JP2000111082A - 空気調和機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本体の前面に開閉用の化粧板により開閉され
る吸込部を設けて、同吸込部をより大きく開放できるよ
うにする一方、同吸込部から内部が見えにくいようにし
て意匠性を高めた壁掛式の空気調和機を提供する。 【解決手段】 上下のアーム６および７は、運転を停止
した第一の状態において、長手方向の中間部に形成され
た前後に延びる接続片を介して前記先端部および前記基
端部が前後に位置するようにし、且つ互いの上下部を夫
々ほぼ平行に形成して、前記上アーム６の下部の前方に
前記下アーム７の上部が位置するようにするとともに、
同下アームを同上アームよりも短寸法に形成することに
より、吸込部4aを開閉する化粧板５を、その下部に比し
て上部が前方に位置するように傾斜させた。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、壁掛式の空気調和
機に係わり、より詳細には、本体の前面に開閉用の化粧
板により開閉される吸込部を設け、運転停止状態では前
記化粧板を閉めて意匠性を高め、運転状態では前記化粧
板を開いて運転効率を向上させるようにし、とくに、前
記吸込部をより大きく開放できるようにする一方、同吸
込部から内部が見えにくいようにして意匠性を高めた構
造に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の壁掛式の空気調和機は、例えば図
２で示すように、熱交換器Ａおよび送風ファンＢ等を配
設したベース１と、同ベース１の前面に装着されて下部
に吹出口３を設けた前面カバー２と、同前面カバー２に
着脱可能に設けられて前面に吸込部4aを備えた吸込パネ
ル４と、同吸込パネル４の吸込部4aに対応する開閉用の
化粧板５と、先端部が同化粧板５の両側上下に回動自在
に連結され、基端部が前記吸込パネル４の両側上下に回
動自在に軸支された上下のアーム６および７とで構成さ
れて第一の状態で前記吸込部4aを遮蔽し、第二の状態で
前記吸込部4aを開放する開閉部とを備え、運転を停止し
た第一の状態では、前記吸込部4aを前記化粧板５で遮蔽
して意匠性を高めることができるようにし、運転中であ
る第二の状態では、前記吸込部4aを開放して、矢印ａお
よびｂで示すように室内空気を効率よく吸い込めるよう
にしてなる構成であった。

【０００３】しかしながら、前記吸込部4aを大きく開放
するには、前記アーム６および７の長手方向の寸法を大
きく形成するか、もしくは、同アーム６および７の回動
角度を大きくする必要が生じるようになるため、とくに
この場合は、矢印ｂで示す視線により内部が見えてしま
うようになって意匠性を損ねてしまうという問題を有し
ていた。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】本発明においては、上
記の問題点に鑑み、本体の前面に開閉用の化粧板により
開閉される吸込部を設け、運転停止状態では前記化粧板
を閉めて意匠性を高め、運転状態では前記化粧板を開い
て運転効率を向上させるようにし、とくに、前記吸込部
をより大きく開放できるようにする一方、同吸込部から
内部が見えにくいようにして意匠性を高めた壁掛式の空
気調和機を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するため、熱交換器および送風ファン等を配設したベ
ースと、同ベースの前面に装着されて下部に吹出口を設
けた前面カバーと、同前面カバーに着脱可能に設けられ
て前面に吸込部を備えた吸込パネルと、同吸込パネルの
吸込部に対応する開閉用の化粧板と、先端部が同化粧板
の両側上下に回動自在に連結され、基端部が前記吸込パ
ネルの両側上下に回動自在に軸支された上下のアームと
で構成されて第一の状態で前記吸込部を遮蔽し、第二の
状態で前記吸込部を開放する開閉部とを備えた空気調和
機において、前記上下のアームは、第一の状態におい
て、長手方向の中間部に形成された前後に延びる接続片
を介して前記先端部および前記基端部が前後に位置する
ようにし、且つ互いの上下部を夫々ほぼ平行に形成し
て、前記上アームの下部の前方に前記下アームの上部が
位置するようにするとともに、同下アームを同上アーム
よりも短寸法に形成することにより、前記化粧板を、そ
の下部に比して上部がより前方に位置するように傾斜さ
せた構成となっている。

