JP2000105392A - 表示素子及び表示媒体 - Google Patents

表示素子及び表示媒体

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JP2000105392A
JP2000105392A JP10275011A JP27501198A JP2000105392A JP 2000105392 A JP2000105392 A JP 2000105392A JP 10275011 A JP10275011 A JP 10275011A JP 27501198 A JP27501198 A JP 27501198A JP 2000105392 A JP2000105392 A JP 2000105392A
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microcapsule
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dispersion medium
charged
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 より応答性及び制御性に優れた表示素子を提
供すること。 【解決手段】 請求項1記載の表示素子は、二種以上の
帯電粒子及びこれらの帯電粒子を分散させるための分散
媒が封入されたマイクロカプセルからなり、前記マイク
ロカプセル中の前記帯電粒子の分布状態を制御用電界の
作用下で変えることにより、前記マイクロカプセルの所
定領域の光学的反射特性に変化を与えて所要の表示動作
を行わせるようにした表示素子であって、前記帯電粒子
のうちの二種は、その表面領域に、それぞれ等電点がp
Ha及びpHbの無機物質を含有するものであり、か
つ、前記分散媒の水素イオン濃度(pHX)は、下記の
式(1)を満足するものであることを特徴としている。 pHa<pHX<pHb・・・・・(1)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、分散媒中で電界の
印加に対して、所定の電極方向に移動する特性を有する
帯電粒子を含むマイクロカプセルからなる表示素子、及
び、可撓性シートに該マイクロカプセルの配列層が形成
され、該配列層への制御用電界の印加により画像形成す
るようにした表示媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、画像や文字情報等を表示する方式
としては、CRT(Cathode Ray Tube:陰極線管)方式
から、液晶(Liquid Crystal )方式、プラズマ発光方
式、EL(エレクトロルミネセンス)方式等を利用して
可視化する方式まで、多岐にわたるものが存在してい
る。
【0003】近年、半導体技術の急速な進歩による各種
電子装置の小型化に伴い、ディスプレイデバイスに対し
ても、小型化、軽量化、低駆動電圧化、低消費電力化、
薄型フラットパネル化等が求められている。
【0004】上述した要請から、PDP(Plasma Disp
lay Panel )に代表される発光型や、LCD(Liquid
Crystal Display )に代表される受光型等、非常に多
くの種類のフラットパネル型電子ディスプレイデバイス
が提案され、実用に供されている。これらの中でも低消
費電力であるという点で、近年、特に反射型LCDの研
究が盛んに行われている。
【0005】反射型LCDのメリットとしては、小型
化、軽量化、低駆動電圧化、低消費電力化、薄型フラッ
トパネル化等が可能な点や、通常の光源下において印刷
物と同様に、目になじみやすく、外光の影響のない表示
品質を有する点等が挙げられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、反射型
LCDでは、ゲスト−ホスト液晶にTFTパネルを組み
合わせた構成としても、理論的には、反射率66%、コ
ントラスト比5:1の画像しか得られない。
【0007】これは反射率57%、コントラスト比5:
1の新聞紙の画像に限りなく近い画質であり、カレンダ
ーやレーザープリンタによる出力画像の持つ反射率80
%、コントラスト比21:1の画質にはほど遠く、画像
が見にくいという問題があった。また、LCDは、メモ
リー機能を有さないため、制御電界を遮断すると画像表
示を維持することができず、画像表示をおこなう間、常
に、表示面に外部から電界等の刺激を加え続けなくては
ならず、使いにくく、経済的にも不利であるという問題
があった。
【0008】
【課題を解決するための手段】これらの問題を解決する
ため、本発明者は、「低駆動電圧」「反射型方式におけ
る高反射率、高コントラスト」「制御電界遮断時のメモ
リ効果」に着目し、これらの機能を実現する表示機構を
開発するために検討を行った結果、マイクロカプセル中
において、顔料等の着色剤及び電荷調整剤等を含む帯電
粒子を、電界の印加により所定の電極方向に移動させる
ことにより、表示面への画像書き込みをおこなう画像表
示方式が好都合であり、かつ、実現可能であることを見
いだし、先に上記表示機構に関する出願を行った。その
後、上記表示機構において使用する表示素子をより制御
性に優れたものとすることを目的としてさらに検討を行
