JP2000108251A - 化粧シート - Google Patents
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Abstract
透明又は半透明の熱可塑性樹脂層の積層の際の熱や、該
熱可塑性樹脂層の表面へのエンボス等によっても、絵柄
層や隠蔽層の変色、白化、歪、亀裂、剥離等の問題が発
生することがなく、安定的に製造可能な化粧シートを提
供する。 【解決手段】透明又は半透明の熱可塑性樹脂からなる基
材シート1の裏面に、絵柄層2及び隠蔽層3の少なくと
も一方を設け、前記基材シート1の表面に、透明又は半
透明の熱可塑性樹脂層4を、好ましくは溶融樹脂の押出
し積層によって設け、好ましくは該積層と同時にエンボ
ス5を施して、化粧シートを得る。
Description
内外装材や、造作材、建具等の建築資材、家具什器類、
住設機器や家電製品等の表面化粧等に使用するための化
粧シートに関するものである。
としては、例えば紙の表面に木目等の適宜の所望の絵柄
の印刷を施してなる紙系の化粧シートもあったが、これ
は物理的にも化学的にも強度の弱い紙を使用しているた
めに、表面硬度や耐磨耗性、耐水性や耐溶剤性等の表面
物性が劣り、また本質的に多孔質で粗面体である紙の表
面に印刷を行うので、印刷された絵柄の鮮鋭度が低く意
匠面でも劣ったものであるので、使用可能な用途が限定
されたり、高級感の要求される用途には不向きである等
の問題を抱えたものであった。
なるフィルム又はシート状体を基材シートとし、その表
面又は裏面に木目等の適宜の所望の絵柄の印刷を施して
なる樹脂系の化粧シートもあった。これは、前述した紙
系の化粧シートにおける物性面や意匠面の問題点を解決
した化粧シートであり、要求物性の厳しい用途や高級感
の要求される用途を含め、幅広い用途に使用されてい
た。
性樹脂からなる単一層の基材シートの表面側又は裏面側
に絵柄層等を施した単層構成の化粧シートと、絵柄層等
を施した熱可塑性樹脂製の基材シートの表面側に透明ま
たは半透明の熱可塑性樹脂層を設けた複層構成の化粧シ
ートとがある。前者は構造が単純なので安価かつ簡便に
製造可能であるのに対し、後者は製造工程が複雑であり
価格面でもやや不利にはなるが、表面側の透明又は半透
明の熱可塑性樹脂層の厚みを十分に厚く設けることが容
易なので、表面物性や塗装感、深いエンボスによる立体
感等に優れた高級感のある化粧シートが容易に得られる
利点がある。
の表裏両面からの保護を目的として、基材シート上に絵
柄層が設けられ、該絵柄層上に、透明又は半透明の熱可
塑性樹脂層が設けられて構成されるのが一般的である。
化粧シートに用途により隠蔽性が要求される場合には、
基材シートを構成する熱可塑性樹脂に隠蔽性の着色顔料
が添加されて基材シート自体を隠蔽性とされる場合が多
いが、非隠蔽性の基材シートを使用する場合や、基材シ
ートの隠蔽性が不十分である場合には、基材シートと絵
柄層との間に隠蔽性の印刷インキ等による隠蔽層が設け
られる。
を設けた基材シートの表面に、透明又は半透明の熱可塑
性樹脂層を積層する際には、熱圧着または溶融樹脂の押
出積層等の様に、透明又は半透明の熱可塑性樹脂層が高
温の状態で基材シート上に積層される場合が多い。従っ
て、この高温の熱可塑性樹脂層が接触する隠蔽層や絵柄
層には、必然的に耐熱性が要求される。そして、これら
の耐熱性が不十分であったり、積層すべき熱可塑性樹脂
層の温度が何等かの工程上の不具合によって規定以上に
高くなってしまったりすると、隠蔽層や絵柄層に変色や
艶ムラ等が発生してしまう場合がある。
又は半透明の熱可塑性樹脂層の表面に、立体的な意匠感
を付与する目的で、各種のエンボスが施される場合が多
い。このエンボスとは、平板状または円筒状の金属製の
エンボス版と、平板状又は円筒状の加圧手段との間に化
