JP2000107976A - 工作機械 - Google Patents

工作機械

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JP2000107976A
JP2000107976A JP10285601A JP28560198A JP2000107976A JP 2000107976 A JP2000107976 A JP 2000107976A JP 10285601 A JP10285601 A JP 10285601A JP 28560198 A JP28560198 A JP 28560198A JP 2000107976 A JP2000107976 A JP 2000107976A
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pallet
machine tool
vibration absorbing
absorbing metal
vibration
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JP10285601A
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English (en)
Inventor
Makoto Sagara
誠 相良
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Shibaura Machine Co Ltd
Original Assignee
Toshiba Machine Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 特別な部品、装置を追加することなく、制振
材の局部的な有効利用により、充分な振動減衰が行わ
れ、大きい振動や騒音を生じることがない高性能な工作
機械を提供すること。 【解決手段】 互いに固定接続される二つの機械構造体
の締結面部間に挟まれる調整ライナや締結ボルトを銅−
マンガン基合金による双晶結晶構造等の振動吸収金属に
より構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は工作機械に関し、
特に、工作機械の振動、騒音低減に関するものである。
【0002】
【従来の技術】工作機械を一つの構造物として見た場
合、全体の振動減衰性は、ベッド、コラム、クロスビー
ム、主軸頭、テーブル等の機械構造体の構成材料(鋳鉄
等)の内部減衰や、ベッドとテーブル等の可動カイド部
や、主軸頭とコラム、コラムとクロスビーム等の機械構
造体同士の締結部における部材接触部の摩擦による減衰
などにより得られる。
【0003】最近の工作機械では、高速化、高精度化な
どにより、上述のような振動減衰能では、充分な振動減
衰が行われず、機械稼動下の振動、騒音が問題になって
おり、振動、騒音は、機械性能を損なうばかりでなく、
環境に対しても悪影響を及ぼすことになる。
【0004】特に、可動ガイド部にリニア転がりガイド
を使用する工作機械では、可動部のカイド方式が滑り案
内から転がり案内に変わるため、案内部の摩擦係数が小
さくなり、案内部の微少振動によるエネルギ消費での振
動減衰が大幅に低減し、振動減衰の対策を講ずる必要性
が高くなっている。
【0005】このような状況のなかで、工作機械に充分
な振動減衰性を持たせるために、ベッド等の機械構造体
自体を高減衰材で製作したり、能動ダンパや衝撃ダンパ
などの振動減衰装置を付加することが考えられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】一般に、機械強度、温
度特性、加工性などの振動減衰性能以外の性能と振動減
衰性能とを両立する材料は極く少なく、また高価である
ため、ベッド等、大寸法の機械構造体全体をそのような
制振材により構成することは難しい。
【0007】能動ダンパや衝撃ダンパなどの振動減衰装
置の付加では、よい効果が得られることがあるが、しか
し、この種の振動減衰装置は、一つの固有振動数域にお
いて顕著な振動減衰効果を発揮するが、他の振動数域で
は充分な振動減衰効果を生じず、また、大きくて高価な
装置になり、多くの工作機械には採用しにくく。
【0008】この発明は、上述の如き問題点に着目して
