JP2000105983A - 情報機器の回転軸用転がり軸受 - Google Patents

情報機器の回転軸用転がり軸受

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JP2000105983A
JP2000105983A JP10275134A JP27513498A JP2000105983A JP 2000105983 A JP2000105983 A JP 2000105983A JP 10275134 A JP10275134 A JP 10275134A JP 27513498 A JP27513498 A JP 27513498A JP 2000105983 A JP2000105983 A JP 2000105983A
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rolling bearing
lubricating oil
acid
swing arm
ester
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Akinari Ohira
晃也 大平
Masaki Egami
正樹 江上
Yoshinobu Akamatsu
良信 赤松
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NTN Corp
NTN Toyo Bearing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 情報機器の回転軸用転がり軸受において、例
えば0.1〜5rpm程度の低速回転速度における軸受
の回転トルクの変動を低く抑えることができる転がり軸
受およびディスク記憶装置のスイングアーム支持構造と
することである。 【解決手段】 転がり軸受の摩擦面に、40℃での動粘
度が25〜150mm2 /sのエステル系潤滑油を滴下
したり、オイルプレーティングすること等によって潤滑
油膜を形成したハードディスクドライブ等のディスク記
憶装置のスイングアーム支持用転がり軸受などの情報機
器の回転軸用転がり軸受、またはディスク記憶装置のス
イングアーム支持構造とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ハードディスク
ドライブ(HDD)、ビデオテープレコーダ(VT
R)、デジタルオーディオテープレコーダ(DAT)、
レーザービームプリンタ(LBP)等の情報機器の回転
軸用転がり軸受に関するものであり、特に情報機器の低
速回転軸用転がり軸受に適用でき、中でもディスク記憶
装置のスイングアーム支持用転がり軸受に適用できるも
のおよびこのような転がり軸受を用いたディスク記憶装
置のスイングアーム支持構造に関する。
【0002】
【従来の技術】情報機器に使用される軸受には消費電力
を抑えるための低トルク化が望まれている。通常、情報
機器に使用される転がり軸受の潤滑には、潤滑油、また
はグリースなどの半固体潤滑油が用いられている。
【0003】情報機器の代表例として、図1に一般的な
ハードディスク装置(以下、HDDと略記する。)の回
転軸の支持構造を示した。HDDは、ハブ1を介して磁
気ディスク2を回転自在に支持する回転軸3と、先端に
磁気ヘッドを有するアーム4の回転軸5とを備え、各回
転軸3、5は、各一対の玉軸受6、7で支持されてい
る。
【0004】このような回転軸支持構造によって回転自
在に支持される磁気ディスク2は、スピンドルモータ1
0の回転速度に応じて高速回転するが、その際に磁気記
録データを読み書きする磁気ヘッドが取り付けられたス
イングアーム4も適宜に動作する。
【0005】スイングアーム4の末端部は、回転軸5の
上部と一体に固定されており、この回転軸5を図外のコ
イル等からなるアクチュエータで所要角度だけ低速で回
転駆動し、スイングアーム4の先端を旋回させて磁気ヘ
ッドを所要位置に移動させている。この場合の回転軸5
の回転動作は、スイングアーム4の先端のヘッドを正確
な位置に移動させる必要があるため、玉軸受7にも低速
時に安定した低トルクの特性が要求され、この特性によ
って磁気ディスク2の記録有効域における所要の磁気記
録データの正確な読み書きが可能になる。
【0006】なお、図1中の符号8は内輪、9は外輪、
10はスピンドルモータ、11は筒形固定子、12は深
皿形回転子、13および14は球状転動体を示してい
る。
【0007】スイングアームのその他の回転軸支持構造
としては、図2に示すようなものが挙げられる。すなわ
