JP2000112329A - 触覚提示装置 - Google Patents

触覚提示装置

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JP2000112329A
JP2000112329A JP28406998A JP28406998A JP2000112329A JP 2000112329 A JP2000112329 A JP 2000112329A JP 28406998 A JP28406998 A JP 28406998A JP 28406998 A JP28406998 A JP 28406998A JP 2000112329 A JP2000112329 A JP 2000112329A
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tactile presentation
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heating element
liquid
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Tomoharu Mukasa
智治 武笠
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 仮想物体操作システムにおいて、仮想空間内
での物体表面への接触感覚を操作者に与えるための触覚
提示装置を提供することを課題とする。 【解決手段】 内部に沸点の低い液体4を封入した小胞
1を多数有する柔軟なシート2と、上記小胞内の液体に
熱を加えるための多数の発熱体5と、上記発熱体の発熱
を制御するための制御手段6とから成る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は新規な触覚提示装置
に関する。詳しくは、仮想空間内での物体表面への接触
感覚を操作者に与える技術に関する。
【0002】
【従来の技術】コンピューター上にデータとして構築さ
れた仮想空間において、仮想の対象をあたかも現実の対
象であるかのように感じ、操作することができる、仮想
物体操作システムがある。
【0003】このような仮想物体操作システムにあって
は、操作者が仮想物体に触れたときに操作者に接触感覚
を与える力覚提示装置を備える。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】例えば、操作者が掌で
鉛筆に触れたとする場合、従来の力覚提示装置にあって
は、指先の動きだけで物体の接触感覚を提示するため、
実際に掌に鉛筆状の接触の感覚を得ることはできない。
【0005】本発明は、上記した仮想物体操作システム
において、仮想空間内での物体表面への接触感覚を操作
者に与えるための触覚提示装置を提供することを課題と
する。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明触覚提示装置は、
上記した課題を解決するために、内部に沸点の低い液体
を封入した小胞を多数有する柔軟なシートと、上記小胞
内の液体に熱を加えるための多数の発熱体と、上記発熱
体の発熱を制御するための制御手段とを備えたものであ
る。
【0007】従って、本発明触覚提示装置にあっては、
所望の位置の発熱体を発熱させることにより、その付近
の小胞の液体を気化させて小胞を膨張させ、これにより
操作者に物体に接触したという接触感覚を与えることが
できる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に、本発明触覚提示装置の実
施の形態を添付図面を参照して説明する。なお、図示し
た実施の形態は本発明を人の手に接触感覚を提示する触
覚提示装置、すなわち、人の手を触覚提示対象とする触
覚提示装置として適用したものである。熱に強く且つ柔
軟性のある素材により、内部に多数の小胞1、1、・・
・を有するシート2を形成する。
【0009】上記シート2の素材としては、柔軟性と耐
熱性を有するものであればよく、例えば、シリコンゴム
シートを用いることができるが、これに限られるもので
はない。
【0010】上記小胞1、1、・・・は、例えば、人間
の指先の認識限界間隔がおよそ2mmであることから、
2mm間隔で配置することが望ましいが、それほど精度
を必要としない場合は、もっと広い間隔を持って配設し
てもよい。
【0011】上記小胞1、1、・・・は、操作者に感覚
を与える方向、すなわち、シート2の厚み方向にのみ膨
張する方が操作者に与える感覚が強くなるので、シート
2の厚み方向にのみ膨張する構造とすることが望まし
い。例えば、図5及び図6に示すように、小胞1の上部
を除いた側面を伸縮性の低い筒状の制限部材3によって
覆うことにより、横方向への膨張を妨げ、上下方向への
膨張を促進させることができる。
【0012】上記小胞1、1、・・・内には、沸点がそ
れほど高くなく、且つ、融点が常温よりも低い液体4、