なされたものであり、特別な部品、装置を追加すること
なく、制振材の局部的な有効利用により、充分な振動減
衰が行われ、大きい振動や騒音を生じることがない高性
能な工作機械を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、この発明による工作機械は、工作機械における振
動伝播路で、振動エネルギが集中し、振動変位が急速に
変化する部位に存在する部材、たとえば構造物と構造物
との締結部などに寸法精度の確保や機械精度の確保にた
めに挟まれる調整ライナやボルト等の締結部材を振動吸
収金属にしたり、パレットベース上に交換可能にセット
されるパレットの位置決めを行うパレットコーンや、床
面据え付けのレベリングブロックなど、要所を局部的に
振動吸収金属で構成するものである。
【0010】従って、請求項1に記載の発明による工作
機械は、互いに固定接続される二つの機械構造体の締結
面部間に挟まれる調整ライナが振動吸収金属により構成
されているものである。
【0011】また、請求項2に記載の発明による工作機
械は、ベッドの案内面に案内されて移動する可動テーブ
ルにリニア転がりガイドが調整ライナを介して取り付け
られ、前記リニア転がりガイドの転動体がベッド案内面
上を転がりながら可動テーブルの直線運動を案内する直
線運動案内部を有する工作機械において、前記可動テー
ブルと前記リニア転がりガイドとの間に挟まれる調整ラ
イナが振動吸収金属により構成されているものである。
【0012】また、請求項3に記載の発明による工作機
械は、調整ライナを挟んで二つの機械構造体の締結する
締結ボルトやリニア転がりガイドと共に調整ライナを可
動テーブルに固定する取付ボルト等の緊締部材が振動吸
収金属により構成されているものである。
【0013】また、請求項4に記載の発明による工作機
械は、送りねじの軸線方向の位置調整のために、送りね
じの段差部と軸受部材との間に挟まれる調整ライナが振
動吸収金属により構成されているものである。
【0014】また、請求項5に記載の発明による工作機
械は、送りねじと当該送りねじを回転可能に支持する軸
受部材とを締結するために送りねじにねじ係合するナッ
トが振動吸収金属により構成されているものである。
【0015】また、請求項6に記載の発明による工作機
械は、主軸の軸線方向の位置調整のために主軸の段差部
と軸受部材との間に挟まれる調整スペーサが振動吸収金
属により構成されているものである。
【0016】また、請求項7に記載の発明による工作機
械は、パレットベースにパレットが交換可能に取り付け
られ、パレットベース上においてパレットの位置決めを
行うためのパレットコーンを有する工作機械において、
前記パレットコーンの雄部材、雌部材を前記パレットベ
ース、前記パレットに取り付ける部分に挟まれる調整ラ
イナが振動吸収金属により構成されているものである。
【0017】また、請求項8に記載の発明による工作機
械は、パレットベースにパレットが交換可能に取り付け
られ、パレットベース上においてパレットの位置決めを
行うためのパレットコーンを有する工作機械において、
前記パレットコーンの雄部材、雌部材を前記パレットベ
ース、前記パレットに取り付けるボルト部材が振動吸収
金属により構成されているものである。
【0018】また、請求項9に記載の発明による工作機
械は、床面据え付けのレベリングブロックの構成部品の
一部あるいは全部が振動吸収金属により構成されている
ものである。
【0019】また、請求項10に記載の発明による工作
機械は、前記振動吸収金属が銅−マンガン基合金を熱処
理した双晶結晶構造のものである。
【0020】
【発明の実施の形態】以下にこの発明の実施の形態を図
面を用いて詳細に説明する。
【0021】(機械構造体の締結部)図1において、1
0は工作機械のベッドを、12はベッド10上に移動可
能に載置されたテーブルを、14、16はベッド10の
両側に立設された左右のコラムを、18は左右のコラム
14、16間に掛け渡されたクロスビームを、20はク
ロスビーム18に設けられた主軸頭(サドル)を各々示
している。
【0022】機械構造体であるコラム14とクロスビー
ム18、コラム16とクロスビーム18は、各々、調整
ライナ22、24を挟んで締結ボルト26、ナット28
により締結固定されている。
