JP2008143017A - エンボス化粧シート及びその製造方法 - Google Patents

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裕 高崎
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Abstract

【課題】アクリルシートの表面に基材シートをその厚みの20%以上凹ますようなエンボス加工を施す場合であっても光沢ムラ、シワといった不都合が発生しない、エンボス化粧シート及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】ポリプロピレン系樹脂からなる基材シートの表面側にアクリル系樹脂からなる樹脂シートを有し、表面側からのエンボス凹部を有するエンボス化粧シートにおいて、前記ポリプロピレン系樹脂はホモポリプロピレンからなり、前記基材シートに、前記エンボス凹部の最深部で、エンボス凹部の無い部分の基材シートの厚みの20%以上の凹みを有することを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、住宅等の建築物の内外装材や、造作材、建具等の建築資材、家具什器類、車両内装、住設機器や家電製品等の表面化粧等に使用するための化粧シートに関するものであり、特に、例えば窓等の開口部サッシや玄関引き戸、玄関ドア等の様に、耐候性や耐熱性が必要とされる外装建築部材の表面化粧用として好適な化粧シート及びその製造方法に関する。
アクリル系樹脂シートは耐候性に優れることから、化粧シートの表面層として用いられることが多く、その基材シートとしては塩化ビニル樹脂が用いられていたが、焼却処理の際の有毒ガスの発生など、近年環境問題が重視されるようになってきたことから、ポリプロピレン系樹脂に代替されるようになってきた。
しかしながら、ポリプロピレン系樹脂からなる基材シートのうち、特にランダムポリプロピレンからなる基材シートの場合、その製造段階において、積層およびエンボス加工の工程で、アクリルシートの表面に基材シートをその厚みの20%以上凹ますようなエンボス加工を施す場合、必要な熱量は軟化温度の低いランダムポリプロピレン樹脂シートを過度に軟化させ、歪んだ状態でエンボス加工されるために光沢ムラ、シワといった不都合が発生し易いという問題があった。
特開2002−347185
本発明はこのような問題点を解決するためになされたものであり、その課題とするところはアクリルシートの表面に基材シートをその厚みの20%以上凹ますようなエンボス加工を施す場合であっても光沢ムラ、シワといった不都合が発生しない、エンボス化粧シート及びその製造方法を提供することにある。
本発明はこの課題を解決するものであり、すなわちその請求項1記載の発明は、ポリプロピレン系樹脂からなる基材シートの表面側にアクリル系樹脂からなる樹脂シートを有し、表面側からのエンボス凹部を有するエンボス化粧シートにおいて、前記ポリプロピレン系樹脂はホモポリプロピレンからなり、前記基材シートに、前記エンボス凹部の最深部で、エンボス凹部の無い部分の基材シートの厚みの20%以上の凹みを有することを特徴とするエンボス化粧シートである。
またその請求項2記載の発明は、ホモポリプロピレンからなる基材シートとアクリル系樹脂からなる樹脂シートとを、加熱状態で積層すると同時若しくは直後に、前記樹脂シート側から、エンボス加工を施してなるエンボス化粧シートの製造方法であって、前記エンボス加工は、その加工後の基材シートに、エンボス凹部の最深部で、加工後のエンボス凹部の無い部分の基材シートの厚みの20%以上に達する基材シートの凹みが設けられるものであることを特徴とするエンボス化粧シートの製造方法である。
またその請求項3記載の発明は、前記基材シートと樹脂シートの加熱状態の温度は、120〜140℃であることを特徴とする請求項2記載のエンボス化粧シートの製造方法である。
本発明の請求項1記載の発明により、基材シートにホモポリプロピレンを用いることで耐熱性の高いものとなり高温下でエンボス加工が行えるため、アクリル系樹脂からなる樹脂シートも軟化しエンボス凹凸形状の再現性が良好で、かつ適度に軟化した基材シートまでエンボスで凹ませることが可能であるため成形後の高温環境下においてもシボ戻りしにくいものとなり、製造過程での幅縮みなどの問題も発生しないという効果を奏する。
