JP2000108879A - 自動車のブレーキ装置 - Google Patents
自動車のブレーキ装置Info
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- JP2000108879A JP2000108879A JP10294466A JP29446698A JP2000108879A JP 2000108879 A JP2000108879 A JP 2000108879A JP 10294466 A JP10294466 A JP 10294466A JP 29446698 A JP29446698 A JP 29446698A JP 2000108879 A JP2000108879 A JP 2000108879A
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- deceleration
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- Braking Systems And Boosters (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【課題】真空倍力装置のブレーキアシスト力を通常の減
速時よりも急減速時に高め、急減速時の制動性能を向上
させることにより、アクティブ・セーフティ性能の一層
の向上を図ること 【解決手段】自動車の減速度αを検出して、減速度αが
所定値αthより小さい場合、ISCバルブを開度θ1 に
して吸気通路の負圧を第1の負圧に設定すると共に、減
速度αが所定値αth以上の場合、開度θ2 (θ1 >θ2
)にしてこの負圧を第1の負圧より高い第2の負圧に
設定する。
速時よりも急減速時に高め、急減速時の制動性能を向上
させることにより、アクティブ・セーフティ性能の一層
の向上を図ること 【解決手段】自動車の減速度αを検出して、減速度αが
所定値αthより小さい場合、ISCバルブを開度θ1 に
して吸気通路の負圧を第1の負圧に設定すると共に、減
速度αが所定値αth以上の場合、開度θ2 (θ1 >θ2
)にしてこの負圧を第1の負圧より高い第2の負圧に
設定する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車のブレーキ
装置に係り、特に、ブレーキ機構に真空倍力装置を使用
すると共に、エンジンにアイドルアップ装置を設けた自
動車用ブレーキ装置に関する。
装置に係り、特に、ブレーキ機構に真空倍力装置を使用
すると共に、エンジンにアイドルアップ装置を設けた自
動車用ブレーキ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ターボチャージャやスーパーチ
ャージャといった過給機を有する自動車のエンジン吸気
系には、エンジンのアイドリング回転を制御するアイド
ル・スピード・コントロール・バルブ(以下、ISCバ
ルブという)や、過給機により生成された過給圧(正
圧)を制御するバイパスバルブ等が設けられている。一
方、自動車のブレーキ機構として、ブレーキペダルと連
係する真空倍力装置が通常用いられる。この真空倍力装
置は、エンジンの吸気系において生じた負圧と大気圧と
の圧力差を利用することにより、小さなブレーキペダル
の踏力で大きなマスタシリンダ作動圧を発生させてい
る。このようにして倍力されたマスタシリンダ作動圧は
ブレーキオイルに伝達され、この油圧によって車輪に制
動が与えられる。このようなブレーキアシストを行う真
空倍力装置において、その負圧の取り出し口(吸入管)
は、スロットルバルブの下流側で、かつ過給機の上流側
にある吸気通路に連通されている。
ャージャといった過給機を有する自動車のエンジン吸気
系には、エンジンのアイドリング回転を制御するアイド
ル・スピード・コントロール・バルブ(以下、ISCバ
ルブという)や、過給機により生成された過給圧(正
圧)を制御するバイパスバルブ等が設けられている。一
方、自動車のブレーキ機構として、ブレーキペダルと連
係する真空倍力装置が通常用いられる。この真空倍力装
置は、エンジンの吸気系において生じた負圧と大気圧と
の圧力差を利用することにより、小さなブレーキペダル
の踏力で大きなマスタシリンダ作動圧を発生させてい
る。このようにして倍力されたマスタシリンダ作動圧は
ブレーキオイルに伝達され、この油圧によって車輪に制
動が与えられる。このようなブレーキアシストを行う真
空倍力装置において、その負圧の取り出し口(吸入管)
は、スロットルバルブの下流側で、かつ過給機の上流側
にある吸気通路に連通されている。
【0003】上記の構成において、ISCバルブとバイ
パスバルブの双方が開いた状態にある場合、吸入管に連
通された吸気通路の負圧が低くなるため、真空倍力装置
が吸入する負圧と大気圧との圧力差が小さくなる。その
ため、この状態においては、真空倍力装置のブレーキア
シスト力が低下する。
パスバルブの双方が開いた状態にある場合、吸入管に連
通された吸気通路の負圧が低くなるため、真空倍力装置
が吸入する負圧と大気圧との圧力差が小さくなる。その
ため、この状態においては、真空倍力装置のブレーキア
シスト力が低下する。
【0004】ブレーキアシスト力の低下を抑制するため
に、従来、真空倍力装置のサイズを大きくするといった
ように、真空倍力装置の構造自体を改良する技術が検討
されている。一方、自動車の走行状況に応じて、真空倍
力装置に供給される負圧自体を制御することにより、ブ
レーキアシスト性能を改善しようとする技術も検討され
ている。例えば、特開平7−69205号公報には、制
動操作時に真空倍力装置の吸入負圧を高くすることによ
り、倍力機能を向上させる技術が開示されている。具体
的には、ブレーキペダルと連係する真空倍力装置を、イ
ンテークマニホールドと連通すると共に、このインテー
クマニホールドにアイドルアップ装置を並設する。そし
て、ブレーキペダルと連係するスイッチを、アイドルア
ップ装置の制御部に接続する。低速走行時にブレーキン
グ操作が行われた場合、アイドルアップ装置の作動を中
断させ、真空倍力装置の吸入負圧を一時的に高くする。
これにより、大気圧との圧力差が大きくなるため、ブレ
ーキアシスト力を高めることができる。
に、従来、真空倍力装置のサイズを大きくするといった
ように、真空倍力装置の構造自体を改良する技術が検討
されている。一方、自動車の走行状況に応じて、真空倍
力装置に供給される負圧自体を制御することにより、ブ
レーキアシスト性能を改善しようとする技術も検討され
ている。例えば、特開平7−69205号公報には、制
動操作時に真空倍力装置の吸入負圧を高くすることによ
り、倍力機能を向上させる技術が開示されている。具体
