JP2000112243A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP2000112243A
JP2000112243A JP27856098A JP27856098A JP2000112243A JP 2000112243 A JP2000112243 A JP 2000112243A JP 27856098 A JP27856098 A JP 27856098A JP 27856098 A JP27856098 A JP 27856098A JP 2000112243 A JP2000112243 A JP 2000112243A
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image forming
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Toshiro Furukawa
利郎 古川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 感光体上で液体現像剤を安定して保持でき、
しかも保持できる液体現像剤の量が豊富な、液体現像剤
を用いた画像形成装置を提供すること。 【解決手段】 本発明の画像形成装置1は、液体現像剤
30を保持する現像剤保持手段3と、画像情報に基づい
て静電潜像20を形成する選択露光手段7と、表面21
に静電潜像20を担持する感光体ドラム2と静電潜像2
0に現像剤保持手段を近接若しくは接触させることによ
り液体現像剤を付着させて潜像を顕在化して画像を形成
する現像手段とを備え、感光体ドラム2の表面21に液
体現像剤を保持する多数の凹部24を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液体現像剤を使用
した画像形成装置に関し、詳しくは、像担持体における
液体現像剤の保持に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の液体現像剤を用いた画像形成装置
は、脂肪族飽和炭化水素等の絶縁性液体キャリア中に分
散されたトナー微粒子を、静電潜像が形成された誘電体
表面に電気泳動によって選択的に付着させる方式が主流
であった。この方式は粉体トナーを用いる現像装置に比
べ、トナー粒子を小さく設定できるため、高解像度の画
像を得るのに適していた。また、液体トナーは定着に必
要なエネルギーが粉体トナーに比べて少ないという利点
もあった。しかし、液体キャリアとして用いられる脂肪
族飽和炭化水素は、好ましくない臭気が発生し、火災の
おそれもあり、さらに画像形成後乾燥の必要もあるた
め、オフィスや家庭での使用には不向きであった。
【0003】これに対して、特公昭55−18906号
公報などにおいて、潜像形成部材の全面を液状現像剤に
より湿潤させることなくメッシュ状の微細孔に水溶性の
現像剤を保持し、円筒形ドラムからなる像担持体である
感光体に形成した静電潜像面に近接対向せしめ選択的に
現像剤を付着させて、液体現像剤により現像を行う方式
を用いた装置が提案されている。この装置であれば、臭
気もなく、火災のおそれもなく、画像形成後の乾燥の必
要もない。これらの方式に使用されている従来の感光体
は、表面が平滑な円筒形ドラム状の感光体を用いていた
ため、潜像を液体現像剤により現像すると、液体現像剤
のドットからなる像が感光体の平滑な表面に形成されて
担持された。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな表面が平滑な感光体では液体現像剤を保持しにく
く、感光体上で画像を形成するドットが隣接する他のド
ットと接触したりすると、ドット同士が結合して変形や
位置の移動を生じたりして像が乱れることがあるという
問題があった。又、表面が平滑な感光体では、保持でき
る液体現像剤の量に限界があり、画像濃度が薄くなると
いう問題もあった。
【0005】この発明は上記課題を解決するものであ
り、感光体上で液体現像剤を安定して保持でき、しかも
保持できる液体現像剤の量が豊富な、液体現像剤を用い
た画像形成装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、請求項1に係る発明の画像形成装置では、液体に染
料・顔料等の着色成分を溶解若しくは分散させた液体現
像剤を保持する現像剤保持手段と、画像情報に基づい
て、前記現像剤保持手段に保持された液体現像剤を付着
可能な潜像を形成する潜像形成手段と、前記現像剤保持
手段に対向して配置され、その表面部分に前記潜像を担
持する像担持体と前記像担持体に形成された潜像に前記
現像剤保持手段を近接若しくは接触させることにより前
記液体現像剤を付着させて前記潜像を顕在化して画像を
形成する現像手段とを備えた画像形成装置において、前
記像担持体は、その表面に前記液体現像剤を保持する多
数の凹部若しくは凸部を有することを特徴とする。
【0007】この構成にかかる画像形成装置では、像担
持体の表面に液体現像剤を保持可能な凹部又は凸部を有
するため、ここに形成される液体現像剤による液滴の付
着が安定するとともに、隣接するドットに接触しにくく
なる。そのためドット同士が結合して画像が乱れること
がない。仮にドット同士が接触してもそれらが一つの大
きな液滴になりにくいため画像が乱れないのである。
又、平滑な面に比べ表面に凹部又は凸部があるため、液
体現像剤を保持できる量を多くすることができ、豊富な
液体現像剤で画像を形成することができる。そのため、
記録媒体に転写しても、豊富な液体現像剤のため画像の
濃度を高めることができ、高品位の最終画像を形成する
ことができる。
【0008】請求項2に係る発明の画像形成装置では、
請求項1に記載の画像形成装置の構成に加え、前記凹部
若しくは凸部の外側の面が撥水性を有する材質で覆われ
ていることを特徴とする。
【0009】この構成に係る画像形成装置では、像担持
体に担持される液体現像剤のドットが、接触角が大きく
できるため、付着した液滴が広がりにくいので、隣接す
るドットと接触しにくくできる。又、撥水性が高いと記
録媒体への転写が、円滑に行えるようになり、像担持体
に残留する液体現像剤も少なくすることができ、もって