粧シートと挟持させて、前記エンボス版の表面上に設け
られた、化粧シートの表面に形成すべき凹部に対応する
模様状の凸部を、化粧シートの表面に圧入することによ
って、化粧シートの表面に模様状の凹部を形成するもの
である。
ス版の凸部(化粧シート表面の凹部に対応)に規定以上
に高い部分があったり、エンボス版と加圧手段との間隙
が規定以下にまで接近していたりすると、エンボス版の
凸部の圧入の影響が、化粧シートの表面側の透明又は半
透明の熱可塑性樹脂層の下にある絵柄層や隠蔽層等にま
で及び、これらに変形が加えられる結果、絵柄の歪み
や、絵柄層又は隠蔽層の白化、亀裂又は局所的剥離等を
生じ、意匠性や物性(層間密着性)の低下の原因となる
場合がある。
における上記した様な問題点を解決するためになされた
ものであり、その課題とするところは、所謂複層構成の
化粧シートにあって、表面側の透明又は半透明の熱可塑
性樹脂層の積層の際の熱や、該熱可塑性樹脂層の表面へ
のエンボス等によっても、絵柄層や隠蔽層の変色、白
化、歪、亀裂、剥離等の問題が発生することがなく、安
定的に製造可能な化粧シートを提供することにある。
透明又は半透明の熱可塑性樹脂からなる基材シートの裏
面に、絵柄層及び隠蔽層の少なくとも一方を、前記基材
シートの表面に、透明又は半透明の熱可塑性樹脂層を、
それぞれ具備することを特徴とするものである。
トにおいて、前記熱可塑性樹脂層が、溶融樹脂をシート
状に押し出すと同時に前記基材シートの表面に積層して
形成されてなることを特徴とするものである。
トにおいて、前記熱可塑性樹脂層の表面に、前記基材シ
ートの表面への積層と同時にエンボスが施されてなるこ
とを特徴とするものである。
トにおいて、前記基材シートが、ポリエチレンテレフタ
レート樹脂からなることを特徴とするものである。
態を、図面を参照しつつ詳細に説明する。図1は、本発
明の化粧シートの実施の形態を示す側断面図であり、図
中の符号1は透明又は半透明の熱可塑性樹脂からなる基
材シート、2は絵柄層、3は隠蔽層、4は透明又は半透
明の熱可塑性樹脂層をそれぞれ表している。
熱可塑性樹脂の種類は特に限定されず、従来の複層構成
の化粧シートにおいて基材シートとして用いられて来た
ものと同様の、従来公知の任意の熱可塑性樹脂を使用す
ることができる。具体的には例えばポリエチレン、ポリ
プロピレン、ポリブテン、ポリメチルペンテン等のポリ
オレフィン系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体又は
その鹸化物、エチレン−(メタ)アクリル酸(エステ
ル)共重合体等のポリオレフィン系共重合体、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポ
リエチレンナフタレート、ポリアリレート、ポリカーボ
ネート等のポリエステル系樹脂、ポリメタクリル酸メチ
ル等のアクリル系樹脂、6−ナイロン、6,6−ナイロ
ン、6,10−ナイロン等のポリアミド系樹脂、ポリス
チレン樹脂、AS樹脂、ABS樹脂等のスチレン系樹
脂、セルロースアセテート、ニトロセルロース等の繊維
素誘導体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等の塩
素系樹脂、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、
ポリテトラフロロエチレン、エチレン−テトラフロロエ
チレン共重合体等のフッ素系樹脂等、又はこれらから選
ばれる2種又は3種以上の共重合体や混合物、複合体、
積層体等を使用することができる。但し、近年頓に社会
問題化しつつある環境問題への適応を考慮すると、上記
した塩素系樹脂やフッ素系樹脂の使用は余り好ましいも
のとは言えず、塩素やフッ素等のハロゲン元素を含有し