的には、ブレーキペダルと連係する真空倍力装置を、イ
ンテークマニホールドと連通すると共に、このインテー
クマニホールドにアイドルアップ装置を並設する。そし
て、ブレーキペダルと連係するスイッチを、アイドルア
ップ装置の制御部に接続する。低速走行時にブレーキン
グ操作が行われた場合、アイドルアップ装置の作動を中
断させ、真空倍力装置の吸入負圧を一時的に高くする。
これにより、大気圧との圧力差が大きくなるため、ブレ
ーキアシスト力を高めることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、自動車の実
際の走行時には、自動車を急減速または急停止させなけ
ればならない場合が生じる。急減速を行う場合、なるべ
く短い制動距離で自動車を停止(または低速)させる必
要がある。上述した特開平7−69205号公報は、低
速走行時における真空倍力装置の吸入負圧の制御を開示
したものではあるが、急減速制御時に吸入負圧をどのよ
うに制御するかという点は全く開示しておらず、その示
唆も存在しない。
際の走行時には、自動車を急減速または急停止させなけ
ればならない場合が生じる。急減速を行う場合、なるべ
く短い制動距離で自動車を停止(または低速)させる必
要がある。上述した特開平7−69205号公報は、低
速走行時における真空倍力装置の吸入負圧の制御を開示
したものではあるが、急減速制御時に吸入負圧をどのよ
うに制御するかという点は全く開示しておらず、その示
唆も存在しない。
【0006】そこで、本発明の目的は、真空倍力装置の
ブレーキアシスト力を通常の減速時よりも急減速時に高
め、急減速時の制動性能を向上させることにより、アク
ティブ・セーフティ性能の一層の向上を図ることであ
る。
ブレーキアシスト力を通常の減速時よりも急減速時に高
め、急減速時の制動性能を向上させることにより、アク
ティブ・セーフティ性能の一層の向上を図ることであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
めに、本発明の第1の形態は、ブレーキペダルと連係す
る真空倍力装置をスロットルバルブの下流にある吸気通
路と連通させ、吸気通路の負圧を用いて、ブレーキペダ
ルの踏力を軽減させる自動車のブレーキ装置において、
自動車の減速度を検出する検出手段と、この検出手段に
より検出された減速度の増加に応じて、吸気通路の負圧
を上昇させる制御手段とを有する自動車のブレーキ装置
を提供する。
めに、本発明の第1の形態は、ブレーキペダルと連係す
る真空倍力装置をスロットルバルブの下流にある吸気通
路と連通させ、吸気通路の負圧を用いて、ブレーキペダ
ルの踏力を軽減させる自動車のブレーキ装置において、
自動車の減速度を検出する検出手段と、この検出手段に
より検出された減速度の増加に応じて、吸気通路の負圧
を上昇させる制御手段とを有する自動車のブレーキ装置
を提供する。
【0008】また、第2の形態は、ブレーキペダルと連
係する真空倍力装置をスロットルバルブの下流にある吸
気通路と連通させ、吸気通路の負圧を用いて、ブレーキ
ペダルの踏力を軽減させる自動車のブレーキ装置におい
て、自動車の減速度を検出する検出手段と、この検出手
段により検出された減速度が所定値より小さい場合、吸
気通路の負圧を第1の負圧に設定すると共に、減速度が
所定値以上の場合、吸気通路の負圧を第1の負圧より高
い第2の負圧に設定する制御手段とを有する自動車のブ
レーキ装置を提供する。
係する真空倍力装置をスロットルバルブの下流にある吸
気通路と連通させ、吸気通路の負圧を用いて、ブレーキ
ペダルの踏力を軽減させる自動車のブレーキ装置におい
て、自動車の減速度を検出する検出手段と、この検出手
段により検出された減速度が所定値より小さい場合、吸
気通路の負圧を第1の負圧に設定すると共に、減速度が
所定値以上の場合、吸気通路の負圧を第1の負圧より高
い第2の負圧に設定する制御手段とを有する自動車のブ
レーキ装置を提供する。
【0009】上記の第1の形態または第2の形態におい
て、スロットルバルブの上流及び下流間を連通させるバ
イパス通路に設けられた第1のバルブをさらに設けても
よい。このような構成において、制御手段は、検出手段
により検出された減速度が所定値以上の場合、第1のバ
ルブの開度を、減速度が所定値より小さい時に設定され
る開度より小さく設定する。
て、スロットルバルブの上流及び下流間を連通させるバ
イパス通路に設けられた第1のバルブをさらに設けても
よい。このような構成において、制御手段は、検出手段
により検出された減速度が所定値以上の場合、第1のバ
ルブの開度を、減速度が所定値より小さい時に設定され
る開度より小さく設定する。
【0010】また、吸気通路に連通された過給機と、過
給機の上流及び下流間を連通させるバイパス経路に設け
られた第2のバルブとをさらに設けてもよい。このよう
な構成において、制御手段は、検出手段により検出され
た減速度が所定値以上の場合、第2のバルブの開度を、
減速度が所定値より小さい時に設定される開度より小さ
く設定する。
給機の上流及び下流間を連通させるバイパス経路に設け
られた第2のバルブとをさらに設けてもよい。このよう
な構成において、制御手段は、検出手段により検出され
た減速度が所定値以上の場合、第2のバルブの開度を、
減速度が所定値より小さい時に設定される開度より小さ
く設定する。
【0011】また、エアコン用のコンプレッサリレーを
さらに設けてもよい。このような構成において、制御手
段は、減速度が所定値以上の場合に、コンプレッサリレ
ーをオンからオフに切り換える。
さらに設けてもよい。このような構成において、制御手
段は、減速度が所定値以上の場合に、コンプレッサリレ
ーをオンからオフに切り換える。
【0012】さらに、エンジンの回転数を検出する手段
を設けてもよい。このような構成において、制御手段
は、エンジンの回転数が所定の回転数以下になった場合
に、吸気通路の負圧を第2の負圧より低くする。
を設けてもよい。このような構成において、制御手段
は、エンジンの回転数が所定の回転数以下になった場合
に、吸気通路の負圧を第2の負圧より低くする。
【0013】一方、本発明の第3の形態は、ブレーキペ
ダルと連係する真空倍力装置をスロットルバルブの下流
にある吸気通路と連通させ、吸気通路の負圧を用いて、
ブレーキペダルの踏力を軽減させる自動車のブレーキ装
置において、スロットルバルブの上流及び下流間を連通
させるバイパス通路に設けられた第1のバルブと、吸気
通路に連通された過給機と、過給機の上流及び下流間を
連通させるバイパス経路に設けられた第2のバルブと、
エアコン用のコンプレッサリレーと、自動車の減速度を
検出する検出手段と、吸気通路の負圧を制御する制御手
段とを有し、この制御手段は、検出手段により検出され
