JP2000107690A - 汚れがこびりつかないコーティングを有する物体 - Google Patents

汚れがこびりつかないコーティングを有する物体

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JP2000107690A
JP2000107690A JP10274758A JP27475898A JP2000107690A JP 2000107690 A JP2000107690 A JP 2000107690A JP 10274758 A JP10274758 A JP 10274758A JP 27475898 A JP27475898 A JP 27475898A JP 2000107690 A JP2000107690 A JP 2000107690A
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fluoropolymer
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adhesive resin
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Helber Juergen
ヘルバー ユルゲン
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WEILBURGER LACKFABRIK JAKOB GREBE GmbH
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WEILBURGER LACKFABRIK JAKOB GREBE GmbH
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基材との良好な接着と高い硬度のコーティン
グと共に外被層との優れれた中間接着を達成すること。 【解決手段】 多形態フルオルポリマーを含み、かつ直
接的に基材上の基本層と被覆層の少なくとも二つの層か
らなる汚れがこびりつかないコーティングを有し、該基
本層はフルオルポリマーと接着剤樹脂としての少なくと
の1種のポリアミドイミド、ポリイミド、ポリエーテル
−スルホン、ホリフェニレンスルフィドまたはシリコー
ン樹脂、またこれら樹脂の少なくとも二種の混合物を含
み、該被覆層は非溶融性フルオルポリマー多形態混合物
を含み、基本層における全接着剤樹脂対フルオルポリマ
ーの重量比は2:1〜1:4である物体において、該基
本層がフルオルポリマーとして前記多形態混合物を形成
する異なる粒形分布の少なくとも2種のフルオルポリマ
ーを含み、かつ前記被覆層が接着剤樹脂を含まないこと
を特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は汚れがこびりつかな
い性質を有する調理用器具、パン焼き用器具およびロー
スト用器具のための被覆加工システムに関する。特に本
発明は、機械的または化学的粗面化のような、費用のか
かる器具の前処理を必要としない汚れがこびりつかない
多層コーティングに関する。
【0002】
【従来の技術】現在、商業的に入手可能な全てのフルオ
ルポリマー分散物は、一様な粒径分布を有する。すなわ
ち粒径分布が一つの平均粒径をとりまいて変化し、通常
ではガウスの鐘状の曲線である。比較的古くから、乾燥
中の被覆層構造の形成に、接着剤樹脂とフルオルポリマ
ーにもとづく被覆層組成物の基材への接着が関与するこ
とが既に提示されていた。この乾燥工程中に接着剤樹脂
が基材表面の方向に次第に指向するようになり、一方、
フルオルポリマーは可視表面の方向により配向するよう
になる(ヨーロッパ特許出願公開第 056 280号、第 0 5
61 981号)。かかる接着剤樹脂の基材コーティング表面
側における高濃度化には、基本被覆層(プライマー層)
の基材への接着をもたらし、更にまた、フルオルポリマ
ーにもとづく被覆層を有する二層構造およびプライマー
層と最外被覆を形成する被覆層の間に適用される少なく
とも一種のフルオルポリマー含有層を有する三層または
多層系の場合における、基材への全被覆システムの適切
な接着をもたらす。
【0003】接着剤樹脂との組合わせで非溶融フルオル
ポリマーを用いる従前のコーティング組成物(ヨーロッ
パ特許出願公開第022 257号)では、フルオルポリマー
は平均値の周囲で変化する唯一つの粒径分布を有するの
みである。かかる組成によっては接着改善層構造の明白
な形成が起こらないので被覆されるべき基材は機械的ま
たは化学的に粗面化されなければならなかった。基材表
面の、かかる拡大化によって、および切れ込みを入れた
結果、実際の使用に適切なプライマー層の接着強度、従
って多層構造の場合における全コーティングの接着強度
が達成される。
【0004】基材との接着における改善は、被覆の乾燥
中に溶融するPFA(ペルフルオルアルキル・ビニルエ
ーテルとテトラフルオルエチレンとのコポリマー)また
はFEP(ヘキサフルオルプロピレンとテトラフルオル
エチレンとのコポリマー)のような熱可塑性一形態フル
オルポリマーを溶融処理の不可能な一形態ポリテトラフ
ルオルエチレン(PTFE)と組合せて使用することに
よって達成された(ヨーロッパ特許出願公開第056 280
