JP2000100494A - 圧接型コネクタ - Google Patents
圧接型コネクタInfo
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- JP2000100494A JP2000100494A JP26437998A JP26437998A JP2000100494A JP 2000100494 A JP2000100494 A JP 2000100494A JP 26437998 A JP26437998 A JP 26437998A JP 26437998 A JP26437998 A JP 26437998A JP 2000100494 A JP2000100494 A JP 2000100494A
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- sheet
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 コネクタ表面の導電性細線への傷や打痕を防
ぐとともに、液晶ディスプレイと回路基板、あるいは回
路基板間等の接続において安定した導通抵抗を得ること
のできる圧接型コネクタを提供する。 【解決手段】 柱状絶縁性エラストマ体4もしくは絶縁
性エラストマシート4a上に絶縁性ゴムシート2を配
し、この表面上に、導電性細線3aに樹脂バインダ5中
に導電性粒子6を分散してなる異方導電性部材が被覆さ
れた導電体3が平行に配列され、該導電性細線3aの径
が3〜500μmであり、導電性粒子6の平均粒子径
(50%粒径)が0.02〜20μmの範囲にあること
を特徴としている。
ぐとともに、液晶ディスプレイと回路基板、あるいは回
路基板間等の接続において安定した導通抵抗を得ること
のできる圧接型コネクタを提供する。 【解決手段】 柱状絶縁性エラストマ体4もしくは絶縁
性エラストマシート4a上に絶縁性ゴムシート2を配
し、この表面上に、導電性細線3aに樹脂バインダ5中
に導電性粒子6を分散してなる異方導電性部材が被覆さ
れた導電体3が平行に配列され、該導電性細線3aの径
が3〜500μmであり、導電性粒子6の平均粒子径
(50%粒径)が0.02〜20μmの範囲にあること
を特徴としている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶ディスプレイ
(COG、TABタイプ)と回路基板との接続、あるい
は電子回路基板間の接続等に用いられる圧接型コネクタ
に関する。
(COG、TABタイプ)と回路基板との接続、あるい
は電子回路基板間の接続等に用いられる圧接型コネクタ
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子回路基板間等の接続にU字型
金属線コネクタ(以下、単にコネクタと称する)が用い
られている。このコネクタは、弾性を有する絶縁性エラ
ストマ体上に、幅方向にU字状に多数の導電性細線が平
行に配列されたものである。このコネクタは圧接型コネ
クタに属し、圧接によりコネクタが有する弾性でソフト
に接続される。従来、このタイプのコネクタは、絶縁性
エラストマ体上に設けられた絶縁性ゴムシート上に、多
数の導電性細線をU字状に平行に配列して長尺のコネク
タ素材を製造し、次いで切断刃で切断して所望の長さを
有するコネクタを得ていた。
金属線コネクタ(以下、単にコネクタと称する)が用い
られている。このコネクタは、弾性を有する絶縁性エラ
ストマ体上に、幅方向にU字状に多数の導電性細線が平
行に配列されたものである。このコネクタは圧接型コネ
クタに属し、圧接によりコネクタが有する弾性でソフト
に接続される。従来、このタイプのコネクタは、絶縁性
エラストマ体上に設けられた絶縁性ゴムシート上に、多
数の導電性細線をU字状に平行に配列して長尺のコネク
タ素材を製造し、次いで切断刃で切断して所望の長さを
有するコネクタを得ていた。
【0003】しかし、このようなコネクタは導電性細線
が露出しているために、成形時や製品の取り扱い時にコ
ネクタ表面に傷やへこみ、打痕をつけてしまうことが多
く、外観不良や接続不良の原因となることがあった。ま
た、液晶ディスプレイと回路基板、あるいは回路基板間
