JP2000110496A - セグメント用シール材及びセグメント止水工法 - Google Patents

セグメント用シール材及びセグメント止水工法

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JP2000110496A
JP2000110496A JP10287004A JP28700498A JP2000110496A JP 2000110496 A JP2000110496 A JP 2000110496A JP 10287004 A JP10287004 A JP 10287004A JP 28700498 A JP28700498 A JP 28700498A JP 2000110496 A JP2000110496 A JP 2000110496A
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sealing material
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asphalt
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JP10287004A
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Nobuyuki Daimon
信之 大門
Masatake Nishibayashi
聖武 西林
Takashi Shikibu
陟 式部
Yuji Kawaguchi
祐司 川口
Hiromichi Sugiyama
博道 杉山
Takeshi Nakamura
武司 中村
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Kunimine Industries Co Ltd
Teito Rapid Transit Authority
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Kunimine Industries Co Ltd
Teito Rapid Transit Authority
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 信頼性の高い、シールドトンネルのセグメン
ト用シール材及びセグメント止水工法を提供する。 【解決手段】 水膨潤性止水材組成物を成形して成るも
のにおいて、前記水膨潤性止水材組成物は、無機系の水
膨潤性粘土とアスファルト及び石油系ワックスからなる
群から選ばれる少なくとも1種とを含有するセグメント
用シール材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シールドトンネル
のセグメント用シール材及びセグメント止水工法に関
し、より詳しくは、地下鉄や地中線、上下水道等主に都
市部において建設されるシールドトンネルの内壁を覆工
するセグメントの漏水防止のために用いられるシール材
及び止水工法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】シールドトンネルは、多数のセグメント
をボルト等により組み立て、内壁を覆工構築するトンネ
ルであり、セグメントの継手面から地下水等が侵入し、
漏水するのを防ぐ目的で、セグメントの継手面にシール
材を貼り付け施工される。従来のシール材は、材質の特
性から、粘着性を期待するもの、弾性反発力に期待する
もの、水膨張による膨脹圧に期待するものに大別され
る。近年、これらのうち施工性や止水性能の面から水膨
張による膨張圧を期待する水膨張性シール材と呼ばれる
ものが多用されている。これらの水膨張性シール材は水
膨張ポリウレタンや吸水性樹脂(架橋ポリアクリル酸ソ
ーダ等)等の有機系吸水性物質をゴム又はウレタン樹脂
に混練り加工し、成形した定形止水材で、施工に際し、
接着剤を用い、セグメントの継手面に貼付け施工され
る。セグメント継手面に貼り付けられた水膨張シール材
は、施工時のセグメント組立の際にボルトの締め付け力
により圧縮され、弾性反発力によるパッキン理論によっ
て止水を行う。また、供用時にセグメント継手部に目開
きが生じ、弾性反発力が低下しても、水を吸収すると体