号および第561 981号)。溶融させることのできないPT
FEと上記した熱可塑性フルオルポリマーとの、かかる
組合せの共同作用効果は食品との直接的接触を改善する
ものであり、フルオル熱可塑性樹脂の溶融粘度の低下に
起因する改善された層の形成がもたらされ、この結果、
コーティングにおけるフルオルポリマーと結合剤樹脂の
改善された濃度勾配によって、基材への接着をもたらす
接着剤樹脂のより高濃度が基材表面にもたらされた。基
材への接着のための、このプラス効果は、テトラフルオ
ルエチレンコポリマー(TFE)の含有の場合のみなら
ず、分子量が異なる二種のPTFEの場合においても観
察され、従って異なる溶融粘度が用いられた(ヨーロッ
パ特許出願第561 987号)。ここに引用したこれら特許
出願公開は、熱可塑性フルオルポリマーの含有量は基本
層から中間層を経て被覆層へと減少し、溶融可能なフル
オルポリマーの最高含有量が基本層中に見出されたと云
う共通した特徴を有する。溶融可能フルオルポリマーが
被覆層方向に減少する濃度勾配は基材との接着を改善す
る効果を有し、コーティングのより高い化学的抵抗力を
もたらす。
【0005】これら被覆組成物によって、被覆されるべ
き基材の粗さ高さを低下させ、従って基材への接着に利
用可能な表面積を低減することが可能である。このこと
は基材の前処理における費用の著しい低減をもたらす。
前処理に起因する廃棄物の量の減少も環境保護の観点か
ら望ましい。
【0006】上述したフルオルポリマー混合物の使用
は、基材との接着の観点において著しい利点をもたらす
が、一方においては熱可塑性フルオルポリマーの高含有
量は、とりわけ調理器具、パン焼き器具およびロースト
器具の180℃または250℃の使用温度における汚れ
がつかないコーティングの硬度の低下をもたらす。更に
加工業者および末端消費者は、両FEP、とりわけPF
AはPTFEよりも著しい高い生産コストをもたらすの
で、高い材料費、従って高い製品コストを受け入れなけ
ればならない。
【0007】基材への接着に必要な、接着剤樹脂、例え
ばポリアミドイミド(PAI)、ポリフェニレンスルフ
ィド(PPS)、ポリエーテル−スルホン(PES)ま
たはシリコーン樹脂と、フルオルポリマーとの間の濃度
勾配の発生は、またフルオルポリマーと比較して接着剤
樹脂のより高い含有量を含む基本層組成によって原則的
に達成することができる(ヨーロッパ特許出願公開第 6
69 384号)。基材への適切な接着のために、非溶融性一
形態PTFEを接着剤樹脂と組合わせて使用することに
よって、ここに記述した基本層組成物は極めて高含有量
の接着剤樹脂を要求し、PTFE含有量と比較して接着
剤樹脂含有量の重量が4倍量にも達する。
【0008】かかる基本層組成物は、フルオルポリマー
の低含有量によって基本層と、これに続くフルオルポリ
マーにもとづく被覆層との中間的接着が低下し、従って
多層の汚れのつかないコーティングの接着が弱まる決定
的欠点を有する。
【0009】低い程度の粗さを有する基材上に、基材と
十分な接着を発生する他の方法は、接着剤樹脂のみ、ま
たは接着剤樹脂の混合物からなるフルオルポリマーを含
まないプライマー層を用いることである(WO 91/02773、
ドイツ特許出願公開第75 483号)。フルオルポリマーを
含む層が、次いでこの基本層上に被覆される。この被覆
構造は、一方において、これら基本層の高い予備乾燥温
度を必要とし、他方において基本層とこれに続くフルオ
ルポリマー含有被覆層との極めて非効率な中間接着を有
する。
【0010】上述した全ての刊行物は接着剤樹脂とフル
オルポリマーの濃度勾配の最も重要な原則にもとづいて
いる。プライマーにおいて基材表面上に接着剤樹脂の濃
度をもたらし、基材への接着を生ずるこの濃度勾配は、
接着剤樹脂を異なる溶融粘度のフルオルポリマーと混合
するか、または基材上に低い表面粗さに起因する、汚れ
のつきにくい基本層のために効果的な固定の可能性を与
えない高含有量の接着剤樹脂によってのみ達成すること
ができる。これら両者の方法は上述した欠点を有する。
高硬度のコーティングと、続く被覆層との極めて良好な
中間接着を共に有する、接着剤樹脂とフルオルポリマー
の極めて効果的な濃度勾配の発生が十分に達成されなか
った。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明が根拠とする目
的は、従って従来技術に対して記述された欠点を回避し
た金属、セラミック、エナメルまたはガラスの物体のた
めの汚れのこびりつかないコーティングを得ることにあ
り、詳細には基材との良好な接着と共に、特定の外被層
との優れた中間接着および高い硬度のコーティングをも
たらすことにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、この目
的は少なくとも部分的に金属、セラミック、エナメルま
たは金属製で、多形態、フルオルポリマーからなる汚れ
がこびりつかないコーティングをする物体によって達成
され、このコーティングは基材上に直接的な基本層と被
覆層の少なくとも二層からなり、基本層はフルオルポリ
マーと接着剤樹脂としてのポリアミドイミド、ポリイミ
ド、ポリエーテル−スルホン、ポリフェニレンスルフィ
ドまたはシリコン樹脂またはこれら樹脂の少なくとも二
