JP2000106042A - 高温超電導線材およびその製造方法 - Google Patents

高温超電導線材およびその製造方法

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JP2000106042A
JP2000106042A JP10277433A JP27743398A JP2000106042A JP 2000106042 A JP2000106042 A JP 2000106042A JP 10277433 A JP10277433 A JP 10277433A JP 27743398 A JP27743398 A JP 27743398A JP 2000106042 A JP2000106042 A JP 2000106042A
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superconducting wire
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temperature superconducting
silver
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Naoki Ayai
直樹 綾井
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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    • Y02E40/60Superconducting electric elements or equipment; Power systems integrating superconducting elements or equipment

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 交流損失を低減すると同時に、高強度かつ低
コストな高温超電導線材を提供する。 【解決手段】 高温超電導線材は、高温超電導体からな
る素線4と銀を含む母材3と拡散障壁層2と金属被覆層
1とを備える。母材3は素線4を囲むように形成されて
いる。拡散障壁層2は母材3を囲むように形成されてい
る。金属被覆層1は拡散障壁層2を囲むように形成され
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、高温超電導線材
およびその製造方法に関し、より特定的には、交流損失
を低減し、十分な強度を有しかつ製造コストの低い高温
超電導線材およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、高温超電導線材の1つとして、銀
シース線材が実用化されている。この銀シース線材は、
ビスマス系の酸化物高温超電導体を、補強安定化材とし
ての銀または銀基合金からなるシース材で被覆し、さら
にこのシース材のまわりを銀基合金などで被覆した、テ
ープ状の線材である。
【0003】この銀シース線材の製造方法は、まず高温
超電導体の原料粉末を所定の元素混合比となるように調
整する。次に、この原料粉末を第1の銀パイプに充填す
る。この原料粉末が充填された第1の銀パイプを伸線加
工する。所定の直径にまで伸線加工された第1の銀パイ
プを所定の長さに切断する。この切断された第1の銀パ
イプを複数本束ね、さらに第2の銀パイプに嵌合する。
なお、この第2の銀パイプは被覆材となる。この第2の
銀パイプを伸線・圧延加工する。このようにして得られ
た銀シース線材を転位加工することにより、最終的な使
用形態に近い状態にした後、焼結処理を行なう。この焼
結処理によって、銀シース線材中の原料粉末を焼結し、
高温超電導体とする。このようにして、銀シース線材は
製造されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の銀シー
ス線材においては以下に示すような問題点があった。
【0005】1つの問題点として、このような銀シース
線材にたとえば電力供給用の交流電流を流すような場合
や、銀シース線材により形成した直流またはパルスコイ
ルを励磁する場合には、交流損失が大きいという問題が
あった。ここで、交流損失は、超電導体において発生す
るヒステリシス損失と、超電導体間に誘起される結合電
流による結合損失と、シース材などの常電導体部分にお
いて発生する渦電流損失とに分けることができる。ヒス
テリシス損失は、銀シース材中の超電導体からなる細線
(以下、超電導体細線と呼ぶ)の径に比例するため、超
電導体細線の直径を小さくすることにより、低減するこ
とができる。
【0006】次に、結合損失について考える。ここで、
結合電流には、1本の銀シース線材の内部において、超
電導体細線間に誘起される結合電流と、複数の銀シース
線材間に誘起される結合電流とがある。
【0007】まず、1本の銀シース線材の内部におい
