JP2000101787A - 画像読取方法および画像読取装置 - Google Patents

画像読取方法および画像読取装置

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JP2000101787A
JP2000101787A JP11206425A JP20642599A JP2000101787A JP 2000101787 A JP2000101787 A JP 2000101787A JP 11206425 A JP11206425 A JP 11206425A JP 20642599 A JP20642599 A JP 20642599A JP 2000101787 A JP2000101787 A JP 2000101787A
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image
film
color
light
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Yoshiaki Yamazaki
善朗 山崎
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】原稿となるフィルムの種類に応じて、イメージ
センサを構成するセンサ系の光量バランスの調整を行っ
て、色の濁りを生ずるという問題を発生させることな
く、高精度な画像読取を可能にする画像読取方法および
画像読取装置を提供する。 【解決手段】原稿画像をイメージセンサで光電的に読み
取り、イメージセンサの出力信号をデジタル信号に変換
するに際し、原稿種に応じて、イメージセンサに入射す
る光量の各色毎のバランスを取ることにより、上記課題
を解決する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、原稿画像、特に、
写真フィルムに撮影された画像を光電的に読み取る画像
読取方法および装置の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】現在、ネガフィルムやリバーサルフィル
ム等の写真フィルム(以下、フィルムという)に撮影さ
れた画像の感光材料(印画紙)への焼き付けは、フィル
ムの投影光で感光材料を露光する、直接露光(アナログ
露光)が主流である。これに対し、近年では、デジタル
露光を利用する焼付装置、すなわち、フィルムに撮影さ
れた画像を光電的に読み取って、読み取った画像をデジ
タル信号とした後、種々の画像処理を施して記録用の画
像データとし、この画像データに応じて変調した記録光
によって感光材料を走査露光して画像(潜像)を記録
し、(仕上り)プリントとするカラーデジタルプリンタ
が実用化されている。
【0003】カラーデジタルプリンタでは、画像をデジ
タル画像データとして、画像データ処理によって焼付時
の露光条件を決定することができるので、逆光やストロ
ボ撮影等に起因する画像の飛びやツブレの補正、シャー
プネス(鮮鋭化)処理等を好適に行って、従来の直接露
光では得られなかった高品位なプリントを得ることがで
きる。また、画像の合成や分割、文字の合成等も画像デ
ータ処理で行うことができ、用途に応じて自由に編集/
処理したプリントも出力可能である。しかも、カラーデ
ジタルプリンタによれば、画像をプリント(写真)とし
て出力するのみならず、画像データをコンピュータ等に
供給したり、フロッピーディスク等の記録媒体に保存し
ておくこともできるので、画像データを、写真以外の様
々な用途に利用することができる。
【0004】カラーデジタルプリンタは、基本的に、フ
ィルムに読取光を入射し、その投影光をCCDセンサ等
のイメージセンサで光電的に読み取ることによって、フ
ィルムに記録された画像を読み取るスキャナと、スキャ
ナによって読み取られた画像データやデジタルカメラ等
から供給された画像データに所定の画像処理を施し、画
像記録のための画像データすなわち露光条件とする画像
処理装置と、この画像処理装置から出力された画像デー
タに応じて、例えば光ビーム走査によって感光材料を走
査露光して潜像を記録するプリンタ(画像記録装置)
と、プリンタによって露光された感光材料に現像処理を
施して、画像が再生された(仕上り)プリントとするプ
ロセサ(現像装置)により構成される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このようなカラーデジ
タルプリンタにおいては、基本的に、ネガ系の原稿とポ
ジ系の原稿とを処理できること、具体的には、カラーネ
ガフィルムとカラーリバーサルフィルムとを処理できる
ことが望ましい。すなわち、カラーネガフィルムとカラ
ーリバーサルフィルムの双方から、高画質な画像が再生
されたプリントを出力できることが望ましい。このため
には、原稿となるフィルムから、できるだけ正確な画像
情報を得る必要がある。ここで問題となるのは、カラー
ネガフィルムとカラーリバーサルフィルムとでは、スキ
ャナ(イメージセンサ)で読み取られる画像情報の色バ
ランス(光量バランス)が大きく異なる点である。
【0006】すなわち、一般に、スキャナ(イメージセ
ンサ)を構成するセンサ系は、白色用であるため、カラ
ーリバーサルフィルムを読み取る際にはこのままで良い
が、カラーネガフィルムを読み取る際には、そのベース
濃度がカラーリバーサルフィルムとは大きく異なるた
め、スキャナ(イメージセンサ)で読み取られた画像情
報の色バランス(光量バランス)が、カラーリバーサル
フィルムの場合とは、大きく異なってくるという問題で
ある。但し、この問題は、いわゆる3色同時読取を行う
場合にのみ発生する問題であり、順次読取を行う場合に
は、発生しない。
【0007】以下、これについてより詳細に説明する。
図5は、スキャナ(イメージセンサ)を構成するセンサ
系の分光感度の一例を示す図である。図から明らかなよ
うに、B(Blue:青)光用のイメージセンサには、
G(Green:緑),R(Red:赤)にかけても感
度があり、これが、後述するクロストークの原因とな
る。また、図6は、代表的なカラーネガフィルムのベー
スの分光透過率を示す図である。ここで、図5に示すよ
うな分光感度を有するスキャナ(イメージセンサ)を用
いて、図6に示すような分光透過率を有するベース上に
形成された画像を読み取る場合を考える。