種の混合物の少なくとも一種からなり、被覆層は非溶融
性フルオルポリマーの多形態混合物からなり、基本層に
おける全接着樹脂に対するフルオルポリマーの比率は
2:1〜1:4である。本発明によれば、基本層はフル
オルポリマーとして、多形態混合物を形成する異なる粒
径分布の少なくとも二種のフルオルポリマーを含み、被
覆層は接着剤樹脂を含まない。
【0013】非溶融性フルオルポリマーの多形態混合物
の使用によって従来技術について記述した欠点のない効
果的な濃度勾配を生成し、かつ同時に、高価な熱可塑性
TFEコポリマーの減少によって、コーティングコスト
の低下がもたらされる。
【0014】本発明は、多形態を用いる、すなわち少な
くとも二つの粒径分布を含むPTFE分散物または少な
くとも二つの異なる粒径分布を有する異なるタイプのP
TFEの混合物を含む本発明による層構造は、金属、セ
ラミック、エナメル引き、またはガラス質の単に清浄化
されただけの基材への接着において、従前のコーティン
グと比較して著しい改善がもたらされた驚くべき発展に
基づくものである。
【0015】汚れがこびりつかないコーティング内に改
善された濃度勾配を生成するために、本発明によれば、
異なる溶融粘度のフルオルポリマーを組合せたり、また
はフルオルポリマー含有の最外被覆層との中間的接着に
有害な影響を与える、接着樹脂の極めて高い含有量を使
用する必要がない。異なる粒径分布を有する非溶融性P
TFE混合物(多形態混合物)の使用は、接着剤樹脂対
PTFEの同一重量比において、単一形態タイプのPT
FEの使用と比較して基材との著しく改善された接着を
もたらし、かつ異なる溶融粘度を有するフルオルポリマ
ー混合物の場合に表われる高温におけるコーティングの
硬度の低下を避けることができる。本発明によって用い
られる多形態タイプPTFEは、慣習的方法による溶融
処理することができないがフィルム形成が可能であり、
テトラフルオルエチレンホモポリマー、およびヘキサフ
ルオルプロピレン(HFP)またはペルフルオルアルキ
ル・ビニルエーテル(PAVE)により改質されたタイ
プを含む。本発明により用いられるフルオルポリマー
は、芯部(コア)、この芯部とは化学的に異なる内部
殻、およびこの殻とは再び異なる外部殻からなる不均質
構造のポリマー粒子(定性的不均質粒子)であることも
できる。この不均質構造は、またコアおよび隣接する単
一または複数の殻がモディファイアーの異なる含有量に
おいてのみ異なるフルオルポリマー粒子(定量的不均質
粒子)にも関連する。更に本発明によれば、一方におい
ては、熱可塑性フルオルポリマーの使用と比較してより
安価なコーティング組成物を得ることができ、他方では
単一形態のタイプのフルオルポリマーの場合おけるよう
な基材との接着性の不足、および使用温度における著し
い硬度低下を避けることができる。
【0016】接着剤樹脂と多形態フルオルポリマーの分
散相との間の、より有効な濃度勾配の形成によって、フ
ルオルポリマーにもとづく被覆層を有する多層、汚れが
こびりつかない構造の場合に基本層と外側被覆層との間
の中間接着を低下せしめた接着剤樹脂の高含有量を不要
にすることができる。三層の汚れのこびりつかないコー
ティングの場合には、基本層(プライマー)と最外被覆
層との間に適用された中間層は、多形態PTFEと混合
した単一形態または多形態の熱可塑性ペルフルオル化炭
素ポリマー、たとえばPFAまたはFEPを含むことが
できる。従来技術によれば、プライマーから中間層を経
て最外被覆層に至る熱可塑性フルオルポリマーの濃度勾
配によって基材との十分な接着と全コーティングの化学
的および機械的耐久性を形成すると記述されているが、
本発明によれば、かかる熱可塑性フルオルポリマーをプ
ライマー層に使用することが必ずしも絶対的に必要では
ない。単一または多形態熱可塑性フルオルポリマーの少
量を溶融させることができない多形態PTFEの含有量
へ添加することは、中間層においては任意的であり、か
つ加えて多層の汚れがこびりつかないコーティングのよ
り良い接着の効果を有するが、驚くべきことには本発明
によるプライマーシステムの接着における更なる改善を
もたらした。被覆層は二形態のような多形態フルオルポ
リマーからなる。
【0017】本発明によるコーティングは金属、セラミ
ック、エナメル引き、またはガラス質の、かつ平均表面
粗さ<2μmを有する基体に適用することができ、コー
ティングの接着を高めるための、機械的粗面化、化学的
エッチングまたは無機質の硬い物質の層のような、高価
な、費用集中的な、かつ環境汚染性の前処理を必要とし
ない。粗面すぎる場合にのみ、コーティングの適用が困
難なので、平滑化されるが、かかる極端な粗面は視覚的
理由および/または使用の理由でしばしば望ましくな
い。これは切断用刃、平滑なアイロンまたは複写機のロ
ールのベースに特に適用される。本発明によるコーティ
ングは、たとえば3層からなり、好ましくは水による稀
釈可能であり、ペルフルオル化された、少なくとも2形
態の炭素ポリマーと、食品との直接接触が是認された接
着剤樹脂との組合せからなる。多形態ペルフルオル化さ
れた炭素ポリマーは水への分散物および固体状粉末とし
て用いられる。
【0018】たとえば本発明において使用される分散物
は、同一分子量および372℃における同一剪断粘度
