JP2000106106A - 偏向ヨ―ク及びそれを用いた陰極線管装置並びにディスプレイ装置 - Google Patents

偏向ヨ―ク及びそれを用いた陰極線管装置並びにディスプレイ装置

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JP2000106106A
JP2000106106A JP20861699A JP20861699A JP2000106106A JP 2000106106 A JP2000106106 A JP 2000106106A JP 20861699 A JP20861699 A JP 20861699A JP 20861699 A JP20861699 A JP 20861699A JP 2000106106 A JP2000106106 A JP 2000106106A
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ray tube
cathode ray
less
deflection
deflection yoke
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JP20861699A
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English (en)
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Koji Fukuma
康二 福間
Noritaka Okuyama
宣隆 奥山
Soichi Sakurai
宗一 桜井
Misao Ikeda
操 池田
Tomohiko Sasaki
知彦 佐々木
Takanori Komatsu
孝憲 幸松
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Hitachi Ltd
Hitachi Media Electronics Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Hitachi Media Electronics Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】キャンセルコイルを用いずに、画像歪やミスコ
ンバーゼンスの発生を抑制し、かつ良好な偏向感度特性
を維持しつつ、不要な輻射磁界を規格値以下に低減す
る。 【解決手段】偏向角が90度を超えて115度以下、か
つネック径がφ18mm以上φ26mm以下なる陰極線
管のネック部に取り付けられて使用される偏向ヨークに
おいて、水平方向に対する垂直方向の磁気コア厚を薄く
し、また水平及び垂直偏向コイル並びに磁気コアの寸法
を各々80mm以上100mm以下、50mm以上70
mm以下、30mm以上50mm以下、更に水平及び垂
直偏向コイルに対して磁気コアを陰極線管のネック部側
に近接させるように配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、大きな偏向角特性
を有する細ネック陰極線管に使用して好適な偏向ヨーク
及びそれを用いた陰極線管装置並びにディスプレイ装置
に係り、特に偏向ヨークからの漏れ磁界による不要輻射
磁界の対策に関する。
【0002】
【従来の技術】陰極線管装置の周辺に発生する不要輻射
磁界を、ある値以下に低減するべきであるという要求が
起きている。特に400kHz以下の低周波数帯域の不
要輻射磁界については、例えばTCO(The Swdish Con
federation Employees、以下、TCOと略す)と呼ばれ
るガイドラインがある。この規格は、ディスプレイ装置
の周辺50cm、陰極線管装置の管面より30cmの測
定点において、5Hzから2kHzまでの極超低周波磁
界(Extremery Low Frequency Magnetic Field、以下、
ELMFと略す)は200nT以下に、また2kHzか
ら400kHzまでの超低周波磁界(Very Low Frequen
cy Magnetic Field、以下、VLMFと略す)は25n
T以下とするように規定されている。
【0003】ELMF、VLMFの主たる発生源は偏向
ヨークであることから、不要輻射磁界を打ち消すよう
に、逆極性の磁界を偏向ヨークに発生させ、不要輻射磁
界を規格値以下に低減する手段が数多く提案されてい
る。その代表的な具体例として、特開平3−28902
9号公報に記載された不要輻射磁界低減装置が報告され
ている。この装置は、水平偏向コイルと垂直偏向コイル
のそれぞれに、不要輻射磁界を低減するためのキャンセ
ルコイルを接続し、水平偏向コイルと垂直偏向コイルの
それぞれから発生する不要輻射磁界を相殺する新たな磁
界を発生させることにより、不要輻射磁界を低減する方
法である。
【0004】また特開平3−165427号公報にはキ
ャンセルコイルを用いずに、偏向ヨークのコイル寸法を
工夫することで不要輻射磁界を低減する方法が開示され
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記した特開平3−2
89029号公報の従来技術では、キャンセルコイルを
接続することによって、不要輻射磁界が低減される一方
では偏向ヨークの重要な特性である水平偏向感度及び垂
直偏向感度を極端に悪化させてしまう。また、キャンセ
ルコイルを接続することで、偏向ヨークの形状や重量が
増大し、これらが偏向ヨークの製造コストを増加させて
しまうばかりでなく、陰極線管のネック部における機械
的強度限界を超えて陰極線管の破壊やその製造を困難に
してしまう問題点を有していた。
【0006】一方、特開平3−165427号公報の従
来技術では、キャンセルコイルを用いる代わりに磁気コ
アの管軸方向の長さを水平偏向コイルを構成する前後渡
り部間の距離の40〜60%に形成する等の工夫を行
い、偏向ヨークの特性劣化を抑制している。
【0007】しかしながら、より薄型で、低消費電力で
あるワイドな表示画面を備えた陰極線管装置やディスプ
レイ装置の登場が望まれている社会的ニーズに対して、
上記した従来技術は大きな偏向角特性を備えて、かつ陰
極線管の基本的な変更特性を満足しつつ、不要磁界の低
