度で回転し、
ステージ27のY方向速度むらを補正する(ステップS
2)。
【0056】なお、RE54およびカウンタ59は、モ
ータ53の回転速度を検出し、DSP48は、検出され
た回転速度を目的の回転速度に一致させるようにフィー
ドバック制御を行う。一方、DSP48内部の引き算器
67には、レーザ干渉計ユニット50から現在のステー
ジX座標データが入力される。引き算器67には、基準
のステージX座標データが記憶されているため、現在の
ステージX座標データと基準のステージX座標データと
を比較し差分を求め、ステージ27のX方向の横ずれ量
を算出し(ステップS3)、これを補正するためのモー
タ53のX軸回転量を算出する。
【0057】DSP48からは、Xステージ制御信号と
して回転量制御信号が出力され、この回転量制御信号
は、D/A変換部58を介してアナログデータに変換さ
れ、パワーアンプ57により増幅されてモータ53に供
給される。モータ53は、目的の回転量分だけ回転し、
ステージ27のX方向の横ずれを補正する(ステップS
4)。
【0058】なお、TG52およびA/D変換部55
は、モータ53の回転量を検出し、DSP48は、この
検出された回転量を目的の回転量に一致させるようにフ
ィードバック制御を行う。このようにレーザ干渉計ユニ
ット50により検出された現在のステージX、Y座標デ
ータと目標のステージX、Y座標データとを比較し、そ
の差分を補正するようにステージ制御ユニット49がス
テージ27を駆動制御することで、ステージ27の速度
むら、横ずれを補正する。
【0059】しかしながら、ステージ27の駆動による
位置ずれ補正では、位置ずれを完全に補正することはで
きず、実際には残留誤差が生じる。そこで、この残留誤
差を補正するため、さらに偏向器36によって試料像の
投影位置を補正する。
【0060】例えば、図10(1)では、ステージ移動
中のYステージの速度をグラフにしたもので目標Y速度
(この例では台形状になる)に追随するように速度のサ
ーボを、ステージ制御ユニット49によって行う。しか
し、実際にはステージは完全に目標速度には一致しない
ため、これが速度むらとなる。位置ずれで考えると、図
10(2)に示すように、ステージ制御ユニット49に
よる位置ずれ補正を行っても、実際にはタイムラグ等に
より、目標Y位置と実際のY位置とには、位置ずれが発
生する。これが残留誤差である。
【0061】残留誤差補正の具体的な動作は、まず、図
8に示すように、引き算器66にレーザ干渉計ユニット
50から現在のステージY座標データ(このデータは、
ステージ制御ユニット49によるステージ27の位置ず
れ補正が、既に行われた後に検出されるデータである)
が入力される。引き算器66は、カウンタ65の目標の
ステージY座標データと比較し、その差分を求め、その
差分からY写像補正信号を生成し(ステップS5)、こ
の信号に従って、偏向器制御ユニット47および偏向器
36は、試料像の投影位置の補正を行う(ステップS
6)。
【0062】すなわち、この信号を偏向器36に供給し
て、TDICCDセンサ41の撮像面に投影される像
を、残留誤差分だけY方向にシフトさせる。以下、レー
ザ干渉計ユニット50から現在のステージY座標データ
が入力されると、引き算器66は、目標のステージY座
標データとの差分を算出し、まずステージ制御ユニット
49によって、直接ステージ27を駆動してY方向の位
置ずれを補正する。
【0063】次に、ステージ制御ユニット49で補正し
きれなかったステージ位置の残留誤差分を、偏向器36
によって、試料像の投影位置をY方向にシフトさせるこ
とで補正する。また、X方向に関しては、ステージ制御
ユニット49によるステージ27の駆動によって、X方
向の横ずれを補正できたとしても、微細な振動を完全に
補正することはできない。
【0064】したがって、図10(3)に示すように、
目標X位置と実際のX位置との位置ずれが発生し、これ
が残留誤差になる。残留誤差補正の具体的動作は、ま
ず、図8に示すように、引き算器67にレーザ干渉計ユ
ニット50から現在のステージX座標データ(このデー
タは、ステージ制御ユニット49によるステージ27の
位置ずれ補正が、既に行われた後に検出されるデータで
ある)が入力される。
【0065】引き算器67は、基準のステージX座標デ
ータと比較しその差分を求め、その差分からX写像補正
信号を生成し(ステップS7)、偏向器制御ユニット4
7および偏向器36によって試料像の投影位置の補正を
行う(ステップS8)。すなわち、この信号を偏向器3
6に供給して、TDICCDセンサ41の撮像面に投影
される像を、残留誤差分だけX方向にシフトさせる。
【0066】以下、レーザ干渉計ユニット50から現在
のステージX座標データが逐次入力されると、引き算器
67は、基準のステージX座標データとの差分を算出
し、まず、ステージ制御ユニット49によって、直接ス
テージ27を駆動してX方向の位置ずれを補正する。次
に、ステージ制御ユニット49で補正しきれなかったス
テージ位置の残留誤差分を、偏向器36によって、試料
像の投影位置をX方向にシフトさせることで補正する。
【0067】このように本実施形態の電子ビーム検査装
