JP2000104558A - エンジン発電機 - Google Patents

エンジン発電機

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JP2000104558A JP10272016A JP27201698A JP2000104558A JP 2000104558 A JP2000104558 A JP 2000104558A JP 10272016 A JP10272016 A JP 10272016A JP 27201698 A JP27201698 A JP 27201698A JP 2000104558 A JP2000104558 A JP 2000104558A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 冷却ファンからの冷却風によってシリンダ及
びイグニッションコイルの冷却を十分に行い得るエンジ
ン発電機の提供を目的とする。 【解決手段】 エンジン2の駆動力によって発電機本体
3のロータを回転させ、ステータに巻装された発電コイ
ルに電力を発生させるようにすると共に、イグニッショ
ンコイル16に発生させた電圧を点火プラグ18に印加
し、傾斜シリンダ22における点火を行うようにしたエ
ンジン発電機において、傾斜シリンダ22と設置面Fと
の間に形成される空間内に点火装置のイグニッションコ
イル16を配置する一方、フライホイール8aとイグニ
ッションコイル16とをカバー体によって覆うと共に、
フライホイール8aをカバー体12に形成された送風口
13bからシリンダ22へと冷却風を送出させる冷却フ
ァンとした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジンの駆動力
によって電力を発生させるエンジン発電機に関し、特に
エンジンにおける点火電圧の発生を行うイグニッション
コイルの取付構造を改善したエンジン発電機に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、エンジン発電機は、エンジンと
そのエンジンの駆動力によって発電を行う発電機本体と
からなり、発電機本体にはエンジンの点火を行う点火装
置が接続されている。この点火装置としては、外周部に
磁性体(マグネット)を固定してなるフライホイール
と、このフライホイールの外周部に対向配設され内部に
イグナイタ回路を内蔵してなるイグニッションコイル
と、イグニッションコイルにハイテンションコードを介
して接続されるプラグキャップと、このプラグキャップ
を挿脱可能に嵌合させるプラグなどを備えたものが知ら
れており、クランクシャフトと共にフライホイールが回
転することにより、フライホイールのマグネットがイグ
ニッションコイルに対して回転移動することにより電圧
が誘起され、その電圧がイグナイタ回路を介して点火プ
ラグに印加されてエンジンを始動させるようになってい
る。
【0003】そして、エンジンが始動されクランクシャ
フトが回転すると、クランクシャフトのPTO側(powe
r take-off側)の端部に固定した発電機のロータが回転
し、その回転によってロータに対向配置されたステータ
の発電コイルに電力が発生するようになっている。ま
た、前記フライホイールは、エンジンのクランクシャフ
トに固定されると共に、一側面に冷却用のフィンが突設
されており、回転時には、フライホイールの表面側及び
周面側を覆うカバーからエンジンに向けて冷却風を送出
するようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、従来の
エンジン発電機にあっては、フライホイールが、点火プ
ラグにおいて点火動作を行うと共に、エンジンに冷却風
を送出する冷却ファンとしても機能するようになってい
る。このため、イグニッションコイルは、マグネットと
の対向間隔を狭める上で、フライホイールの外周部近傍
に配置する必要があり、従来は、シリンダの側面部に固
定するようになっていた。ところが、この場合には、冷
却ファンによる冷却風によってシリンダと共にイグニッ
ションコイルをも同時に冷却し得るという利点を有する
反面、最も冷却を必要とするシリンダへの冷却風の送給
量が不足し、シリンダが十分に冷却されず、エンジンの