て、超電導体細線間に誘起される結合電流による結合損
失について考える。ここで、シース材として用いられて
いる銀もしくは銀基合金は、この銀シース線材が用いら
れる低温状態において比抵抗が小さい。このため、この
銀シース線材を用いたコイルを励磁したり、この銀シー
ス線材に交流電流を流した場合には、大きな結合電流が
流れる。この結果、結合損失が大きくなる。
【0008】この結合損失を抑制するために、シース材
を構成する銀に他の元素を添加することにより、シース
材の比抵抗を大きくするという方法が試みられている。
しかし、このシース材を構成する銀に他の元素をあまり
多く添加すると、この添加された元素がシース線材の加
工性および超電導体の超電導特性に悪影響を及ぼす。こ
のため、銀に対する他の元素の添加量は制限されるの
で、シース材の比抵抗を十分向上させることは困難であ
った。
【0009】また、比抵抗の小さい銀などからなるシー
ス材の一部を、比抵抗の大きな他の材料に置換すること
も考えられる。しかし、この場合、その置換した材料が
超電導体を形成するための焼結処理の際に銀シース線材
内に拡散することにより、超電導体の超電導特性が劣化
する場合があった。このため、シース材の一部を比抵抗
の大きな他の材料に置換することは困難であった。
【0010】このように、銀シース線材の内部における
結合損失を低減することは従来困難であった。
【0011】次に、複数の銀シース線材間に誘起される
結合電流による結合損失について考える。ここで、通
常、銀シース線材を用いた導体の大容量化のためには、
複数の銀シース線材を束ねて導体を構成する。このと
き、銀シース線材間に結合電流が誘起されることによ
り、結合損失が発生する。この結合損失を抑制するため
には、銀シース線材の表面に高抵抗層を形成し、銀シー
ス線材を転位させ、結合電流の発生を抑制する必要があ
る。ここで、予め焼結処理を行なった後に銀シース線材
の転位加工を行なうと、機械的歪みにより超電導体の超
電導特性が劣化するおそれがある。そこで、このような
問題を回避するためには、導体を形成した後に、超電導
体を形成するための焼結処理を行なうことが望ましい。
この場合、銀シース線材の表面に生成される高抵抗層に
は、転位加工の際の機械的歪みに耐え、焼結処理の後も
高い抵抗値を維持し、かつ、焼結処理中に高抵抗層を構
成する成分が銀シース線材の内部に拡散しない(拡散し
た成分により、超電導体の超電導特性が劣化するという
問題を発生させない)というような特性が求められる。
しかし、これらの条件を満足するような高抵抗層を形成
する技術はこれまで確立されていなかった。このため、
超電導特性を劣化させず、結合損失を低減することは困
難であった。
【0012】次に、渦電流損失について考える。渦電流
損失については、銀シース線材内において発生する結合
損失と同様に、銀シース線材を構成するシース材や被覆
材の比抵抗を大きくすること、もしくは比抵抗の小さい
シース材や被覆材の超電導体に対する体積比を低減する
ことが有効であると考えられる。しかし、上記のように
シース材や被覆材の比抵抗を上げるという試みは現状で
は成功していない。また、比抵抗の小さいシース材の超
電導体に対する体積比を低減するため、シース材の一部
を銀よりも比抵抗の大きい他の金属に置換することも考
えられる。しかし、この場合、その置換した金属が超電
導体を形成するための焼結処理の際に、銀シース線材内
に拡散することがあった。この拡散した金属は、超電導
体の超電導特性の劣化の原因となっていた。このため、
現状ではこの渦電流損失を低減することは困難であっ
た。
【0013】このように、銀シース線材の交流損失を低
減することは困難であった。従来の銀シース線材のもう
1つの問題点は、その強度が低いことである。具体的に
は、銀シース線材に用いられる銀は室温で約30MP
a、液体窒素中においても約40MPaという応力で降
伏する。このため、銀シース線材についても、この程度
の小さな応力でその内部の超電導体に欠陥が発生する。
このような欠陥は超電導体の超電導特性を著しく低下さ
せる。
【0014】このような課題に対応して、ステンレス鋼
などを焼結後の銀シース線材と重ね合わせるというよう
な補強法が提案されている。しかし、やはり銀シース線
材の取扱いに際して銀シース線材が歪みを受けることに
より超電導体に欠陥が発生する危険性が残っている。ま
た、このようにステンレス鋼などを補強材として重ね合
わせる場合には、導体を構成した際に、導体に対する超
電導体の体積比が低下する。このため、この導体におけ
る電流密度が低下するという問題が発生していた。
【0015】また一方で、銀シース線材を構成する銀に
他の元素を添加することにより、シース材自体の強度を
向上させることも試みられている。しかし、上記のよう
に、この他の元素の銀シースに対する添加量が、超電導
体の超電導特性の劣化や線材の加工性などに影響を与え
ることから、元素の添加量は制限される。そのため、シ
