JP2000100730A - 半導体基板の評価方法及び製造方法 - Google Patents

半導体基板の評価方法及び製造方法

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JP2000100730A
JP2000100730A JP10265188A JP26518898A JP2000100730A JP 2000100730 A JP2000100730 A JP 2000100730A JP 10265188 A JP10265188 A JP 10265188A JP 26518898 A JP26518898 A JP 26518898A JP 2000100730 A JP2000100730 A JP 2000100730A
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JP
Japan
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semiconductor substrate
gas
cvd
evaluating
crystal defects
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JP10265188A
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English (en)
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Yoshio Yanase
好生 柳瀬
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 CVD膜表面及び表面近傍の結晶欠陥又は異
物の検出を容易にするような処理を施し、その形状及び
密度等を評価することができる半導体基板の評価方法を
提供すること。 【課題解決のための手段】 反応炉で成長させた半導体
基板表面及び表面近傍に存在する結晶欠陥及び異物を、
半導体基板を反応炉から取り出すことなしに、顕在化さ
せるものであって、CVD成長プロセス中に、所定期
間、選択的エッチングを施すガス等を、所定濃度で導入
することによって行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、CVD成長を行っ
た半導体用基板の評価方法及び製造方法に関し、より詳
細には表面及び表面近傍において、結晶欠陥或は異物の
少ない高品位の半導体基板を製造するために有用な半導
体基板の評価方法及び製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体基板として、CVD(Chemical Va
por Deposition)により作製した単結晶基板であるエピ
タキシャルウエーハが用いられる場合が多くなってい
る。
【0003】エピタキシャルウエーハは、単結晶基板表
面に、例えば異なる導電形や、比抵抗をもつ単結晶層を
基板の結晶構造に連続させて成長させたウエーハをい
う。
【0004】これらのエピタキシャル層の成長方法とし
ては、成長ガスを高温で還元又は分解させて生成するC
VD法(化学気相成長法)が知られている。
【0005】このエピタキシャル層には、成長条件や、
成長させる装置によって、さまざまな形の欠陥が発生す
ることが知られている。欠陥はエピタキシャル層表面に
おいて、肉眼や顕微鏡で見える表面欠陥や、層内部に見
られる内部格子欠陥とに分けられる。
【0006】このように、CVD法によって成長した半
導体基板の表面及び表面近傍に存在する結晶欠陥或は異
物を検出する方法として、CVD成長後に評価対象半導
体基板を反応炉から取り出した後、選択エッチング液中
において、選択エッチングを施した後、通常は光学顕微
鏡による形状観察及び発生密度の評価を行っている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの方法
においては、半導体基板中の欠陥を調べるためにCVD
成長後に成長炉外に評価対象半導体基板を一度取り出し
て選択エッチングを行うため、炉内での搬送中又は炉外
でのハンドリング中に、成長直後には存在していなかっ
た異物が付着するという問題があった。
【0008】また、半導体基板は、CVD成長後にエッ
チング工程が必要となるため、処理時間が長いという問
題を生じる。
【0009】また、液体によりエッチングを行う場合
は、基板表面にくもりが生じるという問題があり、更
に、エッチング液にCr、Ag等の重金属が含有されて
いる場合があり、半導体基板表面の清浄維持ということ
が困難であり、重金属汚染等の可能性が高いという問題
がある。
【0010】そこで、本発明は、前記問題点に鑑みて、
CVD成長工程の一環として、CVD成長を行った炉内
において、CVD膜表面及び表面近傍の結晶欠陥又は異
物の検出を容易にするような処理を施し、その形状及び
密度等を評価することができる半導体基板の評価方法な
らびに半導体基板の製造方法を提供することを目的とし
ている。
【0011】
【課題を解決するための手段およびその効果】本願第1
請求項に記載した発明は、CVD(Chemical Vapor Depo
sition)で成長させた半導体基板の評価方法において、
半導体基板を反応炉から取り出すことなしに、反応炉で
成長させた半導体基板表面及び表面近傍に存在する結晶
欠陥及び異物を顕在化させ、前記半導体基板を反応炉か
ら取り出した後、顕在化させた結晶欠陥若しくは異物の
形状、種類及びサイズを評価する半導体基板の評価方法
である。
【0012】このように、本発明の評価方法は、反応炉
内において、半導体基板表面及び表面近傍に存在する結
晶欠陥及び異物を顕在化させるため、従来のように、半
導体基板を炉外に搬出した後、エッチングを行って結晶
欠陥等を顕在化させる必要がなくなる。従って、ハンド
リング時又はエッチング時の外来からの異物の付着を防
止することができ、CVD成長過程において半導体基板
表面及び表面近傍に導入された結晶欠陥及び異物のみを
正確に観察することができ、結晶欠陥のメカニズムを解
明し、結晶欠陥の低減に利用することができる。このた
め、本発明の評価方法は、高品質半導体基板開発のため
の有効手段となり得る。また、前記エッチング等によっ
て、結晶欠陥及び異物を顕在化させるための時間、設
備、コスト等を削減することが可能となる。
【0013】本願第2請求項に記載した発明は、CVD
(Chemical Vapor Deposition)で成長させた半導体基板
の評価方法において、反応炉で成長させた半導体基板表
面及び表面近傍に存在する結晶欠陥及び異物を、半導体
基板を反応炉から取り出すことなしに、顕在化させるも
のであって、前記顕在化させる処理は、炉内の半導体基
板をCVDで成長させた直後のガス置換時から降温プロ
セスを含む前記半導体基板を炉外に取り出すまでの間の
温度可変中又は等温中に行う半導体基板の評価方法であ
る。
【0014】このように、CVD炉から取り出すことな
しに、半導体基板表面及び表面近傍に存在する結晶欠陥
及び異物を顕在化させる処理を、CVD膜形成直後のガ
ス置換時から降温プロセスを含めた前記半導体基板を炉
外に取り出すまでの間の温度可変中或は等温中に行うた
め、処理に係る時間を大幅に短縮することができる。ま
た、炉外において、エッチング処理を行った場合と比較
して外来の異物或はそれに誘起される結晶欠陥の発生が
皆無となり、更に、汚染混入の割合が減るため、重金属
汚染の心配がなくなる。
【0015】本願第3請求項に記載した発明は、CVD
(Chemical Vapor Deposition)で成長させた半導体基板
の評価方法において、反応炉で成長させた半導体基板表
面及び表面近傍に存在する結晶欠陥及び異物を、半導体
基板を反応炉から取り出すことなしに、顕在化させるも
のであって、前記結晶欠陥及び異物の存在を顕在化させ
る処理は、選択的エッチングを施すガス(例えば、H
F、HCl、HBr等のハロゲン化水素系ガス、SiH
