JP2000108316A

JP2000108316A - 品質検査装置

Info

Publication number: JP2000108316A
Application number: JP10284422A
Authority: JP
Inventors: Takanori Aoki; 孝典青木; Masato Matsui; 真人松井; Ginkai Ri; 銀会李; Isao Kido; 勲木戸; Yoshitaka Hikami; 好孝氷上
Original assignee: DAKKU ENGINEERING KK
Current assignee: DAKKU ENGINEERING KK
Priority date: 1998-10-06
Filing date: 1998-10-06
Publication date: 2000-04-18
Anticipated expiration: 2018-10-06
Also published as: JP3385524B2

Abstract

(57)【要約】【課題】連続シートの検査領域の明視野像および暗視
野像の双方を明瞭に得て、被検査物の状態の良否を明確
に判定できる品質検査装置を提供することを目的とす
る。【解決手段】本発明は、連続シート９を搬送する一対
の搬送ローラ２ａ，２ｂと、光源３ａ，３ｂと、撮像カ
メラ５と、連続シート９の品質を判定する判定手段６と
を備えた品質検査装置１であって、一対の搬送ローラ２
ａ，２ｂを撮像カメラ５に対して移動させ、撮像対象を
連続シート張設部１１の検査領域と連続シート巻付部１
５ｂの検査領域とに２位置的に切換える相対移動機構を
備え、張設部１１の検査領域と撮像カメラ間のワーキン
グディスタンスと、巻付部１５ｂの検査領域と撮像カメ
ラ間のワーキングディスタンスとを等しくするように張
設部１１が撮像カメラの光軸直交面に対して所定の角度
δで傾斜していることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、連続シートの印刷
面の印刷ミス、表面傷などの表面欠陥の検出などを行
い、連続シートの品質の良否を判定する品質検査装置に
関する。

【０００２】

【従来の技術】従来から、被検査物の検査面に検査光を
照射し、この反射像の光強度分布を基にして検査面の状
態の良否を判定する品質検査装置が知られている。図７
および図８に、連続シートの品質を検査する従来の品質
検査装置３０の概略構成を示し、その検査方法を以下に
説明する。図７および図８において、符号３１ａ，３１
ｂは搬送ローラ、３２は撮像カメラ、３３ａ，３３ｂは
表側光源、３４は裏側光源、３５は判定手段、３６は被
検査物たる連続シートを示しており、連続シート３６は
フィルムなどの光透過物である。

【０００３】図７によれば、連続シート３６は、同形状
の一対の搬送ローラ３１ａ，３１ｂに巻付けられ、所定
のテンションを付与されて、矢印方向３７に搬送されて
いる。また連続シート３６の表面には、印刷によるイン
ク３８などが付着している。このような連続シート３６
の張設部３９に検査光を照射するために、表側光源３３
ａ，３３ｂおよび裏側光源３４が配置されている。表側
光源３３ａ，３３ｂの出射光４０ａ，４０ｂは、張設部
３９の表面に設けられた検査領域を照射し、この反射光
４１が撮像カメラ３２で受光される。これにより撮像カ
メラ３２では、主に前記検査領域の散乱光成分が得ら
れ、暗視野像が撮像される。一方、裏側光源３４の出射
光４２は、連続シート３６を透過して撮像カメラ３２に
受光され、連続シート３６の裏面および内部の状態を示
す像を与える。

【０００４】図８は、図７に示した一対の搬送ローラ３
１ａ，３１ｂを左方水平方向へ移動させ、検査領域を連
続シート３６の搬送ローラ３１ｂの巻付部４３ｂに設定
した図である。このとき、表側光源３３ｂの出射光４４
ｂが当該検査領域を照射したときの反射光４５は、正反
射光（入射光の入射角と等しい反射角で表面から反射す
る光）として、撮像カメラ３２に受光される。これによ
り撮像カメラ３２において明視野像が得られる。このよ
うに、被検査物の性状に応じて、図７と図８との状態を
切換えることで、撮像カメラ３２に検査領域の明視野像
および暗視野像の双方を与えることができる。

