JPH11237793A - 画像形成用メッシュ部材及びその製造方法、並びにそのメッシュ部材を用いた画像形成装置 - Google Patents

画像形成用メッシュ部材及びその製造方法、並びにそのメッシュ部材を用いた画像形成装置

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JPH11237793A
JPH11237793A JP4192898A JP4192898A JPH11237793A JP H11237793 A JPH11237793 A JP H11237793A JP 4192898 A JP4192898 A JP 4192898A JP 4192898 A JP4192898 A JP 4192898A JP H11237793 A JPH11237793 A JP H11237793A
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JP4192898A
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Mitsuyoshi Watanabe
光由 渡▲なべ▼
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Brother Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 精細な画像を形成することができる画像形成
用メッシュ部材及びその製造方法、並びにそのメッシュ
部材を用いた画像形成装置を提供する。 【解決手段】 画像形成用メッシュ部材9は、親水性の
金属層9bと、撥水性の樹脂層9cとが積層されてなる
複合層構造を有する。前記樹脂層9cの多数の貫通した
微細孔は、多数の貫通した微細孔が形成された金属層9
bをマスクとして、レーザを照射して形成されたもので
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液体に染料、顔料
等の着色成分を溶解若しくは分散させた液体現像剤を保
持するための多数の貫通した微細孔を有する画像形成用
メッシュ部材及びその製造方法、並びにそのメッシュ部
材を用いた画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、液体トナーを用いた画像形成
装置として、脂肪族飽和炭化水素等の絶縁性液体キャリ
ア中に分散されたトナー微粒子を、静電潜像が形成され
た誘電体表面に電気泳動によって選択的に付着させる方
式のものが知られている。
【0003】この方式のものは、粉体トナーを用いる現
像装置に比べて、トナー粒子を小さく設定できるため、
高解像度の画像を得るのに適しており、液体トナーは定
着に必要なエネルギが粉体トナーに比べて少ないという
利点がある反面、液体キャリアとして用いられる脂肪族
飽和炭化水素は、好ましくない臭気が発生するため、オ
フィスや家庭での使用には不向きであるという欠点があ
る。
【0004】そこで、臭気の問題を解決し、コスト的に
も有利となるように、水を主成分とする液体現像剤を用
いる画像形成装置が提案されている(例えば、特公平1
−40985号公報参照)。この装置は、タンク内に充
填した導電性現像液中に一部を浸漬させて内外に貫通し
た多数の孔を周面に有するスリーブ(以下メッシュ部材
という)で筒状に形成されたものを回転可能に設置し、
前記現像液の液面上に露出するメッシュ部材の周面を回
転する感光体表面に接触させることなく対面させたもの
であり、感光体の表面に形成された静電潜像が徐々にメ
ッシュ部材に接近すると、メッシュ部材との間に静電界
が働き、メッシュ部材と同電位で孔に表面張力により保
持されている現像液が静電気力を受け、その両者のギャ
ップが狭くなると静電気力がさらに強くなり、粘性、表
面張力、重力に逆らって現像液が感光体表面に液滴とな
って飛翔して感光体表面に可視像が形成されるようにな
っている。
【0005】そのようなものの一つとして、例えば特公
昭54−25417号公報に記載されるように、液状現
像剤に対して親液性を有する基板の一方の面に撥液層を
設けた複合部材の全面に、該部材を貫通する微細孔を一
様に緻密に設けて現像剤供給部材とし、該現像剤供給用
部材の親液性基板側の面より供給した液状現像剤を前記
微細孔内に毛細管現象によって容易に進入せしめ、かつ
前記微細孔内の撥液層との境界でこれを阻止せしめ、つ
いでその表面に予め正電荷潜像を形成している光導電感
光板を前記現像剤供給用部材の撥液面に近接対向して配
置し、該現像剤供給用部材と前記光導電感電板間に正電
圧を印加して前記正電荷潜像を現像するようにした静電
写真法が知られている。
【0006】そして、そのような現像剤供給用部材は、
例えば銅板、アルミ板あるいはステンレス板のように親
液性で液状現像剤によく濡れる材料の粉末を用いて金属
多孔質フィルタを作る公知の焼結法や前述の金属板を用
いて公知のフォトエッチング法によって形成されたもの
やメッシュ部材の金網を親液性の基板として用い、ポリ
エチレン、ポリスチレン、アルキッド樹脂、シリコンワ
ニスなどの溶液を基板の片面を一方の極として噴霧時に
基板と反対極性の帯電を与えた霧滴を電着乾燥して作ら
れる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た方法では、撥液層を電着乾燥によって形成しているの
で、液状現像剤を担持するメッシュ部材の微細孔の製造
について細かい制御ができず、微細孔が目詰まりを起こ
し、液体現像剤を担持できない場合が生ずるおそれがあ
り、精細な画像を形成する上で不利である。また、撥液
層と親液層とが同径状のスルーホールしか作成すること
ができず、この点においても、精細な画像を形成する上
で不利である。