4、・・・が封入される。例えば、−97.78℃の融
点と、64.65℃の沸点を持つメチルアルコール、−
94.82℃の融点と、56.5℃の沸点を持つアセト
ン等を上記液体4、4、・・・として用いることができ
る。もちろん、上記液体4、4、・・・はメチルアルコ
ールやアセトンに限られるものではなく、使用環境の常
温において液相を呈し、人の体温より高い温度で気体へ
と相変化を起こすものであれば、ほかの液体を用いても
よい。
【0013】上記シート2の小胞1、1、・・・が形成
された面と反対側の面に、発熱体5、5、・・がシート
2の全面を覆うように、例えば、マトリクス状に貼付さ
れる。
【0014】上記発熱体5、5、・・・は発熱と非発熱
の状態を制御することができるものであればよいが、印
加する電圧の向きに応じて、発熱と吸熱を行うペルチェ
素子のように、発熱のほかに吸熱をも行えるものを用い
るのが望ましい。
【0015】上記発熱体5、5、・・・は所定の位置の
発熱体5、5、・・・の発熱と非発熱(ペルチェ素子の
場合は吸熱)を制御する制御手段6に接続される。
【0016】以上のようにして、触覚提示装置7が構成
される。
【0017】しかして、上記触覚提示装置7は以下のよ
うにして使用される。
【0018】シート2の小胞1、1、・・・が形成され
た側の面を操作者に密着させる。
【0019】そこで、所望の位置の発熱体5、例えば、
ペルチェ素子に通電し発熱させる。これにより、発熱し
た発熱体5に対応した位置にある小胞1の中の液体4が
熱せられて気化する。液体4の気化により小胞1が膨張
し、操作者に対して圧力を加えることになり、操作者は
その位置での接触を感じることになる。
【0020】上記位置での接触状態を終了させるには、
発熱体5、例えば、ペルチェ素子が吸熱するように電圧
を加え、小胞1内の液体4を液化させる。これにより、
膨張していた小胞1が元の状態に戻る。なお、ペルチェ
素子のように吸熱効果を引き起こし得ない発熱体を用い
る場合は、別の冷却手段を設けておき、該冷却手段によ
り小胞1内の液体4を冷却させるようにしてもよい。
【0021】なお、図面には平板状のシート2を示した
が、該シート2は平板状のものに限られるものではな
く、操作者に密着させるために様々な形態をとることが
できる。
【0022】本発明触覚提示装置のより具体的な使用例
を以下に説明する。
【0023】例えば、コンピュータ上などに構築された
仮想空間内での作業を考える。この仮想空間内で操作者
が掌8である物体、例えば、鉛筆に触れたとする。そこ
で、仮想空間内での掌8と鉛筆とが接触している位置を
検出し、その位置に相当する部位に位置する小胞1、
1、・・・に対応した発熱体5、5、・・・を発熱させ
て、当該小胞1、1、・・・を膨張させて掌8に接触感
覚を与える。
【0024】上記触覚提示装置7にあっては、シート2
が接触している操作者の部位の全面に接触感覚を与える
ための機構(小胞1、1、・・・、液体4、4、・・
・、発熱体5、5、・・・等)が配置されているので、
実際に物体に触れているかのような感覚を操作者に提示
することが可能となる。
【0025】なお、上記した実施の形態において示した
各部の形状乃至は構造は、いずれも本発明を実施するに
際して行う具体化のほんの一例を示したものにすぎず、
これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈され
ることがあってはならないものである。
【0026】
【発明の効果】以上に記載したところから明らかなよう
に、本発明触覚提示装置は、内部に沸点の低い液体を封
入した小胞を多数有する柔軟なシートと、上記小胞内の
液体に熱を加えるための多数の発熱体と、上記発熱体の
発熱を制御するための制御手段とから成ることを特徴と
する。
【0027】従って、本発明触覚提示装置にあっては、
シートが接触している操作者の部位の全面に接触感覚を
与えるための機構(小胞、液体、発熱体等)を配置する
ことができるので、実際に物体に触れているかのような
感覚を操作者に提示することが可能となる。
【0028】請求項2に記載した発明は、上記液体を、
沸点がそれほど高くなく、且つ、融点が常温よりも低い
ものとしたので、普通の環境下で使用するのに最適な触
覚提示装置を提供することができる。
【0029】請求項3に記載した発明にあっては、上記
液体を、使用環境の常温において液相を有し、人の体温
より高い温度にて気体へと相変化を起こすものとしたの
で、通常の環境下で使用するのに最適な触覚提示装置を
提供することができる。
【0030】請求項4乃至請求項6に記載した発明にあ
っては、上記小胞を、主として上記シートの厚み方向に
のみ膨張するものとしたので、液体の気化による力を無
駄なく触覚の提示に利用することができる。
【0031】請求項7乃至請求項12に記載した発明に
あっては、発熱体を上記シートの一面を覆うようにマト
リクス状に貼り付けたので、操作者により実際の接触感
覚に近い接触感覚を提示することが可能となる。