置では、ステージ27のXY方向の位置ずれをステージ
駆動によって補正し、その補正で補正しきれない残留誤
差分を、偏向器36によって、試料像の投影位置を変え
ることで補正している。したがって、ステージ27に速
度むら、横ずれ、振動等が発生しても、TDICCDセ
ンサ41の撮像面に投影される試料像は、位置変動する
ことがなく、常に鮮明な画像を取得することができる。
【0068】また、位置ずれの補正を、ステージ駆動、
ビーム偏向の2段階で行っているが、偏向器を利用して
の補正は、高速に位置ずれ補正することができるため、
検査のスループット低下を引き起こすことはない。 (第2の実施形態)第1の実施形態では、Y方向のみス
テージ27を駆動させたが、試料にわずかな傾き(ロー
テーション)がある場合には、ステージ27を斜めに駆
動させる必要がある。第2の実施形態は、X方向、Y方
向の双方にステージ27を移動させた場合を説明する。
【0069】なお、本実施形態の構成上の特徴点は、図
11に示すように、DSP48内部にカウンタ68が配
置されている点であり、その他の構成要素については、
第1の実施形態と同一である。次に、本実施形態の動作
について説明する。図11において、カウンタ65に
は、ステージ27のスタートY座標データが記憶されて
いるため、分周器64から供給される同期パルス信号に
基づいて目標のステージY座標データが計数される。ま
た、カウンタ68には、ステージ27のステートX座標
データが記憶されているため、分周器64から供給され
る同期パルス信号に基づいて目標のステージX座標デー
タが計数される。
【0070】レーザ干渉計ユニット50内部の干渉計6
0は、ステージ移動中のX、Y方向のステージ座標デー
タを読み取り、その信号はラッチ61により保持され、
サンプリング周波数100kHzでサンプリングされ、D
SP48に出力される。DSP48内部の引き算器66
には、レーザ干渉計ユニット50から現在のステージY
座標データが、カウンタ65から目標のステージY座標
データが入力される。DSP48は、その差分を求め、
Y方向の位置ずれ量を算出し、Y方向の速度むらを補正
するためのモータ53の回転速度と、Y方向の横ずれを
補正するためのモータ53の回転量とを算出する。
【0071】また、DSP48内部の引き算器67に
は、レーザ干渉計ユニット50から現在のステージX座
標データが、カウンタ68から目標のステージX座標デ
ータが入力される。DSP48は、その差分を求め、X
方向の位置ずれ量を算出し、X方向の速度むらを補正す
るためのモータ53の回転速度と、X方向の横ずれを補
正するためのモータ53の回転量とを算出する。
【0072】ステージ制御ユニット49は、モータ53
を目的の回転速度および回転量に制御し、ステージ27
を駆動制御することで、ステージ27のX方向、Y方向
の速度むら、横ずれを補正する。しかしながら、実際に
は、ステージ27の駆動による位置ずれ補正では、位置
ずれ補正を完全に補正することはできず、残留誤差が生
じる。そこで、この残留誤差を補正するため、さらに偏
向器36によって試料像の投影位置を補正する。
【0073】この残留誤差の補正動作については、第1
の実施形態と同様の処理であるため、ここでの詳細は省
略するが、図12に示すように、Y=aX+bに従って
ステージ27を移動させた場合を考える。図12に示す
ように、ステージ制御ユニット49による位置ずれの補
正を行っても、実際には、X、Y方向に残留誤差が存在
する。したがって、この残留誤差を求め、偏向器36に
よって、TDICCDセンサ41の撮像面に投影される
像を、この残留誤差分だけX、Y方向にシフトさせて補
正する。
【0074】これにより、ステージ27にX、Y方向の
速度むら、横ずれ、振動等が生じても、TDICCDセ
ンサ41は、常に鮮明な試料画像を取得することができ
る。なお、第1、第2の実施形態では、ステージ制御ユ
ニット49による位置ずれ補正と、偏向器制御ユニット
47および偏向器36による位置ずれ補正の双方を行っ
たが、それに限定されず、何れか一方による補正だけで
もよい。特に、位置ずれが小さい場合には、偏向器のみ
で補正を行えば高速に処理することができる。
【0075】また、ステージ駆動による位置ずれ補正と
偏向器による位置ずれ補正とを適宜切り替えてもよい。
例えば、観察倍率が低倍率のときにはステージ駆動によ
る補正を、高倍率のときには偏向器による補正を行うよ
うに選択的に切り替えてもよい。また、第1、第2の実
施形態では、偏向器36による二次ビームの偏向で、位
置ずれを補正したが、補正手段としてはそれに限定され
ず、カソードレンズ29、第2レンズ32〜第4レンズ
35の二次光学系によって検出面上の二次ビームの結像
位置をずらすことで補正してもよい。
【0076】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の
電子ビーム検査装置では、電荷転送とステージ駆動とに
タイミングのずれ(同期ずれ)が生じても、その同期ず
れを検出することができる。したがって、同期ずれの検
出の有無で、アレイ撮像部が正常に試料画像を撮像でき
たか否かを判断することができる。
