JP2000111213A - 冷凍装置 - Google Patents

冷凍装置

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JP2000111213A
JP2000111213A JP10283743A JP28374398A JP2000111213A JP 2000111213 A JP2000111213 A JP 2000111213A JP 10283743 A JP10283743 A JP 10283743A JP 28374398 A JP28374398 A JP 28374398A JP 2000111213 A JP2000111213 A JP 2000111213A
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JP
Japan
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refrigerant
compressor
evaporator
condenser
stage
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JP10283743A
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English (en)
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Noriyasu Kawakatsu
紀育 川勝
Akitoshi Ueno
明敏 上野
Takeo Ueno
武夫 植野
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Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ホットガスデフロスト運転を行う冷凍装置に
おいて、デフロスト運転時の圧縮機の液バックを防止す
る。 【解決手段】 圧縮機(2)、四路切換弁(3)、凝縮器
(4)、除霜用膨張機構(12)、感温式膨張弁(7)、及び蒸発
器(9)が順に接続されて成る冷媒回路(18)を備える。除
霜用膨張機構(12)を、互いに並列な第1通路(16)及び第
2通路(17)によって構成する。第1通路(16)には、蒸発
器(9)から凝縮器(4)への冷媒流れを阻止する逆止弁(13)
が設けられている。第2通路(17)には、キャピラリーチ
ューブ(14)及び電磁弁(15)が設けられている。圧縮機
(2)の吸入側配管に、温度センサ(21)及び圧力センサ(2
2)を設ける。吸入過熱度検出部(131)は吸入冷媒の過熱
度を検出する。電磁弁制御部(132)は、検出した過熱度
が所定値以下のときに、電磁弁(15)を一時的に閉鎖す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷凍装置に係り、
特に、除霜運転時における圧縮機の液バック対策技術に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば特開平9−21051
5号公報に開示されているように、蒸発器に生じた霜を
融解するための除霜運転を行う冷凍装置が知られてい
る。図8を参照しながら、逆サイクル方式のホットガス
デフロストを行う従来の冷凍装置を説明する。
【0003】冷媒回路(200)は、圧縮機(201)、四路切換
弁(202)、凝縮器(203)、レシーバ(207)、感温式膨張弁
(208)、蒸発器(209)、上記四路切換弁(202)、アキュム
レータ(210)、及び上記圧縮機(201)が順に接続されて構
成されている。凝縮器(203)とレシーバ(207)との間に
は、凝縮器(203)からレシーバ(207)への冷媒流れのみを
許容する逆止弁(204)が設けられた第1通路(211)と、キ
ャピラリーチューブ(212)及び電磁弁(205)が設けられた
第2通路(212)とが、互いに並列に設けられている。第
2通路(212)の電磁弁(205)は、冷却運転時には閉鎖さ
れ、除霜運転時には開口される。
【0004】冷却運転時には、圧縮機(201)から吐出さ
れた冷媒は、凝縮器(203)で凝縮し、第1通路(211)を通
過した後、感温式膨張弁(208)で減圧され、蒸発器(209)
で蒸発して圧縮機(201)に戻る循環動作を行う。一方、
除霜運転時には、四路切換弁(202)の流路設定が切り換
えられ、圧縮機(201)から吐出された冷媒は、蒸発器(20
9)で凝縮し、蒸発器(209)に生じた霜を融解する。蒸発
器(209)を流出した冷媒は、第2通路(212)を通過する際
にキャピラリーチューブ(212)で減圧され、凝縮器(203)
で蒸発して圧縮機(201)に戻る循環動作を行う。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、除霜運転の
開始直後には、圧縮機(201)から吐出される冷媒の圧
力、つまり吐出冷媒圧力は低く、また、レシーバ(207)
内に液冷媒が少ないため、圧縮機(201)に吸入されるガ
ス冷媒が湿り状態になることは少ない。これに対し、除
霜運転の終了間際には、吐出冷媒圧力が高く、また、レ
シーバ(207)内に多くの液冷媒が溜まることから、圧縮
機(201)に吸入されるガス冷媒が湿り状態になりやすか
った。そのため、圧縮機(201)に液冷媒が吸入されるい
わゆる液バックが発生する可能性があった。
【0006】本発明は、かかる点に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、除霜運転時の圧縮機
の液バックを防止することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、除霜運転時に液バックの可能性がある場
合には、一時的に冷媒の循環経路を遮断し、または冷媒
の減圧の程度を大きくすることとした。
【0008】具体的には、第1の発明は、圧縮機(2,31
A,131A)、凝縮器(4,111A)、冷凍用減圧機構(7,EV21)、
除霜用減圧機構(12)、及び蒸発器(9,50)を有する冷媒回
路(18,103A)を備え、該圧縮機(2,31A,131A)から吐出し
た冷媒を該凝縮器(4,111A)で凝縮させ、該冷凍用減圧機
構(7,EV21)で減圧し、該蒸発器(9,50)で蒸発させて該圧
縮機(2,31A,131A)に吸入する冷凍運転と、該圧縮機(2,3
1A,131A)から吐出した冷媒を該蒸発器(9,50)で凝縮さ
せ、該除霜用減圧機構(12)で減圧し、該凝縮器(4,111A)
で蒸発させ、該圧縮機(2,31A,131A)に吸入することによ
り該蒸発器(9,50)の霜を融解する除霜運転とを選択的に
実行するように構成された冷凍装置であって、上記除霜
用減圧機構(12)は、上記凝縮器(4,111A)から上記蒸発器
(9,50)に向かう方向の冷媒流れを許容し且つ該蒸発器
(9,50)から該凝縮器(4,111A)に向かう方向の冷媒流れを
阻止する逆流防止機構(13)を有する第1通路(16)と、減
圧機能を有する開閉機構(14,15)を有して該第1通路(1
6)と並列に設けられた第2通路(17)とを備え、上記圧縮
機(2,31A,131A)の吸入冷媒の過熱度を検出する吸入過熱
度検出手段(21,22,131)と、上記除霜運転時に、上記吸
入過熱度検出手段(21,22,131)の検出過熱度が所定値以
下か否かを判定し、該検出過熱度が該所定値以下のとき
には上記開閉機構(14,15)を閉鎖する開閉制御手段(132)
とを備えていることとしたものである。
【0009】上記事項により、除霜運転時に、吸入過熱
度検出手段(21,22,131)は圧縮機(2,31A,131A)の吸入冷
媒の過熱度を検出する一方、開閉制御手段(132)は検出
過熱度が所定値以下か否かを判定する。検出過熱度が所
定値よりも大きなときには、液バックの可能性はないと
判断され、開閉機構(14,15)の開口状態が維持されて、
冷媒循環動作は継続される。これに対し、検出過熱度が
所定値以下のときには、液バックの可能性があると判断
され、開閉機構(14,15)は一時的に閉鎖される。その結
果、圧縮機(2,31A,131A)に吸入される冷媒は乾いた状態
になり、液バックは回避される。検出過熱度が所定値よ
りも大きくなると、開閉機構(14,15)は再び開口され、
冷媒の循環動作が再開される。
【0010】第2の発明は、圧縮機(2,31A,131A)、凝縮
器(4,111A)、冷凍用減圧機構(7,EV21)、除霜用減圧機構
(12)、及び蒸発器(9,50)を有する冷媒回路(18,103A)を
備え、該圧縮機(2,31A,131A)から吐出した冷媒を該凝縮
器(4,111A)で凝縮させ、該冷凍用減圧機構(7,EV21)で減
圧し、該蒸発器(9,50)で蒸発させて該圧縮機(2,31A,131
A)に吸入する冷凍運転と、該圧縮機(2,31A,131A)から吐
出した冷媒を該蒸発器(9,50)で凝縮させ、該除霜用減圧
機構(12)で減圧し、該凝縮器(4,111A)で蒸発させ、該圧
縮機(2,31A,131A)に吸入することにより該蒸発器(9,50)
の霜を融解する除霜運転とを選択的に実行するように構
成された冷凍装置であって、上記除霜用減圧機構(12)
は、上記凝縮器(4,111A)から上記蒸発器(9,50)に向かう
方向の冷媒流れを許容し且つ該蒸発器(9,50)から該凝縮
器(4,111A)に向かう方向の冷媒流れを阻止する逆流防止
機構(13)を有する第1通路(16)と、減圧機能を有する開
閉機構(14,15)を有して該第1通路(16)と並列に設けら
れた第2通路(17)とを備え、上記圧縮機(2,31A,131A)の
吐出冷媒の過熱度を検出する吐出過熱度検出手段(25,2
6,133)と、上記除霜運転時に、上記吐出過熱度検出手段
(25,26,133)の検出過熱度が所定値以下か否かを判定
し、該検出過熱度が該所定値以下のときには上記開閉機
構(14,15)を閉鎖する開閉制御手段(132)とを備えている
こととしたものである。
【0011】上記事項により、除霜運転時に、吐出過熱
度検出手段(25,26,133)は圧縮機(2,31A,131A)の吐出冷
媒の過熱度を検出する一方、開閉制御手段(132)は検出
過熱度が所定値以下か否かを判定する。検出過熱度が所
定値よりも大きいときには、液バックの可能性はないと
判断され、開閉機構(14,15)の開口状態が維持されて、
冷媒循環動作は継続される。これに対し、検出過熱度が
所定値以下のときには、液バックの可能性があると判断
され、開閉機構(14,15)は一時的に閉鎖される。その結
果、圧縮機(2,31A,131A)に吸入される冷媒は乾いた状態
になり、液バックは回避される。検出過熱度が所定値よ
りも大きくなると、開閉機構(14,15)は再び開口され、
冷媒の循環動作が再開される。
【0012】第3の発明は、圧縮機(2,31A,131A)、凝縮
器(4,111A)、冷凍用減圧機構(7,EV21)、除霜用減圧機構
(12)、及び蒸発器(9,50)を有する冷媒回路(18,103A)を
備え、該圧縮機(2,31A,131A)から吐出した冷媒を該凝縮
器(4,111A)で凝縮させ、該冷凍用減圧機構(7,EV21)で減
圧し、該蒸発器(9,50)で蒸発させて該圧縮機(2,31A,131
A)に吸入する冷凍運転と、該圧縮機(2,31A,131A)から吐
出した冷媒を該蒸発器(9,50)で凝縮させ、該除霜用減圧
機構(12)で減圧し、該凝縮器(4,111A)で蒸発させ、該圧
縮機(2,31A,131A)に吸入することにより該蒸発器(9,50)
の霜を融解する除霜運転とを選択的に実行するように構
成された冷凍装置であって、上記除霜用減圧機構(12)
は、上記冷凍運転時に開口される電動膨張弁(24)によっ
て構成され、上記圧縮機(2,31A,131A)の吸入冷媒の過熱
度を検出する吸入過熱度検出手段(21,22,131)と、上記
除霜運転時に、上記吸入過熱度検出手段(21,22,131)の
検出過熱度が所定値以下か否かを判定し、該検出過熱度
が該所定値以下のときには該検出過熱度が該所定値より
も大きくなるように上記電動膨張弁(24)の開度を減少さ
せる電動弁制御手段(132a)とを備えていることとしたも
のである。
【0013】上記事項により、除霜運転時に、吸入過熱
度検出手段(21,22,131)は圧縮機(2,31A,131A)の吸入冷
媒の過熱度を検出する一方、電動弁制御手段(132a)は検
出過熱度が所定値以下か否かを判定する。検出過熱度が
所定値よりも大きいときには、液バックの可能性はない
と判断され、電動膨張弁(24)の状態は維持される。これ
に対し、検出過熱度が所定値以下のときには、液バック
の可能性があると判断され、電動膨張弁(24)は検出過熱
度が所定値を越えるように、絞り気味に制御される。そ
の結果、圧縮機(2,31A,131A)に吸入される冷媒は乾いた
状態になり、液バックは回避される。
【0014】第4の発明は、圧縮機(2,31A,131A)、凝縮
器(4,111A)、冷凍用減圧機構(7,EV21)、除霜用減圧機構
(12)、及び蒸発器(9,50)を有する冷媒回路(18,103A)を
備え、該圧縮機(2,31A,131A)から吐出した冷媒を該凝縮
器(4,111A)で凝縮させ、該冷凍用減圧機構(7,EV21)で減
圧し、該蒸発器(9,50)で蒸発させて該圧縮機(2,31A,131
A)に吸入する冷凍運転と、該圧縮機(2,31A,131A)から吐
出した冷媒を該蒸発器(9,50)で凝縮させ、該除霜用減圧
機構(12)で減圧し、該凝縮器(4,111A)で蒸発させ、該圧
縮機(2,31A,131A)に吸入することにより該蒸発器(9,50)
の霜を融解する除霜運転とを選択的に実行するように構
成された冷凍装置であって、上記除霜用減圧機構(12)