Cl3、SiH2Cl2、SiCl4等のハロゲン化珪素系
ガス、又は微量の酸素原子若しくは分子を含んだH
2O、O2等を混入した雰囲気ガス等)、酸化性ガス、又
は窒化性ガスを導入することにより、顕在化させる半導
体基板の評価方法である。
【0016】このように、CVD反応炉内で、選択的エ
ッチングを施すガスを導入することにより、CVD膜表
面及びCVD膜表面近傍に存在する結晶欠陥或は異物が
選択的にエッチピットを形成し、酸化性又は窒化性ガス
を導入することにより、酸化物又は窒化物を形成し、酸
化膜又は窒化膜厚が異常に厚くなり、結晶欠陥及び異物
の顕在化が行われる。
【0017】本願第4請求項に記載の発明は、CVD(C
hemical Vapor Deposition)で成長させた半導体基板の
評価方法において、反応炉で成長させた半導体基板表面
及び表面近傍に存在する結晶欠陥及び異物を、半導体基
板を反応炉から取り出すことなしに、顕在化させるもの
であって、前記顕在化させる処理は、CVD膜成長後所
定条件下で行う半導体基板の評価方法である。
【0018】このように、評価対象となる半導体基板に
CVD膜を成長させた後、所定条件下で、例えば、CV
D膜成長後の温度を1300℃〜400℃の温度で、ガ
スを導入することにより、CVD膜表面及び表面近傍に
存在する結晶欠陥及び異物のみの選択的な顕在化を行う
ことができ、半導体基板の表面及び表面近傍に存在する
結晶欠陥及び異物の密度、形状及びサイズ等の観察が容
易となり、欠陥の解明に役立てることができる。
【0019】本願第5請求項に記載した発明は、前記請
求項1乃至4いずれか記載の発明において、CVD(Che
mical Vapor Deposition)で成長させた半導体基板の評
価方法は、反応炉で成長させた半導体基板表面及び表面
近傍に存在する結晶欠陥及び異物を、半導体基板を反応
炉から取り出すことなしに、顕在化させるものであっ
て、前記顕在化させる処理にハロゲン化水素系ガス、ハ
ロゲン化珪素系ガスを用いる場合、前記ガス導入濃度と
して、前記半導体基板表面に結晶欠陥或は異物起因でな
いエッチピット及び面荒れが発生しない濃度に、前記導
入ガスを制御して行う半導体基板の評価方法である。
【0020】このように、半導体基板表面及び表面近傍
に存在する結晶欠陥及び異物を顕在化させるために炉内
に導入するガスを、所定濃度とすると、結晶欠陥又は異
物に起因しないエッチピット等の発生をなくすことがで
き、半導体基板のCVD膜表面及び表面近傍に存在する
結晶欠陥或は異物の顕在化を確実に行うことができる。
【0021】本願第6請求項に記載する発明は、前記請
求項1乃至5いずれか記載の発明において、CVD(Che
mical Vapor Deposition)で成長させた半導体基板の評
価方法は、反応炉で成長させた半導体基板表面及び表面
近傍に存在する結晶欠陥及び異物を、半導体基板を反応
炉から取り出すことなしに、顕在化させるものであっ
て、前記顕在化処理にハロゲン化水素系ガス又はハロゲ
ン化珪素系ガスを用いる場合に、前記ガスを導入する時
間は、成長させたCVD膜厚をエッチングレートによっ
て除した値よりも、短い範囲の時間に制御される半導体
基板の評価方法である。
【0022】このように、CVD反応炉中に所定ガスを
導入し、前記ガスの導入時間を制御することにより、半
導体基板表面又は表面近傍の結晶欠陥及び異物を顕在化
させることができ、導入時間の不適切による結晶欠陥等
の不明確化を防止して、結晶欠陥等の密度、形状及びサ
イズを正確に観察することができ、結晶欠陥メカニズム
の究明に役立てることができる。
【0023】本願第7請求項に記載した発明は、前記請
求項1乃至4いずれか記載の発明において、CVD(Che
mical Vapor Deposition)で成長させた半導体基板の評
価方法は、反応炉で成長させた半導体基板表面及び表面
近傍に存在する結晶欠陥及び異物を、半導体基板を反応
炉から取り出すことなしに、顕在化させるものであっ
て、前記処理に用いる雰囲気ガスに、酸素原子又は分子
を含んだガス(例えば、H2O、O2)を微量導入し、前
記酸素原子又は分子を含んだガスの導入量を調整して、
前記ガス濃度を制御する半導体基板の評価方法である。
【0024】このように、半導体基板表面及び表面近傍
に含まれる結晶欠陥等を顕在化するために、雰囲気ガス
に酸素原子又は分子を含んだガス(例えば、H2O、
2)を微量導入する場合に、例えば、その濃度を10
0ppm以下の範囲内で制御することにより、半導体基
板に存在する結晶欠陥又は異物等に起因しないエッチピ
ットの発生をなくすことができ、結晶欠陥等の顕在化を
確実に行うことができる。
【0025】本願第8請求項に記載した発明は、前記請
求項1乃至7いずれか記載の発明において、CVD(Che
mical Vapor Deposition)で成長させた半導体基板の評
価方法は、反応炉で成長させた半導体基板表面及び表面
近傍に存在する結晶欠陥及び異物を、半導体基板を反応
炉から取り出すことなしに、顕在化させるものであっ
て、前記顕在化処理は、ハロゲン化水素ガス、ハロゲン
化珪素ガス、微量の酸素原子、分子を含んだガス、酸化
性ガス、又は窒化性ガスを導入することにより、顕在化
させ、エッチング等の表面処理を施すことなく、その位
置・形状ならびにサイズを測定する半導体基板の評価方
法である。
【0026】このように、CVD反応炉中に所定ガスを
導入し、また、雰囲気ガスとして所定ガスを導入するこ
とにより、反応炉から取り出した後に選択エッチング液
によるエッチング等の処理をすることなく、結晶欠陥等
を短時間で顕在化することができ、前記結晶欠陥等の密
度、形状及びサイズの正確な観察が可能となる。
【0027】本願第9請求項に記載の発明は、前記請求
項1乃至4いずれか記載の発明において、CVD(Chemi
cal Vapor Deposition)で成長させた半導体基板の評価
方法は、反応炉で成長させた半導体基板表面及び表面近
傍に存在する結晶欠陥及び異物を、半導体基板を反応炉
から取り出すことなしに、顕在化させるものであって、
前記顕在化処理に、酸化性ガス又は窒化性ガスを用いる
場合に、前記ガスの反応炉中へのガスの導入時間とし
て、前記ガス導入時の温度で成長させたCVD膜厚を、
酸化レート又は窒化レートによって除した値よりも、短
い範囲の時間に制御される半導体基板の評価方法であ
る。
【0028】このように、CVD炉内に所定ガスを導入
時間を制御して導入することにより、結晶欠陥及び異物
を正確に顕在化することができ、導入時間の不適切によ
って、結晶欠陥等が不明確となる不都合を回避し、結晶
欠陥等の密度、形状及びサイズの観察を容易とすること
ができる。
【0029】本願第10請求項に記載した発明は、前記
請求項1乃至4、又は請求項9いずれか記載の発明にお
いて、CVD(Chemical Vapor Deposition)で成長させ
た半導体基板の評価方法は、反応炉で成長させた半導体
基板表面及び表面近傍に存在する結晶欠陥及び異物を、
半導体基板を反応炉から取り出すことなしに、顕在化さ
せるものであって、前記顕在化処理は、酸化性又は窒化
性ガスを導入し、その後、引続き結晶欠陥部及び異物部
に形成された酸化物又は窒化物を選択的にエッチングす
るガスを導入して行う半導体基板の評価方法である。
【0030】このように、酸化性或は窒化性ガスを導入
することにより、半導体基板表面及び表面近傍に存在す
る結晶欠陥部分及び異物部分に、酸化膜や窒化膜厚の異
なった領域が形成され、これにより、結晶欠陥及び異物
の顕在化を行うことができる。
【0031】また、CVD反応プロセスの一環として、
前記ガスを反応炉中に導入させることにより、前記結晶
欠陥及び異物を顕在化させることが可能となるため結晶
欠陥等の検査のために必要な処理をする時間を大幅に短
縮することができ、しかも、前記結晶欠陥等を顕在化さ
せるために炉外でエッチング処理を行った場合と比較し
て、外来の異物等に起因する欠陥等の発生が皆無とな
り、重金属汚染等の心配もない。
【0032】従って、CVD成長時に生成される結晶欠
陥等の正確な観察を行うことができ、正確なデータに基