った結果、帯電粒子に含有させる帯電性付与のための無
機物質の等電点に注目して、帯電粒子と分散媒とを構成
することにより、制御電界に対する表示素子の制御性が
向上することを見いだし、本発明を完成させるに至っ
た。
【0009】上記目的を達成するために、請求項1記載
の表示素子は、二種以上の帯電粒子及びこれらの帯電粒
子を分散させるための分散媒が封入されたマイクロカプ
セルからなり、上記マイクロカプセル中の上記帯電粒子
の分布状態を制御用電界の作用下で変えることにより、
上記マイクロカプセルの所定領域の光学的反射特性に変
化を与えて所要の表示動作を行わせるようにした表示素
子であって、上記帯電粒子のうちの二種は、その表面領
域に、それぞれ等電点がpHa及びpHbの無機物質を
含有するものであり、かつ、上記分散媒の水素イオン濃
度(pHX)は、下記の式(1)を満足するものである
ことを特徴としている。 pHa<pHX<pHb・・・・・(1)
【0010】上記請求項1記載の表示素子によれば、等
電点のpHがa及びbの無機物質がそれぞれ別の帯電粒
子に含有されており、分散媒の水素イオン濃度(pH)
はXであり、X、a、bは上記(1)式を満足するの
で、等電点のpHがaの無機物質を含む帯電粒子は負に
帯電し、等電点のpHがbの無機物質を含む帯電粒子は
正に帯電し、しかも、各帯電粒子の帯電性が安定する。
従って、上記マイクロカプセルの電界に対する応答性が
向上し、制御電界に対する制御性がより良好になる。
【0011】また、請求項2記載の表示素子は、二種以
上の帯電粒子及びこれらの帯電粒子を分散させるための
分散媒が封入されたマイクロカプセルからなり、上記マ
イクロカプセル中の上記帯電粒子の分布状態を制御用電
界の作用下で変えることにより、上記マイクロカプセル
の所定領域の光学的反射特性に変化を与えて所要の表示
動作を行わせるようにした表示素子であって、上記帯電
粒子のうちの一種は、その表面領域に、等電点がpHc
の無機物質を含有するものであり、上記帯電粒子のうち
の他の一種は、その表面領域に、少なくとも一種の正帯
電性の極性を示す官能基を有する化合物を含有するもの
であり、さらに、上記分散媒の水素イオン濃度(pH
Y)は、下記の式(2)を満足するものであることを特
徴としている。 pHc<pHY・・・・・(2)
【0012】上記請求項2記載の表示機構によれば、等
電点のpHがcの無機物質が一の帯電粒子に含有されて
おり、他の帯電粒子は正帯電性の極性を示し、分散媒の
水素イオン濃度(pH)はYであり、Y、cは上記
(2)式を満足する。従って、等電点のpHがcの無機
物質を含む帯電粒子は負に帯電し、他の帯電粒子は正に
帯電し、しかも、帯電粒子の帯電性が安定する。従っ
て、上記マイクロカプセルの電界に対する応答性が向上
し、制御電界に対する制御性がより良好になる。
【0013】また、請求項3記載の表示素子は、二種以
上の帯電粒子及びこれらの帯電粒子を分散させるための
分散媒が封入されたマイクロカプセルからなり、上記マ
イクロカプセル中の上記帯電粒子の分布状態を制御用電
界の作用下で変えることにより、上記マイクロカプセル
の所定領域の光学的反射特性に変化を与えて所要の表示
動作を行わせるようにした表示素子であって、上記帯電
粒子のうちの一種は、その表面領域に、等電点がpHd
の無機物質を含有するものであり、上記帯電粒子のうち
の他の一種は、その表面領域に、少なくとも一種の負帯
電性の極性を示す官能基を有する化合物を含有するもの
であり、さらに、上記分散媒の水素イオン濃度(pH
Z)は、下記の式(3)を満足するものであることを特
徴としている。 pHZ<pHd・・・・・(3)
【0014】上記請求項3記載の表示機構によれば、等
電点のpHがdの無機物質が一の帯電粒子に含有されて
おり、他の帯電粒子は負帯電性の極性を示し、分散媒の
水素イオン濃度(pH)はZであり、Z、dは上記
(3)式を満足する。従って、等電点のpHがdの無機
物質を含む帯電粒子は正に帯電し、他の帯電粒子は負に
帯電し、しかも、帯電粒子の帯電性が安定する。従っ
て、上記マイクロカプセルの電界に対する応答性が向上
し、制御電界に対する制御性がより良好になる。
【0015】請求項4記載の表示媒体は、可撓性シート
に、マイクロカプセルの配列層が形成され、上記配列層
中のそれぞれのマイクロカプセルに制御用電界を印加す
ることにより、所要の表示動作を行わせるようにした表
示媒体であって、上記マイクロカプセルとして、上記請
求項1、2又は3記載の表示素子が使用されていること
を特徴としている。請求項4記載の表示媒体によれば、
上記マイクロカプセルとして、上記請求項1、2又は3
記載の表示素子が使用されているので、より制御性に優
れた表示媒体を提供することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の表示素子及び表示
媒体の実施の形態について図を参考にしながら説明す
る。本発明の表示素子は、二種以上の帯電粒子及びこれ
らの帯電粒子を分散させるための分散媒が封入されたマ
イクロカプセルからなり、上記マイクロカプセル中の上
記帯電粒子の分布状態を制御用電界の作用下で変えるこ
とにより、上記マイクロカプセルの所定領域の光学的反
射特性に変化を与えて所要の表示動作を行わせるように
した表示素子であって、上記帯電粒子のうちの二種は、