ない樹脂、すなわち非ハロゲン系樹脂を使用することが
好ましい。
粧シート用基材シートとしての適度の柔軟性と強度のバ
ランスや、折り曲げや切断・切削等の加工性、耐候性・
耐久性、市場ので価格や流通量等の調達の容易性、非ハ
ロゲン系樹脂であること等を総合的に考慮すると、ポリ
オレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂又はアクリル系
樹脂を採用することが最も好ましい。
は、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン
−1、ポリ−4−メチルペンテン−1等のホモポリマー
やその混合物等が挙げられる。また、例えばポリプロピ
レンであればホモポリプロピレン、ランダムポリプロピ
レン、ブロックポリプロピレン等を適宜配合したり、そ
れらに更にアタクチックポリプロピレンを適宜添加した
ものであっても良い。その他、複数種類のオレフィン単
量体の共重合体であっても良く、例えばポリプロピレン
系共重合体であれば、プロピレン以外の炭素数2〜20
のα−オレフィン、好ましくはエチレン、ブテン−1、
4−メチルペンテン−1、ヘキセン−1又はオクテン−
1、のコモノマーの1種又は2種以上を15モル%以上
共重合させたプロピレン−α−オレフィン共重合体や、
これに更にエチレン−α−オレフィン共重合体、エチレ
ン−プロピレン共重合ゴム、エチレン−プロピレン−非
共役ジエン共重合体ゴム等の改質剤を適宜添加してなる
樹脂組成物等を使用することができる。
例えばポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレ
フタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリアリレー
ト、ポリカーボネート等の他、ジカルボン酸又はジカル
ボン酸エステルとジオールとの縮合重合反応において、
テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカ
ルボン酸及び/又はシクロヘキサンジカルボン酸等の脂
環族ジカルボン酸と、エチレングリコール、1,4−ブ
タンジオール等の脂肪族ジオール及び/又はシクロヘキ
サンジメタノール等の脂環族ジオールとを使用してなる
硬い構造単位と、ジオールとしてポリエチレングリコー
ル、ポリテトラメチレングリコール等の両末端に水酸基
を有するポリエーテル系ジオールを使用し、及び/又
は、ジカルボン酸としてセバシン酸、エイコ酸、ドデカ
ンジオン酸、ダイマー酸等の脂肪族ジカルボン酸及び/
又は脂環族ジカルボン酸を使用してなる柔らかい構造単
位との−(A−B)−n型のブロック共重合体からなり
熱可塑性エラストマーの性質を示す共重合ポリエステル
樹脂等があり、これらをそれぞれ単独で又は混合系で使
用することができる。
ばアクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリル
酸、メタクリル酸、アクリル酸エステル又はメタクリル
酸エステル等のアクリル酸誘導体を主成分として単独又
は共重合して得られる熱可塑性樹脂を使用することがで
きる。特に好ましくは、メチルメタクリレート等のメタ
クリル酸エステルを主成分とし、必要に応じて例えばメ
タクリル酸ブチル等のメタクリル酸の長鎖アルキルエス
テルや、アクリル酸メチル等のアクリル酸エステル、メ
タクリル酸又はアクリル酸等から選ばれる単量体等の共
重合成分が添加されて、所望の適宜の柔軟性や熱加工性
等の物性に調製されたメタクリレート系樹脂を使用する
ことができる。
脂には、目的の化粧シートの用途により必要に応じて、
例えば酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、熱安定