減といった目的を実現するために必要な陰極線管のネッ
ク径や磁気コアの形状等については何ら考慮されていな
かった。即ち、電子銃から放射された陰極線は偏向ヨー
クの作る磁界によって偏向を受けながら蛍光面に到達す
る。このとき、偏向角を大きくするには偏向ヨークの磁
界を強くしなければならず、これが偏向ヨークの消費電
力の増加を招くだけでなく、偏向ヨーク自身の形状や重
量、そしてその製造コストの増大を招く結果となってい
た。
【0008】上記した従来技術の課題を解決するために
は、偏向ヨークを取り付ける陰極線管のネック部を細く
することによって僅かな磁界密度で陰極線を大きな角度
で偏向させることが可能となる反面、ネック部を細くす
るほど、その機械的強度の低下が大きな問題となる。従
って、ネック部に取り付けられる偏向ヨーク重量の約5
0%を占める磁気コアの軽量化は勿論のこと、特性劣化
を改善した偏向ヨークの寸法設計が望まれている。
【0009】本発明は、かかる問題を解決することを目
的に、キャンセルコイルを用いずに不要輻射磁界を低減
し、更にまた偏向ヨークの基本特性の劣化をもたらすこ
となく、大きな偏向角特性を示す細ネックの陰極線管に
適用可能な偏向ヨーク及びそれを用いた陰極線管装置並
びにディスプレイ装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は水平偏向コイル及び垂直偏向コイルと磁
気コアとを備えてなり、陰極線管に取り付けて用いられ
る偏向ヨークにおいて、前記磁気コアの水平方向に対す
る垂直方向のコア厚比は少なくとも略1に等しい、また
は小さくなるように形成された偏向ヨークであり、望ま
しくはコア厚比が略1を含み、それよりも小さく0.7
以上であるように形成され、陰極線管のネック径が少な
くともφ18mm以上φ26mm以下、望ましくはφ2
2mm以上φ26mm以下、最適なネック径としてφ2
4mm以上φ25mm以下であるような陰極線管に取付
け可能な取付け部を有する偏向ヨークである。
【0011】そしてまた、本発明は、前記陰極線管の偏
向角特性が少なくとも90度を超えて115度以下、望
ましくは95度以上110度以下、更に最適な偏向角と
して97度以上105度以下なる陰極線管に取り付けら
れる偏向ヨークである。
【0012】また、本発明は、前記偏向ヨークの管軸方
向の各寸法が、前記水平偏向コイルは80mm以上10
0mm以下であり、また、前記垂直偏向コイルは50m
m以上70mm以下であり、そして、前記磁気コアは3
0mm以上50mm以下である偏向ヨークである。
【0013】更に望ましくは、前記水平偏向コイルは9
0mm以上95mm以下であり、また、前記垂直偏向コ
イルは60mm以上65mm以下であり、そして、前記
磁気コアは40mm以上45mm以下である偏向ヨーク
である。
【0014】また、本発明は、前記水平偏向コイルの開
口側端と前記磁気コアの開口側端との距離は、前記水平
偏向コイルのネック側端と前記磁気コアのネック側端と
の距離よりも大きく、またその距離が15mm以上であ
る偏向ヨークである。
【0015】更に、本発明は、前記垂直偏向コイルの開
口側端と前記磁気コアの開口側端との距離は、前記垂直
偏向コイルのネック側端と前記磁気コアのネック側端と
の距離よりも大きく、またその距離が5mm以上である
偏向ヨークである。
【0016】そして、本発明は、陰極線管に偏向ヨーク
及び電子銃が取り付けられてなる陰極線管装置におい
て、前記陰極線管は、ネック径が少なくともφ18mm
以上φ26mm以下、望ましくはφ22mm以上φ26
mm以下、最適なネック径としてφ24mm以上φ25
mm以下、かつ、偏向角が少なくとも90度を超えて1
15度以下、望ましくは95度以上110度以下、更に
最適な偏向角として97度以上105度以下とされ、前
記偏向ヨークは、水平偏向コイルと垂直偏向コイルと磁
気コアとを備えるとともに、前記磁気コアの水平方向に
対する垂直方向のコア厚比は少なくとも略1に等しい、
または小さくなるように形成された偏向ヨークであり、
望ましくはコア厚比が略1を含み、それよりも小さく
0.7以上であるように形成されてなる陰極線管装置で
ある。
【0017】また、本発明は、陰極線管に偏向ヨークお
よび電子銃が取り付けられてなる陰極線管装置を備えた
ディスプレイ装置において、前記陰極線管は、ネック径
がφ18mm以上φ26mm以下、かつ、偏向角が90
度を超えて115度以下とされ、また、前記偏向ヨーク
は、水平偏向コイルと垂直偏向コイルと磁気コアとを備
えるとともに、前記磁気コアの水平方向に対する垂直方
向のコア厚比は、略1に等しい、または1よりも小さく
なるように形成され、そして、前記陰極線管装置を駆動
するための偏向回路及び高圧回路と、外部信号を信号処
理するためのビデオ回路とを備えてなるディスプレイ装
置である。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面を用
いて説明する。
【0019】図1は本発明による磁気コア4の断面図で
あって、水平偏向コイル2及び垂直偏向コイル3と共に
構成された偏向ヨーク1を、ネック径がφ18mm以上
φ26mm以下、かつ、偏向角が90度を超えて115
度以下なる特性を有する陰極線管に取り付けて使用され
る。ここで、ネック径は電子銃が取り付けられた陰極線
管の部分であって、良く知られた計測機器、例えばノギ
スやマイクロメータ等を用いてその径を測定した場合、
ほぼ一様な径であることを示す部分である。また、偏向
角は偏向中心、即ち陰極線管のテーパ部分を外挿して一
点に集中する点から蛍光面を見込んだとき、蛍光面上の
対角有効表示面とのなす角度と一般的に定義されてい
る。
【0020】上記した磁気コア4の内面形状は、ほぼ円
形に形成され、また、赤(R)、緑(G)、青(B)3
本の電子銃が直線上に配置された水平方向に対する垂直
方向のコア厚比は少なくとも略1に等しい、または小さ
くなるように形成されている。このような断面を有する
磁気コアを偏向ヨークに用いた場合、水平偏向コイル2
及び垂直偏向コイル3が形成する偏向磁界は、電子銃か
らの陰極線が走行する陰極線管のネック部において、垂
直方向には弱く、また垂直方向に比較して水平方向には
強い磁界が形成される。しかしながら、磁気コア4の水
平方向のコア厚が十分に大きいので、発生する磁界はコ