の、しかし二つの粒径分布を有する与えられた組成のP
TFE粒子からなる。大きい粒子は180〜400nmの
粒径分布を有し、小さい粒子は係数で0.3〜0.7低い平
均粒径を有する粒径のオーダーによって達成され、この
結果、全体の分布は粒径の非一形態の数値分布を有す
る。
【0019】コーティングの乾燥中に、接着剤樹脂は基
材表面の方向に配向するようになり、一方、フルオルポ
リマー粒子は表面張力を低下させる理由から被覆表面の
方向に配向するようになる。理想的な場合には、立方晶
系に、または六方晶系に緻密に充填された構造、74%
の粒子の充填スペースが粒子の配列に想定することがで
きる。この理論的な、利用可能スペースの約3/4の最
高充填スペースは非溶融性フルオルポリマー(PTF
E)において観察されたミクロ細孔のためである。一
方、一形態の非溶融性フルオルポリマーの場合には、フ
ルオルポリマー粒子の間に残存する中間スペースは、フ
ルオルポリマーに存在する粒径分布がこれら中間スペー
スを三形態粒径分布で可能であるように効果的に領有す
ることができないので、少なくとも部分的に接着剤樹脂
で充填される。
【0020】粒径における差異がフルオルポリマーの緻
密に充填された構造の中間空間の中にフルオルポリマー
粒子を浸透させることができ、従って濃度勾配のより良
い形成をもたらし、この結果、フルオルポリマー粒子の
中間スペース中には接着剤樹脂が残存しないので、基材
表面の方向に接着剤樹脂のより高い含有量が配向するよ
うになり、それ故に基材表面への改善された接着を達成
することができる。更に、一形態フルオルポリマーの場
合には、接着剤樹脂粒子は接着剤樹脂とフルオルポリマ
ー粒子との混合によってフルオルポリマー粒子の緻密充
填構造の形成を妨げ、この結果、この妨害の故により多
くのミクロ微孔性をコーティング全体が有するようにな
り、従って腐食を引き起こす物質の浸透をさらに受けや
すくなる、異なる溶融粘度を有するフルオルポリマー混
合物の組合せの作用形態も類似して同様に容易に説明す
ることができる。ここでPTFE粒子の緻密充填構造の
形成によって残存する中間スペースは熱可塑性フルオル
ポリマーで充填される。理論的に74%の充填スペース
を有するPTFE粒子の緻密充填構造の形成モデルは、
非溶融性の一形態PTFEと一形態熱可塑性TFEコポ
リマーとの組み合せにおいて、効果的な層構造を形成す
るためのフルオルポリマーの全含有量に関して何故にP
TFE含有量は少なくとも30重量%であるかを更に説
明している。
【0021】本発明による、多形態フルオルポリマーを
接着剤樹脂との組合せで用いる層構造の形成によって、
金属、セラミック、エナメル引きおよびガラス質基材上
の基材接着は実質的に改善され、この故に被覆されるべ
き基材の表面は、接着を妨害する汚染物質による可能な
汚染を回避するために清浄化にだけはかけるべきであ
る。勿論、機械的または化学的に粗面化された基材表面
に、および無機質の硬質物質のプライマーに本発明によ
るコーティングを適用することも可能である。かかる基
材前処理のタイプは、勿論、コーティングの化学的接着
と高度にきれつを生じさせた基材表面に起因する機械的
強化を組合せることもでき、この結果、機械的に更に耐
久性のある汚れがこびりつかないコーティングが主とし
て形成される。
【0022】基材に直接に適用されたプライマー層およ
び外側コーティングを形成する被覆層に加えて、多形態
PTFEによる汚れがこびりつかないコーティングの場
合には、プライマーと被覆層との間に少なくとも一つの
中間層を含むことができ、PFAまたはFEPのような
一形態または多形態熱可塑性TFEコポリマーがこの中
間層に加えられる。中間層における多形態PTFEと一
形態または多形態PFAまたはFEPとの得られた混合
物は更に基材への接着を改善する効果を有し、プライマ
ーおよび被覆層の間の締金のように作用する。この挙動
はヨーロッパ特許出願公開第 056 280号、および第 561
981号に記述された濃度勾配とは原則的に異なり、この
濃度勾配はプライマー層から中間層を経て被覆層へと、
一形態PTFEとの混合物における一形態熱可塑性フル
オルポリマーの含有量の減少を有する。
【0023】上記刊行物に記載されたこのコーティング
構造は、基材との十分な接着と使用中の耐久性を得るた
めに必要であった。本発明によるコーティング組成にお
いては、中間層における熱可塑性一形態または多形態T
FEコポリマーの含有が、主として中間層に面する基本
層および被覆層の領域への熱可塑性フルオルポリマーの
部分的浸透による全三層間の中間的接着の更なる改善の
効果を有する。中間層から出発する熱可塑性フルオルポ
リマーの濃度勾配は、従ってプライマー層および被覆層
の中間層による部分的固化を導く。多形態非溶融性タイ
プのPTFEは、この効果を特に受け入れ易い。なぜな
らば、熱可塑性フルオルポリマーは緻密に充填された構
造の間隙中に位置する粒子を更に接着し、従ってプライ
マー層および被覆層に隣接する層の、かかる部分的浸透
によって全コーティングの接着における更なる改善の効
果を有する。
【0024】本発明によれば、剥離性は高充填密度のP
TFE層の形成によって更に積極的に影響される。単一
形態の非溶融性PTFEにもとづく同等のコーティング