の接続時に、導電性細線が円柱状であるため、導電性細
線と液晶ディスプレイや回路基板との接触が線接触とな
り、接触面積が少ないために製品に組み込んだ場合、取
り扱い時の振動等によって接触している場所が不安定に
なってしまい、導通抵抗が取り難い状況になることがあ
る。これは、液晶ディスプレイでは表示不良という状態
を惹き起こす。
が露出しているために、成形時や製品の取り扱い時にコ
ネクタ表面に傷やへこみ、打痕をつけてしまうことが多
く、外観不良や接続不良の原因となることがあった。ま
た、液晶ディスプレイと回路基板、あるいは回路基板間
の接続時に、導電性細線が円柱状であるため、導電性細
線と液晶ディスプレイや回路基板との接触が線接触とな
り、接触面積が少ないために製品に組み込んだ場合、取
り扱い時の振動等によって接触している場所が不安定に
なってしまい、導通抵抗が取り難い状況になることがあ
る。これは、液晶ディスプレイでは表示不良という状態
を惹き起こす。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような問題点を解
決するために、本発明は、コネクタ表面の導電性細線へ
の傷や打痕を防ぐとともに、液晶ディスプレイと回路基
板、あるいは回路基板間等の接続において安定した導通
抵抗を得ることのできる圧接型コネクタを提供するもの
である。
決するために、本発明は、コネクタ表面の導電性細線へ
の傷や打痕を防ぐとともに、液晶ディスプレイと回路基
板、あるいは回路基板間等の接続において安定した導通
抵抗を得ることのできる圧接型コネクタを提供するもの
である。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の圧接型コネクタ
は、柱状絶縁性エラストマ体もしくは絶縁性エラストマ
シート上に絶縁性ゴムシートを配し、この表面上に、導
電性細線に樹脂バインダ中に導電性粒子を分散してなる
異方導電性部材が被覆された導電体が平行に配列され、
該導電性細線の径が3〜500μmであり、導電性粒子
の平均粒子径(50%粒径)が0.02〜20μmの範
囲にあることを特徴とし、該導電性粒子は、その表面が
金メッキ処理されたものを使用するのがよい。導電性粒
子を分散させる樹脂バインダとしてポリシロキサン結合
を有する樹脂を用いるのが望ましい。
は、柱状絶縁性エラストマ体もしくは絶縁性エラストマ
シート上に絶縁性ゴムシートを配し、この表面上に、導
電性細線に樹脂バインダ中に導電性粒子を分散してなる
異方導電性部材が被覆された導電体が平行に配列され、
該導電性細線の径が3〜500μmであり、導電性粒子
の平均粒子径(50%粒径)が0.02〜20μmの範
囲にあることを特徴とし、該導電性粒子は、その表面が
金メッキ処理されたものを使用するのがよい。導電性粒
子を分散させる樹脂バインダとしてポリシロキサン結合
を有する樹脂を用いるのが望ましい。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明を、一例としての実施態様
を示す図1、図2を用いて詳細に説明する。図1は本発
明のコネクタを示す斜視図であり、コネクタ1は、絶縁
性ゴムシート2の表面上に導電体3が、コネクタ1の幅
方向に等ピッチで平行にU字状に配列されている。絶縁
性ゴムシート2は、柱状絶縁性エラストマ体4の周りに
横断面形状がU字状をなすように、柱状絶縁性エラスト
マ体4の長さ方向に沿って設けられている。
を示す図1、図2を用いて詳細に説明する。図1は本発
明のコネクタを示す斜視図であり、コネクタ1は、絶縁
性ゴムシート2の表面上に導電体3が、コネクタ1の幅
方向に等ピッチで平行にU字状に配列されている。絶縁
性ゴムシート2は、柱状絶縁性エラストマ体4の周りに
横断面形状がU字状をなすように、柱状絶縁性エラスト
マ体4の長さ方向に沿って設けられている。
【0007】図2は、本発明の導電体3の一部を拡大し
て示すものであり、(a)は平面図、(b)は側面図で
ある。導電体3は、導電性細線3aの表面が樹脂バイン
ダ5中に導電性粒子6を分散してなる異方導電性部材に
よって被覆され、この導電性粒子6を介して導電性細線
3aと、液晶ディスプレイや回路基板等の被接続電極と
