JP2000111768A - 光ファイバールースチューブ用樹脂組成物および光ファイバールースチューブ - Google Patents

光ファイバールースチューブ用樹脂組成物および光ファイバールースチューブ

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JP2000111768A
JP2000111768A JP10281068A JP28106898A JP2000111768A JP 2000111768 A JP2000111768 A JP 2000111768A JP 10281068 A JP10281068 A JP 10281068A JP 28106898 A JP28106898 A JP 28106898A JP 2000111768 A JP2000111768 A JP 2000111768A
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Shingo Ono
真護 大野
Kiyoshi Sugie
潔 杉江
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Teijin Ltd
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Teijin Ltd
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  • Optical Fibers, Optical Fiber Cores, And Optical Fiber Bundles (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐加水分解性に優れ、ダイスの汚れやメヤニ
による不良品の発生の少ない、光ファイバールースチュ
ーブ用ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物を提供す
る。 【解決手段】 ブチレンテレフタレートオリゴマーが
0.30wt%以下、150℃で60分間熱処理したと
きに発生する揮発ガスの量が10ppm以下、末端カル
ボキシル基濃度が30eq/ton以下、オルソクロロ
フェノール中25℃で測定した溶液粘度から算出した固
有粘度[η]が1.0〜1.2であるポリブチレンテレ
フタレート(A)よりなる光ファイバールースチューブ
用樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐加水分解性に優
れ、押出成形性に優れかつメヤニや揮発ガスによる不良
の発生が少なく、高歩留まりで製造できる光ファイバー
ルースチューブ用樹脂組成物およびそれを押出成形して
得られる光ファイバールースチューブに関する。
【0002】
【従来の技術】光ファイバールースチューブは、チュー
ブ内にルースに光ファイバーを収容し、その空隙をジェ
リー状の混和物で充填された構造を有するものであり、
これを数本束ねて光ファイバーケーブルとなる。従来、
光ファイバールースチューブには機械強度、耐薬品性が
優れるという点等からポリブチレンテレフタレート樹脂
が広く使用されている。
【0003】この光ファイバールースチューブ用途に使
用されるポリブチレンテレフタレート樹脂として、耐熱
性や加水分解の問題を克服するための技術として、特開
平8−227030号公報には、固有粘度が1.0以上
であり、末端のカルボキシル基濃度が45eq/ton
以下であるポリブチレンテレフタレート樹脂100重量
部に対し、リン系化合物0.01〜1.0重量部、ヒン
ダードフェノール化合物又はチオエーテル化合物0.0
1〜2.0重量部を添加してなる樹脂組成物が開示され
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】光ファイバールースチ
ューブは、通常1本の製品あたり1Km程度の長さを有
しており、安定して均一の品質で製造出来ることが特に
求められる。
【0005】しかしながら、従来のポリブチレンテレフ
タレート樹脂を押出成形して光ファイバールースチュー
ブを製造する際には、樹脂中の揮発成分による不純物が
ダイスにメヤニと呼ぶ異物となって付着し、チューブの
内面や外面を汚染し、光ファイバールースチューブの特
性を低下させ、製造における歩留まりを低下させる一因
となる。
【0006】本発明の課題は、耐加水分解性に優れ、メ
ヤニなどが発生しにくく、光ファイバールースチューブ
の製造の歩留まりの高い光ファイバールースチューブ用
樹脂組成物を得ることにある。
【0007】本発明の課題はさらに、使用環境上充分な
耐加水分解性、具体的にはプレッシャークッカー試験
(試験条件:121℃×100%RH×80時間)によ
る耐湿性の促進劣化試験において固有粘度の保持率が5