は、上記冷凍運転時に開口される電動膨張弁(24)によっ
て構成され、上記圧縮機(2,31A,131A)の吐出冷媒の過熱
度を検出する吐出過熱度検出手段(25,26,133)と、上記
除霜運転時に、上記吐出過熱度検出手段(25,26,133)の
検出過熱度が所定値以下か否かを判定し、該検出過熱度
が該所定値以下のときには該検出過熱度が該所定値より
も大きくなるように上記電動膨張弁(24)の開度を減少さ
せる電動弁制御手段(132a)とを備えていることとしたも
のである。
【0015】上記事項により、除霜運転時に、吐出過熱
度検出手段(25,26,133)は圧縮機(2,31A,131A)の吐出冷
媒の過熱度を検出する一方、電動弁制御手段(132a)は検
出過熱度が所定値以下か否かを判定する。検出過熱度が
所定値よりも大きいときには、液バックの可能性はない
と判断され、電動膨張弁(24)の状態は維持される。これ
に対し、検出過熱度が所定値以下のときには、液バック
の可能性があると判断され、電動膨張弁(24)は検出過熱
度が所定値を越えるように、絞り気味に制御される。そ
の結果、圧縮機(2,31A,131A)に吸入される冷媒は乾いた
状態になり、液バックは回避される。
【0016】第5の発明は、上記第1〜第4のいずれか
一の発明において、前記凝縮器は、冷媒熱交換器(111A)
で構成され、圧縮機(121)、凝縮器(122)、膨張機構(EVL
1)及び上記冷媒熱交換器(111A)が順に接続されて成る高
段側冷媒回路(120)を備え、前記冷媒回路は、上記冷媒
熱交換器(111A)を介して上記高段側冷媒回路(120)に接
続された低段側冷媒回路(103A)を構成していることとし
たものである。
【0017】上記事項により、高段側冷媒回路(120)と
低段側冷媒回路(103A)とにより二元冷凍システムが構成
され、二元式冷凍装置において上記第1〜第4の発明が
得られる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0019】<第1実施形態>図1に示すように、第1
実施形態に係る冷凍装置(1a)の冷媒回路(18)は、圧縮機
(2)、四路切換弁(3)、凝縮器(4)、レシーバ(5)、電磁弁
(6)、冷凍用減圧機構に対応する膨張弁(7)、蒸発器
(9)、逆止弁(10)、上記四路切換弁(3)、アキュムレータ
(11)、及び上記圧縮機(2)が順に接続されて構成されて
いる。凝縮器(4)とレシーバ(5)との間には、除霜用減圧
機構(12)が設けられている。
【0020】除霜用減圧機構(12)は、凝縮器(4)から蒸
発器(9)に向かう方向の冷媒流れを許容する一方、蒸発
器(9)から凝縮器(4)に向かう方向の冷媒流れを阻止する
逆止弁(13)が設けられた第1通路(16)と、互いに直列に
接続されたキャピラリーチューブ(14)及び電磁弁(15)が
設けられた第2通路(17)とを備えている。第1通路(16)
と第2通路(17)とは、互いに並列に接続されている。な
お、逆止弁(13)は本発明で言うところの「逆流防止機
構」に対応し、キャピラリーチューブ(14)及び電磁弁(1
5)は「減圧機能を有する開閉機構」に対応する。第1通
路(16)の逆止弁(13)は、冷却運転時に冷媒の流通を許容
する一方、除霜運転時に冷媒の流通を阻止するものであ
り、開閉弁等で置き換えることも可能である。
【0021】膨張弁(7)は感温式膨張弁で構成され、そ
の感温筒(23)は蒸発器(9)と逆止弁(10)との間における
蒸発器(9)の近傍の配管に固定されている。つまり、感
温筒(23)は、蒸発器(9)の出口の冷媒温度(あるいは冷
媒過熱度)を検出する位置に設けられている。
【0022】レシーバ(5)と蒸発器(9)との間には、蒸発
器(9)からレシーバ(5)への冷媒流れのみを許容する逆止
弁(8)が設けられたバイパス管(8a)が、電磁弁(6)及び膨
張弁(7)に対し並列に設けられている。この逆止弁(8)
は、除霜運転時における冷媒流れを許容する一方、冷却
運転時における冷媒流れを阻止するものであり、開閉弁
等で置き換えることも可能である。
【0023】蒸発器(9)は、プレートフィンチューブ型
熱交換器等の空気熱交換器で構成され、被冷却媒体とし
ての空気を冷却する。逆止弁(10)は、蒸発器(9)から四
路切換弁(3)への冷媒流れのみを許容する弁である。つ
まり、冷却運転時の冷媒流れのみを許容し、除霜運転時
の冷媒流れを阻止するものである。蒸発器(9)のドレン
パン(図示せず)には、逆止弁(10)と並列に接続された
ドレンパンヒータ(19)が設けられている。
【0024】アキュムレータ(11)と四路切換弁(3)との
間の冷媒配管(20)には、温度検出手段として温度センサ
(21)が設けられている。圧縮機(2)の吸入配管には、圧
力検出手段として圧力センサ(22)が設けられている。
【0025】冷凍装置(1a)のコントローラ(130)は、圧
縮機(2)の吸入冷媒の過熱度を検出する吸入過熱度検出
部(131)と、「開閉制御手段」に対応する電磁弁制御部
(132)とを備えている。吸入過熱度検出部(131)は、温度
センサ(21)及び圧力センサ(22)に接続されている。吸入
過熱度検出部(131)は、温度センサ(21)から吸入冷媒温
度を検出し、圧力センサ(22)から吸入冷媒圧力を検出し
て当該圧力の相当飽和温度を算出し、上記吸入冷媒温度
から当該相当飽和温度を減ずることにより、吸入冷媒の
過熱度を算出する。そして、吸入冷媒の過熱度の情報を
電磁弁制御部(132)に出力する。一方、電磁弁制御部(13
2)は、吸入冷媒の過熱度が所定値以下か否かを判定し、
当該過熱度が所定値以下のときには電磁弁(15)に閉信号
を出力し、電磁弁(15)を閉鎖する。
【0026】次に、冷凍装置(1a)の運転動作を説明す
る。まず、冷媒回路(18)における冷媒の循環動作を説明
する。
【0027】冷却運転(「冷凍運転」に対応)の際に
は、四路切換弁(3)を実線側に設定し、電磁弁(15)を閉
鎖し、電磁弁(6)を開口させる。この状態において、圧
縮機(2)から吐出された冷媒は、凝縮器(4)で凝縮し、第
1通路(16)及びレシーバ(5)を通過し、膨張弁(7)で減圧
され、蒸発器(9)で蒸発して空気を冷却し、アキュムレ
ータ(11)を通過した後、圧縮機(2)に吸入される。
【0028】一方、除霜運転の際には、四路切換弁(3)
は破線側に設定され、電磁弁(6)は閉鎖される。第2通
路(17)の電磁弁(15)に対しては、後述する電磁弁制御が
行われる。電磁弁(15)が開口している状態では、圧縮機
(2)から吐出された冷媒は、ドレンパンヒータ(19)及び
蒸発器(9)で凝縮し、蒸発器(9)に生じた霜を融解する。
蒸発器(9)を流出した冷媒は、逆止弁(8)及びレシーバ
(5)を通過し、第2通路(17)に流入し、キャピラリーチ
ューブ(14)で減圧された後、凝縮器(4)で蒸発する。凝
縮器(4)を流出した冷媒は、アキュムレータ(11)を経て
圧縮機(2)に吸入される。
【0029】次に、図2のフローチャートを参照しなが
ら、電磁弁(15)に対する電磁弁制御を説明する。なお、
この電磁弁制御は、除霜運転中に行われる。
【0030】まず、ステップST1において、除霜運転
が所定時間(例えば5分間)継続して行われているか否
かを判定する。このステップST1の判定は、除霜運転
開始直後は運転が不安定な状態になることを考慮したう
えで、電磁弁(15)の制御を運転状態が十分に安定してか
ら行えるように設けた処理である。そして、ステップS
T1の判定の結果、YESの場合はステップST2に進
み、NOの場合はステップST1の判定を繰り返す。ス
テップST2では、温度センサ(21)により吸入冷媒の温
度Tsを検出し、圧力センサ(22)により吸入冷媒の圧力
Psを検出する。次に、ステップST3に進み、予め記
憶しておいた所定の演算式に基づいて、吸入冷媒圧力P
sの相当飽和温度Teを算出し、この相当飽和温度Te
を蒸発温度と仮定する。そして、吸入冷媒温度Tsから
相当飽和温度Teを減ずることにより、吸入冷媒の過熱
度SHsuc=Ts−Teを導出する。次に、ステップS
T4に進み、吸入冷媒の過熱度SHsucが第1所定値
(例えば、5度)以下か否かを判定する。判定の結果、
YESの場合は吸入冷媒が湿り状態にあると判断してス
テップST6に進み、圧縮機(2)の液バックを防止する
ために電磁弁(15)を閉鎖する。一方、ステップST4の
判定結果がNOの場合には、ステップST5に進む。ス
テップST5では、吸入冷媒の過熱度SHsucが第1所
定値よりも大きな第2所定値(例えば、10度)以上か
否かを判定する。YESの場合は、吸入冷媒は湿り状態
にないと判断し、ステップST7に進んで電磁弁(15)を
開口させる。一方、ステップST5の判定結果がNOの
場合は、吸入冷媒が十分乾いた状態にはなっていないと
判断し、そのままの状態を維持する。
【0031】このような電磁弁制御は、所定時間の除霜
運転が終了するまで継続して実行される。
【0032】以上のように、第1実施形態によれば、吸
入冷媒の過熱度が所定値以下の場合には、除霜用減圧機
構(12)の電磁弁(15)を閉鎖し、冷媒の循環経路を一時的
に遮断することとしたので、湿り状態の冷媒が圧縮機
(2)に吸入されることを防止することができる。従っ
て、圧縮機(2)の液バックを確実に防止することがで
き、冷凍装置(1a)の信頼性が向上する。
【0033】ステップST1において運転状態が安定し
ているか否かを判定し、安定状態を確認したうえで電磁
弁制御を実行することとしたので、電磁弁制御をより正
確に行うことができる。
【0034】<第2実施形態>図3に示すように、第2
実施形態に係る冷凍装置(1b)は、除霜用減圧機構(12)を
電動膨張弁(24)で構成したものである。第1実施形態と
同様の部分には同様の符号を付し、その説明は省略す
る。
【0035】本冷凍装置(1b)では、圧縮機(2)の吐出側
配管に、圧力検出手段としての圧力センサ(26)と温度検
出手段としての温度センサ(25)とが設けられている。ま
た、除霜運転時にのみ冷媒が流通するバイパス管(8a)に
も、温度センサ(27)が設けられている。
【0036】コントローラ(130)は、圧縮機(2)の吐出冷
媒の過熱度を検出する吐出過熱度検出部(133)と、電動
弁制御部(132a)と、除霜完了検知部(134)とが設けられ
ている。吐出過熱度検出部(133)は、温度センサ(25)及
び圧力センサ(26)に接続されている。この吐出過熱度検
出部(133)は、温度センサ(25)から吐出冷媒温度を検出
し、圧力センサ(26)から吐出冷媒圧力を検出して当該圧
力の相当飽和温度を算出し、上記吐出冷媒温度から当該
相当飽和温度を減ずることにより、吐出冷媒の過熱度を
算出する。そして、吐出冷媒の過熱度の情報を電動弁制
御部(132a)に出力する。
【0037】電動弁制御部(132a)は、電動膨張弁(24)に
接続されている。電動弁制御部(132a)は、吐出冷媒の過
熱度が所定値以下か否かを判定し、当該過熱度が所定値
以下のときには電動膨張弁(24)に閉信号を出力し、電動
膨張弁(24)を閉鎖させるように構成されている。
【0038】除霜完了検知部(134)は、温度センサ(27)
に接続されている。除霜完了検知部(134)は、除霜運転
時において、温度センサ(27)により蒸発器(9)から流出
した冷媒の温度(蒸発器出口冷媒温度)を検出し、当該
冷媒温度が所定温度以下か否かを判定し、当該冷媒温度
が所定温度以下のときには所定の除霜運転完了信号を出
力するように構成されている。
【0039】冷却運転の際には、四路切換弁(3)を実線
側に設定し、電動膨張弁(24)を全開状態に設定し、電磁
弁(6)を開口させる。この状態において、圧縮機(2)から
吐出された冷媒は、凝縮器(4)で凝縮し、電動膨張弁(2
4)及びレシーバ(5)を通過し、膨張弁(7)で減圧され、蒸
発器(9)で蒸発して空気を冷却し、アキュムレータ(11)
を通過した後、圧縮機(2)に吸入される。
【0040】一方、除霜運転の際には、四路切換弁(3)
は破線側に設定され、電磁弁(6)は閉鎖される。電動膨
張弁(24)に対しては、後述する電動弁制御が行われる。
電動膨張弁(24)が開口している状態では、圧縮機(2)か
ら吐出された冷媒は、ドレンパンヒータ(19)及び蒸発器
(9)で凝縮し、蒸発器(9)に生じた霜を融解する。蒸発器
(9)を流出した冷媒は、逆止弁(8)及びレシーバ(5)を通
過し、電動膨張弁(24)で減圧された後、凝縮器(4)で蒸
発する。凝縮器(4)を流出した冷媒は、アキュムレータ
(11)を経て圧縮機(2)に吸入される。
【0041】次に、図4のフローチャートを参照しなが
ら、電動膨張弁(24)に対する電動弁制御を説明する。
【0042】まず、冷却運転中に、ステップST11に
おいて、図示しないタイマから除霜運転の開始を伝達す
る所定の除霜信号が発生されたか否かを判定する。NO
の場合は、冷却運転を継続しながら、再びステップST
11の判定を繰り返す。一方、YESの場合は、ステッ
プST12に進み、除霜運転を開始する。すなわち、ス
テップST12において、四路切換弁(3)を図3に示す
破線側に切り換え、電磁弁(6)を閉鎖し、電動膨張弁(2
4)への出力パルス数を1000パルスに設定する。な
お、本電動膨張弁(24)は、出力パルス数が0〜2000
の間で開度調節が自在であり、出力パルス数が0パルス
のときには全閉状態となり、2000パルスのときには
全開状態となる。
【0043】そして、ステップST13に進み、除霜完
了検知部(134)により、温度センサ(27)の検出温度TDEF
が所定温度(例えば35℃)以下か否かを判定する。こ
の判定の結果、NOの場合はステップST18に進み、
除霜運転を終了する。すなわち、ステップST18にお
いては、四路切換弁(3)を図3に示す実線側に切り換
え、電磁弁(6)を開口させ、電動膨張弁(24)の出力パル