本発明の請求項2記載の発明により、基材シートにホモポリプロピレンを用いることでさらにエンボス加工時にシートが歪んで均一にエンボスされないため生じる光沢ムラ、シワ、エアー混入等が発生しにくいものとなり、加工時の軟化度合いが少ないのでテンションの影響を受けにくく、カールが少ない、という効果を奏する。
本発明の請求項3記載の発明によりラミネート時の温度が好適なものとなり、層間ラミネート強度も安定して高い値が得られるという効果を奏する。
以下、本発明を図面に基づき詳細に説明する。
図1に本発明の一実施例のエンボス化粧シートの製造方法の工程の概略を示す。
ホモポリプロピレンからなる基材シート1にアクリル系樹脂からなる樹脂シート2を積層し、加熱ロール3とヒーター4によって加熱直後にエンボルロール5にてエンボス付与を行なう。
本発明におけるホモポリプロピレン樹脂からなる基材シート1としては、ホモポリプロピレン樹脂をシート成形したものであって、その厚みとしては、20〜300μm程度、より好ましくは50〜200μm程度が好適である。
また、通常ポリプロピレン系樹脂の柔軟化に用いられる低密度ポリエチレン、エチレン−α−オレフィン共重合体、エチレン−プロピレン共重合体ゴム、エチレン−プロピレン−非共役ジエン共重合体ゴム、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム又はその水素添加物等の各種柔軟性改質剤を添加することもできる。但し、柔軟性改質剤の過剰の添加は、上記はホモポリプロピレン樹脂の長所を減殺するので、その添加量は通常30重量%以下、より好ましくは15重量%以下とするのが良い。
その他、目的とする化粧シートの用途により必要に応じて、例えば酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、熱安定剤、可塑剤、滑剤、帯電防止剤、難燃剤、充填剤等の従来公知の各種の添加剤の1種以上が添加されていても良い。
酸化防止剤としては例えばフェノール系、硫黄系、リン系等、紫外線吸収剤としては例えばベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、サリシレート系、シアノアクリレート系、ホルムアミジン系、オキザニリド系等、光安定剤としては例えばヒンダードアミン系、ニッケル錯体系等、熱安定剤としては例えばヒンダードフェノール系、硫黄系、ヒドラジン系等、可塑剤としては樹脂の種類にもよるが例えばフタル酸エステル系、リン酸エステル系、脂肪酸エステル系、脂肪族二塩基酸エステル系、オキシ安息香酸エステル系、エポキシ系、ポリエステル系等、滑剤としては例えば脂肪酸エステル系、脂肪酸系、金属石鹸系、脂肪酸アミド系、高級アルコール系、パラフィン系等、帯電防止剤としては例えばカチオン系、アニオン系、ノニオン系、両イオン系等、難燃剤としては例えば臭素系、リン系、塩素系、窒素系、アルミニウム系、アンチモン系、マグネシウム系、硼素系、ジルコニウム系等、充填剤としては例えば炭酸カルシウム、硫酸バリウム、滑石、蝋石、カオリン等から選ばれる1種又は2種以上の混合系で使用される。
本発明の様な化粧シートには一般に、被貼着基材の表面の色彩や欠陥に対する隠蔽性が必要とされる場合が多い。そこで、目的の化粧シートに十分な隠蔽性を持たせる為に、基材シート1に隠蔽性顔料を添加することにより、基材シート1を隠蔽性とすることもできる。また、基材シート1を隠蔽性とする替わりに、基材シート1の表面又は裏面に、隠蔽性顔料を含有する印刷インキ組成物による隠蔽ベタ印刷層(図示せず)を設けても良いし、両者を併用することも勿論可能である。
上記隠蔽性顔料としては、高屈折率で隠蔽性に優れた無機顔料を使用することが望ましい。具体的には、例えば黄鉛、黄色酸化鉄、カドミウムイエロー、チタンイエロー、バリウムイエロー、キナクリドン、オーレオリン、モリブデートオレンジ、カドミウムレッド、弁柄、鉛丹、辰砂、マルスバイオレット、マンガンバイオレット、コバルトバイオレット、コバルトブルー、セルリアンブルー、群青、紺青、エメラルドグリーン、クロムバーミリオン、酸化クロム、ビリジアン、鉄黒、カーボンブラック等の有色顔料や、例えば酸化チタン(チタン白、チタニウムホワイト)、酸化亜鉛(亜鉛華)、塩基性炭酸鉛(鉛白)、塩基性硫酸鉛、硫化亜鉛、リトポン、チタノックス等の白色顔料等を使用することができる。