剤、可塑剤、滑剤、帯電防止剤、難燃剤、充填剤等の従
来公知の各種の添加剤の1種以上が添加されていても良
い。
硫黄系、リン系等、紫外線吸収剤としては例えばベンゾ
フェノン系、ベンゾトリアゾール系、サリシレート系、
シアノアクリレート系、ホルムアミジン系、オキザニリ
ド系等、光安定剤としては例えばヒンダードアミン系、
ニッケル錯体系等、熱安定剤としては例えばヒンダード
フェノール系、硫黄系、ヒドラジン系等、可塑剤として
は樹脂の種類にもよるが例えばフタル酸エステル系、リ
ン酸エステル系、脂肪酸エステル系、脂肪族二塩基酸エ
ステル系、オキシ安息香酸エステル系、エポキシ系、ポ
リエステル系等、滑剤としては例えば脂肪酸エステル
系、脂肪酸系、金属石鹸系、脂肪酸アミド系、高級アル
コール系、パラフィン系等、帯電防止剤としては例えば
カチオン系、アニオン系、ノニオン系、両イオン系等、
難燃剤としては例えば臭素系、リン系、塩素系、窒素
系、アルミニウム系、アンチモン系、マグネシウム系、
硼素系、ジルコニウム系等、充填剤としては例えば炭酸
カルシウム、滑石、蝋石、カオリン等から選ばれる1種
又は2種以上の混合系で使用される。
熱可塑性樹脂層4を溶融押出し積層法によって積層する
場合には、基材シート1は溶融樹脂の熱に耐えるだけの
耐熱性を有する樹脂から構成する必要がある。特に絵柄
の歪を嫌う用途や、絵柄とエンボスとの同調が要求され
る用途にあってはなおさらであり、係る場合には、基材
シート1としては、耐熱性に優れたポリエチレンテレフ
タレート樹脂を使用することが最も望ましい。
従来の一般の複層構成の化粧シートの基材シートと同様
の厚さのものを使用することができる。具体的には、化
粧シートの用途や樹脂の種類にもよるが、一般に20〜
200μm程度の範囲から選ばれ、特に好ましい範囲は
50〜150μm程度である。重要なことは、本発明で
は基材シート1を透明又は半透明の熱可塑性樹脂から構
成することである。これによって、後述する絵柄層2の
表面側からの透視を可能とする他、透明又は半透明の熱
可塑性樹脂シートは市場において、容易且つ安価に調達
できる利点もある。
付与したい場合には絵柄層2が、隠蔽性を付与したい場
合には隠蔽層3が、それぞれ必要に応じて設けられるの
であるが、本発明にあっては、熱可塑性樹脂層4の積層
の際の熱や、該熱可塑性樹脂層4の表面へのエンボス等
による、絵柄層2や隠蔽層3の変色、白化、歪、亀裂、
剥離等の発生を防止する目的で、絵柄層2や隠蔽層3は
基材シート1の裏面側に形成する。こうすることによっ
て、熱可塑性樹脂層4の積層時やエンボス時に、絵柄層
2や隠蔽層3が基材シート1によって保護され、熱やエ
ンボス圧力が直接に絵柄層2や隠蔽層3に及ぶことがな
いからである。
限はなく、従来より係る化粧シートの絵柄層に適用され
て来た任意の画像形成材料や画像形成方法を適宜適用す
ることができる。具体的には例えば、染料又は顔料等の
着色剤を、適当な結着剤樹脂と共に、適当な溶剤中に溶
解又は分散してなる印刷インキ又はコーティング剤等を
使用することができる。
ック、チタン白、亜鉛華、弁柄、紺青、カドミウムレッ
ド等の無機顔料や、アゾ顔料、レーキ顔料、アントラキ
ノン顔料、フタロシアニン顔料、キナクリドン顔料、イ
ソインドリノン顔料、イミダゾロン顔料、ジオキサジン
顔料等の有機顔料、金粉、銀粉、銅粉、アルミニウム
粉、ブロンズ粉等の金属粉顔料、魚鱗粉、塩基性炭酸
鉛、酸化塩化ビスマス、酸化チタン被覆雲母等の真珠光
沢顔料、蛍光顔料、夜光顔料等、又はこれらから選ばれ
る2種以上の混合物等を使用することができる。
アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ポリエステル系樹
脂、ウレタン系樹脂、ポリビニル系樹脂、アルキド系樹
