JP2000112439A - 液晶ドライブ回路、液晶表示装置及び映像信号処理方法 - Google Patents

液晶ドライブ回路、液晶表示装置及び映像信号処理方法

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JP2000112439A
JP2000112439A JP10281416A JP28141698A JP2000112439A JP 2000112439 A JP2000112439 A JP 2000112439A JP 10281416 A JP10281416 A JP 10281416A JP 28141698 A JP28141698 A JP 28141698A JP 2000112439 A JP2000112439 A JP 2000112439A
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Shigeru Harada
茂 原田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 液晶表示パネルを駆動する際の映像信号の補
正が良好な周波数特性で行えるようにする。 【解決手段】 入力映像信号の第1の周波数以上の輝度
成分を強調する第1の一次微分回路R1 ,C1 と、第1
の一次微分回路と並列に接続されて映像信号の第1の周
波数よりも高い第2の周波数以上の輝度成分を強調する
第2の一次微分回路R2 ,C2 とを備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示パネルを
駆動する液晶ドライブ回路と、そのドライブ回路が組み
込まれた液晶表示装置と、液晶ドライブ回路に適用され
る映像信号処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示パネルを使用したテレビジョン
受像機が各種開発されている。例えば、液晶表示パネル
を直視するタイプの表示装置や、液晶表示パネルに表示
される画像をスクリーンに拡大投影するプロジェクタ装
置が開発されている。
【0003】図8は、映像信号を表示する液晶表示パネ
ルの電気的な構成を示した図である。液晶表示パネルを
駆動するための映像信号は、入力端子101からホール
ド回路102に供給されて、このホールド回路102
で、水平方向の画素数に対応した数だけ分岐させる。液
晶表示パネルを構成する表示素子は、水平方向と垂直方
向にそれぞれ所定数並べて、マトリクス状に配置してあ
り、ホールド回路102で分岐された各ラインが、各表
示素子に接続されたTFTトランジスタのドレインに接
続してある。
【0004】例えば、ホールド回路102で分岐された
左端のラインは、第1水平ラインの左端の画素用のTF
Tトランジスタ111aのドレイン,第2水平ラインの
左端の画素用のTFTトランジスタ121aのドレイ
ン,第3水平ラインの左端の画素用のTFTトランジス
タ131aのドレイン,‥‥と順に接続してある。ホー
ルド回路102で分岐された他のラインについても、同
様に第1水平ラインから順に各TFTトランジスタのド
レインに接続してある。
【0005】第1水平ラインの各TFTトランジスタ1
11a,111b,111c,‥‥のゲートは、走査回
路103の第1水平ライン用ゲートバスと接続してあ
り、各TFTトランジスタ111a,111b,111
c,‥‥のソースが、表示素子113a,113b,1
13c,‥‥と接続してある。同様に他の水平ラインの
トランジスタのゲートについても、走査回路103の対
応した水平ライン用ゲートバスと接続してあり、ソース
がそれぞれの画素を構成する表示素子と接続してある。
【0006】各表示素子には、信号蓄積用のコンデンサ
が並列に接続してある。例えば、第1水平ラインの表示
素子113a,113b,113c‥‥には、それぞれ
信号蓄積用のキャパシタ112a,112b,112c
‥‥が並列に接続された状態となっている。
【0007】そして、ホールド回路102からの出力に
同期して、走査回路103でゲートバスを駆動する水平
ラインを選択する処理を行うことで、対応した位置の画
素のトランジスタがオン状態になって、その画素用の映