を比較して、下記するノルド(Nord) 試験のような使用
試験における寿命は非溶融性であるがフィルム形成可能
な多形態PTFEによって実質的に改善される。
【0025】フルオルポリマーの溶融粘度は高圧毛細管
粘度計または高温回転粘度計による既知の技術によって
決定することができる。方法は、たとえばDE-A-4 340 9
43に記述されている。
【0026】約250℃の温度まで食品との直接接触に
使用することが許容されたポリマー性耐熱性接着剤樹脂
は、主としてポリアミドイミド、ポリ(フェニレンスル
フィド)、ポリイミド、ポリエーテル−スルホンまたは
シリコーン樹脂である。たとえばDE-A-2 414 389に記述
されたトリオン(Trion) 樹脂は本発明によるコーティン
グ組成物に好ましく用いられる。本発明によるコーティ
ング系は食品に対する優れた汚れがこびりつかない性質
と機械的応力に対する極め良好な耐久性を有する。これ
ら性質は調理器具の平均使用温度における鶏卵泡立て器
による剥離試験をまねたノルド(Nord)試験によって信頼
性高く決定することができる。この方法は、たとえば J
ournal of the Stiftung Warentest〔Goods Testing Eo
undation〕“test”5/1987および小冊子 NT CONS 008
(1985-02)および Nordtest RenissNo. 467-83 〔Nordte
st, Helringfors (Finland) 〕として刊行されている。
【0027】コートされるべき基体の表面粗さは、たと
えばゲッチンゲン(Gottingen)のファインプリュノ・ペ
ルテン・ゲ・エム. ベ. ハ(Feinpriif Perthen GmbH)
から発売されているペルトメーター(Perthometer)を用
いて信頼性良く決定することができる。
【0028】もしも本発明による汚れがこびりつかない
コーティングにおいて、多形態フルオルポリマーと接着
剤樹脂とからなる少なくとも一つの中間層が基本層と被
覆層との間に配置される場合には、フルオルポリマーに
対する接着剤樹脂の重量比が基本層におけるそれよりも
低いことが好ましく、また数個の中間層の場合には、こ
れら層における上記の比が被覆層の方向に減少するのが
好ましい。存在する少なくとも一つの中間層はフルオル
ポリマーの全含量の25重量%までの量の熱可塑性フル
オルポリマーを含むことが好都合である。
【0029】本発明による汚れがこびりつかないコーテ
ィングの各層における個々の成分の好ましい濃度範囲
は、固体含有量をベースとすると下記のとおりである。
【0030】基本層:二酸化ケイ素6〜22重量%、流
動性制御剤4〜11重量%、顔料5〜25重量%、ポリ
アミドイミド20〜28重量%、粘度調整剤0〜5重量
%および二形態ポリテトラフルオルエチレン35〜55
重量%。
【0031】中間層:一または二形態ポリテトラフルオ
ルエチレン70〜85重量%、PFA10〜25重量
%、アクリル系焼結補助剤7〜9重量%、流動性制御剤
8〜12重量%、粘度調整剤0〜5重量%および顔料0.
3〜15重量%、同時に雲母1.2〜4.0重量%および接
着剤樹脂0〜20重量%。
【0032】被覆層:二形態ポリテトラフルオルエチレ
ン90〜99重量%、アクリル系焼結補助剤7〜9重量
%、流動性制御剤8〜12重量%、顔料0.3〜1.2重量
%、粘度調整剤0〜4重量%および雲母2〜8重量%。
【0033】基本層は好ましくは40〜70重量%の、
とりわけ50〜60重量%の多形態非溶融性フルオルポ
リマーを含む。
【0034】コーティングはスプレー、注ぎ込みまたは
ローリングによって行うことができる。乾燥後の全コー
ティング厚さは少なくとも18μmであることが好都合
である。個々の層を基材に適用する場合、個々の層が完
全に乾燥する以前に次に続く層を適用することがとりわ
け有利である。最終のコーティングに380℃以上で乾
燥される。
【0035】本発明によるコーティングは、下記の実施
例および試験データによって特徴づけられる。フルオル
ポリマーは約58%(TE5050) および50%
(PFA6900N)の固体含有量を有する水性分散物
として供給された。層組成物は従来技術に相当する通常
の混合法によって製造し、脱脂しただけのアルミニウム
基材に通常のスプレー法によって適用した。
【0036】本発明によるこの基本層(プライマー)
は、脱脂した基材上に乾燥フィルム厚さ6〜12μmで
直接コートし、循環空気温度100〜150℃の空気循
環乾燥器中で少なくとも3〜1分間予備乾燥した。二層
のよごれがこびりつかない構造の場合には、実施例2で
示される被覆層を乾燥フィルム厚さ12〜18μmの得
られたプライマー層の上にコートした。
【0037】
【実施例】 〔実施例1〕 基本層処方 成 分 固体含有量 処方中の (%) 重量% PAI−トリオン(Trion) 樹脂9020 〔ヘキスト社(Hoechst AG)〕アミン中和水溶液 15 39.3 レバジル(Levasil) 200A 〔バイエル社(Bayer AG)製シリカゾル〕 30 15.0 カーボンブラック〔デグサ社(Degussa AG)製 プリンテックス(Printex)60、水性分散状〕 26 4.2 PIFE IF5050〔二形態 PTFE 分散物、 ディネオン社(Dyneon GmbH) 〕 58 27.6 トリトン(Triton)X100〔オクチルフェノール ポリエーテルアルコール、ローム・アンド・ ハース社(Rohm & Hars) 〕 100 1.0 スルフィノール(Surfynol)440 〔エトキシル化 アセチレングリコール、エア・プロダクツ・ アンド・ケミカル社(Air Products and Chemicals)〕 100 0.5 脱イオン化水 ― 100部まで 加える
