JP2000107995A - ハードディスク基板の研削方法と装置 - Google Patents

ハードディスク基板の研削方法と装置

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JP2000107995A
JP2000107995A JP10278651A JP27865198A JP2000107995A JP 2000107995 A JP2000107995 A JP 2000107995A JP 10278651 A JP10278651 A JP 10278651A JP 27865198 A JP27865198 A JP 27865198A JP 2000107995 A JP2000107995 A JP 2000107995A
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hard disk
disk substrate
main shaft
suction
grinding
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Masao Ota
政雄 太田
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Taisei Kikai Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ハードディスク基板の吸着力を高くすること
によって、高速研削できしかもその外周面と内周面を同
時加工して生産性の向上を図ること。 【解決手段】 研削装置Mは、フレーム1に回動可能に
支持された主軸3と、主軸3上に配置される吸着プレー
ト4と、主軸3の下方に配置されるロータリジョイント
6と、を有して構成される。吸着プレート4には吸着面
41に少なくとも50以上の吸着穴42が放射線状に形
成され隣接する吸着穴42をつなぐように長溝43が交
互に配置されるように形成され、ハードディスク基板D
を吸着する。ロータリジョイント6には、ケース体61
に支持される固定部62と、主軸3と共に回転する可動
部64とを有し、固定部62と可動部64の相対向する
平面部62a、64bは、それぞれ平坦度の精度を極め
て高く形成すると共に超硬等によるコーティングが施さ
れ、接触する際のエア混入を防止している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ハードディスク
基板の外周面及び内周面を研削する方法と装置に関し、
特にガラス素材またはセラミックス等の硬脆材料で形成
されたハードディスク基板を研削することに関する。
【0002】
【従来の技術】ハードディスクはコンピュータの補助記
憶装置の一つで磁性体の磁化の方向によってデジタル情
報を記憶する装置であり、一般的にはハードディスク基
板の表面に磁性膜を形成して製造される。ハードディス
クはコンピュータの普及により急激に量産され、ハード
ディスクを加工する各部門においてその生産性の向上を
要望されている。ハードディスクを構成する基板は、金
属で形成されたりまたはガラス素材で形成されたものが
あり、特にガラス素材で形成されたハードディスク基板
を研削加工する場合にはチッピングやひび割れ等の課題
を有しているため高速回転による加工が行なえず生産性
が上がりにくい。そのため、特にガラス素材におけるハ
ードディスク基板の研削加工については、その生産性の
向上が要求されていた。また、ハードディスク基板の研
削加工工程は、ドーナツ状に形成された薄板状の基板の
外周面と内周面を研削した後、おもて面と裏面の研削加
工が行なわれる。
【0003】従来、ガラス素材で形成されたハードディ
スク基板の外周面と内周面を研削する場合、研削装置の
主軸にハードディスク基板の裏面を吸着するとともにハ
ードディスク基板の上方から補助クランプを配設して上
面からハードディスク基板を主軸側にクランプするよう
にして行なわれていた。この際、ガラス素材で形成され
たハードディスク基板はチッピングやひび割れを起こし
やすいのでその研削作業においては極めて注意を要して
行なわれる。一方、ハードディスク基板を吸着するため
には、エアを排出する通路を形成することになり、回転
する主軸にエア通路を形成しなければならない。そのた
め回転継手(ロータリジョイント)が主軸と真空発生装