【0008】この場合、まず、CCDセンサの蓄積時間
を色毎に変更して、CCD出力電圧を揃える方法や、C
CD出力電圧をアンプ増幅して電圧を揃える方法など
の、従来用いられていた公知の方法により、バランスを
取っておく。この状態で、上述の2つの特性を単純に組
み合わせると、図7に示すような分光感度特性となる。
このような特性では、イメージセンサに、分光感度のク
ロストーク(図7中のBの長波長側のすそを引いている
部分)があり、著しい色の濁りを生ずるという新たな問
題が発生する。
【0009】さらに、これとは別に、カラーネガフィル
ムとカラーリバーサルフィルムとでは、図9(カラーネ
ガフィルム)、図10(カラーリバーサルフィルム)に
示すように、分光濃度(特にR(赤)色)のピーク値に
大きな差がある。このような差があると、画像情報の色
バランス(光量バランス)が異なっている場合と同様
に、カラーネガフィルム上の画像とカラーリバーサルフ
ィルム上の画像とを読み取る際に、光源を含めた光量バ
ランスなどの読取条件を全く別に設定しなければならな
いという問題を発生する。
【0010】本発明の目的は、上記従来技術の問題点を
解決することにあり、原稿となるフィルムの種類に応じ
て、スキャナ(イメージセンサ)を構成するセンサ系の
光量バランスの調整を行って、色の濁りを生ずるという
問題を発生させることなく、高精度な画像読取を可能に
する画像読取方法および画像読取装置を提供することに
ある。また、本発明の他の目的は、上述のような画像読
取条件の変更を必要としない画像読取方法および画像読
取装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る画像読取方法は、原稿画像をイメージ
センサで3原色に分解して光電的に読み取り、イメージ
センサからの前記3原色の出力信号をデジタル信号に変
換する画像読取方法であって、原稿種に応じて、前記イ
メージセンサに入射する光量の各色毎のバランスを取る
ことを特徴とする。また、上記各色毎のバランスを取る
ことは、光源を含めたイメージセンサまでの光学的なバ
ランス、すなわち原稿を含む光源から前記イメージセン
サまでの光学系の光学的なバランスを変更することであ
るのが好ましく、上記原稿種は、少なくとも、カラーネ
ガフィルムおよびカラーリバーサルフィルムを含むもの
であるのが好ましい。
【0012】一方、本発明に係る画像読取装置は、原稿
の画像を担持する光を3原色に分解して光電的に読み取
るイメージセンサと、前記原稿の原稿種を検出または設
定する原稿種取得手段と、該原稿種取得手段により取得
された原稿種に応じて、前記イメージセンサに入射する
光量の各色毎のバランスを取る光量バランス調整手段と
を有することを特徴とする。上記光量バランス調整手段
は、光源を含めたイメージセンサまでの、すなわち前記
原稿を含む光源から前記イメージセンサまでの光学系の
光学的なバランスを変更するものであるのが好ましく、
光源を含めた(前記原稿を含む光源から)イメージセン
サまでの(光学系の)光学的なバランスを変更し、前記
3原色の混色を低減するものであることが好ましい。上
記光量バランス調整手段は、光学フィルタを含むもので
あり、また、上記原稿種は、少なくとも、カラーネガフ
ィルムおよびカラーリバーサルフィルムを含むものであ
ることが好ましい。さらに、上記光量バランス調整手段
は、基本となる原稿種では動作しないものであるのが好
ましい。
【0013】さらに、本発明に係る画像読取装置は、上
記画像読取装置であって、さらに前記各手段に加えて、
各色毎に光量バランスを調整した上で、前記原稿種に応
じて前記光の分光感度分布を変更する手段を有すること
を特徴とするものであり、この分光感度変更手段は、原
稿種に応じて分光感度分布のピーク値を変更する手段で
あるのが好ましく、上記分光感度分布のピーク値変更手
段は、光源を含めた(前記原稿を含む光源から)イメー
ジセンサまでの(光学系の)分光感度分布のピーク値を
変更するものであることが好ましい。なお、上記光量バ
ランス調整手段と分光感度分布のピーク値変更手段は、
同一の光学ユニットで構成されるものであることが好ま
しい。上記分光感度分布のピーク値変更手段は、基本と
なる原稿種では動作しないものであることを特徴とす
る。
【0014】本発明に係る画像読取方法および装置にお
いては、例えば、図8に示すような特性(これは、前述
の代表的なカラーネガフィルムのベースの分光透過率を
示す図6とは、逆の分光透過率特性を有するものであ
る)を有する光量バランス調整フイルタを、光量バラン
ス調整手段の一例として用いるが、本発明は、これに限
定されるものではない。本発明に係る画像読取方法およ
び画像読取装置においては、上述のような光量バランス
調整フイルタを、スキャナ(イメージセンサ)の光路中
に、原稿種に応じて挿入/退避させることにより、原稿
種に応じたスキャナ(イメージセンサ)の光量バランス
調整を実現しているが、光量バランス調整フイルタに加
えて、光源の発光波長分布を変更するような光源の変更
を含む方式も利用できる。
【0015】また、本発明に係る画像読取方法および画
像読取装置においては、先に図9、図10に示したよう
な分光濃度分布を有するカラーネガフィルムとカラーリ
バーサルフィルムに対して、ノッチフィルタを加えるこ
とにより、これを、図11、図12に示すような分光濃
度分布に変更することもできる。これにより、カラーネ
ガフィルムとカラーリバーサルフィルムの読み取りにお
いて、各色の分光濃度分布のピーク値に対応する波長を
大まかに揃えて、後段の画像処理を効率化することを可
能にしている。上述のノッチフィルタとしては、図9に
示したカラーネガフィルムの場合、550〜650nm
をカットするもの、図10に示したカラーリバーサルフ
ィルムの場合、560〜630nmをカットするもの
が、用いられる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る画像読取方法
および画像読取装置について、添付の図面に示される好
適実施例を基に、詳細に説明する。最初に、以下に説明
する実施例に係るカラーデジタルプリンタにおいてフィ
ルム種識別に用いるDXコード、拡張DXコードについ
て説明する。
【0017】図2(a)に135ネガフィルムにおける
DXコードDXまたは拡張DXコードDXeの記録位置
DCを、また、同図(b)および(c)にそれぞれDX