像信号で表示素子が駆動される。また、そのときの駆動
信号が、その表示素子と並列に接続された状態のキャパ
シタに蓄積されて、次にその表示素子が走査されるまで
の間の表示素子の駆動状態が維持される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このように
構成される液晶表示パネルは、信号蓄積用のキャパシタ
や、ホールド回路などのドライブ回路内での容量が大き
いために、入力映像信号がパルス状に変化するときの、
その変化に追随する特性であるスルーレート特性が悪い
問題があった。
【0009】図9は、液晶表示パネルとドライブ回路で
の容量の発生状態を示した等価回路である。入力映像信
号Vinは、液晶ドライブ回路内のバッファアンプ201
を介して、各ラインに分岐するためのサンプリングドラ
イバ211,212,213,‥‥に供給される。この
とき、ドライブ回路の内部では、サンプリングされた各
液晶素子用のドライバ入力容量Cpdと、それをドライブ
するドライバ出力インピーダンスRpdが内部に存在す
る。また、サンプリングドライバ出力側から液晶パネル
側を見ると、サンプリングドライバ回路の出力インピー
ダンスRaに直列に各TFTトランジスタのドレイン容
量Cdがつながっている。
【0010】ドライブ回路の出力インピーダンスRaの
先には、さらにオン状態の水平ラインのTFTトランジ
スタのドレイン−ソース間のインピーダンスRdsと液晶
の容量Clcがぶら下がっている状態になっている。
【0011】このようにパネル内だけでも2種類の時定
数(Ra/Cd,Rds/C1c)が存在して、液晶表示パ
ネルのスルーレート特性を劣化させている。また、液晶
ドライブ回路内にも、若干の時定数(Rpd/Cpd)が存
在する。このように液晶表示パネルとそのドライブ回路
にスルーレートを劣化させる要因が多々あるために、液
晶表示パネルの表示面上でのパルス特性はオーバーシュ
ートのたりない、プリシュートの大きいパルス特性とな
っている。
【0012】図9に示す回路での各位置での信号(サン
プリングドライバの入力段の信号Vin′,トランジスタ
のドレインの信号Vd,表示素子での信号V1c)の特性
を示すと、次のように示される。
【0013】
【数1】
【0014】このスルーレート特性の劣化を補償する回
路として、従来、液晶ドライブ回路の前段に一次微分特
性のピーキング回路を挿入することが行われている。図
10は、従来のピーキング回路の一例を示す図で、入力
端子301を入力バッファ302を介してコンデンサC
p の一端に接続し、このコンデンサCp の他端を混合器
303に供給し、入力バッファ302の出力と混合す
る。コンデンサCp の他端は、抵抗器Rp を介して接地
させてある。そして、混合器303の出力を、出力バッ
ファ304を介して出力端子305に供給する。このよ
うな構成のピーキング回路を通過させることで、Rp /
Cp の値で決まる特定の周波数以上が強調されて、映像
信号のスルーレート特性の劣化が補正される。この強調
する周波数としては、従来は例えば3MHzの近傍の周
波数よりも上の周波数帯域としてあった。
【0015】図11は、この従来の回路による補正状態
の例を示すもので、例えば図11のAに示すように急激
に立ち上がる信号波形が入力したとする。このとき、何
も補正をしない場合には、液晶パネルの表示素子に供給
される信号は、図11のBに示すように、波形の立ち上
がりが緩くなった出力になってしまい、例えば輪郭部な
どが劣化した画像になってしまう。
【0016】ここで、図10に示した従来のピーキング
回路で補正した場合には、例えば図11のC又はDに示
すように、オーバーシュートが強調された波形となって
いる。
【0017】ところが、従来のピーキング回路での補正
では、必ずしも入力映像信号の周波数特性と一致させる
ような補正にはなっていない問題があった。即ち、例え
ば入力信号波形と、補正後の波形とを比較すると、図1
1のCに示す波形と図11のDに示す波形のいずれの補
正波形の場合でも、図11のAに示す入力波形とは一致
してなく、オーバーシュートが多めにつけられた波形に
なっている。従来のピーキング回路では、この程度の補
正が限度であり、より入力波形に忠実な補正は困難であ
