JP2000107294A - 拡張カテーテル - Google Patents

拡張カテーテル

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JP2000107294A JP10282113A JP28211398A JP2000107294A JP 2000107294 A JP2000107294 A JP 2000107294A JP 10282113 A JP10282113 A JP 10282113A JP 28211398 A JP28211398 A JP 28211398A JP 2000107294 A JP2000107294 A JP 2000107294A
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深谷浩平
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中野良二
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 屈曲した体内通路に対しても良好な操作性を
備えた拡張カテーテルを提供する。 【解決手段】 拡張体部分に対しては拡張体折り畳み時
の張り付き及びそれに起因したコーティング層、拡張体
の損傷を防ぐために親水性コーティング濃度を薄く、軽
程度に、拡張体より近位側のチューブ状部材に対しては
充分厚い親水性コーティングを選択的に施すことにより
屈曲した体内通路に対しても良好な操作性を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は拡張操作を目的とす
る治療や手術に使用される拡張カテーテルに関するもの
で、特に血管拡張用カテーテルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】拡張カテーテルは、主に、狭窄、または
閉塞した体内通路に対しての体内通路形成療法に用いら
れている。この治療方法においてはカテーテルの拡張体
部は患者の体内通路を経て狭部位中に挿入されそこで圧
力流体を内部に導入することにより拡張され、狭窄、ま
たは閉塞した管部を拡張治療する。一般に拡張カテーテ
ルはチューブ状の本体とその全長に沿った位置に圧力を
導入することによって拡張可能であるような拡張体を有
する形状をとっている。拡張カテーテルは主に治療対象
の血管などの体内通路に沿って挿入され治療箇所で圧力
導入されることで拡張治療を行われるが、体内通路は屈
曲、偏心、狭窄、石灰化している場合している場合が多
くみられることから、求められる重要な性質の一つとし
てカテーテルの屈曲体内通路内での操作性の良さ、すな
わち、低摩擦性、追随性の良さ、抗キンク性等が求めら
れる。それらの内、低摩擦性に関してはカテーテル、特
に実際に屈曲体内通路に進入するカテーテル遠位部分に
シリコンオイルやフッ素樹脂等の潤滑剤をコーティング
する方法、または湿潤時に潤滑性を有する表面を付活す
るような親水性コーティングの方法がとられてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】それらの潤滑性を与え
るためのコーティング方法では潤滑性の耐久性、屈曲体
内通路に対する効果の面から親水性コーティングが有利
な場合が多いが、親水性コーティングを拡張カテーテル
に適用する場合には問題があった。すなわち、湿潤時に
潤滑性を有する表面を付活するような親水性コーティン
グの方法としては、水溶性または親水性の高分子とそれ
らの誘導体を目的物表面基材に結合させて形成される場
合が殆どであり、拡張カテーテル遠位部に適用した場
合、カテーテルの最遠位に近い部分に配置される拡張体
にも親水性コーティングが形成されることになるが、拡
張カテーテルの拡張体は体内通路への進入性、操作性を
確保するため、カテーテルチューブ上に折り畳まれた状
態、さらには折り畳み癖を付与した状態で製品として供
されることが好ましく、拡張体に親水性コーティングが
形成されていた場合、親水性コーティングがあたかも接
着剤のように働き、折り畳まれた状態の拡張体の張り付
き、拡張不能を起こす現象が発生することである。この
問題は親水性コーティングを構成する水溶性または親水
性の高分子が、カテーテルのエチレンオキサイドガス滅
菌時の加湿や保存時の大気中の少量の水分により粘着性
を発現し、拡張体の折畳まれて互いに親水性コーティン
グ同士が接触している面で張り付くことによるものであ
る。また、拡張体部の高濃度のコーティングにより張り
付きが起こった場合、コーティングの剥がれが観られる