その表面領域に、それぞれ等電点がpHa及びpHbの
無機物質を含有するものであり、かつ、上記分散媒の水
素イオン濃度(pHX)は、下記の式(1)を満足する
ものである。 pHa<pHX<pHb・・・・・(1)
【0017】ここで、等電点とは、あるpHの溶媒中に
無機物質を浸漬した際に、見かけ上、その無機物質の表
面電位が0となるときのpHをいう。一般に、水素イオ
ン濃度(pH)がXの分散媒中に、等電点のpHaがX
より小さい無機物質を浸漬すると、その無機物質は負に
帯電し、一方、等電点のpHbがXより大きい無機物質
を浸漬すると、その無機物質は正に帯電する。
【0018】例えば、無機物質が酸化珪素である場合、
酸化珪素をあるpHの溶媒に浸漬した際、下記の式
(4)〜(6)で表した平衡関係が成立する。すなわ
ち、溶媒のpHが酸化珪素の等電点と同じである場合に
は、(5)式に示したように、酸化珪素の表面にはプロ
トンや水酸基が付着せず、そのため表面の電荷は0にな
る。一方、溶媒のpHが酸化珪素の等電点より酸性側に
あると、平衡が(4)式側に移行し、末端のSiOHに
はプロトンが付着するため、酸化珪素表面は正に帯電す
る。また、溶媒のpHが酸化珪素の等電点よりアルカリ
側にあると、平衡が(6)式側に移行し、水酸基により
末端のSiOHからプロトンが奪われるため、酸化珪素
表面は負に帯電する。
【0019】
【化1】
【0020】等電点は、例えば、酸化珪素では1.5〜
3.7、α−三酸化二鉄では5.7〜6.9であり、無
機物質の種類によって異なる。従って、無機物質とし
て、酸化珪素及びα−三酸化二鉄を使用し、これらを表
面領域に含有した帯電粒子を作製し、一方、分散媒のp
Hを4〜5付近に調整すると、帯電粒子に含有させる無
機物質と分散媒のpHとの関係が上記(1)式を満足す
るようになり、酸化珪素を含有する帯電粒子が負に帯電
し、α−三酸化二鉄を含有する帯電粒子が正に帯電す
る。従って、これらの帯電粒子及び分散媒をマイクロカ
プセルに封入することにより、表示素子を製造すること
ができる。
【0021】上記無機物質としては、上記酸化珪素やα
−三酸化二鉄のほかに、例えば、酸化チタン、酸化鉄、
酸化亜鉛、酸化アルミニウム、遷移金属の酸化物等が挙
げられる。無機物質を使用する場合、1種類の材料の等
電点は予めわかっているものも多いが、2種類以上の材
料の混合物では等電点の予測が困難になるときがある。
このような場合は、ゼータ電位計により、実際に等電点
を測定して求めることができる。
【0022】上記帯電粒子には、帯電粒子に帯電特性を
付与するための無機物質のほか、帯電粒子を着色するた
めの着色剤及びバインダーが含まれている。上記着色剤
としては、例えば、一般に周知の着色コロイド粒子;種
々の有機・無機質顔料、染料、金属粉、ガラス、樹脂等
の粉砕微粉末等が挙げられる。
【0023】上記有機顔料としては特に限定されず、例
えば、Hansa Yellow、Benzine Y
ellow等の黄色顔料;Parmanent Re
d、 benzine orange、pyrazol
one orange、vulcan orange、
orange lake、para red、lake
red、toluidine red、brill f
ast scarlet、brill carmin
e、brill scarlet、bordo、 wa
tchung red、lithol red、bon
maroon、 lake bordo、rhoda
mine、madder lake等の赤色顔料;rh
odamine b lake、dioxazine
violet、crystal violet lak
e等の紫色顔料;victoria pure blu
e lake、victoria blue lak
e、phthalocyanine blue、fas
t sky blue、threne blue rs
等の青色顔料、diamonde green lak
e、phthalocyanine green、pi
gment green b、green gold等
の緑色顔料、diamond black等の黒色顔料
等が挙げられる。
【0024】上記無機顔料としては、特に限定されず、
例えば、カーボンブラック等の黒色顔料;酸化チタン、
酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化鉛、酸化すず等の白
色顔料等が挙げられる。上記無機顔料は、帯電特性を付
与するための無機物質としての役割を兼ねていてもよ
い。上記無機顔料及び有機顔料は、単独で用いてもよ
く、2種以上を併用してもよい。
【0025】上記染料としては特に限定されず、例え
ば、アゾ染料、金属錯塩染料、ナフトール染料、アント
ラキノン染料、インジゴ染料、カーボニウム染料、キノ
イミン染料、シアニン染料、キノリン染料、ニトロ染
料、ニトロソ染料、ベンゾキノン染料、ナフトキノン染
料、ナフタルイミド染料、ペノリン染料、フタロシアニ
ン染料等が挙げられる。上記染料は、単独で用いてもよ
く、2種以上を併用してもよい。
【0026】上記バインダーは、上記着色剤や無機物質
等を溶解又は分散させるものであり、例えば、ワック
ス、樹脂等が挙げられる。上記ワックスは、合成高分子
からなる合成ワックスと天然の材料からなる天然ワック