0%以上の耐加水分解性、を備え、メヤニなどが発生し
にくく、光ファイバールースチューブの製造の歩留まり
の高い光ファイバールースチューブ用樹脂組成物を得る
ことにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】即ち本発明は、ブチレン
テレフタレートオリゴマーが0.30wt%以下、15
0℃で60分間熱処理したときに発生する揮発ガスの量
が10ppm以下、末端カルボキシル基濃度が30eq
/ton以下、オルソクロロフェノール中25℃で測定
した溶液粘度から算出した固有粘度[η]が1.0〜
1.2であるポリブチレンテレフタレート(A)よりな
る光ファイバールースチューブ用樹脂組成物である。
【0009】本発明はまた、上記の樹脂組成物を押出し
成形してなる光ファイバールースチューブであって、ブ
チレンテレフタレートオリゴマーが0.30wt%以
下、末端カルボキシル基濃度が30eq/ton以下、
オルソクロロフェノール中25℃で測定した溶液粘度か
ら算出した固有粘度[η]が1.0〜1.2である光フ
ァイバールースチューブである。
【0010】本発明は、好ましい実施態様として、ブチ
レンテレフタレートオリゴマーが0.30wt%以下、
150℃で60分間熱処理したときに発生する揮発ガス
の量が10ppm以下、末端カルボキシル基濃度が30
eq/ton以下、オルソクロロフェノール中25℃で
測定した溶液粘度から算出した固有粘度[η]が1.0
〜1.2であるポリブチレンテレフタレート(A)10
0重量部、ヒンダードフェノール化合物(B)0.01
〜1.0重量部ならびにリン系化合物および/またはチ
オエーテル化合物(C)0.01〜1.0重量部よりな
る光ファイバールースチューブ用樹脂組成物を包含す
る。
【0011】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
おいて、ポリブチレンテレフタレート(A)はテレフタ
ル酸を主たる酸成分とし、1,4−ブタンジオールを主
たるグリコール成分としてなるポリエステルである。
【0012】ここで、「主たる」とは、全ジカルボン酸
成分又は全グリコール成分に対して80モル%以上を言
い、好ましくは90モル%以上である。
【0013】ポリブチレンテレフタレートには、共重合
成分を共重合することができる。共重合成分が共重合さ
れる場合、共重合成分部の割合は、全ジカルボン酸成分
または全グリコール成分に対して20モル%、好ましく
は10モル%以下である。
【0014】共重合可能な酸成分としてはテレフタル酸
以外の芳香族ジカルボン酸、例えばイソフタル酸、ナフ
タレンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェ
ニルエーテルジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカル
ボン酸、ジフェニルケトンジカルボン酸、ジフェニルス
ルホンジカルボン酸等;脂肪族ジカルボン酸、例えばコ
ハク酸、アジピン酸、セバシン酸等;脂環族ジカルボン
酸、例えばシクロヘキサンジカルポン酸、テトラリンジ
カルボン酸、デカリンジカルボン酸等が例示される。
【0015】ブタンジオール以外の共重合可能なグリコ
ール成分としてはエチレングリコール、ヘキサメチレン
グリコール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサン
ジメタノール、トリシクロデカンジメチロール、キシリ
レングリコール、ビスフェノールA、ビスフェノール
B、ビスヒドロキシエトキシビスフェノールA等が例示
される。
【0016】また、ポリエステルが実質的に成形性能を
失わない範囲で三価以上の官能化合物、例えばグリセリ
ン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、
トリメリット酸、トリシン酸、ピロメリット酸等を共重
合してもよい。
【0017】本発明において、ブチレンテレフタレート
オリゴマーとは重合時あるいは溶融状態においてポリブ
チレンテレフタレートが熱分解反応を起こした結果生じ
るものであり、2量体から5量体のブチレンテレフタレー
トのことである。
【0018】ポリブチレンテレフタレート(A)中のブ
チレンテレフタレートオリゴマーの量は0.30wt%
以下、好ましくは0.20wt%以下である。オリゴマ
ー量が0.30wt%よりも多いと、加水分解しやすく
なり、光ファイバールースチューブとしたときに耐加水
分解性が不足する。また、押出成形時にダイスが汚れや
すくなりチューブの内面や外面を損ねる。また、押出成
形性の観点からも、0.30wt%以下であることが必
要である。
【0019】ポリブチレンテレフタレート(A)を15
0℃で60分間熱処理したときの揮発ガスの量は、10