場合があった。
【0004】これらの問題となる現象を抑制するために
は拡張体部分の親水性コーティングの密度を低下させる
ことが必要であるが、一方で本来の目的であるカテーテ
ルの屈曲体内通路内での操作性の良さ、カテーテル低摩
擦性を得るためにはカテーテル遠位部分のコーティング
密度を充分確保してやる必要があり両者のバランスコン
トロールが困難であった。
【0005】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
るための手段は、拡張体折り畳み時の親水性コーティン
グによる張り付きを防止するために拡張体、または拡張
体とその近傍の親水性コーティングの厚さ、効果を選択
的に小さく制御し、場合によっては親水性コーティング
を無くし、一方で拡張体または拡張体とその近傍より近
位側のチューブ状部材の親水性コーティングを、低摩擦
性を与えるために選択的に充分な厚さ、効果で施された
拡張カテーテルを提供することである。
【0006】すなわち、チューブ状部材とその近位端部
に接続されたアダプター部材とチューブ状部材の遠位端
近傍部に配置された拡張体とから構成される拡張カテー
テルであって、少なくとも拡張体近位方向のチューブ状
部材に親水性コーティングが施され、拡張体近位方向の
チューブの親水性コーティング層の厚さが拡張体または
拡張体とその近傍の親水性コーティング層の厚さより大
きいことを特徴とする拡張カテーテル、または、チュー
ブ状部材とその近位端部に接続されたアダプター部材と
チューブ状部材の遠位端近傍部に配置された拡張体とか
ら構成される拡張カテーテルであって、少なくとも拡張
体近位方向のチューブ状部材に親水性コーティングが施
され、拡張体近位方向のチューブの湿潤時の摩擦抵抗が
拡張体または拡張体とその近傍の湿潤時の摩擦抵抗より
小さいことを特徴とする拡張カテーテルである。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を更に詳
細に説明する。本発明の実施例は図1に示されるような
一般的にオーバーザワイヤー型と称されるような血管拡
張用の拡張カテーテルを用いて説明されるが本発明は特
にそれに制限されるものではなく、同様の血管拡張用カ
テーテルのラピッドエクスチェンジ型等にも適用可能で
ある。
【0008】本発明に用いられる親水性コーティングと
は水、生理食塩水、体液、血液、等に浸されたような環
境、つまり、湿潤時に潤滑性を発現するようなコーティ
ングであり、その種類、方法としては特に制限されず、
水溶性または親水性の高分子材料、例えば、ポリエチレ
ングリコール、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルア
ルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミ
ド、コラーゲン、キトサン、等とそれらの共重合体、誘
導体が適宜用いられることが可能である。使用される溶
剤は上記水溶性または親水性の高分子材料を溶かしうる
もので、且つ上記水溶性または親水性の高分子材料と反
応しない、反応性の基を含まない溶剤であることが好ま
しい。好適溶剤として、水、低級アルコール類、ジクロ
ロエチレン、ジクロロエタン、クロロホルム、アセトニ
トリル、塩化メチレン、アセトン、及びそれらの混合溶
剤があげられる。また、そのカテーテルへの固定方法も
カテーテル基材に反応性高分子を導入する方法、プラズ
マ、放射線によるグラフト重合、光反応性物質を用いた
グラフト重合等を用いることが可能である。
【0009】本発明の親水性コーティングの範囲を示す
ところの拡張体または拡張体とその近傍とは図1のBに
表されるような範囲であり、拡張体の近傍とは拡張体近
位端からその近位方向約5mmないし20mm程度の、
拡張体に隣接する範囲である。本発明の親水性コーティ
ングの範囲を示すところの拡張体近位方向のチューブと
は上記拡張体または拡張体とその近傍として示される範
囲より近位側の拡張カテーテルの範囲である。
【0010】本発明において親水性コーティング層の厚
さは、例えば、走査型電子顕微鏡による観察、または走
査型電子顕微鏡とX線分析装置を併用して測定すること
ができるが、拡張体近位方向のチューブでは2μm以上
であり、好ましくは2〜10μmであり、拡張体または
拡張体とその近傍ではその厚さは2μm未満、好ましく
は0〜1μmである。
【0011】さらに本発明において拡張体または拡張体
とその近傍の親水性コーティング層の厚さを拡張体近位
方向のチューブの親水性コーティング層の厚さより小さ
くする方法についても特に限定されないが、拡張体を含