コードDX、拡張DXコードDXeの一例を示す。図2
(a)に示すように、135ネガフィルムF0を乳剤面
を裏面側にして、コマ番号が右側で増加するように置い
た時、DXコードDXまたは拡張DXコードDXeは、
図中下側のエッジ、すなわち下側のパーフォレーション
ホールPの下側のエッジ領域DCに、一般的なフルサイ
ズの1コマの画像領域GAに対して2個記録される。従
って、これらのコードは、ハーフサイズの1コマの画像
領域に対して各々1個ずつ記録されることになる。
【0018】DXコードDXおよび拡張DXコードDX
eは、それぞれ図2(b)および図2(c)に示すよう
に、共に上側がクロックトラックTcで、下側がデータ
トラックTdの2(デュアル)トラックからなる。そし
て、DXコードDXおよび拡張DXコードDXeは、そ
れぞれ23ビットおよび31ビットのバーコードであ
り、共に、図中左側からバーコードの入口の6ビットの
エントリパターンS1、フィルムメーカーやフィルム種
などを表わす7ビットのフィルム製品等級同定アレイS
2、1ビットの非割当ビットS3、フィルムの乳剤番号
などを表わす4ビットのフィルム細目アレイS4、1ビ
ットのパリティビットS5およびバーコードの出口とな
る4ビットのイグジットパターンS6からなる。拡張D
XコードDXeはさらに、DXコードDXのフィルム細
目アレイS4とパリティビットS5との間に7ビットの
コマ番号アレイS7と1ビットの第2非割当ビットS8
との8ビットを追加して拡張したバーコードである。上
述したようなDXコードDX、および拡張DXコードD
Xeなどのコードによって、フィルムのメーカーや種類
や乳剤番号などのフィルムの情報を知ることができ、フ
ィルムに応じた印画紙への焼付条件や画像処理条件を設
定することにより、適正な処理がなされた仕上がりプリ
ントを得ることができる。
【0019】図1は、本発明の一実施例に係る画像読取
方法を利用するカラーデジタルプリンタのブロック図で
ある。なお、以下に説明する実施例においては、フィル
ム種を識別する情報として、上述のDXコードを利用す
るものとする。図1に示されるカラーデジタルプリンタ
10は、基本的に、フィルムFに撮影された画像および
上記DXコードを光電的に読み取るスキャナ12と、読
み取られた画像データの画像処理や本実施例に係るカラ
ーデジタルプリンタ10全体の操作、制御等を行う画像
処理装置14と、画像処理装置14から出力された画像
データに応じて変調した光ビームで感光材料(印画紙)
を画像露光し、現像処理して(仕上り)プリントとして
出力するプリンタ16とから構成される。なお、このス
キャナ12と画像処理装置14は、本発明に係る画像読
取装置を構成するものである。
【0020】画像処理装置14には、様々な条件の入力
(設定)、処理の選択や指示、色/濃度補正などの指示
等を入力するためのキーボード18aおよびマウス18
bを有する操作系18と、本発明の画像読取方法を実施
するために必要なデータや処理プログラム、例えば、読
み取られたDXコードで表わされるフィルム種とそれに
対応する画像処理条件などを格納する外部メモリ19、
スキャナ12で読み取られた画像、各種の操作指示、様
々な条件の設定/登録画面等を表示するディスプレイ2
0が接続される。
【0021】スキャナ12は、フィルムF等に撮影され
た画像を1コマずつ光電的に読み取る装置で、光源22
と、可変絞り24と、色間の光量のバランスを調整する
ための本発明の光量バランス調整手段として機能する光
量調整フィルタ26と、フィルムFに入射する読取光を
フィルムFの面上で均一にする拡散ボックス28と、結
像レンズユニット32と、R(赤)、G(緑)およびB
(青)の各画像読取に対応するラインCCDセンサを有
するイメージセンサ34と、アンプ(増幅器)36と、
A/D(アナログ/デジタル)変換器37と、フィルム
Fのエッジに記録されたDXコードDXや拡張DXコー
ドDXeを光学的に読み取るバーコードリーダ38とか
ら構成される。上述の光量調整フィルタ26は、光量調
整フィルタ駆動部(以下、駆動デバイスという)26A
により、フィルムFの読取光路内に挿入、退避させるこ
とが可能に構成されている。
【0022】なお、図示例のカラーデジタルプリンタ1
0においては、240サイズや135サイズのネガ(あ
るいはリバーサル)フィルム等のフィルムの種類やサイ
ズ、ストリップスやスライド等のフィルムFの形態、ト
リミング等の処理の種類等に応じて、スキャナ12の本
体に装着自在な専用のキャリアが用意されており、キャ
リアを交換することにより、各種のフィルムや処理に対
応することができる。フィルムFに撮影され、プリント
作成に供される画像(コマ)は、このキャリアによって
所定の読取位置に搬送、保持される。なお、バーコード
リーダ38は、このキャリアに所定の読取位置の搬送上
流側に配設され、フィルムFを所定の読取位置に搬送す
る際にDXコードを光学的に読み取る。240サイズの
フィルムFの場合には、この他に磁気トラックからの磁
気情報の読み取りも行う。
【0023】図3に、本実施例に係るカラーデジタルプ
リンタ10のスキャナ12に配置されているバーコード
リーダ38の詳細を、また、図4(a)および(b)
に、スキャナ12の要部であるキャリア30およびイメ
−ジセンサ(以下、CCDセンサともいう)34の詳細
を示す。フィルムFは、フィルムFの読取位置およびサ
イズを決める開口31aを持つキャリアマスク31の搬
送上下流側にそれぞれ配置される搬送ローラ44aと4
4bによって間欠的に搬送される。バーコードリーダ3
8は、キャリアマスク31の搬送上流側の搬送ローラ4
4aの上流側近傍にフィルムFの搬送幅方向に沿って配
置されている1個のバーコードリーダヘッドとなる光学
センサ38aと、複数個の他の光学センサ38bを有
し、各光学センサ38a,38bは、フィルム搬送路を
搬送されるフィルムF(破線で示される)を挟んで上下
に一対の発光部39aと受光部39bとを備えている。
【0024】フィルムFの幅方向一端部に設けられてい
る光学センサ38aは、DXコードなどの光学情報を読
み取るためのものであるが、これらの光学情報の他、フ
ィルムFのパーフォレーションホールPなどや先後端の
検出をも行うものとなっている。他方、フィルム幅方向
の中間部に対向して設けられている光学センサ38b
は、フィルムFに記録されている画像の画像領域GAや
画像領域間、いわゆるコマ間の非画像領域を検出するの
