JP2007095200A - ディスクケース及びディスクガイド部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】磁気ディスク用ガラス基板を製造し、磁気ディスクを製造するときに、所期の性能が得られ、磁気ヘッドのグライドハイトを十分に狭隘化することができる磁気ディスクの製造を可能とするディスクケース及びディスクガイド部材を提供する。
【解決手段】ディスク12を収納保持する複数の溝部とを有するケース本体部10と、ケース本体部10に着脱可能であって複数のガイド板31を有しガイド板31同士間がケース本体部10の溝部に対応されるガイド部材30とを備える。各ガイド板31は、ディスク12に対する研磨性がこのディスク12に対してこのディスクケースに収納されたとき以降に実施される研磨処理、例えば、最終研磨処理を行うための研磨布と同等、または、それ以下である保護材35を備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、磁気ディスク装置であるハードディスクドライブ(HDD)に用いられる磁気ディスク用ガラス基板の製造工程において使用されるディスクケース及びディスクガイド部材に関する。
今日、情報記録技術、特に、磁気記録技術は、いわゆるIT産業の発達に伴って飛躍的な技術革新が要請されている。そして、コンピュータ用ストレージとして用いられる磁気ディスク装置であるハードディスクドライブ(HDD)に搭載される磁気ディスクにおいては、磁気テープやフレキシブルディスクなどの他の磁気記録媒体と異なり、急速な情報記録密度の増大化が続けられている。パーソナルコンピュータ装置に収納することのできる情報容量は、このような磁気ディスクの情報記録密度の増大に支えられて、飛躍的に増加している。
このような磁気ディスクは、ガラス基板やアルミニウム系合金ディスク基板などの基板上に、磁性層等が成膜されて構成されている。特に、近年においては、ハードディスクドライブを携帯用機器(いわゆる「ノート型パーソナルコンピュータ装置」など)に搭載する要求が高まったことに伴い、高強度、かつ、高剛性であって高い耐衝撃性を有するガラス基板を用いた磁気ディスクが注目されている。
そして、ハードディスクドライブにおいては、高速回転される磁気ディスク上に磁気ヘッドを浮上飛行させながら、この磁気ヘッドにより、磁性層に対し磁化パターンとして情報信号を記録し、また、再生を行なう。ガラス基板を用いた磁気ディスクにおいては、平滑な表面が得られるので、磁気ヘッドの浮上量を狭隘化することが可能であり、高い情報記録密度を実現することができる。つまり、ガラス基板を用いることにより、磁気ヘッドの低浮上量対応性に優れた磁気ディスクを作製することができる。
このような磁気ディスクの製造に使用される磁気ディスク用ガラス基板は、研削処理、研磨処理、洗浄処理等の複数の工程を経て製造されている。磁気ディスク用ガラス基板の表面に異物等が存在すると、磁気ディスク、あるいは、ハードディスクドライブの信頼性が低下し、場合によってはグライドヒットやクラッシュなどの障害が生ずる虞れもあるので、磁気ディスク用ガラス基板の表面は、平滑、かつ、清浄でなければならない。
ところで、製造工程中における磁気ディスク用ガラス基板は、傷を受け易く、また、厚みも0.6mm程度と薄いものである。そのため、製造の各工程における処理や各工程を経たガラス基板の保管、搬送に際しては、ガラス基板同士が相互に接触したり、あるいは、他のものとの接触したりすることによる損傷を受けることがないようにする必要がある。
そこで、ガラス基板の処理、保管及び搬送に際しては、複数枚のガラス基板(ディスク)を所定の間隔を隔てて収納保持するためのディスクケースが提案されている。このようなディスクケースとしては、例えば、特許文献1に記載されているように、上方が開放された収納レーンと、この収納レーンの内壁に形成されガラス基板を収納保持するための複数の溝部とを有するものが提案されている。
そして、磁気ディスクの製造においては、このようなディスクケースを用いて製造された磁気ディスク用ガラス基板上に、スバッタリング成膜等の方法により、磁性層等の薄膜が成膜される。
特開平10−228643号公報
ところで、近年の磁気ディスクにおいては、前述したように、磁気ディスクと磁気ヘッドとの間のスペーシングロスを改善し、記録信号のS/N比を向上させた結果、情報記録密度が1平方インチ当り40ギガビットを超えるまでに到っており、さらに、1平方インチ当り100ギガビットを超えるような超高記録密度をも実現されようとしている。