最終画像の品質を高めることができる。
【0010】請求項3に係る発明の画像形成装置では、
請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置の構成に加
え、前記凹部若しくは凸部の底部に通気孔を有すること
を特徴とする。
【0011】この構成に係る画像形成装置では、前記凹
部若しくは凸部の底部に通気孔を有するため、液体現像
剤を保持する場合に、気泡や空気による濡れ性の低下に
よる液体現像剤を取りこむ際の障害になることを防止で
きる。また、液体現像剤を転写する場合には、液体現像
剤が大気圧により底部から離れないのを底部から空気を
導入することで容易に流出させることができる。
【0012】請求項4に係る発明の画像形成装置では、
請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の画像形成装置
の構成に加え、前記現像剤保持手段は、前記液体現像剤
を保持する多数の微細孔を有したメッシュ状部材からな
ることを特徴とする。
【0013】この構成に係る画像形成装置では、現像剤
保持手段が、液体現像剤を保持する多数の微細孔を有し
たメッシュ状部材からなり、液体現像剤を直接像担持体
に触れさせることなく像担持体に液体現像剤を補給でき
るため、非画像部の汚れを防止し、高品質の画像を形成
することができる。
【0014】請求項5に係る発明の画像形成装置では、
請求項4に記載の画像形成装置の構成に加え、前記凹部
若しくは凸部の配列ピッチは、前記メッシュ部材の微細
孔の配列ピッチの3分の1以下であることを特徴とす
る。
【0015】この構成に係る画像形成装置では、像担持
体の凹部若しくは凸部の配列ピッチが、メッシュ部材の
微細孔の配列ピッチの3分の1以下であるため、もし
も、像担持体の配列とメッシュ部材の微細孔の配列がず
れたとしても、概ね2/3の液体現像剤が少なくともメ
ッシュ部材から像担持体へ供給が可能であり、この程度
の液体現像剤の減少であれば、実用上使用可能である。
もちろんこれより小さいピッチで配列することができ、
その場合は、さらに確保できる液体現像剤の量は多くな
る。
【0016】請求項6に係る発明の画像形成装置では、
請求項1乃至請求項5のいずれにか記載の画像形成装置
の構成に加え、前記像担持体は、その表面が平滑な円筒
形のドラム状部材からなり、前記凹部若しくは凸部は、
少なくとも前記像担持体に現像剤保持手段を近接又は接
触させるときには当該像担持体に接触する無端環状ベル
ト状の凹部若しくは凸部形成部材から構成されることを
特徴とする。
【0017】この構成にかかる画像形成装置では、像担
持体の表面が平滑な円筒形のドラム状部材からなるた
め、像担持体の不要な液体現像剤の除去が容易で、又像
担持体自体を容易に製作することが可能になる。また、
凹部若しくは凸部を少なくとも前記像担持体に現像剤保
持手段を近接又は接触させるとき、即ち現像時には当該
像担持体と接触する無端環状ベルト状の凹部若しくは凸
部形成部材が、液体現像剤を安定的且つ豊富に保持する
ことができる。さらに、平滑なドラムと無端環状ベルト
状の凹部若しくは凸部形成部材が接触する部分は、空気
の流通が可能なため液体現像剤の取りこみ及び転写のい
ずれもが円滑に行える。
【0018】請求項7に係る発明の画像形成装置では、
請求項6に記載の画像形成装置の構成に加え、前記凹部
若しくは凸部形成部材は、その外側の面が撥水性を有す
る材質で覆われていることを特徴とする。
【0019】この構成に係る画像形成装置では、平滑な
円筒形のドラム状部材とは別に、凹部若しくは凸部形成
部材が、その外側の面が撥水性を有する材質で覆われて
いるため、平滑な円筒形のドラム状部材とは異なる撥水
性を持たせることができる。そのため、円筒形ドラムと
接触する部分で、液体現像剤の保持性を良くすると同時
に、転写する記録媒体の汚れを防止することが可能であ
る。
【発明の実施の形態】
【0020】以下、本発明の望ましい実施の形態の1つ
である画像形成装置1を、図面を参照して説明する。こ
こで図1は,本実施の形態の画像形成装置1の構成の概
略を示す模式図である。図1を参照しながら、第1の実
施の形態の画像形成装置1の構成の概略について説明す
る。
【0021】図1で示すように、画像形成装置1は、静
電潜像を担持可能な感光体ドラム(像担持体)2と、感
光体ドラム2に対向する位置に配置され、感光体ドラム
2の表面に接触しつつ液体現像剤を付着させながら回転
するように配置された現像剤保持手段3と、現像剤保持
手段3の内部に配置された現像剤供給用発泡部材4と、
現像剤供給用発泡部材4の内部に配置され現像剤供給用
発泡部材4に液体現像剤30を供給するための現像剤容
器5と、現像剤容器5の内部に収納された液体現像剤3
0を収容保持する発泡材48と、感光体ドラム2の表面
を一様に帯電する帯電器6と、感光体ドラム2の表面を
画像情報に基づいて選択的に露光する選択露光手段7
と、感光体ドラム2上に形成された液体現像剤30によ
る画像を記録紙8に転写する転写ローラ9と、記録紙8
に転写されずに残留した液体現像剤30を除去し、感光
体ドラム2の表面をクリーニングするクリーニングロー
ラ10を主な構成要素とする。
【0022】第1の実施の形態の画像形成装置1は液体
現像剤30として、水を主成分とした溶液を用いること
が可能であり、脂肪族飽和炭化水素を主成分とする従来
の液体現像剤に対して、臭気が少ない等の環境面、ある
いは材料費が安価であることによる工業面、引火の危険
性が少ないなどの安全面で有利である。また、従来の粉
体トナーを用いた電子写真方式と比べると熱定着器を必
要としない点で省電力、省スペースとして有利であり、
液体現像剤30を使用しているため自然画の画質におい
て階調がよく出せるなどの点で有利である。
【0023】ここで、液体現像剤を用いた画像形成装置
の画像形成の基本原理について、従来の平滑な表面12
1を有する感光体ドラム102を用いた画像形成装置1
01により説明する。図12から図14は、従来の表面
121が平滑な感光体ドラム102を用いた画像形成装
置101の構成及び作用を示す模式図である。ここで画
像形成装置101の構成は、画像形成装置1と感光体ド
ラム102の表面121の構成を除き、概ね同じものと
する。
【0024】図12は、現像前の状態を示す図である。