【0008】本発明は、かかる点に鑑みてなされたもの
で、精細な画像を形成することができる画像形成用メッ
シュ部材及びその製造方法、並びにそのメッシュ部材を
用いた画像形成装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、液体
に染料、顔料等の着色成分を溶解若しくは分散させた液
体現像剤を保持するための多数の貫通した微細孔を有す
る画像形成用メッシュ部材において、親水性の金属層と
撥水性の樹脂層とが積層されてなる複合層構造を有し、
前記樹脂層の多数の貫通した微細孔は、多数の貫通した
微細孔が形成された金属層をマスクとして、レーザを照
射して形成されたものである。
【0010】請求項1の発明によれば、親水性の金属層
と撥水性の樹脂層とが積層されてなる複合層構造を有す
るので、撥水性の樹脂層を表面側として液体現像剤を担
持させれば、液体現像剤は表面側に一様に広がらず、微
細孔の内部において盛り上がった形状で分離されて保持
され、つぶれのない精細な画像の形成が実現される。
【0011】特に、金属層の多数の貫通した微細孔を、
周知のフォトエッチングなどで形成すれば、その多数の
貫通した微細孔が形成された金属層をマスクとして、レ
ーザを照射して樹脂層の多数の貫通した微細孔が形成さ
れるから、微細孔の目詰まりは起こりにくく、つぶれの
ない精細な画像形成を実現する上で有利とされる。ま
た、レーザを利用しているから、微細孔の形状を任意に
形成することができ、担持される液体現像剤の量、液面
の制御が容易になされる。
【0012】請求項2の発明は、請求項1の画像形成用
メッシュ部材において、前記樹脂層の多数の貫通した微
細孔の径が、前記金属層の多数の貫通した微細孔の径よ
りも大きいものである。
【0013】請求項2の発明によれば、樹脂層の微細孔
の径が、前記金属層の微細孔の径よりも大きいことか
ら、撥水性の樹脂層への液体現像剤の移動が効果的に抑
制され、液体現像剤が親水性の金属層に担持される。
【0014】請求項3の発明は、請求項1又は2の画像
形成用メッシュ部材において、前記金属層が、銅若しく
はステンレスにより形成されているものである。
【0015】請求項3の発明によれば、金属層が銅若し
くはステンレスにより形成されているので、加工性がよ
く、安価かつ容易に製造する上で有利とされる。
【0016】請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれ
かの画像形成用メッシュ部材において、前記樹脂層が、
ポリイミド樹脂により形成されているものである。
【0017】請求項4の発明によれば、樹脂層がポリイ
ミド樹脂により形成されているので、レーザによる加工
性がよく、高精度の微細孔を安価に製造する上で有利と
される。
【0018】請求項5の発明は、請求項1〜3のいずれ
かの画像形成用メッシュ部材において、前記樹脂層が、
フッ素樹脂若しくはシリコン樹脂により形成されている
ものである。
【0019】請求項5の発明によれば、樹脂層がフッ素
樹脂若しくはシリコン樹脂により形成されているので、
樹脂層の撥水性を安定して得る上で有利とされる。
【0020】請求項6の発明は、液体に染料、顔料等の
着色成分を溶解若しくは分散させた液体現像剤を保持す
るための多数の貫通した微細孔を有する画像形成用メッ
シュ部材の製造方法であって、親水性の金属層と撥水性
の樹脂層とが積層されてなる複合層部材を形成し、該複
合層部材に金属層側からエッチング処理を施して、その
金属層を貫通する多数の微細孔を形成し、それから、前
記多数の微細孔が形成された金属層をマスクとして、金
属層側からレーザを照射して、前記微細孔に連通する多
数の貫通した微細孔を前記樹脂層に形成するものであ
る。
【0021】請求項6の発明によれば、まず、親水性の
金属層と撥水性の樹脂層とが積層されてなる複合層部材
を形成する。それに続いて、前記複合層部材に金属層側
からエッチング処理を施して、その金属層を貫通する多
数の微細孔を形成する。それから、前記多数の微細孔が
形成された金属層をマスクとして、金属層側からレーザ
を照射して、前記微細孔に連通する多数の貫通した微細
孔を前記樹脂層に形成する。これによって、液体現像剤
を保持するための多数の貫通した微細孔を有する画像形
成用メッシュ部材が、目詰まりを生ずることなく、精度
よく、製造される。
【0022】請求項7の発明は、液体に染料、顔料等の
着色成分を溶解若しくは分散させた液体現像剤を収納す
る現像剤容器と、液体現像剤を保持するための多数の微
細孔が貫通された画像形成用メッシュ部材を有する現像
剤保持手段と、静電潜像が表面に形成される静電潜像形
成部材とを備え、各微細孔に液体現像剤を保持した現像
剤保持手段を静電潜像形成部材に近接若しくは接触さ
せ、静電潜像による静電引力で選択的に液体現像剤を前
記静電潜像形成部材上に付着させることにより画像を形
成する画像形成装置において、前記画像形成用メッシュ
部材として、請求項1〜5のいずれかに記載の画像形成
用メッシュ部材を用いているものである。
【0023】請求項7の発明によれば、画像形成用メッ
シュ部材が、親水性の金属層と撥水性の樹脂層とが積層
されてなる複合層構造を有するので、撥水性の樹脂層を
表面側とすれば、液体現像剤は表面側に一様に広がら
ず、微細孔の内部において盛り上がった形状で保持さ
れ、つぶれのない精細な現像が実現される。
【0024】請求項8の発明は、液体に染料、顔料等の
着色成分を溶解若しくは分散させた液体現像剤を保持す
るための多数の貫通した微細孔を有する画像形成用メッ
シュ部材であって、親水性の金属層と撥水性の樹脂層と
が積層されてなり、前記金属層及び樹脂層に、エッチン
グにより多数の貫通した微細孔が形成されたものであ
る。
【0025】請求項8の発明によれば、親水性の金属層
と撥水性の樹脂層とが積層されてなる複合層構造を有す