ス数を2000パルス(全開状態)に設定し、再び冷却
運転を開始する。
【0044】一方、ステップST13における判定の結
果がYESの場合は、ステップST14に進み、吐出過
熱度検出部(133)が温度センサ(25)により吐出冷媒温度
DCHを検出し、圧力センサ(26)により吐出冷媒圧力を
検出する。次に、ステップST15に進み、予め記憶し
ておいた所定の演算式に基づいて、吐出冷媒圧力の相当
飽和温度Tcを算出し、この相当飽和温度Tcを凝縮温
度と仮定する。そして、吐出冷媒温度TDCHから上記相
当飽和温度Tcを減ずることにより、吐出冷媒の過熱度
SHDCH=TDCH−Tcを導出する。また、この吐出冷媒
の過熱度SHDCHに基づき、予め記憶しておいた所定の
演算式またはテーブル等から電動膨張弁(24)への出力パ
ルス数EVPLSを算出する。
【0045】出力パルス数EVPLSの演算式等は、吐出
冷媒の過熱度が所定値(例えば40℃)以下のときには
電動膨張弁(24)の開度を低減するように設定されてい
る。つまり、液バックの可能性のある場合には、液バッ
クを回避するように電動膨張弁(24)を絞り気味に制御す
るように設定されている。具体的には、出力パルス数E
PLSは、図5に示す関係に基づいて算出される。
【0046】次に、ステップST16に進み、電動弁制
御部(132a)により、除霜運転が所定時間(例えば、5分
間)継続したか否かが判定される。NOの場合は、まだ
運転が安定していないと判断して、電動膨張弁(24)へパ
ルス信号を出力することなくステップST13に戻る。
一方、ステップST16の判定結果がYESの場合は、
ステップST17に進んで、上記のパルス数EVPLS
パルス信号を電動膨張弁(24)に出力する。その結果、吐
出冷媒の過熱度が所定値以下の場合には、電動膨張弁(2
4)は絞り気味に設定される。
【0047】そして、ステップST17の処理が終了す
ると、再びステップST13以降の処理を実行する。
【0048】以上のように、第2実施形態によれば、吐
出冷媒の過熱度が所定値以下の場合には、電動膨張弁(2
4)が絞り気味に設定されるので、冷媒循環量が減少し、
圧縮機(2)の吸入冷媒の温度が上昇する。その結果、吸
入冷媒の過熱度が上昇し、圧縮機(2)の液バックが防止
される。
【0049】ステップST13において、蒸発器出口冷
媒温度に基づいて除霜が完了したか否かを判定し、除霜
が完了すると直ちに冷却運転を再開することとしたの
で、除霜運転開始時から一定時間経過後に画一的に除霜
運転を終了させていた従来技術に比べて、除霜運転の短
縮化を図ることができる。その結果、効率の高い運転が
可能になる。
【0050】ステップST16において、運転が安定し
ているか否かを判定し、運転が安定している場合にのみ
電動膨張弁(24)にパルス信号を伝達することとしたの
で、より正確な運転制御が可能となる。
【0051】−変形例− なお、上記第2実施形態では、電動弁制御を、吐出冷媒
の過熱度に基づいて実行することとした。しかし、電動
弁制御は、第1実施形態と同様、吸入冷媒の過熱度に基
づいて実行してもよい。つまり、第2実施形態におい
て、吸入側配管に温度センサ(21)及び圧力センサ(22)を
設け、吸入冷媒の過熱度が所定値以下か否かを判定し、
吸入冷媒過熱度が所定値以下のときに電動膨張弁(24)の
開度を減少させるようにしてもよい。
【0052】また、第1実施形態の電磁弁制御を、第2
実施形態と同様、吐出冷媒の過熱度に基づいて実行して
もよい。つまり、第1実施形態において、吐出側配管に
温度センサ(25)及び圧力センサ(26)を設け、吐出冷媒の
過熱度が所定値以下か否かを判定し、吐出冷媒過熱度が
所定値以下のときに電磁弁(15)を閉鎖するようにしても
よい。
【0053】<第3実施形態>図6及び図7に示すよう
に、第3実施形態に係る冷凍装置(110)は、高段側冷媒
回路(120)及び低段側冷媒回路を備える二元式の冷凍装
置であり、特に、低段側冷媒回路が第1低段側冷媒回路
(103A)及び第2低段側冷媒回路(103B)から成るいわゆる
マルチシステムの二元式冷凍装置である。
【0054】まず、本冷凍装置(110)の冷媒回路構成を
説明する。本冷凍装置(110)は、冷蔵庫又は冷凍庫を冷
却するものであって、室外ユニット(101A)とカスケード
ユニット(101B)とクーリングユニット(101C)とを備えて
いる。この各ユニット(101A),(101B),(101C)は、図示し
ないが、それぞれ所定のケーシングに構成機器を収納し
て形成されている。そして、室外ユニット(101A)とカス
ケードユニット(101B)の一部とによって高段側冷媒回路
(120)が構成されている。また、カスケードユニット(10
1B)とクーリングユニット(101C)とに亘って、2つの低
段側冷媒回路(103A),(103B)が構成されている。
【0055】高段側冷媒回路(120)は、冷媒循環方向を
正サイクルと逆サイクルとに切り換える可逆運転が可能
に構成されている。そして、高段側冷媒回路(120)は、
高段側圧縮機(121)と凝縮器(122)と2つの冷媒熱交換器
(カスケード熱交換器)(111A),(111B)の蒸発部とを備
えている。この冷媒熱交換器(111A),(111B)の蒸発部は
高段側冷媒回路(120)の蒸発器を構成している。
【0056】高段側圧縮機(121)の吐出側には第1ガス
配管(40)が接続され、吸込側に第2ガス配管(41)が接続
されている。第1ガス配管(40)は、高段側圧縮機(121)
から油分離器(123)と四路切換弁(124)とを順に接続し、
凝縮器(122)の一端に接続されている。凝縮器(122)の他
端には液配管(42)の一端が接続され、液配管(42)は、主
配管(104a)と2つの分岐配管(104b),(104c)とによって
形成されている。そして、各分岐配管(104b),(104c)が
2つの冷媒熱交換器(111A),(111B)の各蒸発部に接続さ
れている。
【0057】液配管(42)の主配管(104a)には、第2ガス
配管(41)に接続されたバイパス管(104h)が接続されてい
る。このバイパス管(104h)には、電磁弁(SV)及び感温式
膨張弁(EVS)が設けられている。上記分岐配管(104b),(1
04c)には第1及び第2冷却用電動膨張弁(EVL1),(EVL2)
がそれぞれ設けられている。
【0058】第2ガス配管(41)は、主配管(104d)と2つ
の分岐配管(104e),(104f)とによって形成されている。
第2ガス配管(41)の主配管(104d)は、高段側圧縮機(12
1)からアキュムレータ(126)と四路切換弁(124)とを順に
接続する一方、上記各分岐配管(104e),(104f)が各冷媒
熱交換器(111A),(111B)の蒸発部に接続されている。つ
まり、上記2つの冷媒熱交換器(111A),(111B)の蒸発部
は、高段側冷媒回路(120)において互いに並列に接続さ
れている。
【0059】尚、上記液配管(42)及び第2ガス配管(41)
の分岐配管(104b),(104c),(104e),(104f)は、カスケー
ドユニット(101B)に設けられている。
【0060】第1ガス配管(40)とレシーバ(125)との間
には、ガス通路(43)が接続されている。ガス通路(43)の
一端は、第1ガス配管(40)における四路切換弁(124)と
凝縮器(122)との間に接続され、他端は、レシーバ(125)
の上部に接続されている。そして、ガス通路(43)は、開
閉弁(SV)が設けられ、冷却運転時の高圧制御と除霜運転
時のガス抜きとを行うように構成されている。また、こ
のガス通路(43)には、第2ガス配管(41)に接続されたバ
イパス管(104g)が接続されている。バイパス管(104g)に
は、開閉弁(SV)及びキャピラリチューブ(CP)が設けられ
ている。
【0061】油分離器(123)と高段側圧縮機(121)の吸込
側との間には、キャピラリチューブ(CP)を備えた油戻し
通路(44)が接続されている。高段側圧縮機(121)の吐出
側と吸込側との間には、キャピラリチューブ(CP)と開閉
弁(SV)とを備えたアンロード通路(45)が接続され、該ア
ンロード通路(45)の途中は高段側圧縮機(121)に接続さ
れている。
【0062】また、高段側圧縮機(121)の吐出側の第1
ガス配管(40)には、高圧冷媒圧力を検出する高圧センサ
(SPH1)と、高圧冷媒圧力が過上昇して所定の圧力になる
とオフ信号を出力する高圧圧力開閉器(HPS1)とが設けら
れている。また、高段側圧縮機(121)の吸込側の第2ガ
ス配管(41)には、低圧冷媒圧力を検出する低圧センサ(S
PL1)が設けられている。
【0063】一方、第1低段側冷媒回路(103A)は、冷媒
循環方向が正サイクルと逆サイクルとに切り換えて可逆
運転可能に構成されている。そして、第1低段側冷媒回
路(103A)は、第1及び第2の低段側圧縮機(31A),(131A)
と第1の冷媒熱交換器(111A)の凝縮部と蒸発用伝熱管(1
05a)とを備えている。この冷媒熱交換器(111A)の凝縮部
は、第1低段側冷媒回路(103A)の凝縮器を構成してい
る。第1低段側圧縮機(31A)と第2低段側圧縮機(131A)
とは、互いに並列に接続されている。
【0064】上記各圧縮機(31A),(131A)の吐出側には、
それぞれ油分離器(32),(132)が設けられている。両油分
離器(32),(132)の下流側は、四路切換弁(33)及び第1ガ
ス配管(60)を介して第1の冷媒熱交換器(111A)における
凝縮部の一端に接続されている。該凝縮部の他端は、液
配管(61)によって逆止弁(13)とレシーバ(34)と冷却用膨
張弁(EV21)とを介して蒸発用伝熱管(105a)の一端に接続
されている。蒸発用伝熱管(105a)の他端は、第2ガス配
管(62)によって逆止弁(CV)と四路切換弁(33)とアキュム
レータ(35)とを介して両低段側圧縮機(31A),(131A)の吸
込側に接続されている。
【0065】上記第1の冷媒熱交換器(111A)は、高段側
冷媒回路(120)の蒸発部と第1低段側冷媒回路(103A)の
凝縮部とを有するカスケードコンデンサであって、プレ
ート式熱交換器によって構成されている。そして、この
第1の冷媒熱交換器(111A)は、第1低段側冷媒回路(103
A)の冷媒と高段側冷媒回路(120)の冷媒とが熱交換を行
い、第1低段側冷媒回路(103A)の冷媒が放熱して凝縮す
る一方、高段側冷媒回路(120)の冷媒が吸熱して蒸発す
る。
【0066】尚、上記冷却用膨張弁(EV21)は、感温式膨
張弁であって、感温筒(TS)が蒸発用伝熱管(105a)の出口
側の第2ガス配管(62)に設けられている。
【0067】上記第1低段側冷媒回路(103A)は、逆サイ
クルの除霜運転を行うように構成されているので、ドレ
ンパン通路(63)とガスバイパス通路(64)と第2通路(17)
とを備えている。ドレンパン通路(63)は、第2ガス通路
(62)における逆止弁(CV)の両端部に接続され、ドレンパ
ンヒータ(106a)と逆止弁(CV)とが設けられ、圧縮機(31)
の吐出冷媒(ホットガス)が流れるように構成されてい
る。
【0068】ガスバイパス通路(64)は、液配管(61)にお
ける冷却用膨張弁(EV21)の両端に接続され、逆止弁(CV)
を備え、除霜運転時に液冷媒が冷却用膨張弁(EV21)をバ
イパスするように構成されている。
【0069】第2通路(17)は、逆止弁(13)が設けられた
第1通路(16)と並列に、当該逆止弁(CV)の両端に接続さ
れ、除霜用電磁弁(15)及びキャピラリーチューブ(14)を
備え、除霜運転時に液冷媒を減圧するように構成されて
いる。これら第1通路(16)及び第2通路(17)は、除霜用
減圧機構(12)を構成している。
【0070】また、レシーバ(34)の上部には、ガス抜き
通路(66)の一端が接続されている。ガス抜き通路(66)
は、開閉弁(SV)とキャピラリチューブ(CP)とを備え、他
端が、第2ガス配管(62)におけるアキュムレータ(35)の
上流側に接続されている。
【0071】各油分離器(32),(132)と各低段側圧縮機(3
1A),(131A)の吸込側との間には、キャピラリチューブ(C
P)を備えた油戻し通路(67),(67)がそれぞれ接続されて
いる。
【0072】また、各低段側圧縮機(31A),(131A)の吐出
側の第1ガス配管(60),(60)には、高圧冷媒圧力が過上
昇して所定の圧力になるとオフ信号を出力する高圧圧力
開閉器(HPS2),(HPS2)と、吐出ガス冷媒の温度を検出す
る温度センサ(STH2),(STH2)が設けられている。両低段
側圧縮機(31A),(131A)の吐出側配管の合流点と四路切換
弁(33)との間には、高圧冷媒圧力を検出する高圧センサ
(SPH2)が設けられている。両低段側圧縮機(31A),(131A)
の吸込側の第2ガス配管(62)には、低圧冷媒圧力を検出
する低圧センサ(SPL2)が設けられている。
【0073】第2低段側冷媒回路(103B)は、第1低段側
冷媒回路(103A)とほぼ同様な構成であるが、除霜運転は
行わず、冷却運転のみを行うように構成されている。第
2低段側冷媒回路(103B)は、第1低段側冷媒回路(103A)
における四路切換弁(124)を備えず、その上、ドレンパ
ン通路(63)とガスバイパス通路(64)と第2通路(17)とが
設けられていない。つまり、第2低段側冷媒回路(103B)
は、第1及び第2の低段側圧縮機(31B),(131B)と第2の
冷媒熱交換器(111B)の凝縮部とレシーバ(34)と冷却用膨
張弁(EV21)と蒸発用伝熱管(105b)とアキュムレータ(35)
とが第1ガス配管(60)と液配管(61)と第2ガス配管(62)
とによって順に接続されて構成されている。上記第2の
冷媒熱交換器(111B)の凝縮部は第2低段側冷媒回路(103
B)の凝縮器を構成している。