置との間に取り付けられていた。
【0004】従来の回転継手80は、図9に示すよう
に、一端が閉口された中空部81aを有するケース体8
1と、ケース体81内に軸受82を介して回動可能に配
設され中空状に形成される回転軸83と、回転軸83の
一端に当接するシール部材84と、シール部材84を回
転軸83側に付勢するばね部材85とを有して構成さ
れ、ケース体81には中空部の81aに接続するように
中空部81aの軸心と直交する方向に側部からエア接続
通路81bが形成されている。回転軸83の先端には管
用雄ねじ83aが形成されシールテープを巻回して被取
付体に取り付けられる。回転軸83はエアを被取付体に
供給するため、エア通路としての中空部の断面積は大き
く形成され、肉厚部分は比較的薄く形成されている。シ
ール部材84の一端はばね部材85に付勢されて回転軸
83の端面に押圧される。そして、この種の回転継手8
0は一般的にはエアをエア発生源から送給することに使
用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ハードディス
ク基板を吸着するために、従来の研削装置に使用される
エア送給用の回転継手80は、回転軸83とシール部材
84との接触面の面積が小さく、またシール部材84が
樹脂性で形成されているため、回転軸83とシール部材
84との接触面の平面度を精度高くするには限界があ
り、高圧で使用する際には内部へのエアの混入を起こし
やすい。さらに、回転軸83が高速回転すると接触面で
摩耗を発生しやすくやはりエア混入の原因になる。回転
継手80の内部へのエア混入が発生すると真空発生装置
で設定された圧力よりその吸着力を低下させ、主軸に吸
着されたハードディスク基板をラジアル方向(水平方
向)に移動させてしまう。従って従来技術の冒頭に述べ
たように、ハードディスク基板の上方からハードディス
ク基板の上方から補助クランプが取り付けられることに
なる。
【0006】補助クランプは、通常、刃具側に取り付け
られ主軸の回転と同回転するように構成されている。し
かし、主軸と押圧部材の回転ずれると、研削中に主軸側
に吸着されたハードディスク基板を移動させ、ハードデ
ィスク基板にチッピングやひび割れを発生させる原因に
なるため、高速回転で研削することができず、しかもハ
ードディスク基板の外周面と内周面の研削を同時に行う
ことができなかった。そのため生産性を向上することが
できなかった。
【0007】この発明は、上述の課題を解決するもので
あり、ハードディスク基板の外周面と内周面の研削を同
時に行いしかも高速で回転するために、回転継手を改良
するとともにハードディスク基板の吸着力を大きくする
ことによって、生産性を向上できるハードディスク基板
の研削方法と装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明にかかわるハー
ドディスク基板の研削方法は、上記の課題を解決するた
めに以下のようにするものである。即ち、回動可能な主
軸上に装着される吸着手段と、前記主軸に連結される継
手手段と、を有し、前記吸着手段と前記主軸と前記継手
手段とに、真空発生手段に接続するエア通路が形成さ
れ、前記真空発生手段の作動により前記吸着手段上に配
設されるハードディスク基板の一方の平面部を吸着して
前記ハードディスク基板の内周面と外周面とを同時に研
削することを特徴とする方法であるまた、この発明に係
るハードディスク基板の研削装置は、円板状のハードデ
ィスク基板を吸着して内周面及び外周面を研削するハー
ドディスク基板の研削装置であって、前記ハードディス
ク基板の一方の平面部を吸着するように構成されたこと
を特徴とするものである。
【0009】さらに、この研削装置は、機台に回動可能
に配設される主軸と、前記主軸上に装着される吸着プレ
ートと、前記主軸を回動駆動する駆動手段と、前記主軸
の下方で前記主軸とともに回動する回動部を有する回転
継手と、を有し、前記吸着プレートと前記主軸と前記回
転継手とを接続するエア通路が形成されるとともに前記
エア通路が真空発生手段に接続され、前記真空発生手段
により前記吸着プレート上に配設されたハードディスク
基板を吸着するように構成されたことを特徴とするもの
である。
【0010】また好ましくは、前記吸着プレートに少な
くとも50以上の吸着穴が、前記吸着プレートの中心位