まず、図12に示すように、帯電器6により帯電され、
選択露光手段7により露光が終了すると(参考図1)、
液体現像剤30を付着させたい部分にプラスの電荷を持
った静電潜像20が感光体ドラム102の平滑な表面1
21に形成される。そして、この静電潜像20に、現像
剤保持手段3のメッシュ12の微細孔11に保持された
液体現像剤30の液面31を接近させる。ここで、液体
現像剤30は、メッシュ12に接続された接地部13よ
りマイナスの電荷が供給されているため、前述のように
プラスの電荷を備えた静電潜像20と引き合う力が生じ
る。
【0025】図13は、現像中の状態を示す図である。
ここで、静電潜像20は移動できないため、液体現像剤
30が静電潜像20の方へ移動して、即ち液面31が盛
り上がって静電潜像20のある感光体ドラム102の表
面121に接する。そのとき電荷は中和され、液面31
は吸引力を失って、現像後は元のエネルギー的に安定す
る液面の位置に戻る。
【0026】図14は、現像後の状態を示す図である。
液体現像剤30は、離間する際に一部が感光体ドラム1
02の平滑な表面121に付着して、液滴22を形成す
る。
【0027】この図からも判るように従来の画像形成装
置101では、液体現像剤30が、平滑な表面121に
付着して液滴122を形成し、この液滴122をドット
とすることで画像が構成される。従って、従来の液滴1
22は、移動しやすく不安定であった。また、感光体ド
ラム102の汚れなどで接触角が変化すると、付着する
底面積が大きくなり、隣の液滴122と接触しやすいも
のであった。さらに、平滑で奥行きがないため、液滴1
22が保持可能な液体現像剤30の量も少なかった。
【0028】次に、図4から図7を参照して、第1の実
施の形態の画像形成装置1の画像形成の原理を説明す
る。なお、従来の画像形成装置とは、静電潜像22を形
成し、そこに液体現像剤30を近接又は接触させて液体
現像剤30を付着せしめるという基本原理は共通するも
のである。異なる点は、感光体ドラム2の表面21が、
平滑な面ではないということである。
【0029】ここで、図4から図7は、第1の実施の形
態の現像の状態を表す模式図である。この図4から図7
を参照して、第1の実施の形態の画像形成装置1の現像
について説明する。
【0030】図4は、帯電器6により帯電され、選択露
光装置7により露光が終了し(図2参照)、現像を待つ
状態である。露光が終了すると、液体現像剤30を付着
させたい部分にプラスの電荷を持った静電潜像20が感
光体ドラム2の表面21に形成される。なお、図4に示
すように感光体ドラム2の表面21には微細な凹部24
が多数形成されており、選択露光手段7による露光によ
り露光されると、凹部24の底面21c及び壁面部21
bや平坦部21を問わず静電潜像20が形成される。そ
して、この静電潜像20に、現像剤保持手段3のメッシ
ュ12の微細孔11に保持された液体現像剤30の液面
31を接近させる。ここで、液体現像剤30は、メッシ
ュ12に接続された接地部13よりマイナスの電荷が供
給されているため、プラスの電荷を備えた静電潜像20
と引き合う力が生じる。
【0031】図5は、液体現像液30を付着させて現像
中の状態を示す。前述のように、感光体ドラム2の表面
21は、凹部24の底面21cもプラスに帯電されて静
電潜像20が形成されているため、静電力によりマイナ
スの電荷をもった液体現像剤30を凹部24の底面21
cまで引き込んで、凹部24全体を液体現像剤30で満
たす。このときそれぞれの底面部21cには感光ドラム
2内部に開放する通気孔23が穿設されており、液体現
像剤30が、この凹部24を満たす場合に凹部24内部
に存在する空気がこの通気孔23から抜けるために、流
入の障害にはならない。
【0032】静電潜像20が形成されていない場所、即
ち露光により帯電が解消されたような場所は、メッシュ
12に保持された液体現像剤30は、直接触れず、液体
現像剤30は、凹部24には進入せず、凹部24内部は
空のままである。
【0033】図6は、現像後の状態を表す図である。つ
まりメッシュ12に保持された液体現像剤30が離間し
た後の状態である。液体現像剤30は離間する際に、感
光体ドラム2の表面21に付着した液体現像剤30が一
部残留して液滴22を形成する。この液滴22は、先の
図14で説明した平滑な感光体ドラム102の表面12
1に保持される量に比較すると、量的に多いものとな
る。何故なら、平坦面21bに付着する液滴の量に加
え、さらに凹部24に保持されるためである。また、凹
部24に保持された液体現像剤30は、微細な孔の場合
には、ここに保持される微細な液滴は極めて安定して保
持されることが知られており、又液体現像剤同士は極め
て濡れ性が良く密着し、この凹部24に安定して保持さ
れた液体現像剤30を足場にして平坦面の液滴22が保
持されるため、この平坦面21aの液滴22も又極めて
安定して保持される。
【0034】図7は、現像後に記録紙8に転写される状
態を模式的に示す図である。図7に示すように、図6に
示したような液滴を図1に示すように転写ローラ9と感
光体ドラム2とのニップ部に記録紙8を挟んで、液滴2
を記録紙8に転写する。この状態では、記録紙8が感光
体ドラムの平坦部21aに当接し、平坦部21aに付着
している液体現像剤30が、記録紙8に接触する。そう
すると、記録紙8は通常撥水性がなく、液体現像剤30
を記録紙8の繊維の間隙に吸収する。凹部24内部の底
面21c、壁面21bは記録紙8に比べ極めて撥水性が
強いため、凹部24に保持されていた液体現像剤30
は、記録紙8に先に吸収された液体現像剤30に続き凹
部24を離れて記録紙8に移動する。そして記録紙8に
吸収されて固定される。
【0035】なお、凹部に何らかの理由で液体現像剤3
0が残留したような場合、量的に少なければ、底面部2
1cや壁面部21bに付着していても記録紙8には接触
することがないので、そのまま放置しておいても影響が
少ない。但し、量があまり多ければ、選択露光手段7に
おけるレーザ走査に支障をきたす場合が考えられるの
で、感光体ドラム2の表面21のクリーニングをする必
要が生じる。このような場合は、スポンジ状のクリーニ
ングローラ10によりクリーニングすれば、前述のよう