るので、撥水性の樹脂層を表面側として液体現像剤を担
持させれば、液体現像剤は表面側に一様に広がらず、微
細孔の内部において盛り上がった形状で分離されて保持
され、つぶれのない精細な現像が実現される。
【0026】請求項9の発明は、液体現像剤を保持する
ための多数の貫通した微細孔を有する画像形成用メッシ
ュ部材の製造方法であって、親水性の金属層と撥水性の
樹脂層とが積層されてなる複合層部材に対し、エッチン
グ処理を施して、それらの層を貫通する多数の微細孔を
形成するものである。
【0027】請求項9の発明によれば、親水性の金属層
と撥水性の樹脂層とが積層されてなる複合層部材に対
し、エッチング処理が施され、それらの層を貫通する多
数の微細孔が簡単に効率よく製造される。
【0028】請求項10の発明は、請求項9のメッシュ
部材の製造方法において、前記樹脂層に対するエッチン
グ処理として、プラズマエッチング処理を行うものであ
る。
【0029】請求項10の発明によれば、樹脂層に対す
るエッチング処理は、プラズマエッチング処理であるの
で、溶剤を使用した通常のケミカルエッチングよりも、
高精度で仕上がり面の性状がきれいである。
【0030】請求項11の発明は、液体に染料、顔料等
の着色成分を溶解若しくは分散させた液体現像剤を収納
する現像剤容器と、液体現像剤を保持するための多数の
微細孔が貫通された画像形成用メッシュ部材を有する現
像剤保持手段と、静電潜像が表面に形成される静電潜像
形成部材とを備え、各微細孔に液体現像剤を保持した現
像剤保持手段を静電潜像形成部材に近接若しくは接触さ
せ、静電潜像による静電引力で選択的に液体現像剤を前
記静電潜像形成部材上に付着させることにより画像を形
成する画像形成装置において、前記画像形成用メッシュ
部材として、請求項8記載の画像形成用メッシュ部材を
用いるものである。
【0031】請求項11の発明によれば、画像形成用メ
ッシュ部材が、親水性の金属層と撥水性の樹脂層とが積
層されてなる複合層構造を有するので、撥水性の樹脂層
を表面側とすれば、液体現像剤は表面側に一様に広がら
ず、微細孔の内部において盛り上がった形状で保持さ
れ、つぶれのない精細な現像が実現される。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に沿って説明する。
【0033】図1は本発明に係る画像形成装置の概略構
成を示す。図1において、画像形成装置1は、静電潜像
が表面に形成されそれを保持可能である静電潜像形成部
材を構成する感光体ドラム2(OPCドラム)と、該感
光体ドラム2に対向する位置に配設され液体現像剤を保
持する現像剤保持手段である現像剤保持ローラ3とを備
える。この現像剤保持ローラ3は、後述するように、液
体現像剤4を保持するための多数の微細孔9a,・・が
貫通された画像形成用メッシュ部材9を有する。そし
て、メッシュ部材9の各微細孔9a,・・に液体現像剤
4を保持した現像剤保持ローラ3を感光体ドラム3に近
接若しくは接触させ、静電潜像による静電引力で、静電
潜像と逆極性に帯電した液体現像剤4を選択的に感光体
ドラム2の表面上に付着させることにより画像(可視
像)を形成するようになっている。
【0034】そして、前記現像剤保持ローラ3の下側に
は、現像剤保持ローラ3に接触しつつ回転するように現
像剤供給ローラ5が配設され、該現像剤供給ローラ5に
よって、液体現像剤4を収容する現像剤容器6から液体
現像剤4が取り出され、現像剤保持ローラ3に供給され
るようになっている。
【0035】また、前記現像剤供給ローラ5によって液
体現像剤4が供給される位置より、回転方向下流側にス
クレーパ7が配設され、該スクレーパ7の先端部が現像
剤保持ローラ3の表面に接触した状態で現像剤保持ロー
ラ3が回転し、前記スクレーパ7によって現像剤保持ロ
ーラ3上の液体現像剤4の液量を適量に調整するように
なっている。
【0036】前記感光体ドラム2に対しては、前述した
もののほか、感光体ドラム2に近接して設置され表面を
一様に帯電する帯電器11と、感光体ドラム2の表面を
画像情報に基づいて選択的に露光する選択露光器12
と、感光体ドラム2に形成された液体現像剤4による画
像を記録紙13に転写する転写ローラ14と、記録紙1
3に転写されずに残留した液体現像剤4を除去し、感光
体ドラム2の表面をクリーニングするクリーニングロー
ラ15とが、一定の位置関係で配設されている。
【0037】前記画像形成装置1において用いる液体現
像剤4は、液体(例えば純水)に染料、顔料等の着色成
分を溶解若しくは分散させたものであって、導電性を有
するものである。この液体現像剤4の導電性は108Ω
・cm程度以下であれば足りる。また、液体現像剤4
は、画像形成装置1の仕様からは、水性に限定されない
が、環境上の問題及び製造コストを考慮すると、水性の
液体現像剤4の方が望ましい。また、染料、顔料等の着
色成分の粒径は、0.1μm〜1μmとすることがで
き、一般的な粉体現像剤(粉砕等により製造されるもの
であって粒径は6μm〜10μm)よりも格段に小さ
い。このように、着色成分の粒径が小さいので、高解像
度の画像形成に好適である。なお、液体現像剤4は、水
性であり、水を主成分とした溶液を用いることが可能で
あるので、脂肪族飽和炭化水素を主成分とする従来の液
体現像剤に対して、臭気等がないという環境面、あるい
は材料費が安価であるという工業面において有利であ
る。
【0038】前記感光体ドラム2は、静電潜像をその表
面に保持することが可能であり、その表面の液体現像剤
4に対する濡れ性が、現像剤保持ローラ3のそれよりも
高くなるように形成されている。しかし、感光体ドラム
2の表面の濡れ性があまり高いと、その表面に液体現像
剤4が付着した際に、その液滴が広がり、画像が乱れる
おそれがあるため、接触角が30°〜80°程度のもの