が電気的に接続される。このコネクタに加えられた接続
時の荷重(圧接力)が導電性粒子6に集中する結果、電
気的に確実に接続されることになる。導電性細線3aが
異方導電性部材で保護されていることによって、製品を
取り扱うときに発生しがちな、コネクタ表面への傷や打
痕等は防止される。さらに、樹脂バインダ中に数多く分
散された導電性粒子により、コネクタを圧接したとき
に、液晶ディスプレイや回路基板の被接続電極との接触
点が多くなり、確実に接続され、安定した導通抵抗が得
られる。
て示すものであり、(a)は平面図、(b)は側面図で
ある。導電体3は、導電性細線3aの表面が樹脂バイン
ダ5中に導電性粒子6を分散してなる異方導電性部材に
よって被覆され、この導電性粒子6を介して導電性細線
3aと、液晶ディスプレイや回路基板等の被接続電極と
が電気的に接続される。このコネクタに加えられた接続
時の荷重(圧接力)が導電性粒子6に集中する結果、電
気的に確実に接続されることになる。導電性細線3aが
異方導電性部材で保護されていることによって、製品を
取り扱うときに発生しがちな、コネクタ表面への傷や打
痕等は防止される。さらに、樹脂バインダ中に数多く分
散された導電性粒子により、コネクタを圧接したとき
に、液晶ディスプレイや回路基板の被接続電極との接触
点が多くなり、確実に接続され、安定した導通抵抗が得
られる。
【0008】また、この応用例として、図3に示すよう
に、絶縁性エラストマ体4を用いずに、絶縁性エラスト
マシート4a上に絶縁性ゴムシート2を配し、この絶縁
性ゴムシート2の表面上に、樹脂バインダ5中に導電性
粒子6を含む異方導電性部材で導電性細線3aを被覆し
た導電体3を埋設し、配列したコネクタとすることもで
きる。
に、絶縁性エラストマ体4を用いずに、絶縁性エラスト
マシート4a上に絶縁性ゴムシート2を配し、この絶縁
性ゴムシート2の表面上に、樹脂バインダ5中に導電性
粒子6を含む異方導電性部材で導電性細線3aを被覆し
た導電体3を埋設し、配列したコネクタとすることもで
きる。
【0009】本発明で用いられる導電性細線としては、
金、金合金、白金、銅、真鍮、りん青銅、ベリリウム
銅、アルミニウム、アルミニウム−珪素合金、ニッケ
ル、モリブデン、タングステン、ステンレス鋼などから
なる金属細線、これらの金属細線に金、金合金、ロジウ
ムなどの導電性および耐環境特性に優れる材料をめっき
加工した金属細線、導電性合成樹脂線や炭素繊維からな
る細線、あるいはこれら導電性合成樹脂線や炭素繊維に
金、金合金、ロジウムなどの導電性および耐環境特性に
優れる材料をめっき加工した細線などが使用できる。中
でも、優れた導電性と耐環境特性、低い接触特性を有す
る金属線や金めっき金属細線が好ましく使用される。
金、金合金、白金、銅、真鍮、りん青銅、ベリリウム
銅、アルミニウム、アルミニウム−珪素合金、ニッケ
ル、モリブデン、タングステン、ステンレス鋼などから
なる金属細線、これらの金属細線に金、金合金、ロジウ
ムなどの導電性および耐環境特性に優れる材料をめっき
加工した金属細線、導電性合成樹脂線や炭素繊維からな
る細線、あるいはこれら導電性合成樹脂線や炭素繊維に
金、金合金、ロジウムなどの導電性および耐環境特性に
優れる材料をめっき加工した細線などが使用できる。中
でも、優れた導電性と耐環境特性、低い接触特性を有す
る金属線や金めっき金属細線が好ましく使用される。
【0010】導電性細線の径が大きすぎると細かい配線
ピッチのものが得られなくなり、さらにU字状に成形す
る際、導電性細線の曲げ弾性が強すぎて、金型に沿って
U字状にし難く、また、径が小さすぎると配線時に断線
しやすくなるので、導電性細線の太さは、成形しやす
く、取り扱いやすい3〜500μm、好ましくは10〜
100μm、より好ましくは15〜50μmの範囲とす
るのがよく、未加硫の絶縁性ゴムシート層上に導電性細
線の太さの70〜80%、好ましくは40〜60%が埋
設されるのが好ましい。
ピッチのものが得られなくなり、さらにU字状に成形す
る際、導電性細線の曲げ弾性が強すぎて、金型に沿って
U字状にし難く、また、径が小さすぎると配線時に断線
しやすくなるので、導電性細線の太さは、成形しやす
く、取り扱いやすい3〜500μm、好ましくは10〜