積が増加し、それに伴う膨張圧により止水性能が発揮さ
れる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の水膨張性シ
ール材は、弾性反発力と膨張圧力の組合せにより優れた
止水効果が得られるものであるが、長期的な応力緩和に
伴う弾性反発力および膨張圧力の低下、あるいは吸水乾
燥の繰り返しによる水膨張性の低下等から止水機能が低
下するおそれがあった。また、有機系吸水性物質は、加
水分解や酸化、腐敗等の地下環境下における劣化や変性
の進行が明らかにされておらず、開発後の経過年数が浅
いこともあり、永久構造物として耐久性が求められるセ
グメントシール材としては問題があった。また、シール
ドトンネルの工事が行われる地下では、深度が深くなる
とともに地中水圧が高くなり、弾性反発力、膨張圧力に
よる止水効果を長期に亙って維持することは従来のセグ
メントシール材では困難であった。
【0004】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であって、セグメント継手部に目開きが生じても止水機
能が低下せず確実に止水がなされるとともに、長期的に
劣化や変性がなく、信頼性の高いシールドトンネルのセ
グメント用シール材及びセグメント止水工法を提供する
ことを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、止水能力
に優れ、長期的に安定で劣化のないベントナイト等の水
膨潤性粘土に着目し、鋭意研究を進めた結果、それにア
スファルト、石油系ワックス又はこれらの混合物を配合
して得た組成物を成形して成るセグメント用シール材と
そのセグメント用シール材を用いて行う止水工法が、本
発明の目的を達成し得ることを見出して本発明に到達し
た。
【0006】すなわち、本発明は、水膨潤性止水材組成
物を成形して成るものにおいて、前記水膨潤性止水材組
成物は、無機系の水膨潤性粘土、及びアスファルト、石
油系ワックス又はこれらの混合物を含むセグメント用シ
ール材、及びそのセグメント用シール材を用いた止水工
法を要旨とする。又、本発明のセグメント用シール材
は、ベントナイトを20〜90重量%含有し、アスファ
ルト、石油系ワックス又はこれらの混合物を10〜80
重量%含有することを特徴とする。
【0007】又、請求項4記載のセグメント止水工法
は、請求項1ないし3記載のセグメント用シール材をセ
グメントの継手面に設けられたシール溝に貼り付け、つ
いでセグメントを組み立てることにより前記セグメント
用シール材をシール溝に充項し、水みちを塞ぐことによ
り止水するとともに、セグメントの変動により継手面に
目開き等の間隙が生じた場合、シール材が吸水すること
により膨潤し、間隙を閉塞することにより止水を行うこ
とを特徴としている。
【0008】本発明によれば、セグメントの継手部に侵
入してきた水分は、シール材の持つ優れた水密性と難透
水性により、ここから内側への侵入が遮断され止水がな
される。また、セグメントの変動により継手部に目開き
等の間隙が生じた場合においても、侵入してきた水分
は、シール材中の水膨潤性粘土に吸収され、水膨潤性粘
土が膨潤し、間隙を閉塞することにより止水がなされる
ため止水機能が低下しない。また、長期的にシール材に
亀裂等が生じても、吸水膨潤することにより、自己シー
ルし、止水機能は低下しない。更に、本発明の止水材組
成物は劣化や腐敗が起こらないので長期的に安定で、吸
水と乾燥の繰り返しによっても膨潤性が低下せず耐久性
に優れるなどの利点を有している。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明のシール材を構成する組成
物に用いられる水膨潤性粘土は、天然又は合成の水膨潤
性を有する粘土から選ばれる少なくとも1種の粘土を使
用することが出来る。この様な粘土としては、未変性の
ものでも変性したものでもよいが、ベントナイト、へク
トライト等のスメクタイト系粘土及び水膨潤性雲母から
選ばれる少なくとも1種が好ましい。これらの内、ベン
トナイトは、天然に産する粘土であるため低価格であ
り、放射性廃棄物処分用に遮水材として利用されるほど
安定性に優れ、土木建築用材料として古くから活用され
てきた実績があり、信頼性が高いため、特に好ましい粘
土である。本発明のシール材においては、前記粘土から