イル電流に対して飽和することが無く、十分な強度の磁
界を確保することが出来る。また、これによって陰極線
管の上下方向における画像歪やミスコンバーゼンス(色
ずれ)のみならず、磁気コア4の温度上昇に伴う特性劣
化を自在に補正することが出来る。
【0021】また、偏向ヨーク1を構成する部品のう
ち、磁気コア4のコア厚が均一である場合には、その重
量が偏向コイル1の重量の約50%を占めているために
陰極線管のネック部破損等を招き易い。しかし本発明の
如く、磁気コア4の垂直方向のコア厚を水平方向に比較
して薄くすることによってその重量を約20%軽減させ
ることが可能となり、偏向ヨーク1自身の軽量化を実現
するばかりでなく、更には陰極線管のネック部破損等を
防止することが出来る。
【0022】ここで、磁気コア4の水平方向に対する垂
直方向のコア厚比は少なくとも略1を含み、それ以下で
あって0.7以上であることが望ましい。この理由は、
磁気コア4の製造工程において、コア厚比が0.7以上
であれば磁気コア4自身の機械的強度を確保することが
出来るので、現在良く用いられる製造方法、例えば鋳造
等の方法を用いても生産性を低下させずに製造すること
が可能である。
【0023】また、図2に示す如く上記した磁気コア4
を備えた偏向ヨーク1は、取付け部21を用いて陰極線
管の筐体11に固定されている。このように偏向ヨーク
1自身の荷重を可能な限り陰極線管の筐体11で支え持
つようにすることによって、ネック部分での破損と言う
事態を回避することが可能である。尚、偏向ヨーク1は
締め付けバンド22を用いて陰極線管のネック部分にも
固定されているが、これは偏向ヨーク1の動きを防ぐた
めのものである。
【0024】ところで、偏向ヨーク1が取り付けられて
使用される陰極線管の偏向角及びネック径は上記した範
囲に限定されるものではない。即ち、望ましくは偏向角
が95度以上110度以下であって、更に最適な範囲と
して97度以上105度以下であることが良い。この理
由は、先に述べた偏向角が90度を超えて115度以下
なる特性を有する陰極線管に取り付けられて使用される
偏向ヨークと同一のものを用いた場合、上述と同様の偏
向特性を維持しながら所望の角度の偏向を行うのに必要
な磁界をより少なくすることが出来る。即ち、偏向ヨー
ク1自身の消費電力の低減、更には偏向ヨーク1を駆動
させるための回路は、上述の場合に比較してより簡単な
回路構成で、或いは小容量のトランジスタ等の部品で構
成することが可能となって、偏向ヨーク1を含む制御系
全体のコスト低減に大きく貢献する。
【0025】更にまた、偏向ヨーク1が取り付けられて
使用される陰極線管のネック径は前記φ18mm以上φ
26mm以下に限定されるものではない。望ましくはネ
ック径はφ22mm以上φ26mm以下であって、更に
φ24mm以上φ25mm以下であることが好ましい。
この理由は、同一の偏向ヨーク1を陰極線管のネック部
に取り付けて使用した場合、図3に示されるようにネッ
ク径と陰極線管の性能のひとつである解像度と偏向ヨー
クを含む偏向回路の消費電力との関係から説明すること
が出来る。図3の縦軸である解像度及び消費電力は相対
値で表わされているが、ネック径が大きいほど陰極線管
の蛍光面上におけるビームを集束させ易く、高解像度の
表示を行うことが出来るが、その反面、偏向ヨーク1自
身の消費電力が増加し、偏向ヨークのより低消費電力化
が望まれる社会的ニーズに応えられないばかりでなく、
最悪の場合には消費電力の増大に伴って増える発熱が偏
向ヨーク1を構成する部品、例えばプラスチック製のフ
レームを軟化させ、偏向ヨークそのものの機能低下をも
たらす可能性がある。特に、ネック径がφ26mmを超
えると消費電力は急激な増加を示す関係にある。一方、
ネック径がφ18mm以下においては急激な解像度の低
下をもたらすことになる。
【0026】前記したネック径がφ18mm以上φ26
mm以下であることは、陰極線管の性能のひとつである
解像度と偏向ヨークの消費電力、この両者の特性を少な
くとも満足させるために必要な範囲であり、望ましくは
ネック径をφ22mm以上φ26mm以下、更に最適な
範囲としてはφ24mm以上φ25mm以下とすること
によって、解像度及び消費電力いずれの特性も社会的ニ
ーズに対して十分に応えることが出来る。
【0027】次に、偏向ヨーク1を構成する各種部品の
寸法について説明する。以下、ネック径はφ24mm以
上φ25mm以下で、かつ偏向角が97度以上105度
以下の陰極線管に取り付けて使用される偏向ヨークを代
表例として説明する。
【0028】図4は、ネック径がφ24mm以上φ25
mm以下で、かつ偏向角が97度以上105度以下の陰
極線管に使用される偏向ヨーク1の管軸方向の寸法を表
わしている。本実施例の偏向ヨーク1は、前記した図1
の磁気コア4を含んで、水平偏向コイル2、垂直偏向コ
イル3とを備えており、水平偏向コイル2の管軸方向の
長さa、垂直偏向コイル3の管軸方向の長さb、磁気コ
ア4の管軸方向の長さc、水平偏向コイル2の開口側端
と磁気コア4の開口側端との距離d、垂直偏向コイル3
の開口側端と磁気コア4の開口側端との距離eである。
尚、水平偏向コイル2、垂直偏向コイル3及び磁気コア
4の寸法は各々のコイル及び磁気コアにおける開口側端
とネック側端との長さであって、良く知られた計測機
器、例えばノギスやマイクロメータ等を用いて計測され
る。また、水平偏向コイル2及び垂直偏向コイル3は鞍
形に巻回されたコイルである。
【0029】本実施例の偏向ヨーク1において、水平偏
向コイル2の管軸方向の長さaに対する水平偏向感度の
変化率を示したグラフを、図5に示す。同図において、
水平偏向コイル2の寸法aは90mmを基準にして、偏
向ヨーク1の長さを開口側及びネック側の方向にそれぞ
れ変化させた場合を示している。水平偏向コイル寸法a
だけを開口側に伸ばした場合、水平偏向感度は増大し、
偏向特性としては劣化する傾向にある。一方、水平偏向
コイル寸法aだけをネック側に伸ばした場合、水平偏向
感度は減少し、偏向特性は改善される。即ち、広偏向角
を有する陰極線管に取り付けられる偏向ヨーク1の寸法
としては、水平偏向感度の改善を目的として水平偏向コ
イルの長さを現状位置よりネック側方向に伸ばし、開口
側方向には縮めることが効果的と言うことが出来る。