【０００５】上記の撮像カメラ３２においては、連続シ
ートの性状の良否を示す画像が撮像される。次いで、こ
の画像データは、判定手段３５へ転送され処理される。
その判定手段には種々のものが存在するが、代表的なも
のとしては、転送された画像を多階調画像データとして
画素単位で処理し、この多階調画像データの各画素での
濃度レベルと、予め撮像された良品のマスタ画像データ
の基準濃度レベルとを比較・照合して品質を判定するも
のが挙げられる。なお、撮像カメラ３２としては、連続
シートの搬送幅（図面奥行き方向の幅）を一度に撮像可
能なラインセンサを用いるのが一般的である。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかし、上述の従来の
品質検査装置では、図７の構成での、撮像カメラ３２と
張設部３９の検査領域との間のワーキングディスタンス
Ｌ₁と、図８の構成での、撮像カメラ３２と巻付部４３
ｂの検査領域との間のワーキングディスタンスＬ ₂とが
等しくないため、図７の状態から図８の状態へ切換えた
ときに、撮像カメラの焦点がずれ、撮像カメラの視野範
囲が変化するため、検査領域の像が不明瞭となり、その
検査領域の良否を明確に判別することができないという
問題が生じていた。

【０００７】本発明は、このような問題に鑑み、両者の
ワーキングディスタンスの差を解消し、検査領域の明視
野像および暗視野像の双方を明瞭に得て、被検査物の状
態の良否を明確に判定できる品質検査装置を提供するこ
とを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の品質検査装置は、連続シートを巻付け所定
のテンションを付与して搬送する一対の搬送ローラと、
該連続シートの表面を光照射する単または複数の光源
と、前記表面の反射光を受光しこの表面像を撮像する撮
像カメラと、該表面像の光強度分布を基にして前記連続
シート表面の品質を判定する判定手段とを備えた品質検
査装置において、搬送ローラ間の連続シート張設部と搬
送ローラ外周上の連続シート巻付部とに検査領域が設け
られ、前記一対の搬送ローラを撮像カメラに対して相対
移動させ、撮像対象を前記連続シート張設部の検査領域
と前記連続シート巻付部の検査領域とに２位置的に切換
える相対移動機構を備えるとともに、前記連続シート張
設部の検査領域と撮像カメラ間のワーキングディスタン
スと、前記連続シート巻付部の検査領域と撮像カメラ間
のワーキングディスタンスとを等しくするように連続シ
ート張設部が撮像カメラの光軸直交面に対して傾斜して
いることを特徴としている。

【０００９】また、前記連続シート張設部を前記光軸直
交面に対して傾斜させる傾斜機構を前記一対の搬送ロー
ラに設けることができる。

【００１０】また、前記撮像カメラにおいて、前記連続
シート張設部の検査領域の散乱光が受光され且つ前記連
続シート巻付部の検査領域の正反射光が受光されるよう
に、単または複数の光源を配置することができる。

【００１１】また、前記連続シート張設部および連続シ
ート巻付部の検査領域を、連続シートの搬送幅に亘るラ
イン状領域とすることが好ましい。これは、具体的に
は、撮像カメラにラインセンサを採用することなどで実
現できる。

【００１２】また、ライン状の検査領域を撮像する撮像
カメラを備えた品質検査装置が、連続シートの移送距離
を検出し該連続シートが所定距離を搬送される毎にパル
ス信号を出力するパルス信号発生手段と、該パルス信号
を基にして、前記連続シートが検査領域であるライン状
領域のライン幅を搬送される毎に撮像カメラに撮像命令
信号を出力する制御回路と、順次撮像したライン状領域
の画像を２次元画像に合成する２次元画像合成手段とを
備えると、連続シートの２次元画像を得られるので好ま
しいものとなる。

【００１３】また、前記のライン状の検査領域におい
て、隣接する領域同士が重複するように複数の部分領域
を設け、当該部分領域を個別に撮像する複数の撮像カメ
ラを用意し、これら複数の撮像カメラで撮像した隣接す
る部分領域の重複部分を画像処理し、該部分領域の画像
を継目無く合成し且つ圧縮する画像合成手段と、合成し
た画像データを多階調画像データとして画素単位で処理
し、連続シートの良否を判定する判定手段とを備えるこ
とも好ましい。これにより検査領域の画像の解像度を向
上させることができる。