【0023】調整ライナ22、24および締結ボルト2
6、ナット28は、銅−マンガン基合金(Mn−20C
u−5Ni−2Fe)を熱処理して得られる双晶結晶構
造の振動吸収金属で構成されている。
【0024】コラム14、16とクロスビーム18との
間を伝播する振動は、調整ライナ22、24、締結ボル
ト26、ナット28を伝わって集中的に伝播するが、こ
の集中伝播経路をなす調整ライナ22、24、締結ボル
ト26、ナット28が振動吸収金属による構成されてい
るから、コラム14、16とクロスビーム18との間を
伝播する振動は、別部品等の追加を必要とすることな
く、調整ライナ22、24、締結ボルト26、ナット2
8による振動吸収作用によって効果的に減衰される。
【0025】銅−マンガン基合金による双晶結晶構造の
振動吸収金属は、温度依存性、周波数依存性が殆どな
く、結晶間の内部摩擦による優れた振動吸収効果を有し
ている上で、軟鋼程度の機械的強度を備えているから、
機械構造体締結部用の調整ライナ22、24、締結ボル
ト26、ナット28としての局部的な使用において、充
分な機械強度(耐圧強度、耐張力強度)を示し、他に悪
影響を与えることがない。
【0026】(テーブル直線運動案内部および機械据え
付け部)図2、図3において、30は工作機械のベッド
を、40はベッド30上に載置された可動テーブルを各
々示している。
【0027】ベッド30にはリニアガイドレール31が
固定されている。可動テーブル40には調整ライナ41
を挟んでリニア転がりガイド42が取付ボルト43によ
って固定されている。
【0028】可動テーブル40は、リニア転がりガイド
42のボールのような転動体(図示省略)がリニアガイ
ドレール31によるベッド案内面上を転がりながら直線
移動する。すなわち、可動テーブル40の直線運動を案
内する直線運動案内部は、リニアガイドレール31と、
当該リニアガイドレール31を転動するリニア転がりガ
イド42より構成される。
【0029】上述の直線運動案内部における調整ライナ
41および取付ボルト43は、銅−マンガン基合金(M
n−20Cu−5Ni−2Fe)を熱処理して得られる
双晶結晶構造の振動吸収金属で構成されている。
【0030】ベッド30と可動テーブル40との間を伝
播する振動は、調整ライナ41、取付ボルト43、リニ
ア転がりガイド42を伝わって集中的に伝播するが、こ
の集中伝播経路をなす調整ライナ41、取付ボルト43
が振動吸収金属による構成されているから、ベッド30
と可動テーブル40との間を伝播する振動は、別部品等
の追加を必要とすることなく、調整ライナ41、取付ボ
ルト43による振動吸収作用によって効果的に減衰され
る。
【0031】また、可動テーブル40の移動によってベ
ッド30と可動テーブル40との可動部にて発生する振
動は、振動発生源に極く近くて小さな振幅領域で、調整
ライナ41、取付ボルト43によって元から吸収される
から、効果的に減衰される。
【0032】銅−マンガン基合金による双晶結晶構造の
振動吸収金属は、温度依存性、周波数依存性が殆どな
く、結晶間の内部摩擦による優れた振動吸収効果を有し
ている上で、軟鋼程度の機械的強度を備えているから、
リニア転がりガイド取付用の調整ライナ41、取付ボル
ト43としての局部的な使用において、充分な機械強度
(耐圧強度、耐張力強度)を示し、他に悪影響を与える
ことがない。
【0033】ベッド30はレベリングブロック50によ
って据え付け高さ調整され、水平状態で基礎据え付けさ
れる。
【0034】レベリングブロック50のアジャスタブル
パッド51など、レベリングブロック50の主要構成部
品は、銅−マンガン基合金(Mn−20Cu−5Ni−
2Fe)を熱処理して得られる双晶結晶構造の振動吸収
金属で構成されている。
【0035】ベッド30より機械据え付け面へ伝播する
振動は、レベリングブロック50のアジャスタブルパッ
ド51を伝わって集中的に伝播するが、この集中伝播経
路をなすレベリングブロック50の主要構成部品が振動
吸収金属による構成されているから、ベッド30より機
械据え付け面へ伝播する振動は、別部品等の追加を必要
とすることなく、レベリングブロック50による振動吸
収作用によって効果的に減衰される。
【0036】銅−マンガン基合金による双晶結晶構造の
振動吸収金属は、温度依存性、周波数依存性が殆どな