た減速度が所定値より小さい場合、吸気通路の負圧を第
1の負圧に設定すると共に、減速度が所定値以上の場
合、第1のバルブの開度を減速度が所定の値より小さい
時に設定される開度より小さく設定するか、第2のバル
ブの開度を減速度が所定値より小さい時に設定される開
度より小さく設定するか、コンプレッサリレーをオンか
らオフに切り換えるかの少なくとも一つの制御を行うこ
とにより、吸気通路の負圧を第1の負圧より高い第2の
負圧に設定する自動車のブレーキ装置を提供する。
ダルと連係する真空倍力装置をスロットルバルブの下流
にある吸気通路と連通させ、吸気通路の負圧を用いて、
ブレーキペダルの踏力を軽減させる自動車のブレーキ装
置において、スロットルバルブの上流及び下流間を連通
させるバイパス通路に設けられた第1のバルブと、吸気
通路に連通された過給機と、過給機の上流及び下流間を
連通させるバイパス経路に設けられた第2のバルブと、
エアコン用のコンプレッサリレーと、自動車の減速度を
検出する検出手段と、吸気通路の負圧を制御する制御手
段とを有し、この制御手段は、検出手段により検出され
た減速度が所定値より小さい場合、吸気通路の負圧を第
1の負圧に設定すると共に、減速度が所定値以上の場
合、第1のバルブの開度を減速度が所定の値より小さい
時に設定される開度より小さく設定するか、第2のバル
ブの開度を減速度が所定値より小さい時に設定される開
度より小さく設定するか、コンプレッサリレーをオンか
らオフに切り換えるかの少なくとも一つの制御を行うこ
とにより、吸気通路の負圧を第1の負圧より高い第2の
負圧に設定する自動車のブレーキ装置を提供する。
【0014】ここで、エンジンの回転数を検出する手段
をさらに設けてもよい。このような構成において、制御
手段は、減速度が所定値以上の状態で、エンジンの回転
数が所定の回転数以下になった場合、第1のバルブの開
度を、減速度が所定値以上の時に設定される開度より大
きくするか、第2のバルブの開度を減速度が所定値以上
の時に設定される開度より大きくするか、或いは、コン
プレッサリレーをオフからオンに切り換えるかの少なく
とも一つの制御を行う。これにより、吸気通路の負圧を
第2の負圧より低くする。
をさらに設けてもよい。このような構成において、制御
手段は、減速度が所定値以上の状態で、エンジンの回転
数が所定の回転数以下になった場合、第1のバルブの開
度を、減速度が所定値以上の時に設定される開度より大
きくするか、第2のバルブの開度を減速度が所定値以上
の時に設定される開度より大きくするか、或いは、コン
プレッサリレーをオフからオンに切り換えるかの少なく
とも一つの制御を行う。これにより、吸気通路の負圧を
第2の負圧より低くする。
【0015】
【作用】上記の構成においては、ブレーキペダルの操作
等によって減速度が所定値以上になった場合、自動車が
急減速状態にあるものと判断される。急減速状態と判断
された場合、制御手段は、吸気通路の負圧が通常のブレ
ーキング時よりも高くなるように制御する。これによ
り、真空倍力装置が吸入する負圧と大気圧との圧力差
が、通常のブレーキング時と比べて大きくなるため、急
減速時におけるブレーキアシスト力が向上する。
等によって減速度が所定値以上になった場合、自動車が
急減速状態にあるものと判断される。急減速状態と判断
された場合、制御手段は、吸気通路の負圧が通常のブレ
ーキング時よりも高くなるように制御する。これによ
り、真空倍力装置が吸入する負圧と大気圧との圧力差
が、通常のブレーキング時と比べて大きくなるため、急
減速時におけるブレーキアシスト力が向上する。
【0016】
【発明の実施の形態】図1は、本実施例におけるブレー
キ装置の吸入負圧制御回路の一例を示す構成図である。
ダクトから吸入された空気は、エアクリーナ1、スロッ
トルバルブ3、吸気通路15を介して、過給機2に供給
される。過給機2は、例えば、ターボチャージャやスー
パーチャージャ等である。過給機2が作動している状態
では、過給機2の上流側は負圧状態(大気圧より低い状
態)になっており、下流側は正圧状態(大気圧より高い
状態)になっている。過給機2の下流側は、インターク
ーラ7を介してインテークマニホールド6に連通されて
いる。インテークマニホールド6は、エンジン11に連
通され、かつエンジン11はエギゾーストマニホールド
12に連通されている。過給機2において加圧され温度
上昇した空気は、インタークーラ7で冷却され、インテ
ークマニホールド6からエンジン11中の各シリンダに
供給される。
キ装置の吸入負圧制御回路の一例を示す構成図である。
ダクトから吸入された空気は、エアクリーナ1、スロッ
トルバルブ3、吸気通路15を介して、過給機2に供給
される。過給機2は、例えば、ターボチャージャやスー
パーチャージャ等である。過給機2が作動している状態
では、過給機2の上流側は負圧状態(大気圧より低い状
態)になっており、下流側は正圧状態(大気圧より高い
状態)になっている。過給機2の下流側は、インターク
ーラ7を介してインテークマニホールド6に連通されて
いる。インテークマニホールド6は、エンジン11に連
通され、かつエンジン11はエギゾーストマニホールド
12に連通されている。過給機2において加圧され温度
上昇した空気は、インタークーラ7で冷却され、インテ
ークマニホールド6からエンジン11中の各シリンダに
供給される。
【0017】スロットルバルブ3の上流及び下流間には
バイパス通路4が設けられており、このバイパス通路4
中にはISCバルブ(アイドリングスピード制御バル
ブ)5が設けられている。バイパス通路4及びISCバ
ルブ5で構成されるアイドルアップ装置は、アクセルペ
ダルが解放されてスロットルバルブ3が閉じた状態(ア
イドリング状態)では、スロットルバルブ3をパイパス
して空気を吸気通路15に流す。ISCバルブ5の開度
が調整されることにより、アイドリング回転数が制御さ
れる。
バイパス通路4が設けられており、このバイパス通路4
中にはISCバルブ(アイドリングスピード制御バル
ブ)5が設けられている。バイパス通路4及びISCバ
ルブ5で構成されるアイドルアップ装置は、アクセルペ
ダルが解放されてスロットルバルブ3が閉じた状態(ア
イドリング状態)では、スロットルバルブ3をパイパス
して空気を吸気通路15に流す。ISCバルブ5の開度
が調整されることにより、アイドリング回転数が制御さ
れる。
【0018】一方、インテークマニホールド6及び吸気
通路15間を連通するためにバイパス通路8が設けられ
ており、このバイパス通路8中にはバイパスバルブ9が
設けられている。バイパスバルブ9は、過給圧制御バル
ブ10により開閉制御される。過給機2により生成され
た過給圧(正圧)が必要以上に上昇すると、バイパスバ
ルブ9を正圧で押し上げ、パイパス通路8へリークさせ