むカテーテル遠位部を比較的高濃度の親水性コーティン
グ溶液で処理した後、比較的薄い親水性コーティング溶
液または親水性コーティングを取り除く作用を有する溶
液で拡張体の比較的高濃度の親水性コーティングを取り
除く方法が好ましい。
【0012】本発明における湿潤時の摩擦抵抗は種々の
方法によって測定可能であるが、例えば、水に濡らした
状態のチューブまたは拡張体部分に対して垂直方向に一
定荷重がかかったプローブをチューブまたは拡張体の軸
方向に対して直角方向に動かしその方向に検出される抵
抗値として表すことができる。その場合、測定用プロー
ブ形状は測定に適した種々の形状を好適に用いることが
できるが、チューブ状物を測定対象カテーテルに直角に
なるように配置された形状のプローブがカテーテルのチ
ューブ、拡張体部分の直径に対し殆ど誤差無しに摩擦抵
抗を比較可能であることから好ましい。
【0013】上記のようなプローブを用いると、拡張体
が折畳まれた状態でも拡張された状態でも比較的近似し
た測定結果が得られるが、折畳まれた状態の方が拡張体
近傍方向のチューブ直径と近いためより好ましい。測定
される箇所は測定範囲全般にカテーテル軸方向に水平が
保たれる部位が好ましく、拡張体とその近傍の場合は拡
張体の直管部分、拡張体近位方向のチューブ状部材の場
合はチューブの接続部等の段差が無く拡張体とその近傍
から充分離れている箇所、例えば拡張体との接合部より
5cm〜10cm程度近位方向である部分が好ましい。
【実施例】以下に本発明の好ましい実施例について示
す。
【0014】(実施例1)図1に示すような拡張体がポ
リエステル共重合体、チューブ状部材1がポリアミドエ
ラストマー、チューブ状部材2がポリイミド、チューブ
状部材3がポリエチレンにより構成された拡張カテーテ
ルにおいてAに示される範囲をγ−アミノプロピルトリ
エトキシシランを1%含むメチルエチルケトンに浸した
後、加熱して表面にアミノ基を導入した。次に同じくA
の部分をアクリル酸N−ヒドロキシコハク酸イミドエス
テルとN−ビニルピロリドンの共重合体を0.8%含む
クロロホルム/アセトニトリル混合溶液に10秒浸し、
その後直ちに拡張カテーテルのBの部分をアクリル酸N
−ヒドロキシコハク酸イミドエステルとN−ビニルピロ
リドンの共重合体を0.2%含むクロロホルム/アセト
ニトリル混合溶液に15秒浸し、カテーテル全体を風
乾、加熱処理によりコーティングを固定、拡張体部分を
折畳み、シースを被せた後、エチレンオキサイドガスに
よって滅菌処理を行った。以上のように調整された拡張
カテーテルを0.1気圧毎ににその圧力を1秒保持する
ように加圧し、拡張体が拡張する圧力を測定した。ま
た、拡張体部分とその近傍より近位側のチューブ状部材
であるところのチューブ状部材1の中間部分を切り出
し、断面を走査型電子顕微鏡及び付属のX線分析装置で
観察、各部分の親水性コーティング層の厚さを測定し
た。また、図2に示すような試験方法(測定器:新東科
学社製摩擦試験器HEIDN14DR、測定プローブ速
度300mm/min、荷重100g、ストローク15
mm)で、拡張体部分と拡張体とその近傍より近位側の
チューブ状部材であるところのチューブ状部材1の中間
部分の湿潤時の摩擦抵抗を測定した。また、図3、図4
に示すようなガイドカテーテルの先端に屈曲したポリウ
レタンチューブを配した測定系において拡張カテーテル
をポリウレタンチューブ入口部を開始点として20mm
/秒で押し進めていった場合の拡張カテーテルアダプタ
ー部にかかる荷重を測定した。
【0015】(実施例2)図1に示すような拡張体がポ
リエステル共重合体、チューブ状部材1がポリアミドエ
ラストマー、チューブ状部材2がポリイミド、チューブ
状部材3がポリエチレンにより構成された拡張カテーテ
ルにおいてAに示される範囲をγ−アミノプロピルトリ
エトキシシランを1%含むメチルエチルケトンに浸した
後、加熱して表面にアミノ基を導入した。次に同じくA
の部分をアクリル酸N−ヒドロキシコハク酸イミドエス
テルとN−ビニルピロリドンの共重合体を0.8%含む
クロロホルム/アセトニトリル混合溶液に10秒浸し、
その後直ちに拡張カテーテルのBの部分をクロロホルム
/アセトニトリル混合液に20秒浸してアクリル酸N−
ヒドロキシコハク酸イミドエステルとN−ビニルピロリ
ドンの共重合体を取り除き、カテーテル全体を風乾、加
熱処理によりコーティングを固定、拡張体部分を折畳
み、シースを被せた後、エチレンオキサイドガスによっ
て滅菌処理を行った。この拡張カテーテルを0.1気圧
毎ににその圧力を1秒保持するように加圧し、拡張体が