選ばれる1種の粘土を単独で、又は2種以上の粘土を用
いることができる。
【0010】上記組成物の一成分であるアスファルト又
はワックスとしては、以下に挙げる物質から選ばれた1
種以上のものを使用することが出来る。 (a)アスファルトとしては、アスファルタイト、ロッ
クアスファルト等の天然アスファルト、ストレートアス
ファルト、ブローンアスファルト等の石油アスファル
ト、ゴム化アスファルト等の改質アスファルトが挙げら
れる。これらのアスファルトは、高い水密性、柔軟性、
耐衝撃性、粘着性等の特徴を有しているため、古くから
道路の舗装、水理構造物や地下構造物の防水に利用され
ている。遺跡などの発掘調査から一般の地下環境下にお
いては優れた耐久性を有していることが確認されてい
る。
【0011】(b)ワックスとしては、パラフィンワッ
クス、マイクロクリスタリンワックス、及びペトロラタ
ム等の石油系ワックス、蜜ろう、羊毛ろう、木ろう等の
天然ワックス、低分子ポリエチレン等の合成ワックスが
挙げられる。これらのワックスは、化学的に不活性であ
り、地下環境因子やバクテリア等による加水分解、酸化
劣化、腐敗等に耐えうる物質である。なかでもペトロラ
タムは常温で半固体であり、アスファルトと同じく水密
性や柔軟性、粘着性を有し、防食材や絶縁材、防水材と
して広く利用されているため特に好ましいワックスであ
る。本発明のシール材組成物においては、上記アスファ
ルトおよびワックスから選ばれる1種のものを単独で、
又は2種以上のものを用いる。
【0012】上記組成物は、上記水膨潤性粘土及び上記
アスファルト、ワックス又はこれらの混合物を含むもの
であるが、特に上記水膨潤性粘土が20〜90重量%、
上記アスファルト、ワックス又はこれらの混合物が10
〜80重量%、更には上記水膨潤性粘土が30〜80重
量%、上記アスファルト、ワックス又はこれらの混合物
が20〜70重量%、の割合となるように両者を配合し
たものが好ましい。水膨潤性粘土が90重量%を超える
と、組成物が適正な柔軟性を保つことができにくく、2
0重量%未満では、充分な止水効果が発揮できにくくな
り好ましくない。
【0013】上記組成物は、上記水膨潤性粘土及び上記
アスファルト、ワックス又はこれらの混合物を、好まし
くは上記の混合割合になるように、配合することにより
得られるが、上記アスファルト、ワックス又はこれらの
混合物が溶融する温度以上の温度で、均一に分散するよ
うに配合物を充分に混合するのが望ましい。又、上記組
成物は、その性状を改善するために、更に必要に応じて
従来シール材に用いられている各種添加物質を任意成分
として配合することができる。この添加物質としては、
例えば軟化剤(例えば鉱油、合成油、脂肪性油等)、安
定剤(例えば界面活性剤、アミン、フェノール類など)
酸化防止剤、着色剤、充填剤などを挙げることができ
る。
【0014】更に、上記組成物は必要に応じて弾性付与
剤としてゴムを任意成分として配合することができる。
ゴムとしては天然ゴム(NR)、スチレンブタジエンゴ
ム(SBR)、エチレンプロピレンゴム(EPM,EP
DM)、イソプレンゴム(IR)、クロロプレンゴム
(CR)、ブチルゴム(IIR)、ニトリルゴム(NB
R、NIR)、エチレンー酢酸ビニル共重合体(EV
A)等が挙げられる。これらのうち好ましいものとして
は、スチレンブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ブチ
ルゴム、ニトリルゴムが挙げられる。本発明のシール材
組成物を製造するにあたり、各成分を添加、混合するに
ついての順序、方法については特に制限はない。
【0015】本発明のセグメント止水工法を実施するに
当たり、上記組成物は成形され、定形シール材として使
用されるが、この成形法としては、従来シール材の成形
に通常用いられている方法、例えば押出成型法、プレス
成形法等を用いることができる。又、この様に製造され
るシール材の形状は任意であるが、セグメントの継手面
に設けたシール溝の形状を考慮し、充分な止水性能が確
保される形状を選択するとともに、施工時のセグメント
組立作業及びシールドマシンの推進に支障をきたさない
最適な形状を選択するのが望ましい。
【0016】本発明のセグメント止水工法は、上記のよ
うにしてシール材組成物を成形し、ついでそのシール材