【００１４】そして、前記複数の撮像カメラの配列に誤
差等が生じることにより、対象となる撮像領域から搬送
方向に外れた部分領域が存在する場合、当該部分領域を
撮像する撮像カメラの撮像時刻を、他の撮像カメラの撮
像時刻に前記搬送方向に外れた分に対応する遅延時間を
加えたものに設定することが好ましい。

【００１５】

【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら、本発
明に係る代表的な種々の実施の形態について説明する。
図１および図２は、本発明に係る品質検査装置の一実施
例の概略構成図である。図１および図２によれば、本実
施例の品質検査装置１は、一対の搬送ローラ２ａ，２ｂ
と、表側光源３ａ，３ｂと、裏側光源４と、撮像カメラ
５と、判定手段６と、ロータリエンコーダ７および制御
手段８とを備えている。また図中の符号９は被検査物た
る連続シートを示しており、この連続シート９はフィル
ムなどの光透過物である。以下、各部の構成とその役割
について説明する。

【００１６】図１によれば、所定の搬送幅を有する連続
シート９は、一対の搬送ローラ２ａ，２ｂに巻付けら
れ、所定のテンションを付与されて、矢印方向１０へ搬
送されている。また、この連続シート９は、撮像カメラ
５の光軸直交面に対して所定の角度δで傾斜している。
このように傾斜した連続シート９の張設部１１に検査領
域が設けられており、この検査領域の像を明瞭に得るべ
く、当該検査領域と撮像カメラ５との間のワーキングデ
ィスタンス（Ｌ₃）は予め調整されている。このような
張設部１１の検査領域に検査光を照射すべく、表側光源
３ａ，３ｂおよび裏側光源４が配置されている。表側光
源３ａ，３ｂの出射光１２ａ，１２ｂは、張設部１１の
表面に設けられた検査領域を照射、反射し、この反射光
１３が撮像カメラ５で受光され、主に前記検査領域の散
乱光成分を撮像カメラ５に与える。これにより検査領域
の暗視野像が得られる。一方、裏側光源４の出射光１４
は、連続シート９を透過して撮像カメラ５に受光され、
連続シート９の裏面および内部の状態を示す像を撮像カ
メラ５に与える。

【００１７】次に、図２は、図１に示した一対の搬送ロ
ーラ２ａ，２ｂを、連続シート張設部１１の傾斜角度δ
を維持しつつ左方向へ移動させ、検査領域を連続シート
９の巻付部１５ｂに切換えた状態を示す概略構成図であ
る。すなわち、一対の搬送ローラ２ａ，２ｂを、撮像カ
メラ５の光軸直交面に対して平行移動させ、検査領域を
連続シート９の巻付部１５ｂに設定する。このとき、表
側光源３ｂは、当該検査領域の正反射光を撮像カメラ５
に与えるように配置されており、これにより当該検査領
域の明視野像を撮像カメラで得ることができる。また、
連続シート９の張設部１１の傾斜角度δは、当該検査領
域と撮像カメラ５との間のワーキングディスタンス（Ｌ
₃）と、図１の状態（検査領域を切換える前の状態）で
の、張設部１１の検査領域と撮像カメラ５との間のワー
キングディスタンス（Ｌ₃）とが等しくなるように設定
されている。この傾斜角度を適度に調整し、両者のワー
キングディスタンスを正確に一致させるべく、一対の搬
送ローラ２ａ，２ｂの一方を他方に対して軸平行に移動
させ前記張設部１１を所望の角度に傾斜させる傾斜機構
系が備わっている。なお、検査領域を切換えるための、
一対の搬送ローラ２ａ，２ｂを平行移動させる平行移動
機構系は、既知の移動機構系であればよく、特に制限さ
れるものではない。