が適している。前記感光体ドラム2を形成する材料とし
ては、一般にレーザプリンタにおいて利用されている有
機光導電体材料を用いることができる。
【0039】前記現像剤保持ローラ3は、感光体ドラム
2の表面に液体現像剤4を適量だけ供給するものであ
る。前記現像剤保持ローラ3は、内側に位置する支持部
材としてのローラ形状のスリーブ8と、その外側に位置
し多数の貫通した正方形状の微細孔9a,・・を有する
表面部材としてのメッシュ部材9(図2(a)参照)と
を備える。そして、メッシュ部材9が、現像剤供給ロー
ラ5によって供給される液体現像剤4を、微細孔9a,
・・に分離して保持するようになっている。
【0040】そして、前記メッシュ部材9は、図2
(b)に示すように、裏面側に位置する親水性の金属層
9bと、表面側に位置する撥水性の樹脂層9cとが積層
されてなる複合層構造を有する。金属層9bは、加工性
がよく、精度を確保しやすいという観点から、銅若しく
はステンレスにより形成されている。一方、樹脂層9c
は、エキシマレーザによる加工性がよく、高精度の微細
孔9aを確保しやすいという観点から、ポリイミド樹脂
により形成されている。なお、十分な撥水効果を安定し
て得られるように、樹脂層9cを、フッ素樹脂若しくは
シリコン樹脂により形成することもできる。
【0041】また、前記メッシュ部材9としては、1イ
ンチ当たり200線以上のものが高精細の画像形成には
適している。また、このようなメッシュ部材は、後述す
るように、エッチングやエキシマレーザを利用して製造
され、織り目がなく、均質で高精細かつ開孔率の高いも
のが作成される。
【0042】このようなメッシュ部材9を有する現像剤
保持ローラ3を用いる場合、1ドット分の画像を形成す
る液体現像剤4がメッシュ部材9の各微細孔9aにそれ
ぞれ保持される。従って、メッシュ部材9のピッチが細
かいほど高精細の画像形成に用いることができる。ま
た、メッシュ部材9の膜厚を調整することにより、1ド
ット当たりの液体現像剤4の量を調整することができ
る。但し、メッシュ部材9の膜厚があまり薄くなると、
耐久性が低くなり、破損しやすくなるので、メッシュ部
材9のハンドリングを考慮して、膜厚は少なくとも10
μm以上あることが望ましい。
【0043】また、前記液体現像剤4は、現像剤供給ロ
ーラ5にて現像剤保持ローラ3(メッシュ部材9)の表
面側から供給されるが、メッシュ部材9の表面側の樹脂
層9cが撥水性を有すると共にその表面側においてスク
レーパ7によって余分な液体現像剤4が掻き取られ、最
終的に、図2(b)に示すように、液体現像剤4が親水
性を有する裏面側の金属層9b側に位置した状態で保持
される。よって、保持される液体現像剤4の液面は、現
像保持ローラ3の表面よりも下方(スリーブ8側)に位
置し、メッシュ部材9の表面付近には液体現像剤4が付
着しないこととなる。
【0044】また、メッシュ部材9の微細孔9aの径に
対する線幅が小さいほど、余分な液滴が表面に付着しに
くくなる。本実施の形態の液体現像剤4での実験による
と、開孔率が20%以上であれば、十分な液量を確保し
つつ、余分な液滴の除去が可能であった。なお、この現
像剤保持ローラ3(メッシュ部材9)の表面(樹脂層9
c)を撥水性としているので、余分な液体現像剤4を除
去する上で有利になっている。
【0045】前記現像剤供給ローラ5としては、ローラ
状のスポンジが用いられ、現像剤容器6内の液体現像剤
4にその一部を浸漬することにより、液体現像剤4が浸
透により保持される。
【0046】前記現像剤容器6は、液体現像剤4を収納
し、これを現像剤供給ローラ5に供給するための部材で
あり、現像剤供給ローラ5が浸漬する部分以外は、気密
性であることが望ましい。
【0047】前記スクレーパ7は、現像剤保持ローラ3
と接触して摺動して、液体現像剤4の液面を調整するも
のであり、例えばシリコン樹脂等を用いることができ
る。
【0048】前記帯電器11としては、通常のレーザプ
リンタに用いられるスコロトロン帯電器を用いることが
でき、帯電電位は400〜600V程度に設定できる。
【0049】前記選択露光器12は、半導体レーザとポ
リゴンスキャナ等で構成された光走査装置を備えてい
る。前記帯電器11によって帯電された感光体ドラム2
の表面を、光走査装置によって、感光体ドラム2の表面
を走査しながら、画像情報に基づいた変調を行うことに
より、静電潜像を形成する。
【0050】前記転写ローラ1として4は、シリコンゴ
ム若しくはウレタンゴム等で形成されたゴムローラが用
いられる。また、これらのゴムにカーボンを含有させる
ことによって導電性を向上させ、バイアス電圧を印加す
ることで転写を促進することもできる。
【0051】前記クリーニングローラ15としては、液
体現像剤4を吸収しやすいスポンジローラが用いられ
る。
【0052】続いて、前記現像剤保持ローラ3から感光
体ドラム2上に形成された静電潜像に液体現像剤4が選
択的に付着する原理について、図3(a)〜(c)に沿
って説明する。
【0053】現像剤保持ローラ3のメッシュ部材9(金
属層9b)は接地されており、現像剤供給ローラ5にて
供給され、スクレーパ7によって余分な液体現像剤4が
掻き取られた後には、メッシュ部材9の微細孔9a内の
液体現像剤4は、図3(a)に示すように、表面より内
側に位置するように保持されている。ここで、メッシュ
部材9の表面側の樹脂層9cが撥水性を有するので、液
体現像剤4は、各微細孔9a内で親水性を有する裏面側
の金属層9b側に位置し、表面張力により盛り上がった
形状で、他の微細孔9a内の液体現像剤4とは分離され
て保持されている。
【0054】そのような状態から、感光体ドラム2及び
現像剤保持ローラ3が回転すると、微細孔9aに保持さ
れた液体現像剤4と感光体ドラム2上に形成された静電
潜像21との距離が徐々に小さくなり、図3(b)に示