【0038】 〔実施例2〕 被覆層処方 成 分 固体含有量 処方中の (%) 重量% PTFE TF 5050 58 72 ヴォルレークリル(Worleecryl)8043、水希釈性 アクリル樹脂溶液〔ヴォルレー・ヘミー社 (Worlee-Chemie GmbH)〕 40 7.5 メアルリン・スパークル(Mearlin sparkle) 〔コステノーブル(Costenoble)〕 100 0.5 トリエタノールアミン ― 2.2 カーボンブラック〔デグサ社(Degussa AG)製 プリンテックス(Printex)60、水分散物〕 26 0.2 トリトン(Triton)X100 ― 2.0 スルフィノール(Surfynol)440 ― 0.5 キシレン ― 2.0 脱イオン化水 ― 100部まで 加える 三層汚れ防止性コーティングの場合には、プライマーと
被覆層との間の中間層は下記実施例3によって特徴づけ
られる。
【0039】 〔実施例3〕 中間層処方 成 分 固体含有量 処方中の (%) 重量% PTFE TF 5050 58 56 PFA 6900 〔ディネオン社(Dyneon GmbH) 〕 50 16 ヴォルレークリル(Worleecryl)8043、水希釈性 アクリル樹脂溶液〔ヴォルレー・ヘミー社 (Worlee-Chemie社)〕 40 8.0 カーボンブラック〔デグサ社(Degussa AG)製 プリンテックス(Printex)60、水分散物〕 26 0.2 トリトン(Triton)X100 ― 2.0 スルフィノール(Surfynol)440 ― 0.5 トリエタノールアミン ― 4.0 キシレン ― 1.5 メアルリン・スパークル(Mearlin sparkle) 100 0.5 脱イオン化水 ― 100部まで 加える
【0040】実施例3からの中間層を実施例1からのプ
ライマー層上に直接コートし、溶媒を蒸発させて乾燥フ
ィルム厚さ5〜15μmとし、実施例2の被覆層を実施
例3のまだ湿った状態の中間層上に直接コートした(湿
−湿コーティング)。このようにして得られた三層の汚
れのこびりつかないコーティングを循環空気温度100
〜150℃で8〜4分間の溶媒蒸発にかけ、次いで42
0〜400℃の基材温度で5〜10分間、炉で焼いた。
全乾燥フィルム厚さが少なくとも18μmかつ40μm
よりは厚くはなく、好ましくは2.5〜3.5μmである汚
れのこびりつかないコーティングが得られた。本発明に
よるコーティング組成物は選択的には通常の酸化物着色
顔料および増量剤、更には粘度調整剤および接着促進剤
を含むことができる。
【0041】〔試験方法〕本発明による二層および三層
の汚れがこびりつかないコーティングを調理、パン焼
き、およびロースト器具における代表的な日々の使用に
さらすことを想定した試験方法により、競合者の製品お
よび一形態フルオルポリマーの本発明の製品と対比して
試験した。 〔耐腐食性試験〕この試験のために、粗高Ra=0.35
〜0.38μmを有する、円筒形にまるめたアルミニウム
シート99.5に上述した方法でコーティングし、乾燥し
た。
【0042】次いで2mm斜行平行線模様を、接着テープ
(TEFA標準フィルムPP)を45°の角度で10回
押しつけ、コーティングとの最高の接触を確立するため
に指の爪でしっかりと押した後に、剥離した。このよう
に処理した試験シートを10%塩化ナトリウム水溶液中
で48時間沸騰させた。この試験操作後に、2mmの斜行
平行線模様を再び作り、接着テープで10回、同様に剥
離させた。結果を実施例4に示した。
【0043】 〔実施例4〕〔耐腐食性〕 斜行平行線模様試験 表面のふくれ 本発明による汚れのつかない 接着の損失なし 塗装面積の 二層コーティング <5% 本発明による汚れのつかない 接着の損失なし 塗装面積の 三層コーティング >2% 一形態のPTFEによる汚れの 接着の損失 塗装面積の つかない二層コーティング 約15% >20% 一形態PTFEによる汚れの 接着の損失 塗装面積の つかない三層コーティング 約15% >20%
【0044】比較のために、本発明の処方による二形態
PTFE分散物の代わりに同一固体含有量、同一の溶融
粘度の通常の一形態PTFE分散物を用いた。試験を同
時に行ったところ、接着損失約15%であり、一形態P
TFE分散物からなる基材上のコーティング面積の>20
%の実質的により大きな表面ふくれを生じた。 〔一般使用試験〕促進した一般使用試験を下記のように
行った。
【0045】1.(上記のようにして)2mmの斜行平行
線模様を、接着テープを10回、押圧し剥離して作っ
た。
【0046】2.試験体を植物油で摩擦し、次いで温家
庭用洗浄剤で洗った。試験体を150〜170℃の温度
に加熱した。鶏卵を、この加熱した表面上で割り、約9
分間焼いた。焼卵は残渣なしで基盤から容易に分離され
ねばならない。