【００１８】上記の如く、一対の搬送ローラを撮像カメ
ラの光軸直交面に対して平行移動させ、図１の状態と図
２の状態とを相互に切換えることにより、撮像カメラに
おいて明視野像と暗視野像とを得ることができる。明視
野像を得るか暗視野像を得るかは、連続シートの性状に
応じて、検査に適した一方または双方を選択すればよ
い。また、図１の状態と図２の状態とのワーキングディ
スタンスが共に等しくなるように、連続シートの傾斜角
度δが設定されているので、検査領域を相互に切り換え
たとしても、ワーキングディスタンスは変化しないた
め、明瞭な検査領域の像を得ることができ、連続シート
の良否を精度良く判定することが可能となる。

【００１９】なお、本実施例では、撮像カメラ５の光軸
直交面に対して、一対の搬送ローラ２ａ，２ｂを平行移
動させる平行移動機構系を設けて、連続シートの張設部
１１と巻付部１５ｂとの検査領域を相互に切換可能とし
ているが、本発明ではこれに限らず、逆に、一対の搬送
ローラに対して、撮像カメラや光源などを移動させる移
動機構系を設けて、前記２つの検査領域を切換可能とし
てもよい。

【００２０】また、上記の撮像カメラとしては、連続シ
ート９の搬送幅に亘るライン状領域を撮像すべく、ライ
ンセンサを用いることが好ましい。このラインセンサと
しては、ＣＣＤ（電荷結合素子）やフォトダイオードな
どの固体撮像素子を配列したもの、たとえば、２５６画
素，５１２画素，１０２４画素，２０４８画素，４０９
６画素，８１９２画素を有する高精度のラインセンサを
用いることができる。また前記ラインセンサは、白黒撮
像用のものに限らず、カラー撮像用のものでもよい。

【００２１】また、本実施例の品質検査装置は、ロータ
リエンコーダ７と制御手段８とを備えるので、連続シー
トの２次元画像を得ることもできる。このロータリエン
コーダ７は、連続シート９の巻付部１５ａの表面に接触
し連続シートの搬送速度に比例して回転する回転ドラム
１６と、この回転ドラム１６の回転量を磁気センサや光
学センサなどを用いてパルス信号に変換するパルス信号
生成部１７とを備え、そのパルス信号を制御手段８へ転
送する。制御手段８は、転送されたパルス信号を基にし
て、連続シートが所定距離搬送される毎に撮像命令信号
を撮像カメラ５に出力し、撮像カメラ５は、その撮像命
令信号に基づき最適なタイミングで検査領域に流れ込む
連続シートの表面像を順次撮像する。例えば、図３に示
す「Ａ」という文字を印刷した連続シート９が矢印方向
１８へ搬送されている場合、撮像対象たる検査領域に
は、ライン状領域ａ₁，ａ₂，…，ａ_n，…の各領域が
順次流れ込むので、撮像カメラは、これら領域を前記撮
像命令信号に基づき順次撮像する。撮像されたライン状
領域ａ₁，ａ₂，…，ａ_n，…の画像データは、判定手
段８に転送され２次元画像に合成される。この後、その
２次元画像は、連続シートの良否を判定するために解析
されたり、ＣＲＴなどにて表示されたりする。

【００２２】このようにして検査ラインを流れる連続シ
ートの表面像を、ラインセンサを用いながらも２次元画
像として得ることが可能となる。またロータリエンコー
ダを用いることにより、連続シートの搬送速度に合わせ
て各ライン状領域を撮像するタイミングが決定されるの
で、前記搬送速度が変動したとしても、この変動に左右
されない良好な画質の２次元画像を得ることができる。

【００２３】次に、図４および図５を参照しつつ、ライ
ン状の検査領域を複数の撮像カメラを用いて撮像し、検
査領域の画像の解像度を高める実施例について説明す
る。図４は、上記の図２と同じ構成において単一の撮像
カメラを複数の撮像カメラに置き換え、連続シート巻付
部２３に設けたライン状の検査領域２０を連続シート２
１の搬送方向側から見た図である。図５は、図４を左側
から見た図である。図５に示すように、連続シートの張
設部２２は所定の傾斜角度δで傾斜しており、また撮像
対象を、この張設部２２における検査領域（図示せず）
と図４に示す巻付部２３の検査領域２０とに相互に切換
えることができる。また、上記実施例と同じく、両者の
検査領域と撮像カメラとの間のワーキングディスタンス
が共に等しくなるように、連続シート張設部２２の傾斜
角度δが調整されている。