に用いられ、フィルムFの自動搬送や後述するラインセ
ンサを用いた複数コマ連続搬送読取などを行う場合に用
いられる。磁気ヘッド40は、240フィルムFに対応
するキャリアに設けられるものであって、バーコードリ
ーダ38よりさらに搬送上流側にフィルムFの両端の磁
気トラックMTに対向して設けられている。磁気ヘッド
40は、磁気トラックMTに磁気情報を記録する記録ヘ
ッド40aと、磁気トラックMTに記録されている磁気
情報を読み取る読取ヘッド40bとを有する。
【0025】このように構成されるバーコードリーダ3
8および磁気ヘッド40は、スキャナ12に設けられた
コントローラ46に接続される。コントローラ46は、
図4(a)に示すキャリア30の搬送ローラ44aおよ
び44bなどを駆動するモータや各種センサやマスク
(フィルム押え)31の開閉などを行うソレノイドなど
にも接続される。このコントローラ46によって制御さ
れた搬送ローラ44a,44bによるフィルムFの搬送
の間やコマ送りの間にバーコードリーダ38はフィルム
FのDXコードなどの光学情報を読み取り、また磁気ヘ
ッド40の記録ヘッド40aは、画像処理装置14から
の情報を受けたコントローラ46からの磁気情報をフィ
ルムFの磁気トラックMTに記録し、磁気ヘッド40の
読取ヘッド40bは、フィルムFに記録されている磁気
情報を読み取る。
【0026】こうして、読み取られた光学情報および磁
気情報は、コントローラ46を経由して画像処理装置1
4へ送られる。なお、バーコードリーダ38で読み取ら
れるDXコードは、コントローラ46で数値化または符
号化され、画像処理装置14において、それぞれフィル
ム種、メーカー名などの光学情報として取得される。な
お、バーコードリーダ38および磁気ヘッド40による
光学情報および磁気情報の読取および取得は、フィルム
Fの画像を粗く読み取るプレスキャン時のフィルム搬送
やコマ送りの間に行うのがよいが、本発明はこれに限定
されず、本スキャン時に行ってもよいし、全く別途に専
用装置で行ってもよい。
【0027】本発明に利用されるスキャナ12は、図4
(b)に示すような、3原色の個々の読み取りに対応す
る3種のラインCCDセンサ(34R,34G,34B
からなるラインセンサ)34を用い、フィルムFをキャ
リアの搬送ローラ44a,44bで走査搬送しつつ画像
を読み取るスリット走査によって画像読取を行うもので
ある。このようなスキャナ12は、R,G,Bの3色を
同時に読み取ることが可能であるので、プレスキャンも
本スキャンも各々1回行えばよく、例えばピース状また
はストリップス状の135サイズフィルムFであって
も、カートリッジ内の240サイズフィルムFであって
も、往復で読み取ることにより、画像読取の動作を簡単
化できる。
【0028】すなわち、スキャナ12においては、バー
コードリーダ38(および磁気ヘッド40)によるフィ
ルムFの光学情報(および磁気情報)の読み取りが終了
した1コマの(フィルム)画像の読み取りが行われる。
スキャナ12では、光源22から射出され、可変絞り2
4によって光量調整され、光量調整フィルタ26を透過
して色調整され、拡散ボックス28で均一に拡散された
読取光が、キャリア30によって所定の読取位置に保持
されたフィルムF(以下、135フィルムFで代表す
る)の1コマに入射して、透過することにより、フィル
ムFに撮影されたこのコマの画像を担持する投影光を得
る。フィルムFの投影光は、結像レンズユニット32に
よってCCDセンサ34の受光面に結像され、CCDセ
ンサ34によって光電的に読み取られ、その出力信号が
アンプ36で増幅され、A/D変換器37でデジタル信
号に変換されて、画像処理装置14に送られる。
【0029】図示例のスキャナ12においては、光源2
2から射出された読取光は、可変絞り24によって全体
の光量が調整された後、光量調整フィルタ26により原
稿種に応じて色調整される、すなわち原稿種が変わって
もそれに応じて色間の光量のバラツキがなく、または少
なくなるように調整されるた後に、CCDセンサ34の
R,G,Bの各ラインCCDセンサ(34R,34G,
34B)に入射するように構成されているので、上述し
たような画像の読み取りを、R,G,Bの各ラインCC
Dセンサ(34R,34G,34B)への入射光量が色
毎にバランスした読取光により、1コマの画像をCCD
センサ34でR,GおよびBの3原色に分解して同時に
読み取ることができる。ここで、本実施例に係るカラー
デジタルプリンタ10においては、プリントPを出力す
るための画像読取(本スキャン)に先立ち、画像処理条
件等を決定するために、画像を低解像度で読み取るプレ
スキャンを行ってもよい。
【0030】スキャナ12において、フィルムFの読取
時に、上述の光量調整フィルタ26を光路Lに挿入する
か否かは、フィルムFに撮影された画像等に応じて、画
像処理装置14のセットアップ部52が決定する。な
お、この点に関しては、後に詳述する。また、上述の駆
動デバイス26Aおよびこれによる光量調整フィルタ2
6の移動方法には特に限定はなく、光量調整フィルタ2
6の光路への挿入や光路からの退避を行うことができれ
ばどのようなものでもよく、ギヤ、リンク機構、ラック
アンドピニオン、ねじ伝動、カム等、公知の板材の移動
手段が各種利用可能である。さらに、光量調整フィルタ
26は、フィルムFより光進行方向の下流側に配置して
もよい。
【0031】上述の光量調整フィルタ26としては、原
稿種に応じてイメージセンサ34に入射する読取光の光
量を色毎にバランスさせることができるものであれば、
どのようなフィルタを用いてもよく、従来公知の各種の
ものが利用可能であり、例えば、蒸着フィルタ、ガラス
フィルタなどの光学フィルタを挙げることができる。図
示例においては、本発明の光量バランス調整手段とし
て、原稿種に応じて読取光の光路に挿入・退避させる光
量調整フィルタ26を用いているが、本発明はこれに限
定されるわけではなく、原稿種に応じて色間の光量の調
整が可能で、各色同時読取を行うイメージセンサ34の
各色センサ(例えば、R,G,BラインCCDセンサ3
4R,34G,34B)に入射する読取光の光量を色毎
にバランスさせることができるものであれば、どのよう
なものでもよく、上述の光学フィルタのみで構成される
ものの他、これに光源を組み合わせて構成されたもの、
あるいは光源において各色間の光量調整が可能なものも