【0047】3.試験体を150〜170℃の温度に加
熱した。商業的に入手可能なコンデンスミルクをそそい
で基板をおおい、次いで濃褐色塊状物が形成されるまで
試験体を加熱した。このものは残渣を残すことなく、プ
ラスチック製へらで容易に除去されねばならない。
【0048】4.試験体を150〜170℃に加熱し
た。しかる後に、茶さじ山盛り一杯の家庭用砂糖を加熱
試験体上に置き、砂糖がカルメラ化し、濃褐色となるま
で加熱した。試験体を冷水で急冷し、次いで試験体を水
と共に短時間沸騰させた。残渣が残るべきではない。
【0049】5.試験体をほぼ半分量以上の5%塩化ナ
トリウム水溶液で満たした。しかる後に、試験体に蓋を
し、塩化ナトリウム水溶液を3時間加熱沸騰させた。蒸
発損失を生水で補充したとき、液体レベルの変動は15
mmの範囲内でのみあるべきである。
【0050】6.市販のトマトケチャップを生水と1:
1との重量比で混合し、混合物1L当り茶さじ山盛り一
杯の塩化ナトリウムを加えた。この混合物を次いで一時
沸騰させ、蒸発損失を生水で補充した。試験体を次いで
温洗浄剤溶液で洗った。コーティングには、いかなるふ
くれや脱色の徴候もあってはならない。
【0051】7.水700g、酢(ヴィネガー)200
g、植物油100gおよび塩50gの混合物を試験体内
で1時間沸騰させ、蒸発損失を生水で補充した。次いで
試験体を温洗浄剤溶液で洗浄した。コーティングには、
いかなる脱色やふくれの徴候もあってはならない。
【0052】8.食用油を試験体内で約200℃に2時
間加熱した。試験体を次いで温洗浄剤溶液で洗浄した。
コーティングには、脱色やふくれのいかなる徴候もあっ
てはならない。
【0053】9.3%の洗浄剤〔たとえばハイヤ(Heij
a)またはゾマート(Somat)のような強力な洗浄剤の〕溶
液を、蒸発損失を生水で補充しながら試験体内で1時間
沸騰させた。しかる後に、コーティングには、ふくれや
脱色のいかなる徴候もあるべきではない。
【0054】10.試験体を150〜180の温度に加熱
し、直ちに冷水で冷却する操作を10回繰り返した。コ
ーティングは、いかなる変化も示すべきではない。 11.試験体を家庭用洗浄剤の2%温水溶液で満たし1夜
放置した。その翌日に、コーティングには、いかなるふ
くれもあってはならない。
【0055】12.上記1.に記述した斜行平行線模様を試
験表面の他の領域について再び行った。加えて、接着を
指の爪でかき傷をつけることによりチェックした。更
に、試験をしたコーティングを鋭利な刃で少なくとも2
5mmの長さに基材に沿って切り下げた。親指の爪を用い
て切断の方向に直角にコーティングを剥離することをこ
ころみた。カッティングの両端からコーティングの剥離
を夫々こころみて3mm以上の剥離があるべきではない。
【0056】13. 上記1.で作った斜行平行線模様につい
て更に10回の剥離試験を再び行った。同一の試験体に
ついて連続して行ったこれら試験の終了の後に、使用し
なかった試験体との視覚による比較を行った。
【0057】本発明による二層および三層の汚れ防止性
コーテェングは、この一連の試験を欠陥なく通過した。
本発明によるコーティングのふくれは、同様な汚れ防止
性を有する一形態PTFEによる比較コーティングと比
較して著しく減少した。
【0058】〔耐剥離性〕本発明による汚れがこびりつ
かない構造の耐剥離性はノルト(Nord) 試験によって決
定した。このために、洗浄剤溶液によって清浄化しただ
けで、かつ平均表面粗高Ra=1.89〜2.3μmを有す
るアルミニウムを基材とし、本発明による汚れがつかな
い三層構造と、二形態PTFE分散物を同一溶融粘度の
一形態PTFE分散物に代えた比較のための汚れがつか
ないこうぞうについて、この試験を行った。示した回転
サイクルの数は基体のコーティングの除去に関係する。
乾燥フィルムの厚さは33〜35μmである。
【0059】 〔実施例5〕 ノルト(Nord) 試験(摩耗試験)の結果。 本発明による三層の汚れがつかない構造。 3,000 サイクル 非溶融性多形態PTFEを、同一分子量を 有する非溶融性一形態PTFEによって置 換した三層の汚れがつかない構造。 1,000 サイクル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4D075 CA07 CA34 DB02 DB13 DB14 DC38 EB18 4F100 AA20 AB00A AC05 AD00A AG00A AK17B AK17C AK18C AK46B AK49B AK50 AK50B AK52B AK54B AK55B AK57B AL01B AL01C AL05B AT00A BA03 BA07 BA10A BA10C BA27 CA13 CA18 CA23 DE01B EH46 EJ42 EJ48 GB71 JB02 JL06 JL11

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも部分的にガラス、セラミッ
    ク、エナメルまたはガラス製であり、多形態フルオルポ
    リマーを含み、かつ直接的に基材上の基本層と被覆層の
    少なくとも二つの層からなる汚れがこびりつかないコー
    テイングを有し、該基本層はフルオルポリマー接着剤樹