ち、図2に示したものは、磁気記録データを読み書きす
る磁気ヘッド15を取り付けたスイングアーム16を支
持するシャフト17の支持構造であり、2組の磁気ヘッ
ド15を有するスイングアーム16の基部は、上下に間
隔を開けて配置された2つの転がり軸受18およびその
ハウジング19により支持されている。
【0008】このスイングアーム16は、図外のボイス
コイルモータなどで軸周りに所要角度だけ低速で回転さ
せることにより、スイングアーム16の先端を適宜に所
要角度だけ旋回させて2組の磁気ヘッド15を2枚のハ
ードディスク20の所要位置に移動させる。
【0009】ところで、上述したようなディスク記憶装
置のスイングアーム支持用転がり軸受は、通常、図3に
示すような冠型の保持器で球状の転動体を保持してい
る。
【0010】冠型の保持器は、環状の保持器本体の上面
に周方向に一定ピッチを開けて一対の湾曲面を対向させ
る爪部21を有しており、爪部21の対向面で転動体保
持用のポケット22を形成している。また、爪部21の
立ち上がり基準面となる平坦部23が形成されており、
ポケット22や平坦部23でグリースや潤滑油が保持さ
れる。
【0011】グリースや潤滑油は、ちょう度によって潤
滑(攪拌)抵抗があり、回転軸に所要のトルクを負荷
し、トルク変動を発生させるので、この点を改良して転
がり軸受の高温・高速化、低発塵化、長寿命化を図る潤
滑剤組成物が開発され、特開平8−283767号公報
には、40℃での動粘度が10mm2 /s以上のエステ
ル油を必須成分とした潤滑剤組成物として開示されてい
る。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した従来
の転がり軸受用の潤滑剤組成物は、スイングアームの回
転軸を支持する転がり軸受に使用された場合に、回転軸
のトルクを低くして安定させる作用が充分でなく、磁気
ディスクの記録有効域における所要の磁気記録データの
正確な読み書きを可能にするような正確な動作をスイン
グアームに確実に行なわせることができない場合があっ
た。
【0013】そこで、この発明の課題は、上記した問題
点を解決して、ディスク記憶装置のスイングアーム支持
用転がり軸受などの情報機器の低速回転軸用転がり軸受
において、軸受の回転に要するトルクを可及的に低くす
ると共に、例えば0.1〜5rpm程度に低速の回転速
度でも軸受の回転トルクの変動を低く抑えることができ
る転がり軸受とすることを課題としている。
【0014】また、ディスク記憶装置のスイングアーム
の旋回用回転軸を転がり軸受で支持する構造において、
例えば0.1〜5rpm程度に低速の旋回速度でも軸受
の回転トルクの変動が低く抑えられ、磁気記録データの
正確な読み書きを可能にするディスク記憶装置のスイン
グアーム支持構造とすることである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本願の各発明は、所定動
粘度のエステル系潤滑油が、情報機器の回転軸用転がり
軸受およびスイングアーム支持用転がり軸受の潤滑油と
して、低速回転速度における低回転トルク性および安定
した回転トルクを与えることを実験により知見したこと
に基づいている。
【0016】すなわち、上記の課題を解決するため、本
願の発明においては、転がり軸受の摩擦面に、40℃で
の動粘度が25mm2 /s以上のエステル系潤滑油の潤
滑油膜を形成してなる情報機器の回転軸用転がり軸受と
したのである。
【0017】また、上記の課題を解決するため、転がり
軸受の摩擦面に、40℃での動粘度が25mm2 /s以
上のエステル系潤滑油の潤滑油膜を形成してなるディス
ク記憶装置のスイングアーム支持用転がり軸受としたの
である。
【0018】また、ディスク記憶装置のスイングアーム
の旋回用回転軸を転がり軸受で支持する構造において、
前記課題を解決するために、前記転がり軸受は、摩擦面
に40℃での動粘度が25mm2 /s以上のエステル系
潤滑油の潤滑油膜が形成されている転がり軸受であるデ
ィスク記憶装置のスイングアーム支持構造としたのであ
る。
【0019】このような情報機器の回転軸用の転がり軸
受、特に低速回転するディスク記憶装置のスイングアー
ム支持用転がり軸受およびスイングアーム支持構造にお
いては、低速回転状態での潤滑油の粘性は潤滑性(摩擦
係数低減)に殆ど悪影響を与えず、かえって摩擦面に潤
滑油膜を安定供給することに寄与しているとも考えら
れ、これらが総合的に作用して回転トルクの安定性の向
上のような有利な作用をしていると考えられる。
【0020】