【0074】冷却用膨張弁(EV21)は、感温式膨張弁であ
って、感温筒が蒸発用伝熱管(105b)の出口側の第2ガス
配管(62)に設けられている。また、上記第2の冷媒熱交
換器(111B)は、高段側冷媒回路(120)の蒸発部と第2低
段側冷媒回路(103B)の凝縮部とを有するカスケードコン
デンサであって、プレート形熱交換器によって構成され
ている。そして、この第2の冷媒熱交換器(111B)は、第
2低段側冷媒回路(103B)の冷媒と高段側冷媒回路(120)
の冷媒とが熱交換を行い、第2低段側冷媒回路(103B)の
冷媒が放熱して凝縮する一方、高段側冷媒回路(120)の
冷媒が吸熱して蒸発する。
【0075】上記両低段側冷媒回路(103A),(103B)にお
ける蒸発用伝熱管(105a),(105b)は、1つの蒸発器(50)
に構成されており、蒸発器(50)において、両低段側冷媒
回路(103A),(103B)の冷媒と庫内空気とを熱交換させて
いる。そして、上記蒸発器(50)、冷却用膨張弁(EV21)及
びドレンパン通路(63)がクーリングユニット(101C)に設
けられる一方、他の圧縮機(31A),(131A),(31B),(131B)
などが上記カスケードユニット(101B)に設けられてい
る。
【0076】また、第1低段側冷媒回路(103A)における
液配管(61)の分流器(51)の手前には、液冷媒の温度を検
出する液温度センサ(Th21)が設けられる一方、上記蒸発
器(50)には該蒸発器(50)の温度を検出する蒸発器温度セ
ンサ(Th22)が設けられている。
【0077】倉庫内には、庫内の空気温度を検出する庫
内温度センサ(Tx)が設けられている。
【0078】−冷凍装置の運転動作− 次に、冷凍装置(110)の運転動作を冷却運転(本発明で
言うところの「冷凍運転」に対応)と除霜運転とに分け
て説明する。まず、冷却運転について説明する。
【0079】(冷却運転)本冷凍装置(110)では、庫内
の冷凍負荷が小さいときは第1低段側冷媒回路(103A)の
第1及び第2低段側圧縮機(31A),(131A)を運転し、庫内
の冷凍負荷が大きいときは両低段側冷媒回路(103A),(10
3B)の第1及び第2低段側圧縮機(31A),(131A),(31B),(1
31B)を運転する。つまり、庫内負荷が小さいときは合計
2台の圧縮機(31A),(131A)を動作させ、逆に、庫内負荷
が大きいときは合計4台の圧縮機(31A),(131A),(31B),
(131B)を動作させる。
【0080】庫内負荷の大きな場合は、高段側冷媒回路
(120)の高段側圧縮機(121)及び両低段側冷媒回路(103
A),(103B)の第1及び第2低段側圧縮機(31A),(131A),(3
1B),(131B)を共に駆動する。この状態において、高段側
冷媒回路(120)では、四路切換弁(124)を図6の実線側に
切り換える一方、後述する各冷却用電動膨張弁(EVL1),
(EVL2)の開度制御を実行する。
【0081】高段側冷媒回路(120)にあっては、高段側
圧縮機(121)から吐出された高段側冷媒は、凝縮器(122)
で凝縮して液冷媒となり、カスケードユニット(101B)に
流れる。そして、上記液冷媒は、2つの分岐配管(104
b),(104c)に分かれ、冷却用電動膨張弁(EVL1),(EVL2)で
減圧される。その後、上記液冷媒は、2つの冷媒熱交換
器(111A),(111B)の各蒸発部で蒸発してガス冷媒となっ
て高段側圧縮機(121)に戻り、この循環を繰り返す。
【0082】一方、第1低段側冷媒回路(103A)では、四
路切換弁(33)を図7の実線側に切り換える一方、第2通
路(17)の電磁弁(15)を閉鎖させる。
【0083】上記両低段側冷媒回路(103A),(103B)にお
いて、低段側圧縮機(31A),(131A),(31B),(131B)から吐
出された低段側冷媒は、冷媒熱交換器(111A),(111B)の
凝縮部で凝縮して液冷媒となり、この液冷媒は、冷却用
膨張弁(EV21),(EV21)で減圧する。その後、上記液冷媒
は、蒸発用伝熱管(105a),(105b)で蒸発してガス冷媒と
なって低段側圧縮機(31A),(131A),(31B),(131B)に戻
り、この循環を繰り返す。
【0084】そして、上記各冷媒熱交換器(111A),(111
B)においては、高段側冷媒と低段側冷媒とが熱交換し、
低段側冷媒回路(103A),(103B)の低段側冷媒が冷却され
て凝縮する。一方、上記蒸発器(50)では、低段側冷媒が
蒸発して冷却空気を生成し、庫内を冷却する。
【0085】これに対し、庫内負荷の小さな場合は、第
1低段側冷媒回路(103A)の第1及び第2低段側圧縮機(3
1A),(131A)を運転し、第2低段側冷媒回路(103B)の運転
は停止する。高段側冷媒回路(120)では、四路切換弁(12
4)を図6の実線側に設定し、第2冷却用電動膨張弁(EVL
2)を全閉状態にする。
【0086】そして、第1低段側冷媒回路(103A)では、
上記の庫内負荷の大きな場合の運転と同様に冷媒が循環
する。第2低段側冷媒回路(103B)では、冷媒の循環動作
は行われない。高段側冷媒回路(120)では、上記運転と
ほぼ同様に冷媒が循環する。
【0087】(除霜運転)次に、除霜運転を説明する。
本冷凍装置(110)は、所定時間ごと(例えば12時間ご
と)に除霜運転を開始する。除霜運転は、第2低段側冷
媒回路(103B)の運転を停止する一方、第1低段側冷媒回
路(103A)及び高段側冷媒回路(120)の冷媒循環方向を逆
方向に切り換えて行われる。
【0088】具体的には、第1低段側冷媒回路(103A)で
は、四路切換弁(33)を図7の破線側に切り換える一方、
第2通路(17)の電磁弁(15)を開口させる。
【0089】圧縮機(31A),(131A)から吐出された低段側
冷媒は、四路切換弁(33)を経てドレンパン通路(63)を通
り、ドレンパンヒータ(106a)でドレンパンを加熱する。
続いて、上記低段側冷媒は、蒸発用伝熱管(105a)を流れ
て蒸発器(50)を加熱し、この蒸発器(50)の霜を融解す
る。その後、蒸発用伝熱管(105a)を流れた低段側冷媒
は、ガスバイパス通路(64)を流れ、レシーバ(34)を経て
第2通路(17)を流れ、キャピラリーチューブ(14)で減圧
される。続いて、この低段側冷媒は、第1冷媒熱交換器
(111A)の凝縮部で蒸発して、四路切換弁(33)及びアキュ
ムレータ(35)を経て圧縮機(31A),(131A)に戻り、この循
環動作を繰り返す。
【0090】一方、高段側冷媒回路(120)では、四路切
換弁(124)を図6の破線側に切り換える一方、第1冷却
用電動膨張弁(EVL1)の開度制御を行う。第1冷却用電動
膨張弁(EVL1)は、通常は出力パルス数が1000パルス
の状態に設定されているが、高段側圧縮機(121)の吐出
ガス過熱度に応じ、例えば図5に示す関係に基づいて制
御される。
【0091】このような状態において、高段側圧縮機(1
21)から吐出された高段側冷媒は、四路切換弁(124)を経
て第1冷媒熱交換器(111A)の蒸発部を流れ、第1低段側
冷媒回路(103A)の低段側冷媒を加熱する。その後、第1
冷媒熱交換器(111A)の蒸発部を流れた高段側冷媒は、電
動膨張弁(EVL1)で減圧された後、レシーバ(125)及び凝
縮器(122)を通って高圧側圧縮機(121)に吸入され、上記
循環動作を繰り返す。
【0092】このような循環動作は、第1低段側冷媒回
路(103A)の第1または第2低段側圧縮機(31A),(131A)の
少なくとも一方の吐出ガス過熱度が第1所定値(例え
ば、20℃)以下にならない限り、実行される。すなわ
ち、両圧縮機(31A),(131A)の少なくとも一方の吐出ガス
過熱度が上記第1所定値以下になると、第2通路(17)の
電磁弁(15)を閉鎖し、圧縮機(31A),(131A)の運転を継続
した状態で冷媒循環動作を停止する。その結果、圧縮機
(31A),(131A)の吸入ガス冷媒の過熱度が上昇し、液バッ
クの危険性がなくなる。そして、圧縮機(31A),(131A)の
吐出ガス冷媒の過熱度が再び第2所定値(第1所定値よ
りも大きな値であり、例えば30℃)以上になると、上
記電磁弁(15)を開口し、上記冷媒循環動作を行わせる。
【0093】以上のように、第3実施形態においても、
吐出冷媒の過熱度が所定値以下の場合には、除霜用減圧
機構(12)の電磁弁(15)を閉鎖し、冷媒の循環経路を一時
的に遮断することとしたので、圧縮機(31A),(131A)の液
バックを防止することができる。
【0094】−変形例− なお、第3実施形態においても、圧縮機(31A),(131A)の
吸入冷媒の過熱度に基づいて電磁弁制御を実行してもよ
い。
【0095】上記実施形態では、除霜用減圧機構(12)を
構成する第2通路(17)には、キャピラリーチューブ(14)
及び電磁弁(15)が設けられていたが、第2通路(17)を圧
力損失の比較的大きな電磁弁のみを備えた冷媒通路に置
き換えてもよい。この場合であっても、冷凍運転時には
当該電磁弁を閉鎖することにより第2通路には冷媒が流
れない。一方、除霜運転時には、当該電磁弁を開口する
ことにより、第2通路を流れる冷媒を当該電磁弁で減圧
することができる。つまり、本発明で言うところの「減
圧機能を有する開閉機構」を、流通抵抗の比較的大きな
開閉弁で構成してもよい。
【0096】また、除霜用減圧機構(12)を電動膨張弁(2
4)に置き換え、第2実施形態と同様の電動弁制御を実行
するようにしてもよい。
【0097】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、除霜運
転時に圧縮機の吸入冷媒または吐出冷媒の過熱度が所定
値以下になると、冷媒の循環経路を遮断しまたは冷媒の
減圧の程度を大きくするようにしたので、吸入冷媒また
は吐出冷媒の過熱度を常に所定値よりも大きくすること
ができ、圧縮機の液バックを未然に防止することができ
る。従って、冷凍装置の信頼性を向上させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係る冷凍装置の構成図である。
【図2】第1実施形態に係る電磁弁制御のフローチャー
トである。
【図3】第2実施形態に係る冷凍装置の構成図である。
【図4】第2実施形態に係る開度制御のフローチャート
である。
【図5】吐出過熱度と電動弁の出力パルス数との関係を
示す図である。
【図6】第3実施形態に係る冷凍装置の一部の冷媒回路
図である。
【図7】第3実施形態に係る冷凍装置の一部の冷媒回路
図である。
【図8】従来の冷凍装置の冷媒回路図である。
【符号の説明】
(2) 圧縮機 (4) 凝縮器 (7) 膨張弁 (9) 蒸発器 (12) 除霜用膨張機構 (13) 逆止弁(逆流防止機構) (14) キャピラリーチューブ (15) 電磁弁 (16) 第1通路 (17) 第2通路 (21) 温度センサ (22) 圧力センサ (130) コントローラ
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年1月31日(2000.1.3
1)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 冷凍装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷凍装置に係り、
特に、除霜運転時における圧縮機の液バック対策技術に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば特開平9−21051
5号公報に開示されているように、蒸発器に生じた霜を
融解するための除霜運転を行う冷凍装置が知られてい
る。図8を参照しながら、逆サイクル方式のホットガス
デフロストを行う従来の冷凍装置を説明する。
【0003】冷媒回路(200)は、圧縮機(201)、四路切換
弁(202)、凝縮器(203)、レシーバ(207)、感温式膨張弁
(208)、蒸発器(209)、上記四路切換弁(202)、アキュム
レータ(210)、及び上記圧縮機(201)が順に接続されて構
成されている。凝縮器(203)とレシーバ(207)との間に
は、凝縮器(203)からレシーバ(207)への冷媒流れのみを
許容する逆止弁(204)が設けられた第1通路(211)と、キ
ャピラリーチューブ(212)及び電磁弁(205)が設けられた
第2通路(212)とが、互いに並列に設けられている。第
2通路(212)の電磁弁(205)は、冷却運転時には閉鎖さ
れ、除霜運転時には開口される。
【0004】冷却運転時には、圧縮機(201)から吐出さ
れた冷媒は、凝縮器(203)で凝縮し、第1通路(211)を通
過した後、感温式膨張弁(208)で減圧され、蒸発器(209)
で蒸発して圧縮機(201)に戻る循環動作を行う。一方、
除霜運転時には、四路切換弁(202)の流路設定が切り換
えられ、圧縮機(201)から吐出された冷媒は、蒸発器(20
9)で凝縮し、蒸発器(209)に生じた霜を融解する。蒸発
器(209)を流出した冷媒は、第2通路(212)を通過する際
にキャピラリーチューブ(212)で減圧され、凝縮器(203)
で蒸発して圧縮機(201)に戻る循環動作を行う。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、除霜運転の
開始直後には、圧縮機(201)から吐出される冷媒の圧
力、つまり吐出冷媒圧力は低く、また、レシーバ(207)
内に液冷媒が少ないため、圧縮機(201)に吸入されるガ
ス冷媒が湿り状態になることは少ない。これに対し、除
霜運転の終了間際には、吐出冷媒圧力が高く、また、レ
シーバ(207)内に多くの液冷媒が溜まることから、圧縮
機(201)に吸入されるガス冷媒が湿り状態になりやすか
った。そのため、圧縮機(201)に液冷媒が吸入されるい
わゆる液バックが発生する可能性があった。