く、結晶間の内部摩擦による優れた振動吸収効果を有し
ている上で、軟鋼程度の機械的強度を備えているから、
レベリングブロック50としての局部的な使用において
も、充分な機械強度(耐圧強度)を示し、他に悪影響を
与えることがない。
【0037】(送りねじ部)図4、図5において、60
は工作機械の可動コラム用ベッドを、70は可動コラム
用ベッド60上に移動可能に載置された可動コラムを各
々示している。
【0038】可動コラム用ベッド60には送りねじ用の
ブラケット61、62が設けられ、ブラケット61、6
2はボール軸受63、64によってボールねじ65を回
転可能に支持している。可動コラム70にはボールねじ
65に螺合するボールナット71が固定されており、可
動コラム70はボールねじ65の回転によって図4で見
て左右方向に移動する。ボールねじ65とボール軸受6
3、64とはボールねじ65の端部にねじ係合するナッ
ト69により締め付けられている。
【0039】ボールねじ65は、カップリング66によ
ってサーボモータ67と駆動連結され、サーボモータ6
7によって回転駆動される。
【0040】ボールねじ65の段差部65aとボール軸
受64との間には、ボールねじ65の軸線方向の位置調
整のための調整ライナ68が挟まれている。
【0041】調整ライナ68、ナット69は、銅−マン
ガン基合金(Mn−20Cu−5Ni−2Fe)を熱処
理して得られる双晶結晶構造の振動吸収金属で構成され
ている。
【0042】ボールねじ65の回転により生じる振動
は、調整ライナ68を伝わって集中的にベッド側に伝播
するが、この集中伝播経路をなす調整ライナ68、ナッ
ト69が振動吸収金属による構成されているから、ボー
ルねじ65よりベッド側に伝播する振動は、別部品等の
追加を必要とすることなく、調整ライナ68、ナット6
9による振動吸収作用によって効果的に減衰される。
【0043】また、ボールねじ65の回転によって発生
する振動は、振動発生源に極く近くて小さな振幅領域
で、調整ライナ68、ナット69によって元から吸収さ
れるから、効果的に減衰される。
【0044】銅−マンガン基合金による双晶結晶構造の
振動吸収金属は、温度依存性、周波数依存性が殆どな
く、結晶間の内部摩擦による優れた振動吸収効果を有し
ている上で、軟鋼程度の機械的強度を備えているから、
ボールねじ用の調整ライナ68、ナット69としての局
部的な使用において、充分な機械強度(耐圧強度)を示
し、他に悪影響を与えることがない。
【0045】(主軸部)図6において、80は工作機械
の主軸頭を、90は主軸を各々示している。
【0046】主軸90は、ボール軸受91、ころ軸受9
2より主軸頭80より回転可能に支持され、内部に工具
クランプ用のコレットチャック93を有している。
【0047】主軸90の先端側の段差部90aところ軸
受92との間には、主軸90の軸線方向の位置調整のた
めの調整スペーサ94が挟まれている。
【0048】調整スペーサ94は、銅−マンガン基合金
(Mn−20Cu−5Ni−2Fe)を熱処理して得ら
れる双晶結晶構造の振動吸収金属で構成されている。
【0049】主軸90の回転や切削加工等により生じる
振動は、調整スペーサ94を伝わって集中的に主軸頭8
0側に伝播するが、この集中伝播経路をなす調整スペー
サ94が振動吸収金属による構成されているから、主軸
90より主軸頭80側に伝播する振動は、別部品等の追
加を必要とすることなく、調整スペーサ94による振動
吸収作用によって効果的に減衰される。
【0050】また、主軸90の回転によって発生する振
動は、振動発生源に極く近くて小さな振幅領域で、調整
スペーサ94によって元から吸収されるから、効果的に
減衰される。
【0051】銅−マンガン基合金による双晶結晶構造の
振動吸収金属は、温度依存性、周波数依存性が殆どな
く、結晶間の内部摩擦による優れた振動吸収効果を有し
ている上で、軟鋼程度の機械的強度を備えているから、
主軸用の調整スペーサ94としての局部的な使用におい
て、充分な機械強度(耐圧強度)を示し、他に悪影響を
与えることがない。
【0052】(パレットコーン部)図7、図8におい
て、100はパレットベースを、110はパレットベー
ス100上に交換可能に載置されるパレットを各々示し
ている。
【0053】パレットベース100には流体圧駆動式の