脂、石油系樹脂、ケトン樹脂、エポキシ系樹脂、メラミ
ン系樹脂、フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂、繊維素誘
導体、ゴム系樹脂等の各種合成樹脂類、又はそれらの2
種以上の混合物、共重合体等を使用することができる。
ン、ヘプタン、オクタン、トルエン、キシレン、エチル
ベンゼン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の
石油系有機溶剤や、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸−2
−メトキシエチル、酢酸−2−エトキシエチル等のエス
テル系有機溶剤、メチルアルコール、エチルアルコー
ル、ノルマルプロピルアルコール、イソプロピルアルコ
ール、イソブチルアルコール、エチレングリコール、プ
ロピレングリコール等のアルコール系有機溶剤、アセト
ン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シ
クロヘキサノン等のケトン系有機溶剤、ジエチルエーテ
ル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル系有
機溶剤、ジクロロメタン、四塩化炭素、トリクロロエチ
レン、テトラクロロエチレン等の塩素系有機溶剤等の各
種有機溶剤や、水等の無機溶剤、又はそれらの2種以上
の混合溶剤等を使用することができる。
塑剤、分散剤、界面活性剤、粘着付与剤、接着助剤、乾
燥剤、安定剤、硬化剤、硬化促進剤又は硬化遅延剤等の
各種の添加剤を適宜添加することもできる。
例えばグラビア印刷法やオフセット印刷法、スクリーン
印刷法、フレキソ印刷法、静電印刷法、インクジェット
印刷法等の従来公知の各種の印刷方法を使用することが
できる。また、例えば全面ベタ状の場合には上記した各
種の印刷方法の他、例えばロールコート法やナイフコー
ト法、エアーナイフコート法、ダイコート法、リップコ
ート法、コンマコート法、キスコート法、フローコート
法、ディップコート法等の各種のコーティング方法によ
ることもできる。その他、例えば手描き法、墨流し法、
写真法、転写法、レーザービーム又は電子ビーム描画
法、金属等の部分蒸着法やエッチング法等、又はこれら
の方法を複数組み合わせて行うことも勿論可能である。
は特に制限はなく、例えば従来より係る化粧シートの分
野において広く採用されている木目柄や、石目柄、抽象
柄等、或いは単なる着色や色彩調整を目的とする場合に
は単色無地であっても良く、要するに、目的の化粧シー
トの用途に応じ任意の所望の絵柄を採用することができ
る。
シートに隠蔽性が要求される場合に必要に応じて設けら
れるものであって、その構成材料や形成方法は、上記の
絵柄層2の場合と同様であり、例えば従来公知の任意の
印刷インキ又はコーティング剤を使用して、従来公知の
任意の印刷方法又はコーティング方法によって設けるこ
とができる。但し、目的の化粧シートに要求される隠蔽
性を実現する為に、当該印刷インキ又はコーティング剤
としては、少なくとも隠蔽性顔料を含有するものを使用
する必要がある。
通常の有機顔料よりも無機顔料又は光輝性顔料の方が有
利であり、具体的には例えば酸化チタン、酸化亜鉛等の
白色無機顔料や、カーボンブラック、酸化鉄(弁柄、鉄
黒、黄色酸化鉄)、クロム酸鉛、コバルトブルー等の無
機顔料、アルミニウム粉、ブロンズ粉等の金属粉顔料、
塩基性炭酸鉛、酸化チタン被覆雲母等の真珠光沢顔料等
から選ばれる1種以上を少なくとも使用することが好ま
しい。但し、色彩の微妙な調整等を目的として必要に応
じて、例えばフタロシアニン顔料、キナクリドン顔料等
の有機顔料を併用することは差し支えない。
ち、必要に応じて、基材シート1の被印刷面に例えばコ
