JP2000109158A - レンズ収納ケース及びレンズを収納したレンズ収納ケース - Google Patents

レンズ収納ケース及びレンズを収納したレンズ収納ケース

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JP2000109158A JP10279662A JP27966298A JP2000109158A JP 2000109158 A JP2000109158 A JP 2000109158A JP 10279662 A JP10279662 A JP 10279662A JP 27966298 A JP27966298 A JP 27966298A JP 2000109158 A JP2000109158 A JP 2000109158A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 レンズ収納ケースへのレンズの出し入れが容
易で、且つレンズの光学面や他の箇所に疵等を付けてし
まったりすることなく、レンズの取り扱いや管理が容易
なレンズ収納ケースを提供する。 【解決手段】 複数のレンズを収納する樹脂製のレンズ
収納ケースにおいて、該レンズ収納ケースにレンズを収
納時に、レンズの光学面以外の面と接触するケース内面
の少なくとも一部を粗面とする。更に、前記レンズ収納
ケースは、レンズを収納する少なくとも1つの筒状部を
有し、該筒状部若しくは筒状部の各々は、レンズの光学
面以外の面と接触する少なくとも1つの粗面を有する。
更に、前記レンズの光学面以外の面と接触する粗面は、
深さ1〜100μm、凹凸間隔0.05〜1mmのマッ
ト状面としたレンズ収納ケースとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、小型軽量樹脂レン
ズを収納するレンズ収納ケース及び前記レンズを収納し
たレンズ収納ケースに関する。
【0002】
【従来の技術】例えばレーザディスク等の記録・再生に
使用するピックアップ用小型軽量樹脂レンズを収納する
ための収納ケースは、図4(a)に示すように、内部に
レンズをレンズの径方向に1列に並べて収納可能な筒状
部を有する樹脂ケースに収納し、筒状部の両端に栓を挿
入してレンズが脱落するのを防止するようにした収納ケ
ースが使用されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前述のようなレンズ収
納ケースに収納された小型軽量樹脂レンズは、樹脂ケー
スの筒状部において樹脂レンズと樹脂ケースが摩擦して
静電気を帯電し、この静電気による吸着によりレンズを
ケースから取り出そうとしてもなかなか取り出せないと
いうことが生じた。無理に取り出そうとして、例えば細
い棒や圧搾空気等を筒状部の片方から入れたりすると、
レンズの光学面や他の箇所に疵等を付けたりレンズを飛
ばして破損したりし、慎重に取り扱わねばならない非常
に精密性が要求されるレーザディスク等のピックアップ
用軽量樹脂レンズの取り扱いや管理に問題を残してい
た。
【0004】又、他の光学系用樹脂レンズにおいても、
レンズを収納するケースからレンズを取り出すのに同様
の静電気による吸着問題が生じていた。
【0005】この摩擦による静電気の帯電を防止するた
めに、レンズ収納樹脂ケースのレンズ通過部分に帯電防
止剤を塗布しても、塗布や乾燥にコストが掛かり、高湿
時には吸湿してベタツキが発生し、かえってレンズの通
過を悪くしてしまうということになった。又、樹脂ケー
スに帯電防止剤を混入する方法では、材料費が高価でケ
ースの透明度が悪くなると言った問題もあった。
【0006】本発明は、前記課題を解決するためになさ
れたものである。即ち、レンズ収納ケースへのレンズの
出し入れが容易で、且つレンズの光学面や他の箇所に疵
等を付けてしまったりすることなく、レンズの取り扱い
や管理が容易なレンズ収納ケース及びレンズを収納した
レンズ収納ケースを提供することを目的としたものであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、下記構
成を採ることによって達成される。
【0008】即ち、複数のレンズを収納する樹脂製のレ
ンズ収納ケースにおいて、該レンズ収納ケースにレンズ
を収納時に、レンズの光学面以外の面と接触するケース
内面の少なくとも一部を粗面としたことを特徴とするレ