パレットクランパ101が組み込まれており、パレット
110はパレットクランパ101によって緊弛可能にパ
レットベース100に固定される。
【0054】パレットベース100とパレットクランパ
101には、パレットベース100上においてパレット
110の位置決めを行うためのパレットコーン120が
設けられている。
【0055】パレットコーン120は雄部材121と雌
部材122との嵌合によってパレットベース100上に
おけるパレット110の位置決めを行うものであり、雄
部材121は調整ライナ123を挟んで取付ボルト12
4によりパレットベース100の上面に固定され、雌部
材122は調整ライナ125を挟んで取付ボルト(図示
省略)によりパレット110の下底面に固定されてい
る。
【0056】上述のパレットコーン部における調整ライ
ナ123、125および取付ボルト124は、銅−マン
ガン基合金(Mn−20Cu−5Ni−2Fe)を熱処
理して得られる双晶結晶構造の振動吸収金属で構成され
ている。
【0057】パレットベース100とパレット110と
の間を伝播する振動は、調整ライナ125、雌部材12
2、雄部材121、取付ボルト124、調整ライナ12
3を伝わって集中的に伝播するが、この集中伝播経路を
なす調整ライナ123、125、取付ボルト124が振
動吸収金属による構成されているから、パレットベース
100とパレット110との間を伝播する振動は、別部
品等の追加を必要とすることなく、調整ライナ123、
125、取付ボルト124による振動吸収作用によって
効果的に減衰される。
【0058】銅−マンガン基合金による双晶結晶構造の
振動吸収金属は、温度依存性、周波数依存性が殆どな
く、結晶間の内部摩擦による優れた振動吸収効果を有し
ている上で、軟鋼程度の機械的強度を備えているから、
パレットコーン取付用の調整ライナ123、125、取
付ボルト124としての局部的な使用において、充分な
機械強度(耐圧強度、耐張力強度)を示し、他に悪影響
を与えることがない。
【0059】以上に於ては、この発明を特定の実施の形
態について詳細に説明したが、この発明は、これに限定
されるものではなく、この発明の範囲内にて種々の実施
の形態が可能であることは当業者にとって明らかであろ
う。
【0060】
【発明の効果】以上の説明から理解される如く、この発
明による工作機械によれば、機械構造体の締結部の調整
ライナ、締結ボルトや、板リニア転がりガイド取付用の
調整ライナ、取付ボルトや、ボールねじ用の調整ライナ
や、主軸用の調整スペーサや、パレットコーン取付用の
調整ライナ、取付ボルトや、基礎据え付け用のレベリン
グブロックなど、振動が集中的に伝播する部分が振動吸
収金属による構成されているから、機械構造体の締結部
や、テーブル直線運動案内部や、送りねじ部や、パレッ
トコーンや機械据え付け部を伝播する振動が、集中的伝
播部にて、振動吸収金属による振動吸収作用によって、
追加部品等を必要とすることなく、効果的に減衰され
る。
【0061】振動吸収金属は、調整ライナ、締結ボル
ト、取付ボルト、調整スペーサ、レベリングブロックな
ど、局部的にしか使用しないから、高価な振動吸収金属
の使用においても、工作機械全体の材料コストが高騰す
ることはない。
【0062】また、振動吸収金属が銅−マンガン基合金
による双晶結晶構造の振動吸収金属であることにより、
振動吸収金属は、温度依存性、周波数依存性が殆どな
く、結晶間の内部摩擦による優れた振動吸収効果を有し
ている上で、軟鋼程度の機械的強度を備えているから、
調整ライナ、締結ボルト、取付ボルト、調整スペーサ、
レベリングブロックなどとしての局部的な使用におい
て、充分な機械強度を示し、他に悪影響を与えることが
ない。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による工作機械の機械構造体の締結部
を示す正面図である。
【図2】この発明による工作機械のテーブル直線運動案
内部および機械据え付け部を示す正面図である。
【図3】この発明による工作機械のテーブル直線運動案
内部の要部を示す拡大図である。
【図4】この発明による工作機械の送りねじ部を示す側
面図である。
【図5】この発明による工作機械の送りねじ部の要部を
示す拡大図である。
【図6】この発明による工作機械の主軸部の側面図であ
る。