中でも、隠蔽性や耐光性に優れ、意匠面でも色調的に好適な顔料として、有色顔料としては弁柄、黄色酸化鉄、鉄黒等の酸化鉄系顔料、白色顔料としては酸化チタン系顔料を使用することが最も望ましい。勿論、色調の調整等の目的で他の隠蔽性又は非隠蔽性の無機顔料又は有機顔料を併用することも可能であり、その場合には無機顔料であれば例えばコバルトブルー、カーボンブラック等、有機顔料であればフタロシアニンブルー等のフタロシアニン系顔料等、耐候性に優れた顔料を使用することが好ましい。その他、必要に応じて例えばシリカ、炭酸カルシウム、硫酸バリウム等の体質顔料を併用することもできる。
また、目的とする化粧シートに任意の所望の絵柄の意匠性を付与する目的で、基材シート1の表面側に絵柄層(図示せず)を設けても良い。
絵柄層の構成材料や形成方法には一切制限はなく、従来より係る化粧シートの絵柄層に適用されて来た任意の画像形成材料や画像形成方法を適宜適用することができる。具体的には例えば、染料又は顔料等の着色剤を、適当な結着剤樹脂と共に、適当な溶剤中に溶解又は分散してなる印刷インキ又はコーティング剤等を使用することができる。
前記着色剤としては、例えばカーボンブラック、チタン白、亜鉛華、弁柄、紺青、カドミウムレッド等の無機顔料や、アゾ顔料、レーキ顔料、アントラキノン顔料、フタロシアニン顔料、キナクリドン顔料、イソインドリノン顔料、ジオキサジン顔料等の有機顔料、金粉、銀粉、銅粉、アルミニウム粉、ブロンズ粉等の金属粉顔料、魚鱗粉、塩基性炭酸鉛、酸化塩化ビスマス、酸化チタン被覆雲母等の真珠光沢顔料、蛍光顔料、夜光顔料等、又はこれらから選ばれる2種以上の混合物等を使用することができる。
また、前記結着剤樹脂としては、例えば、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリビニル系樹脂、アルキド系樹脂、石油系樹脂、ケトン樹脂、エポキシ系樹脂、メラミン系樹脂、フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂、繊維素誘導体、ゴム系樹脂等の各種合成樹脂類、又はそれらの2種以上の混合物、共重合体等を使用することができる。
前記溶剤としては、例えばヘキサン、ヘプタン、オクタン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の石油系有機溶剤や、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸n−プロピル、酢酸−2−メトキシエチル、酢酸−2−エトキシエチル等のエステル系有機溶剤、メチルアルコール、エチルアルコール、ノルマルプロピルアルコール、イソプロピルアルコール、イソブチルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコール等のアルコール系有機溶剤、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルシクロヘキサノン、シクロヘキサノン等のケトン系有機溶剤、ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル系有機溶剤、ジクロロメタン、四塩化炭素、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン等の塩素系有機溶剤等の各種有機溶剤や、水等の無機溶剤、又はそれらの2種以上の混合溶剤等を使用することができる。
その他、必要に応じて例えば体質顔料や可塑剤、分散剤、界面活性剤、粘着付与剤、接着助剤、乾燥剤、安定剤、硬化剤、硬化促進剤又は硬化遅延剤等の各種の添加剤を適宜添加することもできる。
目的の化粧シートに優れた層間密着性を持たせる為には、絵柄層の結着剤樹脂としては接着性や凝集力の強い樹脂を使用することが好ましく、その観点からは熱硬化性樹脂又は電離放射線硬化性樹脂等の架橋硬化性樹脂を使用することが好ましい。中でも、架橋硬化後に高い凝集力を有しつつも適度の可撓性や柔軟性を有しており、ポリオレフィン系樹脂等の不活性な熱可塑性樹脂に対しても優れた接着性を示し、また後述するアクリル−ポリエステル−塩化酢酸ビニル系樹脂等からなる熱接着性樹脂層3との接着性にも優れる点で、2液硬化型ウレタン系樹脂を使用することが最も望ましい。
具体的には、ポリエステルポリオール系樹脂を主成分とする主剤100重量部に対して、キシリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等のイソシアネート化合物を3〜10重量部添加した印刷インキ組成物を印刷後、常温又は加熱下で架橋硬化させて絵柄層2を形成することが最も望ましい。