に完全ではないが実用上差し支えない程度にはクリーニ
ングすることができる。又、さらに残留する量を少なく
するようにクリーニングをする場合には、各凹部24に
設けられた通気孔23から図示しない周知の方法でエア
を吸引してクリーニングしてもよい。
【0036】次に、第1の実施の形態の画像形成装置1
の各構成要素について、図1等を参照して詳細に説明を
行う。
【0037】本実施形態の画像形成装置1に用いる液体
現像剤30は、純水に染料・顔料等の着色成分を溶解も
しくは分散させた水性かつ導電性の液体を用いることが
できる。液体現像剤30の導電性は10の8乗オームセ
ンチメートル以下程度であればよい。装置の仕様からは
水性に限定する必要はないが、環境上の問題および製造
コスト等を考慮すると水性の液体現像剤の方が望まし
い。
【0038】感光体ドラム2は、静電潜像をその表面2
1に保持することが可能であり、その表面の液体現像剤
30に対する濡れ性が、現像剤保持手段3の濡れ性より
も高い材料であることが望ましい。OPCの濡れ性はか
なり低くても(撥水性が高くても)安定して現像を行う
ことができる。接触角は30度から120度程度が適し
ている。感光体ドラムを形成する材料には、一般にレー
ザプリンタに利用されている有機光導電体(OPC(Or
ganic Photoconductor))材料が用いられる。有機光
導電体には、負帯電タイプの積層OPCと正帯電の単層
OPCがあり、一般的には、前者のものが比較的多く使
用されているが、本実施の形態では後者の正帯電タイプ
のOPCを採用している。これは、単層OPCとして、
ポリカーボネート樹脂をベースとし、これに電荷発生材
料(CGM)としてぺリレンテトラカルボン酸ジイミド
誘導体(ペリレン顔料)を分散したものから構成されて
いる。
【0039】ここで、図11の(A)及び(B)は、感
光体ドラム2の表面21に設けられる凹部及び凸部の例
を示す図である。ここでTは凸部、Bは凹部を示してい
る。この感光体ドラム2には、前述したように表面21
に図11(A)に示すBのような凹部24を多数設け
る。なお、ここでいう凹部24とは、平坦部21aに対
して、それより感光体ドラム2の回転軸との距離が小さ
くなる方向に表面の位置が変位している状態をいってい
るが、底面部21cの位置を基準にするならば平坦部2
1aは感光体ドラム2の回転軸との距離が大きくなる方
向に変位していると見ることができる。即ち、ここでい
う凹部とは、単なる表現の問題ともいえ、相対的には凹
部とも凸部とも表現可能なものといえる。従って、この
説明においては便宜的に凹部と表現しているが、ここで
説明したいのは、液体現像剤30が保持可能な凹凸があ
ればよく、又基準となる面は平坦な面である必要はな
く、すべてが曲面で構成されているものであってもよ
い。従って図11の(B)に示すようなものはもちろん
他にも種々の形状が採用可能である。要するに、本発明
の目的に挙げた、感光体ドラム2上で、液体現像剤30
を安定して保持でき、且つその保持する量が増加させら
れる構成であればよいものである。
【0040】ここで、第1の実施の形態の感光体ドラム
2は、感光体ドラム2の表面21に直接凹凸を刻設乃至
突設しているが、感光体ドラム2の表面を平滑な面とし
て、ここに例えば無端環状のメッシュ状の部材を巻装
し、この部材によって感光体ドラム2と一体になって、
表面の凹部又は凸部として機能させるような構成が考え
られる。以下この部材を凹凸構成部材25と呼ぶ。この
ように従来からあるような表面が平滑な感光体ドラム1
02に凹凸構成部材を組み合わせて感光体ドラム202
構成した場合、これらが一体となって、前述の感光体ド
ラム2と同様の形状とすることができる。そのため、こ
こでは図示はしない。
【0041】この感光体ドラム202は、従来のものと
同様の作用が行われ同様の効果があるとともに、さらに
以下に示すような作用が行われる。即ち、内部に組み合
わされた表面が平滑な感光体ドラム102を本体として
(以下本体102と略記する)、それとは別体の凹凸形
成部材25により構成されるため、本体102と凹凸構
成部材の間に間隙を設けることができる。そのため、液
体現像剤30の流入・流出を円滑するための通気孔23
を設けることなく空気の存在が障害になることなく円滑
な液体現像剤30の流入・流出が可能となり、現像時の
液体現像剤30の保持や転写時の液体現像剤の流出をス
ムーズに行うことができる。なお、間隙は、本体102
及び凹凸形成部材25に十分な撥水性があるため、この
間隙から液体現像剤30が漏れ出すことはない。また、
本体102と凹凸形成部材25が別体であることからの
撥水性をそれぞれ異ならせることが可能で、例えば、本
体2の撥水性を、凹凸形成部材25の撥水性より弱いも
のにすることで、ここで形成される凹部の底面での液体
現像剤30の保持を安定させ、凹凸形成部材25の撥水
性を高めることで、記録紙汚れのない、高品位の画像を
形成するように構成することもできる。さらに、感光体
ドラム2を直接加工するよりも、例えばエレクトロフォ
ーミングを利用して、後述のメッシュ12と同様のメッ
シュ12を製作すれば、感光体ドラム202の製作が容
易になる。もちろん前述のように通気孔23を本体10
2に設ける必要もない。
【0042】現像剤保持手段3は、感光体ドラム2の表
面21に液体現像剤30を選択的に供給するために設置
されており、現像剤保持手段3は、図9に示すようにメ
ッシュ状のニッケル素材からなる金属製薄板の表面に垂
直に貫通するように多数の微細孔11が設けられたロー
ラ形状のドラムを構成したものである。この現像剤保持
手段3は、例えば微細なピッチを持つシート状のメッシ
ュ12をロール状にすることでも形成できる。なお、現
像剤保持手段3の形状はローラ形状に限定されるもので
はなく、例えばベルト形状にすることも可能である。ま
た、メッシュ12は高精細スクリーン印刷用のものを使
用することができ、1インチあたり200線以上のもの
が高精細の画像形成に適している。
【0043】さらに、エレクトロフォーミング(電鋳)
で作製した金属のメッシュは織り目がなく、1インチあ
たり2000線以上の、均質で高精細かつ開口率の高い
メッシュ12を形成できるため、現像剤保持手段3を形
成するには適している。このようにエレクトロフォーミ