づいて、結晶欠陥メカニズムの適格な解析処理を行うこ
とができる。
【0033】本願第11請求項に記載に発明は、前記請
求項1乃至4、請求項9又は請求項10いずれか記載の
発明において、CVD(Chemical Vapor Deposition)で
成長させた半導体基板の評価方法は、反応炉で成長させ
た半導体基板表面及び表面近傍に存在する結晶欠陥及び
異物を、半導体基板を反応炉から取り出すことなしに、
顕在化させるものであって、前記顕在化処理を酸化性ガ
ス或は窒化性ガスを炉内に導入することによって行い、
ならびに酸化物又は窒化物を選択的にエッチングするガ
スを炉内に導入することによって行い、前記ガスの導入
を、CVD膜成長後に所定条件下で行う半導体基板の評
価方法である。
【0034】このように、CVD膜成長後に酸化又は窒
化した後に選択的エッチングをするガスを、例えば、1
300℃〜400℃条件下で導入することにより、CV
D膜表面及び表面近傍に存在する結晶欠陥及び異物のみ
の選択的な顕在化を行うことができ、結晶欠陥の密度、
形状及びサイズ等が容易に観察される。
【0035】本願第12請求項に記載の発明は、前記請
求項1乃至4、又は請求9いずれか記載の発明におい
て、CVD(Chemical Vapor Deposition)で成長させた
半導体基板の評価方法は、反応炉で成長させた半導体基
板表面及び表面近傍に存在する結晶欠陥及び異物を、半
導体基板を反応炉から取り出すことなしに、酸化又は窒
化によって顕在化させるものであって、更に、半導体基
板を炉外に取り出した後、酸化物又は窒化物を選択的に
エッチングする溶液に浸漬し、顕在化をより明確にした
後、前記結晶欠陥及び異物の位置、形状及びサイズを測
定する半導体基板の評価方法である。
【0036】このように、半導体基板の評価方法で用い
るエッチング方法として、酸化性又は窒化性ガスにより
欠陥及び異物の顕在化を行なった後、ウェットエッチン
グする方法を用いることによって、重金属が含まれてい
るエッチング液を用いる必要がないため、半導体基板の
清浄度を維持したまま結晶欠陥等を顕在化することがで
きる。
【0037】本願第13請求項に記載の発明は、前記請
求項1又は2いずれか記載の発明において、CVD(Che
mical Vapor Deposition)で成長させた半導体基板の評
価方法は、反応炉で成長させた半導体基板表面及び表面
近傍に存在する結晶欠陥及び異物を、半導体基板を反応
炉から取り出すことなしに、顕在化させるものであっ
て、前記顕在化処理は、CVD成長直後から降温プロセ
スを含める半導体基板を炉外へ取り出すまでの間の温度
可変中、又は等温中に大気を炉内に導入することによっ
て行う半導体基板の評価方法である。
【0038】このように、半導体基板を成長させるCV
D炉内に大気を導入することによって、成長したCVD
膜表面及び表面近傍に存在する結晶欠陥及び異物部分に
選択的にエッチピットが形成され、結晶欠陥等の顕在化
を行うことができる。
【0039】本願第14請求項に記載の発明は、前記請
求項1乃至13いずれか記載の発明において、CVDで
成長させた半導体基板中の結晶欠陥及び異物の存在を顕
在化させる処理が施された後、前記半導体基板の顕在化
された結晶欠陥及び異物の存在位置、形状、及びサイズ
は、反応炉外に取り出した後、光錯乱異物位置検査装
置、光学式画像認識装置、顕微鏡又は目視による観察に
よって認識する半導体基板の評価方法である。
【0040】このように、CVD炉内中で顕在化させた
結晶欠陥及び異物の評価は、反応炉外に取り出した後、
光散乱異物位置検査装置又は光学式画像認識装置等を用
いることができる。本発明の評価方法によれば、炉内に
おいて結晶欠陥等を顕在化させるため、他の要因に起因
する欠陥を生じることなく、成長中に生じた結晶欠陥の
みを顕在化させることが可能となるため、結晶欠陥等の
存在位置、形状及びサイズを容易に、しかも、正確に観
察することが可能となり、評価時間の短縮化及び欠陥評
価のためのコスト削減が可能となる。
【0041】本願第15請求項に記載した発明は、CV
D(Chemical Vapor Deposition)で成長させた半導体基
板の製造方法において、前記評価方法は、反応炉で成長
させた半導体基板表面及び表面近傍に存在する結晶欠陥
及び異物を、半導体基板を反応炉から取り出すことなし
に、顕在化させるものであって、前記半導体基板を反応
炉から取り出した後に、顕在化させた結晶欠陥及び異物
の形状、種類及びサイズの評価を行い、前記評価結果に
基づいて、半導体基板表面及び表面近傍の結晶欠陥及び
異物を低減させるCVD処理方法或はCVD成長条件に
反映させる半導体基板の評価及び製造方法である。
【0042】このように、CVD炉内で半導体基板表面
又は表面近傍に形成される結晶欠陥及び異物を顕在化さ
せることにより、CVD成長によって形成される結晶欠
陥等の存在位置、サイズ及び形状等を、各種装置等を使
用して、容易に正確に把握することが可能となり、確実
性の高い処理条件の改善・変更、成長条件の適正化の指
針を得ることができる。
【0043】
【発明の実施の形態】以下、本発明の半導体基板の評価
方法の具体例を図面に基づいて説明する。
【0044】本発明の半導体基板の評価方法に用いた半
導体基板は、主に、シリコンウエハをCVDによりエピ
タキシャル成長させた単結晶シリコンエピタキシャルウ
エハである。尚、400℃以上の温度によって、CVD
膜が形成された半導体基板であれば、他の方法を用いて
製造された半導体基板であってもよい。
【0045】本発明の半導体基板の評価方法を用いる単
結晶シリコンエピタキシャルウエハの製造方法について
説明する。
【0046】図1は、代表的なCVDによるシリコンエ
ピタキシャル半導体基板の製造工程条件を示す図であ
る。
【0047】図1に示すように、CVD膜を成長させる
半導体基板を反応炉中に搬入する(図1中(1))。先
ず、反応炉中を窒素ガス(N2)でパージし、次に、水
素ガス(H2)でパージする(図1中(2)及び
(3))。H2パージすることにより、反応炉中でN2
2を置換する。次に、1150℃前後まで昇温する
(図1中(4))。本例においては、1段階昇温を示す
が、2段階の昇温も一般的に行われている。次に、塩化
水素ガスを通気し、流量の安定化を行う(図1中
(5))。そして、1100℃〜1200℃の温度で、
本例においては、HClガスによりエッチングを行う
(図1中(6))。本例においては、2段階のエッチン
グにより、表面から不必要なものが除去される。第1段
階は、水素ベーキングによる表面の自然酸化膜除去段階
であり、第2段階は、HCl気相エッチングを行う。こ
れは、表面に付着している不純物と表面のミクロな欠陥
を取り除く目的で行う。
【0048】以下に前記第1及び第2段階のエッチング
反応を示す。
【0049】 SiO2(s)+H2(g)→SiO(g)+H2O(g) ……(A) Si(s)+2HCl(g)→SiCl2(g)+H(g) ……(B) このエッチングは、(B)式に示すエッチング作用を通
じて、研磨加工による基板表面にできた微小なキズや凹
凸を除去すること、及び、金属不純物や異物を除去する
ことである。
【0050】次に、ポストパージを行い(図1中
(7))、HClエッチング中に(B)式の反応によっ
て発生した不純物及びHClガスを反応系内から浄化す
る。
【0051】その後、シリコンソースガス等、本例にお
いては、シラン系のガスを導入し、流量を安定化させる
(図1中(8))。炉内は、シラン系のガスで置換され
る(図1中(9))。その後、ポストパージを行い(図
1中(10))、降温する(図1中(11))。
【0052】そして、H2パージ(図1中(12))、
2パージ(図1中(13))を行い、処理後の半導体
基板を搬出する(図1中(14))。
【0053】この状態のままであると、表面に存在する
結晶欠陥全てを検出することは困難である。また、半導
体基板表面に出現している結晶欠陥のサイズは、膜厚に
依存しており、CVD膜厚が薄くなると、表面上に現れ
ている欠陥のサイズは、小さくなることが確認されてい
る。