拡張する圧力を測定した。また、拡張体部分と拡張体と
その近傍より近位側のチューブ状部材であるところのチ
ューブ状部材1の中間部分を切り出し、断面を走査型電
子顕微鏡及び付属のX線分析装置で観察、各部分の親水
性コーティング層の厚さを測定した。また、図2に示す
ような試験方法(測定器:新東科学社製摩擦試験器HE
IDN14DR、測定プローブ速度300mm/mi
n、荷重100g、ストローク15mm)で、拡張体部
分と拡張体とその近傍より近位側のチューブ状部材であ
るところのチューブ状部材1の中間部分の湿潤時の摩擦
抵抗を測定した。また、図3、図4に示すようなガイド
カテーテルの先端に屈曲したポリウレタンチューブを配
した測定系において拡張カテーテルをポリウレタンチュ
ーブ入口部を開始点として20mm/秒で押し進めてい
った場合の拡張カテーテルアダプター部にかかる荷重を
測定した。
【0016】(比較例1)図1に示すような拡張体がポ
リエステル共重合体、チューブ状部材1がポリアミドエ
ラストマー、チューブ状部材2がポリイミド、チューブ
状部材3がポリエチレンにより構成された拡張カテーテ
ルにおいてAに示される範囲をγ−アミノプロピルトリ
エトキシシランを1%含むメチルエチルケトンに浸した
後、加熱して表面にアミノ基を導入した。次に同じくA
の部分をアクリル酸N−ヒドロキシコハク酸イミドエス
テルとN−ビニルピロリドンの共重合体を0.2%含む
クロロホルム/アセトニトリル混合溶液に10秒浸した
後、カテーテル全体を風乾、加熱処理によりコーティン
グを固定、拡張体部分を折畳み、シースを被せた後、エ
チレンオキサイドガスによって滅菌処理を行った。この
拡張カテーテルを0.1気圧毎ににその圧力を1秒保持
するように加圧し、拡張体が拡張する圧力を測定した。
また、拡張体部分と拡張体とその近傍より近位側のチュ
ーブ状部材であるところのチューブ状部材1の中間部分
を切り出し、断面を走査型電子顕微鏡及び付属のX線分
析装置で観察、各部分の親水性コーティング層の厚さを
測定した。また、図2に示すような試験方法(測定器:
新東科学社製摩擦試験器HEIDN14DR、測定プロ
ーブ速度300mm/min、荷重100g、ストロー
ク15mm)で、拡張体部分と拡張体とその近傍より近
位側のチューブ状部材であるところのチューブ状部材1
の中間部分の湿潤時の摩擦抵抗を測定した。また、図
3、図4に示すようなガイドカテーテルの先端に屈曲し
たポリウレタンチューブを配した測定系において拡張カ
テーテルをポリウレタンチューブ入口部を開始点として
20mm/秒で押し進めていった場合の拡張カテーテル
アダプター部にかかる荷重を測定した。
【0017】(比較例2)図1に示すような拡張体がポ
リエステル共重合体、チューブ状部材1がポリアミドエ
ラストマー、チューブ状部材2がポリイミド、チューブ
状部材3がポリエチレンにより構成された拡張カテーテ
ルにおいてAに示される範囲をγ−アミノプロピルトリ
エトキシシランを1%含むメチルエチルケトンに浸した
後、加熱して表面にアミノ基を導入した。次に同じくA
の部分をアクリル酸N−ヒドロキシコハク酸イミドエス
テルとN−ビニルピロリドンの共重合体を0.8%含む
クロロホルム/アセトニトリル混合溶液に10秒浸した
後、カテーテル全体を風乾、加熱処理によりコーティン
グを固定、拡張体部分を折畳み、シースを被せた後、エ
チレンオキサイドガスによって滅菌処理を行った。この
拡張カテーテルを0.1気圧毎ににその圧力を1秒保持
するように加圧し、拡張体が拡張する圧力を測定した。
また、拡張体部分と拡張体とその近傍より近位側のチュ
ーブ状部材であるところのチューブ状部材1の中間部分
を切り出し、断面を走査型電子顕微鏡及び付属のX線分
析装置で観察、各部分の親水性コーティング層の厚さを
測定した。また、図2に示すような試験方法(測定器:
新東科学社製摩擦試験器HEIDN14DR、測定プロ
ーブ速度300mm/min、荷重100g、ストロー
ク15mm)で、拡張体部分と拡張体とその近傍より近
位側のチューブ状部材であるところのチューブ状部材1
の中間部分の湿潤時の摩擦抵抗を測定した。また、図
3、図4に示すようなガイドカテーテルの先端に屈曲し
たポリウレタンチューブを配した測定系において拡張カ
テーテルをポリウレタンチューブ入口部を開始点として
20mm/秒で押し進めていった場合の拡張カテーテル
アダプター部にかかる荷重を測定した。
【0018】以上の実施例、比較例の各測定結果を表1
にまとめた。比較例2では折畳んだ拡張体が親水性コー
ティングによって張り付きが発生しコーティング層、拡
張体に損傷発生したため拡張カテーテルとして使用でき