ppm以下であることが必要であり、5ppm以下であ
ることが好ましい。10ppm以上になると揮発ガスに
よりダイスを汚してチューブの内面や外面を損ねる。
【0020】ポリブチレンテレフタレート(A)の末端
カルボキシル基濃度は、30eq/ton以下、好まし
くは20eq/ton以下、さらに好ましくは10eq
/ton以下である。末端カルボキシル基濃度が30e
q/tonを超えると、得られる光ファイバールースチ
ューブが加水分解し易くなり、高温高湿条件下で使用さ
れる場合の機械強度の保持率が低く、わずかな外力によ
り容易にクラックや割れを生じやすく、光ファイバーを
保護する機能が損なわれる。
【0021】ポリブチレンテレフタレート(A)の固有
粘度は、1.0〜1.2、好ましくは1.1〜1.2で
ある。固有粘度が1.0未満ではチューブを押出成形す
る際の成形性が劣り十分な賦形性を有さない。また、外
力がかかった場合にクラックや割れを生じやすく光ファ
イバーを保護する機能が損なわれる場合がある。固有粘
度が1.2を超えると光ファイバールースチューブの押
出成形性が劣る。
【0022】本発明の光ファイバールースチューブ用樹
脂組成物には、ポリブチレンテレフタレート(A)10
0重量部に対してヒンダードフェノール化合物(B)
0.01〜1.0重量部を配合することが好ましい。こ
の成分を配合することで、耐熱性および溶融安定性をさ
らに良好にすることができる。添加量が1.0重量部を
超えると経済性の観点から好ましくなく、0.01%以
下では効果が得られにくく好ましくない。
【0023】ヒンダードフェノール化合物(B)として
は、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、2,
2’−メチレン−ビス−(4−メチル−6−ジ−t−ブ
チルフェノール)、4,4’−チオビス(3−メチル−
t−ブチルフェノール)、1,1,3−トリス(2−メ
チル−4−ヒドロキシ−5−tブチルフェニル)ブタ
ン、ペンタエリスリチル−テトラキス[3−(3,5−
ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネ
ート、n−オクタデシル−3−(3’,5’−ジ−t−
ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネートが
例示され、好ましくは、n−オクタデシル−3−
(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェ
ニル)プロピオネートとペンタエリスリチル−3−
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロピオネートである。ヒンダードフェノール化合物
(B)は1種類または2種類以上を同時に用いることがで
きる。
【0024】本発明の光ファイバールースチューブ用樹
脂組成物には、ポリブチレンテレフタレート(A)10
0重量部に対してリン系化合物および/またはチオエー
テル化合物(C)0.01〜1.0重量部を配合するこ
とが好ましい。この成分を配合することで、耐熱性をさ
らに良好にすることができる。添加量が1.0重量部を
超えると経済性の観点から好ましくなく、0.01%以
下では効果が得られにくく好ましくない。
【0025】リン系化合物(C)としては、フォスファ
イト系有機化合物、フォスフォナイト系有機化合物、リ
ン酸エステル、亜リン酸エステル、リン酸の金属塩およ
び亜リン酸の金属塩が好ましい。リン系化合物(C)は
1種類または2種類以上を同時に用いることができる。
【0026】チオエーテル化合物(C)は、好ましくは
ジ−トリデシル−チオ−ジプロピオネート、テトラキス
[メチレン−3−(ドデシルチオ)プロピオネート]、
ビス[2−メチル−4−{3−n−アルキル(C12ま
たはC14)チオプロピオニルオキシ]−5−t−ブチ
ルフェニル]スルフィドである。チオエーテル化合物
(C)は1種類または2種類以上を同時に用いることがで
きる。
【0027】上記ポリエステルには更に、一般に繊維や
フィルム、樹脂等で用いられる顔料、例えば酸化チタ
ン、カーボンブラック等、有機系着色剤、例えばフタロ
シアニンブルー、アゾ系イエロー、キナクリドン等、紫
外線吸収剤、例えば各種のベンゾフェノン系化合物、ト
リアゾール化合物、サリシレート化合物等、その他易滑
剤、離型剤、結晶核剤、結晶化促進剤、難燃剤、難燃助
剤等々が添加されてもよい。
【0028】本発明の光ファイバールースチューブ用樹
脂組成物は、あらかじめ上記各成分をタンブラー、V型
ブレンダー、ナウターミキサー、バンバリーミキサー、
混練ロール、押出機などの混合機により混合して使用し
てもよく、重合反応時に添加しても良い。
【0029】ポリブチレンテレフタレート中のブチレン
テレフタレートオリゴマーを低減する方法としては、温