【発明の実施の形態】本願の各発明に用いる潤滑油は、
エステル系潤滑油からなり、主成分のエステル油は二塩
基酸と分岐アルコールの反応から得られるジエステル
油、芳香族系三塩基酸と分岐アルコールの反応から得ら
れる芳香族エステル油、多価アルコールと一塩基酸の反
応から得られるヒンダードエステル油が好適に用いられ
る他、特に限定されるものではない。
【0021】ジエステル油としては、ジオクチルアジペ
ート(DOA)、ジイソブチルアジペート(DIB)、
ジブチルアジペート(DBA)、ジオクチルアゼレート
(DOZ)、ジブチルセバケート(DBS)、ジオクチ
ルセバケート(DOS)、メチル・アセチルリシノレー
ト(MAR−N)等が挙げられる。
【0022】芳香族エステル油としては、トリオクチル
トリメリテート(TOTM)、トリデシルトリメリテー
ト、テトラオクチルピロメリテートなどが挙げられる。
【0023】ヒンダードエステル油としては、以下に示
す多価アルコールと一塩基酸を反応させて得られるもの
が挙げられる。
【0024】多価アルコールに反応させる一塩基酸は単
独でもよいし、複数用いても良い。さらに、多価アルコ
ールと二塩基酸・一塩基酸も混合脂肪酸とオリゴエステ
ルであるコンプレックスエステルとして用いても良い。
【0025】多価アルコールとしては、トリメチロール
プロパン(TMP)、ペンタエリスリトール(PE)、
ジペンタエリスリトール(DPE)、ネオペンチルグリ
コール(NPG)、2−メチル−2−プロピル−1,3
−プロパンジオール(MPPD)などが挙げられる。
【0026】一塩基酸としては、主に炭素数4〜22の
一価の脂肪酸であり、以下に例示するようなものが用い
られる。具体例としては、酢酸、吉草酸、カプロン酸、
カプリル酸、エナント酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、
ウンデカン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン
酸、牛脂肪酸、ステアリン酸、カプロレイン酸、ウンデ
シレン酸、リンデル酸、ツズ酸、フィゼテリン酸、ミリ
ストレイン酸、パルミトレイン酸、ペトリセリン酸、オ
レイン酸、エライジン酸、アスクレピン酸、バクセン
酸、ソルビン酸、リノール酸、リノレン酸、サビニン
酸、リシノール酸、ノナデカン酸、アラキン酸、ヘンエ
イコサン酸、ベヘン酸、ブラシジン酸、エルカ酸などが
ある。
【0027】この発明に用いるエステル系潤滑油は、4
0℃での動粘度が25mm2 /s以上、好ましくは30
mm2 /s以上、さらに好ましくは40mm2 /s以上
のものである。40℃の動粘度が25mm2 /s未満の
エステル系潤滑油は、軸受回転の初期に潤滑油膜が充分
に成膜せず、潤滑油膜が途切れることにより軸受トルク
が安定しない。また、エステル系潤滑油の40℃動粘度
の上限は、軸受充填またはオイルプレーティング処理な
どの取り扱い時の作業性に適当になるように変更するこ
とができ、一般的な市販軸受油のグレードの範囲のもの
を使用することができる。因みに、一般的な軸受油の動
粘度グレードを考慮すると、この発明に用いるエステル
系潤滑油の動粘度の上限は、40℃で150mm2 /s
である。
【0028】上述したようなエステル系潤滑油を転がり
軸受の摩擦面に供給し、潤滑油膜を形成するには、潤滑
油を内・外輪のレース面、転動体に所定量を滴下しても
よく、また潤滑油を適当な濃度に希釈した液に浸漬し、
軸受表面に一様な被膜を形成させるオイルプレーティン
グを行ってもよい。
【0029】なお、エステル系潤滑油には、防錆剤や酸
化防止剤または油性向上剤など、周知の添加剤を配合し
てもよい。
【0030】因みに、潤滑油に添加して用い得る防錆剤
としては、有機系スルホン酸金属塩であるバリウムスル
ホネート、カルシウムスルホネートなどがあり、酸化防
止剤としては、含窒素化合物系酸化防止剤とフェノール
系酸化防止剤のそれぞれ単独または両者混合したものが
挙げられる。また、窒素化合物系の酸化防止剤として
は、フェニルαナフチルアミン、ジフェニルアミン、フ
ェニレンジアミン、オレイルアミドアミン、フェノチア
ジンなどが挙げられる。
【0031】また、フェノール系酸化防止剤としては、
p−tert−ブチルフェニサルレート、2,6−ジ−
tert−ブチル−p−フェニルフェノール、2,2´
−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフ
ェノール)、2,2´−メチレンビス(4−メチル−6