ロナ処理、オゾン処理、プラズマ処理、電離放射線処
理、重クロム酸処理、アンカー又はプライマー処理等の
表面処理を施すことによって、基材シート1と絵柄層2
又は隠蔽層3との密着性の向上を図ることもできる。
透明の熱可塑性樹脂層4を構成する熱可塑性樹脂の種類
には特に制約はなく、基材シート1を構成する熱可塑性
樹脂の例として列挙したものと同様の樹脂を使用するこ
とができ、基材シート1を構成する熱可塑性樹脂と同種
の樹脂であっても異なる樹脂であっても良い。具体的に
はポリオレフィン系樹脂、ポリエステル樹脂又はアクリ
ル系樹脂が好ましいことや、必要に応じて各種の添加剤
が添加されていても良いこと、複数種類の樹脂の層から
なる積層体であっても良いことなども、基材シート1の
場合と全く同様である。
はなく、従来の複層構成の化粧シートにおけるそれと同
等の範囲から選ぶことができる。具体的には、目的の化
粧シートの用途等にもよるが、一般的には20〜200
μm程度の範囲から選ばれるのが普通であり、より好ま
しくは50〜150μm程度の範囲である。
方法は特に限定されず、例えば適宜の接着剤を介したウ
ェットラミネート法又はドライラミネート法や、熱ラミ
ネート法、溶融樹脂の押出し積層法等、従来公知の任意
の方法を採用することができる。なお、係る積層に先立
ち、必要に応じて、基材シート1及び/又は熱可塑性樹
脂層4の被積層面に例えばコロナ処理、オゾン処理、プ
ラズマ処理、電離放射線処理、重クロム酸処理、アンカ
ー又はプライマー処理等の表面処理を施すことによっ
て、基材シート1と熱可塑性樹脂層4との密着性の向上
を図ることもできる。
蔽層3を基材シート1の裏面に設けたことにより、表面
側を基材シート1によって保護されているので、上記し
た各種の方法の中で最も熱負荷の大きい方法である溶融
樹脂の押出し積層法、すなわち透明又は半透明の熱可塑
性樹脂層4を構成すべき樹脂を加熱溶融した溶融樹脂を
シート状に押し出すと同時に基材シート1の表面に積層
する方法を採用した場合であっても、熱の作用による絵
柄層2や隠蔽層3の変色や艶ムラ等の発生が効果的に防
止され、高品質の化粧シートを効率良く製造することが
できる。
よる熱可塑性樹脂層4の形成に際して、熱接着性に優れ
た熱可塑性樹脂からなる接着性樹脂層を、熱可塑性樹脂
層4と同時に共押出し法により溶融押出し積層すること
によって、基材シート1と熱可塑性樹脂層4との接着性
の向上を図ることもできる。
エンボス5が施される場合が多いが、本発明の化粧シー
トは上記した通り、絵柄層2や隠蔽層3を基材シート1
の裏面に設けたことにより、表面側を基材シート1によ
って保護されているので、該基材シート1上の熱可塑性
樹脂層4の表面からエンボス5を施した際に、その圧力
により絵柄層2や隠蔽層3に白化、亀裂又は基材シート
1からの局所的剥離等を生じることがなく、意匠性や層
間密着性に優れた化粧シートを安定的に製造することが
できる。
く、熱可塑性樹脂層4の基材シート1上への積層前、積
層後または積層と同時の任意の時点に行うことができ
る。複数の時点で同一又は異なるパターンのエンボス5
を複数回に亘り施しても良い。但し、特に熱可塑性樹脂
層4を溶融樹脂の押出し積層法によって設ける場合に
は、該積層と同時にエンボス5を施すと、熱可塑性樹脂
層4の冷却固化前にエンボス5を施した後、速やかに冷
却固化されてエンボス5が固定されるので、エンボス5
の形状の再現性や安定性に最も優れる他、基材シート1
以下の層へのエンボス圧力の影響も少なく、上記した絵
柄層2や隠蔽層3の白化、亀裂又は基材シート1からの
局所的剥離等の問題の発生も最も少ないので、化粧シー
トの品質の安定及び生産性の向上には最も有利である。
絵柄層2や隠蔽層3を設けた後に表面に熱可塑性樹脂層
4の積層やエンボス5を施す製造工程による代わりに、