【0054】本発明では、図1中(10)に示すCVD
膜成膜直後のポストパージ時(1300〜400℃)、図
1中(11)に示すクールダウン時、或は、図1中(1
2)に示すH2パージ時に選択的エッチングを施すガス
(ハロゲン化水素系ガス、ハロゲン化珪素系ガス又は雰
囲気ガス等に微量のH2O又はO2を添加したガス)、酸
化性ガス(純O2、H2O及び蒸気、O3等又はそれらに
塩素系、フッ素系ガス添加物)、窒化性ガス(NH3
2等)を導入することにより、潜在している結晶欠陥
を顕在化させることが可能となる。
【0055】図2は、大気圧下での炉内温度とHCl分
圧との関係による半導体表面状態を示す図である。
【0056】選択的エッチングを施すハロゲン化水素ガ
ス、ハロゲン化珪素ガスを導入した場合は、図1中に示
す実線を境に、温度が低いほど、またハロゲン化水素ガ
ス或はハロゲン化珪素系ガス分圧が高いほど、表面にピ
ット状面荒れが生ずる。 この実線の下側領域(スムー
ス表面領域)温度、ハロゲン化水素ガス、又はハロゲン
化珪素系ガス分圧を制御することによって表面ピット状
面荒れが生じることなく、結晶欠陥のみが選択的にエッ
チングされて、ピットが形成される。
【0057】図3(a)、(b)、(c)、(d)、
(e)、(f)は、結晶欠陥がエッチング゛された後の
半導体基板表面を示す図である。
【0058】これらの図は、前記温度、ガス分圧を制御
し、選択的にエッチングを施すガスを導入することによ
って、表面に生じたピットを示す。
【0059】図3各図に示すように、表面に異物が存在
していると、その異物が存在する部分は、異物の材質に
依存した凹凸形状のピットが形成される。
【0060】図4は、異物が付着していた場合の半導体
基板表面を示す図である。
【0061】図4に示すように、半導体基板表面の異物
が存在しているポイントは、異物の材質によって、凹凸
形状が形成されている。
【0062】雰囲気ガスに微量のH2O、O2ガスを添加
した場合であっても、炉内の温度と、導入H2O濃度の
関係を制御することにより(大気圧の場合、表1の○印
表示領域)、表面にピット状面荒れを生じることなく、
ハロゲン化水素系ガス又はハロゲン化珪素系ガスを導入
した場合とほぼ似たような結果を示す。
【0063】
【表1】
【0064】このように、炉内にシリコンのエッチング
効果があるガスを導入した場合、半導体基板表面及び表
面近傍に存在する結晶欠陥及び異物によって、形成され
るピットは、CVD炉外に取り出した際に、表面処理を
何等行わずに目視においても確認できる。
【0065】このため、通常、表面付着パーティクルの
測定を行うレーザ表面異物検査装置、光学・レーザー・
電子・プローブ顕微鏡等、画像認識装置等を用いて、ピ
ットの観察をおこなうことが可能となる。これは、本発
明の表面エッチング方法においては、液中にて行うエッ
チングと異なり、重金属その他の不純物により半導体基
板を汚染することがないためである。
【0066】次に、前記半導体基板をエッチングを行う
ガスの代わりに酸化性ガス(O2、H2O−蒸気、O
3等、又は、塩素系ガス、或はフッ素系ガスを添加した
物等)を導入すると、半導体基板表面の結晶欠陥部及び
異物部に酸化物が形成される。また、酸化物が形成され
ない場合は、欠陥部及び異物部が異常酸化又は酸化抑制
されて、他より部分的に酸化膜が厚く又は薄くなる現象
が見られる。
【0067】一方、窒化性ガス(NH3、N2等)を導入す
ると、結晶欠陥部又は異物部に、窒化物が形成される
か、結晶欠陥部或は異物部の窒化膜厚が厚く或は薄くな
る現象が見られる。
【0068】そして、半導体基板に酸化膜又は窒化膜を
形成した後、引き続き炉内において、酸化物又は窒化物
を選択的にエッチングする弗化水素ガス(HF)等を導
入することによって、半導体基板表面に形成された酸化
物又は窒化物のエッチングが行われる。
【0069】このエッチングによって、結晶欠陥や異物
が存在していた場所には、ピットや突起が形成され、半
導体基板を炉外に取り出した際に、何等表面処理を行な
うこと無く、これらの存在を目視においても確認するこ
とができる。
【0070】また、その他、通常表面付着パーティクル
の測定を行なうのに用いられるレーザー表面異物検査装
置、顕微鏡又は画像認識装置等を使用して、半導体基板
表面に形成された結晶欠陥又は異物の存在を確認するこ
とが可能となる。これは、液中エッチングを行った場合
に生じる重金属汚染又は不純物による汚染がないためで
ある。
【0071】また、酸化性のガス(O2、H2O−蒸気、
3等、又は、O2、H2O−蒸気、O3等に塩素系又はフ
ッ素系のガスを添加した物等)、又は窒化性ガス(NH
3、N2等)を導入した後、炉から半導体基板を取り出し
た場合、半導体基板表面の結晶欠陥又は異物部に膜厚ム
ラが生じており、この膜厚ムラによって、結晶欠陥等の
存在を認識することができる。更に、膜厚ムラが生じて
いる半導体基板のエッチングを行うと、表面酸化膜又は
表面窒化膜が除去され、結晶欠陥等の部分がピット又は
突起形状となる。
【0072】この酸化膜或は窒化膜をエッチングする溶
液は、非常に高純度の溶液が市販されており、このよう
な市販の高純度溶液を用いることにより、不純物による
汚染を心配することなく、半導体基板表面のエッチング
を行うことができる。
【0073】このため、従来において測定が困難であっ
た、レーザー表面異物検査装置、レーザー顕微鏡、又
は、画像認識装置等を使用して評価することが可能とな
った。
【0074】次に、本発明に係る半導体基板の評価方法
を用いて、実際に半導体基板を評価した場合の具体例を
示す。
【0075】<具体例1>本具体例においては、初期酸
素濃度 [Oi]=14 x 1017atoms/cm3(換算係数4.81 x
1017 atoms/cm3、以下全て同様の換算係数を使用)のC
Z法によって、引き上げられた単結晶から製造されたシ
リコン(100)基板を、CVD膜形成基板として用い
た。また、CVD炉は、枚葉式のエピタキシャル炉を使
用した。
【0076】CVD炉中温度1100℃で、前記半導体
基板に厚さ2μmのエピタキシャル膜を成長させ、温度
1100℃のままで、2%のHClガスを10秒間、炉
内に導入した。
【0077】その後、100%の水素ガスを反応炉中に
導入して、HClガスと置換し、その後、反応炉温度を
降温した。更に、窒素ガスを反応炉に導入して、前記水
素ガスと窒素ガスを置換した。
【0078】そして、反応炉中にて前記処理を行った半
導体基板を炉外に取り出し、レーザー表面異物位置検査
装置を用いて、結晶欠陥等の測定を行なった。結果を図
5に示す。
【0079】図5は、レーザー表面異物位置検査装置に
より測定した結果を示す図である。
【0080】この結果から、半導体基板に形成されたエ
ピタキシャル膜表面は、通常プロセスシーケンスにより
製造された製品レベルとほぼ同様の鏡面状態であること
が確認された。この半導体基板にスポットライトを照射
してみると、きらきらと輝く輝点が2ポイント確認でき
た。このポイントは、レーザー表面異物位置検査装置で
検出した図5中のポイントと一致している。また、この
ポイントを原子間力顕微鏡で観察したところ、図6のよ
うな結晶欠陥が観察された。従って、本具体例の処理に
より、半導体基板表面の結晶欠陥が顕在化されているこ
とが確認できる。
【0081】<具体例2>本具体例においては、初期酸
素濃度 [Oi]=14 x 1017atoms/cm3のCZ法によっ
て、引き上げられた単結晶から製造されたシリコン(1
00)基板を、CVD膜形成基板として用いた。また、
CVD炉は、枚葉式のエピタキシャル炉を使用した。
【0082】CVD炉中温度1100℃で、前記半導体
基板に厚さ2μmのエピタキシャル膜を形成した後、温
度を1150℃から1000℃まで冷却する約30秒間
の間、濃度を2%から0.8%に減少させながら、前記
濃度のHClガスを反応炉中に導入した。
【0083】次に、先ず100%の水素ガスを反応炉中
に導入し、更に、降温後100%の窒素ガスを導入して
置換を行った。
【0084】その後、前記処理を行った半導体基板を炉