【0030】次に、本実施例の偏向ヨーク1において、
水平偏向コイル2の管軸方向の長さaに対する電子ビー
ムのネックシャドウ発生位置(Beam Strike Neck、以
下、BSNと略す)の変化量を示したグラフを図6に示
す。同図において、BSN変化量は水平偏向コイル2の
寸法aは90mmを基準にして、偏向ヨーク1の開口側
及びネック側の方向に寸法をそれぞれ変化させた場合を
表わし、この数値が大きい程陰極線管の蛍光面上に現れ
る表示画面の欠ける割合が少なくなることを意味する。
水平偏向コイル2の寸法aを開口側の方向に伸ばした場
合、BSNの値は増加して、陰極線管の性能は向上する
ことになる。一方、水平偏向コイル2の寸法aをネック
側の方向に伸ばした場合、BSNの数値は減少するた
め、陰極線管の蛍光面上に表示画面の欠けが現れ易いこ
とになる。従って、BSNの値を改善するためには、水
平偏向コイル2の寸法aを基準位置からネック側の方向
ではなく、開口側の方向に伸ばすことが効果的と言え
る。
【0031】しかしながら図5及び図6の結果から、偏
向ヨーク1の性能を表わす水平偏向感度とBSNとの関
係は水平偏向コイル2の寸法aに対して相反する関係に
あって、両者の偏向特性を満足させるためには、水平偏
向コイル2の寸法aを変化させる場合、偏向ヨーク1の
開口側及びネック側の方向へ同時に変化させることが不
可欠であるが、偏向ヨーク1の各種特性を満足させつ
つ、水平偏向コイル2の寸法aを決定するには、以下に
説明する如く水平偏向コイルの寸法aには最適な寸法範
囲が存在する。
【0032】そこで先ず、水平偏向コイル2の管軸方向
における寸法aの上限について説明する。図7に、水平
偏向コイル2の寸法aと陰極線管の蛍光面上における電
子ビームのビーム径との関係を示す。同図において、表
示画面上の画像の焦点が合わない等のフォーカス劣化が
生じないビーム径の大きさを100%として表わす。そ
の結果、水平偏向コイル2の寸法aは偏向ヨーク1の開
口側に変化させてもビーム径にほとんど影響を及ぼさな
いが、特にその寸法aをネック側の方向に増加させると
ビーム径は著しく増加し、いわゆる画像のフォーカス劣
化と言う問題が発生する。即ち、水平偏向コイル2の寸
法aの最大値については、ネック側寸法が許容フォーカ
ス特性によって決定され、また開口側寸法は水平偏向感
度特性によって決定されることになる。従って、同図の
結果から、陰極線管の性能のひとつである画質鮮鋭度、
または解像度、更には偏向感度特性を満足するために
は、水平偏向コイル2の寸法aの最大許容値は100m
mであることが判明した。
【0033】次に、水平偏向コイル2の管軸方向におけ
る寸法aの下限について説明する。
【0034】偏向感度特性を維持しつつ水平偏向コイル
2の寸法aを決めるもうひとつの方法は、その寸法aを
偏向ヨーク1の開口側及びネック側の方向に同時に短く
する場合である。このとき、水平偏向コイル2の形状が
必然的に小さくなるため、偏向コイルの表面積そのもの
が小さくなり、その結果として偏向コイル自身の温度上
昇が著しくなる。図8に、水平偏向コイル2の寸法aと
偏向コイルの温度上昇との関係を示す。同図において、
偏向ヨーク1の最大許容温度を基準として表わしてあ
り、この温度は次の理由によって決定されている。即
ち、偏向ヨーク1のフレームとして一般的にはプラスチ
ックモールド材料が使用されているが、その熱軟化温度
を超えるとモールド材料自身の機械的強度が著しく低下
し、フレーム自身の形状を維持することが不可能とな
る。また、偏向コイルの導線自身は固めて成形するため
のプラスチック樹脂で覆われているが、この耐熱変形温
度を超えるとコイルの導線自身が形状を維持することが
困難になるばかりでなく、導線を被覆しているエナメル
層の電気的絶縁性が低下して、局所的にコロナ放電を発
生させる。このような事態に陥った場合には、偏向ヨー
クとしての機能が失われ、ミスコンバーゼンスの発生を
もたらすことになる。
【0035】従って、偏向ヨーク1を構成する水平偏向
コイルの寸法aとしては、使用する部品材料の最大許容
温度を超えない範囲で設定することが必須である。図8
の結果より、偏向ヨーク1の温度上昇に対する許容値を
満足する水平偏向コイル2の寸法aは、80mm以上で
あることが判明した。
【0036】以上の結果より、水平偏向コイル2の寸法
aを、80mm以上100mm以下の範囲に設定すれ
ば、大きな偏向角特性を有する細ネックの陰極線管に対
して、良好な偏向特性を発揮し、また画像のフォーカス
劣化を生じることもなく、そして、水平偏向コイル2の
温度上昇に伴うミスコンバーゼンスの発生を防ぐことが
可能となる。
【0037】次に、偏向ヨーク1を構成する部品のひと
つである垂直偏向コイル3の管軸方向における寸法bに
ついて説明する。
【0038】図4に示した如く、垂直偏向コイル3の管
軸方向の寸法bは、水平偏向コイル2の寸法aから、水
平偏向コイル2の開口側及びネック側のフリンジ厚と、
水平偏向コイル2と垂直偏向コイル3の両者を絶縁する
セパレータ(図示していない)の厚みを差し引いた寸法
となる。例えば、水平偏向コイル2の開口側及びネック
側におけるフリンジ厚は各々約5mm程度及び約20m
m程度であって、また絶縁用セパレータの厚みが開口側
及びネック側において各々約2mm程度である場合、垂
直偏向コイル3の寸法bは、水平偏向コイル2の寸法a
から約30mm程度短い寸法となる。従って、水平偏向
コイルの寸法aを80mm以上100mm以下とすれ
ば、垂直偏向コイルの寸法bは50mm以上70mm以
下の範囲に設定することが好ましい。
【0039】同様に、磁気コア4の管軸方向における寸
法cは、垂直偏向コイル3の寸法bから、垂直偏向コイ
ル3における開口側及びネック側のフリンジ厚や絶縁用
スペース等を除いた寸法となる。例えば、垂直偏向コイ
ル3における開口側及びネック側のフリンジ厚は一般的
に約5mmから8mm程度であり、また、垂直偏向コイ
ル3と磁気コア4との絶縁用スペース分、約4mm程度
を考慮すれば、磁気コア4の管軸方向における寸法c
は、垂直偏向コイル3の寸法bより約20mm程度短
く、約30mm以上50mm以下の範囲に設定すること
が好ましい。
【0040】以上述べたように、偏向ヨーク1を構成す
る水平偏向コイル2、垂直偏向コイル3、磁気コア4に