った。
【0018】本発明の目的は、液晶表示パネルを駆動す
る際の映像信号の補正が良好な周波数特性で行えるよう
にすることにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明の液晶ドライブ回
路は、入力映像信号の第1の周波数以上の輝度成分を強
調する第1の一次微分回路と、第1の一次微分回路と並
列に接続されて映像信号の第1の周波数よりも高い第2
の周波数以上の輝度成分を強調する第2の一次微分回路
とを備えたものである。
【0020】この液晶ドライブ回路によると、第1の一
次微分回路と第2の一次微分回路とのそれぞれで、異な
る周波数特性で補正処理でき、実際の入力映像信号の周
波数特性の劣化状態に近い状態で補正処理を行うことが
可能になる。
【0021】本発明の液晶表示装置は、入力した映像信
号により駆動信号を生成させる液晶ドライブ回路と、こ
の液晶ドライブ回路により駆動される液晶表示パネル
と、液晶ドライブ回路の前段に接続されて入力映像信号
の第1の周波数以上の輝度成分を強調する第1の一次微
分回路と、第1の一次微分回路と並列に接続されて入力
映像信号の第1の周波数よりも高い第2の周波数以上の
輝度成分を強調する第2の一次微分回路とを備えたもの
である。
【0022】この液晶表示装置によると、第1の一次微
分回路と第2の一次微分回路とのそれぞれで、異なる周
波数特性で補正処理でき、実際の入力映像信号の周波数
特性の劣化状態に近い状態で補正処理を行うことが可能
になり、液晶表示パネルに表示される画像の画質を向上
させることができる。
【0023】本発明の映像信号処理方法は、入力した映
像信号の第1の周波数以上の輝度成分を強調する処理
と、第1の周波数よりも高い第2の周波数以上の輝度成
分をさらに強調する処理とを行い、それぞれの処理が行
われた映像信号により、液晶表示パネルを駆動するよう
にしたものである。
【0024】この映像信号処理方法によると、第1の周
波数以上の輝度成分を強調する処理と、第2の周波数以
上の輝度成分をさらに強調する処理とにより、実際の入
力映像信号の周波数特性の劣化状態に近い状態で補正処
理を行うことが可能になる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1の実施の形態
を、図1〜図5を参照して説明する。
【0026】まず、図1を参照して本実施の形態での処
理を適用した液晶表示装置の全体構成を説明する。ここ
ではテレビジョン放送を受信して、その受信して得た映
像信号により液晶表示パネルを駆動するようにしたテレ
ビジョン受像機として構成したものである。アンテナ1
1で受信した信号をチューナ12に供給し、所定の放送
チャンネルを受信させる。チューナ12で受信して得た
放送信号は、中間周波回路13に供給して中間周波処理
を行い、処理された信号を輝度/クロマ分離回路14に
供給し、輝度信号Yとクロマ信号Cとに分離する。分離
された輝度信号Yとクロマ信号Cはクロマデコーダ15
に供給し、輝度信号Yと色差信号B−Y(以下色差信号
Uと称する)と色差信号R−Y(以下色差信号Vと称す
る)とにデコード処理を行う。
【0027】クロマデコーダ15が出力する輝度信号Y
と色差信号U,Vは、ここでは倍速変換ブロック16に
供給し、水平ライン数が2倍の映像信号(輝度信号2Y
と色差信号2U,2V)に変換する。変換された各信号
2Y,2U,2Vは、ビデオプロセッサ17に供給し
て、液晶表示パネルを駆動するための信号とする処理を
行う。具体的には、輝度信号2Yと色差信号2U,2V
から、赤,緑,青の原色信号2R,2G,2Bに変換す
る処理を行う。この変換された原色信号2R,2G,2
Bについても、水平ラインが2倍のいわゆる倍速変換さ
れた信号である。
【0028】ビデオプロセッサ17が出力する原色信号
2R,2G,2Bは、補正回路18を介して液晶ドライ
ブ回路19に供給する。この液晶ドライブ回路19は、
液晶表示パネルが一体化されていて。供給される原色信
号2R,2G,2Bに基づいた画像が表示面19aに表
示される。ここで補正回路18は、周波数特性の劣化を
補正するためのピーキング回路であり、この補正回路1
8で、各原色信号2R,2G,2B毎に補正を行って、