【００２４】図４によれば、連続シート巻付部２３に設
定されたライン状の検査領域２０を撮像するため、撮像
カメラＣ₁，Ｃ₂，…，Ｃ_nが並列に配置されている。
これら撮像カメラは、前記検査領域２０におけるライン
状の部分領域Δ₁，Δ₂，…，Δ_nを一対一で個別に撮
像する。また隣接する部分領域同士は互いに重複し、重
複部分Ｄ₁，Ｄ₂，…，Ｄ_n-1を形成している。これに
より検査領域２０は、その全領域を漏れなく撮像され
る。撮像カメラによって撮像された部分領域の画像デー
タは、重複部分Ｄ₁，Ｄ₂，…，Ｄ_n-1を画像処理され
継目無く合成された後、後記する判定手段を用いてこの
合成画像を基に検査領域の良否が判定される。尚、目視
でその良否を確認したい場合には、前記合成画像に圧縮
処理などを施した後に、この圧縮画像をＣＲＴなどに表
示することができる。

【００２５】このような複数の撮像カメラを用いた構成
の場合、従来は、検査対象を張設部の検査領域から巻付
部の検査領域に切換えたときに、検査領域と撮像カメラ
との間のワーキングディスタンスが変化するため、撮像
カメラの視野範囲すなわち部分領域が変化し、重複部分
にある１つの不良個所が合成画像においては２つ現れる
などの不具合が生じていたが、両者のワーキングディス
タンスを等しくするように連続シート張設部の傾斜角度
が調整される構成によりこの不具合は解決された。

【００２６】また、このように複数の撮像カメラを並列
に配置した構成の場合、装置の設計誤差などにより撮像
カメラの位置がずれて、この撮像カメラの視野範囲（部
分領域）が対象となる撮像領域から搬送方向に外れるこ
とがあり、かかる場合、前記撮像領域の一部が合成画像
から欠落していた。しかし、撮像カメラの撮像時刻を調
整することで、この問題を解決することができる。図６
を参照しながら、この撮像時刻の調整手段を以下に説明
する。図６の中の記号Δ_k，Δ_k+1は、それぞれ図４の
如き構成での撮像カメラＣ_k，Ｃ_k+1が撮像する部分領
域を示している。ここで、Ｃ_kはk 番目の撮像カメラ、
Ｃ_k+1はk+1 番目の撮像カメラを意味する（k は1 以上
n 未満）。また、Ｄ_kは、前記Δ_kおよびΔ_k+1の重複
部分を示し、部分領域Δ_k+1は、搬送方向に距離ｄだけ
撮像領域から外れている。このとき、連続シートの搬送
速度をｖとすると、部分領域が撮像領域から外れた撮像
カメラＣ_k+1の撮像時刻（ｔ_k+1）は、部分領域が撮像
領域内にある撮像カメラＣ _kの撮像時刻（t _k）に遅延
時間（ｄ／ｖ）を加えたものに設定される。この遅延時
間は、数μ秒単位で設定され得る。これにより、上述し
たように部分領域を継目無く合成して得られる合成画像
は、撮像領域全体を撮像したものとなる。尚、撮像カメ
ラの搬送方向の位置ずれは、具体的には、一台の撮像カ
メラの位置を基準にし、この位置と他の撮像カメラ位置
との差を測定することで検出される。

【００２７】本発明に係る判定手段としては、検査領域
の画像を光強度分布による多階調画像データとして画素
単位で処理し、この多階調画像データの各画素の濃度レ
ベルと、予め撮像された正常なマスタ画像データの基準
濃度レベルとを比較・照合することにより、検査領域の
良否を判定するものが挙げられる。この判定結果は、ス
ピーカーへ転送されて警告音などとして出力してもよい
し、また、ＣＲＴなどの画像表示手段へ出力されて異常
個所などを表示してもよい。