基材シート1の表面に熱可塑性樹脂層4の積層やエンボ
ス5を施した後に裏面に絵柄層2や隠蔽層3を設ける方
法によっても、本発明の化粧シートの製造は可能であ
る。しかし、この後者の方法は、熱可塑性樹脂層4が設
けられて厚手になった基材シート1への絵柄層2や隠蔽
層3の印刷・塗工形成は非効率的であること、熱可塑性
樹脂層4の積層時やエンボス時の熱や圧力によってシー
トが多少とも伸縮又は変形していると印刷時の見当精度
の悪化等の悪影響が生じる場合があること、またエンボ
ス5の形状によっては印刷や塗工時に抜けやムラ等の原
因となる場合があること等の理由により、あまり好まし
いものではない。従って、前記した通り、基材シート1
の裏面に絵柄層2や隠蔽層3を設けた後に表面に熱可塑
性樹脂層4の積層やエンボス5を施すことが好ましい。
はなく、例えば木目調(特に導管模様状)、石目調、和
紙調、布目調、幾何学模様状等の各種模様状であっても
良いし、或いは例えば単なる艶消状や砂目状、ヘアライ
ン状、スウェード調等であっても良い。また、これらの
エンボス5の模様を絵柄層2の絵柄と同調させることに
よって更なる意匠性の向上を図ることも出来るが、その
必要がなければ非同調であっても良く、また絵柄層2の
絵柄と同調した模様と同調しない模様との両者を含む模
様のエンボス5を設けることもできる。
同種の化粧シートにおけると同様、各種の機能性向上の
ための加工を施すことができる。具体的には、例えば透
明又は半透明の熱可塑性樹脂層5の表面のエンボス5の
凹部にワイピング法等により着色剤を充填しても良い。
また、表面に艶調整層を設けることもでき、該艶調整層
は全面に設けても任意の絵柄状に設けても良いし、艶状
態の異なる複数の艶調整層を、少なくともその一部を絵
柄状に設けることにより、表面の艶の変化による視覚的
な立体感を得ることもできる。また裏面には、ラミネー
ト用接着剤との接着性の向上の為に、例えばアクリル系
樹脂又はウレタン系樹脂等の濡れ性の良い樹脂組成物か
らなるプライマー層を設けることによって、各種の基材
への貼付に使用する接着剤に対する接着性を向上するこ
ともできる。特に、該プライマー層に例えばシリカ又は
炭酸カルシウム等の無機粉末を添加しておくと、プライ
マー層の表面が粗面化するので、巻取り保存時のブロッ
キングの防止や、投錨効果による接着剤との接着性の向
上等を図ることができる。
レート(PET)樹脂フィルムの裏面に、ウレタン系グ
ラビア印刷インキ(東洋インキ製造社製ラミスター)を
使用してグラビア印刷法により木目柄の絵柄層を印刷形
成し、次いで該絵柄層の裏面に、酸化チタン系及び酸化
鉄系の隠蔽性顔料を含有するウレタン系グラビア印刷イ
ンキを使用してグラビア印刷法により隠蔽層を印刷形成
した。
なわち非印刷面に、アンカー処理剤を塗布し、しかる
後、酸変性オレフィン系接着性樹脂とポリプロピレン樹
脂とを、それぞれ厚さ30μm及び100μmのシート
状に共押出し製膜し、その接着性樹脂面を上記PET樹
脂フィルムのアンカー処理剤塗布面に接着させると同時
に、木目導管エンボスパターンを有する冷却ロールをポ
リプロピレン樹脂面に押圧して、木目導管柄のエンボス
を施すと共に樹脂を冷却固化した。最後に、表面のエン
ボスの凹部へのウレタン系着色剤のワイピング充填と、
表面全面への紫外線硬化型トップコートとを施して、本
発明の化粧シートを作製した。
る絵柄層や隠蔽層の変色や白化、亀裂、歪等の問題がな
く、意匠的に十分優れたものであった。また、木質基材
(MDF)の表面にウレタン系接着剤にて接着して化粧
板を作製したところ、セロハンテープ剥離試験に合格で
あり、層間密着性にも優れていることが確認できた。
の熱可塑性樹脂からなる基材シートの裏面に、絵柄層及
び隠蔽層の少なくとも一方を、前記基材シートの表面
に、透明又は半透明の熱可塑性樹脂層を、それぞれ設け