ース材について所望の強度を得ることができなかった。
このように、導体の電流密度の低下を発生させずに銀シ
ース線材の強度を向上させることは従来困難であった。
【0016】従来の銀シース線材のもう1つの問題点
は、超電導体以外の材料としてほとんど銀または銀基合
金を使用しているので、コストが高いということであ
る。ここで、銀シース線材における超電導体の体積率を
増加させ、銀または銀基合金からなるシース材や被覆材
の体積率を減少させれば、銀シース線材における電流密
度は上昇し、かつ、銀の使用量が減るため電流容量あた
りのコストが低減すると考えられる。しかし、あまりシ
ース材や被覆材を減少させると、銀シース線材の強度が
保てなくなるので、コイル巻きや転位加工などの機械的
応力や、電磁力によって超電導体に欠陥が生じるといっ
た問題が発生する。また、シース材や被覆材をあまり減
少させた場合には、液体窒素などの寒剤がシース材の欠
陥部から内部に侵入し、やはり超電導体に欠陥が生じる
といった問題も発生する。さらに、銀シース線材を形成
する際の伸線および圧延加工などにおける加工性を確保
するためにも、シース材や被覆材の銀シース線材に対す
るの体積比をある程度高くする必要がある。この結果、
上記のように銀シース線材に対する銀の体積比を単純に
減らすことは困難であった。このため、銀シース線材の
コストを低減することは困難であった。
【0017】本発明は、このような課題を解決するため
になされたものであり、本発明の1つの目的は、交流損
失を低減でき、高い強度を有する低コストな高温超電導
線材を提供することである。
【0018】本発明のもう1つの目的は、交流損失を低
減することができ、かつ、高い強度を有する低コストな
高温超電導線材の製造方法を提供することである。
【0019】
【課題を解決するための手段】この発明の1の局面にお
ける高温超電導線材は、素線と、母材と、拡散障壁層
と、金属被覆層とを備える。素線は高温超電導体からな
る。母材は、素線を囲むように形成され、銀を含む。拡
散障壁層は母材を囲むように形成される。金属被覆層は
拡散障壁層を囲むように形成される(請求項1)。
【0020】このため、従来は銀あるいは添加元素の濃
度が低い銀基合金に限られていた金属被覆層として、銀
以外の金属を用いることができる。そして、金属被覆層
と母材との間に拡散障壁層が存在するので、高温超電導
体を形成するための焼結処理を行なう場合にも、金属被
覆層を構成する材料が銀を含む母材へと拡散することを
防止できる。これにより、金属被覆層として、従来用い
られていた銀よりも安価で、かつ強度の高い材料を用い
ることができる。この結果、高温超電導線材の製造コス
トを低減できると同時に、高温超電導線材の強度を向上
させることができる。
【0021】また、拡散障壁層として、銀よりも比抵抗
の大きな材料を用いることにより、高温超電導体からな
る素線と金属被覆層とを還流する結合電流および渦電流
(以下遮蔽電流と呼ぶ)を抑制することができる。この
結果、結合損失および渦電流損失を低減することがで
き、交流損失を低減することができる。
【0022】また、金属被覆層として銀よりも比抵抗の
大きな材料を選択することができるので、金属被覆層の
内部を還流する遮蔽電流を低減することができる。この
結果、さらに高温超電導線材の交流損失が低減する。
【0023】また、拡散障壁層が存在することにより、
焼結工程を行なう場合にも、金属被覆層を構成する材料
が母材へと拡散することを防止できる。このため、母材
に金属被覆層から不純物が侵入することにより、母材の
比抵抗が高くなるという問題の発生を防止できる。この
結果、高温超電導体の安定化のために母材の比抵抗を低
く保つことができる。また、不純物が高温超電導体に侵
入することも防止できるので、高温超電導体の超電導特
性がこの不純物により劣化することを防止できる。
【0024】また、従来のように金属被覆層として銀を
用いた場合には、高温超電導線材の加工性および強度を
維持するために金属被覆層の膜厚をある程度厚くする必
要があったが、金属被覆層として銀よりも強度の高い材
料を用いることが可能となるので金属被覆層の膜厚を薄
くすることが可能になる。その結果、銀を用いていた従
来の高温超電導線材よりも高温超電導線材に対する高温
超電導体の体積比を大きくすることができる。これによ
り、高温超電導線材における電流密度を向上させること
ができる。
【0025】上記1の局面における高温超電導線材で
は、前記拡散障壁層が、前記高温超電導体を形成するた
めの熱処理の際、前記金属被覆層を構成する材料より
も、前記母材への拡散速度が小さい材料からなっていて
もよい(請求項2)。
【0026】このため、高温超電導体を形成するための
焼結処理を行なう場合にも、金属被覆層を構成する材料
が銀を含む母材へと拡散することを有効に防止できる。
【0027】上記1の局面における高温超電導線材で
は、拡散障壁層が、モリブデン、ニッケル、ニオブ、パ
