JP2000112049A - ハロゲン化銀乳剤の製造設備、ハロゲン化銀乳剤の製造方法、ハロゲン化銀乳剤及びハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents
ハロゲン化銀乳剤の製造設備、ハロゲン化銀乳剤の製造方法、ハロゲン化銀乳剤及びハロゲン化銀写真感光材料Info
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- JP2000112049A JP2000112049A JP10285263A JP28526398A JP2000112049A JP 2000112049 A JP2000112049 A JP 2000112049A JP 10285263 A JP10285263 A JP 10285263A JP 28526398 A JP28526398 A JP 28526398A JP 2000112049 A JP2000112049 A JP 2000112049A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 本発明の目的は、均質なハロゲン化銀核生成
〜成長を可能にする製造方法、及びそれを可能にする製
造設備に関する技術を提供し、さらには従来技術以上に
均質性が高められ写真性能が改良されたハロゲン化銀乳
剤及び写真感光材料を提供することである。 【解決手段】 少なくとも、銀塩水溶液導入手段、ハロ
ゲン化物水溶液導入手段を備えた静的混合装置と、少な
くとも、攪拌機、銀塩水溶液とハロゲン化物水溶液を含
む複数の溶液導入手段、反応容器内の溶液濃縮手段を備
えた反応容器を含むハロゲン化銀乳剤の製造設備。
〜成長を可能にする製造方法、及びそれを可能にする製
造設備に関する技術を提供し、さらには従来技術以上に
均質性が高められ写真性能が改良されたハロゲン化銀乳
剤及び写真感光材料を提供することである。 【解決手段】 少なくとも、銀塩水溶液導入手段、ハロ
ゲン化物水溶液導入手段を備えた静的混合装置と、少な
くとも、攪拌機、銀塩水溶液とハロゲン化物水溶液を含
む複数の溶液導入手段、反応容器内の溶液濃縮手段を備
えた反応容器を含むハロゲン化銀乳剤の製造設備。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハロゲン化銀乳剤
の製造設備、ハロゲン化銀乳剤の製造方法、ハロゲン化
銀乳剤、ハロゲン化銀写真感光材料に関する。
の製造設備、ハロゲン化銀乳剤の製造方法、ハロゲン化
銀乳剤、ハロゲン化銀写真感光材料に関する。
【0002】
【従来の技術】ハロゲン化銀乳剤に含まれるハロゲン化
銀粒子間の均質性を高めることは、ハロゲン化銀乳剤を
用いたハロゲン化銀写真感光材料の性能を高める上で重
要である。ハロゲン化銀粒子間の均質性に着目した技術
としては、例えば以下の技術が知られている。
銀粒子間の均質性を高めることは、ハロゲン化銀乳剤を
用いたハロゲン化銀写真感光材料の性能を高める上で重
要である。ハロゲン化銀粒子間の均質性に着目した技術
としては、例えば以下の技術が知られている。
【0003】特開平1−213637号、同5−173
268号、同6−202258号では、粒径の揃った平
板状ハロゲン化銀粒子に関する技術が、特願平9−21
8567号では、厚さの揃った平板状ハロゲン化銀粒子
に関する技術が、特願平8−166040号では、粒径
と厚さの揃った平板状ハロゲン化銀粒子に関する技術
が、特願平8−149163号では、平板状ハロゲン化
銀粒子における転位線の均質性に関する技術が開示され
ている。また、特開平2−256043号では、平均沃
化銀含有率の揃ったハロゲン化銀粒子に関する技術が、
WO第89/06830号では、ハロゲン化銀粒子内に
おける微視的なハロゲン組成の均一性に関する技術が開
示されている。
268号、同6−202258号では、粒径の揃った平
板状ハロゲン化銀粒子に関する技術が、特願平9−21
8567号では、厚さの揃った平板状ハロゲン化銀粒子
に関する技術が、特願平8−166040号では、粒径
と厚さの揃った平板状ハロゲン化銀粒子に関する技術
が、特願平8−149163号では、平板状ハロゲン化
銀粒子における転位線の均質性に関する技術が開示され
ている。また、特開平2−256043号では、平均沃
化銀含有率の揃ったハロゲン化銀粒子に関する技術が、
WO第89/06830号では、ハロゲン化銀粒子内に
おける微視的なハロゲン組成の均一性に関する技術が開
示されている。
【0004】ところで、ハロゲン化銀乳剤の写真感度
は、一般に分光増感や化学増感に強く依存する。また、
分光増感色素のハロゲン化銀粒子に対する吸着性や、化
学増感時の化学増感剤の反応性は、ハロゲン化銀粒子表
面のハロゲン組成に大きく影響されることが知られてい
る。従って、ハロゲン化銀乳剤に含まれるハロゲン化銀
粒子間において、粒子表面のハロゲン組成の均質性を高
めることにより、分光増感や化学増感を全てのハロゲン
化銀粒子に対してより均一に施すことが可能となり、カ
ブリの低減や高感度化等の写真性能の向上が期待でき
る。しかし、粒子表面のハロゲン組成の均質性に優れた
ハロゲン化銀乳剤やその製造方法、及びその製造を可能
にする製造設備に関する技術は従来知られていなかっ
た。
は、一般に分光増感や化学増感に強く依存する。また、
分光増感色素のハロゲン化銀粒子に対する吸着性や、化
学増感時の化学増感剤の反応性は、ハロゲン化銀粒子表
面のハロゲン組成に大きく影響されることが知られてい
る。従って、ハロゲン化銀乳剤に含まれるハロゲン化銀
粒子間において、粒子表面のハロゲン組成の均質性を高
めることにより、分光増感や化学増感を全てのハロゲン
化銀粒子に対してより均一に施すことが可能となり、カ
ブリの低減や高感度化等の写真性能の向上が期待でき
る。しかし、粒子表面のハロゲン組成の均質性に優れた
ハロゲン化銀乳剤やその製造方法、及びその製造を可能
にする製造設備に関する技術は従来知られていなかっ
た。
【0005】反応容器と反応容器の外にある混合装置を
有するハロゲン化銀乳剤の製造設備、及び該設備を用い
たハロゲン化銀乳剤の製造方法として、特開平1−18
3417号では、混合装置で形成したハロゲン化銀微粒
子を反応容器へ供給して反応容器内でハロゲン化銀粒子
を成長させる技術が、特開平2−44335号では、混
合装置で形成したハロゲン化銀微粒子を反応容器へ供給
して反応容器内でハロゲン化銀粒子の核形成を行う技術
等が知られている。
有するハロゲン化銀乳剤の製造設備、及び該設備を用い
たハロゲン化銀乳剤の製造方法として、特開平1−18
3417号では、混合装置で形成したハロゲン化銀微粒
子を反応容器へ供給して反応容器内でハロゲン化銀粒子
を成長させる技術が、特開平2−44335号では、混
合装置で形成したハロゲン化銀微粒子を反応容器へ供給
して反応容器内でハロゲン化銀粒子の核形成を行う技術
等が知られている。
【0006】さらに、上記技術の改良を目的とした特開
平2−172817号には、溶液排出手段を備えた反応
容器と、反応容器の外にある混合装置を有するハロゲン
化銀乳剤の製造装置を用いて、混合装置で形成したハロ
ゲン化銀微粒子を反応容器へ供給する前に、反応容器か
ら抜き出した液と混合し、溶液排出手段を用いて該混合
液から水及び水溶性化合物の一部を除去した濃縮液を反
応容器に供給する技術が示されている。また、同様の技
術として、特開平5−100340号等も知られてい
る。
平2−172817号には、溶液排出手段を備えた反応
容器と、反応容器の外にある混合装置を有するハロゲン
化銀乳剤の製造装置を用いて、混合装置で形成したハロ
ゲン化銀微粒子を反応容器へ供給する前に、反応容器か
ら抜き出した液と混合し、溶液排出手段を用いて該混合
液から水及び水溶性化合物の一部を除去した濃縮液を反
応容器に供給する技術が示されている。また、同様の技
術として、特開平5−100340号等も知られてい
る。
【0007】上記した各技術において用いられているい
ずれの混合装置も、混合装置に供給された銀塩水溶液と
ハロゲン化物水溶液を混合してハロゲン化銀微粒子を形
成するための反応室と攪拌翼を備えている。そして、上
記技術では、添加液を急速かつ強力に混合するために攪
拌翼を高速で回転させること、形成したハロゲン化銀微
粒子間でオストワルド熟成が生じて粒径が不揃いになる
ことを避けるために、混合装置内における平均的な滞留
時間を短くする等の工夫がなされている。
ずれの混合装置も、混合装置に供給された銀塩水溶液と
ハロゲン化物水溶液を混合してハロゲン化銀微粒子を形
成するための反応室と攪拌翼を備えている。そして、上
記技術では、添加液を急速かつ強力に混合するために攪
拌翼を高速で回転させること、形成したハロゲン化銀微
粒子間でオストワルド熟成が生じて粒径が不揃いになる
ことを避けるために、混合装置内における平均的な滞留
時間を短くする等の工夫がなされている。
【0008】溶液濃縮手段を有する反応容器を用いたハ
ロゲン化銀乳剤の製造方法に関する技術として、WO第
81/01754号では、ハロゲン化銀調製工程におい
て溶液濃縮手段を用いてハロゲン化銀乳剤を濃縮するこ
とにより、ハロゲン化銀乳剤の収率を高める方法が開示
されている。同様の技術として、特開平3−14094
6号等も知られている。
ロゲン化銀乳剤の製造方法に関する技術として、WO第
81/01754号では、ハロゲン化銀調製工程におい
て溶液濃縮手段を用いてハロゲン化銀乳剤を濃縮するこ
とにより、ハロゲン化銀乳剤の収率を高める方法が開示
されている。同様の技術として、特開平3−14094
6号等も知られている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】一般的に、ハロゲン化
銀乳剤の製造方法は、幾つかの工程に分かれている。最
初の工程では、微細なハロゲン化銀粒子が生成される
(核生成工程)。続いて、これらの粒子は、温度、銀イ
オン濃度或いはハロゲンイオン濃度、pH等を制御して
熟成される(熟成工程)。熟成工程の間に、特定の粒子
が選択的に成長してサイズが大きくなるとともに、小さ
な粒子や必要としない粒子は溶解して、立方体や八面
体、平板状等の特定の形状や性質を有する粒子が形成さ
れる。このような核生成工程と熟成工程を含めて核形成
工程と称することもある。核形成工程の後、必要量の銀
塩とハロゲン化物を、添加速度や温度、銀イオン濃度或
いはハロゲンイオン濃度、pH等を制御しながら加え
て、所望の粒径や形状を有するハロゲン化銀粒子に成長
させる。
銀乳剤の製造方法は、幾つかの工程に分かれている。最
初の工程では、微細なハロゲン化銀粒子が生成される
(核生成工程)。続いて、これらの粒子は、温度、銀イ
オン濃度或いはハロゲンイオン濃度、pH等を制御して
熟成される(熟成工程)。熟成工程の間に、特定の粒子
が選択的に成長してサイズが大きくなるとともに、小さ
な粒子や必要としない粒子は溶解して、立方体や八面
体、平板状等の特定の形状や性質を有する粒子が形成さ
れる。このような核生成工程と熟成工程を含めて核形成
工程と称することもある。核形成工程の後、必要量の銀
塩とハロゲン化物を、添加速度や温度、銀イオン濃度或
いはハロゲンイオン濃度、pH等を制御しながら加え
て、所望の粒径や形状を有するハロゲン化銀粒子に成長
させる。
【0010】ハロゲン化銀乳剤に含まれるハロゲン化銀
粒子間の均質性を高めるためには、ハロゲン化銀乳剤製
造の全ての工程においてハロゲン化銀粒子の均質な成長
が行われるよう配慮する必要があるが、とりわけ核生成
工程は重要である。核生成工程で得られるハロゲン化銀
微粒子が均質なものでなければ、熟成工程を経て得られ
る核も、また該核を成長させて得られるハロゲン化銀粒
子も均質なものに成り得ないからである。
粒子間の均質性を高めるためには、ハロゲン化銀乳剤製
造の全ての工程においてハロゲン化銀粒子の均質な成長
が行われるよう配慮する必要があるが、とりわけ核生成
工程は重要である。核生成工程で得られるハロゲン化銀
微粒子が均質なものでなければ、熟成工程を経て得られ
る核も、また該核を成長させて得られるハロゲン化銀粒
子も均質なものに成り得ないからである。
【0011】前記の特開平2−44335号等では、反
応容器外に設けられた混合装置で核生成工程を行うこと
によって、核生成環境をより精密に制御し、均質なハロ
ゲン化銀微粒子を生成することを目的としている。しか
し、前記技術において用いられる混合機は、反応室内で
攪拌翼を回転して混合する機構であるため、核生成が行
われる反応室での循環混合を生ずる構造となっている。
循環混合とは、銀塩水溶液とハロゲン化物水溶液が接触
することにより生成されたハロゲン化銀核がそのまま系
外へ排出されずに、反応室内を再循環して再び銀塩水溶
液やハロゲン化物水溶液、或いは新たに生成されたハロ
ゲン化銀微粒子と接触することを意味している。このよ
うに、循環混合が生ずるような混合形態では核生成の履
歴が均一ではないため、得られるハロゲン化銀核も均質
なものとは成り得ない。
応容器外に設けられた混合装置で核生成工程を行うこと
によって、核生成環境をより精密に制御し、均質なハロ
ゲン化銀微粒子を生成することを目的としている。しか
し、前記技術において用いられる混合機は、反応室内で
攪拌翼を回転して混合する機構であるため、核生成が行
われる反応室での循環混合を生ずる構造となっている。
循環混合とは、銀塩水溶液とハロゲン化物水溶液が接触
することにより生成されたハロゲン化銀核がそのまま系
外へ排出されずに、反応室内を再循環して再び銀塩水溶
液やハロゲン化物水溶液、或いは新たに生成されたハロ
ゲン化銀微粒子と接触することを意味している。このよ
うに、循環混合が生ずるような混合形態では核生成の履
歴が均一ではないため、得られるハロゲン化銀核も均質
なものとは成り得ない。
【0012】このような従来技術における問題点を踏ま
えて、本発明が達成しようする第1の課題は、均質性に
優れたハロゲン化銀核の製造方法、及びそれを可能にす
るハロゲン化銀核生成設備に関する技術提供することに
ある。
えて、本発明が達成しようする第1の課題は、均質性に
優れたハロゲン化銀核の製造方法、及びそれを可能にす
るハロゲン化銀核生成設備に関する技術提供することに
ある。
【0013】一方、従来技術においては、ハロゲン化銀
粒子の均質性のパラメータとして単分散性、即ち粒子サ
イズの均一性が重要視されてきた。ハロゲン化銀乳剤に
含まれるハロゲン化銀粒子のサイズを揃えることは、受
光量や増感色素の吸着量を各粒子間で均一化することを
目的としている。
粒子の均質性のパラメータとして単分散性、即ち粒子サ
イズの均一性が重要視されてきた。ハロゲン化銀乳剤に
含まれるハロゲン化銀粒子のサイズを揃えることは、受
光量や増感色素の吸着量を各粒子間で均一化することを
目的としている。
【0014】しかし、ハロゲン化銀乳剤の写真性能を左
右する化学増感や分光増感の反応の均一性をも考慮した
場合、ハロゲン化銀粒子のサイズ分布を揃えるだけでな
く、ハロゲン化銀粒子表面のハロゲン組成の均質性を高
めることがさらに重要である。本発明者らは、ハロゲン
化銀粒子の成長過程において、特に平板状ハロゲン化銀
粒子の成長方位(平板状粒子の横または縦方向)をコン
トロールすることにより、ハロゲン化銀粒子表面のハロ
ゲン組成の均質性を向上させることが可能ではないかと
考えた。平板状粒子の成長方位を制御する手段として、
粒子成長時の溶液中の銀イオン濃度(またはハロゲンイ
オン濃度)をコントロールする方法が広く知られてい
る。しかしこの方法では溶解度も同時に変化してしまう
ため、ハロゲン化銀粒子表面のハロゲン組成を精密に制
御することが難しかった。
右する化学増感や分光増感の反応の均一性をも考慮した
場合、ハロゲン化銀粒子のサイズ分布を揃えるだけでな
く、ハロゲン化銀粒子表面のハロゲン組成の均質性を高
めることがさらに重要である。本発明者らは、ハロゲン
化銀粒子の成長過程において、特に平板状ハロゲン化銀
粒子の成長方位(平板状粒子の横または縦方向)をコン
トロールすることにより、ハロゲン化銀粒子表面のハロ
ゲン組成の均質性を向上させることが可能ではないかと
考えた。平板状粒子の成長方位を制御する手段として、
粒子成長時の溶液中の銀イオン濃度(またはハロゲンイ
オン濃度)をコントロールする方法が広く知られてい
る。しかしこの方法では溶解度も同時に変化してしまう
ため、ハロゲン化銀粒子表面のハロゲン組成を精密に制
御することが難しかった。
【0015】従って、本発明が達成しようする第2の課
題は、ハロゲン化銀粒子表面のハロゲン組成の均質性に
優れたハロゲン化銀乳剤とその製造方法、及びそれを可
能にするハロゲン化銀乳剤の製造設備に関する技術提供
することにある。
題は、ハロゲン化銀粒子表面のハロゲン組成の均質性に
優れたハロゲン化銀乳剤とその製造方法、及びそれを可
能にするハロゲン化銀乳剤の製造設備に関する技術提供
することにある。
【0016】そして、上記第1、第2の課題を踏まえ本
発明者らが目的とする本発明の目的は、均質なハロゲン
化銀核生成〜成長を可能にする製造方法、及びそれを可
能にする製造設備に関する技術を提供し、さらには従来
技術以上に均質性が高められ写真性能が改良されたハロ
ゲン化銀乳剤及び写真感光材料を提供することである。
発明者らが目的とする本発明の目的は、均質なハロゲン
化銀核生成〜成長を可能にする製造方法、及びそれを可
能にする製造設備に関する技術を提供し、さらには従来
技術以上に均質性が高められ写真性能が改良されたハロ
ゲン化銀乳剤及び写真感光材料を提供することである。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明の上記課題及び目
的は以下の構成により達成される。
的は以下の構成により達成される。
【0018】1.少なくとも、銀塩水溶液導入手段、ハ
ロゲン化物水溶液導入手段を備えた静的混合装置と、少
なくとも、攪拌機、銀塩水溶液とハロゲン化物水溶液を
含む複数の溶液導入手段、反応容器内の溶液濃縮手段を
備えた反応容器を含むハロゲン化銀乳剤の製造設備。
ロゲン化物水溶液導入手段を備えた静的混合装置と、少
なくとも、攪拌機、銀塩水溶液とハロゲン化物水溶液を
含む複数の溶液導入手段、反応容器内の溶液濃縮手段を
備えた反応容器を含むハロゲン化銀乳剤の製造設備。
【0019】2.前記静的混合装置が、複数の供給管と
1つの排出管が結合し、かつ全ての管の中心軸が同一の
点で集結した分岐管型静的混合装置であることを特徴と
する1に記載のハロゲン化銀乳剤の製造設備。
1つの排出管が結合し、かつ全ての管の中心軸が同一の
点で集結した分岐管型静的混合装置であることを特徴と
する1に記載のハロゲン化銀乳剤の製造設備。
【0020】3.反応容器内のハロゲン化銀乳剤に含ま
れるハロゲン化銀粒子の平均粒子間距離を、任意に増大
させ、任意に減少させる、粒子間距離コントロール手段
を有することを特徴とする1または2に記載のハロゲン
化銀乳剤の製造設備。
れるハロゲン化銀粒子の平均粒子間距離を、任意に増大
させ、任意に減少させる、粒子間距離コントロール手段
を有することを特徴とする1または2に記載のハロゲン
化銀乳剤の製造設備。
【0021】4.前記1〜3に記載のハロゲン化銀乳剤
製造設備を用いてハロゲン化銀乳剤を製造する方法であ
って、前記静的混合装置においてハロゲン化銀の核生成
工程を行い、前記反応容器においてハロゲン化銀の粒子
成長工程を行うことを特徴とするハロゲン化銀乳剤の製
造方法。
製造設備を用いてハロゲン化銀乳剤を製造する方法であ
って、前記静的混合装置においてハロゲン化銀の核生成
工程を行い、前記反応容器においてハロゲン化銀の粒子
成長工程を行うことを特徴とするハロゲン化銀乳剤の製
造方法。
【0022】5.静的混合装置における核生成工程を、
少なくとも銀塩水溶液とハロゲン化物水溶液をレイノル
ズ数3,000以上、かつ線速度4.0m/sec以上
の条件で送液し混合して行うことを特徴とする4に記載
のハロゲン化銀乳剤の製造方法。
少なくとも銀塩水溶液とハロゲン化物水溶液をレイノル
ズ数3,000以上、かつ線速度4.0m/sec以上
の条件で送液し混合して行うことを特徴とする4に記載
のハロゲン化銀乳剤の製造方法。
【0023】6.核生成工程を分散媒の存在下に行い、
かつ該分散媒が平均分子量が1万〜7万のゼラチンであ
ることを特徴とする4または5に記載のハロゲン化銀乳
剤の製造方法。
かつ該分散媒が平均分子量が1万〜7万のゼラチンであ
ることを特徴とする4または5に記載のハロゲン化銀乳
剤の製造方法。
【0024】7.核生成工程を分散媒の存在下に行い、
かつ該分散媒の単位重量(グラム)当たりのメチオニン
含有量が50μモル以下であることを特徴とする4〜6
のいずれか1項に記載のハロゲン化銀乳剤の製造方法。
かつ該分散媒の単位重量(グラム)当たりのメチオニン
含有量が50μモル以下であることを特徴とする4〜6
のいずれか1項に記載のハロゲン化銀乳剤の製造方法。
【0025】8.ハロゲン化銀粒子成長工程において、
反応容器内のハロゲン化銀乳剤に含まれるハロゲン化銀
粒子の平均粒子間距離を任意にコントロールすることを
特徴とする4〜7のいずれか1項に記載のハロゲン化銀
乳剤の製造方法。
反応容器内のハロゲン化銀乳剤に含まれるハロゲン化銀
粒子の平均粒子間距離を任意にコントロールすることを
特徴とする4〜7のいずれか1項に記載のハロゲン化銀
乳剤の製造方法。
【0026】9.ハロゲン化銀粒子成長工程におけるハ
ロゲン化銀粒子の平均粒子間距離を、前記溶液導入手段
や前記溶液濃縮手段を用いて予め定めた関係に従ってコ
ントロールすることを特徴とする8に記載のハロゲン化
銀乳剤の製造方法。
ロゲン化銀粒子の平均粒子間距離を、前記溶液導入手段
や前記溶液濃縮手段を用いて予め定めた関係に従ってコ
ントロールすることを特徴とする8に記載のハロゲン化
銀乳剤の製造方法。
【0027】10.ハロゲン化銀粒子成長工程で消費さ
れる全銀量の50%以降の成長工程において、少なくと
も1回、ハロゲン化銀粒子の平均粒子間距離を一定に保
つことを特徴とする8〜9のいずれか1項に記載のハロ
ゲン化銀乳剤の製造方法。
れる全銀量の50%以降の成長工程において、少なくと
も1回、ハロゲン化銀粒子の平均粒子間距離を一定に保
つことを特徴とする8〜9のいずれか1項に記載のハロ
ゲン化銀乳剤の製造方法。
【0028】11.ハロゲン化銀粒子成長工程で消費さ
れる全銀量の50%以降の成長工程において、少なくと
も1回、ハロゲン化銀粒子の平均粒子間距離を減少せし
めることを特徴とする8〜9のいずれか1項に記載のハ
ロゲン化銀乳剤の製造方法。
れる全銀量の50%以降の成長工程において、少なくと
も1回、ハロゲン化銀粒子の平均粒子間距離を減少せし
めることを特徴とする8〜9のいずれか1項に記載のハ
ロゲン化銀乳剤の製造方法。
【0029】12.ハロゲン化銀粒子と分散媒を含むハ
ロゲン化銀乳剤であって、該ハロゲン化銀乳剤に含まれ
るハロゲン化銀粒子間における表面の沃化銀含有率の変
動係数が30%以下であることを特徴とするハロゲン化
銀乳剤。
ロゲン化銀乳剤であって、該ハロゲン化銀乳剤に含まれ
るハロゲン化銀粒子間における表面の沃化銀含有率の変
動係数が30%以下であることを特徴とするハロゲン化
銀乳剤。
【0030】13.ハロゲン化銀粒子と分散媒を含むハ
ロゲン化銀乳剤であって、該ハロゲン化銀乳剤に含まれ
る個々のハロゲン化銀粒子表面における沃化銀含有率の
変動係数の平均値が45%以下であることを特徴とする
ハロゲン化銀乳剤。
ロゲン化銀乳剤であって、該ハロゲン化銀乳剤に含まれ
る個々のハロゲン化銀粒子表面における沃化銀含有率の
変動係数の平均値が45%以下であることを特徴とする
ハロゲン化銀乳剤。
【0031】14.該ハロゲン化銀乳剤に含まれるハロ
ゲン化銀粒子の全投影面積の50%以上が、アスペクト
比3以上の平板状ハロゲン化銀粒子であることを特徴と
する12または13に記載のハロゲン化銀乳剤。
ゲン化銀粒子の全投影面積の50%以上が、アスペクト
比3以上の平板状ハロゲン化銀粒子であることを特徴と
する12または13に記載のハロゲン化銀乳剤。
【0032】15.該ハロゲン化銀乳剤に含まれるハロ
ゲン化銀粒子の粒径の変動係数が20%以下であること
を特徴とする12〜14に記載のハロゲン化銀乳剤。
ゲン化銀粒子の粒径の変動係数が20%以下であること
を特徴とする12〜14に記載のハロゲン化銀乳剤。
【0033】16.前記12〜15に記載のハロゲン化
銀乳剤を、支持体上の少なくとも一層のハロゲン化銀乳
剤層に含有することを特徴とするハロゲン化銀写真感光
材料。
銀乳剤を、支持体上の少なくとも一層のハロゲン化銀乳
剤層に含有することを特徴とするハロゲン化銀写真感光
材料。
【0034】以下、本発明について詳細に説明する。
【0035】本発明の製造設備は、(A)及び(B)を
含んで構成される。
含んで構成される。
【0036】(A)少なくとも、銀塩水溶液導入手段、
ハロゲン化物水溶液導入手段を備えた静的混合装置。
ハロゲン化物水溶液導入手段を備えた静的混合装置。
【0037】(B)少なくとも、攪拌機、銀塩水溶液と
ハロゲン化物水溶液を含む複数の溶液導入手段、反応容
器内の溶液濃縮手段を備えた反応容器。
ハロゲン化物水溶液を含む複数の溶液導入手段、反応容
器内の溶液濃縮手段を備えた反応容器。
【0038】ハロゲン化銀乳剤の製造工程は、一般に以
下の工程を含む。第一段階のハロゲン化銀形成中、即ち
核生成工程において、その後のハロゲン化銀粒子成長の
基盤となるハロゲン化銀微粒子を含む分散物が生成され
る。続いて必要に応じて熟成工程が実施される。その
後、銀塩水溶液およびハロゲン化物水溶液の添加を継続
すると、第二段階のハロゲン化銀形成、即ち成長工程段
階へ移り、その工程で反応生成物として生じた追加のハ
ロゲン化銀が、最初に生成されたハロゲン化銀核粒子の
上に沈積してこれら粒子のサイズを増大させる。本発明
の製造設備(B)では、核生成工程から粒子成長工程ま
でを実施できる機能を有することが可能であるが、本発
明のハロゲン化銀乳剤の製造方法では、核生成工程は本
発明の製造設備(A)で実施し、熟成工程以降或いは粒
子成長工程からを本発明の製造設備(B)で実施するこ
とが重要である。
下の工程を含む。第一段階のハロゲン化銀形成中、即ち
核生成工程において、その後のハロゲン化銀粒子成長の