をセグメントのシール溝に貼り付け、セグメントを組み
立てることにより施工されるが、貼り付け作業を行う際
には、従来シール材の貼り付けに使用されている各種接
着剤を用いることができる。又、必要に応じ、本発明の
シール材組成物に予め粘着性を付与したり、両面テープ
のような粘着層を本発明のシール材の一面に設けること
ができる。更に、本発明のシール材組成物を成形する際
に、必要に応じて、その外面にフィルム、シート、不織
布等の他部材層を設けたり、内面に針金、メッシュ、不
織布、スポンジ等の芯材を設けることができる。
【0017】本発明のセグメント止水工法によれば、継
手部を侵入してきた水分は、セグメント継手面のシール
溝に設置された本発明のシール材組成物の持つ優れた水
密性、難透水性によりここから内側への水の侵入が遮断
され、止水がなされる。また、セグメントの変動等によ
り二次的に目開きが生じたとしても、水膨潤性粘土が膨
潤し、間隙を閉塞することにより、止水がなされる。更
に、本発明のシール材組成物は、吸水性材料が無機の水
膨潤性粘土であるため劣化する事がなく、たとえ長期的
にシール材に亀裂等が生じたとしても、自己シールする
ことにより、止水機能は低下しない。
【0018】次に、本発明のセグメント用シール材の実
施態様を図面に従って説明する。図1ないし図3は、本
発明のシール材の断面を示す斜視図であり、図示の様に
シール材本体7の断面形状は、四角形、半円形、台形の
何れでもよく、現場の状況に合わせて適宜最適な形状の
断面を選択することができる。図4は、シール材本体7
に粘着材層8及び剥離材9を設けた場合の具体的一例を
示すものである。シール材本体に十分粘着力がある場合
は、粘着材層を設けることなく直接シール材本体に剥離
材を被着することができる。この剥離材は、例えばシー
ル材が梱包され運搬等される時や施工時にシール材がべ
た付き作業性を悪くすることを防ぐとともに、セグメン
トの間にシール材が挟み込まれるまでの間、シール材を
保護し、また、シールドマシンのジャッキにシール材が
付着するのを防ぐことにおいても有効である。シール材
本体に粘着力が不足する場合、予めシール材本体と粘着
材層が一体化していれば、施工時に接着剤を塗布する工
程が省け、施工性の向上に繋がる。
【0019】図7は、シール材本体7の表面に補強材1
0を設けた場合、及び図8は、シール材本体7の内部に
芯材11を設けた場合を例示したものである。補強材1
0としては、金属やプラスチック製のメッシュ、また
は、織布や不織布等が挙げられる。この補強材は、シー
ル材本体の強度が不足する場合の補強を目的として設け
られる。芯材としては、ゴム、プラスチック、金属、繊
維等の材料から作られた板、棒、メッシュ、紐、スポン
ジ等の形状のものが使用できる。この芯材は、補強材と
同様に、強度の補強を目的とするとともに、シール材の
圧縮特性をコントロールする目的のためにも設けること
ができる。
【0020】図7ないし図8は、セグメント継手部分の
断面図を示す。上述したようなシール材12は、直接圧
着され、あるいは接着剤を塗布した後接着され、あるい
は粘着材層を介在して粘着されることにより、セグメン
ト16に設けられたシール溝13に仮止めされ、その
後、ボルト14及びナット15の締め付けにより、シー
ル溝中に封入される。シール溝中に封入された本発明の
シール材は、粘着性及び難透水性により止水性を発揮す
るが、セグメントの変動等により目開きが生じ、水分が
侵入してくるような状況になった場合は、本発明のシー
ル材が侵入水を吸収し、膨潤することにより水みちを閉
塞し、完全な止水が行われる。更に、本発明のシール材
は劣化や変質による止水機能の低下が生じないため、長
期的に安定した止水効果が得られる。図7は、組み合わ
されるセグメント16の両方にシール溝13を設け、そ
れぞれのシール溝にシール材を仮止めした場合を例示し
たものである。シール材は2枚が重なり圧縮され、シー
ル溝に封入される。図8は、片方のセグメント16のみ
にシール溝13を設けた場合を例示したものである。
【0021】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳細に説明する
が、本発明はこれらの例によって何ら制限されるもので
はない。なお、実施例及び比較例における評価法は、以