ラジウム、タンタル、バナジウムおよびタングステンか
らなる群より選択される少なくとも1種を含んでいても
よい(請求項3)。
【0028】このように、比較的融点が高く、銀との反
応性が低い金属を用いれば、焼結工程における金属被覆
層を構成する材料が母材へと拡散することを、より有効
に防止できる。
【0029】上記1の局面における高温超電導線材で
は、金属被覆層が、銀、銅、クロム、鉄、マグネシウ
ム、マンガン、ニッケル、アンチモン、シリコン、アル
ミニウム、チタン、錫および亜鉛からなる群より選択さ
れる少なくとも1種を含んでいてもよい(請求項4)。
【0030】この発明の他の局面における高温超電導線
材は、素線と、母材と、金属被覆層とを備える。素線は
高温超電導体からなる。母材は素線を囲むように形成さ
れ、銀を含む。金属被覆層は母材を囲むように形成され
る。金属被覆層は、高温超電導体を形成するための熱処
理の際、母材への拡散速度が銀よりも小さい材料からな
る(請求項5)。
【0031】このため、金属被覆層自体が母材へ拡散し
にくい材料から構成されているので、金属被覆層が上記
1の局面における高温超電導線材の拡散障壁層としての
役割も果たすことができる。この結果、独立して拡散障
壁層を形成する場合よりも、高温超電導線材に対する高
温超電導体の体積比をより向上させることができるの
で、高温超電導線材の電流密度をより向上させることが
できる。
【0032】また、金属被覆層が拡散障壁層としての役
割を有するので、高温超電導体を形成するための焼結処
理を行なう場合にも、金属被覆層を構成する材料が銀を
含む母材へと拡散することを防止できる。
【0033】また、金属被覆層として、従来用いられて
いた銀よりも安価で、かつ強度の高い材料を使用すれ
ば、高温超電導線材の製造コストを低減できると同時
に、高温超電導線材の強度を向上させることができる。
【0034】また、金属被覆層として銀よりも比抵抗の
大きな材料を選択すれば、金属被覆層の内部を還流する
遮蔽電流を低減することができる。この結果、高温超電
導線材の交流損失を低減させることができる。
【0035】上記他の局面における高温超電導線材で
は、金属被覆層が、モリブデン、ニッケル、ニオブ、パ
ラジウム、タンタル、バナジウムおよびタングステンか
らなる群より選択される少なくとも1種を含んでいても
よい(請求項6)。
【0036】上記1の局面または他の局面における高温
超電導線材では、金属被覆層を囲むように形成された高
抵抗層をさらに備えていてもよい(請求項7)。
【0037】このため、高抵抗層が存在することによ
り、導体を形成するために複数の高温超電導線材を用い
る場合にも、高温超電導線材間に還流する遮蔽電流を、
より有効に低減することができる。この結果、交流損失
をさらに低減することができる。
【0038】上記1の局面または他の局面における高温
超電導線材では、高抵抗層が、銀、銅、クロム、鉄、マ
グネシウム、マンガン、ニッケル、アンチモン、シリコ
ン、アルミニウム、チタン、錫および亜鉛からなる群よ
り選択される少なくとも1つの元素、この元素を含む合
金、またはこの元素の酸化物の少なくともいずれかを含
んでいてもよい(請求項8)。
【0039】上記1の局面または他の局面における高温
超電導線材では、素線が高温超電導体からなる第1およ
び第2の素線を含んでいてもよい(請求項9)。
【0040】上記1の局面または他の局面における高温
超電導線材では、高温超電導体がBi(Pb)−Sr−
Ca−Cu−O系の高温超電導体であってもよい(請求
項10)。
【0041】この発明の別の局面における高温超電導線
材の製造方法では、銀を含む材料からなる第1のパイプ
に、熱処理により高温超電導体となる原料粉末または高
温超電導体の粉末を充填する。原料粉末または高温超電
導体の粉末を充填した第1のパイプを囲むように拡散障
壁層を形成する。拡散障壁層を囲むように、金属被覆層
を形成する(請求項11)。
【0042】このため、従来銀あるいは銀基合金に限ら
れていた金属被覆層を、銀以外の材料を用いた金属被覆
層に変更した高温超電導線材を容易に製造することがで
きる。
【0043】また、金属被覆層を、銀よりも低コストで
かつ強度の高い材料を用いて形成すれば、高温超電導線
材の低コスト化および高強度化を図ることができる。ま
た、従来高温超電導線材に用いられていなかった金属を
金属被覆層として用いることができるので、金属被覆層
として用いる材料の選択の自由度を大きくできる。
【0044】また、金属被覆層として銀よりも比抵抗の
大きな材料を用いることにより、高温超電導線材の遮蔽
電流を低減することができるので、高温超電導線材の交
流損失を低減することができる。また、拡散障壁層とし
て、銀よりも比抵抗の大きな材料を用いることで、高温
超電導体と金属被覆層とを還流する遮蔽電流を抑制する
ことができるので、より高温超電導線材の交流損失を低
減することができる。
【0045】上記別の局面における高温超電導線材の製