ンズ収納ケース。
【0009】更に、前記レンズ収納ケースは、レンズを
収納する少なくとも1つの筒状部を有し、該筒状部若し
くは筒状部の各々は、レンズの光学面以外の面と接触す
る少なくとも1つの粗面を有することを特徴とするレン
ズ収納ケース。
【0010】更に、前記レンズの光学面以外の面と接触
する粗面は、深さ1〜100μm、凹凸間隔0.05〜
1mmのマット状面としたことを特徴とするレンズ収納
ケース。
【0011】又、複数のレンズを収納する樹脂製のレン
ズ収納ケースにレンズを収納したレンズ収納ケースであ
って、レンズの光学面以外の面と接触するケース内面の
少なくとも一部を粗面とした収納ケースにレンズを収納
したことを特徴とするレンズを収納したレンズ収納ケー
ス。
【0012】更に、前記レンズ収納ケースは、レンズを
収納する少なくとも1つの筒状部を有し、該筒状部若し
くは筒状部の各々は、レンズの光学面以外の面と接触す
る少なくとも1つの粗面を有することを特徴とするレン
ズを収納したレンズ収納ケース。
【0013】更に、前記レンズの光学面以外の面と接触
する粗面は、深さ1〜100μm、凹凸間隔0.05〜
1mmのマット状面としたことを特徴とするレンズを収
納したレンズ収納ケース。
【0014】
【発明の実施の形態】次に、本発明のレンズ収納ケース
の実施の形態を、図1〜図4により詳細に説明するが、
本発明は以下に説明する実施の形態に限定されるもので
はない。
【0015】図1はレンズの形状とレンズ収納ケース内
面の形状との関係を説明する図で、(a)はレンズの一
例を示す断面図、(b)はこのレンズを収納するレンズ
収納ケースの断面図、(c)はこのレンズ収納ケースに
レンズを収納した状態の断面図である。図2はレンズの
他の形状とレンズ収納ケース内面の形状との関係を説明
する図で、(a)はレンズの他の例を示す断面図、
(b)はこのレンズを収納するレンズ収納ケースの断面
図、(c)はこのレンズ収納ケースにレンズを収納した
状態の断面図である。図3はレンズの更に他の形状とレ
ンズ収納ケース内面の形状との関係を説明する図で、
(a)はレンズの更に他の例を示す断面図、(b)はこ
のレンズを収納するレンズ収納ケースの断面図、(c)
はこのレンズ収納ケースにレンズを収納した状態の断面
図である。
【0016】図4はレンズ収納ケースへのレンズの収納
形態を説明する図で、(a)はレンズをレンズの径方向
に1列に並べてレンズ収納ケースへ収納した状態の図、
(b)は前記(a)の状態を3列並べて収納可能なレン
ズ収納ケースへレンズを収納した状態の図、(c)はレ
ンズを厚み方向に重ねて1列に並べてレンズ収納ケース
へ収納した状態の図、(d)は(c)のX−X矢視断面
図である。
【0017】図1、図4において、本実施の形態のレン
ズ3は、図示のようにレンズ光学面301,302がレ
ンズ3の前面側凸部32の凸部端面321や後面側凸部
33の凸部端面331より内側に位置している。一方、
レンズ受け21を有するレンズ収納ケース台(以後単に
ケース台とも言う)2の両側の嵌合部22には、内側に
両側の側壁111,112、両側の段部121,12
2、そして天井部123を有するレンズ収納ケースカバ
ー(以後単にケースカバーとも言う)1の両側の嵌合壁
113が嵌合接着され、図示のような筒状部10が形成
されるようになっている。
【0018】このようにレンズ収納ケースは、レンズ3
を収納する少なくとも1つの筒状部10を有していて、
この筒状部10は前述のように接着されているので、逆
にケースカバー1、ケース台2とに上下に分割可能であ
り、この上下の少なくとも一方は溝状部を有し、即ち溝
状部を有して上方向に分割可能なケースカバー1並びに
下方向に分割可能なケース台2とよりなっている。
【0019】このレンズ収納ケースは、上のケースカバ
ー1と下のケース台2とを前述のように嵌合接着して収
納ケースを形成するが、この接着は接着剤による接着で
も良いが、接合面に設けた該接合面長手方向の三角面嶺
における超音波による熔融接着がコスト、品質の上から
好ましい。
【0020】そして図4(a)において、この筒状部1
0には前記レンズ3が、前記ケース台2とケースカバー
1とにより形成された筒状部10の端部から順次挿入・
収納され、収納が終わると栓4がはめ込まれて、栓4に
よりレンズ3の脱落が防止されるようになっている。