性能及び寿命の低下を招くという問題点があった。
【0005】本発明は、上記従来技術の課題に着目して
なされたもので、冷却ファンからの冷却風によってシリ
ンダ及びイグニッションコイルの冷却を十分に行い得る
冷却機能に優れたエンジン発電機の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解
決するため次の構成を有する。すなわち、所定の設置面
への設置状態においてクランクケースから斜め上方へと
突出する傾斜シリンダを備えたエンジンと、このエンジ
ンにおける駆動力によってステータに対向配置されたロ
ータが回転し、ステータに巻装したコイルに電力を発生
させる発電機本体と、前記ロータと共に回転するフライ
ホイールの外周部に設けた磁性体と、前記フライホイー
ルの外周縁に対向するよう配置され前記回転体と共に磁
性体が回転することによって電圧を発生させるイグニッ
ションコイルとを備え、前記イグニッションコイルに発
生させた電圧を点火プラグに印加し、前記傾斜シリンダ
における点火を行うようにするようにしたエンジン発電
機において、前記傾斜シリンダ部と設置面との間に形成
される空間内に点火装置のイグニッションコイルを配置
する一方、前記フライホイールとイグニッションコイル
とをカバー体によって覆うと共に、前記フライホイール
を前記カバー体に形成された送風口からシリンダへと冷
却風を送出させる冷却ファンとしたものである。
【0007】上記のように構成された本発明のエンジン
発電機においては、エンジンの駆動によってロータと共
にフライホイールが回転すると、その回転によってエン
ジンの駆動トルクが平均化されると共に、フライホイー
ルが冷却ファンとして作用するため、カバー体内を冷却
風が流動しその冷却風がカバー体に形成された送風口か
ら送出され、その冷却風によってシリンダが冷却され
る。この際、イグニッションコイルはシリンダの下方に
設けられているため、送出口から送出される冷却風はイ
グニッションコイルに阻害されることなくシリンダに吹
き付けられ、シリンダは十分に冷却される。また、カバ
ー体内を流動する冷却風によってカバー体内に収納され
たイグニッションコイルにあっても良好な冷却状態を得
ることができる。しかも、シリンダの下方空間は、通常
デッドスペースとなっているため、ここにイグニッショ
ンコイルを設置することで装置全体の大型化を防ぐこと
ができる。
【0008】また、前記イグニッションコイルを巻装し
てなるコアを、エンジン外面に突設したボス部に締着固
定し、イグニッションコイルをシリンダから外側に突出
させるようにすれば、シリンダに発生する熱の影響から
イグニッションコイルを保護することができる。
【0009】さらに、カバー体は、冷却ファン及びイグ
ニッションコイルの表面側及び側面側を覆う外面部と、
前記冷却ファンの裏面側を覆うファン側裏面部と、イグ
ニッションコイルの裏面を覆うコイル側裏面部とを備え
るものとし、前記コイル側裏面部は、エンジン外面に形
成された板状部材によって形成するものとすることが考
えられ、これによれば、送風口を除きイグニッションコ
イル及び冷却ファンを略全体的に覆うこととなるため、
冷却ファンによるシリンダへの送風をより効率的に行う
ことができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。なお、図1は本願発明の実
施形態におけるエンジン発電機の全体構成を示す側面
図、図2は図1に示したものの背面図、図3は図1に示
したものにおいてファンカバーを取り外した状態を示す
側面図、図4及び図5は図1に示したファンカバーの構
造を示す図である。
【0011】図1ないし図3において、この実施形態に
おけるエンジン発電機1では、エンジン2と、このエン
ジン2の右側方に固定した発電機本体3とが脚部23に
よって支持台(設置面)F上に支持されると共に、エン
ジン2及び発電機本体3の上方には燃料タンク4が支持
されており、エンジン発電機1の平面部を構成してい
る。ここで、前記エンジン2は、4サイクルのOHVエ
ンジンであり、このエンジン2のシリンダ22は、クラ
ンクシャフト20が水平に保持された状態で、クランク
ケース21から斜め上方へ向けて突出する傾斜シリンダ
となっている。そして、前記エンジン2の傾斜シリンダ
22の側方には、燃料タンク4及びエアークリーナ6に