ついて、各々の寸法を80mm以上100mm以下、5
0mm以上70mm以下、30mm以上50mm以下の
範囲に設定し、これらを大きな偏向角特性を有する細ネ
ック陰極線管用の偏向ヨーク1として用いることによっ
て、水平偏向感度及び垂直偏向感度の劣化をもたらすこ
となく、また画像の上下歪やミスコンバーゼンスの発生
を抑制して電子銃から放出された陰極線を偏向すること
が可能である。
【0041】ところで、水平偏向コイル2、垂直偏向コ
イル3、及び磁気コア4の各寸法は上記した寸法に限定
されるものではなく、各々90mm以上95mm以下、
60mm以上65mm以下、40mm以上45mm以下
に設定することが好ましい。この理由は、各寸法の上限
は陰極線管の性能のひとつである解像度や感度特性等に
よって制約されているため、これらの寸法を前記した寸
法よりも短く設定することによって陰極線管の特性に対
する裕度を向上させることが出来る。このことは偏向ヨ
ーク1自身のみならず、この偏向ヨーク1を取り付けた
陰極線管の製造歩留りや生産性の向上に大きく寄与する
ことになり、更にはコスト低減に貢献することになる。
一方、各寸法の下限は偏向ヨーク1の温度上昇に対する
許容値から決められているので、これらの寸法を前記し
た寸法よりも長く設定することによって、偏向ヨーク1
の温度上昇の抑制、即ち消費電力の低減を図ることが可
能となる。これによって、前記した寸法の偏向ヨーク1
に比較して、偏向ヨーク1を駆動するための回路をより
簡単に、或いはそこで使用される部品、例えばトランジ
スタ等の容量を小さくすることが出来、最終的にはコス
ト低減に寄与することが可能となる。
【0042】次に、図4に示す如く、偏向ヨーク1を構
成する水平偏向コイル2、垂直偏向コイル3、及び磁気
コア4を組み立てる場合、各々の部品の相対的な位置関
係については次のように工夫する必要がある。即ち、磁
気コア4の開口側端と水平偏向コイル2の開口側端との
距離d及び磁気コア4の開口側端と垂直偏向コイル3の
開口側端との距離eは、各々少なくともネック側端での
距離よりも大きく、そして可能な限り大きくなるように
設定し、この位置関係を保ったまま水平偏向コイル2、
垂直偏向コイル3及び磁気コア4とを陰極線管のネック
部に取り付けることが必要である。
【0043】図9は、本発明の偏向ヨーク1である他の
実施例を示す説明図である。同図において、磁気コア4
の開口側端と水平偏向コイル2の開口側端との距離dと
偏向ヨーク1から発生する超低周波磁界(VLMF)の
変化率との関係を表わす。この結果から明らかのよう
に、VLMFの値は距離dが長い程、言い換えれば磁気
コア4を可能な限り陰極線管の蛍光面から離れた位置に
配置することで、VLMFを低減することが可能であ
る。従って、偏向ヨーク1を構成する部品の位置関係を
図10に示すが、VLMFの規格値(25nT以下)を
満足させるためには、磁気コア4の開口側端と水平偏向
コイル2の開口側端との距離dは15mm以上に設定す
ることが必要である。
【0044】上述したように、ネック径がφ24mm以
上φ25mm以下で、偏向角が97度以上105度以下
の陰極線管に用いる偏向ヨーク1の寸法並びにそれらの
配置は、水平偏向コイルの寸法a、垂直偏向コイルの寸
法b及び磁気コアの寸法cは各々80mm以上100m
m以下、50mm以上70mm以下、及び30mm以上
50mm以下、更に望ましくは90mm以上95mm以
下、60mm以上65mm以下、及び40mm以上45
mm以下であって、磁気コア4の開口側端を水平偏向コ
イルの開口側端から15mm以上離すことによって、従
来よく用いられたキャンセルコイルを使用しなくても、
偏向ヨーク1本来の特性を発揮し、そして画像歪やミス
コンバーゼンスの発生を抑制しつつ、偏向ヨーク1に起
因するVLMFを低減することが出来る。
【0045】次に、本発明の別の実施例について説明す
る。図11は、磁気コア4の開口側端と垂直偏向コイル
3の開口側端との距離eと偏向ヨーク1から発生する極
超低周波磁界(ELMF)の変化率との関係を表わす。
この結果、ELMFの値は距離eが長い程、言い換えれ
ば磁気コア4を可能な限り垂直偏向コイルの開口側端か
ら離れた位置に配置することで、ELMFを低減するこ
とが可能である。従って、偏向ヨーク1を構成する部品
の位置関係を図12に示すが、ELMFの規格値(20
0nT以下)を満足させるためには、磁気コア4の開口
側端と垂直偏向コイル3の開口側端との距離eを5mm
以上に設定することが必要である。
【0046】上述したように、ネック径がφ24mm以
上φ25mm以下で、かつ偏向角が97度以上105度
以下の陰極線管に用いる偏向ヨーク1の寸法並びにそれ
らの配置は、水平偏向コイルの寸法a、垂直偏向コイル
の寸法b及び磁気コアの寸法cは各々80mm以上10
0mm以下、50mm以上70mm以下、及び30mm
以上50mm以下、更に望ましくは90mm以上95m
m以下、60mm以上65mm以下、及び40mm以上
45mm以下であって、磁気コア4の開口側端を垂直偏
向コイルの開口側端から5mm以上離すことによって、
従来よく用いられたキャンセルコイルを使用しなくて
も、偏向ヨーク1本来の特性を発揮し、そして画像歪や
ミスコンバーゼンスの発生を抑制しつつ、偏向ヨーク1
に起因するELMFを低減することが出来る。
【0047】以上述べたように、磁気コア4の開口側端
に対する水平偏向コイル2の開口側端との距離d及び垂
直偏向コイル3の開口側端との距離eとを可能な限り大
きくなるように配置して陰極線管のネック部に取り付け
てることによって、従来よく用いられたキャンセルコイ
ルを使用しなくても、偏向ヨーク1から発生する不要輻
射磁界(VLMF,ELMF)を低減することが出来る
ばかりでなく、更には水平偏向感度及び垂直偏向感度の
劣化や画像歪・ミスコンバーゼンスの発生を抑制するこ
とが出来る。また更には、偏向ヨーク形状の小型・軽量
化及びコストの削減に大きく貢献することが可能とな
る。
【0048】以上、ネック径がφ24mm以上φ25m
m以下で、かつ偏向角が97度以上105度以下の陰極
線管を代表例として、かかる陰極線管に用いられる偏向
ヨーク1の寸法並びにそれらの配置について述べたが、
これらの結果はネック径がφ18mm以上φ26mm以
下、望ましくはφ22mm以上φ26mm以下で、かつ