ングで微細なメッシュ12を作製する方法は、例えば特
公平1−20740号公報等に詳しく説明されている。
このメッシュ12を構成する材料には、銅やニッケル等
が用いられるが、これに限定されるものではない。
【0044】このようなメッシュ12で構成された現像
剤保持手段3を用いる場合、1ドット分の画像に対応す
る液体現像剤30がメッシュ12の微細孔11にそれぞ
れ保持される。したがって、メッシュ12のピッチが細
かいほど高精細の画像形成に用いることができる。
【0045】第1の実施の形態の画像形成装置1では、
図4に示すように、このメッシュ12の微細孔11が配
列されているピッチに対して、感光体ドラム2の表面2
1に形成された凹部24のピッチが、およそ1/6の幅
のピッチで配列されている。そのため、メッシュ12と
感光体ドラム2の位置関係を考えなくても、完全に一致
した場合の面積比で5/6程度の液体現像剤30が少な
くとも得られ、縦横両方向にずれた場合でも25/36
の液体現像剤が利用できるので実用上は、位置関係を調
整する必要はない。ただし、感光体ドラム2に形成され
た凹部24のピッチとメッシュ12の微細孔11のピッ
チを1:1で形成し、完全に位置を合わせるような構成
にすることももちろんできるが、この場合は使用に当た
り十分に位置を調整して使用されることが望まれる。こ
こで図8は、メッシュ12の微細孔11の配列ピッチに
対して、感光体ドラム2の凹部24の配列のピッチが1
/3の大きさの構成の感光体ドラム2と現像剤保持手段
3の一部を示す。図8に示すように、メッシュ12の微
細孔11の配列ピッチに対して、感光体ドラム2の凹部
24の配列が少なくとも1/3であれば、位置が一方向
にずれた場合でも、完全に位置が一致した場合の2/3
の面積の液体現像剤30の付着が期待できる。両方向ず
れた場合でも完全に一致した場合の半分近くの4/9程
度は確保できる。従って、位置合わせを前提にしないな
らば、感光体ドラム2の凹部24の配列ピッチは、メッ
シュ12の微細孔11の配列ピッチの1/3より小さく
するのが望ましい。もちろん、これよりずっと小さい配
列ピッチであってもよい。尚、配列ピッチが十分小さけ
れば、配列はランダムでもかまわない。
【0046】次に、現像剤保持手段3に保持された液体
現像剤30について説明する。本実施の形態では、現像
剤保持手段3には液体現像剤30が各微細孔11の中に
保持されている。また、現像剤保持手段3の感光体ドラ
ム2と反対側の表面(内側面)では、液体現像剤30が
それ自体の付着力により付着しており、液面は圧力的に
自由面になっている。また、各微細孔11に保持された
液体現像剤30は、この内側面に付着した液体現像液3
0により連結され、現像剤保持手段3に保持された液体
現像剤は、一体のものとなっている。
【0047】ところで、微細孔11の直径および膜厚が
数十マイクロメートルのオーダーの場合、重力の影響は
ほとんど考慮する必要が無く、液体の挙動は表面張力に
よって支配される。したがって、液面31、32は全体
の表面エネルギーが最小となる状態で安定する。
【0048】図4で示されるような状態で後方の液体現
像剤30が連結して自由面を形成する微細孔中の液体現
像剤30を考えた場合、図示しない後方の内側液面は液
面の表面エネルギーは常に一定となる。このため、表面
エネルギーの変化は、液体現像剤30は前方(感光体ド
ラム2側)の液面31についてのみ考慮すればよい。こ
こで、液面31は、表面エネルギーが最小となるように
常に平面となる。しかも、液面31と微細孔11表面の
なす角度θが、ヤング―デュプレの式の関係によって決
定される接触角Gよりも小さい場合、液体現像剤30は
微細孔中に徐々に進行する。
【0049】なお、接触角は通常、液体現像剤30が表
面に沿って進行する場合の前進接触角と後退する場合の
後退接触角があるため、注意が必要である。微細孔の表
面が一旦濡れた場合、その接触角は後退接触角に等しく
なるため、前記接触角Gは後退接触角として設定するの
が適している。以後、特に断りをしない場合を除き接触
角とは後退接触角をいうものとする。
【0050】現像剤供給用発泡部材4はローラ状のスポ
ンジを備えており、液体現像剤30が浸透保持されてい
る。これが、現像剤保持手段3と接触又は近接すること
により液体現像剤30が微細孔11中に供給される。
【0051】現像剤容器5は、現像剤供給用発泡部材4
の内部に配置されており、現像剤供給用発泡部材4と接
触している一部を除いて、気密性であることがのぞまし
い。さらに、現像剤容器5はその内部に発泡材48を備
えており、液体現像剤30はその発泡材48中に浸透し
て保持されるように構成されている。
【0052】ここで、液体現像剤30の供給について説
明する。図10は、液体現像剤30の供給を行う装置を
示す模式的な断面図である。現像ローラ芯体41内部の
現像液容器5内の発泡材48に現像液30は浸透保持さ
れる。
【0053】現像剤供給用発泡部材4は芯体41の中央
部の外形が小さくなっている部分の外周部に接着して保
持され、その端の一部は現像剤容器5内の発泡材48に
浸透保持されている液体現像剤30と接触部47で接触
する。液体現像剤30は、現像剤供給用発泡部材4の前
記接触している接触部47から浸透し全体に供給され
る。
【0054】なお、使用開始においては現像剤供給用発
泡部材4と現像剤保持手段3の間に液体現像剤30が十
分に供給されるように初期現像剤の供給管43から液体
現像剤30が供給され、供給後は栓44がされ密封され
る。使用開始後の液体現像剤30の供給は中心の補給管
45から行われ、補給後キャップ46を付ける。
【0055】現像剤保持手段3のメッシュ12部分は、
現像ローラ芯体41の量端部の外径が大きくなっている
部分に貼り付けられ、メッシュ12部分と現像剤供給用
発泡部材4との間に間隙が設けられ、そのギャップは常
に一定とされる。
【0056】引き続き、図1に沿って各構成要素の説明
を続ける。帯電器6は、通常のレーザプリンタに使用さ
れるスコロトロン帯電器を用いることができ、帯電電位
は400〜600V程度に設定できる。
【0057】選択露光手段7は、図示しない半導体レー
ザとポリゴンスキャナー等で構成された光走査装置を備
えている。前記帯電器6によって帯電された感光体ドラ
ム2の表面を光走査装置によって、感光体ドラム2表面