【００２８】そして、本発明に係る被検査物としては、
上記した光透過物の他、光反射物からなってもよい。本
発明に係る品質検査装置は、これら被検査物の表面性状
（掻き傷、欠け、材質不良、へこみ、皺、折れなど）を
検査することができる。また、これら被検査物の上にグ
ラビア印刷、オフセット印刷、フレキソ印刷、スクリー
ン印刷などを施し、その印刷面の印刷状態をも同時に検
査することができる。また、暗視野像に基づく検査に適
した検査面としては、カラーインクによる印刷面やアル
ミラミネート面などが挙げられる。特にカラーインクに
よる印刷面の場合、正反射光成分の像からはその光強度
が強すぎて色成分の識別が難しくなるので、主に散乱光
成分を含む暗視野像を得ることが望ましい。また、明視
野像に基づく検査に適した検査面・被検査物としては、
透明・半透明のフィルムやシート、コート紙、基材上に
アルミニウムや銀などを真空蒸着したもの、もしくはス
パッタリングにより表面に金属粒子を蒸着させて薄い皮
膜を形成したものなどが挙げられる。

【００２９】

【発明の効果】上述の如く、本発明の品質検査装置によ
れば、一対の搬送ローラを撮像カメラに対して相対移動
させ、撮像対象を前記連続シート張設部の検査領域と前
記連続シート巻付部の検査領域とに２位置的に切換える
相対移動機構を備えるとともに、前記連続シート張設部
の検査領域と撮像カメラ間のワーキングディスタンス
と、前記連続シート巻付部の検査領域と撮像カメラ間の
ワーキングディスタンスとを等しくするように連続シー
ト張設部を前記撮像カメラの光軸直交面に対して傾斜さ
せるので、連続シートの性状に応じて、撮像対象を連続
シート張設部または連続シート巻付部の一方に切換えて
も、両者の検査領域の像を明瞭に得られるため、検査精
度を向上させることが可能となる。

【００３０】また、本発明の品質検査装置が、連続シー
トの移送距離を検出し当該連続シートが所定距離を搬送
される毎にパルス信号を出力するパルス信号発生手段
と、該パルス信号を基にして、前記連続シートがライン
状の検査領域のライン幅を搬送される毎に撮像カメラに
撮像命令信号を出力する制御回路と、順次撮像した検査
領域の画像を２次元画像に合成する２次元画像合成手段
とを備えることにより、連続シートの画像を２次元画像
として得ることができ、連続シートの搬送速度に合わせ
て撮像時刻を定められるので、その搬送速度が変動して
も２次元画像の画質を良好に保つことが可能となる。

【００３１】また、ライン状の検査領域において隣接す
る領域同士が重複するように複数の部分領域を設け、当
該部分領域を個別に撮像する複数の撮像カメラと、前記
複数の撮像カメラで撮像した隣接する部分領域の重複部
分の画像を処理し、該部分領域の画像を継目無く合成し
且つ圧縮する画像合成手段と、合成し圧縮した画像デー
タを多階調画像データとして画素単位で処理し、連続シ
ートの良否を判定する判定手段とが備わることにより、
極めて高解像度の像を得て検査精度を向上させることが
可能となる。

【００３２】さらに、このように複数の撮像カメラを用
いた構成において、対象となる撮像領域から搬送方向に
外れた部分領域を撮像する撮像カメラの撮像時刻を、他
の撮像カメラの撮像時刻に前記搬送方向にずれた分に対
応する遅延時間を加えたものに設定することにより、前
記検査領域の一部が合成画像から欠落することを防止で
きる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る品質検査装置の一実施例を示す概
略構成図である。