基盤となるハロゲン化銀微粒子を含む分散物が生成され
る。続いて必要に応じて熟成工程が実施される。その
後、銀塩水溶液およびハロゲン化物水溶液の添加を継続
すると、第二段階のハロゲン化銀形成、即ち成長工程段
階へ移り、その工程で反応生成物として生じた追加のハ
ロゲン化銀が、最初に生成されたハロゲン化銀核粒子の
上に沈積してこれら粒子のサイズを増大させる。本発明
の製造設備(B)では、核生成工程から粒子成長工程ま
でを実施できる機能を有することが可能であるが、本発
明のハロゲン化銀乳剤の製造方法では、核生成工程は本
発明の製造設備(A)で実施し、熟成工程以降或いは粒
子成長工程からを本発明の製造設備(B)で実施するこ
とが重要である。
【0039】本発明の製造設備(A)は、静的混合によ
りハロゲン化銀粒子の核生成工程の実施が可能な設備で
あり、少なくとも銀塩水溶液導入手段とハロゲン化物水
溶液の導入手段を有し、必要に応じてハロゲン化銀の核
生成に用いられるその他の各種添加液の導入手段を有し
てもよい。また、必要に応じてその他の機能を付与する
ことも可能である。ここで、本発明において静的混合装
置とは、混合機内に銀塩水溶液とハロゲン化物水溶液を
混合するための攪拌装置を有さない構造の混合装置であ
る。
りハロゲン化銀粒子の核生成工程の実施が可能な設備で
あり、少なくとも銀塩水溶液導入手段とハロゲン化物水
溶液の導入手段を有し、必要に応じてハロゲン化銀の核
生成に用いられるその他の各種添加液の導入手段を有し
てもよい。また、必要に応じてその他の機能を付与する
ことも可能である。ここで、本発明において静的混合装
置とは、混合機内に銀塩水溶液とハロゲン化物水溶液を
混合するための攪拌装置を有さない構造の混合装置であ
る。
【0040】該混合装置はパイプ等で反応容器に接続さ
れ、混合装置で生成したハロゲン化銀微粒子を反応容器
内へ移送することが可能である。熟成工程は、生成した
ハロゲン化銀微粒子を反応容器内へ移送後に実施するこ
とが可能であり、或いは反応容器へ移送する前に熟成用
の設備を設けて行ってもよい。
れ、混合装置で生成したハロゲン化銀微粒子を反応容器
内へ移送することが可能である。熟成工程は、生成した
ハロゲン化銀微粒子を反応容器内へ移送後に実施するこ
とが可能であり、或いは反応容器へ移送する前に熟成用
の設備を設けて行ってもよい。
【0041】本発明の製造設備(B)は、ハロゲン化銀
乳剤の調製が可能な設備であり、ハロゲン化銀粒子の成
長工程を行なわしめる反応容器と、少なくとも銀塩水溶
液導入手段とハロゲン化物水溶液の導入手段を有し、必
要に応じてハロゲン化銀粒子の成長に用いられるその他
の各種添加液の導入手段を有してもよく、反応容器内の
分散媒やハロゲン化銀粒子を含む溶液と、銀塩水溶液、
ハロゲン化物水溶液、及び各種添加液を混合するための
攪拌機構を有し、また、ハロゲン化銀形成過程において
反応容器内の形成物に含まれる水または水溶性化合物の
一部を除去する濃縮機構、例えば限外ろ過装置を有する
ものである。
乳剤の調製が可能な設備であり、ハロゲン化銀粒子の成
長工程を行なわしめる反応容器と、少なくとも銀塩水溶
液導入手段とハロゲン化物水溶液の導入手段を有し、必
要に応じてハロゲン化銀粒子の成長に用いられるその他
の各種添加液の導入手段を有してもよく、反応容器内の
分散媒やハロゲン化銀粒子を含む溶液と、銀塩水溶液、
ハロゲン化物水溶液、及び各種添加液を混合するための
攪拌機構を有し、また、ハロゲン化銀形成過程において
反応容器内の形成物に含まれる水または水溶性化合物の
一部を除去する濃縮機構、例えば限外ろ過装置を有する
ものである。
【0042】濃縮機構はパイプ等で反応容器に接続さ
れ、ポンプ等の循環機構により反応容器内の溶液を反応
容器と濃縮機構間で任意の流量で循環させ、任意に停止
させることが可能である。さらには、該濃縮機構によっ
て反応容器内の溶液から抜きとられる水または水溶性化
合物の容量を検出する装置を有し、かつその量を任意に
制御することが可能な機構を備える設備であることが好
ましい。また、必要に応じてその他の機能を付与するこ
とも可能である。
れ、ポンプ等の循環機構により反応容器内の溶液を反応
容器と濃縮機構間で任意の流量で循環させ、任意に停止
させることが可能である。さらには、該濃縮機構によっ
て反応容器内の溶液から抜きとられる水または水溶性化
合物の容量を検出する装置を有し、かつその量を任意に
制御することが可能な機構を備える設備であることが好
ましい。また、必要に応じてその他の機能を付与するこ
とも可能である。
【0043】本発明の製造設備(A)に適用できる静的
混合装置の一態様を図1を参考に説明する。
混合装置の一態様を図1を参考に説明する。
【0044】静的混合装置4は、少なくとも、銀塩水溶
液、好ましくは硝酸銀水溶液の導入ラインである銀塩水
溶液導入ライン1と、ハロゲン化物水溶液、好ましくは
臭素や沃素、塩素のアルカリ金属塩水溶液、またはアン
モニウム塩水溶液、或いはそれらの混合物の導入ライン
であるハロゲン化物水溶液導入ライン2を有する。該ラ
インには、銀塩水溶液及びハロゲン化物水溶液を静的混
合装置4に導入するための送液手段5を有することがで
きる。また、それ以外の添加液の導入ライン及び送液手
段を有することも可能である。
液、好ましくは硝酸銀水溶液の導入ラインである銀塩水
溶液導入ライン1と、ハロゲン化物水溶液、好ましくは
臭素や沃素、塩素のアルカリ金属塩水溶液、またはアン
モニウム塩水溶液、或いはそれらの混合物の導入ライン
であるハロゲン化物水溶液導入ライン2を有する。該ラ
インには、銀塩水溶液及びハロゲン化物水溶液を静的混
合装置4に導入するための送液手段5を有することがで
きる。また、それ以外の添加液の導入ライン及び送液手
段を有することも可能である。
【0045】送液手段5としては、各種添加液を加圧し
て送液する形態でもよいし、一般的な可変流量型或いは
定流量型の送液ポンプを用いることもできる。より均一
なハロゲン化銀の核を生成するために、少なくとも銀塩
水溶液とハロゲン化物水溶液をレイノルズ数3,000
以上、かつ線速度4.0m/sec以上の条件で静的混
合装置4に送液し混合することが可能な送液手段を用い
ることが好ましい。なお、均一な核生成の観点から、レ
イノルズ数としては10,000以上であることがより
好ましく、20,000以上であることがさらに好まし
い。同様に、線速度としては5.0m/sec以上がよ
り好ましく、10m/sec以上であることがさらに好
ましい。レイノルズ数が3,000より小さい場合や、
線速度が4.0m/secより小さい場合には、核生成
時の混合・攪拌が不足し、生成される核の均一性の低下
を招く場合がある。
て送液する形態でもよいし、一般的な可変流量型或いは
定流量型の送液ポンプを用いることもできる。より均一
なハロゲン化銀の核を生成するために、少なくとも銀塩
水溶液とハロゲン化物水溶液をレイノルズ数3,000
以上、かつ線速度4.0m/sec以上の条件で静的混
合装置4に送液し混合することが可能な送液手段を用い
ることが好ましい。なお、均一な核生成の観点から、レ
イノルズ数としては10,000以上であることがより
好ましく、20,000以上であることがさらに好まし
い。同様に、線速度としては5.0m/sec以上がよ
り好ましく、10m/sec以上であることがさらに好
ましい。レイノルズ数が3,000より小さい場合や、
線速度が4.0m/secより小さい場合には、核生成
時の混合・攪拌が不足し、生成される核の均一性の低下
を招く場合がある。
【0046】また、流量変動が小さな送液手段を用いる
ことは、核生成条件を一定に保ち均一なハロゲン化銀核
生成を行う上で有効である。核生成工程実施時の流量変
動幅としては±5%以下でが好ましく、流量変動が±2
%以下であることがより好ましい。また、送液手段とし
ては、各種添加液に対する腐食耐性を考慮することも大
切である。
ことは、核生成条件を一定に保ち均一なハロゲン化銀核
生成を行う上で有効である。核生成工程実施時の流量変
動幅としては±5%以下でが好ましく、流量変動が±2
%以下であることがより好ましい。また、送液手段とし
ては、各種添加液に対する腐食耐性を考慮することも大
切である。
【0047】溶液排出ライン3は、静的混合装置内の0
点近傍で、少なくとも銀塩水溶液及びハロゲン化物水溶
液を静的に瞬間混合し生成したハロゲン化銀の核を含む
溶液の排出ラインを表す。溶液排出ライン3は、直接反
応容器に接続されていてもよいし、熟成工程を実施可能
な熟成容器に接続されていてもよい。
点近傍で、少なくとも銀塩水溶液及びハロゲン化物水溶
液を静的に瞬間混合し生成したハロゲン化銀の核を含む
溶液の排出ラインを表す。溶液排出ライン3は、直接反
応容器に接続されていてもよいし、熟成工程を実施可能
な熟成容器に接続されていてもよい。
【0048】本発明の製造設備に用いられる静的混合装
置においては、銀塩水溶液導入ライン1及びハロゲン化
物水溶液導入ライン2を含む複数の供給管と1つの溶液
排出ライン3である排出管が結合し、かつ全ての管の中
心軸が同一の点(例えば、図中の0点)で集結した分岐
管型の構造を有する静的混合装置であることが好まし
い。
置においては、銀塩水溶液導入ライン1及びハロゲン化
物水溶液導入ライン2を含む複数の供給管と1つの溶液
排出ライン3である排出管が結合し、かつ全ての管の中
心軸が同一の点(例えば、図中の0点)で集結した分岐
管型の構造を有する静的混合装置であることが好まし
い。
【0049】核生成に用いられる銀塩水溶液及びハロゲ
ン化物水溶液のモル濃度としては、0.3モル/リット
ル以下が好ましく、0.1モル/リットル以下がより好
ましく、0.06モル/リットル以下がさらに好まし
い。
ン化物水溶液のモル濃度としては、0.3モル/リット
ル以下が好ましく、0.1モル/リットル以下がより好
ましく、0.06モル/リットル以下がさらに好まし
い。
【0050】混合装置で核生成工程を実施する場合に
は、分散媒を存在せしめることが好ましい。本発明にお
いて分散媒とは、ハロゲン化銀粒子に対する保護コロイ
ド性を有する化合物であり、核生成工程から粒子成長工
程に渡って存在させることがより好ましい。本発明に好
ましく用いることができる分散媒には、ゼラチンと親水
性コロイドがある。ゼラチンとしては、通常分子量10
万程度のアルカリ処理ゼラチンや酸処理ゼラチン、或い
は酸化処理したゼラチンや、Bull.Soc.Sc
i.Photo.Japan.No.16.P30(1
966)に記載されたような酵素処理ゼラチンを好まし
く用いることができる。
は、分散媒を存在せしめることが好ましい。本発明にお
いて分散媒とは、ハロゲン化銀粒子に対する保護コロイ
ド性を有する化合物であり、核生成工程から粒子成長工
程に渡って存在させることがより好ましい。本発明に好
ましく用いることができる分散媒には、ゼラチンと親水
性コロイドがある。ゼラチンとしては、通常分子量10
万程度のアルカリ処理ゼラチンや酸処理ゼラチン、或い
は酸化処理したゼラチンや、Bull.Soc.Sc
i.Photo.Japan.No.16.P30(1
966)に記載されたような酵素処理ゼラチンを好まし
く用いることができる。
【0051】本発明においては、特にハロゲン化銀粒子
の核生成時には平均分子量が1万〜7万のゼラチンを用
いることが好ましく、平均分子量が1万〜5万のゼラチ
ンを用いることがさらに好ましい。低分子量ゼラチンを
用いることにより、生成される核の均一性を向上させる
ことができる。特には粒径の分布の改良や、粒子内に平
行な2つの双晶面を有する粒子の形成比率を高めること
ができる。平均分子量が7万より大きいゼラチンでは上
記効果が低減する場合がある。平均分子量が1万より小
さいゼラチンでは、ハロゲン化銀に対する物理抑制度が
大きすぎて好ましくない場合がある。ゼラチンの平均分
子量を小さくするために、ゼラチン分解酵素や過酸化水
素等を用いてゼラチンを分解処理することができる。ま
た、同様に核生成時にメチオニン含有量が少ないゼラチ
ンを用いることも好ましい。分散媒単位重量(グラム)
当たりのメチオニン含有量としては50μモル以下が好
ましく、20μモル以下がより好ましい。ゼラチン中の
メチオニン含有量は、過酸化水素等を用いてゼラチンを
酸化処理することによって低減せしめることができる。
メチオニン含有量の少ないゼラチンを用いることによ
り、生成される核の均一性を向上させることができる。
特には粒径の分布の改良や、非平行な双晶面を有する異
形粒子の生成比率を低減できる。分散媒単位重量当たり
のメチオニン含有量が50μモルを超える場合には、上
記の効果を期待できない場合がある。
の核生成時には平均分子量が1万〜7万のゼラチンを用
いることが好ましく、平均分子量が1万〜5万のゼラチ
ンを用いることがさらに好ましい。低分子量ゼラチンを
用いることにより、生成される核の均一性を向上させる
ことができる。特には粒径の分布の改良や、粒子内に平
行な2つの双晶面を有する粒子の形成比率を高めること
ができる。平均分子量が7万より大きいゼラチンでは上
記効果が低減する場合がある。平均分子量が1万より小
さいゼラチンでは、ハロゲン化銀に対する物理抑制度が
大きすぎて好ましくない場合がある。ゼラチンの平均分
子量を小さくするために、ゼラチン分解酵素や過酸化水
素等を用いてゼラチンを分解処理することができる。ま
た、同様に核生成時にメチオニン含有量が少ないゼラチ
ンを用いることも好ましい。分散媒単位重量(グラム)
当たりのメチオニン含有量としては50μモル以下が好
ましく、20μモル以下がより好ましい。ゼラチン中の
メチオニン含有量は、過酸化水素等を用いてゼラチンを
酸化処理することによって低減せしめることができる。
メチオニン含有量の少ないゼラチンを用いることによ
り、生成される核の均一性を向上させることができる。
特には粒径の分布の改良や、非平行な双晶面を有する異
形粒子の生成比率を低減できる。分散媒単位重量当たり
のメチオニン含有量が50μモルを超える場合には、上
記の効果を期待できない場合がある。
【0052】親水性コロイドとしては、例えば、ゼラチ
ン誘導体、ゼラチンと他の高分子とのグラフトポリマ
ー、アルブミン、カゼインのような蛋白質;ヒドロキシ
エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、セル
ロース硫酸エステル類の如きセルロース誘導体、アルギ
ン酸ソーダ、澱粉誘導体のような糖誘導体;ポリビニル
アルコール、ポリビニルアルコール部分アセタール、ポ
リ−N−ビニルピロリドン、ポリアクリル酸、ポリメタ
クリル酸、ポリアクリルアミド、ポリビニルイミダゾー
ル、ポリビニルビラゾールのような単一あるいは共重合
体の如き多種の合成親水性高分子物質を用いることがで
きる。ゼラチンとしては石灰処理ゼラチンのほか、酸処
理ゼラチンやBull.Soc.Sci.Photo.
Japan.No.16.P30(1966)に記載さ
れたような酵素処理ゼラチンを用いてもよく、また、ゼ
ラチンの加水分解物や酵素分解物も用いることができ
る。
ン誘導体、ゼラチンと他の高分子とのグラフトポリマ
ー、アルブミン、カゼインのような蛋白質;ヒドロキシ
エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、セル
ロース硫酸エステル類の如きセルロース誘導体、アルギ
ン酸ソーダ、澱粉誘導体のような糖誘導体;ポリビニル
アルコール、ポリビニルアルコール部分アセタール、ポ
リ−N−ビニルピロリドン、ポリアクリル酸、ポリメタ
クリル酸、ポリアクリルアミド、ポリビニルイミダゾー
ル、ポリビニルビラゾールのような単一あるいは共重合
体の如き多種の合成親水性高分子物質を用いることがで
きる。ゼラチンとしては石灰処理ゼラチンのほか、酸処
理ゼラチンやBull.Soc.Sci.Photo.
Japan.No.16.P30(1966)に記載さ
れたような酵素処理ゼラチンを用いてもよく、また、ゼ
ラチンの加水分解物や酵素分解物も用いることができ
る。
【0053】核生成時に分散媒を存在せしめる方法とし
ては、核生成に用いる銀塩水溶液やハロゲン化物水溶液
等の添加液のいずれか1種に分散媒を含有させる方法、
または複数の添加液に分散媒を含有させる方法、或いは
分散媒水溶液として独立に添加する方法等のいずれの方
法も用いることができる。好ましい方法としては、ハロ
ゲン化物水溶液に含有させる方法、銀塩水溶液とハロゲ
ン化物水溶液の両者に含有させる方法を挙げることがで
きる。
ては、核生成に用いる銀塩水溶液やハロゲン化物水溶液
等の添加液のいずれか1種に分散媒を含有させる方法、
または複数の添加液に分散媒を含有させる方法、或いは
分散媒水溶液として独立に添加する方法等のいずれの方
法も用いることができる。好ましい方法としては、ハロ
ゲン化物水溶液に含有させる方法、銀塩水溶液とハロゲ
ン化物水溶液の両者に含有させる方法を挙げることがで
きる。
【0054】次に、本発明の製造設備(B)に適用でき
るハロゲン化銀乳剤の製造設備の一態様として、濃縮手
段として限外濾過装置を有するハロゲン化銀乳剤の製造
設備の一例を図2を参考に説明する。
るハロゲン化銀乳剤の製造設備の一態様として、濃縮手
段として限外濾過装置を有するハロゲン化銀乳剤の製造
設備の一例を図2を参考に説明する。
【0055】反応容器101は最初から、分散媒体10
3を含有していてもよい。この装置は反応容器101
に、少なくとも1種の銀塩水溶液、好ましくは硝酸銀水
溶液を導入するための銀添加ライン104と、少なくと
も1種のハロゲン化物水溶液、好ましくは臭素や沃素、
塩素のアルカリ金属塩水溶液、またはアンモニウム塩水
溶液、或いはそれらの混合物を導入するためのハライド
添加ライン105を有する。また、ハロゲン化銀乳剤調
製過程で、分散媒やハロゲン化銀粒子を含む溶液を攪拌
するための攪拌機構102を有する。この攪拌機構はあ
らゆる通常の様式が可能である。銀塩水溶液は銀添加ラ
イン104から、銀添加バルブ120によって制御され
た流量で反応容器に添加される。ハロゲン化物水溶液は
ハライド添加ライン105から、ハライド添加バルブ1
21によって制御された流量で反応容器に添加される。
この銀添加ライン104およびハライド添加ライン10
5を通じての溶液の添加は、液面添加でもよいが、より
好ましくは攪拌機構102近傍の液中に添加する方がよ
い。攪拌機構102は、銀塩水溶液およびハロゲン塩水
溶液を分散媒体と混合させ、可溶性銀塩が可溶性ハロゲ
ン化物塩と反応してハロゲン化銀を形成することを可能
にする。
3を含有していてもよい。この装置は反応容器101
に、少なくとも1種の銀塩水溶液、好ましくは硝酸銀水
溶液を導入するための銀添加ライン104と、少なくと
も1種のハロゲン化物水溶液、好ましくは臭素や沃素、
塩素のアルカリ金属塩水溶液、またはアンモニウム塩水
溶液、或いはそれらの混合物を導入するためのハライド
添加ライン105を有する。また、ハロゲン化銀乳剤調
製過程で、分散媒やハロゲン化銀粒子を含む溶液を攪拌
するための攪拌機構102を有する。この攪拌機構はあ
らゆる通常の様式が可能である。銀塩水溶液は銀添加ラ
イン104から、銀添加バルブ120によって制御され
た流量で反応容器に添加される。ハロゲン化物水溶液は
ハライド添加ライン105から、ハライド添加バルブ1
21によって制御された流量で反応容器に添加される。
この銀添加ライン104およびハライド添加ライン10
5を通じての溶液の添加は、液面添加でもよいが、より
好ましくは攪拌機構102近傍の液中に添加する方がよ
い。攪拌機構102は、銀塩水溶液およびハロゲン塩水
溶液を分散媒体と混合させ、可溶性銀塩が可溶性ハロゲ
ン化物塩と反応してハロゲン化銀を形成することを可能
にする。
【0056】本発明では、反応容器への銀塩水溶液およ
びハロゲン化物水溶液の添加による粒子形成過程で、反
応容器内の溶液の一部が循環ポンプ113によって、液
取り出しライン108を通して限外濾過ユニット112
に送られ、液戻しライン109を通して反応容器に戻さ
れる。その際、液戻しライン109の途中に設けられた
圧力調整用バルブ118により限外濾過ユニット112
にかかる圧力を調節して、溶液に含まれる水または水溶
性化合物の一部を限外濾過ユニットにより分離し、透過
液排出ライン110を通して系外に排出する。このよう
な方法で、反応容器への銀塩水溶液およびハロゲン化物
水溶液の添加による粒子成長過程においても、反応容器
内の溶液を任意に濃縮できる。
びハロゲン化物水溶液の添加による粒子形成過程で、反
応容器内の溶液の一部が循環ポンプ113によって、液
取り出しライン108を通して限外濾過ユニット112
に送られ、液戻しライン109を通して反応容器に戻さ
れる。その際、液戻しライン109の途中に設けられた
圧力調整用バルブ118により限外濾過ユニット112
にかかる圧力を調節して、溶液に含まれる水または水溶
性化合物の一部を限外濾過ユニットにより分離し、透過
液排出ライン110を通して系外に排出する。このよう
な方法で、反応容器への銀塩水溶液およびハロゲン化物
水溶液の添加による粒子成長過程においても、反応容器
内の溶液を任意に濃縮できる。
【0057】本発明においてこの方法を適用するときに
は、限外濾過膜によって分離される水または水溶性化合
物の透過流量(限外濾過フラックス)を任意に制御する
ことが好ましい。例えばその場合には、透過液排出ライ
ン110の途中に設けられた流量調節用バルブ119を
用いて限外濾過フラックスを任意に制御できる。その
際、限外濾過ユニット112の圧力変動を最小限に抑え
るために、透過液戻りライン111の途中に設けられた
バルブ125を開放して透過液戻りライン111を使用
しても良い。あるいは、バルブ125を閉じて透過液戻
りライン111を使用しなくとも良く、それは操作条件
により任意に選択することが可能である。また限外濾過
フラックスの検出には透過液排出ライン110の途中に
設けられた流量計114を使用しても良いし、透過液受
け容器127と秤128を用いて重量変化により検出し
ても良い。
は、限外濾過膜によって分離される水または水溶性化合
物の透過流量(限外濾過フラックス)を任意に制御する
ことが好ましい。例えばその場合には、透過液排出ライ
ン110の途中に設けられた流量調節用バルブ119を
用いて限外濾過フラックスを任意に制御できる。その
際、限外濾過ユニット112の圧力変動を最小限に抑え
るために、透過液戻りライン111の途中に設けられた
バルブ125を開放して透過液戻りライン111を使用
しても良い。あるいは、バルブ125を閉じて透過液戻
りライン111を使用しなくとも良く、それは操作条件
により任意に選択することが可能である。また限外濾過
フラックスの検出には透過液排出ライン110の途中に
設けられた流量計114を使用しても良いし、透過液受
け容器127と秤128を用いて重量変化により検出し
ても良い。
【0058】本発明において、熟成工程及び粒子成長工
程における限外濾過装置を用いた反応容器内溶液の濃縮
は、粒子形成過程を通じて連続して実施しても良いし、
断続的に実施しても良い。但し、熟成工程及び粒子成長
工程において限外濾過法を適用する場合には、反応容器
内溶液の限外濾過装置への循環を開始した以降は、少な
くとも粒子成長終了時まで溶液の循環を継続することが
好ましい。従って、濃縮を中断している時も限外濾過装
置への溶液の循環は継続していることが好ましい。これ
は、反応容器内のハロゲン化銀粒子と限外濾過装置内の
ハロゲン化銀粒子間における成長偏在を回避するためで
ある。
程における限外濾過装置を用いた反応容器内溶液の濃縮
は、粒子形成過程を通じて連続して実施しても良いし、
断続的に実施しても良い。但し、熟成工程及び粒子成長
工程において限外濾過法を適用する場合には、反応容器
内溶液の限外濾過装置への循環を開始した以降は、少な
くとも粒子成長終了時まで溶液の循環を継続することが
好ましい。従って、濃縮を中断している時も限外濾過装
置への溶液の循環は継続していることが好ましい。これ
は、反応容器内のハロゲン化銀粒子と限外濾過装置内の
ハロゲン化銀粒子間における成長偏在を回避するためで
ある。
【0059】同様の理由から、限外濾過装置を含む循環
ライン内を通る循環流量は十分に高くすることが好まし
い。具体的には、液取り出しライン108、液戻しライ
ン109、限外濾過ユニット112及び循環ポンプ11
3等を含む限外濾過工程中の滞留時間は、30秒以内が
好ましく、15秒以内がより好ましく、さらには10秒
以内が特に好ましい。また、限外濾過工程の容積は、反
応容器容積の容積の30%以下であることが好ましく、
20%以下であることがより好ましく、10%以下であ
ることが特に好ましい。
ライン内を通る循環流量は十分に高くすることが好まし
い。具体的には、液取り出しライン108、液戻しライ
ン109、限外濾過ユニット112及び循環ポンプ11
3等を含む限外濾過工程中の滞留時間は、30秒以内が
好ましく、15秒以内がより好ましく、さらには10秒
以内が特に好ましい。また、限外濾過工程の容積は、反
応容器容積の容積の30%以下であることが好ましく、
20%以下であることがより好ましく、10%以下であ
ることが特に好ましい。
【0060】このように、例えば限外濾過工程を適用す
ることにより、反応容器内のハロゲン化銀粒子を含む溶
液を、粒子形成中任意に濃縮することができる。また、
添加ライン107等から水を加えることによって、反応
容器内の溶液の体積を任意に保つことも、増加させるこ
とも可能である。
ることにより、反応容器内のハロゲン化銀粒子を含む溶
液を、粒子形成中任意に濃縮することができる。また、
添加ライン107等から水を加えることによって、反応
容器内の溶液の体積を任意に保つことも、増加させるこ
とも可能である。
【0061】本発明のハロゲン化銀乳剤の製造方法にお
いては、ハロゲン化銀粒子成長工程で上記濃縮手段を用
いて該工程で消費される全銀量の50%以降の粒子成長
工程において、少なくとも1回、ハロゲン化銀粒子の平
均粒子間距離を一定に保つことが好ましい。ここでハロ
ゲン化銀粒子の平均粒子間距離を一定に保つとは、成長
工程で消費される全銀量の少なくとも5%以上、好まし
くは10%以上に相当する成長工程のある領域に渡っ
て、粒子間距離の増減の幅を1%以下、好ましくは0.