【図7】この発明による工作機械のパレットコーン部の
正面図である。
【図8】この発明による工作機械のパレットコーン部の
要部を示す拡大図である。
【符号の説明】
10 ベッド 12 テーブル 14、16 コラム 18 クロスビーム 20 主軸頭 22、24 調整ライナ 26 締結ボルト 28 ナット 30 ベッド 31 リニアガイドレール 40 可動テーブル 41 調整ライナ 42 リニア転がりガイド 43 取付ボルト 50 レベリングブロック 51 アジャスタブルパッド 60 可動コラム用ベッド 61、62 ブラケット 63、64 ボール軸受 65 ボールねじ 66 カップリング 67 サーボモータ 68 調整ライナ 69 ナット 70 可動コラム 71 ボールナット 80 主軸頭 90 主軸 91 ボール軸受 92 ころ軸受 93 コレットチャック 94 調整スペーサ 100 パレットベース 101 パレットクランパ 110 パレット 120 パレットコーン 121 雄部材 122 雌部材 123 調整ライナ 124 取付ボルト 125 調整ライナ

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに固定接続される二つの機械構造体
    の締結面部間に挟まれる調整ライナが振動吸収金属によ
    り構成されていることを特徴とする工作機械。
  2. 【請求項2】 ベッドの案内面に案内されて移動する可
    動テーブルにリニア転がりガイドが調整ライナを介して
    取り付けられ、前記リニア転がりガイドの転動体がベッ
    ド上に取り付けられたリリアガイドレールを転がりなが
    ら可動テーブルの直線運動を案内する直線運動案内部を
    有する工作機械において、 前記可動テーブルと前記リニア転がりガイドとの間に挟
    まれる調整ライナが振動吸収金属により構成されている
    ことを特徴とする工作機械。
  3. 【請求項3】 調整ライナを挟んで二つの機械構造体の
    締結する締結ボルトや、リニア転がりガイドと共に調整
    ライナを可動テーブルに固定する取付ボルト等の緊締部
    材が振動吸収金属により構成されていることを特徴とす
    る請求項1または2に記載の工作機械。
  4. 【請求項4】 送りねじの軸線方向の位置調整のため
    に、送りねじの段差部と軸受部材との間に挟まれる調整
    ライナが振動吸収金属により構成されていることを特徴
    とする工作機械。
  5. 【請求項5】 送りねじと当該送りねじを回転可能に支
    持する軸受部材とを締結するために送りねじにねじ係合
    するナットが振動吸収金属により構成されていることを
    特徴とする工作機械。
  6. 【請求項6】 主軸の軸線方向の位置調整のために主軸
    の段差部と軸受部材との間に挟まれる調整スペーサが振
    動吸収金属により構成されていることを特徴とする工作
    機械。
  7. 【請求項7】 パレットベースにパレットが交換可能に
    取り付けられ、パレットベース上においてパレットの位
    置決めを行うためのパレットコーンを有する工作機械に
    おいて、 前記パレットコーンの雄部材、雌部材を前記パレットベ
    ース、前記パレットに取り付ける部分に挟まれる調整ラ
    イナが振動吸収金属により構成されていることを特徴と
    する工作機械。
  8. 【請求項8】 パレットベースにパレットが交換可能に
    取り付けられ、パレットベース上においてパレットの位
    置決めを行うためのパレットコーンを有する工作機械に
    おいて、 前記パレットコーンの雄部材、雌部材を前記パレットベ
    ース、前記パレットに取り付けるボルト部材が振動吸収
    金属により構成されていることを特徴とする工作機械。
  9. 【請求項9】 基礎据え付けのレベリングブロックの構
    成部品の一部あるいは全部が振動吸収金属により構成さ
    れていることを特徴とする工作機械。
  10. 【請求項10】 前記振動吸収金属は銅−マンガン基合
    金を熱処理した双晶結晶構造のものであることを特徴と
    する請求項1〜9の何れかに記載の工作機械。
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