【0006】本発明は、かかる点に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、除霜運転時の圧縮機
の液バックを防止することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、除霜運転時に液バックの可能性がある場
合には、一時的に冷媒の循環経路を遮断し、または冷媒
の減圧の程度を大きくすることとした。
【0008】具体的には、第1の発明は、圧縮機(2,31
A,131A)、凝縮器(4,111A)、冷凍用減圧機構(7,EV21)、
除霜用減圧機構(12)、及び蒸発器(9,50)を有する冷媒回
路(18,103A)を備え、該圧縮機(2,31A,131A)から吐出し
た冷媒を該凝縮器(4,111A)で凝縮させ、該冷凍用減圧機
構(7,EV21)で減圧し、該蒸発器(9,50)で蒸発させて該圧
縮機(2,31A,131A)に吸入する冷凍運転と、該圧縮機(2,3
1A,131A)から吐出した冷媒を該蒸発器(9,50)で凝縮さ
せ、該除霜用減圧機構(12)で減圧し、該凝縮器(4,111A)
で蒸発させ、該圧縮機(2,31A,131A)に吸入することによ
り該蒸発器(9,50)の霜を融解する除霜運転とを選択的に
実行するように構成された冷凍装置であって、上記除霜
用減圧機構(12)は、上記凝縮器(4,111A)から上記蒸発器
(9,50)に向かう方向の冷媒流れを許容し且つ該蒸発器
(9,50)から該凝縮器(4,111A)に向かう方向の冷媒流れを
阻止する逆流防止機構(13)を有する第1通路(16)と、減
圧機能を有する開閉機構(14,15)を有して該第1通路(1
6)と並列に設けられた第2通路(17)とを備え、上記圧縮
機(2,31A,131A)の吸入冷媒の過熱度を検出する吸入過熱
度検出手段(21,22,131)と、上記除霜運転時に、上記吸
入過熱度検出手段(21,22,131)の検出過熱度が所定値以
下か否かを判定し、該検出過熱度が該所定値以下のとき
には上記開閉機構(14,15)を閉鎖する開閉制御手段(132)
とを備えていることとしたものである。
【0009】上記事項により、除霜運転時に、吸入過熱
度検出手段(21,22,131)は圧縮機(2,31A,131A)の吸入冷
媒の過熱度を検出する一方、開閉制御手段(132)は検出
過熱度が所定値以下か否かを判定する。検出過熱度が所
定値よりも大きなときには、液バックの可能性はないと
判断され、開閉機構(14,15)の開口状態が維持されて、
冷媒循環動作は継続される。これに対し、検出過熱度が
所定値以下のときには、液バックの可能性があると判断
され、開閉機構(14,15)は一時的に閉鎖される。その結
果、圧縮機(2,31A,131A)に吸入される冷媒は乾いた状態
になり、液バックは回避される。検出過熱度が所定値よ
りも大きくなると、開閉機構(14,15)は再び開口され、
冷媒の循環動作が再開される。
【0010】第2の発明は、圧縮機(2,31A,131A)、凝縮
器(4,111A)、冷凍用減圧機構(7,EV21)、除霜用減圧機構
(12)、及び蒸発器(9,50)を有する冷媒回路(18,103A)を
備え、該圧縮機(2,31A,131A)から吐出した冷媒を該凝縮
器(4,111A)で凝縮させ、該冷凍用減圧機構(7,EV21)で減
圧し、該蒸発器(9,50)で蒸発させて該圧縮機(2,31A,131
A)に吸入する冷凍運転と、該圧縮機(2,31A,131A)から吐
出した冷媒を該蒸発器(9,50)で凝縮させ、該除霜用減圧
機構(12)で減圧し、該凝縮器(4,111A)で蒸発させ、該圧
縮機(2,31A,131A)に吸入することにより該蒸発器(9,50)
の霜を融解する除霜運転とを選択的に実行するように構
成された冷凍装置であって、上記除霜用減圧機構(12)
は、上記凝縮器(4,111A)から上記蒸発器(9,50)に向かう
方向の冷媒流れを許容し且つ該蒸発器(9,50)から該凝縮
器(4,111A)に向かう方向の冷媒流れを阻止する逆流防止
機構(13)を有する第1通路(16)と、減圧機能を有する開
閉機構(14,15)を有して該第1通路(16)と並列に設けら
れた第2通路(17)とを備え、上記圧縮機(2,31A,131A)の
吐出冷媒の過熱度を検出する吐出過熱度検出手段(25,2
6,133)と、上記除霜運転時に、上記吐出過熱度検出手段
(25,26,133)の検出過熱度が所定値以下か否かを判定
し、該検出過熱度が該所定値以下のときには上記開閉機
構(14,15)を閉鎖する開閉制御手段(132)とを備えている
こととしたものである。
【0011】上記事項により、除霜運転時に、吐出過熱
度検出手段(25,26,133)は圧縮機(2,31A,131A)の吐出冷
媒の過熱度を検出する一方、開閉制御手段(132)は検出
過熱度が所定値以下か否かを判定する。検出過熱度が所
定値よりも大きいときには、液バックの可能性はないと
判断され、開閉機構(14,15)の開口状態が維持されて、
冷媒循環動作は継続される。これに対し、検出過熱度が
所定値以下のときには、液バックの可能性があると判断
され、開閉機構(14,15)は一時的に閉鎖される。その結
果、圧縮機(2,31A,131A)に吸入される冷媒は乾いた状態
になり、液バックは回避される。検出過熱度が所定値よ
りも大きくなると、開閉機構(14,15)は再び開口され、
冷媒の循環動作が再開される。
【0012】第3の発明は、圧縮機(2,31A,131A)、凝縮
器(4,111A)、冷凍用減圧機構(7,EV21)、除霜用減圧機構
(12)、及び蒸発器(9,50)を有する冷媒回路(18,103A)を
備え、該圧縮機(2,31A,131A)から吐出した冷媒を該凝縮
器(4,111A)で凝縮させ、該冷凍用減圧機構(7,EV21)で減
圧し、該蒸発器(9,50)で蒸発させて該圧縮機(2,31A,131
A)に吸入する冷凍運転と、該圧縮機(2,31A,131A)から吐
出した冷媒を該蒸発器(9,50)で凝縮させ、該除霜用減圧
機構(12)で減圧し、該凝縮器(4,111A)で蒸発させ、該圧
縮機(2,31A,131A)に吸入することにより該蒸発器(9,50)
の霜を融解する除霜運転とを選択的に実行するように構
成された冷凍装置であって、上記除霜用減圧機構(12)
は、上記冷凍運転時に開口される電動膨張弁(24)によっ
て構成され、上記電動膨張弁(24)は、上記除霜運転が所
定時間継続していないときにはパルス信号が伝達されな
いように構成され、上記圧縮機(2,31A,131A)の吸入冷媒
の過熱度を検出する吸入過熱度検出手段(21,22,131)
と、上記除霜運転時に、上記吸入過熱度検出手段(21,2
2,131)の検出過熱度が所定値以下か否かを判定し、該検
出過熱度が該所定値以下のときには該検出過熱度が該所
定値よりも大きくなるように上記電動膨張弁(24)の開度
を減少させる電動弁制御手段(132a)と、上記除霜運転時
に、蒸発器出口冷媒温度が所定温度以下か否かを判定
し、該冷媒温度が該所定温度以下でないときには除霜運
転を終了させる除霜完了検知部(134)とを備えているこ
ととしたものである。
【0013】上記事項により、除霜運転時に、吸入過熱
度検出手段(21,22,131)は圧縮機(2,31A,131A)の吸入冷
媒の過熱度を検出する一方、電動弁制御手段(132a)は検
出過熱度が所定値以下か否かを判定する。検出過熱度が
所定値よりも大きいときには、液バックの可能性はない
と判断され、電動膨張弁(24)の状態は維持される。これ
に対し、検出過熱度が所定値以下のときには、液バック
の可能性があると判断され、電動膨張弁(24)は検出過熱
度が所定値を越えるように、絞り気味に制御される。そ
の結果、圧縮機(2,31A,131A)に吸入される冷媒は乾いた
状態になり、液バックは回避される。
【0014】第4の発明は、圧縮機(2,31A,131A)、凝縮
器(4,111A)、冷凍用減圧機構(7,EV21)、除霜用減圧機構
(12)、及び蒸発器(9,50)を有する冷媒回路(18,103A)を
備え、該圧縮機(2,31A,131A)から吐出した冷媒を該凝縮
器(4,111A)で凝縮させ、該冷凍用減圧機構(7,EV21)で減
圧し、該蒸発器(9,50)で蒸発させて該圧縮機(2,31A,131
A)に吸入する冷凍運転と、該圧縮機(2,31A,131A)から吐
出した冷媒を該蒸発器(9,50)で凝縮させ、該除霜用減圧
機構(12)で減圧し、該凝縮器(4,111A)で蒸発させ、該圧
縮機(2,31A,131A)に吸入することにより該蒸発器(9,50)
の霜を融解する除霜運転とを選択的に実行するように構
成された冷凍装置であって、上記除霜用減圧機構(12)
は、上記冷凍運転時に開口される電動膨張弁(24)によっ
て構成され、上記電動膨張弁(24)は、上記除霜運転が所
定時間継続していないときにはパルス信号が伝達されな
いように構成され、上記圧縮機(2,31A,131A)の吐出冷媒
の過熱度を検出する吐出過熱度検出手段(25,26,133)
と、上記除霜運転時に、上記吐出過熱度検出手段(25,2
6,133)の検出過熱度が所定値以下か否かを判定し、該検
出過熱度が該所定値以下のときには該検出過熱度が該所
定値よりも大きくなるように上記電動膨張弁(24)の開度
を減少させる電動弁制御手段(132a)と、上記除霜運転時
に、蒸発器出口冷媒温度が所定温度以下か否かを判定
し、該冷媒温度が該所定温度以下でないときには除霜運
転を終了させる除霜完了検知部(134)とを備えているこ
ととしたものである。
【0015】上記事項により、除霜運転時に、吐出過熱
度検出手段(25,26,133)は圧縮機(2,31A,131A)の吐出冷
媒の過熱度を検出する一方、電動弁制御手段(132a)は検
出過熱度が所定値以下か否かを判定する。検出過熱度が
所定値よりも大きいときには、液バックの可能性はない
と判断され、電動膨張弁(24)の状態は維持される。これ
に対し、検出過熱度が所定値以下のときには、液バック
の可能性があると判断され、電動膨張弁(24)は検出過熱
度が所定値を越えるように、絞り気味に制御される。そ
の結果、圧縮機(2,31A,131A)に吸入される冷媒は乾いた
状態になり、液バックは回避される。
【0016】第5の発明は、上記第1〜第4のいずれか
一の発明において、前記凝縮器は、冷媒熱交換器(111A)
で構成され、圧縮機(121)、凝縮器(122)、膨張機構(EVL
1)及び上記冷媒熱交換器(111A)が順に接続されて成る高
段側冷媒回路(120)を備え、前記冷媒回路は、上記冷媒
熱交換器(111A)を介して上記高段側冷媒回路(120)に接
続された低段側冷媒回路(103A)を構成していることとし
たものである。
【0017】上記事項により、高段側冷媒回路(120)と
低段側冷媒回路(103A)とにより二元冷凍システムが構成
され、二元式冷凍装置において上記第1〜第4の発明が
得られる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0019】<第1実施形態>図1に示すように、第1
実施形態に係る冷凍装置(1a)の冷媒回路(18)は、圧縮機
(2)、四路切換弁(3)、凝縮器(4)、レシーバ(5)、電磁弁
(6)、冷凍用減圧機構に対応する膨張弁(7)、蒸発器
(9)、逆止弁(10)、上記四路切換弁(3)、アキュムレータ
(11)、及び上記圧縮機(2)が順に接続されて構成されて
いる。凝縮器(4)とレシーバ(5)との間には、除霜用減圧
機構(12)が設けられている。
【0020】除霜用減圧機構(12)は、凝縮器(4)から蒸
発器(9)に向かう方向の冷媒流れを許容する一方、蒸発
器(9)から凝縮器(4)に向かう方向の冷媒流れを阻止する
逆止弁(13)が設けられた第1通路(16)と、互いに直列に
接続されたキャピラリーチューブ(14)及び電磁弁(15)が
設けられた第2通路(17)とを備えている。第1通路(16)
と第2通路(17)とは、互いに並列に接続されている。な
お、逆止弁(13)は本発明で言うところの「逆流防止機
構」に対応し、キャピラリーチューブ(14)及び電磁弁(1
5)は「減圧機能を有する開閉機構」に対応する。第1通
路(16)の逆止弁(13)は、冷却運転時に冷媒の流通を許容
する一方、除霜運転時に冷媒の流通を阻止するものであ
り、開閉弁等で置き換えることも可能である。
【0021】膨張弁(7)は感温式膨張弁で構成され、そ
の感温筒(23)は蒸発器(9)と逆止弁(10)との間における
蒸発器(9)の近傍の配管に固定されている。つまり、感
温筒(23)は、蒸発器(9)の出口の冷媒温度(あるいは冷
媒過熱度)を検出する位置に設けられている。
【0022】レシーバ(5)と蒸発器(9)との間には、蒸発
器(9)からレシーバ(5)への冷媒流れのみを許容する逆止
弁(8)が設けられたバイパス管(8a)が、電磁弁(6)及び膨
張弁(7)に対し並列に設けられている。この逆止弁(8)
は、除霜運転時における冷媒流れを許容する一方、冷却
運転時における冷媒流れを阻止するものであり、開閉弁
等で置き換えることも可能である。
【0023】蒸発器(9)は、プレートフィンチューブ型
熱交換器等の空気熱交換器で構成され、被冷却媒体とし
ての空気を冷却する。逆止弁(10)は、蒸発器(9)から四
路切換弁(3)への冷媒流れのみを許容する弁である。つ
まり、冷却運転時の冷媒流れのみを許容し、除霜運転時
の冷媒流れを阻止するものである。蒸発器(9)のドレン
パン(図示せず)には、逆止弁(10)と並列に接続された
ドレンパンヒータ(19)が設けられている。
【0024】アキュムレータ(11)と四路切換弁(3)との
間の冷媒配管(20)には、温度検出手段として温度センサ
(21)が設けられている。圧縮機(2)の吸入配管には、圧
力検出手段として圧力センサ(22)が設けられている。
【0025】冷凍装置(1a)のコントローラ(130)は、圧