100μm、より好ましくは15〜50μmの範囲とす
るのがよく、未加硫の絶縁性ゴムシート層上に導電性細
線の太さの70〜80%、好ましくは40〜60%が埋
設されるのが好ましい。
【0011】樹脂バインダ中に分散させる導電性粒子と
しては、例えば、金、銀、銅、真鍮、ニッケル、パラジ
ウム、ステンレス鋼、半田等の金属粒子、タングステン
カーバイド、シリカカーバイド等のセラミック粒子、カ
ーボン粒子、グラファイト粒子、表面を上記の金属粒子
を構成する金属で被覆したプラスチック粒子が挙げられ
る。
しては、例えば、金、銀、銅、真鍮、ニッケル、パラジ
ウム、ステンレス鋼、半田等の金属粒子、タングステン
カーバイド、シリカカーバイド等のセラミック粒子、カ
ーボン粒子、グラファイト粒子、表面を上記の金属粒子
を構成する金属で被覆したプラスチック粒子が挙げられ
る。
【0012】上記カーボン粒子は製法によって分類さ
れ、ファーネスブラック、チャンネルブラック、サーマ
ルブラック、ランプブラック等があるが、いずれもカー
ボンブラックとして総称されている。本発明において
は、商業上最も多く使用され、品質が安定し安価な導電
性ファーネスブラックを使用するのが好ましい。また、
これらカーボンブラックの酸性処理品、黒鉛化品、高ス
トラクチャー化による導電性向上品等の改良品も市販さ
れており、これらを使用しても同様の効果が得られる。
グラファイト粒子は大別して天然黒鉛と人造黒鉛があ
り、さらに天然黒鉛は外観と特性によって鱗状黒鉛と土
状黒鉛とに分けられる。また、鱗状黒鉛も完全結晶黒鉛
と半結晶黒鉛に分けられる。土状黒鉛は黒鉛質黒鉛と無
煙炭質黒鉛に分類される。この中でも特に半結晶黒鉛が
良好な結果が得られるが、本発明はこれに限られるもの
ではない。
れ、ファーネスブラック、チャンネルブラック、サーマ
ルブラック、ランプブラック等があるが、いずれもカー
ボンブラックとして総称されている。本発明において
は、商業上最も多く使用され、品質が安定し安価な導電
性ファーネスブラックを使用するのが好ましい。また、
これらカーボンブラックの酸性処理品、黒鉛化品、高ス
トラクチャー化による導電性向上品等の改良品も市販さ
れており、これらを使用しても同様の効果が得られる。
グラファイト粒子は大別して天然黒鉛と人造黒鉛があ
り、さらに天然黒鉛は外観と特性によって鱗状黒鉛と土
状黒鉛とに分けられる。また、鱗状黒鉛も完全結晶黒鉛
と半結晶黒鉛に分けられる。土状黒鉛は黒鉛質黒鉛と無
煙炭質黒鉛に分類される。この中でも特に半結晶黒鉛が
良好な結果が得られるが、本発明はこれに限られるもの
ではない。
【0013】導電性粒子の粒径は、接着剤層となる樹脂
バインダの厚さ、導電性細線の隣接間隔等の兼ね合いに
より、接続の安定性、接着強度等を考慮して決定される
が、通常は平均粒径で5〜15μmである。導電性粒子
の形状は、球状、針状、鱗片状、板状、樹枝状、サイコ
ロ状、有突起球状、不定形状等、任意である。導電性粒
子の量は、樹脂バインダ原料100重量部に対し、0.
1〜30重量部、特には1〜15重量部とするのが好ま
しい。30重量部を超えると導電性粒子が多すぎること
になり、0.05mmピッチのような隣接する導電性細
線間の間隔が狭い場合、隣接する導電性細線上の導電性
粒子が互いに接触してリーク電流を生じることがあり、
コネクタとしての機能を果たせなくなる。反対に、0.
1重量部未満では導電性細線と被接続回路の電極を安定
して繋ぐための導電性粒子が不足し安定した導通抵抗を
得ることができない。
バインダの厚さ、導電性細線の隣接間隔等の兼ね合いに
より、接続の安定性、接着強度等を考慮して決定される
が、通常は平均粒径で5〜15μmである。導電性粒子
の形状は、球状、針状、鱗片状、板状、樹枝状、サイコ
ロ状、有突起球状、不定形状等、任意である。導電性粒
子の量は、樹脂バインダ原料100重量部に対し、0.
1〜30重量部、特には1〜15重量部とするのが好ま
しい。30重量部を超えると導電性粒子が多すぎること
になり、0.05mmピッチのような隣接する導電性細
線間の間隔が狭い場合、隣接する導電性細線上の導電性
粒子が互いに接触してリーク電流を生じることがあり、
コネクタとしての機能を果たせなくなる。反対に、0.