偏向角が90度を超えて115度以下、望ましくは95
度以上110度以下であっても同様の結果が得られるこ
とは容易に推察されることは言うまでもない。
【0049】次に、本発明である他の実施例を説明す
る。本実施例は、上記で説明した偏向ヨークを備えた陰
極線管装置であって、その一部分を破断して示す側面図
を図13に示す。そして本実施例の陰極線管装置は、偏
向ヨーク1、水平偏向コイル2、垂直偏向コイル3、磁
気コア4、絶縁用セパレータ5、垂直補助コイル用磁性
体6、垂直補助コイル7、端子カバー8、電子銃9、ス
タティックコンバーゼンスマグネット10、陰極線管の
管体11、蛍光面12を備えている。
【0050】同図において、前面に蛍光面12を備えた
陰極線管11のネック部に偏向ヨーク1が取り付けら
れ、この陰極線管11のネック部に電子銃9が取り付け
られている。この偏向ヨーク1は、水平偏向コイル2と
垂直偏向コイル3と、その外周に磁性体からなる磁気コ
ア4が配置された構成をしている。また、電子銃9側に
は垂直補助コイル7が巻回された垂直補助コイル用磁性
体6が設けられている。
【0051】この陰極線管装置に用いられた陰極線管1
1は大きな偏向角を有するものであって、従来の偏向ヨ
ークを取り付けた場合には偏向ヨークの駆動回路を含め
た全ての部品について大幅な変更をしなければ目的を達
成することが不可能である。しかしながら、上記で説明
した本発明の偏向ヨーク1を適用することによって、偏
向ヨーク1以外の全ての部品を変更することなく、そし
て陰極線管としての重要な特性である水平及び垂直偏向
感度の劣化も無く、また画像歪やミスコンバーゼンスの
発生が抑制されるばかりでなく、不要輻射磁界(VLM
F,ELMF)の規格値を満足させた大きな偏向角特性
を有する陰極線管装置を得ることができる。
【0052】次に、本発明である別の実施例を説明す
る。本実施例は、上記で説明した偏向ヨーク1を有する
陰極線管を備えたディスプレイ装置であって、その構成
図を図14に示す。同図において、ビデオ信号入力端子
14、水平同期信号の入力端子15、垂直同期信号の入
力端子16、ビデオ回路17、水平偏向回路18、垂直
偏向回路19、高圧回路20であり、図13で示した陰
極線管装置に対応する部分には同一符号を付けて重複す
る説明を省略する。
【0053】ビデオ入力端子14から入力されたビデオ
信号は、ビデオ回路17で信号処理された後、陰極線管
11に供給される。また、入力端子15から入力された
水平同期信号は水平偏向回路18に供給され、その水平
同期信号に基いて水平偏向電流Ihが形成される。この
水平偏向電流Ihは偏向ヨーク1の水平偏向コイル2に
供給される。一方、上記した水平同期信号の一部は同時
に高圧回路20に供給され、この高圧回路20で発生し
た高電圧が陰極線管11に印加される。また、入力端子
16に入力された垂直同期信号は、垂直偏向回路19に
供給されて、垂直偏向電流Ivが形成される。そしてこ
の垂直偏向電流Ivは偏向ヨーク1の垂直偏向コイル3
に供給される。このようにして、ビデオ回路17で信号
処理された信号に基いて電子銃から放出された陰極線
は、水平偏向電流Ih及び垂直偏向電流Ivによって形
成された磁界によって偏向を受け、蛍光面12上の所定
の位置にある蛍光体を励起することになる。このディス
プレイ装置に上記で説明した偏向ヨーク1を備えた陰極
線管を適用することによって、偏向ヨーク1を除く全て
の構成部品、例えば水平偏向回路18や垂直偏向回路1
9、ビデオ回路17等を変更することなく、従来の部品
をそのまま使用することで、水平及び垂直偏向感度の劣
化も無く、また画像歪やミスコンバーゼンスの発生が抑
制されているばかりでなく、不要輻射磁界(VLMF,
ELMF)の規格値を満足した、大きな偏向角特性を示
すディスプレイ装置を実現することが出来る。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
キャンセルコイルを用いずに不要輻射磁界を低減させる
とともに、偏向ヨークの重要な特性のひとつである水平
偏向コイル及び垂直偏向コイルの感度が高く、また画像
歪やミスコンバーゼンスの抑制に多大な効果を発揮す
る。更には偏向ヨークの形状そのものを小型・軽量化す
ることが出来るばかりでなく、偏向ヨークのコスト削減
に対しても極めて効果的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁気コアの断面を示す説明図である。
【図2】本発明の偏向ヨークを取り付けた陰極線管を示
す説明図である。
【図3】本発明の実施例である偏向ヨークを取り付けて
使用する陰極線管のネック径と陰極線管の解像度特性、
及び偏向ヨークの消費電力との関係を示す説明図であ
る。
【図4】本発明の実施例である偏向ヨークの管軸方向に
おける外形寸法を示す説明図である。
【図5】本発明の実施例である水平偏向コイルの寸法と
水平偏向感度との関係を示す説明図である。
【図6】本発明の実施例である水平偏向コイルの寸法と
ネックシャドウ発生位置の変化量との関係を示す説明図
である。
【図7】本発明の実施例である水平偏向コイルの外形寸
法と蛍光面に到達した電子ビーム径との関係を示す説明
図である。
【図8】本発明の実施例である水平偏向コイルの外形寸
法と偏向ヨークの許容温度との関係を示す説明図であ
る。
【図9】本発明の実施例1である水平偏向コイルの開口
端と磁気コアの開口端との距離と超低周波磁界強度との
関係を示す説明図である。
【図10】本発明の他の実施例である偏向ヨークの管軸
方向における外形寸法を示す説明図である。
【図11】本発明の他の実施例である垂直偏向コイルの
開口端と磁気コアの開口端との距離と極超低周波磁界強
度との関係を示す説明図である。
【図12】本発明の別の実施例である偏向ヨークの管軸
方向における外形寸法を示す説明図である。
【図13】本発明の偏向ヨークを備えた陰極線管装置の
側面説明図である。
【図14】本発明の偏向ヨークを有する陰極線管を備え
たディスプレイ装置の構成説明図である。
【符号の説明】
1…偏向ヨーク、2…水平偏向コイル、3…垂直偏向コ
イル、4…磁気コア、5…絶縁用セパレータ、6…垂直
補助コイル用磁性体、7…垂直補助コイル、8…端子カ
バー、9…電子銃、10…スタティックコンバーゼンス