外に取り出し、レーザー表面異物位置検査装置により、
評価を行った。
【0085】前記半導体基板のエピタキシャル膜表面
は、通常のプロセスシーケンスにより製造された製品レ
ベルとほぼ同様の鏡面状態であった。
【0086】この半導体基板表面をスポット照射してみ
ると、きらきらと輝く1ポイントが確認され、このポイ
ントは、レーザー表面異物位置検査装置により検出した
ポイントと一致していることが確認できた。
【0087】また、このポイントを原子間力顕微鏡で観
察したところ、図6と同様の結晶欠陥が観察できた。
【0088】従って、本具体例の処理により、半導体基
板表面の結晶欠陥が顕在化されていることが確認でき
る。
【0089】<具体例3>本具体例においては、初期酸
素濃度 [Oi]=14 x 1017atoms/cm3 のCZ法によっ
て、引き上げられた単結晶から製造されたシリコン(1
11)基板を、CVD膜形成基板として用いた。また、
CVD炉は、枚葉式のエピタキシャル炉を使用した。
【0090】CVD炉中温度1100℃で、前記半導体
基板に厚さ2μmのエピタキシャル膜を成長させた後、
アルゴン(Ar)ガスによる十分なガス置換を行った。
次に、20%濃度に調整したAr/O2ガスを反応炉中
へ1時間通流した後、降温し、半導体基板を炉外へ取り
出した。
【0091】この半導体基板をレーザー表面異物位置検
査装置を用いて評価し、散乱物の存在するポイントを原
子間力顕微鏡で観察したところ、図7に示すような結晶
欠陥が観察された。 <具体例4>本具体例においては、初期酸素濃度 [O
i]=14 x 1017atoms/cm3 のCZ法によって、引き上げ
られた単結晶から製造されたシリコン(111)基板
を、CVD膜形成基板として用いた。また、CVD炉
は、枚葉式のエピタキシャル炉を使用した。
【0092】CVD炉中温度1100℃で、前記半導体
基板に厚さ2μmのエピタキシャル膜を成長させた後、
アルゴン(Ar)ガスによる十分なガス置換を行った。
次に、20%濃度に調整したAr/O2ガスを反応炉中
へ1時間通流した後、降温し、N2で希釈した弗化水素
(HF)ガスを炉内へ10分間導入した。
【0093】その後、半導体基板を炉外へ取り出し、こ
の半導体基板を、具体例3と同様に、レーザー表面異物
位置検査装置を用いて評価し、散乱物の存在するポイン
トを原子間力顕微鏡で観察したところ、図8に示すよう
な結晶欠陥が観察された。ここで図7と図8を比較する
と、図7においても結晶欠陥の存在を観察することが可
能であるが、輪郭等がはっきりしていないことが確認で
きる。一方、図8に示された結晶欠陥は、その存在がは
っきりと確認され、エピタキシャル成長させた後の反応
炉中に、酸化性ガスを導入し、表面酸化を行った後、酸
化膜をエッチングガスを導入することにより、半導体基
板表面に存在する結晶欠陥が顕在化されていることが確
認できる。
【0094】<具体例5>本具体例においては、初期酸
素濃度 [Oi]=14 x 1017atoms/cm3 のCZ法により引
き上げられた単結晶から製造されたシリコン(100)
基板を、CVD膜形成基板として用いた。また、CVD
炉としては、枚葉式のエピタキシャル炉を使用した。
【0095】CVD炉中温度1100℃で、前記半導体
基板に厚さ2μmのエピタキシャル膜を成長させた後、
5ppmのH2Oを含有した水素ガスを炉中に10分間
導入した。その後、反応炉を降温し、半導体基板を炉外
へ取り出した。
【0096】そして、異物位置検査装置で、前記半導体
基板の評価を行い、散乱物の存在するポイントを原子間
力顕微鏡で観察すると、図6と同様な結晶欠陥が観察さ
れる。
【0097】従って、5ppmのH2Oを含有した水素
ガスを導入することによって、半導体基板表面に存在す
る異物が顕在化されていることが確認できる。
【0098】<具体例6>本具体例においては、初期酸
素濃度 [Oi]=14 x 1017atoms/cm3 のCZ法により引
き上げられた単結晶から製造されたシリコン(111)
基板を、CVD膜形成基板として用いた。また、CVD
炉としては、枚葉式のエピタキシャル炉を使用した。
【0099】CVD炉中温度1100℃で、前記半導体
基板に厚さ2μmのエピタキシャル膜を成長させた後、
アルゴン(Ar)ガスにより十分にガス置換を行った
後、20%の濃度に調整したAr/NH3混合ガスを5
分間導入した。その後、CVD炉を降温し、半導体基板
を炉外へ取り出した。
【0100】その後、レーザー表面異物位置検査装置
で、前記半導体基板の評価を行い、散乱物の存在するポ
イントを原子間力顕微鏡で観察すると、図7と同様な結
晶欠陥が観察される。
【0101】従って、窒化性ガスの導入によって、半導
体基板表面に存在する結晶欠陥が顕在化されていること
が確認できる。
【0102】<具体例7>本具体例においては、初期酸
素濃度 [Oi]<1.0 x 1017atoms/cm3 のFZ法により
引き上げられた単結晶から製造されたシリコン(10
0)基板をCVD膜形成基板として用いた。CVD炉と
しては、枚葉式のエピタキシャル炉を使用した。
【0103】CVD炉中温度1150℃で、前記半導体
基板に厚さ2μmのエピタキシャル膜を成長させた後、
そのままの温度で、2%のHClガスを10秒間導入し
た。
【0104】その後、窒素ガスにより置換した後、炉外
へ取り出し、レーザー表面異物位置検査装置により評価
を行うと、エピタキシャル膜表面には、通常プロセスシ
ーケンスにより製造された製品レベルとほぼ同様の鏡面
状態となっていた。
【0105】しかし、スポットライトを照射してみる
と、きらきらと輝く輝点を1ポイント確認することがで
き、このポイントは、レーザー表面異物検査装置によっ
て検出したポイントと一致している。
【0106】このポイントを原子間力顕微鏡で観察した
ところ、図6のような結晶欠陥が観察された。
【0107】従って、本具体例の処理により、半導体基
板表面の結晶欠陥が顕在化されていることが確認でき
る。
【0108】<具体例8>本具体例においては、初期酸
素濃度 [Oi]=14 x 1017atoms/cm3のCZ法により引
き上げられた単結晶から製造されたシリコン(100)
基板をCVD膜形成基板として用いた。CVD炉として
は、シリンダータイプ型のエピタキシャル炉を使用し
た。CVD炉中温度1100℃で、前記半導体基板に厚
さ2μmのエピタキシャル膜を成長させた後、そのまま
の温度で、2%のHClガスを10秒間導入した後、炉
中雰囲気を100%の水素ガスにより置換した後、降温
した。窒素ガスによって置換した後、前記炉内から半導
体基板を搬出し、レーザー表面異物位置検査装置で半導
体基板の評価を行った。
【0109】前記評価の結果、エピタキシャル膜表面
は、通常のプロセスシーケンスにより製造された製品レ
ベルとほぼ同様の鏡面状態を示していた。
【0110】しかしながら、スポットライトを照射して
みると、きらきらと輝く輝点が数ポイント確認された。
【0111】また、このポイントは、レーザー表面異物
位置検査装置により検出したポイントと一致している。
また、このポイントを原子間力顕微鏡で観察したとこ
ろ、図6のように結晶欠陥が観察された。
【0112】従って、本具体例の処理により、半導体基
板表面の結晶欠陥が顕在化されていることが確認でき
る。
【0113】<実施例9>本具体例においては、初期酸
素濃度 [Oi]=14 x 1017atoms/cm3のCZ法により引
き上げられた単結晶を用いて製造されたシリコン(10
0)基板をCVD膜形成基板として用いた。CVD炉と
しては、枚葉式のエピタキシャル炉を使用した。CVD
炉中温度900℃で、前記半導体基板に厚さ1μmのシリ
コンゲルマニウム(SixGe1−x)エピタキシャル
膜を成長させた後、そのままの温度で、2%のHClガ
スを10秒導入した後、炉中雰囲気を100%の水素ガ
スにより置換した後、降温した。その後、炉中雰囲気を
窒素ガスにより置換した後、半導体基板を炉外に取り出
し、レーザー表面異物位置検査装置により評価を行っ
た。
【0114】前記評価の結果、エピタキシャル膜表面
は、通常プロセスシーケンスにより製造された製品レベ