造方法では、拡散障壁層を形成する工程が、第1のパイ
プを拡散障壁層となる第2のパイプ内に配置する工程を
含んでいてもよい(請求項12)。
【0046】上記別の局面における高温超電導線材の製
造方法では、拡散障壁層を形成する工程が、第1のパイ
プを囲むように、拡散障壁層となるシートを配置する工
程を含んでいてもよい(請求項13)。
【0047】このように、シートを用いて拡散障壁層を
形成すれば、拡散障壁層となるパイプを用いて高温超電
導線材を製造する場合より、製造コストを削減すること
ができる。
【0048】上記別の局面における高温超電導線材の製
造方法では、金属被覆層を形成する工程が、拡散障壁層
を、金属被覆層となる第3のパイプ内に配置する工程を
含んでいてもよい(請求項14)。
【0049】上記別の局面における高温超電導線材の製
造方法では、金属被覆層を形成する工程が、拡散障壁層
を囲むように、めっき法を用いて金属被覆層を形成する
工程を含んでいてもよい(請求項15)。
【0050】このため、予めパイプ状に形成することが
困難であるような金属についても、金属被覆層として使
用することができる。この結果、金属被覆層として用い
る材料の選択の自由度をより大きくすることができる。
【0051】また、第1のパイプと拡散障壁層とを、予
め伸線・圧延加工し、高温超電導体を形成するための焼
結処理をした後に、拡散障壁層を囲むようにめっき法を
用いて金属被覆層を形成すれば、金属被覆層は高温超電
導体を形成するための焼結処理を受けない。この結果、
伸線・圧延加工工程において、拡散障壁層の一部に損傷
が発生するような場合にも、焼結処理の際に金属被覆層
を構成する材料が第1のパイプへと拡散することを防止
できる。この結果、高温超電導体の超電導特性が金属被
覆層に起因する不純物により低下するという問題の発生
を防止できる。
【0052】この発明のもう1つの局面における高温超
電導線材の製造方法では、銀を含む材料からなる第1の
パイプに、熱処理により高温超電導体となる原料粉末ま
たは高温超電導体の粉末を充填する。原料粉末または高
温超電導体の粉末を充填した第1のパイプを囲むように
金属被覆層を形成する。金属被覆層は、高温超電導体を
形成するための熱処理の際、第1のパイプへの拡散速度
が銀よりも小さい材料からなる(請求項16)。
【0053】このため、金属被覆層が、上記別の局面に
おける高温超電導線材の金属被覆層と拡散障壁層との両
方の機能を兼ね備えるようにすることができる。この結
果、拡散障壁層を独立して形成する場合よりも高温超電
導線材に対する高温超電導体の体積比を向上させること
ができるので、高温超電導線材に流すことのできる電流
密度を向上させることができる。
【0054】また、金属被覆層の材質を、従来用いられ
ていた銀よりも高強度なものに変更することにより、高
温超電導線材の強度を向上させることができる。また、
金属被覆層の材質を、従来用いられていた銀よりも低コ
ストなものに変えることにより、高温超電導線材の製造
コストを低減することができる。
【0055】上記もう1つの局面における高温超電導線
材の製造方法では、第1のパイプを囲むように金属被覆
層を形成する工程が、第1のパイプを金属被覆層となる
第2のパイプ内に配置する工程を含んでいてもよい(請
求項17)。
【0056】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施の形態を説明する。
【0057】(実施の形態1)図1は、本発明による高
温超電導線材の実施の形態1を示す断面模式図である。
図1を参照して、高温超電導線材を説明する。
【0058】図1を参照して、高温超電導線材は、高温
超電導体4と銀からなる母材3と拡散障壁層2と金属被
覆層1とを備える。高温超電導体4は、Bi(Pb)−
Si−Ca−Cu−O系高温超電導体である。銀からな
る母材3は、高温超電導体4を被覆している。拡散障壁
層2は、ニオブからなり、母材3を被覆している。金属
被覆層1は、Cu−Ni合金からなり、拡散障壁層2を
被覆している。
【0059】ここで、ニオブからなる拡散障壁層2は、
高温超電導線材の伸線・圧延加工の際にも断裂すること
なく延伸される。また、拡散障壁層2は、高温超電導体
4の焼結処理中に金属被覆層1を構成する材料が母材3
を介して高温超電導体4にまで拡散することを防止でき
る。さらに、この拡散障壁層を構成するニオブは、焼結
処理における高温に耐え、かつ母材3を介して高温超電
導体4に拡散しない材料である。このため、金属被覆層
1の材料として、従来用いられていた銀もしくは銀基合
金以外の、銀よりも低コストでかつ高強度の材料である
Cu−Ni合金などを用いることができる。この結果、
高温超電導線材の製造コストを低減すると同時に、強度
を向上させることができる。
【0060】また、従来用いられていた銀よりも比抵抗
の高いニオブを拡散障壁層として用いているので、高温
超電導体4と金属被覆層1とを還流する遮蔽電流を抑制