1重量部未満では導電性細線と被接続回路の電極を安定
して繋ぐための導電性粒子が不足し安定した導通抵抗を
得ることができない。
【0014】導電性粒子としてカーボン粒子が加えられ
る場合には、その量は、樹脂バインダ原料100重量部
に対して0.1〜40重量部である。40重量部を超え
るとエラストマとしての弾性がなくなるほど硬くなる、
また強度等の物性も著しく低下するために好ましくな
い。反対に、0.1重量部未満では添加による抵抗値の
安定効果が得られない。導電性粒子としてグラファイト
粒子が加えられる場合には、その量は、樹脂バインダ原
料100重量部に対し、0.1〜50重量部、特には1
〜30重量部とするのが好ましい。50重量部を超える
と導電性粒子が連なって隣の導電性細線に接触してしま
いコネクタとしての機能を果たさなくなる。反対に、
0.1重量部未満であると導電性細線と回路を安定して
繋ぐための導電性粒子が不足し、安定した導通抵抗を得
ることができない。
る場合には、その量は、樹脂バインダ原料100重量部
に対して0.1〜40重量部である。40重量部を超え
るとエラストマとしての弾性がなくなるほど硬くなる、
また強度等の物性も著しく低下するために好ましくな
い。反対に、0.1重量部未満では添加による抵抗値の
安定効果が得られない。導電性粒子としてグラファイト
粒子が加えられる場合には、その量は、樹脂バインダ原
料100重量部に対し、0.1〜50重量部、特には1
〜30重量部とするのが好ましい。50重量部を超える
と導電性粒子が連なって隣の導電性細線に接触してしま
いコネクタとしての機能を果たさなくなる。反対に、
0.1重量部未満であると導電性細線と回路を安定して
繋ぐための導電性粒子が不足し、安定した導通抵抗を得
ることができない。
【0015】樹脂バインダ原料としては、塩化ビニル樹
脂、酢酸ビニル樹脂、これらの共重合体、スチレン樹
脂、アクリル樹脂、熱可塑性ポリエステル、熱可塑性ポ
リウレタン、ポリブタジエン、ポリビニルアルコール、
ポリビニルブチラール、ポリカーボネート樹脂、ポリア
ミド樹脂、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、アルキッド
樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、イソ
プレンゴム、ブタジエンゴム、ブチルゴム、スチレンブ
タジエンゴム、ブタジエンアクリロニトリルゴム、など
の合成ゴム、スチレン系、ポリエステル系、ウレタン系
等の熱可塑性エラストマ、シリコーンゴム類等が挙げら
れる。
脂、酢酸ビニル樹脂、これらの共重合体、スチレン樹
脂、アクリル樹脂、熱可塑性ポリエステル、熱可塑性ポ
リウレタン、ポリブタジエン、ポリビニルアルコール、
ポリビニルブチラール、ポリカーボネート樹脂、ポリア
ミド樹脂、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、アルキッド
樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、イソ
プレンゴム、ブタジエンゴム、ブチルゴム、スチレンブ
タジエンゴム、ブタジエンアクリロニトリルゴム、など
の合成ゴム、スチレン系、ポリエステル系、ウレタン系
等の熱可塑性エラストマ、シリコーンゴム類等が挙げら
れる。
【0016】また、上記シリコーンゴム類としては、通
常、ジメチル、メチル−フェニル、メチル−ビニル、ま
たはシリカのような充填剤を混合して適当なレオロジー
特性を与えたハロゲン化シロキサン類、あるいは金属塩
類でバルカナイズされたもしくは硬化されたハロゲン化
シロキサン類等が挙げられるが、なかでも、その時効特
性及び電気絶縁性、耐熱性、圧縮永久歪に優れ、価格的
にも安定したシリコーンゴムが好ましく用いられる。さ
らに、樹脂バインダとしてUV硬化型の樹脂でも良く、
例えば、不飽和ポリエステル系、アクリレート系、ポリ
エチレン/ポリチオール系、エポキシ系等を主成分とす
るUV硬化型樹脂でもよい。また、絶縁性エラストマは
形状的に安定し、自重で甚だしく変形したり、硬化後、
塑性変形しないものでなければならない。
常、ジメチル、メチル−フェニル、メチル−ビニル、ま
たはシリカのような充填剤を混合して適当なレオロジー
特性を与えたハロゲン化シロキサン類、あるいは金属塩
類でバルカナイズされたもしくは硬化されたハロゲン化
シロキサン類等が挙げられるが、なかでも、その時効特
性及び電気絶縁性、耐熱性、圧縮永久歪に優れ、価格的
にも安定したシリコーンゴムが好ましく用いられる。さ
らに、樹脂バインダとしてUV硬化型の樹脂でも良く、
例えば、不飽和ポリエステル系、アクリレート系、ポリ
エチレン/ポリチオール系、エポキシ系等を主成分とす
るUV硬化型樹脂でもよい。また、絶縁性エラストマは
形状的に安定し、自重で甚だしく変形したり、硬化後、
塑性変形しないものでなければならない。
【0017】導電性細線への被覆方法は、導電性細線上
に導電性粒子を分散させた樹脂バインダをコートできれ
ばどのような方法を用いてもよい。一例を挙げると、一
般的なコーティング方式を用いたリバース、グラビア、
グラビアオフセット、キスロール、キャスト、スプレ