スとに分けられ、上記樹脂も、合成樹脂や天然樹脂とに
分けられる。上記合成ワックス又は上記合成樹脂は、重
合性不飽和結合を有する単量体又は上記単量体の2種以
上を混合した単量体混合物を重合させることにより得ら
れるものである。また、上記合成ワックスは、上記樹脂
と比べて分子量が低く、80〜150℃程度で容易に液
状化するものをいい、それよりも高分子量のものを樹脂
という。
【0027】上記合成ワックス又は合成樹脂の製造に使
用する単量体成分としては、例えば、メチルアクリレー
ト、エチルアクリレート、n−ブチルアクリレート、i
−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレー
ト、シクロヘキシルアクリレート、テトラヒドロフリル
アクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリ
レート、n−ブチルメタクリレート、i−ブチルメタク
リレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、ステア
リルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、メチル
ビニルエーテル、エチルビニルエーテル、n−プロピル
ビニルエーテル、i−ブチルビニルエーテル、n−ブチ
ルビニルエーテル、スチレン、α−メチルスチレン、ア
クリロニトリル、メタクリロニトリル、酢酸ビニル、塩
化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニル、フッ化ビニ
リデン、エチレン、プロピレン、イソプレン、クロロプ
レン、ブタジエン等が挙げられる。
【0028】また、上記単量体成分は、その化合物中
に、例えば、カルボキシル基、水酸基、メチロール基、
アミノ基、アミド基、酸アミド基、グリシジル基等の官
能基を含むものであってもよい。上記カルボキシル基を
有する単量体としては、例えば、アクリル酸、メタクリ
ル酸、イタコン酸等が挙げられ、上記水酸基を有する単
量体としては、例えば、β−ハイドロキシエチルアクリ
レート、β−ハイドロキシエチルメタクリレート、β−
ハイドロキシプロピルアクリレート、β−ハイドロキプ
ロピルメタクリレート、アリルアルコール等が挙げられ
る。
【0029】上記メチロール基を有する単量体として
は、例えば、N−メチロールアクリルアミド、N−メチ
ロールメタクリルアミド等が挙げられ、アミノ基を有す
る単量体としては、例えば、ジメチルアミノエチルアク
リレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート等が挙
げられる。
【0030】上記酸アミド基を有する単量体としては、
例えば、アクリルアミド、メタクリルアミド等が挙げら
れ、グリシジル基を有する単量体としては、例えば、グ
リシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、グ
リシジルアリルエーテル等が挙げられる。
【0031】上記天然ワックスは、植物系、動物系、鉱
物系、石油系に分類される。植物系ワックスとしては、
例えば、キャンデリラワックス、カルナバワックス、ラ
イスワックス、木ろう、ホホバ油等が挙げられる。動物
系ワックスとしては、例えば、みつろう、ラノリン、鯨
ろう等が挙げられる。
【0032】鉱物系ワックスとしては、例えば、モンタ
ンワックス、オゾケライト、セレシン等が挙げられる。
石油ワックスとしては、例えば、パラフィンワックス、
マイクロクリスタリンワックス、ペトロラム等が挙げら
れる。これらの天然ワックスは、単独で使用されるほ
か、2種以上が併用される。
【0033】上記天然樹脂としては、例えば、サンダラ
ック、マニラコバール、ペリーバラサム、トルーバルサ
ム、アラビアゴム、カシューゴム、ゼオルゴム、アンモ
ニアゴム、ジュルトン、クチルゴム等が挙げられる。こ
れらの天然樹脂は、単独で使用されるほか、2種以上が
併用される。
【0034】上記分散媒としては、無色透明性を有して
いるものが好ましく、このような特性を有する分散媒と
しては、例えば、水系の溶媒等が挙げられる。この場
合、分散媒のpHの調整は、酸又は塩基の添加により行
う。これらの分散媒は、単独で使用されるほか、2種以
上が併用される。
【0035】上記分散媒中には、帯電粒子の分散状態を
良好にするために、界面活性剤が含まれていてもよい。
上記界面活性剤は、パラフィン、オレフィン、アルキル
ベンゼン等の疎水基に結合している水酸基の種類によ
り、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、両
性界面活性剤、非イオン系界面活性剤等に分類され、本
発明では、上記いずれの界面活性剤も使用することがで
きる。
【0036】本発明においては、帯電粒子に帯電特性を
付与するため、上記無機物質のほかに、上記ワックスや
樹脂の官能基を利用することができる。すなわち、上記
ワックスや樹脂中に、カルボキシル基等を含むカルボニ
ル基、ニトリル基等を含むニトロ基、スルホン基等を含
むスルホニル基、ニトロソ基、トリフルオロエチル基、
トリクロロエチル基等のハロゲルを含む基が存在する
と、帯電粒子はマイナスに帯電し、上記ワックスや樹脂
中に、アミノ基やアミド結合が存在すると、粒子はプラ