することができる。この結果、高温超電導線材の交流損
失を低減することができる。また、金属被覆層1として
も、従来用いられていた銀よりも比抵抗の大きな材料を
用いることができ、金属被覆層1内を還流する遮蔽電流
を低減することができる。この結果、高温超電導線材の
交流損失を低減することができる。
【0061】また、高温超電導体の焼結時に拡散障壁層
2が存在することにより、金属被覆層1から母材3へ金
属被覆層1を構成する元素が拡散することを抑止するこ
とができるので、銀からなる母材3の比抵抗がこれら拡
散した不純物元素の存在により上昇するという問題の発
生を防止できる。
【0062】また、金属被覆層1として、従来用いられ
ていた銀よりも高強度の材料を用いることができるの
で、従来の銀を金属被覆層1として用いていた場合より
も、金属被覆層1の膜厚を薄くすることができる。この
結果、高温超電導線材における高温超電導体4の体積比
を従来よりも増加させることができるので、高温超電導
線材に流すことができる電流密度を向上させることがで
きる。
【0063】ここで、拡散障壁層2としては、ニオブに
代えて、モリブデン、ニッケル、パラジウム、タンタ
ル、バナジウムまたはタングステン、もしくはこれらの
合金を用いても同様の効果を得ることができる。なお、
これらの材料のうち、熱処理時の安定性および銀との低
い反応性という観点から検討すると、拡散障壁層2とし
てタンタルを使用することが好ましい。しかし、タンタ
ルは高価であるため、製造コストも考慮すると、拡散障
壁層2としてニオブを使用することがより好ましい。
【0064】また、金属被覆層1としては、銀、銅、ク
ロム、チタン、鉄またはニッケル、もしくはこれらの元
素をベースとした合金であってもよく、この金属被覆層
1を構成する金属または合金への添加元素としては、ア
ルミニウム、マグネシウム、マンガン、アンチモン、シ
リコン、錫もしくは亜鉛を用いることができる。なお、
伸線加工時の加工性から検討すると、金属被覆層1とし
ては銀にマンガンを添加したものを用いることが好まし
い。ここで、拡散障壁層2が存在するため、マンガンの
添加量を従来よりも多くすることができる。
【0065】また、ここでは母材3の内部に複数の高温
超電導体4が存在する高温超電導線材を示したが、母材
3の内部に高温超電導体4が1本形成されているような
場合にも、複数の高温超電導線材間に発生する遮蔽電流
を抑制することができるので、図1に示した高温超電導
線材と同様の効果を得ることができる。
【0066】図1に示した高温超電導線材の製造方法
は、以下のような工程を含む。まず、高温超電導体の原
料粉末として、Bi2 3 とPbOとSrCO3 とCa
CO3 とCuOとを混合し、その各元素の組成比を調整
する。そして、この原料粉末について熱処理および粉砕
処理を行なう。このようにして得られた高温超電導体と
なる原料粉末または高温超電導体の粉末を第1のパイプ
としての銀パイプに充填する。粉末を充填した銀パイプ
を、所定の外径となるように伸線加工する。次に、拡散
障壁層となるニオブからなる第2のパイプに伸線加工後
の線材を切断したものを複数本束ねて挿入する。次に、
複数の線材が挿入された第2のパイプを、金属被覆層と
なるCu−Ni合金からなる第3のパイプに挿入する。
【0067】そして、この第3のパイプを伸線・圧延加
工することにより、図2示すような断面形状にテープ線
材を得る。そして、配線などの最終的な使用形態になる
ように転位加工を行なった後、このテープ線材に最終的
な焼結処理を施すことにより、高温超電導体を形成す
る。この結果、図1に示すような高温超電導線材を得る
ことができる。
【0068】ここで、金属被覆層1(図1参照)を形成
するため、金属被覆層1となる材質からなる第3のパイ
プに第2のパイプを挿入したが、第2のパイプを伸線・
圧延加工することによりテープ線材を形成し、その後最
終的な焼結処理を行なった後に、金属被覆層1となる金
属もしくは合金をテープ線材の表面にめっき法を用いて
付着させてもよい。このようにすることで、最終的な焼
結処理の際には、金属被覆層1が形成されていないの
で、金属被覆層1を構成する材料がこの焼結処理の際に
母材3もしくは高温超電導体4へと拡散することを防止
できる。
【0069】また、ここでは、拡散障壁層2を形成する
ために第2のパイプを用いたが、第2のパイプに代え
て、拡散障壁層2を構成する材料を含むシートを、第1
のパイプを伸線加工した複数の線材の周囲に巻付けても
よい。
【0070】また、図2を参照して、金属被覆層1の外
周に高抵抗層6を形成してもよい。ここで図2は本発明
による高温超電導線材の実施の形態1の変形例を示す断
面模式図である。
【0071】図2を参照して、高温超電導線材は、基本
的には図1に示した本発明の実施の形態1による高温超
電導線材と同様の構造を備える。ただし、銅からなる金
属被覆層1の表面には、高抵抗層6が形成されている。