このように高い情報記録密度が実現できるようになった近年の磁気ディスクにおいては、従来の磁気ディスクに比較してずっと小さなディスク面積であっても、実用上十分な情報量を収納できるという特徴を有している。また、磁気ディスクは、他の情報記録媒体に比較して、情報の記録速度や再生速度(応答速度)が極めて敏速であり、情報の随時書き込み及び読み出しが可能であるという特徴も有している。
このような磁気ディスクの種々の特徴が注目された結果、近年においては、携帯用のいわゆるMP3プレーヤ、携帯電話装置、デジタルカメラ、携帯情報機器(例えば、PDA(personal digital assistant):パーソナルデジタルアシスタント)、あるいは、「カーナビゲーションシステム」などのように、パーソナルコンピュータ装置よりも筐体がずっと小さく、かつ、高い応答速度が求められる機器に搭載できる小型のハードディスクドライブが求められるようになってきている。
ところが、このように小径化された磁気ディスク用ガラス基板において、以下の問題が生じた。すなわち、ガラス基板の処理、保管及び搬送に際して、前述したような、複数枚のガラス基板を所定の間隔を隔てて収納保持するディスクケースを用いる場合において、このディスクケースにガラス基板を挿入しようとするとき、このガラス基板が、このディスクケースに既に収納保持されている他のガラス基板に接触してしまう虞れがある。このように、ガラス基板同士が接触すると、いずれのガラス基板においても、主表面部や端面部に傷損を被ってしまう虞れが大きい。
磁気ディスク用ガラス基板にこのような傷が生じてしまうと、磁気ヘッド浮上量を狭隘化して超高記録密度化を図った場合には、フライスティクション障害が頻発する虞れがある。フライスティクション障害とは、磁気ディスク上を浮上飛行している磁気ヘッドが、浮上姿勢や浮上量に変調をきたす障害であり、不規則な再生出力変動の発生を伴うことが多い。また、このフライスティクション障害が生ずると、浮上飛行中の磁気ヘッドが磁気ディスクに接触してしまういわゆるヘッドクラッシュ障害やサーマルアスペリティ障害を生じてしまうことがある。
そこで、本発明は、前述のような実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、ディスクである磁気ディスク用ガラス基板を製造し、磁気ディスクを製造するときに、所期の性能が得られ、磁気ヘッドのグライドハイトを十分に狭隘化することができる磁気ディスクの製造を可能とするディスクケース及びディスクガイド部材を提供することにある。
本発明者は、前記課題を解決すべく研究を進めた結果、製造工程中にあるディスクに対して、このディスクに対する研磨性がこのディスクに対してこのディスクケースに収納されたとき以降に実施される研磨処理、例えば、最終研磨処理を行うための研磨布と同等、または、それ以下である保護材のみが接触するようにすれば、このディスクにおける傷損が防止できるとの知見を得た。本発明はこのような知見に基づいて完成されたものであり、製造工程中にあるディスクの傷損を防止して、例えば、低グライドハイトの磁気ディスクの製造を可能とするものである。
すなわち、本発明に係るディスクケースは、以下の構成の少なくとも一を有するものである。
〔構成1〕
少なくとも上方が開放された収納レーンとこの収納レーンの内壁に形成されたディスクを収納保持するための複数の溝部とを有するケース本体部と、ケース本体部に対して上方側より着脱可能であって複数のガイド板を有して構成されケース本体部に装着されたとき複数のガイド板同士間がケース本体部の複数の溝部に対応されるガイド部材とを備え、ガイド部材の各ガイド板は、各ガイド板同士間にディスクが挿入されるときにこのディスクが接触する箇所に、このディスクに対する研磨性がこのディスクに対してこのディスクケースに収納されたとき以降に実施される研磨処理を行うための研磨布と同等、または、それ以下である保護材を備えており、各ガイド板同士間に挿入されたディスクを、ケース本体部の溝部内に案内することを特徴とするものである。
〔構成2〕