置に対して複数の放射線方向及び円周列に配置されると
ともに、円周方向に隣接する2個の吸着穴を結ぶように
長溝が形成され、前記長溝が放射線方向に対して交互に
配列されることを特徴とするものであればよい。
【0011】さらに好ましくは、複数の円周列のうち奇
数列あるいは偶数列に配列される前記長溝が、外周方向
に向かってT字状に形成されていることを特徴とするも
のであればよい。
【0012】また、前記回転継手が、ケース体と前記ケ
ース体に支持される固定部と前記ケース体に回動可能に
支持される回動部とを有し、前記回動部と前記固定部
が、前記ケース内で相対向する端面で、略全面域で当接
可能に構成されていることを特徴とするものであればな
およい。
【0013】また、前記回動部と前記固定部との当接面
に、前記ハードディスク基板に供与するクーラント液が
循環されて潤滑液として供給されることを特徴とするも
のであってもよい。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、この発明の一実施の形態を
図面に基づいて説明する。
【0015】本形態で説明するハードディスク基板の研
削装置(以下、研削装置という)Mは、主にガラス素材
の薄板円板状に形成されたハードディスク基板Dの外周
面及び内周面を同時研削するように構成されるものであ
り、以下の説明にあたっては、ハードディスク基板Dを
吸着するための改良された部分に関する構成を主に説明
するものであり、研削装置として構成される他の部位あ
るいは、研削するハードディスク基板Dを搬入搬送する
装置についての説明は省略する。
【0016】研削装置Mは、図1に示すように、フレー
ム1にケーシング2を介して回動可能に支持される主軸
3と、主軸3上に配置されハードディスク基板Dを支持
する吸着プレート4と、主軸3の下方に配置される主軸
駆動部材(本形態では以下、プーリという)5と、プー
リ5の下方に配置され図示しない真空発生装置に配管部
材を介して接続されるロータリージョイント(回転継
手)6と、を有し、ロータリジョイント6の下方から主
軸3に挿通するようにクーラントパイプ7がクーラント
パイプ支持部材8に支持されるように配設されている。
【0017】主軸3は、頭部31、胴体部32、主軸下
部33を有して縦方向に長尺状に形成され、軸心部にク
ーラントパイプ7を挿通する貫通穴34が形成されると
ともに貫通穴34の回りに4個のエア通路35が軸心に
沿って主軸3を貫通するように形成されている。頭部3
1は大径で上面に吸着プレート4が装着され、胴体部3
2は大径部と小径部を有して段状に形成され円筒状に形
成されたケーシング2に嵌着する軸受21、22を介し
て回動可能に軸支されている。下方に配置される軸受2
2は、上方からばねにより外輪が押圧され下方からナッ
トにより内輪が押圧されて支持されている。さらに主軸
下部33には主軸3を回動駆動するためのプーリ5が固
着され、プーリ5にベルト53を介して図示しないモー
タが接続される。
【0018】吸着プレート4は、軸方向に貫通する数多
くの吸着穴42と吸着穴42を接続する長溝43を有す
るとともに上面にハードディスク基板Dの裏面を吸着す
るための吸着面41aが形成されるプレート上部41
と、プレート上部41より大径に形成されて主軸3上に
ねじ部材により固着支持されるるプレート下部44と、
を有し、プレート上部41とプレート下部44の中央部
を貫通して中空部45が形成されている。プレート上部
41に形成される上部中空部45aは、ハードディスク
基板Dの内周を研削する砥石が挿入するための逃げ部が
形成され、プレート下部44に形成される下部中空部4
5bは段付き状に形成されるとともに、下部中空部45
bには、プレート下部44に主軸3の貫通穴34に嵌合
する突起部46aを有するクーラント供給ガイド46が
埋設される。
【0019】クーラント供給ガイド46には軸心部にク
ーラント通路46bが下方から上方に向かって形成され
上部においては2乃至4方向に分岐されている。そし
て、後述のクーラントパイプ7から供給されるクーラン
ト液をハードディスク基板D側に供給するとともに下面
に衝突するクーラント液を主軸3の貫通穴34から下方
に落下させロータリジョイント6内に戻して潤滑液とし
て利用させている。
【0020】吸着プレート4の吸着面41は超硬または