その補正された原色信号2R′,2G′,2B′を液晶
ドライブ回路19に供給する。
【0029】図2は、本例の補正回路18の回路構成を
示す図である。図2では、1系統の処理系のみを示して
あり、実際には3つの原色信号2R,2G,2Bを処理
するために同じ回路が3系統用意されている。
【0030】入力端子18aに得られる映像信号(原色
信号)は、第1のトランジスタQ1のベースに供給す
る。このトランジスタQ1 はNPN型のトランジスタ
で、このトランジスタのコレクタには電源電圧Vccが印
加され、エミッタを、抵抗器RDCを介して第2のトラン
ジスタQ2 のエミッタに接続する。第2のトランジスタ
2 についてもNPN型のトランジスタであり、コレク
タには電源電圧Vccが抵抗器R0 を介して印加される。
【0031】第1のトランジスタQ1 のエミッタは、抵
抗器R11を介して接地してあり、第2のトランジスタQ
2 のエミッタについても、抵抗器R12を介して接地して
ある。そして、第1のトランジスタQ1 のエミッタと第
2のトランジスタQ2 のエミッタとの間には、抵抗器R
DCと並列に、第1の一次微分回路を構成する抵抗器R1
とコンデンサC1 との直列回路と、第2の一次微分回路
を構成する抵抗器R2とコンデンサC2 との直列回路
と、第3の一次微分回路を構成する抵抗器R3 とコンデ
ンサC3 との直列回路とが接続してある。各一次微分回
路の特性については後述する。
【0032】また、電源電圧部と接地電位部との間を、
抵抗器R13,R14の直列回路で接続してあり、両抵抗器
13,R14の接続中点に第2のトランジスタQ2 のベー
スが接続してある。また、第2のトランジスタQ2 のベ
ースには、コンデンサC11の一端が接続してあり、この
コンデンサC11の他端が接地してある。
【0033】さらに、第2のトランジスタQ2 のコレク
タと抵抗器R0 との接続中点が、第3のトランジスタQ
3 のベースと接続してある。この第3のトランジスタQ
3 についても、NPN型のトランジスタであり、コレク
タには電源電圧Vccが印加される。第3のトランジスタ
3 のエミッタは、抵抗器R15を介して接地してあり、
この第3のトランジスタQ3 のエミッタに得られる信号
を、出力端子18bから後段の回路(ここでは液晶ドラ
イブ回路19)に供給する。
【0034】ここで、抵抗器とコンデンサの直列回路で
構成される各一次微分回路の特性について説明すると、
図3のAは、各一次微分回路と並列に接続された抵抗器
DCの周波数特性であり、この抵抗器RDCを通過した信
号は、フラットな周波数特性となっている。これに対
し、抵抗器R1 とコンデンサC1 との直列回路で構成さ
れる第1の一次微分回路の周波数特性は、図3のBに示
すように、特定の周波数f1 以上の周波数を強調する特
性となっている。また、抵抗器R2 とコンデンサC2
の直列回路で構成される第2の一次微分回路の周波数特
性は、図3のCに示すように、特定の周波数f2 以上の
周波数を強調する特性となっている。但し、周波数f2
は周波数f1 よりも高い周波数に設定してある。さら
に、抵抗器R3 とコンデンサC3 との直列回路で構成さ
れる第3の一次微分回路の周波数特性は、図3のDに示
すように、特定の周波数f3 以上の周波数を強調する特
性となっている。但し、周波数f3 は周波数f2 よりも
高い周波数に設定してある。
【0035】実際にこの回路を通過する映像信号の周波
数特性については、この図3のA,B,C,Dに示す特
性を合成した特性となる。即ち、特定の周波数f1 より
も上の周波数帯域が強調され、周波数f2 よりも上の周
波数帯域がさらに強調され、周波数f3 よりも上の周波
数帯域がさらに強調される特性となっている。
【0036】ここで、回路を構成する素子の定数の一例
を示すと、例えば抵抗器RDCの抵抗値を680Ωとし、
抵抗器R0 の抵抗値を680Ωとしたとき、第1の一次
微分回路を構成する抵抗器R1 とコンデンサC1 の値と
しては、抵抗器R1 =2.2kΩ,コンデンサC1 =2
7pFとし、周波数f1 =2.7MHzとして、2.7
MHzよりも上の周波数帯域を強調する構成とする。ま
た、第3の一次微分回路を構成する抵抗器R3 とコンデ