少なくとも上方が開放され、内壁にディスクを収納保持するための複数の溝部を有し、これら溝部は、これら溝部にディスクが挿入されるときにこのディスクが接触する箇所に、このディスクに対する研磨性がこのディスクに対してこのディスクケースに収納されたとき以降に実施される研磨処理を行うための研磨布と同等、または、それ以下である保護材を備えていることを特徴とするものである。
また、本発明に係るディスクガイド部材は、以下の構成を有するものである。
〔構成3〕
少なくとも上方が開放された収納レーンとこの収納レーンの内壁に形成されたディスクを収納保持するための複数の溝部とを有するディスクケースに対して上方側より着脱可能となされ複数のガイド板を有して構成されディスクケースに装着されたときに複数のガイド板同士間がディスクケースの複数の溝部に対応させるディスクガイド部材であって、各ガイド板は、各ガイド板同士間にディスクが挿入されるときにこのディスクが接触する箇所に、このディスクに対する研磨性がこのディスクに対してディスクケースに収納されたとき以降に実施される研磨処理を行うための研磨布と同等、または、それ以下である保護材を備えており、各ガイド板同士間に挿入されたディスクを、ディスクケースの溝部内に案内することを特徴とするものである。
構成1を有する本発明に係るディスクケースにおいては、ケース本体部に対して着脱可能となされたガイド部材の各ガイド板は、各ガイド板同士間にディスクが挿入されるときにこのディスクが接触する箇所に、このディスクに対する研磨性がこのディスクに対してこのディスクケースに収納されたとき以降に実施される研磨処理を行うための研磨布と同等、または、それ以下である保護材を備えており、各ガイド板同士間に挿入されたディスクを、ケース本体部の溝部内に案内するので、製造工程中にあるディスクに対して、このディスクに対する研磨性がこのディスクに対してこのディスクケースに収納されたとき以降に実施される研磨処理を行うための研磨布と同等、または、それ以下である保護材のみが接触するようにでき、このディスクにおける傷損を防止できる。
また、構成2を有する本発明に係るディスクケースにおいては、ディスクを収納保持するための複数の溝部は、これら溝部にディスクが挿入されるときにこのディスクが接触する箇所に、このディスクに対する研磨性がこのディスクに対してこのディスクケースに収納されたとき以降に実施される研磨処理を行うための研磨布と同等、または、それ以下である保護材を備えているので、製造工程中にあるディスクに対して、このディスクに対する研磨性がこのディスクに対してこのディスクケースに収納されたとき以降に実施される研磨処理を行うための研磨布と同等、または、それ以下である保護材のみが接触するようにでき、このディスクにおける傷損を防止できる。
構成3を有する本発明に係るディスクガイド部材においては、各ガイド板は、各ガイド板同士間にディスクが挿入されるときにこのディスクが接触する箇所に、このディスクに対する研磨性がこのディスクに対してディスクケースに収納されたとき以降に実施される研磨処理を行うための研磨布と同等、または、それ以下である保護材を備えており、各ガイド板同士間に挿入されたディスクを、ディスクケースの溝部内に案内するので、製造工程中にあるディスクに対して、このディスクに対する研磨性がこのディスクに対してディスクケースに収納されたとき以降に実施される研磨処理を行うための研磨布と同等、または、それ以下である保護材のみが接触するようにでき、このディスクにおける傷損を防止できる。
すなわち、本発明は、ディスクである磁気ディスク用ガラス基板を製造し、磁気ディスクを製造するときに、所期の性能が得られ、磁気ヘッドのグライドハイトを十分に狭隘化することができる磁気ディスクの製造を可能とするディスクケース及びディスクガイド部材を提供することができるものである。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
〔第1の実施の形態〕
図1は、本発明に係るディスクケースの構成を示す斜視図である。
このディスクケースは、図1に示すように、少なくとも上方が開放された収納レーン10aとこの収納レーン10aの内壁に形成されたディスク12を収納保持するための複数の溝部とを有するケース本体部10を有して構成される。また、このディスクケースは、本発明に係るディスクガイド部材であるガイド部材30を有して構成される。
図2は、本発明に係るディスクケースにおけるケース本体部の構成を示す斜視図である。