縮機(2)の吸入冷媒の過熱度を検出する吸入過熱度検出
部(131)と、「開閉制御手段」に対応する電磁弁制御部
(132)とを備えている。吸入過熱度検出部(131)は、温度
センサ(21)及び圧力センサ(22)に接続されている。吸入
過熱度検出部(131)は、温度センサ(21)から吸入冷媒温
度を検出し、圧力センサ(22)から吸入冷媒圧力を検出し
て当該圧力の相当飽和温度を算出し、上記吸入冷媒温度
から当該相当飽和温度を減ずることにより、吸入冷媒の
過熱度を算出する。そして、吸入冷媒の過熱度の情報を
電磁弁制御部(132)に出力する。一方、電磁弁制御部(13
2)は、吸入冷媒の過熱度が所定値以下か否かを判定し、
当該過熱度が所定値以下のときには電磁弁(15)に閉信号
を出力し、電磁弁(15)を閉鎖する。
【0026】次に、冷凍装置(1a)の運転動作を説明す
る。まず、冷媒回路(18)における冷媒の循環動作を説明
する。
【0027】冷却運転(「冷凍運転」に対応)の際に
は、四路切換弁(3)を実線側に設定し、電磁弁(15)を閉
鎖し、電磁弁(6)を開口させる。この状態において、圧
縮機(2)から吐出された冷媒は、凝縮器(4)で凝縮し、第
1通路(16)及びレシーバ(5)を通過し、膨張弁(7)で減圧
され、蒸発器(9)で蒸発して空気を冷却し、アキュムレ
ータ(11)を通過した後、圧縮機(2)に吸入される。
【0028】一方、除霜運転の際には、四路切換弁(3)
は破線側に設定され、電磁弁(6)は閉鎖される。第2通
路(17)の電磁弁(15)に対しては、後述する電磁弁制御が
行われる。電磁弁(15)が開口している状態では、圧縮機
(2)から吐出された冷媒は、ドレンパンヒータ(19)及び
蒸発器(9)で凝縮し、蒸発器(9)に生じた霜を融解する。
蒸発器(9)を流出した冷媒は、逆止弁(8)及びレシーバ
(5)を通過し、第2通路(17)に流入し、キャピラリーチ
ューブ(14)で減圧された後、凝縮器(4)で蒸発する。凝
縮器(4)を流出した冷媒は、アキュムレータ(11)を経て
圧縮機(2)に吸入される。
【0029】次に、図2のフローチャートを参照しなが
ら、電磁弁(15)に対する電磁弁制御を説明する。なお、
この電磁弁制御は、除霜運転中に行われる。
【0030】まず、ステップST1において、除霜運転
が所定時間(例えば5分間)継続して行われているか否
かを判定する。このステップST1の判定は、除霜運転
開始直後は運転が不安定な状態になることを考慮したう
えで、電磁弁(15)の制御を運転状態が十分に安定してか
ら行えるように設けた処理である。そして、ステップS
T1の判定の結果、YESの場合はステップST2に進
み、NOの場合はステップST1の判定を繰り返す。ス
テップST2では、温度センサ(21)により吸入冷媒の温
度Tsを検出し、圧力センサ(22)により吸入冷媒の圧力
Psを検出する。次に、ステップST3に進み、予め記
憶しておいた所定の演算式に基づいて、吸入冷媒圧力P
sの相当飽和温度Teを算出し、この相当飽和温度Te
を蒸発温度と仮定する。そして、吸入冷媒温度Tsから
相当飽和温度Teを減ずることにより、吸入冷媒の過熱
度SHsuc=Ts−Teを導出する。次に、ステップS
T4に進み、吸入冷媒の過熱度SHsucが第1所定値
(例えば、5度)以下か否かを判定する。判定の結果、
YESの場合は吸入冷媒が湿り状態にあると判断してス
テップST6に進み、圧縮機(2)の液バックを防止する
ために電磁弁(15)を閉鎖する。一方、ステップST4の
判定結果がNOの場合には、ステップST5に進む。ス
テップST5では、吸入冷媒の過熱度SHsucが第1所
定値よりも大きな第2所定値(例えば、10度)以上か
否かを判定する。YESの場合は、吸入冷媒は湿り状態
にないと判断し、ステップST7に進んで電磁弁(15)を
開口させる。一方、ステップST5の判定結果がNOの
場合は、吸入冷媒が十分乾いた状態にはなっていないと
判断し、そのままの状態を維持する。
【0031】このような電磁弁制御は、所定時間の除霜
運転が終了するまで継続して実行される。
【0032】以上のように、第1実施形態によれば、吸
入冷媒の過熱度が所定値以下の場合には、除霜用減圧機
構(12)の電磁弁(15)を閉鎖し、冷媒の循環経路を一時的
に遮断することとしたので、湿り状態の冷媒が圧縮機
(2)に吸入されることを防止することができる。従っ
て、圧縮機(2)の液バックを確実に防止することがで
き、冷凍装置(1a)の信頼性が向上する。
【0033】ステップST1において運転状態が安定し
ているか否かを判定し、安定状態を確認したうえで電磁
弁制御を実行することとしたので、電磁弁制御をより正
確に行うことができる。
【0034】<第2実施形態>図3に示すように、第2
実施形態に係る冷凍装置(1b)は、除霜用減圧機構(12)を
電動膨張弁(24)で構成したものである。第1実施形態と
同様の部分には同様の符号を付し、その説明は省略す
る。
【0035】本冷凍装置(1b)では、圧縮機(2)の吐出側
配管に、圧力検出手段としての圧力センサ(26)と温度検
出手段としての温度センサ(25)とが設けられている。ま
た、除霜運転時にのみ冷媒が流通するバイパス管(8a)に
も、温度センサ(27)が設けられている。
【0036】コントローラ(130)は、圧縮機(2)の吐出冷
媒の過熱度を検出する吐出過熱度検出部(133)と、電動
弁制御部(132a)と、除霜完了検知部(134)とが設けられ
ている。吐出過熱度検出部(133)は、温度センサ(25)及
び圧力センサ(26)に接続されている。この吐出過熱度検
出部(133)は、温度センサ(25)から吐出冷媒温度を検出
し、圧力センサ(26)から吐出冷媒圧力を検出して当該圧
力の相当飽和温度を算出し、上記吐出冷媒温度から当該
相当飽和温度を減ずることにより、吐出冷媒の過熱度を
算出する。そして、吐出冷媒の過熱度の情報を電動弁制
御部(132a)に出力する。
【0037】電動弁制御部(132a)は、電動膨張弁(24)に
接続されている。電動弁制御部(132a)は、吐出冷媒の過
熱度が所定値以下か否かを判定し、当該過熱度が所定値
以下のときには電動膨張弁(24)に閉信号を出力し、電動
膨張弁(24)を閉鎖させるように構成されている。
【0038】除霜完了検知部(134)は、温度センサ(27)
に接続されている。除霜完了検知部(134)は、除霜運転
時において、温度センサ(27)により蒸発器(9)から流出
した冷媒の温度(蒸発器出口冷媒温度)を検出し、当該
冷媒温度が所定温度以下か否かを判定し、当該冷媒温度
が所定温度以下でないときには所定の除霜運転完了信号
を出力するように構成されている。
【0039】冷却運転の際には、四路切換弁(3)を実線
側に設定し、電動膨張弁(24)を全開状態に設定し、電磁
弁(6)を開口させる。この状態において、圧縮機(2)から
吐出された冷媒は、凝縮器(4)で凝縮し、電動膨張弁(2
4)及びレシーバ(5)を通過し、膨張弁(7)で減圧され、蒸
発器(9)で蒸発して空気を冷却し、アキュムレータ(11)
を通過した後、圧縮機(2)に吸入される。
【0040】一方、除霜運転の際には、四路切換弁(3)
は破線側に設定され、電磁弁(6)は閉鎖される。電動膨
張弁(24)に対しては、後述する電動弁制御が行われる。
電動膨張弁(24)が開口している状態では、圧縮機(2)か
ら吐出された冷媒は、ドレンパンヒータ(19)及び蒸発器
(9)で凝縮し、蒸発器(9)に生じた霜を融解する。蒸発器
(9)を流出した冷媒は、逆止弁(8)及びレシーバ(5)を通
過し、電動膨張弁(24)で減圧された後、凝縮器(4)で蒸
発する。凝縮器(4)を流出した冷媒は、アキュムレータ
(11)を経て圧縮機(2)に吸入される。
【0041】次に、図4のフローチャートを参照しなが
ら、電動膨張弁(24)に対する電動弁制御を説明する。
【0042】まず、冷却運転中に、ステップST11に
おいて、図示しないタイマから除霜運転の開始を伝達す
る所定の除霜信号が発生されたか否かを判定する。NO
の場合は、冷却運転を継続しながら、再びステップST
11の判定を繰り返す。一方、YESの場合は、ステッ
プST12に進み、除霜運転を開始する。すなわち、ス
テップST12において、四路切換弁(3)を図3に示す
破線側に切り換え、電磁弁(6)を閉鎖し、電動膨張弁(2
4)への出力パルス数を1000パルスに設定する。な
お、本電動膨張弁(24)は、出力パルス数が0〜2000
の間で開度調節が自在であり、出力パルス数が0パルス
のときには全閉状態となり、2000パルスのときには
全開状態となる。
【0043】そして、ステップST13に進み、除霜完
了検知部(134)により、温度センサ(27)の検出温度TDEF
が所定温度(例えば35℃)以下か否かを判定する。こ
の判定の結果、NOの場合はステップST18に進み、
除霜運転を終了する。すなわち、ステップST18にお
いては、四路切換弁(3)を図3に示す実線側に切り換
え、電磁弁(6)を開口させ、電動膨張弁(24)の出力パル
ス数を2000パルス(全開状態)に設定し、再び冷却
運転を開始する。
【0044】一方、ステップST13における判定の結
果がYESの場合は、ステップST14に進み、吐出過
熱度検出部(133)が温度センサ(25)により吐出冷媒温度
DCHを検出し、圧力センサ(26)により吐出冷媒圧力を
検出する。次に、ステップST15に進み、予め記憶し
ておいた所定の演算式に基づいて、吐出冷媒圧力の相当
飽和温度Tcを算出し、この相当飽和温度Tcを凝縮温
度と仮定する。そして、吐出冷媒温度TDCHから上記相
当飽和温度Tcを減ずることにより、吐出冷媒の過熱度
SHDCH=TDCH−Tcを導出する。また、この吐出冷媒
の過熱度SHDCHに基づき、予め記憶しておいた所定の
演算式またはテーブル等から電動膨張弁(24)への出力パ
ルス数EVPLSを算出する。
【0045】出力パルス数EVPLSの演算式等は、吐出
冷媒の過熱度が所定値(例えば40℃)以下のときには
電動膨張弁(24)の開度を低減するように設定されてい
る。つまり、液バックの可能性のある場合には、液バッ
クを回避するように電動膨張弁(24)を絞り気味に制御す
るように設定されている。具体的には、出力パルス数E
PLSは、図5に示す関係に基づいて算出される。
【0046】次に、ステップST16に進み、電動弁制
御部(132a)により、除霜運転が所定時間(例えば、5分
間)継続したか否かが判定される。NOの場合は、まだ
運転が安定していないと判断して、電動膨張弁(24)へパ
ルス信号を出力することなくステップST13に戻る。
一方、ステップST16の判定結果がYESの場合は、
ステップST17に進んで、上記のパルス数EVPLS
パルス信号を電動膨張弁(24)に出力する。その結果、吐
出冷媒の過熱度が所定値以下の場合には、電動膨張弁(2
4)は絞り気味に設定される。
【0047】そして、ステップST17の処理が終了す
ると、再びステップST13以降の処理を実行する。
【0048】以上のように、第2実施形態によれば、吐
出冷媒の過熱度が所定値以下の場合には、電動膨張弁(2
4)が絞り気味に設定されるので、冷媒循環量が減少し、
圧縮機(2)の吸入冷媒の温度が上昇する。その結果、吸
入冷媒の過熱度が上昇し、圧縮機(2)の液バックが防止
される。
【0049】ステップST13において、蒸発器出口冷
媒温度に基づいて除霜が完了したか否かを判定し、除霜
が完了すると直ちに冷却運転を再開することとしたの
で、除霜運転開始時から一定時間経過後に画一的に除霜
運転を終了させていた従来技術に比べて、除霜運転の短
縮化を図ることができる。その結果、効率の高い運転が
可能になる。
【0050】ステップST16において、運転が安定し
ているか否かを判定し、運転が安定している場合にのみ
電動膨張弁(24)にパルス信号を伝達することとしたの
で、より正確な運転制御が可能となる。
【0051】−変形例− なお、上記第2実施形態では、電動弁制御を、吐出冷媒
の過熱度に基づいて実行することとした。しかし、電動
弁制御は、第1実施形態と同様、吸入冷媒の過熱度に基
づいて実行してもよい。つまり、第2実施形態におい
て、吸入側配管に温度センサ(21)及び圧力センサ(22)を
設け、吸入冷媒の過熱度が所定値以下か否かを判定し、
吸入冷媒過熱度が所定値以下のときに電動膨張弁(24)の
開度を減少させるようにしてもよい。
【0052】また、第1実施形態の電磁弁制御を、第2
実施形態と同様、吐出冷媒の過熱度に基づいて実行して
もよい。つまり、第1実施形態において、吐出側配管に
温度センサ(25)及び圧力センサ(26)を設け、吐出冷媒の
過熱度が所定値以下か否かを判定し、吐出冷媒過熱度が
所定値以下のときに電磁弁(15)を閉鎖するようにしても
よい。
【0053】<第3実施形態>図6及び図7に示すよう
に、第3実施形態に係る冷凍装置(110)は、高段側冷媒
回路(120)及び低段側冷媒回路を備える二元式の冷凍装
置であり、特に、低段側冷媒回路が第1低段側冷媒回路
(103A)及び第2低段側冷媒回路(103B)から成るいわゆる
マルチシステムの二元式冷凍装置である。
【0054】まず、本冷凍装置(110)の冷媒回路構成を
説明する。本冷凍装置(110)は、冷蔵庫又は冷凍庫を冷
却するものであって、室外ユニット(101A)とカスケード
ユニット(101B)とクーリングユニット(101C)とを備えて
いる。この各ユニット(101A),(101B),(101C)は、図示し
ないが、それぞれ所定のケーシングに構成機器を収納し
て形成されている。そして、室外ユニット(101A)とカス
ケードユニット(101B)の一部とによって高段側冷媒回路
(120)が構成されている。また、カスケードユニット(10
1B)とクーリングユニット(101C)とに亘って、2つの低
段側冷媒回路(103A),(103B)が構成されている。