−tert−オクチルフェノール)、4,4´−ブチリ
レンビス(6−tert−ブチル−m−クレゾール)、
テトラキス〔メチレン−3−3(3´,5´−ジ−te
rt−ブチル−4´−ヒドロキシフェニル)プロピオネ
ート〕メタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−
トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキ
シベンジル)ベンゼン、n−オクタデシル−β−(4´
−ヒドロキシ−3´,5´−ジ−tert−ブチル)フ
ェノキシ−1,3,5−トリアジン、4,4´−チオビ
ス−〔6−tert−ブチル−m−クレゾール〕、2−
(2´−ヒドロキシ−3´−tert−ブチル−5´−
メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾールなど
のヒンダードフェノールが挙げられる。
【0032】油性向上剤としては、高級脂肪酸としてオ
レイン酸、ステアリン酸などが挙げられ、高級アルコー
ルとしてラウリルアルコール、オレイルアルコールなど
が挙げられ、アミンではステアリルアミン、セチルアミ
ンなどが挙げられ、リン酸エステルではリン酸トリクレ
ジルなどが挙げられる。
【0033】さらに、この発明の効果を損なわない範囲
で上記組成物以外の添加剤として、例えば極圧剤や粘度
指数向上剤、摩耗防止剤などを配合してもよい。また、
潤滑油のみでは耐久性が不充分の場合は、回転トルクが
大きくならないように、または回転トルクが許容範囲に
納まる程度にグリースを封入することも可能である。
【0034】また、この発明における転がり軸受は、周
知の構造であればよく、内・外輪の間に保持器を介して
複数個の転動体を保持しているものである。このような
軸受に組み込む保持器の材質は、鉄板、ガラス繊維配合
のポリアミド樹脂、含油樹脂などの周知材料であっても
よいが、騒音や異常音を発生しないように音響特性を調
整した樹脂製保持器を採用することが好ましい。なお、
この発明における転がり軸受にはシール(密封)装置を
付設してもよいのは勿論である。
【0035】
【実施例および比較例】〔実施例1〕エステル系潤滑油
として日本油脂社製:ユニスターH481R(40℃で
の動粘度64.2mm2 /s)をオイルプレーティング
法によってミニアチュア玉軸受(軸受寸法:φ4×φ7
×2(mm))の摩擦面に処理した。
【0036】すなわち、軸受の摩擦面に潤滑油膜を形成
するには、ヘキサンを溶媒として前記エステル系潤滑油
5重量%濃度の希釈液を調製し、これに前記ミニアチュ
ア玉軸受を30秒間浸漬した後、液中から取り出して大
気中でヘキサンを気化させ、軸受の摩擦面に潤滑油のみ
が0.8mg残るようにした。
【0037】得られた転がり軸受のトルクは、アキシャ
ル方向に予圧を150gfかけて組み込んだスピンドル
のトルク(gf・cm)を、米国MRI社製のマイクロ
トルクテスタ(M10)を用いて回転速度2rpmで2
分間測定し、その平均値を調べた。この結果は、表1に
示した。
【0038】〔実施例2〕実施例1においてエステル系
潤滑油として日本油脂社製:ユニスターH381R(4
0℃での動粘度48.3mm2 /s)を使用したこと以
外は全く同様にして転がり軸受を製造し、さらに実施例
1と全く同じ条件で転がり軸受のトルクを調べ、結果を
表1に併記した。
【0039】〔実施例3〕実施例1においてエステル系
潤滑油として日本油脂社製:ユニスターH310(40
℃での動粘度25.0mm2 /s)を使用したこと以外
は全く同様にして転がり軸受を製造し、さらに実施例1
と全く同じ条件で転がり軸受のトルクを調べ、結果を表
1に併記した。
【0040】〔比較例1〕実施例1においてエステル系
潤滑油として日本油脂社製:ユニスターH334R(4
0℃での動粘度19.9mm2 /s)を使用したこと以
外は全く同様にして転がり軸受を製造し、さらに実施例
1と全く同じ条件で転がり軸受のトルクを調べ、結果を
表1に併記した。
【0041】〔比較例2〕実施例1においてミニアチュ
ア玉軸受に対して、エステル系潤滑油に代えてグリース
(協同油脂社製:マルテンプSRL)を0.8g封入し
て転がり軸受を製造し、その後は実施例1と全く同じ条
件で転がり軸受のトルクを調べ、結果を表1に示併記し
た。
【0042】
【表1】
【0043】表1の結果からも明らかなように、低粘度
のエステル系潤滑油を使用した比較例1の転がり軸受の
回転トルクの平均値が0.15gf・cm(実施例1の
約3倍)という高い値であり、エステル系潤滑油に代え