る。これにより、過給圧が必要以上に上昇しないように
なっている。
通路15間を連通するためにバイパス通路8が設けられ
ており、このバイパス通路8中にはバイパスバルブ9が
設けられている。バイパスバルブ9は、過給圧制御バル
ブ10により開閉制御される。過給機2により生成され
た過給圧(正圧)が必要以上に上昇すると、バイパスバ
ルブ9を正圧で押し上げ、パイパス通路8へリークさせ
る。これにより、過給圧が必要以上に上昇しないように
なっている。
【0019】エンジン制御ユニット(以下、ECUとい
う)13は、入力回路、出力回路、CPU、メモリ等で
構成されている。ECU13は、車速υを検出する車速
センサS1、スロットルバルブ3の開度θs を検出する
スロットル開度センサS2、及びエンジン回転数Ne を
検出するエンジン回転数センサS3を含む各種センサか
らの入力情報に応じて、エンジンを制御するのに必要な
演算を行う。そして、ECU13は、この演算結果に基
づいて、ISCバルブ5、過給圧制御バルブ10、及び
コンプレッサリレー14等を制御するための制御信号を
出力する。
う)13は、入力回路、出力回路、CPU、メモリ等で
構成されている。ECU13は、車速υを検出する車速
センサS1、スロットルバルブ3の開度θs を検出する
スロットル開度センサS2、及びエンジン回転数Ne を
検出するエンジン回転数センサS3を含む各種センサか
らの入力情報に応じて、エンジンを制御するのに必要な
演算を行う。そして、ECU13は、この演算結果に基
づいて、ISCバルブ5、過給圧制御バルブ10、及び
コンプレッサリレー14等を制御するための制御信号を
出力する。
【0020】スロットルバルブ3の下流にある吸気通路
15は、ノードAにおいて、図示していないチェックバ
ルブを介して真空倍力装置と連通されている。チェック
バルブは、真空倍力装置内の負圧の変動を抑えると共
に、真空度を高く保持するために用いられる。図2は、
真空倍力装置の一例としてのシングル式ブレーキブース
タの断面図である。このブレーキブースタは、バルブ機
構、オペレーティングロッド20、及び定圧室21と変
圧室22を仕切るダイアフラム23等で構成されてい
る。まず、非作動状態では、エンジン負圧により定圧室
21及び変圧室22内の大気は吸い出され負圧状態にな
っている。この状態では、バルブボディ24がリターン
スプリング25により右側に押しつけられ、バルブプラ
ンジャ26とシール27が接触している。一方、作動状
態では、図示していないブレーキペダルを踏むと、オペ
レーティングロッド20を介して、バルブプランジャ2
6が押される。このため、シール27とバルブプランジ
ャ26間にすき間ができ、大気が変圧室22に侵入す
る。変圧室22に大気が侵入してくると、変圧室22と
定圧室21間に圧力差が生じ、バルブボディ24が左壁
側に移動する。このように、吸気通路から吸入された負
圧を定圧室21に掛けることにより、変圧室22との圧
力差を生じさせて、小さいブレーキペダル踏力で高い倍
力のマスタシリンダ作動圧を発生させることができる。
15は、ノードAにおいて、図示していないチェックバ
ルブを介して真空倍力装置と連通されている。チェック
バルブは、真空倍力装置内の負圧の変動を抑えると共
に、真空度を高く保持するために用いられる。図2は、
真空倍力装置の一例としてのシングル式ブレーキブース
タの断面図である。このブレーキブースタは、バルブ機
構、オペレーティングロッド20、及び定圧室21と変
圧室22を仕切るダイアフラム23等で構成されてい
る。まず、非作動状態では、エンジン負圧により定圧室
21及び変圧室22内の大気は吸い出され負圧状態にな
っている。この状態では、バルブボディ24がリターン
スプリング25により右側に押しつけられ、バルブプラ
ンジャ26とシール27が接触している。一方、作動状
態では、図示していないブレーキペダルを踏むと、オペ
レーティングロッド20を介して、バルブプランジャ2
6が押される。このため、シール27とバルブプランジ
ャ26間にすき間ができ、大気が変圧室22に侵入す
る。変圧室22に大気が侵入してくると、変圧室22と
定圧室21間に圧力差が生じ、バルブボディ24が左壁
側に移動する。このように、吸気通路から吸入された負
圧を定圧室21に掛けることにより、変圧室22との圧
力差を生じさせて、小さいブレーキペダル踏力で高い倍
力のマスタシリンダ作動圧を発生させることができる。
【0021】図3は、吸気通路の負圧を制御するための
手順を示すフローチャートであり、図4は、負圧制御を
実行するためのECUの機能的ブロック図である。な
お、図2のフローチャートは所定の間隔で繰り返し実行
される。
手順を示すフローチャートであり、図4は、負圧制御を
実行するためのECUの機能的ブロック図である。な
お、図2のフローチャートは所定の間隔で繰り返し実行
される。
【0022】まず、スロットル開度比較部44におい
て、スロットル開度θs が0であるか否か、換言する
と、スロットルバルブ3が閉じているか否かが判断され
る(ステップ1)。アクセルペダルが踏まれスロットル
が開いている場合、リターンへ進む。すなわち、スロッ
トル開度θs が0の場合のみ、ステップ2以降が実行さ
れる。
て、スロットル開度θs が0であるか否か、換言する
と、スロットルバルブ3が閉じているか否かが判断され
る(ステップ1)。アクセルペダルが踏まれスロットル
が開いている場合、リターンへ進む。すなわち、スロッ
トル開度θs が0の場合のみ、ステップ2以降が実行さ
れる。
【0023】スロットル開度θs が0の場合、減速度比
較部42において、自動車の現在の減速度αがしきい値
αth以上であるか否かが判断される(ステップ2)。減
速度算出部41は、車速センサS1からのセンサ情報υ
に基づいて減速度αを算出する。減速度αは、車速υを
微分することにより得られるパラメータであり、自動車
の減速の程度が大きいほど、減速度α(α>0)は大き
な値となる。しきい値αthは、自動車が急減速している
か否かを判定する基準を与える。すなわち、ある時間に
おける減速度αがしきい値αthより小さい場合、自動車
は急減速状態にはないと判断される。逆に、減速度αが
しきい値αth以上の場合、急減速状態にあると判断され
る。アクセルペダルが解放されている場合、或いは比較
的軽くブレーキペダルが踏まれたに過ぎない場合(すな
わち、減速度αがしきい値αthに満たない場合)、IS
Cバルブ開度設定部45において、ISCバルブ5の開
度θisc はθ1 (θ1 >0)に設定される(ステップ
3)。アクセルペダルが解放されてスロットルバルブ3
が閉じた状態で、ISCバルブ5を所定量だけ開くこと
により、開いた程度に応じた空気が吸気系に供給され
る。開度θ1 は、エンジンの負荷等に応じて適切に設定