イ、カーテン、押し出し、エアドクタ、ブレード、ナイ
フ、ロッド、スクイズ、含浸、コンマコート、ワイヤー
バー等これらの方法を単一、もしくは組み合わせての使
用や、ディッピング、スクリーン印刷、オフセット印刷
等がある。
に導電性粒子を分散させた樹脂バインダをコートできれ
ばどのような方法を用いてもよい。一例を挙げると、一
般的なコーティング方式を用いたリバース、グラビア、
グラビアオフセット、キスロール、キャスト、スプレ
イ、カーテン、押し出し、エアドクタ、ブレード、ナイ
フ、ロッド、スクイズ、含浸、コンマコート、ワイヤー
バー等これらの方法を単一、もしくは組み合わせての使
用や、ディッピング、スクリーン印刷、オフセット印刷
等がある。
【0018】
【実施例】本発明のコネクタの製造方法について説明す
る。樹脂バインダとしてメチルビニルシリコーン樹脂1
00重量部に対して、導電性粒子として表面にNi−A
uメッキを施した平均粒径7μmのグラファイト粒子1
0重量部を十分に混合して、樹脂バインダ中に導電性粒
子を分散させた異方導電性部材を調製した。この異方導
電性部材を、線径40μmの真鍮線に金メッキを施した
導電性細線の表面に5μm厚にコーティングして導電体
を得た。
る。樹脂バインダとしてメチルビニルシリコーン樹脂1
00重量部に対して、導電性粒子として表面にNi−A
uメッキを施した平均粒径7μmのグラファイト粒子1
0重量部を十分に混合して、樹脂バインダ中に導電性粒
子を分散させた異方導電性部材を調製した。この異方導
電性部材を、線径40μmの真鍮線に金メッキを施した
導電性細線の表面に5μm厚にコーティングして導電体
を得た。
【0019】一方、シリコーンゴムコンパウンドKE−
153U(信越化学工業社製、商品名)100重量部
に、加硫剤C−19A、19B(同前)をそれぞれ0.
5、2.5重量部およびシランカップリング剤KBM4
03(同前)1.0重量部を添加配合したシリコーンゴ
ム原料を、カレンダーロールにより非伸縮性基材である
厚さ50μm、幅350mmのPETシートからなる長
尺の基材シート上に、厚さ100μm、幅300mmと
なるようにシーティングして絶縁性ゴムシートを形成し
た。
153U(信越化学工業社製、商品名)100重量部
に、加硫剤C−19A、19B(同前)をそれぞれ0.
5、2.5重量部およびシランカップリング剤KBM4
03(同前)1.0重量部を添加配合したシリコーンゴ
ム原料を、カレンダーロールにより非伸縮性基材である
厚さ50μm、幅350mmのPETシートからなる長
尺の基材シート上に、厚さ100μm、幅300mmと
なるようにシーティングして絶縁性ゴムシートを形成し
た。
【0020】次に、得られたシートを長さ600mmに
切断し、これを外周600mmの回転ドラムの周面上に
絶縁性ゴムシートが外側となるように固定し、絶縁性ゴ
ムシート上に、先に用意した導電体を、送り出し装置か
ら回転している回転ドラム上に供給するとともに、導電
体の供給部を回転ドラムの軸方向に1回転当り100μ
m移動させながらピッチ100μmで導電体を軸方向に
10mm配列した後、さらに回転ドラムを1回転させて
導電体の供給部を回転ドラムの軸方向に0.4mm移動
し、その後引き続きピッチ100μmで導電体を軸方向
に10mm配列する。この操作を繰り返してシート全面
への導電体の配列が終了した時点でドラムを停止して回
転ドラムから取り外し、前記0.4mm移動箇所の導電
体を取り除き、表面に導電体が約20μm埋設されて配
列された絶縁性ゴムシートを得た。このシートを120
℃のオーブン中で30分間加熱して1次加硫を行った
後、基材シート(PETシート)を剥離して取り去り、
さらに195℃のオーブン中で4時間加熱して2次加硫
を行った。
切断し、これを外周600mmの回転ドラムの周面上に
絶縁性ゴムシートが外側となるように固定し、絶縁性ゴ
ムシート上に、先に用意した導電体を、送り出し装置か
ら回転している回転ドラム上に供給するとともに、導電
体の供給部を回転ドラムの軸方向に1回転当り100μ
m移動させながらピッチ100μmで導電体を軸方向に
10mm配列した後、さらに回転ドラムを1回転させて
導電体の供給部を回転ドラムの軸方向に0.4mm移動
し、その後引き続きピッチ100μmで導電体を軸方向
に10mm配列する。この操作を繰り返してシート全面
への導電体の配列が終了した時点でドラムを停止して回
転ドラムから取り外し、前記0.4mm移動箇所の導電
体を取り除き、表面に導電体が約20μm埋設されて配
列された絶縁性ゴムシートを得た。このシートを120
℃のオーブン中で30分間加熱して1次加硫を行った
後、基材シート(PETシート)を剥離して取り去り、
さらに195℃のオーブン中で4時間加熱して2次加硫
を行った。
【0021】次に、この2次加硫したシートを、導電体
を横切る方向に切断して幅4.5mm、長さ300mm
の芯材シートを製作した。さらに、成形部がU字状溝を
なす成形用下金型内に芯材シートの導電体を成形面に向
けてセットした。他方、シリコーンゴムコンパウンドK
E−151U(信越化学工業社製、商品名)100重量
部に、加硫剤C−1、C−3(同前)をそれぞれ0.