【0055】高段側冷媒回路(120)は、冷媒循環方向を
正サイクルと逆サイクルとに切り換える可逆運転が可能
に構成されている。そして、高段側冷媒回路(120)は、
高段側圧縮機(121)と凝縮器(122)と2つの冷媒熱交換器
(カスケード熱交換器)(111A),(111B)の蒸発部とを備
えている。この冷媒熱交換器(111A),(111B)の蒸発部は
高段側冷媒回路(120)の蒸発器を構成している。
【0056】高段側圧縮機(121)の吐出側には第1ガス
配管(40)が接続され、吸込側に第2ガス配管(41)が接続
されている。第1ガス配管(40)は、高段側圧縮機(121)
から油分離器(123)と四路切換弁(124)とを順に接続し、
凝縮器(122)の一端に接続されている。凝縮器(122)の他
端には液配管(42)の一端が接続され、液配管(42)は、主
配管(104a)と2つの分岐配管(104b),(104c)とによって
形成されている。そして、各分岐配管(104b),(104c)が
2つの冷媒熱交換器(111A),(111B)の各蒸発部に接続さ
れている。
【0057】液配管(42)の主配管(104a)には、第2ガス
配管(41)に接続されたバイパス管(104h)が接続されてい
る。このバイパス管(104h)には、電磁弁(SV)及び感温式
膨張弁(EVS)が設けられている。上記分岐配管(104b),(1
04c)には第1及び第2冷却用電動膨張弁(EVL1),(EVL2)
がそれぞれ設けられている。
【0058】第2ガス配管(41)は、主配管(104d)と2つ
の分岐配管(104e),(104f)とによって形成されている。
第2ガス配管(41)の主配管(104d)は、高段側圧縮機(12
1)からアキュムレータ(126)と四路切換弁(124)とを順に
接続する一方、上記各分岐配管(104e),(104f)が各冷媒
熱交換器(111A),(111B)の蒸発部に接続されている。つ
まり、上記2つの冷媒熱交換器(111A),(111B)の蒸発部
は、高段側冷媒回路(120)において互いに並列に接続さ
れている。
【0059】尚、上記液配管(42)及び第2ガス配管(41)
の分岐配管(104b),(104c),(104e),(104f)は、カスケー
ドユニット(101B)に設けられている。
【0060】第1ガス配管(40)とレシーバ(125)との間
には、ガス通路(43)が接続されている。ガス通路(43)の
一端は、第1ガス配管(40)における四路切換弁(124)と
凝縮器(122)との間に接続され、他端は、レシーバ(125)
の上部に接続されている。そして、ガス通路(43)は、開
閉弁(SV)が設けられ、冷却運転時の高圧制御と除霜運転
時のガス抜きとを行うように構成されている。また、こ
のガス通路(43)には、第2ガス配管(41)に接続されたバ
イパス管(104g)が接続されている。バイパス管(104g)に
は、開閉弁(SV)及びキャピラリチューブ(CP)が設けられ
ている。
【0061】油分離器(123)と高段側圧縮機(121)の吸込
側との間には、キャピラリチューブ(CP)を備えた油戻し
通路(44)が接続されている。高段側圧縮機(121)の吐出
側と吸込側との間には、キャピラリチューブ(CP)と開閉
弁(SV)とを備えたアンロード通路(45)が接続され、該ア
ンロード通路(45)の途中は高段側圧縮機(121)に接続さ
れている。
【0062】また、高段側圧縮機(121)の吐出側の第1
ガス配管(40)には、高圧冷媒圧力を検出する高圧センサ
(SPH1)と、高圧冷媒圧力が過上昇して所定の圧力になる
とオフ信号を出力する高圧圧力開閉器(HPS1)とが設けら
れている。また、高段側圧縮機(121)の吸込側の第2ガ
ス配管(41)には、低圧冷媒圧力を検出する低圧センサ(S
PL1)が設けられている。
【0063】一方、第1低段側冷媒回路(103A)は、冷媒
循環方向が正サイクルと逆サイクルとに切り換えて可逆
運転可能に構成されている。そして、第1低段側冷媒回
路(103A)は、第1及び第2の低段側圧縮機(31A),(131A)
と第1の冷媒熱交換器(111A)の凝縮部と蒸発用伝熱管(1
05a)とを備えている。この冷媒熱交換器(111A)の凝縮部
は、第1低段側冷媒回路(103A)の凝縮器を構成してい
る。第1低段側圧縮機(31A)と第2低段側圧縮機(131A)
とは、互いに並列に接続されている。
【0064】上記各圧縮機(31A),(131A)の吐出側には、
それぞれ油分離器(32),(132)が設けられている。両油分
離器(32),(132)の下流側は、四路切換弁(33)及び第1ガ
ス配管(60)を介して第1の冷媒熱交換器(111A)における
凝縮部の一端に接続されている。該凝縮部の他端は、液
配管(61)によって逆止弁(13)とレシーバ(34)と冷却用膨
張弁(EV21)とを介して蒸発用伝熱管(105a)の一端に接続
されている。蒸発用伝熱管(105a)の他端は、第2ガス配
管(62)によって逆止弁(CV)と四路切換弁(33)とアキュム
レータ(35)とを介して両低段側圧縮機(31A),(131A)の吸
込側に接続されている。
【0065】上記第1の冷媒熱交換器(111A)は、高段側
冷媒回路(120)の蒸発部と第1低段側冷媒回路(103A)の
凝縮部とを有するカスケードコンデンサであって、プレ
ート式熱交換器によって構成されている。そして、この
第1の冷媒熱交換器(111A)は、第1低段側冷媒回路(103
A)の冷媒と高段側冷媒回路(120)の冷媒とが熱交換を行
い、第1低段側冷媒回路(103A)の冷媒が放熱して凝縮す
る一方、高段側冷媒回路(120)の冷媒が吸熱して蒸発す
る。
【0066】尚、上記冷却用膨張弁(EV21)は、感温式膨
張弁であって、感温筒(TS)が蒸発用伝熱管(105a)の出口
側の第2ガス配管(62)に設けられている。
【0067】上記第1低段側冷媒回路(103A)は、逆サイ
クルの除霜運転を行うように構成されているので、ドレ
ンパン通路(63)とガスバイパス通路(64)と第2通路(17)
とを備えている。ドレンパン通路(63)は、第2ガス通路
(62)における逆止弁(CV)の両端部に接続され、ドレンパ
ンヒータ(106a)と逆止弁(CV)とが設けられ、圧縮機(31)
の吐出冷媒(ホットガス)が流れるように構成されてい
る。
【0068】ガスバイパス通路(64)は、液配管(61)にお
ける冷却用膨張弁(EV21)の両端に接続され、逆止弁(CV)
を備え、除霜運転時に液冷媒が冷却用膨張弁(EV21)をバ
イパスするように構成されている。
【0069】第2通路(17)は、逆止弁(13)が設けられた
第1通路(16)と並列に、当該逆止弁(CV)の両端に接続さ
れ、除霜用電磁弁(15)及びキャピラリーチューブ(14)を
備え、除霜運転時に液冷媒を減圧するように構成されて
いる。これら第1通路(16)及び第2通路(17)は、除霜用
減圧機構(12)を構成している。
【0070】また、レシーバ(34)の上部には、ガス抜き
通路(66)の一端が接続されている。ガス抜き通路(66)
は、開閉弁(SV)とキャピラリチューブ(CP)とを備え、他
端が、第2ガス配管(62)におけるアキュムレータ(35)の
上流側に接続されている。
【0071】各油分離器(32),(132)と各低段側圧縮機(3
1A),(131A)の吸込側との間には、キャピラリチューブ(C
P)を備えた油戻し通路(67),(67)がそれぞれ接続されて
いる。
【0072】また、各低段側圧縮機(31A),(131A)の吐出
側の第1ガス配管(60),(60)には、高圧冷媒圧力が過上
昇して所定の圧力になるとオフ信号を出力する高圧圧力
開閉器(HPS2),(HPS2)と、吐出ガス冷媒の温度を検出す
る温度センサ(STH2),(STH2)が設けられている。両低段
側圧縮機(31A),(131A)の吐出側配管の合流点と四路切換
弁(33)との間には、高圧冷媒圧力を検出する高圧センサ
(SPH2)が設けられている。両低段側圧縮機(31A),(131A)
の吸込側の第2ガス配管(62)には、低圧冷媒圧力を検出
する低圧センサ(SPL2)が設けられている。
【0073】第2低段側冷媒回路(103B)は、第1低段側
冷媒回路(103A)とほぼ同様な構成であるが、除霜運転は
行わず、冷却運転のみを行うように構成されている。第
2低段側冷媒回路(103B)は、第1低段側冷媒回路(103A)
における四路切換弁(124)を備えず、その上、ドレンパ
ン通路(63)とガスバイパス通路(64)と第2通路(17)とが
設けられていない。つまり、第2低段側冷媒回路(103B)
は、第1及び第2の低段側圧縮機(31B),(131B)と第2の
冷媒熱交換器(111B)の凝縮部とレシーバ(34)と冷却用膨
張弁(EV21)と蒸発用伝熱管(105b)とアキュムレータ(35)
とが第1ガス配管(60)と液配管(61)と第2ガス配管(62)
とによって順に接続されて構成されている。上記第2の
冷媒熱交換器(111B)の凝縮部は第2低段側冷媒回路(103
B)の凝縮器を構成している。
【0074】冷却用膨張弁(EV21)は、感温式膨張弁であ
って、感温筒が蒸発用伝熱管(105b)の出口側の第2ガス
配管(62)に設けられている。また、上記第2の冷媒熱交
換器(111B)は、高段側冷媒回路(120)の蒸発部と第2低
段側冷媒回路(103B)の凝縮部とを有するカスケードコン
デンサであって、プレート形熱交換器によって構成され
ている。そして、この第2の冷媒熱交換器(111B)は、第
2低段側冷媒回路(103B)の冷媒と高段側冷媒回路(120)
の冷媒とが熱交換を行い、第2低段側冷媒回路(103B)の
冷媒が放熱して凝縮する一方、高段側冷媒回路(120)の
冷媒が吸熱して蒸発する。
【0075】上記両低段側冷媒回路(103A),(103B)にお
ける蒸発用伝熱管(105a),(105b)は、1つの蒸発器(50)
に構成されており、蒸発器(50)において、両低段側冷媒
回路(103A),(103B)の冷媒と庫内空気とを熱交換させて
いる。そして、上記蒸発器(50)、冷却用膨張弁(EV21)及
びドレンパン通路(63)がクーリングユニット(101C)に設
けられる一方、他の圧縮機(31A),(131A),(31B),(131B)
などが上記カスケードユニット(101B)に設けられてい
る。
【0076】また、第1低段側冷媒回路(103A)における
液配管(61)の分流器(51)の手前には、液冷媒の温度を検
出する液温度センサ(Th21)が設けられる一方、上記蒸発
器(50)には該蒸発器(50)の温度を検出する蒸発器温度セ
ンサ(Th22)が設けられている。
【0077】倉庫内には、庫内の空気温度を検出する庫
内温度センサ(Tx)が設けられている。
【0078】−冷凍装置の運転動作−次に、冷凍装置(1
10)の運転動作を冷却運転(本発明で言うところの「冷
凍運転」に対応)と除霜運転とに分けて説明する。ま
ず、冷却運転について説明する。
【0079】(冷却運転)本冷凍装置(110)では、庫内
の冷凍負荷が小さいときは第1低段側冷媒回路(103A)の
第1及び第2低段側圧縮機(31A),(131A)を運転し、庫内
の冷凍負荷が大きいときは両低段側冷媒回路(103A),(10
3B)の第1及び第2低段側圧縮機(31A),(131A),(31B),(1
31B)を運転する。つまり、庫内負荷が小さいときは合計
2台の圧縮機(31A),(131A)を動作させ、逆に、庫内負荷
が大きいときは合計4台の圧縮機(31A),(131A),(31B),
(131B)を動作させる。
【0080】庫内負荷の大きな場合は、高段側冷媒回路
(120)の高段側圧縮機(121)及び両低段側冷媒回路(103
A),(103B)の第1及び第2低段側圧縮機(31A),(131A),(3
1B),(131B)を共に駆動する。この状態において、高段側
冷媒回路(120)では、四路切換弁(124)を図6の実線側に
切り換える一方、後述する各冷却用電動膨張弁(EVL1),
(EVL2)の開度制御を実行する。
【0081】高段側冷媒回路(120)にあっては、高段側
圧縮機(121)から吐出された高段側冷媒は、凝縮器(122)
で凝縮して液冷媒となり、カスケードユニット(101B)に
流れる。そして、上記液冷媒は、2つの分岐配管(104
b),(104c)に分かれ、冷却用電動膨張弁(EVL1),(EVL2)で
減圧される。その後、上記液冷媒は、2つの冷媒熱交換
器(111A),(111B)の各蒸発部で蒸発してガス冷媒となっ
て高段側圧縮機(121)に戻り、この循環を繰り返す。
【0082】一方、第1低段側冷媒回路(103A)では、四
路切換弁(33)を図7の実線側に切り換える一方、第2通
路(17)の電磁弁(15)を閉鎖させる。
【0083】上記両低段側冷媒回路(103A),(103B)にお
いて、低段側圧縮機(31A),(131A),(31B),(131B)から吐
出された低段側冷媒は、冷媒熱交換器(111A),(111B)の
凝縮部で凝縮して液冷媒となり、この液冷媒は、冷却用
膨張弁(EV21),(EV21)で減圧する。その後、上記液冷媒
は、蒸発用伝熱管(105a),(105b)で蒸発してガス冷媒と
なって低段側圧縮機(31A),(131A),(31B),(131B)に戻
り、この循環を繰り返す。
【0084】そして、上記各冷媒熱交換器(111A),(111
B)においては、高段側冷媒と低段側冷媒とが熱交換し、
低段側冷媒回路(103A),(103B)の低段側冷媒が冷却され
て凝縮する。一方、上記蒸発器(50)では、低段側冷媒が
蒸発して冷却空気を生成し、庫内を冷却する。
【0085】これに対し、庫内負荷の小さな場合は、第
1低段側冷媒回路(103A)の第1及び第2低段側圧縮機(3
1A),(131A)を運転し、第2低段側冷媒回路(103B)の運転
は停止する。高段側冷媒回路(120)では、四路切換弁(12