【図２】図１の品質検査装置であって検査領域を切換え
た状態を示す概略構成図である。

【図３】連続シートのライン状領域を順次撮像し２次元
画像を得る手段を説明するための模式図である。

【図４】本発明に係る複数の撮像カメラを用いた実施例
を説明するための概略構成図である。

【図５】図４に示す実施例を左側から見た図である。

【図６】部分領域のずれを表す模式図である。

【図７】従来の品質検査装置を示す概略構成図である。

【図８】図７の品質検査装置であって検査領域を切換え
た状態を示す概略構成図である。

【符号の説明】

１品質検査装置２ａ，２ｂ搬送
ローラ３ａ，３ｂ表側光源４裏側光源５撮像カメラ６判定手段７ロータリエンコーダ８制御手段９連続シート１０矢印方向１１連続シート張設部１２ａ，１２ｂ
表側光源の出射光１３反射光１４裏側光源の
出射光１５ａ，１５ｂ連続シート巻付部１６回転ドラム１７パルス信号
生成部１８矢印方向２０検査領域２１連続シート２２連続シート
張設部２３連続シート巻付部３０品質検査装
置３１ａ，３１ｂ搬送ローラ３２撮像カメラ３３ａ，３３ｂ表側光源３４裏側光源３５判定手段３６連続シート３７矢印方向３８インク３９連続シート張設部４０ａ，４０ｂ
出射光４１反射光４２出射光４３ａ，４３ｂ連続シート巻付部４４ａ，４４ｂ出射光４５反射光

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者李銀会京都市南区上鳥羽大柳町１番５ダックエンジニアリング株式会社内 (72)発明者木戸勲京都市南区上鳥羽大柳町１番５ダックエンジニアリング株式会社内 (72)発明者氷上好孝京都市南区上鳥羽大柳町１番５ダックエンジニアリング株式会社内Ｆターム(参考） 2C250 EA02 EB39 2G051 AA32 AB02 AB11 AC15 BA01 CA04 CA06 CD07 DA01 DA06 5B047 AA30 BB02 CA15

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】連続シートを巻付け所定のテンションを
付与して搬送する一対の搬送ローラと、該連続シートの
表面を光照射する単または複数の光源と、前記表面の反
射光を受光しこの表面像を撮像する撮像カメラと、該表
面像の光強度分布を基にして前記連続シート表面の品質
を判定する判定手段と、を備えた品質検査装置におい
て、搬送ローラ間の連続シート張設部と搬送ローラ外周
上の連続シート巻付部とに検査領域が設けられ、前記一
対の搬送ローラを撮像カメラに対して相対移動させ、撮
像対象を前記連続シート張設部の検査領域と前記連続シ
ート巻付部の検査領域とに２位置的に切換える相対移動
機構を備えるとともに、前記連続シート張設部の検査領
域と撮像カメラ間のワーキングディスタンスと、前記連
続シート巻付部の検査領域と撮像カメラ間のワーキング
ディスタンスとを等しくするように連続シート張設部が
撮像カメラの光軸直交面に対して傾斜していることを特
徴とする品質検査装置。
【請求項２】前記一対の搬送ローラに前記連続シート
張設部を前記光軸直交面に対して傾斜させる傾斜機構を
備える請求項１記載の品質検査装置。
【請求項３】撮像カメラにおいて、前記連続シート張
設部の検査領域の散乱光が受光され且つ前記連続シート
巻付部の検査領域の正反射光が受光されるように、単ま
たは複数の光源が配置される請求項１または請求項２記
載の品質検査装置。
【請求項４】前記連続シート張設部および連続シート
巻付部の検査領域が、連続シートの搬送幅に亘るライン
状領域である請求項１〜３の何れか１項に記載の品質検
査装置。
【請求項５】連続シートの移送距離を検出し当該連続
シートが所定距離を搬送される毎にパルス信号を出力す
るパルス信号発生手段と、該パルス信号を基にして、前
記連続シートがライン状の検査領域のライン幅を搬送さ
れる毎に撮像カメラに撮像命令信号を出力する制御回路
と、順次撮像した検査領域の画像を２次元画像に合成す
る２次元画像合成手段とを備える請求項４記載の品質検
査装置。
【請求項６】ライン状の検査領域において隣接する領
域同士が重複するように複数の部分領域を設け、当該部
分領域を個別に撮像する複数の撮像カメラと、前記複数
の撮像カメラで撮像した隣接する部分領域の重複部分の
画像を処理し、該部分領域の画像を継目無く合成する画
像合成手段と、合成した画像データを多階調画像データ
として画素単位で処理し、連続シートの良否を判定する
判定手段とを備える請求項４または請求項５記載の品質
検査装置。
【請求項７】前記複数の撮像カメラのうち、対象とな
る撮像領域から搬送方向に外れた部分領域を撮像する撮
像カメラの撮像時刻を、他の撮像カメラの撮像時刻に前
記搬送方向にずれた分に対応する遅延時間を加えたもの
とする請求項６記載の品質検査装置。