を走査しながら、画像情報に基づいた変調を行うことに
よって、静電潜像20を形成する。
【0058】転写ローラ9は、シリコーンゴムローラも
しくはウレタンゴム等で形成されたゴムローラを用いる
ことができる。また、これらのゴムにカーボンを含有さ
せることによって導電性を向上させ、バイアス電圧を印
加することで転写を促進することも可能である。
【0059】以上が第1の実施の形態の画像形成装置1
の構成である。
【0060】次に、図1を参照して、本実施形態の画像
形成装置1の動作について説明する。本実施形態の画像
形成装置1に用いられる液体現像剤30は現像剤容器5
内の発泡材48に常時、浸透保持されている。現像剤容
器5内部の発泡材48は接触部47のスリットを通して
現像剤供給用発泡部材4と接しており、液体現像剤30
を適宜供給している。その供給量は現像剤容器5内部の
発泡材48の発泡率と現像剤供給用発泡部材4の発泡率
のバランスを適当に設定することにより、調整可能であ
る。
【0061】現像剤供給用発泡部材4は、現像剤保持手
段3と近接しつつ回転することにより現像剤保持手段3
に形成された微細孔11に液体現像剤30を供給する。
【0062】微細孔11内に保持された液体現像剤30
は前述の説明の原理に従って、液面が一定位置に保持さ
れる。
【0063】一方、感光体ドラム2は、帯電器6によっ
て、その表面21を一様に帯電される。その後、選択露
光手段7によって、選択的に露光され、その表面21上
に静電潜像20が形成される。
【0064】感光体ドラム2と現像剤保持手段3は、接
触しつつ回転することにより、前述の説明で示したよう
に、静電潜像20上に液体現像剤30が選択的に付着す
る。これによって、感光体ドラム2上に、液体現像剤3
0による画像が形成される。さらに、図示しない搬送手
段によって記録紙8が感光体ドラム2と転写ローラ9と
の接触面であるニップ部に搬送される。このニップ部に
て感光体ドラム2上の液体現像剤30が記録紙8に転写
され、最終画像が形成される。さらに、記録紙8に転写
されずに残留した液体現像剤30はクリーニングローラ
10によって除去され、感光体ドラム2の表面21は初
期状態に戻る。これらの、一連の作業が繰り返し行われ
ることにより、所望の画像が記録紙8上に形成され、記
録紙8は装置外に排出される。
【0065】図2は、第1の実施の形態の画像形成装置
1の変形例を表す図である。この画像形成装置1の変形
例では、現像をメッシュ12を用いた現像剤保持手段3
ではなく、図2に示すような、液体現像剤30を貯留し
た現像剤容器105に表面の一部を浸漬した回転式のド
ラム部材である供給ローラ104を回転させ、その一端
を感光体ドラム2の表面21に接触させて、比較的多量
の液体現像剤30により現像を行うものである。さらに
図示しないが、感光体ドラム2を直接液体現像剤30を
貯留した現像剤容器105に表面の一部を浸漬した、い
わゆるドブ漬けしたような構成も可能である。
【0066】この構成では、現像剤容器105には液体
現像剤30をそのまま貯留しておき、供給ローラ104
の表面には、多孔質のスポンジ材を貼り付けて、現像剤
容器105内の液体現像剤30を含浸させ、感光体ドラ
ム2に接触させてこれを回転させることにより、感光体
ドラム2とに接触する位置で感光体ドラム2に液体現像
剤30を供給するものである。この構成に係る画像形成
装置では、メッシュ12を用いないため極めて簡易な構
成で液体現像剤30を豊富に供給することができる。
【0067】なお上記のように、メッシュ12を使用し
ないで直接大量の液体現像剤30を感光体ドラム2に接
触させる方法では、非画像部分に液体現像剤30付着す
ると非画像部の汚れを生じるが、この点については以下
の理由から、付着することがない。即ち、2種類の物質
で固体表面ができているときには、見かけの接触角はカ
ッシーの式として知られる式で与えられる。この場合、
一方の物質が空気のように濡れにくいものであれば、見
かけ接触角が180°に近くなる。そのため、液体現像
剤30は、感光体ドラム2に付着することがない。ただ
し、そのためには、感光体ドラム2の微細な凹部24に
液体現像剤30が入り込まないようにすることが必要で
あり、微細な凹部24の外側の面は撥水性を必要とす
る。しかし、帯電時には、その撥水性に抗して、凹部2
4に液体現像剤30が入り込めるように構成する必要が
ある。
【0068】ここで図3は、本発明の第2の実施の形態
の画像形成装置301の概略の構成を示す図である。以
下、画像形成装置1との相違点を中心に説明する。
【0069】本発明の第2の実施の形態である画像形成
装置301は、凹凸形成部材25を用いた第1の実施の
形態の変形例の凹凸形成部材25の長さを感光体ドラム
102の周囲より長くして、その一部が感光体ドラム1
02に接触し、他の部分は凹凸形成部材25が感光体ド
ラム102から離間するように構成したものである。従
って、両者が接触している場所については、前述の感光
体ドラム2に凹部24を設けたものや、凹凸形成部材2
5を密着巻装したものと同様の機能を果たすことにな
る。具体的には、図3の感光体ドラム102のαの部分
が該当する。
【0070】本実施の形態の場合、感光体ドラム102
のみがOPCからなる感光体で、凹凸形成部材25は感
光体ではなく、例えばニッケルやステンレススチールな
どの可撓性のある金属の薄膜からなるシームレスの連続
した幅広テープ状のループにコーティングを施したもの
や例えばポリイミドなどの可撓性、耐久性を有する合成
樹脂などが好適であるが、これらのテープ状部材に先に
説明したような凹部24等を形成するように微細孔を多
数貫通させて設ける。尚、凹凸形成部材25は絶縁体で
形成されている場合は、貫通孔でなくても良い。
【0071】以下、各構成要素をさらに説明しながら、
画像形成装置301の動作について説明する。先ず、凹
凸形成部材25は、感光体ドラム102とこれと平行に
設けられた2本の円筒状搬送ローラ16が設けられ、凹
凸形成部材25は感光体ドラム102及び搬送ローラ1
6に掛け回されて、図3において時計回りに循環搬送さ
れる。
【0072】感光体ドラム102は、上述凹凸形成部材
25と連動して回転するが、回転しながら帯電器6によ
り帯電され、図示しない入力部、制御部から入力され展