ルとほぼ同様の鏡面状態を有していた。
【0115】しかし、スポットライトを照射してみる
と、きらきら輝く輝点が数ポイント確認できた。
【0116】このポイントは、レーザー表面異物位置検
査装置により検出したポイントと一致していた。また、
このポイントを原子間力顕微鏡で観察すると図6のよう
な結晶欠陥が観察された。
【0117】従って、本具体例の処理により、半導体基
板表面の結晶欠陥が顕在化されていることが確認でき
る。
【0118】<実施例10>本具体例においては、CZ
法により引き上げられた単結晶を用いて製造されたGa
As(100)基板をCVD膜形成基板として用いた。
CVD炉としては、減圧タイプのMBE(モレキュラー
ビームエピタキシー)炉を使用した。CVD炉中温度6
00℃で、前記半導体基板に厚さ0.1μmのGaAs
エピタキシャル膜を成長させた後、そのままの温度で微
量のHClガスを導入して、降温し、半導体基板を炉外
へ搬出した。
【0119】エピタキシャル膜表面には数ポイントの輝
点が観察された。このポイントは、レーザー表面異物位
置検査装置により検出したポイントと一致していた。ま
た、このポイントを原子間力顕微鏡で観察すると図6の
ような結晶欠陥が観察された。
【0120】従って、本具体例の処理により、半導体基
板表面の結晶欠陥が顕在化されていることが確認でき
る。
【0121】このように、本発明の評価方法を用いて、
半導体基板の評価を行うことにより、定期的又は不定期
に反応炉の清浄度検査、CVD膜形成基板としての適正
検査等を行うことができる。更に、CVD膜形成基板と
しての適正検査等に使用することが可能となり、前記評
価結果によって、CVDプロセスパラメータの変更、反
応炉のクリーニング時期決定、CVD膜形成用基板の使
用変更等を反映することができる。
【0122】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、CVD
(Chemical Vapor Deposition)で成長させた半導体基板
の評価方法において、半導体基板を反応炉から取り出す
ことなしに、反応炉で成長させた半導体基板表面及び表
面近傍に存在する結晶欠陥及び異物を顕在化させ、前記
半導体基板を反応炉から取り出した後、顕在化させた結
晶欠陥及び異物の形状、種類又はサイズを評価する半導
体基板の評価方法及び製造方法である。
【0123】このように、本発明の評価方法及び製造方
法は、反応炉内において、半導体基板表面及び表面近傍
に存在する結晶欠陥及び異物を顕在化させるため、従来
のように、半導体基板を炉外に搬出した後、エッチング
を行って結晶欠陥等を顕在化させる必要がなくなる。従
って、基板搬送時又はエッチング時の外来からの異物の
付着を防止することができ、CVD成長過程において半
導体基板表面及び表面近傍に導入された結晶欠陥又は異
物のみを正確に観察することができ、結晶欠陥メカニズ
ムを解明し、結晶欠陥の低減に利用することができる。
このため、本発明の評価方法は、高品質半導体基板開発
のための有効手段となり得る。また、前記エッチング等
によって、結晶欠陥及び異物を顕在化させるための時
間、設備、コスト等を削減することが可能となる。
【0124】また、本発明における前記顕在化処理は、
炉内の半導体基板をCVDで成長させた直後のガス置換
時から降温プロセスを含む前記半導体基板を炉外に取り
出すまでの間の温度可変中又は等温中に行う。
【0125】このように、CVD炉から取り出すことな
しに、半導体基板表面及び表面近傍に存在する結晶欠陥
及び異物を顕在化させる処理を、CVD膜形成直後のガ
ス置換時から降温プロセスを含めた前記半導体基板を炉
外に取り出すまでの間の温度可変中或は等温中に行うた
め、処理に係る時間を大幅に短縮することができる。ま
た、炉外において、エッチング処理を行った場合と比較
して外来の異物或はそれに誘起される結晶欠陥の発生が
皆無となり、更に、汚染混入の割合が減るため、重金属
汚染の心配がなくなる。
【0126】また、前記顕在化処理は、選択的エッチン
グを施すガス(ハロゲン化水素ガス、ハロゲン化珪素ガ
ス、微量の酸素原子、或は、分子を含んだガス)或は、
酸化性ガス、又は、窒化性ガスを導入することにより行
う。
【0127】このように、CVD反応炉内で、選択的エ
ッチングを施すガスを導入することにより、CVD膜表
面及びCVD膜表面近傍に存在する結晶欠陥或は異物が
選択的にエッチピットとして形成され、酸化性若しくは
窒化性ガスを導入することにより、酸化物若しくは窒化
物を形成し、又は酸化膜若しくは窒化膜厚が異常に厚く
又は薄くなり、結晶欠陥及び異物の顕在化が行われる。
【0128】また、前記顕在化させる処理は、化学蒸着
膜成長後に行う。
【0129】このように、評価対象となる半導体基板に
化学蒸着膜を成長させた後、所定のガスを導入すること
により、CVD膜表面及び表面近傍に存在する結晶欠陥
及び異物のみの選択的な顕在化を行うことができ、半導
体基板の表面及び表面近傍に存在する結晶欠陥又は異物
の密度、形状及びサイズ等の観察が容易となり、欠陥の
解明に役立てることができる。
【0130】また、前記顕在化させる処理にハロゲン化
水素系ガス、ハロゲン化珪素系ガスを用いる場合、前記
ガス導入濃度として、前記半導体基板表面にエッチピッ
ト及び面荒れが発生しない濃度に、前記導入ガスを制御
して行う。
【0131】このように、半導体基板表面及び表面近傍
に存在する結晶欠陥及び異物を顕在化させるために炉内
に導入するガスを、所定濃度とすると、結晶欠陥又は異
物に起因しないエッチピット等の発生をなくすことがで
き、半導体基板のCVD膜表面及び表面近傍に存在する
結晶欠陥或は異物の顕在化を確実に行うことができる。
【0132】また、前記顕在化処理にハロゲン化水素系
ガス又はハロゲン化珪素系ガスを用いる場合に、前記ガ
スを導入する時間は、ガス導入時の温度で成長させたC
VD膜厚をエッチングレートによって除した値よりも、
短い範囲の時間に制御する。
【0133】このように、CVD反応炉中に所定ガスを
導入し、前記ガスの導入時間を制御することにより、半
導体基板表面又は表面近傍の結晶欠陥及び異物を顕在化
させることができ、導入時間の不適切による結晶欠陥等
の不明確化を防止して、結晶欠陥等の密度、形状及びサ
イズを正確に観察することができ、結晶欠陥メカニズム
の究明に役立てることができる。
【0134】また、前記顕在化処理は、雰囲気ガスに酸
素原子又は分子を含んだガス(例えば、H2O、O2)を
微量導入し、前記酸素原子又は分子を含んだガスの導入
量を調整して、反応炉中のガス濃度を制御する。
【0135】このように、半導体基板表面及び表面近傍
に含まれる結晶欠陥等を顕在化するために導入される雰
囲気ガスに酸素原子又は分子を含んだガス(例えば、H
2O、O2)を微量導入する場合に、その濃度を制御する
ことにより、半導体基板に存在する結晶欠陥又は異物等
に起因しないエッチピットの発生をなくすことができ、
結晶欠陥等の顕在化を確実に行うことができる。
【0136】また、前記顕在化処理は、ハロゲン化水素
ガス、ハロゲン化珪素ガス、微量の酸素原子若しくは分
子を含んだガス、酸化性ガス、又は窒化性ガスを導入す
ることにより、顕在化させ、また、雰囲気ガスに微量の
酸素原子又は分子を含んだガスを導入し、エッチング等
の表面処理を施すことなく、その位置・形状及びサイズ
を測定する。
【0137】このように、CVD反応炉中に所定ガスを
導入し、また、雰囲気ガスとして所定ガスを導入するこ
とにより、反応炉から取り出した後に選択エッチング液
によるエッチング等の処理をすることなく、結晶欠陥等
を短時間で顕在化することができ、前記結晶欠陥等の密
度、形状及びサイズの正確な観察が可能となる。
【0138】また、前記顕在化処理に酸化性ガス又は窒
化性ガスを用いる場合において、前記ガスの反応炉中へ
のガスの導入時間として、前記ガス導入時の温度で成長
させたCVD膜厚を、酸化又は窒化レートによって除し
た値よりも、短い範囲の時間に制御する。
【0139】このように、CVD炉内に所定ガスを導入