5%以下に保つこという。
いては、ハロゲン化銀粒子成長工程で上記濃縮手段を用
いて該工程で消費される全銀量の50%以降の粒子成長
工程において、少なくとも1回、ハロゲン化銀粒子の平
均粒子間距離を一定に保つことが好ましい。ここでハロ
ゲン化銀粒子の平均粒子間距離を一定に保つとは、成長
工程で消費される全銀量の少なくとも5%以上、好まし
くは10%以上に相当する成長工程のある領域に渡っ
て、粒子間距離の増減の幅を1%以下、好ましくは0.
5%以下に保つこという。
【0062】また、本発明のハロゲン化銀乳剤の製造方
法においては、ハロゲン化銀粒子成長工程で上記濃縮手
段を用いて該工程で消費される全銀量の50%以降の粒
子成長工程において、少なくとも1回、ハロゲン化銀粒
子の平均粒子間距離を減少せしめることも好ましい。こ
こでハロゲン化銀粒子の平均粒子間距離を減少せしめる
とは、成長工程で消費される全銀量の少なくとも5%以
上、好ましくは10%以上に相当する成長工程のある領
域の間に、粒子間距離を2%以上、好ましくは5%以上
減少させるこという。
法においては、ハロゲン化銀粒子成長工程で上記濃縮手
段を用いて該工程で消費される全銀量の50%以降の粒
子成長工程において、少なくとも1回、ハロゲン化銀粒
子の平均粒子間距離を減少せしめることも好ましい。こ
こでハロゲン化銀粒子の平均粒子間距離を減少せしめる
とは、成長工程で消費される全銀量の少なくとも5%以
上、好ましくは10%以上に相当する成長工程のある領
域の間に、粒子間距離を2%以上、好ましくは5%以上
減少させるこという。
【0063】本発明において、限外濾過を実施する際に
用いることができる限外濾過モジュール及び循環ポンプ
に特別な制限はないが、ハロゲン化銀乳剤に作用して写
真性能等に悪影響を及ぼすような材質及び構造は避ける
ことが好ましい。また、限外濾過モジュールに用いられ
る限外濾過膜の分画分子量も任意に選択することができ
る。例えば、ハロゲン化銀乳剤に含まれるゼラチン等の
分散媒や乳剤調製時に使用した化合物を粒子成長過程で
除去したい場合には、除去対象物の分子量以上の分画分
子量を有する限外濾過膜を選択することができ、また、
除去したくない場合には、除去対象物の分子量以下の分
画分子量を有する限外濾過膜を選択することができる。
用いることができる限外濾過モジュール及び循環ポンプ
に特別な制限はないが、ハロゲン化銀乳剤に作用して写
真性能等に悪影響を及ぼすような材質及び構造は避ける
ことが好ましい。また、限外濾過モジュールに用いられ
る限外濾過膜の分画分子量も任意に選択することができ
る。例えば、ハロゲン化銀乳剤に含まれるゼラチン等の
分散媒や乳剤調製時に使用した化合物を粒子成長過程で
除去したい場合には、除去対象物の分子量以上の分画分
子量を有する限外濾過膜を選択することができ、また、
除去したくない場合には、除去対象物の分子量以下の分
画分子量を有する限外濾過膜を選択することができる。
【0064】本発明のハロゲン化銀乳剤は、ハロゲン化
銀粒子間における表面のハロゲン組成の均一性が高いハ
ロゲン化銀乳剤であることが好ましい。具体的には、粒
子間におけるハロゲン化銀粒子表面の沃化銀含有率の変
動係数(以下、変動係数をCVと称する場合がある)が
30%以下であることが好ましく、20%以下であるこ
とがより好ましく、さらには15%以下であることが特
に好ましい。粒子間におけるハロゲン化銀粒子表面の沃
化銀含有率のバラツキを小さくすることによって、増感
色素や化学増感剤の反応性を粒子間で均一にすることが
可能となり、感度やカブリ、粒状性等の写真性能を向上
させることができる。粒子間におけるハロゲン化銀粒子
表面の沃化銀含有量率の変動係数が30%より大きい場
合には、上記効果が小さくなる場合がある。ここで、本
発明においてハロゲン化銀粒子の表面とは、粒子の最表
面から50nm以下の領域をいう。ハロゲン化銀粒子表
面の沃化銀含有率の変動係数とは、下式によって定義さ
れる値であり、後述の分析手法によってハロゲン化銀乳
剤に含まれるハロゲン化銀粒子の表面の沃化銀含有率
を、任意に500個以上測定して得られた値を用いて算
出する。表面の沃化銀含有率の平均値は、測定結果の算
術平均として求められる値である。
銀粒子間における表面のハロゲン組成の均一性が高いハ
ロゲン化銀乳剤であることが好ましい。具体的には、粒
子間におけるハロゲン化銀粒子表面の沃化銀含有率の変
動係数(以下、変動係数をCVと称する場合がある)が
30%以下であることが好ましく、20%以下であるこ
とがより好ましく、さらには15%以下であることが特
に好ましい。粒子間におけるハロゲン化銀粒子表面の沃
化銀含有率のバラツキを小さくすることによって、増感
色素や化学増感剤の反応性を粒子間で均一にすることが
可能となり、感度やカブリ、粒状性等の写真性能を向上
させることができる。粒子間におけるハロゲン化銀粒子
表面の沃化銀含有量率の変動係数が30%より大きい場
合には、上記効果が小さくなる場合がある。ここで、本
発明においてハロゲン化銀粒子の表面とは、粒子の最表
面から50nm以下の領域をいう。ハロゲン化銀粒子表
面の沃化銀含有率の変動係数とは、下式によって定義さ
れる値であり、後述の分析手法によってハロゲン化銀乳
剤に含まれるハロゲン化銀粒子の表面の沃化銀含有率
を、任意に500個以上測定して得られた値を用いて算
出する。表面の沃化銀含有率の平均値は、測定結果の算
術平均として求められる値である。
【0065】表面の沃化銀含有率の変動係数(%)=
(表面の沃化銀含有率の標準偏差/表面の沃化銀含有率
の平均値)×100 また、本発明のハロゲン化銀乳剤は、個々のハロゲン化
銀粒子表面におけるハロゲン組成の均一性が高いハロゲ
ン化銀乳剤であることも好ましい。具体的には、個々の
ハロゲン化銀粒子表面における沃化銀含有率の変動係数
の平均値が45%以下が好ましく、40%以下であるこ
とがより好ましく、さらには30%以下であることが特
に好ましい。個々のハロゲン化銀粒子表面における沃化
銀含有率のバラツキを小さくすることによって、各粒子
での増感色素の吸着性や化学増感剤の反応性を均一にす
ることが可能となり、感度やカブリ、粒状性等の写真性
能を向上させることができる。個々のハロゲン化銀粒子
表面における沃化銀含有率の変動係数が45%より大き
い場合には、上記効果が小さくなる場合がある。個々の
ハロゲン化銀粒子表面における沃化銀含有率の変動係数
は、後述の分析手法によって求めることができ、その平
均値は個々のハロゲン化銀粒子を測定し得られた値の算
術平均として求める。
(表面の沃化銀含有率の標準偏差/表面の沃化銀含有率
の平均値)×100 また、本発明のハロゲン化銀乳剤は、個々のハロゲン化
銀粒子表面におけるハロゲン組成の均一性が高いハロゲ
ン化銀乳剤であることも好ましい。具体的には、個々の
ハロゲン化銀粒子表面における沃化銀含有率の変動係数
の平均値が45%以下が好ましく、40%以下であるこ
とがより好ましく、さらには30%以下であることが特
に好ましい。個々のハロゲン化銀粒子表面における沃化
銀含有率のバラツキを小さくすることによって、各粒子
での増感色素の吸着性や化学増感剤の反応性を均一にす
ることが可能となり、感度やカブリ、粒状性等の写真性
能を向上させることができる。個々のハロゲン化銀粒子
表面における沃化銀含有率の変動係数が45%より大き
い場合には、上記効果が小さくなる場合がある。個々の
ハロゲン化銀粒子表面における沃化銀含有率の変動係数
は、後述の分析手法によって求めることができ、その平
均値は個々のハロゲン化銀粒子を測定し得られた値の算
術平均として求める。
【0066】ここで、本発明に関係するハロゲン化銀粒
子の表面の沃化銀含有率の平均値としては、0.5〜2
0モル%が好ましく、1〜20モル%がより好ましく、
1〜15モル%がさらに好ましい。また、本発明におい
ては、粒子の最表面から20nm以下の領域で上記本発
明の要件が満足されることが好ましく、粒子の最表面か
ら10nm以下の領域で本発明の要件が満足されること
がより好ましい。
子の表面の沃化銀含有率の平均値としては、0.5〜2
0モル%が好ましく、1〜20モル%がより好ましく、
1〜15モル%がさらに好ましい。また、本発明におい
ては、粒子の最表面から20nm以下の領域で上記本発
明の要件が満足されることが好ましく、粒子の最表面か
ら10nm以下の領域で本発明の要件が満足されること
がより好ましい。
【0067】ハロゲン化銀乳剤に含まれるハロゲン化銀
粒子の表面のハロゲン組成は、イオンエッチング法と一
般に表面電子分光法と呼ばれるオージェ電子分光法また
はX線光電子分光法との併用によって検出することがで
きる。さらに、イオン散乱分光法または二次イオン質量
分析法(Scattering Ion MassSp
ectroscopy、以下SIMSと略す)によって
も検出することができるが、いずれの場合でも個々のハ
ロゲン化銀粒子を十分に識別できる程度の高い空間分解
能を有している必要がある。
粒子の表面のハロゲン組成は、イオンエッチング法と一
般に表面電子分光法と呼ばれるオージェ電子分光法また
はX線光電子分光法との併用によって検出することがで
きる。さらに、イオン散乱分光法または二次イオン質量
分析法(Scattering Ion MassSp
ectroscopy、以下SIMSと略す)によって
も検出することができるが、いずれの場合でも個々のハ
ロゲン化銀粒子を十分に識別できる程度の高い空間分解
能を有している必要がある。
【0068】高い空間分離能の程度とは、検出手段が有
する空間分解能が測定対象となるハロゲン化銀乳剤の平
均粒子直径の好ましくは0.3以下、更に好ましくは
0.2以下、最も好ましくは0.1以下である。
する空間分解能が測定対象となるハロゲン化銀乳剤の平
均粒子直径の好ましくは0.3以下、更に好ましくは
0.2以下、最も好ましくは0.1以下である。
【0069】空間分解能は検出プローブが電子、イオン
など荷電粒子の場合にはレンズによって収束し、向上さ
せることが可能であり、X線の場合にはB.M.Gor
don and B.Manowitz,US DOE
Rep.BNL−46377(1991)などを参考
としてシンクロトロン放射光を使用することができる。
など荷電粒子の場合にはレンズによって収束し、向上さ
せることが可能であり、X線の場合にはB.M.Gor
don and B.Manowitz,US DOE
Rep.BNL−46377(1991)などを参考
としてシンクロトロン放射光を使用することができる。
【0070】表面電子分光法についてはD.ブリッグ
ス、M.Pシーア編「表面分析−基礎と応用−」(アグ
ネ承風社)をイオン散乱分光法についてはL.M.Ni
edzwiecki and Y.T.Tan,J.P
hotogr.Sci.35,155(1987)を参
考にすることができる。また、ハロゲン化銀粒子は不安
定であるため、オージェ電子分光法、X線光電子分光
法、イオン散乱分光法を用いる場合にはH.Okusa
et al.“Surface Analysis
of Silver Halide Microcry
stals byPhotoelectron Spe
ctroscopy”(Proceedings of
IS&T′S 47th Annual Confe
rence/May1994/Rochester N
ewYork)を参考として測定対象を冷却し、測定中
におけるハロゲン化銀粒子の変質を防止することが必要
である。
ス、M.Pシーア編「表面分析−基礎と応用−」(アグ
ネ承風社)をイオン散乱分光法についてはL.M.Ni
edzwiecki and Y.T.Tan,J.P
hotogr.Sci.35,155(1987)を参
考にすることができる。また、ハロゲン化銀粒子は不安
定であるため、オージェ電子分光法、X線光電子分光
法、イオン散乱分光法を用いる場合にはH.Okusa
et al.“Surface Analysis
of Silver Halide Microcry
stals byPhotoelectron Spe
ctroscopy”(Proceedings of
IS&T′S 47th Annual Confe
rence/May1994/Rochester N
ewYork)を参考として測定対象を冷却し、測定中
におけるハロゲン化銀粒子の変質を防止することが必要
である。
【0071】一方、SIMSは破壊分析法に属する手法
であるため測定対象の冷却は必ずしも必要としないが、
T.J.Maternaghan et al.“El
emental Mapping of Silver
Halide Emulsion Microcry
stals by High ResolutionI
maging SIMS”J.of Imag.Sc
i.34,58,(1990)によって開示されている
ような、一次イオンによって破壊された箇所から放出さ
れる種々の二次イオンのうち、複数の種類を同時に計測
することが可能なマルチチャンネル検出系を備えている
ことが必要であり、Levi Setti et a
l.,Proceedings of East &
WestSymposium ICPS′90に示され
ているようなシングルチャンネル検出系を用いるのは好
ましくない。
であるため測定対象の冷却は必ずしも必要としないが、
T.J.Maternaghan et al.“El
emental Mapping of Silver
Halide Emulsion Microcry
stals by High ResolutionI
maging SIMS”J.of Imag.Sc
i.34,58,(1990)によって開示されている
ような、一次イオンによって破壊された箇所から放出さ
れる種々の二次イオンのうち、複数の種類を同時に計測
することが可能なマルチチャンネル検出系を備えている
ことが必要であり、Levi Setti et a
l.,Proceedings of East &
WestSymposium ICPS′90に示され
ているようなシングルチャンネル検出系を用いるのは好
ましくない。
【0072】上記観点から本発明において最も好ましい
SIMSは飛行時間型二次イオン質量分析法(以下TO
F−SIMSと略す)である。
SIMSは飛行時間型二次イオン質量分析法(以下TO
F−SIMSと略す)である。
【0073】ハロゲン化銀粒子表面のハロゲン組成をT
OF−SIMSを用いて測定する場合の具体的手順は以
下のとおりである。
OF−SIMSを用いて測定する場合の具体的手順は以
下のとおりである。
【0074】測定に用いるハロゲン化銀乳剤からハロゲ
ン化銀粒子を取り出すためには、セーフライト下におい
て分散媒であるゼラチンを蛋白質分解酵素により分解
し、遠心分離による上澄み除去と蒸留水による洗浄をお
こなう方法が一般に用いられる。
ン化銀粒子を取り出すためには、セーフライト下におい
て分散媒であるゼラチンを蛋白質分解酵素により分解
し、遠心分離による上澄み除去と蒸留水による洗浄をお
こなう方法が一般に用いられる。
【0075】ハロゲン化銀粒子がゼラチンを主バインダ
とする塗膜中に存在する際には、同様にしてゼラチンを
蛋白質分解酵素により分解して粒子を取り出せば良く、
ゼラチン以外の高分子ポリマーが含有される場合には、
適当な有機溶媒を用いてポリマを溶解除去すればよい。
また、染料、増感色素等が粒子表面に吸着している場合
には、アルカリ水溶液、アルコールなどを適宜使用して
これらを除去せしめ、清浄なハロゲン化銀粒子表面を得
ることができる。
とする塗膜中に存在する際には、同様にしてゼラチンを
蛋白質分解酵素により分解して粒子を取り出せば良く、
ゼラチン以外の高分子ポリマーが含有される場合には、
適当な有機溶媒を用いてポリマを溶解除去すればよい。
また、染料、増感色素等が粒子表面に吸着している場合
には、アルカリ水溶液、アルコールなどを適宜使用して
これらを除去せしめ、清浄なハロゲン化銀粒子表面を得
ることができる。
【0076】水中に分散された粒子は導電性基板上に塗
布し乾燥させて測定に使用するが、粒子同士凝集せずに
基板上に配置させることが好ましく、光学顕微鏡、又は
走査電子顕微鏡を用いて一連の手順で得られた試料を観
察し確認することが好ましい。粒子の凝集を防止するた
め分散助剤を用いてもよい。
布し乾燥させて測定に使用するが、粒子同士凝集せずに
基板上に配置させることが好ましく、光学顕微鏡、又は
走査電子顕微鏡を用いて一連の手順で得られた試料を観
察し確認することが好ましい。粒子の凝集を防止するた
め分散助剤を用いてもよい。
【0077】この場合、一般に用いられる陰イオン界面
活性剤、陽イオン界面活性剤などはSIMS測定の際の
二次イオン強度を不安定にするため好ましくなく、0.
2重量%以下のゼラチンを含有する水溶液を分散助剤と
して用いることが好ましい。また、蛋白質分解酵素によ
り分解後、蒸留水で希釈した分散液を導電性基板上に塗
布してもよい。導電性基板上は平滑であり、表面にアル
カリ金属など二次イオン収率の高い元素を含まないもの
が好ましく、抵抗率が1.0オーム・cm以下である鏡
面研磨された低抵抗シリコン単結晶ウェハーを十分に洗
浄して用いることが好ましい。更に、粒子が基板上に凝
集せずに配置させるために、回転塗布機、真空凍結乾燥
機などを適宜使用してもよい。
活性剤、陽イオン界面活性剤などはSIMS測定の際の
二次イオン強度を不安定にするため好ましくなく、0.