開された印刷データに基づき、選択露光手段7により選
択的に露光される。露光により感光体ドラム102上に
図示しない静電潜像20が形成され、ここで形成された
静電潜像20は、感光体ドラム102の回転につれて移
動し、図上αの角度内では凹凸形成部材25と、静電潜
像20を担持した感光体ドラム102の部分が密着し一
体となってさらに回転する。
【0073】そしてさらに回転が進むと、現像剤容器と
現像剤供給手段と兼ね備えた周知のスリット式の現像器
により、液体現像剤が補給される。ここでは、既に述べ
たように、静電潜像20により液体現像剤が付着し、静
電潜像20の存在しない場所には液体現像剤30は付着
せず、よって液体現像剤30による画像が形成される。
そして、転写ローラ9により、記録紙8に画像が転写さ
れる。
【0074】ここで、転写が終了した感光体ドラム10
2と凹凸形成部材25は、図上αの角度を脱して、再び
分離する。分離した凹凸形成部材25は、エアブロア1
5により微細孔内の残存した液体現像剤30がクリーニ
ングされる。一方、同様に感光体ドラム102の分離し
た部分は、ワイパ17により付着した液体現像剤が清拭
されクリーニングされる。
【0075】本第2の実施の形態に係る画像形成装置3
01は、以上のような構成を有し、且つ以上のような動
作を行うので、上述第1の実施の形態の画像形成装置1
の変形例と同様の効果を有する他、さらに、感光体ドラ
ム102及びここに凹部等を形成する凹凸形成部材のク
リーニングが容易で、残存した液体現像剤30の除去が
できる。
【0076】なお、凹凸形成部材25は、上述のメッシ
ュ12の作成方法に準じて製作することができる。
【0077】以上2つの実施の形態で説明したように、
本発明は、上記のような構成・作用を備えるため、感光
体ドラム2上で液体現像剤30を安定して保持でき、し
かも保持できる液体現像剤30の量が豊富な液体現像剤
を用いた画像形成装置1を提供することができる。
【0078】以上、一の実施の形態に基づき本発明を説
明したが、本発明は上述した実施形態に何ら限定される
ものではなく種々の改良変更が可能であり、また本発明
の趣旨を逸脱しない範囲で当業者が変更実施できること
は容易に推察できるものである。
【0079】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1に係る発明の画像形成装置によれば、液体に染料・顔
料等の着色成分を溶解若しくは分散させた液体現像剤を
保持する現像剤保持手段と、画像情報に基づいて、現像
剤保持手段に保持された液体現像剤を付着可能な潜像を
形成する潜像形成手段と、現像剤保持手段に対向して配
置され、その表面部分に潜像を担持する像担持体と像担
持体に形成された潜像に現像剤保持手段を近接若しくは
接触させることにより液体現像剤を付着させて潜像を顕
在化して画像を形成する現像手段とを備えた画像形成装
置において、像担持体が、その表面に液体現像剤を保持
する多数の凹部若しくは凸部を有することを特徴とする
ため、像担持体に形成される液体現像剤による液滴の付
着が安定するとともに、隣接するドットに接触しにくく
なるという効果がある。そのためドット同士が結合して
画像が乱れることがないという効果を奏する。又、平滑
な面に比べ表面に凹部又は凸部があるため、液体現像剤
を保持できる量を多くすることができ、豊富な液体現像
剤で画像を形成することができるという効果がある。そ
のため、記録媒体に転写しても、豊富な液体現像剤のた
め画像の濃度を高めることができ、高品位の最終画像を
形成することができるという効果を奏する。
【0080】請求項2に係る発明の画像形成装置では、
請求項1に記載の画像形成装置の効果に加え、凹部若し
くは凸部の外側の面が撥水性を有する材質で覆われてい
ることを特徴とするため、像担持体に担持される液体現
像剤のドットが、接触角が大きくできるため、付着する
ドットの付着面積を小さくでき、隣接するドットと接触
しにくくできるという効果がある。又、撥水性が高いと
記録媒体への転写が、円滑に行えるようになり、像担持
体に残留する液体現像剤も少なくすることができるとい
う効果があり、もって最終画像の品質を高めることがで
きるという効果を奏する。
【0081】請求項3に係る発明の画像形成装置では、
請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置の効果に加
え、凹部若しくは凸部の底部に通気孔を有することを特
徴とするため、液体現像剤を保持する場合に、気泡や空
気による濡れ性の低下による液体現像剤を取りこむ際の
障害を防止できるという効果がある。また、液体現像剤
を転写する場合には、底部が像担持体に付着するのを底
部から空気を導入することで防止することができるとい
う効果もある。
【0082】請求項4に係る発明の画像形成装置では、
請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の画像形成装置
の効果に加え、現像剤保持手段が、液体現像剤を保持す
る多数の微細孔を有したメッシュ状部材からなることを
特徴とするため、液体現像剤を直接像担持体に触れさせ
ることなく像担持体に液体現像剤を補給できるという効
果がある。そのため、非画像部の汚れを防止し、高品質
の画像を形成することができるという効果を奏する。
【0083】請求項5に係る発明の画像形成装置では、
請求項4に記載の画像形成装置の効果に加え、凹部若し
くは凸部の配列ピッチが、前記メッシュ部材の微細孔の
配列ピッチの3分の1以下であることを特徴とするた
め、もしも、像担持体の配列とメッシュ部材の微細孔の
配列がずれたとしても、少なくとも2/3の液体現像剤
がメッシュ部材から像担持体へ供給が可能になるという
効果がある。この程度の液体現像剤の減少であれば、実
用上使用可能である。もちろんこれより小さいピッチで
配列することができ、その場合は、さらに確保できる液
体現像剤の量は多くなる。
【0084】請求項6に係る発明の画像形成装置では、
請求項1乃至請求項5のいずれにか記載の画像形成装置
の効果に加え、像担持体の表面が平滑な円筒形のドラム
状部材からなり、凹部若しくは凸部は、少なくとも前記
像担持体に現像剤保持手段を近接又は接触させるときに