【0077】請求項2に記載の電子ビーム検査装置で
は、例えば、ステージ駆動中に速度むらや振動などが発
生し、ステージ位置にずれが生じると、検出面上の光学
像の位置がずれてしまうが、補正手段によって、光学像
の位置を本来の位置に補正することができるため、アレ
イ撮像部で撮像しても像の鮮鋭度が低下することがな
い。請求項3に記載の電子ビーム検査装置では、補正手
段として二次ビームを偏向して光学像の位置ずれを補正
することができるため、アレイ撮像部で撮像する際に、
像の鮮鋭度の低下を回避することができる。さらに、本
発明では、ビーム偏向を利用した補正であるため、高い
応答性が得られ、高速に位置ずれの補正を行うことがで
き、検査のスループット向上を図ることができる。
【0078】このように本発明を適用した電子ビーム検
査装置では、ステージの速度むら、振動、横ずれ等が発
生して、検出面上における光学像の位置に変動が生じて
も、補正手段(特に偏向器)によって光学像の位置ずれ
を補正することができるため、TDICCDセンサで撮
像しても、常時鮮明な試料画像を取得することができ、
信頼性の高い欠陥検出を実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態の全体構成図である。
【図2】一次ビームの軌道を示す図である。
【図3】一次光学系の構成図である。
【図4】二次ビームの軌道を示す図である。
【図5】TDICCDセンサの動作を説明する図であ
る。
【図6】TDICCDセンサの構成ブロック図である。
【図7】補正動作を説明するブロック図である。
【図8】第1の実施形態のDSPの動作を説明するブロ
ック図である。
【図9】補正動作を説明する流れ図である。
【図10】残留誤差を説明する図である。
【図11】第2の実施形態のDSPの動作を説明するブ
ロック図である。
【図12】残留誤差を説明する図である。
【図13】反射電子顕微鏡の構成図である。
【図14】TDICCDセンサの撮像動作を説明する図
である。
【符号の説明】
21 一次コラム 22 二次コラム 23 チャンバー 24 電子銃 25 一次光学系 26、36 偏向器 27 ステージ 28 試料 29 カソードレンズ 30 ニューメニカルアパーチャ 31 ウィーンフィルタ 32 第2レンズ 33 フィールドアパーチャ 34 第3レンズ 35 第4レンズ 37 検出器 38 MCP 39 蛍光面 40 FOP 41 TDICCDセンサ 42 画像処理ユニット 43 CPU 44 CRT 45 一次コラム制御ユニット 46 二次コラム制御ユニット 47 偏向器制御ユニット 48 DSP 49 ステージ制御ユニット 50 レーザ干渉計ユニット 51 同期パルス生成回路 52 TG(タコジェネレータ) 53 モータ 54 RE(ロータリエンコーダ) 55 A/D変換部 56 バス 57 パワーアンプ 58 D/A変換部 59、65、68 カウンタ 60 干渉計 61 ラッチ 62 発振器 63、64 分周器 66、67 引き算器

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ステージ上に載置される試料に電子ビー
    ムを照射し、該試料の照射領域から発生する二次電子ま
    たは反射電子の少なくとも一方からなる二次ビームを検
    出し、前記照射領域の画像を生成する電子検出手段と、 前記試料と前記電子検出手段との間に配置され、前記二
    次ビームを前記電子検出手段の検出面に結像させる写像
    電子光学系とを備えた電子ビーム検査装置であって、 前記電子検出手段は、 前記検出面に配置され、前記二次ビームを光に変換する
    変換器と、 複数ライン状に二次元配列された画素を備え、前記変換
    器を介して得られる光学像の受光によって生じる各ライ
    ンの画素の電荷を、転送信号に同期して順次隣接するラ
    インの対応画素へそれぞれ転送し、転送毎に、該電荷と
    該電荷が転送された画素から生じる電荷とを加算し、終
    端に相当するラインまでの所定のライン数積算した電荷
    を、順次出力するアレイ撮像部とを備えて構成され、 前記転送信号を出力する転送信号制御部と、 前記ステージを駆動して、前記検出面に結像される前記
    光学像を移動させるステージ駆動手段と、 前記ステージの位置を検出する位置検出手段と、 前記転送信号と前記位置検出手段の検出信号とに基づい
    て、前記転送信号による前記電荷の移動と前記ステージ
    駆動手段による前記光学像の移動との同期ずれを検出す
    る同期ずれ検出手段とを備えたことを特徴とする電子ビ
    ーム検査装置。
  2. 【請求項2】 前記同期ずれに基づいて算出される前記
    検出面上の光学像の位置ずれを補正する補正手段を備え
    たことを特徴とする請求項1に記載の電子ビーム検査装
    置。
  3. 【請求項3】 前記補正手段は、 前記二次ビームを偏向するビーム偏向手段であることを
    特徴とする請求項2に記載の電子ビーム検査装置。
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