ンサC3 の値としては、抵抗器R3 =390Ω,コンデ
ンサC3 =33pFとし、周波数f3 =12MHzとし
て、12MHzよりも上の周波数帯域を強調する構成と
する。但し、実際には浮遊容量の影響で、周波数f3
実際には10MHz程度となる。
【0037】また、第3の一次微分回路の抵抗器R2
コンデンサC2 の値については、周波数f2 が周波数f
1 とf3 の間の値となるような値に設定する。但し、周
波数f1 とf2 の間、及び周波数f2 とf3 の間は、あ
まり近接することは好ましくなく、例えば上述した
1 ,f3 の値の場合には、周波数f2 は6〜8MHz
前後の値にすることが好ましい。
【0038】ここで、図1に示す本例の液晶表示装置で
扱う映像信号の倍速変換前の輝度信号Yの周波数帯域は
約5MHzであり、倍速変換後の映像信号の輝度信号2
Yの高域成分は、約10MHzまで含まれていることに
なる。即ち、上述した周波数の値を設定したとき、本例
の場合には、最も強調する周波数帯域が高い第3の一次
微分回路の周波数f3 は、入力映像信号の輝度成分の最
も高域の成分が含まれる周波数帯から選定するようにな
る。なお、上述した周波数f1 ,f2 ,f3 の値は、倍
速変換された映像信号に適用される値であり、倍速変換
してない映像信号を処理する回路に適用する場合には、
それぞれ半分の周波数値になる。
【0039】図2に示す入力端子18aに得られる信号
inと出力端子18bから出力される信号Vout のゲイ
ンの比を、次式に示す。
【0040】
【数2】
【0041】このような特性の第1,第2,第3の一次
微分回路が並列接続されたピーキング回路で補正回路1
8が構成されることで、液晶ドライブ回路19に供給さ
れる映像信号の周波数特性を良好に補正することができ
る。即ち、映像信号の輝度成分の周波数特性を、低域,
中域,高域とそれぞれ個別に適正に調整することがで
き、液晶ドライブ回路及び液晶表示パネル内での周波数
特性の劣化を、広帯域で補正することができる。従っ
て、例えば従来例で説明した図3のAに示す波形の映像
信号が入力したとき、ほぼそのままの形状の波形の信号
で液晶表示パネル内の表示素子を駆動することができ、
液晶表示パネルのパルス特性(スルーレート特性)の劣
化を広帯域で補正した良好な画像表示が行える。
【0042】しかも、本例の補正回路18を構成する第
1,第2,第3の一次微分回路は、それぞれ1個の抵抗
器と1個のコンデンサだけの非常に簡単な回路で構成さ
れ、簡単な回路で良好な特性補正が実現できる。
【0043】なお、図2に示した補正回路では、一次微
分回路を第1,第2,第3の3段設ける構成としたが、
2つの一次微分回路を並列に設ける構成としても良い。
即ち、例えば図4に示すように、トランジスタQ1 のエ
ミッタとトランジスタQ2 のエミッタとの間を抵抗器R
DCで接続すると共に、その抵抗器RDCと並列に、第1の
一次微分回路を構成する抵抗器R1 とコンデンサC1
直列回路と、第3の一次微分回路を構成する抵抗器R3
とコンデンサC3 の直列回路だけを接続する構成とし、
図2に示した第2の一次微分回路に相当する回路は設け
ない構成とする。第1の一次微分回路と第3の一次微分
回路を構成する素子の定数としては、例えば図2で説明
した値と同じ値に設定として、周波数f1 =2.7MH
z、周波数f3 =12MHzにする。この場合にも、最
も高い周波数f3 は、入力映像信号の輝度成分の最も高
域の成分が含まれる周波数帯から選定する。その他の部
分については、図2に示した補正回路と同様に構成す
る。
【0044】この図4に示すように構成した場合にも、
液晶ドライブ回路及び液晶表示パネル内での周波数特性
の劣化を、広帯域で補正することができる。
【0045】また、ここでの補正回路を組み込んだ液晶
表示装置としては、液晶パネルを直視するタイプの表示
装置としたが、液晶表示パネルに表示される画像を拡大
投写するプロジェクタ装置にも適用できる。図5は、こ
の場合のプロジェクタ装置の構成を示した図で、チュー
ナ12からビデオプロセッサ17までの構成について
は、図1に示した液晶表示装置と同じであり、ビデオプ
ロセッサ17で生成された倍速の原色信号2R,2G,
2Bを、補正回路21に供給する。この補正回路21