され、これにより一定のアイドリング回転数を維持する
ことができる。
較部42において、自動車の現在の減速度αがしきい値
αth以上であるか否かが判断される(ステップ2)。減
速度算出部41は、車速センサS1からのセンサ情報υ
に基づいて減速度αを算出する。減速度αは、車速υを
微分することにより得られるパラメータであり、自動車
の減速の程度が大きいほど、減速度α(α>0)は大き
な値となる。しきい値αthは、自動車が急減速している
か否かを判定する基準を与える。すなわち、ある時間に
おける減速度αがしきい値αthより小さい場合、自動車
は急減速状態にはないと判断される。逆に、減速度αが
しきい値αth以上の場合、急減速状態にあると判断され
る。アクセルペダルが解放されている場合、或いは比較
的軽くブレーキペダルが踏まれたに過ぎない場合(すな
わち、減速度αがしきい値αthに満たない場合)、IS
Cバルブ開度設定部45において、ISCバルブ5の開
度θisc はθ1 (θ1 >0)に設定される(ステップ
3)。アクセルペダルが解放されてスロットルバルブ3
が閉じた状態で、ISCバルブ5を所定量だけ開くこと
により、開いた程度に応じた空気が吸気系に供給され
る。開度θ1 は、エンジンの負荷等に応じて適切に設定
され、これにより一定のアイドリング回転数を維持する
ことができる。
【0024】一方、減速度αがこのしきい値αth以上の
場合(急減速時)、スロットル開度比較部44におい
て、現在のエンジン回転数Ne が所定のしきい値Nth以
下であるか否かが判断される(ステップ4)。エンジン
回転数Ne がしきい値Nthより大きい場合、ISCバル
ブ開度設定部45において、ISCバルブ5の開度θis
c がθ2 (θ1 >θ2 ≧0)に設定される(ステップ
5)。この開度θ2 は、車速やエンジン回転数等に基づ
いて適切に設定される。
場合(急減速時)、スロットル開度比較部44におい
て、現在のエンジン回転数Ne が所定のしきい値Nth以
下であるか否かが判断される(ステップ4)。エンジン
回転数Ne がしきい値Nthより大きい場合、ISCバル
ブ開度設定部45において、ISCバルブ5の開度θis
c がθ2 (θ1 >θ2 ≧0)に設定される(ステップ
5)。この開度θ2 は、車速やエンジン回転数等に基づ
いて適切に設定される。
【0025】急減速と判断された場合、ISCバルブ5
の開度θisc を開度θ1 より小さい開度θ2 に設定する
理由は、ノードAの負圧をより高くすることで、ブレー
キブースタのブレーキアシスト力を高めるためである。
すなわち、過給機2が同じように作動している状態にお
いては、ISCバルブ5の開度を小さくする程、ダクト
から供給される空気の量が減るためノードAの負圧が上
昇する。従って、ブレーキブースタにおいて、ノードA
からの吸入される負圧と大気圧との圧力差が大きくなる
ため、ブレーキアシスト力がより高まる。その結果、通
常のブレーキング時と比べて、急減速を行うような急ブ
レーキング時に、より少ないブレーキ踏力で、より高い
ブレーキ制動力を発生できるという効果がある。また、
本実施例の構成では、新たな部品を追加することなく既
存のシステムをそのまま使用できる。従って、比較的簡
単な構成で、かつ安価に、アクティブ・ セーフティ性能
を向上させることができる。
の開度θisc を開度θ1 より小さい開度θ2 に設定する
理由は、ノードAの負圧をより高くすることで、ブレー
キブースタのブレーキアシスト力を高めるためである。
すなわち、過給機2が同じように作動している状態にお
いては、ISCバルブ5の開度を小さくする程、ダクト
から供給される空気の量が減るためノードAの負圧が上
昇する。従って、ブレーキブースタにおいて、ノードA
からの吸入される負圧と大気圧との圧力差が大きくなる
ため、ブレーキアシスト力がより高まる。その結果、通
常のブレーキング時と比べて、急減速を行うような急ブ
レーキング時に、より少ないブレーキ踏力で、より高い
ブレーキ制動力を発生できるという効果がある。また、
本実施例の構成では、新たな部品を追加することなく既
存のシステムをそのまま使用できる。従って、比較的簡
単な構成で、かつ安価に、アクティブ・ セーフティ性能
を向上させることができる。
【0026】一方、スロットル開度比較部44におい
て、エンジン回転数Ne がしきい値Nth以下になったと
判断された場合(ステップ4)、ISCバルブ開度設定
部45は、ISCバルブ5の開度θisc をθ3 (θ2 <
θ3 ≦θ1 )に設定する。ISCバルブ5を閉じ過ぎた
場合に、エンジン11に供給される空気が減少し過ぎ
て、エンジンの駆動停止(エンスト)を招きかねない。
そこで、このような場合は、開度θisc を意図的に大き
くすることで、空気の供給量を増やす。なお、エンスト
防止の観点から、ステップ5においてISCバルブの開
度θisc が開度θ2に設定された場合、この開度θ2 を
維持し続ける時間を予め設定しておき、所定時間が経過
したら開度を大きくしてもよい。
て、エンジン回転数Ne がしきい値Nth以下になったと
判断された場合(ステップ4)、ISCバルブ開度設定
部45は、ISCバルブ5の開度θisc をθ3 (θ2 <
θ3 ≦θ1 )に設定する。ISCバルブ5を閉じ過ぎた
場合に、エンジン11に供給される空気が減少し過ぎ
て、エンジンの駆動停止(エンスト)を招きかねない。
そこで、このような場合は、開度θisc を意図的に大き
くすることで、空気の供給量を増やす。なお、エンスト
防止の観点から、ステップ5においてISCバルブの開
度θisc が開度θ2に設定された場合、この開度θ2 を
維持し続ける時間を予め設定しておき、所定時間が経過
したら開度を大きくしてもよい。
【0027】上述したように、しきい値αthは、急減速
と判断する基準を与えるものであるから、通常のブレー
キングでは減速度αがこの値以上にならないように適切
に設定することが重要である。本実施例では、検出され
た減速度αがしきい値αthより小さい場合、アイドリン
グ回転数を維持するのに必要な開度θ1 を与え、ノード
Aの負圧を第1の負圧に設定する。そして、減速度αが
しきい値αth以上、すなわち急減速であると判断される
場合、ISCバルブの開度θisc を開度θ2 に設定す
る。この開度θ2 は、減速度α以外は同様の条件で設定
される開度θ1 より小さな値である。これにより、急減
速時におけるノードAの負圧は第1の負圧より高くな
る。その結果、急減速時におけるブレーキアシスト力を
高めることが可能になる。さらに、急減速状態において
エンジン回転数Ne が所定のしきい値Nth以下になった
場合には、この開度θ2 を大きくすることにより、エン
ジンの作動停止を防止することができる。