絵柄層の形成方法には特に制限はなく、例えばグラビア印刷法やオフセット印刷法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、静電印刷法、インクジェット印刷法等の従来公知の各種の印刷方法を使用することができる。また、例えば全面ベタ状の場合には上記した各種の印刷方法の他、例えばロールコート法やナイフコート法、エアーナイフコート法、ダイコート法、リップコート法、コンマコート法、キスコート法、フローコート法、ディップコート法等の各種のコーティング方法によることもできる。その他、例えば手描き法、墨流し法、写真法、レーザービーム又は電子ビーム描画法、金属等の部分蒸着法やエッチング法等、又はこれらの方法を複数組み合わせて行うことも勿論可能である。
また、絵柄層の形成に先立ち必要に応じて、基材シート1等の被印刷面に例えばコロナ処理、オゾン処理、プラズマ処理、電離放射線処理、重クロム酸処理、アンカー又はプライマー処理等の表面処理を施すことによって、基材シート1等と絵柄層との間の密着性を向上することもできる。
上記した絵柄層が構成する絵柄の種類には特に制限はなく、例えば従来より係る化粧シートの分野において広く採用されている木目柄や、石目柄、布目柄、抽象柄、幾何学模様等、或いは単なる着色や色彩調整を目的とする場合には単色無地であっても良く、要するに、目的の化粧シートの用途に応じ任意の所望の絵柄を採用することができる。
尚、基材シート1は、同種又は異種の熱可塑性樹脂からなる複数層の積層体によって構成されていても良い。基材シート1と樹脂シート2との間に、中間シートが1層又は複数層設けられていても良い。
本発明におけるアクリル系樹脂からなる樹脂シート2としては、その下に絵柄層を設ける場合は透視可能な程度の透明性を有しているのが好ましいが、着色透明や半透明であっても良い。その限りにおいて、樹脂シート2は着色剤や充填剤を含有していても良い。樹脂シート2の厚さは10〜200μm程度、より好ましくは10〜100μm程度の範囲内とするのが良い。中間シートを設ける場合には、樹脂シート2と中間シートとを合わせた厚さを20〜200μm程度、より好ましくは10〜100μm程度とし、その樹脂シート2の厚さを10〜50μm程度とするのが良い。
これらの基材シート1や樹脂シート2、中間シートの成形方法にも特に制限はなく、例えば押出成形法、インフレーション成形法、カレンダー成形法、キャスト成形法等の従来公知の任意の成形方法によって製膜されたフィルム乃至シートを使用することができる。基材シート1、樹脂シート2又は中間シートが同種又は異種の樹脂からなる複数層から構成される場合には、共押出成形法により複数層を同時に成形することも可能であり、この共押出成形法は樹脂シート2と中間シートとを同時に成形する場合にも適用可能である。
本発明の化粧シートを製造するにあたり、基材シート1と樹脂シート2との間(中間シートを有する場合には、基材シート1と中間シートとの間及び中間シート層と樹脂シート2との間)の積層方法には特に制限はなく、を採用することができる。但し、簡便な製造設備で生産性良く製造可能であり、多品種少量生産や短納期への対応も容易な積層方法として、従来より係る化粧シートの製造に広く用いられている熱ラミネート法を採用することが最も望ましい。
本発明におけるエンボス凹凸としては、樹脂シート2を押し込んで基材シートに達する凹部を有するものとすることで、優れた立体感を有するものとなる。エンボス凹凸の模様としては、種類にも特に制限はなく、例えば木目調(特に導管模様状)、石目調、布目調、和紙調、幾何学模様状等の各種模様状であっても良いし、或いは例えば単なる艶消状や砂目状、ヘアライン状、スウェード調等であっても良い。また、これらのエンボスの模様を絵柄層の絵柄と同調させることによって更なる意匠性の向上を図ることも出来るが、その必要がなければ非同調であっても良く、また絵柄層の絵柄と同調した模様と同調しない模様との両者を含む模様のエンボスを設けることもできる。
本発明におけるエンボス加工方法としては、加熱状態で積層すると同時若しくは直後に前記樹脂シート側から前記基材シートをその厚みの20%以上凹ますエンボス加工を施してなる方法が用いられる。エンボスロールとしては金属製のエンボス版を使用した機械エンボス法が最も一般的である。
上記エンボスの凹陥部には、必要に応じてワイピング法等の手法により着色剤を充填しても良く、これによって表面の凹凸模様と同調した色彩模様を有する意匠性に優れた化粧シートを得ることができる。