【０００６】また、前記上アームの先端部と、前記化粧
板との連結部またはその近傍に、前記開閉部を駆動する
駆動装置を連係させた構成となっている。

【０００７】また、前記駆動装置が、前記化粧板の一側
上部に対応して前記前面カバーに設けられた駆動モータ
と、基端部が同駆動モータの駆動軸に連係されるととも
に、先端部が前記上アームの先端部と前記化粧板との連
結部またはその近傍に連結された連結ロッドとからなる
構成となっている。

【０００８】また、前記駆動モータの駆動軸と前記連結
ロッドの基端部とに、互いに歯合する大小の歯車を設け
て連係させた構成となっている。

【０００９】更に、前記歯車が、自己潤滑性を有する合
成樹脂からなる構成となっている。

【００１０】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいた実施例として詳細に説明する。図１におい
て、１は熱交換器Ａおよび送風ファンＢ等を配設したベ
ース、２は同ベース１の前面に装着されて下部に吹出口
３を備えた前面カバー、４は同前面カバー２に着脱可能
に設けられて前面に吸込部4aを備えた吸込パネル、５は
同吸込パネル４の吸込部4aに対応する開閉用の化粧板、
６および７は先端部が同化粧板５の両側上下に回動自在
に連結され、基端部が前記吸込パネル４の両側上下に回
動自在に軸支された上下のアームで、これら化粧板５お
よび上下のアーム６および７により、運転を停止した第
一の状態では前記吸込部4aを閉じる一方、運転中である
第二の状態では前記吸込部4aを開放するようにした開閉
部が構成されている。

【００１１】前記上下のアーム６および７は、運転を停
止した第一の状態において、長手方向の中間部に形成さ
れた前後に延びる接続片を介して前記先端部および前記
基端部が前後に位置するようにし、且つ互いの上下部を
夫々ほぼ平行に形成して、前記上アーム６の下部の前方
に前記下アーム７の上部が位置するようにするととも
に、同下アーム７を同上アーム６よりも短寸法に形成す
ることにより、前記化粧板５を、その下部に比して上部
がより前方に位置するように傾斜させた構成となってお
り、これによって、前記上下のアーム６および７を、と
くに上アーム６をより長寸法で形成できるようになり、
運転中である第二の状態において、前記吸込部4aを大き
く開放して矢印ａおよびｂで示す吸込空気が充分に吸い
込めるようにするとともに、前記化粧板５を、その下部
に比して上部がより前方に位置するように傾斜させるこ
とにより、内部が見えにくいようにして意匠性を損ねる
ことがないようにした構造となる。

【００１２】また、前記上アーム６の先端部と、前記化
粧板５との連結部またはその近傍に、前記開閉部を駆動
するための後述する駆動装置を連係させたことにより、
前記開閉部を自動的に駆動できるようにして、運転を停
止した第一の状態において、前記吸込部4aを閉じて意匠
性を向上させるとともに、運転中である第二の状態にお
いて、前記吸込部4aを吸込空気が充分に吸い込めると同
時に、内部が見えにくいように開放できるようにした構
成となっている。

【００１３】また、前記開閉部を自動的に駆動する駆動
装置が、前記化粧板５の一側上部に対応して前記前面カ
バー２に設けられた駆動モータ９と、基端部が同駆動モ
ータ９の駆動軸9aに連係されるとともに、先端部が前記
上アーム６の先端部と前記化粧板５との連結部またはそ
の近傍に連結された連結ロッド８とからなる構成となっ
ており、これによって、前記上下のアーム６および７に
より支持された前記化粧板５を正確に駆動して、運転停
止時または運転中などの状態に応じて、前記吸込部4aを
円滑に開閉できるようにした構造となる。

【００１４】また、前記駆動モータ９の駆動軸9aと前記
連結ロッド８の基端部とに、互いに歯合する図示しない
大小の歯車を設けて連係させたことにより、前記駆動モ
ータ９の駆動力を、前記連結ロッド８に正確に伝達でき
るようにした構成となっている。