ケース本体部10は、図2に示すように、上方側及び下方側が開放された箱状の形状を有して構成されている。そして、ディスク12は、このケース本体部10の上方側より出し入れされる。このケース本体部10は、相対向する前壁16及び後壁18を備え、また、一対の側壁20を備えている。ケース本体部10内の中心位置には、隔壁21が設けられている。ケース本体部10内には、隔壁21を隔てて、複数のディスク12を収納するための2列の収納レーン10a,10aが形成されている。前壁16及び後壁18の各収納レーン10aに対応する位置には、略U字状の切欠部22が形成されている。各収納レーン10aに収納されたディスク12の中央部近傍は、これら切欠部22を介して外方に露出することとなる。
図3は、本発明に係るディスクケースにおけるケース本体部の構成を示す正面図である。
一対の側壁20の上端部には、図3に示すように、ロボットハンド等によりケース本体部10を保持することを可能にするため、それぞれ外側に向けて突出されたフランジ部20dが形成されている。また、側壁20は、上方の薄板部20aと、この薄板部20aから下方に向かって内側に厚さが増大するテーパ部20bと、テーパー部20bの最大厚さを有する厚板部20cとが連続して形成されている。また、隔壁21の両面には、側壁20に対応して、上方の平坦部21aと、平坦部から下方に向かって内側に突出するテーパ部21bと、テーパー部21bに連続して形成された突出部21cとが形成されている。
各収納レーン10aにおいては、このような側壁20及び隔壁21が対向されていることにより、上方では側壁20と隔壁21の間隔が広く、テーパー部20b,21bが形成されている部分では側壁20と隔壁21の間隔が下方に向かって徐々に減少し、厚板部20c及び突出部21cが対向している部分では、側壁20と隔壁21の間隔が最も小さくなる。これによって、各収納レーン10aは、円盤状のディスク12を安定して保持することが可能となっている。なお、各側壁20の下端部と隔壁21の下端部との間は、図2に示すように、開放部14となっている。
図4は、本発明に係るディスクケースにおけるケース本体部の構成を示す平面図である。
各側壁20の内側面及び隔壁21の両面には、図4に示すように、ディスク12を収納し直立保持するための溝部を形成するための複数のリブ24が対向して設けられている。これらリブ24は、図2及び図3に示すように、側壁20及び隔壁21の薄板部20a及び平坦部21aから、テーパー部20b,21bの下端に亘って形成されており、その下部は、側壁20及び隔壁21のテーパー部20b,21bの形状に合わせて、収納レーン10aの内側に突出する湾曲形状を有している。
図5は、前記ケース本体部におけるリブの形状を示す拡大側面図である。
図6は、前記ケース本体部におけるリブの形状を示す拡大斜視図である。
ケース本体部10のリブ24は、図4乃至図6に示すように、収納するディスク12の厚さよりやや大きな間隔を介して配列されている。そして、各リブ24は、各リブ24同士間に、ディスク12の周縁部を挟持する溝を形成する。なお、各リブ24は、収納レーン10aの上方よりディスク12を挿入することを容易とするため、内側に向かって幅が減少する断面台形状の形状を有している。
各々の収納レーン10aの前壁16、後壁18、側壁20及び隔壁21の下方には、同一のケース本体部10の収納レーン10aの上方に嵌合する形状のフレーム部26が形成されている。このフレーム部26の底面は、ケース本体部10をローラコンベア等で搬送可能とするため、平坦に形成されている。
ディスク12に化学的処理を施すためにケース本体部10ごと処理液に浸漬する場合や、ディスク12をディスクケースに収納された状態で洗浄する場合等には、リブ24間の溝部に液体排出用のスリットを形成することができる。これによって、化学的処理や洗浄が終了した後、処理液や洗浄液が溝部に滞留することがなくなる。
このようなケース本体部10は、収納されているディスク12の処理に用いられる処理液や処理温度等の使用環境に耐え得る金属、樹脂等の材質により形成される。特に、製作コストや仕上がり精度の観点から、樹脂により一体成形することが好ましい。このような樹脂としては、各種ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、テフロン(登録商標)(PTFE)等の一般的な樹脂を用いることができる。特に、ディスクケースを通常の射出成形法により製造する場合、樹脂としては、例えば、ポリカーボネート、ポリアミド、サーモトロピック液晶ポリマー(LCP)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルケトン(PEK)、PEEK系アロイ樹脂(例えば、PEEK/サーモトロピック液晶ポリマー、PEEK/ポリベンゾイミダゾール(PBI)等)、ポリベンゾイミダゾール(PBI)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のフッ素樹脂等を用いることが好ましい。