2重量%以下のゼラチンを含有する水溶液を分散助剤と
して用いることが好ましい。また、蛋白質分解酵素によ
り分解後、蒸留水で希釈した分散液を導電性基板上に塗
布してもよい。導電性基板上は平滑であり、表面にアル
カリ金属など二次イオン収率の高い元素を含まないもの
が好ましく、抵抗率が1.0オーム・cm以下である鏡
面研磨された低抵抗シリコン単結晶ウェハーを十分に洗
浄して用いることが好ましい。更に、粒子が基板上に凝
集せずに配置させるために、回転塗布機、真空凍結乾燥
機などを適宜使用してもよい。
【0078】TOF−SIMS測定時の一次イオンとし
て好ましいイオン種はAu+、In+、Ga+など液体金
属イオン種であるが、このうちGa+が最も好ましい。
検出すべき好ましい二次イオンとしては、一価の負イオ
ンであり、塩化銀、臭化銀、沃化銀に対してはそれぞれ
35Cl-、37Cl-、79Br-、81Br-、127I-をそれぞ
れ測定すればよい。
て好ましいイオン種はAu+、In+、Ga+など液体金
属イオン種であるが、このうちGa+が最も好ましい。
検出すべき好ましい二次イオンとしては、一価の負イオ
ンであり、塩化銀、臭化銀、沃化銀に対してはそれぞれ
35Cl-、37Cl-、79Br-、81Br-、127I-をそれぞ
れ測定すればよい。
【0079】一次イオンの加速加圧は20kVないし3
0kVが好ましく、ナイフエッジ法により測定されるビ
ーム直径が0.25μm以下となるように各種の調整を
実施することが好ましい。ビーム電流等照射条件、照射
時間及び一次ビーム走査領域は任意であるが、粒子表面
各点の二次イオン強度を0.2μm以下の間隔で測定す
ることが好ましく、例えば、20μm×20μmの範囲
を走査する時には128点×128点の値が得られるよ
うにすればよい。この際、必要とされる分析深さが得ら
れるようにビーム電流等照射条件及び照射時間を調節す
る必要がある。具体的には、例えばJ.F.Hamil
ton,Phil.Mag.,16,1(1967)を
参考として作製した巨大な臭化銀粒子をホスト粒子とし
てハロゲン組成を変化させハロゲン化銀粒子の表面に被
覆層を形成したいくつかの乳剤を使用して、あらかじめ
いくつかの測定条件により粒子の中心部分のみの測定を
実際におこなう。その後、原子間力顕微鏡(以下AFM
と略す)を用いて各巨大粒子の中心部分に生じた矩形の
クレーターの深さを測定しそれぞれの測定条件及びハロ
ゲン組成における分析深さを求めることができる。AF
Mは市販されている一般的な送致を用いることができる
が、例えばオリンパス社製NV2000型などのように
測定する粒子を光学顕微鏡により確認できる機種を用
い、コンタクトモードにて測定することが好ましい。ハ
ロゲン化銀のAFM観察については、高田宏、日本写真
学会誌,158巻,2号,88頁(1995年)等の文
献を参考にすることができる。
0kVが好ましく、ナイフエッジ法により測定されるビ
ーム直径が0.25μm以下となるように各種の調整を
実施することが好ましい。ビーム電流等照射条件、照射
時間及び一次ビーム走査領域は任意であるが、粒子表面
各点の二次イオン強度を0.2μm以下の間隔で測定す
ることが好ましく、例えば、20μm×20μmの範囲
を走査する時には128点×128点の値が得られるよ
うにすればよい。この際、必要とされる分析深さが得ら
れるようにビーム電流等照射条件及び照射時間を調節す
る必要がある。具体的には、例えばJ.F.Hamil
ton,Phil.Mag.,16,1(1967)を
参考として作製した巨大な臭化銀粒子をホスト粒子とし
てハロゲン組成を変化させハロゲン化銀粒子の表面に被
覆層を形成したいくつかの乳剤を使用して、あらかじめ
いくつかの測定条件により粒子の中心部分のみの測定を
実際におこなう。その後、原子間力顕微鏡(以下AFM
と略す)を用いて各巨大粒子の中心部分に生じた矩形の
クレーターの深さを測定しそれぞれの測定条件及びハロ
ゲン組成における分析深さを求めることができる。AF
Mは市販されている一般的な送致を用いることができる
が、例えばオリンパス社製NV2000型などのように
測定する粒子を光学顕微鏡により確認できる機種を用
い、コンタクトモードにて測定することが好ましい。ハ
ロゲン化銀のAFM観察については、高田宏、日本写真
学会誌,158巻,2号,88頁(1995年)等の文
献を参考にすることができる。
【0080】また、ホスト粒子として巨大塩化銀粒子を
使用するかわりに高真空中で300℃に加熱された岩塩
のへき開面に塩化銀を蒸着し、岩塩を純粋で十分に溶解
した後に得られる薄膜を使用することもできる。
使用するかわりに高真空中で300℃に加熱された岩塩
のへき開面に塩化銀を蒸着し、岩塩を純粋で十分に溶解
した後に得られる薄膜を使用することもできる。
【0081】上記手順に従い測定条件を決定した後に実
際の測定をおこなう。ひとつの視野の測定が終了したら
ビーム走査領域が重複しない位置まで試料をずらし、同
様にして、他の粒子と凝集又は密着せず基板上に配置さ
れた粒子の少なくとも200個以上の測定が終了するま
で繰り返し、得られたデータは各二次イオン、各測定領
域毎の配列としてそれぞれ記録する。
際の測定をおこなう。ひとつの視野の測定が終了したら
ビーム走査領域が重複しない位置まで試料をずらし、同
様にして、他の粒子と凝集又は密着せず基板上に配置さ
れた粒子の少なくとも200個以上の測定が終了するま
で繰り返し、得られたデータは各二次イオン、各測定領
域毎の配列としてそれぞれ記録する。
【0082】上記測定によって得られた配列は適当な表
計算プログラムを用いて目的とする処理を施される。
計算プログラムを用いて目的とする処理を施される。
【0083】一つの測定領域で得られた35Cl-、37C
l-、79Br-、81Br-、127I-なる二次イオン個数を
表す配列A A(35Cl-)、A(37Cl-)、A(79Br-)、A(
81Br-)、A(127I-)は B(Cl)=A(35Cl-)、A(37Cl-) B(Br)=A(79Br-)、A(81Br-) B(I)=A(127I-) のそれぞれ一価の二次イオン強度の総和Cl-、Br-、
I-の強度を表す配列Bに変換する。
l-、79Br-、81Br-、127I-なる二次イオン個数を
表す配列A A(35Cl-)、A(37Cl-)、A(79Br-)、A(
81Br-)、A(127I-)は B(Cl)=A(35Cl-)、A(37Cl-) B(Br)=A(79Br-)、A(81Br-) B(I)=A(127I-) のそれぞれ一価の二次イオン強度の総和Cl-、Br-、
I-の強度を表す配列Bに変換する。
【0084】次に C(AgCl%)=100×B(Cl)/(B(Cl)
+B(Br)+B(I)) C(AgBr%)=100×B(Br)/(B(Cl)
+B(Br)+B(I)) C(Agl%)=100×B(l)/(B(Cl)+B
(Br)+B(I)) によってハロゲン化銀粒子表面における塩化銀含有率、
臭化銀含有率、沃化銀含有率の2次元分布をそれぞれ表
す配列Cを得る。配列の各要素での値はグレースケール
又はカラーに変換して二次元的に表示することができ
る。
+B(Br)+B(I)) C(AgBr%)=100×B(Br)/(B(Cl)
+B(Br)+B(I)) C(Agl%)=100×B(l)/(B(Cl)+B
(Br)+B(I)) によってハロゲン化銀粒子表面における塩化銀含有率、
臭化銀含有率、沃化銀含有率の2次元分布をそれぞれ表
す配列Cを得る。配列の各要素での値はグレースケール
又はカラーに変換して二次元的に表示することができ
る。
【0085】次に、一次イオンビームが空間的に強度分
布を有し、粒子の周辺で二次イオン収率が低下する現
象、及び粒子表面の汚染による二次イオン収率低下を補
正するために、配列Bのうち配列要素の総和が最大とな
るものに対し、50%ないし20%となるカウントのし
きい値を定め、配列要素のうちしきい値に満たないもの
を選び、それと対応する配列Cの要素を0とする操作を
行い新たに配列C′を求めることができる。配列C′は
しきい値により補正された粒子表面のハライド含有率の
2次元分布を表す配列であり、このなかで0ではない値
を持ち隣接して六角形、三角形、円形、正方形、長方形
などの一群を形成する要素をひとつにまとめて平均値m
及び標準偏差を求めCV値kを計算する。得られた平均
値mは一個のハロゲン化銀粒子表面のハライド含有率で
あり、CV値kが1個のハロゲン化銀粒子の表面におけ
るハロゲン組成の変動係数である。同様にして少なくと
も50個のハロゲン化銀粒子についてm及びkの値をそ
れぞれ求め、全てのmの平均値及び標準偏差からCV値
Gを求める。測定した乳剤の粒子間表面ハロゲン組成の
変動係数はGにより表され、また、全てのkの平均Kが
個々の粒子表面におけるハロゲン組成分布の平均値を表
す。
布を有し、粒子の周辺で二次イオン収率が低下する現
象、及び粒子表面の汚染による二次イオン収率低下を補
正するために、配列Bのうち配列要素の総和が最大とな
るものに対し、50%ないし20%となるカウントのし
きい値を定め、配列要素のうちしきい値に満たないもの
を選び、それと対応する配列Cの要素を0とする操作を
行い新たに配列C′を求めることができる。配列C′は
しきい値により補正された粒子表面のハライド含有率の
2次元分布を表す配列であり、このなかで0ではない値
を持ち隣接して六角形、三角形、円形、正方形、長方形
などの一群を形成する要素をひとつにまとめて平均値m
及び標準偏差を求めCV値kを計算する。得られた平均
値mは一個のハロゲン化銀粒子表面のハライド含有率で
あり、CV値kが1個のハロゲン化銀粒子の表面におけ
るハロゲン組成の変動係数である。同様にして少なくと
も50個のハロゲン化銀粒子についてm及びkの値をそ
れぞれ求め、全てのmの平均値及び標準偏差からCV値
Gを求める。測定した乳剤の粒子間表面ハロゲン組成の
変動係数はGにより表され、また、全てのkの平均Kが
個々の粒子表面におけるハロゲン組成分布の平均値を表
す。
【0086】本発明のハロゲン化銀乳剤は、乳剤中に含
まれるハロゲン化銀粒子の全投影面積の50%以上が、
アスペクト比3以上50以下のハロゲン化銀粒子である
ことが好ましく、アスペクト比5以上20以下の平板粒
子であることが好ましい。さらには、全投影面積の80
%以上が、アスペクト比3以上50以下のハロゲン化銀
粒子であることが好ましく、アスペクト比5以上20以
下の平板粒子であることが特に好ましい。平板状のハロ
ゲン化銀粒子においては、アスペクト比を高めることに
よって増感色素の吸着量や受光面積を高めることが可能
であり、感度の向上が期待できる。全投影面積の50%
以上が、アスペクト比が3に満たないハロゲン化銀粒子
で占められる平板状ハロゲン化銀乳剤の場合には、上記
増感効果が明確に現れない場合がある。また、全投影面
積の50%以上が、アスペクト比が50を超えるハロゲ
ン化銀粒子で占められる平板状ハロゲン化銀乳剤の場合
には、圧力耐性に問題を生ずる場合がある。ここで、平
板状ハロゲン化銀粒子とは、結晶学的には双晶に分類さ
れる結晶形態を有する。双晶とは、一つの粒子内に一つ
以上の双晶面を有する結晶であり、ハロゲン化銀粒子に
おける双晶の形態の分類は、クラインとモイザーによる
報文「Photographishe Korresp
ondenz」99巻99頁、同100巻57頁に詳し
く述べられている。
まれるハロゲン化銀粒子の全投影面積の50%以上が、
アスペクト比3以上50以下のハロゲン化銀粒子である
ことが好ましく、アスペクト比5以上20以下の平板粒
子であることが好ましい。さらには、全投影面積の80
%以上が、アスペクト比3以上50以下のハロゲン化銀
粒子であることが好ましく、アスペクト比5以上20以
下の平板粒子であることが特に好ましい。平板状のハロ
ゲン化銀粒子においては、アスペクト比を高めることに
よって増感色素の吸着量や受光面積を高めることが可能
であり、感度の向上が期待できる。全投影面積の50%
以上が、アスペクト比が3に満たないハロゲン化銀粒子
で占められる平板状ハロゲン化銀乳剤の場合には、上記
増感効果が明確に現れない場合がある。また、全投影面
積の50%以上が、アスペクト比が50を超えるハロゲ
ン化銀粒子で占められる平板状ハロゲン化銀乳剤の場合
には、圧力耐性に問題を生ずる場合がある。ここで、平
板状ハロゲン化銀粒子とは、結晶学的には双晶に分類さ
れる結晶形態を有する。双晶とは、一つの粒子内に一つ
以上の双晶面を有する結晶であり、ハロゲン化銀粒子に
おける双晶の形態の分類は、クラインとモイザーによる
報文「Photographishe Korresp
ondenz」99巻99頁、同100巻57頁に詳し
く述べられている。
【0087】一般的に、平板状のハロゲン化銀粒子は、
クリーブ著「写真の理論と実際」(Cleve,Pho
tography Thory and Practi
ce(1930)),131頁;ガトフ著フォトグラフ
ィク・サイエンス・アンド・エンジニアリング(Gut
off,Photographicc Science
and Engineering),第14巻,248
〜257頁(1970年);米国特許第4,434,2
26号、同第4,414,310号、同第4,433,
048号、同第4,439,520号及び英国特許第
2,112,157号などに記載の方法を参考にしても
調製することができる。
クリーブ著「写真の理論と実際」(Cleve,Pho
tography Thory and Practi
ce(1930)),131頁;ガトフ著フォトグラフ
ィク・サイエンス・アンド・エンジニアリング(Gut
off,Photographicc Science
and Engineering),第14巻,248
〜257頁(1970年);米国特許第4,434,2
26号、同第4,414,310号、同第4,433,
048号、同第4,439,520号及び英国特許第
2,112,157号などに記載の方法を参考にしても
調製することができる。
【0088】本発明に関係する平板状ハロゲン化銀粒子
の形状として三角形、六角形、円形などを選ぶこともで
きるが、米国特許第4,797,354号に記載されて
いるような六辺の長さがほぼ等しい六角形の平板状ハロ
ゲン化銀粒子が好ましい形態である。
の形状として三角形、六角形、円形などを選ぶこともで
きるが、米国特許第4,797,354号に記載されて
いるような六辺の長さがほぼ等しい六角形の平板状ハロ
ゲン化銀粒子が好ましい形態である。
【0089】本発明に関係する平板状ハロゲン化銀粒子
は、粒子内に1つまたは互いに平行な2つ以上の双晶面
を有するものが好ましい。これらの双晶面は平板状粒子
の表面を形成する平面の中で最も広い面積を有する面
(主平面とも称する)に対してほぼ平行に存在する。本
発明における特に好ましい形態は、平行な2つの双晶面
を有する場合である。これらの双晶面は透過型電子顕微
鏡を用いて、以下の方法で観察することができる。ま
ず、含有される平板粒子の主平面が、基板に対してほぼ
平行に配向するようにハロゲン化銀乳剤を基板上に塗布
し、試料を作成する。これをダイヤモンド・カッターを
用いて基板に対して垂直に連続的に切削し、厚さ0.1
μm程度の連続薄切片を得る。この切片を透過型電子顕
微鏡で観察することにより双晶面の存在及びその位置を
確認することができる。
は、粒子内に1つまたは互いに平行な2つ以上の双晶面
を有するものが好ましい。これらの双晶面は平板状粒子
の表面を形成する平面の中で最も広い面積を有する面
(主平面とも称する)に対してほぼ平行に存在する。本
発明における特に好ましい形態は、平行な2つの双晶面
を有する場合である。これらの双晶面は透過型電子顕微
鏡を用いて、以下の方法で観察することができる。ま
ず、含有される平板粒子の主平面が、基板に対してほぼ
平行に配向するようにハロゲン化銀乳剤を基板上に塗布
し、試料を作成する。これをダイヤモンド・カッターを
用いて基板に対して垂直に連続的に切削し、厚さ0.1
μm程度の連続薄切片を得る。この切片を透過型電子顕
微鏡で観察することにより双晶面の存在及びその位置を
確認することができる。
【0090】本発明においてアスペクト比とは、粒径と
粒子厚さの比(アスペクト比=直径/厚さ)をいう。こ
こで、粒径とは、主平面に対して垂直にその粒子を投影
した場合の面積に等しい面積を有する円の直径を意味す
る。平板状ハロゲン化銀粒子の粒径として、米国特許第
4,748,106号に記載されているような平均粒径
がが0.6μm以下の粒子は高画質化にとって好まし
く、また平板状粒子の粒子厚さを0.5μm以下、より
好ましくは0.3μm以下に限定するのは鮮鋭性を高め
る上で好ましい。
粒子厚さの比(アスペクト比=直径/厚さ)をいう。こ
こで、粒径とは、主平面に対して垂直にその粒子を投影
した場合の面積に等しい面積を有する円の直径を意味す
る。平板状ハロゲン化銀粒子の粒径として、米国特許第
4,748,106号に記載されているような平均粒径
がが0.6μm以下の粒子は高画質化にとって好まし
く、また平板状粒子の粒子厚さを0.5μm以下、より
好ましくは0.3μm以下に限定するのは鮮鋭性を高め
る上で好ましい。
【0091】ハロゲン化銀粒子の粒径や粒子厚さ、アス
ペクト比を算出するための個々の粒子の投影面積と厚さ
は、以下の方法で求めることができる。支持体上に内部
標準となる粒径既知のラテックスボールと、主平面が基
板に平行に配向するようにハロゲン化銀粒子とを塗布し
た試料を作成し、ある角度からカーボン蒸着によりシャ
ドーを施した後、通常のレプリカ法によってレプリカ試
料を作成する。同試料の電子顕微鏡写真を撮影し、画像
処理装置等を用いて個々の粒子の投影面積と厚さを求め
る。この場合、粒子の投影面積は内部標準の投影面積か
ら、粒子の厚さは内部標準と粒子の影の長さから算出す
ることができる。
ペクト比を算出するための個々の粒子の投影面積と厚さ
は、以下の方法で求めることができる。支持体上に内部
標準となる粒径既知のラテックスボールと、主平面が基
板に平行に配向するようにハロゲン化銀粒子とを塗布し
た試料を作成し、ある角度からカーボン蒸着によりシャ
ドーを施した後、通常のレプリカ法によってレプリカ試
料を作成する。同試料の電子顕微鏡写真を撮影し、画像
処理装置等を用いて個々の粒子の投影面積と厚さを求め
る。この場合、粒子の投影面積は内部標準の投影面積か
ら、粒子の厚さは内部標準と粒子の影の長さから算出す
ることができる。
【0092】本発明のハロゲン化銀乳剤は、粒径の均一
性が高いハロゲン化銀乳剤であることが好ましい。具体
的には、粒径の変動係数が20%以下であることが好ま
しく、さらには15%以下であることがより好ましい。
粒径の変動係数とは、下式によって定義される値であ
り、前述のレプリカ法でハロゲン化銀乳剤に含まれるハ
ロゲン化銀粒子の粒径を、任意に500個以上測定して
得られた値を用いて算出する。
性が高いハロゲン化銀乳剤であることが好ましい。具体
的には、粒径の変動係数が20%以下であることが好ま
しく、さらには15%以下であることがより好ましい。
粒径の変動係数とは、下式によって定義される値であ
り、前述のレプリカ法でハロゲン化銀乳剤に含まれるハ
ロゲン化銀粒子の粒径を、任意に500個以上測定して
得られた値を用いて算出する。
【0093】粒径の変動係数(%)=(粒径の標準偏差
/粒径の平均値)×100 ここで、アスペクト比や粒径の平均値は、上記レプリカ
法による測定結果の算術平均として求められる値であ
る。
/粒径の平均値)×100 ここで、アスペクト比や粒径の平均値は、上記レプリカ
法による測定結果の算術平均として求められる値であ
る。
【0094】米国特許第4,797,354号、及び特
開平2−838号には平板化率が高く単分散の六角平板
状粒子の製造法が記載されている。また、欧州特許第5
14,742号にはポリアルキレンオキサイドブロック
コポリマーを用いて粒子サイズ分布の変動係数が10%
未満の平板状粒子を製造する方法についての記載があ
る。本発明が関係するハロゲン化銀乳剤の調製には、こ
れらの技術を適用することも可能である。さらに、特願
平8−166040号等に記載の粒子厚みの変動係数が
20%以下の厚みの均一性が高い平板状ハロゲン化銀粒
子も好ましい形態である。
開平2−838号には平板化率が高く単分散の六角平板
状粒子の製造法が記載されている。また、欧州特許第5
14,742号にはポリアルキレンオキサイドブロック
コポリマーを用いて粒子サイズ分布の変動係数が10%
未満の平板状粒子を製造する方法についての記載があ
る。本発明が関係するハロゲン化銀乳剤の調製には、こ
れらの技術を適用することも可能である。さらに、特願
平8−166040号等に記載の粒子厚みの変動係数が
20%以下の厚みの均一性が高い平板状ハロゲン化銀粒
子も好ましい形態である。
【0095】本発明に関係するハロゲン化銀粒子は、転
位線を有することが好ましい。ハロゲン化銀粒子が有す
る転位線は、例えばJ.F.Hamilton,Pho
to.Sci.Eng.11(1967)57や、T.
Shiozawa,J.Soc.Phot.Sci.J
apan35(1972)213に記載の、低温での透
過型電子顕微鏡を用いた直接的な方法により観察でき
る。即ち、乳剤から粒子に転位が発生するほどの圧力を
かけないように注意して取り出したハロゲン化銀粒子
を、電子顕微鏡用のメッシュに乗せ、電子線による損傷
(プリントアウトなど)を防ぐように試料を冷却した状
態で透過法により観察を行う。この時、粒子の厚みが厚
いほど電子線が透過しにくくなるので、高加速電圧型の
電子顕微鏡を用いた法がより鮮明に観察することができ
る。このような方法によって得られた粒子写真から、個
々の粒子における転位線の位置及び数を求めることがで
きる。
位線を有することが好ましい。ハロゲン化銀粒子が有す
る転位線は、例えばJ.F.Hamilton,Pho
to.Sci.Eng.11(1967)57や、T.
Shiozawa,J.Soc.Phot.Sci.J
apan35(1972)213に記載の、低温での透
過型電子顕微鏡を用いた直接的な方法により観察でき
る。即ち、乳剤から粒子に転位が発生するほどの圧力を
かけないように注意して取り出したハロゲン化銀粒子
を、電子顕微鏡用のメッシュに乗せ、電子線による損傷
(プリントアウトなど)を防ぐように試料を冷却した状
態で透過法により観察を行う。この時、粒子の厚みが厚
いほど電子線が透過しにくくなるので、高加速電圧型の
電子顕微鏡を用いた法がより鮮明に観察することができ
る。このような方法によって得られた粒子写真から、個
々の粒子における転位線の位置及び数を求めることがで
きる。
【0096】ハロゲン化銀粒子への転位線の導入法とし
ては、例えば、沃化カリウムのような沃素イオンを含む
水溶液と水溶性銀塩溶液をダブルジェットで添加する方
法、もしくは沃化銀微粒子を添加する方法、沃素イオン
を含む溶液のみを添加する方法、特開平6−11781
号に記載されているような沃化物イオン放出剤を用いる
方法等の、公知の方法を使用して所望の位置で転位線の
起源となる転位を形成することができる。これらの方法
の中では、沃素イオンを含む水溶液と水溶性銀塩溶液を
ダブルジェットで添加する方法や沃化銀微粒子を添加す
る方法、沃化物イオン放出剤を用いる方法が好ましい。
ては、例えば、沃化カリウムのような沃素イオンを含む
水溶液と水溶性銀塩溶液をダブルジェットで添加する方
法、もしくは沃化銀微粒子を添加する方法、沃素イオン
を含む溶液のみを添加する方法、特開平6−11781
号に記載されているような沃化物イオン放出剤を用いる
方法等の、公知の方法を使用して所望の位置で転位線の
起源となる転位を形成することができる。これらの方法
の中では、沃素イオンを含む水溶液と水溶性銀塩溶液を
ダブルジェットで添加する方法や沃化銀微粒子を添加す
る方法、沃化物イオン放出剤を用いる方法が好ましい。
【0097】転位線の数やその形態は、適宜選択でき
る。例えば、数本の転位線を含む粒子、或いは多数の転
位線を含む粒子を目的に応じて選ぶことができる。また
粒子の結晶方位の特定の方向に対して直線的に導入され
た転位線、或いは曲った転位線を選ぶこともできるし、
粒子全体に渡って導入する、あるいは粒子の特定の部分
にのみ導入する、例えば粒子のフリンジ部に限定して転
位線を導入する、等から選ぶこともできる。
る。例えば、数本の転位線を含む粒子、或いは多数の転
位線を含む粒子を目的に応じて選ぶことができる。また
粒子の結晶方位の特定の方向に対して直線的に導入され
た転位線、或いは曲った転位線を選ぶこともできるし、
粒子全体に渡って導入する、あるいは粒子の特定の部分
にのみ導入する、例えば粒子のフリンジ部に限定して転
位線を導入する、等から選ぶこともできる。
【0098】本発明のハロゲン化銀乳剤には、還元増感
を施すことができる。還元増感核をハロゲン化銀粒子に
付与する形態としては、ハロゲン化銀粒子表面に形成す
る方法、ハロゲン化銀粒子の成長過程において形成する
方法等が知られている。還元増感核をハロゲン化銀粒子
に付与する方法として、ハロゲン化銀乳剤または粒子成
長のための混合容液に適当な還元剤(以下、還元増感剤
と称することもある)を添加する方法、或いはハロゲン
化銀乳剤をpAgが7以下の低pAg環境下で、または
pHが7以上の高pH環境下で熟成する方法、同環境下
で粒子形成を行う方法、まはた成長方法が知られてい
る。このうち、還元剤を添加する方法はハロゲン化銀粒
子の成長に影響を及ぼすことなく実施することが可能で
あり、最適に還元増感を施すために好ましい方法であ
る。
を施すことができる。還元増感核をハロゲン化銀粒子に
付与する形態としては、ハロゲン化銀粒子表面に形成す
る方法、ハロゲン化銀粒子の成長過程において形成する
方法等が知られている。還元増感核をハロゲン化銀粒子
に付与する方法として、ハロゲン化銀乳剤または粒子成
長のための混合容液に適当な還元剤(以下、還元増感剤
と称することもある)を添加する方法、或いはハロゲン
化銀乳剤をpAgが7以下の低pAg環境下で、または
pHが7以上の高pH環境下で熟成する方法、同環境下
で粒子形成を行う方法、まはた成長方法が知られてい
る。このうち、還元剤を添加する方法はハロゲン化銀粒
子の成長に影響を及ぼすことなく実施することが可能で
あり、最適に還元増感を施すために好ましい方法であ
る。
【0099】好ましく用いられる還元増感剤としては、
例えば、第一錫塩、アミンおよびポリアミン類、ヒドラ
ジン誘導体、ホルムアミジンスルフィン酸、シラン化合
物、ボラン化合物等がある。また、これら公知の還元増
感剤を選んで用いることができ、2種以上の化合物を併
用することもできる。
例えば、第一錫塩、アミンおよびポリアミン類、ヒドラ
ジン誘導体、ホルムアミジンスルフィン酸、シラン化合
物、ボラン化合物等がある。また、これら公知の還元増
感剤を選んで用いることができ、2種以上の化合物を併
用することもできる。
【0100】また、ハロゲン化銀粒子形成過程において
所望の還元増感核の形成が終了した段階で、銀に対する
酸化作用を有する化合物を添加し、それ以降で形成され
る還元増感核(銀核)を酸化する方法を用いることも好
ましい。
所望の還元増感核の形成が終了した段階で、銀に対する
酸化作用を有する化合物を添加し、それ以降で形成され
る還元増感核(銀核)を酸化する方法を用いることも好
ましい。
【0101】この目的で使用される酸化剤としては、金
属銀に作用して銀イオンに変換せしめる作用を有する化
合物が有効である。これらの酸化剤は、不要な還元増感
核の酸化のみならず、ハロゲン化銀粒子の形成過程およ
び化学増感過程において副生するきわめて微小な銀核を
銀イオンに変換せしめ、カブリを減少させることにも有
効である。これらの酸化剤の作用によって生成する銀イ
オンは、例えば、ハロゲン化銀、硫化銀、セレン化銀の
ような水に難溶の銀塩を形成してもよく、また、硝酸銀
のような水に易溶の銀塩を形成してもよい。ここで用い
られる酸化剤は、無機物であっても、有機物であっても
よい。好ましい酸化剤としては、オゾン、過酸化水素及
びその付加物、ハロゲン元素、チオスルフォン酸塩の無
機酸化剤及びキノン類の有機酸化剤であり、特に好まし
い酸化剤としてチオスルフォン酸塩が挙げられる。
属銀に作用して銀イオンに変換せしめる作用を有する化
合物が有効である。これらの酸化剤は、不要な還元増感
核の酸化のみならず、ハロゲン化銀粒子の形成過程およ
び化学増感過程において副生するきわめて微小な銀核を
銀イオンに変換せしめ、カブリを減少させることにも有
効である。これらの酸化剤の作用によって生成する銀イ
オンは、例えば、ハロゲン化銀、硫化銀、セレン化銀の
ような水に難溶の銀塩を形成してもよく、また、硝酸銀
のような水に易溶の銀塩を形成してもよい。ここで用い
られる酸化剤は、無機物であっても、有機物であっても
よい。好ましい酸化剤としては、オゾン、過酸化水素及
びその付加物、ハロゲン元素、チオスルフォン酸塩の無
機酸化剤及びキノン類の有機酸化剤であり、特に好まし
い酸化剤としてチオスルフォン酸塩が挙げられる。
【0102】本発明に関係するハロゲン化銀粒子は、そ
の内部または表面にドーパントを含有することができ
る。ドーパントとしては、一般に知られている多価金属
イオンやその錯体等の、写真性能上有用であるドーパン
トはいずれも用いることができる。本発明に関係するハ
ロゲン化銀粒子に対してドーピングを施すには、ハロゲ
ン化銀粒子の熟成工程中にドーピングを行ってもよい
し、ハロゲン化銀粒子の成長工程の間にドーピングを行
ってもよいし、またハロゲン化銀粒子成長を一時止めた
状想でドーピングを施しその後さらに粒子成長を継続し
てもよい。また、ハロゲン化銀粒子成長終了後にドーピ
ングを施してもよい。
の内部または表面にドーパントを含有することができ
る。ドーパントとしては、一般に知られている多価金属
イオンやその錯体等の、写真性能上有用であるドーパン
トはいずれも用いることができる。本発明に関係するハ
ロゲン化銀粒子に対してドーピングを施すには、ハロゲ
ン化銀粒子の熟成工程中にドーピングを行ってもよい
し、ハロゲン化銀粒子の成長工程の間にドーピングを行
ってもよいし、またハロゲン化銀粒子成長を一時止めた
状想でドーピングを施しその後さらに粒子成長を継続し
てもよい。また、ハロゲン化銀粒子成長終了後にドーピ
ングを施してもよい。
【0103】米国特許第3,772,031号に記載さ
れているようなカルコゲナイド化合物を乳剤調製中に添
加する方法も有用な場合がある。S、Se、Te以外に
もシアン塩、チオシアン塩、セレノシアン酸、炭酸塩、
リン酸塩、酢酸塩を存在させてもよい。
れているようなカルコゲナイド化合物を乳剤調製中に添
加する方法も有用な場合がある。S、Se、Te以外に
もシアン塩、チオシアン塩、セレノシアン酸、炭酸塩、
リン酸塩、酢酸塩を存在させてもよい。
【0104】本発明のハロゲン化銀乳剤に対して、米国
特許第4,435,501号、同第4,471,050
号、特開平8−69069号、同9−211762号、
同9−211763号等に記載されているエピタキシャ
ル乳剤の技術を適用することもできる。例えば、本発明
の乳剤が関係するエピタキシャル乳剤は、米国特許第
4,435,501号に記載される方法で形成すること
ができる。同公報では、ハロゲン化銀エピタキシーを平
板状粒子の縁部もしくは角部の方向に向けることができ
る平板状粒子表面へ吸着した凝集形態にある分光増感色
素を用いることが示されている。J−凝集形態でホスト
平板状粒子表面へ吸着されるシアニン色素は、特に好ま
しい種類の部位ディレクターである。また、アミノアザ
インデン類(例えば、アデニン)等の非色素吸着部位デ
ィレクターを用いて、エピタキシーを平板状粒子の縁部
もしくは角部に向けることも示されている。しかし、エ
ピタキシャル乳剤の調製手法はこれに限定されるもので
はなく、いかなる手法も適用可能である。
特許第4,435,501号、同第4,471,050
号、特開平8−69069号、同9−211762号、
同9−211763号等に記載されているエピタキシャ
ル乳剤の技術を適用することもできる。例えば、本発明
の乳剤が関係するエピタキシャル乳剤は、米国特許第
4,435,501号に記載される方法で形成すること
ができる。同公報では、ハロゲン化銀エピタキシーを平
板状粒子の縁部もしくは角部の方向に向けることができ
る平板状粒子表面へ吸着した凝集形態にある分光増感色
素を用いることが示されている。J−凝集形態でホスト
平板状粒子表面へ吸着されるシアニン色素は、特に好ま
しい種類の部位ディレクターである。また、アミノアザ
インデン類(例えば、アデニン)等の非色素吸着部位デ
ィレクターを用いて、エピタキシーを平板状粒子の縁部
もしくは角部に向けることも示されている。しかし、エ
ピタキシャル乳剤の調製手法はこれに限定されるもので
はなく、いかなる手法も適用可能である。
【0105】本発明の乳剤が関係するエピタキシャル乳
剤においては、ハロゲン化銀エピタキシーを総銀の50
モル%未満に限定することが好ましい。さらには、0.