と判断する基準を与えるものであるから、通常のブレー
キングでは減速度αがこの値以上にならないように適切
に設定することが重要である。本実施例では、検出され
た減速度αがしきい値αthより小さい場合、アイドリン
グ回転数を維持するのに必要な開度θ1 を与え、ノード
Aの負圧を第1の負圧に設定する。そして、減速度αが
しきい値αth以上、すなわち急減速であると判断される
場合、ISCバルブの開度θisc を開度θ2 に設定す
る。この開度θ2 は、減速度α以外は同様の条件で設定
される開度θ1 より小さな値である。これにより、急減
速時におけるノードAの負圧は第1の負圧より高くな
る。その結果、急減速時におけるブレーキアシスト力を
高めることが可能になる。さらに、急減速状態において
エンジン回転数Ne が所定のしきい値Nth以下になった
場合には、この開度θ2 を大きくすることにより、エン
ジンの作動停止を防止することができる。
【0028】上記の実施例から明らかなように、本発明
は、急減速時にノードAの負圧を上昇させることに特徴
の一つがある。このような負圧の設定方法として、以下
のような方法も適用することが可能である。
は、急減速時にノードAの負圧を上昇させることに特徴
の一つがある。このような負圧の設定方法として、以下
のような方法も適用することが可能である。
【0029】(バイパスバルブの開閉制御)バイパスバ
ルブ9の開度θb を小さくすると、過給機2の下流側
(正圧側)からノードA(負圧側)に供給される空気の
流入量が減少するため、ノードAの負圧が上昇する。そ
こで、パイパスバルブ開度設定部46は、減速度αがし
きい値αth以上の場合、バイパスバルブ9の開度θb
を、減速度αが所定値αthより小さい時の開度θ4 より
小さな開度θ5 に設定する。これにより、急減速時に、
ノードAの負圧を高くすることができるため、ブレーキ
ブースタのブレーキアシスト力を高めることができる。
また、パイパスバルブ開度設定部46は、急減速状態に
おいてエンジン回転数Ne が所定のしきい値Nth以下に
なった場合、この開度θb を開度θ6 (θ5 <θ6 ≦θ
4 )に設定すれば、エンストを防止することができる。
ルブ9の開度θb を小さくすると、過給機2の下流側
(正圧側)からノードA(負圧側)に供給される空気の
流入量が減少するため、ノードAの負圧が上昇する。そ
こで、パイパスバルブ開度設定部46は、減速度αがし
きい値αth以上の場合、バイパスバルブ9の開度θb
を、減速度αが所定値αthより小さい時の開度θ4 より
小さな開度θ5 に設定する。これにより、急減速時に、
ノードAの負圧を高くすることができるため、ブレーキ
ブースタのブレーキアシスト力を高めることができる。
また、パイパスバルブ開度設定部46は、急減速状態に
おいてエンジン回転数Ne が所定のしきい値Nth以下に
なった場合、この開度θb を開度θ6 (θ5 <θ6 ≦θ
4 )に設定すれば、エンストを防止することができる。
【0030】(エアコン用コンプレッサリレーのオン/
オフ制御)エアコンが作動している状態では、エンジン
の負荷が増大するためアイドリング回転数は高めに制御
され、ノードAの負圧は低くなる。エアコン用のコンプ
レッサリレー14をオフに切り換えると、エンジンの負
荷が減少するため、ノードAの負圧が高くなる。そこ
で、コンプレッサリレー切換部47は、減速度αがしき
い値αth以上の場合、コンプレッサリレー14を所定時
間だけオフにする。これにより、急減速時に、ノードA
の負圧を高くすることができるため、ブレーキブースタ
のブレーキアシスト力を高めることができる。また、急
減速状態においてエンジン回転数Ne が所定のしきい値
Nth以下になった場合、再度コンプレッサリレー14を
オンに設定すれば、エンストを防止することができる。
オフ制御)エアコンが作動している状態では、エンジン
の負荷が増大するためアイドリング回転数は高めに制御
され、ノードAの負圧は低くなる。エアコン用のコンプ
レッサリレー14をオフに切り換えると、エンジンの負
荷が減少するため、ノードAの負圧が高くなる。そこ
で、コンプレッサリレー切換部47は、減速度αがしき
い値αth以上の場合、コンプレッサリレー14を所定時
間だけオフにする。これにより、急減速時に、ノードA
の負圧を高くすることができるため、ブレーキブースタ
のブレーキアシスト力を高めることができる。また、急
減速状態においてエンジン回転数Ne が所定のしきい値
Nth以下になった場合、再度コンプレッサリレー14を
オンに設定すれば、エンストを防止することができる。
【0031】このように、ISCバルブ開度設定部45
による開度θisc の制御、バイパスバルブ開度設定部4
6による開度θb の制御、及びコンプレッサリレー切換
部47によるコンプレッサリレー14の切り換え制御の
いずれか一つを用いた制御が本発明の適用範囲に含まれ
ることは当然である。さらに、これらを組み合わせて、
吸気通路の負圧を制御してもよく、このような制御も本
発明の適用範囲に含まれる。例えば、急減速時に、IS
Cバルブ5の開度θisc を開度θ2 に設定し、バイパス
バルブ9の開度θb を開度θ5 に設定し、かつ、コンプ
レッサリレー14をオフにして、吸気通路の負圧を高く
してもよい。このように複数の制御を同時に行えば、急
減速時に、吸気通路の負圧をより早く高めることができ
よう。
による開度θisc の制御、バイパスバルブ開度設定部4
6による開度θb の制御、及びコンプレッサリレー切換
部47によるコンプレッサリレー14の切り換え制御の
いずれか一つを用いた制御が本発明の適用範囲に含まれ
ることは当然である。さらに、これらを組み合わせて、
吸気通路の負圧を制御してもよく、このような制御も本
発明の適用範囲に含まれる。例えば、急減速時に、IS
Cバルブ5の開度θisc を開度θ2 に設定し、バイパス
バルブ9の開度θb を開度θ5 に設定し、かつ、コンプ
レッサリレー14をオフにして、吸気通路の負圧を高く
してもよい。このように複数の制御を同時に行えば、急
減速時に、吸気通路の負圧をより早く高めることができ
よう。
【0032】(本実施例の拡張)上記の実施例では、急
減速を判断するしきい値を基準にして、それ以上の場合
とそれより小さい場合とで吸気通路の負圧の設定を切り
換える制御について説明した。しかしながら、本発明
は、このような切り換え制御に限定されず、検出された
減速度に応じて吸気通路の負圧を変化させるような制御
にも適用することが可能である。すなわち、急減速時に
ブレーキアシスト力を向上させることが本発明の目的で
あるから、検出された減速度が大きい程、吸気通路の負
圧が高くなるように制御してもよい。これを実現する構
成は様々なものが考えられる。その一例として、減速度