マグネット、11…陰極線管(筐体)、12蛍光面…、
14…ビデオ信号入力端子、15…水平同期信号入力端
子、16…垂直同期信号入力端子、17…ビデオ回路、
18…水平偏向回路、19…垂直偏向回路、20…高圧
回路、21…取付け部、22…締め付けバンド。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 奥山 宣隆 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所デジタルメディア開発本 部内 (72)発明者 桜井 宗一 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所デジタルメディア開発本 部内 (72)発明者 池田 操 千葉県茂原市早野3300番地 株式会社日立 製作所ディスプレイグループ内 (72)発明者 佐々木 知彦 岩手県水沢市真城字北野1番地 株式会社 日立メディアエレクトロニクス内 (72)発明者 幸松 孝憲 岩手県水沢市真城字北野1番地 株式会社 日立メディアエレクトロニクス内

Claims (39)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水平偏向コイル及び垂直偏向コイルとコア
    とを備え、そして、ネック径がφ22mm以上φ26m
    m以下、かつ、偏向角が95度以上110度以下の陰極
    線管に取り付けて使用される偏向ヨークにおいて、 偏向ヨークの管軸方向の各寸法について、前記水平偏向
    コイルは80mm以上100mm以下であり、また、前
    記垂直偏向コイルは50mm以上70mm以下であり、
    そして、前記コアは30mm以上50mm以下であるこ
    とを特徴とする偏向ヨーク。
  2. 【請求項2】請求項1記載の偏向ヨークにおいて、 上記水平偏向コイルの開口側端と上記コアの開口側端と
    の距離は、15mm以上であることを特徴とする偏向ヨ
    ーク。
  3. 【請求項3】請求項1又は2に記載の偏向ヨークにおい
    て、 上記垂直偏向コイルの開口側端と上記コアの開口側端と
    の距離は、5mm以上であることを特徴とする偏向ヨー
    ク。
  4. 【請求項4】偏向ヨーク、電子銃、陰極線管、等を具備
    する陰極線管装置において、 前記偏向ヨークは、請求項1〜3のいずれか1項に記載
    の偏向ヨークであることを特徴とする陰極線管装置。
  5. 【請求項5】偏向ヨーク等を具備する陰極線管装置、偏
    向回路、ビデオ回路、等からなるディスプレイ装置にお
    いて、 前記偏向ヨークは、請求項1〜3のいずれか1項に記載
    の偏向ヨークであることを特徴とするディスプレイ装
    置。
  6. 【請求項6】水平偏向コイルと垂直偏向コイルと磁気コ
    アとを備えてなり、陰極線管に取り付けて用いられる偏
    向ヨークにおいて、 前記磁気コアの水平方向に対する垂直方向のコア厚比
    は、略1に等しい、または1よりも小さくなるように形
    成され、 ネック径がφ18mm以上φ26mm以下である前記陰
    極線管に取り付け可能な取り付け部を有してなることを
    特徴とする偏向ヨーク。
  7. 【請求項7】前記陰極線管の偏向角は、90度を超えて
    115度以下とされることを特徴とする請求項6記載の
    偏向ヨーク。
  8. 【請求項8】前記陰極線管の偏向角は、95度以上11
    0度以下とされることを特徴とする、請求項7記載の偏
    向ヨーク。
  9. 【請求項9】前記陰極線管の偏向角は、97度以上10
    5度以下とされることを特徴とする、請求項7記載の偏
    向ヨーク。
  10. 【請求項10】前記陰極線管のネック径がφ22mm以
    上φ26mm以下であることを特徴とする、請求項6記
    載の偏向ヨーク。
  11. 【請求項11】前記陰極線管のネック径がφ22mm以
    上φ26mm以下であることを特徴とする、請求項8記
    載の偏向ヨーク。
  12. 【請求項12】前記陰極線管のネック径がφ22mm以
    上φ26mm以下であることを特徴とする、請求項9記
    載の偏向ヨーク。
  13. 【請求項13】前記陰極線管のネック径がφ24mm以
    上φ25mm以下であることを特徴とする、請求項6記
    載の偏向ヨーク。
  14. 【請求項14】前記陰極線管のネック径がφ24mm以
    上φ25mm以下であることを特徴とする、請求項8記
    載の偏向ヨーク。
  15. 【請求項15】前記陰極線管のネック径がφ24mm以
    上φ25mm以下であることを特徴とする、請求項9記
    載の偏向ヨーク。
  16. 【請求項16】前記磁気コアの水平方向に対する垂直方
    向のコア厚比は略1を含み、それよりも小さく0.7以
    上であることを特徴とする、請求項6記載の偏向ヨー
    ク。
  17. 【請求項17】前記偏向ヨークの管軸方向における各寸
    法は、前記水平偏向コイルが80mm以上100mm以
    下であり、また、前記垂直偏向コイルが50mm以上7
    0mm以下であり、そして、前記磁気コアが30mm以
    上50mm以下であることを特徴とする、請求項6記載
    の偏向ヨーク。
  18. 【請求項18】前記偏向ヨークの管軸方向における各寸
    法は、前記水平偏向コイルが90mm以上95mm以下
    であり、また、前記垂直偏向コイルが60mm以上65
    mm以下であり、そして、前記磁気コアが40mm以上
    45mm以下であることを特徴とする、請求項6記載の
    偏向ヨーク。
  19. 【請求項19】前記水平偏向コイルの開口側端と前記磁
    気コアの開口側端との距離は、前記水平偏向コイルのネ
    ック側端と前記磁気コアのネック側端との距離よりも大
    きくなるように前記磁気コアを配置したことを特徴とす
    る、請求項6記載の偏向ヨーク。
  20. 【請求項20】前記水平偏向コイルの開口側端と前記コ
    アの開口側端との距離は、15mm以上であることを特
    徴とする、請求項6記載の偏向ヨーク。
  21. 【請求項21】前記垂直偏向コイルの開口側端と前記磁