すように、現像剤保持ローラ3(メッシュ部材9)の表
面と感光体ドラム2の表面とが接触した状態となる。こ
のときの液体現像剤4と静電潜像21との間の距離は数
μm程度なる。この距離は、微細孔9a間でのばらつき
や経時的なばらつきが小さく、微細孔9aの形状や、液
体現像剤4の微細孔9aに対する濡れ性や、スクレーパ
7の調整(例えば硬度や現像剤保持ローラ3との接触角
度等)等によって決定される。
【0055】前記静電潜像21の電荷が存在する領域に
近接した液体現像剤4は、図3(b)に示すように、そ
の静電力によって吸引されて、感光体ドラム2の表面に
接触する。
【0056】前記感光体ドラム2の表面は、現像剤保持
ローラ3(メッシュ部材9)の表面(撥水性を有する樹
脂層9c)よりも、液体現像剤4に対する濡れ性が優れ
る材料で形成されているため、現像剤保持ローラ3の表
面が感光体ドラム2の表面と離れる際に、液体現像剤4
は、図3(c)に示すように、感光体ドラム2の表面に
付着したまま残る。これに対し、電荷が存在しない領域
に近接した液体現像剤4は、静電力の影響を受けず、感
光体ドラム2の表面には全く吸引されないため、微細孔
9aに保持されたままである。よって、感光体ドラム2
の非画像部には、現像剤保持ローラ3側の液体現像剤4
が接触しないため、汚れやかぶりを生じにくい。
【0057】このようにして、メッシュ部材9の微細孔
9a内に保持された液体現像剤4は、感光体ドラム2の
表面上の静電潜像21に選択的に付着し、感光体ドラム
2上に画像を形成する。
【0058】続いて、前記画像形成装置1の動作につい
て説明する。
【0059】画像形成装置1に用いられる液体現像剤4
は、現像剤容器6に常時収納されており、前記現像剤容
器6の液体現像剤4中に現像剤供給ローラ5の一部が浸
漬して設置されていることにより、液体現像剤4が、現
像剤供給ローラ5のスポンジ部に浸透することで、現像
剤供給ローラ5に保持される。
【0060】それから、現像剤供給ローラ5は、現像剤
保持ローラ3(メッシュ部材9)と接触しつつ回転する
ことにより、現像剤保持ローラ3の表面に対し液体現像
剤4が供給され、メッシュ部材9の多数の貫通した微細
孔9a,・・に液体現像剤4が保持される。
【0061】次いで、現像剤保持ローラ3が回転し、ス
クレーパ7と接触することによって、その表面の余分な
液体現像剤4が除去される。これにより、液体現像剤4
が、メッシュ部材9の微細孔9aに適量だけ保持される
(図3(a)参照)。
【0062】一方、感光体ドラム2は、帯電器11によ
って、その表面が一様に帯電された後、選択露光器12
によって、選択的に露光され、その表面上に静電潜像2
1(図3(a)参照)が形成される。
【0063】前記感光体ドラム2と現像剤保持ローラ3
とは、接触しつつ回転することにより、前述したよう
に、静電潜像21上に液体現像剤4が選択的に付着し
て、感光体ドラム2の表面上に、液体現像剤4による画
像が形成される。
【0064】その後、図示しない搬送手段によって、記
録紙13が感光体ドラム2と転写ローラ14とのニップ
部に搬送される。このニップ部において、感光体ドラム
2上の液体現像剤4が記録紙13に転写され、最終画像
が形成される。また、記録紙13に転写されずに残留し
た液体現像剤4はクリーニングローラ15によって除去
され、感光体ドラム2の表面は初期状態に戻される。
【0065】これらの、一連の作業が繰り返し行われる
ことによって、所望の画像が記録紙13上に形成され、
画像形成装置1内の定着部により画像の定着が行われ、
記録紙13は画像形成装置1の外部に排出される。
【0066】次いで、高精細な画像を形成する上で重要
な役割を果たす、前記メッシュ部材9の製造方法につい
て、図4に沿って説明する。
【0067】まず、図4(a)に示すように、親水性を
有する金属層31(例えば銅層)と撥水性を有する樹脂
層32(例えばポリイミド層)とが積層されてなる複合
層部材33を形成する。
【0068】それに続いて、前記複合層部材33の金属
層31の表面を、図4(b)に示すように、メッシュ部
材9の微細孔9a,・・に対応するパターンを有するマ
スク34を被覆し、金属層31側からエッチング処理を
施して、その金属層31のみを貫通する多数の微細孔3
1a,・・を形成する(図4(c)参照)。
【0069】それから、前記マスク34を除去した後、
図4(d)に示すように、前記多数の微細孔31a,・
・が形成された金属層31をマスクとして、金属層31
側からエキシマレーザによるレーザ光Rを一様に照射し
て、前記微細孔31aに連通する多数の貫通した微細孔
32a,・・を前記樹脂層32に形成する。
【0070】これによって、液体現像剤4を保持するた
めの多数の貫通した微細孔9aが、相互に連通する微細
孔31a,32aによって形成され、金属層9b(金属
層31)及び樹脂層9c(樹脂層32)を有する画像形
成用メッシュ部材9が、微細孔9aの目詰まりを生ずる
ことなく、高い精度でもって製造される。
【0071】また、エキシマレーザを用いることなく、
エッチングのみで製造することもできる。この場合も、
図5(a)に示すように、まず、親水性の金属層41と
撥水性の樹脂層42とが積層されてなる複合層部材43
が形成される。それから、図5(b)に示すように、複
合層部材43の各層41,42の表面に、メッシュ部材
の微細孔に対応するパターンを有するマスク44,45
を被覆し、図5(c)に示すように、エッチング処理を
施して、両層41,42を貫通する多数の微細孔41
a,42aを形成し、図5(d)に示すように、マスク
44,45を除去することで、所定の画像形成用のメッ
シュ部材9が製造される。この場合において、樹脂層4
2に対するエッチング処理として、エッチングガス(例
えばO2雰囲気で、気圧1〜50Pa)で放電(13.