下の方法に従った。膨潤性 JIS K 6258加硫ゴムの浸せき試験方法に準拠
し、予め空気中で質量を量った試験片(長さ50mm)
を精製水中に全面浸漬し、一定時間毎の空気中での質量
及び水中での質量を量り、次式により体積変化率を計算
する。
【0022】
【数1】
【0023】ここに、W1:浸漬前の空気中の質量 W2:浸漬前の水中の質量 W3:浸漬後の空気中の質量 W4:浸漬後の水中の質量止水性 図9(A)、(B)により説明する。鋼製円盤にシール
溝3(幅25mm、深さ2.5mm)を設け下板1とす
る。下板と同様のシール溝を設け、更に中心近くに圧力
計取付孔4と注水孔5を設けたものを上板2とする。下
板のシール溝に試料を貼り付け、上下の円盤を合わせ、
ボルトを締め付けた後、注水孔より注水し、漏水が止ま
るまでの時間を測定する。また、漏水が止まったものに
ついては、その時の耐水圧も圧力計により確認する。
【0024】(実施例1)加熱溶融したストレートアス
ファルト(針入度60−80のもの)75重量部及びプ
ロセスオイル(コスモ石油社製、商品名コスモプロセス
100)25重量部を攪拌しながら、ベントナイト(ク
ニミネ工業社製、商品名クニゲルV1)100重量部及
びゼオライト(クニミネ工業社製、商品名クニゼオライ
ト#150)50重量部を加え、均一に混合する。この
溶融した組成物を4mm厚に調節して冷却した後、幅2
0mmに裁断し、シール材を得、これを試料1とした。
その物性を前記試験法により測定し、それらの結果を表
1に示した。
【0025】(実施例2)加熱溶融したアスファルト7
0部、プロセスオイル15部、及びSBR(日本合成ゴ
ム社製、スチレン・ブタジエンゴム、品種JSR150
7)5部を攪拌しながら、ベントナイト100部を加
え、均一に混合する。この溶融した組成物を用いた以外
は、実施例1と同様にしてシール材を得、これを試料2
とした。その物性を前記試験法により測定し、それらの
結果を表1に示した。
【0026】(実施例3)加熱溶融したペトロラタム
(日本精蝋社製、品種JP−056R)90重量部及び
プロセスオイル10重量部を攪拌しながら、ベントナイ
ト100部及びシリカ(日本シリカ工業社製、製品名ニ
ップシールVN3)10部を加え、均一に混合する。こ
の溶融した組成物を用いた以外は、実施例1と同様にし
てシール材を得、これを試料3とした。その物性を前記
試験法により測定し、それらの結果を表1に示した。
【0027】(実施例4)加熱溶融したゴム化アスファ
ルト(SBR7%配合)40部、ペトロラタム40部及
びプロセスオイル20部を攪拌しながら、ベントナイト
100部を加え、均一に混合する。この溶融した組成物
を用いた以外は、実施例1と同様にしてシール材を得、
これを試料4とした。その物性を前記試験法により測定
し、それらの結果を表1に示した。
【0028】(比較例l)加熱溶融したゴム化アスファ
ルト(SBR7%配合)40部、ぺ卜ロラタム40部及
びプロセスオイル20部を攪拌しながら、炭酸カルシウ
ム(奥多摩工業社製、製品名TP−111)100部を
加え、均一に混合する。この溶融した組成物を用いた以
外は、実施例1と同様にしてシール材を得、これを試料
5とした。その物性を前記試験法により測定し、それら
の結果を表1に示した。
【0029】(比較例2)加熱溶融したSBR5部、及
びプロセスオイル50部を攪拌しながら、ベントナイト
100部を加え、均一に混合する。この溶融した組成物
を用いた以外は、実施例1と同様にしてシール材を得、
これを試料6とした。その物性を前記試験法により測定
し、それらの結果を表1に示した。
【0030】
【表1】
【0031】表1に示した結果から明らかなように、本
発明の止水材は、膨潤により間隙を充填し、止水を行う
いわゆる自己シール性を有し、さらに供用時に予想され
る作用水圧に耐えうる優れた止水材である。すなわち、
本発明の試料は、二次的な変動によりセグメントに目開
きが生じたとしても、膨潤により不透水層が間隙を充填
し、長期的に安定した止水効果が得られる優れたもので
ある。一方、比較例のものでは、膨潤できないため止水
効果が発揮されないか、止水されたとしても耐水圧が低
いため、セグメント用シール材として使用するには問題
がある。
【0032】
【発明の効果】本発明のセグメントシール材は、水密性
と難透水性に優れ、施工時の追従性に優れ、施工後にセ