スに帯電する。
【0037】従って、本発明では、別の実施形態とし
て、帯電粒子のうちの一種を、その表面領域に等電点が
pHcの無機物質を含有するものとし、帯電粒子のうち
の他の一種を、その表面領域に少なくとも一種の正帯電
性の極性を示す官能基を有する化合物を含有するものと
し、さらに、分散媒の水素イオン濃度(pHY)を、下
記の式(2)を満足するように調整してもよい。 pHc<pHY・・・・・(2) この場合、分散媒中で等電点がpHcの無機物質を含有
する帯電粒子は負に帯電し、他の帯電粒子はバインダー
に起因して正に帯電する。従って、これらの帯電粒子及
び分散媒をマイクロカプセルに封入することにより、表
示素子を製造することができる。
【0038】また、本発明では、さらに別の実施形態と
して、帯電粒子のうちの一種を、その表面領域に等電点
がpHdの無機物質を含有するものとし、帯電粒子のう
ちの他の一種を、その表面領域に少なくとも一種の負帯
電性の極性を示す官能基を有する化合物を含有するもの
とし、さらに、上記分散媒の水素イオン濃度(pHZ)
を、下記の式(3)を満足するように調整してもよい。 pHZ<pHd・・・・・(3) この場合、分散媒中で等電点がpHdの無機物質を含有
する帯電粒子は正に帯電し、他の帯電粒子はバインダー
に起因して負に帯電する。従って、これらの帯電粒子及
び分散媒をマイクロカプセルに封入することにより、表
示素子を製造することができる。
【0039】上記帯電粒子の製造方法としては、例え
ば、上記着色剤、上記無機物質等が分散又は溶解したワ
ックス等を液中に投入した後、液を加熱して上記ワック
スを液状化し、続いて、攪拌によりワックスを微粒子状
に分散させた後冷却して上記ワックスを固化させ、帯電
粒子を製造する方法をとることができる。この場合、分
散性を向上させるため、界面活性剤を添加してもよい。
この場合、無機物質が帯電粒子の表面に露出するような
条件を選択する必要がある。
【0040】上記した構成の帯電粒子において、着色剤
として酸化チタンが使用された帯電粒子は、白色度及び
隠蔽性の点で優れており、着色剤として使用するカーボ
ンブラックは完全な黒色を示すため、カーボンブラック
が使用された帯電粒子は、黒色度に優れている。なお、
例えば、帯電特性を付与するために添加する酸化珪素等
の無機物質は、着色剤を兼ねることができるものもあ
る。
【0041】酸化チタン及びカーボンブラックを着色剤
として使用した帯電粒子を用いることにより、反射率や
コントラスト比が高く、見やすい画像等を有する表示媒
体を実現することができる。帯電粒子に含有される着色
剤の含有量は、酸化チタンの場合には、5〜60重量%
が好ましく、カーボンブラックの場合には、3〜30重
量%が好ましい。
【0042】上記帯電粒子は、上記分散媒に分散された
状態でマイクロカプセル中に封入されて使用されるが、
以下に説明するような構成の表示素子、表示媒体として
使用することができる。
【0043】図1は、本発明の表示素子として機能する
マイクロカプセルの一例を模式的に示した説明図であ
り、図2は、マイクロカプセルに電界を作用させた後の
黒色帯電粒子及び白色帯電粒子の状態を模式的に示した
説明図である。
【0044】図1に示されるように、このマイクロカプ
セル10には、例えば、多数の黒色帯電粒子12a及び
白色帯電粒子12bからなる帯電粒子12と、液体分散
媒14とが封入されている。黒色帯電粒子12aは、例
えば、カーボンブラックとワックスとα−三酸化二鉄と
から構成されており、白色帯電粒子12bは、例えば、
酸化チタンとワックスと酸化珪素とから構成されてお
り、分散媒はpHが4〜5の水系溶媒が用いられてい
る。従って、黒色帯電粒子12aは、正に帯電し、白色
帯電粒子12bは、負に帯電している。そして、電界が
作用していない場合には、図1に示されるように、黒色
帯電粒子12aと白色帯電粒子12bとは、無秩序に分
散している。
【0045】次に、このマイクロカプセル10に電界を
作用させると、液体分散媒14中に分散浮遊している黒
色帯電粒子12aと白色帯電粒子12bとは、電界の作
用により、各々逆方向に泳動し、例えば、図2に示され
るように、上方に白色帯電粒子12bが凝集し、一方、
下方には、黒色帯電粒子12aが凝集する。
【0046】このため、上方からこのマイクロカプセル
10を見た場合、下側で凝集している黒色帯電粒子12
aは、白色帯電粒子12bに隠蔽されて見えず、マイク
ロカプセル10の部分は白色に見える。
【0047】一方、図には示していないが、図2と反対
方向の電界が印加された場合、黒色帯電粒子12aは上
側に凝集し、白色帯電粒子12bは下側に凝集するた
め、このマイクロカプセル10の部分は上方から黒色に
見える。
【0048】このようなマイクロカプセル10を可撓性
シートの表面等に配列させ、マイクロカプセル10に印
加する電界の方向を変えることにより、表示面に所定の
画像を形成することが可能になる。また、マイクロカプ
セル10中に赤、青、黄色等の色を含む帯電粒子12を
封入することにより、赤、青、黄色等の色を含む画像を
表示することも可能となる。本発明においては、粒径の
整った帯電粒子12を使用するので、電界を印加した場
合の帯電粒子12の移動がスムーズに行われ、より高性
能の表示が可能になる。
【0049】上記マイクロカプセルは、すでに当業界に