【００１５】更に、前記歯車が、例えばポリアセタール
などのように、自己潤滑性を有する合成樹脂からなる構
成としたことにより、同歯車を、互いにより円滑に歯合
させることができるようになっている。

【００１６】以上の構成により、図１で示すように、前
記上下のアーム６および７は、運転を停止した第一の状
態において、長手方向の中間部に形成された前後に延び
る接続片を介して前記先端部および前記基端部が前後に
位置するようにし、且つ互いの上下部を夫々ほぼ平行に
形成して、前記上アーム６の下部の前方に前記下アーム
７の上部が位置するようにするとともに、同下アーム７
を同上アーム６よりも短寸法に形成することにより、前
記化粧板５を、その下部に比して上部がより前方に位置
するように傾斜させたので、前記上下のアーム６および
７を、とくに上アーム６をより長寸法で形成できるよう
になり、運転中である第二の状態において、前記吸込部
4aを大きく開放して矢印ａおよびｂで示す吸込空気が充
分に吸い込めるようにするとともに、前記化粧板５を、
その下部に比して上部がより前方に位置するように傾斜
させることにより、内部が見えにくいようにして意匠性
を損ねることがないようにした壁掛式の空気調和機とな
る。

【００１７】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
本体の前面に開閉用の化粧板により開閉される吸込部を
設け、運転停止状態では前記化粧板を閉めて意匠性を高
め、運転状態では前記化粧板を開いて運転効率を向上さ
せるようにし、とくに、前記吸込部をより大きく開放で
きるようにする一方、同吸込部から内部が見えにくいよ
うにして意匠性を高めた壁掛式の空気調和機となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による壁掛式の空気調和機の断面図であ
る。

【図２】従来例による壁掛式の空気調和機の断面図であ
る。

【符号の説明】

１ ベース ２ 前面カバー ３ 吹出口 ４ 吸込パネル 4a 吸込部 ５ 化粧板 ６ 上アーム ７ 下アーム ８ 連結ロッド ９ 駆動モータ 9a 駆動軸 Ａ 熱交換器 Ｂ 送風ファン

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 熱交換器および送風ファン等を配設した
   ベースと、同ベースの前面に装着されて下部に吹出口を
   設けた前面カバーと、同前面カバーに着脱可能に設けら
   れて前面に吸込部を備えた吸込パネルと、同吸込パネル
   の吸込部に対応する開閉用の化粧板と、先端部が同化粧
   板の両側上下に回動自在に連結され、基端部が前記吸込
   パネルの両側上下に回動自在に軸支された上下のアーム
   とで構成されて第一の状態で前記吸込部を遮蔽し、第二
   の状態で前記吸込部を開放する開閉部とを備えた空気調
   和機において、 前記上下のアームは、第一の状態において、長手方向の
   中間部に形成された前後に延びる接続片を介して前記先
   端部および前記基端部が前後に位置するようにし、且つ
   互いの上下部を夫々ほぼ平行に形成して、前記上アーム
   の下部の前方に前記下アームの上部が位置するようにす
   るとともに、同下アームを同上アームよりも短寸法に形
   成することにより、前記化粧板を、その下部に比して上
   部がより前方に位置するように傾斜させたことを特徴と
   する空気調和機。
2. 【請求項２】 前記上アームの先端部と、前記化粧板と
   の連結部またはその近傍に、前記開閉部を駆動する駆動
   装置を連係させたことを特徴とする請求項１に記載の空
   気調和機。
3. 【請求項３】 前記駆動装置が、前記化粧板の一側上部
   に対応して前記前面カバーに設けられた駆動モータと、
   基端部が同駆動モータの駆動軸に連係されるとともに、
   先端部が前記上アームの先端部と前記化粧板との連結部
   またはその近傍に連結された連結ロッドとからなること
   を特徴とする請求項２に記載の空気調和機。
4. 【請求項４】 前記駆動モータの駆動軸と前記連結ロッ
   ドの基端部とに、互いに歯合する大小の歯車を設けて連
   係させたことを特徴とする請求項３に記載の空気調和
   機。
5. 【請求項５】 前記歯車が、自己潤滑性を有する合成樹
   脂からなることを特徴とする請求項４に記載の空気調和
   機。