は、既に説明した図2又は図4に示した回路構成の一次
微分回路が並列接続されたピーキング回路である。
【0046】そして、この補正回路21で補正された倍
速の原色信号2R′,2G′,2B′を、プロジェクタ
用の液晶表示パネルを駆動する液晶ドライブ回路22に
供給する。ここで補正回路21で補正する特性について
は、この液晶ドライブ回路22及びドライブ回路で駆動
される液晶表示パネルの周波数特性に基づいて設定して
ある。そして、液晶ドライブ回路22で駆動される液晶
表示パネルに表示される画像を、投写レンズ23を介し
てスクリーン24に拡大投影する構成としてある。
【0047】このように構成したことで、液晶表示パネ
ルを使用したプロジェクタ装置により投影される画像の
劣化についても補正することができる。
【0048】次に、本発明の第2の実施の形態を、図6
及び図7を参照して説明する。本例においても、液晶表
示パネルを使用した液晶表示装置又はプロジェクタ装置
に表示される画像の劣化を補正するようにしたものであ
り、図6及び図7において、上述した第1の実施の形態
で説明した図1及び図5に対応する部分には同一符号を
付し、その詳細説明は省略する。
【0049】本実施の形態においては、一次微分回路を
複数段並列接続したピーキング回路で構成される補正回
路が接続される位置を、第1の実施の形態の装置とは変
えたものである。即ち、例えば液晶表示装置の場合に
は、図6に示すように、倍速変換ブロック16が出力す
る倍速の輝度信号2Yを、補正回路31に供給して、こ
の補正回路31で補正処理を施した信号を、ビデオプロ
セッサ17に供給する。倍速変換ブロック16が出力す
る色差信号2U,2Vについては、ここでは特に補正処
理を行わず、そのままビデオプロセッサ17に供給す
る。そして、ビデオプロセッサ17で処理された原色信
号2R,2G,2Bを、そのまま液晶ドライブ回路19
に供給する。
【0050】補正回路31については、既に第1の実施
の形態で図2又は図4に示した回路構成の一次微分回路
が並列接続されたピーキング回路を使用する。但し、こ
の例では、1系統の輝度信号だけを扱えば良いので、図
2又は図4に示した回路を、1系統だけ用意すれば良
い。
【0051】このように構成したことで、補正回路を1
系統だけ設ければ良いので、第1の実施の形態で説明し
た構成の場合に比べて、それだけ回路構成を簡単にする
ことができる。なお、本例での映像信号の補正処理は、
基本的に輝度成分にだけ補正を加えれば十分であるの
で、このような構成であっても、第1の実施の形態の場
合と同様の広帯域の補正効果が得られる。
【0052】但し、本実施の形態のようにビデオプロセ
ッサの前段に補正回路を設けた場合には、補正回路の後
段に接続された回路のダイナミックレンジが確保されて
いることと、非線形処理がないことが前提である。ビデ
オプロセッサ17などでのダイナミックレンジなどが確
保できない場合には、第1の実施の形態に示した構成と
するのが好ましい。
【0053】図6に示した例では、液晶表示装置の例で
あるが、液晶プロジェクタ装置とした場合にも、同様の
構成が適用できる。即ち、図7に示すように、倍速変換
ブロック16が出力する倍速の輝度信号2Yを、プロジ
ェクタ用の補正回路32に供給して、この補正回路32
で補正処理を施した信号を、ビデオプロセッサ17に供
給する。倍速変換ブロック16が出力する色差信号2
U,2Vについては、ここでは特に補正処理を行わず、
そのままビデオプロセッサ17に供給する。そして、ビ
デオプロセッサ17で処理された原色信号2R,2G,
2Bを、そのままプロジェクタ用の液晶ドライブ回路2
2に供給し、スクリーン24に拡大投影させる。
【0054】このようなプロジェクタ装置として構成し
た場合にも、図6に示した液晶表示装置と同様の広帯域
の補正が行える。
【0055】なお、上述した第1,第2の実施の形態で
は、映像信号を2倍の走査線数の信号に変換する倍速変
換を行った信号に対して補正処理を行うようにしたが、
倍速変換を行わない液晶表示装置や液晶プロジェクタ装
置に対しても同様の補正処理が適用できる。但し、その
場合には各一次微分回路で補正する周波数帯域などを対
応して変更する必要がある。また、それぞれの液晶表示