αが第1のしきい値αth1 以上になった場合、ISCバ
ルブ5の開度θisc をθ2 に設定する。そして、減速度
αが第2のしきい値αth2 (αth1 <αth2 )以上にな
った場合、ISCバルブ5の開度θisc をθ2 に設定す
ると共に、バイパスバルブ9の開度θb をθ5 に設定す
る。さらに、減速度αが第3のしきい値αth3 (αth2
<αth3 )以上になった場合、ISCバルブ5の開度θ
isc をθ2 、バイパスバルブ9の開度θb をθ5 、コン
プレッサリレーをオンからオフにそれぞれ設定する。こ
のようにすることにより、減速度αが大きくなる程、吸
気通路の負圧を高く設定することができる。
減速を判断するしきい値を基準にして、それ以上の場合
とそれより小さい場合とで吸気通路の負圧の設定を切り
換える制御について説明した。しかしながら、本発明
は、このような切り換え制御に限定されず、検出された
減速度に応じて吸気通路の負圧を変化させるような制御
にも適用することが可能である。すなわち、急減速時に
ブレーキアシスト力を向上させることが本発明の目的で
あるから、検出された減速度が大きい程、吸気通路の負
圧が高くなるように制御してもよい。これを実現する構
成は様々なものが考えられる。その一例として、減速度
αが第1のしきい値αth1 以上になった場合、ISCバ
ルブ5の開度θisc をθ2 に設定する。そして、減速度
αが第2のしきい値αth2 (αth1 <αth2 )以上にな
った場合、ISCバルブ5の開度θisc をθ2 に設定す
ると共に、バイパスバルブ9の開度θb をθ5 に設定す
る。さらに、減速度αが第3のしきい値αth3 (αth2
<αth3 )以上になった場合、ISCバルブ5の開度θ
isc をθ2 、バイパスバルブ9の開度θb をθ5 、コン
プレッサリレーをオンからオフにそれぞれ設定する。こ
のようにすることにより、減速度αが大きくなる程、吸
気通路の負圧を高く設定することができる。
【0033】(減速度の検出方法)なお、上記の実施例
では、減速度αを検出するために車速センサS1 を用い
ている。しかしながら、減速度αは、以下の例を含めた
様々な方法により算出することが可能である。
では、減速度αを検出するために車速センサS1 を用い
ている。しかしながら、減速度αは、以下の例を含めた
様々な方法により算出することが可能である。
【0034】1.CVTプーリの径の変化量 変速機として、無段変速機(CV)を備えた車両におい
ては、プライマリプーリの径r1 とセカンダリプーリの
径r2 から変速比(r2 /r1 )を算出する。変速比は
減速に伴い大きくなる。従って、減速において変速比の
変化量は正の値となり、急減速になる程、この正の値は
大きくなる。そこで、急減速と判断する基準を与えるし
きい値Rthを設け、変速比(r2 /r1 )≧Rthとなっ
た場合に急減速と判断する。また、プライマリプーリr
1 またはセカンダリプーリr2 のいずれか一方の変化量
から減速度を判断することも可能である。
ては、プライマリプーリの径r1 とセカンダリプーリの
径r2 から変速比(r2 /r1 )を算出する。変速比は
減速に伴い大きくなる。従って、減速において変速比の
変化量は正の値となり、急減速になる程、この正の値は
大きくなる。そこで、急減速と判断する基準を与えるし
きい値Rthを設け、変速比(r2 /r1 )≧Rthとなっ
た場合に急減速と判断する。また、プライマリプーリr
1 またはセカンダリプーリr2 のいずれか一方の変化量
から減速度を判断することも可能である。
【0035】2.アウトプット回転数の変化量 変速機のアウトプット回転数の変化量(減速時には負の
値)がしきい値(負の値)以下になった場合に、急減速
と判断する。
値)がしきい値(負の値)以下になった場合に、急減速
と判断する。
【0036】3.その他 ピエゾ素子等の加速度センサを用いて、自動車の減速度
を直接測定してもよい。また、ブレーキの踏み込み速
度、ブレーキ圧、或いはブレーキ踏力等により減速度を
推定することも可能である。
を直接測定してもよい。また、ブレーキの踏み込み速
度、ブレーキ圧、或いはブレーキ踏力等により減速度を
推定することも可能である。
【0037】
【発明の効果】本発明では、ブレーキペダルの操作等に
より、自動車が急減速したと判断された場合、真空倍力
装置が吸入する負圧を通常のブレーキング時よりも高く
なるように制御する。これにより、真空倍力装置が吸入
する負圧が高くなるため、急減速時のブレーキアシスト
力を高めることが可能となる。その結果、アクティブ・
セーフティ性能を一層向上させることができる。
より、自動車が急減速したと判断された場合、真空倍力
装置が吸入する負圧を通常のブレーキング時よりも高く
なるように制御する。これにより、真空倍力装置が吸入
する負圧が高くなるため、急減速時のブレーキアシスト
力を高めることが可能となる。その結果、アクティブ・
セーフティ性能を一層向上させることができる。
【図1】ブレーキ装置の吸入負圧制御回路の一例を示す
構成図
構成図
【図2】真空倍力装置の一例としてのシングル式ブレー
キブースタの断面図
キブースタの断面図
【図3】吸入通路の負圧を制御するための手順を示すフ
ローチャート
ローチャート
【図4】負圧制御を実行するためのECUの機能的なブ
ロック図
ロック図
1 エアクリーナ、2 過給機、3 スロットルバル
ブ、4 バイパス通路、5 ISCバルブ、6 インテ
ークマニホールド、7 インタークーラ、8 バイパス
通路、9 バイパスバルブ、10 過給圧制御バルブ、
11 エンジン、12 エギゾーストマニホールド、
13 ECU、14 コンプレッサリレー、15 吸気
通路、S1 車速センサ、S2 スロットルセンサ、S
3 エンジン回転数センサ、41 減速度算出部、42
減速度比較部、43 エンジン回転数比較部、44
スロットル開度比較部、45 ISCバルブ開度設定
部、46 バイパスバルブ開度設定部、47 コンプレ
ッサリレー切換部
ブ、4 バイパス通路、5 ISCバルブ、6 インテ
ークマニホールド、7 インタークーラ、8 バイパス
通路、9 バイパスバルブ、10 過給圧制御バルブ、
11 エンジン、12 エギゾーストマニホールド、
13 ECU、14 コンプレッサリレー、15 吸気
通路、S1 車速センサ、S2 スロットルセンサ、S
3 エンジン回転数センサ、41 減速度算出部、42
減速度比較部、43 エンジン回転数比較部、44
スロットル開度比較部、45 ISCバルブ開度設定
部、46 バイパスバルブ開度設定部、47 コンプレ
ッサリレー切換部
Claims (8)
- 【請求項1】ブレーキペダルと連係する真空倍力装置を
スロットルバルブの下流にある吸気通路と連通させ、前