この高抵抗層6はクロムからなる。
【0072】このため、導体を形成するために複数の高
温超電導線材を用いる場合にも、高温超電導線材間に還
流する遮蔽電流を有効に低減することができる。
【0073】また、高抵抗層6の表面は、酸化されてい
てもよい。このように表面を酸化することにより、高抵
抗層の抵抗をより高くすることができる。この結果、高
温超電導線材間に還流する遮蔽電流をより有効に低減す
ることができる。
【0074】ここで、高抵抗層6を最終的な焼結処理前
に金属被覆層1の外周に形成する場合には、最終的な焼
結処理における焼結温度に耐える金属材料もしくは無機
化合物を用いる。この高抵抗層6としては、銀、銅、ク
ロム、鉄、マグネシウム、マンガン、ニッケル、アンチ
モン、シリコン、アルミニウム、チタン、錫もしくは亜
鉛、またはこれらの合金あるいは酸化物を用いることが
できる。
【0075】図2に示した高温超電導線材の製造方法と
しては、図1に示した高温超電導線材の製造方法におい
て、金属被覆層1となる第3のパイプを、高抵抗層とな
るパイプに挿入した後、伸線・圧延加工する方法を用い
ることができる。また、伸線・圧延加工の後に、テープ
線材の表面に高抵抗層をめっき法を用いて形成する工程
を用いてもよい。
【0076】このようにして、図2に示す高温超電導線
材を容易に製造することができる。 (実施の形態2)図3は、本発明による高温超電導線材
の実施の形態2を示す断面模式図である。図3を参照し
て、高温超電導線材を説明する。
【0077】図3を参照して、高温超電導線材は、基本
的には図1に示した本発明の実施の形態1による高温超
電導線材と同様の構造を備える。ただし、図3に示した
高温超電導線材では、金属被覆層5が銀からなる母材3
を被覆している。そして、この金属被覆層5は、ニオブ
からなり、本発明の実施の形態1における拡散障壁層2
(図1参照)の機能も兼ね備えている。
【0078】このため、本発明の実施の形態1による効
果に加えて、高温超電導線材に対する高温超電導体4の
体積比を向上させることができる。この結果、高温超電
導線材の電流密度を向上させることができる。
【0079】図3に示した高温超電導線材の製造方法
は、基本的には図1に示した本発明の実施の形態1によ
る高温超電導線材の製造方法と同様である。ただし、図
3に示した高温超電導線材の製造方法では、ニオブから
なる金属被覆層5となる第2のパイプに、高温超電導体
4となる粉末を含む複数の線材を挿入する。そして、こ
の第2のパイプを伸線・圧延加工する。そして、この後
は本発明の実施の形態1と同様の工程を実施することに
より、図3に示す高温超電導線材を得ることができる。
【0080】また、図3に示した高温超電導線材では、
金属被覆層5としてニオブを用いたが、ニオブに代えて
モリブデン、ニッケル、パラジウム、タンタル、バナジ
ウムまたはタングステンもしくはこれらの合金を金属被
覆層5として用いることができる。これらの金属または
合金を用いることによっても、ニオブを金属被覆層5と
して用いた場合と同様の効果を得ることができる。
【0081】また、高温超電導線材の形状、寸法および
高温超電導体4の本数や配置が図3に示した高温超電導
線材と異なる場合にも、本発明を適用できる。
【0082】また、図2に示した高温超電導線材と同様
に、本発明の実施の形態2による高温超電導線材におい
て、金属被覆層5のまわりに高抵抗層を形成すれば、図
2に示した高温超電導線材と同様の効果を得ることがで
きる。
【0083】今回開示された実施の形態はすべての点で
例示であって制限的なものではないと考えられるべきで
ある。本発明の範囲は上記した実施の形態ではなくて特
許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の
意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意
図される。
【0084】
【発明の効果】このように、請求項1〜17に記載の発
明によれば、高温超電導線材に拡散障壁層を形成するの
で、従来用いられていた銀よりも高抵抗かつ高強度、さ
らに低コストの金属を金属被覆層として用いることがで
きる。この結果、交流損失を低減すると同時に、高強度
かつ低コストの高温超電導線材を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による高温超電導線材の実施の形態1を
示す断面模式図である。
【図2】本発明による高温超電導線材の実施の形態1の
変形例を示す断面模式図である。
【図3】本発明による高温超電導線材の実施の形態2を
示す断面模式図である。
【符号の説明】
1,5 金属被覆層 2 拡散障壁層 3 母材 4 高温超電導体 6 高抵抗層

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高温超電導体からなる素線と、 前記素線を囲むように形成され、銀を含む母材と、 前記母材を囲むように形成された拡散障壁層と、 前記拡散障壁層を囲むように形成された金属被覆層とを