また、樹脂シート2の表面上には、必要に応じてトップコート層を設けることもできる。トップコート層としては硬度や耐溶剤性等の諸物性に優れた硬化型樹脂を用いるのが一般的であり、具体的には例えば2液硬化型ウレタン系樹脂、メラミン系樹脂、エポキシ系樹脂、尿素系樹脂、フェノール系樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂等の熱硬化型樹脂や、アクリレート系樹脂、メタクリレート系樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂等の電離放射線硬化型樹脂等を好適に使用することができる。
基材シート1として層厚90μmのホモポリプロピレン樹脂フィルム(リケンテクノス(株)製)を用い、樹脂シート2として、三菱レイヨン製アクリルシート(層厚50μm)を使用した。前記基材シートに2液硬化型ウレタンインキ(東洋インキ製造(株)製:「ラミスター」にて絵柄印刷を設け、これと接する樹脂シート2側にアクリル−ポリエステル−塩化酢酸ビニル熱接着性樹脂(東栄化成(株)製:「アクリナール」)を乾固形分1g/mで塗布し、これらを10m/分の速度で、エンボス前に直径1100mmのロールで加熱して125℃とした状態で熱ラミネートした。この状態でさらに熱風ヒーターにより加熱して表面温度を128℃に保ちつつ、直後にエンボスロールにてエンボス加工を行いし、冷却して本発明のエンボス化粧シートを得た。
<比較例1>
基材シート1として層厚み90μmのランダムポリプロピレン樹脂フィルム(リケンテクノス(株)製)を用いた以外は実施例1と同様にしてエンボス化粧シートを得た。
<評価>
1m間隔測定で測定した流れ方向15mでの光沢度は、実施例1では11.0〜14.0であったが、比較例1では10.0〜15.5とムラが広がったものとなった。
(光沢測定方法を示して下さい。)
また、積層前と後でシートの幅縮みを測定したところ、実施例1では1.9%のところ、比較例1では4.7%となった。
さらに加工時のシート状態は、実施例では安定した加工性を示したものの、比較例1では加熱ロールに接している時間が長くなり、剥離が安定しなくなった。その際歪み気味でエアーの混入も発生した。
本発明のエンボス化粧シートは、窓等の開口部サッシや玄関引き戸、玄関ドア等の様に、耐候性や耐熱性が必要とされる外装建築部材の表面化粧用として好適な化粧シートとして利用可能である。
本発明の一実施例のエンボス化粧シートの製造方法の工程の概略を示す説明図である。
符号の説明
1…基材シート
2…アクリル系樹脂からなる樹脂シート
3…加熱ロール
4…ヒーター
5…エンボルロール

Claims (3)

  1. ポリプロピレン系樹脂からなる基材シートの表面側にアクリル系樹脂からなる樹脂シートを有し、表面側からのエンボス凹部を有するエンボス化粧シートにおいて、前記ポリプロピレン系樹脂はホモポリプロピレンからなり、前記基材シートに、前記エンボス凹部の最深部で、エンボス凹部の無い部分の基材シートの厚みの20%以上の凹みを有することを特徴とする、エンボス化粧シート。
  2. ホモポリプロピレンからなる基材シートとアクリル系樹脂からなる樹脂シートとを、加熱状態で積層すると同時若しくは直後に、前記樹脂シート側から、エンボス加工を施してなるエンボス化粧シートの製造方法であって、前記エンボス加工は、その加工後の基材シートに、エンボス凹部の最深部で、加工後のエンボス凹部の無い部分の基材シートの厚みの20%以上に達する基材シートの凹みが設けられるものであることを特徴とするエンボス化粧シートの製造方法。
  3. 前記基材シートと樹脂シートの加熱状態の温度は、120〜140℃であることを特徴とする請求項2記載のエンボス化粧シートの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011238721A (ja) * 2010-05-10 2011-11-24 Toray Eng Co Ltd インプリント加工装置、インプリント加工方法およびインプリント加工物
JP2018149732A (ja) * 2017-03-13 2018-09-27 凸版印刷株式会社 化粧シート及び化粧板
WO2023007757A1 (ja) * 2021-07-28 2023-02-02 大日本印刷株式会社 化粧シート、及び、化粧板

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