水中にペレットを浸す処理をする方法を例示することが
できる。
【0030】上記の樹脂組成物を押出成形してなる本発
明の光ファイバールースチューブを構成する樹脂組成物
中のブチレンテレフタレートオリゴマーの量は、0.3
0wt%以下、好ましくは0.20wt%以下である。
オリゴマー量が0.30wt%を超えると光ファイバー
ルースチューブが加水分解し易くなる。
【0031】本発明における光ファイバールースチュー
ブを構成するポリブチレンテレフタレートの末端カルボ
キシル基濃度は30eq/ton以下である。30eq
/tonを超えると光ファイバールースチューブが加水
分解し易くなる。
【0032】本発明における光ファイバールースチュー
ブを構成するポリブチレンテレフタレートの固有粘度は
1.0〜1.2である。1.0未満であるとチューブに
外力がかかった場合にクラックや割れを生じ易くなる。
1.2を超えると成形が困難になる。
【0033】光ファイバールースチューブを得る方法と
しては、リングダイを用いて押出・延伸してチューブと
する方法が好ましい。かかる押出の条件としては、樹脂
温度が245℃〜260℃が好ましい。これより低い温
度であると溶融粘度が高く、押出成形が困難であり、こ
れより高い温度になるとポリブチレンテレフタレートの
劣化が促進されてオリゴマー量が増え、ダイスに汚れが
付着しやすくなるため好ましくない。
【0034】また、添加剤を高濃度で混合したポリブチ
レンテレフタレート樹脂組成物と添加剤の添加されてい
ないポリブチレンテレフタレート樹脂組成物とブレンド
し、所定の添加濃度となるようにして押出成形する方法
をとると添加剤の分散性、ブチレンテレフタレートオリ
ゴマー発生の抑制といった観点から好ましい。また押出
機の供給口に計量した各成分を直接供給したり、更には
2ヶ所以上の供給口を有する押出機の各供給口に別々に
計量した成分を供給して押出成形する方法も、ブチレン
テレフタレートオリゴマーの発生の抑制といった観点か
ら好ましい加工方法である。
【0035】
【実施例】本発明の実施例を以下に詳述する。
【0036】[オリゴマー量]ブチレンテレフタレート
オリゴマーの量は、試料5mgをクロロホルム(0.4
ml)/ヘキサフルオロプロパノール(0.4ml)混
合溶液に溶解させ、ゲルパーミッションクロマトグラフ
ィーを用いて測定することにより行った。
【0037】ゲルパーミッションクロマトグラフィーの
装置は、Waters社製のWaters 486を用
い、カラムは東ソー社製のTSK−GELG2000H
8を用いた。
【0038】分析条件は以下の通りである。 1)溶媒:クロロホルム 2)流量:1.2ml/min 3)測定時間:40min 4)注入量20μl 5)吸光度:254nm
【0039】[揮発ガス発生量]揮発ガス発生量の評価
は、試料(ペレットを凍結粉砕したもの)3gを150
℃で60分間熱処理したときの揮発ガスの発生量をガス
クロマトグラフィーを用いて測定することにより行っ
た。
【0040】ガスクロマトグラフィーにはヘッドスペー
スガスクロマトグラフィー((株)島津製作所製HS−
GC:GC−9A HSS−2AとCR−4A)を用い
た。
【0041】分析条件は以下の通りである。 1)カラム :シリコン 0V−1701, Id 0.25mm×50mm, df 0.3μm 2)キャリアガス :He 1.5Kg/cm2G 3)スプリット比 :80 4)セプタムパージ流量 :1.5ml/min 5)カラム INI. Temp :50℃ 6)カラム INI. Time :2min 7)カラム P.RATE :10℃/min 8)カラム FINE. Temp:250℃ 9)カラム FINE. Time:10min
【0042】[固有粘度]ポリマーの固有粘度[η]は
オルソクロロフェノール中25℃で測定した溶液粘度か
ら算出した値である。
【0043】[末端カルボキシル基濃度]末端カルボキ
シル(COOH)基濃度は、エイ・コニックス(A.C
onix)の方法(Makromol.Chem,2
6,226(1958))によって測定したポリマー1
6g当たりの当量数である。
【0044】[実施例1〜3、比較例1〜2]表1に示
した特徴を有するポリブチレンテレフタレートと添加剤
をブレンダーによりブレンドした後、40mmφのチュ
ーブ用押出成形機にて、シリンダー温度250℃、ダイ
ス温度250℃、冷却バス水温20℃、引き取り速度1
00m/minの条件で、光ファイバーとジェリー状の
混和物を充填させないで光ファイバールースチューブ
(外径2mm、内径1.5mm)のみを成形した。成形時
のダイス部分の汚れ具合、メヤニの発生、チューブの外
観を評価した。また、得られた光ファイバールースチュ
ーブについて、耐加水分解性の評価を行った。これらの
結果を表1に示す。表1において各成分の添加量は全組