てグリースを使用した比較例2は、回転トルクの平均値
が0.21gf・cmであり、さらに高い値であった。
【0044】これらに対して、所定の粘度範囲のエステ
ル系潤滑油を使用した実施例1〜3の転がり軸受の回転
トルクは、0.05〜0.10gf・cmであり、これ
らの平均値は、0.07gf・cmという極めて低い値
であり、回転速度2rpmという低速回転速度において
軸受の回転トルクの変動を低く抑えることができた。
【0045】
【発明の効果】本願の各発明は、以上説明したように、
潤滑油として所定の粘度範囲のエステル系潤滑油を採用
した情報機器の回転軸用転がり軸受とし、または同様に
所定の粘度範囲のエステル系潤滑油を採用した低速回転
軸用転がり軸受またはスイングアーム支持用転がり軸受
としたので、各発明の転がり軸受の回転に要するトルク
が極めて低くなり、例えば0.1〜5rpm程度の低速
回転速度においても軸受の回転トルクの変動を低く抑え
ることができる転がり軸受になるという利点がある。
【0046】また、潤滑油として所定の粘度範囲のエス
テル系潤滑油を採用したディスク記憶装置のスイングア
ーム支持構造としたので、例えば0.1〜5rpm程度
に低速の旋回速度でも転がり軸受の回転トルクの変動が
低く抑えられ、そのために磁気記録データのより正確な
読み書きが可能になるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】ハードディスク装置の回転軸支持構造を説明す
る断面図
【図2】ハードディスク装置のスイングアームの回転軸
支持構造を説明する断面図
【図3】冠型転がり軸受用保持器の要部斜視図
【符号の説明】
1 ハブ 2 磁気ディスク 3、5、17 回転軸 4 アーム 6、7 玉軸受 8 内輪 9 外輪 10 スピンドルモータ 11 筒形固定子 12 深皿形回転子 13、14 球状転動体 15 磁気ヘッド 16 スイングアーム 18 ミニアチュア転がり軸受 19 ハウジング 20 ハードディスク 21 爪部 22 ポケット 23 平坦部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 赤松 良信 三重県桑名市大字東方字尾弓田3066 エヌ ティエヌ株式会社内 Fターム(参考) 3J101 AA02 AA32 AA42 AA54 AA62 CA11 EA67 FA60 GA53 5D068 AA01 BB01 CC12 GG07

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 転がり軸受の摩擦面に、40℃での動粘
    度が25mm2 /s以上のエステル系潤滑油の潤滑油膜
    を形成してなる情報機器の回転軸用転がり軸受。
  2. 【請求項2】 転がり軸受の摩擦面に、40℃での動粘
    度が25mm2 /s以上のエステル系潤滑油の潤滑油膜
    を形成してなるディスク記憶装置のスイングアーム支持
    用転がり軸受。
  3. 【請求項3】 ディスク記憶装置のスイングアームの旋
    回用回転軸を転がり軸受で支持する構造において、 前記転がり軸受は、摩擦面に40℃での動粘度が25m
    2 /s以上のエステル系潤滑油の潤滑油膜が形成され
    ている転がり軸受であることを特徴とするディスク記憶
    装置のスイングアーム支持構造。
JP10275134A 1998-09-29 1998-09-29 情報機器の回転軸用転がり軸受 Pending JP2000105983A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7441959B2 (en) 2004-12-22 2008-10-28 Hitachi Global Storage Technologies Netherlands B.V. Bearing mechanism for spindle motor in magnetic disk drive

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US7441959B2 (en) 2004-12-22 2008-10-28 Hitachi Global Storage Technologies Netherlands B.V. Bearing mechanism for spindle motor in magnetic disk drive

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