は当該像担持体に接触する無端環状ベルト状の凹部若し
くは凸部形成部材から構成されることを特徴とするた
め、像担持体の表面が平滑な円筒形のドラム状部材から
なることで、像担持体の不要な液体現像剤の除去が容易
で、又像担持体自体を容易に製作することが可能になる
という効果がある。また、凹部若しくは凸部を少なくと
も前記像担持体に現像剤保持手段を近接又は接触させる
とき、即ち現像時には当該像担持体と接触する無端環状
ベルト状の凹部若しくは凸部形成部材が、液体現像剤を
安定的且つ豊富に保持することができるという効果もあ
る。さらに、平滑なドラムと無端環状ベルト状の凹部若
しくは凸部形成部材が接触する部分は、空気の流通が可
能なため液体現像剤の取りこみ及び転写のいずれもが円
滑に行えるという効果もある。
【0085】請求項7に係る発明の画像形成装置では、
請求項6に記載の画像形成装置の効果に加え、平滑な円
筒形のドラム状部材とは別に、凹部若しくは凸部形成部
材が、その外側の面が撥水性を有する材質で覆われてい
ることを特徴とするため、平滑な円筒形のドラム状部材
とは異なる撥水性を持たせることができるという効果が
ある。そのため、円筒形ドラムと接触する部分で、液体
現像剤の保持性を良くすると同時に、転写する記録媒体
の汚れを防止することが可能になるという効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態の画像形成装置1の構成の概
略を示す模式図である。
【図2】第1の実施の形態の画像形成装置1の変形例の
構成の概略を示す模式図である。
【図3】第2の実施の形態の画像形成装置101の構成
の概略を示す模式図である。
【図4】第1の実施の形態の画像形成装置1の帯電器6
により帯電され、選択露光装置7により露光が終了し
(図2参照)、現像を待つ状態の模式図である。
【図5】第1の実施の形態の画像形成装置1の液体現像
液30を付着させて現像中の状態を示した模式図であ
る。
【図6】第1の実施の形態の画像形成装置1の現像後の
状態を表す図である。つまりメッシュ12に保持された
液体現像剤30が離間した後の状態を示した模式図であ
る。
【図7】第1の実施の形態の画像形成装置1の現像後に
記録紙8に転写される状態を模式的に示す模式図であ
る。
【図8】メッシュ12の微細孔11のピッチに対して感
光体ドラム2の凹部24のピッチがおよそ1/3のもの
を示す図である。
【図9】画像形成装置1の現像剤保持手段3のメッシュ
12を示す図である。
【図10】液体現像剤30の供給を行う装置を示す模式
的な断面図である。
【図11】(A)感光体ドラム2の表面21に設けられ
る凹部の例を示す図である。 (B)感光体ドラム2の表面21に設けられる凸部の例
を示す図である。
【図12】従来の表面121が平滑な感光体ドラム10
2を用いた画像形成装置101の構成及び作用を示す現
像前の状態を示す模式図である。
【図13】従来の表面121が平滑な感光体ドラム10
2を用いた画像形成装置101の構成及び作用を示す現
像中の状態を示す模式図である。
【図14】従来の表面121が平滑な感光体ドラム10
2を用いた画像形成装置101の構成及び作用を示す現
像後の状態を示す模式図である。
【符号の説明】
1 画像形成装置 2 感光体ドラム(像担持体) 3 現像剤保持手段 4 現像剤供給用発泡部材(供給ローラ) 5 現像剤容器 6 帯電器 7 選択露光手段(潜像形成手段) 8 記録紙 9 転写ローラ 11 微細孔 12 メッシュ 23 通気孔 24 凹部 25 凹凸形成部材 30 液体現像剤

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体に染料・顔料等の着色成分を溶解若
    しくは分散させた液体現像剤を保持する現像剤保持手段
    と、 画像情報に基づいて、前記現像剤保持手段に保持された
    液体現像剤を付着可能な潜像を形成する潜像形成手段
    と、 前記現像剤保持手段に対向して配置され、その表面部分
    に前記潜像を担持する像担持体と前記像担持体に形成さ
    れた潜像に前記現像剤保持手段を近接若しくは接触させ
    ることにより前記液体現像剤を付着させて前記潜像を顕
    在化して画像を形成する現像手段とを備えた画像形成装
    置において、 前記像担持体は、その表面に前記液体現像剤を保持する
    多数の凹部若しくは凸部を有することを特徴とする画像
    形成装置。
  2. 【請求項2】 前記凹部若しくは凸部の外側の面が撥水
    性を有する材質で覆われていることを特徴とする請求項
    1に記載の画像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記凹部若しくは凸部の底部に通気孔を
    有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の
    画像形成装置。
  4. 【請求項4】 前記現像剤保持手段は、前記液体現像剤
    を保持する多数の微細孔を有したメッシュ状部材からな
    ることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに
    記載の画像形成装置。
  5. 【請求項5】 前記凹部若しくは凸部の配列ピッチは、
    前記メッシュ部材の微細孔の配列ピッチの3分の1以下
    であることを特徴とする請求項4に記載の画像形成装
    置。
  6. 【請求項6】 前記像担持体は、その表面が平滑な円筒
    形のドラム状部材からなり、 前記凹部若しくは凸部は、少なくとも前記像担持体に現
    像剤保持手段を近接又は接触させるときには当該像担持
    体に接触する無端環状ベルト状の凹部若しくは凸部形成
    部材から構成されることを特徴とする請求項1乃至請求
    項5のいずれかに記載の画像形成装置。
  7. 【請求項7】 前記凹部若しくは凸部形成部材は、その
    外側の面が撥水性を有する材質で覆われていることを特
    徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
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