装置や液晶プロジェクタ装置が扱う映像信号としては、
チューナが受信した放送信号としたが、他の各種映像信
号源(ビデオテープ再生装置,ビデオディスク再生装置
など)から供給されて入力した映像信号を表示させる場
合にも適用できることは勿論である。
【0056】
【発明の効果】請求項1に記載した液晶ドライブ回路に
よると、第1の一次微分回路と第2の一次微分回路とを
並列に設けるだけの簡単な回路構成で、実際の入力映像
信号の周波数特性の劣化状態に近い状態で補正処理を行
うことが可能になり、簡単な構成で液晶表示パネルに供
給する映像信号の劣化を抑えることができる。
【0057】請求項2に記載した液晶ドライブ回路によ
ると、請求項1に記載した発明において、第1及び第2
の一次微分回路で補正する第1及び第2の周波数は、液
晶表示パネル及び液晶ドライブ回路により発生する周波
数特性の劣化に対応して選定した周波数であることで、
実際の信号劣化状態に基づいた効果的な補正が可能にな
る。
【0058】請求項3に記載した液晶ドライブ回路によ
ると、請求項2に記載した発明において、第2の周波数
は、入力映像信号の輝度成分の最も高域の成分が含まれ
る周波数帯から選定することで、入力映像信号の高域成
分の劣化を特に効果的に補正できる。
【0059】請求項4に記載した液晶ドライブ回路によ
ると、請求項1に記載した発明において、第1及び第2
の一次微分回路と並列に接続され、第2の周波数よりも
高い第3の周波数以上の輝度成分を強調する第3の一次
微分回路を備えたことで、実際の信号劣化状態に対応し
たより細かい補正が可能になる。
【0060】請求項5に記載した液晶表示装置による
と、第1及び第2の一次微分回路を設けるだけの簡単な
回路構成で、実際の入力映像信号の周波数特性の劣化状
態に近い状態で補正処理を行うことが可能になり、液晶
表示パネルに表示される画像の画質を向上させることが
できる。
【0061】請求項6に記載した液晶表示装置による
と、請求項5に記載した発明において、第1及び第2の
一次微分回路で補正する第1及び第2の周波数は、液晶
表示パネル及び液晶ドライブ回路により発生する周波数
特性の劣化に対応して選定した周波数であることで、実
際の信号劣化状態に基づいた効果的な補正が可能にな
る。
【0062】請求項7に記載した液晶表示装置による
と、請求項6に記載した発明において、第2の周波数
は、入力映像信号の輝度成分の最も高域の成分が含まれ
る周波数帯から選定することで、入力映像信号の高域成
分の劣化による表示画像の画質の低下を特に効果的に補
正できる。
【0063】請求項8に記載した液晶表示装置による
と、請求項5に記載した発明において、第1及び第2の
一次微分回路と並列に接続され、第2の周波数よりも高
い第3の周波数以上の輝度成分を強調する第3の一次微
分回路を備えたことで、実際の信号劣化状態に対応した
より細かい補正が可能になる。
【0064】請求項9に記載した映像信号処理方法によ
ると、複数の強調処理が並行して行われることで、実際
の入力映像信号の周波数特性の劣化状態に近い状態で補
正処理を行うことが可能になり、液晶表示パネルを駆動
する場合に必要な特性補正を良好に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による液晶表示装置
の例を示す構成図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態による補正回路の一
例を示す回路図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態による補正特性の例
を示す特性図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態による補正回路の他
の例を示す回路図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態によるプロジェクタ
装置の例を示す構成図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態による液晶表示装置
の例を示す構成図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態によるプロジェクタ