    脂としての少なくとも一種のポリアミドイミド、ポリイ
    ミド、ポリエーテル−スルホン、ポリフェニレンスルフ
    ィドまたはシリコーン樹脂、またはこれら樹脂の少なく
    とも二種の混合物を含み、該被覆層は非溶融性フルオル
    ポリマー多形態混合物を含み、基本層における全接着剤
    樹脂対フルオルポリマーの重量比は2:1〜1:4であ
    る物体において、前記基本層がフルオルポリマーとして
    前記多形態混合物を形成する異なる粒径分布の少なくと
    も2種のフルオルポリマーを含み、かつ前記被服層が接
    着剤樹脂を含まないことを特徴とする。
  2. 【請求項2】 フルオルポリマーの多形態混合物および
    固体含有量に関して0〜20重量%の接着剤樹脂を含む
    少なくとも一つの中間層が前記基本層と前記被覆層の間
    に配置され、前記接着剤樹脂対フルオルポリマーの重量
    比が基本層におけるよりも低く、数個の中間層の場合に
    は、この重量比が最外側のコーティングを形成する被覆
    層の方向に減少することを特徴とする請求項1記載の物
    体。
  3. 【請求項3】 前記多形態混合物の非溶融性フルオルポ
    リマーがテトラフルオルエチレンホモポリマーであるこ
    とを特徴とする請求項1および請求項2のいずれかに記
    載の物体。
  4. 【請求項4】 前記多形態混合物の非溶融性フルオルポ
    リマーがヘキサフルオルプロピレンまたはペルフルオル
    アルキルビニルエーテルで改質されたポリテトラフルオ
    ルエチレンであることを特徴とする請求項1〜3のいず
    れか一つに記載の物体。
  5. 【請求項5】 前記多形態混合物の非溶融性フルオルポ
    リマーが定性的にまたは定量的に物質でない粒子からな
    ることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載
    の物体。
  6. 【請求項6】 少なくとも一つの中間層が熱可塑性一形
    態または多形態フルオルポリマーをフルオルポリマーの
    全含有量の25重量%までの量で含むことを特徴とする
    請求項1〜5のいずれか一つに記載の物体。
  7. 【請求項7】 前記熱可塑性フルオルポリマーがペルフ
    ルオルアルキル・ビニルエーテルとテトラフルオルエチ
    レンとのコポリマー(PFA)および/またはヘキサフ
    ルオルプロピレンとテトラフルオルエチレンとのコポリ
    マー(FEP)であることを特徴とする請求項6記載の
    物体。
  8. 【請求項8】 未乾燥の前記基本層が湿ったコーティン
    グを100%としたとき、二酸化ケイ素1.0〜4.0重量
    %、流動性制御剤1.0〜5.0重量%、顔料2.0〜12重
    量%、ポリアミドイミド3.0〜6.5重量%、粘度調整剤
    0〜10重量%、癒着剤2.0〜12重量%および二形態
    ポリテトラフルオルエチレン6.0〜16重量%を含むこ
    とを特徴とする請求項1記載の物体。
  9. 【請求項9】 少なくとも一つの未乾燥中間層が湿った
    コーティングを100%としたとき、一形態または多形
    態ポリテトラフルオルエチレン20〜36重量%、PF
    A0〜15重量%、アクリル系焼結補助剤0〜5重量
    %、流動性制御剤2.0〜8.0重量%、粘度調整剤0〜8
    重量%および顔料0.3〜10重量%、雲母0.5〜4.0重
    量%ならびに接着剤樹脂0〜10重量%を含むことを特
    徴とする請求項1〜8のいずれか一つに記載の物体。
  10. 【請求項10】 前記未乾燥被覆層が湿ったコーティン
    グを100%としたとき、二形態ポリテトラフルオルエ
    チレン35〜45重量%、アクリル系焼結補助剤0〜4
    重量%、流動性制御剤2.0〜8.0重量%、顔料0〜1.5
    重量%、粘度調整剤0〜10重量%および雲母0.5〜5
    重量%を含むことを特徴とする請求項1〜8のいずれか
    一つに記載の物体。
  11. 【請求項11】 被覆されるべき前記物体の表面が、コ
    ーティング前に5μmより少ない平均表面粗さを有し、
    かつ接着をさまたげる不純物が存在しないことを特徴と
    する請求項1〜10のいずれか一つに記載の物体。
  12. 【請求項12】 個々の層が更に次の層が適用される前
    に、完全に乾燥されることなく物体に適用され、かつ最
    後のコーティングが380℃以上で乾燥されることを特
    徴とする請求項1〜11のいずれか一つに記載の物体。
  13. 【請求項13】 全乾燥コーティングの厚さが少なくと
    も18μmであることを特徴とする請求項1〜12のい
    ずれか一つに記載の物体。
  14. 【請求項14】 前記基本層が、その固体含有量をベー
    スとして35〜70重量%、好ましくは50〜60重量
    %の、非溶融性フルオルポリマーの多形態混合物を含む
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の
    物体。
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