そして、前述したように、このディスクケースは、図1に示すように、本発明に係るディスクガイド部材であるガイド部材30を有している。このガイド部材30は、ケース本体部10に対して上方側より着脱可能であって、複数のガイド板31を有して構成されている。
このガイド部材30は、ケース本体部10の開放された上方部分に嵌合されて装着される矩形状のフレーム32を有している。このフレーム32は、前述したケース本体部10と同様の材料により形成されている。このフレーム32の前端部及び後端部には、それぞれ把手33,33が形成されている。また、このフレーム32は、ケース本体部10の上方部分に装着されたときに隔壁21の両側側に対応する位置となる一対の梁部34,34を有している。すなわち、このフレーム32は、ケース本体部10の上方部分に装着されたとき、一側側部分と一方の梁部34とが一方の収納レーン10aに対応し、他側側部分と他方の梁部34とが他方の収納レーン10aに対応するようになっている。
なお、フレーム32をなす材料としては、前述の材料の他、例えば、アスカーA硬度が80程度、比重が0.6g/cm乃至0.7g/cmの合成樹脂材料を使用することができる。
図7は、前記ディスクケースにおけるガイド部材の構成を示す斜視図である。
そして、このガイド部材30は、図7に示すように、ケース本体部10に装着されたとき、ケース本体部10の複数の溝部に対応される複数のガイド板31を有している。すなわち、これらガイド板31は、略T字形状の平板状に形成され、上側の両端部をフレーム32の外側部分及び梁部34に取付けられて支持されており、フレーム32がケース本体部10に装着されたとき、中央の垂下部を収納レーン10a内に進入させるようになっている。このとき、これらガイド板31は、ケース本体部10の各リブ24に対応した位置となるように配置されており、すなわち、各リブ24同士間の間隔と等しい間隔を隔てて配置されている。
したがって、フレーム32がケース本体部10に装着されたとき、これらガイド板31同士間が、各リブ24同士間の溝部に対応されることになる。そのため、各ガイド部材30は、各ガイド板31同士間に挿入されたディスク12を、ケース本体部10の溝部内に案内することができる。なお、各ガイド板31の中央の垂下部の下端側部分は、ディスク12への接触を回避するため、両側の縁部がテーパ状に切り取られた形状となっている。
そして、ガイド部材30の各ガイド板31は、各ガイド板31同士間にディスク12が挿入されるときにディスク12が接触する箇所に、このディスク12に対する研磨性がディスク12に対してこのディスクケースに収納されたとき以降に実施される研磨処理を行うための研磨布と同等、または、それ以下である保護材35を備えている。すなわち、この保護材35の研磨性は、このディスクケースに収納されたディスク12が搬送され、次工程以降に実施される研磨処理を行うための研磨布と同等、または、それ以下となっており、例えば、最終研磨処理を行うための研磨布と同等、または、それ以下とすることが好ましい。
図8は、前記ディスクケースにおけるガイド板の構成を示す正面図である。
各ガイド板31においては、特に、上端縁部及びその近傍と、中央の垂下部の中央部分とに、挿入されるディスク12が接触する可能性が高い。したがって、各ガイド板31は、図8に示すように、これら上端縁部及びその近傍と中央の垂下部の中央部分とに、保護材35を備えている。この保護材35は、シート状のものを各ガイド板31に貼り付けることによって設置される。
ディスク12に対する最終研磨処理とは、このディスク12に対する研磨処理が複数の段階に分けて行われる場合において、その最終段階に行われる研磨処理であって、ディスク表面の面粗さを平滑面として仕上げるため、各段階のうちで最も研磨性の低い、つまり、研磨代の少ない研磨布を用いて行われる。各ガイド板31は、このようなディスク12に対する研磨性の低い研磨布と同等の研磨性、または、それ以下の研磨性を有する保護材35を備えていることにより、挿入されるディスク12が傷損を被ることを防止する。この保護材35としては、最終研磨処理を行うための研磨布そのものを使用してもよい。