6MHzで数百V)を起こしてエッチングを行ういわゆ
るプラズマエッチング処理を用いることで、溶剤を使用
した通常のケミカルエッチングよりも、高精度で仕上が
り面の性状をきれいにすることが可能となる。
【0072】前記実施の形態においては、金属層9bと
樹脂層9cとの全体に亘って微細孔9aの径は一定であ
るが、図6(a)(b)に示すように、金属層51と樹
脂層52を有するメッシュ部材53の前記樹脂層52の
多数の貫通した微細孔52a,・・の径を、前記金属層
51の多数の貫通した微細孔51a,・・の径よりも大
きくして、毛細管現象での移動を起こりにくくすること
で撥水性の樹脂層52への液体現像剤4の移動をより効
果的に抑制し、液体現像剤4を親水性の金属層51側に
担持させるようにすることもできる。
【0073】この構造の場合には、図7(a)に示すよ
うに、金属層51が接地されたメッシュ部材53の微細
孔中に液体現像剤4の液面が、表面より内側に位置する
ように保持されている。ここで、表面側に撥水性の樹脂
層52が位置していることとその孔径が親水性の金属層
51の孔径よりも大きいことが相俟って、液体現像剤4
の表面側への移動は効果的に抑制され、各微細孔内で親
水性の金属層51側において表面張力により盛り上がっ
た形状で分離されて保持される。それから、感光体ドラ
ム2及び現像剤保持ローラ3が回転すると、微細孔に保
持された液体現像剤4と感光体ドラム2上に形成された
静電潜像21との距離が徐々に小さくなり、図7(b)
に示すように、現像剤保持ローラの表面(メッシュ部材
53の表面)と感光体ドラム2の表面とが接触し、静電
潜像21の電荷が存在する領域に近接した液体現像剤4
は、その静電力によって吸引されて、感光体ドラム2の
表面に接触する。現像剤保持ローラの表面が感光体ドラ
ム2の表面と離れる際に、それらの液体現像剤4に対す
る濡れ性の相違により、液体現像剤4は、図7(c)に
示すように、感光体ドラム2に付着したまま残り、画像
が形成される。
【0074】これに対し、電荷が存在しない領域に近接
した液体現像剤4は、静電力の影響を受けず、感光体ド
ラム2には全く接触しないため、微細孔に保持されたま
まである。
【0075】このように金属層51と樹脂層52とで微
細孔51a,52aの径が異なる画像形成用メッシュ部
材は、次のようにして製造することができる。
【0076】すなわち、図8(a)に示すように、親水
性の金属層61と撥水性の樹脂層62とが積層されてな
る複合層部材63を形成する。それに続いて、前記複合
層部材63の金属層61及び樹脂層62側に、径の異な
る開孔を有するマスク64,65を対応して設け、エッ
チング処理を施して、それらの層61,62を貫通する
多数の微細孔61a,62aを形成する。これによっ
て、液体現像剤を保持するための多数の貫通した微細孔
を有する画像形成用メッシュ部材が、目詰まりを生ずる
ことなく、製造される。
【0077】前記実施の形態においては、液体現像剤4
の液面は、現像剤保持ローラ3の表面であるメッシュ部
材9の表面より内側に位置し、表面に液体現像剤4が付
着しないように保持されていることが必要であることか
ら、スクレーパ7によって、余分な液体現像剤4を除去
し、液体現像剤4の液面を適正な位置に調整するように
しているが、そのほか、メッシュ部材9の表面側に、突
起部を設けることにより、液体現像剤4の液面と感光体
ドラム2の表面との距離を一定に保つようにしても、同
様の効果を得ることができる。
【0078】また、前記実施の形態においては、現像剤
保持手段を、ローラ形状の現像剤保持ローラ3としてい
るが、本発明はそれに限定されるものではなく、ベルト
形状その他の形状とすることも可能である。さらに、ま
た、現像剤保持ローラ3(メッシュ部材)の微細孔の形
状は正方形に限定されるものではなく、円形、楕円形、
その他の形状でも差し支えない。
【0079】なお、前記実施の形態においては、環境面
を考慮して水性の液体現像剤を用いているが、本発明は
これに限定されるものではなく、有機溶剤を主成分とす
る液体現像剤を用いることも可能である。
【0080】
【発明の効果】本発明は、以上に説明したような形態で
実施され、以下に述べるような効果を奏する。
【0081】請求項1の発明は、親水性の金属層と撥水
性の樹脂層とが積層されてなる複合層構造を有するの
で、撥水性の樹脂層を表面側として液体現像剤を担持さ
せれば、液体現像剤は表面側に一様に広がらず、微細孔
の内部において盛り上がった形状で分離して保持し、つ
ぶれのない精細な現像を確実に実現できる。特に、金属
層の多数の貫通した微細孔を周知のフォトエッチングな
どで形成し、その多数の貫通した微細孔が形成された金
属層をマスクとして、レーザを照射して樹脂層の多数の
貫通した微細孔を形成しているので、微細孔の目詰まり
は起こりにくく、つぶれのない精細な現像を実現する上
で有利である。また、金属層と樹脂層とが積層されてな
る複合層構造であるから、金属層によって耐久性を高め
ることができる。
【0082】請求項2の発明は、樹脂層の微細孔の径
が、前記金属層の微細孔の径よりも大きいので、表面張