おいて公知の技術となっている方法で作製することが可
能である。マイクロカプセルの製造方法としては、例え
ば、米国特許第2800457号、同第2800458
号明細書等に示されるような水溶液からの相分離法、特
公昭38−19574号、特公昭42−446号、特公
昭42−771号公報等に示されるような界面重合法、
特公昭36−9168号、特開昭51−9079号公報
等に示される単量体の重合によるin−situ法、英
国特許第952807号、同第965074号明細書に
示される融解分散冷却法等があるが、これに限定される
ものではない。
【0050】マイクロカプセル10の外壁部の形成材料
としては、上記のカプセル製造方法にて外壁部が作製可
能であれば特に限定されず、無機物質でも有機物質でも
よいが、光を充分に透過させるような材質が好ましい。
【0051】上記外壁部の形成材料の具体例としては、
例えば、ゼラチン、アラビアゴム、デンプン、アルギン
酸ソーダ、ポリビニルアルコール、ポリエチレン、ポリ
アミド、ポリエステル、ポリウレタン、ポリユリア、ポ
リスチレン、ニトロセルロース、エチルセルロース、メ
チルセルロース、メラミン/ホルムアルデヒド樹脂、尿
素/ホルムアルデヒド樹脂、これらの共重合物等が挙げ
られる。
【0052】マイクロカプセル10中の各帯電粒子12
の体積は、マイクロカプセル10の容積に対して、それ
ぞれ1.5〜25容量%であるのが好ましく、すべての
帯電粒子12の体積の総和は、マイクロカプセル10の
容積に対して、1.5〜50容量%であることが好まし
い。
【0053】各帯電粒子12の体積が1.5容量%未満
であると、目的とする表示色ではない反対色粒子も観察
者の目に触れてしまい、そのためにコントラストが低下
して見える。一方、25容量%を超えると、帯電粒子1
2が大きすぎるためにマイクロカプセル10の内部を移
動しにくくなる。また、すべての帯電粒子12の体積の
総和が1.5容量%未満であると、帯電粒子12の量が
少なすぎるため、はっきりした画像が形成されず、一
方、50容量%を超えると、帯電粒子12の量が多すぎ
るためにマイクロカプセル10の内部を移動しにくくな
り、そのため、制御電界に対する応答性が低下する。
【0054】帯電粒子12の粒子径は、マイクロカプセ
ル10の粒子径に対して1/1000〜1/5であるの
が好ましく、帯電粒子12の粒度分布の分散度は、体積
平均粒子径/個数平均粒子径で表した場合、1〜2であ
るのが好ましい。また、マイクロカプセル10の粒子径
は、50〜500μmであるのが好ましい。
【0055】図3は、本発明の表示素子を利用した表示
媒体の一例を模式的に示した断面図である。この表示媒
体20においては、マイクロカプセル10が多数内部に
分散、配列された可撓性シート22の上面側に、多数の
透明電極24が平面視アレー状に設けられており、下面
側に透明又は不透明の電極25が設けられている。
【0056】また、これら個々の透明電極24と電極2
5には、図示しない電源が接続され、各透明電極24と
電極25との間に、電極25の電圧を基準として、+又
は−の電圧がそれぞれ独立して印加されるようになって
いる。
【0057】また、透明電極24は、マイクロカプセル
10を平面視した形状よりも大きくなっており、1個の
透明電極24につき、少なくとも1個のマイクロカプセ
ル10が対応して設けられている。
【0058】可撓性シート22としては、樹脂製のフィ
ルム、紙等が挙げられる。表示しようとする画像等に応
じた電圧を、この表示装置20の各透明電極24と電極
25との間にそれぞれ印加すると、図3に示したよう
に、上側に黒色帯電粒子12a又は白色帯電粒子12b
が凝集し、これにより表示しようとする画像に対応した
画像が形成される。
【0059】また、電源をオフにしても、帯電粒子12
の凝集状態は変化しないので、別の画像に対応する電圧
を、各透明電極24と電極25との間にそれぞれ印加し
ないかぎり、その画像の表示状態が維持される。表示媒
体には電極を設けず、外部の電界印加装置を使用して、
個々のマイクロカプセルに電界を印加するようにしても
よい。
【0060】以上のように、本発明の表示媒体において
は、可撓性シートに、その表面領域に帯電性を付与する
無機物質を含有する帯電粒子及びpHが調整された分散
媒が封入されたマイクロカプセルの配列層が形成され、
上記配列層中のそれぞれのマイクロカプセルに制御用電
界を印加することにより所要の表示動作を行わせるよう
にした表示媒体が使用されているので、より制御性に優
れた表示媒体を実現することができる。
【0061】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳しく
説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるも
のではない。
【0062】実施例1 帯電粒子のコア材料としてポリエチレンワックスを使用
し、カーボンブラックが10重量%、α−三酸化二鉄が
30重量%含有されるように、ロールミルを使用してカ
ーボンブラック及びα−三酸化二鉄をワックスに練り込
み、着色ワックス材料を得た。
【0063】次に、蒸留水に上記着色ワックス材料及び
中性の界面活性剤を投入し、120℃になるまで加熱し
た後、充分に攪拌し、着色ワックス材料を微粒子状に分