    気コアの開口側端との距離は、前記垂直偏向コイルのネ
    ック側端と前記磁気コアのネック側端との距離よりも大
    きくなるように前記磁気コアを配置したことを特徴とす
    る、請求項6記載の偏向ヨーク。
  22. 【請求項22】前記垂直偏向コイルの開口側端と前記コ
    アの開口側端との距離は、5mm以上であることを特徴
    とする、請求項6記載の偏向ヨーク。
  23. 【請求項23】陰極線管に偏向ヨーク及び電子銃が取り
    付けられてなる陰極線管装置において、 前記陰極線管は、ネック径がφ18mm以上φ26mm
    以下、かつ、偏向角が90度を超えて115度以下とさ
    れ、 前記偏向ヨークは、水平偏向コイルと垂直偏向コイルと
    磁気コアとを備えるとともに、前記磁気コアの水平方向
    に対する垂直方向のコア厚比は、略1に等しい、または
    1よりも小さくなるように形成されてなることを特徴と
    する陰極線管装置。
  24. 【請求項24】前記陰極線管の偏向角は、95度以上1
    10度以下とされることを特徴とする、請求項23記載
    の陰極線管装置。
  25. 【請求項25】前記陰極線管の偏向角は、97度以上1
    05度以下とされることを特徴とする、請求項23記載
    の陰極線管装置。
  26. 【請求項26】前記陰極線管のネック径がφ22mm以
    上φ26mm以下であることを特徴とする、請求項23
    記載の陰極線管装置。
  27. 【請求項27】前記陰極線管のネック径がφ22mm以
    上φ26mm以下であることを特徴とする、請求項24
    記載の陰極線管装置。
  28. 【請求項28】前記陰極線管のネック径がφ22mm以
    上φ26mm以下であることを特徴とする、請求項25
    記載の陰極線管装置。
  29. 【請求項29】前記陰極線管のネック径がφ24mm以
    上φ25mm以下であることを特徴とする、請求項23
    記載の陰極線管装置。
  30. 【請求項30】前記陰極線管のネック径がφ24mm以
    上φ25mm以下であることを特徴とする、請求項24
    記載の陰極線管装置。
  31. 【請求項31】前記陰極線管のネック径がφ24mm以
    上φ25mm以下であることを特徴とする、請求項25
    記載の陰極線管装置。
  32. 【請求項32】前記磁気コアの水平方向に対する垂直方
    向のコア厚比は略1を含み、それよりも小さく0.7以
    上であることを特徴とする、請求項23記載の陰極線管
    装置。
  33. 【請求項33】前記偏向ヨークの管軸方向における各寸
    法は、前記水平偏向コイルが80mm以上100mm以
    下であり、また、前記垂直偏向コイルが50mm以上7
    0mm以下であり、そして、前記磁気コアが30mm以
    上50mm以下であることを特徴とする、請求項23記
    載の陰極線管装置。
  34. 【請求項34】前記偏向ヨークの管軸方向における各寸
    法は、前記水平偏向コイルが90mm以上95mm以下
    であり、また、前記垂直偏向コイルが60mm以上65
    mm以下であり、そして、前記磁気コアが40mm以上
    45mm以下であることを特徴とする、請求項23記載
    の陰極線管装置。
  35. 【請求項35】前記水平偏向コイルの開口側端と前記磁
    気コアの開口側端との距離は、前記水平偏向コイルのネ
    ック側端と前記磁気コアのネック側端との距離よりも大
    きくなるように前記磁気コアを配置したことを特徴とす
    る、請求項23記載の陰極線管装置。
  36. 【請求項36】前記水平偏向コイルの開口側端と前記コ
    アの開口側端との距離は、15mm以上であることを特
    徴とする、請求項23記載の陰極線管装置。
  37. 【請求項37】前記垂直偏向コイルの開口側端と前記磁
    気コアの開口側端との距離は、前記垂直偏向コイルのネ
    ック側端と前記磁気コアのネック側端との距離よりも大
    きくなるように前記磁気コアを配置したことを特徴とす
    る、請求項23記載の陰極線管装置。
  38. 【請求項38】前記垂直偏向コイルの開口側端と前記コ
    アの開口側端との距離は、5mm以上であることを特徴
    とする、請求項23記載の陰極線管装置。
  39. 【請求項39】陰極線管に偏向ヨークおよび電子銃が取
    り付けられてなる陰極線管装置を備えたディスプレイ装
    置において、 前記陰極線管は、ネック径がφ18mm以上φ26mm
    以下、かつ、偏向角が90度を超えて115度以下とさ
    れ、 前記偏向ヨークは、水平偏向コイルと垂直偏向コイルと
    磁気コアとを備えるとともに、前記磁気コアの水平方向
    に対する垂直方向のコア厚比は、略1に等しい、または
    1よりも小さくなるように形成され、 前記陰極線管装置を駆動するための偏向回路及び高圧回
    路と、外部信号を信号処理するためのビデオ回路とを備
    えてなることを特徴とするディスプレイ装置。
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100397056B1 (ko) * 2001-03-22 2003-09-06 주식회사 아이인프라 편향요크의 디스토션 보정 방법
KR100405211B1 (ko) * 2001-06-27 2003-11-12 삼성전기주식회사 편향요크 장치
KR100465302B1 (ko) * 2002-05-07 2005-01-13 엘지.필립스 디스플레이 주식회사 음극선관용 편향 요크 및 칼라 음극선관
KR100489604B1 (ko) * 2002-09-13 2005-05-17 엘지.필립스 디스플레이 주식회사 평면 칼라 음극선관
KR100532251B1 (ko) * 2003-01-24 2005-11-30 엘지.필립스 디스플레이 주식회사 음극선관

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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