力のバランスがとられ、液体現像剤を、親水性の金属層
に担持して、撥水性の樹脂層への移動を効果的に抑制す
ることができる。
【0083】請求項3の発明は、金属層を銅若しくはス
テンレスにより形成しているので、加工性がよく、安価
かつ容易に製造する上で有利である。
【0084】請求項4の発明は、樹脂層をポリイミド樹
脂により形成しているので、レーザによる加工性がよ
く、高精度の微細孔を安価に製造する上で有利である。
【0085】請求項5の発明は、樹脂層をフッ素樹脂若
しくはシリコン樹脂により形成しているので、樹脂層の
撥水性を安定して得る上で有利である。
【0086】請求項6の発明は、親水性の金属層と撥水
性の樹脂層とが積層されてなる複合層部材に金属層側か
らエッチング処理を施して、その金属層を貫通する多数
の微細孔を形成し、それから、前記多数の微細孔が形成
された金属層をマスクとして、金属層側からレーザを照
射して、前記微細孔に連通する多数の貫通した微細孔を
前記樹脂層に形成するようにしているので、液体現像剤
を保持するための多数の貫通した微細孔を有する画像形
成用メッシュ部材が、目詰まりを生ずることなく、精度
よく、製造することができる。また、レーザを利用して
いるので、寸法精度を確保しやすく、作成に要する時間
を短縮できるし、孔の周面が、表面に対して垂直に加工
できるため、樹脂が金属層の孔を塞いだり、進路を妨害
したりするおそれがない。
【0087】請求項7の発明は、画像形成用メッシュ部
材が、親水性の金属層と撥水性の樹脂層とが積層されて
なる複合層構造で、高精度で微細孔が形成されているの
で、撥水性の樹脂層を表面側とすることで、液体現像剤
を表面側に一様に広げず、微細孔の内部において盛り上
がった形状で保持することができ、つぶれのない精細な
現像を実現することができる。
【0088】請求項8の発明は、請求項1の発明と同様
に、親水性の金属層と撥水性の樹脂層とが積層されてな
る複合層構造を有するので、撥水性の樹脂層を表面側と
して液体現像剤を担持させれば、液体現像剤は表面側に
一様に広がらず、微細孔の内部において盛り上がった形
状で分離して保持し、つぶれのない精細な現像を確実に
実現できる。
【0089】請求項9の発明は、親水性の金属層と撥水
性の樹脂層とが積層されてなる複合層部材に対しエッチ
ング処理を施し、それらの層を貫通する多数の微細孔を
形成しているので、簡単に効率よく製造することができ
る。
【0090】請求項10の発明は、樹脂層に対するエッ
チング処理としてプラズマエッチング処理を用いている
ので、溶剤を使用した通常のケミカルエッチングより
も、高精度で、仕上がり面の性状がきれいな微細孔を得
ることができる。
【0091】請求項11の発明は、請求項7の発明と同
様に、画像形成用メッシュ部材が、親水性の金属層と撥
水性の樹脂層とが積層されてなる複合層構造で、高精度
で微細孔が形成されているので、撥水性の樹脂層を表面
側とすることで、液体現像剤を表面側に一様に広げず、
微細孔の内部において盛り上がった形状で保持すること
ができ、つぶれのない精細な現像を実現することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像形成装置の概略構成図であ
る。
【図2】本発明に係る画像形成用メッシュ部材を示し、
(a)は平面図、(b)は断面図である。
【図3】(a)〜(c)はそれぞれ本発明に係る画像形
成装置の現像原理の説明図である。
【図4】(a)〜(e)はそれぞれ本発明に係る画像形
成用メッシュ部材の製造方法の説明図である。
【図5】(a)〜(d)はそれぞれ本発明に係る他の画
像形成用メッシュ部材の製造方法の説明図である。
【図6】本発明に係る他の画像形成用メッシュ部材を示
し、(a)は平面図、(b)は断面図である。
【図7】(a)〜(c)はそれぞれ本発明に係る画像形
成装置の現像原理の説明図である。
【図8】(a)〜(d)はそれぞれ本発明に係る別の画
像形成用メッシュ部材の製造方法の説明図である。
【符号の説明】
1 画像形成装置 2 感光体ドラム 3 現像剤保持ローラ 4 液体現像剤 5 現像剤供給ローラ 6 現像剤容器 7 スクレーパ 8 スリーブ 9 メッシュ部材 9a 微細孔 9b 金属層 9c 樹脂層 11 帯電器 12 選択露光器 13 記録紙 14 転写ローラ 15 クリーニングローラ 21 静電潜像 31 金属層 31a 微細孔 32 樹脂層 32a 微細孔 33 複合層部材 34 マスク 41 金属層 41a 微細孔 42 樹脂層 42a 微細孔 43 複合層部材 44 マスク 45 マスク 51 金属層 51a 微細孔 52 樹脂層 52a 微細孔 53 メッシュ部材 61 金属層 61a 微細孔 62 樹脂層 62a 微細孔 63 複合層部材 64 マスク 65 マスク

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体に染料、顔料等の着色成分を溶解若
    しくは分散させた液体現像剤を保持するための多数の貫
    通した微細孔を有する画像形成用メッシュ部材であっ