セラミックスあるいは硬質金属のコーティングが施さ
れ、図2〜3に示すように、複数個の吸着穴42と吸着
穴42の回りに長溝43とが形成されている。吸着穴4
2と長溝43の形状及び配置は本発明の特徴を示す一つ
であり、吸着穴42と長溝43の大きさと配置状況によ
って、ハードディスク基板Dの吸着力に大いに影響する
ことが実験により明らかにされている。本形態において
は、吸着穴42は、吸着プレート4の中心位置から複数
の放射線方向(図2においては、16等分)に向かって
形成されるとともに、円周方向に複数列(図2において
は4列)配置される。そして、隣接する2個の吸着穴4
2をつなぐように円周方向に長溝43が形成され、しか
も、それぞれの長溝43は奇数列と偶数列で交互に配置
される(図2参照)ように形成されている。
【0021】吸着穴42の大きさはΦ1〜2.5ミリが
適当で、少なくとも50以上形成されることがよく、望
ましくは60〜65個形成すれば吸着力を高めることが
できる。また、長溝43の幅は1〜2.5ミリが望まし
く、深さは0.5〜2ミリ(望ましくは1ミリ前後)が
望ましい。
【0022】また、吸着穴42と長溝43の配置状態
は、図4に示すものであってもよい。この形態において
は、吸着穴42の配置は前述の図2と同様であり、奇数
列に配置された長溝43は外周に向かってT字状に形成
されている。もちろん偶数列に配置された長溝43がT
字状に形成されていても構わない。また、T字状の長溝
43のうち外周に向かって延設する部分が丸状に形成さ
れたものであってもよい。
【0023】吸着プレート4のプレート下部44の下部
中空部45bには、図5に示すように、クーラント供給
ガイド46が埋設された際にクーラント供給ガイド46
の外周部に底面視半丸状の下部エア通路48が円周方向
に複数個形成され、下部エア通路48の上端部には、吸
着プレート4とクーラント供給ガイド46上端面との間
に上部エア通路49(図1参照)が形成される。
【0024】一方、主軸3の主軸下部33に固着される
プーリ5は、上端部が主軸3の段部端面に当接される元
部51と、ベルト53が係合するプーリ部52とを有し
て形成され、シュパンリングで主軸3に固着されてい
る。もちろんキー締結により主軸3に固着してもよい。
さらに主軸3の下端部には、ロータリジョイント6が取
り付けられている。
【0025】本形態のロータリジョイント6は、吸着力
を向上するための本発明の別の特徴を示すものであり、
ケース体61と、ケース体61内に配置される固定部6
2と、ケース体61内に可動可能に支持される可動部6
4とを有している。さらに可動部64には主軸3と接続
するために可動部64に固着されたフランジ部66が取
り付けられる。
【0026】ケース体61は本形態では鉄性の金属部材
で形成されるとともに上下に貫通する中空部61aが形
成され、中空部61aの上部には可動部64に圧入され
た軸受67が嵌着され、軸受67の下方にはケース体6
1に支持された固定部62が嵌合されている。また、ケ
ース体下部に図示しない真空発生装置から接続される配
管部材を取り付けるための管用雌ねじ61bが形成さ
れ、中空部61aに接続するエア通路61cが管用雌ね
じ61bに接続される。
【0027】固定部62は、ケース体61の中空部61
aを下端部で塞ぐための蓋部材68に支持されるととも
に蓋部68と固定部62間に配設されるばね69によっ
て上方に付勢されている。固定部62は鉄部材で形成さ
れ固定部62の上面は平面部62aが形成され、回転す
る回動部に接触して耐摩耗性を向上するするために超硬
あるいはセラミックスまたは硬質の金属等でコーティン
グが施されている。また、平面部62aの平坦度は極め
て精度よく形成される。さらに、図6に示すように、軸
心部にはクーラントパイプ7が挿通するための貫通穴6
2bが形成されるとともに貫通穴62bの回りに、4個
のエア通路62cが、一端をケース体61のエア通路6
1cに接続し他端を平面部62aに貫通するように形成
され、平面部62aには可動部64に接続するための上
部エア通路62dが円環状に形成されている。従って、
平面部62aは貫通穴62b、エア通路62c及び上部
エア通路62dを除く略全面域にわたって形成されてい
るため、可動部64の平面部64bとの接触面積を大き
く取ることができる。
【0028】可動部64は、ケース体61に嵌着された