時間を制御して導入することにより、結晶欠陥及び異物
を正確に顕在化することができ、導入時間の不適切によ
って、結晶欠陥等が不明確となる不都合を回避し、結晶
欠陥等の密度、形状、サイズの観察を容易とすることが
できる。
【0140】また、前記顕在化処理は、酸化性或は窒化
性ガスを導入し、その後、引続き結晶欠陥部又は異物部
に形成された酸化物又は窒化物を選択的にエッチングす
るガスを導入して行う半導体基板の評価方法である。
【0141】このように、酸化性或は窒化性ガスを導入
することにより、半導体基板表面又は表面近傍に存在す
る結晶欠陥部分又は異物部分に、酸化膜や窒化物が形成
され、更に、既に形成されている酸化膜や窒化膜をエッ
チングすることによって、凹凸が形成され、これによ
り、結晶欠陥及び異物の顕在化を行うことができる。
【0142】CVD反応プロセスの一環として、前記ガ
スを反応炉中に導入させることにより、前記結晶欠陥及
び異物を顕在化させることが可能となるため結晶欠陥等
の検査のために必要な処理をする時間を大幅に短縮する
ことができ、しかも、前記結晶欠陥等を顕在化させるた
めに炉外でエッチング処理を行った場合と比較して、外
来の異物等に起因する欠陥等の発生が皆無となり、重金
属汚染等の心配もない。
【0143】従って、CVD成長時に生成される結晶欠
陥等の正確な観察を行うことができ、正確なデータに基
づいて、結晶欠陥メカニズムの適格な解析処理を行うこ
とができる。
【0144】また、前記顕在化処理は、酸化性又は窒化
性ガスを導入することによって行い、並びに酸化物又は
窒化物を選択的にエッチングするガスを炉内に導入する
ことによって行い、前記ガスの導入は、CVD膜成長後
に行う。
【0145】このように、CVD反応炉中へ所定ガスを
導入することにより、CVD膜表面及び表面近傍に存在
する結晶欠陥又は異物のみの選択的な顕在化を行うこと
ができ、結晶欠陥の密度、形状及びサイズ等が容易に観
察される。
【0146】また、前記顕在化処理は、酸化性又は窒化
性ガスを導入することによって反応炉中で行うものであ
って、更に、半導体基板を炉外に取り出した後、酸化物
又は窒化物を選択的にエッチングする溶液に浸漬し、顕
在化をより明確にした後、前記結晶欠陥及び異物の位
置、形状及びサイズを測定することもできる。
【0147】このように、半導体基板の評価方法で用い
るエッチング方法として、重金属が含まれているエッチ
ング液を用いる必要がないため、半導体基板の清浄度を
維持したまま結晶欠陥等を顕在化することができる。
【0148】また、前記顕在化処理は、CVD成長直後
から降温プロセスを含める半導体基板を炉外へ取り出す
までの間の温度可変中、又は等温中に大気を炉内に導入
することによって行う。
【0149】このように、半導体基板を成長させるCV
D炉内に大気を導入することによって、成長したCVD
膜表面及び表面近傍に存在する結晶欠陥又は異物部分に
選択的にエッチピットが形成され、結晶欠陥等の顕在化
を行うことができる。
【0150】また、前記顕在化処理は、CVDで成長さ
せた半導体基板中の結晶欠陥及び異物の存在を顕在化さ
せる処理が施された後、前記半導体基板の顕在化された
結晶欠陥及び異物の存在位置、形状、及びサイズは、反
応炉外に取りされた後、光錯乱異物位置検査装置、光学
式画像認識装置、顕微鏡又は目視による観察によって認
識する。
【0151】このように、CVD炉内中で顕在化させた
結晶欠陥及び異物の評価は、反応炉外へ取り出された
後、光散乱異物位置検査装置又は光学式画像認識装置等
を用いることができる。本発明の評価方法によれば、炉
内において結晶欠陥等を顕在化させるため、他の要因に
起因する欠陥を生じることなく、成長中に生じた結晶欠
陥のみを顕在化させることが可能となるため、結晶欠陥
等の存在位置、形状及びサイズを容易に、しかも、正確
に観察することが可能となり、評価時間の短縮化、欠陥
評価のためのコスト削減が可能となる。
【0152】また、本発明は、CVD(Chemical Vapor
Deposition)で成長させた半導体基板の評価方法及び製
造方法において、前記評価方法及び製造方法は、反応炉
で成長させた半導体基板表面及び表面近傍に存在する結
晶欠陥及び異物を、半導体基板を反応炉から取り出すこ
となしに、顕在化させるものであって、前記半導体基板
を反応炉から取り出した後に、顕在化させた結晶欠陥及
び異物の形状、種類又はサイズの評価を行うものであ
り、前記評価結果に基づいて、CVD成長によって形成
される結晶欠陥等の存在位置、サイズ又は形状等を、各
種装置等を使用して、容易に正確に把握することが可能
となり、確実性の高い処理条件の改善・変更、成長条件
の適正化の指針を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 代表的なCVDによるシリコンエピタキシャ
ル半導体基板の製造工程条件を示す図である。
【図2】 大気圧下での炉内温度とHCl分圧との関係
による半導体表面状態を示す図である。
【図3】 (a)、(b)、(c)、(d)、(e)、
(f)は、結晶欠陥がエッチング゛された後の半導体基
板表面を示す図である。
【図4】 異物が付着していた場合の半導体基板表面を
示す図である。
【図5】 本発明の具体例に係り、CVD成長後にHC
lガスエッチングを行った半導体基板をレーザー光散乱
異物位置検査装置によって測定した結果を示す図であ
る。
【図6】 本発明の具体例に係り、結晶欠陥がエッチン
グされた後の半導体基板表面を示す図である。
【図7】 本発明の具体例に係り、結晶欠陥が酸化され
た後の半導体基板表面を示す図である。
【図8】 本発明の具体例に係り、結晶欠陥がエッチン
グされた後の半導体基板表面を示す図である。
【符号の説明】
1 搬入 2 窒素ガスパージ 3 水素ガスパージ 4 昇温 5 流量安定化 6 エッチング 7 ポストパージ 8 流量安定化 9 ガス置換 10 ポストパージ 11 降温 12 水素ガスパージ 13 窒素ガスパージ 14 搬出

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 CVD(Chemical Vapor Deposition)で
    成長させた半導体基板の評価方法において、 半導体基板を反応炉から取り出すことなしに、反応炉で
    成長させた半導体基板表面及び表面近傍に存在する結晶
    欠陥及び異物を顕在化させ、 前記半導体基板を反応炉から取り出した後、顕在化させ
    た結晶欠陥及び異物の形状、種類又はサイズを評価する
    ことを特徴とする半導体基板の評価方法。
  2. 【請求項2】 CVD(Chemical Vapor Deposition)で
    成長させた半導体基板の評価方法において、 反応炉で成長させた半導体基板表面及び表面近傍に存在
    する結晶欠陥及び異物を、半導体基板を反応炉から取り
    出すことなしに、顕在化させるものであって、 前記顕在化させる処理は、炉内の半導体基板をCVDで
    成長させた直後のガス置換時から降温プロセスを含む前
    記半導体基板を炉外に取り出すまでの間の温度可変中又
    は等温中に行う事を特徴とする半導体基板の評価方法。
  3. 【請求項3】 CVD(Chemical Vapor Deposition)で
    成長させた半導体基板の評価方法において、 反応炉で成長させた半導体基板表面及び表面近傍に存在
    する結晶欠陥及び異物を、半導体基板を反応炉から取り
    出すことなしに、顕在化させるものであって、 前記結晶欠陥及び異物の存在を顕在化させる処理は、選
    択的エッチングを施すガス(ハロゲン化水素ガス、ハロ
    ゲン化珪素ガス、微量の酸素原子若しくは分子を含んだ
    ガス)、酸化性ガス、又は窒化性ガスを導入することに
    より、顕在化させることを特徴とする前記請求項1記載
    の半導体基板の評価方法。
  4. 【請求項4】 CVD(Chemical Vapor Deposition)で
    成長させた半導体基板の評価方法において、 反応炉で成長させた半導体基板表面及び表面近傍に存在