    て、 親水性の金属層と撥水性の樹脂層とが積層されてなる複
    合層構造を有し、 前記樹脂層の多数の貫通した微細孔は、多数の貫通した
    微細孔が形成された金属層をマスクとして、レーザを照
    射して形成されたものであることを特徴とする画像形成
    用メッシュ部材。
  2. 【請求項2】 前記樹脂層の多数の貫通した微細孔の径
    は、前記金属層の多数の貫通した微細孔の径よりも大き
    いところの請求項1記載の画像形成用メッシュ部材。
  3. 【請求項3】 前記金属層は、銅若しくはステンレスに
    より形成されているところの請求項1又は2記載の画像
    形成用メッシュ部材。
  4. 【請求項4】 前記樹脂層は、ポリイミド樹脂により形
    成されているところの請求項1〜3のいずれかに記載の
    画像形成用メッシュ部材。
  5. 【請求項5】 前記樹脂層は、フッ素樹脂若しくはシリ
    コン樹脂により形成されているところの請求項1〜3の
    いずれかに記載の画像形成用メッシュ部材。
  6. 【請求項6】 液体に染料、顔料等の着色成分を溶解若
    しくは分散させた液体現像剤を保持するための多数の貫
    通した微細孔を有する画像形成用メッシュ部材の製造方
    法であって、 親水性の金属層と撥水性の樹脂層とが積層されてなる複
    合層部材を形成し、 該複合層部材に金属層側からエッチング処理を施して、
    その金属層を貫通する多数の微細孔を形成し、 それから、前記多数の微細孔が形成された金属層をマス
    クとして、金属層側からレーザを照射して、前記微細孔
    に連通する多数の貫通した微細孔を前記樹脂層に形成す
    ることを特徴とする画像形成用メッシュ部材の製造方
    法。
  7. 【請求項7】 液体に染料、顔料等の着色成分を溶解若
    しくは分散させた液体現像剤を収納する現像剤容器と、
    液体現像剤を保持するための多数の微細孔が貫通された
    画像形成用メッシュ部材を有する現像剤保持手段と、静
    電潜像が表面に形成される静電潜像形成部材とを備え、
    各微細孔に液体現像剤を保持した現像剤保持手段を静電
    潜像形成部材に近接若しくは接触させ、静電潜像による
    静電引力で選択的に液体現像剤を前記静電潜像形成部材
    上に付着させることにより画像を形成する画像形成装置
    において、 前記画像形成用メッシュ部材が、請求項1〜5のいずれ
    かに記載の画像形成用メッシュ部材であることを特徴と
    する画像形成装置。
  8. 【請求項8】 液体に染料、顔料等の着色成分を溶解若
    しくは分散させた液体現像剤を保持するための多数の貫
    通した微細孔を有する画像形成用メッシュ部材であっ
    て、 親水性の金属層と撥水性の樹脂層とが積層されてなり、
    前記金属層及び樹脂層に、エッチングにより多数の貫通
    した微細孔が形成されたものであることを特徴とする画
    像形成用メッシュ部材。
  9. 【請求項9】 液体現像剤を保持するための多数の貫通
    した微細孔を有する画像形成用メッシュ部材の製造方法
    であって、 親水性の金属層と撥水性の樹脂層とが積層されてなる複
    合層部材に対し、エッチング処理を施して、それらの膜
    層を貫通する多数の微細孔を形成することを特徴とする
    画像形成用メッシュ部材の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記樹脂層に対するエッチング処理
    は、プラズマエッチング処理であるところの請求項9記
    載のメッシュ部材の製造方法。
  11. 【請求項11】 液体に染料、顔料等の着色成分を溶解
    若しくは分散させた液体現像剤を収納する現像剤容器
    と、液体現像剤を保持するための多数の微細孔が貫通さ
    れた画像形成用メッシュ部材を有する現像剤保持手段
    と、静電潜像が表面に形成される静電潜像形成部材とを
    備え、各微細孔に液体現像剤を保持した現像剤保持手段
    を静電潜像形成部材に近接若しくは接触させ、静電潜像
    による静電引力で選択的に液体現像剤を前記静電潜像形
    成部材上に付着させることにより画像を形成する画像形
    成装置において、 前記画像形成用メッシュ部材が、請求項8記載の画像形
    成用メッシュ部材であることを特徴とする画像形成装
    置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006222157A (ja) * 2005-02-08 2006-08-24 Sumitomo Rubber Ind Ltd 電極印刷法および該電極を備えた電極板
CN108723618A (zh) * 2018-05-31 2018-11-02 江苏大学 提高金属网格边缘质量及其性能的激光扫描去除方法

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