4)を図6の実線側に設定し、第2冷却用電動膨張弁(EVL
2)を全閉状態にする。
【0086】そして、第1低段側冷媒回路(103A)では、
上記の庫内負荷の大きな場合の運転と同様に冷媒が循環
する。第2低段側冷媒回路(103B)では、冷媒の循環動作
は行われない。高段側冷媒回路(120)では、上記運転と
ほぼ同様に冷媒が循環する。
【0087】(除霜運転)次に、除霜運転を説明する。
本冷凍装置(110)は、所定時間ごと(例えば12時間ご
と)に除霜運転を開始する。除霜運転は、第2低段側冷
媒回路(103B)の運転を停止する一方、第1低段側冷媒回
路(103A)及び高段側冷媒回路(120)の冷媒循環方向を逆
方向に切り換えて行われる。
【0088】具体的には、第1低段側冷媒回路(103A)で
は、四路切換弁(33)を図7の破線側に切り換える一方、
第2通路(17)の電磁弁(15)を開口させる。
【0089】圧縮機(31A),(131A)から吐出された低段側
冷媒は、四路切換弁(33)を経てドレンパン通路(63)を通
り、ドレンパンヒータ(106a)でドレンパンを加熱する。
続いて、上記低段側冷媒は、蒸発用伝熱管(105a)を流れ
て蒸発器(50)を加熱し、この蒸発器(50)の霜を融解す
る。その後、蒸発用伝熱管(105a)を流れた低段側冷媒
は、ガスバイパス通路(64)を流れ、レシーバ(34)を経て
第2通路(17)を流れ、キャピラリーチューブ(14)で減圧
される。続いて、この低段側冷媒は、第1冷媒熱交換器
(111A)の凝縮部で蒸発して、四路切換弁(33)及びアキュ
ムレータ(35)を経て圧縮機(31A),(131A)に戻り、この循
環動作を繰り返す。
【0090】一方、高段側冷媒回路(120)では、四路切
換弁(124)を図6の破線側に切り換える一方、第1冷却
用電動膨張弁(EVL1)の開度制御を行う。第1冷却用電動
膨張弁(EVL1)は、通常は出力パルス数が1000パルス
の状態に設定されているが、高段側圧縮機(121)の吐出
ガス過熱度に応じ、例えば図5に示す関係に基づいて制
御される。
【0091】このような状態において、高段側圧縮機(1
21)から吐出された高段側冷媒は、四路切換弁(124)を経
て第1冷媒熱交換器(111A)の蒸発部を流れ、第1低段側
冷媒回路(103A)の低段側冷媒を加熱する。その後、第1
冷媒熱交換器(111A)の蒸発部を流れた高段側冷媒は、電
動膨張弁(EVL1)で減圧された後、レシーバ(125)及び凝
縮器(122)を通って高圧側圧縮機(121)に吸入され、上記
循環動作を繰り返す。
【0092】このような循環動作は、第1低段側冷媒回
路(103A)の第1または第2低段側圧縮機(31A),(131A)の
少なくとも一方の吐出ガス過熱度が第1所定値(例え
ば、20℃)以下にならない限り、実行される。すなわ
ち、両圧縮機(31A),(131A)の少なくとも一方の吐出ガス
過熱度が上記第1所定値以下になると、第2通路(17)の
電磁弁(15)を閉鎖し、圧縮機(31A),(131A)の運転を継続
した状態で冷媒循環動作を停止する。その結果、圧縮機
(31A),(131A)の吸入ガス冷媒の過熱度が上昇し、液バッ
クの危険性がなくなる。そして、圧縮機(31A),(131A)の
吐出ガス冷媒の過熱度が再び第2所定値(第1所定値よ
りも大きな値であり、例えば30℃)以上になると、上
記電磁弁(15)を開口し、上記冷媒循環動作を行わせる。
【0093】以上のように、第3実施形態においても、
吐出冷媒の過熱度が所定値以下の場合には、除霜用減圧
機構(12)の電磁弁(15)を閉鎖し、冷媒の循環経路を一時
的に遮断することとしたので、圧縮機(31A),(131A)の液
バックを防止することができる。
【0094】−変形例− なお、第3実施形態においても、圧縮機(31A),(131A)の
吸入冷媒の過熱度に基づいて電磁弁制御を実行してもよ
い。
【0095】上記実施形態では、除霜用減圧機構(12)を
構成する第2通路(17)には、キャピラリーチューブ(14)
及び電磁弁(15)が設けられていたが、第2通路(17)を圧
力損失の比較的大きな電磁弁のみを備えた冷媒通路に置
き換えてもよい。この場合であっても、冷凍運転時には
当該電磁弁を閉鎖することにより第2通路には冷媒が流
れない。一方、除霜運転時には、当該電磁弁を開口する
ことにより、第2通路を流れる冷媒を当該電磁弁で減圧
することができる。つまり、本発明で言うところの「減
圧機能を有する開閉機構」を、流通抵抗の比較的大きな
開閉弁で構成してもよい。
【0096】また、除霜用減圧機構(12)を電動膨張弁(2
4)に置き換え、第2実施形態と同様の電動弁制御を実行
するようにしてもよい。
【0097】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、除霜運
転時に圧縮機の吸入冷媒または吐出冷媒の過熱度が所定
値以下になると、冷媒の循環経路を遮断しまたは冷媒の
減圧の程度を大きくするようにしたので、吸入冷媒また
は吐出冷媒の過熱度を常に所定値よりも大きくすること
ができ、圧縮機の液バックを未然に防止することができ
る。従って、冷凍装置の信頼性を向上させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係る冷凍装置の構成図である。
【図2】第1実施形態に係る電磁弁制御のフローチャー
トである。
【図3】第2実施形態に係る冷凍装置の構成図である。
【図4】第2実施形態に係る開度制御のフローチャート
である。
【図5】吐出過熱度と電動弁の出力パルス数との関係を
示す図である。
【図6】第3実施形態に係る冷凍装置の一部の冷媒回路
図である。
【図7】第3実施形態に係る冷凍装置の一部の冷媒回路
図である。
【図8】従来の冷凍装置の冷媒回路図である。
【符号の説明】 (2) 圧縮機 (4) 凝縮器 (7) 膨張弁 (9) 蒸発器 (12) 除霜用膨張機構 (13) 逆止弁(逆流防止機構) (14) キャピラリーチューブ (15) 電磁弁 (16) 第1通路 (17) 第2通路 (21) 温度センサ (22) 圧力センサ (130) コントローラ
フロントページの続き (72)発明者 植野 武夫 大阪府堺市金岡町1304番地 ダイキン工業 株式会社堺製作所金岡工場内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧縮機(2,31A,131A)、凝縮器(4,111A)、
    冷凍用減圧機構(7,EV21)、除霜用減圧機構(12)、及び蒸
    発器(9,50)を有する冷媒回路(18,103A)を備え、 該圧縮機(2,31A,131A)から吐出した冷媒を該凝縮器(4,1
    11A)で凝縮させ、該冷凍用減圧機構(7,EV21)で減圧し、
    該蒸発器(9,50)で蒸発させて該圧縮機(2,31A,131A)に吸
    入する冷凍運転と、該圧縮機(2,31A,131A)から吐出した
    冷媒を該蒸発器(9,50)で凝縮させ、該除霜用減圧機構(1
    2)で減圧し、該凝縮器(4,111A)で蒸発させ、該圧縮機
    (2,31A,131A)に吸入することにより該蒸発器(9,50)の霜
    を融解する除霜運転とを選択的に実行するように構成さ
    れた冷凍装置であって、 上記除霜用減圧機構(12)は、上記凝縮器(4,111A)から上
    記蒸発器(9,50)に向かう方向の冷媒流れを許容し且つ該
    蒸発器(9,50)から該凝縮器(4,111A)に向かう方向の冷媒
    流れを阻止する逆流防止機構(13)を有する第1通路(16)
    と、減圧機能を有する開閉機構(14,15)を有して該第1
    通路(16)と並列に設けられた第2通路(17)とを備え、 上記圧縮機(2,31A,131A)の吸入冷媒の過熱度を検出する
    吸入過熱度検出手段(21,22,131)と、 上記除霜運転時に、上記吸入過熱度検出手段(21,22,13
    1)の検出過熱度が所定値以下か否かを判定し、該検出過
    熱度が該所定値以下のときには上記開閉機構(14,15)を
    閉鎖する開閉制御手段(132)とを備えていることを特徴
    とする冷凍装置。
  2. 【請求項2】 圧縮機(2,31A,131A)、凝縮器(4,111A)、
    冷凍用減圧機構(7,EV21)、除霜用減圧機構(12)、及び蒸
    発器(9,50)を有する冷媒回路(18,103A)を備え、 該圧縮機(2,31A,131A)から吐出した冷媒を該凝縮器(4,1
    11A)で凝縮させ、該冷凍用減圧機構(7,EV21)で減圧し、
    該蒸発器(9,50)で蒸発させて該圧縮機(2,31A,131A)に吸
    入する冷凍運転と、該圧縮機(2,31A,131A)から吐出した
    冷媒を該蒸発器(9,50)で凝縮させ、該除霜用減圧機構(1
    2)で減圧し、該凝縮器(4,111A)で蒸発させ、該圧縮機
    (2,31A,131A)に吸入することにより該蒸発器(9,50)の霜
    を融解する除霜運転とを選択的に実行するように構成さ
    れた冷凍装置であって、 上記除霜用減圧機構(12)は、上記凝縮器(4,111A)から上
    記蒸発器(9,50)に向かう方向の冷媒流れを許容し且つ該
    蒸発器(9,50)から該凝縮器(4,111A)に向かう方向の冷媒
    流れを阻止する逆流防止機構(13)を有する第1通路(16)
    と、減圧機能を有する開閉機構(14,15)を有して該第1
    通路(16)と並列に設けられた第2通路(17)とを備え、 上記圧縮機(2,31A,131A)の吐出冷媒の過熱度を検出する
    吐出過熱度検出手段(25,26,133)と、 上記除霜運転時に、上記吐出過熱度検出手段(25,26,13
    3)の検出過熱度が所定値以下か否かを判定し、該検出過
    熱度が該所定値以下のときには上記開閉機構(14,15)を
    閉鎖する開閉制御手段(132)とを備えていることを特徴
    とする冷凍装置。
  3. 【請求項3】 圧縮機(2,31A,131A)、凝縮器(4,111A)、
    冷凍用減圧機構(7,EV21)、除霜用減圧機構(12)、及び蒸
    発器(9,50)を有する冷媒回路(18,103A)を備え、 該圧縮機(2,31A,131A)から吐出した冷媒を該凝縮器(4,1
    11A)で凝縮させ、該冷凍用減圧機構(7,EV21)で減圧し、
    該蒸発器(9,50)で蒸発させて該圧縮機(2,31A,131A)に吸
    入する冷凍運転と、該圧縮機(2,31A,131A)から吐出した
    冷媒を該蒸発器(9,50)で凝縮させ、該除霜用減圧機構(1
    2)で減圧し、該凝縮器(4,111A)で蒸発させ、該圧縮機
    (2,31A,131A)に吸入することにより該蒸発器(9,50)の霜
    を融解する除霜運転とを選択的に実行するように構成さ
    れた冷凍装置であって、 上記除霜用減圧機構(12)は、上記冷凍運転時に開口され
    る電動膨張弁(24)によって構成され、 上記圧縮機(2,31A,131A)の吸入冷媒の過熱度を検出する
    吸入過熱度検出手段(21,22,131)と、 上記除霜運転時に、上記吸入過熱度検出手段(21,22,13
    1)の検出過熱度が所定値以下か否かを判定し、該検出過
    熱度が該所定値以下のときには該検出過熱度が該所定値
    よりも大きくなるように上記電動膨張弁(24)の開度を減
    少させる電動弁制御手段(132a)とを備えていることを特
    徴とする冷凍装置。
  4. 【請求項4】 圧縮機(2,31A,131A)、凝縮器(4,111A)、
    冷凍用減圧機構(7,EV21)、除霜用減圧機構(12)、及び蒸
    発器(9,50)を有する冷媒回路(18,103A)を備え、 該圧縮機(2,31A,131A)から吐出した冷媒を該凝縮器(4,1
    11A)で凝縮させ、該冷凍用減圧機構(7,EV21)で減圧し、
    該蒸発器(9,50)で蒸発させて該圧縮機(2,31A,131A)に吸
    入する冷凍運転と、該圧縮機(2,31A,131A)から吐出した
    冷媒を該蒸発器(9,50)で凝縮させ、該除霜用減圧機構(1
    2)で減圧し、該凝縮器(4,111A)で蒸発させ、該圧縮機
    (2,31A,131A)に吸入することにより該蒸発器(9,50)の霜
    を融解する除霜運転とを選択的に実行するように構成さ
    れた冷凍装置であって、 上記除霜用減圧機構(12)は、上記冷凍運転時に開口され
    る電動膨張弁(24)によって構成され、 上記圧縮機(2,31A,131A)の吐出冷媒の過熱度を検出する
    吐出過熱度検出手段(25,26,133)と、 上記除霜運転時に、上記吐出過熱度検出手段(25,26,13
    3)の検出過熱度が所定値以下か否かを判定し、該検出過
    熱度が該所定値以下のときには該検出過熱度が該所定値
    よりも大きくなるように上記電動膨張弁(24)の開度を減
    少させる電動弁制御手段(132a)とを備えていることを特
    徴とする冷凍装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか一つに記載の冷
    凍装置において、 前記凝縮器は、冷媒熱交換器(111A)で構成され、 圧縮機(121)、凝縮器(122)、膨張機構(EVL1)及び上記冷
    媒熱交換器(111A)が順に接続されて成る高段側冷媒回路
    (120)を備え、 前記冷媒回路は、上記冷媒熱交換器(111A)を介して上記
    高段側冷媒回路(120)に接続された低段側冷媒回路(103
    A)を構成していることを特徴とする冷凍装置。
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