    する結晶欠陥及び異物を、半導体基板を反応炉から取り
    出すことなしに、顕在化させるものであって、 前記顕在化させる処理は、CVD膜成長後に所定条件下
    で行うことを特徴とする前記請求項1乃至3いずれか記
    載の半導体基板の評価方法。
  5. 【請求項5】 CVD(Chemical Vapor Deposition)で
    成長させた半導体基板の評価方法において、 反応炉で成長させた半導体基板表面及び表面近傍に存在
    する結晶欠陥及び異物を、半導体基板を反応炉から取り
    出すことなしに、顕在化させるものであって、 前記顕在化させる処理にハロゲン化水素系ガス、ハロゲ
    ン化珪素系ガスを用いる場合、前記ガス導入濃度とし
    て、前記半導体基板表面に結晶欠陥又は異物起因以外の
    エッチピット及び面荒れが発生しない濃度に、前記導入
    ガスを制御して行うことを特徴とする請求項1乃至4い
    ずれか記載の半導体基板の評価方法。
  6. 【請求項6】 CVD(Chemical Vapor Deposition)で
    成長させた半導体基板の評価方法において、 反応炉で成長させた半導体基板表面及び表面近傍に存在
    する結晶欠陥及び異物を、半導体基板を反応炉から取り
    出すことなしに、顕在化させるものであって、 前記顕在化処理にハロゲン化水素系ガス又はハロゲン化
    珪素系ガスを用いる場合に、前記ガスを導入する時間
    は、成長させたCVD膜厚をガス導入時の温度における
    エッチングレートによって除した値よりも、短い範囲の
    時間に制御されることを特徴とする前記請求項1乃至5
    いずれか記載の半導体基板の評価方法。
  7. 【請求項7】 CVD(Chemical Vapor Deposition)で
    成長させた半導体基板の評価方法において、 反応炉で成長させた半導体基板表面及び表面近傍に存在
    する結晶欠陥及び異物を、半導体基板を反応炉から取り
    出すことなしに、顕在化させるものであって、 前記反応炉内に、酸素原子又は分子を含んだガスを微量
    導入し、前記酸素原子又は分子を含んだガスの導入量を
    調整して、反応炉内のガス濃度を制御することを特徴と
    する前記請求項1乃至4いずれか記載の半導体基板の評
    価方法。
  8. 【請求項8】 CVD(Chemical Vapor Deposition)で
    成長させた半導体基板の評価方法において、 反応炉で成長させた半導体基板表面及び表面近傍に存在
    する結晶欠陥及び異物を、半導体基板を反応炉から取り
    出すことなしに、顕在化させるものであって、 前記顕在化処理は、ハロゲン化水素ガス、ハロゲン化珪
    素ガス、微量の酸素原子、分子を含んだガス、酸化性ガ
    ス、又は窒化性ガスを導入することにより、顕在化さ
    せ、 エッチング等の表面処理を施すことなく、その位置・形
    状ならびにサイズを測定することを特徴とする前記請求
    項1乃至7いずれか記載の半導体基板の評価方法。
  9. 【請求項9】 CVD(Chemical Vapor Deposition)で
    成長させた半導体基板の評価方法において、 反応炉で成長させた半導体基板表面及び表面近傍に存在
    する結晶欠陥及び異物を、半導体基板を反応炉から取り
    出すことなしに、顕在化させるものであって、 前記顕在化処理に、酸化性ガス又は窒化性ガスを用いる
    場合に、前記ガスの反応炉中へのガスの導入時間とし
    て、前記ガス導入時の温度で成長させたCVD膜厚を、
    酸化又は窒化レートによって除した値よりも、短い範囲
    の時間に制御されることを特徴とする前記請求項1乃至
    4いずれか記載の半導体基板の評価方法。
  10. 【請求項10】 CVD(Chemical Vapor Deposition)
    で成長させた半導体基板の評価方法において、 反応炉で成長させた半導体基板表面及び表面近傍に存在
    する結晶欠陥及び異物を、半導体基板を反応炉から取り
    出すことなしに、顕在化させるものであって、 前記顕在化処理は、酸化性或は窒化性ガスを導入し、そ
    の後、引続き結晶欠陥部又は異物部に形成された酸化物
    又は窒化物を選択的にエッチングするガスを導入して行
    うことを特徴とする前記請求項1乃至4又は9いずれか
    記載の半導体基板の評価方法。
  11. 【請求項11】 CVD(Chemical Vapor Deposition)
    で成長させた半導体基板の評価方法において、 前記評価方法は、反応炉で成長させた半導体基板表面及
    び表面近傍に存在する結晶欠陥及び異物を、半導体基板
    を反応炉から取り出すことなしに、顕在化させるもので
    あって、 前記顕在化処理を酸化性又は窒化性ガスを導入すること
    によって行い、並びに酸化物又は窒化物を選択的にエッ
    チングするガスを炉内に導入することによって行い、 前記ガスの導入を、CVD膜成長後に所定条件下で行う
    ことを特徴とする前記請求項1乃至4、請求項9又は請
    求項10に記載の半導体基板の評価方法。
  12. 【請求項12】 CVD(Chemical Vapor Deposition)
    で成長させた半導体基板の評価方法において、 前記評価方法は、反応炉で成長させた半導体基板表面及
    び表面近傍に存在する結晶欠陥及び異物を、半導体基板
    を反応炉から取り出すことなしに、顕在化させるもので
    あって、 前記顕在化処理を酸化性又は窒化性ガスを導入すること
    によって行い、 更に、半導体基板を炉外に取り出した後、酸化物又は窒
    化物を選択的にエッチングする溶液に浸漬し、顕在化を
    より明確にした後、前記結晶欠陥及び異物の位置、形状
    及びサイズを測定することを特徴とする請求項1乃至
    4、又は請求項9記載の半導体基板の評価方法。
  13. 【請求項13】 CVD(Chemical Vapor Deposition)で
    成長させた半導体基板の評価方法において、 前記評価方法は、反応炉で成長させた半導体基板表面及
    び表面近傍に存在する結晶欠陥及び異物を、半導体基板
    を反応炉から取り出すことなしに、顕在化させるもので
    あって、 前記顕在化処理は、CVD成長直後から降温プロセスを
    含める半導体基板を炉外へ取り出すまでの間の温度可変
    中、又は、等温中に大気を炉内に導入することによって
    行うことを特徴とする請求項1又は2いずれか記載の半
    導体基板の評価方法。
  14. 【請求項14】 前記評価方法において、CVDで成長
    させた半導体基板中の結晶欠陥及び異物の存在を顕在化
    させる処理が施された後、前記半導体基板の顕在化され
    た結晶欠陥若しくは異物の存在位置、形状、及びサイズ
    は、光錯乱異物位置検査装置、光学式画像認識装置、光
    学・レーザー・電子・プローブ顕微鏡等又は目視による
    観察によって、認識することを特徴とする前記請求項1
    乃至13いずれか記載半導体基板の評価方法。
  15. 【請求項15】 CVD(Chemical Vapor Deposition)
    で成長させた半導体基板の製造方法において、 前記製造方法は、反応炉で成長させた半導体基板表面及
    び表面近傍に存在する結晶欠陥及び異物を、半導体基板
    を反応炉から取り出すことなしに、顕在化させるもので
    あって、 前記半導体基板を反応炉から取り出した後に、顕在化さ
    せた結晶欠陥若しくは異物の形状、種類及びサイズ評価
    を行い、前記評価結果に基づいて、半導体基板表面若し
    くは表面近傍の結晶欠陥及び異物を低減させるCVD処
    理方法或はCVD成長条件に反映させることを特徴とす
    る半導体基板の製造方法。
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