3〜25モル%のハロゲン化銀エピタキシーが好まし
く、増感には約0.5〜15モル%が最適である。即
ち、ハロゲン化銀粒子表面の限定された部分へのエピタ
キシーは、表面の全部もしくはほとんどを覆うエピタキ
シーよりも効率的である。例えば、ホストハロゲン化銀
粒子が平板状のハロゲン化銀粒子の場合には、ホスト平
板状粒子の縁部に実質的に制限され、且つ主面への被覆
量が限定されるエピタキシーが好ましく、さらに効率的
なのは、平板状粒子の角部にかもしくはその付近または
別々に離散した部位に制限されるエピタキシーである。
剤においては、ハロゲン化銀エピタキシーを総銀の50
モル%未満に限定することが好ましい。さらには、0.
3〜25モル%のハロゲン化銀エピタキシーが好まし
く、増感には約0.5〜15モル%が最適である。即
ち、ハロゲン化銀粒子表面の限定された部分へのエピタ
キシーは、表面の全部もしくはほとんどを覆うエピタキ
シーよりも効率的である。例えば、ホストハロゲン化銀
粒子が平板状のハロゲン化銀粒子の場合には、ホスト平
板状粒子の縁部に実質的に制限され、且つ主面への被覆
量が限定されるエピタキシーが好ましく、さらに効率的
なのは、平板状粒子の角部にかもしくはその付近または
別々に離散した部位に制限されるエピタキシーである。
【0106】写真用ハロゲン化銀粒子は、塩化銀、臭化
銀、沃化銀、或いはそれらの固溶体から成る微結晶であ
る。本発明のハロゲン化銀乳剤製造設備または製造方法
によって調製されるハロゲン化銀乳剤のハロゲン化銀組
成は、塩化銀、臭化銀、沃化銀、沃臭化銀、塩沃臭化
銀、塩臭化銀、塩沃化銀のいずれの組成であってもよい
が、本発明のハロゲン化銀乳剤は、平均沃化銀含有率が
0.5モル%以上、20モル%以下の沃臭化銀や塩沃臭
化銀であることが好ましい。また、それ以外の銀塩、例
えばロダン銀、硫化銀、セレン化銀、炭酸銀、リン酸
銀、有機酸銀が別粒子として、あるいはハロゲン化銀粒
子の一部分として含まれていてもよい。現像、脱銀、
(漂白、定着及び漂白定着)工程の迅速化が望まれる時
には塩化銀含有量が多いハロゲン化銀粒子が望ましい。
また適度に現像を抑制させる場合には沃化銀を多く含有
させることが好ましい。
銀、沃化銀、或いはそれらの固溶体から成る微結晶であ
る。本発明のハロゲン化銀乳剤製造設備または製造方法
によって調製されるハロゲン化銀乳剤のハロゲン化銀組
成は、塩化銀、臭化銀、沃化銀、沃臭化銀、塩沃臭化
銀、塩臭化銀、塩沃化銀のいずれの組成であってもよい
が、本発明のハロゲン化銀乳剤は、平均沃化銀含有率が
0.5モル%以上、20モル%以下の沃臭化銀や塩沃臭
化銀であることが好ましい。また、それ以外の銀塩、例
えばロダン銀、硫化銀、セレン化銀、炭酸銀、リン酸
銀、有機酸銀が別粒子として、あるいはハロゲン化銀粒
子の一部分として含まれていてもよい。現像、脱銀、
(漂白、定着及び漂白定着)工程の迅速化が望まれる時
には塩化銀含有量が多いハロゲン化銀粒子が望ましい。
また適度に現像を抑制させる場合には沃化銀を多く含有
させることが好ましい。
【0107】本発明のハロゲン化銀乳剤においては、ハ
ロゲン化銀粒子間の沃化銀含有率の均一性が高いことが
好ましい。即ち、ハロゲン化銀粒子間における沃化銀含
有率の変動係数が20%以下であることが好ましく、さ
らには15%以下である場合がより好ましい。但し、こ
こでいう変動係数とは沃化銀含有率の標準偏差を沃化銀
含有率の平均値で割ったものに100を乗じた値であ
り、ハロゲン化銀乳剤に含まれるハロゲン化銀粒子を任
意に500個以上測定して得られた値をいう。
ロゲン化銀粒子間の沃化銀含有率の均一性が高いことが
好ましい。即ち、ハロゲン化銀粒子間における沃化銀含
有率の変動係数が20%以下であることが好ましく、さ
らには15%以下である場合がより好ましい。但し、こ
こでいう変動係数とは沃化銀含有率の標準偏差を沃化銀
含有率の平均値で割ったものに100を乗じた値であ
り、ハロゲン化銀乳剤に含まれるハロゲン化銀粒子を任
意に500個以上測定して得られた値をいう。
【0108】また、本発明に関係するハロゲン化銀粒子
は、その粒子中にハロゲン組成に関して分布あるいは構
造を有することができる。その典型的なものは特公昭4
3−13162号、特開昭61−215540、同60
−222845号、同60−143331号、同61−
75337号などに開示されているような粒子の内部と
表層が異なるハロゲン組成を有するコア−シェル型ある
いは二重構造型の粒子である。また単なる二重構造でな
く、特開昭60−222844号に開示されているよう
な三重構造、あるいはそれ以上の多層構造にすること
や、コア−シェルの二重構造の粒子の表面に異なる組成
を有するハロゲン化銀を薄くつけたりすることもでき
る。
は、その粒子中にハロゲン組成に関して分布あるいは構
造を有することができる。その典型的なものは特公昭4
3−13162号、特開昭61−215540、同60
−222845号、同60−143331号、同61−
75337号などに開示されているような粒子の内部と
表層が異なるハロゲン組成を有するコア−シェル型ある
いは二重構造型の粒子である。また単なる二重構造でな
く、特開昭60−222844号に開示されているよう
な三重構造、あるいはそれ以上の多層構造にすること
や、コア−シェルの二重構造の粒子の表面に異なる組成
を有するハロゲン化銀を薄くつけたりすることもでき
る。
【0109】また、粒子サイズとハロゲン組成に相関を
持たせることもできる。例として、大サイズ粒子ほど沃
化銀含有量が高く、一方、小サイズほど沃化銀含有量が
低いような相関を持たせることができる。目的により逆
の相関、他のハロゲン組成での相関を選ぶことができ
る。この目的のために、例えば、組成の異なる2つ以上
の乳剤を混合させることができる。
持たせることもできる。例として、大サイズ粒子ほど沃
化銀含有量が高く、一方、小サイズほど沃化銀含有量が
低いような相関を持たせることができる。目的により逆
の相関、他のハロゲン組成での相関を選ぶことができ
る。この目的のために、例えば、組成の異なる2つ以上
の乳剤を混合させることができる。
【0110】本発明が関係するハロゲン化銀乳剤の調製
においては、グラフキデ著「写真の物理と化学」,ポー
ルモンテル社刊(P.Glafkides,Chimi
eet Physique Photographiq
ue Paul Montel, 1967)、ダフィ
ン著「写真乳剤化学」,フォーカルプレス社刊(G.
F.Duffin,Photographic Emu
lsion Chmistry(Focal Pres
s,1966)、ゼリグマン等著「写真乳剤の製造と塗
布」,フォーカルプレス社刊(V.L.Zelikma
n et al,Making and Coatin
g Photographic Emulsion,F
ocal Press,1964)などに記載された方
法を参考にすることもできる。すなわち、酸性法、中性
法、アンモニア法等のいずれもよく、また粒子成長工程
において銀塩水溶液とハロゲン化物水溶液を反応させる
形式としては片側混合法、同時混合法、それらの組合わ
せなどのいずれを用いてもよい。粒子を銀イオン過剰の
下において形成させる方法(いわゆる逆混合法)を用い
ることもできる。同時混合法の一つの形式としてハロゲ
ン化銀の生成する液相中のpAgを制御する方法、すな
わち、いわゆるコントロールド・タブルジェット法が知
られているが、この方法は、ハロゲン化銀粒子成長工程
における粒子の均質性の劣化を防止することに有効であ
り好ましい。
においては、グラフキデ著「写真の物理と化学」,ポー
ルモンテル社刊(P.Glafkides,Chimi
eet Physique Photographiq
ue Paul Montel, 1967)、ダフィ
ン著「写真乳剤化学」,フォーカルプレス社刊(G.
F.Duffin,Photographic Emu
lsion Chmistry(Focal Pres
s,1966)、ゼリグマン等著「写真乳剤の製造と塗
布」,フォーカルプレス社刊(V.L.Zelikma
n et al,Making and Coatin
g Photographic Emulsion,F
ocal Press,1964)などに記載された方
法を参考にすることもできる。すなわち、酸性法、中性
法、アンモニア法等のいずれもよく、また粒子成長工程
において銀塩水溶液とハロゲン化物水溶液を反応させる
形式としては片側混合法、同時混合法、それらの組合わ
せなどのいずれを用いてもよい。粒子を銀イオン過剰の
下において形成させる方法(いわゆる逆混合法)を用い
ることもできる。同時混合法の一つの形式としてハロゲ
ン化銀の生成する液相中のpAgを制御する方法、すな
わち、いわゆるコントロールド・タブルジェット法が知
られているが、この方法は、ハロゲン化銀粒子成長工程
における粒子の均質性の劣化を防止することに有効であ
り好ましい。
【0111】乳剤調製用の反応容器にあらかじめ沈殿形
成したハロゲン化銀粒子を添加する方法、米国特許第
4,334,012号、同第4,301,241号、同
第4,150,994号は場合により好ましく、特に成
長用の銀イオン及びハロゲンイオンの供給源として添加
する方法は好ましい態様である。添加方法として一度に
全量を添加する、複数回に分散して添加する、あるいは
連続的に添加するなどのなかから選んで用いることがで
きる。また本発明に関係するハロゲン化銀粒子の表面を
改質させるために種々のハロゲン組成の粒子を添加する
ことも場合により有効である。
成したハロゲン化銀粒子を添加する方法、米国特許第
4,334,012号、同第4,301,241号、同
第4,150,994号は場合により好ましく、特に成
長用の銀イオン及びハロゲンイオンの供給源として添加
する方法は好ましい態様である。添加方法として一度に
全量を添加する、複数回に分散して添加する、あるいは
連続的に添加するなどのなかから選んで用いることがで
きる。また本発明に関係するハロゲン化銀粒子の表面を
改質させるために種々のハロゲン組成の粒子を添加する
ことも場合により有効である。
【0112】粒子成長工程を一定濃度、一定流速で銀塩
水溶液とハロゲン化物水溶液を添加する方法以外に、英
国特許第1,469,480号、米国特許第3,65
0,757号、同第4,242,445号に記載されて
いるように濃度を変化させる、あるいは流速を変化させ
る粒子形成法は好ましい方法である。濃度を増加させ
る、あるいは流速を増加させることにより、供給する銀
塩水溶液とハロゲン化物水溶液を添加時間の一次関数、
二次関数、あるいはより複雑な関数で変化させることが
できる。また必要により供給量を減量することも場合に
より選択できる。
水溶液とハロゲン化物水溶液を添加する方法以外に、英
国特許第1,469,480号、米国特許第3,65
0,757号、同第4,242,445号に記載されて
いるように濃度を変化させる、あるいは流速を変化させ
る粒子形成法は好ましい方法である。濃度を増加させ
る、あるいは流速を増加させることにより、供給する銀
塩水溶液とハロゲン化物水溶液を添加時間の一次関数、
二次関数、あるいはより複雑な関数で変化させることが
できる。また必要により供給量を減量することも場合に
より選択できる。
【0113】反応容器の混合機構としては、米国特許第
2,996,287号、同第3,342,605号、同
第3,415,650号、同第3,785,777号、
西独公開特許第2,556,885号、同第2,55
5,364号に記載されている方法等のなかから選んで
用いることができる。
2,996,287号、同第3,342,605号、同
第3,415,650号、同第3,785,777号、
西独公開特許第2,556,885号、同第2,55
5,364号に記載されている方法等のなかから選んで
用いることができる。
【0114】熟成を促進する目的に対してハロゲン化銀
溶剤が有用である。例えば熟成を促進するのに過剰量の
ハロゲンイオンを反応容器中に存在せしめることが知ら
れている。また他の熟成剤を用いることもできる。これ
らの熟成剤は、銀塩水溶液やハロゲン化物水溶液を添加
する前に反応容器中の分散媒中に全量を配合しておくこ
とができるし、銀塩水溶液やハロゲン化物水溶液、また
は解膠剤を加えると共に反応容器中に導入することもで
きる。別の変形態様として、熟成剤を銀塩水溶液やハロ
ゲン化物水溶液の添加とは独立して導入することもでき
る。
溶剤が有用である。例えば熟成を促進するのに過剰量の
ハロゲンイオンを反応容器中に存在せしめることが知ら
れている。また他の熟成剤を用いることもできる。これ
らの熟成剤は、銀塩水溶液やハロゲン化物水溶液を添加
する前に反応容器中の分散媒中に全量を配合しておくこ
とができるし、銀塩水溶液やハロゲン化物水溶液、また
は解膠剤を加えると共に反応容器中に導入することもで
きる。別の変形態様として、熟成剤を銀塩水溶液やハロ
ゲン化物水溶液の添加とは独立して導入することもでき
る。
【0115】ハロゲン化銀溶剤としては、アンモニア、
チオシアン酸塩(例えば、ロダンカリ、ロダンアンモニ
ウム)、有機チオエーテル化合物(例えば、米国特許第
3,574,628号、同第3,021,215号、同
第3,057,724号、同第3,038,805号、
同第4,276,374号、同第4,297,439
号、同第3,704,130号、同第4,782,01
3号、特開昭57−104926号などに記載の化合
物)、チオン化合物(例えば、特開昭53−82408
号、同55−77737号、米国特許第4,782,0
13号などに記載されている四置換チオウレアや、特開
昭53−144319号に記載されている化合物)や、
特開昭57−202531号に記載されているハロゲン
化銀粒子の成長を促進しうるメルトカプト化合物、アミ
ン化合物(例えば、特開昭54−100717号など)
等があげられる。
チオシアン酸塩(例えば、ロダンカリ、ロダンアンモニ
ウム)、有機チオエーテル化合物(例えば、米国特許第
3,574,628号、同第3,021,215号、同
第3,057,724号、同第3,038,805号、
同第4,276,374号、同第4,297,439
号、同第3,704,130号、同第4,782,01
3号、特開昭57−104926号などに記載の化合
物)、チオン化合物(例えば、特開昭53−82408
号、同55−77737号、米国特許第4,782,0
13号などに記載されている四置換チオウレアや、特開
昭53−144319号に記載されている化合物)や、
特開昭57−202531号に記載されているハロゲン
化銀粒子の成長を促進しうるメルトカプト化合物、アミ
ン化合物(例えば、特開昭54−100717号など)
等があげられる。
【0116】本発明のハロゲン化銀乳剤は、脱塩のため
に水洗し、新しく用意した分散媒を含む水溶液中に分散
することが好ましい。水洗の温度は目的に応じて選べる
が、5℃〜60℃の範囲で選ぶことが好ましい。水洗時
のpHも目的に応じて選べるが2〜10の間で選ぶこと
が好ましい。さらに好ましくは3〜8の範囲である。水
洗時のpAgも目的に応じて選べるが5〜10の間で選
ぶことが好ましい。水洗の方法としてヌードル水洗法、
半透膜を用いた透析法、遠心分離法、凝析沈降法、イオ
ン交換法のなかから選んで用いることができる。凝析沈
降法の場合には硫酸塩を用いる方法、有機溶剤を用いる
方法、水溶性ポリマーを用いる方法、ゼラチン誘導体を
用いる方法などから選ぶことができる。
に水洗し、新しく用意した分散媒を含む水溶液中に分散
することが好ましい。水洗の温度は目的に応じて選べる
が、5℃〜60℃の範囲で選ぶことが好ましい。水洗時
のpHも目的に応じて選べるが2〜10の間で選ぶこと
が好ましい。さらに好ましくは3〜8の範囲である。水
洗時のpAgも目的に応じて選べるが5〜10の間で選
ぶことが好ましい。水洗の方法としてヌードル水洗法、
半透膜を用いた透析法、遠心分離法、凝析沈降法、イオ
ン交換法のなかから選んで用いることができる。凝析沈
降法の場合には硫酸塩を用いる方法、有機溶剤を用いる
方法、水溶性ポリマーを用いる方法、ゼラチン誘導体を
用いる方法などから選ぶことができる。
【0117】本発明が関係するハロゲン化銀乳剤には、
硫黄増感やセレン増感等のカルコゲン増感、金増感やパ
ラジウム増感等の貴金属増感の少なくとも1つをハロゲ
ン化銀乳剤の製造工程の任意の工程で施こすことができ
る。また、2種以上の増感法を組み合せることは好まし
い。どの工程で化学増感するかによって種々のタイプの
乳剤を調製することができる。粒子の内部に化学増感核
を埋め込む態様、粒子表面から浅い位置に埋め込む態
様、あるいは表面に化学増感核を作る態様がある。本発
明が関係するハロゲン化銀乳剤は、目的に応じて化学増
感核の場所を選ぶことができる。一般に好ましいのは表
面近傍に少なくとも一種の化学増感核を形成する場合で
ある。
硫黄増感やセレン増感等のカルコゲン増感、金増感やパ
ラジウム増感等の貴金属増感の少なくとも1つをハロゲ
ン化銀乳剤の製造工程の任意の工程で施こすことができ
る。また、2種以上の増感法を組み合せることは好まし
い。どの工程で化学増感するかによって種々のタイプの
乳剤を調製することができる。粒子の内部に化学増感核
を埋め込む態様、粒子表面から浅い位置に埋め込む態
様、あるいは表面に化学増感核を作る態様がある。本発
明が関係するハロゲン化銀乳剤は、目的に応じて化学増
感核の場所を選ぶことができる。一般に好ましいのは表
面近傍に少なくとも一種の化学増感核を形成する場合で
ある。
【0118】本発明のハロゲン化銀乳剤に対して好まし
く実施しうる化学増感方法の一つは、カルコゲン化合物
を用いた増感と貴金属を用いた増感の単独又は組合せで
あり、ジェームス(T.H.James)著,ザ・フォ
トグラフィック・プロセス,第4版,マクミラン社刊,
1977年(T.H.James、The Theor
y of the Photographic Pro
cess,4th ed,Macmi11an,197
7)67−76頁に記載されるように活性ゼラチンを用
いて行うことができるし、またリサーチ・ディスクロー
ジャー120巻,1974年4月,12008;リサー
チ・ディスクロージャー34巻,1975年6月,13
452、米国特許第2,642,361号、同第3,2
97,446号、同第3,773,03l号、同第3,
857,711号、同第3,901,714号、同第
4,226,018号、および同第3,904,415
号、並びに英国特許第1,315,755号に記載され
るようにpAg5〜10、pH5〜8および温度30〜
80℃において硫黄、セレン、テルル、金、白金、パラ
ジウムまたはこれら増感剤の複数の組合せとすることが
できる。
く実施しうる化学増感方法の一つは、カルコゲン化合物
を用いた増感と貴金属を用いた増感の単独又は組合せで
あり、ジェームス(T.H.James)著,ザ・フォ
トグラフィック・プロセス,第4版,マクミラン社刊,
1977年(T.H.James、The Theor
y of the Photographic Pro
cess,4th ed,Macmi11an,197
7)67−76頁に記載されるように活性ゼラチンを用
いて行うことができるし、またリサーチ・ディスクロー
ジャー120巻,1974年4月,12008;リサー
チ・ディスクロージャー34巻,1975年6月,13
452、米国特許第2,642,361号、同第3,2
97,446号、同第3,773,03l号、同第3,
857,711号、同第3,901,714号、同第
4,226,018号、および同第3,904,415
号、並びに英国特許第1,315,755号に記載され
るようにpAg5〜10、pH5〜8および温度30〜
80℃において硫黄、セレン、テルル、金、白金、パラ
ジウムまたはこれら増感剤の複数の組合せとすることが
できる。
【0119】貴金属増感においては、例えば、金、白
金、パラジウムの貴金族塩を用いることができ、中でも
特に金増感、パラジウム増感および両者の併用が好まし
い。金増感の場合には、例えば、塩化金酸、カリウムク
ロロオーレート、カリウムオーリチオシアネート、硫化
金、金セレナイド等の公知の化合物を用いることができ
る。パラジウム化合物はパラジウム2価塩または4価の
塩を意味する。好ましいパラジウム化合物は、P2Pd
X6またはR2PdX4で表わされる。ここでRは水素原
子、アルカリ金属原子またはアンモニウム基を表わす。
Xはハロゲン原子を表わし塩素、臭素または沃素原子を
表わす。具体的には、例えば、K2PdCl4、(N
H4)2PdCl6、Na2PdCl4、(NH4)2PdC
l4、Li2PdCl4、Na2PdCl6またはK2PdB
r4が好ましい。金化合物およびパラジウム化合物はチ
オシアン酸塩あるいはセレノシアン酸塩と併用すること
が好ましい。本発明の乳剤に金増感を施す場合の金増感
剤の好ましい量は、ハロゲン化銀1モル当り1×10-4
〜1×10-7モルであり、さらに好ましいのは1×10
-5〜5×10-7モルである。同様に、本発明の乳剤にパ
ラジウム増感を施す場合のパラジウム増感剤の好ましい
範囲は1×10-3から5×10-7である。チオシアン化
合物あるいはセレノシアン化合物の好ましい範囲は5×
10-2から1×10-6である。
金、パラジウムの貴金族塩を用いることができ、中でも
特に金増感、パラジウム増感および両者の併用が好まし