5、2.0重量部および発泡剤2,2−アゾビスイソブ
チロニトリル1.8重量部を添加配合したスポンジシリ
コーンゴム原料を、カレンダーロールを用いて所定の厚
さにシーティングした。
を横切る方向に切断して幅4.5mm、長さ300mm
の芯材シートを製作した。さらに、成形部がU字状溝を
なす成形用下金型内に芯材シートの導電体を成形面に向
けてセットした。他方、シリコーンゴムコンパウンドK
E−151U(信越化学工業社製、商品名)100重量
部に、加硫剤C−1、C−3(同前)をそれぞれ0.
5、2.0重量部および発泡剤2,2−アゾビスイソブ
チロニトリル1.8重量部を添加配合したスポンジシリ
コーンゴム原料を、カレンダーロールを用いて所定の厚
さにシーティングした。
【0022】このスポンジシリコーンゴムシートを所定
の幅、長さに切断した後、この切断品を、成形用下金型
内に先にセットされた芯材シート上に載置し、成形用上
金型を被せ、10kg/cm2 の加圧下にて175℃、
5分間加熱してスポンジシリコーンゴムシートを発泡さ
せて絶縁性エラストマとし、次いで金型から取り出し、
200℃で1時間のポストキュアーを行い、長尺のコネ
クタ素材を得た。このコネクタ素材を、前記0.4mm
移動箇所すなわち導電体が配設されていない絶縁性ゴム
シートが露出する箇所で切断(好ましくは、移動箇所の
中央部分で切断)して、コネクタを製作した。
の幅、長さに切断した後、この切断品を、成形用下金型
内に先にセットされた芯材シート上に載置し、成形用上
金型を被せ、10kg/cm2 の加圧下にて175℃、
5分間加熱してスポンジシリコーンゴムシートを発泡さ
せて絶縁性エラストマとし、次いで金型から取り出し、
200℃で1時間のポストキュアーを行い、長尺のコネ
クタ素材を得た。このコネクタ素材を、前記0.4mm
移動箇所すなわち導電体が配設されていない絶縁性ゴム
シートが露出する箇所で切断(好ましくは、移動箇所の
中央部分で切断)して、コネクタを製作した。
【0023】製作したコネクタを、ITO−PCB回路
基板間に挟み、0.5mm/分の一定速度で加重をかけ
ていき、30%圧縮したところでその荷重を維持し、そ
の後同じ早さで荷重を解放した。この間のITO−PC
B回路基板間の導通抵抗を測定したところ、安定した導
通抵抗値が得られた。測定に供した試料の導電体の配列
ピッチは0.1mmであり、サイズは長さ10mm、高
さ3.4mm、幅1.0mmである。導通抵抗値の測定
結果を図4に示す。同図において、曲線aは時間の推移
に対する導通抵抗値の変化を示し、曲線bは時間の推移
に対する圧縮荷重の変化を示す。図から1本の導電体に
対する荷重がほぼ400gで20mΩの安定した導通抵
抗値が得られた。このコネクタは、成形時や製品の取り
扱い時に、傷、へこみ、打痕等の発生は認められなかっ
た。
基板間に挟み、0.5mm/分の一定速度で加重をかけ
ていき、30%圧縮したところでその荷重を維持し、そ
の後同じ早さで荷重を解放した。この間のITO−PC
B回路基板間の導通抵抗を測定したところ、安定した導
通抵抗値が得られた。測定に供した試料の導電体の配列
ピッチは0.1mmであり、サイズは長さ10mm、高
さ3.4mm、幅1.0mmである。導通抵抗値の測定
結果を図4に示す。同図において、曲線aは時間の推移
に対する導通抵抗値の変化を示し、曲線bは時間の推移
に対する圧縮荷重の変化を示す。図から1本の導電体に
対する荷重がほぼ400gで20mΩの安定した導通抵
抗値が得られた。このコネクタは、成形時や製品の取り
扱い時に、傷、へこみ、打痕等の発生は認められなかっ
た。
【0024】
【比較例】導電性細線に、樹脂バインダ中に導電性粒子
を含む異方導電性部材でコーティング処理を行わずに金
メッキ処理のみを行い、他は、上記実施例と同様にして
コネクタを作製した。実施例と同様にして導通抵抗を測
定したところ、図5に示すように安定した導通抵抗値を
得ることができなかった。図から明らかなように、30
mΩの導通抵抗値を得るのに1本の導電性細線に対して
ほぼ500gの高い圧縮荷重を必要とし、接続状態も不
安定であった。また、このコネクタは、成形時や製品の
取り扱い時に、傷、へこみ、打痕等の発生が認められ
た。
を含む異方導電性部材でコーティング処理を行わずに金
メッキ処理のみを行い、他は、上記実施例と同様にして
コネクタを作製した。実施例と同様にして導通抵抗を測
定したところ、図5に示すように安定した導通抵抗値を
得ることができなかった。図から明らかなように、30