連結されたキャブレタ5が連結されており、このキャブ
レタ5から傾斜シリンダ22の燃焼室へと混合気が供給
される。
【0012】また、前記発電機本体3は、前記エンジン
2におけるクランクケース21の左側面部に固定された
ハウジング31と、このハウジング31の内方に挿入さ
れた前記クランクシャフト20の左端部に固定された不
図示のロータと、このロータの周囲に沿って前記ハウジ
ング31の内方に固定された不図示のステータと、この
ステータに巻装された不図示の発電コイルとを備えるも
のとなっている。そして、前記ロータが回転することに
よって、これに対向するステータの発電コイルに所定の
電力が発生し、これを図外の操作パネルに設けられた出
力端子から取り出し得るようになっている。
【0013】一方、前記クランクシャフト20の右端部
には、円板状のフライホイール8aが固定されており、
その外側面には、くの字状に屈曲した複数のフィン8b
が一体に突出形成されており、このフライホイール8a
とフィン8bとによって前述の冷却ファン8が構成され
ている。また、この冷却ファン8を覆うファンカバー
(カバー体)12は、クランクケース21の右側面に固
定されており、その中央部内面にはリコイルスタータ1
3が冷却ファン8と同心に取り付けられている。そし
て、ファンカバー12の側面部には、多数の吸気口12
aが形成され、またファンカバー12の斜め上方部には
前記シリンダヘッド22に対応して開口する送風口12
bが形成されている。なお、22aは傾斜シリンダ22
を覆うシリンダカバーで、その左側面における前記冷却
ファン8との対向位置には、開口部が形成されている。
また、22bはシリンダヘッドを覆うシリンダヘッドカ
バーである。
【0014】一方、前記フライホイール8の周縁部に
は、所定の角度範囲に亘って円弧状の磁性体(マグネッ
ト)15が固定されており、このマグネット15には、
所定の間隙を介してイグニッションコイル16が保持さ
れている。イグニッションコイル16は、コ字状をなす
コア17に導線を巻装し、その周囲を樹脂によりモール
ドしたものとなっている。そして、前記コア17は、ク
ランクケース21の上下二か所に突設されたボス部21
a,21bにボルト17aにて締着固定されており、前
記イグニッションコイル16は、傾斜シリンダ22と床
面Fとの間に形成される空間Sに保持されている。ま
た、この実施形態では、イグニッションコイル16がシ
リンダ22より側方に向けて突出しており、シリンダ2
2との間には空間が形成されている。そして、前記イグ
ニッションコイル16は、ハイテンションコード18a
及びその先端に設けられたプラグキャップ18bを介し
て前記シリンダの燃焼室に保持される点火プラグ(図示
せず)に着脱可能に接続されるようになっており、上記
冷却ファン8、マグネット15、イグニッションコイル
16、ハイテンションコード18a及び点火プラグ18
bによって点火装置が構成されている。
【0015】以上のように構成されたエンジン発電機に
おいて、始動時には、ファンカバー12に保持された図
外のリコイルスタータ13のスタータレバー13aを牽
引し、クランクシャフト20を回転させる。すると、ク
ランクシャフト20の回転に伴ってフライホイール8a
とフィン8bとからなる冷却ファン8が回転し、その冷
却ファン8によってファンカバー12内に空気の流動が
生じ、ファンカバー12の吸気口12aから空気が導入
される一方、ファンカバー12内の空気は送風口12b
から送出され、これが傾斜シリンダ22へと吹き付けら
れる。この実施形態において、イグニッションコイル1
6はシリンダ22の下方空間Sに配置されており、ファ
ンカバー12から傾斜シリンダ22に至る空間には障害
物が存在しないため、傾斜シリンダ22に対して十分な
流量の冷却風を送出することができ、傾斜シリンダ22
は良好な冷却状態に保たれる。また、エンジン2の駆動
中、イグニッションコイル16にはその直流抵抗によっ
てジュール熱が発生し、加熱されるが、イグニッション
コイル16はファンカバー12内に配置されおり、その
ファンカバー12内には冷却風が流動するため、その冷
却風によってイグニッションコイル16は十分に冷却さ
れる。
【0016】また、傾斜シリンダ22と支持台Fとの間
に形成されている空間Sは、従来、デッドスペースとな