利用可能である。なお、本発明においては、イメージセ
ンサ34に入射する読取光の光量の各色毎のバランスと
しては、光源22を含み、光源22からイメージセンサ
34までの光学系の光学的なバランスを調整するのが好
ましい。
【0032】なお、以下に説明する実施例では、先にも
述べたように、本発明の光量バランス調整手段として機
能する光量調整フィルタ26として、図8に示した、カ
ラーネガフィルムのベースの分光透過率と逆の分光透過
率特性を有するフィルタのみを用いるものとする。フィ
ルムFの読取時に、光量調整フィルタ26によってR,
G,Bの色間の光量が調整された読取光は、拡散ボック
ス28で拡散されて、フィルム面上で均一な光とされて
フィルムFに入射し、透過して、フィルムFの画像を担
持する投影光となる。
【0033】ここで、カラーデジタルプリンタ10にお
いては、新写真システム(AdvancedPhoto System)や1
35サイズのネガ(あるいはリバーサル)フィルム等の
フィルムの種類やサイズ、ストリップスやスライド等の
フィルムの形態等に応じて、スキャナ12の本体に装着
自在な専用のキャリアが用意されており、フィルムFに
撮影され、プリント作成に供される画像(コマ)は、こ
のキャリアによって所定の読取位置に搬送される。図4
(a)に示されるように、フィルムFは、キャリア30
によって読取位置に保持されて副走査方向に搬送されつ
つ、読取光を入射される。これにより、結果的にフィル
ムFがスリット31a(読取光)によって2次元的にス
リット走査される。
【0034】イメージセンサ34は、図4(b)に示し
たように、R画像の読み取りを行うラインCCDセンサ
34Rと、G画像の読み取りを行うラインCCDセンサ
34Gと、B画像の読み取りを行うラインCCDセンサ
34Bとを有する、いわゆる3ラインのカラーCCDセ
ンサで、各ラインCCDセンサは、前述のように主走査
方向に延在している。フィルムFの投影光は、このイメ
ージセンサ34によって、R、GおよびBの3原色に分
解されて光電的に読み取られる。キャリア30に設けら
れているバーコードリーダ38によって読み取られた各
種の情報は、必要に応じて、画像処理装置14等の所定
部位に送られる。ここでは、この中のフィルム種情報
が、画像処理装置14に送られる。
【0035】前述のように、読取光はキャリア30に保
持されたフィルムFを透過して画像を担持する投影光と
なり、この投影光は、結像レンズユニット32によって
イメージセンサ34の受光面に結像される。イメージセ
ンサ34の出力信号(画像信号)は、アンプ36で増幅
され、A/D変換器37でデジタル画像信号とされて、
画像処理装置14に送られる。ここで、各ラインCCD
センサの蓄積時間(電子シャッタスピード)、およびア
ンプ36におけるアナログゲイン(増幅率)は、フィル
ムFに撮影された画像等に応じて、画像処理装置14の
セットアップ部52が決定する。この点に関しては、後
に詳述する。
【0036】スキャナ12においては、フィルムFに撮
影された画像の読み取りを、低解像度で読み取るプレス
キャンと、その後に行われる、出力のための画像データ
を得るためのスキャンとの、2回の画像読取で行う。プ
レスキャンは、スキャナ12が対象とする全ての画像に
対応して、A/D変換器37によって変換される画像信
号の最大値が所定値となるように、あらかじめ設定され
た、プレスキャンの読取条件で行われる。一方、本スキ
ャンは、A/D変換器37によって変換される、そのコ
マの画像の画像信号の最大値が所定値となるように、プ
レスキャンで得られた画像データを用いて各コマ毎に設
定された、本スキャンの読取条件で行われる。この点に
関しても、後に詳述する。
【0037】なお、前記画像信号の最大値に対する所定
値は、プレスキャンと本スキャンとで同じでも異なって
もよい。また、プレスキャンと本スキャンとでは読み取
りの画素密度が異なるので、各ラインCCDセンサの読
取画素密度および副走査方向へのフィルムFの搬送速度
も異なる。プレスキャンと本スキャンは、これらの条件
が異なる以外は、基本的に同様に行われる。また、本発
明は、図示例のようなフィルムFの読み取り以外にも、
反射原稿の光電的な読み取りにも好適に利用可能であ
る。
【0038】前述のように、スキャナ12から出力され
たデジタル画像信号は、画像処理装置14(以下、処理
装置14という)に出力される。処理装置14は、デー
タ処理部48、画像処理部50、およびセットアップ部
52を有して構成される。なお、図1は、主に画像処理
関連の部位を示すものであり、処理装置14には、これ
以外にも、処理装置14を含むカラーデジタルプリンタ
10全体の制御や管理を行うCPU、カラーデジタルプ
リンタ10の作動等に必要な情報を記憶するメモリ等が
配置され、また、操作系18やディスプレイ20は、こ
のCPU等(CPUバス)を介して各部位に接続され
る。
【0039】スキャナ12から出力されたR,Gおよび
Bの各デジタル画像信号は、データ処理部48におい
て、暗時補正、欠陥画素補正、シェーディング補正等の
所定のデータ処理を施され、さらに、Log変換され
て、デジタル画像データ(濃度データ)とされる。デー
タ処理部48から出力された画像データは、画像処理部
50において、所定の画像処理を施され、さらに3D
(三次元)−LUT等で変換され、プリンタ16での画
像記録に対応する出力用の画像データや、ディスプレイ
20での画像表示に対応する画像データとされる。
【0040】画像処理部50で施される画像処理には限
定はなく、例えば色バランス調整、階調調整、濃度調
整、彩度調整、電子変倍処理、覆い焼き処理(濃度ダイ
ナミックレンジの圧縮/伸長)、シャープネス(鮮鋭
化)処理等、公知の画像処理装置で行われる各種の画像
処理が例示される。これらの各処理は、ルックアップテ
ーブル(LUT)、マトリクス(MTX)演算器、ロー
パスフィルタ、加算器、減算器、乗算器等を用いた処理
や、これらを適宜組み合わせて行う平均化処理や補間演
算等を用いた、公知の手段で行えばよい。
【0041】画像処理部50における画像処理条件、お
よび本スキャンの読取条件は、セットアップ部52で設
定される。セットアップ部52は、まず、データ処理部
48で処理されたプレスキャンの画像データ(プレスキ
ャンデータ)を用いて、その画像(コマ)の濃度ヒスト
グラムを作成し、また、その画像の平均濃度、大面積透