尚、この筒状部10は複数並べても良く、図4(b)は
筒状部10を3列並べたレンズ収納ケースを示してい
る。このようにすることにより、1個の収納ケースに多
数のレンズを収納出来、スペース効率を良くすることが
出来る。そして、この筒状部10にレンズ3が挿入・収
納された状態が図1(c)により示されている。
【0021】レンズ3を収納時に、レンズ3の光学面以
外の面と接触するケース内面である筒状部10の少なく
とも一部は粗面となっているが、本実施の形態ではレン
ズ受け21の面、両側の側壁111,112の面、両側
の段部121,122の面が粗面となっており、この粗
面は深さ1〜100μm、凹凸間隔0.05〜1mmの
凹凸を有するマット状面となっている。尚、このマット
状の粗面は、ケースカバー1、ケース台2を成形する樹
脂型の前記粗面とする面を、ラッピング加工、ショット
ピーニング加工、エッチング加工、ホーニング加工、サ
ンドブラスト加工等による加工をすることにより可能で
ある。従って、樹脂型の製作には若干の費用はかかるこ
とになるが、部品コストには影響はない。
【0022】尚、ケースカバー1側の粗面は両側の側壁
111,112の面、両側の段部121,122の面と
しているが、これはレンズ3と前記側壁、段部との隙間
及びレンズ3や収納ケースの姿勢等の関係により、収納
ケースの側壁、段部とレンズ3の外周がランダムに接触
するので、接触する可能性のある側壁、段部である両側
の側壁111,112、両側の段部121,122をマ
ット状面の粗面としている。
【0023】このように、前述の各面をこのような値の
凹凸面のマット状面とすることにより、レンズ収納ケー
スがいかなる姿勢であろうとも、レンズ3の前面側凸部
32の外周面、凸部端面321、鍔部31の外周面、後
面側凸部33の凸部端面331の各面は、必ず前記値の
凹凸面である筒状部10のマット状面と接触することに
なる。しかしこの接触は、前記筒状部10のマット状面
が前記値の凹凸面なので点接触となることになり、静電
気の発生を大幅に抑制することが出来る。従って、レン
ズ3と筒状部10との間の静電気による付着力の発生を
大幅に抑制することになる。
【0024】そこで、栓4を抜いてレンズ収納ケースを
垂直にすれば、レーザディスク等のピックアップ用の軽
い樹脂レンズでも、容易に自重により落下させることが
出来る。従って、レンズの光学面や他の箇所に疵を付け
たり、レンズを圧搾空気により吹き飛ばしたりして破損
することなく、レンズの管理上も作業を容易にすること
が出来る。そしてこの効果は、レンズ収納ケースの前述
の面を前記値の粗面とすることにより、半永久的に持続
することが出来る。
【0025】図2に示す実施の形態は、レンズ3のレン
ズ光学面302が後面側凸部33の凸部端面331より
内側に位置して前述の図1で説明したレンズと同様であ
るが、レンズ光学面301はレンズ3の凸部端面321
より出っ張っており、図1で説明したケースカバーと同
様のケースカバーを使用すると、レンズ3のレンズ光学
面301が天井部123と接触し、レンズ光学面301
に疵を付けてしまうことになる。そこで、レンズ3の鍔
部31の凸部端面321を、両側の段部121により抑
えるようにした点が、図1の実施の形態と異なってお
り、他は同じである。
【0026】又、図3に示す実施の形態は、レンズは図
2で説明したレンズと同じであるが、レンズの厚みが厚
く従って鍔部31が厚く、側壁111が嵌合壁113と
なっていて、レンズ受け21が太い3本の半円柱形状と
なっている点が、図2の実施の形態と異なっており、他
は同じである。
【0027】しかし図2、図3で説明した実施の形態
も、何れもその構成は図1で説明した実施の形態と同じ
であり、従ってその作用効果も全く同じである。
【0028】そして、レンズ収納ケースの筒状部若しく
は筒状部の各々は、レンズ3のレンズ光学面301,3
02以外の面と接触する少なくとも1つの面を有してお
り、例えば図4(c)及び図4(c)のX−X矢視断面
図である図4(d)は、レンズ3を厚み方向に重ねて1
列に並べ、円筒状の筒状部10Aを有する内面が円筒面
を形成するケースカバー1A,ケース台2Aよりなるレ
ンズ収納ケースへ収納した状態の図であり、レンズ光学
面301,302以外の面である鍔部31の外径と接触
する1つの面である円筒面を有しているレンズ収納ケー
スである。そして、このレンズ収納ケースは図4(b)