【0032】請求項13乃至請求項24に記載した発明
にあっては、上記発熱体を、ペルチェ素子としたので、
気化した液体の吸熱をも行うことができ、膨張した小胞
の元の大きさへの復帰を速やかに行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図面は本発明触覚提示装置の実施の形態を示す
ものであり、本図は使用状態を示す概略平面図である。
【図2】要部の拡大断面図である。
【図3】小胞が膨張していない状態を示す要部の拡大断
面図である。
【図4】一の小胞が膨張している状態を示す要部の拡大
断面図である。
【図5】図6と共に小胞の変形例を示すものであり、本
図は拡大断面図である。
【図6】拡大斜視図である。
【符号の説明】
1…小胞、2…シート、4…液体、5…発熱体、6…制
御手段、7…触覚提示装置

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に沸点の低い液体を封入した小胞を
    多数有する柔軟なシートと、 上記小胞内の液体に熱を加えるための多数の発熱体と、 上記発熱体の発熱を制御するための制御手段とから成る
    ことを特徴とする触覚提示装置。
  2. 【請求項2】 上記液体は、沸点がそれほど高くなく、
    且つ、融点が常温よりも低いものであることを特徴とす
    る請求項1に記載の触覚提示装置。
  3. 【請求項3】 上記液体は、使用環境の常温において液
    相を有し、人の体温より高い温度にて気体へと相変化を
    起こすものであることを特徴とする請求項1に記載の触
    覚提示装置。
  4. 【請求項4】 上記小胞は、主として上記シートの厚み
    方向にのみ膨張するものであることを特徴とする請求項
    1に記載の触覚提示装置。
  5. 【請求項5】 上記小胞は、主として上記シートの厚み
    方向にのみ膨張するものであることを特徴とする請求項
    2に記載の触覚提示装置。
  6. 【請求項6】 上記小胞は、主として上記シートの厚み
    方向にのみ膨張するものであることを特徴とする請求項
    3に記載の触覚提示装置。
  7. 【請求項7】 発熱体を上記シートの一面を覆うように
    マトリクス状に貼り付けたことを特徴とする請求項1に
    記載の触覚提示装置。
  8. 【請求項8】 発熱体を上記シートの一面を覆うように
    マトリクス状に貼り付けたことを特徴とする請求項2に
    記載の触覚提示装置。
  9. 【請求項9】 発熱体を上記シートの一面を覆うように
    マトリクス状に貼り付けたことを特徴とする請求項3に
    記載の触覚提示装置。
  10. 【請求項10】 発熱体を上記シートの一面を覆うよう
    にマトリクス状に貼り付けたことを特徴とする請求項4
    に記載の触覚提示装置。
  11. 【請求項11】 発熱体を上記シートの一面を覆うよう
    にマトリクス状に貼り付けたことを特徴とする請求項5
    に記載の触覚提示装置。
  12. 【請求項12】 発熱体を上記シートの一面を覆うよう
    にマトリクス状に貼り付けたことを特徴とする請求項6
    に記載の触覚提示装置。
  13. 【請求項13】 上記発熱体が、ペルチェ素子であるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の触覚提示装置。
  14. 【請求項14】 上記発熱体が、ペルチェ素子であるこ
    とを特徴とする請求項2に記載の触覚提示装置。
  15. 【請求項15】 上記発熱体が、ペルチェ素子であるこ
    とを特徴とする請求項3に記載の触覚提示装置。
  16. 【請求項16】 上記発熱体が、ペルチェ素子であるこ
    とを特徴とする請求項4に記載の触覚提示装置。
  17. 【請求項17】 上記発熱体が、ペルチェ素子であるこ
    とを特徴とする請求項5に記載の触覚提示装置。
  18. 【請求項18】 上記発熱体が、ペルチェ素子であるこ
    とを特徴とする請求項6に記載の触覚提示装置。
  19. 【請求項19】 上記発熱体が、ペルチェ素子であるこ
    とを特徴とする請求項7に記載の触覚提示装置。
  20. 【請求項20】 上記発熱体が、ペルチェ素子であるこ
    とを特徴とする請求項8に記載の触覚提示装置。
  21. 【請求項21】 上記発熱体が、ペルチェ素子であるこ
    とを特徴とする請求項9に記載の触覚提示装置。
  22. 【請求項22】 上記発熱体が、ペルチェ素子であるこ
    とを特徴とする請求項10に記載の触覚提示装置。
  23. 【請求項23】 上記発熱体が、ペルチェ素子であるこ
    とを特徴とする請求項11に記載の触覚提示装置。
  24. 【請求項24】 上記発熱体が、ペルチェ素子であるこ
    とを特徴とする請求項12に記載の触覚提示装置。
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