成物に対する重量%を単位とする。
【0045】実施例1および2に使用したポリブチレン
テレフタレートは、固有粘度:1.13、オリゴマー
量:0.35wt%、末端COOH:4eq/tonの
ポリブチレンテレフタレートのペレットを80℃の温水
中に入れ1時間攪拌後ペレットを取り出し、130℃で
5時間乾燥させる処理を行いブチレンテレフタレートオ
リゴマーの量を低減させたものである。
【0046】実施例2、3および比較例2で使用したヒ
ンダードフェノール化合物は、チバガイギー製のIrg
anox1010であり、リン化合物は旭デンカ製のP
EP−24Gである。
【0047】光ファイバールースチューブの各試験項目
の評価方法と評価基準を以下に示す。 ダイス部分の汚れ、メヤニの発生:光ファイバールース
チューブを4時間押出成形した時の状況を以下の基準で
評価した。 ○:ダイス部の汚れ、メヤニの発生無し ×:ダイス部に汚れの付着が見られる、メヤニの発生が
認められる
【0048】チューブの外観:光ファイバールースチュ
ーブの外観を以下の基準で評価した。 ○:表面の平滑性が良好 ×:表面の平滑性悪、ビビリあり
【0049】耐加水分解性試験:成形によって得られた
チューブをフレーク状に切断し、121℃×100%R
H相対湿度下でのプレッシャークッカーテストを80時
間行った。
【0050】固有粘度の評価:成形により得られたチュ
ーブと加水分解試験後のチューブの固有粘度を上記の方
法で測定した。
【0051】
【表1】
【0052】表1の結果から、実施例に示すごとく、ブ
チレンテレフタレートオリゴマー量と揮発ガスが少ない
本発明の光ファイバールースチューブ用ポリブチレンテ
レフタレートは、耐加水分解性に優れ、ダイスの汚れや
メヤニの発生のない。また成形性に優れ、歩留まりの改
善に顕著な効果がある。
【0053】
【発明の効果】本発明によれば、耐加水分解性に優れ、
メヤニなどが発生しにくく、光ファイバールースチュー
ブの製造の歩留まりの高い光ファイバールースチューブ
用樹脂組成物を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H050 BA02 BB15S BC11 4J029 AA03 AB07 AC01 AD01 AD02 AE04 BA05 CB06A JB183 JB193 JC353 JC483

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブチレンテレフタレートオリゴマーが
    0.30wt%以下、150℃で60分間熱処理したと
    きに発生する揮発ガスの量が10ppm以下、末端カル
    ボキシル基濃度が30eq/ton以下、オルソクロロ
    フェノール中25℃で測定した溶液粘度から算出した固
    有粘度[η]が1.0〜1.2であるポリブチレンテレ
    フタレート(A)よりなる光ファイバールースチューブ
    用樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 ブチレンテレフタレートオリゴマーが
    0.30wt%以下、150℃で60分間熱処理したと
    きに発生する揮発ガスの量が10ppm以下、末端カル
    ボキシル基濃度が30eq/ton以下、オルソクロロ
    フェノール中25℃で測定した溶液粘度から算出した固
    有粘度[η]が1.0〜1.2であるポリブチレンテレ
    フタレート(A)100重量部、ヒンダードフェノール
    化合物(B)0.01〜1.0重量部ならびにリン系化
    合物および/またはチオエーテル化合物(C)0.01
    〜1.0重量部よりなる光ファイバールースチューブ用
    樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の樹脂組成物を押出し成
    形してなる光ファイバールースチューブであって、ブチ
    レンテレフタレートオリゴマーが0.30wt%以下、
    末端カルボキシル基濃度が30eq/ton以下、オル
    ソクロロフェノール中25℃で測定した溶液粘度から算
    出した固有粘度[η]が1.0〜1.2である光ファイ
    バールースチューブ。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1063539A3 (en) * 1999-06-24 2001-11-14 Teijin Limited Resin composition for optical fiber loose tubes, optical fiber loose tube and production process thereof
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