っていたが、この実施形態では前記空間Sにイグニッシ
ョンコイル16を配置したため、エンジン発電機1自体
の外観形状が大型化することはない。従って、小型化を
要求されるエンジン発電機などにあっては、上記のよう
なイグニッションコイルの取付構造を採ることは極めて
有効である。
【0017】
【発明の効果】以上説明した通り本発明にかかるエンジ
ン発電機は、イグニッションコイルを傾斜シリンダと設
置面との間に形成される空間内に設けたため、送出口か
ら送出される冷却風がイグニッションコイルに阻害され
ることはなく、シリンダを十分に冷却することができ、
またイグニッションコイルについても、カバー体内を流
動する冷却風によって十分に冷却することができる。し
かも、シリンダの下方空間は、通常デッドスペースとな
っているため、ここにイグニッションコイルを設置する
ことで装置全体の大型化を防ぐことができる。
【0018】また、本願請求項2記載の発明において
は、イグニッションコイルを巻装してなるコアを、エン
ジン外面に突設したボス部に締着固定し、イグニッショ
ンコイルをシリンダから外側に突出させるようにしたた
め、シリンダに発生する熱の影響からイグニッションコ
イルを保護することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本願発明の実施形態におけるエンジン発
電機の全体構成を示す側面図である。
【図2】図1に示したものの背面図である。
【図3】図1に示したものにおけるファンカバーを取り
外した状態を示す側面図である。
【図4】図1に示したファンカバーの構造を示す図で、
(a)は外側面図を、(b)は図(a)におけるA−A
線断面図をそれぞれ示す。
【図5】(a)は図4に示したファンカバーの内側面図
を、(b)は同図(a)に示したものの正面図をそれぞ
れ示す。
【符号の説明】
1 エンジン発電機 2 エンジン 3 発電機本体 8 冷却ファン 8a フライホイール 8b 磁性体 16 イグニッションコイル 12 ファンカバー(カバー体) 13a 吸気口 17 コア 21 クランクケース 21a,21b ボス部 22 傾斜シリンダ F 支持台(設置面)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の設置面への設置状態においてクラ
    ンクケースから斜め上方へと突出する傾斜シリンダを備
    えたエンジンと、 このエンジンにおける駆動力によって電力を発生させる
    発電機本体と、 前記ロータと共に回転するフライホイールの外周部に設
    けた磁性体と、 前記フライホイールの外周縁に対向するよう配置され前
    記回転体と共に磁性体が回転することによって電圧を発
    生させるイグニッションコイルとを備え、 前記イグニッションコイルに発生させた電圧を点火プラ
    グに印加し、前記傾斜シリンダにおける点火を行うよう
    にしたエンジン発電機において、 前記傾斜シリンダ部と設置面との間に形成される空間内
    に点火装置のイグニッションコイルを配置する一方、 前記フライホイールとイグニッションコイルとをカバー
    体によって覆うと共に、 前記フライホイールを、前記カバー体に形成された送風
    口からシリンダへと冷却風を送出させる冷却ファンとし
    たことを特徴とするエンジン発電機。
  2. 【請求項2】 イグニッションコイルを巻装してなるコ
    アをエンジン外面に突設したボス部に締着固定し、イグ
    ニッションコイルをシリンダから外側に突出させるよう
    にしたことを特徴とする請求項1記載のエンジン発電
    機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN105840368A (zh) * 2016-04-29 2016-08-10 隆鑫通用动力股份有限公司 发动机
CN105863809A (zh) * 2016-04-29 2016-08-17 隆鑫通用动力股份有限公司 发动机风扇罩
CN105927413A (zh) * 2016-05-27 2016-09-07 隆鑫通用动力股份有限公司 发动机曲轴箱及其发动机

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