い。金増感の場合には、例えば、塩化金酸、カリウムク
ロロオーレート、カリウムオーリチオシアネート、硫化
金、金セレナイド等の公知の化合物を用いることができ
る。パラジウム化合物はパラジウム2価塩または4価の
塩を意味する。好ましいパラジウム化合物は、P2Pd
X6またはR2PdX4で表わされる。ここでRは水素原
子、アルカリ金属原子またはアンモニウム基を表わす。
Xはハロゲン原子を表わし塩素、臭素または沃素原子を
表わす。具体的には、例えば、K2PdCl4、(N
H4)2PdCl6、Na2PdCl4、(NH4)2PdC
l4、Li2PdCl4、Na2PdCl6またはK2PdB
r4が好ましい。金化合物およびパラジウム化合物はチ
オシアン酸塩あるいはセレノシアン酸塩と併用すること
が好ましい。本発明の乳剤に金増感を施す場合の金増感
剤の好ましい量は、ハロゲン化銀1モル当り1×10-4
〜1×10-7モルであり、さらに好ましいのは1×10
-5〜5×10-7モルである。同様に、本発明の乳剤にパ
ラジウム増感を施す場合のパラジウム増感剤の好ましい
範囲は1×10-3から5×10-7である。チオシアン化
合物あるいはセレノシアン化合物の好ましい範囲は5×
10-2から1×10-6である。
【0120】硫黄増感剤としては、ハイポ、チオ尿素系
化合物、ロダニン系化合物および米国特許第3,85
7,711号、同第4,226,018号および同第
4,054,457号に記載されている硫黄含有化合物
を用いることができる。いわゆる化学増感助剤の存在下
に化学増感することもできる。有用な化学増感助剤に
は、アザインデン、アザピリダジン、アザピリミジンの
ごとき、化学増感の過程でかぶりを抑制し、且つ感度を
増大するものとして知られた化合物が用いられる。化学
増感助剤改質剤の例は、米国特許第2,131,038
号、同第3,411,914号、同第3,554,75
7号、特開昭58−126526号および前述ダフィン
著「写真乳剤化学」,138〜143頁に記載されてい
る。
化合物、ロダニン系化合物および米国特許第3,85
7,711号、同第4,226,018号および同第
4,054,457号に記載されている硫黄含有化合物
を用いることができる。いわゆる化学増感助剤の存在下
に化学増感することもできる。有用な化学増感助剤に
は、アザインデン、アザピリダジン、アザピリミジンの
ごとき、化学増感の過程でかぶりを抑制し、且つ感度を
増大するものとして知られた化合物が用いられる。化学
増感助剤改質剤の例は、米国特許第2,131,038
号、同第3,411,914号、同第3,554,75
7号、特開昭58−126526号および前述ダフィン
著「写真乳剤化学」,138〜143頁に記載されてい
る。
【0121】本発明の乳剤に硫黄増感を施す場合の硫黄
増感剤量の好ましい量は、ハロゲン化銀1モル当り1×
10-4〜1×10-7モルであり、さらに好ましいのは1
×10-5〜5×l0-7モルである。
増感剤量の好ましい量は、ハロゲン化銀1モル当り1×
10-4〜1×10-7モルであり、さらに好ましいのは1
×10-5〜5×l0-7モルである。
【0122】本発明のハロゲン化銀乳剤に対して好まし
く実施しうるカルコゲン増感法としてセレン増感があ
る。セレン増感において、公知の不安定セレン化合物を
用い、具体的には、例えば、コロイド状金属セレニウ
ム、セレノ尿素類(例えば.N,N−ジメチルセレノ尿
素、N,N−ジエチルセレノ尿素等)、セレノケトン
類、セレノアミド類のようなセレン化合物を用いること
ができる。セレン増感は硫黄増感あるいは貴金族増感あ
るいはその両方と組み合せて用いた方が好ましい場合が
ある。
く実施しうるカルコゲン増感法としてセレン増感があ
る。セレン増感において、公知の不安定セレン化合物を
用い、具体的には、例えば、コロイド状金属セレニウ
ム、セレノ尿素類(例えば.N,N−ジメチルセレノ尿
素、N,N−ジエチルセレノ尿素等)、セレノケトン
類、セレノアミド類のようなセレン化合物を用いること
ができる。セレン増感は硫黄増感あるいは貴金族増感あ
るいはその両方と組み合せて用いた方が好ましい場合が
ある。
【0123】本発明のハロゲン化銀乳剤には、感光材料
の製造工程、保存中あるいは写真処理中のかぶりを防止
し、あるいは写真性能を安定化させる目的で、種々の化
合物を含有させることができる。すなわち、チアゾール
類、例えば、ベンゾチアゾリウム塩、ニトロイミダゾー
ル類、ニトロベンズイミダゾール類、クロロベンズイミ
ダゾール類、ブロモベンズイミダゾール類、メルカプト
チアゾール類、メルカプトベンゾチアゾール類、メルカ
プトペンズイミダゾール類、メルカプトチアジアゾール
類、アミノトリアゾール類、べンゾトリアゾール類、ニ
トロべンゾトリアゾール類、メルカプトテトラゾール類
(特に1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール);
メルカプトピリミジン類;メルカプトトリアジン類;例
えば、オキサドリンチオンのようなチオケト化合物;ア
ザインデン類、例えぱ、トリアザインデン類、テトラア
ザインデン類(特に、4−ヒドロキシ置換(1,3,3
a,7)チトラアザインデン類)、ペンタアザインデン
類のようなかぶり防止剤または安定剤として知られた多
くの化合物を加えることができる。例えば、米国特許第
3,954,474号、同第3,982,947号、特
公昭52−28660号に記載されたものを用いること
ができる。好ましい化合物の一つに特開昭63−212
932号に記載された化合物がある。かぶり防止剤およ
び安定剤は粒子形成前、粒子形成中、粒子形成後、水洗
工程、水洗後の分散時、化学増感前、化学増感中、化学
増感後、塗布前のいろいろな時期に目的に応じて添加す
ることができる。乳剤調製中に添加して本来のかぶり防
止および安定化効果を発現する以外に、粒子の晶壁を制
御する、粒子サイズを小さくする、粒子の溶解性を減少
させる、化学増感を制御する、色素の配列を制御するな
ど多目的に用いることができる。
の製造工程、保存中あるいは写真処理中のかぶりを防止
し、あるいは写真性能を安定化させる目的で、種々の化
合物を含有させることができる。すなわち、チアゾール
類、例えば、ベンゾチアゾリウム塩、ニトロイミダゾー
ル類、ニトロベンズイミダゾール類、クロロベンズイミ
ダゾール類、ブロモベンズイミダゾール類、メルカプト
チアゾール類、メルカプトベンゾチアゾール類、メルカ
プトペンズイミダゾール類、メルカプトチアジアゾール
類、アミノトリアゾール類、べンゾトリアゾール類、ニ
トロべンゾトリアゾール類、メルカプトテトラゾール類
(特に1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール);
メルカプトピリミジン類;メルカプトトリアジン類;例
えば、オキサドリンチオンのようなチオケト化合物;ア
ザインデン類、例えぱ、トリアザインデン類、テトラア
ザインデン類(特に、4−ヒドロキシ置換(1,3,3
a,7)チトラアザインデン類)、ペンタアザインデン
類のようなかぶり防止剤または安定剤として知られた多
くの化合物を加えることができる。例えば、米国特許第
3,954,474号、同第3,982,947号、特
公昭52−28660号に記載されたものを用いること
ができる。好ましい化合物の一つに特開昭63−212
932号に記載された化合物がある。かぶり防止剤およ
び安定剤は粒子形成前、粒子形成中、粒子形成後、水洗
工程、水洗後の分散時、化学増感前、化学増感中、化学
増感後、塗布前のいろいろな時期に目的に応じて添加す
ることができる。乳剤調製中に添加して本来のかぶり防
止および安定化効果を発現する以外に、粒子の晶壁を制
御する、粒子サイズを小さくする、粒子の溶解性を減少
させる、化学増感を制御する、色素の配列を制御するな
ど多目的に用いることができる。
【0124】本発明のハロゲン化銀乳剤には、分光増感
色素を含有させることができる。また、本発明が関係す
るハロゲン化銀粒子に分光増感色素を吸着させることは
好ましい態様である。
色素を含有させることができる。また、本発明が関係す
るハロゲン化銀粒子に分光増感色素を吸着させることは
好ましい態様である。
【0125】分光増感色素としてはメチン色素類があ
り、シアニン色素、メロシアニン色素、複合シアニン色
素、複合メロシアニン色素、ホロポーラーシアニン色
素、へミシアニン色素、スチリル色素およびへミオキソ
ノール色素が包含される。特に有用な色素は、シアニン
色素、メロシアニン色素、および複合メロシアニン色索
に属する色素である。これらの色素類には、塩基性複素
環核としてシアニン色素類に通常利用される核のいずれ
をも適用できる。すなわち、例えば、ピロリン核、オキ
サゾリン核、チオゾリン核、ピロール核、オキサゾール
核、チアゾール核、セレナゾール核、イミダゾール核、
テトラゾール核、ピリジン核;これらの核に脂環式炭化
水素環が融合した核;およびこれらの核に芳香族炭化水
素環が融含した核、すなわち、例えば、インドレニン
核、べンズインドレニン核、インドール核、ベンズオキ
サドール核、ナフトオキサゾール核、ベンゾチアゾール
核、ナフトチアゾール核、ベンゾセレナゾール核、ベン
ズイミダゾール核、キノリン核が適用できる。これらの
核は炭素原子上に置換されていてもよい。
り、シアニン色素、メロシアニン色素、複合シアニン色
素、複合メロシアニン色素、ホロポーラーシアニン色
素、へミシアニン色素、スチリル色素およびへミオキソ
ノール色素が包含される。特に有用な色素は、シアニン
色素、メロシアニン色素、および複合メロシアニン色索
に属する色素である。これらの色素類には、塩基性複素
環核としてシアニン色素類に通常利用される核のいずれ
をも適用できる。すなわち、例えば、ピロリン核、オキ
サゾリン核、チオゾリン核、ピロール核、オキサゾール
核、チアゾール核、セレナゾール核、イミダゾール核、
テトラゾール核、ピリジン核;これらの核に脂環式炭化
水素環が融合した核;およびこれらの核に芳香族炭化水
素環が融含した核、すなわち、例えば、インドレニン
核、べンズインドレニン核、インドール核、ベンズオキ
サドール核、ナフトオキサゾール核、ベンゾチアゾール
核、ナフトチアゾール核、ベンゾセレナゾール核、ベン
ズイミダゾール核、キノリン核が適用できる。これらの
核は炭素原子上に置換されていてもよい。
【0126】メロシアニン色素または複合メロシアニン
色素には、ケトメチレン構造を有する核として、例え
ば、ピラゾリン−5−オン核、チオヒダントイン核、2
−チオキサソリジン−2,4−ジオン核、チアゾリジン
−2,4−ジオン核、ローダニン核およびチオバルビツ
ール酸核のような5〜6員複素環核を適用することがで
きる。
色素には、ケトメチレン構造を有する核として、例え
ば、ピラゾリン−5−オン核、チオヒダントイン核、2
−チオキサソリジン−2,4−ジオン核、チアゾリジン
−2,4−ジオン核、ローダニン核およびチオバルビツ
ール酸核のような5〜6員複素環核を適用することがで
きる。
【0127】これらの増感色素は単独に用いてもよい
が、それらの組合せを用いてもよく、増感色素の組合せ
は特に、強色増感の目的でしばしば用いられる。その代
表例は米国特許第2,688,545号、同第2,97
7,229号、同第3,397,060号、同第3,5
22,052号、同第3,527,641号、同第3,
617,293号、同第3,628,964号、同第
3,666,480号、同第3,672,898号、同
第3,679,428号、同第3,703,377号、
同第3,769,30l号、同第3,814,609
号、同第3,837,862号、両第4,026,70
7号、英国特許第1,344,281号、同第1,50
7,803号、特公昭43−4936号、同53−12
375号、特開昭52−110618号、同52−10
9925号に記載されている。
が、それらの組合せを用いてもよく、増感色素の組合せ
は特に、強色増感の目的でしばしば用いられる。その代
表例は米国特許第2,688,545号、同第2,97
7,229号、同第3,397,060号、同第3,5
22,052号、同第3,527,641号、同第3,
617,293号、同第3,628,964号、同第
3,666,480号、同第3,672,898号、同
第3,679,428号、同第3,703,377号、
同第3,769,30l号、同第3,814,609
号、同第3,837,862号、両第4,026,70
7号、英国特許第1,344,281号、同第1,50
7,803号、特公昭43−4936号、同53−12
375号、特開昭52−110618号、同52−10
9925号に記載されている。
【0128】増感色素とともに、それ自身分光増感作用
をもたない色素あるいは可視光を実質的に吸収しない物
質であって、かつ強色増感を示す物質を、乳剤中に含ん
でもよい。
をもたない色素あるいは可視光を実質的に吸収しない物
質であって、かつ強色増感を示す物質を、乳剤中に含ん
でもよい。
【0129】本発明のハロゲン化銀乳剤において通常好
ましい分光増感色素の添加時期は、ハロゲン化銀粒子形
成後である。もっとも普通には化学増感の完了後塗布前
までの時期に行なわれるが、米国特許第3,628,9
69号、および同第4,225,666号に記載されて
いるように化学増感剤と同時期に添加し分光増感を化学
増感と同時に行なうことも、特開昭58−113928
号に記載されているように化学増感に先立って行なうこ
とも出来、またハロゲン化銀粒子沈澱生成の完了前に添
加し分光増感を開始することも出来る。さらにまた、米
国特許第4,255,666号に教示されているように
これらの前記化合物を分けて添加すること、即ちこれら
の化合物の一部を化学増感に先立って添加し、残部を化
学増感の後で添加することも可能であり、米国特許第
4,183,756号に開示されている方法を始めとし
てハロゲン化銀粒子形成中のどの時期であってもよい。
ましい分光増感色素の添加時期は、ハロゲン化銀粒子形
成後である。もっとも普通には化学増感の完了後塗布前
までの時期に行なわれるが、米国特許第3,628,9
69号、および同第4,225,666号に記載されて
いるように化学増感剤と同時期に添加し分光増感を化学
増感と同時に行なうことも、特開昭58−113928
号に記載されているように化学増感に先立って行なうこ
とも出来、またハロゲン化銀粒子沈澱生成の完了前に添
加し分光増感を開始することも出来る。さらにまた、米
国特許第4,255,666号に教示されているように
これらの前記化合物を分けて添加すること、即ちこれら
の化合物の一部を化学増感に先立って添加し、残部を化
学増感の後で添加することも可能であり、米国特許第
4,183,756号に開示されている方法を始めとし
てハロゲン化銀粒子形成中のどの時期であってもよい。
【0130】添加量は、ハロゲン化銀1モル当り、4×
10-6〜8×10-3モルの範囲で用いることができる
が、ハロゲン化銀粒子サイズが0.2〜1.2μmの場
合は、約5×10-5〜2×10-3モルがより有効であ
る。
10-6〜8×10-3モルの範囲で用いることができる
が、ハロゲン化銀粒子サイズが0.2〜1.2μmの場
合は、約5×10-5〜2×10-3モルがより有効であ
る。
【0131】本発明が関係するハロゲン化銀写真感光材
料には、本発明のハロゲン化銀乳剤以外に、双晶面を含
まない正常晶でも、日本写真学会編,写真工業の基礎,
銀塩写真編(コロナ社),P.163に解説されている
ような例、例えば双晶面を一つ含む一重双晶、平行な双
晶面を2つ以上含む平行多重双晶、非平行な双晶面を2
つ以上含む非平行多重双晶などから目的に応じて選んで
用いることができる。また形状の異なる粒子を混合させ
る例は米国特許第4,865,964号に開示されてい
るが、必要によりこの方法を選ぶことができる。
料には、本発明のハロゲン化銀乳剤以外に、双晶面を含
まない正常晶でも、日本写真学会編,写真工業の基礎,
銀塩写真編(コロナ社),P.163に解説されている
ような例、例えば双晶面を一つ含む一重双晶、平行な双
晶面を2つ以上含む平行多重双晶、非平行な双晶面を2
つ以上含む非平行多重双晶などから目的に応じて選んで
用いることができる。また形状の異なる粒子を混合させ
る例は米国特許第4,865,964号に開示されてい
るが、必要によりこの方法を選ぶことができる。
【0132】正常晶の場合には(100)面からなる立
方体、(111)面からなる八面体、特公昭55−42
737号、特開昭60−222842号に開示されてい
る(110)面からなる12面体粒子を用いることがで
きる。さらに、Journal of Imaging
Science,30巻,247ページ,1986年
に報告されているような(211)面を代表とする(h
ll)面粒子、(331)面を代表とする(hhl)面
粒子、(210)面を代表とする(hk0)面粒子と
(321)面を代表とする(hkl)面粒子も調製法に
工夫を要するが、目的に応じて選んで用いることができ
る。(100)面と(111)面が一つの粒子に共存す
る14面体粒子、(100)面と(110)面が共存す
る粒子など、2つの面あるいは多数の面が共存する粒子
も目的に応じて選んで用いることができる。
方体、(111)面からなる八面体、特公昭55−42
737号、特開昭60−222842号に開示されてい
る(110)面からなる12面体粒子を用いることがで
きる。さらに、Journal of Imaging
Science,30巻,247ページ,1986年
に報告されているような(211)面を代表とする(h
ll)面粒子、(331)面を代表とする(hhl)面
粒子、(210)面を代表とする(hk0)面粒子と
(321)面を代表とする(hkl)面粒子も調製法に
工夫を要するが、目的に応じて選んで用いることができ
る。(100)面と(111)面が一つの粒子に共存す
る14面体粒子、(100)面と(110)面が共存す
る粒子など、2つの面あるいは多数の面が共存する粒子
も目的に応じて選んで用いることができる。
【0133】本発明に関係するハロゲン化銀粒子には、
欧州特許第96,727B1号、同第64,412B1
号などに開示されているような粒子に丸みをもたらす処
理、あるいは西独特許第2,306,447C2号、特
開昭60−221320号に開示されているような表面
の改質を行うことも可能である。
欧州特許第96,727B1号、同第64,412B1
号などに開示されているような粒子に丸みをもたらす処
理、あるいは西独特許第2,306,447C2号、特
開昭60−221320号に開示されているような表面
の改質を行うことも可能である。
【0134】ハロゲン化銀粒子表面は平坦な構造が一般
的であるが、意図して凹凸を形成することもできる。特
開昭58−106532号、同60−221320号に
記載されている結晶の一部分、例えば頂点あるいは面の
中央に穴をあける方法、あるいは米国特許第4,64
3,966号に記載されているラッフル粒子がその例で
ある。
的であるが、意図して凹凸を形成することもできる。特
開昭58−106532号、同60−221320号に
記載されている結晶の一部分、例えば頂点あるいは面の
中央に穴をあける方法、あるいは米国特許第4,64
3,966号に記載されているラッフル粒子がその例で
ある。
【0135】本発明が関係するハロゲン化銀写真感光材
料には、本発明のハロゲン化銀乳剤以外に、粒子サイズ
分布の広い、いわゆる多分散乳剤でも、サイズ分布の狭
い、いわゆる単分散乳剤でも目的に応じて選んで用いる
ことができる。サイズ分布を表わす尺度として粒子の投
影面積相当直径あるいは体積の球相当直径の変動係数を
用いる場合がある。単分散乳剤を用いる場合、変動係数
が20%以下、より好ましくは15%以下のサイズ分布
の乳剤を用いるのがよい。また、感光材料が目標とする
階調を満足させるために、実質的に同一の感色性を有す
る乳剤層において粒子サイズの異なる2種以上の単分散
ハロゲン化銀乳剤を同一層に混合または別層に重層塗布
することができる。さらに2種類以上の多分散ハロゲン
化銀乳剤あるいは単分散乳剤と多分散乳剤との組合わせ
を混合あるいは重層して使用することもできる。
料には、本発明のハロゲン化銀乳剤以外に、粒子サイズ
分布の広い、いわゆる多分散乳剤でも、サイズ分布の狭
い、いわゆる単分散乳剤でも目的に応じて選んで用いる
ことができる。サイズ分布を表わす尺度として粒子の投
影面積相当直径あるいは体積の球相当直径の変動係数を
用いる場合がある。単分散乳剤を用いる場合、変動係数
が20%以下、より好ましくは15%以下のサイズ分布
の乳剤を用いるのがよい。また、感光材料が目標とする
階調を満足させるために、実質的に同一の感色性を有す
る乳剤層において粒子サイズの異なる2種以上の単分散
ハロゲン化銀乳剤を同一層に混合または別層に重層塗布
することができる。さらに2種類以上の多分散ハロゲン
化銀乳剤あるいは単分散乳剤と多分散乳剤との組合わせ
を混合あるいは重層して使用することもできる。
【0136】本発明のハロゲン化銀乳剤を感光材料とし
て使用する際には、前記の種々の添加剤が用いられる
が、それ以外にも目的に応じて種々の添加剤を用いるこ
とができる。これらの添加剤は、より詳しくはリサーチ
・ディスクロージャーItem17643(1978年
12月)、同Item 18716(1979年11
月)および同Item 308119(1989年12