て構成したので、絵柄層や隠蔽層の表面側が基材シート
によって保護される結果、基材シートの表面上への熱可
塑性樹脂層の積層時や、熱可塑性樹脂層の表面へのエン
ボスの形成時に賦課される熱や圧力の作用によって、絵
柄層や隠蔽層の変色や白化、歪、亀裂、剥離等の問題の
発生が効果的に防止され、意匠的にも物性的にも高品質
の化粧シートを効率的に製造することができるという優
れた効果を奏するものである。
を基材シート上へ溶融押出し積層法によって設ける方法
という、熱負荷の最も大きい方法によって製造する場合
にあっても、溶融樹脂の熱の絵柄層や隠蔽層への作用
が、両者間に介在する基材シートによって緩和されるの
で、上記した効果が最も顕著に発現する。また特に、上
記溶融押出し積層と同時に熱可塑性樹脂層の表面にエン
ボスを施せば、エンボス形状の再現性に最も優れると共
に、エンボスの圧力の絵柄層や隠蔽層への悪影響も緩和
されるので、高品質の化粧シートを極めて生産性よく製
造することができる。また中でも、基材シートの材質と
してポリエチレンテレフタレート樹脂を採用すれば、そ
の優れた耐熱性や強度により、絵柄の歪が殆ど発生せ
ず、絵柄とエンボスパターンとの同調も容易であるとい
う優れた効果を奏するものである。
図である。
Claims (4)
- 【請求項1】透明又は半透明の熱可塑性樹脂からなる基
材シートの裏面に、絵柄層及び隠蔽層の少なくとも一方
を、前記基材シートの表面に、透明又は半透明の熱可塑
性樹脂層を、それぞれ具備することを特徴とする化粧シ
ート。 - 【請求項2】前記熱可塑性樹脂層が、溶融樹脂をシート
状に押し出すと同時に前記基材シートの表面に積層して
形成されてなることを特徴とする請求項1に記載の化粧
シート。 - 【請求項3】前記熱可塑性樹脂層の表面に、前記基材シ
ートの表面への積層と同時にエンボスが施されてなるこ
とを特徴とする請求項2に記載の化粧シート。 - 【請求項4】前記基材シートが、ポリエチレンテレフタ
レート樹脂からなることを特徴とする請求項1〜3のい
ずれかに記載の化粧シート。
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---|---|---|---|
JP28019798A JP4359945B2 (ja) | 1998-10-01 | 1998-10-01 | 化粧シートの製造方法 |
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JP28019798A JP4359945B2 (ja) | 1998-10-01 | 1998-10-01 | 化粧シートの製造方法 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002337228A (ja) * | 2001-05-18 | 2002-11-27 | Dainippon Printing Co Ltd | エンボス加工方法及びそれによるエンボス加工物品 |
JP2011235645A (ja) * | 2011-07-05 | 2011-11-24 | Riken Technos Corp | 積層シート |
JP2019005716A (ja) * | 2017-06-27 | 2019-01-17 | 中本パックス株式会社 | プラスチックフイルムの多色印刷方法及び多色印刷装置 |
-
1998
- 1998-10-01 JP JP28019798A patent/JP4359945B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP4359945B2 (ja) | 2009-11-11 |
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