なお、磁気ディスク用ガラス基板の製造において最終研磨処理を行うための研磨布としては、不織布の繊維基材にポリウレタン樹脂を含浸させ、湿式凝固させて所定の形状に形成された研磨パッドが使用されている。この研磨布の硬度は、アスカーA硬度で、60乃至80程度、例えば、71±3であることが好ましい。また、この研磨布が発泡樹脂からなるものである場合には、表面に「ボア」と称される微細な開口が多数形成されている。この場合、この開口部(ボア)の径は、10μm乃至50μmであることが好ましい。また、この研磨布の表面粗さは、Raで3nm乃至4nm程度であることが好ましい。
このように構成されたディスクケースにおいては、まず、ガイド部材30をケース本体部10の上方側に装着した状態において、ロボットハンド等の手段により、ディスク12を、各ガイド板31同士間に形成されたスリット状の間隙に挿入する。このディスク12は、ガイド板31によって両面を案内されつつて収納レーン10a内に進入し、周縁部をリブ24同士間の溝部に挿入させることにより、ケース本体部10内に収納保持される。このようにして所定枚数のディスク12の挿入が完了した状態で、ガイド部材30をケース本体部10の上方側より取り外す。
このようにして、各ディスク12は、各リブ24同士間に直立状態で収納保持される。なお、これらディスク12は、全てのディスク12について、例えば、表面が前壁16方向を向き、裏面が後壁18方向を向くというように、表裏の向きが揃えられた状態で収納される。そして、所定枚数のディスク12が複数のケース本体部10に収納されると、これら複数のケース本体部10は、積み重ねられた状態で保管、搬送される。この積み重ねは、上段のケース本体部10に収納されたディスク12と下段のケース本体部10に収納されたディスク12の表裏の向きが揃えらるように、すなわち、上段及び下段のケース本体部10の前壁16同士及び後壁18同士が連結するように行われる。
このディスクケースに収納されるディスク12は、特に限定されるものではなく、例えば、ガラス、結晶化ガラス、セラミクス、シリコン、カーボン、アルミニウム、アルミニウム合金、チタン等で形成された磁気ディスク(ハードディスク)用基板、光ディスク用基板、光磁気ディスク用基板や、これらの基板で製造された磁気ディスク(ハードディスク)、光ディスク、光磁気ディスク、シリコンウエハー等を挙げることができる。
また、ディスクケースに収納するディスク12のサイズは特に限定されない。例えば、磁気ディスク用ガラス基板には、22mmφ(0.85インチ)、27.4mmφ(1インチ)、65mmφ(2.5インチ)、84mmφ(3.0インチ)、95mmφ(3.5インチ)等の種々のサイズがあり、また、各工程における処理前と処理後では、ディスクの大きさ、厚さが異なる場合がある。このような場合、前壁16、後壁18、側壁20、隔壁21、リブ24のサイズ及び形状並びにリブ24間の間隔等を適宜設定することにより、それぞれのサイズに対応したケース本体部10を得ることができる。
このディスクケースを磁気ディスク用ガラス基板の製造に使用した場合には、磁気ディスク用ガラス基板の製造方法における最終研磨工程を経た磁気ディスク用ガラス基板は、表裏の向きが揃えられた状態で複数のケース本体部10に収納される。これらケース本体部10は、検査が行われるまで、積み重ねられて保管される。
〔第2の実施の形態〕
本発明に係るディスクケースは、前述した第1の実施の形態におけるケース本体部10と同様に構成し、溝部にディスク12が挿入されるときにこのディスク12が接触する箇所、すなわち、各リブ24の両側部分に、このディスク12に対する研磨性がこのディスク12に対してこのディスクケースに収納されたとき以降に実施される研磨処理、例えば、最終研磨処理を行うための研磨布と同等、または、それ以下である保護材35を設けて構成してもよい。
図9は、本発明に係るディスクケースの第2の実施の形態におけるリブの形状を示す正面図である。