散させた後冷却して着色ワックス材料を固化させ、平均
粒子径が5μmの黒色の帯電粒子を製造した。次に、こ
のようにして製造された帯電粒子を蒸留水で洗浄し、乾
燥させた。これらの帯電粒子の表面を走査型電子顕微鏡
(SEM)で観察したところ、α−三酸化二鉄が表面に
露出していることが確認できた。
【0064】実施例2 帯電粒子のコア材料としてポリエチレンワックスを使用
し、酸化珪素が30重量%含有されるように、ロールミ
ルを使用して酸化珪素をワックスに練り込み、着色ワッ
クス材料を得た。
【0065】次に、蒸留水に上記着色ワックス材料及び
中性の界面活性剤を投入し、120℃になるまで加熱し
た後、充分に攪拌し、着色ワックス材料を微粒子状に分
散させた後冷却して着色ワックス材料を固化させ、平均
粒子径が5μmの白色の帯電粒子を製造した。次に、こ
のようにして製造された帯電粒子を蒸留水で洗浄し、乾
燥させた。これらの帯電粒子の表面を走査型電子顕微鏡
(SEM)で観察したところ、酸化珪素が表面に露出し
ていることが確認できた。
【0066】実施例3 乳化剤である5%ポリスチレンスルホン酸の一部ナトリ
ウム塩水溶液と脂肪族飽和炭化水素溶液の1:1水溶液
100cc中に、上記実施例1において製造された黒色
帯電粒子及び上記実施例2において製造された白色帯電
粒子を加え、ホモジナイザーで6000回転、5分間攪
拌して、水溶液中に白色帯電粒子及び黒色帯電粒子を含
む液体分散媒が均一に分散したエマルジョンを得た。
【0067】別に、ホルムアルデヒド37%水溶液に市
販のメラミン粉末を加え、水酸化ナトリウム溶液によっ
てPH9.0に調整し、水温60℃で30分間加熱して
メラミン/ホルムアルデヒドプレポリマーを得た。次
に、上記エマルジョンにメラミン/ホルムアルデヒドプ
レポリマーを加え、アジホモミキサーなどによって10
0〜300回転で攪拌しつつ水温が80℃になるように
加熱した状態で5時間保持し、その後PH7に調整して
常温まで冷却した。
【0068】この結果、白色帯電粒子及び黒色帯電粒子
を含む液体分散媒のまわりにメラミン/ホルムアルデヒ
ド樹脂からなる壁部材が析出し、帯電粒子を内包するマ
イクロカプセルが得られた。マイクロカプセルの平均粒
子径は40〜70μm であった。
【0069】次に、上記方法により製造されたマイクロ
カプセルを取り出し、可撓性シート上に分散、配列させ
た後、電極間に配置し、100V/mmの制御電界を引
加して画像表示を行い、下記に示す画像の評価を行っ
た。
【0070】評価方法 (1)白色反射率 測定器として反射濃度計(マクベス社製 RD914)
を使用してOD値(オプティカル デンシティ)を測定
し、反射率T(%)を、−log10T=ODで算出し
た。 (2)コントラスト比 白色反射率の場合と同様に、黒印字部分についても、反
射率Tblack を測定し、コントラスト比=Tblack :T
white =1:(Twhite /Tblack )で求めた。上記し
た画質の評価基準(スレッシ値)には、様々な条件下で
のレーザプリンタ画像サンプルの平均値(白色反射率7
2%、コントラスト比15:1)を適用した。
【0071】この結果、この表示媒体の白色反射率は7
4%、黒色反射率は4.6%、コントラスト比は16:
1であり、高反射率、高コントラスト比の画像が形成さ
れていた。
【0072】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の表
示素子によれば、二種以上の帯電粒子及びこれらの帯電
粒子を分散させるための分散媒が封入されたマイクロカ
プセルからなり、上記マイクロカプセル中の上記帯電粒
子の分布状態を制御用電界の作用下で変えることによ
り、上記マイクロカプセルの所定領域の光学的反射特性
に変化を与えて所要の表示動作を行わせるようにした表
示素子であって、等電点のpHがa及びbの無機物質が
それぞれ別の帯電粒子に含有されており、分散媒の水素
イオン濃度(pH)はXであり、X、a、bは上記
(1)式を満足するので、等電点のpHがaの無機物質
を含む帯電粒子は負に帯電し、等電点のpHがbの無機
物質を含む帯電粒子は正に帯電し、しかも、各帯電粒子
の帯電性が安定する。従って、上記マイクロカプセルの
電界に対する応答性を向上させることができ、制御電界
に対する制御性をより良好にすることができる。
【0073】また、請求項2記載の表示素子によれば、
二種以上の帯電粒子及びこれらの帯電粒子を分散させる
ための分散媒が封入されたマイクロカプセルからなり、
請求項1記載の表示素子と同様の機能を有する表示素子
であって、等電点のpHがcの無機物質が一の帯電粒子
に含有されており、他の帯電粒子は正帯電性の極性を示
し、分散媒の水素イオン濃度(pH)はYであり、Y、
cは上記(2)式を満足するので、等電点のpHがcの
無機物質を含む帯電粒子は負に帯電し、他の帯電粒子は
正に帯電し、しかも、帯電粒子の帯電性が安定する。従
って、上記マイクロカプセルの電界に対する応答性を向
上させることができ、制御電界に対する制御性をより良
好にすることができる。
【0074】また、請求項3記載の表示素子によれば、
二種以上の帯電粒子及びこれらの帯電粒子を分散させる
ための分散媒が封入されたマイクロカプセルからなり、
請求項1記載の表示素子と同様の機能を有する表示素子