    備える、高温超電導線材。
  2. 【請求項2】 前記拡散障壁層は、前記高温超電導体を
    形成するための熱処理の際、前記金属被覆層を構成する
    材料よりも、前記母材への拡散速度が小さい材料からな
    る、請求項1に記載の高温超電導線材。
  3. 【請求項3】 前記拡散障壁層は、モリブデン、ニッケ
    ル、ニオブ、パラジウム、タンタル、バナジウムおよび
    タングステンからなる群より選択される少なくとも1種
    を含む、請求項1または2に記載の高温超電導線材。
  4. 【請求項4】 前記金属被覆層は、銀、銅、クロム、
    鉄、マグネシウム、マンガン、ニッケル、アンチモン、
    シリコン、アルミニウム、チタン、錫および亜鉛からな
    る群より選択される少なくとも1種を含む、請求項1〜
    3のいずれか1項に記載の高温超電導線材。
  5. 【請求項5】 高温超電導体からなる素線と、 前記素線を囲むように形成され、銀を含む母材と、 前記母材を囲むように形成された金属被覆層とを備え、 前記金属被覆層は、前記高温超電導体を形成するための
    熱処理の際、前記母材への拡散速度が銀よりも小さい材
    料からなる、高温超電導線材。
  6. 【請求項6】 前記金属被覆層は、モリブデン、ニッケ
    ル、ニオブ、パラジウム、タンタル、バナジウムおよび
    タングステンからなる群より選択される少なくとも1種
    を含む、請求項5に記載の高温超電導線材。
  7. 【請求項7】 前記金属被覆層を囲むように形成された
    高抵抗層をさらに備える、請求項1〜6のいずれか1項
    に記載の高温超電導線材。
  8. 【請求項8】 前記高抵抗層は、銀、銅、クロム、鉄、
    マグネシウム、マンガン、ニッケル、アンチモン、シリ
    コン、アルミニウム、チタン、錫および亜鉛からなる群
    より選択される少なくとも1つの元素、前記元素を含む
    合金、または前記元素の酸化物の少なくともいずれかを
    含む、請求項7に記載の高温超電導線材。
  9. 【請求項9】 前記素線は、高温超電導体からなる第1
    および第2の素線を含む、請求項1〜8のいずれか1項
    に記載の高温超電導線材。
  10. 【請求項10】 前記高温超電導体は、Bi(Pb)−
    Sr−Ca−Cu−O系の高温超電導体である、請求項
    1〜9のいずれか1項に記載の高温超電導線材。
  11. 【請求項11】 銀を含む材料からなる第1のパイプ
    に、熱処理により高温超電導体となる原料粉末または前
    記高温超電導体の粉末を充填する工程と、 前記原料粉末または前記高温超電導体の粉末を充填した
    前記第1のパイプを囲むように拡散障壁層を形成する工
    程と、 前記拡散障壁層を囲むように金属被覆層を形成する工程
    とを備える、高温超電導線材の製造方法。
  12. 【請求項12】 前記拡散障壁層を形成する工程は、前
    記第1のパイプを、前記拡散障壁層となる第2のパイプ
    内に配置する工程を含む、請求項11に記載の高温超電
    導線材の製造方法。
  13. 【請求項13】 前記拡散障壁層を形成する工程は、前
    記第1のパイプを囲むように、前記拡散障壁層となるシ
    ートを配置する工程を含む、請求項11に記載の高温超
    電導線材の製造方法。
  14. 【請求項14】 前記金属被覆層を形成する工程は、前
    記拡散障壁層を、前記金属被覆層となる第3のパイプ内
    に配置する工程を含む、請求項11〜13のいずれか1
    項に記載の高温超電導線材の製造方法。
  15. 【請求項15】 前記金属被覆層を形成する工程は、前
    記拡散障壁層を囲むように、めっき法を用いて前記金属
    被覆層を形成する工程を含む、請求項11〜13のいず
    れか1項に記載の高温超電導線材の製造方法。
  16. 【請求項16】 銀を含む材料からなる第1のパイプ
    に、熱処理により高温超電導体となる原料粉末または前
    記高温超電導体の粉末を充填する工程と、 前記原料粉末または前記高温超電導体の粉末を充填した
    前記第1のパイプを囲むように金属被覆層を形成する工
    程とを備え、 前記金属被覆層は、前記高温超電導体を形成するための
    熱処理の際、前記第1のパイプへの拡散速度が銀よりも
    小さい材料からなる、高温超電導線材の製造方法。
  17. 【請求項17】 前記第1のパイプを囲むように前記金
    属被覆層を形成する工程は、前記第1のパイプを、前記
    金属被覆層となる第2のパイプ内に配置する工程を含
    む、請求項16に記載の高温超電導線材の製造方法。
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