の場合と同様に、図4(c)の筒状部10Aを複数列並
べてスペース効率を良くすることも出来る。
【0029】更に筒状部10は、既に説明した図1
(b)に示すようにレンズ受け21の面、両側の側壁1
11,112のうちのどちらかの面、そして両側の段部
121,122のうちのどちらかの面の合計5つの接触
面を有している。更に又、筒状部10は、同様に既に説
明した図2(b)に示すようにレンズ受け21の面、両
側の側壁111の面、そして両側の段部121の面の合
計5つの接触面を有している。そして更に又、筒状部1
0は、同様に既に説明した図3(b)に示すようにレン
ズ受け21の面、両側の嵌合壁113の面、そして両側
の段部121の面の合計5つの接触面を有している。
【0030】即ち、レンズ収納ケースの筒状部10,1
0A若しくは筒状部10,10Aの各々は、レンズ光学
面301,302以外の面と接触する少なくとも1つの
面を有していることになる。そして、これらの面に設け
た前述の値の凹凸によるマット状面により、前記効果は
維持される。
【0031】本発明のレンズ収納ケースは、以上説明し
たようなレンズ収納ケースであるが、更に前記レンズ収
納ケースにレンズを収納したレンズ収納ケースとするこ
とも可能であり、その作用効果も前述の通りである。
【0032】
【発明の効果】本発明により、レンズ収納ケースへのレ
ンズの出し入れが容易で、レンズの光学面や他の箇所に
疵等を付けてしまったりすることなく、レンズの取り扱
いや管理が容易なレンズ収納ケースが提供されることと
なった。
【図面の簡単な説明】
【図1】レンズの形状とレンズ収納ケース内面の形状と
の関係を説明する図である。
【図2】レンズの他の形状とレンズ収納ケース内面の形
状との関係を説明する図である。
【図3】レンズの更に他の形状とレンズ収納ケース内面
の形状との関係を説明する図である。
【図4】レンズ収納ケースへのレンズの収納形態を説明
する図である。
【符号の説明】
1,1A レンズ収納ケースカバー(ケースカバー) 10,10A 筒状部 111,112 側壁 113 嵌合壁 121,122 段部 123 天井部 2,2A レンズ収納ケース台(ケース台) 21 レンズ受け 22 嵌合部 3 レンズ 301,302 レンズ光学面 31 鍔部 32 前面側凸部 321,331 凸部端面 33 後面側凸部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のレンズを収納する樹脂製のレンズ
    収納ケースにおいて、 該レンズ収納ケースにレンズを収納時に、レンズの光学
    面以外の面と接触するケース内面の少なくとも一部を粗
    面としたことを特徴とするレンズ収納ケース。
  2. 【請求項2】 前記レンズ収納ケースは、レンズを収納
    する少なくとも1つの筒状部を有し、該筒状部若しくは
    筒状部の各々は、レンズの光学面以外の面と接触する少
    なくとも1つの粗面を有することを特徴とする請求項1
    に記載のレンズ収納ケース。
  3. 【請求項3】 前記レンズの光学面以外の面と接触する
    粗面は、深さ1〜100μm、凹凸間隔0.05〜1m
    mのマット状面としたことを特徴とする請求項1又は2
    に記載のレンズ収納ケース。
  4. 【請求項4】 複数のレンズを収納する樹脂製のレンズ
    収納ケースにレンズを収納したレンズ収納ケースであっ
    て、レンズの光学面以外の面と接触するケース内面の少
    なくとも一部を粗面とした収納ケースにレンズを収納し
    たことを特徴とするレンズを収納したレンズ収納ケー
    ス。
  5. 【請求項5】 前記レンズ収納ケースは、レンズを収納
    する少なくとも1つの筒状部を有し、該筒状部若しくは
    筒状部の各々は、レンズの光学面以外の面と接触する少
    なくとも1つの粗面を有することを特徴とする請求項4
    に記載のレンズを収納したレンズ収納ケース。
  6. 【請求項6】 前記レンズの光学面以外の面と接触する
    粗面は、深さ1〜100μm、凹凸間隔0.05〜1m
    mのマット状面としたことを特徴とする請求項4又は5
    に記載のレンズを収納したレンズ収納ケース。
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