であって、等電点のpHがdの無機物質が一の帯電粒子
に含有されており、他の帯電粒子は負帯電性の極性を示
し、分散媒の水素イオン濃度(pH)はZであり、Z、
dは上記(3)式を満足するので、等電点のpHがdの
無機物質を含む帯電粒子は正に帯電し、他の帯電粒子は
負に帯電し、しかも、帯電粒子の帯電性が安定する。従
って、上記マイクロカプセルの電界に対する応答性を向
上させることができ、制御電界に対する制御性をより良
好にすることができる。
【0075】請求項4記載の表示媒体によれば、上記マ
イクロカプセルとして、上記請求項1、2又は3記載の
表示素子が使用されているので、より制御性に優れた表
示媒体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の表示素子として機能するマイクロカプ
セルの一例を模式的に示した説明図である。
【図2】本発明の表示素子として機能するマイクロカプ
セルに電界を作用させた後の黒色帯電粒子及び白色帯電
粒子の状態を模式的に示した説明図である。
【図3】本発明の表示素子を利用した表示媒体の一例を
模式的に示した断面図である。
【符号の説明】
10 マイクロカプセル 12 帯電粒子 12a 黒色帯電粒子 12b 白色帯電粒子 14 液体分散媒 20 表示媒体 22 可撓性シート 24 透明電極 25 電極

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 二種以上の帯電粒子及びこれらの帯電粒
    子を分散させるための分散媒が封入されたマイクロカプ
    セルからなり、前記マイクロカプセル中の前記帯電粒子
    の分布状態を制御用電界の作用下で変えることにより、
    前記マイクロカプセルの所定領域の光学的反射特性に変
    化を与えて所要の表示動作を行わせるようにした表示素
    子であって、前記帯電粒子のうちの二種は、その表面領
    域に、それぞれ等電点がpHa及びpHbの無機物質を
    含有するものであり、かつ、前記分散媒の水素イオン濃
    度(pHX)は、下記の式(1)を満足するものである
    ことを特徴とする表示素子。 pHa<pHX<pHb・・・・・(1)
  2. 【請求項2】 二種以上の帯電粒子及びこれらの帯電粒
    子を分散させるための分散媒が封入されたマイクロカプ
    セルからなり、前記マイクロカプセル中の前記帯電粒子
    の分布状態を制御用電界の作用下で変えることにより、
    前記マイクロカプセルの所定領域の光学的反射特性に変
    化を与えて所要の表示動作を行わせるようにした表示素
    子であって、前記帯電粒子のうちの一種は、その表面領
    域に、等電点がpHcの無機物質を含有するものであ
    り、前記帯電粒子のうちの他の一種は、その表面領域
    に、少なくとも一種の正帯電性の極性を示す官能基を有
    する化合物を含有するものであり、さらに、前記分散媒
    の水素イオン濃度(pHY)は、下記の式(2)を満足
    するものであることを特徴とする表示素子。 pHc<pHY・・・・・(2)
  3. 【請求項3】 二種以上の帯電粒子及びこれらの帯電粒
    子を分散させるための分散媒が封入されたマイクロカプ
    セルからなり、前記マイクロカプセル中の前記帯電粒子
    の分布状態を制御用電界の作用下で変えることにより、
    前記マイクロカプセルの所定領域の光学的反射特性に変
    化を与えて所要の表示動作を行わせるようにした表示素
    子であって、前記帯電粒子のうちの一種は、その表面領
    域に、等電点がpHdの無機物質を含有するものであ
    り、前記帯電粒子のうちの他の一種は、その表面領域
    に、少なくとも一種の負帯電性の極性を示す官能基を有
    する化合物を含有するものであり、さらに、前記分散媒
    の水素イオン濃度(pHZ)は、下記の式(3)を満足
    するものであることを特徴とする表示媒体。 pHZ<pHd・・・・・(3)
  4. 【請求項4】 可撓性シートに、マイクロカプセルの配
    列層が形成され、前記配列層中のそれぞれのマイクロカ
    プセルに制御用電界を印加することにより、所要の表示
    動作を行わせるようにした表示媒体であって、前記マイ
    クロカプセルとして、請求項1、2又は3記載の表示素
    子が使用されていることを特徴とする表示媒体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005114821A (ja) * 2003-10-03 2005-04-28 Toppan Printing Co Ltd 反射型ディスプレイ用表示パネル及び反射型ディスプレイ
JP2005128222A (ja) * 2003-10-23 2005-05-19 Toppan Printing Co Ltd 反射型ディスプレイ用表示パネル及び反射型ディスプレイ
JP2009524102A (ja) * 2006-01-20 2009-06-25 イメージ エルエービー コーポレーション リミテッド プラスチック平板ディスプレイ及びその製造方法

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