装置の例を示す構成図である。
【図8】液晶表示パネルの構成例を示す構成図である。
【図9】液晶表示パネルとそのドライブ回路の等価回路
図である。
【図10】従来の補正回路の一例を示す回路図である。
【図11】従来の補正特性の一例を示す波形図である。
【符号の説明】
18,21,31,32…補正回路、19,22…液晶
ドライブ回路及び液晶表示パネル、R1 …第1の一次微
分回路を構成する抵抗器、C1 …第1の一次微分回路を
構成するコンデンサ、R2 …第2の一次微分回路を構成
する抵抗器、C2 …第2の一次微分回路を構成するコン
デンサ、R3 …第3の一次微分回路を構成する抵抗器、
3 …第3の一次微分回路を構成するコンデンサ

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力した映像信号により液晶表示パネル
    を駆動する液晶ドライブ回路において、 上記映像信号の第1の周波数以上の輝度成分を強調する
    第1の一次微分回路と、 上記第1の一次微分回路と並列に接続され、上記映像信
    号の第1の周波数よりも高い第2の周波数以上の輝度成
    分を強調する第2の一次微分回路とを備えた液晶ドライ
    ブ回路。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の液晶ドライブ回路におい
    て、 上記第1及び第2の周波数は、上記液晶表示パネル及び
    上記液晶ドライブ回路により発生する周波数特性の劣化
    に対応して選定した周波数である液晶ドライブ回路。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の液晶ドライブ回路におい
    て、 上記第2の周波数は、入力映像信号の輝度成分の最も高
    域の成分が含まれる周波数帯から選定する液晶ドライブ
    回路。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の液晶ドライブ回路におい
    て、 上記第1及び第2の一次微分回路と並列に接続され、上
    記第2の周波数よりも高い第3の周波数以上の輝度成分
    を強調する第3の一次微分回路を備えた液晶ドライブ回
    路。
  5. 【請求項5】 映像信号入力部と、 該入力部に入力した映像信号により駆動信号を生成させ
    る液晶ドライブ回路と、 該液晶ドライブ回路により駆動される液晶表示パネル
    と、 上記液晶ドライブ回路の前段に接続されて、上記映像信
    号の第1の周波数以上の輝度成分を強調する第1の一次
    微分回路と、 上記第1の一次微分回路と並列に接続されて、上記映像
    信号の第1の周波数よりも高い第2の周波数以上の輝度
    成分を強調する第2の一次微分回路とを備えた液晶表示
    装置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の液晶表示装置において、 上記第1及び第2の周波数は、上記液晶表示パネル及び
    上記液晶ドライブ回路により発生する周波数特性の劣化
    に対応して選定した周波数である液晶表示装置。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の液晶表示装置において、 上記第2の周波数は、入力映像信号の輝度成分の最も高
    域の成分が含まれる周波数帯から選定する液晶表示装
    置。
  8. 【請求項8】 請求項5記載の液晶表示装置において、 上記第1及び第2の一次微分回路と並列に接続され、上
    記第2の周波数よりも高い第3の周波数以上の輝度成分
    を強調する第3の一次微分回路を備えた液晶表示装置。
  9. 【請求項9】 入力した映像信号の第1の周波数以上の
    輝度成分を強調する処理と、 上記第1の周波数よりも高い第2の周波数以上の輝度成
    分をさらに強調する処理とを行い、 それぞれの処理が行われた映像信号により、液晶表示パ
    ネルを駆動するようにした映像信号処理方法。
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