また、この場合には、各リブ24を、図9に示すように、前述の第1の実施の形態におけるよりも、収納レーン10aの内方側に大きく突出させて形成してもよい。このディスクケースにおいては、各リブ24は、ディスク12に対してこのディスクケースに収納されたとき以降に実施される研磨処理、例えば、最終研磨処理を行うための研磨布と同等の研磨性、または、それ以下の研磨性を有する保護材35を備えていることにより、挿入されるディスク12が傷損を被ることを防止する。この保護材35としては、最終研磨処理を行うための研磨布そのものを使用してもよい。
なお、本発明は、前述した各実施の形態に限定されるものではなく、適宜変更することが可能である。例えば、前述した実施の形態では、ディスク12を収納する収納レーン10aが2列形成されているケース本体部10を説明したが、収納レーン10aは、一つのケース本体部10について、1列、または、3列以上として形成することも可能である。また、複数の収納レーン10aを有するケース本体部10を構成する場合、ケース本体部10を一体成形してもよく、また、1列の収納レーン10aを有するケース本体部10を複数連結して構成してもよい。複数のケース本体部10を連結する場合には、複数のケース本体部10を任意に結合、分割できるような構造としてもよい。また、ケース本体部10には、異なる大きさのディスク12を収納する収納レーン10aを複数形成することも可能である。
本発明に係るディスクケースの構成を示す斜視図である。 前記ディスクケースにおけるケース本体部の構成を示す斜視図である。 前記ケース本体部の構成を示す正面図である。 前記ケース本体部の構成を示す平面図である。 前記ケース本体部におけるリブの形状を示す拡大側面図である。 前記ケース本体部におけるリブの形状を示す拡大斜視図である。 前記ディスクケースにおけるガイド部材の構成を示す斜視図である。 前記ディスクケースにおけるガイド板の構成を示す正面図である。 前記ディスクケースの第2の実施の形態におけるリブの形状を示す正面図である。
符号の説明
10 ケース本体部
10a 収納レーン
12 ディスク
16 前壁
18 後壁
20 側壁
24 リブ
30 ガイド部材
31 ガイド板
32 フレーム
34 梁部
35 保護材

Claims (3)

  1. 少なくとも上方が開放された収納レーンと、この収納レーンの内壁に形成されたディスクを収納保持するための複数の溝部とを有するケース本体部と、
    前記ケース本体部に対して上方側より着脱可能であって、複数のガイド板を有して構成され、前記ケース本体部に装着されたとき、前記複数のガイド板同士間が前記ケース本体部の複数の溝部に対応されるガイド部材と
    を備え、
    前記ガイド部材の各ガイド板は、各ガイド板同士間にディスクが挿入されるときにこのディスクが接触する箇所に、このディスクに対する研磨性がこのディスクに対してこのディスクケースに収納されたとき以降に実施される研磨処理を行うための研磨布と同等、または、それ以下である保護材を備えており、各ガイド板同士間に挿入されたディスクを、前記ケース本体部の溝部内に案内する
    ことを特徴とするディスクケース。
  2. 少なくとも上方が開放され、内壁にディスクを収納保持するための複数の溝部を有し、これら溝部は、これら溝部にディスクが挿入されるときにこのディスクが接触する箇所に、このディスクに対する研磨性がこのディスクに対してこのディスクケースに収納されたとき以降に実施される研磨処理を行うための研磨布と同等、または、それ以下である保護材を備えている
    ことを特徴とするディスクケース。
  3. 少なくとも上方が開放された収納レーンとこの収納レーンの内壁に形成されたディスクを収納保持するための複数の溝部とを有するディスクケースに対して上方側より着脱可能となされ、複数のガイド板を有して構成され、前記ディスクケースに装着されたときに前記複数のガイド板同士間が前記ディスクケースの複数の溝部に対応させるディスクガイド部材であって、
    前記各ガイド板は、各ガイド板同士間にディスクが挿入されるときにこのディスクが接触する箇所に、このディスクに対する研磨性がこのディスクに対して前記ディスクケースに収納されたとき以降に実施される研磨処理を行うための研磨布と同等、または、それ以下である保護材を備えており、各ガイド板同士間に挿入されたディスクを、前記ディスクケースの溝部内に案内する
    ことを特徴とするディスクガイド部材。
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