グメントの変動があり、セグメントの継手部に目開き等
の間隙が生じたとしても、膨潤による追従性・充填性に
より間隙を閉塞し、シール材に亀裂等が生じたとしても
自己シールすることにより止水機能が低下しないなど優
れた止水効果を発揮する。特に、本発明のセグメントシ
ール材は耐水圧が高いという優れた効果を奏する。更
に、本発明のセグメントシール材組成物は、劣化や腐敗
が起こらないので長期的に安定で、吸水と乾燥の繰り返
しによっても膨潤性が低下しないため耐久性に優れるな
ど、優れた性能を有する。したがって、本発明のセグメ
ントシール材を用いて行われる本発明のセグメント止水
工法によれば、セグメントの継手部に侵入してきた水分
は、施工時からシール材より内側への侵入を遮断される
とともに、シール材の膨潤性による追従性、充填性等の
効果により、セグメント継手部に目開きが生じたとして
も止水機能が低下せず確実に止水がなされるとともに、
長期的に安定で劣化や変性に伴う止水機能の低下もな
く、信頼性の高い止水工法を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシール材の断面を示す斜視図である。
【図2】本発明のシール材の断面を示す斜視図である。
【図3】本発明のシール材の断面を示す斜視図である。
【図4】粘着材層、剥離材、補強材あるいは芯材を設け
た本発明のシール材の断面図である。
【図5】粘着材層、剥離材、補強材あるいは芯材を設け
た本発明のシール材の断面図である。
【図6】粘着材層、剥離材、補強材あるいは芯材を設け
た本発明のシール材の断面図である。
【図7】本発明の止水工法の具体的施工例の説明用図で
ある。
【図8】本発明の止水工法の具体的施工例の説明用図で
ある。
【図9】(A)、(B)は止水試験装置の模式図であ
る。
【符号の説明】
7 シール材本体 8 粘着材層 9 剥離材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西林 聖武 東京都台東区東上野3丁目19番6号 帝都 高速度交通営団内 (72)発明者 式部 陟 東京都台東区東上野3丁目19番6号 帝都 高速度交通営団内 (72)発明者 川口 祐司 東京都千代田区岩本町1丁目10番5号 ク ニミネ工業株式会社内 (72)発明者 杉山 博道 東京都千代田区岩本町1丁目10番5号 ク ニミネ工業株式会社内 (72)発明者 中村 武司 東京都千代田区岩本町1丁目10番5号 ク ニミネ工業株式会社内 Fターム(参考) 2D055 AA01 AA04 BA01 GC09 KB14 LA02

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水膨潤性止水材組成物を成形して成るも
    のにおいて、前記水膨潤性止水材組成物は、無機系の水
    膨潤性粘土とアスファルト及び石油系ワックスからなる
    群から選ばれる少なくとも1種とを含有することを特徴
    とするセグメント用シール材。
  2. 【請求項2】 上記水膨潤性粘土が、ベントナイトであ
    ることを特徴とする請求項1記載のセグメント用シール
    材。
  3. 【請求項3】 ベントナイトを20〜90重量%含有
    し、アスファルト、石油系ワックス又はこれらの混合物
    を10〜80重量%含有することを特徴とする請求項1
    又は2記載のセグメント用シール材。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3記載のセグメント用シ
    ール材をセグメントの継手面に設けたシール溝に貼り付
    け、ついでセグメントを組み立てることにより前記セグ
    メント用シール材をシール溝に充填し、水みちを塞ぐこ
    とにより止水を行うとともに、目開き等の間隙が生じた
    場合は、シール材が吸水することにより膨潤し、間隙を
    閉塞することにより止水することを特徴とするセグメン
    ト止水工法。
JP10287004A 1998-10-08 1998-10-08 セグメント用シール材及びセグメント止水工法 Pending JP2000110496A (ja)

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