月)に記載されている。
て使用する際には、前記の種々の添加剤が用いられる
が、それ以外にも目的に応じて種々の添加剤を用いるこ
とができる。これらの添加剤は、より詳しくはリサーチ
・ディスクロージャーItem17643(1978年
12月)、同Item 18716(1979年11
月)および同Item 308119(1989年12
月)に記載されている。
【0137】本発明のハロゲン化銀乳剤は、種々の写真
感光材料に使用することができる。重要な1つの態様と
して、本発明のハロゲン化銀乳剤は、少なくとも2層の
ハロゲン化銀乳剤層を有する多層写真感光材料に使用す
ることが適している。例えばカラーネガフィルム、カラ
ーリバーサルフィルムのような多層写真感光材料である
場合、本発明が関係するハロゲン化銀乳剤は高感度層
側、低感度層側どちらか一方に用いても良く、両者に用
いても良い。
感光材料に使用することができる。重要な1つの態様と
して、本発明のハロゲン化銀乳剤は、少なくとも2層の
ハロゲン化銀乳剤層を有する多層写真感光材料に使用す
ることが適している。例えばカラーネガフィルム、カラ
ーリバーサルフィルムのような多層写真感光材料である
場合、本発明が関係するハロゲン化銀乳剤は高感度層
側、低感度層側どちらか一方に用いても良く、両者に用
いても良い。
【0138】本発明のハロゲン化銀写真乳剤を用いてカ
ラー感光材料を構成する際には、ハロゲン化銀乳剤は、
物理熟成、化学熟成及び分光増感を行ったものを使用す
る。このような工程で使用される添加剤は、RD176
43,23頁III項〜24頁VI−M項、RD1871
6,648〜649頁及びRD308119,996頁
III−A項〜1000頁VI−M項に記載されている。
ラー感光材料を構成する際には、ハロゲン化銀乳剤は、
物理熟成、化学熟成及び分光増感を行ったものを使用す
る。このような工程で使用される添加剤は、RD176
43,23頁III項〜24頁VI−M項、RD1871
6,648〜649頁及びRD308119,996頁
III−A項〜1000頁VI−M項に記載されている。
【0139】本発明に使用できる公知の写真用添加剤
も、同じくRD17643,25頁VIII−A項〜27頁
XIII項、RD18716,650〜651頁、RD30
8119,1003頁VIII−A項〜1012頁XXI−E
項に記載のものを用いることができる。
も、同じくRD17643,25頁VIII−A項〜27頁
XIII項、RD18716,650〜651頁、RD30
8119,1003頁VIII−A項〜1012頁XXI−E
項に記載のものを用いることができる。
【0140】カラー感光材料には種々のカプラーを使用
することができ、その具体例は、RD17643,25
頁VII−C〜G項、RD308119,1001頁VII−
C〜G項に記載されている。
することができ、その具体例は、RD17643,25
頁VII−C〜G項、RD308119,1001頁VII−
C〜G項に記載されている。
【0141】本発明に使用する添加剤は、RD3081
19,1007頁XIV項に記載されている分散法などに
より添加することができる。
19,1007頁XIV項に記載されている分散法などに
より添加することができる。
【0142】本発明においては、前述RD17643,
28頁XVII項、RD18716,647〜8頁及びRD
308119,1009頁XVII項に記載される支持体を
使用することができる。
28頁XVII項、RD18716,647〜8頁及びRD
308119,1009頁XVII項に記載される支持体を
使用することができる。
【0143】感光材料には、前述RD308119,1
002頁VII−K項に記載されるフィルター層や中間層
等の補助層を設けることができる。
002頁VII−K項に記載されるフィルター層や中間層
等の補助層を設けることができる。
【0144】感光材料は、前述RD308119,VII
−K項に記載の順層、逆層、ユニット構成等の様々な層
構成を採ることができる。
−K項に記載の順層、逆層、ユニット構成等の様々な層
構成を採ることができる。
【0145】本発明のハロゲン化銀写真乳剤は、一般用
又は映画用のカラーネガフィルム、スライド用又はテレ
ビ用のカラー反転フィルム、カラーペーパー、カラーポ
ジフィルム、カラー反転ペーパーに代表される種々のカ
ラー感光材料に好ましく適用することができる。
又は映画用のカラーネガフィルム、スライド用又はテレ
ビ用のカラー反転フィルム、カラーペーパー、カラーポ
ジフィルム、カラー反転ペーパーに代表される種々のカ
ラー感光材料に好ましく適用することができる。
【0146】本発明に係る感光材料は、前述のRD17
643,28〜29頁XIX項、RD18716,651
頁及びRD308119,1010〜1011頁XIX項
に記載される通常の方法によって現像処理することがで
きる。
643,28〜29頁XIX項、RD18716,651
頁及びRD308119,1010〜1011頁XIX項
に記載される通常の方法によって現像処理することがで
きる。
【0147】
【実施例】以下、本発明を実施例を挙げて具体的に説明
するが、本発明はこれらの実施態様に限定されるもので
はない。
するが、本発明はこれらの実施態様に限定されるもので
はない。
【0148】実施例1 乳剤1−1の調製(比較例) 特開平2−44335号に記載される混合器と同様の構
造を有する混合装置で核生成工程を実施した。得られた
ハロゲン化銀核乳剤を、特開昭62−160128号公
報記載の混合攪拌装置を有する反応容器に連続的に導入
し、反応容器内で熟成工程及び粒子成長工程を実施して
ハロゲン化銀乳剤を調製した。以下にその調製方法を示
す。
造を有する混合装置で核生成工程を実施した。得られた
ハロゲン化銀核乳剤を、特開昭62−160128号公
報記載の混合攪拌装置を有する反応容器に連続的に導入
し、反応容器内で熟成工程及び粒子成長工程を実施して
ハロゲン化銀乳剤を調製した。以下にその調製方法を示
す。
【0149】[核生成工程]内部に攪拌装置を有する混
合装置に、30℃に保たれた下記の銀塩水溶液S−10
1とハロゲン化物水溶液X−101、及びゼラチン水溶
液G−101を等しい流量で3分間で添加し核生成を行
った。
合装置に、30℃に保たれた下記の銀塩水溶液S−10
1とハロゲン化物水溶液X−101、及びゼラチン水溶
液G−101を等しい流量で3分間で添加し核生成を行
った。
【0150】 (S−101) 硝酸銀 7.8g H2O 691.5ml (X−101) 臭化カリウム 11.1g H2O 689.3ml (G−101) アルカリ処理不活性ゼラチン(平均分子量10万、 メチオニン含有量約55μモル/g) 12.5g 濃硫酸(10倍希釈) 12.0ml H2O 672.1ml [熟成工程]上記核生成工程で混合装置から連続的に排出
される核乳剤を全て反応容器に導入した後、回転数40
0回転/分で攪拌しながら40℃に保温されたG−10
2を加えて30分間で60℃に昇温した。続いてアンモ
ニア水溶液を加えてpHを9.3に調整してさらに6分
間保持した後、1Nの硝酸水溶液を用いてpHを5.8
に調整した。昇温開始から熟成工程終了までの間、溶液
の銀電位(飽和銀−塩化銀電極を比較電極として銀イオ
ン選択電極で測定)を1Nの臭化カリウム溶液を用いて
6mVに制御した。
される核乳剤を全て反応容器に導入した後、回転数40
0回転/分で攪拌しながら40℃に保温されたG−10
2を加えて30分間で60℃に昇温した。続いてアンモ
ニア水溶液を加えてpHを9.3に調整してさらに6分
間保持した後、1Nの硝酸水溶液を用いてpHを5.8
に調整した。昇温開始から熟成工程終了までの間、溶液
の銀電位(飽和銀−塩化銀電極を比較電極として銀イオ
ン選択電極で測定)を1Nの臭化カリウム溶液を用いて
6mVに制御した。
【0151】 (G−102) アルカリ処理不活性ゼラチン(平均分子量10万) 353.3g 臭化カリウム 25.2g [化合物A]※1の10重量%メタノール溶液 11.8ml H2O 8272.0ml ※1; [化合物A]; HO(CH2CH2O)m[CH(CH3)CH2O]20(CH2 CH2O)nH (m+n=10) [粒子成長工程−1]熟成工程終了後、続いてダブルジ
ェット法を用いてS−102とX−102を流量を加速
しながら(終了時と開始時の添加流量の比が約1.4
倍)10分間で添加した。添加終了後にG−102を加
え、攪拌回転数を550回転/分に調整した後、引き続
いてS−103とX−103を流量を加速しながら(終
了時と開始時の添加流量の比が約1.9倍)16分間で
添加した。この間溶液の銀電位を1Nの臭化カリウム溶
液を用いて6mVに制御した。
ェット法を用いてS−102とX−102を流量を加速
しながら(終了時と開始時の添加流量の比が約1.4
倍)10分間で添加した。添加終了後にG−102を加
え、攪拌回転数を550回転/分に調整した後、引き続
いてS−103とX−103を流量を加速しながら(終
了時と開始時の添加流量の比が約1.9倍)16分間で
添加した。この間溶液の銀電位を1Nの臭化カリウム溶
液を用いて6mVに制御した。
【0152】 (S−102) 硝酸銀 215.6g H2O 965.5ml (X−102) 臭化カリウム 151.0g H2O 960.6ml (G−103) アルカリ処理不活性ゼラチン(平均分子量10万) 27.1g 前記[化合物A]の10重量%メタノール溶液 0.83ml H2O 248.5ml (S−103) 硝酸銀 544.0g H2O 789.9ml (X−103) 臭化カリウム 373.5g 沃化カリウム 10.6g H2O 776.0ml [粒子成長工程−2]上記添加終了後に、下記D−10
1溶液及びD−102溶液を添加し、水酸化カリウム水
溶液でpHを9.3に調整してその状態で5分間保持し
た。続いて、硝酸水溶液でpHを5.0に調整した後、
S−104とX−104を流量を加速しながら(終了時
と開始時の添加流量の比が約1.2倍)26分間で添加
した。S−104とX−104の添加の間、溶液の銀電
位は6mVに制御した。その後、3.5Nの臭化カリウ
ム水溶液で溶液の銀電位を−40mVまで下げ、引き続
き0.34モル相当の臭化銀微粒子ハロゲン化銀乳剤
(平均粒径0.05μm)を加えて20分間熟成を施し
た。
1溶液及びD−102溶液を添加し、水酸化カリウム水
溶液でpHを9.3に調整してその状態で5分間保持し
た。続いて、硝酸水溶液でpHを5.0に調整した後、
S−104とX−104を流量を加速しながら(終了時
と開始時の添加流量の比が約1.2倍)26分間で添加
した。S−104とX−104の添加の間、溶液の銀電
位は6mVに制御した。その後、3.5Nの臭化カリウ
ム水溶液で溶液の銀電位を−40mVまで下げ、引き続
き0.34モル相当の臭化銀微粒子ハロゲン化銀乳剤
(平均粒径0.05μm)を加えて20分間熟成を施し
た。
【0153】 (D−101) H2O 552.4ml (D−102) H2O 552.4ml (S−104) 硝酸銀 380.4g H2O 552.4ml (X−104) 臭化カリウム 239.9g 沃化カリウム 37.2g H2O 540.9ml 上記成長終了後に常法に従い脱塩・水洗処理を施し、ゼ
ラチンを加えて良く分散し、40℃にてpHを5.8、
pAgを8.1に調整した。かくして得られた乳剤を1
−1とする。
ラチンを加えて良く分散し、40℃にてpHを5.8、
pAgを8.1に調整した。かくして得られた乳剤を1
−1とする。
【0154】乳剤1−2の調製(比較例) 乳剤1−1と同様に核生成工程を実施した。核生成工程
で混合装置から連続的に排出される核乳剤を全て、特開
昭62−160128号公報記載の混合攪拌装置と図2
と同様の溶液濃縮手段を有する反応容器に導入した後、
核熟成工程〜粒子成長工程−1を乳剤1−1と同様に実
施した。
で混合装置から連続的に排出される核乳剤を全て、特開
昭62−160128号公報記載の混合攪拌装置と図2
と同様の溶液濃縮手段を有する反応容器に導入した後、
核熟成工程〜粒子成長工程−1を乳剤1−1と同様に実
施した。
【0155】続いて粒子成長工程−2を乳剤1−1と同
様に実施した。但し、S−104とX−104を添加し
ている間、溶液濃縮手段を用いて添加液の流量に等しい
速度で反応容器内の溶液から水溶液を除去し、ハロゲン
化銀粒子の平均粒子間距離が一定となるように制御し
た。かくして乳剤1−2を得た。
様に実施した。但し、S−104とX−104を添加し
ている間、溶液濃縮手段を用いて添加液の流量に等しい
速度で反応容器内の溶液から水溶液を除去し、ハロゲン
化銀粒子の平均粒子間距離が一定となるように制御し
た。かくして乳剤1−2を得た。
【0156】乳剤1−3の調製(発明例) 本発明の製造設備及び製造方法の効果を検証するため
に、図1と同様の構造を有する連続法核生成設備で核生
成工程を実施し、図2と同様の機能を有する反応容器で
熟成工程以降を実施した。以下にその調製方法を示す。
に、図1と同様の構造を有する連続法核生成設備で核生
成工程を実施し、図2と同様の機能を有する反応容器で
熟成工程以降を実施した。以下にその調製方法を示す。
【0157】[核生成工程]図1のような連続法核生成
設備に、30℃に保たれた下記の銀塩水溶液S−201
とハロゲン化物水溶液X−201を等しい流量で4分間
で添加し核生成を行った。銀塩水溶液とハロゲン化物水
溶液の静的混合装置への送液条件は、Re数6900、
線速度5.5m/secであった。
設備に、30℃に保たれた下記の銀塩水溶液S−201
とハロゲン化物水溶液X−201を等しい流量で4分間
で添加し核生成を行った。銀塩水溶液とハロゲン化物水
溶液の静的混合装置への送液条件は、Re数6900、
線速度5.5m/secであった。
【0158】 (S−201) 硝酸銀 7.8g 濃硫酸(10倍希釈) 12.0ml H2O 1026.2ml (X−201) アルカリ処理不活性ゼラチン (平均分子量10万、 メチオニン含有量約55μモル/g) 12.5g 臭化カリウム 11.1g H2O 1026.7ml 核生成工程で連続法核生成設備から連続的に排出される
核乳剤を全て、特開昭62−160128号公報記載の
混合攪拌装置と図2と同様の溶液濃縮手段を有する反応
容器に導入した後、核熟成工程以降は乳剤1−1と同様
に実施し、乳剤1−3を得た。
核乳剤を全て、特開昭62−160128号公報記載の
混合攪拌装置と図2と同様の溶液濃縮手段を有する反応
容器に導入した後、核熟成工程以降は乳剤1−1と同様
に実施し、乳剤1−3を得た。
【0159】乳剤1−4の調製(発明例) 本発明の製造設備を用いて粒子成長工程を実施する際
に、ハロゲン化銀粒子の平均粒子間距離をコントロール
する効果について検証する。
に、ハロゲン化銀粒子の平均粒子間距離をコントロール
する効果について検証する。
【0160】乳剤1−3と同様に核生成工程を実施し
た。核生成工程で混合装置から連続的に排出される核乳
剤を全て、特開昭62−160128号公報記載の混合
攪拌装置と図2と同様の溶液濃縮手段を有する反応容器
に導入した後、核熟成工程〜粒子成長工程−2を乳剤1
−2と同様に実施した。かくして乳剤1−4を得た。
た。核生成工程で混合装置から連続的に排出される核乳
剤を全て、特開昭62−160128号公報記載の混合
攪拌装置と図2と同様の溶液濃縮手段を有する反応容器
に導入した後、核熟成工程〜粒子成長工程−2を乳剤1
−2と同様に実施した。かくして乳剤1−4を得た。
【0161】乳剤1−5の調製(発明例) 本発明の製造設備を用いて粒子成長工程を実施する際
に、ハロゲン化銀粒子の平均粒子間距離をコントロール
する効果について検証する。
に、ハロゲン化銀粒子の平均粒子間距離をコントロール
する効果について検証する。
【0162】乳剤1−3と同様に核生成工程を実施し
た。核生成工程で混合装置から連続的に排出される核乳
剤を全て、特開昭62−160128号公報記載の混合
攪拌装置と図2と同様の溶液濃縮手段を有する反応容器
に導入した後、核熟成工程〜粒子成長工程−1を乳剤1
−1と同様に実施した。
た。核生成工程で混合装置から連続的に排出される核乳
剤を全て、特開昭62−160128号公報記載の混合
攪拌装置と図2と同様の溶液濃縮手段を有する反応容器
に導入した後、核熟成工程〜粒子成長工程−1を乳剤1
−1と同様に実施した。
【0163】続いて粒子成長工程−2を乳剤1−1と同
様に実施した。但し、S−104とX−104を添加し
ている間、溶液濃縮手段を用いて反応容器内の溶液から
水溶液を除去することによってハロゲン化銀粒子の平均
粒子間距離を徐々に減少せしめて、添加終了時の平均粒
子間距離が熟成工程終了時の値となるように制御した。
その後、60℃の温水を加えて平均粒子間距離をS−1
04とX−104を添加開始時の値に戻し、3.5Nの
臭化カリウム水溶液で溶液の銀電位を−40mVまで下
げ、引き続き0.34モル相当の臭化銀微粒子ハロゲン
化銀乳剤(平均粒径0.05μm)を加えて20分間熟
成を施した。かくして乳剤1−5を得た。
様に実施した。但し、S−104とX−104を添加し
ている間、溶液濃縮手段を用いて反応容器内の溶液から
水溶液を除去することによってハロゲン化銀粒子の平均
粒子間距離を徐々に減少せしめて、添加終了時の平均粒
子間距離が熟成工程終了時の値となるように制御した。
その後、60℃の温水を加えて平均粒子間距離をS−1
04とX−104を添加開始時の値に戻し、3.5Nの
臭化カリウム水溶液で溶液の銀電位を−40mVまで下
げ、引き続き0.34モル相当の臭化銀微粒子ハロゲン
化銀乳剤(平均粒径0.05μm)を加えて20分間熟
成を施した。かくして乳剤1−5を得た。
【0164】乳剤1−6の調製(発明例) 本発明の製造設備を用いて核生成工程を実施する際の、
銀塩水溶液とハロゲン化物水溶液のRe数及び線速度を
高める効果について検証する。
銀塩水溶液とハロゲン化物水溶液のRe数及び線速度を
高める効果について検証する。
【0165】乳剤1−5と同様に核生成工程を実施し
た。但し、銀塩水溶液S−201とハロゲン化物水溶液
X−201を等しい流量で2分間で添加し核生成を行っ
た。銀塩水溶液とハロゲン化物水溶液の静的混合装置へ
の送液条件は、Re数13700、線速度11.0m/
secであった。熟成工程以降を乳剤1−2と同様に実
施し、乳剤1−6を得た。
た。但し、銀塩水溶液S−201とハロゲン化物水溶液
X−201を等しい流量で2分間で添加し核生成を行っ
た。銀塩水溶液とハロゲン化物水溶液の静的混合装置へ
の送液条件は、Re数13700、線速度11.0m/
secであった。熟成工程以降を乳剤1−2と同様に実
施し、乳剤1−6を得た。
【0166】乳剤1−7の調製(発明例) 核形成工程で低分子量ゼラチンを使用する効果について
検証する。
検証する。
【0167】乳剤1−6と同様に核生成工程を実施し
た。但し、ハロゲン化物水溶液X−201の代わりに、
酵素分解処理で低分子量化したゼラチンを使用した下記
溶液X−701を使用した。
た。但し、ハロゲン化物水溶液X−201の代わりに、
酵素分解処理で低分子量化したゼラチンを使用した下記
溶液X−701を使用した。
【0168】 (X−701) アルカリ処理不活性ゼラチン(平均分子量4万、 メチオニン含有量約55μモル/g) 81.9g 臭化カリウム 132.3g H2O 6827.0ml 熟成工程以降を乳剤1−2と同様に実施し、乳剤1−7
を得た。
を得た。
【0169】乳剤1−8の調製(発明例) 核形成工程でメチオニン含有量が少ないゼラチンを使用
する効果について検証する。
する効果について検証する。
【0170】乳剤1−6と同様に核生成工程を実施し
た。但し、ハロゲン化物水溶液X−201の代わりに、
過酸化水素で酸化処理してメチオニン含有量および平均
分子量を低減したゼラチンを使用した下記溶液X−80
1を使用した。
た。但し、ハロゲン化物水溶液X−201の代わりに、
過酸化水素で酸化処理してメチオニン含有量および平均
分子量を低減したゼラチンを使用した下記溶液X−80
1を使用した。
【0171】 (X−801) アルカリ処理不活性ゼラチン(平均分子量4万、 メチオニン含有量<1μモル/g) 81.9g 臭化カリウム 132.3g H2O 6827.0ml 熟成工程以降を乳剤1−2と同様に実施し、乳剤1−8
を得た。
を得た。
【0172】各乳剤の均一性の指標として、粒子間にお
けるハロゲン化銀粒子表面の沃化銀含有率の変動係数
G、及び個々の粒子表面における沃化銀含有率の変動係
数の平均値KをTOF−SIMSで、レプリカ法で粒径
の変動係数を測定した。その結果を表1に示す。なお、
TOF−SIMSを用いた測定は、以下のように行っ
た。
けるハロゲン化銀粒子表面の沃化銀含有率の変動係数
G、及び個々の粒子表面における沃化銀含有率の変動係
数の平均値KをTOF−SIMSで、レプリカ法で粒径
の変動係数を測定した。その結果を表1に示す。なお、
TOF−SIMSを用いた測定は、以下のように行っ
た。
【0173】乳剤1−1〜乳剤1−8の被覆層ハライド
組成を次の手順で求めた。
組成を次の手順で求めた。
【0174】〈試料前処理〉セーフライト下で、以下の
手順に従い測定用試料を作製した。
手順に従い測定用試料を作製した。
【0175】40℃に保ったアルカリプロテアーゼ0.