軸受67に支持され、上方でフランジ部66にねじ締結
されるとともに軸受押えとして形成されるつば部64a
を有し、下端面に平面部64bが形成されている。平面
部64bは鉄部材で形成され固定部62の平面部62a
と接触するために固定部62の上面と同様、超硬あるい
はセラミックスまたは硬質の金属等でコーティングが施
されている。図7に示すように、さらに固定部62とフ
ランジ部の中央部には貫通穴64c、66aが形成さ
れ、前述のクーラントパイプ7が挿通するとともに、貫
通穴64c、66aの回りに4個のエア通路64d、6
6bが軸心に沿って形成されている。可動部64のエア
通路64dの下端部は固定部62に形成された上部エア
通路62dに接続される。従って、可動部64の平面部
64bは貫通穴64c及びエア通路64dを除く全面域
にわたって形成されているため、固定部62の平面部6
2aとの接触面積を大きく取ることができる。
【0029】従って、ケース体61に支持された固定部
62と回転する可動部64は、ばね69によって固定部
62が可動部64側に付勢することによって、固定部6
2の上面の平面部62aと可動部64の下面の平面部6
4bがお互いに接近され、真空発生装置の吸引によりさ
らに接近され、接触面積が多く極めて精度の高い平坦度
を有している両平面部が接触してもエア漏れを発生させ
ない。しかもコーティングで施されているため耐摩耗性
も高い。
【0030】ロータリジョイント6の下方には、フレー
ム1に支持されたクーラントパイプ支持部材8が配置さ
れ上方にクーラントパイプ7を取り付けるとともに外部
から供給されるクーラント液をクーラントパイプに誘導
するためのクーラント通路8aが形成されている。
【0031】次に、上記のように構成された研削装置M
の作用について説明する。
【0032】まず、吸着プレート4上に、ハードディス
ク基板Dが図示しない搬送装置あるいは手動によって装
着されると、真空発生装置が作動して装置M内のエアを
吸引する。エアは吸着プレート4の吸着穴42から主軸
3のエア通路35、ロータリジョイント6のフランジ部
66、可動部64、固定部62のそれぞれのエア通路6
6b、64d、62cを通ってケース体61のエア通路
61から真空発生装置に向かって排出される。
【0033】この際、ロータリジョイント6における固
定部62の上面の平面部62aと可動部64の下面の平
面部64b間は、図8に示すように、前述のようにばね
69による付勢力と真空発生装置の吸引力により密着す
るように極めて接近され、その間からエアが漏れること
がなく、それぞれのエア通路を流れるエアは真空発生装
置で設定された吸引力(約6.5kgf)を効率よく発
生させる。
【0034】一方、吸着プレート4上に装着されたハー
ドディスク基板Dは、ハードディスク基板Dの裏面全体
を、吸着プレート4に形成された吸着穴42及び長溝4
3によって、数多くしかも均等な位置から吸引される。
従って、薄板状のハードディスク基板Dは吸引されるこ
とによって一部に変形を生じさせることなく吸着プレー
ト4の上面に密着する。
【0035】この状態で主軸3が図示しない駆動装置に
よってプーリ5を介して約1000rpmで回転する。
プーリ5の回転によりプーリ5に固着された主軸3が回
転すると、吸着プレート4も同時に回転しハードディス
ク基板Dを回転させる。一方、主軸3に連結されたロー
タリジョイント6のフランジ部66が主軸3と共に回転
すると、フランジ部66に固着された可動部64がケー
ス体61に対して回転する。
【0036】また、主軸3の回転と同時にクーラント液
がクーラントパイプ7及びクーラント供給ガイド46の
クーラント通路46bを通ってハードディスク基板Dに
向かって供給される。クーラント液はハードディスク基
板Dに供給されるとともに、一部はクーラント供給ガイ
ド46の下面に衝突してクーラントパイプ7の外側から
下方に向かって落下され、落下されたクーラント液はロ
ータリジョイント6の固定部62と可動部64のそれぞ
れの平面部62a、64b間に流入され、回転する可動
部64と回転しない固定部62との間を潤滑することに
なる。
【0037】吸着プレート4に密着するように吸着され
主軸で回転されているハードディスク基板Dは、その外
周面を高速で回転された外径用砥石で内周面を高速で回
転された内径用砥石で同時に研削される。
【0038】なお、本発明の研削装置は、上記に限らず