記吸気通路の負圧を用いて、前記ブレーキペダルの踏力
を軽減させる自動車のブレーキ装置において、 自動車の減速度を検出する検出手段と、 前記検出手段により検出された前記減速度の増加に応じ
て、前記吸気通路の負圧を上昇させる制御手段とを有す
ることを特徴とする自動車のブレーキ装置。 - 【請求項2】ブレーキペダルと連係する真空倍力装置を
スロットルバルブの下流にある吸気通路と連通させ、前
記吸気通路の負圧を用いて、前記ブレーキペダルの踏力
を軽減させる自動車のブレーキ装置において、 自動車の減速度を検出する検出手段と、 前記検出手段により検出された前記減速度が所定値より
小さい場合、前記吸気通路の負圧を第1の負圧に設定す
ると共に、前記減速度が所定値以上の場合、前記吸気通
路の負圧を前記第1の負圧より高い第2の負圧に設定す
る制御手段とを有することを特徴とする自動車のブレー
キ装置。 - 【請求項3】前記スロットルバルブの上流及び下流間を
連通させるバイパス通路に設けられた第1のバルブをさ
らに有し、 前記制御手段は、前記検出手段により検出された前記減
速度が所定値以上の場合、前記第1のバルブの開度を、
前記減速度が所定値より小さい時に設定される開度より
小さく設定することを特徴とする請求項1または2に記
載された自動車のブレーキ装置。 - 【請求項4】前記吸気通路に連通された過給機と、 前記過給機の上流及び下流間を連通させるバイパス経路
に設けられた第2のバルブとをさらに有し、 前記制御手段は、前記検出手段により検出された前記減
速度が所定値以上の場合、前記第2のバルブの開度を、
前記減速度が所定値より小さい時に設定される開度より
小さく設定することを特徴とする請求項1または2に記
載された自動車のブレーキ装置。 - 【請求項5】エアコン用のコンプレッサリレーをさらに
有し、 前記制御手段は、前記減速度が所定値以上の場合に、前
記コンプレッサリレーをオンからオフに切り換えること
を特徴とする請求項1または2に記載された自動車のブ
レーキ装置。 - 【請求項6】エンジンの回転数を検出する手段をさらに
有し、 前記制御手段は、前記エンジンの回転数が所定の回転数
以下になった場合に、前記吸気通路の負圧を前記第2の
負圧より低くすることを特徴とする請求項2に記載され
た自動車のブレーキ装置。 - 【請求項7】ブレーキペダルと連係する真空倍力装置を
スロットルバルブの下流にある吸気通路と連通させ、前
記吸気通路の負圧を用いて、前記ブレーキペダルの踏力
を軽減させる自動車のブレーキ装置において、 前記スロットルバルブの上流及び下流間を連通させるバ
イパス通路に設けられた第1のバルブと、 前記吸気通路に連通された過給機と、 前記過給機の上流及び下流間を連通させるバイパス経路
に設けられた第2のバルブと、 エアコン用のコンプレッサリレーと、 自動車の減速度を検出する検出手段と、 前記吸気通路の負圧を制御する制御手段とを有し、 前記制御手段は、 前記検出手段により検出された前記減速度が所定値より
小さい場合、前記吸気通路の負圧を第1の負圧に設定す
ると共に、 前記減速度が所定値以上の場合、前記第1のバルブの開
度を前記減速度が所定の値より小さい時に設定される開
度より小さく設定するか、前記第2のバルブの開度を前
記減速度が所定値より小さい時に設定される開度より小
さく設定するか、前記コンプレッサリレーをオンからオ
フに切り換えるかの少なくとも一つの制御を行うことに
より、前記吸気通路の負圧を前記第1の負圧より高い第
2の負圧に設定することを有することを特徴とする自動
車のブレーキ装置。 - 【請求項8】エンジンの回転数を検出する手段をさらに
有し、 前記制御手段は、前記減速度が所定値以上の状態におい
て、前記エンジンの回転数が所定の回転数以下になった
場合、前記第1のバルブの開度を前記減速度が所定値以
上の時に設定される開度より大きくするか、前記第2の
バルブの開度を前記減速度が所定値以上の時に設定され
る開度より大きくするか、前記コンプレッサリレーをオ
フからオンに切り換えるかの少なくとも一つの制御を行
うことにより、前記吸気通路の負圧を前記第2の負圧よ
り低くすることを特徴とする請求項7に記載された自動
車のブレーキ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10294466A JP2000108879A (ja) | 1998-09-30 | 1998-09-30 | 自動車のブレーキ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10294466A JP2000108879A (ja) | 1998-09-30 | 1998-09-30 | 自動車のブレーキ装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000108879A true JP2000108879A (ja) | 2000-04-18 |
Family
ID=17808150
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10294466A Withdrawn JP2000108879A (ja) | 1998-09-30 | 1998-09-30 | 自動車のブレーキ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000108879A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010038051A (ja) * | 2008-08-06 | 2010-02-18 | Denso Corp | 車載動力発生装置のトルク制御装置 |
JP2013180600A (ja) * | 2012-02-29 | 2013-09-12 | Advics Co Ltd | 車両の制動制御装置及び車両の制動制御方法 |
CN104442773A (zh) * | 2013-09-24 | 2015-03-25 | 广州汽车集团股份有限公司 | 车辆真空助力器真空度的匹配调整方法及其系统 |
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1998
- 1998-09-30 JP JP10294466A patent/JP2000108879A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2010038051A (ja) * | 2008-08-06 | 2010-02-18 | Denso Corp | 車載動力発生装置のトルク制御装置 |
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