過濃度(LATD)、最低濃度および最高濃度(ハイラ
イトおよびシャドウ:濃度ヒストグラムの頻度所定%
点)、濃度ヒストグラムの最大頻度点等の画像特徴量を
算出する。
【0042】次いで、セットアップ部52は、上述の濃
度ヒストグラムおよび画像特徴量を用いて、実行する画
像処理および画像処理条件、本スキャンの読取条件を設
定する。この画像処理および画像処理条件は、濃度ヒス
トグラムおよび画像特徴量、さらには、キーボード18
a等を用いたオペレータによる指示入力に応じて、公知
の方法で設定すればよい。なお、画像処理条件は、検定
等によるキーボード18a等を用いた調整によって、適
宜、調整される。他方、カラーデジタルプリンタ10に
おいて、本スキャンの読取条件、具体的には、光量調整
フィルタ26を光路Lに挿入するか否か、イメージセン
サ34の各ラインCCDセンサ(34R,34G,34
B)の蓄積時間、およびアンプ36のアナログゲイン
(以下、ゲインとする)などは、濃度ヒストグラムや画
像特徴量を用いて、基本的に、下記のように設定され
る。
【0043】図示例のカラーデジタルプリンタ10にお
いては、イメージセンサ34の各ラインCCDセンサ
(34R,34G,34B)の蓄積時間、およびアンプ
36のゲインについては、本スキャンの基準的な読取条
件(以下、基準条件とする)が設定されている。なお、
これらは、プレスキャンと同じでも異なってもよい。な
お、上述の蓄積時間は、イメージセンサ34の出力が飽
和することがないように設定されるのは、言うまでもな
い。セットアップ部52は、まず、イメージセンサ34
およびアンプ36は基準条件とし、また、光量調整フィ
ルタ26を光路Lに挿入するか否かは、バーコードリー
ダ38により読み取られたフィルム種に基づいて決定す
る。
【0044】本実施例においては、上述のように、イメ
ージセンサ34の各ラインCCDセンサ(34R,34
G,34B)の蓄積時間、およびアンプ36のゲインを
調整するという電気的な方法により、画像読取の光量調
整を行うと共に、バーコードリーダ38により読み取ら
れたフィルム種に基づいて光量調整フィルタ26を光路
Lに挿入するか否かを決定している。すなわち、本実施
例においては、フィルムFがカラーリバーサルフィルム
の場合には光量調整フィルタ26を光路Lに挿入せず、
フィルムFがカラーネガフィルムの場合には光量調整フ
ィルタ26を光路Lに挿入するというように、フィルム
Fのフィルム種に応じた画像読取の光量調整を行い、こ
の光量調整とイメージセンサ34による読取条件の調整
およびアンプ36のゲインの調整により、A/D変換器
37に入力する画像信号を、フィルム種に基づく適正値
とするものである。
【0045】以下、スキャナ12および処理装置14の
作用を説明することにより、本実施例について、より詳
細に説明する。このフィルムFのプリント作成を依頼さ
れたオペレータは、フィルムFに対応するキャリア30
をスキャナ12に装填し、キャリア30の所定位置にフ
ィルムF(カートリッジ)をセットし、作成するプリン
トサイズ等の必要な指示を入力した後に、プリント作成
開始を指示する。これにより、スキャナ12において、
光量調整フィルタ26の挿入/退避、イメージセンサ
(ラインCCDセンサ34R,34G,34B)34の
蓄積時間、およびアンプ36のゲインがプレスキャンの
読取条件に応じて設定され、次いでキャリア30がフィ
ルムFをプレスキャンに応じた搬送速度で副走査方向に
搬送して、プレスキャンが開始され、光量調整フィルタ
26で調光され、拡散ボックス28で拡散された読取光
が読取位置に入射して、読取位置において走査搬送され
るフィルムFが読取光でスリット走査され、投影光がイ
メージセンサ34に結像して、フィルムFに撮影された
画像がR、GおよびBに分解されて光電的に読み取られ
る。
【0046】なお、本発明において、プレスキャンおよ
び本スキャンは、1コマずつ行ってもよく、全コマある
いは所定の複数コマずつ、連続的にプレスキャンおよび
本スキャンを行ってもよい。以下の例では、説明を簡潔
にするために、1コマの画像読取を例に説明を行う。プ
レスキャンでイメージセンサ34から出力された画像信
号は、アンプ36で増幅されて、A/D変換器37に送
られ、デジタル画像信号とされる。このデジタル画像信
号は、データ処理部48で所定の処理を施され、デジタ
ル画像データであるプレスキャンデータとされる。
【0047】プレスキャンデータは、セットアップ部5
2に供給され、セットアップ部52は、プレスキャンデ
ータから、画像の濃度ヒストグラムの作成、最低濃度や
最高濃度等の画像特徴量の算出等を行い、実行する画像
処理および画像処理条件を設定して画像処理部50の所
定位置(ハードウエア)に設定する。また、セットアッ
プ部52は、濃度ヒストグラムおよび画像特徴量から、
前述のようにして本スキャンの読取条件を設定する。す
なわち、A/D変換器37に入力される信号最大値が所
定値となるように、イメージセンサ34の各ラインCC
Dセンサの蓄積時間を決定し、あるいは、さらにアンプ
36のゲインを決定して、スキャナ12の所定部位に供
給する。
【0048】検定を行う場合には、画像処理条件が画像
処理部50に設定されると、プレスキャンデータが画像
処理部50に供給され、設定された画像処理条件で処理
された後、ディスプレイ20による表示に応じて変換さ
れて、シュミレーション画像としてディスプレイ20に
表示される。オペレータは、ディスプレイ20の表示を
見て検定を行い、必要に応じて、キーボード18a等を
用いて色、濃度、階調などを調整する。セットアップ部
52は、この調整入力に応じて、画像処理部50に設定
した画像処理条件を調整し、これに応じて、ディスプレ
イ20に表示される画像も変化する。オペレータは、画
像が適正(検定OK)であると判定すると、キーボード
18a等を用いてプリント開始を指示し、これにより、
画像処理条件が確定する。なお、検定を行わない場合に
は、セットアップ部52が画像処理部50に画像処理条
件を設定した時点で画像処理条件が確定する。検定の有
無は、モード等として選択可能にするのが好ましい。
【0049】画像処理条件が確定すると、本スキャンが
開始され、まず、セットアップ部52から供給された本
スキャンの読取条件に応じて、イメージセンサ34の各
ラインCCDセンサ(34R,34G,34B)の蓄積