その要旨を逸脱することのない範囲内で各種の形態が考
えられる。例えば、吸着プレートは4、上面に形成され
る吸着穴42と長溝43が少なくとも50以上形成され
図2及び図4の配置状態と同じかまたはそれに類似する
ものであれば、全体の形状、断面形状あるいは取り付け
状態は上記に限定するものではなく、プレート上部41
とプレート下部44は段付きでなく同径であってもよ
い。
【0039】さらに、ロータリジョイント6の固定部6
2と可動部64とが相対向する平面部62a、64bを
有して形成され、しかも略全面域に密着可能に構成され
ていれば、その形状に限定するものではない。例えば、
フランジ部66をなくして直接可動部64を主軸3に固
着することも可能である。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、ハードディスク基板の
研削方法は、回動可能な主軸上に装着される吸着手段
と、前記主軸に連結される継手手段と、を有し、前記吸
着手段と前記主軸と前記継手手段とに、真空発生手段に
接続するエア通路が形成され、前記真空発生手段の作動
により前記吸着手段上に配設されるハードディスク基板
の一方の平面部を吸着して前記ハードディスク基板の内
周面と外周面とを同時に研削する方法である。従って、
ハードディスク基板の外周面と内周面の研削時間を従来
に比べて大いに短縮することができ生産性の向上を図る
ことができる。
【0041】また、ハードディスク基板の研削装置は、
円板状のハードディスク基板を吸着して内周面及び外周
面を研削するものであり、前記ハードディスク基板の一
方の平面部を吸着するように構成されているので、ハー
ドディスク基板の外周面と内周面を同時に研削すること
ができ、研削時間の短縮につながり生産性を向上するこ
とができる。
【0042】さらにこの研削装置は、機台に回動可能に
配設される主軸と、前記主軸上に装着される吸着プレー
トと、前記主軸を回動駆動する駆動手段と、前記主軸の
下方で前記主軸とともに回動する回動部を有する回転継
手と、を有し、前記吸着プレートと前記主軸と前記回転
継手とを接続するエア通路が形成されるとともに前記エ
ア通路が真空発生手段に接続され、前記真空発生手段に
より前記吸着プレート上に配設されたハードディスク基
板を吸着するように構成されている。そのため、ハード
ディスク基板の一方の面を従来の吸着力に比べて約2倍
の吸着力で吸着できるので、ハードディスク基板の外周
面と内周面を同時に研削加工することができ研削時間を
従来に比べた約半分以下に短縮することが可能となる。
【0043】また、この研削装置は、前記吸着プレート
に少なくとも50以上の吸着穴が、前記吸着プレートの
中心位置に対して複数の放射線方向及び円周列に配置さ
れるとともに、円周方向に隣接する2個の吸着穴を結ぶ
ように長溝が形成され、前記長溝が放射線方向に対して
交互に配列されている。ハードディスク基板を真空発生
装置の作動で吸着する際、ハードディスク基板は裏面全
体を、数多くのしかも均等の位置で形成された吸着穴と
長溝で吸着される。そのため、設定された吸着力がハー
ドディスク基板の裏面の一部に偏ることなく均等に分割
されるため、ハードディスク基板を吸着プレートに密着
させ、設定された吸着力で効率的に吸着できる。従って
ハードディスク基板の研削時、ハードディスク基板をラ
ジアル方向に移動することなく高速回転を行なうことが
でき研削速度を向上することができる。
【0044】さらにこの研削装置は、前記回転継手が、
ケース体と前記ケース体に支持される固定部と前記ケー
ス体に回動可能に支持される回動部とを有し、前記回動
部と前記固定部が、前記ケース内で相対向する端面で、
略全面域で当接可能に構成されている。そして、真空発
生装置でエアを吸引すると前記固定部と前記可動部は、
エアの吸引力で密着するように接近し回転継手に外部か
らのエアの混入を防止でき、真空発生装置で設定された
吸引力を効率よく発揮できる。そのため、ハードディス
ク基板の吸着プレートへの吸着力も従来に比べて大幅に
向上し研削速度を上げることが可能となる。
【0045】また、前記回動部と前記固定部との当接面
に、前記ハードディスク基板に供与するクーラント液が
循環されて潤滑液として供給されれば前記回動部と固定
部の当接面の耐久性を向上することができ、研削速度を
上げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一形態による研削装置の主要部を示す
断面図
【図2】図1における吸着プレートの吸着穴と長溝を示
す平面図
【図3】図2におけるIII −III 断面図
【図4】別の形態の吸着プレートと長溝を示す平面図
【図5】吸着プレートの底面図
【図6】図1におけるVI−VI断面図
【図7】図1におけるVII −VII 断面図
【図8】ロータリジョイントを示す要部拡大図
【図9】従来のロータリジョイントを示す一部断面図
【符号の説明】
M…研削装置 D…ハードディスク基板 1…フレーム 3…主軸 4…吸着プレート 5…プーリ(主軸駆動部材) 6…ロータリジョイント 7…クーラントパイプ 34…貫通穴 35…エア通路 42…吸着穴 43…長溝 46…クーラント供給ガイド 48…上部エア通路 49…下部エア通路 61…ケース体 61c…エア通路 62…固定部 62a…平面部 62b…貫通穴 62c…エア通路 62d…上部エア通路 64…可動部 64b…平面部 64c…貫通穴 64d…エア通路 69…ばね

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回動可能な主軸上に装着される吸着手段
    と、前記主軸に連結される継手手段と、を有し、 前記吸着手段と前記主軸と前記継手手段とに、真空発生
    手段に接続するエア通路が形成され、 前記真空発生手段の作動により前記吸着手段上に配設さ
    れるハードディスク基板の一方の平面部を吸着して前記
    ハードディスク基板の内周面と外周面とを同時に研削す
    ることを特徴とするハードディスク基板の研削方法。
  2. 【請求項2】 円板状のハードディスク基板を吸着して
    内周面及び外周面を研削するハードディスク基板の研削
    装置であって、 前記ハードディスク基板の一方の平面部を吸着するよう
    に構成されたことを特徴とするハードディスク基板の研
    削装置。
  3. 【請求項3】 機台に回動可能に配設される主軸と、前
    記主軸上に装着される吸着プレートと、前記主軸を回動
    駆動する駆動手段と、前記主軸の下方で前記主軸ととも
    に回動する回動部を有する回転継手と、を有し、 前記吸着プレートと前記主軸と前記回転継手とを接続す
    るエア通路が形成されるとともに前記エア通路が真空発
    生手段に接続され、 前記真空発生手段により前記吸着プレート上に配設され
    たハードディスク基板を吸着するように構成されたこと
    を特徴とするハードディスク基板の研削装置。
  4. 【請求項4】 前記吸着プレートに少なくとも50以上
    の吸着穴が、前記吸着プレートの中心位置に対して複数
    の放射線方向及び円周列に配置されるとともに、円周方
    向に隣接する2個の吸着穴を結ぶように長溝が形成さ
    れ、前記長溝が放射線方向に対して交互に配列されるこ
    とを特徴とする請求項3記載のハードディスク基板の研
    削装置。
  5. 【請求項5】 複数の円周列のうち奇数列あるいは偶数
    列に配列される前記長溝が、外周方向に向かってT字状
    に形成されていることを特徴とする請求項4記載のハー
    ドディスク基板の研削装置。
  6. 【請求項6】 前記回転継手が、ケース体と前記ケース
    体に支持される固定部と前記ケース体に回動可能に支持
    される回動部とを有し、前記回動部と前記固定部が、前
    記ケース内で相対向する端面で、略全面域で当接可能に
    構成されていることを特徴とする請求項3記載のハード
    ディスク基板の研削装置。
  7. 【請求項7】 前記回動部と前記固定部との当接面に、
    前記ハードディスク基板に供与するクーラント液が循環
    されて潤滑液として供給されることを特徴とする請求項
    6記載のハードディスク基板の研削装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009184074A (ja) * 2008-02-06 2009-08-20 Sd Future Technology Co Ltd 研磨装置

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