05%水溶液10mlに対して暖めた乳剤を1ml加
え、攪拌しながら40℃に20分間保持しゼラチンを分
解した。次に40℃の蒸留水を加え50mlに仕上げた
液を3000rpmにて回転する基板上に100μl滴
下させ乾燥させた。基板としてはSbドープされた抵抗
率が0.08オーム・cmである低抵抗CZシリコン
(100)単結晶ウェハーを硝酸、アセトン、エタノー
ル、蒸留水に順に超音波線上をおこない乾燥させた後、
減圧した大気雰囲気にてグロー放電処理をしたものを使
用した。
05%水溶液10mlに対して暖めた乳剤を1ml加
え、攪拌しながら40℃に20分間保持しゼラチンを分
解した。次に40℃の蒸留水を加え50mlに仕上げた
液を3000rpmにて回転する基板上に100μl滴
下させ乾燥させた。基板としてはSbドープされた抵抗
率が0.08オーム・cmである低抵抗CZシリコン
(100)単結晶ウェハーを硝酸、アセトン、エタノー
ル、蒸留水に順に超音波線上をおこない乾燥させた後、
減圧した大気雰囲気にてグロー放電処理をしたものを使
用した。
【0176】試料は全く同一の手順で2点作製し、一方
は次項のTOF−SIMSに使用し、他方は日立製S5
000H型走査電子顕微鏡を用いて二次電子像を撮影し
写真に記録するために使用した。写真からハロゲン化銀
粒子が凝集又は密集せず基板上に一様に分散している点
を確認した。
は次項のTOF−SIMSに使用し、他方は日立製S5
000H型走査電子顕微鏡を用いて二次電子像を撮影し
写真に記録するために使用した。写真からハロゲン化銀
粒子が凝集又は密集せず基板上に一様に分散している点
を確認した。
【0177】〈測定〉TOF−SIMS装置としてはP
HI社製TFS−2000型を用い、一次イオン種とし
てGa+を加速電圧25kVにてDCモード時のビーム
電流を0.2〜1.2nAの範囲で調整し、何れの測定
対象に対しても1〜3nmの分析深さが得られるように
した。
HI社製TFS−2000型を用い、一次イオン種とし
てGa+を加速電圧25kVにてDCモード時のビーム
電流を0.2〜1.2nAの範囲で調整し、何れの測定
対象に対しても1〜3nmの分析深さが得られるように
した。
【0178】二次イオンとしては79Br-、81Br-、35
Cl-、37Cl-、127I-を測定し、パルス化イオンガン
周波数は23kHz、パルス巾は20nsecにそれぞ
れ設定した。ビーム走査領域は40μm×40μmと
し、走査領域から放出される二次イオン個数を放出位置
に対応させてメモリー上に256×256のデータ配列
として7分間継続して記録した。測定が終了したらビー
ム走査領域が重複しない位置まで試料をずらし、同様に
して、他の粒子と凝集又は密着せず基板上に配置された
粒子の少なくとも200個以上の測定が終了するまで繰
り返し、得られたデータ配列はそれぞれ磁気記録媒体に
記録した。また、混合された巨大粒子の中央部分がビー
ム走査領域になるように試料をずらし、上記と同様の条
件でビーム照射を行った。
Cl-、37Cl-、127I-を測定し、パルス化イオンガン
周波数は23kHz、パルス巾は20nsecにそれぞ
れ設定した。ビーム走査領域は40μm×40μmと
し、走査領域から放出される二次イオン個数を放出位置
に対応させてメモリー上に256×256のデータ配列
として7分間継続して記録した。測定が終了したらビー
ム走査領域が重複しない位置まで試料をずらし、同様に
して、他の粒子と凝集又は密着せず基板上に配置された
粒子の少なくとも200個以上の測定が終了するまで繰
り返し、得られたデータ配列はそれぞれ磁気記録媒体に
記録した。また、混合された巨大粒子の中央部分がビー
ム走査領域になるように試料をずらし、上記と同様の条
件でビーム照射を行った。
【0179】上記一連の測定を終了した試料は前記走査
電子顕微鏡を用いて、TOF−SIMS測定のためにイ
オンビームが照射された箇所における二次電子像を撮影
し写真に記録した。TOF−SIMS測定前の写真との
比較では、粒子形状の変形やプリントアウト銀生成の程
度に差は認められなかった。
電子顕微鏡を用いて、TOF−SIMS測定のためにイ
オンビームが照射された箇所における二次電子像を撮影
し写真に記録した。TOF−SIMS測定前の写真との
比較では、粒子形状の変形やプリントアウト銀生成の程
度に差は認められなかった。
【0180】〈データ処理〉乳剤1−1〜乳剤1−8の
測定で得られた79Br-、81Br-、127I-なる二次イオ
ン個数を表す3種の配列、A(79Br-)、A(81B
r-)、A(127I-)はB(Br)=A(79Br-)+A
(81Br-)、B(I)=A(127I-)のそれぞれ一価
の二次イオン強度の総和Br-、I-の強度を表す配列に
変換し、 C(AgI%)=100×B(I)/(B(I)+B
(Br)) によって粒子表面のヨウ化銀含有率の2次元分布を表す
配列C(AgI%)を得た。
測定で得られた79Br-、81Br-、127I-なる二次イオ
ン個数を表す3種の配列、A(79Br-)、A(81B
r-)、A(127I-)はB(Br)=A(79Br-)+A
(81Br-)、B(I)=A(127I-)のそれぞれ一価
の二次イオン強度の総和Br-、I-の強度を表す配列に
変換し、 C(AgI%)=100×B(I)/(B(I)+B
(Br)) によって粒子表面のヨウ化銀含有率の2次元分布を表す
配列C(AgI%)を得た。
【0181】次にB(Br)における配列要素にしきい
値=80を定め、配列要素のうち80に満たないものを
選び、それと対応するC(AgI%)の要素を0とする
操作を行いC′(AgI%)を得た。C′(AgI%)
はしきい値により補正された粒子表面のヨウ化銀含有率
の2次元分布を表す配列であり、このなかで0以外の値
を持ち隣接して一群を形成する要素をひとつにまとめて
平均値m及び標準偏差を求めCV値kを計算した。同様
にして少なくとも50個のハロゲン化銀粒子についてm
及びkの値をそれぞれ求め、全てのmの平均及び標準偏
差から変動係数Gを、また、全てのkの平均値Kを求め
た。
値=80を定め、配列要素のうち80に満たないものを
選び、それと対応するC(AgI%)の要素を0とする
操作を行いC′(AgI%)を得た。C′(AgI%)
はしきい値により補正された粒子表面のヨウ化銀含有率
の2次元分布を表す配列であり、このなかで0以外の値
を持ち隣接して一群を形成する要素をひとつにまとめて
平均値m及び標準偏差を求めCV値kを計算した。同様
にして少なくとも50個のハロゲン化銀粒子についてm
及びkの値をそれぞれ求め、全てのmの平均及び標準偏
差から変動係数Gを、また、全てのkの平均値Kを求め
た。
【0182】
【表1】
【0183】表1から明らかなように、従来技術として
知られる内部に攪拌装置を有する混合機で核生成工程を
行った乳剤1−1及び乳剤1−2と比較し、本発明の製
造設備を使用して静的混合装置で核生成工程を行った乳
剤1−3及び乳剤1−4では、表面沃化銀含有率の変動
係数と粒径の変動係数が顕著に改良され、ハロゲン化銀
粒子の均質性が向上していることが判る。
知られる内部に攪拌装置を有する混合機で核生成工程を
行った乳剤1−1及び乳剤1−2と比較し、本発明の製
造設備を使用して静的混合装置で核生成工程を行った乳
剤1−3及び乳剤1−4では、表面沃化銀含有率の変動
係数と粒径の変動係数が顕著に改良され、ハロゲン化銀
粒子の均質性が向上していることが判る。
【0184】乳剤1−3〜乳剤1−5を比較すると、本
発明の製造設備を使用して粒子成長工程においてハロゲ
ン化銀の粒子間距離を一定に保つ、或いは減少させるこ
とによって、ハロゲン化銀粒子の均質性はさらに改良さ
れることが判る。また、この効果は、内部に攪拌装置を
有する混合機で核生成工程を行った乳剤1−1と乳剤1
−2の間で認められる改良効果より大きい。
発明の製造設備を使用して粒子成長工程においてハロゲ
ン化銀の粒子間距離を一定に保つ、或いは減少させるこ
とによって、ハロゲン化銀粒子の均質性はさらに改良さ
れることが判る。また、この効果は、内部に攪拌装置を
有する混合機で核生成工程を行った乳剤1−1と乳剤1
−2の間で認められる改良効果より大きい。
【0185】乳剤1−5〜乳剤1−8を比較すると、静
的混合装置で核生成工程を実施する際の条件として、銀
塩水溶液とハロゲン化物水溶液のRe数及び線速度を高
めること、分散媒として低分子量ゼラチン或いはメチオ
ニン含有量の少ないゼラチンを使用することが、ハロゲ
ン化銀粒子の均質性を向上させるための有効な方法であ
ることが判る。
的混合装置で核生成工程を実施する際の条件として、銀
塩水溶液とハロゲン化物水溶液のRe数及び線速度を高
めること、分散媒として低分子量ゼラチン或いはメチオ
ニン含有量の少ないゼラチンを使用することが、ハロゲ
ン化銀粒子の均質性を向上させるための有効な方法であ
ることが判る。
【0186】以上の結果から、本発明のハロゲン化銀乳
剤の製造設備及び製造方法によって、本発明の目的とす
るハロゲン化銀粒子の均質性の向上が達成できた。
剤の製造設備及び製造方法によって、本発明の目的とす
るハロゲン化銀粒子の均質性の向上が達成できた。
【0187】実施例2 実施例1で調製したハロゲン化銀乳剤1−1〜1−8の
写真性能を評価する。
写真性能を評価する。
【0188】[カラー感光材料試料の作製]前記各乳剤
1−1〜乳剤1−8を52℃に保持しながら、下記増感
色素SD−6、SD−7、SD−8を加えた。20分間
熟成した後、チオ硫酸ナトリウム、トリフェニルフォス
フィンセレニド、塩化金酸、チオシアン酸カリウムを添
加した。各乳剤ごとに最適な感度−カブリが得られるよ
うに増感色素や増感剤の添加量や熟成時間を調整して、
1−フェニル−5−メルカプトテトラゾールと4−ヒド
ロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−テトラアザイ
ンデンを加えて安定化した。
1−1〜乳剤1−8を52℃に保持しながら、下記増感
色素SD−6、SD−7、SD−8を加えた。20分間
熟成した後、チオ硫酸ナトリウム、トリフェニルフォス
フィンセレニド、塩化金酸、チオシアン酸カリウムを添
加した。各乳剤ごとに最適な感度−カブリが得られるよ
うに増感色素や増感剤の添加量や熟成時間を調整して、
1−フェニル−5−メルカプトテトラゾールと4−ヒド
ロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−テトラアザイ
ンデンを加えて安定化した。
【0189】下引き層を施したトリアセチルセルロース
フィルム支持体上に下記に示すような組成の各層を順次
支持体側から形成して多層カラー写真感光材料試料10
1を作製した。この際、増感処理を施した乳剤1−1を
多層感光材料試料の第10層(高感度緑感性層)に使用
した。
フィルム支持体上に下記に示すような組成の各層を順次
支持体側から形成して多層カラー写真感光材料試料10
1を作製した。この際、増感処理を施した乳剤1−1を
多層感光材料試料の第10層(高感度緑感性層)に使用
した。
【0190】添加量は1m2当たりのグラム数で表す。
但し、ハロゲン化銀とコロイド銀は銀の量に換算し、増
感色素(SDで示す)は銀1モル当たりのモル数で示し
た。
但し、ハロゲン化銀とコロイド銀は銀の量に換算し、増
感色素(SDで示す)は銀1モル当たりのモル数で示し
た。
【0191】 第1層(ハレーション防止層) 黒色コロイド銀 0.16 UV−1 0.3 CM−1 0.123 CC−1 0.044 OIL−1 0.167 ゼラチン 1.33 第2層(中間層) AS−1 0.160 OIL−1 0.20 ゼラチン 0.69 第3層(低感度赤感色性層) 沃臭化銀a 0.20 沃臭化銀b 0.29 SD−1 2.37×10-5 SD−2 1.2×10−4 SD−3 2.4×10−4 SD−4 2.4×10-6 C−1 0.32 CC−1 0.038 OIL−2 0.28 AS−2 0.002 ゼラチン 0.73 第4層(中感度赤感色性層) 沃臭化銀c 0.10 沃臭化銀d 0.86 SD−1 4.5×10-5 SD−2 2.3×10-4 SD−3 4.5×10-4 C−2 0.52 CC−1 0.06 DI−1 0.047 OIL−2 0.46 AS−2 0.004 ゼラチン 1.30 第5層(高感度赤感色性層) 沃臭化銀c 0.13 沃臭化銀d 1.18 SD−1 3.0×10-5 SD−2 1.5×10-4 SD−3 3.0×10-4 C−2 0.047 C−3 0.09 CC−1 0.036 DI−1 0.024 OIL−2 0.27 AS−2 0.006 ゼラチン 1.28 第6層(中間層) OIL−1 0.29 AS−1 0.23 ゼラチン 1.00 第7層(低感度緑感色性層) 沃臭化銀a 0.19 沃臭化銀b 0.062 SD−4 3.6×10-4 SD−5 3.6×10-4 M−1 0.18 CM−1 0.033 OIL−1 0.22 AS−2 0.002 AS−3 0.05 ゼラチン 0.61 第8層(中間層) OIL−1 0.26 AS−1 0.054 ゼラチン 0.80 第9層(中感度緑感色性層) 沃臭化銀e 0.54 沃臭化銀f 0.54 SD−6 3.7×10-4 SD−7 7.4×10-5 SD−8 5.0×10-5 M−1 0.17 M−2 0.33 CM−1 0.024 CM−2 0.029 DI−2 0.024 DI−3 0.005 OIL−1 0.73 AS−3 0.035 AS−2 0.003 ゼラチン 1.80 第10層(高感度緑感色性層) 乳剤1−1 1.19 SD−6 4.0×10-4 SD−7 8.0×10-5 SD−8 5.0×10-5 M−1 0.065 CM−2 0.026 CM−1 0.022 DI−3 0.003 DI−2 0.003 OIL−1 0.19 OIL−2 0.43 AS−3 0.017 AS−2 0.014 ゼラチン 1.23 第11層(イエローフィルター層) 黄色コロイド銀 0.05 OIL−1 0.18 AS−1 0.16 ゼラチン 1.00 第12層(低感度青感色性層) 沃臭化銀b 0.22 沃臭化銀a 0.08 沃臭化銀h 0.09 SD−9 6.5×10-4 SD−10 2.5×10-4 Y−1 0.77 DI−4 0.017 OIL−1 0.31 AS−2 0.002 ゼラチン 1.29 第13層(高感度青感色性層) 沃臭化銀h 0.41 沃臭化銀i 0.61 SD−9 4.4×10-4 SD−10 1.5×10-4 Y−1 0.23 OIL−1 0.10 AS−2 0.004 ゼラチン 1.20 第14層(第1保護層) 沃臭化銀j 0.30 UV−1 0.055 UV−2 0.110 OIL−2 0.30 ゼラチン 1.32 第15層(第2保護層) PM−1 0.15 PM−2 0.04 WAX−1 0.02 D−1 0.001 ゼラチン 0.55 上記沃臭化銀の特徴を下記に表示する(平均粒径とは同
体積の立方体の一辺長)。
体積の立方体の一辺長)。
【0192】 乳剤No. 平均粒径(μm) 平均AgI量(mol%) 直径/厚み比 沃臭化銀a 0.30 2.0 1.0 b 0.40 5.0 1.4 c 0.60 5.0 3.1 d 0.74 5.0 5.0 e 0.60 5.0 4.1 f 0.65 5.0 6.5 h 0.65 8.0 1.4 i 1.00 8.0 2.0 j 0.05 2.0 1.0 上記各乳剤には増感色素を添加、熟成した後、トリフォ
スフィンセレナイド、チオ硫酸ナトリウム、塩化金酸、
チオシアン酸カリウムを添加し、常法に従い、かぶり、
感度関係が最適になるように化学増感を施してある。
スフィンセレナイド、チオ硫酸ナトリウム、塩化金酸、
チオシアン酸カリウムを添加し、常法に従い、かぶり、
感度関係が最適になるように化学増感を施してある。
【0193】尚、上記の組成物の他に、塗布助剤SU−
1、SU−2、SU−3、分散助剤SU−4、粘度調整
剤V−1、安定剤ST−1、ST−2、カブリ防止剤A
F−1、重量平均分子量:10,000及び重量平均分
子量:1,100,000の2種のポリビニルピロリド
ン(AF−2)、抑制剤AF−3、AF−4、AF−
5、硬膜剤H−1、H−2及び防腐剤Ase−1を添加
した。
1、SU−2、SU−3、分散助剤SU−4、粘度調整
剤V−1、安定剤ST−1、ST−2、カブリ防止剤A
F−1、重量平均分子量:10,000及び重量平均分
子量:1,100,000の2種のポリビニルピロリド
ン(AF−2)、抑制剤AF−3、AF−4、AF−
5、硬膜剤H−1、H−2及び防腐剤Ase−1を添加
した。
【0194】上記試料に用いた化合物の構造を以下に示
す。
す。
【0195】
【化1】
【0196】
【化2】
【0197】
【化3】
【0198】
【化4】
【0199】
【化5】
【0200】
【化6】
【0201】
【化7】
【0202】
【化8】
【0203】
【化9】
【0204】以上で感光材料の試料101を作製した。
【0205】次に、増感処理を施した前記乳剤1−2〜
乳剤1−8を乳剤1−1の代わりに各々使用した他は試
料101と同様にして、多層カラー写真感光材料試料1
02〜試料108を作製した。
乳剤1−8を乳剤1−1の代わりに各々使用した他は試
料101と同様にして、多層カラー写真感光材料試料1
02〜試料108を作製した。
【0206】〈センシトメトリー評価〉試料101〜1
08に、白色光を用いて1/200秒、3.2CMSで
ステップウェッジ露光した後、下記基準カラー現像処理
で処理して特性曲線を求めた。相対感度は、カブリ濃度
+0.10の濃度を与える露光量の逆数を、試料101
を100とする相対値で表す。
08に、白色光を用いて1/200秒、3.2CMSで
ステップウェッジ露光した後、下記基準カラー現像処理
で処理して特性曲線を求めた。相対感度は、カブリ濃度
+0.10の濃度を与える露光量の逆数を、試料101
を100とする相対値で表す。
【0207】 《基準カラー現像処理》 処理工程 処理時間 処理温度 補充量* 発色現像 3分15秒 38± 0.3℃ 780cc 漂 白 45秒 38± 2.0℃ 150cc 定 着 1分30秒 38± 2.0℃ 830cc 安 定 60秒 38± 5.0℃ 830cc 乾 燥 1分 55± 5.0℃ − *補充量は感光材料1m2当たりの値である。
【0208】発色現像液、漂白液、定着液、安定液及び
その補充液は、以下のものを使用した。
その補充液は、以下のものを使用した。
【0209】 〈発色現像液〉 水 800cc 炭酸カリウム 30g 炭酸水素ナトリウム 2.5g 亜硫酸カリウム 3.0g 臭化ナトリウム 1.3g 沃化カリウム 1.2mg ヒドロキシルアミン硫酸塩 2.5g 塩化ナトリウム 0.6g 4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N− (β−ヒドロキシルエチル)アニリン硫酸塩 4.5g ジエチレントリアミン五酢酸 3.0g 水酸化カリウム 1.2g 水を加えて1リットルとし、水酸化カリウムまたは20
%硫酸を用いてpH10.06に調整する。
%硫酸を用いてpH10.06に調整する。
【0210】 〈発色現像補充液〉 水 800cc 炭酸カリウム 35g 炭酸水素ナトリウム 3g 亜硫酸カリウム 5g 臭化ナトリウム 0.4g ヒドロキシルアミン硫酸塩 3.1g 4−アミノ−メチル−N−エチル−N− (β−ヒドロキシルエチル)アニリン硫酸塩 6.3g 水酸化カリウム 2g ジエチレントリアミン五酢酸 3.0g 水を加えて1リットルとし、水酸化カリウムまたは20
%を用いてpH10.18に調整する。
%を用いてpH10.18に調整する。
【0211】 〈漂白液〉 水 700cc 1,3−ジアミノプロパン四酢酸鉄(III)アンモニウム 125g エチレンジアミン四酢酸 2g 硝酸ナトリウム 40g 臭化アンモニウム 150g 氷酢酸 40g 水を加えて1リットルとし、アンモニア水または氷酢酸
を用いてpH4.4に調整する。
を用いてpH4.4に調整する。
【0212】 〈漂白補充液〉 水 700cc 1,3−ジアミノプロパン四酢酸鉄(III)アンモニウム 175g エチレンジアミン四酢酸 2g 硝酸ナトリウム 50g 臭化アンモニウム 200g 氷酢酸 56g アンモニア水または氷酢酸を用いてpH4.4に調整後
水を加えて1リットルとする。
水を加えて1リットルとする。
【0213】 〈定着液〉 水 800cc チオシアン酸アンモニウム 120g チオ硫酸アンモニウム 150g 亜硫酸ナトリウム 15g エチレンジアミン四酢酸 2g アンモニア水または氷酢酸を用いてpH6.2に調整後
水を加えて1リットルとする。
水を加えて1リットルとする。
【0214】 〈定着補充液〉 水 800cc チオシアン酸アンモニウム 150g チオ硫酸アンモニウム 180g 亜硫酸ナトリウム 20g エチレンジアミン四酢酸 2g アンモニア水または氷酢酸を用いてpH6.5に調整後
水を加えて1リットルとする。
水を加えて1リットルとする。
【0215】 〈安定液及び安定補充液〉 水 900cc パラオクチルフェニルポリオキシエチレンエーテル (n=10) 2.0g ジメチロール尿素 0.5g ヘキサメチレンテトラミン 0.2g 1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン 0.1g シロキサン(UCC製L−77) 0.1g アンモニア水 0.5cc 水を加えて1リットルとした後、アンモニア水または5
0%硫酸を用いてpH8.5に調整する。
0%硫酸を用いてpH8.5に調整する。
【0216】得られたカラー多層感光材料試料の感度、
カブリ、RMS値を緑色光を用いて測定した。測定方法
及び条件を以下に示す。
カブリ、RMS値を緑色光を用いて測定した。測定方法
及び条件を以下に示す。
【0217】相対感度は、各試料において、最小濃度
(Dmin)+0.1の濃度を与える露光量の逆数を求
め、試料101の感度を100とする相対値で示した。
相対感度の値が大きいほど感度が高く好ましいことを意
味する。相対カブリは、各試料において、未露光部の濃
度(=Dmin)を測定し、試料101のDmin値を
100とする相対値で示した。相対カブリの値が小さい
ほどカブリが低く好ましいことを意味する。
(Dmin)+0.1の濃度を与える露光量の逆数を求
め、試料101の感度を100とする相対値で示した。
相対感度の値が大きいほど感度が高く好ましいことを意
味する。相対カブリは、各試料において、未露光部の濃
度(=Dmin)を測定し、試料101のDmin値を
100とする相対値で示した。相対カブリの値が小さい
ほどカブリが低く好ましいことを意味する。
【0218】相対RMS値は、RMSの測定位置は、最
小濃度(Dmin)+0.1の濃度点である。RMS値
は、各試料の測定位置をイーストマンコダック社製のラ
ッテンフィルター(W−99)を装着したマイクロデン
シトメーター(スリット幅10μm、スリット長180
μm)で走査し、濃度測定サンプリング数1000以上
の濃度値の標準偏差として求めた。各試料においてRM
S値を求め、試料101のRMS値を100とする相対
値で示した。相対RMSの値が小さいほど粒状性に優れ
好ましいことを意味する。
小濃度(Dmin)+0.1の濃度点である。RMS値
は、各試料の測定位置をイーストマンコダック社製のラ
ッテンフィルター(W−99)を装着したマイクロデン
シトメーター(スリット幅10μm、スリット長180
μm)で走査し、濃度測定サンプリング数1000以上
の濃度値の標準偏差として求めた。各試料においてRM
S値を求め、試料101のRMS値を100とする相対
値で示した。相対RMSの値が小さいほど粒状性に優れ
好ましいことを意味する。
【0219】各試料について得られた結果を表2に示
す。
す。
【0220】
【表2】
【0221】表2から明らかなように、均質性が向上し
た本発明のハロゲン化銀乳剤および本発明のハロゲン化
銀乳剤を含有したハロゲン化銀感光材料は、感度−カブ
リの関係が改善され、また粒状性にも優れることがわか
る。
た本発明のハロゲン化銀乳剤および本発明のハロゲン化
銀乳剤を含有したハロゲン化銀感光材料は、感度−カブ
リの関係が改善され、また粒状性にも優れることがわか
る。
【0222】以上のように本発明の目的とするハロゲン
化銀の均質性の向上は、本発明のハロゲン化銀乳剤の製
造設備および製造方法によって達成可能であり、また、
均質性の向上したハロゲン化銀乳剤及びそれを含むハロ
ゲン化銀写真感光材料によって写真性能の改良も達成さ
れる。
化銀の均質性の向上は、本発明のハロゲン化銀乳剤の製
造設備および製造方法によって達成可能であり、また、
均質性の向上したハロゲン化銀乳剤及びそれを含むハロ
ゲン化銀写真感光材料によって写真性能の改良も達成さ
れる。
【0223】
【発明の効果】本発明により、均質なハロゲン化銀核生
成〜成長を可能にする製造方法、及びそれを可能にする
製造設備に関する技術を提供し、さらには従来技術以上
に均質性が高められ写真性能が改良されたハロゲン化銀
乳剤及び写真感光材料を提供することができた。
成〜成長を可能にする製造方法、及びそれを可能にする
製造設備に関する技術を提供し、さらには従来技術以上
に均質性が高められ写真性能が改良されたハロゲン化銀
乳剤及び写真感光材料を提供することができた。
【図1】本発明の静的混合によりハロゲン化銀粒子の核
生成工程の実施が可能な設備である製造設備(A)の一
例を示す概略図である。
生成工程の実施が可能な設備である製造設備(A)の一
例を示す概略図である。
【図2】本発明のハロゲン化銀乳剤の調製が可能な(す
なわち、核生成工程は本発明の製造設備(A)で実施
し、熟成工程以降或いは粒子成長工程からを実施するこ
とが可能な)設備である製造設備(B)の一例を示す概
略図である。
なわち、核生成工程は本発明の製造設備(A)で実施
し、熟成工程以降或いは粒子成長工程からを実施するこ
とが可能な)設備である製造設備(B)の一例を示す概
略図である。
1 銀塩水溶液導入ライン 2 ハロゲン化物水溶液導入ライン 3 溶液排出ライン 4 静的混合装置 5 送液手段 101 反応容器 102 攪拌機構 103 分散媒体 104 銀添加ライン 105 ハライド添加ライン 106 分散媒体添加ライン 107 添加ライン 108 液取り出しライン 109 液戻しライン 110 透過液排出ライン 111 透過液戻りライン 112 限外濾過ユニット 113 循環ポンプ 114 流量計 115,116,117 圧力計 118 圧力調整用バルブ 119 流量調節用バルブ 120 銀添加バルブ 121 ハライド添加バルブ 122 液抜き取りバルブ 123,124,125 バルブ 126 限外濾過透過液 127 透過液受け容器 128 秤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03C 1/047 G03C 1/047 (72)発明者 長澤 忠広 東京都日野市さくら町1番地コニカ株式会 社内 Fターム(参考) 2H023 BA01 BA02 BA03 BA04 BA05 BA07 DB06
Claims (16)
- 【請求項1】 少なくとも、銀塩水溶液導入手段、ハロ
ゲン化物水溶液導入手段を備えた静的混合装置と、少な
くとも、攪拌機、銀塩水溶液とハロゲン化物水溶液を含
む複数の溶液導入手段、反応容器内の溶液濃縮手段を備
えた反応容器を含むハロゲン化銀乳剤の製造設備。 - 【請求項2】 前記静的混合装置が、複数の供給管と1
つの排出管が結合し、かつ全ての管の中心軸が同一の点
で集結した分岐管型静的混合装置であることを特徴とす
る請求項1に記載のハロゲン化銀乳剤の製造設備。 - 【請求項3】 反応容器内のハロゲン化銀乳剤に含まれ
るハロゲン化銀粒子の平均粒子間距離を、任意に増大さ
せ、任意に減少させる、粒子間距離コントロール手段を
有することを特徴とする請求項1または2に記載のハロ
ゲン化銀乳剤の製造設備。 - 【請求項4】 請求項1〜3に記載のハロゲン化銀乳剤
製造設備を用いてハロゲン化銀乳剤を製造する方法であ
って、前記静的混合装置においてハロゲン化銀の核生成
工程を行い、前記反応容器においてハロゲン化銀の粒子
成長工程を行うことを特徴とするハロゲン化銀乳剤の製
造方法。 - 【請求項5】 静的混合装置における核生成工程を、少
なくとも銀塩水溶液とハロゲン化物水溶液をレイノルズ
数3,000以上、かつ線速度4.0m/sec以上の
条件で送液し混合して行うことを特徴とする請求項4に
記載のハロゲン化銀乳剤の製造方法。 - 【請求項6】 核生成工程を分散媒の存在下に行い、か
つ該分散媒が平均分子量が1万〜7万のゼラチンである
ことを特徴とする請求項4または5に記載のハロゲン化
銀乳剤の製造方法。 - 【請求項7】 核生成工程を分散媒の存在下に行い、か
つ該分散媒の単位重量(グラム)当たりのメチオニン含
有量が50μモル以下であることを特徴とする請求項4
〜6のいずれか1項に記載のハロゲン化銀乳剤の製造方
法。 - 【請求項8】 ハロゲン化銀粒子成長工程において、反
応容器内のハロゲン化銀乳剤に含まれるハロゲン化銀粒
子の平均粒子間距離を任意にコントロールすることを特
徴とする請求項4〜7のいずれか1項に記載のハロゲン
化銀乳剤の製造方法。 - 【請求項9】 ハロゲン化銀粒子成長工程におけるハロ
ゲン化銀粒子の平均粒子間距離を、前記溶液導入手段や
前記溶液濃縮手段を用いて予め定めた関係に従ってコン
トロールすることを特徴とする請求項8に記載のハロゲ
ン化銀乳剤の製造方法。 - 【請求項10】 ハロゲン化銀粒子成長工程で消費され
る全銀量の50%以降の成長工程において、少なくとも
1回、ハロゲン化銀粒子の平均粒子間距離を一定に保つ
ことを特徴とする請求項8〜9のいずれか1項に記載の
ハロゲン化銀乳剤の製造方法。 - 【請求項11】 ハロゲン化銀粒子成長工程で消費され
る全銀量の50%以降の成長工程において、少なくとも
1回、ハロゲン化銀粒子の平均粒子間距離を減少せしめ
ることを特徴とする請求項8〜9のいずれか1項に記載
のハロゲン化銀乳剤の製造方法。 - 【請求項12】 ハロゲン化銀粒子と分散媒を含むハロ
ゲン化銀乳剤であって、該ハロゲン化銀乳剤に含まれる
ハロゲン化銀粒子間における表面の沃化銀含有率の変動
係数が30%以下であることを特徴とするハロゲン化銀
乳剤。 - 【請求項13】 ハロゲン化銀粒子と分散媒を含むハロ
ゲン化銀乳剤であって、該ハロゲン化銀乳剤に含まれる
個々のハロゲン化銀粒子表面における沃化銀含有率の変
動係数の平均値が45%以下であることを特徴とするハ
ロゲン化銀乳剤。 - 【請求項14】 該ハロゲン化銀乳剤に含まれるハロゲ
ン化銀粒子の全投影面積の50%以上が、アスペクト比
3以上の平板状ハロゲン化銀粒子であることを特徴とす
る請求項12または13に記載のハロゲン化銀乳剤。 - 【請求項15】 該ハロゲン化銀乳剤に含まれるハロゲ
ン化銀粒子の粒径の変動係数が20%以下であることを
特徴とする請求項12〜14に記載のハロゲン化銀乳
剤。 - 【請求項16】 請求項12〜15に記載のハロゲン化
銀乳剤を、支持体上の少なくとも一層のハロゲン化銀乳
剤層に含有することを特徴とするハロゲン化銀写真感光
材料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10285263A JP2000112049A (ja) | 1998-10-07 | 1998-10-07 | ハロゲン化銀乳剤の製造設備、ハロゲン化銀乳剤の製造方法、ハロゲン化銀乳剤及びハロゲン化銀写真感光材料 |
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