時間が設定され、アンプ36のゲインが設定され、次い
で、キャリア30が本スキャンに応じた搬送速度でフィ
ルムFを開始する。本スキャンは、上記条件およびイメ
ージセンサ34での読取画素密度が異なる以外は、プレ
スキャンと同様に行われ、光源22から射出され、光量
調整フィルタ26で設定条件に応じて光量調整され、拡
散ボックス28で拡散された読取光が読取位置に入射
し、スキャナ30によって読取位置に保持されつつ副走
査方向に搬送されるフィルムFが読取光によってスリッ
ト走査される。
【0050】ここで得られるフィルムFの投影光は、フ
ィルムFがカラーリバーサルフィルムの場合には光量調
整フィルタ26を光路Lに挿入しないため、従来通りの
分光分布となるのに対し、フィルムFがカラーネガフィ
ルムの場合には光量調整フィルタ26を光路Lに挿入し
て作用させることにより、前述のように、カラーネガフ
ィルムのベース濃度が補正された分光分布となる。すな
わち、フィルムFがカラーリバーサルフィルムの場合に
は、フィルムFの投影光は、図10に示した分光分布を
有するものとなり、また、フィルムFがカラーネガフィ
ルムの場合には、光量調整フィルタ26を光路Lに挿入
されて、色調整が行われるため、その分光分布は、図7
に示した分光分布とは異なり、図13に示すようなもの
になる。
【0051】フィルムFの投影光は、結像レンズユニッ
ト32によってイメージセンサ34に結像して、設定さ
れた蓄積時間で読み取られる。イメージセンサ34から
出力された画像信号は、アンプ36で設定されたゲイン
に応じて増幅されて、信号最大値が所定値となる画像信
号とされてA/D変換器37に供給され、A/D変換器
37でデジタル画像信号とされ、処理装置14に送られ
る。デジタル画像信号は、処理装置14のデータ処理部
48で処理されてデジタル画像データ(本スキャンデー
タ)とされ、次いで、画像処理部50において、確定し
た画像処理条件に応じて画像処理されプリンタ16によ
る画像記録に応じた画像データに変換され、プリンタ1
6に出力される。
【0052】プリンタ16は、供給された画像データに
応じて感光材料(印画紙)を露光して潜像を記録するプ
リンタ(焼付装置)と、露光済の感光材料に所定の処理
を施してプリントとして出力するプロセサ(現像装置)
とから構成される。プリンタでは、例えば、感光材料を
プリントに応じた所定長に切断した後に、バックプリン
トを記録し、次いで、感光材料の分光感度特性に応じた
R露光、G露光およびB露光の3種の光ビームを処理装
置14から出力された画像データに応じて変調して主走
査方向に偏向すると共に、主走査方向と直交する副走査
方向に感光材料を搬送することにより、前記光ビームで
感光材料を2次元的に走査露光して潜像を記録し、プロ
セサに供給する。感光材料を受け取ったプロセサは、発
色現像、漂白定着、水洗等の所定の湿式現像処理を行
い、乾燥してプリントとし、フィルム1本分等の所定単
位に仕分して集積する。
【0053】図1に示す例では、図8に示す分光透過率
特性を持つ光量調整フィルタ26を用いることによっ
て、原稿種に応じた色間の光量バランス、すなわち所定
時間当たりのセンサ受光量のバランスをとっているが、
本発明はこれに限定されず、原稿種に応じて読取光の分
光分布自体を変更する手段を設け、読取光の分光分布特
性を各色間で揃えて調整する、例えば分光分布のピーク
値を変更・調整する、すなわち光源22からイメージセ
ンサ34までの光学系の分光感度特性を原稿種に応じて
変更して、調整してもよい。例えば、ノッチフィルタな
どの分光感度調整手段等を用いて、所定波長領域をカッ
トして、分光分布を色間で揃えたり、分光分布のピーク
値を揃えたりする調整を行ってもよい。この場合にも、
光源22を含み光源22からイメージセンサ34までの
光学系全体の分光感度分布(分光感度特性)を変更・調
整するのが好ましい。
【0054】なお、前述の光量調整フィルタ26に加え
て、これも先に述べた分光分布のピーク値調整用のノッ
チフィルタを用いる場合には、次のような動作が行われ
る。すなわち、前述の光量調整フィルタ26の挿入/退
避(つまり、フィルム種のカラーネガフィルム/カラー
リバーサルフィルム)に対応して、図9に示したカラー
ネガフィルム用の550〜650nmをカットするノッ
チフィルタ、または、図10に示したカラーリバーサル
フィルム用の560〜630nmをカットするノッチフ
ィルタが、光路内に挿入される。これにより、カラーネ
ガフィルム/カラーリバーサルフィルムの分光分布のピ
ーク値が、図9および図10に示した値から、それぞれ
図11および図12に示した値に変更される。また、図
14に、カラーネガフィルムにおけるB(青)の、オリ
ジナルの分光感度(実線A)、光量調整フィルタ26に
よるバランス調整を行わない場合(破線B)及び色バラ
ンス調整を行った場合(点線C)の比較結果を示す。
【0055】以上、本発明の画像読取方法および画像読
取装置について詳細に説明したが、本発明は上記実施例
に限定はされず、本発明の要旨を逸脱しない範囲におい
て、各種の改良および変更を行ってもよいのはもちろん
である。例えば、上記実施例においては、画像読取対象
とするフィルムFの種類を、フィルムFに光学的に記録
されているバーコード(DXコード)を読み取って判定
しているが、この他の方法としては、フィルムFを保持
するキャリア30のタイプによって、フィルムFの種類
を判定する方法、バーコードリーダ38によってフィル
ムFの画像コマ間のベース濃度を読み取って、これに基
づいてフィルムFの種類を判定する方法を用いてもよ
い。また、フィルムFの種類は、オペレータが判定した
結果を直接入力するようにしてもよい。さらに、フィル
ムFの画像を読み取って、この読取結果から、画像解析
により、フィルムFの種類を判定してもよい。
【0056】上記実施例においては、光量調整フィルタ
26の光路中への挿入/退避の動作例として、駆動デバ
イス26Aによりスライド式に移動させる例を示した
が、光量調整フィルタ26を円盤に取り付けて、これを
回転する方式など、他の各種の方式が利用可能である。
なお、フィルム種(カラーネガフィルム/カラーリバー
サルフィルム)に対応するノッチフィルタの挿入・退避
操作についても、同様の構成を採用することが可能であ
る。また、上述の光量調整フィルタ、ノッチフィルタ
は、これを、光源の色温度調整手段などと組み合わせ