mΩの導通抵抗値を得るのに1本の導電性細線に対して
ほぼ500gの高い圧縮荷重を必要とし、接続状態も不
安定であった。また、このコネクタは、成形時や製品の
取り扱い時に、傷、へこみ、打痕等の発生が認められ
た。
【0025】
【発明の効果】本発明の圧接型コネクタは、導電性細線
を樹脂バインダー中に導電性粒子を分散させた異方導電
性部材で被覆してなる導電体を用いることにより、導通
抵抗の接続安定性を向上させることができるとともに、
導電性細線の表面を保護し、傷やへこみ、打痕等の発生
を防止することができた。
を樹脂バインダー中に導電性粒子を分散させた異方導電
性部材で被覆してなる導電体を用いることにより、導通
抵抗の接続安定性を向上させることができるとともに、
導電性細線の表面を保護し、傷やへこみ、打痕等の発生
を防止することができた。
【図1】 本発明のコネクタを示す斜視図である。
【図2】 (a)は本発明で用いる導電体を拡大して示
した平面図であり、(b)はその断面図である。
した平面図であり、(b)はその断面図である。
【図3】 本発明の他の応用例を示す斜視図である。
【図4】 本発明のコネクタを圧縮したときの圧縮荷重
と導通抵抗値との関係を示す図である。
と導通抵抗値との関係を示す図である。
【図5】 比較例のコネクタを圧縮したときの圧縮荷重
と導通抵抗値との関係を示す図である。
と導通抵抗値との関係を示す図である。
1・・・コネクタ 2・・・絶縁性ゴムシート 3・・・導電体 3a・・導電性細線 4・・・柱状絶縁性エラストマ体 4a・・絶縁性エラストマシート 5・・・樹脂バインダ 6・・・導電性粒子
Claims (1)
- 【請求項1】 柱状絶縁性エラストマ体もしくは絶縁性
エラストマシート上に絶縁性ゴムシートを配し、この表
面上に、導電性細線に樹脂バインダ中に導電性粒子を分
散してなる異方導電性部材が被覆された導電体が平行に
配列され、該導電性細線の径が3〜500μmであり、
導電性粒子の平均粒子径(50%粒径)が0.02〜2
0μmの範囲にあることを特徴とする圧接型コネクタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26437998A JP3544306B2 (ja) | 1998-09-18 | 1998-09-18 | 圧接型コネクタ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26437998A JP3544306B2 (ja) | 1998-09-18 | 1998-09-18 | 圧接型コネクタ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000100494A true JP2000100494A (ja) | 2000-04-07 |
JP3544306B2 JP3544306B2 (ja) | 2004-07-21 |
Family
ID=17402344
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26437998A Expired - Fee Related JP3544306B2 (ja) | 1998-09-18 | 1998-09-18 | 圧接型コネクタ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3544306B2 (ja) |
-
1998
- 1998-09-18 JP JP26437998A patent/JP3544306B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3544306B2 (ja) | 2004-07-21 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A977 | Report on retrieval |
Effective date: 20040318 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 |
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TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20040329 |
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