なかったが本発明における実施例1,2は折畳んだ拡張
体を拡張する際の圧力は充分小さく、コーティング層、
拡張体に損傷はなかった。また、実施例1,2は比較例
1と比較して屈曲したポリウレタンチューブ内での摩擦
抵抗は小さかった。
【0019】
【表1】
【0020】
【発明の効果】本発明の拡張カテーテルは拡張体部の親
水性コーティングを拡張不良、コーティング層の破壊等
の問題が起こらないように軽程度に制御し、拡張体より
近位側のチューブには拡張体より高程度の親水性コーテ
ィングを施すように構成することで屈曲した体内通路に
おいても良好な操作性が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】拡張カテーテルの模式図、及び本発明の実施例
と比較例の状態を説明する親水性コーティング範囲を示
す。
【図2】本発明における親水性コーティングの効果を拡
張カテーテルの部分に対して試験する方法を示す図であ
る。
【図3】本発明における拡張カテーテルの操作性を試験
する方法を示す図である。
【図4】図3中のポリウレタンチューブ配置状態を示す
図である。
【符号の説明】
1 拡張体 2 チューブ状部材1 3 チューブ状部材2 4 チューブ状部材3 5 アダプター 6 塩ビチューブ製プローブ 7 ASTM平面圧子 8 湿潤状態のチューブ状部材1 9 湿潤状態の拡張体 10 固定用芯材 11 37度温調恒温槽 13 ポリウレタン製チューブ配置用プレート 14 ガイドカテーテル(8F JL4) 15 調査対象拡張カテーテル 16 フォースゲージ 17 内径3mmポリウレタン製チューブ配置 18 図3中のチューブ配置用プレート A コーティング処理範囲(拡張体とその近位側のチ
ューブ状部材を示す) B コーティング処理範囲(拡張体およびその近傍)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チューブ状部材とその近位端部に接続さ
    れたアダプター部材とチューブ状部材の遠位端近傍部に
    配置された拡張体とから構成される拡張カテーテルであ
    って、少なくとも拡張体近位方向のチューブ状部材に親
    水性コーティングが施され、拡張体近位方向のチューブ
    の親水性コーティング層の厚さが拡張体または拡張体と
    その近傍の親水性コーティング層の厚さより大きいこと
    を特徴とする拡張カテーテル。
  2. 【請求項2】 チューブ状部材とその近位端部に接続さ
    れたアダプター部材とチューブ状部材の遠位端近傍部に
    配置された拡張体とから構成される拡張カテーテルであ
    って、少なくとも拡張体近位方向のチューブ状部材に親
    水性コーティングが施され、拡張体近位方向のチューブ
    の湿潤時の摩擦抵抗が拡張体または拡張体とその近傍の
    湿潤時の摩擦抵抗より小さいことを特徴とする拡張カテ
    ーテル。
  3. 【請求項3】 前記親水性コーティングが拡張体近位方
    向のチューブ状部材のみに施されていることを特徴とす
    る請求項1または請求項2記載の拡張カテーテル。
  4. 【請求項4】 前記拡張体近位方向のチューブの親水性
    コーティング層の厚さが2μm以上であることを特徴と
    する請求項1または請求項2記載の拡張カテーテル。
  5. 【請求項5】 チューブ状部材とその近位端部に接続さ
    れたアダプター部材とチューブ状部材の遠位端近傍部に
    配置された拡張体とから構成される拡張カテーテルの製
    造方法であって、カテーテルの最遠位部から拡張体より
    近位方向のチューブ状部材まで親水性高分子溶液を塗布
    する工程、拡張体または拡張体とその近傍をより濃度の
    薄い該親水性高分子溶液により塗布洗浄する工程、カテ
    ーテルに該親水性高分子を固定させる処理を行う工程か
    らなる拡張カテーテルの製造方法。
  6. 【請求項6】 チューブ状部材とその近位端部に接続さ
    れたアダプター部材とチューブ状部材の遠位端近傍部に
    配置された拡張体とから構成される拡張カテーテルの製
    造方法であって、カテーテルの最遠位部から拡張体より
    近位方向のチューブ状部材まで親水性高分子溶液を塗布
    する工程、拡張体または拡張体とその近傍を該親水性高
    分子を溶解しうる溶剤で洗浄する工程、カテーテルに該
    親水性高分子を固定させる処理を行う工程からなる拡張
    カテーテルの製造方法。
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