て、一体化するように構成してもよい。上記実施例にお
いては、光量調整フィルタ26の光路中への挿入/退避
を、カラーネガフィルムの場合に挿入し、カラーリバー
サルフィルムの場合には挿入しないようにしたので、装
置の簡略化が図れる。
【0057】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
よれば、光電的な画像読取において、色の濁りを発生さ
せることなしに、高精度な画像読み取りを可能にするこ
とができる。また、フィルム種が異なっても、画像読取
条件を変更する必要がなくなるという効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例に係る画像読取方法を利用
するカラーデジタルプリンタのブロック図である。
【図2】 (a)は135ネガフィルムにおけるDXコ
ードDXまたは拡張DXコードDXeの記録位置DC
を、(b)および(c)はそれぞれDXコードDX、拡
張DXコードDXeの一例を示す図である。
【図3】 図1に示したカラーデジタルプリンタのスキ
ャナに配置されているバーコードリーダの詳細を示す図
である。
【図4】 (a)はスキャナの要部であるキャリアの詳
細を示す図、(b)は同CCDセンサの詳細を示す図で
ある。
【図5】 スキャナを構成するイメージセンサ系の分光
感度の一例を示すグラフある。
【図6】 代表的なカラーネガフィルムのベースの分光
透過率を示すグラフである。
【図7】 図5に示すスキャナを用いて、図6に示す分
光透過率を有するベース上のカラーネガ画像を読み取っ
た場合の分光感度特性を示すグラフである。
【図8】 本発明の特徴である光量バランス調整フィル
タの分光透過率の一例を示すグラフである。
【図9】 カラーネガフィルムの分光濃度の一例を示す
グラフである。
【図10】 カラーリバーサルフィルムの分光濃度の一
例を示すグラフである。
【図11】 図9に示すカラーネガフィルムの分光濃度
を調整するためにノッチフィルタを用いた結果を示すグ
ラフである。
【図12】 図10に示すカラーリバーサルフィルムの
分光濃度を調整するためにノッチフィルタを用いた結果
を示すグラフである。
【図13】 カラーネガフィルムに、光量調整フィルタ
26による色バランス調整を行った結果、図7に示す分
光分布から修正された分光分布を示すグラフである。
【図14】 カラーネガフィルムのB(青)について
の、オリジナルの分光感度、光量調整フィルタ26によ
る色バランス調整を行わない場合の分光感度および色バ
ランス調整を行った場合分光感度の比較結果を示すグラ
フである。
【符号の説明】
10 カラーデジタルプリンタ 12 スキャナ 14 (画像)処理装置 16 プリンタ 18 操作系 20 ディスプレイ 22 光源 24 可変絞り 26 光量調整フィルタ 26A 駆動デバイス 28 拡散ボックス 30 キャリア 31 マスク 32 結像レンズユニット 34 イメージセンサ 36 アンプ 37 A/D変換器 38 バーコードリーダ 40 磁気ヘッド 46 コントローラ 48 データ処理部 50 画像処理部 52 セットアップ部

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】原稿画像をイメージセンサで光電的に読み
    取り、イメージセンサの出力信号をデジタル信号に変換
    する画像読取方法において、 原稿種に応じて、前記イメージセンサに入射する光量の
    各色毎のバランスを取ることを特徴とする画像読取方
    法。
  2. 【請求項2】前記各色毎のバランスは、光源を含めたイ
    メージセンサまでの光学的なバランスを変更するもので
    ある請求項1に記載の画像読取方法。
  3. 【請求項3】前記原稿種は、少なくとも、カラーネガフ
    ィルム、カラーリバーサルフィルムを含むものである請
    求項1または2に記載の画像読取方法。
  4. 【請求項4】原稿の画像を担持する光を光電的に読み取
    るイメージセンサと、前記原稿の原稿種を検出または設
    定する原稿種取得手段と、該原稿種取得手段により取得
    された原稿種に応じて、前記イメージセンサに入射する
    光量の各色毎のバランスを取る光量バランス調整手段と
    を有することを特徴とする画像読取装置。
  5. 【請求項5】前記光量バランス調整手段は、光源を含め
    たイメージセンサまでの光学的なバランスを変更するも
    のである請求項4に記載の画像読取装置。
  6. 【請求項6】前記光量バランス調整手段は、光源を含め
    たイメージセンサまでの光学的なバランスを変更し、混
    色を低減するものである請求項4に記載の画像読取装
    置。
  7. 【請求項7】前記光量バランス調整手段は、光学フィル
    タを含むものである請求項4〜6のいずれかに記載の画
    像読取装置。
  8. 【請求項8】前記原稿種は、少なくとも、カラーネガフ
    ィルム、カラーリバーサルフィルムを含むものである請
    求項4〜7のいずれかに記載の画像読取装置。
  9. 【請求項9】前記光量バランス調整手段は、基本となる
    原稿種では動作しないものである請求項4〜8のいずれ
    かに記載の画像読取装置。
  10. 【請求項10】前記各手段に加えて、光量バランスを調
    整した上で、原稿種に応じて分光感度を変更する手段を
    有する請求項4〜9のいずれかに記載の画像読取装置。
  11. 【請求項11】前記分光感度変更手段は、原稿種に応じ
    て分光感度のピーク値を変更する手段である請求項10
    に記載の画像読取装置。
  12. 【請求項12】前記分光感度のピーク値変更手段は、光
    源を含めたイメージセンサまでの分光感度のピーク値を
    変更するものである請求項11に記載の画像読取装置。
  13. 【請求項13】前記光量バランス調整手段と分光感度の
    ピーク値変更手段は、同一の光学ユニットで構成される
    ものである請求項11または12に記載の画像読取装
    置。
  14. 【請求項14】前記分光感度のピーク値変更手段は、基
    本となる原稿種では動作しないものである請求項11〜
    13のいずれかに記載の画像読取装置。
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